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JP6851324B2 - 化学強化による制御された反りを有することができるガラス板 - Google Patents

化学強化による制御された反りを有することができるガラス板 Download PDF

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Description

本発明は、化学強化/強化が可能であり、化学強化による制御された反りを有することが可能な改善されたガラス板に関する。たとえば、本発明は、化学強化による反りを阻止してその平坦性を維持することができる、またはこれとは別に化学強化により所望の形状に反らせることができるガラス板に関する。
特に、本発明は、容易に化学強化/強化が可能であり、化学強化による制御された反りを有することができ、製造が安価で容易である改善されたガラス板に関する。
化学強化ガラス板は、輸送(すなわち航空、自動車)、建物/建築、およびディスプレイ産業などの、モノリス形態または積層形態で機械的抵抗性が必要となる/義務づけられる特殊なガラス取り付け作業における用途がますます見出されている。そのような用途の中で、ディスプレイ産業は、携帯電話、スマートフォン、TV、コンピュータ、デジタルカメラなどの多数の電子デバイスの保護/カバーガラス、表示ウィンドウ、または(タッチ)スクリーンとしての化学強化透明ガラス板の要求に応じて、過去数年で巨大市場となっている。実際、これらのデバイスの多くが携帯型であるので、使用されるガラスは、多数の機械的送信が要求され、したがって使用中および輸送中の擦り傷または衝撃などの衝撃および/または損傷に耐えられることが非常に望ましい。化学強化はディスプレイの分野においてより重要であり、その理由は、このような分野は薄い厚さ(1mm未満の薄さ)のガラス板を必要とし、(超)薄ガラス板を機械的に強化するために選択される方法として化学強化が知られているからである。重量の理由のため、太陽、熱、または光起電力の装置のためのカバーガラスとしての薄いガラス板の使用も有利となる。
ガラス物品の化学強化は、熱により誘導されるイオン交換であり、ガラスの表面層中のより小さなアルカリ性ナトリウムイオンをより大きなイオン、たとえばアルカリ性カリウムイオンで置換することを伴う。ナトリウムイオンによって以前占められていた小さな部位により大きなイオンが「割り込む」ので、ガラス中で表面の圧縮応力の増加が起こる。このような化学処理は、温度および時間を厳密に制御しながら、より大きなイオンの1種類以上の溶融塩を含有するイオン交換溶融浴中にガラスを浸漬することによって一般に行われる。したがって、そのように処理されたガラス物品の破壊強度は、発生した表面圧縮応力とほぼ同じ値だけ増加する。
にもかかわらず、使用中に化学強化ガラスの表面に影響を与えうる損傷は、この強化効果を低下させ、損傷が圧縮下の層を貫通する場合には効果が全くなくなることさえもありうる。その結果、化学強化ガラスの意図される使用に応じて、表面圧縮応力(または「CS」)の大きな値、および/または理想的にはガラスが受けうる可能性のある最大の欠陥/損傷の深さに少なくとも等しい、圧縮下の層の厚さ(「層深さ」または「DoL」と呼ばれるパラメータ、すなわちイオンの導入によって到達する深さに関連する)の大きな値の実現に焦点が当てられる。これら2つのパラメータの組合せが、得られる機械的強度の性質を適切に画定すると一般に考えられる。
特に、ディスプレイ分野では、化学強化ガラス板の製造に「ピースバイピースプロセス」(強化処理前に最終サイズに切断される)が使用される場合、DoLの大きな値(好ましくは10ミクロンを超え、非常に好ましくは12ミクロンを超え、さらに良好には15ミクロンを超える)がエッジ強度のために探求され、一方、「シートプロセス」(強化処理後に最終サイズに切断される)が使用される場合、「中央張力」((CSDoL)/(ガラス厚さ−2DoL)で定義される)を低く維持する必要がある。
これら2つの強化パラメータは、ある特定のガラス組成の場合、イオン交換プロセスの温度および時間の条件にも大きく依存することも知られている。したがって、圧縮下の層の厚さは、周知の拡散法則に従って温度およびイオン交換時間とともに増加する。しかしより高い温度では、イオン交換によって誘導された応力がより速く緩和する。同様に、処理時間が長くなりすぎると、応力が必然的に緩和する時間が生じ、したがって強化の程度が低くなる。したがってプロセスのために選択すべき条件は、一般に、プロセスのコストを最適化するために最適温度と最短時間との間の妥協点に存在する。
化学強化のコストを低下させるために(圧縮応力およびDOLを探求される値に到達させるために時間および/または温度が制限される)、「容易に化学強化可能」(それらが特にイオン交換が好都合であることを意味する)である多数のガラス組成物が提案されている(単に開示されている、または既に販売されている)が、それらは一般に種々の欠点を有する。
それらの多くは、高価な原材料に由来する成分および/またはガラス(溶融または最終)の物理的性質を大きく変化させる成分を含む。一部の周知の化学強化可能なガラス組成物は、たとえばリチウムおよび/またはホウ素を高含有量で含有する。しかし、リチウムは、ガラス密度を増加させる欠点を有し、一方、ホウ素は、その蒸発によって場合によりリームを形成し、炉壁/耐火物質を腐食させる欠点を有する。さらに、両方は、それらの対応する原材料が高価であるため、最終的なガラスの価格を大きく上昇させるさらなる大きな欠点を有する。
たとえば米国特許出願公開第2012/0196110A1号明細書に記載される組成物、CorningのGORILLA(登録商標)ガラス製品またはAsahi Glass Co.のDragonTrail(登録商標)ガラス製品などのアルミノケイ酸塩型ガラス組成物は、化学強化に非常に有効であることも知られている。しかし、これらは多数の欠点を有する。これらの高温特性のため、製造が非常に困難となる(粘度、清澄能力、成形性、耐火物質の腐食)。使用される一部の原材料(すなわちアルミナ)が高価であり、これらの製造に高温(多量のエネルギー/燃料)が必要であるため、これらのコストは比較的高い。
アルミノケイ酸ガラス組成物とは逆に、ソーダ石灰シリカガラス組成物は、はるかに安価であるとしても、容易に化学強化可能な組成物の良好な候補とは一般に見なされない。
最後に、わずかであっても、ガラス組成を変更することは非常に困難であることが知られており、その理由は:
− ガラス製造ライン、特にフロートラインは、かなりの出資となり、組成物によって、たとえば耐火物質が損傷しても容易に修復できないため;および
− ある組成から別の組成に変更する移行時間は、この時間が長いと最終ガラスの製造コストに大きな悪影響が生じるので、ガラス製造時の非常に重要なパラメータの1つとなるためである。
したがって、特にディスプレイ分野の市場では、アルミノケイ酸ガラスよりも大量生産に適しており、したがって低コストで利用可能であり、既存の大量生産で既に使用される組成に近いまたは非常に類似したベースガラス/マトリックス組成を有する化学強化可能なソーダ石灰シリカ型ガラス組成物が要求される。
その次に、表面の平坦性、平滑性、および光学的品、ならびに厚さの均一性などの多くの点で優れており、たとえば延伸ガラスなどの別の方法によって製造されたガラス板よりも製造が比較的低コストでもあるため、フロートガラスは一般に広く使用されている(そしてディスプレイ産業においてますます使用されている)。
残念ながら、ディスプレイ/エレクトロニクス市場に必要な厚さの薄いフロートガラス板を使用して、従来のイオン交換プロセスによる化学強化を行う場合、強化された最終的なガラス板に「反り」と呼ばれる問題が発生する。この反りによって、ガラス板の変形または平坦からのずれが生じ、特に、反りは、化学強化後のガラス板に関して比d/Lで評価され、ここで、図1に示されるように、dは、変化の距離または深さに等しく、Lは、生じた変化が及ぶ距離または長さに等しい。たとえば、厚さが約0.7mmでありLの長さが4cmであるフロートガラス板の場合、強化されたガラス板の反りは約0.04%に達し、そのため平坦性が大きく損なわれる。しかし、特にディスプレイ分野では、このような平坦性は、たとえば、ガラス板の光学的品質の改善のため、ディスプレイデバイス組立体に取付可能となるため、光学的ひずみを回避する/最小限にするため、またはさらにはガラス板上へのコーティング(すなわちTCOコーティング)の均一で効率的な堆積を可能にするためなどの多くの理由で非常に望ましい。
化学強化中のフロートガラスの反りの主要な理由は、化学的観点からのフロートガラスの非対称な面、およびそれらのイオン交換に関する異なる挙動に由来する。実際には、フロートガラスは、フロート浴のスズが(溶融スズと接触する)下側のガラス面の中に拡散することで生じるいわゆる「スズ面」を含む。フロートガラス板のスズ面は、従来、一般に数ミクロンにわたって延在する特殊なプロファイル(すなわち拡散プロファイル、または「ハンプ」を有する)により、極表面の近くのガラスのバルク中でスズに富む。一般に、スズ面の反対側の面は「空気面」と呼ばれる。フロートガラスの下面中のスズは、イオン(すなわちカリウムイオン)フロートガラスの下面中への拡散に対して障壁作用を発揮すると以前より認識されている。それに続いて、フロートガラスの両面の間のもう1つの違いは、それらのナトリウムイオンの利用可能度である。ナトリウムは、化学強化中にカリウムと交換される種である。フロートガラスのそれぞれの面の間でナトリウムの利用可能度が異なると、交換速度はそれぞれの面で同じにならない。したがって通常、化学強化されたフロートガラス板は、上面(スズ面とは反対側の空気面)が凸になるように反りが生じる。
フロートガラスの反りは、化学強化の挙動の程度の増加とともに大きくなる。したがって、高耐擦傷性の要求に対応するために開発された、600MPa以上の表面圧縮応力および15μm以上の圧縮応力層深さ(DOL)を有する化学強化フロートガラスにおいて、反りの問題は、約500MPaの表面圧縮応力(CS)および約10μmの圧縮応力層深さ(DOL)を有する関連技術の化学強化フロートガラスよりも明白になる。
ディスプレイ分野におけるフロート(超)薄ガラス板の使用は明確な市場の要求でもあるが、薄いフロートガラス中で少なくとも部分的な反り現象を回避できる解決策は現在数種類しか提案されておらず、これらの提案された解決策は、工業規模においてそれらの有利な実施が制限される大きな欠点を有する。反りを回避するための周知および従来の方法/前処理の1つは、イオン交換処理を実施する前にスズ層を除去するために、フロートガラスの下面を物理的に研削し次に研摩することである。たとえば、このような前処理は特開昭58−115043号公報(1983)に示されている。とにかく、薄いフロートガラス板の反りに対する主要な既存の解決策は:
− 製造されたガラスに関する大幅に増加するコスト、および/または
− オフライン処理、および/または
− 欠陥および/またはガラスの破壊のより高い可能性、したがってその結果として生産歩留まりの低下(ガラスの最終コストの悪化)、および/または
− 溶融スズ浴の表面上に形成される優れた表面の損失
を伴う。
結論として、特に:
− アルミノケイ酸塩ガラスよりも大量生産に適しており、したがって低コストで利用可能となり、
− 既存の大量生産で既に使用されている組成に近いまたは非常に類似したベースガラス/マトリックス組成を有し、
− 強化後の反りの効果が軽減され、またはさらには全くなくなり、同時に、研摩または研削処理などの追加のオフライン処理が回避され、それによって溶融スズ浴の表面上に形成される優れた表面が維持される、
化学強化可能なソーダ石灰シリカ型ガラス組成物に対して、ディスプレイ分野における市場の要求が存在する。
本発明の目的は、特に、記載の欠点に対処し、技術的問題を解決することであり、すなわち、容易に化学強化可能であり、または言い換えると従来のソーダ石灰シリカガラス組成物よりもイオン交換により好都合であり、強化後に減少した反り(平坦性の維持)を示すか、または制御されて(所望の形状まで)増加した反りを示す、ガラス組成物を提供することである。
その実施形態の少なくとも1つにおける本発明の別の目的の1つは、容易に化学強化可能であり、ディスプレイデバイスのカバーガラスの製造に使用される「ピースバイピース」プロセスに適切な強化パラメータ(典型的にはDoL>10〜15ミクロンによって得られるエッジ強度)に到達できるガラス組成物を提供することである。特に、このような状況での本発明の目的の1つは、容易に化学強化可能であり、大きな交換深さを得ながら、ガラスのより良好な強化が得られる圧縮応力値を維持できるガラス組成物を提供することである。
その実施形態の少なくとも1つにおける本発明の別の目的の1つは、特に従来のソーダ石灰シリカガラスの既存の製造ライン上で、容易に化学強化可能で製造が容易であるガラス組成物を提供することである。特に、このような状況での本発明の目的の1つは、容易に化学強化可能であり、従来のソーダ石灰シリカ組成物の製造から強化可能な組成物に移る場合(およびその逆)に長い移行時間を必要としない、ガラス組成物を提供することである。さらにこのような状況において、本発明の目的の1つは、容易に化学強化可能であり、通常製造される従来のソーダ石灰シリカガラスに使用されるものとは異なる原材料、技術、および/または産業施設の使用を必要としない(言い換えると、従来のフロートプロセスに適合している)ガラス組成物を提供することである。特に、その実施形態の少なくとも1つにおける本発明の目的の1つは、容易に化学強化可能であり、目標とする性質(より低い粘度、より低い作用点温度、融点<1550〜1500℃、サルフェート清澄能力、少ない耐火物質の腐食、適切な失透温度)を有し、それによってアルミノケイ酸塩組成物の周知の欠点が回避され、組成物がソーダ石灰ガラスを製造するための既存の道具に適合するガラス組成物を提供することである。
最後に本発明の別の目的の1つは、単純で、迅速で、特に経済的である、従来技術の欠点の解決法を提供することである。
本発明は、ガラスの全重量を基準として表して、重量パーセントの単位で:
65≦SiO≦78%
5≦NaO≦20%
1≦KO<8%
1≦Al<6%
2≦CaO<10%
0≦MgO≦8%;
0.1〜0.7のKO/(KO+NaO)比
を含むホウ素フリーおよびリチウムフリーのガラス組成を有するフロートガラス板であって、
ガラス板が:
Figure 0006851324
を有するフロートガラス板に関する。
したがって、従来技術の欠点に対する解決策を見出すことができるので、本発明は新規で発明性のある方法に基づく。
ディスプレイ/エレクトロニクス市場に必要な厚さの薄いフロートガラス板を使用して、従来のイオン交換プロセスによる化学強化を行う場合、強化された最終的なガラス板に「反り」と呼ばれる問題が発生する。この反りによって、ガラス板の変形または平坦からのずれが生じ、特に、反りは、化学強化後のガラス板に関して比d/Lで評価され、dは、変化の距離または深さに等しく、Lは、生じた変化が及ぶ距離または長さに等しい事を示す。 (i)現状技術のソーダ石灰フロートガラス(実線)および(ii)現状技術のアルミノケイ酸塩フロートガラス(特に、Asahi Glass Co.のDragonTrailガラス)(破線)の場合の反りの発生(厚さ0.7mmの板上、および長さ200mmの試料の場合)対Naair/Natin比を示している。
本発明者らは、実際に、ソーダシリカガラスマトリックス中で、低アルミナ含有量(従来のアルミナケイ酸塩ガラスと比較した場合)と、カリウムイオンおよびナトリウムイオンの組合せであって(その比の典型的な値が0.1未満であるソーダ石灰シリカなどの)従来の工業用ガラス組成物よりも大きい比のカリウムイオンおよびナトリウムイオンの組合せとを併用することによって、安価で大量生産が容易であり、高温で誘発される応力緩和が制限される、容易に化学強化可能なガラス板を得ることが可能なことを見出した。さらに、このようなベースガラスマトリックスと、空気面中およびスズ面中のNaO量の間の特定の比とを組み合わせると、化学強化による制御された反り(平坦性を維持するために減少した反り、または、所望の形状を得るために制御されて増加した反り)を有することが可能な容易に化学強化可能なガラス板を実現することができる。
本明細書全体にわたって、ある範囲が示される場合、両端の値が含まれる。さらに、その数値範囲内のすべての整数値およびサブドメイン値は、明示的に記載されるかのように明確に含まれる。また、本明細書全体にわたって、パーセント値としての含有量の値は、ガラスの全重量を基準として表した重量基準の値である(重量%とも記載される)。さらに、ガラスの組成が示される場合、明確に別の方法で記載される場合を除けば、これはガラスのバルク組成に関するものである。
本発明の他の特徴および利点は、単に説明的で非限定的な例によって示される以下の好ましい実施形態の説明を読むことでより明確になるであろう。
本発明のガラス板は、主成分としてSiOおよびNaOを含み、MgO、Alなど、および場合によりCaO、KOなどをさらに含むソーダシリカガラス組成物/マトリックスでできている。
本発明のガラス板は、化学強化可能であり、言い換えると、イオン交換可能/イオン交換処理可能であり、減少した反りの効果を有するか、またはさらには反りの効果が全くないか、または、ある形状を設計するために増加した反りを有する。
本発明のガラス板はフロートガラス板である。用語「フロートガラス板」は、還元条件下で溶融スズの浴の上に溶融ガラスを注ぐことにあるフロート法によって形成されるガラス板を意味するものと理解される。フロートガラス板は、周知の方法では、「スズ面」、すなわち、板の表面に近いガラス本体中のスズに富む面を含む。用語「スズに富む」は、実質的にゼロである(スズを含まない)場合もゼロではない場合もある、中心におけるガラスの組成に対するスズ濃度の増加を意味するものと理解される。したがって、フロートガラス板は、特に、たとえば約10ミクロンの深さまで電子マイクロプローブによって測定可能な酸化スズ含有量によって、他のガラス製造方法により得られた板と容易に区別することができる。多くの場合、例として、この含有量は表面から出発して最初の10ミクロンにわたって積算して1〜5重量%の間となる。
本発明によるフロートガラス板は、種々のサイズおよび比較的大きいサイズを有することができる。たとえば、3.21m×6mまたは3.21m×5.50mまたは3.21m×5.10mまたは3.21m×4.50m(「PLF」ガラス板)、あるいはさらに、たとえば、3.21m×2.55mまたは3.21m×2.25m(「DLF」ガラス板)までの範囲のサイズを有することができる。
フロートガラス板の厚さは特に制限されない。後述の化学強化処理を効果的に行うためには、ガラス板の厚さは、通常好ましくは5mm以下、より好ましくは3mm以下、より好ましくは1.5mm以下、特に好ましくは0.8mm以下(たとえば、0.7mm未満または0.55mm未満、またはさらには0.35mm未満)である。化学強化後の反りの問題は、ガラス板の厚さが3mm未満、典型的には1.5mm未満の場合に発生すると思われる。
本発明によると、フロートガラス板は:
Figure 0006851324
を有する。

Figure 0006851324
から減じられる1.03の値によって、基準(反りの制御のための処理が行われていないガラス板)からの寄与を除去することができる。絶対値で定義される項によって、反りの減少または反りの制御された増加の両方を含むことができる。
本発明のガラス板の空気面とスズ面との間で特定のNaO比を得るために、脱アルカリ処理が実施され、その一方の面と、他方の面との間の脱アルカリの程度の差が特定の範囲内となるように設定される。その結果、一方の面の反対側の面に対するイオン交換速度を制御することができ、一方の面と他方の面との間の化学強化挙動の程度のあるバランスを実現することが可能になる。このため、本発明のガラス板では、強化前の研削または研摩処理を行わずに、強化ガラス板の反りの制御(反りの減少/回避、または反りの増加)が可能となる。
空気面中のNaOの量、すなわち「(NaO)air」は、空気面の極表面付近のガラスのバルク中のNaO量を意味する。スズ面中のNaOの量、すなわち「(NaO)tin」は、スズ面の極表面付近のガラスのバルク中のNaO量を意味する。本発明によると、各面(スズまたは空気)上のNaO量は、Na−Kα線を用いたX線蛍光(XRF)分光計によって測定される。本明細書では、NaO量は、国際的なガラス標準試料を用いて作成した較正曲線法を用いて求めた。測定装置として、以下の測定パラメータを有するBruker製造のS4 Explorerが例として挙げられる:
出力:Rh 30kV−100mA
フィルタ:なし
マスク:34mm
コリメータ:0.46
分析用結晶:XS55
検出器:FC
元素線:Na−Kα
ピーク角度(2θ/度):25.017
ピーク測定時間(秒):30
B.G.1(2θ/度):使用せず
B.G.1測定時間(秒):0
B.G.2(2θ/度):使用せず
B.G.2測定時間(秒):0
PHA FC:37−174。
本発明によるフロートガラス板がコーティングまたは層で覆われる場合、ガラスのみを考慮して、コーティング/層自体を排除しながらNaO量が求められる。
好ましくは、フロートガラス板は:
Figure 0006851324
を有する。
より好ましくは、フロートガラス板は:
Figure 0006851324
を有する。
さらにより好ましくは、フロートガラス板は:
Figure 0006851324
を有する。
非常に好ましい方法の1つでは、フロートガラス板は:
Figure 0006851324
を有する。
本発明の好ましい一実施形態によると、フロートガラス板は:
Figure 0006851324
を有する。この実施形態によると、好ましくは、フロートガラス板は:
Figure 0006851324
を有する。より好ましくは、フロートガラス板は:
Figure 0006851324
を有し、またはさらには
Figure 0006851324
を有する。最も好ましくは、フロートガラス板は:
Figure 0006851324
を有し、またはさらには:
Figure 0006851324
を有する。このような実施形態は、化学強化による反りをますます減少させることができ、それによってガラス板の平坦性をできる限り維持できるので有利である。ある場合では、ある用途では望ましい負の反り(すなわち反対側の反り(antiwarpage))を誘導することもできる。
本発明によると、フロートガラス板の組成はホウ素フリーである。これは、ホウ素がガラスバッチ/原材料中に意図的に加えられず、存在する場合には、ガラス板の組成中のB含有量は、製造中に不可避に含まれる不純物の量に到達するだけであることを意味する。たとえば、本発明のフロートガラス板の組成中のB含有量は、0.01重量%未満、さらに適切には0.005重量%未満である。
本発明によると、フロートガラス板の組成はリチウムフリーである。これは、リチウムがガラスバッチ/原材料中に意図的に加えられず、存在する場合には、ガラス板の組成中のLiO含有量は、製造中に不可避に含まれる不純物の量に到達するだけであることを意味する。たとえば、本発明のフロートガラス板の組成中のLiO含有量は0.01重量%未満、またはさらに適切には0.005重量%未満である。
本発明によると、フロートガラス板の組成は1≦Al<6重量%を含む。好ましくは、フロートガラス板の組成は1≦Al<5重量%またはさらには1≦Al<4重量%を含む。より好ましくは、フロートガラス板の組成は1≦Al≦3重量%を含む。あるいは、フロートガラス板の組成は2<Al<6重量%を含む。好ましくは、フロートガラス板の組成は2<Al<5重量%またはさらには2<Al<4重量%を含む。より好ましくは、フロートガラス板の組成は2<Al≦3重量%を含む。有利には、またこれとは別に、3≦Al<6重量%である。好ましくは、フロートガラス板の組成は3≦Al<5重量%またはさらには3≦Al<4重量%を含む。あるいは、フロートガラス板の組成は4≦Al<6重量%またはさらには4≦Al<5重量%を含む。
本発明によると、ガラス板の組成は2≦CaO<10重量%を含む。好ましくは、ガラス板の組成は3≦CaO<10重量%、より好ましくは、4≦CaO<10重量%を含む。非常に特に好ましい一実施形態では、ガラス板の組成は5≦CaO<10重量%を含む。最も好ましい実施形態では、ガラス板の組成は6≦CaO<10重量%含む。
本発明によると、ガラス板の組成は0≦MgO≦8重量%を含む。好ましくは、ガラス板の組成は0≦MgO≦7重量%、より好ましくは、0≦MgO≦6重量%を含む。最も好ましい実施形態では、ガラス板の組成は0≦MgO<5重量%を含む。
本発明によると、ガラス板の組成は1≦KO<8重量%を含む。好ましくは、ガラス板の組成は1≦KO<7重量%、より好ましくは、1≦KO<6重量%を含む。非常に特に好ましい一実施形態では、ガラス板の組成は1≦KO<5重量%を含む。あるいは、ガラス板の組成は2≦KO≦6重量%、またはさらにより良好には3≦KO≦6重量%を含む。最も好ましい実施形態では、ガラス板の組成は2≦KO≦4重量%を含む。
本発明によると、ガラス板の組成は0.1〜0.7のKO/(KO+NaO)比を含む。好ましくは、ガラス板の組成は0.1〜0.6のKO/(KO+NaO)比を含む。より好ましくは、ガラス板の組成は0.2〜0.6のKO/(KO+NaO)比を含む。あるいは、ガラス板の組成は0.1〜0.5のKO/(KO+NaO)比を含む。非常に特に好ましい一実施形態では、ガラス板の組成は0.2〜0.5のKO/(KO+NaO)比を含む。本発明の最も好ましい一実施形態では、組成は0.2〜0.4のKO/(KO+NaO)比を含む。
本発明の実施形態によると、組成は0.002〜1.7重量%の範囲の含有量の全鉄(Feの形態で表される)を含む。好ましくは、本発明の組成物は、0.002〜0.6重量%の範囲、より好ましくは0.002〜0.2重量%の範囲の全鉄(Feの形態で表される)含有量を含む。
非常に好ましい一実施形態では、本発明の組成は0.002〜0.06重量%の範囲の全鉄(Feの形態で表される)含有量を含む。0.06重量%以下の全鉄(Feの形態で表される)含有量によって、目に見える着色がほとんどなく、審美的設計における高度な自由度(たとえば、スマートフォンの一部のガラス部品の白色シルク印刷の場合に色のばらつきが生じない)が可能となるガラス板を得ることが可能となる。このような低鉄値は高価で非常に純粋な素材物質を必要とし、これらの精製も必要なことが多いので、この最小値によって、ガラスのコストに大きな影響を与えないことが可能となる。好ましくは、組成は0.002〜0.04重量%の範囲の全鉄(Feの形態で表される)含有量を含む。より好ましくは、組成は0.002〜0.02重量%の範囲の全鉄(Feの形態で表される)含有量を含む。最も好ましい実施形態では、組成は0.002〜0.015重量%の範囲の全鉄(Feの形態で表される)含有量を含む。
あるいは、本発明の組成は0.06<Fe≦1.7重量%の全鉄を含むことができる。より好ましくは、組成は0.06<Fe≦0.6重量%、最も好ましくは、0.06<Fe≦0.2重量%の全鉄を含むことができる。
特に好ましい一実施形態では、本発明のフロートガラス板の組成は、ガラスの全重量を基準として表した重量パーセント値の単位で:
65≦SiO≦78%
8≦NaO≦15%
1≦KO<6%
1≦Al<3%
4≦CaO<10%
0≦MgO≦6%;
0.1〜0.5の範囲のKO/(KO+NaO)比。
この最後の実施形態によると、本発明のフロートガラス板の組成は、より好ましくは:
65≦SiO≦78%
8≦NaO≦15%
2≦KO<6%
1≦Al<3%
6≦CaO<10%
0≦MgO≦6%;
0.2〜0.5の範囲のKO/(KO+NaO)比。
別の好ましい一実施形態によると、本発明のフロートガラス板の組成は、より好ましくは:
65≦SiO≦78%
8≦NaO≦15%
2≦KO<4%
1≦Al<3%
6≦CaO<10%
0≦MgO≦5%;
0.2〜0.4の範囲のKO/(KO+NaO)比。
別の一実施形態によると、フロートガラス板の組成は、0.1重量%未満の含有量のZnOを含む。好ましくは、ガラス板の組成はZnOを含まない。これは、元素亜鉛がガラスバッチ/原材料中に意図的に加えられず、存在する場合には、ガラス板の組成中のZnO含有量は、製造中に不可避に含まれる不純物の量に到達するだけであることを意味する。
別の一実施形態によると、フロートガラス板の組成は、0.1重量%未満の含有量のZrOを含む。好ましくは、ガラス板の組成はZrOを含まない。これは、元素ジルコニウムがガラスバッチ/原材料中に意図的に加えられず、存在する場合には、ガラス板の組成中のZrO含有量は、製造中に不可避に含まれる不純物の量に到達するだけであることを意味する。
さらに別の一実施形態によると、フロートガラス板の組成は、0.1重量%未満の含有量のBaOを含む。好ましくは、ガラス板の組成はBaOを含まない。これは、元素バリウムがガラスバッチ/原材料中に意図的に加えられず、存在する場合には、ガラス板の組成中のBaO含有量は、製造中に不可避に含まれる不純物の量に到達するだけであることを意味する。
さらに別の一実施形態によると、フロートガラス板の組成は0.1重量%未満の含有量のSrOを含む。好ましくは、ガラス板の組成はSrOを含まない。これは、元素ストロンチウムがガラスバッチ/原材料中に意図的に加えられず、存在する場合には、ガラス板の組成中のSrO含有量は、製造中に不可避に含まれる不純物の量に到達するだけであることを意味する。
さらに別の一実施形態によると、フロートガラス板の組成は、0.1重量%未満の含有量のバルクSnO(フロートガラス板の「スズ面」中のSnOを除いたバルク含有量)を含む。好ましくは、ガラス板の組成はバルクSnOを含まない。これは、元素スズがガラスバッチ/原材料中に意図的に加えられず、存在する場合には、ガラス板の組成中のバルクSnO含有量は、製造中に不可避に含まれる不純物の量に到達するだけであることを意味する。
本発明の一実施形態によると、組成物は酸化鉄、酸化クロム、および酸化コバルト以外の着色成分を0.005重量%未満の総含有量で含む。このような実施形態は、色を制御することができ、したがってディスプレイ用途で主として要求される無色のガラス板を得ることができる。より好ましくは、本発明の組成物は、酸化鉄、酸化クロム、および酸化コバルト以外の着色成分を0.003重量%未満の総含有量で含む。
有利には、本発明の組成は、0.001〜0.025重量%の間の全含有量の酸化クロムおよび/または酸化コバルトをさらに含むことができる。これは、組成物がクロムのみ、コバルトのみ、またはその両方を含むことができることを意味する。このような特定の組成によって、ガラスはIR透過に基づく接触技術に特に好適となる。
本発明の一実施形態によると、フロートガラス板に少なくとも1つの透明導電性薄層がコーティングされる。本発明による透明導電性薄層は、たとえば、SnO:F、SnO:Sb、またはITO(インジウムスズ酸化物)、ZnO:Al、またはZnO:Gaを主成分とする層であってよい。
本発明の別の好都合な一実施形態によると、フロートガラス板に少なくとも1つの反射防止層がコーティングされる。この実施形態は、スクリーンの前面としての本発明のガラス板の使用の場合に明らかに好都合となる。本発明による反射防止層は、たとえば、低屈折率を有する多孔質シリカを主成分とする層であってよいし、または数層(スタック)、特に低屈折率および高屈折率の誘電体材料の交互層と最後に低屈折率を有する層との層のスタックで構成されてもよい。
別の一実施形態によると、フロートガラス板に、少なくとも1つの防指紋層がコーティングされる、または指紋の付着を軽減もしくは防止するような処理が行われる。この実施形態は、タッチスクリーンの前面としての本発明のガラス板の使用の場合にも好都合となる。このような層またはこのような処理は、反対側の面上に堆積される透明導電性薄層と併用することができる。このような層は同じ面上に堆積される反射防止層と併用することができ、防指紋層はスタックの外側に存在し、したがって反射防止層を覆うことができる。
さらに別の一実施形態によると、フロートガラス板に、ぎらつきおよび/またはきらめきを軽減もしくは防止するような、少なくとも1つの層がコーティングされる、または処理が行われる。この実施形態は、当然ながらディスプレイデバイスの前面としての本発明のガラス板の使用の場合に好都合となる。このようなギラツキ防止またはきらめき防止処理は、たとえば、ガラス板の処理面に特定の粗さを生じさせる酸エッチングである。
所望の用途および/または性質によって、本発明によるフロートガラス板の一方および/または他方の面上に別の層/処理を堆積/実施することができる。
本発明のガラス板はフロート法によって得られる。フロート法では、ガラス板は、ガラスの原材料を溶融させる溶融炉と、溶融ガラスを溶融金属(スズ)の上に浮かべてガラスリボンを形成するフロート浴と、ガラスリボンの焼きなましを行う焼きなまし炉とを用いて製造される。以降、方法の記述において、用語「ガラス板」は、ガラス板および/またはガラスリボンを示す総称として使用される場合がある。
本発明のフロートガラス板の例示される製造方法では、ガラス板(またはガラスリボン)の少なくとも空気面に対して脱アルカリ処理が行われ、それによってアルカリ成分が除去され、これにより本発明による特定の比に到達する。たとえば、脱アルカリ方法は、有利には、ガラス中のアルカリ成分とのイオン交換反応が可能な物質でガラスを処理する方法であってよい。ガラス中のアルカリ成分とのイオン交換反応が可能な物質としては、例として、その構造中にフッ素原子を有する分子、硫黄系化合物、酸、または窒化物が挙げられる。ガラス中のアルカリ成分とのイオン交換反応が可能な物質は、たとえば気体、液体など、またはあらゆる適切な他の形態(利用可能な形態は、その物質自体の他の形態による)であってよい。
その構造中にフッ素原子を有する分子を含有する物質の例としては、フッ化水素(HF)、フレオン(たとえば、クロロフルオロカーボン、フルオロカーボン、ハイドロクロロフルオロカーボン、ハイドロフルオロカーボン、ハロンなど)、フッ化水素酸、フッ素(単体)、トリフルオロ酢酸、四フッ化炭素、四フッ化ケイ素、五フッ化リン、三フッ化リン、三フッ化ホウ素、三フッ化窒素、三フッ化塩素などが挙げられる。
硫黄系化合物の例としては、亜硫酸、硫酸、ペルオキソ一硫酸、チオ硫酸、亜ジチオン酸、二硫酸、ペルオキソ二硫酸、ポリチオン酸、硫化水素、二酸化硫黄などが挙げられる。
酸の例としては、塩酸、炭酸、ホウ酸、乳酸などが挙げられる。
窒化物の例としては、硝酸、一酸化窒素、二酸化窒素、亜酸化窒素などが挙げられる。
ガラス中のアルカリ成分とのイオン交換反応が可能な物質の使用方法は、その物質の形態、ならびにあらゆる他の適切および望ましい要因により選択することができる。
溶融金属(スズ)浴上でガラスが形成されるフロート法では、ガラス中のアルカリ成分とのイオン交換反応が可能な物質は、溶融金属浴上で運搬されるガラス板に対して、金属表面と接触しない側から供給することができ、それによってガラス板/リボンの上面(空気面)を処理することができる。溶融金属(スズ)浴に続く焼きなましゾーン中で、ガラス板はローラー運搬によって運搬される。ここで、焼きなましゾーンは、焼きなまし炉内部だけでなく、溶融金属浴からフロート浴中の焼きなまし炉まで運搬される部分も含んでいる。焼きなましゾーン中では、ガラス中のアルカリ成分とのイオン交換反応が可能な物質は、溶融金属に接触しなかった面(空気面)および/または反対側の面(スズ面)から供給することができる。
本発明は、本発明による化学強化フロートガラス板の電子デバイス中での使用にも関する。
下記の表1〜4に記載の組成により粉末原材料を互いに混合し溶融るつぼ中に入れた。次に原材料混合物を電気炉中で、原材料を完全に溶融可能な温度まで加熱した。
第1のシリーズ(実施例1.x)では、基本モル組成を一定に維持し、NaOとKOとの間の比率を本発明の範囲内で変動させながら、全組成物にわたってアルカリのモル分率を一定に維持した(NaO+KO≒13.3モル%)。実施例1.1は比較例であり、従来のKO/(KO+NaO)比を有する現状技術のソーダ石灰フロートガラスの組成物と類似のものである。
第2のシリーズ(実施例2.x.x)では、SiOおよびAlのモル組成を一定に維持した。全アルカリのモル分率(NaO+KO≒13.3モル%)および全アルカリ土類のモル分率(MgO+CaO≒15モル%)も一定に維持したが、KOとNaOとの間の比率およびMgOとCaOとの間の比率は変動させた。CaOをMgOで置換するとDoLが改善されることが知られているので、改善されたKO/(KO+NaO)比の広い組成範囲にわたる有益な効果を示すために、3つの量のCaO/MgO(サブシリーズ2.1.x、2.2.x、および2.3.x)について試験を行った。実施例2.1.1、2.2.1、2.3.1は比較例であり、それぞれのサブシリーズは従来のKO/(KO+NaO)比を有する。
第3のシリーズ(実施例3.x)はシリーズ2.2.xと類似しているが、より多いAl含有量を有する。実施例3.1は比較例であり、従来のKO/(KO+NaO)を有する。
第4のシリーズ(実施例4.x)では、基本モル組成を一定に維持し、NaOとKOとの間の比率を本発明の範囲内で変動させながら、アルカリのモル分率(NaO+KO≒13.3モル%)は全組成物にわたって一定に維持した。鉄の量が約0.2%重量%のFe(ほぼ薄緑色のガラス)、および約0.45重量%のFe(ほぼ緑色のガラス)であることを特徴とする2つのガラスの色を作製した。このシリーズでは、実施例4.1および4.4は比較例であり、現状技術のフロート組成物と類似しており、従来のKO/(KO+NaO)比を有する。
Figure 0006851324
Figure 0006851324
Figure 0006851324
Figure 0006851324
組成物を溶融させ均一化させた後、ガラスをキャストして40×40mmの数個の小さな試料を得て、焼きなまし炉中で焼きなましを行った。続いて、試料をフロートガラスと同様の表面状態まで研磨した(鏡面研磨)。各組成物で異なる強化処理を行うことができるように、各組成物で数個の試料を作製した。
化学強化
上項で作製した試料を2つの異なる強化条件下で化学強化し、それらのそれぞれについて、異なる試料を同時に同じ条件で処理した。異なる組成の試料を1つのカセット中に入れ、予備加熱し、次に溶融KNO(>99%)浴中に浸した。イオン交換後、試料を冷却し、洗浄した。
異なるガラス組成物に対して2種類の処理を行った。第1の種類の処理は、220分の浸漬時間中420℃で行った(いわゆる「低温」)。第2の種類の処理は、480分の間465℃で行った(いわゆる「高温」)。続いて、表面圧縮応力(CS)および交換された層の深さ(DoL)を光弾性測定法によって測定した。以下の表5〜7は、各組成物および各処理の3つの無作為の試料のCSおよびDoLの平均値をまとめている。
Figure 0006851324
Figure 0006851324
Figure 0006851324
Figure 0006851324
化学強化特性の測定値(CSおよびDoL)に基づき、高温圧縮応力と低温圧縮応力との間の比Rを計算することができる:R=CS465℃/CS420℃。このR比は、高温における表面圧縮応力の維持を表す。1に近いR値は、そのガラスの高温における応力緩和が制限される傾向にあり、低温処理および高温処理によって最終的に同じレベルの圧縮応力が得られることを意味する。他方、R比が小さい場合、これは、高温処理を行ったガラスは、発生した応力が大きく緩和される傾向にあることを意味する。
DoLの増加(G因子)も、本発明による各組成物について、対応する比較用試料を用いることによって計算することができる:G=(DoL試料−DoL比較用)/DoL比較用。機械的誘導に対するガラス片の抵抗を改善するために、このG因子ができるだけ大きいことが必要である。
種々の実施例のR比およびG因子を以下の表8〜11にまとめている。
Figure 0006851324
Figure 0006851324
Figure 0006851324
Figure 0006851324
上記の表8〜11から、本発明の組成物の有益な効果が強調されており、KO/(KO+NaO)比を増加させ、同時に残りの組成をモルの観点から安定に維持することによって、組成物のG因子(420℃および465℃)が顕著に増加しており、これは、本発明による組成物は、2つの試験温度でより速いイオン交換が可能であることを意味する。さらに、この驚くべき効果は、異なるガラスの着色の場合、すなわち試料4.x(表11)のシリーズの2つの異なる鉄の量の場合にも確認され類似している。
同様に、R比は、より大きな値のKO/(KO+NaO)とともに増加し、より高温の処理の場合の応力維持の効果が強調されている。この実験の組では、比較例は約0.65〜0.7のR比を示しており、これは、420℃から465℃に処理温度を上昇させると、表面圧縮応力が30〜35%低下することを意味する。他方で、本発明による実施例は最大0.92のR比を示し、これは、より高温の処理で、圧縮応力が低温処理よりも10%以下だけ低下することを意味する。
これによって、DoL(最大50μm)とCS(400MPaを超えて維持される)との興味深い組合せが、より高温の処理を行うことで、本発明による組成で得ることができる。
反りの挙動
図2は、(i)現状技術のソーダ石灰フロートガラス(実線)および(ii)現状技術のアルミノケイ酸塩フロートガラス(特に、Asahi Glass Co.のDragonTrailガラス)(破線)の場合の反りの発生(厚さ0.7mmの板上、および長さ200mmの試料の場合)対Naair/Natin比を示している。この図を考慮すると、本発明の組成物の挙動は図示される両方の傾向線の間の中間となる。
その他の性質
Fluegelモデル(Glass Technol.:Europ.J.Glass Sci.Technol.A 48(1):13−30(2007);およびJournal of the American Ceramic Society 90(8):2622(2007))を使用して、実施例4.xのシリーズに関して、ガラス組成に基づいた以下の性質の評価を行った:
− 1200℃および1400℃で評価されるガラス溶融密度;
− 「融点温度T2」での粘度;
− 「作用点温度T4」;
− 失透温度T0。
得られた結果を表12にまとめている。
一般的な方法では:
融点温度T2は、好ましくは最高1550℃、より好ましくは最高1520℃、最も好ましくは最高1500℃である。
作用点温度T4は、好ましくは最高1130℃、より好ましくは最高1100℃、最も好ましくは最高1070℃である。
失透温度T0は、好ましくは最高でT4、より好ましくは最高でT4−20℃、最も好ましくは最高でT4−40℃である。
本発明による組成物は、ソーダ石灰ガラス製造用の既存の加熱炉の器具を使用しながらフロート法による形成に適切であり、その理由は以下の通りである:
− これらの融点温度T2は1500℃未満であり、これらの温度は従来のソーダ石灰ガラス(比較例1.1および2.1)に近い。
− これらの作用点温度T4は1100℃未満であり、これらの温度は従来のソーダ石灰ガラス(比較例1.1および2.1)に近い。
− これらの失透温度T0は、作用点温度T4よりも低いため適切である;
− これらのガラス密度は、ソーダ石灰ガラス(比較例4.1および4.4)に非常に近く、そのため組成物の変更(移行)中の密度の欠陥が回避/限定される。
Figure 0006851324
最後に、本発明の組成物は、サルフェートの適切な溶解性および好適な高温粘度のために、それらの製造/溶融中にサルフェート清澄能力を得ることができる。

Claims (14)

  1. ガラスの全重量を基準として表して、重量パーセントの単位で:
    65≦SiO≦78%
    5≦NaO≦20%
    1≦KO<8%
    1≦Al<6%
    2≦CaO<10%
    0≦MgO≦8%;
    0.1〜0.7のKO/(KO+NaO)比
    を含むホウ素フリーおよびリチウムフリーのガラス組成を有するフロートガラス板であって;
    前記フロートガラス板が:
    Figure 0006851324
    を有することを特徴とするフロートガラス板。
  2. 前記組成が0.002〜1.7重量%の範囲の含有量の全鉄(Feの形態で表される)を含むことを特徴とする請求項1に記載のフロートガラス板。
  3. 前記組成が0.002〜0.06重量%の範囲の含有量の全鉄(Feの形態で表される)を含むことを特徴とする請求項2に記載のフロートガラス板。
  4. 前記組成が0.002〜0.02重量%の範囲の含有量の全鉄(Feの形態で表される)を含むことを特徴とする請求項3に記載のフロートガラス板。
  5. 前記組成が、1≦Al≦4重量%となる低アルミナ含有量を含むことを特徴とする請求項4に記載のフロートガラス板。
  6. 前記組成が2≦Al≦3重量%を含むことを特徴とする請求項5に記載のフロートガラス板。
  7. 前記組成が5≦CaO<10重量%を含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のフロートガラス板。
  8. 前記組成が1≦KO<6重量%を含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のフロートガラス板。
  9. 前記組成が0.1〜0.5の範囲のKO/(KO+NaO)比を含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載のフロートガラス板。
  10. 前記組成が0.2〜0.5のKO/(KO+NaO)比を含むことを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載のフロートガラス板。
  11. 前記組成が0.2〜0.4のKO/(KO+NaO)比を含むことを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載のフロートガラス板。
  12. 前記フロートガラス板が、
    Figure 0006851324
    を有することを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載のフロートガラス板。
  13. 化学強化される、請求項1〜12のいずれか一項に記載のフロートガラス板。
  14. 電子デバイス中での請求項13に記載のフロートガラス板の使用。
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