[go: up one dir, main page]

JP6852296B2 - 電界効果型トランジスタの製造方法 - Google Patents

電界効果型トランジスタの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6852296B2
JP6852296B2 JP2016141898A JP2016141898A JP6852296B2 JP 6852296 B2 JP6852296 B2 JP 6852296B2 JP 2016141898 A JP2016141898 A JP 2016141898A JP 2016141898 A JP2016141898 A JP 2016141898A JP 6852296 B2 JP6852296 B2 JP 6852296B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
oxide
effect transistor
oxide layer
forming
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016141898A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018014374A (ja
Inventor
真二 松本
真二 松本
植田 尚之
尚之 植田
中村 有希
有希 中村
由希子 安部
由希子 安部
雄司 曽根
雄司 曽根
遼一 早乙女
遼一 早乙女
定憲 新江
定憲 新江
嶺秀 草柳
嶺秀 草柳
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2016141898A priority Critical patent/JP6852296B2/ja
Publication of JP2018014374A publication Critical patent/JP2018014374A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6852296B2 publication Critical patent/JP6852296B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Thin Film Transistor (AREA)

Description

本発明は、電界効果型トランジスタの製造方法に関する。
電界効果型トランジスタ(Field Effect Transistor;FET)は、ゲート電流が低いことに加え、構造が平面的であるため、バイポーラトランジスタと比較して作製及び集積化が容易である。そのため、FETは、現在の電子機器で使用される集積回路では必要不可欠な素子となっており、例えば、電界効果型トランジスタをマトリックス状に配列したアクティブマトリックスは、液晶等のディスプレイの駆動回路として用いられている。
電界効果型トランジスタの一例として、酸化物半導体層を有する電界効果型トランジスタが知られている(例えば、特許文献1参照)。酸化物半導体層を有する電界効果型トランジスタでは、移動度の増大やスイッチング特性の向上等、トランジスタ特性の向上が期待されている。
ところで、電界効果型トランジスタのスイッチング特性を示す指標の1つとして、SS値(サブスレッショルド・スイング値)が用いられる場合がある。SS値は、伝達特性のオフ領域からオン領域へと遷移するしきい値下領域において、対数グラフの傾きが最大のところで、ドレイン電流が1桁分増加するために必要なゲート電圧の増分として定義される。SS値が小さいほど、急峻な立ち上がりとなり、スイッチング特性に優れる。
しかしながら、製造プロセスによっては、電界効果型トランジスタのSS値が大きくなる場合があり、SS値を低減可能な電界効果型トランジスタの製造プロセスが求められている。
本発明は、SS値を低減可能な電界効果型トランジスタの製造方法を提供することを目的とする。
本電界効果型トランジスタの製造方法は、何れか一方が酸化物半導体層である第1の酸化物層と第2の酸化物層とが隣接した電界効果型トランジスタの製造方法であって、Ga、Sc、Y、及びランタノイドの少なくとも何れかである元素を含む材料により前記第1の酸化物層を形成する工程と、前記第1の酸化物層上に、Ga、Sc、Y、及びランタノイドの少なくとも何れかである元素を含む材料により前記第2の酸化物層を形成する工程と、を有し、前記第2の酸化物層の形成温度が、前記第1の酸化物層の形成温度以下であり、前記第1の酸化物層が酸化物絶縁層であり、前記第2の酸化物層が酸化物半導体層であり、前記酸化物絶縁層がゲート絶縁層であり、前記ゲート絶縁層は、アルカリ土類金属である第A元素と、Ga、Sc、Y、及びランタノイドの少なくとも何れかである第B元素とを含有することを要件とする。
開示の技術によれば、SS値を低減可能な電界効果型トランジスタの製造方法を提供できる。
第1の実施の形態に係る電界効果型トランジスタを例示する断面図である。 第1の実施の形態に係る電界効果型トランジスタの製造工程を例示する図(その1)である。 第1の実施の形態に係る電界効果型トランジスタの製造工程を例示する図(その2)である。 第1の実施の形態の変形例に係る電界効果型トランジスタを例示する断面図である。 第1の実施の形態の変形例に係る電界効果型トランジスタの製造工程を例示する図(その1)である。 第1の実施の形態の変形例に係る電界効果型トランジスタの製造工程を例示する図(その2)である。 第2の実施の形態におけるテレビジョン装置の構成を示すブロック図である。 第2の実施の形態におけるテレビジョン装置の説明図(その1)である。 第2の実施の形態におけるテレビジョン装置の説明図(その2)である。 第2の実施の形態におけるテレビジョン装置の説明図(その3)である。 第2の実施の形態における表示素子の説明図である。 第2の実施の形態における有機ELの説明図である。 第2の実施の形態におけるテレビジョン装置の説明図(その4)である。 第2の実施の形態における他の表示素子の説明図(その1)である。 第2の実施の形態における他の表示素子の説明図(その2)である。
以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
〈第1の実施の形態〉
[電界効果型トランジスタの構造]
図1は、第1の実施の形態に係る電界効果型トランジスタを例示する断面図である。図1を参照するに、電界効果型トランジスタ10は、基材11と、ゲート電極12と、ゲート絶縁層13と、半導体層14と、ソース電極15と、ドレイン電極16とを有するボトムゲート/トップコンタクト型の電界効果型トランジスタである。なお、電界効果型トランジスタ10は、本発明に係る電界効果型トランジスタの代表的な一例である。
電界効果型トランジスタ10では、絶縁性の基材11上にゲート電極12が形成され、更に、ゲート電極12を覆うようにゲート絶縁層13が形成されている。ゲート絶縁層13上には半導体層14が形成され、半導体層14においてチャネルが形成されるように、半導体層14上にソース電極15及びドレイン電極16が形成されている。以下、電界効果型トランジスタ10の各構成要素について、詳しく説明する。
なお、本実施の形態では、便宜上、半導体層14側を上側又は一方の側、基材11側を下側又は他方の側とする。又、各部位の半導体層14側の面を上面又は一方の面、基材11側の面を下面又は他方の面とする。但し、電界効果型トランジスタ10は天地逆の状態で用いることができ、又は任意の角度で配置することができる。又、平面視とは対象物を基材11の上面の法線方向から視ることを指し、平面形状とは対象物を基材11の上面の法線方向から視た形状を指すものとする。又、基材11上の各部位の積層方向に切った断面を縦断面、基材11上の各部位の積層方向に垂直な方向(基材11の上面に平行な方向)に切った断面を横断面とする。
基材11の形状、構造、及び大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
基材11の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ガラス基材、プラスチック基材、フィルム基材等を用いることができる。ガラス基材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、無アルカリガラス、シリカガラス等が挙げられる。又、プラスチック基材やフィルム基材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ポリカーボネート(PC)、ポリイミド(PI)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等が挙げられる。なお、基材11としては、表面の清浄化及び密着性向上の点で、酸素プラズマ、UVオゾン、UV照射洗浄等の前処理が行われることが好ましい。
ゲート電極12は、基材11上の所定領域に形成されている。ゲート電極12は、ゲート電圧を印加するための電極である。ゲート電極12の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、白金、パラジウム、金、銀、銅、亜鉛、アルミニウム、ニッケル、クロム、タンタル、モリブデン、チタン等の金属、これらの合金、これら金属の混合物等が挙げられる。又、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化ガリウム、酸化ニオブ等の導電性酸化物、これらの複合化合物、これらの混合物等が挙げられる。ゲート電極12の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、40nm〜2μmが好ましく、70nm〜1μmがより好ましい。
ゲート絶縁層13は、ゲート電極12と半導体層14との間に設けられ、ゲート電極12と半導体層14とを絶縁するための酸化物絶縁層である。ゲート絶縁層13の材料としては、例えば、アルカリ土類金属である第A元素と、ガリウム(Ga)、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、及びランタノイドの少なくとも何れかである第B元素とを少なくとも含有する酸化物膜を用いることができる。
この酸化物膜は、Zr(ジルコニウム)及びHf(ハフニウム)の少なくとも何れかである第C元素を含有し、更に必要に応じて、その他の成分を含有することが好ましい。酸化物膜に含まれるアルカリ土類金属は、1種類であってもよいし、2種類以上であってもよい。
アルカリ土類元素としては、ベリリウム(Be)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)、ラジウム(Ra)が挙げられる。
ランタノイドとしては、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、プロメチウム(Pm)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)が挙げられる。
酸化物膜は、常誘電体アモルファス酸化物を含有するか、又は、常誘電体アモルファス酸化物それ自体で形成されることが好ましい。常誘電体アモルファス酸化物は、大気中において安定であり、かつ広範な組成範囲で安定的にアモルファス構造を形成することができる。但し、酸化物膜の一部に結晶が含まれていてもよい。
ゲート絶縁層13の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、50nm〜3μmが好ましく、100nm〜1μmがより好ましい。
半導体層14は、ゲート絶縁層13上に形成された酸化物半導体層であり、ゲート絶縁層13を介してゲート電極12と対向するように配置されている。半導体層14は、例えば、n型酸化物半導体から形成することができる。
半導体層14を構成するn型酸化物半導体は、高い電界効果移動度が得られる点、及び電子キャリア濃度を適切に制御しやすい点から、インジウム、亜鉛、錫、ガリウム、及びチタンの少なくとも何れかと、アルカリ土類金属とを含有することが好ましく、インジウムとアルカリ土類金属とを含有することがより好ましい。
アルカリ土類元素としては、ベリリウム(Be)、Mg、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)、ラジウム(Ra)等が挙げられる。
ソース電極15及びドレイン電極16は、半導体層14上に形成されている。ソース電極15及びドレイン電極16は、半導体層14の一部を被覆し、所定の間隔を隔てて形成されている。ソース電極15及びドレイン電極16は、ゲート電極12へのゲート電圧の印加に応じて電流を取り出すための電極である。なお、ソース電極15及びドレイン電極16と共に、ソース電極15及びドレイン電極16と接続される配線が同一層に形成されてもよい。
ソース電極15及びドレイン電極16の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ゲート電極12の説明で例示した材質等が挙げられる。ソース電極15及びドレイン電極16の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、10nm〜1μmが好ましく、50nm〜300nmがより好ましい。
[電界効果型トランジスタの製造方法]
次に、図1に示す電界効果型トランジスタの製造方法について説明する。図2及び図3は、第1の実施形態に係る電界効果型トランジスタの製造工程を例示する図である。
まず、図2(a)に示す工程では、基材11上に、ゲート電極12を形成する。具体的には、ガラス基材等からなる基材11を準備する。そして、基材11上に、真空蒸着法等により導電体膜を形成し、形成した導電体膜をフォトリソグラフィとエッチングによりパターニングして所定形状のゲート電極12を形成する。
基材11の表面の清浄化及び密着性向上の点で、ゲート電極12を形成する前に、酸素プラズマ、UVオゾン、UV照射洗浄等の前処理が行われることが好ましい。基材11、ゲート電極12の材料や厚さは、前述の通り適宜選択することができる。
次に、図2(b)及び図2(c)に示す工程では、基材11上に、ゲート電極12を被覆するゲート絶縁層13を形成する。例えば、図2(b)に示す工程において、ゲート絶縁層形成用塗布液130をディップコーティング法、スピンコート法、ダイコート法等により塗布し、図2(c)に示す工程において、ゲート絶縁層形成用塗布液130を第1の温度で焼成してゲート絶縁層13を形成するプロセスを挙げることができる。ゲート絶縁層13の材料や厚さは、前述の通り適宜選択することができる。
但し、ゲート絶縁層13を形成する方法として、上記のプロセス以外に、例えば、スパッタ法、パルスレーザーデポジッション(PLD)法、化学気相蒸着(CVD)法、原子層蒸着(ALD)法等の真空プロセスを用いることができる。
次に、図3(a)及び図3(b)に示す工程では、ゲート絶縁層13上に半導体層14を形成する。例えば、図3(a)に示す工程において、酸化物半導体層形成用塗布液140をディップコーティング法、スピンコート法、ダイコート法等により塗布し、図3(b)に示す工程において、ゲート絶縁層形成用塗布液130を第2の温度で焼成してゲート絶縁層13を形成するプロセスを挙げることができる。
但し、半導体層14を形成する方法として、上記のプロセス以外に、例えば、スパッタ法、パルスレーザーデポジッション(PLD)法、化学気相蒸着(CVD)法、原子層蒸着(ALD)法等の真空プロセスを用いることができる。
本実施の形態の製造プロセスでは、半導体層14の形成温度(第2の温度)を、ゲート絶縁層13の形成温度(第1の温度)以下としている。例えば、ゲート絶縁層13の形成温度(第1の温度)を400℃とした場合、半導体層14の形成温度(第2の温度)は400℃以下(例えば、350〜400℃)にする必要がある。
次に、図3(c)に示す工程では、半導体層14上にソース電極15及びドレイン電極16を形成する。例えば、半導体層14上に、真空蒸着法等により導電体膜を形成する。そして、導電体膜上にマスクパターンを形成し、マスクパターンから露出する導電体膜をエッチングにより除去する。マスクパターンに被覆された導電体膜がソース電極15及びドレイン電極16となる。ソース電極15及びドレイン電極16の材料や厚さは、前述の通り適宜選択することができる。
このように、本実施の形態では、何れか一方が酸化物半導体層である2層の酸化物層が上下に隣接する場合、上層の酸化物層(本実施の形態では半導体層14)の形成温度が、下層の酸化物層(本実施の形態ではゲート絶縁層13)の形成温度以下となるようにする。これにより、電界効果型トランジスタ10のSS値を低減することが可能となる。すなわち、電界効果型トランジスタ10のスイッチング特性を向上することが可能となる。
〈第1の実施の形態の変形例〉
第1の実施の形態の変形例では、酸化物絶縁層である保護層を備えた電界効果型トランジスタの例を示す。なお、第1の実施の形態の変形例において、既に説明した実施の形態と同一構成部についての説明は省略する場合がある。
[電界効果型トランジスタの構造]
図4は、第1の実施の形態の変形例に係る電界効果型トランジスタを例示する断面図である。図4を参照するに、電界効果型トランジスタ10Aは、保護層17が設けられた点が電界効果型トランジスタ10(図1参照)と相違する。なお、電界効果型トランジスタ10Aは、本発明に係る電界効果型トランジスタの代表的な一例である。
保護層17は、半導体層14上にソース電極15及びドレイン電極16を被覆するように設けられた酸化物絶縁層である。
保護層17の材料としては、例えば、ゲート絶縁層13の材料として例示した、アルカリ土類金属である第A元素と、ガリウム(Ga)、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、及びランタノイドの少なくとも何れかである第B元素とを少なくとも含有する酸化物膜を用いることができる。保護層17の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、50nm〜3μmが好ましく、100nm〜1μmがより好ましい。
保護層17は、大気中の水分、酸素等から、少なくとも半導体層14を隔離保護する機能を有する。但し、保護層17は、半導体層14のみならず、電界効果型トランジスタ10Aの他の構成要素(例えば、ゲート絶縁層13、ソース電極15、ドレイン電極16、ゲート電極12)を保護する機能を有してもよい。又、保護層17は、電界効果型トランジスタ10A上に形成される層の材料や、その形成プロセスから電界効果型トランジスタ10Aの少なくとも一部を保護する機能を有してもよい。
[電界効果型トランジスタの製造方法]
次に、図4に示す電界効果型トランジスタの製造方法について説明する。図5及び図6は、第1の実施形態の変形例に係る電界効果型トランジスタの製造工程を例示する図である。
まず、図5(a)に示す工程では、図2(a)に示す工程と同様にして、基材11上に、ゲート電極12を形成する。次に、図5(b)に示す工程では、基材11上に、ゲート電極12を被覆するゲート絶縁層13を形成する。ゲート絶縁層13の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スパッタ法、パルスレーザーデポジッション(PLD)法、化学気相蒸着(CVD)法、原子層蒸着(ALD)法等の真空プロセスを用いることができる。ゲート絶縁層13の材料としては、例えば、SiO等を用いることができる。
次に、図5(c)及び図5(d)に示す工程では、図3(a)及び図3(b)に示す工程と同様にして、ゲート絶縁層13上に半導体層14を形成する。次に、図6(a)に示す工程では、図3(c)に示す工程と同様にして、半導体層14上にソース電極15及びドレイン電極16を形成する。
次に、図6(b)及び図6(c)に示す工程では、半導体層14上に、ソース電極15及びドレイン電極16を被覆する保護層17を形成する。例えば、図6(b)に示す工程において、保護層形成用塗布液170をディップコーティング法、スピンコート法、ダイコート法等により塗布し、図6(c)に示す工程において、保護層形成用塗布液170を第3の温度で焼成して保護層17を形成するプロセスを挙げることができる。保護層17の材料や厚さは、前述の通り適宜選択することができる。
但し、保護層17を形成する方法として、上記のプロセス以外に、例えば、スパッタ法、パルスレーザーデポジッション(PLD)法、化学気相蒸着(CVD)法、原子層蒸着(ALD)法等の真空プロセスを用いることができる。
本実施の形態の製造プロセスでは、保護層17の形成温度(第3の温度)を、半導体層14の形成温度(第2の温度)以下としている。例えば、半導体層14の形成温度(第2の温度)を400℃とした場合、保護層17の形成温度(第3の温度)は400℃以下(例えば、350〜400℃)にする必要がある
このように、本実施の形態では、何れか一方が酸化物半導体層である2層の酸化物層が上下に隣接する場合、上層の酸化物層(本実施の形態では保護層17)の形成温度が、下層の酸化物層(本実施の形態では半導体層14)の形成温度以下となるようにする。これにより、電界効果型トランジスタ10AのSS値を低減することが可能となる。すなわち、電界効果型トランジスタ10Aのスイッチング特性を向上することが可能となる。
〈実施例1〉
実施例1では、ボトムゲート/トップコンタクト型の電界効果型トランジスタ10を作製した。
−ゲート電極12の形成−
まず、基材11としてガラス基材を準備し、基材11上にゲート電極12を形成した。具体的には、基材11上に、真空蒸着法により、Cr/Auの積層膜を成膜した。この後、Cr/Auの積層膜上にフォトレジストを塗布し、プリベーク、露光装置による露光、及び現像によりレジストパターンを形成した。そして、レジストパターンの形成されていない領域のCr/Auの積層膜を溶解させて除去し、Cr/Auの積層膜からなるゲート電極12を形成した。
−ゲート絶縁層13の形成−
次に、基材11上に、ゲート電極12を被覆するように、酸化物層であるゲート絶縁層13を形成した。具体的には、まず、シクロヘキシルベンゼン1.2mLに、2−エチルヘキサン酸ランタントルエン溶液(La含量7%、Wako 122−03371、株式会社ワコーケミカル製)1.95mLと、2−エチルヘキサン酸ストロンチウムトルエン溶液(Sr含量2%、Wako 195−09561、株式会社ワコーケミカル製)0.57mLと、2−エチルヘキサン酸酸化ジルコニウムミネラルスピリット溶液(Zr含量12%、Wako 269−01116、株式会社ワコーケミカル製)0.09mLとを混合し、ゲート絶縁層形成用塗布液130を作製した。
次に、基材11上に、ゲート絶縁層形成用塗布液130を滴下し、所定の条件でスピンコートした。そして、ゲート絶縁層形成用塗布液130を滴下した基材11をオーブンを用いて約120℃で約1時間加熱した(乾燥工程)。次に、基材11をオーブンを用いて約400℃で約3時間加熱することにより、ゲート絶縁層形成用塗布液130から酸化物絶縁層であるゲート絶縁層13を形成した(焼成工程)。
−半導体層14の形成−
次に、ゲート絶縁層13上に、半導体層14を形成した。具体的には、まず、3.55gの硝酸インジウム(In(NO・3HO)と0.139gの塩化ストロンチウム(SrCl・6HO)を秤量し、1,2−プロパンジオール20mLとエチレングリコールモノメチルエーテル20mLとを加え室温で混合、溶解させ、酸化物半導体層形成用塗布液140を作製した。
次に、ゲート絶縁層13上に、インクジェット装置を用いて酸化物半導体層形成用塗布液140を所定のパターンで塗布した。そして、基材11を約120℃に加熱したホットプレート上で約10分間加熱した(乾燥工程)。次に、基材11をオーブンを用いて約400℃で約1時間加熱することにより、酸化物半導体層形成用塗布液140から酸化物半導体層である半導体層14を形成した(焼成工程)。
−ソース電極15及びドレイン電極16の形成−
次に、半導体層14上に、シャドウマスクと真空蒸着法を用いてAu膜を成膜し、所定のパターンのソース電極15及びドレイン電極16を形成した。以上の工程により、電界効果型トランジスタ10を完成させた。
−トランジスタ性能評価−
得られた電界効果型トランジスタ10について、半導体パラメータ・アナライザ装置(アジレントテクノロジー社製、半導体パラメータ・アナライザB1500A)を用いて、トランジスタ性能評価を実施した。具体的には、ソース/ドレイン電圧Vdsを10Vとし、ゲート電圧をVg=−15Vから+15Vに変化させて、電流−電圧特性(伝達特性)を評価した。そして、SS値を算出した。
〈実施例2〉
実施例2では、半導体層14を形成する際のオーブンでの加熱条件(実施例1では、約400℃で約1時間)を、約350℃で約1時間に変更した以外は実施例1と同じ方法で、図1に示すボトムゲート/トップコンタクト型の電界効果型トランジスタ10を作製した。又、実施例1と同様に、SS値を算出した。
〈比較例1〉
比較例1では、半導体層14を形成する際のオーブンでの加熱条件(実施例1では、約400℃で約1時間)を、約450℃で約1時間に変更した以外は実施例1と同じ方法で、図1に示すボトムゲート/トップコンタクト型の電界効果型トランジスタ10を作製した。又、実施例1と同様に、SS値を算出した。
〈実施例1及び2、比較例1の結果のまとめ〉
Figure 0006852296
実施例1及び2、比較例1の結果を表1にまとめた。表1に示すように、実施例1及び2ではSS値が良好な値であったのに対し、比較例1ではSS値が実施例1及び2の2倍程度の大きな値となった。
実施例1及び2の製造方法では、後工程の半導体層14(上層)の製造工程の温度が、前工程のゲート絶縁層13(下層)の製造工程の温度以下であることが、SS値を低減させたものと考えられる。一方、比較例1では、後工程の半導体層14(上層)の製造工程の温度が、前工程のゲート絶縁層13(下層)の製造工程の温度よりも高いことが、SS値の増加をもたらしたものと考えられる。
〈実施例3〉
実施例3では、ボトムゲート/トップコンタクト型の電界効果型トランジスタ10Aを作製した。
−ゲート電極12の形成−
まず、基材11としてガラス基材を準備し、実施例1と同様にして、基材11上にゲート電極12を形成した。
−ゲート絶縁層13の形成−
次に、基材11上に、ゲート電極12を被覆するように、RFスパッタリングにより、SiO膜を厚みが約200nmとなるよう成膜し、ゲート絶縁層13を形成した。
−半導体層14の形成−
次に、ゲート絶縁層13上に、実施例1と同様にして、半導体層14を形成した。
−ソース電極15及びドレイン電極16の形成−
次に、半導体層14上に、実施例1と同様にして、所定のパターンのソース電極15及びドレイン電極16を形成した。
−保護層17の形成−
次に、半導体層14上に、ソース電極15及びドレイン電極16を被覆するように、酸化物層である保護層17を形成した。具体的には、まず、トルエン1mLに、2−エチルヘキサン酸ランタントルエン溶液(La含量7%、Wako 122−033371、株式会社ワコーケミカル製)0.99mLと、2−エチルヘキサン酸ストロンチウムトルエン溶液(Sr含量2%、Wako 195−09561、株式会社ワコーケミカル製)0.27mLとを混合し、保護層形成用塗布液170を作製した。
次に、基材11上に、保護層形成用塗布液170を滴下し、所定の条件でスピンコートした。そして、保護層形成用塗布液170を滴下した基材11をオーブンを用いて約120℃で約1時間加熱した(乾燥工程)。次に、基材11をオーブンを用いて約400℃で約1時間加熱することにより、保護層形成用塗布液170から酸化物絶縁層である保護層17を形成した(焼成工程)。以上の工程により、電界効果型トランジスタ10Aを完成させた。
−トランジスタ性能評価−
得られた電界効果型トランジスタ10Aについて、実施例1と同様にして、SS値を算出した。
〈実施例4〉
実施例4では、保護層17を形成する際のオーブンでの加熱条件(実施例3では、約400℃で約1時間)を、約350℃で約1時間に変更した以外は実施例3と同じ方法で、図4に示すボトムゲート/トップコンタクト型の電界効果型トランジスタ10Aを作製した。又、実施例3と同様に、SS値を算出した。
〈比較例2〉
比較例2では、保護層17を形成する際のオーブンでの加熱条件(実施例3では、約400℃で約1時間)を、約450℃で約1時間に変更した以外は実施例3と同じ方法で、図4に示すボトムゲート/トップコンタクト型の電界効果型トランジスタ10Aを作製した。又、実施例3と同様に、SS値を算出した。
〈実施例3及び4、比較例2の結果のまとめ〉
Figure 0006852296
実施例3及び4、比較例2の結果を表2にまとめた。表2に示すように、実施例3及び4ではSS値が良好な値であったのに対し、比較例2ではSS値が実施例3及び4の2倍程度の大きな値となった。
実施例3及び4の製造方法では、後工程の保護層17(上層)の製造工程の温度が、前工程の半導体層14(下層)の製造工程の温度以下であることが、SS値を低減させたものと考えられる。一方、比較例1では、後工程の保護層17(上層)の製造工程の温度が、前工程の半導体層14(下層)の製造工程の温度よりも高いことが、SS値の増加をもたらしたものと考えられる。
以上のように、実施例1〜4並びに比較例1及び2の結果から、電界効果型トランジスタにおいて、何れか一方が酸化物半導体層である2層の酸化物層が上下に隣接する場合、上層の酸化物層の形成温度を、下層の酸化物層の形成温度以下とすることより、SS値を低減することが可能となる。すなわち、電界効果型トランジスタのスイッチング特性を向上することが可能となる。
〈第2の実施の形態〉
第2の実施の形態では、第1の実施の形態に係る電界効果型トランジスタを用いた表示素子、表示装置、及びシステムの例を示す。なお、第2の実施の形態において、既に説明した実施の形態と同一構成部についての説明は省略する場合がある。
(表示素子)
第2の実施の形態に係る表示素子は、少なくとも、光制御素子と、光制御素子を駆動する駆動回路とを有し、更に必要に応じて、その他の部材を有する。光制御素子としては、駆動信号に応じて光出力を制御する素子である限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エレクトロルミネッセンス(EL)素子、エレクトロクロミック(EC)素子、液晶素子、電気泳動素子、エレクトロウェッティング素子等が挙げられる。
駆動回路としては、第1の実施の形態に係る電界効果型トランジスタを有する限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。その他の部材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
第2の実施の形態に係る表示素子は、第1の実施の形態に係る電界効果型トランジスタを有しているため、SS値が低く良好なスイッチング特性を得ることが可能となる。その結果、高品質の表示を行うことが可能となる。
(表示装置)
第2の実施の形態に係る表示装置は、少なくとも、第2の実施の形態に係る複数の表示素子と、複数の配線と、表示制御装置とを有し、更に必要に応じて、その他の部材を有する。複数の表示素子としては、マトリックス状に配置された複数の第2の実施の形態に係る表示素子である限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
複数の配線は、複数の表示素子における各電界効果型トランジスタにゲート電圧と画像データ信号とを個別に印加可能である限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
表示制御装置としては、画像データに応じて、各電界効果型トランジスタのゲート電圧と信号電圧とを複数の配線を介して個別に制御可能である限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。その他の部材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
第2の実施の形態に係る表示装置は、第1の実施の形態に係る電界効果型トランジスタを備えた表示素子を有しているため、高品質の画像を表示することが可能となる。
(システム)
第2の実施の形態に係るシステムは、少なくとも、第2の実施の形態に係る表示装置と、画像データ作成装置とを有する。画像データ作成装置は、表示する画像情報に基づいて画像データを作成し、画像データを前記表示装置に出力する。
システムは、第2の実施の形態に係る表示装置を備えているため、画像情報を高精細に表示することが可能となる。
以下、第2の実施の形態に係る表示素子、表示装置、及びシステムについて、具体的に説明する。
図7には、第2の実施の形態に係るシステムとしてのテレビジョン装置500の概略構成が示されている。なお、図7における接続線は、代表的な信号や情報の流れを示すものであり、各ブロックの接続関係の全てを表すものではない。
第2の実施の形態に係るテレビジョン装置500は、主制御装置501、チューナ503、ADコンバータ(ADC)504、復調回路505、TS(Transport Stream)デコーダ506、音声デコーダ511、DAコンバータ(DAC)512、音声出力回路513、スピーカ514、映像デコーダ521、映像・OSD合成回路522、映像出力回路523、表示装置524、OSD描画回路525、メモリ531、操作装置532、ドライブインターフェース(ドライブIF)541、ハードディスク装置542、光ディスク装置543、IR受光器551、及び通信制御装置552等を備えている。
主制御装置501は、テレビジョン装置500の全体を制御し、CPU、フラッシュROM、及びRAM等から構成されている。フラッシュROMには、CPUにて解読可能なコードで記述されたプログラム、及びCPUでの処理に用いられる各種データ等が格納されている。又、RAMは、作業用のメモリである。
チューナ503は、アンテナ610で受信された放送波の中から、予め設定されているチャンネルの放送を選局する。ADC504は、チューナ503の出力信号(アナログ情報)をデジタル情報に変換する。復調回路505は、ADC504からのデジタル情報を復調する。
TSデコーダ506は、復調回路505の出力信号をTSデコードし、音声情報及び映像情報を分離する。音声デコーダ511は、TSデコーダ506からの音声情報をデコードする。DAコンバータ(DAC)512は、音声デコーダ511の出力信号をアナログ信号に変換する。
音声出力回路513は、DAコンバータ(DAC)512の出力信号をスピーカ514に出力する。映像デコーダ521は、TSデコーダ506からの映像情報をデコードする。映像・OSD合成回路522は、映像デコーダ521の出力信号とOSD描画回路525の出力信号を合成する。
映像出力回路523は、映像・OSD合成回路522の出力信号を表示装置524に出力する。OSD描画回路525は、表示装置524の画面に文字や図形を表示するためのキャラクタ・ジェネレータを備えており、操作装置532やIR受光器551からの指示に応じて表示情報が含まれる信号を生成する。
メモリ531には、AV(Audio−Visual)データ等が一時的に蓄積される。操作装置532は、例えばコントロールパネル等の入力媒体(図示省略)を備え、ユーザから入力された各種情報を主制御装置501に通知する。ドライブIF541は、双方向の通信インターフェースであり、一例としてATAPI(AT Attachment Packet Interface)に準拠している。
ハードディスク装置542は、ハードディスクと、このハードディスクを駆動するための駆動装置等から構成されている。駆動装置は、ハードディスクにデータを記録すると共に、ハードディスクに記録されているデータを再生する。光ディスク装置543は、光ディスク(例えば、DVD)にデータを記録すると共に、光ディスクに記録されているデータを再生する。
IR受光器551は、リモコン送信機620からの光信号を受信し、主制御装置501に通知する。通信制御装置552は、インターネットとの通信を制御する。インターネットを介して各種情報を取得することができる。
表示装置524は、一例として図8に示されるように、表示器700、及び表示制御装置780を有している。表示器700は、一例として図9に示されるように、複数(ここでは、n×m個)の表示素子702がマトリックス状に配置されたディスプレイ710を有している。
又、ディスプレイ710は、一例として図10に示されるように、X軸方向に沿って等間隔に配置されているn本の走査線(X0、X1、X2、X3、・・・・・、Xn−2、Xn−1)、Y軸方向に沿って等間隔に配置されているm本のデータ線(Y0、Y1、Y2、Y3、・・・・・、Ym−1)、Y軸方向に沿って等間隔に配置されているm本の電流供給線(Y0i、Y1i、Y2i、Y3i、・・・・・、Ym−1i)を有している。そして、走査線とデータ線とによって、表示素子702を特定することができる。
各表示素子702は、一例として図11に示されるように、有機EL(エレクトロルミネッセンス)素子750と、この有機EL素子750を発光させるためのドライブ回路720とを有している。すなわち、ディスプレイ710は、いわゆるアクティブマトリックス方式の有機ELディスプレイである。又、ディスプレイ710は、カラー対応の32インチ型のディスプレイである。なお、大きさは、これに限定されるものではない。
有機EL素子750は、一例として図12に示されるように、有機EL薄膜層740と、陰極712と、陽極714とを有している。
有機EL素子750は、例えば、電界効果型トランジスタの横に配置することができる。この場合、有機EL素子750と電界効果型トランジスタとは、同一の基材上に形成することができる。但し、これに限定されず、例えば、電界効果型トランジスタの上に有機EL素子750が配置されても良い。この場合には、ゲート電極に透明性が要求されるので、ゲート電極には、ITO、In、SnO、ZnO、Gaが添加されたZnO、Alが添加されたZnO、Sbが添加されたSnO等の導電性を有する透明な酸化物が用いられる。
有機EL素子750において、陰極712には、アルミニウム(Al)が用いられている。なお、マグネシウム(Mg)−銀(Ag)合金、アルミニウム(Al)−リチウム(Li)合金、ITO(Indium Tin Oxide)等を用いても良い。陽極714には、ITOが用いられている。なお、In、SnO、ZnO等の導電性を有する酸化物、銀(Ag)−ネオジウム(Nd)合金等を用いても良い。
有機EL薄膜層740は、電子輸送層742と発光層744と正孔輸送層746とを有している。そして、電子輸送層742に陰極712が接続され、正孔輸送層746に陽極714が接続されている。陽極714と陰極712との間に所定の電圧を印加すると発光層744が発光する。
又、図11に示すように、ドライブ回路720は、2つの電界効果型トランジスタ810及び820、コンデンサ830を有している。電界効果型トランジスタ810は、スイッチ素子として動作する。ゲート電極Gは、所定の走査線に接続され、ソース電極Sは、所定のデータ線に接続されている。又、ドレイン電極Dは、コンデンサ830の一方の端子に接続されている。
コンデンサ830は、電界効果型トランジスタ810の状態、すなわちデータを記憶しておくためのものである。コンデンサ830の他方の端子は、所定の電流供給線に接続されている。
電界効果型トランジスタ820は、有機EL素子750に大きな電流を供給するためのものである。ゲート電極Gは、電界効果型トランジスタ810のドレイン電極Dと接続されている。そして、ドレイン電極Dは、有機EL素子750の陽極714に接続され、ソース電極Sは、所定の電流供給線に接続されている。
そこで、電界効果型トランジスタ810が「オン」状態になると、電界効果型トランジスタ820によって、有機EL素子750は駆動される。
表示制御装置780は、一例として図13に示されるように、画像データ処理回路782、走査線駆動回路784、及びデータ線駆動回路786を有している。
画像データ処理回路782は、映像出力回路523の出力信号に基づいて、ディスプレイ710における複数の表示素子702の輝度を判断する。走査線駆動回路784は、画像データ処理回路782の指示に応じてn本の走査線に個別に電圧を印加する。データ線駆動回路786は、画像データ処理回路782の指示に応じてm本のデータ線に個別に電圧を印加する。
以上の説明から明らかなように、本実施の形態に係るテレビジョン装置500では、映像デコーダ521と映像・OSD合成回路522と映像出力回路523とOSD描画回路525とによって画像データ作成装置が構成されている。
又、上記においては、光制御素子が有機EL素子の場合について説明したが、これに限定されるものではなく、液晶素子、エレクトロクロミック素子、電気泳動素子、エレクトロウェッティング素子であってもよい。
例えば、光制御素子が液晶素子の場合は、上記ディスプレイ710として、液晶ディスプレイ用いる。この場合においては、図14に示されるように、表示素子703における電流供給線は不要となる。
又、この場合では、一例として図15に示されるように、ドライブ回路730は、図11に示される電界効果型トランジスタ(810、820)と同様な1つの電界効果型トランジスタ840のみで構成することができる。電界効果型トランジスタ840では、ゲート電極Gが所定の走査線に接続され、ソース電極Sが所定のデータ線に接続されている。又、ドレイン電極Dが液晶素子770の画素電極、及びコンデンサ760に接続されている。なお、図15における符号762、772は、夫々コンデンサ760、液晶素子770の対向電極(コモン電極)である。
又、上記実施の形態では、システムがテレビジョン装置の場合について説明したが、これに限定されるものではない。要するに画像や情報を表示する装置として上記表示装置524を備えていれば良い。例えば、コンピュータ(パソコンを含む)と表示装置524とが接続されたコンピュータシステムであっても良い。
又、携帯電話、携帯型音楽再生装置、携帯型動画再生装置、電子BOOK、PDA(Personal Digital Assistant)等の携帯情報機器、スチルカメラやビデオカメラ等の撮像機器における表示手段に表示装置524を用いることができる。又、車、航空機、電車、船舶等の移動体システムにおける各種情報の表示手段に表示装置524を用いることができる。更に、計測装置、分析装置、医療機器、広告媒体における各種情報の表示手段に表示装置524を用いることができる。
以上、好ましい実施の形態等について詳説したが、上述した実施の形態等に制限されることはなく、特許請求の範囲に記載された範囲を逸脱することなく、上述した実施の形態等に種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、第1の実施の形態やその変形例では、ボトムゲート/トップコンタクト型の電界効果型トランジスタを例にして説明したが、本発明は、ボトムゲート/ボトムコンタクト型の電界効果型トランジスタ、トップゲート/トップコンタクト型の電界効果型トランジスタ、トップゲート/ボトムコンタクト型の電界効果型トランジスタにも適用可能である。
又、第1の実施の形態やその変形例では、ゲート絶縁層と半導体層が隣接する場合や、半導体層と保護層が隣接する場合を例にして説明したが、本発明は、何れか一方が酸化物半導体層である2層の酸化物層が上下に隣接する場合であれば、上記の例以外にも適用可能である。例えば、フレキシブル基材に酸化物層であるバリア層を設け、バリア層上に酸化物半導体層を設ける場合等が挙げられる。
10、10A 電界効果型トランジスタ
11 基材
12 ゲート電極
13 ゲート絶縁層
14 半導体層
15 ソース電極
16 ドレイン電極
17 保護層
特許第5118811号

Claims (9)

  1. 何れか一方が酸化物半導体層である第1の酸化物層と第2の酸化物層とが隣接した電界効果型トランジスタの製造方法であって、
    Ga、Sc、Y、及びランタノイドの少なくとも何れかである元素を含む材料により前記第1の酸化物層を形成する工程と、
    前記第1の酸化物層上に、Ga、Sc、Y、及びランタノイドの少なくとも何れかである元素を含む材料により前記第2の酸化物層を形成する工程と、を有し、
    前記第2の酸化物層の形成温度が、前記第1の酸化物層の形成温度以下であり、
    前記第1の酸化物層が酸化物絶縁層であり、前記第2の酸化物層が酸化物半導体層であり、
    前記酸化物絶縁層がゲート絶縁層であり、
    前記ゲート絶縁層は、アルカリ土類金属である第A元素と、Ga、Sc、Y、及びランタノイドの少なくとも何れかである第B元素とを含有することを特徴とする電界効果型トランジスタの製造方法。
  2. 何れか一方が酸化物半導体層である第1の酸化物層と第2の酸化物層とが隣接した電界効果型トランジスタの製造方法であって、
    Ga、Sc、Y、及びランタノイドの少なくとも何れかである元素を含む材料により前記第1の酸化物層を形成する工程と、
    前記第1の酸化物層上に、Ga、Sc、Y、及びランタノイドの少なくとも何れかである元素を含む材料により前記第2の酸化物層を形成する工程と、を有し、
    前記第2の酸化物層の形成温度が、前記第1の酸化物層の形成温度以下であり、
    前記第1の酸化物層が酸化物半導体層であり、前記第2の酸化物層が酸化物絶縁層であり、
    前記酸化物絶縁層が保護層であり、
    前記保護層は、アルカリ土類金属である第A元素と、Ga、Sc、Y、及びランタノイドの少なくとも何れかである第B元素とを含有することを特徴とする電界効果型トランジスタの製造方法。
  3. 何れか一方が酸化物半導体層である第1の酸化物層と第2の酸化物層とが隣接した電界効果型トランジスタの製造方法であって、
    Sc、Y、及びランタノイドの少なくとも何れかである元素を含む材料により前記第1の酸化物層を形成する工程と、
    前記第1の酸化物層上に、Sc、Y、及びランタノイドの少なくとも何れかである元素を含む材料により前記第2の酸化物層を形成する工程と、を有し、
    前記第2の酸化物層の形成温度が、前記第1の酸化物層の形成温度以下であることを特徴とする電界効果型トランジスタの製造方法。
  4. 前記第1の酸化物層が酸化物絶縁層であり、前記第2の酸化物層が酸化物半導体層であることを特徴とする請求項に記載の電界効果型トランジスタの製造方法。
  5. 前記酸化物絶縁層がゲート絶縁層であり、
    前記ゲート絶縁層は、アルカリ土類金属である第A元素と、Sc、Y、及びランタノイドの少なくとも何れかである第B元素とを含有することを特徴とする請求項に記載の電界効果型トランジスタの製造方法。
  6. 前記第1の酸化物層が酸化物半導体層であり、前記第2の酸化物層が酸化物絶縁層であることを特徴とする請求項に記載の電界効果型トランジスタの製造方法。
  7. 前記酸化物絶縁層が保護層であり、
    前記保護層は、アルカリ土類金属である第A元素と、Sc、Y、及びランタノイドの少なくとも何れかである第B元素とを含有することを特徴とする請求項に記載の電界効果型トランジスタの製造方法。
  8. 前記第1の酸化物層を形成する工程では、
    第1の酸化物層形成用塗布液を塗布し、前記第1の酸化物層形成用塗布液を加熱して前記第1の酸化物層を形成することを特徴とする請求項1乃至の何れか一項に記載の電界効果型トランジスタの製造方法。
  9. 前記第2の酸化物層を形成する工程では、
    第2の酸化物層形成用塗布液を塗布し、前記第2の酸化物層形成用塗布液を加熱して前記第2の酸化物層を形成することを特徴とする請求項1乃至の何れか一項に記載の電界効果型トランジスタの製造方法。
JP2016141898A 2016-07-19 2016-07-19 電界効果型トランジスタの製造方法 Active JP6852296B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016141898A JP6852296B2 (ja) 2016-07-19 2016-07-19 電界効果型トランジスタの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016141898A JP6852296B2 (ja) 2016-07-19 2016-07-19 電界効果型トランジスタの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018014374A JP2018014374A (ja) 2018-01-25
JP6852296B2 true JP6852296B2 (ja) 2021-03-31

Family

ID=61019553

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016141898A Active JP6852296B2 (ja) 2016-07-19 2016-07-19 電界効果型トランジスタの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6852296B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019179862A (ja) * 2018-03-30 2019-10-17 株式会社リコー 電界効果型トランジスタの製造方法

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008042043A (ja) * 2006-08-09 2008-02-21 Hitachi Ltd 表示装置
JP5763876B2 (ja) * 2009-05-08 2015-08-12 コニカミノルタ株式会社 薄膜トランジスタ、及びその製造方法
CN102844847B (zh) * 2010-04-16 2015-09-23 株式会社半导体能源研究所 沉积方法及半导体装置的制造方法
WO2012014786A1 (en) * 2010-07-30 2012-02-02 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Semicondcutor device and manufacturing method thereof
JP2014199899A (ja) * 2012-08-10 2014-10-23 株式会社半導体エネルギー研究所 半導体装置
JP6015389B2 (ja) * 2012-11-30 2016-10-26 株式会社リコー 電界効果型トランジスタ、表示素子、画像表示装置、及びシステム
WO2014104296A1 (ja) * 2012-12-28 2014-07-03 株式会社神戸製鋼所 薄膜トランジスタおよびその製造方法
TW201442249A (zh) * 2013-02-13 2014-11-01 Idemitsu Kosan Co 薄膜電晶體
JP6326270B2 (ja) * 2013-06-28 2018-05-16 株式会社神戸製鋼所 薄膜トランジスタおよびその製造方法
JP5749411B1 (ja) * 2013-08-09 2015-07-15 国立大学法人北陸先端科学技術大学院大学 酸化物半導体層及びその製造方法、並びに酸化物半導体の前駆体、酸化物半導体層、半導体素子、及び電子デバイス
JP6237279B2 (ja) * 2014-01-31 2017-11-29 国立大学法人 奈良先端科学技術大学院大学 保護膜を具備する薄膜トランジスタ基板およびその製造方法
JP2016111360A (ja) * 2014-11-28 2016-06-20 株式会社リコー 電界効果型トランジスタ及び電界効果型トランジスタの製造方法
KR20170093912A (ko) * 2015-01-28 2017-08-16 후지필름 가부시키가이샤 산화물 보호막의 제조 방법, 산화물 보호막, 박막 트랜지스터의 제조 방법, 박막 트랜지스터, 및 전자 디바이스

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018014374A (ja) 2018-01-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10115828B2 (en) Field-effect transistor, display element, image display device, and system
US10672914B2 (en) Field-effect transistor and method for producing field-effect transistor
TWI687750B (zh) 場效型電晶體、顯示元件、顯示裝置及顯示系統
US20190148168A1 (en) Method for manufacturing a field-effect transistor
JP6852296B2 (ja) 電界効果型トランジスタの製造方法
US11315961B2 (en) Field-effect transistor, method for producing same, display element, display device, and system
JP5716407B2 (ja) 電界効果型トランジスタ、表示素子、画像表示装置、及びシステム
JP2019161182A (ja) 電界効果型トランジスタ及びその製造方法、表示素子、表示装置、システム
CN110752255A (zh) 金属氧化物、场效应晶体管及其制造方法
JP7056274B2 (ja) 電界効果型トランジスタの製造方法
US20200303561A1 (en) Field-effect transistor, display element, image display device, and system
JP6676990B2 (ja) 電界効果型トランジスタの製造方法
JP6798173B2 (ja) 電界効果型トランジスタ及びその製造方法、表示素子、表示装置、システム
TWI673874B (zh) 場效電晶體及其製造方法、顯示元件、顯示裝置及系統
JP2019161142A (ja) 電界効果型トランジスタ、表示素子、画像表示装置、及びシステム
JP2019179862A (ja) 電界効果型トランジスタの製造方法
JP2022145974A (ja) 電界効果型トランジスタ、表示素子、画像表示装置、及びシステム
JP2017118043A (ja) 電界効果型トランジスタ及びその製造方法、表示素子、表示装置、システム
JP2018157167A (ja) 電界効果型トランジスタ、表示素子、表示装置、システム
JP2017120849A (ja) 電界効果型トランジスタ及びその製造方法、表示素子、表示装置、システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190522

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200312

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200331

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200601

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201020

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201221

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210209

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210222

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6852296

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151