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JP6830073B2 - 回転電機 - Google Patents

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JP6830073B2 JP2018021892A JP2018021892A JP6830073B2 JP 6830073 B2 JP6830073 B2 JP 6830073B2 JP 2018021892 A JP2018021892 A JP 2018021892A JP 2018021892 A JP2018021892 A JP 2018021892A JP 6830073 B2 JP6830073 B2 JP 6830073B2
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Description

本発明は、トロイダル巻きのコイルを有する回転電機における界磁磁束の形成に関する。
コアの環状部に巻き付けられたコイル、いわゆるトロイダルコイルを有する回転電機が知られている。
下記特許文献1には、トロイダルコイルを有する回転電機(10)が示されている。ステータ(12)は、電機子巻線(28)が巻回された環状コア部(26)と、環状コア部(26)から半径方向内側に突出し、周方向に配列されたラジアルティース(30)と、環状コア部(28)から軸線方向の両側に突出し、周方向に配列されたアキシャルティース(80)を有する。さらに、ステータ(12)には、界磁磁束を制御するための界磁巻線(70,90)が設けられている。ロータは、ラジアルロータ(14)とアキシャルロータ(84)を有する。ラジアルロータ(14)は、ラジアルコア(16)と、ラジアルコア(16)のステータ(12)に対向する面に周方向に交互に配列されるラジアル永久磁石(18)とラジアル突極部(19)を有する。アキシャルロータ(64,84)は、アキシャルコア(66,86)と、アキシャルコア(66,86)のステータ(12)に対向する面に周方向に交互に配列されるアキシャル永久磁石(68,88)とアキシャル突極部(69,89)を有する。
界磁巻線(70,90)により形成される界磁磁束(72,92)は、ラジアルティース(30)から、ラジアル突極部(19)、ラジアルコア(16)、アキシャルコア(66,86)、アキシャル突極部(69,89)、アキシャルティース(80)、環状コア部(26)を通ってラジアルティース(30)に戻る(図8,9等参照)。
また、下記特許文献2には、第2実施形態として、トロイダルコイルを有するステータ(300B)と、ロータ(200B)と、励磁コイル(430)を有する直流励磁界磁型同期電動機(100B)が示されている。励磁コイル(430)により形成された磁束は、フラックスゲート(261)と励磁鉄心(410,420)の間のエアギャップ(2箇所)と、界磁磁極(250)と環状鉄心(330)の間のエアギャップ(2箇所)との計4箇所のエアギャップを通過する。
なお、上記の( )内の符号は、下記特許文献1,2においてそれぞれ使用された符号であり、本願の実施形態の説明で用いる符号とは関連しない。
特開2010−226808号公報 特開2015−15874号公報
上記特許文献1に記載された回転電機においては、界磁磁束がラジアルティースを通過する。このため、ラジアルティースが磁気飽和すると、それ以上界磁磁束を増加させることができず、界磁磁束が制限される。また、上記特許文献2に記載された電動機においては、励磁コイルにより形成された磁束は、4箇所のエアギャップを通過するため、磁束を形成する効率が悪い。
本発明は、トロイダルコイル型の回転電機において、大きな界磁磁束を効率良く形成することを目的とする。
本発明に係る回転電機は、回転軸線に関して同軸配置された第1要素と第2要素が回転軸線周りに相対回転し、例えば、第1要素をステータ、第2要素をロータとすることができる。第1要素は、環状の第1要素ヨーク部と、第1要素ヨーク部から回転軸線に直交する方向(半径方向)に突出し、回転軸線周りの方向(周方向)に配列されたラジアルティースと、第1要素ヨーク部から回転軸線に沿う方向(軸線方向)の両側に突出し、周方向に配列されたアキシャルティースと、を有する第1要素コアと、第1要素ヨーク部にトロイダル巻きされ、交流電流が流れることでラジアルティースおよびアキシャルティースを励磁し、第1要素に回転磁界を発生させる電機子コイルと、を有する。また、第2要素(ロータ)は、半径方向において第1要素のラジアルティースと対向し、第1要素に発生した回転磁界と相互作用する第2要素ラジアル部と、第2要素ラジアル部と一体であり軸線方向の両側においてそれぞれ第1要素のアキシャルティースと対向する2個の第2要素アキシャル部であって、環状の第2要素アキシャルコア部と、第2要素アキシャルコア部から第1要素に向けて突出するアキシャル突極とを有し、第1要素に発生した回転磁界と相互作用する第2要素アキシャル部と、を有する。一方の第2要素アキシャル部のアキシャル突極と、他方の第2要素アキシャル部のアキシャル突極は、周方向においてずれて配置されている。さらに、この回転電機は、直流電流が流れることにより、第2要素ラジアル部、一方の第2要素アキシャル部の第2要素アキシャルコア部およびアキシャル突極、第1要素コア、他方の第2要素アキシャル部のアキシャル突極および第2要素アキシャルコア部、第2要素ラジアル部の順に通る界磁磁束を発生させる界磁コイルを有する。
界磁コイルにより形成された界磁磁束が、第1要素のラジアルティースを通らないので、界磁磁束の量がラジアルティースの断面積によって制限されない。また、界磁磁束が通過するエアギャップが、一方の第2要素アキシャル部と第1要素の間、他方の第2要素アキシャル部と第1要素の間の2箇所であり、エアギャップによる界磁磁束の減少が抑えられる。
界磁コイルは、周方向に沿って環状に巻回されるものとすることができる。
界磁コイルは2個設けることができる。2個の界磁コイルは、一方が第2要素アキシャル部の一方に、他方が第2要素アキシャル部の他方に近接して配置することができる。また、半径方向に関して第1要素ヨーク部よりも第2要素ラジアル部寄りに位置し、軸線方向に関して第1ヨーク部よりも対応する第2要素アキシャル部寄りに位置するようにできる。さらに、2個の界磁コイルには同じ向きに電流が流されるようにできる。
界磁コイルは、第1要素と第2要素のいずれ一方と一体に設けることができる。例えば、固定される側と一体に設けることができる。
第2要素アキシャル部は、周方向においてアキシャル突極と交互に配列される永久磁石を有するものとすることができる。
第2要素ラジアル部は、磁気抵抗の大きい部分と小さい部分が周方向に交互に配列されているものとすることができる。
第2要素ラジアル部は、第1要素に向く面の極性が交互になるように周方向に配列された永久磁石を有するものとすることができる。
電機子コイルに流れる交流電流の位相に対して、第1要素に発生した回転磁界と第2要素アキシャル部の相互作用により生じるトルクが最大となるようにアキシャル突極の周方向の位置が定められ、かつ第1要素に発生した回転磁界と第2要素ラジアル部の相互作用により生じるトルクが最大となるよう磁気抵抗の大きい部分と小さい部分の周方向の位置が定められることができる。
電機子コイルに流れる交流電力の位相に対して、第1要素に発生した回転磁界と第2要素アキシャル部の相互作用により生じるトルクが最大となるようにアキシャル突極の周方向の位置が定められ、かつ第1要素に発生した回転磁界と第2要素ラジアル部の相互作用により生じるトルクが最大となるよう永久磁石の周方向の位置が定められることができる。
第2要素ラジアル部は、回転軸線を中心とし、軸線方向に離れて配置された対をなす短絡環と、それぞれが対をなす短絡環をつなぎ、周方向に配列された導体棒と、を有するものとすることができる。
本発明によれば、大きな界磁磁束を効率良く形成することができる。
本実施形態の回転電機の外観を概略的に示す斜視図である。 図1に示す回転電機のステータの外観を概略的に示す斜視図である。 図1に示す回転電機のロータの外観を概略的に示す斜視図である。 ステータの一部の構成を分解して示す斜視図である。 ロータの一部を示す拡大斜視図である。 ロータの一部を示す拡大斜視図である。 図1に示す回転電機の周方向に直交する断面図であり、界磁磁束を示す図である。 図1に示す回転電機のトルク特性を示す図である。 他の実施形態の回転電機の周方向に直交する断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に従って説明する。図1〜3は、トロイダルコイル型の回転電機10および相対回転する第1要素12、第2要素14の外観を模式的に示す斜視図である。なお、「回転電機」は、電動機、発電機および電動機と発電機の両方で動作可能な電気機器の総称として用いる。第1要素12と第2要素14は、回転電機10の回転軸線16に関して同軸配置され、この回転軸線16の周りに相対的に回転可能である。この回転電機10においては、第1要素12が固定され、第2要素14が回転する。以下、第1要素12をステータ12、第2要素14をロータ14と記す。また、以下において、回転軸線16に沿う方向を軸線方向、回転軸線16に直交する方向を半径方向、回転軸線16を周回する方向を周方向と記して説明する。
ステータ12は、回転軸線16を中心軸線とした環形状を有し、周方向に直交する断面の形状は、概略四角形である。ロータ14は、ステータ12の半径方向内側に位置する概略円柱形状のロータラジアル部18と、軸線方向において、ステータ12の両側に位置する2個のロータアキシャル部20を有する。2個のロータアキシャル部20を区別する必要があるときには、符号20にA,Bを付して区別する。図1,3では奥側のロータアキシャル部に符号20Aが、手前側のロータアキシャル部に符号20Bを付している。ロータアキシャル部20に属する構成要素についても、これにならって数字による符号にA,Bを付して区別し、区別が不要であればA,Bは省略する。2個のロータアキシャル部20は、ロータラジアル部18の両端にそれぞれ配置され、ロータラジアル部18と一体となっている。ロータ14には、この回転電機10の出力軸となるロータ軸22が回転軸線16と同心配置され、ロータラジアル部18およびロータアキシャル部20と一体となっている。
ステータ12は、軟磁性材料で形成された概略環形状のステータコア24と、ステータコア24に巻回された電機子コイル26を含む。ステータコア24は、環状のステータヨーク部28と、ステータヨーク部28から半径方向内側に突出するラジアルティース30と、軸線方向において両側に突出するアキシャルティース32を有する。ラジアルティース30は、ロータラジアル部18に向けて突出し、周方向に間隔をあけて配列されている。アキシャルティース32は、ロータアキシャル部20Aに向けて突出するアキシャルティース32Aと、ロータアキシャル部20Bに向けて突出するアキシャルティース32Bを含み、それぞれ周方向に間隔をあけて配置されている。ラジアルティース30とアキシャルティース32は、周方向において同じ位置に、つまり位相をそろえて配列されている。電機子コイル26は、周方向に配列されたティース30,32の間のステータヨーク部28に巻回されている。電機子コイル26に電流を流すと、ラジアルティース30およびアキシャルティース32が励磁され、磁束は、半径方向内側および軸線方向において両側に向かう。各電機子コイル26に所定の位相で交流電力を流すことにより、回転磁界を形成することができる。
ステータ12は、回転軸線16の周りを周回するように巻回された界磁コイル34を有する。この回転電機10では、界磁コイル34は、ステータ12の内周の軸線方向において両側端にそれぞれ1個、合計2個が配置されている。2個の界磁コイル34を区別する必要があるときは、ロータアキシャル部20A側に配置されている界磁コイル34に符号34Aを、ロータアキシャル部20B側に配置されている界磁コイル34に符号34Bを用いる。界磁コイル34により発生する磁束の作用については後述する。
図4は、電機子コイル26が巻回されたステータコア24と界磁コイル34を分解して示した図である。界磁コイル34は、ラジアルティース30の軸線方向における側面と、アキシャルティース32の半径方向内側の側面とにより形成される肩部36に収まり、ステータ12の周方向に直交する断面が前述のように略四角形となっている。また、界磁コイル34の外周面には、ステータコア24に向けて外径が小さくなるテーパ面38が設けられている。テーパ面38を設けることによって、電機子コイル26の内側角部40との干渉が抑えられている。
図5,6は、ロータ14のより詳細な形状を示す図である。図6は、ロータラジアル部18の内部構造を示すために、手前側のロータアキシャル部20Bを除いた状態で示す図である。ロータラジアル部18は、概略円柱形状または円柱形状のロータラジアルコア42と、ロータラジアルコア42の外周面近くに埋め込まれた永久磁石44を含む。この永久磁石44を、ラジアル永久磁石44と記す。ロータラジアルコア42は軟磁性材料で構成され、ラジアル永久磁石44を収容するための磁石孔が外周面近くを軸線方向に延びている。ラジアル永久磁石44は、周方向に配列されて、それぞれが磁極を形成する。ラジアル永久磁石44は、ロータラジアル部18の外周面側の極性が交互になるように配列され、図5,6においては、外側に向く極が、ラジアル永久磁石44-1ではN極、隣接するラジアル永久磁石44-2ではS極となるように配置されている。永久磁石の透磁率は空気の透磁率とほぼ等しいので、永久磁石44が配置された位置の磁気抵抗は大きく、一方で周方向に隣接する永久磁石44の間の位置では、ロータラジアルコア42の軟磁性体が存在するため磁気抵抗は小さくなる。したがって、ロータラジアル部18は、周方向に磁気抵抗の大きい部分と小さい部分が交互に配列されている。ロータラジアル部18の外周面は、ステータ12のラジアルティース30に対向し、ステータ12、特にラジアルティース30により形成される回転磁界との相互作用により、ロータ14が回転する。
ロータアキシャル部20は、概略円板形状または円環板形状のロータアキシャルコア46(46A,46B)と、ロータアキシャルコア46のステータ12に対向する面に設けられ、周方向に配列されたアキシャル突極48(48A,48B)および永久磁石50(50A,50B)を含む。この永久磁石50をアキシャル永久磁石50と記す。アキシャル突極48は、ロータアキシャルコア46と別に形成した後ロータアキシャルコア46に接着等の手法により取り付けてもよく、またロータアキシャルコア46と一体に形成してもよい。アキシャル永久磁石50は、周方向においてアキシャル突極48と交互に配置されるように配列されている。図5,6において奥側のロータアキシャル部20Aに属するアキシャル永久磁石50Aは、ステータ12のアキシャルティース32Aに対向する側がS極となるように配置され、手前側のロータアキシャル部20Bに属するアキシャル永久磁石50Bは、ステータ12のアキシャルティース32Bに対向する側がN極となるように配置される。
このロータ14においては、ロータラジアル部18の極とロータアキシャル部の極の周方向における位置(位相)がそろえられている。つまり、図5、6で示すようにラジアル永久磁石44-1の位置にそろえてアキシャル突極48Aおよびアキシャル永久磁石50Bが配置され、また、永久磁石44-2の位置にそろえてアキシャル永久磁石50Aおよびアキシャル突極48Bが配置されている。位置がそろえられたラジアル永久磁石44とアキシャル永久磁石50のステータ側に向く面の極性は同じである。
図7は、回転電機10の周方向に直交する断面を、図5中の矢印Yの方向に見た図である。図7に示すロータ14の断面は、右半分と左半分で互いに異なる位置の断面を示し、右半分はアキシャル突極48Bを通る断面、左半分はアキシャル突極48Aを通る断面を示している。界磁コイル34A,34Bに電流IA,IBを流すと界磁磁束ΦFが発生する。電流IA,IBは、いずれも図7において、紙面を表から裏に貫く向きに流れ、この電流IA,IBによって形成される界磁磁束ΦFは、2個の界磁コイル34A,34Bを一緒に取り巻くように形成される。界磁磁束ΦFは、ロータラジアル部18から、一方のロータアキシャル部20Aのロータアキシャルコア46Aおよびアキシャル突極48Aを通って、ステータコア24に向かう。ステータコア24内では、周方向に流れて、アキシャル突極48Aとは異なる位置で、他方のロータアキシャル部20Bに向かう。他方のロータアキシャル部20Bでは、アキシャル突極48Bおよびロータアキシャルコア46Bを通って、ロータラジアル部18に戻る。界磁磁束ΦFはラジアルティース30を通らないので、回転電機の軸線方向の寸法が小さい場合など、ラジアルティース30の断面が小さくても、この部分での磁気飽和の影響を受けず、界磁磁束ΦFを大きくすることができる。また、界磁磁束ΦFが通過するエアギャップは、アキシャル突極48Aとステータコア24の間、ステータコア24とアキシャル突極48Bの間の2箇所であり、エアギャップの数が少なく、界磁磁束ΦFを効率良く形成することができる。
ステータ12内を通る界磁磁束ΦFおよび磁石磁束ΦMが図5に示されている。磁石磁束ΦMは、アキシャル永久磁石50により形成される磁束である。界磁コイル34に図5および図7に示す向きの電流IA,IBを流す場合、界磁磁束ΦFはステータヨーク部28内で磁石磁束ΦMと同じ向きに流れ、合計の磁束が大きくなる。したがって、ロータアキシャル部20とステータ12の相互作用により生じるトルクを増加させることができ、回転電機10の最大トルクを増加させることができる。電流IA,IBを逆向きに流す場合、界磁磁束ΦFは磁石磁束ΦMと逆向きに流れ、合計の磁束が小さくなり、弱め界磁制御を行うことができる。
図8は、回転電機10の電機子コイル26に通電する電流の位相θと、出力トルクTの関係を示す図である。ステータ12とロータラジアル部18の相互関係によって生じるトルクであるラジアル部トルクがTrで示され、ステータ12とロータアキシャル部20の相互関係によって生じるトルクであるアキシャル部トルクがTaで示されている。電流位相θが0°のときのアキシャル部トルクTaを1として正規化されている。アキシャル部トルクTaは、電流位相θが0°のとき最大となり、電流位相θが増加すると低下する。一方、ラジアル部トルクTrは、電流位相θが0°からずれた位置で最大となる。位相のずれ量が図中Δθで示されている。
回転電機10のロータラジアル部18は、埋込磁石型のロータであり、このようなリラクタンストルクを利用するロータ構造の場合、トルクが最大となる電流位相θが0°からずれる。ロータラジアル部18の極の位置を位相ずれΔθの分だけずらして配置しておけば、ラジアル部トルクTrが最大となる電流位相θとアキシャル部トルクTaが最大となる電流位相θが一致し、ラジアル部トルクTrとアキシャル部トルクTaの和である総トルクを増加することができる。
回転電機10においては、図8に示すように電流位相θが約30°のときラジアル部トルクTrが最大となる。ロータの回転方向を図6に示す矢印Rの向きとしたとき、ロータアキシャル部20に対してロータラジアル部18を回転方向Rと逆向き(図に示す矢印Zの向き)に30°ずらした配置とする。つまり、ロータラジアル部18の、ラジアル永久磁石44等など各構成要素を矢印Zの向きにずらした構成とする。具体的には、ラジアル永久磁石44-1は、周方向においてアキシャル突極48Aとアキシャル永久磁石50Bにそろった位置から回転方向Rと逆方向に30°ずらして配置する、同様にラジアル永久磁石44-2は、アキシャル永久磁石50Aとアキシャル突極48Bの位置から回転方向Rと逆方向に30°ずらして配置する。これにより、ラジアル永久磁石により形成される磁極の配列の位相およびロータラジアル部のコアの形状により形成される磁気抵抗(リラクタンス)の大小の位置の配列の位相がロータラジアル部のアキシャル突極48とアキシャル永久磁石50により形成される極の配列の位相がずれる。
また、ロータアキシャル部が、リラクタンストルクを利用するロータ構造を採用する場合においても、ラジアル部トルクTrが最大となる電流位相θとアキシャル部トルクTaの最大となる電流位相θが一致するようにロータラジアル部とロータアキシャル部の各極を配列することができる。
回転電機10は、ロータラジアル部18とロータアキシャル部20のいずれも永久磁石を備えるロータとしたが、いずれか一方、または双方を永久磁石を備えないロータとすることができる。永久磁石を備えないロータラジアル部の構造は、上述のロータラジアル部18からラジアル永久磁石44を取り除いた構造とすることができる。また永久磁石を備えないロータアキシャル部の構造は、上述のロータアキシャル部20からアキシャル永久磁石50を取り除いた構造とすることができる。
回転電機10では、ステータ12が固定されロータ14が回転する構成としたが、これに限らず、ロータ14が固定され、ステータ12が回転するように、また両方が回転するようにすることもできる。
図9は、他の実施形態である回転電機60の構成を示す周方向に直交する断面を示す模式図である。回転電機60のステータは、前述の回転電機10のステータ12と同様の構成であり、その説明を省略する。回転電機60のロータ62のロータアキシャル部は、前述の回転電機10のロータアキシャル部20(20A,20B)と同様の構成であり、その説明を省略する。
回転電機60において、回転電機10と相違するのはロータラジアル部64の構成である。ロータラジアル部64は、かご形誘導機のかご形ロータの構成を有する。すなわち、ロータラジアル部64は、回転軸線16を中心軸線として配置された円環状の2個の短絡環66と、それぞれが軸線方向に延びて2個の短絡環66をつなぎ、周方向に複数本配置された導体棒68を含む。回転電機60においては、ロータラジアル部64を利用して始動し、同期速度に達した後は、ロータアキシャル部20によるトルクで運転することができる。ロータ14が回転していない状態でステータに回転磁界を発生させると、導体棒68に誘導電流が流れ、この誘導電流と回転磁界の相互作用によりロータ14が回転を始める。同期速度近くまで回転速度が上昇すると、回転磁界とロータアキシャル部20の相互作用によりロータ14が回転し、またトルクが発生する。回転電機10の場合と同様に、界磁コイル34,(34A,34B)に電流を流すことにより、界磁磁束ΦFが発生し、トルクを大きくすることができる。
10 回転電機、12 ステータ(第1要素)、14 ロータ(第2要素)、16 回転軸線、18 ロータラジアル部(第2要素ラジアル部)、20 ロータアキシャル部(第2要素アキシャル部)、22 ロータ軸、24 ステータコア(第1要素コア)、26 電機子コイル、28 ステータヨーク部(第1要素ヨーク部)、30 ラジアルティース、32 アキシャルティース、34 界磁コイル、36 肩部、38 テーパ面、40 内側角部、42 ロータラジアルコア、44 ラジアル永久磁石、46 ロータアキシャルコア、48 アキシャル突極、50 アキシャル永久磁石、60 回転電機、62 ロータ(第2要素)、64 ロータラジアル部、66 短絡環、68 導体棒。

Claims (10)

  1. 回転軸線に関して同軸配置された第1要素と第2要素が回転軸線周りに相対回転する回転電機であって、
    第1要素は、
    環状の第1要素ヨーク部と、第1要素ヨーク部から回転軸線に直交する半径方向に突出し、回転軸線周りの周方向に配列されたラジアルティースと、第1要素ヨーク部から回転軸線に沿う軸線方向の両側に突出し、周方向に配列されたアキシャルティースと、を有する第1要素コアと、
    第1要素ヨーク部にトロイダル巻きされ、交流電流が流れることでラジアルティースおよびアキシャルティースを励磁し、第1要素に回転磁界を発生させる電機子コイルと、
    を有し、
    第2要素は、
    半径方向において第1要素のラジアルティースと対向し、第1要素に発生した回転磁界と相互作用する第2要素ラジアル部と、
    第2要素ラジアル部と一体であり軸線方向の両側においてそれぞれ第1要素のアキシャルティースと対向する2個の第2要素アキシャル部であって、環状の第2要素アキシャルコア部と、第2要素アキシャルコア部から第1要素に向けて突出するアキシャル突極とを有し、第1要素に発生した回転磁界と相互作用する第2要素アキシャル部と、
    を有し、
    一方の第2要素アキシャル部のアキシャル突極と、他方の第2要素アキシャル部のアキシャル突極は、周方向においてずれて配置され、
    さらに、第2要素ラジアル部、一方の第2要素アキシャル部の第2要素アキシャルコア部およびアキシャル突極、第1要素コア、他方の第2要素アキシャル部のアキシャル突極および第2要素アキシャルコア部、第2要素ラジアル部の順に巡るループの内側に、周方向に沿って環状に巻回された界磁コイルであって、直流電流が流れることにより前記ループに界磁磁束を発生させる界磁コイル、
    を有する回転電機。
  2. 請求項1に記載の回転電機であって、界磁コイルは、2個の第2要素アキシャル部のいずれか一方に近接して配置され、半径方向に関して、第1要素ヨーク部よりも第2要素ラジアル部寄りに位置し、軸線方向に関して第1要素ヨーク部よりも対応する第2要素アキシャル部寄りに位置する、回転電機。
  3. 請求項に記載の回転電機であって、界磁コイルは2個設けられ、一方が第2要素アキシャル部の一方に、他方が第2要素アキシャル部の他方に近接して配置され、半径方向に関して第1要素ヨーク部よりも第2要素ラジアル部寄りに位置し、軸線方向に関して第1要素ヨーク部よりも対応する第2要素アキシャル部寄りに位置し、2個の界磁コイルには同方向に電流が流される、回転電機。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の回転電機であって、界磁コイルは、第1要素と第2要素のいずれか一方と一体に設けられている、回転電機。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の回転電機であって、第2要素アキシャル部は、周方向においてアキシャル突極と交互に配列される永久磁石を有する、回転電機。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の回転電機であって、第2要素ラジアル部は、磁気抵抗の大きい部分と小さい部分が周方向に交互に配列されている、回転電機。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の回転電機であって、第2要素ラジアル部は、第1要素に向く面の極性が交互になるように周方向に配列された永久磁石を有する、回転電機。
  8. 請求項6に記載の回転電機であって、電機子コイルに流れる交流電流の位相に対して、第1要素に発生した回転磁界と第2要素アキシャル部の相互作用により生じるトルクが最大となるようにアキシャル突極の周方向の位置が定められ、かつ第1要素に発生した回転磁界と第2要素ラジアル部の相互作用により生じるトルクが最大となるよう磁気抵抗の大きい部分と小さい部分の周方向の位置が定められている、回転電機。
  9. 請求項6に記載の回転電機であって、電機子コイルに流れる交流電力の位相に対して、第1要素に発生した回転磁界と第2要素アキシャル部の相互作用により生じるトルクが最大となるようにアキシャル突極の周方向の位置が定められ、かつ第1要素に発生した回転磁界と第2要素ラジアル部の相互作用により生じるトルクが最大となるよう永久磁石の周方向の位置が定められている、回転電機。
  10. 請求項1から5のいずれか1項に記載の回転電機であって、第2要素ラジアル部は、回転軸線を中心とし、軸線方向に離れて配置された対をなす短絡環と、それぞれが対をなす短絡環をつなぎ、周方向に配列された導体棒と、を有する、回転電機。
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