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JP6865748B2 - 医療用コネクタ及び医療用コネクタの接続方法 - Google Patents

医療用コネクタ及び医療用コネクタの接続方法 Download PDF

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JP6865748B2
JP6865748B2 JP2018524116A JP2018524116A JP6865748B2 JP 6865748 B2 JP6865748 B2 JP 6865748B2 JP 2018524116 A JP2018524116 A JP 2018524116A JP 2018524116 A JP2018524116 A JP 2018524116A JP 6865748 B2 JP6865748 B2 JP 6865748B2
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Description

本開示は、医療用コネクタ及び医療用コネクタの接続方法に関する。
従来、患者等の生体に薬液等の液体を注入するための輸液セットや、その他の医療用器具などにおいて、流路を形成するために医療用コネクタが用いられている。このような医療用コネクタは、通常、別の医療用コネクタに接続される。具体的には、一方の医療用コネクタに設けられたオスコネクタ部を、他方の医療用コネクタに設けられたメスコネクタ部に挿入することにより接続される。
また、接続されている状態の医療用コネクタの意図しない離脱の発生を抑制するために、医療用コネクタ間に係合部を設けることも一般的である。例えば、ルアーロック方式の医療用コネクタでは、係合部としてねじを用いており、オスコネクタ部をメスコネクタ部に挿入し、ねじ止めすることにより接続することができる。
更に、特許文献1には、係合部として複数の爪を用いる医療用コネクタが記載されている。特許文献1に記載の医療用コネクタは、オスコネクタ部としてのピンと、複数の爪としての複数の内部ショルダーと、ロック部としてのロッキングリングと、を備えている。オスコネクタ部を他の医療用コネクタのメスコネクタ部に挿入した後でロック部をロック位置に移動させることにより、複数の爪がロック部により内側に押圧され、複数の爪がメスコネクタ部のフランジに引っ掛かる。これによりオスコネクタ部を、メスコネクタ部から離脱しないロック状態とすることができる。
米国特許第4895570号明細書
ところで、特許文献1に記載の医療用コネクタでは、オスコネクタ部としてのピンを他の医療用コネクタのメスコネクタ部に挿入する前に、何らかの衝撃や不用意な操作等により、ロック部としてのロッキングリングが意図せずにロック解除位置からロック位置へと移動することがある。かかる場合には、医療用コネクタ同士を接続することができず、医療用コネクタ同士を接続する前に、ロック部をロック位置からロック解除位置へと移動させる操作が必要となる。
そこで本開示は、ロック部がロック解除位置からロック位置へと意図せずに移動することを抑制可能な医療用コネクタ及び医療用コネクタの接続方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様としての医療用コネクタは、筒状のオスコネクタ部と、前記オスコネクタ部の径方向において前記オスコネクタ部の外側に配置され、少なくとも一部が前記径方向の内側に向かって弾性変形可能な係合部と、第1の位置と、前記第1の位置よりも前記係合部の前記少なくとも一部を前記径方向の内側に向かって弾性変形させる第2の位置と、の間を移動可能なロック部と、所定状態で、前記ロック部が前記第1の位置から前記第2の位置へと移動することを阻止する阻止機構と、を備える。
本発明の1つの実施形態として、前記阻止機構は、前記ロック部が前記第1の位置から前記第2の位置へと移動することを阻止する阻止状態と、前記ロック部が前記第1の位置から前記第2の位置へと移動することを許容する許容状態と、の間で変化可能である。
本発明の1つの実施形態として、前記係合部は、前記径方向の内側に移動することにより他の医療用コネクタのメスコネクタ部と係合可能な爪と、前記径方向の外側の壁面に形成され、前記阻止状態において前記ロック部が突き当たるストッパ部と、を備え、前記阻止機構は、前記阻止状態において前記オスコネクタ部と前記爪との間に介在し、前記オスコネクタ部と前記爪との間を所定距離以上に保持可能なスペーサ部と、前記係合部の前記ストッパ部と、を含む。
本発明の1つの実施形態として、前記阻止機構は、前記スペーサ部を前記オスコネクタ部と前記爪との間の距離が前記所定距離未満となることを許容する位置に移動又は変形することにより、前記阻止状態から前記許容状態に切り替え可能であり、前記ロック部は、前記許容状態において、前記ストッパ部と摺動し、前記係合部を前記径方向の内側に押圧することにより、前記爪を前記径方向の内側に移動させ、前記第1の位置から前記第2の位置へと移動する。
本発明の1つの実施形態として、前記スペーサ部は、前記オスコネクタ部を前記他の医療用コネクタの前記メスコネクタ部に挿入する際に、前記メスコネクタ部に押圧されることにより移動又は変形し、前記阻止機構を前記阻止状態から前記許容状態に切り替える。
本発明の1つの実施形態として、前記ロック部は、前記オスコネクタ部を前記メスコネクタ部に挿入する際に、前記阻止機構が前記阻止状態から前記許容状態へ切り替わる動作に連動して、前記第1の位置から前記第2の位置へと移動する。
本発明の1つの実施形態として、前記スペーサ部は、前記オスコネクタ部と前記係合部との間に設けられた環状部材に形成されている。
本発明の1つの実施形態として、前記阻止機構は、前記環状部材を前記オスコネクタ部の軸方向に移動することにより、前記阻止状態と前記許容状態とを切り替え可能である。
本発明の1つの実施形態として、前記環状部材は、前記オスコネクタ部の軸方向に変形可能な可変部と、前記可変部の変形に追従して前記軸方向に移動可能な追従部と、を備え、前記阻止機構は、前記可変部の変形により、前記追従部が前記オスコネクタ部と前記爪との間に位置する前記阻止状態と、前記追従部が前記オスコネクタ部と前記爪との間に位置しない前記許容状態と、を切り替え可能である。
本発明の1つの実施形態として、前記環状部材は、前記オスコネクタ部の軸方向に変形可能な可変部と、前記可変部の変形に追従して前記軸方向に変形可能な追従部と、を備え、前記阻止機構は、前記可変部の変形により、前記追従部が前記オスコネクタ部と前記爪との間で前記径方向に所定の厚み以上の状態で位置する前記阻止状態と、前記追従部が前記オスコネクタ部と前記爪との間で前記径方向に前記所定の厚み未満の状態で位置する前記許容状態と、を切り替え可能である。
本発明の1つの実施形態として、前記追従部は、前記オスコネクタ部の先端側に、前記オスコネクタ部の先端側に向かうにつれて漸次縮径する縮径部を有する先端面を備え、前記縮径部は、前記オスコネクタ部を前記メスコネクタ部に挿入する際に、前記オスコネクタ部の周方向全域で前記メスコネクタ部と接触する。
本発明の1つの実施形態として、前記スペーサ部は、前記オスコネクタ部の先端部を覆うように着脱可能に装着されるキャップ部材に形成されている。
本発明の第2の態様としての、医療用コネクタと他の医療用コネクタとをお互いに接続させる接続方法は、筒状のオスコネクタ部、前記オスコネクタ部の径方向において前記オスコネクタ部の外側に配置され、少なくとも一部が前記径方向の内側に向かって弾性変形可能な係合部、第1の位置と前記第1の位置よりも前記係合部の前記少なくとも一部を前記径方向の内側に向かって弾性変形させる第2の位置との間を移動可能なロック部、及び前記オスコネクタ部と前記係合部との間に設けられたスペーサ部、を備える医療用コネクタと、前記オスコネクタ部を挿入可能なメスコネクタ部を備える他の医療用コネクタと、を準備することと、前記医療用コネクタの前記オスコネクタ部を前記他の医療用コネクタの前記メスコネクタ部に挿入することと、前記スペーサ部が前記メスコネクタ部に押圧されることにより移動又は変形し、前記ロック部が前記第1の位置から前記第2の位置へと移動することを阻止される阻止状態から、前記ロック部が前記第1の位置から前記第2の位置へと移動することを許容される許容状態へと変化することと、前記ロック部が、前記第1の位置から前記第2の位置へと移動するとともに、前記係合部を前記径方向の内側に押圧することにより、前記係合部が前記径方向内側に向かって弾性変形して前記メスコネクタ部に係合することと、を含む。
本開示によれば、ロック部がロック解除位置からロック位置へと意図せずに移動することを抑制可能な医療用コネクタ及び医療用コネクタの接続方法を提供することができる。
医療用コネクタの分解斜視図である。 図1に示す医療用コネクタについての図1とは別の角度から見た分解斜視図である。 図3(a)は、図1に示す医療用コネクタとこの医療用コネクタと接続可能な他の医療用コネクタとの離間状態を示す縦断面図であり、図3(b)は図3(a)と同じ離間状態での横断面図である。 図4(a)は、図3に示す医療用コネクタ及び他の医療用コネクタの接続途中を示す縦断面図であり、図4(b)は、図4(a)と同じ接続途中の状態での横断面図である。 図5(a)は、図3に示す医療用コネクタ及び他の医療用コネクタの接続が完了した状態を示す縦断面図であり、図5(b)は、図5(a)と同じ接続完了状態での横断面図である。 図1に示す医療用コネクタの変形例としての医療用コネクタの分解斜視図である。 図6に示す医療用コネクタについての図6とは別の角度から見た分解斜視図である。 図8(a)は、図6に示す医療用コネクタとこの医療用コネクタと接続可能な他の医療用コネクタとの離間状態を示す縦断面図であり、図8(b)は図8(a)と同じ離間状態での横断面図である。 図9(a)は、図8に示す医療用コネクタ及び他の医療用コネクタの接続途中を示す縦断面図であり、図9(b)は、図9(a)と同じ接続途中の状態での横断面図である。 図10(a)は、図8に示す医療用コネクタ及び他の医療用コネクタの接続が完了した状態を示す縦断面図であり、図10(b)は、図10(a)と同じ接続完了状態での横断面図である。 医療用コネクタの分解斜視図である。 図11に示す医療用コネクタについての図11とは別の角度から見た分解斜視図である。 図11に示す医療用コネクタの縦断面図である。 図11に示す医療用コネクタを備える輸液セットを示す図である。 図1に示す環状部材の変形例としての環状部材を備える医療用コネクタと、他の医療用コネクタとの接続が完了した状態を示す縦断面図である。 医療用コネクタの接続方法を示すフローチャートである。
以下、本開示に係る医療用コネクタ及び医療用コネクタの接続方法の実施形態について、図1〜図16を参照して説明する。各図において共通の部材、部位には、同一の符号を付している。また、本明細書において、先端側とは、医療用コネクタのオスコネクタ部の中心軸線に沿う方向におけるオスコネクタ部の先端側(例えば、図3における左側)を意味し、基端側とはその反対側を意味する。
[実施形態1]
図1は、本実施形態の医療用コネクタ1の分解斜視図であり、図2は、図1とは別の角度から見た分解斜視図である。図3(a)は、医療用コネクタ1と、この医療用コネクタ1と接続可能な他の医療用コネクタ100と、の接続前の離間状態を示す縦断面図であり、図3(b)は、図3(a)と同じ離間状態での横断面図である。図4(a)は、医療用コネクタ1と他の医療用コネクタ100との接続途中を示す縦断面図であり、図4(b)は、図4(a)と同じ接続途中の状態での横断面図である。図5(a)は、医療用コネクタ1と他の医療用コネクタ100との接続が完了した状態を示す縦断面図であり、図5(b)は、図5(a)と同じ接続完了状態での横断面図である。図3(a)、図4(a)、図5(a)は、医療用コネクタ1のオスコネクタ部2の中心軸線O1を含む縦断面図である。また、図3(b)、図4(b)、図5(b)は、図3(a)、図4(a)、図5(a)のI−I線の位置での横断面図である。
図1及び図2に示すように、医療用コネクタ1は、オスコネクタ部2と、係合部3と、ロック部4と、阻止機構5と、を備えている。
オスコネクタ部2は筒状であり、図3〜図5に示すように、他の医療用コネクタ100のメスコネクタ部101内に挿入可能である。また、図1〜図5に示すように、本実施形態のオスコネクタ部2は、ハウジング11に一体に形成されている。
図3〜図5に示すように、係合部3は、筒状のオスコネクタ部2の径方向Aにおいてオスコネクタ部2の外側に配置されており、少なくとも一部が、オスコネクタ部2の径方向Aの内側に向かって弾性変形可能となっている。より具体的に、本実施形態の係合部3は、図1〜図5に示すように、オスコネクタ部2の径方向Aの内側に移動することにより、オスコネクタ部2が挿入された他の医療用コネクタ100のメスコネクタ部101と係合可能な複数の爪21を備えている。換言すれば、複数の爪21は、オスコネクタ部2を他の医療用コネクタ100のメスコネクタ部101に挿入した状態で係合部3の少なくとも一部をオスコネクタ部2の径方向Aの内側に向かって弾性変形させることにより、メスコネクタ部101と係合するように移動する。図1〜図5に示すように、本実施形態の係合部3は、ハウジング11に固定された係合部材12により構成されている。
ロック部4は、第1の位置と、この第1の位置よりも係合部3の少なくとも一部をオスコネクタ部2の径方向Aの内側に向かって弾性変形させる第2の位置と、の間を移動可能である。具体的に、本実施形態のロック部4は、図3等に示すように、オスコネクタ部2の径方向Aにおいて係合部3の外側に配置されており、オスコネクタ部2及び係合部3に対して、オスコネクタ部2の中心軸線O1に平行な方向(以下、「軸方向B」と記載する。)に移動可能である。そして、本実施形態のロック部4は、係合部3と摺動しながら軸方向Bに移動し、軸方向Bにおける位置に応じて、係合部3の弾性変形量を変化させることができる。これにより、ロック部4は、上述の第1の位置と第2の位置とを実現することができる。
ロック部4が移動可能な第1の位置及び第2の位置の組み合わせの一例としては、ロック解除位置及びロック位置が挙げられる。
ロック部4のロック解除位置とは、オスコネクタ部2をメスコネクタ部101内に所定深さまで挿入可能なように、及び、オスコネクタ部2が所定深さまで挿入されている状態のメスコネクタ部101からオスコネクタ部2を抜去可能なように、係合部3の爪21をメスコネクタ部101から径方向Aにおいて所定距離以上離間させた位置に退避可能とするロック部4の位置を意味する。本実施形態におけるロック部4のロック解除位置は、図3に示す位置である。
また、ロック部4のロック位置とは、オスコネクタ部2が所定深さまで挿入されている状態のメスコネクタ部101からオスコネクタ部2が抜去されることがないように、係合部3の爪21をメスコネクタ部101と係合させる位置を意味する。本実施形態におけるロック部4のロック位置とは、図5に示す位置である。
図1〜図5に示すように、本実施形態のロック部4は、軸方向Bに移動可能にハウジング11に対して取り付けられたロック部材13により構成されている。
阻止機構5は、所定状態で、ロック部4が第1の位置から第2の位置へと移動することを阻止する。具体的に、本実施形態の阻止機構5は、ロック部4が第1の位置から第2の位置へと移動することを阻止する阻止状態と、ロック部4が第1の位置から第2の位置へと移動することを許容する許容状態と、の間で変化可能である。換言すれば、本実施形態の阻止機構5により、第1の位置と第2の位置との間でのロック部4の移動の可否を切り替えることができる。
より具体的に、本実施形態の阻止機構5は、スペーサ部7と、ストッパ部8と、を備えている。本実施形態のスペーサ部7は、阻止状態においてオスコネクタ部2と爪21との間に介在し、径方向Aにおいてオスコネクタ部2と爪21との間を所定距離以上に保持する。また、本実施形態のストッパ部8は、阻止状態においてロック部4が突き当たる部位であり、本実施形態では、係合部3の径方向Aの外側の壁面に形成されている。
更に、本実施形態の阻止機構5のスペーサ部7は、図1〜図5に示すように、オスコネクタ部2と係合部3との間に設けられた環状部材14に形成されている。
ここで、本実施形態としての医療用コネクタ1は、オスコネクタ部2が形成されているハウジング11と、ハウジング11に固定され、係合部3を構成する係合部材12と、オスコネクタ部2の軸方向Bにスライド可能にハウジング11に取り付けられている、ロック部4を構成するロック部材13と、阻止機構5のスペーサ部7が形成されている環状部材14と、を備えているが、この構成に限られず、例えば、本実施形態のハウジング11及び係合部材12をコネクタ本体として一体で形成するなど、オスコネクタ部2及び係合部3を備える部材を単一の部材により形成するようにしてもよい。また、オスコネクタ部2、係合部3及びロック部4を、4つ以上の部材の組み合わせにより形成してもよい。
ハウジング11、係合部材12及びロック部材13は、例えば合成樹脂製とすることができる。
以下、本実施形態の医療用コネクタ1の各部材及び特徴部の詳細について説明する。
<ハウジング11>
図1等に示すように、ハウジング11には、オスコネクタ部2の反対側に、例えば輸液容器等の各種医療機器に繋がる医療用チューブの端部を接続可能な接続部6が形成されている。ハウジングは、例えば、オスコネクタ部に加えてメスコネクタ部及び混注ポート部を備える構成としてもよい。このようなハウジングとすれば、所謂「T字形コネクタ」と呼ばれる医療用コネクタを実現することができる。また、ハウジングは、例えば、オスコネクタ部に加えて、メスコネクタ部、混注ポート部及び流路切替え構造を備える構成としてもよい。このようなハウジング11とすれば、医療用コネクタとしての三方活栓を実現することができる。
ハウジングに混注ポート部を設ける場合には、混注ポート部の開口部に弁体を設ける。弁体は、種々の医療用コネクタのオスコネクタ部が混注ポート部に挿入される際に混注ポート部の開口部を開放して、オスコネクタ部内の流路とハウジング内の流路とを連通させ、その一方で、オスコネクタ部の非挿入時には混注ポート部の開口部を閉鎖する。
また、図1等に示すように、オスコネクタ部2は略円筒状の外形を有しており、その基端部には、径方向Aの外側に向かって突出するフランジ47が設けられている。また、オスコネクタ部2の外面には、軸方向Bに延在するリブ部38が、オスコネクタ部2の周方向の異なる位置に複数(本実施形態では2つ)形成されている。リブ部38は、軸方向Bでフランジ47よりも先端側の位置に形成されている。
更に、図1及び図2に示すように、オスコネクタ部2の外面のうち、軸方向Bにおいてリブ部38よりも先端側の位置には、環状の先端側段差面60及び基端側段差面61を介して、軸方向Bの先端側及び基端側よりも外径が小さくなる細径部62が形成されている。後述するように、この細径部62が環状部材14を支持する支持部となる。すなわち、環状部材14は細径部62の周囲に装着される(図3(a)参照)。本実施形態の細径部62は、先端側段差面60及び基端側段差面61を介して外径が縮径した部分により形成されているが、例えば、オスコネクタ部2の径方向Aの外側に突出する先端側フランジ及び基端側フランジの間に挟まれる部分を細径部62としてもよい。かかる場合に先端側段差面60は先端側フランジの基端側の面により構成される。また、基端側段差面61は基端側フランジの先端側の面により構成される。
<係合部材12>
図1等に示すように、係合部3を構成する係合部材12は、軸方向Bに延びる断面円弧状の複数(本実施形態では2つ)の板片31と、複数の板片31の基端部に連なる底壁40と、を備えている。
図2に示すように、底壁40には厚み方向に貫通する貫通孔41が区画されている。オスコネクタ部2は貫通孔41に挿通されている。換言すれば、係合部材12は、貫通孔41を区画する内面がオスコネクタ部2の外面上に支持された状態で、オスコネクタ部2に対して抜け止め可能に保持されている。
また、底壁40には、複数の板片31とは反対側に突出する4つの突出部42が形成されている。底壁40に設けられる突出部42の個数は適宜増減が可能である。各突出部42の先端部には、ロック部材13側に設けられた後述するロック部材側爪部46を乗り越えさせることでクリック感を生じさせる係合部材側爪部43が形成されている。さらに、底壁40には、複数の板片31と同一方向に延びる円筒状の案内片44が設けられている。案内片44は、ロック部材13の後述する筒壁33のスライド移動を案内するようになっている。
係合部材12の爪21は各板片31の先端部に形成されている。具体的に、本実施形態の爪21は、各板片31の先端部からオスコネクタ部2の径方向Aの内側に向かって突出している突起である。板片31の先端側は、底壁40と連なる基端側と比較して、オスコネクタ部2の径方向Aに弾性変形し易い。そのため、板片31の先端側を径方向Aの内側に向かって弾性変形させることにより、爪21を径方向Aに移動させることができる。各爪21の径方向A内側の頂部のうち軸方向Bの先端側の部分には、軸方向Bにおいて基端側から先端側に向かうにつれて径方向Aの内側への突出量が減少する、換言すれば、径方向Aにおける中心軸線O1からの距離が漸次増加するテーパ面21aが形成されている。また、各爪21の径方向A内側の頂部のうち軸方向Bの基端側の部分には、軸方向Bにおいて基端側から先端側に向かうにつれて径方向Aの内側への突出量が増加する、換言すれば、径方向Aにおける中心軸線O1からの距離が漸次減少するテーパ面21bが形成されている。
更に、係合部3の径方向Aの外側の壁面である、係合部材12の各板片31の先端部の径方向A外側の壁面には、阻止機構5が阻止状態の場合にロック部4が突き当たるストッパ部8が形成されている。より具体的に、係合部材12の各板片31の先端部の径方向A外側の壁面には、径方向Aの外側に向かって突出する外周側突起50が形成されており、本実施形態のストッパ部8は、この外周側突起50により構成されている。外周側突起50の径方向A外側の頂部のうち軸方向Bの基端側の部分には、軸方向Bにおいて基端側から先端側に向かうにつれて径方向Aの外側への突出量が増加するテーパ面50aが形成されている。
<ロック部材13>
ロック部4を構成するロック部材13は、筒壁33と、この筒壁33の基端側端部に連続して設けられた底壁34と、を備えている。図2に示すように、底壁34の中央部には、ハウジング11のオスコネクタ部2が挿入される貫通孔35が形成されている。また、底壁34の周辺部には、係合部材12に設けられた4つの突出部42を挿入可能な4つの開口部36が形成されている。ロック部材13に設ける開口部36の個数は、係合部材12に設ける突出部42の個数に合わせて適宜増減が可能である。各開口部36には、係合部材側爪部43が乗り越えることでクリック感を生じさせるロック部材側爪部46が形成されている。
上述したように、底壁34の中央部に形成された貫通孔35にはオスコネクタ部2が挿入され、ロック部材13は、オスコネクタ部2の外面上を軸方向Bにスライド可能に、オスコネクタ部2の外面上に保持される。
より具体的に、ロック部材13の底壁34は、軸方向Bにおいて、オスコネクタ部2の基端部に設けられたフランジ47と、オスコネクタ部2に抜け止め可能に保持された係合部材12の底壁40との間に位置している。そして、底壁34は、軸方向Bにおいて、フランジ47と底壁40との間をスライド移動することができる。すなわち、ロック部材13全体も、底壁34の軸方向Bの可動範囲だけ、軸方向Bにスライド可能である。
底壁34の貫通孔35を区画する内面には、2つの窪み部37が形成されている。ロック部材13は、これら2つの窪み部37がオスコネクタ部2の外面に形成された軸方向Bに延在する2つのリブ部38と嵌合するように、オスコネクタ部2に装着される。これにより、ロック部材13を軸方向Bにおいてスライド可能としつつ、ロック部材13がオスコネクタ部2の周方向に回動することを防ぐことができる。
また、ロック部材13の筒壁33の内周面における軸方向Bの先端部には、係合部材12の外周側突起50に対応する位置に、先端側に向けて拡径する複数(本実施形態では2つ)のテーパ面39が設けられている。
<環状部材14>
スペーサ部7が形成されている環状部材14は、上述したようにオスコネクタ部2の細径部62の外面に支持されている。
具体的に、本実施形態の環状部材14は、オスコネクタ部2の軸方向Bに変形可能な可変部63と、可変部63の変形に追従して軸方向Bに移動可能な、スペーサ部7としての追従部64と、を備えている。そして、本実施形態の阻止機構5は、可変部63の変形により、追従部64が径方向Aにおいてオスコネクタ部2と爪21との間に挟まれて位置する阻止状態と、追従部64が径方向Aにおいてオスコネクタ部2と爪21との間に挟まれて位置しない許容状態と、を切り替え可能である。阻止機構5の阻止状態と許容状態との間の切り替えについての詳細は後述する(図3〜図5参照)。
本実施形態の追従部64は軸方向Bに移動する可動部であるが、環状部材14の追従部64を、可変部63の変形に追従して軸方向Bに変形可能な構成としてもよい。例えば、可変部63の変形に追従して軸方向Bに変形し、径方向Aの厚みを変化させる追従部64とすることができる。かかる場合には、阻止機構5を、追従部64の径方向Aにおける厚みの変動を利用して阻止状態と許容状態とを切り替える構成とすればよい。例えば、オスコネクタ部2と爪21との間で、追従部64が径方向Aに所定の厚み以上の状態で位置する阻止状態と、オスコネクタ部2と爪21との間で、追従部64が径方向Aに所定の厚み未満の状態で位置する許容状態と、を切り替えるようにすればよい。追従部64の径方向Aの厚みは、例えば、追従部64を軸方向Bに伸長させることにより薄くすることができる。このような、可変部の変形に追従して軸方向Bに変形する追従部を有する環状部材の一例の詳細は後述する(図15参照)。
本実施形態の環状部材14の可変部63及び追従部64は、例えば各種ゴム材料などの弾性体により一体で成形されている。各種ゴム材料としては、例えば、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、アクリルゴム、エチレン−プロピレンゴム、ヒドリンゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴムなど挙げられる。
そして、本実施形態の可変部63は、蛇腹状の周壁により構成された蛇腹筒部であり、軸方向Bに弾性変形可能である。また、本実施形態の追従部64は、可変部63としての蛇腹筒部のうち、軸方向Bの先端側の一端に連続しており、その中央部には可変部63の中空部と連通する中央開口が形成されている。
オスコネクタ部2は、可変部63の中空部及び追従部64の中央開口を貫通するように挿通され、環状部材14は、上述したように細径部62の外面上に配置される。そして、追従部64の中央開口を区画する内面は、環状部材14が細径部62の外面上に配置された状態で、細径部62の外面を押圧するように密着する。換言すれば、中央開口の径は細径部62の外径よりも小さくなっており、中央開口に細径部62が挿通されている状態では、中央開口を区画する内面が細径部62の外面と弾性力により密着する。
また、環状部材14は、細径部62の外面上で、先端側段差面60及び基端側段差面61に挟み込まれた状態となっている。つまり、環状部材14の軸方向Bにおける先端側の一端は、先端側段差面60と当接しており、環状部材14の軸方向Bにおける基端側の一端は、基端側段差面61と当接している。より具体的に、環状部材14は、可変部63の基端側の一端が基端側段差面61と当接すると共に、追従部64の先端側の一端が先端側段差面60と当接することにより、オスコネクタ部2の外面上での軸方向Bにおける位置が位置決めされている。本実施形態の可変部63は、環状部材14が先端側段差面60及び基端側段差面61に当接して挟み込まれた状態において、圧縮変形している状態であるが、この構成に限られず、例えば、環状部材14が先端側段差面60及び基端側段差面61に当接している状態において、可変部63が自然状態となるような構成としてもよい。
ここで、本実施形態の追従部64は、弾性体により可変部63と一体で成形されているが、例えば、可変部63とは別の弾性体で成形される追従部64としてもよい。また、例えば樹脂材料など、可変部63よりも硬度の大きい硬質材料により成形された追従部64としてもよい。
特に、本実施形態の追従部64のように、可変部63の軸方向Bの変形に追従して軸方向Bに移動する構成の場合には、追従部64を、可変部63と比較して軸方向Bに変形し難い構成とし、可変部63を優先的に軸方向Bに変形させる構成とすることが好ましい。かかる場合には、追従部64を、可変部63よりも硬度の大きい弾性体や合成樹脂などで、可変部63とは別体で成形することが特に好ましい。可変部63よりも硬度の大きい弾性体や合成樹脂は、例えば、可変部63よりも弾性率が大きい材料を用いて追従部64を形成することにより実現可能である。
一方、追従部64を、可変部63の軸方向Bの変形に追従して径方向Aに薄くなるように軸方向Bに伸長変形する構成とする場合には、追従部64を、可変部63と同様、軸方向Bに変形し易い構成とすることが好ましい。かかる場合には、追従部64を、可変部63と同等の硬度を有する弾性体で可変部63と一体若しくは別体で成形すること、又は、可変部63よりも硬度の小さい弾性体などで可変部63と別体で成形すること、が特に好ましい。このような、可変部の変形に追従して軸方向Bに変形する追従部を有する環状部材の一例の詳細は後述する(図15参照)。可変部63よりも硬度の小さい弾性体は、例えば、可変部63よりも弾性率が小さい材料を用いて追従部64を形成することにより実現可能である。
本実施形態の追従部64は、軸方向Bの先端側の先端面65に、オスコネクタ部2の軸方向Bにおいて基端側から先端側に向かうにつれて漸次縮径する縮径部65aを有している。この縮径部65aにより、追従部64の中央開口の径は、可変部63としての蛇腹筒部の内径よりも小さくなっている。
また、本実施形態の追従部64のうち、爪21が当接する径方向A外側の外面は、蛇腹形状を有しておらず、滑らかな円周面により構成されているが、この外面形状に限られず、爪21の形状や爪21の位置などに応じて適宜変更することができる。
<スペーサ部7及びストッパ部8により構成される阻止機構5>
本実施形態の阻止機構5は、上述した環状部材14に形成されているスペーサ部7と、上述した係合部材12に形成されたストッパ部8と、により構成されている。本実施形態の阻止機構5は、スペーサ部7としての追従部64の移動により、係合部3の径方向Aの内側への弾性変形、より具体的には係合部材12の板片31の径方向A内側への弾性変形を阻止する状態と許容する状態とを切り替えることができる。スペーサ部7により係合部3の径方向Aの内側への弾性変形が阻止されている状態では、ロック部4はストッパ部8に阻害されることにより、第1の位置から第2の位置へと移動することができない。その一方で、スペーサ部7により係合部3の径方向Aの内側への弾性変形が許容されている状態では、ロック部4はストッパ部8に阻害されることなく、第1の位置から第2の位置へと移動することができる。このように、本実施形態の阻止機構5は、ロック部4を構成するロック部材13が第1の位置から第2の位置へと移動することを阻止する阻止状態と、ロック部4を構成するロック部材13が第1の位置から第2の位置へと移動することを許容する許容状態と、の間で変化可能である。
次に、図3〜図5及び図16を参照して、上述した医療用コネクタ1と他の医療用コネクタ100とを互いに接続させる要領について説明する。図16は、医療用コネクタ1と他の医療用コネクタ100とを互いに接続させる接続方法を示すフローチャートである。
まず、他の医療用コネクタ100の構成について説明する。図3〜図5に示す他の医療用コネクタ100は、上述したようにメスコネクタ部101を備えており、本実施形態では、留置針(図示省略)に接続される留置針ハブとして構成されている。メスコネクタ部101の内周面は、メスコネクタ部101の中心軸線O2(図3〜図5では中心軸線O1と一致している)において内方に向かって漸次縮径するテーパ状に形成されている。より具体的に、メスコネクタ部101の内周面は、天面101a近傍に位置し、中心軸線O2において内方に向かって漸次縮径する第1テーパ部102aと、この第1テーパ部102aの内方に連続し、第1テーパ部102aよりも中心軸線O2に対する傾斜が小さい第2テーパ部102bと、を有している。第2テーパ部102bの中心軸線O2に対する傾斜角度は、オスコネクタ部2の先端部のテーパ状の外周面の中心軸線O1に対する傾斜角度と同一となっている。
また、メスコネクタ部101は、円筒状の周壁部101bを備えている。周壁部101bの外面うち、周壁部101bの一端面である天面101aの近傍の位置には、径方向外側に向かって突出する複数(本実施形態では2つ)の係合凸部101b1が形成されている。
以下、医療用コネクタ1と他の医療用コネクタ100とを互いに接続させる接続方法について説明する。図16に示すように、ここで示す医療用コネクタの接続方法は、医療用コネクタ1と、オスコネクタ部2を挿入可能なメスコネクタ部101を備える他の医療用コネクタ100と、を準備するステップS1と、医療用コネクタ1のオスコネクタ部2を他の医療用コネクタ100のメスコネクタ部101に挿入するステップS2と、スペーサ部7がメスコネクタ部101に押圧されることにより軸方向Bに移動又は変形し、ロック部4が第1の位置から第2の位置へと移動することを阻止される阻止状態から、ロック部4が第1の位置から第2の位置へと移動することを許容される許容状態へと変化するステップS3と、ロック部4が、第1の位置から第2の位置へと移動するとともに、係合部3を径方向Aの内側に押圧することにより、係合部3が径方向A内側に向かって弾性変形してメスコネクタ部101に係合するステップS4と、を含む。以下、この医療用コネクタの接続方法の詳細について説明する。
まず、医療用コネクタ1及び他の医療用コネクタ100を準備する。そして、図3に示すような、医療用コネクタ1と他の医療用コネクタ100とが離間した状態から、例えば左手で他の医療用コネクタ100を持つと共に右手で医療用コネクタ1のロック部材13を持ち、ロック部材13を他の医療用コネクタ100に近づける方向に移動させ、医療用コネクタ1のオスコネクタ部2を他の医療用コネクタ100のメスコネクタ部101に挿入すると、図4に示すように、メスコネクタ部101の天面101aが、オスコネクタ部2の周方向全域で、環状部材14の先端面65に当接する。これにより、オスコネクタ部2内の流路とメスコネクタ部101内の流路とを液密に連通することができる。
本実施形態の環状部材14の追従部64の先端面65は、上述したように縮径部65aを有しており、後に参照する図5に示すように、縮径部65aは、メスコネクタ部101の天面101aのみならず、メスコネクタ部101の内周面の第1テーパ部102aに亘って、オスコネクタ部2の周方向全域において、メスコネクタ部101と接触するようになっている。これにより、オスコネクタ部2内の流路とメスコネクタ部101内の流路との液密性をより向上させることができる。
オスコネクタ部2内の流路とメスコネクタ部101内の流路との液密性を確保する観点からは、先端面65は、メスコネクタ部101の天面101a、メスコネクタ部101の内周面、及びメスコネクタ部101の天面101aの内縁の少なくとも1つの箇所に対して、オスコネクタ部2の周方向全域で接触していればよい。しかしながら、連通した流路において薬液等の液体の滞留等を抑制することを考慮すると、先端面65は、少なくとも、メスコネクタ部101の内周面、又は、メスコネクタ部101の天面101aの内縁に対して、オスコネクタ部2の周方向全域で接触していることが好ましい。そのため、本実施形態のように縮径部65aを有する先端面65とすれば、縮径部65aが、少なくともメスコネクタ部101の内周面、又は、メスコネクタ部101の天面101aの内縁に対して接触し易くなる。その結果、液密性の確保と液体の滞留抑制とを同時に実現し易くなる。そして本実施形態のように、縮径部65aが、メスコネクタ部101の天面101aのみならず、メスコネクタ部101の内周面の第1テーパ部102aに亘って、オスコネクタ部2の周方向全域において、メスコネクタ部101と接触する構成とすることが、液密性及び滞留抑制の観点で特に好ましい。
また、中心軸線O1を中心とする複数の爪21の最小回転直径(本実施形態では、2つの爪21の径方向Aにおける対向距離の最小値であり、2つの爪21の頂部同士の径方向Aにおける距離と同じ)がメスコネクタ部101の係合凸部101b1を設けた部分の外径(本実施形態では、2つの係合凸部101b1の外周側端部における、中心軸線O2を挟んで対向する部分間の距離)よりも大きいことから、オスコネクタ部2をメスコネクタ部101へと挿入する際に、複数の爪21によるメスコネクタ部101の係合凸部101b1の乗り越えを伴うことなく、係合部材12の複数の爪21に、メスコネクタ部101の係合凸部101b1を越えさせることができる。そのため、医療用コネクタ1を他の医療用コネクタ100に接続する際に、爪21が他の医療用コネクタ100の段差部等を強く押圧しながら乗り越えることがないため、他の医療用コネクタ100に意図しない変位を生じさせ難くすることができる。更に、複数の爪21が備えるテーパ面21aによって、メスコネクタ部101の係合凸部101b1を複数の爪21の間へとスムーズに案内することができる。
図3及び図4に示す状態において、阻止機構5は阻止状態となっている。具体的に、環状部材14のスペーサ部7としての追従部64が、径方向Aにおいて爪21とオスコネクタ部2の外壁との間に位置し、爪21が径方向Aの内側に移動できない状態となっている。換言すれば、径方向Aにおけるオスコネクタ部2と爪21との間の距離は、追従部64が介在することにより、所定距離(例えば追従部64の径方向Aの厚み)未満とならないようになっている。したがって、ロック部材13は、係合部材12のストッパ部8としての外周側突起50に突き当たることにより、軸方向Bにおいて基端側から先端側に、すなわち、第1の位置から第2の位置へとスライド移動することができない。
図4に示す状態から、さらにロック部材13を他の医療用コネクタ100に近づける方向に移動させると、メスコネクタ部101の天面101aにより、環状部材14が押圧され、その結果、環状部材14は圧縮変形する。より具体的には、メスコネクタ部101の天面101aに押圧されて、環状部材14の可変部63が軸方向Bに圧縮変形し、これに伴い、追従部64は軸方向Bにおいて先端側から基端側へと移動する。その結果、図5に示すように、追従部64が、径方向Aにおいて爪21とオスコネクタ部2の外壁との間に位置しなくなる。つまり、図5に示す状態では、阻止機構5は、図4に示す阻止状態から許容状態へと変化している。図5は、阻止機構5が阻止状態から許容状態へと変化した後に、ロック部材13が第1の位置から第2の位置への移動を完了した状態を示している。
このように、本実施形態の阻止機構5は、スペーサ部7としての追従部64を、径方向Aにおけるオスコネクタ部2と爪21との間の距離が所定距離未満となることを許容する位置へと移動させることにより、阻止状態から許容状態に切り替え可能である。そして、本実施形態のスペーサ部7としての追従部64は、オスコネクタ部2を他の医療用コネクタ100のメスコネクタ部101に挿入する際に、メスコネクタ部101に押圧されることにより移動し、阻止機構5を阻止状態から許容状態に切り替えることができる。
ロック部4を構成するロック部材13は、阻止機構5が許容状態の場合、係合部3を構成する係合部材12のストッパ部8としての外周側突起50と摺動し、第1の位置から第2の位置へと移動可能である。そしてこの移動の際、ロック部4を構成するロック部材13は、係合部3を構成する係合部材12の板片31を径方向Aの内側に向かって押圧することにより、板片31を底壁40との連結箇所を支点として弾性変形させ、爪21を径方向Aの内側に移動させる。図5では、爪21が径方向Aの内側に移動し、メスコネクタ部101と係合している状態を示している。
本実施形態のロック部材13は、筒壁33のテーパ面39を外周側突起50のテーパ面50aと摺動させながら、第1の位置から第2の位置まで移動するため、複数の板片31を弾性変形させるための操作力を低減することができる。このような操作力低減のためのテーパ面39及びテーパ面50aは、いずれか一方を省略してもよい。
このように、ロック部材13により複数の爪21を径方向Aの内側に移動させることで、図5に示すように、複数の爪21が他の医療用コネクタ100から引き抜け不能なロック状態となる。ここで「ロック状態」とは、本実施形態では、複数の爪21が、ロック部4を構成するロック部材13の筒壁33に押されて、メスコネクタ部101の係合凸部101b1に引き抜け不能に係止した状態を意味する。より具体的に、本実施形態では、複数の爪21のテーパ面21bが、メスコネクタ部101の係合凸部101b1に引っ掛かるように当接する状態を意味する。また、本実施形態では、このようなロック状態となった時点で医療用コネクタ1と他の医療用コネクタ100との接続が完了する。
また、上述したように、医療用コネクタ1は、ロック部材13を把持した状態で他の医療用コネクタ100と接続することが好ましい。このように接続することで、ロック部4を構成するロック部材13は、オスコネクタ部2をメスコネクタ部101に挿入する際に、阻止機構5が阻止状態から許容状態へ切り替わる動作に連動して、第1の位置から第2の位置へと移動する。すなわち、阻止機構5を阻止状態から許容状態へと切り替えるために必要な外力の方向(本実施形態では追従部64の移動方向と同じ方向)と、ロック部材13を第1の位置から第2の位置まで移動させる移動方向と、を平行かつ逆向きとすることにより、簡易な構成でありながら、一方向の動作のみで阻止機構5の切り替えとロック部材13の移動とを連動して実行可能な構成を実現することができる。
特に、本実施形態では、阻止機構5を阻止状態から許容状態へと切り替えるために必要な外力の方向(本実施形態では追従部64の移動方向と同じ方向)と、ロック部材13を第1の位置から第2の位置まで移動させる移動方向と、を軸方向Bに平行な方向としている。そのため、オスコネクタ部2をメスコネクタ部101に挿入するため軸方向Bに両方の医療用コネクタを近づける一方向の動作のみで、阻止機構5の阻止状態から許容状態への切り替えと、ロック部材13の第1の位置から第2の位置への移動と、を連動して行うことができる。すなわち、オスコネクタ部2を他の医療用コネクタ100のメスコネクタ部101に挿入する一方向の動作だけで、医療用コネクタ1と他の医療用コネクタ100との接続を完了することができる。
更に、本実施形態では、上述のロック状態及び接続完了状態を確実に維持するために、メスコネクタ部101とロック部材13との間で、中心軸線O1及び中心軸線O2の周りの相互の回転が規制されている。具体的には、ロック部材13の筒壁33は、このような接続状態において筒壁33に対するメスコネクタ部101の回転を阻止する回転阻止部33a(図1参照)を備えている。回転阻止部33aは、本実施形態では、筒壁33の内周面から突出する凸部として構成されており、メスコネクタ部101が筒壁33に対して回転したときにメスコネクタ部101の複数の係合凸部101b1(図3等参照)に当接してメスコネクタ部101のそれ以上の回転を阻止することで、複数の係合凸部101b1と複数の爪21との間の係止状態を維持することができる。
また、図3(b)、図4(b)、図5(b)に示すように、筒壁33が複数の爪21(図3(a)等参照)をロック状態にしたとき、4つのロック部材側爪部46が4つの係合部材側爪部43を乗り越えることでクリック感が生じる。このクリック感により、操作者はロックが完了したことを容易に確認することができる。
医療用コネクタ1は、以上のような要領で、他の医療用コネクタ100に接続することができるが、その接続に際しては、複数の爪21によるメスコネクタ部101の係合凸部101b1の乗り越えを必要としない。したがって、医療用コネクタ1によれば、他の医療用コネクタ100に接続するに際し、他の医療用コネクタ100の意図しない変位を抑制することができる。本実施形態では、クリック感を生じさせるための突起(ロック部材側爪部46及び係合部材側爪部43)が設けられているが、これらの突起の大きさ及び形状は、クリック感を生じさせる際のこれらの突起の乗り越えに要する力が、他の医療用コネクタ100の意図しない変位を生じない程度に十分に小さい力となるように設定されていることは言うまでもない。
このように医療用コネクタ同士を接続した後は、例えば、ドレッシングフィルム等の粘着シートを、メスコネクタ部101及びロック部材13を覆うようにして、留置針が留置された患者等の生体の皮膚に貼り付けることで、ロック部材13の移動を抑制し、もって、コネクタの意図しない離脱の発生を抑制することができる。
また、医療用コネクタ同士を離脱させる際には、ロック部材13を、ハウジング11及び係合部材12に対して軸方向Bの先端側から基端側に向かって移動させることで、すなわち、第2の位置から第1の位置へと移動させることで、複数の板片31を弾性変形から復元させ、複数の爪21をメスコネクタ部101から遠ざかるように径方向Aの外側へ退避させる。具体的には、複数の爪21を図3(a)に示す状態まで移動させる。これにより、ロック部材13によるロック状態を解除することができる。そして、このようにロック状態が解除されたとき、メスコネクタ部101の天面101aは、可変部63が圧縮状態にある環状部材14の復元力により、軸方向Bの基端側から先端側に、すなわち、軸方向Bにおいて医療用コネクタ同士が離間する方向に押圧される。その結果、医療用コネクタ同士を容易に分離することができる。
更に、環状部材14の追従部64は、可変部63が復元する際に、取り外し途中のメスコネクタ部101の天面101aや第1テーパ部102aに当接した状態のまま、軸方向Bの基端側から先端側に向かって移動し、メスコネクタ部101と接続される前の当初位置まで復元する。つまり、環状部材14の追従部64は、爪21が径方向Aの内側に移動できない状態となるように、径方向Aにおいて爪21とオスコネクタ部2の外壁との間に挟まれる位置まで復元し、その結果、阻止機構5は再び阻止状態となる。より具体的には、本実施形態の環状部材14は、先端面65が先端側段差面60に当接するまで復元する。
このように、可変部63及び追従部64を備える本実施形態の環状部材14によれば、医療用コネクタ1と他の医療用コネクタ100とを接続する度に、阻止機構5を阻止状態から許容状態へと切り替えることができると共に、医療用コネクタ1から他の医療用コネクタ100を取り外す度に、阻止機構5を許容状態から阻止状態へと切り替えることができる。すなわち、阻止状態と許容状態とを複数回切り替え可能な、繰り返して利用することができる阻止機構5を備えた医療用コネクタ1を実現することができる。
本実施形態において、上述したロック部材側爪部46及び係合部材側爪部43の突出幅を拡大し、一旦ロック部材13によるロックが完了した場合にはロックを解除できないように構成し、もって、医療用コネクタ1と他の医療用コネクタ100との意図しない離脱の発生を防止するようにしてもよい。
以上説明したように、本実施形態の医療用コネクタ1は、所定状態で、ロック部4が第1の位置から前記第2の位置へと移動することを阻止する阻止機構5を備えるため、医療用コネクタ1を他の医療用コネクタ100に接続する前に、ロック部4がロック解除位置からロック位置へと意図せずに移動することを抑制可能である。
また、本実施形態の阻止機構5は、ロック部4が第1の位置から前記第2の位置へと移動することを阻止する阻止状態と、ロック部4が第1の位置から前記第2の位置へと移動することを許容する許容状態と、の間で変化可能であるため、医療用コネクタ1を他の医療用コネクタ100に接続する際には許容状態とすることにより、医療用コネクタ1を他の医療用コネクタ100に容易に接続することができる。
本実施形態の環状部材14は、オスコネクタ部2の軸方向Bに変形可能な可変部63と、可変部63の変形に追従して軸方向Bに移動可能な追従部64と、を備えるが、図15に示すように、オスコネクタ部2の軸方向Bに変形可能な可変部63´と、この可変部63´の変形に追従して軸方向Bに変形可能な追従部64´と、を備える環状部材14´としてもよい。図15に示す環状部材14´は、上述した環状部材14(図1〜図5参照)と同様の形状を有しており、上述した環状部材14と同様、オスコネクタ部2の細径部62の外面上に支持される。環状部材14´の可変部63´は、環状部材14の可変部63と同様、オスコネクタ部2をメスコネクタ部101に挿入する際に、メスコネクタ部101に押圧されることにより軸方向Bに圧縮変形する。但し、環状部材14´の追従部64´は、可変部63´の軸方向Bの圧縮変形に追従して軸方向Bに移動するのではなく、可変部63´の軸方向Bの圧縮変形に追従して軸方向Bに伸長変形する。より具体的に、図15に示す追従部64´の先端面65´は、その中央部において、オスコネクタ部2の軸方向Bにおいて基端側から先端側に向かうにつれて漸次縮径する縮径部65a´を備えている。また、先端面65´は、縮径部65a´に対して径方向A外側の周囲において、軸方向Bと直交する方向に延在する環状平面部65b´を備えている。
そして、オスコネクタ部2をメスコネクタ部101に挿入する際には、メスコネクタ部101の天面101aが環状平面部65b´に当接し、環状平面部65b´を軸方向Bの基端側に押圧する。これにより、環状平面部65b´の位置は、軸方向Bの基端側に移動する。その一方で、縮径部65a´の軸方向Bの先端側の位置は、オスコネクタ部2の外面とメスコネクタ部101の内面との間に挟み込まれることにより、及び/又は、追従部64´の中央開口を区画する内面とオスコネクタ部2の細径部62の外面との間の摩擦力により、軸方向Bにおいて僅かに移動する又は移動しない。すなわち、オスコネクタ部2をメスコネクタ部101に挿入する際に、追従部64´は、縮径部65a´の軸方向Bの先端側の端部を基点として環状平面部65b´が軸方向Bの基端側に移動することにより、軸方向Bに弾性変形して伸長する(図15参照)。これにより、追従部64´の径方向Aの厚みを薄肉化することができる。そして、図15に示す例では、上述したように、この径方向Aの厚みの変化を利用することにより、阻止機構5の阻止状態と許容状態とを切り替えている。
図15は、医療用コネクタ1及び他の医療用コネクタ100の接続が完了した状態での環状部材14´を示す図であるが、医療用コネクタ1及び他の医療用コネクタ100の離間状態での環状部材14´は、図3に示す環状部材14と同様である。
次に、上述した医療用コネクタ1の変形例としての医療用コネクタ201について、図6〜図10を参照して説明する。
図6は、医療用コネクタ201の分解斜視図であり、図7は、図6とは別の角度から見た分解斜視図である。図8(a)は、医療用コネクタ201と、この医療用コネクタ201と接続可能な他の医療用コネクタ300と、の接続前の離間状態を示す縦断面図であり、図8(b)は、図8(a)と同じ離間状態での横断面図である。図9(a)は、医療用コネクタ201と他の医療用コネクタ300との接続途中を示す縦断面図であり、図9(b)は、図9(a)と同じ接続途中の状態での横断面図である。図10(a)は、医療用コネクタ201と他の医療用コネクタ300との接続が完了した状態を示す縦断面図であり、図10(b)は、図10(a)と同じ接続完了状態での横断面図である。図8(a)、図9(a)、図10(a)は、医療用コネクタ201のオスコネクタ部202の中心軸線O1を含む縦断面図である。また、図8(b)、図9(b)、図10(b)は、図8(a)、図9(a)、図10(a)のII−II線の位置での横断面図である。
図6〜図10に示す医療用コネクタ201は、上述の医療用コネクタ1と比較して、主に、環状部材の構成と、この環状部材が装着されるオスコネクタ部の外面構成と、が相違しているが、その他の構成は同様である。したがって、ここでは、医療用コネクタ201と上述の医療用コネクタ1との相違点について主に説明し、共通する部材、部位の説明は省略する。
図6、図7に示すように、医療用コネクタ201の阻止機構205のスペーサ部207を構成する環状部材214は、合成樹脂製の単純な筒体により構成されている。この環状部材214は、図8〜図10に示すように、その内面がハウジング211に形成されているオスコネクタ部202の外面上に支持されるように、オスコネクタ部202と嵌合している。
ここで、図6〜図10に示すハウジング211は、上述した医療用コネクタ1のハウジング11のオスコネクタ部2の細径部62(図1等参照)を有していないが、その他の構成は上述した医療用コネクタ1のハウジング11と同様である。オスコネクタ部202の先端部の外周面は、軸方向Bにおいて基端側から先端側に向かって漸次縮径するテーパ状に形成されており、環状部材214は、図8(a)に示すように、オスコネクタ部202のこのテーパ状の外周面が形成されている部分に嵌合している。
以下、医療用コネクタ201と他の医療用コネクタ300との接続動作について説明する。図8〜図10に示す他の医療用コネクタ300は、上述した他の医療用コネクタ100の第1テーパ部102aを有していない点で、上述した他の医療用コネクタ100と相違しているが、その他の構成は同様である。
まず、図8に示したような、医療用コネクタ201と他の医療用コネクタ300とが離間した状態から、例えば左手で他の医療用コネクタ300を持つと共に右手で医療用コネクタ201のロック部材13を持ち、ロック部材13を他の医療用コネクタ300に近づける方向に移動させ、医療用コネクタ201のオスコネクタ部202を他の医療用コネクタ300のメスコネクタ部301に挿入すると、図9に示すように、メスコネクタ部301の天面301aが、オスコネクタ部202の周方向全域で、環状部材214の先端面265に当接する。これにより、オスコネクタ部202内の流路とメスコネクタ部301内の流路とを液密に連通することができる。
図9に示す状態から、さらにロック部材13を他の医療用コネクタ300に近づける方向に移動させると、メスコネクタ部301の天面301aにより、環状部材214が押圧され、その結果、環状部材214は、オスコネクタ部202の外面上を、軸方向Bの先端側から基端側に向かってスライド移動する。これにより、図10に示すように、環状部材214としての筒体は、径方向Aにおいて爪21とオスコネクタ部202の外壁とに挟まれる位置から移動する。つまり、図10に示す状態では、阻止機構205は、図9に示す阻止状態から許容状態へと変化している。このように、図6〜図10に示す医療用コネクタ201の阻止機構205は、環状部材214を、オスコネクタ部202の軸方向Bに変形させることなく、オスコネクタ部202の軸方向Bに移動することにより、阻止状態と許容状態とを切り替え可能である。換言すれば、環状部材214は、その全体でスペーサ部207を構成している。
図10は、阻止機構205が阻止状態から許容状態へと変化した後に、ロック部材13が第1の位置から第2の位置への移動を完了した状態を示している。
ここで、オスコネクタ部202の先端部の外周面は軸方向Bの先端側から基端側に向かって漸次拡径するテーパ状であるため、環状部材214の内周面は、図9に示す状態から図10に示す状態になると、オスコネクタ部202の外周面により密着するように無理嵌めされた状態となる。
医療用コネクタ同士を離脱させる際には、ロック部材13を第2の位置から第1の位置へと移動させることで、係合部材12の複数の板片31を弾性変形から復元させ、複数の爪21をメスコネクタ部301から遠ざかるように径方向Aの外側へ退避させる。具体的には、複数の爪21を図8(a)に示す状態まで移動させる。これにより、ロック部材13によるロック状態を解除することができる。そして、このようにロック状態が解除された後に、少なくとも一方の医療用コネクタを、他方の医療用コネクタに対して、軸方向Bにおいて遠ざける方向に移動させる。これにより、オスコネクタ部202をメスコネクタ部301から抜去することができる。
上述したように、図10に示す環状部材214はオスコネクタ部202の外周面上に無理嵌めされた状態であるため、オスコネクタ部202をメスコネクタ部301から抜去しても、図8に示す当初位置には復元しない。すなわち、図6〜図10に示す医療用コネクタ201は、上述した医療用コネクタ1と異なり、阻止状態から許容状態へと1回のみの切り替えが可能な構成である。
また、図6〜図10に示す環状部材214の先端面265は、軸方向Bに直交する平面により形成されているが、上述の医療用コネクタ1の環状部材14の先端面65のように、縮径部を有する構成としてもよい。
[実施形態2]
次に、上述した医療用コネクタ1とは別の実施形態としての医療用コネクタ401について、図11〜図13を参照して説明する。
図11は、本実施形態の医療用コネクタ401の分解斜視図であり、図12は、図11とは別の角度から見た分解斜視図である。図13は、医療用コネクタ401の縦断面図である。図13は、医療用コネクタ401のオスコネクタ部202の中心軸線O1を含む縦断面図である。
図11に示すように、医療用コネクタ401は、オスコネクタ部202と、係合部3と、ロック部4と、阻止機構405と、を備えている。
オスコネクタ部202は、図6〜図10に示す医療用コネクタ201における構成と同一であり、細径部62の構成以外は、図1〜図5に示す医療用コネクタ1のオスコネクタ部2と同様である。換言すれば、オスコネクタ部202が形成されているハウジング211も、図6〜図10に示す医療用コネクタ201における構成と同一である。したがって、ここでは詳細な説明を省略する。また、係合部3及びロック部4は、図1〜図5に示す医療用コネクタ1と同様であるため、ここでは説明を省略する。
阻止機構405は、阻止状態においてオスコネクタ部202と爪21との間に介在し、オスコネクタ部202と爪21との間を所定距離以上に保持可能なスペーサ部407と、係合部3のストッパ部8と、を含む。そして、本実施形態の阻止機構405は、スペーサ部407をオスコネクタ部202と爪21との間の距離が所定距離(例えば、スペーサ部407の径方向Aの厚み)未満となることを許容する位置に移動することにより、阻止状態から許容状態に切り替え可能である。
より具体的に、本実施形態の医療用コネクタ401は、オスコネクタ部202が形成されているハウジング211と、このハウジング211に固定され、係合部3を構成する係合部材12と、オスコネクタ部202の軸方向Bにスライド可能にハウジング211に取り付けられている、ロック部4を構成するロック部材13と、阻止機構405のスペーサ部407が形成されているキャップ部材15と、を備えている。
キャップ部材15は、オスコネクタ部202の先端部を覆うように着脱可能に装着されており、図11〜図13に示すように、筒状の外周壁部15aと、この外周壁部15aの一端を閉鎖する天壁部15bと、外周壁部15aの内側で、天壁部15bから突設されている複数(本実施形態では2つ)の突出部15cと、を備えている。
図13に示すように、キャップ部材15は、外周壁部15aがロック部材13の径方向Aの周囲を覆うように、かつ、天壁部15bがオスコネクタ部202の軸方向Bの先端側からオスコネクタ部202、係合部材12及びロック部材13を覆うように、装着される。本実施形態では、キャップ部材15を、外周壁部15aの内面がロック部材13の筒壁33の外面に当接するように、ロック部材13に嵌合することにより、キャップ部材15をロック部材13に対して装着している。
ここで、図13に示すように、キャップ部材15の突出部15cは、キャップ部材15がロック部材13に装着されている状態で、オスコネクタ部202の外面と爪21との間に介在するようになっている。そのため、図13に示すキャップ部材15の装着状態において、オスコネクタ部202と爪21との間は、突出部15cの存在により所定距離以上に保持される。換言すれば、本実施形態の阻止機構405におけるスペーサ部407は、キャップ部材15の突出部15cにより構成されている。
このように、キャップ部材15にスペーサ部407を形成することにより、キャップ部材15を装着することで、オスコネクタ部202の先端部を、空気中の細菌や、人や物が接触することで付着する細菌から保護することができると共に、医師や看護師等の使用者が、使用前に不用意にロック部材13を第1の位置から第2の位置へと移動させることを防止することができる。
そして、本実施形態の阻止機構405は、キャップ部材15をロック部材13から取り外すことにより、阻止状態から許容状態へと切り替え可能である。具体的に、キャップ部材15をロック部材13から取り外すことにより、スペーサ部407としての突出部15cをオスコネクタ部202と爪21との間の位置から移動させることができる。これにより、爪21は、オスコネクタ部202と爪21との間の距離が所定距離(例えば、スペーサ部407の径方向Aの厚み)未満となるように、径方向Aの内側に移動することが可能となる。
このような阻止機構405の許容状態において、ロック部4を構成するロック部材13を、ストッパ部8としての外周側突起50と摺動するように、軸方向Bの基端側から先端側に移動させる。この移動により、ストッパ部8を介して、係合部3を構成する係合部材12の板片31を径方向Aの内側に押圧することができる。そして、板片31の弾性変形により、爪21を径方向Aの内側に移動させることができる。換言すれば、阻止機構405の許容状態において、ロック部4を構成するロック部材13を、第1の位置から第2の位置へと移動させることができる。
本実施形態の突出部15cは、オスコネクタ部202の外面と各爪21との間に介在するように、爪21と同数(本実施形態では2つ)形成されている。また、本実施形態の突出部15cは板状の形状を有するが、キャップ部材15の装着時にオスコネクタ部202と爪21との間に介在する形状であればよく、本実施形態の形状に限られない。
更に、本実施形態の天壁部15bは、キャップ部材15がロック部材13に対して装着されている状態(図13参照)で、オスコネクタ部202の先端開口を閉塞しておらず、天壁部15bとオスコネクタ部202の先端面との間には空隙16が形成されている。また、本実施形態の突出部15cは、キャップ部材15がロック部材13に対して装着されている状態(図13参照)で、オスコネクタ部202と爪21との間に介在しているが、オスコネクタ部202と突出部15cの間には、医療用コネクタ401の外部と通気可能な通気路17が形成されている。そのため、キャップ部材15がロック部材13に対して装着されている状態(図13参照)で、オスコネクタ部202の先端開口は、空隙16及び通気路17を介して、医療用コネクタ401の外部と通気可能となっている。このような空隙16及び通気路17を設けることにより、後述するような、本実施形態の医療用コネクタ401を遠位端に備える輸液ラインを構成する輸液セット500(図14参照)において、薬液等の液体を使用前の輸液ライン中に予め満たしておくプライミング処理を行うことが可能となる。
ここで、本実施形態のキャップ部材15はロック部材13に対して装着される構成であるが、この構成に限られず、例えば、オスコネクタ部202の外面に当接するようにオスコネクタ部202に嵌合することにより、オスコネクタ部202に対して装着するようにしてもよい。但し、上述したプライミング処理を可能とするため、オスコネクタ部202の先端開口は、医療用コネクタ401の外部と通気できるようにする。例えば、オスコネクタ部202の先端開口を閉塞せずに、かつ、オスコネクタ部202と嵌合する部分に通気路となる長溝を軸方向Bに沿って形成するようにすることができる。
最後に、上述した医療用コネクタ401を含む輸液セット500について、図14を参照して説明する。図14に示す輸液セット500は、上述した医療用コネクタ401を含むが、医療用コネクタ401に代えて、図1〜図5に示す医療用コネクタ1や、図6〜図10に示す医療用コネクタ201を備える輸液セットとしてもよい。ここでは、説明の便宜上、医療用コネクタ401を含む輸液セット500を例示説明する。
図14に示すように、輸液セット500は、図14において図示しない輸液バッグ等の輸液保持具から、図14において図示しない留置針までを接続する輸液ラインを構成している。具体的に、輸液セット500は、複数の医療用チューブ501と、輸液保持具から供給される輸液剤の流量を視認可能な点滴筒502と、医療用チューブ501内の輸液剤の流量を複数の状態へと変更可能な調整用クランプ503と、医療用チューブ501を閉塞する閉塞用クランプ504と、輸液ラインの遠位端となる医療用チューブ501の遠位端に設けられた医療用コネクタ401と、を備えている。
輸液セット500は、少なくとも医療用チューブ501と、医療用コネクタ401と、を含む構成であればよく、その他の部材が存在しない又は別の部材が追加されている輸液セットとしてもよい。
図14に示す輸液セット500によれば、例えば、輸液ラインの上流側端部である近位端を輸液保持具に接続し、下流側端部である遠位端を留置針ハブ及び留置針に接続することにより、患者への輸液を行うことが可能である。但し、輸液ラインによる患者への投与を行う前に、上述したプライミング処理を行う必要がある。医療用コネクタ401のキャップ部材15は、オスコネクタ部202の先端開口を閉塞しないため、キャップ部材15を装着した状態のまま、プライミング処理を行うことができる。
本発明に係る医療用コネクタは、上述の実施形態で説明した具体的な構成に限られず、特許請求の範囲の記載を逸脱しない範囲で種々の構成とすることができる。例えば、上述した医療用コネクタ1の阻止機構5(図1等参照)では、軸方向Bにおいて追従部64の位置と爪21の位置とが重なる状態で阻止状態となっているが(図3等参照)、爪21の径方向Aの内側への移動量を所定量未満に制限できればよく、追従部64及び爪21の軸方向Bにおける位置関係は、必ずしも一致する必要は無い。したがって、追従部64及び爪21の軸方向Bにおける位置が異なる状態で阻止状態となる阻止機構とすることも可能である。この点は、上述した医療用コネクタ201(図6〜図10参照)でも同様である。
本開示は、医療用コネクタ及び医療用コネクタの接続方法に関する。
1:医療用コネクタ
2:オスコネクタ部
3:係合部
4:ロック部
5:阻止機構
6:接続部
7:スペーサ部
8:ストッパ部
11:ハウジング
12:係合部材
13:ロック部材
14:環状部材
15:キャップ部材
15a:外周壁部
15b:天壁部
15c:突出部
16:空隙
17:通気路
21:爪
21a:先端側のテーパ面
21b:基端側のテーパ面
31:板片
33:筒壁
33a:回転阻止部
34:底壁
35:貫通孔
36:開口部
37:窪み部
38:リブ部
39:テーパ面
40:底壁
41:貫通孔
42:突出部
43:係合部材側爪部
44:案内片
46:ロック部材側爪部
47:フランジ
50:外周側突起
50a:テーパ面
60:先端側段差面
61:基端側段差面
62:細径部
63:可変部
64:追従部
65:先端面
65a:縮径部
100:他の医療用コネクタ
101:メスコネクタ部
101a:天面
101b:周壁部
101b1:係合凸部
102a:第1テーパ部
102b:第2テーパ部
201:医療用コネクタ
202:オスコネクタ部
205:阻止機構
207:スペーサ部
214:環状部材
265:先端面
300:他の医療用コネクタ
301:メスコネクタ部
301a:天面
401:医療用コネクタ
405:阻止機構
407:スペーサ部
500:輸液セット
501:医療用チューブ
502:点滴筒
503:調整用クランプ
504:閉塞用クランプ
14´:環状部材
63´:可変部
64´:追従部
65´:先端面
65a´縮径部
65b´:環状平面部
A:オスコネクタ部の径方向
B:オスコネクタ部の軸方向
O1:オスコネクタ部の中心軸線
O2:メスコネクタ部の中心軸線

Claims (11)

  1. 筒状のオスコネクタ部と、
    前記オスコネクタ部の径方向において前記オスコネクタ部の外側に配置され、少なくとも一部が前記径方向の内側に向かって弾性変形可能な係合部と、
    第1の位置と、前記第1の位置よりも前記係合部の前記少なくとも一部を前記径方向の内側に向かって弾性変形させる第2の位置と、の間を移動可能なロック部と、
    所定状態で、前記ロック部が前記第1の位置から前記第2の位置へと移動することを阻止する阻止機構と、を備え
    前記阻止機構は、前記ロック部が前記第1の位置から前記第2の位置へと移動することを阻止する阻止状態と、前記ロック部が前記第1の位置から前記第2の位置へと移動することを許容する許容状態と、の間で変化可能であり、
    前記係合部は、前記径方向の内側に移動することにより他の医療用コネクタのメスコネクタ部と係合可能な爪と、前記径方向の外側の壁面に形成され、前記阻止状態において前記ロック部が突き当たるストッパ部と、を備え、
    前記阻止機構は、前記阻止状態において前記オスコネクタ部と前記爪との間に介在し、前記オスコネクタ部と前記爪との間を前記径方向において所定距離以上に保持可能なスペーサ部と、前記係合部の前記ストッパ部と、を含む、医療用コネクタ。
  2. 前記阻止機構は、前記スペーサ部を前記オスコネクタ部と前記爪との間の前記径方向における距離が前記所定距離未満となることを許容する位置に移動又は変形することにより、前記阻止状態から前記許容状態に切り替え可能であり、
    前記ロック部は、前記許容状態において、前記ストッパ部と摺動し、前記係合部を前記径方向の内側に押圧することにより、前記爪を前記径方向の内側に移動させ、前記第1の位置から前記第2の位置へと移動する、請求項に記載の医療用コネクタ。
  3. 前記スペーサ部は、前記オスコネクタ部を前記他の医療用コネクタの前記メスコネクタ部に挿入する際に、前記メスコネクタ部に押圧されることにより移動又は変形し、前記阻止機構を前記阻止状態から前記許容状態に切り替える、請求項に記載の医療用コネクタ。
  4. 前記ロック部は、前記オスコネクタ部を前記メスコネクタ部に挿入する際に、前記阻止機構が前記阻止状態から前記許容状態へ切り替わる動作に連動して、前記第1の位置から前記第2の位置へと移動する、請求項に記載の医療用コネクタ。
  5. 前記スペーサ部は、前記オスコネクタ部と前記係合部との間に設けられた環状部材に形成されている、請求項又はに記載の医療用コネクタ。
  6. 前記阻止機構は、前記環状部材を前記オスコネクタ部の軸方向に移動することにより、前記阻止状態と前記許容状態とを切り替え可能である、請求項に記載の医療用コネクタ。
  7. 前記環状部材は、前記オスコネクタ部の軸方向に変形可能な可変部と、前記可変部の変形に追従して前記軸方向に移動可能な追従部と、を備え、
    前記阻止機構は、前記可変部の変形により、前記追従部が前記オスコネクタ部と前記爪との間に位置する前記阻止状態と、前記追従部が前記オスコネクタ部と前記爪との間に位置しない前記許容状態と、を切り替え可能である、請求項に記載の医療用コネクタ。
  8. 前記環状部材は、前記オスコネクタ部の軸方向に変形可能な可変部と、前記可変部の変形に追従して前記軸方向に変形可能な追従部と、を備え、
    前記阻止機構は、前記可変部の変形により、前記追従部が前記オスコネクタ部と前記爪との間で前記径方向に所定の厚み以上の状態で位置する前記阻止状態と、前記追従部が前記オスコネクタ部と前記爪との間で前記径方向に前記所定の厚み未満の状態で位置する前記許容状態と、を切り替え可能である、請求項に記載の医療用コネクタ。
  9. 前記追従部は、前記オスコネクタ部の先端側に、前記オスコネクタ部の先端側に向かうにつれて漸次縮径する縮径部を有する先端面を備え、
    前記縮径部は、前記オスコネクタ部を前記メスコネクタ部に挿入する際に、前記オスコネクタ部の周方向全域で前記メスコネクタ部と接触する、請求項又はに記載の医療用コネクタ。
  10. 前記スペーサ部は、前記オスコネクタ部の先端部を覆うように着脱可能に装着されるキャップ部材に形成されている、請求項又はに記載の医療用コネクタ。
  11. 筒状のオスコネクタ部、前記オスコネクタ部の径方向において前記オスコネクタ部の外側に配置され、少なくとも一部が前記径方向の内側に向かって弾性変形可能な係合部、第1の位置と前記第1の位置よりも前記係合部の前記少なくとも一部を前記径方向の内側に向かって弾性変形させる第2の位置との間を移動可能なロック部、及び前記オスコネクタ部と前記係合部との間に設けられたスペーサ部、を備える医療用コネクタと、前記オスコネクタ部を挿入可能なメスコネクタ部を備える他の医療用コネクタと、を準備することと、
    前記医療用コネクタの前記オスコネクタ部を前記他の医療用コネクタの前記メスコネクタ部に挿入することと、
    前記スペーサ部が前記メスコネクタ部に押圧されることにより移動又は変形し、前記ロック部が前記第1の位置から前記第2の位置へと移動することを阻止される阻止状態から、前記ロック部が前記第1の位置から前記第2の位置へと移動することを許容される許容状態へと変化することと、
    前記ロック部が、前記第1の位置から前記第2の位置へと移動するとともに、前記係合部を前記径方向の内側に押圧することにより、前記係合部が前記径方向内側に向かって弾性変形して前記メスコネクタ部に係合することと、を含む、前記医療用コネクタと前記他の医療用コネクタとをお互いに接続させる接続方法。
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