概要
第1局面において、本明細書において抗C10orf54抗体と称される、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、またはC10orf54エピトープを含むC10orf54と結合する抗体を、本明細書において提供する。さらに、式A-L-CTXのADCを含む、抗体-薬物コンジュゲート(ADC)として薬物とコンジュゲートされている抗C10orf54抗体を、本明細書において提供し、式中、Aは抗体であり、Lはリンカーであり、かつCTXは細胞毒素である。いくつかの態様において、抗C10orf54抗体は、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、またはC10orf54エピトープと結合するヒト化抗体である。ある態様において、抗C10orf54抗体は、本明細書に記載されるモノクローナル抗体175A、76E1もしくは141A、またはそのヒト化変異体の、VHドメイン、VLドメイン、VH CDR1、VH CDR2、VH CDR3、VL CDR1、VL CDR2、および/またはVL CDR3を含む。ある態様において、抗C10orf54抗体は、ヒト生殖細胞系免疫グロブリンアミノ酸配列またはその変異体のVH FR1、VH FR2、VH FR3、VH FR4、VL FR1、VL FR2、VL FR3、および/またはVL FR4をさらに含むことができる。
ある態様において、抗体は6個未満のCDRを含む。いくつかの態様において、抗体は、VH CDR1、VH CDR2、VH CDR3、VL CDR1、VL CDR2、および/またはVL CDR3からなる群より選択される1、2、3、4、または5個のCDRを含むかまたは該CDRからなる。特定の態様において、抗体は、本明細書に記載のモノクローナル抗体175A、76E1もしくは141A、またはそのヒト化変異体の、VH CDR1、VH CDR2、VH CDR3、VL CDR1、VL CDR2、および/またはVL CDR3からなる群より選択される1、2、3、4、または5個のCDRを含むかまたは該CDRからなる。特定の態様において、抗体は、ヒト生殖細胞系免疫グロブリンアミノ酸配列またはその変異体のVH FR1、VH FR2、VH FR3、VH FR4、VL FR1、VL FR2、VL FR3、および/またはVL FR4をさらに含む。
特定の態様において、抗体は、ヒト化抗体、モノクローナル抗体、組換え抗体、抗原結合断片、またはそれらの任意の組み合わせである。特定の態様において、抗体は、C10orf54ポリペプチド(例えば、細胞表面発現されたもしくは可溶性C10orf54)、C10orf54断片、またはC10orf54エピトープと結合するヒト化モノクローナル抗体またはその抗原結合断片である。
第2局面において、(i)C10orf54ポリペプチド(例えば、細胞表面発現されたもしくは可溶性C10orf54)、C10orf54断片、またはC10orf54エピトープと結合することから、本明細書に提供される抗C10orf54抗体を(例えば、用量依存的様式で)競合的に遮断する、ヒト化抗体、かつ/または、(ii)本明細書に提供される抗C10orf54抗体(例えば、ヒト化抗C10orf54抗体)によって結合されるC10orf54エピトープと結合する、ヒト化抗体を含む、抗体を、本明細書において提供する。他の態様において、抗体は、本明細書に記載のモノクローナル抗体175A、76E1、もしくは141Aまたはそのヒト化変異体がC10orf54ポリペプチド(例えば、細胞表面発現されたもしくは可溶性C10orf54)、C10orf54断片、またはC10orf54エピトープと結合するのを(例えば、用量依存的様式で)競合的に遮断する。他の態様において、抗体は、本明細書に記載のモノクローナル抗体175A、76E1、もしくは141Aまたはそのヒト化変異体(例えば、ヒト化抗C10orf54抗体)によって結合される(例えば、認識される)C10orf54エピトープと結合する。
ある態様において、本明細書に提供される抗C10orf54抗体(例えば、ヒト化抗C10orf54抗体)は、診断用物質、検出可能な物質、または治療用物質と、コンジュゲートされているかまたは組換えで融合されている。いくつかの局面において、治療用物質は化学療法剤(例えば、細胞傷害性物質、例えば、細胞毒素)である。いくつかの局面において、検出可能な物質は、放射性同位体、酵素、蛍光性化合物、生物発光性化合物、または化学発光性化合物である。ある態様において、本明細書に提供される抗C10orf54抗体は、抗体-薬物コンジュゲート(ADC)として薬物とコンジュゲートされている。いくつかの局面において、抗体-薬物コンジュゲート(ADC)は式A-L-CTXであり、式中、Aは抗体であり、Lはリンカーであり、かつCTXは細胞毒素である。
ある態様において、本明細書に記載の抗C10orf54抗体(例えば、ヒト化抗C10orf54抗体)を含む組成物を提供する。いくつかの態様において、組成物は、抗体が抗C10orf54抗体である、抗体-薬物コンジュゲートを含む。さらに、本明細書に提供されるヒト化抗C10orf54抗体を含む抗C10orf54抗体を含む薬学的組成物を、本明細書において提供する。
第3局面において、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、またはC10orf54エピトープと結合するヒト化抗C10orf54抗体を含む抗C10orf54抗体のVH鎖、VL鎖、VHドメイン、VLドメイン、VH CDR1、VH CDR2、VH CDR3、VL CDR1、VL CDR2、および/またはVL CDR3をコードする単離された核酸分子を、提供する。ある態様において、核酸分子は、本明細書に記載のモノクローナル抗体175A、76E1、もしくは141A、またはそのヒト化変異体の、VHドメイン、VLドメイン、VH CDR1、VH CDR2、VH CDR3、VL CDR1、VL CDR2、および/またはVL CDR3をコードする。ある態様において、核酸分子は、ヒト生殖細胞系免疫グロブリンアミノ酸配列またはその変異体のVH FR1、VH FR2、VH FR3、VH FR4、VL FR1、VL FR2、VL FR3、および/またはVL FR4をさらにコードする。さらに、抗C10orf54抗体(例えば、ヒト化抗C10orf54抗体)をコードする核酸分子を含むベクターおよび宿主細胞、ならびに抗C10orf54抗体の生成を促進する条件下で本明細書に提供される宿主細胞を培養することによって抗C10orf54抗体を生成する方法を、本明細書において提供する。
第4局面において、本明細書に提供される、抗C10orf54抗体を含む抗体-薬物コンジュゲート(ADC)を含む抗C10orf54抗体の治療的有効量を、対象へ投与し、それによって、疾患、障害、または状態に関する1つまたは複数の症状を含む、疾患、障害、または状態を治療、予防、または軽減する段階を含む、疾患、障害、または状態に関する1つまたは複数の症状を含む、疾患、障害、または状態を治療、予防、または軽減する方法を、本明細書において提供する。いくつかの態様において、抗C10orf54抗体は、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、またはC10orf54エピトープと結合するヒト化抗体である。1つの態様において、疾患、障害、または状態は、C10orf54によって引き起こされるかまたはそうでなければC10orf54と関連し、例えば、C10orf54発現性細胞(例えば、腫瘍細胞、骨髄系由来サプレッサー細胞(MDSC)、抑制性樹状細胞(抑制性DC)、および/または調節性T細胞(T reg))によるかまたはこれと関連する。ある態様において、疾患は癌、例えば、白血病、膀胱癌、または線維肉腫である。1つの態様において、白血病は急性骨髄性白血病(AML)である。他の態様において、疾患は移植片対宿主病(GVHD)である。提供される追加的な方法は本明細書に提供される、C10orf54発現性細胞に対するC10orf54結合活性を有する抗C10orf54抗体を、例えば、コンジュゲートされていない抗体またはコンジュゲートされた抗体(ADC)として使用することを含み、(例えば、抗腫瘍効果を媒介するための抗腫瘍活性で)C10orf54発現性細胞を阻害することおよび/または死滅させることを含む。ある態様において、本明細書に提供される、抗C10orf54抗体を含むADCを含む抗C10orf54抗体は、T細胞に対するC10orf54媒介性抑制活性を阻害する(例えば、有効な抗腫瘍免疫反応を可能にするため)。ある態様において、本明細書に提供される抗C10orf54抗体は、例えば、抗体依存性細胞性細胞傷害作用(ADCC)および/または補体依存性細胞傷害作用(CDC)によって、C10orf54発現性細胞(例えば、C10orf54担持腫瘍細胞、骨髄系由来サプレッサー細胞(MDSC)、抑制性樹状細胞(抑制性DC)、および/または調節性T細胞(T reg))を直接死滅させる。ある態様において、本明細書に提供される抗C10orf54抗体を含む抗体薬物コンジュゲート(ADC)は、例えば、C10orf54を発現する細胞(例えば、腫瘍細胞、骨髄系由来サプレッサー細胞(MDSC)、抑制性樹状細胞(抑制性DC)、および/または調節性T細胞(T reg))と結合し、例えば、細胞傷害性薬物のインターナリゼーションを可能にすることによって、C10orf54発現性細胞を直接死滅させる。上記態様のいずれかにおいて、抗C10orf54抗体は、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、またはC10orf54エピトープと結合する、本明細書に提供されるヒト化抗C10orf54抗体でありうる。
第5局面において、C10orf54の細胞表面発現を有する細胞と、本明細書に提供される抗C10orf54抗体または抗体-薬物コンジュゲートの有効量とを接触させる段階を含む、細胞の増殖を阻害しかつ/または細胞を死滅させる方法を、本明細書において提供する。1つの態様において、細胞は調節性T細胞(例えば、CD4+ Foxp3+調節性T細胞)である。他の態様において、細胞は、骨髄系由来サプレッサー細胞(例えば、CD11b+もしくはCD11bhigh骨髄系由来サプレッサー細胞)または抑制性樹状細胞(例えば、CD11b+もしくはCD11bhigh樹状細胞)である。他の態様において、細胞は癌性細胞または前癌性細胞である。提供される追加的な方法は、本明細書に提供される、C10orf54発現性細胞に対するC10orf54結合活性を有する抗C10orf54抗体を、例えば、コンジュゲートされていない抗体またはコンジュゲートされた抗体(ADC)として使用することを含み、(例えば、抗腫瘍効果を媒介するための抗腫瘍活性で)C10orf54発現性細胞を阻害することおよび/または死滅させることを含む。ある態様において、本明細書に提供される、抗C10orf54抗体を含むADCを含む、抗C10orf54抗体は、T細胞に対するC10orf54媒介性抑制活性を阻害する(例えば、有効な抗腫瘍免疫反応を可能にするため)。ある態様において、本明細書に提供される抗C10orf54抗体は、例えば、抗体依存性細胞性細胞傷害作用(ADCC)および/または補体依存性細胞傷害作用(CDC)によって、C10orf54発現性細胞(例えば、C10orf54担持腫瘍細胞、骨髄系由来サプレッサー細胞(MDSC)、抑制性樹状細胞(抑制性DC)、および/または調節性T細胞(T reg))を直接死滅させる。ある態様において、本明細書に提供される抗C10orf54抗体を含む抗体薬物コンジュゲート(ADC)は、例えば、C10orf54を発現する細胞(例えば、腫瘍細胞、骨髄系由来サプレッサー細胞(MDSC)、抑制性樹状細胞(抑制性DC)、および/または調節性T細胞(T reg))と結合し、例えば、細胞傷害性薬物のインターナリゼーションを可能にすることによって、C10orf54発現性細胞を直接死滅させる。上記態様のいずれかにおいて、抗C10orf54抗体は、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、またはC10orf54エピトープと結合する、本明細書に提供されるヒト化抗C10orf54抗体でありうる。
第6局面において、有効量の本明細書に提供される抗C10orf54抗体(例えば、ヒト化抗C10orf54抗体)を対象へ投与する段階を含む、対象における免疫反応を調節する方法を、本明細書において提供する。1つの態様において、調節はT細胞活性化の増大を含む。他の態様において、調節はT細胞増殖の増大を含む。別の態様において、調節はサイトカイン生成の増大を含む。
第7局面において、試料と、本明細書に提供される抗C10orf54抗体(例えば、ヒト化抗C10orf54抗体)、例えば、検出可能な物質を含む抗体とを接触させる段階を含む、試料中のC10orf54を検出するための方法を、本明細書において提供する。ある態様において、試料は、C10orf54を細胞の表面上に発現する細胞を含む。
第8局面において、抗C10orf54抗体または抗C10orf54を含む抗体-薬物コンジュゲート(ADC)(例えば、式A-L-CTXのADC、式中、Aは抗体であり、Lはリンカーであり、かつCTXは細胞傷害性物質である)を治療的有効量で、例えば、C10orf54発現性細胞(例えば、腫瘍細胞、骨髄系由来サプレッサー細胞(MDSC)、抑制性樹状細胞(抑制性DC)、および/または調節性T細胞(T reg))を死滅させるために有効な量で、対象へ投与する段階を含む、癌を治療する方法を、本明細書において提供する。いくつかの態様において、癌は急性骨髄性白血病(AML)である。上記態様のいずれかにおいて、抗C10orf54抗体は、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、またはC10orf54エピトープと結合する、本明細書に提供されるヒト化抗C10orf54抗体でありうる。
第9局面において、C10orf54発現性細胞(例えば、腫瘍細胞、骨髄系由来サプレッサー細胞(MDSC)、抑制性樹状細胞(抑制性DC)、および/または調節性T細胞(T reg))と、該細胞(例えば、腫瘍細胞、骨髄系由来サプレッサー細胞(MDSC)、抑制性樹状細胞(抑制性DC)、および/または調節性T細胞(T reg))を死滅させるために有効な量の、抗C10orf54抗体または抗C10orf54抗体を含む抗体-薬物コンジュゲート(ADC)(例えば、式A-L-CTXのADC、式中、Aは抗体であり、Lはリンカーであり、かつCTXは細胞傷害性物質である)とを接触させる段階を含む、C10orf54発現性細胞(例えば、腫瘍細胞、骨髄系由来サプレッサー細胞(MDSC)、抑制性樹状細胞(抑制性DC)、および/または調節性T細胞(T reg))を死滅させる方法を、本明細書において提供する。いくつかの態様において、腫瘍細胞はAML細胞である。上記態様のいずれかにおいて、抗C10orf54抗体は、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、またはC10orf54エピトープと結合する、本明細書に提供されるヒト化抗C10orf54抗体でありうる。
第10局面において、本明細書に提供される、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、またはC10orf54エピトープと結合する抗C10orf54抗体(例えば、ヒト化抗C10orf54抗体)を含むキットを、本明細書において提供する。いくつかの態様において、キットは、抗体が抗C10orf54抗体(例えば、ヒト化抗C10orf54抗体)である、抗体-薬物コンジュゲート(ADC)を含む。
用語
別途定義されない限り、本明細書において使用される全ての技術用語および科学用語は、当業者によって一般的に理解されるものと同一の意味を有する。全ての特許、出願、公開出願、および他の刊行物は、それらの全体が参照により組み入れられる。本明細書における用語について複数の定義が存在する場合は、特に指定のない限り、このセクションにおける定義が優先する。
「約」または「およそ」という用語は、所与の値または範囲の20%以内、例えば、10%以内、または5%以内(または1%もしくはそれ未満)を意味する。
本明細書で用いる場合、「投与する」または「投与」とは、例えば、粘膜、皮内、静脈内、筋肉内送達、および/または本明細書に記載のもしくは当技術分野において公知の物理的送達の任意の他の方法によって、患者中へ、物質は体外に存在するのでその物質(例えば、本明細書に提供される抗C10orf54抗体)を注射するかまたはそうでなければ物理的に送達する行為を指す。疾患、またはその症状が治療される場合、物質の投与は、典型的に、疾患またはその症状の発症後に行われる。疾患、またはその症状が予防される場合、物質の投与は、典型的に、疾患またはその症状の発症前に行われる。
本明細書で用いる場合、C10orf54の「アゴニスト」は、例えば、C10orf54を発現する細胞中においてまたはC10orf54受容体などのC10orf54リガンドを発現する細胞中において、C10orf54に関する1つまたは複数の生物学的活性を活性化するかまたはそうでなければ増大させることができる分子を指す。いくつかの態様において、C10orf54のアゴニスト(例えば、本明細書に提供されるアゴニスト抗体)は、例えば、C10orf54またはC10orf54受容体を発現する細胞の活性化および/または細胞シグナル伝達経路を活性化させるかまたはそうでなければ増大させ、それによって、アゴニストの非存在下でのC10orf54媒介生物学的活性と比べて細胞のC10orf54媒介生物学的活性を増大させることにより、作用しうる。ある態様において、本明細書に提供される抗体は、アゴニスト抗C10orf54抗体である。
「アルキル」という用語は、本明細書で用いる場合、1〜10個の炭素原子を含有する直鎖、分岐鎖、または環式(この場合、それは「シクロアルキル」としても公知である)炭化水素を意味する。アルキルの例には、メチル、エチル、n-プロピル、iso-プロピル、n-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、n-ヘキシル、3-メチルヘキシル、2,2-ジメチルペンチル、2,3-ジメチルヘキシル、n-ヘプチル、n-オクチル、n-ノニル、およびn-デシルが含まれるが、これらに限定されない。ある態様において、アルキル基は置換されていてもよい。
「C1〜6アルキル」という用語は、本明細書で用いる場合、1〜6個の炭素原子を含有する直鎖、分岐鎖、または環式(この場合、それは「シクロアルキル」としても公知である)炭化水素を意味する。
「C1〜3アルキル」という用語は、本明細書で用いる場合、1〜3個の炭素原子を含有する直鎖または分岐鎖炭化水素を意味する。
「アルケニル」という用語は、本明細書で用いる場合、2〜10個の炭素を含有し、2つの水素の除去によって形成される少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を含有する、直鎖、分岐鎖、または環式(この場合、それは「シクロアルケニル」としても公知である)炭化水素を意味する。いくつかの態様において、構造に応じて、アルケニル基は、モノラジカルまたはジラジカル(例えば、アルケニレン基)である。いくつかの態様において、アルケニル基は置換されていてもよい。アルケニルの例には、エテニル、2-プロペニル、2-メチル-2-プロペニル、3-ブテニル、4-ペンテニル、5-ヘキセニル、2-ヘプテニル、および2-メチル-1-ヘプテニルが含まれるが、これらに限定されない。ある態様において、アルケニル基は置換されていてもよい。
「C2〜6アルケニル」という用語は、本明細書で用いる場合、2〜6個の炭素と、2つの水素の除去によって形成される少なくとも1つの炭素-炭素二重結合とを含有する、直鎖、分岐鎖、または環式(この場合、それは「シクロアルキル」としても公知である)炭化水素を意味する。
「アルコキシ」という用語は、本明細書で用いる場合、酸素原子を介して親分子部分へ付加された、本明細書に定義されるような、アルキル基を意味する。アルコキシの例は、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、2-プロポキシ、ブトキシ、tert-ブトキシ、ペンチルオキシ、およびヘキシロキシを含むがこれらに限定されない。
「アミノ酸」(もしくはAA)またはアミノ酸残基は、三文字記号によって一般に示される20個の天然に存在するアミノ酸を含むがこれらに限定されず、さらに、4-ヒドロキシプロリン、ヒドロキシイジン(hydroxyysine)、デモシン(demosine)、イソデモシン(isodemosine)、3-メチルヒスチジン、ノルバリン、β-アラニン、γ-アミノ酪酸、ホモシステイン、ホモセリン、オルニチンおよびメチオニンスルホンを含む。本出願のアミノ酸残基はまた、対応するN-メチルアミノ酸、例えば、-N(CH3)CH2C(O)O-、-NHC(O)CH2CH2CH(NHCH3)C(O)O-などを含む。本出願の-(AA)r-として示されるアミノ酸、ジペプチド、トリペプチド、オリゴマー、およびポリペプチドは、対応する非N-アルキル化アミノ酸およびペプチド(例えば、ペプチド中の非-N-メチル化アミノ酸)、ならびにペプチドの非N-アルキル化アミノ酸およびN-アルキル化アミノ酸の混合物を含みうる。
「抗体-薬物コンジュゲート」または「ADC」は、1つまたは複数のリンカーによって、1つまたは複数の細胞毒素とコンジュゲートされている抗体である。抗体-薬物コンジュゲート(ADC)は、式A-L-CTXであってもよく、式中、Aは抗体であり、Lはリンカーであり、かつCTXは細胞毒素である。
ポリペプチドの文脈において、「類似体」という用語は、本明細書で用いる場合、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチドの断片、または抗C10orf54抗体と類似したまたは同一の機能を保有するがC10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチドの断片、または抗C10orf54抗体の類似したまたは同一のアミノ酸配列を必ずしも含む必要がないか、または、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチドの断片、または抗C10orf54抗体の類似したまたは同一の構造を有する、ポリペプチドを指す。類似したアミノ酸配列を有するポリペプチドは、以下のうちの少なくとも1つを満たすポリペプチドを指す:(a)本明細書に記載のC10orf54ポリペプチド(例えば、SEQ ID NO:1079)、C10orf54ポリペプチドの断片、または抗C10orf54抗体のアミノ酸配列に対して少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、または少なくとも99%同一であるアミノ酸配列を有するポリペプチド;(b)少なくとも5アミノ酸残基、少なくとも10アミノ酸残基、少なくとも15アミノ酸残基、少なくとも20アミノ酸残基、少なくとも25アミノ酸残基、少なくとも40アミノ酸残基、少なくとも50アミノ酸残基、少なくとも60アミノ残基、少なくとも70アミノ酸残基、少なくとも80アミノ酸残基、少なくとも90アミノ酸残基、少なくとも100アミノ酸残基、少なくとも125アミノ酸残基、または少なくとも150アミノ酸残基の本明細書に記載のC10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチドの断片、または抗C10orf54抗体(またはそのVHもしくはVL領域)をコードするヌクレオチド配列へストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列によってコードされるポリペプチド(例えば、Sambrook et al. (2001) Molecular Cloning: A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, NY; Maniatis et al. (1982) Molecular Cloning: A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Press, Cold Spring Harbor, NYを参照のこと);ならびに(c)本明細書に記載のC10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチドの断片、または抗C10orf54抗体(またはそのVHもしくはVL領域)をコードするヌクレオチド配列に対して少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、または少なくとも99%同一であるヌクレオチド配列によってコードされるポリペプチド。本明細書に記載のC10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチドの断片、または抗C10orf54抗体と類似した構造を有するポリペプチドは、本明細書に記載のC10orf54ポリペプチド、C10orf54の断片、またはC10orf54抗体と類似した二次、三次、または四次構造を有するポリペプチドを指す。ポリペプチドの構造は、X線結晶構造解析、核磁気共鳴、および結晶学的電子顕微鏡法を含むがこれらに限定されない、当業者に公知の方法によって決定することができる。
本明細書で用いる場合、C10orf54の「アンタゴニスト」または「阻害物質」は、例えば、C10orf54を発現する細胞中においてまたはC10orf54受容体などのC10orf54リガンドを発現する細胞中において、C10orf54に関する1つまたは複数の生物学的活性を阻害するかまたはそうでなければ低下させることができる分子を指す。いくつかの態様において、C10orf54のアンタゴニスト(例えば、本明細書に提供されるアンタゴニスト抗体)は、例えば、C10orf54またはC10orf54受容体を発現する細胞の活性化および/または細胞シグナル伝達経路を阻害するかまたはそうでなければ低下させ、それによって、アンタゴニストの非存在下でのC10orf54媒介生物学的活性と比べて細胞のC10orf54媒介生物学的活性を阻害することにより、作用しうる。ある態様において、本明細書に提供される抗体は、アンタゴニスト抗C10orf54抗体である。
「抗体」および「免疫グロブリン」または「Ig」という用語は、本明細書において互換的に用いられ、特定の分子抗原と結合することができ、ポリペプチド鎖の2つの同一の対から構成されている、ポリペプチドの免疫グロブリンクラス内のB細胞のポリペプチド産物を含むことを意図しており、各対は、1つの重鎖(約50〜70 kDa)および1つの軽鎖(約25 kDa)を有し、各鎖の各アミノ末端部は約100〜約130個またはそれ以上のアミノ酸の可変領域を含み、各鎖の各カルボキシ末端部は定常領域を含む(Borrebaeck (ed.) (1995) Antibody Engineering, Second Ed., Oxford University Press.;Kuby (1997) Immunology, Third Ed., W.H. Freeman and Company, New Yorkを参照のこと)。特定の態様において、本明細書に提供される抗体によって結合されうる特定の分子抗原には、標的C10orf54ポリペプチド、断片またはエピトープが含まれる。
抗体はまた、合成抗体、モノクローナル抗体、組換え生成抗体、多重特異性抗体(二重特異性抗体を含む)、ヒト抗体、ヒト化抗体、ラクダ化抗体、キメラ抗体、イントラボディ、抗イディオタイプ(抗Id)抗体、および上記のいずれかの機能的断片を含むがこれらに限定されず、これは、断片が誘導された抗体の結合活性の一部または全部を保持している抗体重鎖または軽鎖ポリペプチドの部分を指す。機能的断片の非限定的な例には、単鎖Fv(scFv)(例えば、単一特異性、二重特異性などを含む)、Fab断片、F(ab')断片、F(ab)2断片、F(ab')2断片、ジスルフィド連結Fv(sdFv)、Fd断片、Fv断片、ダイアボディ、トリアボディ、テトラボディ、およびミニボディが含まれる。特に、本明細書に提供される抗体は、免疫グロブリン分子および免疫グロブリン分子の免疫学的に活性な部分、例えば、C10orf54抗原と結合する抗原結合部位を含有する抗原結合ドメインまたは分子(例えば、抗C10orf54抗体に関する1つまたは複数の相補性決定領域(CDR))を含む。そのような抗体断片は、例えば、Harlow and Lane, Antibodies: A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory, New York (1989);Myers (ed.), Molec. Biology and Biotechnology: A Comprehensive Desk Reference, New York: VCH Publisher, Inc.;Huston et al., Cell Biophysics, 22:189-224 (1993);Pluckthun and Skerra, Meth. Enzymol., 178:497-515 (1989)およびDay, E.D., Advanced Immunochemistry, Second Ed., Wiley-Liss, Inc., New York, NY (1990)において記載されているのが見られうる。本明細書に提供される抗体は、免疫グロブリン分子の任意のタイプ(例えば、IgG、IgE、IgM、IgD、IgA、およびIgY)、任意のクラス(例えば、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1、およびIgA2)、または任意のサブクラス(例えば、IgG2aおよびIgG2b)でありうる。本明細書に提供される抗C10orf54抗体は、アゴニスト抗体またはアンタゴニスト抗体でありうる。
「C10orf54と特異的に結合する抗体」、「C10orf54エピトープと特異的に結合する抗体」、「抗C10orf54抗体」という用語および類似した用語はまた、本明細書において互換的に用いられ、C10orf54抗原またはエピトープなどのC10orf54ポリペプチドと特異的に結合する抗体を指す。このような抗体はヒト化抗体を含む。C10orf54抗原と特異的に結合する抗体は、関連する抗原と交差反応性でありうる。ある態様において、C10orf54抗原と特異的に結合する抗体は、他の抗原と交差反応しない。C10orf54抗原と特異的に結合する抗体は、例えば、イムノアッセイ法、BIAcore、または当業者に公知の他の技術によって同定することができる。ラジオイムノアッセイ法(RIA)および酵素結合免疫吸着アッセイ法(ELISA)などの実験技術を用いる判定で、いかなる交差反応性抗原に対するよりも高い親和性でC10orf54抗原と結合する場合、抗体はC10orf54抗原と特異的に結合する。典型的には、特異的または選択的反応は、バックグラウンドシグナルまたはノイズの少なくとも2倍であり、より典型的には、バックグラウンドの10倍超である。抗体特異性に関する議論については、例えば、Paul, ed., 1989, Fundamental Immunology Second Edition, Raven Press, New York at pages 332-336を参照のこと。ある態様において、関心対象の抗原「を結合させる」抗体とは、その抗体が抗原を発現する細胞または組織を標的とする際に診断用物質および/または治療用物質として有用であるのに十分な親和性で抗原を結合させ、かつ、他のタンパク質とは有意には交差反応しないもののことである。そのような態様において、「非標的」タンパク質に対する抗体の結合の程度は、蛍光活性化細胞選別(FACS)分析または放射免疫沈降法(RIA)による判定で、その特定の標的タンパク質に対する抗体の結合の約10%未満である。抗体の標的分子との結合に関して、「特異的結合」、または特定のポリペプチド、もしくは特定のポリペプチド標的上のエピトープ「と特異的に結合する」または該ポリペプチドもしくは該エピトープ「に対して特異的である」という用語は、非特異的相互作用とは測定可能な程度で異なる結合のことを意味する。特異的結合は、例えば、分子の結合を、一般に結合活性を有しない類似の構造を持つ分子である対照分子の結合と比較して決定することによって測定することができる。例えば、特異的結合は、標的に類似した対照分子、例えば過剰量の非標識標的との競合によって決定することができる。この場合、特異的結合は、プローブに対する標識標的の結合が過剰量の非標識標的によって競合的に阻害される場合に示される。「特異的結合」、または特定のポリペプチド、もしくは特定のポリペプチド標的上のエピトープ「と特異的に結合する」または該ポリペプチドもしくは該エピトープ「に対して特異的である」という用語は、本明細書で用いる場合、例えば、標的に対して少なくとも約10-4 M、または少なくとも約10-5 M、または少なくとも約10-6 M、または少なくとも約10-7 M、または少なくとも約10-8 M、または少なくとも約10-9 M、または少なくとも約10-10 M、または少なくとも約10-11 M、または少なくとも約10-12 M、あるいはそれよりも高いKdを有する分子によって示されうる。1つの態様において、「特異的結合」という用語は、分子が、いかなる他のポリペプチドともポリペプチドエピトープとも実質的に結合することなく、特定のポリペプチド、または特定のポリペプチド上のエピトープと結合する場合の結合のことを指す。ある態様において、C10orf54と結合する抗体は、1μM以下、100nM以下、10nM以下、1nM以下、または0.1nM以下の解離定数(Kd)を有する。ある態様において、抗C10orf54抗体は、さまざまな種に由来するC10orf54間で保存されているC10orf54のエピトープと結合する。
「抗c10orf54抗体」または「C10orf54と結合する抗体」は、その抗体がC10orf54を標的とする際に診断用物質および/または治療用物質として有用であるのに十分な親和性で、例えば抗体を含む、C10orf54を結合させうる抗体のことを指す。このような抗体はヒト化抗体を含む。好ましくは、無関係な非C10orf54タンパク質に対する抗C10orf54抗体の結合の程度は、例えば、蛍光活性化細胞選別(FACS)分析またはラジオイムノアッセイ法(RIA)による測定で、C10orf54に対する抗体の結合の約10%未満である。C10orf54「と特異的に結合する」かまたは「に対して特異的である」抗体は、上記の通りに定義される。ある態様において、C10orf54と結合する抗体は、1μM未満、100nM未満、10nM未満、1nM未満、または0.1nM未満の解離定数(Kd)を有する。ある態様において、抗C10orf54抗体は、さまざまな種に由来するC10orf54間で保存されているC10orf54のエピトープと結合する。
「抗原」とは、抗体が選択的に結合しうる所定の抗原のことである。標的抗原は、ポリペプチド、炭水化物、核酸、脂質、ハプテン、または他の天然性もしくは合成性の化合物でありうる。特定の態様において、標的抗原はポリペプチドである。
「抗原結合断片」、「抗原結合ドメイン」、「抗原結合領域」という用語および同様の用語は、抗原と相互作用して、抗原に対する特異性および親和性を結合物質に付与するアミノ酸残基を含む抗体の部分(例えば、相補性決定領域(CDR))を指す。
「結合する」または「結合」という用語は、本明細書で用いる場合、複合体を形成するための分子間の相互作用を指す。相互作用は、例えば、水素結合、イオン結合、疎水性相互作用、および/またはファンデルワールス相互作用を含む非共有結合性相互作用でありうる。複合体はまた、共有結合もしくは非共有結合、相互作用、または力によって一緒に保持された2つまたはそれ以上の分子の結合を含みうる。抗体上の単一抗原結合部位とC10orf54などの標的分子の単一エピトープとの合計の非共有結合性相互作用の強度が、そのエピトープに対する抗体または機能的断片の親和性である。一価の抗原に対する抗体の解離(k-1)に対する会合(k1)の比率(k1/ k-1)は、会合定数Kであり、これは親和性の尺度である。Kの値は、抗体と抗原との種々の複合体よって異なり、k1およびk-1の両方に依存する。本明細書に提供される抗体についての会合定数Kは、本明細書に提供される任意の方法または当業者に周知の任意の他の方法を用いて測定することができる。1つの結合部位での親和性は、抗体と抗原との相互作用の真の強度を必ずしも反映するとは限らない。複数の繰り返し抗原決定基を含有する複合抗原、例えば多価C10orf54が、複数の結合部位を含有する抗体と接触すると、ある部位での抗体と抗原との相互作用は、第2の部位での反応の確率を増大させる。多価抗体および抗原間のこのような多重相互作用の強度は、アビディティと呼ばれる。抗体のアビディティは、その個々の結合部位の親和性よりもその結合能力のよりよい尺度でありうる。例えば、五量体IgM抗体について時々見られるように、高アビディティは低親和性を補うことができ、五量体IgM抗体は、IgGよりも低い親和性を有しうるが、その多価に起因するIgMの高アビディティのために、効果的に抗原を結合させることが可能である。
「C10orf54」または「C10orf54ポリペプチド」という用語および同様の用語は、ヒト第10染色体オープンリーディングフレーム54(Chromosome 10 Open Reading Frame 54)(C10orf54)遺伝子によってコードされるポリペプチド(「ポリペプチド」、「ペプチド」、および「タンパク質」は本明細書において互換的に用いられる)のことを指し、これは、B7-H5、血小板受容体Gi24、GI24、ストレス誘導性分泌タンパク質1(Stress Induced Secreted Protein1)、SISP1、およびPP2135としても当技術分野において公知であり、

のアミノ酸配列、および、SNP変異体を含む関連のポリペプチドを含む。C10orf54ポリペプチドは、シグナル配列(残基1〜32;Zhang et al., Protein Sci. 13:2819-2824 (2004)を参照のこと);免疫グロブリンドメイン-IgV様(残基33〜162);および膜貫通領域(残基195〜215)を含む、アミノ酸配列内にいくつかの別個の領域を含むことが示されたかまたは予想される。成熟C10orf54タンパク質は、SEQ ID NO: 1079のアミノ酸残基33〜311を含む。C10orf54タンパク質の細胞外ドメインは、SEQ ID NO: 1079のアミノ酸残基33〜194を含む。関連のポリペプチドには、対立遺伝子変異体(例えば、SNP変異体);スプライス変異体;断片;誘導体;置換、欠失、および挿入変異体;融合ポリペプチド;ならびに種間相同体が含まれ、好ましくは、これらは、C10orf54活性を保持しかつ/または抗C10orf54免疫反応を生じさせるのに十分である。当業者が認識するように、本明細書に提供される抗C10orf54抗体は、C10orf54ポリペプチド、ポリペプチド断片、抗原、および/またはエピトープと結合することができ、何故ならば、エピトープはより大きな抗原の一部であり、これはより大きなポリペプチド断片の一部であり、これは、同様に、より大きなポリペプチドの一部であるためである。C10orf54は、天然形態または性質が変えられた形態で存在することができる。本明細書に記載のC10ORF54ポリペプチドは、ヒトの各種の組織もしくは別の供給源といった種々の供給源から単離することもできるか、または組換え法もしくは合成法によって調製することもできる。「天然型配列C10ORF54ポリペプチド」には、天然由来のC10ORF54ポリペプチドに対応するものと同じアミノ酸配列を有するポリペプチドが含まれる。そのような天然型配列C10ORF54ポリペプチドは、自然界から単離することもできるか、または組換え手段もしくは合成手段によって生産することもできる。「天然型配列C10ORF54ポリペプチド」という用語は、特定のC10ORF54ポリペプチドの天然の切断型形態または分泌形態(例えば、細胞外ドメイン配列)、天然の変異体形態(例えば、選択的スプライス形態)、およびポリペプチドの天然の対立遺伝子変異体を明確に包含する。
C10orf54ポリペプチドをコードするcDNA核酸配列は、
を含む。
C10orf54ポリペプチドのオルソログも当技術分野において周知である。例えば、C10orf54ポリペプチドのマウスオルソログは、ヒトポリペプチドに対するおよそ70%の配列同一性を共有する、T細胞活性化の免疫グロブリンV領域抑制因子(VISTA)(PD-L3、PD-1H、PD-XL、Pro1412、およびUNQ730としても公知)である。C10orf54のオルソログは、チンパンジー、ウシ、ラット、およびゼブラフィッシュを含むさらなる生物においても見いだされうる。
「C10orf54発現性細胞」、「C10orf54の発現を有する細胞」、またはその文法的同等物は、内因性のC10orf54またはトランスフェクトされたC10orf54を細胞表面上に発現する細胞のことである。C10orf54発現性細胞としては、C10orf54担持腫瘍細胞(C10orf54-berring tumor cell)、調節性腫瘍細胞(例えば、CD4+ Foxp3+調節性T細胞)、骨髄系由来サプレッサー細胞(例えば、CD11b+もしくはCD11bhigh骨髄系由来サプレッサー細胞)、および/または抑制性樹状細胞(例えば、CD11b+もしくはCD11bhigh樹状細胞)が挙げられる。C10orf54を発現する細胞は、十分なレベルのC10orf54を細胞の表面上に生成し、その結果、それと抗C10orf54抗体が結合することが可能になる。ある局面において、このような結合は、癌に対して治療効果を有しうる。C10orf54を「過剰発現する」細胞とは、その細胞表面上に、C10orf54を発現することが公知である同じ組織型の細胞と比較して有意により高いレベルのC10orf54を有するもののことである。そのような過剰発現は、遺伝子増幅によって、または転写もしくは翻訳の増大によって引き起こされうる。C10orf54過剰発現は、細胞の表面上に存在するC10orf54タンパク質のレベル増大を評価することにより(例えば、免疫組織化学アッセイ法;FACS分析による)、診断または予後予測アッセイ法において測定することができる。代替的または追加的に、細胞内のC10orf54をコードする核酸またはmRNAのレベルを、例えば、蛍光インサイチューハイブリダイゼーション(FISH:1998年10月に公開されたWO98/45479を参照のこと)、サザンブロット法、ノーザンブロット法、またはポリメラーゼ連鎖反応(PCR)の手法、例えばリアルタイム定量的PCR(RT-PCR)によって測定することもできる。上記アッセイ法の他に、当業者には種々のインビボアッセイ法が使用可能である。例えば、患者の体内の細胞を、検出可能な物質によって任意で標識された抗体に曝露させて、患者における細胞と抗体との結合を、例えば放射能に関する外部スキャニングによって、または抗体にあらかじめ曝露させた患者から採取した生検試料を分析することによって評価することができる。C10orf54発現性腫瘍細胞には、急性骨髄性白血病(AML)腫瘍細胞が含まれるがこれに限定されない。
「C10orf54媒介性疾患」、「C10orf54媒介性障害」、および「C10orf54媒介性状態」は、互換的に用いられ、C10orf54によって完全にもしくは部分的に引き起こされるかまたはC10orf54の結果である任意の疾患、障害、または状態を指す。そのような疾患、障害、または状態としては、C10orf54によって引き起こされるかまたはそうでなければC10orf54と関連するもの、例えば、C10orf54発現性細胞(例えば、腫瘍細胞、骨髄系由来サプレッサー細胞(MDSC)、抑制性樹状細胞(抑制性DC)、および/もしくは調節性T細胞(T reg))によるかまたはこれと関連するものが挙げられる。ある態様において、C10orf54は、細胞の表面上で異常に(例えば、高度に)発現される。いくつかの態様において、C10orf54は、特定の細胞型において異常に上方制御されうる。他の態様において、正常な、異常なまたは過度の細胞シグナル伝達は、C10orf54と結合することができるか、またはそうでなければC10orf54と相互作用することができる、C10orf54リガンドへのC10orf54の結合によって引き起こされる。
「細胞増殖性障害」および「増殖性障害」という用語は、ある程度の異常な細胞増殖を伴う障害のことを指す。1つの態様において、細胞増殖性障害は腫瘍または癌である。「腫瘍」とは、本明細書で用いる場合、悪性または良性にかかわらないすべての新生物性の細胞成長および増殖、ならびにすべての前癌性および癌性の細胞および組織のことを指す。「癌」、「癌性」、「細胞増殖性障害」、「増殖性障害」、および「腫瘍」という用語は、本明細書で言及される限り、相互排他的ではない。「癌」および「癌性」という用語は、典型的には非調節下にある細胞増殖を特徴とする、哺乳動物における生理学的状態のことを指すか、またはそれを述べている。癌の例には、癌腫、リンパ腫、芽腫、肉腫、および白血病またはリンパ系悪性腫瘍が含まれるがこれらに限定されない。そのような癌のより具体的な例には、扁平細胞癌(例えば、扁平上皮癌)、小細胞肺癌、非小細胞肺癌、肺腺癌および肺扁平上皮癌を含む肺癌、腹膜癌、肝細胞癌、胃腸癌を含む胃癌(gastric or stomach cancer)、膵癌、神経膠芽腫、子宮頸癌、卵巣癌、口腔癌、肝臓癌、膀胱癌、尿路癌、肝癌、乳癌、大腸癌、直腸癌、結腸直腸癌、子宮内膜癌または子宮癌、唾液腺癌、腎臓癌または腎癌、前立腺癌、外陰部癌、甲状腺癌、肝臓癌腫、肛門癌、陰茎癌、黒色腫、多発性骨髄腫およびB細胞リンパ腫、脳悪性腫瘍、および頭頸部癌、ならびに関連する転移が含まれる。
「担体」という用語はまた、それと共に治療薬が投与される、希釈剤、アジュバント(例えば、フロイントアジュバント(完全および不完全))、賦形剤、またはビヒクルを指しうる。そのような薬学的担体は、滅菌液体、例えば、水および油、例えば、石油、動物、植物起源または合成起源のもの、例えば、落花生油、大豆油、鉱油、ゴマ油などでありうる。水は、薬学的組成物が静脈内投与される場合の例示的な担体である。食塩溶液ならびにデキストロースおよびグリセロール水溶液も、液体担体として、特に注射剤のために、用いることができる。適切な薬学的賦形剤には、デンプン、グルコース、ラクトース、スクロース、ゼラチン、麦芽、米、小麦粉、チョーク、シリカゲル、ステアリン酸ナトリウム、グリセロールモノステアレート、タルク、塩化ナトリウム、脱脂粉乳、グリセロール、プロピレン、グリコール、水、エタノールなどが含まれる。組成物は、必要に応じて、少量の湿潤剤もしくは乳化剤、またはpH緩衝剤を含有することもできる。これらの組成物は、液剤、懸濁剤、乳剤、錠剤、丸剤、カプセル剤、散剤、徐放性製剤などの形態をとりうる。経口製剤は、標準担体、例えば、薬学的等級のマンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム、セルロース、炭酸マグネシウムなどを含むことができる。適切な薬学的担体の例は、Remington's Pharmaceutical Sciences (1990) Mack Publishing Co., Easton, PAに記載されている。このような組成物は、患者への適切な投与のための形態を提供するために適切な量の担体と一緒に、例えば単離されたまたは精製された形態の、予防処置的または治療的有効量の抗体を含有する。製剤は投与様式に適しているべきである。
「化学基」という用語は、本明細書で用いる場合、単一の単位として一緒に結合され、分子の一部分を形成する、2つまたはそれ以上の原子を指す。
「化学療法剤」とは、作用機序にかかわらず、癌の治療において有用な化学的作用物質(例えば、化合物または薬物)のことである。化学療法剤には、標的化療法および従来の化学療法に用いられる化合物が含まれる。化学療法剤の例には、アルキル化物質、例えばチオテパおよびCYTOXAN(登録商標)シクロホスファミドなど;アルキルスルホネート類、例えばブスルファン、イムプロスルファン、およびピポスルファンなど;アジリジン類、例えばベンゾドパ、カルボコン、メツレドパ、およびウレドパなど;アルトレタミン、トリエチレンメラミン、トリエチレンホスホアミド、トリエチレンチオホスホアミド、およびトリメチロールメラミン(trimethylolomelamine)を含む、エチレンイミン類およびメチルメラミン(methylamelamine)類;アセトゲニン類(特にブラタシンおよびブラタシノン);Δ-9-テトラヒドロカンナビノール(ドロナビノール、AR1NOL(登録商標));β-ラパコン;ラパコール;コルヒチン類;ベツリン酸;カンプトテシン(合成類似体トポテカン(HYCAMTIN(登録商標))、CPT-11(イリノテカン、CAMPTOSAR(登録商標))、アセチルカンプトテシン、スコポレチン、および9-アミノカンプトテシンを含む);ブリオスタチン;カリスタチン;CC-1065(そのアドゼレシン、カルゼレシン、およびビゼレシン合成類似体を含む);ポドフィロトキシン;ポドフィリン酸;テニポシド;クリプトフィシン類(特にクリプトフィシン1およびクリプトフィシン8);ドラスタチン;デュオカルマイシン(合成類似体、KW-2189およびCB1-TM1を含む);エリュテロビン;パンクラチスタチン;サルコジクチン;スポンジスタチン;ナイトロジェンマスタード類、例えばクロランブシル、クロルナファジン、クロロホスファミド、エストラムスチン、イフォスファミド、メクロレタミン、塩酸メクロレタミンオキシド、メルファラン、ノベムビシン、フェネステリン、プレドニムスチン、トロホスファミド、ウラシルマスタードなど;ニトロソ尿素類、例えばカルムスチン、クロロゾトシン、フォテムスチン、ロムスチン、ニムスチン、およびラニムヌスチン(ranimnustine)など;抗生物質、例えばエネジン系抗生物質(例えば、カリケアマイシン、特にカリケアマイシンγ1Iおよびカリケアマイシンω1I(例えば、Agnew, Chem Intl. Ed. Engl., 33: 183-186 (1994)を参照のこと);ダイネミシンAを含むダイネミシン;エスペラマイシン;ならびにネオカルジノスタチン発色団および関連する色素タンパク質エネジイン抗生物質発色団)、アクラシノマイシン(aclacinomysin)類、アクチノマイシン、オースラマイシン、アザセリン、ブレオマイシン、カクチノマイシン、カラビシン、カルミノマイシン(caminomycin)、カルジノフィリン、クロモマイシン類、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、デトルビシン、6-ジアゾ-5-オキソ-L-ノルロイシン、ADRIAMYCIN(登録商標)、ドキソルビシン(モルホリノ-ドキソルビシン、シアノモルホリノ-ドキソルビシン、2-ピロリノ-ドキソルビシン、およびデオキシドキソルビシンを含む)、エピルビシン、エソルビシン、イダルビシン、マルセロマイシン、マイトマイシンCなどマイトマイシン類、ミコフェノール酸、ノガラマイシン、オリボマイシン、ペプロマイシン、ポトフィロマイシン、ピューロマイシン、ケラマイシン、ロドルビシン、ストレプトニグリン、ストレプトゾシン、ツベルシジン、ウベニメックス、ジノスタチン、ゾルビシンなど;代謝拮抗物質、例えばメトトレキサートおよび5-フルオロウラシル(5-FU)など;葉酸類似体、例えばデノプテリン、メトトレキサート、プテロプテリン、トリメトレキサートなど;プリン類似体、例えばフルダラビン、6-メルカプトプリン、チアミプリン、チオグアニンなど;ピリミジン類似体、例えばアンシタビン、アザシチジン、6-アザウリジン、カルモフル、シタラビン、ジデオキシウリジン、ドキシフルリジン、エノシタビン、フロクスウリジンなど;アンドロゲン類、例えばカルステロン、プロピオン酸ドロモスタノロン、エピチオスタノール、メピチオスタン、テストラクトン;抗副腎剤(anti-adrenal)、例えばアミノグルテチミド、ミトタン、トリロスタンなど;葉酸補給剤、例えばフロリン酸など;アセグラトン;アルドホスファミドグリコシド;アミノレブリン酸;エニルラシル;アムサクリン;ベストラブシル;ビスアントレン;エダトラキセート;デフォファミン;デメコルシン;ジアジコン;エフロルニチン;酢酸エリプチニウム;エポチロン;エトグルシド;硝酸ガリウム;ヒドロキシ尿素;レンチナン;ロニダイニン;メイタンシノイド類、例えばメイタンシンおよびアンサミトシン類など;ミトグアゾン;ミトキサトロン;モピダンモル;ニトラエリン;ペントスタチン;フェナメット;ピラルビシン;ロソキサントロン;2-エチルヒドラジド;プロカルバジン;PSK(登録商標)多糖複合体(JHS Natural Products,Eugene,Oreg.);ラゾキサン;リゾキシン;シゾフラン;スピロゲルマニウム;テヌアゾン酸;トリアジコン;2,2',2"-トリクロロトリエチルアミン;トリコテセン(特に、T-2毒素、べラクリン(verracurin)A、ロリジンAおよびアングイジン);ウレタン;ビンデシン(ELDISINE(登録商標)、FILDESIN(登録商標));ダカルバジン;マンノムスチン;ミトブロニトール;ミトラクトール;ピポブロマン;ガシトシン;アラビノシド(「Ara-C」);チオテパ;タキソイド類、例えばTAXOL(登録商標)パクリタキセル(Bristol-Myers Squibb Oncology,Princeton,N.J.)、ABRAXANE(商標)パクリタキセルのクレモフォール非含有アルブミン遺伝子操作ナノ粒子製剤(American Pharmaceutical Partners,Schaumberg,IL.)、およびTAXOTERE(登録商標)ドキセタキセル(Rhone-Poulenc Rorer,Antony,France);クロランブシル;ゲムシタビン(GEMZAR(登録商標));6-チオグアニン;メルカプトプリン;メトトレキサート;白金類似体、例えばシスプラチンおよびカルボプラチンなど;ビンブラスチン(VELBAN(登録商標));白金;エトポシド(VP-16);イフォスファミド;ミトキサントロン;ビンクリスチン(ONCOVIN(登録商標));オキサリプラチン;ロイコボビン;ビノレルビン(NAVELBINE(登録商標));ノバントロン;エダトレキサート;ダウノマイシン;アミノプテリン;イバンドロネート;トポイソメラーゼ阻害物質RFS 2000;ジフルオロメチロルニチン(DMFO);レチノイド類、例えばレチノイン酸;カペシタラビン(XELODA(登録商標));上記物質のいずれかの薬学的に許容される塩、酸、または誘導体;ならびに上記物質の2つまたはそれ以上の組み合わせ、例えば、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、およびプレドニソロンの併用療法の略語であるCHOP、ならびにオキサリプラチン(ELOXATIN(商標))を5-FUおよびロイコボビンと組み合わせた治療レジメンの略語であるFOLFOXが含まれるが、これらに限定されない。追加的な化学療法剤は、マイタンシノイド(例えばDM1およびDM4)およびオーリスタチン(例えばMMAEおよびMMAF)などの、抗体薬物コンジュゲートとして有用な細胞傷害性物質を含む。
化学療法剤の定義には以下も含まれる:(i)腫瘍に対するホルモン作用を調節または阻害するように作用する抗ホルモン物質、例えば、タモキシフェン(NOLVADEX(登録商標);クエン酸タモキシフェンを含む)、ラロキシフェン、ドロロキシフェン、4-ヒドロキシタモキシフェン、トリオキシフェン、ケオキシフェン、LY117018、オナプリストン、およびFARESTON(登録商標)(クエン酸トレミフェン)を含む、抗エストロゲン剤および選択的エストロゲン受容体調節物質(SERM)など;(ii)副腎におけるエストロゲン生成を調節する酵素アロマターゼを阻害するアロマターゼ阻害物質、例えば、4(5)-イミダゾール、アミノグルテチミド、MEGASE(登録商標)(酢酸メゲストロール)、AROMASIN(登録商標)(エキセメスタン;Pfizer)、ホルメスタニー(formestanie)、ファドロゾール、RI VISor(登録商標)(ボロゾール)、FEMARA(登録商標)(レトロゾール;Novartis)、およびARIMIDEX(登録商標)(アナストロゾール;AstraZeneca)など;(iii)抗アンドロゲン剤、例えばフルタミド、ニルタミド、ビカルタミド、ロイプロリド、およびゴセレリン;ならびにトロキサシタビン(1,3-ジオキソランヌクレオシドシトシン類似体)など;(iv)プロテインキナーゼ阻害物質、例えばME阻害物質(WO2007/044515)など;(v)脂質キナーゼ阻害物質;(vi)アンチセンスオリゴヌクレオチド、特に異常な細胞増殖に関与するシグナル伝達経路における遺伝子、例えばPKC-α、RafおよびH-Rasの発現を阻害するもの、例えばオブリメルセン(GENASENSE(登録商標)、Genta Inc.)など;(vii)リボザイム、例えばVEGF発現阻害物質(例えば、ANGIOZYME(登録商標))およびHER2発現阻害物質;(viii)ワクチン、例えば、ALLOVECTIN(登録商標)、LEUVECTIN(登録商標)、およびVAX1D(登録商標)などの遺伝子治療用ワクチン;PROLEUKIN(登録商標)rIL-2;トポイソメラーゼ1阻害物質、例えばLURTOTECAN(登録商標)など;ABARELIX(登録商標)rmRH;(ix)血管新生抑制物質、例えばベバシズマブ(AVASTIN(登録商標)、Genentech)など;ならびに上記のいずれかの薬学的に許容される塩、酸、および誘導体。
本明細書に提供される抗体には、重鎖および/または軽鎖の一部分が、特定の種に由来する抗体におけるまたは特定の抗体クラスもしくはサブクラスに属する抗体における対応する配列と同一であるかまたは相同であるが、鎖の残りの部分は、別の種に由来する抗体におけるまたは別の抗体クラスもしくはサブクラスに属する抗体における対応する配列と同一であるかまたは相同である「キメラ」抗体、ならびにそれらが所望の生物学的活性を示す限り、そのような抗体の断片が含まれうる(米国特許第4,816,567号;およびMorrison et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 81:6851-6855 (1984)を参照のこと)。
本明細書で用いる場合、「組成物」という用語は、任意で指定量で、指定成分(例えば、本明細書に提供される抗体)を含有する生成物、ならびに、任意で指定量で、指定成分の組み合わせから直接的にまた間接的に得られる任意の生成物を包含することを意図している。
「CDR」は、免疫グロブリン(Igもしくは抗体)VHβ-シートフレームワークの非フレームワーク領域内の3つの超可変領域(H1、H2、もしくはH3)のうちの1つ、または抗体VLβ-シートフレームワークの非フレームワーク領域内の3つの超可変領域(L1、L2、もしくはL3)のうちの1つを指す。したがって、CDRは、フレームワーク領域配列内に散在された可変領域配列である。CDR領域は当業者に周知であり、例えば、Kabatによって、抗体可変(V)ドメイン内の最も超可変性の領域と定義された(Kabat et al., J. Biol. Chem. 252:6609-6616 (1977);Kabat, Adv. Prot. Chem. 32:1-75 (1978))。CDR領域配列はまた、保存されたβ-シートフレームワークの一部分ではなく、したがって種々の立体構造に適応することができる、残基とChothiaによって構造的に定義された(Chothia and Lesk, J. Mol. Biol. 196:901-917 (1987))。両方の用語法が当技術分野においてよく認識されている。CDR領域配列はまたAbM、Contact、およびIMGTによっても定義された。CDR領域配列を図16Aおよび16Bに示す。標準抗体可変ドメイン内のCDRの位置は、多数の構造を比較することによって決定された(Al-Lazikani et al., J. Mol. Biol. 273:927-948 (1997);Morea et al., Methods 20:267-279 (2000))。超可変領域内の残基の数は異なる抗体によって変動するため、標準位置に対する追加の残基は、標準可変ドメイン番号付けスキームにおいて、残基数の次にa、b、cなどで通常番号付けされる(Al-Lazikani et al., 前記 (1997))。そのような命名法も同様に当業者に周知である。
「超可変領域」、「HVR」、または「HV」という用語は、本明細書で用いる場合、配列の点で超可変性であり、かつ/または構造的に定められたループを形成する、抗体可変ドメインの領域のことを指す。一般に、抗体は、以下の6つの超可変領域を含む;VH中の3つ(H1、H2、H3)、およびVL中の3つ(L1、L2、L3)。多くの超可変領域表現が用いられており、それらは本明細書において包含される。Kabat CDRは配列可変性に基づいており、最も一般的に用いられているものである(Kabat et al., Sequences of Proteins of Immunological Interest, 5th Ed. Public Health Service, National Institutes of Health, Bethesda, MD. (1991))。Chothiaはそれとは異なり、構造ループの位置に言及している(Chothia and Lesk J. Mol. Bioi. 196:901-917 (1987))。Chothia CDR-H1ループの末端は、Kabat番号付け規約を用いて番号付けされる場合、ループの長さに応じてH32〜H34の間で異なる(これは、Kabat番号付けスキームではH35AおよびH35Bに挿入物を入れるためであり;35Aも35Bも存在しない場合には、ループは32で終わり;35Aのみが存在する場合には、ループは33で終わり;35Aおよび35Bの両方が存在する場合には、ループは34で終わる)。AbM超可変領域はKabat CDRとChothia構造ループとの中間物に相当し、Oxford Molecular社のAbM抗体モデリングソフトウェアに用いられている。「コンタクト(contact)」超可変領域は、使用可能な複合体結晶構造の分析に基づく。これらの超可変領域のそれぞれに由来する残基を、以下に記す。
最近になって、ユニバーサルな番号付け方式、ImMunoGeneTics (IMGT) Information System(登録商標)(Lafranc et al., Dev. Comp. Immunol. 27(1):55-77 (2003))が開発され、広く採用された。IMGTは、ヒトおよび他の脊椎動物の免疫グロブリン(IG)、T細胞受容体(TR)、および主要組織適合遺伝子複合体(MHC)に特化した統合情報システムである。本明細書では、CDRは、アミノ酸配列および軽鎖内または重鎖内の位置の両方に関して称される。免疫グロブリン可変ドメインの構造内のCDRの「位置」は種間で保存されており、ループと呼ばれる構造内に存在するので、構造特徴に従って可変ドメイン配列を整列させる番号付け方式を用いることによって、CDRおよびフレームワーク残基が容易に識別される。この情報は、1つの種の免疫グロブリン由来のCDR残基の、典型的にはヒト抗体由来の、アクセプターフレームワークへのグラフト化および置換に用いることができる。Kabat番号付けとIMGT特有番号付け方式との対応も当業者に周知であり(例えば、Lefranc et al., 前記)、図16Aおよび16Bにも示されている。本明細書に示される、例示的な方式は、KabatおよびChothiaを組み合わせる。
超可変領域は、以下のような「拡張された超可変領域」を含みうる:VL中の24〜36または24〜34(L1)、46〜56または50〜56(L2)、および89〜97または89〜96(L3)、ならびにVH中の26〜35または26〜35A(H1)、50〜65または49〜65(H2)、および93〜102、94〜102または95〜102(H3)。可変ドメイン残基は、これらの定義のそれぞれに関して、Kabat et al.、前記に従って番号付けされた25である。本明細書で用いる場合、「HVR」および「CDR」という用語は互換的に用いられる。
「定常領域」または「定常ドメイン」という用語は、抗原への抗体の結合に直接関与しないがFc受容体との相互作用などの種々のエフェクター機能を示す軽鎖および重鎖のカルボキシ末端部を指す。これらの用語は、抗原結合部位を含有する、免疫グロブリンのもう一方の部分、可変ドメインと比べてより保存されたアミノ酸配列を有する免疫グロブリン分子の部分を指す。定常ドメインは、重鎖のCH1、CH2、およびCH3ドメインならびに軽鎖のCLドメインを含有する。
「シクロアルキル」という用語は、本明細書で用いる場合、炭素と水素のみを含有する単環式または多環式基を意味し、飽和、部分的に不飽和、または完全に不飽和であるものを含む。シクロアルキル基は3〜10個の環原子を有する基を含む。
ポリペプチドの文脈において、「誘導体」という用語は、本明細書で用いる場合、アミノ酸残基の置換、欠失、または付加の導入によって改変されている、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチドの断片、またはC10orf54ポリペプチドと結合する抗体のアミノ酸配列を含むポリペプチドを指す。「誘導体」という用語はまた、本明細書で用いる場合、例えば、ポリペプチドへの任意のタイプの分子の共有結合によって、化学的に修飾されている、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチドの断片、またはC10orf54ポリペプチドと結合する抗体を指す。例えば、しかし非限定的に、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチドの断片、またはC10orf54抗体は、例えば、グリコシル化、アセチル化、ペグ化、リン酸化、アミド化、公知の保護/ブロッキング基による誘導体化、タンパク質分解的切断、細胞リガンドもしくは他のタンパク質への連結などによって、化学的に修飾されうる。誘導体は、結合された分子のタイプまたは位置のいずれかで、天然に存在するまたは出発ペプチドまたはポリペプチドとは異なる方法で修飾される。誘導体は、ペプチドまたはポリペプチド上に天然に存在する1つまたは複数の化学基の欠失をさらに含む。C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチドの断片、またはC10orf54抗体の誘導体は、特異的化学切断、アセチル化、製剤化、ツニカマイシンの代謝合成などを含むがこれらに限定されない、当業者に公知の技術を使用する化学修飾によって化学的に修飾されうる。さらに、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチドの断片、またはC10orf54抗体の誘導体は、1つまたは複数の非古典的アミノ酸を含有しうる。ポリペプチド誘導体は、本明細書に記載のC10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチドの断片、またはC10orf54抗体と類似したまたは同一の機能を有する。
「細胞傷害性物質」または「細胞毒素」または「CTX」という用語は、本明細書で用いる場合、細胞の機能を抑制するかもしくは妨げる、および/または細胞に対して細胞傷害性効果を有する(例えば、細胞の破壊を引き起こす)物質のことを指す。この用語は、アルキル化物質、アントラサイクリン、細胞骨格ディスラプター(cytoskeletal disruptor)(タキサン類)、エポチロン、ヒストン脱アセチル化酵素阻害物質(HDAC)、トポイソメラーゼIの阻害物質、トポイソメラーゼIIの阻害物質、キナーゼ阻害物質、モノクローナル抗体、ヌクレオチド類似体、ペプチド抗生物質、白金系作用物質、レチノイド、ビンカアルカロイドまたはその誘導体、および放射性同位体を含むことを意図している。この用語はまた、アクチノマイシン、全トランス型レチノイン酸、アザシチジン、アザチオプリン、ブレオマイシン、ボルテゾミブ、カルボプラチン、カペシタビン、シスプラチン、クロラムブシル、シクロホスファミド、シタラビン、ダウノルビシン、ドセタキセル、ドキシフルリジン、ドキソルビシン、エピルビシン、エポチロン、エトポシド、フルオロウラシル、ゲムシタビン、ヒドロキシ尿素、イダルビシン、イマチニブ、イリノテカン、メクロレタミン、メルカプトプリン、メトトレキサート、ミトキサントロン、オキサリプラチン、パクリタキセル、ペメトレキセド、テニポシド、チオグアニン、トポテカン、バルルビシン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、およびビノレルビンを含むことを意図している。この用語はまた、チューブリン安定剤、チューブリン不安定化剤、DNAアルキル化剤、DNA副溝バインダー、DNAインターカレーター、トポイソメラーゼI阻害物質、トポイソメラーゼII阻害物質、ジャイレース阻害物質、タンパク合成阻害物質、プロテオソーム阻害物質、および代謝拮抗物質を含むことを意図している。この用語はまた、アクチノマイシンD、アモナフィド、オーリスタチン、ベンゾフェノン、ベンゾチアゾール、カリケアマイシン、カンプトテシン、CC-1065(NSC 298223)、セマドチン、コルヒチン、コンブレタスタチンA4、ドラスタチン、ドキソルビシン、エリナフィド、エムタンシン(DM1)、エトポシド、KF-12347(レイナマイシン)、マイタンシノイド、メトトレキサート、ミトキサントロン、ノコダゾール、プロテオソーム阻害物質1(PSI 1)、ロリジンA、T-2毒素(トリコテセン類似体)、タキソール、ツブリシン、Velcade(登録商標)、およびビンクリスチンを含むことを意図している。好ましい細胞毒素には、オーリスタチン、カリケアマイシン、マイタンシノイド、およびツブリシンが含まれる。他の好ましい細胞毒素には、モノメチルオーリスタチンE、モノメチルオーリスタチンF、カリケアマイシンγ、メルタンシン、ツブリシンT3、およびツブリシンT4が含まれ、これらについての構造を以下に提示する。

様々な抗腫瘍剤または抗癌剤を含む他の細胞傷害性物質が当技術分野において公知である。
「検出可能なプローブ」という用語は、本明細書で用いる場合、検出可能なシグナルを与える組成物を指す。この用語は、その活性によって検出可能なシグナルを与える、任意の蛍光団、発色団、放射標識、酵素、抗体、または抗体断片などを非限定的に含む。
「診断用物質」という用語は、疾患の診断を助ける、対象へ投与される物質を指す。このような物質は、疾患発生プロセスの局在性を明らかにするため、正確に示すため、および/または規定するために使用することができる。ある態様において、診断用物質は、対象へ投与された場合にまたは対象由来の試料と接触させた場合に、癌、腫瘍形成、または任意の他のC10orf54媒介性疾患の診断を助ける、本明細書に提供される抗体とコンジュゲートされている物質を含む。
「検出可能な物質」という用語は、試料または対象中の、本明細書に提供される抗体などの、所望の分子の実在または存在を確認するために使用することができる物質を指す。検出可能な物質は、視覚化することができる物質、または、他の方法では(例えば、定量化によって)決定および/もしくは測定することができる物質でありうる。
「有効量」とは、有利なもしくは所望の結果を達成するために十分な量のことである。有効量は、1回または複数回の投与、適用、または投薬で投与することができる。このような送達は、個々の投薬単位が使用される期間、物質のバイオアベイラビリティ、投与経路などを含む多数の変数に依存する。いくつかの態様において、有効量はまた、記述された結果(例えば、細胞のC10orf54生物学的活性の阻害、例えば、T細胞活性化および/または増殖の調節)を達成するための本明細書に提供される抗体の量を指す。いくつかの態様において、この用語は、所与の疾患および/またはその関連症状の重症度および/または持続を減少させるためおよび/または改善するために十分である療法(例えば、本明細書に提供される抗体または薬学的組成物)の量を指す。この用語はまた、所与の疾患の進展または進行の減少または改善、所与の疾患の再発、発生、または発症の減少または改善のために、および/または別の療法(例えば、本明細書に提供される抗C10orf54抗体以外の療法)の予防処置的または治療的効果を向上させるためまたは増強するために必要な量を包含する。いくつかの態様において、抗体の有効量は、約0.1 mg/kg(対象のkg体重当たりの抗体のmg)〜約100 mg/kgである。ある態様において、本明細書において提供される抗体の有効量は、約0.1 mg/kg、約0.5 mg/kg、約1 mg/kg、3 mg/kg、5 mg/kg、約10 mg/kg、約15 mg/kg、約20 mg/kg、約25 mg/kg、約30 mg/kg、約35 mg/kg、約40 mg/kg、約45 mg/kg、約50 mg/kg、約60 mg/kg、約70 mg/kg、約80 mg/kg、約90 mg/kgもしくは約100 mg/kg(またはその中の範囲)である。
「求電子性脱離基」という用語は、本明細書で用いる場合、電子対を受け入れて共有結合を作る脱離基を指す。一般に、求電子剤は、抗体のジスルフィド結合由来の還元されたチオールを含む、補完的な求核剤による攻撃を受けやすい。
「チオールと選択的に反応する求電子性脱離基」という用語は、本明細書で用いる場合、他の求核剤と比較して、チオールと選択的に反応する求電子性脱離基を指す。ある態様において、チオールと選択的に反応する求電子性脱離基は、抗体のジスルフィド結合由来の還元されたチオールと選択的に反応する。
「コードする」という用語またはその文法的同等物は、それが核酸分子に関して用いられる場合、転写されてmRNAを産生することができ、これが次いでポリペプチドおよび/またはその断片に翻訳される、その天然状態のまたは当業者に周知の方法によって操作された場合の、核酸分子を指す。アンチセンス鎖はこのような核酸分子の相補体であり、コード配列がそれから推定されうる。
「エピトープ」という用語は、本明細書で用いる場合、抗体に関する1つまたは複数の抗原結合領域と結合することができ、かつ、免疫反応を誘発することができる、哺乳動物(例えば、ヒト)などの動物において抗原性活性または免疫原性活性を有する、C10orf54ポリペプチドまたはC10orf54ポリペプチド断片などの、抗原の表面上の局所領域を指す。免疫原活性を有するエピトープは、動物において抗体反応を誘発するポリペプチドの部分である。抗原活性を有するエピトープは、当技術分野において周知である任意の方法による、例えば、イムノアッセイ法による判定で、抗体が結合するポリペプチドの部分である。抗原エピトープは必ずしも免疫原性である必要はない。エピトープは、通常、アミノ酸または糖側鎖のような、分子の化学的に活性を有する表面配置からなり、特異的な三次元構造特徴ならびに特異的な電荷特徴を有する。エピトープに寄与するポリペプチドの領域は、ポリペプチドの連続したアミノ酸であってもよいか、またはエピトープは、ポリペプチドの2つまたはそれ以上の非連続領域に由来してもよい。エピトープは、抗原の三次元表面特徴であってもなくてもよい。ある態様において、C10orf54エピトープは、C10orf54ポリペプチドの三次元表面特徴である。他の態様において、C10orf54エピトープは、C10orf54ポリペプチドの線形特徴である。一般に、抗原はいくつかまたは多くの異なるエピトープを有し、多くの異なる抗体と反応する。
「賦形剤」という用語は、本明細書で用いる場合、希釈剤、ビヒクル、保存剤、バインダー、または安定剤として一般的に使用されている不活性物質を指し、タンパク質(例えば、血清アルブミンなど)、アミノ酸(例えば、アスパラギン酸、グルタミン酸、リジン、アルギニン、グリシン、ヒスチジンなど)、脂肪酸およびリン脂質(例えば、スルホン酸アルキル、カプリレートなど)、界面活性剤(例えば、SDS、ポリソルベート、非イオン性界面活性剤など)、糖類(例えば、スクロース、マルトース、トレハロースなど)、ならびにポリオール(例えば、マンニトール、ソルビトールなど)を含むがこれらに限定されない。参照によりその全体が本明細書に組み入れられるRemington's Pharmaceutical Sciences (1990) Mack Publishing Co., Easton, PAも参照のこと。
ペプチドまたはポリペプチドの文脈において、「断片」という用語は、本明細書で用いる場合、完全長未満のアミノ酸配列を含むペプチドまたはポリペプチドを指す。このような断片は、例えば、アミノ末端での切断、カルボキシ末端での切断、および/またはアミノ酸配列からの残基の内部欠失から生じうる。断片は、例えば、選択的RNAスプライシングによってまたはインビボプロテアーゼ活性によって生じうる。ある態様において、C10orf54断片は、C10orf54ポリペプチドまたはC10orf54ポリペプチドと結合する抗体のアミノ酸配列の少なくとも5個の連続したアミノ酸残基、少なくとも10個の連続したアミノ酸残基、少なくとも15個の連続したアミノ酸残基、少なくとも20個の連続したアミノ酸残基、少なくとも25個の連続したアミノ酸残基、少なくとも40個の連続したアミノ酸残基、少なくとも50個の連続したアミノ酸残基、少なくとも60個の連続したアミノ残基、少なくとも70個の連続したアミノ酸残基、少なくとも80個の連続したアミノ酸残基、少なくとも90個の連続したアミノ酸残基、少なくとも100個の連続したアミノ酸残基、少なくとも125個の連続したアミノ酸残基、少なくとも150個の連続したアミノ酸残基、少なくとも175個の連続したアミノ酸残基、少なくとも200個の連続したアミノ酸残基、または少なくとも250個の連続したアミノ酸残基のアミノ酸配列を含むポリペプチドを含む。特定の態様において、C10orf54ポリペプチドまたはC10orf54抗原と結合する抗体の断片は、ポリペプチドまたは抗体の少なくとも1つ、少なくとも2つ、または少なくとも3つの機能を保持している。
「フレームワーク」または「FR」残基という用語は、CDRに隣接する可変ドメイン残基である。FR残基は、例えば、キメラ抗体中、ヒト化抗体中、ヒト抗体中、ドメイン抗体中、ダイアボディ中、線形抗体中、および二重特異性抗体中に存在する。FR残基は、本明細書で定義される超可変領域残基以外の可変ドメイン残基のことである。
抗体の「機能的断片」とは、無傷抗体が持つと考えられる生物学的機能のいくつかまたはすべてとは言わないにしても少なくとも1つを示し、その機能が少なくとも標的抗原に対する特異的結合を含むものと考えられる。
「融合タンパク質」という用語は、本明細書で用いる場合、抗体のアミノ酸配列と、異種ポリペプチドまたはタンパク質(例えば、通常はその抗体の一部ではないポリペプチドまたはタンパク質(例えば、非抗C10orf54抗原抗体))のアミノ酸配列とを含む、ポリペプチドを指す。「融合」という用語は、C10orf54または抗C10orf54抗体に関して用いられる場合、ペプチドもしくはポリペプチド、またはその断片、変異体、および/もしくは誘導体と、異種ペプチドまたはポリペプチドとの連結を指す。ある態様において、融合タンパク質は、C10orf54または抗C10orf54抗体の生物学的活性を保持している。ある態様において、融合タンパク質は、C10orf54抗体VHドメイン、VLドメイン、VH CDR(1、2、もしくは3つのVH CDR)、および/またはVL CDR(1、2、もしくは3つのVL CDR)を含み、融合タンパク質はC10orf54エピトープと結合する。
「重鎖」という用語は、抗体に関して用いられる場合、約50〜70 kDaのポリペプチド鎖を指し、アミノ末端部は、約120〜130個またはそれ以上のアミノ酸の可変領域を含み、カルボキシ末端部は定常領域を含む。定常領域は、重鎖定常領域のアミノ酸配列に基づいて、アルファ(α)、デルタ(δ)、イプシロン(ε)、ガンマ(γ)、およびミュー(μ)と呼ばれる、5つの異なるタイプのうちの1つでありうる。異なる重鎖はサイズが異なり、α、δ、およびγはおよそ450個のアミノ酸を含有し、一方、μおよびεはおよそ550個のアミノ酸を含有する。軽鎖と組み合わせる場合、これらの異なるタイプの重鎖は、IgGの4つのサブクラス、即ち、IgG1、IgG2、IgG3、およびIgG4を含む、周知の5つのクラスの抗体、それぞれIgA、IgD、IgE、IgG、およびIgMを生じさせる。重鎖はヒト重鎖でありうる。
「宿主」という用語は、本明細書で用いる場合、動物、例えば哺乳動物(例えば、ヒト)を指す。
「宿主細胞」という用語は、本明細書で用いる場合、核酸分子がトランスフェクトされた特定の対象細胞およびそのような細胞の子孫または可能性のある子孫を指す。このような細胞の子孫は、宿主細胞ゲノム中への核酸分子の組込みまたは次世代において生じうる突然変異または環境の影響に起因して、核酸分子がトランスフェクトされた親細胞と同一でなくてもよい。
「ヒト化」型の非ヒト(例えば、マウス)抗体は、天然CDR残基が、所望の特異性、親和性、および能力を有するマウス、ラット、ウサギ、または非ヒト霊長動物といった非ヒト種の対応するCDR由来の残基(ドナー抗体)によって置き換えられているヒト免疫グロブリン(レシピエント抗体)を含むキメラ抗体である。場合によっては、対応する非ヒト残基によって、ヒト免疫グロブリンに関する1つまたは複数のFR領域残基が置き換えられる。その上、ヒト化抗体が、レシピエント抗体にもドナー抗体にも見られない残基を含んでもよい。これらの改変は、抗体の性能をさらに改良するために行われる。ヒト化抗体重鎖または軽鎖は、少なくとも1つまたは複数の可変ドメインの実質的にすべてを含むことができ、CDRのすべてまたは実質的にすべては非ヒト免疫グロブリンのものに対応し、かつ、FRのすべてまたは実質的にすべてはヒト免疫グロブリン配列のものである。ある態様において、ヒト化抗体は、免疫グロブリン定常領域(Fc)、典型的にはヒト免疫グロブリンのそれの、少なくとも一部分も含む。さらなる詳細については、Jones et al., Nature, 321:522-525 (1986);Riechmann et al., Nature, 332:323-329 (1988);およびPresta, Curr. Op. Struct. Biol., 2:593-596 (1992);Carter et al., Proc. Natl. Acd. Sci. USA 89:4285-4289 (1992);ならびに米国特許第6,800,738号(2004年10月5日発行)、同第6,719,971号(2005年9月27日発行)、同第6,639,055号(2003年10月28日発行)、同第6,407,213号(2002年6月18日発行)、および同第6,054,297号(2000年4月25日発行)を参照のこと。
「C10orf54を発現する細胞の増殖を阻害しかつ/または死滅させる」抗体、または「増殖阻害性」もしくは「細胞傷害性」抗体とは、適切なC10orf54ポリペプチドを発現または過剰発現する細胞の測定可能な増殖阻害および/または死滅をもたらすもののことである。いくつかの態様において、そのような抗体は、C10orf54を発現する細胞の増殖を阻害することおよび/または死滅させることができる。そのような細胞としては、調節性T細胞(例えば、CD4+ Foxp3+調節性T細胞)、骨髄系由来サプレッサー細胞(例えば、CD11b+もしくはCD11bhigh骨髄系由来サプレッサー細胞)および/または抑制性樹状細胞(例えば、CD11b+もしくはCD11bhigh樹状細胞)が挙げられる。特定の態様において、抗体は、癌細胞、前癌性細胞、または腫瘍を含む細胞の増殖を阻害しかつ/または死滅させる。ある増殖阻害性抗C10orf54抗体は、適切な対照と比較して、20%よりも多く、例えば、約20%〜約50%、または50%よりも多く(例えば、約50%〜約100%)、C10orf54発現性細胞の増殖を阻害しかつ/または死滅させ、対照は典型的には、試験される抗体による処理を受けていない細胞である。1つの態様において、増殖阻害および/または死滅化は、細胞培養物中にて約0.1〜30g/ml、または約0.5nM〜200nMの抗体濃度で測定することができ、増殖阻害は、抗体への腫瘍細胞の曝露から1〜10日後に判定される。インビボでの細胞の増殖阻害および/または死滅化は、以下に述べるようなさまざまなやり方で判定することができる。癌細胞または腫瘍を含む細胞を阻害する文脈において、約1g/kg〜約100mg/kg体重での抗C10orf54抗体の投与が抗体の初回投与から約5日〜3カ月以内に、例えば約5〜30日以内に、腫瘍サイズまたは腫瘍細胞増殖の低下をもたらす場合には、抗体はインビボで増殖阻害性であるかまたは死滅化させる。
本明細書で用いる場合、他の療法の実施の文脈において「組み合わせた」という用語は、複数の療法の使用を指す。「組み合わせた」という用語の使用は、感染症を有する対象へ療法が実施される順序を限定しない。第1療法は、C10orf54媒介性疾患を有していた対象、C10orf54媒介性疾患を有している対象、またはC10orf54媒介性疾患に罹りやすい対象へ、第2療法の実施の(例えば、1分、45分、30分、45分、1時間、2時間、4時間、6時間、12時間、24時間、48時間、72時間、96時間、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、8週間、または12週間)前に、同時に、または(例えば、1分、45分、30分、45分、1時間、2時間、4時間、6時間、12時間、24時間、48時間、72時間、96時間、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、8週間、または12週間)後に、実施することができる。任意の追加の療法を、他の追加の療法と共に任意の順序で実施することができる。ある態様において、抗体を、1つまたは複数の療法(例えば、C10orf54媒介性疾患を予防、治療、管理、および/または改善するために現在投与されている抗体ではない療法)と組み合わせて実施することができる。抗体と組み合わせて実施することができる療法の非限定的な例には、鎮痛薬、麻酔薬、抗生物質、もしくは免疫調節薬、またはU.S. Pharmacopoeiaおよび/またはPhysician's Desk Referenceに列挙される任意の他の剤が含まれる。
「細胞死を誘導する」抗体とは、生細胞を非生存性にさせるもののことである。こうした細胞は、C10orf54ポリペプチドを特異的に発現するかまたは過剰発現する細胞型である。該細胞は、特定細胞型の癌性細胞または正常細胞、例えば調節性T細胞でありうる。インビトロでの細胞死を、補体および免疫エフェクター細胞の非存在下で判定することで、抗体依存性細胞媒介性細胞傷害作用(ADCC)または補体依存性細胞傷害作用(CDC)によって誘導される細胞死を識別することができる。したがって、細胞死に関するアッセイ法は、熱非働化血清を用いて(例えば、補体の非存在下で)、かつ免疫エフェクター細胞の非存在下で実施されうる。抗体が細胞死を誘導しうるかどうかを判定するためには、ヨウ化プロピジウム(PI)、トリパンブルー(Moore et al. Cytotechnology 17:1-11 (1995)を参照のこと)の取り込みによって評価される膜完全性の損失である。いくつかの態様において、細胞死誘導性抗体は、C10orf54発現性細胞におけるPI取り込みアッセイ法においてPI取り込みを誘導するものである。
「単離された」抗体は、細胞物質または細胞供給源由来もしくは組織供給源由来の他の夾雑タンパク質および/または抗体が得られる他の夾雑構成成分を実質的に含まないか、または化学合成の場合の化学的前駆体もしくは他の化学物質を実質的に含まない。「細胞物質を実質的に含まない」という語句は、抗体が、それが単離される細胞の細胞成分から分離されているか、または組換えで生成される、抗体の調製物を含む。したがって、細胞物質を実質的に含まない抗体は、約30%、20%、10%、または5%(乾燥重量で)未満の異種タンパク質(本明細書において「夾雑タンパク質」とも呼ばれる)を有する抗体の調製物を含む。ある態様において、抗体が組換え生成される場合、それは、培地を実質的に含まず、例えば、培地は、タンパク質調製物の体積の約20%、10%、または5%未満を示す。ある態様において、抗体が化学合成によって生成される場合、それは、化学的前駆体または他の化学物質を実質的に含まず、例えば、それは、タンパク質の合成に関与する化学的前駆体または他の化学物質から分離されている。したがって、抗体のこのような調製物は、約30%、20%、10%、5%(乾燥重量で)未満の化学的前駆体または関心対象の抗体以外の化合物を有する。夾雑構成成分にはまた、抗体の治療的用途を妨げると考えられる材料が含まれうるがこれに限定されず、それには酵素、ホルモン、および他のタンパク質性溶質または非タンパク質性溶質が含まれうる。ある態様において、(1)Lowry法(Lowry et al. J. Bio. Chem. 193: 265-275, 1951)によって測定された場合に、抗体の95重量%を上回るまで、例えば99重量%を上回るまで、(2)スピニングカップ配列決定装置(spinning cup sequenator)の使用によって、N末端または内部のアミノ酸配列の少なくとも15残基が得られるのに十分な度合いまで、または(3)クーマシーブルー染色もしくは好ましくは銀染色を用いて還元もしくは非還元条件下でのSDS-PAGEによって均質になるまで、抗体は精製される。単離された抗体には組換え細胞内のインサイチューの抗体が含まれるが、これは抗体の天然環境の構成成分の少なくとも1つが存在しないと考えられるためである。しかし、通常は、単離された抗体は少なくとも1つの精製段階によって調製されると考えられる。特定の態様において、本明細書に提供される抗体は単離される。
「単離された」核酸分子は、核酸分子の天然供給源中に存在する他の核酸分子から分離されているものである。さらに、「単離された」核酸分子、例えばcDNA分子は、組換え技術によって産生された場合、他の細胞物質、または培地を実質的に含まないことができるか、または、化学合成された場合、化学的前駆体または他の化学物質を実質的に含まないことができる。特定の態様において、本明細書に提供される抗体をコードする核酸分子は、単離または精製される。
「脱離基」という用語は、本明細書で用いる場合、本明細書に記載の基を含む化学反応の過程において脱離する任意の基を指し、例えば、ハロゲン、スルホネート(ブロシレート、メシレート、トシレート トリフレートなど)、p-ニトロベンゾエート、およびホスホネート基を含むがこれらに限定されない。
「軽鎖」という用語は、抗体に関して用いられる場合、約25 kDaのポリペプチド鎖を指し、アミノ末端部は、約100〜約110個またはそれ以上のアミノ酸の可変領域を含み、カルボキシ末端部は定常領域を含む。軽鎖のおおよその長さは211〜217個のアミノ酸である。定常ドメインのアミノ酸配列に基づいてカッパ(κ)またはラムダ(λ)と呼ばれる、2つの別個のタイプがある。軽鎖アミノ酸配列は当技術分野において周知である。軽鎖はヒト軽鎖でありうる。
「リンカー」(LまたはL1、L2、およびL3と示される)2個の反応性末端、すなわち一つは抗体とまたは別のリンカーとコンジュゲートするための末端、もう一つは細胞毒素とコンジュゲートするための末端を有する分子である。リンカーの抗体コンジュゲーション反応性末端は、典型的には、抗体上にあるシステインチオールまたはリジンアミン基を介して抗体とコンジュゲートしうる部位であり、したがって、典型的には二重結合(マレイミドにあるような)などのチオール反応基、またはクロロ、ブロモまたはヨードなどの脱離基、またはR-スルファニル基もしくはスルホニル基、またはカルボキシル基などのアミン反応基、または本明細書に定義される通りであり;一方、リンカーの抗体コンジュゲーション反応性末端は、典型的には、細胞毒素上の塩基性アミンまたはカルボキシル基とのアミド結合の形成を介して細胞毒素とコンジュゲートしうる部位であり、したがって、典型的にはカルボキシルまたは塩基性アミン基である。1つの態様において、「リンカー」という用語が、コンジュゲートされている形態のリンカーを示すのに用いられる場合、反応性末端の一方または両方は、リンカーおよび/または細胞毒素の間で結合が形成されるため、不在(チオール反応基の脱離基など)であるか、または不完全(カルボン酸のカルボニル基だけであるなど)である。本明細書に開示されるリンカーは、正常な生理学的および/または細胞内条件下で切断可能であってもよいか、またはそれらの同一の条件下で安定のままであってもよい(例えば、非切断または非切断性)。切断可能なリンカーの例は、ジペプチド部分を含有するリンカーであり、2つのペプチドを連結するペプチド結合は、リソソームプロテアーゼ(例えば、カテプシン-B)によって選択的に切断される可能性を有する。バリン-シトルリン(Val-Cit)は、切断可能なリンカーにおいて一般に用いられるジペプチド部分である。
本明細書で用いる場合、「管理する」、「管理すること」、および「管理」という用語は、疾患の治癒をもたらさない、療法(例えば、予防処置用または治療用物質)から対象が得る有利な効果を指す。ある態様において、C10orf54媒介性疾患、それに関する1つまたは複数の症状を「管理し」、疾患の進行または悪化を妨げるために、対象に1つまたは複数の療法(例えば、予防処置用または治療用物質、例えば、本明細書に提供される抗体)を実施する。
「モノクローナル抗体」という用語は、均質なまたは実質的に均質な抗体の集団から得られる抗体のことを指し、各モノクローナル抗体は、典型的には、抗原上の単一のエピトープを認識する。特定の態様において、「モノクローナル抗体」とは、本明細書で用いる場合、単一のハイブリドーマまたは他の細胞によって生成された抗体であり、例えば、ELISAまたは当技術分野において公知である他の抗原結合もしくは競合結合アッセイ法による判定で、この抗体はC10orf54エピトープとのみ結合する。「モノクローナル」という用語は、抗体を作製するためのいかなる特定の方法に限定されない。例えば、本明細書に提供されるモノクローナル抗体は、Kohler et al., Nature, 256:495 (1975)に記載されるハイブリドーマ法によって調製してもよいか、または技術を使用してファージ抗体ライブラリーから単離してもよい。クローン細胞株およびそれによって発現されるモノクローナル抗体の調製のための他の方法は、当技術分野において周知である(例えば、Chapter 11 in: Short Protocols in Molecular Biology, (2002) 5th Ed., Ausubel et al., eds., John Wiley and Sons, New Yorkを参照のこと)。他のモノクローナル抗体を生成する他の例示的な方法は、本明細書の実施例に提供する。
「天然」とは、核酸分子、ポリペプチド、宿主細胞などといった生物学的材料に関連して用いられる場合、自然において見られ、かつ、人間によって操作されていないものを指す。
「薬学的に許容される」という用語は、本明細書で用いる場合、連邦政府もしくは州政府の監督機関によって認可されているか、または動物における、より特にはヒトにおける使用について米国薬局方、欧州薬局方もしくは他の一般に認識される薬局方に列挙されていることを意味する。
「ポリクローナル抗体」とは、本明細書で用いる場合、多くのエピトープを有するタンパク質に対する免疫原性反応において生じた抗体集団を指し、したがって、タンパク質内の同一のおよび異なるエピトープに対する様々な異なる抗体を含む。ポリクローナル抗体を生成するための方法は当技術分野において公知である(例えば、Chapter 11 in: Short Protocols in Molecular Biology, (2002) 5th Ed., Ausubel et al., eds., John Wiley and Sons, New Yorkを参照のこと)。
本明細書で用いる場合、「ポリヌクレオチド」、「ヌクレオチド」、「核酸」、「核酸分子」という用語および他の同様の用語は、本明細書において互換的に用いられ、DNA、RNA、mRNAなどを含む。
「前癌性細胞」は、周囲組織の細胞またはその細胞型の正常細胞と比較してサイズまたは形状の相違などの異常な外観を有するが、浸潤性ではない細胞を指す。前癌性細胞の出現は癌のリスクの増大を示唆しうる。C10orf54を発現する前癌性細胞は、患者由来の細胞の試料を分析することを含みうる、本明細書に開示される方法を用いて同定することができる。
本明細書で用いる場合、「予防する」、「予防すること」、および「予防」という用語は、本明細書に提供される療法または療法の組み合わせ(例えば、本明細書に提供される抗体などの、予防処置用または治療用物質の組み合わせ)の実施から得られる、C10orf54媒介性疾患および/またはそれに関連する症状の発生、再発、発症、または拡張の完全なまたは部分的な阻害を指す。
本明細書で用いる場合、「予防処置用物質」という用語は、対象におけるC10orf54媒介性疾患および/またはそれに関連する症状の発生、再発、発症、または拡張を完全にまたは部分的に阻害することができる任意の物質を指す。ある態様において、「予防処置用物質」という用語は、本明細書に提供される抗C10orf54抗体を指す。ある他の態様において、「予防処置用物質」という用語は、本明細書に提供される抗C10orf54抗体以外の物質を指す。ある態様において、予防処置用物質は、C10orf54媒介性疾患および/またはその関連症状を予防するために、またはC10orf54媒介性疾患および/またはその関連症状の発症、発生、進行、および/または重症度を遅らせるために、有用であることが公知であるかまたは使用されていたかもしくは現在使用されている物質である。特定の態様において、予防処置用物質は、ヒト化抗C10orf54抗体、例えば、ヒト化抗C10orf54モノクローナル抗体である。
ある態様において、「予防処置的に有効な血清力価」は、対象におけるC10orf54媒介性疾患および/またはそれに関連する症状の発生、再発、発症、または拡張を完全にまたは部分的に阻害する、対象、好ましくはヒトにおける血清力価である。
「組換え抗体」という用語は、組換え手段によって調製、発現、作製、または単離される抗体を指す。組換え抗体は、宿主細胞中へトランスフェクトされた組換え発現ベクターを使用して発現された抗体、組換えコンビナトリアル抗体ライブラリーから単離された抗体、ヒト免疫グロブリン遺伝子についてトランスジェニックおよび/またはトランスクロモソーマル(transchromosomal)である動物(例えば、マウスまたはウシ)から単離された抗体(例えば、Taylor, L. D. et al. (1992) Nucl. Acids Res. 20:6287-6295を参照のこと)、または他のDNA配列への免疫グロブリン遺伝子配列のスプライシングを伴う任意の他の手段によって調製、発現、作製、または単離された抗体でありうる。このような組換え抗体は、ヒト生殖細胞系免疫グロブリン配列由来の可変および定常領域を有しうる(Kabat, E. A. et al. (1991) Sequences of Proteins of Immunological Interest, Fifth Edition, U.S. Department of Health and Human Services, NIH Publication No. 91-3242を参照のこと)。しかし、ある態様において、このような組換え抗体をインビトロ突然変異誘発(または、ヒトIg配列についてトランスジェニックな動物を使用する場合は、インビボ体細胞突然変異誘発)へ供し、したがって、組換え抗体のVHおよびVL領域のアミノ酸配列は、ヒト生殖細胞系VHおよびVL配列に由来しかつこれらに関連するが、インビボでヒト抗体生殖細胞系レパートリー内に天然には存在しない場合がある、配列である。
「血清力価」という用語は、本明細書で用いる場合、少なくとも10個、例えば、少なくとも20個、または少なくとも40個、最大約100個、1000個、またはそれ以上の対象の1集団中の平均血清力価を指す。
本明細書で用いる場合、「副作用」という用語は、療法(例えば、予防処置用または治療用物質)の望ましくない効果および有害効果を包含する。望ましくない効果は必ずしも有害である必要はない。療法(例えば、予防処置用または治療用物質)由来の有害効果は、有害または不快または危険でありうる。副作用の例には、下痢、咳、胃腸炎、喘鳴、悪心、嘔吐、食欲減退、腹部痙攣、発熱、疼痛、体重減少、脱水、脱毛、呼吸困難、不眠、めまい、粘膜炎、神経および筋肉への影響、疲労、口渇、および食欲不振、投与部位での発疹または腫脹、インフルエンザ様症状、例えば、発熱、悪寒および疲労、消化管異常、ならびにアレルギー反応が含まれる。患者によって経験される追加的な望ましくない効果は、多数であり、当技術分野において公知である。多数がPhysician's Desk Reference (67th ed., 2013)に記載されている。
本明細書で用いる場合、「対象」および「患者」という用語は、互換的に用いられる。本明細書で用いる場合、ある態様において、対象は、哺乳動物、例えば、非ヒト霊長動物(例えば、ウシ、ブタ、ウマ、ネコ、イヌ、ラットなど)または霊長動物(例えば、サルおよびヒト)である。特定の態様において、対象はヒトである。1つの態様において、対象はC10orf54媒介性疾患を有する哺乳動物(例えば、ヒト)である。別の態様において、対象は、C10orf54媒介性疾患を発症する危険性がある哺乳動物(例えば、ヒト)である。
本明細書で用いる場合、「実質的にすべて」とは、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、または約100%を指す。
本明細書で用いる場合、「治療用物質」という用語は、C10orf54媒介性疾患、障害、または状態に関する1つまたは複数の症状および/またはその関連症状の治療、予防、または軽減を含む、疾患、障害または状態の治療、予防、または軽減において使用することができる任意の物質を指す。ある態様において、治療用物質は、本明細書に提供される抗体を指す。ある他の態様において、治療用物質は、本明細書に提供される抗体以外の物質を指す。ある態様において、治療用物質は、C10orf54媒介性疾患、障害、状態に関する1つまたは複数の症状、またはその関連症状の治療、予防、または軽減のために、有用であることが公知であるか、または使用されていたかもしくは現在使用されている物質である。
療法の組み合わせ(例えば、治療用物質の使用)は、任意の2つまたはそれ以上の単独療法の相加効果よりも有効でありうる。例えば、治療用物質の組み合わせの相乗効果は、1つまたは複数の物質のより少ない投与量および/またはC10orf54媒介性疾患を有する対象への物質のより頻度の少ない投与を用いることを可能にする。治療的療法のより少ない投与量を用いる能力および/またはより少ない頻度で療法を実施する能力は、C10orf54媒介性疾患に関する1つまたは複数の症状の予防、治療、または軽減における療法の有効性を減少させることなく、対象への療法の実施に付随する毒性を減少させる。さらに、相乗効果は、C10orf54媒介性疾患に関する1つまたは複数の症状の予防、治療、または軽減における療法の改善された有効性をもたらしうる。最後に、療法(例えば、治療用物質)の組み合わせの相乗効果は、任意の単独療法の使用に付随する有害なまたは望ましくない副作用を回避または軽減しうる。
「治療的有効量」という用語は、本明細書で用いる場合、所与の疾患および/またはその関連症状の重症度および/または持続を減少させるためおよび/または改善するために十分である治療用物質(例えば、本明細書に提供される抗体、または本明細書に提供される任意の他の治療用物質)の量を指す。治療用物質の治療的有効量は、所与の疾患の進展もしくは進行の減少もしくは改善、所与の疾患の再発、発生、または発症の減少もしくは改善のために、および/あるいは別の療法(例えば、本明細書に提供される抗体の投与以外の療法)の予防処置的または治療的効果を向上させるかまたは増強するために必要な量でありうる。
ある態様において、「治療的に有効な血清力価」は、対象におけるC10orf54媒介性疾患に付随する重症度、持続および/または症状を減少させる、対象、好ましくはヒトにおける血清力価である。
本明細書で用いる場合、「療法」という用語は、C10orf54媒介性疾患の予防、管理、治療、および/または改善において使用されうる任意のプロトコール、方法、および/または物質を指す。ある態様において、「療法」という用語は、医療関係者などの当業者に公知の、C10orf54媒介性疾患の予防、管理、治療、および/または改善において有用な生物学的療法、支持療法、および/または他の療法を指す。
「チオール」という用語は、本明細書で用いる場合、-SH基を指す。
本明細書で用いる場合、「治療する」、「治療」、および「治療すること」という用語は、1つまたは複数の療法の実施(本明細書に提供される抗体などの1つまたは複数の治療用物質の投与を含むがこれに限定されない)に起因する、C10orf54媒介性疾患の進行、重症度、および/または持続の減少または改善を指す。特定の態様において、このような用語は、癌または腫瘍形成の減少または阻害を指す。他の特定の態様において、このような用語は、移植片対宿主病の進行、重症度、および/または持続の減少または改善を指す。さらに他の特定の態様において、このような用語は、免疫調節に反応する疾患の進行、重症度、および/または持続の減少または改善を指し、このような調節は、T細胞活性化の増大、T細胞増殖の増大、またはサイトカイン生成の増大に起因する。
「ツブリシン」は、Sasseら、および関連技術の説明に記載の他の著者らによるなどの、ツブリシンとして記載される天然物、およびまた米国特許出願公開第US 2011/0021568 A1号に記載されるツブリシン類似体の両方を包含する。本出願に開示されるツブリシンがここに示され、式T3およびT4で示されるツブリシン、ならびに末端にあるN-メチルピペリジンが非置換ピペリジンと置き換えられており、リンカーとのアミド結合の形成を可能とする、他のツブリシンを含みうる。
「可変ドメイン」または「可変領域」という用語は、軽鎖または重鎖のアミノ末端に一般的にある抗体の軽鎖または重鎖の部分を指し、重鎖においては約120〜130アミノ酸長および軽鎖においては約100〜110アミノ酸長を有し、その特定の抗原に対しての各特定の抗体の結合および特異性において用いられる。可変ドメインは、異なる抗体間で配列が大きく異なる。配列の可変性はCDR中に集中し、一方、可変ドメイン中においてあまり可変しない部分はフレームワーク領域(FR)と呼ばれる。軽鎖および重鎖のCDRは、抗体と抗原との相互作用を主に担う。特定の態様において、可変領域はヒト可変領域である。
「Kabatなどの場合の可変ドメイン残基番号付け」または「Kabatなどの場合のアミノ酸位置番号付け」という用語、およびそれらの変形物は、Kabat et al., Sequences of Proteins of lmmunological Interest, 5th Ed. Public Health Service, National Institutes of Health, Bethesda, MD. (1991)において、抗体の編集物の重鎖可変ドメインまたは軽鎖可変ドメインに関して用いられている番号付け方式のことを指す。この番号付け方式を用いた場合、実際の線状アミノ酸配列は、可変ドメインのFRまたはCDRの短縮または該FRまたは該CDRへの挿入に対応して、より少ないかまたは追加的なアミノ酸を含むことがある。例えば、重鎖可変ドメインは、H2の残基52の後に単一のアミノ酸インサート(Kabatによれば残基52a)を含むこと、および重鎖FR残基82の後に挿入残基(例えば、Kabatによれば残基82a、82b、および82cなど)を含むことができる。残基のKabat番号付けは、Kabat番号付けをなされた「標準」配列との、抗体の配列の相同性領域でのアラインメントにより、所与の抗体に関して決定することができる。Kabat番号付け方式は、一般に、可変ドメイン内の残基(おおよそ、軽鎖の残基1〜107および重鎖の残基1〜113)に言及する際に用いられる(例えば、Kabat et al., Sequences of Immunological Interest. 5th Ed. Public Health Service, National Institutes of Health, Bethesda, Md. (1991))。「EU番号付け方式」または「EUインデックス」は、一般に、免疫グロブリン重鎖定常領域内の残基に言及する際に用いられる(例えば、Kabat et al, 前記に報告されているEUインデックス)。「Kabatなどの場合のEUインデックス」とは、ヒトIgG1 EU抗体の残基番号付けのことを指す。本明細書中に別の記述がない限り、抗体の可変ドメインにおける残基番号への言及は、Kabat番号付け方式による残基番号付けのことを意味する。例えばAbM、Chothia、Contact、およびIMGTによるものを含む、他の番号付け方式が記載された。様々な番号付け方式を図16Aおよび16Bに示す。
「変異体」という用語は、C10orf54または抗C10orf54抗体に関して用いられる場合、天然型配列または改変されていない配列と比較して1つまたは複数(例えば、約1〜約25個、約1〜約20個、約1〜約15個、約1〜約10個、または約1〜約5個)のアミノ酸配列置換、欠失、および/または付加を含むペプチドまたはポリペプチドを指す。例えば、C10orf54変異体は、天然C10orf54のアミノ酸配列に対する1つまたは複数(例えば、約1〜約25個、約1〜約20個、約1〜約15個、約1〜約10個、または約1〜約5個)の変化から生じうる。さらに例として、抗C10orf54抗体の変異体は、天然型のまたは以前に改変されていない抗C10orf54抗体のアミノ酸配列に対する1つまたは複数(例えば、約1〜約25個、約1〜約20個、約1〜約15個、約1〜約10個、または約1〜約5個)の変化から生じうる。変異体は、対立遺伝子変異体もしくはスプライス変異体のように、天然に存在してもよいか、または人工的に構築されてもよい。ポリペプチド変異体は、変異体をコードする対応する核酸分子から調製されうる。特定の態様において、C10orf54変異体または抗C10orf54抗体変異体は、それぞれ、C10orf54または抗C10orf54抗体機能活性を少なくとも保持する。特定の態様において、抗C10orf54抗体変異体は、C10orf54を結合させ、かつ/またはC10orf54活性に対して拮抗性である。特定の態様において、抗C10orf54抗体変異体は、C10orf54を結合させ、かつ/またはC10orf54活性に対して作用性(agonistic)である。ある態様において、変異体は、C10orf54または抗C10orf54抗体VHもしくはVL領域またはサブ領域をコードする核酸分子の一塩基変異多型(SNP)変異体によってコードされる。
「ベクター」という用語は、核酸分子を宿主細胞中へ導入するために使用される物質を指す。使用に適用可能なベクターには、例えば、発現ベクター、プラスミド、ファージベクター、ウイルスベクター、エピソーム、および人工染色体が含まれ、これらは、宿主細胞の染色体中への安定な組込みのために使用可能な選択配列またはマーカーを含むことができる。さらに、ベクターは、1つまたは複数の選択可能なマーカー遺伝子および適切な発現制御配列を含むことができる。含まれうる選択可能なマーカー遺伝子は、例えば、抗生物質もしくは毒素に対する耐性を付与するか、栄養要求性不足を補うか、または培地中にない重要な栄養素を供給する。発現制御配列は、当技術分野において周知である、構成的および誘導性プロモーター、転写エンハンサー、転写ターミネーターなどを含むことができる。2つまたはそれ以上の核酸分子が同時発現される場合(例えば、抗体重鎖および軽鎖の両方)、両方の核酸分子は、例えば、単一の発現ベクター中へまたは別個の発現ベクター中へ挿入されうる。単一ベクター発現について、コード核酸は、1つの共通の発現制御配列へ機能的に連結されうるか、または、1つの誘導性プロモーターおよび1つの構成的プロモーターなどの、異なる発現制御配列へ連結されうる。宿主細胞中への核酸分子の導入は、当技術分野において周知の方法を用いて確認することができる。そのような方法には、例えば、核酸分析、例えば、mRNAのノーザンブロット法もしくはポリメラーゼ連鎖反応(PCR)増幅、または遺伝子産物の発現についての免疫ブロット法、または導入された核酸配列もしくはその対応する遺伝子産物の発現を試験するための他の適切な分析方法が含まれる。核酸分子は、所望の産物(例えば、本明細書に提供される抗C10orf54抗体)を生成するために十分な量で発現されることが当業者に理解され、発現レベルは、当技術分野において周知の方法を使用して十分な発現を得るために最適化されうることがさらに理解される。
詳細な説明
C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、またはC10orf54エピトープを含むC10orf54と結合する抗体を、本明細書において提供する。そのような抗体はヒト化抗C10orf54抗体を含む。C10orf54ポリペプチドと結合することから、本明細書に提供される抗C10orf54抗体を競合的に遮断する抗体(例えば、ヒト化抗C10orf54抗体)を、さらに提供する。本明細書に提供される抗C10orf54抗体(例えば、ヒト化抗C10orf54抗体)はまた、診断用物質、検出可能な物質、または治療用物質と、コンジュゲートされうるかまたは組換えで融合されうる(例えば、抗体-薬物コンジュゲート)。抗C10orf54抗体(例えば、ヒト化抗C10orf54抗体)を含む組成物を、さらに提供する。例えば、検出可能な物質は、検出可能なプローブでありうる。
さらに、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、またはC10orf54エピトープと結合する抗C10orf54抗体のVH鎖、VL鎖、VHドメイン、VLドメイン、VH CDR1、VH CDR2、VH CDR3、VL CDR1、VL CDR2、および/またはVL CDR3をコードする単離された核酸分子を、本明細書において提供する。C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、またはC10orf54エピトープと結合する抗C10orf54抗体をコードする核酸分子を含むベクターおよび宿主細胞を、さらに提供する。C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、またはC10orf54エピトープと結合する抗体を作製する方法を、さらに提供する。
抗C10orf54抗体(例えば、ヒト化抗C10orf54抗体)を使用する方法を提供する。方法は、本明細書に提供される、抗C10orf54抗体を含む抗体-薬物コンジュゲート(ADC)を含む抗C10orf54抗体の治療的有効量を対象へ投与し、それによって、疾患、障害または状態に関する1つまたは複数の症状を含む、疾患、障害、または状態を治療、予防、または軽減する段階を含む、疾患、障害、または状態に関する1つまたは複数の症状を含む、疾患、障害、または状態の治療、予防、または軽減を含む。いくつかの態様において、抗C10orf54抗体は、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、またはC10orf54エピトープと結合するヒト化抗体である。1つの態様において、疾患、障害、または状態は、C10orf54によって引き起こされるかまたはそうでなければC10orf54と関連し、例えば、C10orf54発現性細胞(例えば、腫瘍細胞、骨髄系由来サプレッサー細胞(MDSC)、抑制性樹状細胞(抑制性DC)、および/または調節性T細胞(T reg))によるかまたはこれと関連する。ある態様において、疾患は、癌、例えば、白血病、膀胱癌、または線維肉腫である。1つの態様において、白血病は急性骨髄性白血病(AML)である。他の態様において、疾患は移植片対宿主病(GVHD)である。提供される追加的な方法は、本明細書に提供されるC10orf54発現性細胞に対するC10orf54結合活性を有する抗C10orf54抗体を、例えば、コンジュゲートされていない抗体またはコンジュゲートされた抗体(ADC)として使用することを含み、(例えば、抗腫瘍効果を媒介するための抗腫瘍活性で)C10orf54発現性細胞を阻害することおよび/または死滅させることを含む。ある態様において、本明細書に提供される、抗C10orf54抗体を含むADCを含む、抗C10orf54抗体は、T細胞に対するC10orf54媒介性抑制活性を阻害する(例えば、有効な抗腫瘍免疫反応を可能にするため)。ある態様において、本明細書に提供される抗C10orf54抗体は、例えば、抗体依存性細胞性細胞傷害作用(ADCC)および/または補体依存性細胞傷害作用(CDC)によって、C10orf54発現性細胞(例えば、C10orf54担持腫瘍細胞、骨髄系由来サプレッサー細胞(MDSC)、抑制性樹状細胞(抑制性DC)、および/または調節性T細胞(T reg))を直接死滅させる。ある態様において、本明細書に提供される抗C10orf54抗体を含む抗体薬物コンジュゲート(ADC)は、例えば、C10orf54を発現する細胞(例えば、腫瘍細胞、骨髄系由来サプレッサー細胞(MDSC)、抑制性樹状細胞(抑制性DC)、および/または調節性T細胞(T reg))と結合し、例えば、細胞傷害性薬物のインターナリゼーションを可能にすることによって、C10orf54発現性細胞を直接死滅させる。上記態様のいずれかにおいて、抗C10orf54抗体は、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、またはC10orf54エピトープと結合する、本明細書に提供されるヒト化抗C10orf54抗体でありうる。上記態様のいずれかにおいて、抗C10orf54抗体は、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、またはC10orf54エピトープと結合する、本明細書に提供されるヒト化抗C10orf54抗体でありうる。
抗C10orf54抗体を使用するさらなる方法を提供する。
方法は、C10orf54の細胞表面発現を有する細胞と、本明細書に提供される抗C10orf54抗体または抗体-薬物コンジュゲートの有効量とを接触させる段階を含む、細胞の増殖を阻害しかつ/または細胞を死滅させる方法を含む。1つの態様において、細胞は調節性T細胞(例えば、CD4+ Foxp3+調節性T細胞)である。他の態様において、細胞は、骨髄系由来サプレッサー細胞(例えば、CD11b+もしくはCD11bhigh骨髄系由来サプレッサー細胞)または抑制性樹状細胞(例えば、CD11b+もしくはCD11bhigh樹状細胞)である。他の態様において、細胞は癌性細胞または前癌性細胞である。提供される追加的な方法は、本明細書に提供されるC10orf54発現性細胞に対するC10orf54結合活性を有する抗C10orf54抗体を、例えば、コンジュゲートされていない抗体またはコンジュゲートされた抗体(ADC)として使用することを含み、(例えば、抗腫瘍効果を媒介するための抗腫瘍活性で)C10orf54発現性細胞を阻害することおよび/または死滅させることを含む。ある態様において、本明細書に提供される、抗C10orf54抗体を含むADCを含む、抗C10orf54抗体は、T細胞に対するC10orf54媒介性抑制活性を阻害する(例えば、有効な抗腫瘍免疫反応を可能にするため)。ある態様において、本明細書に提供される抗C10orf54抗体は、例えば、抗体依存性細胞性細胞傷害作用(ADCC)および/または補体依存性細胞傷害作用(CDC)によって、C10orf54発現性細胞(例えば、C10orf54担持腫瘍細胞、骨髄系由来サプレッサー細胞(MDSC)、抑制性樹状細胞(抑制性DC)、および/または調節性T細胞(T reg))を直接死滅させる。ある態様において、本明細書に提供される抗C10orf54抗体を含む抗体薬物コンジュゲート(ADC)は、例えば、C10orf54を発現する細胞(例えば、腫瘍細胞、骨髄系由来サプレッサー細胞(MDSC)、抑制性樹状細胞(抑制性DC)、および/または調節性T細胞(T reg))と結合し、例えば、細胞傷害性薬物のインターナリゼーションを可能にすることによって、C10orf54発現性細胞を直接死滅させる。上記態様のいずれかにおいて、抗C10orf54抗体は、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、またはC10orf54エピトープと結合する、本明細書に提供されるヒト化抗C10orf54抗体でありうる。
方法は、有効量の本明細書に提供される抗C10orf54抗体(例えば、ヒト化抗C10orf54抗体)を対象へ投与する段階を含む、対象における免疫反応を調節する方法を含む。1つの態様において、調節はT細胞活性化の増大を含む。他の態様において、調節はT細胞増殖の増大を含む。別の態様において、調節は、サイトカイン生成の増大を含む。
方法は、試料と、本明細書に提供される抗C10orf54抗体(例えば、ヒト化抗C10orf54抗体)、例えば、検出可能な物質を含む抗体とを接触させる段階を含む、試料中のC10orf54を検出するための方法を含む。ある態様において、試料は、C10orf54を細胞の表面上に発現する細胞を含む。
方法は、抗C10orf54抗体または抗C10orf54を含む抗体-薬物コンジュゲート(ADC)(例えば、式A-L-CTXのADC、式中、Aは抗体であり、Lはリンカーであり、かつCTXは細胞傷害性物質である)を治療的有効量で、例えば、C10orf54発現性細胞(例えば、腫瘍細胞、骨髄系由来サプレッサー細胞(MDSC)、抑制性樹状細胞(抑制性DC)、および/または調節性T細胞(T reg))を死滅させるために有効な量で、対象へ投与する段階を含む、癌を治療する方法を含む。いくつかの態様において、癌は急性骨髄性白血病(AML)である。上記態様のいずれかにおいて、抗C10orf54抗体は、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、またはC10orf54エピトープと結合する、本明細書に提供されるヒト化抗C10orf54抗体でありうる。
方法は、C10orf54発現性細胞(例えば、腫瘍細胞、骨髄系由来サプレッサー細胞(MDSC)、抑制性樹状細胞(抑制性DC)、および/または調節性T細胞(T reg))と、該細胞(例えば、腫瘍細胞、骨髄系由来サプレッサー細胞(MDSC)、抑制性樹状細胞(抑制性DC)、および/または調節性T細胞(T reg))を死滅させるために有効な量の、抗C10orf54抗体または抗C10orf54抗体を含む抗体-薬物コンジュゲート(ADC)(例えば、式A-L-CTXのADC、式中、Aは抗体であり、Lはリンカーであり、かつCTXは細胞傷害性物質である)とを接触させる段階を含む、C10orf54発現性細胞(例えば、腫瘍細胞、骨髄系由来サプレッサー細胞(MDSC)、抑制性樹状細胞(抑制性DC)、および/または調節性T細胞(T reg))を死滅させる方法を含む。いくつかの態様において、腫瘍細胞はAML細胞である。上記態様のいずれかにおいて、抗C10orf54抗体は、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、またはC10orf54エピトープと結合する、本明細書に提供されるヒト化抗C10orf54抗体でありうる。
1つの態様において、本明細書に提供される、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、またはC10orf54エピトープと結合する抗C10orf54抗体(例えば、ヒト化抗C10orf54抗体)を含むキットを、本明細書において提供する。いくつかの態様において、キットは、抗体が抗C10orf54抗体(例えば、ヒト化抗C10orf54抗体)である、抗体-薬物コンジュゲート(ADC)を含む。
抗体
いくつかの態様において、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、またはC10orf54エピトープを含むC10orf54と結合する抗体を、本明細書において提供する。いくつかの態様において、抗C10orf54抗体は、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、またはC10orf54エピトープを含むC10orf54と結合するヒト化抗体である。
ある態様において、抗C10orf54抗体は、表2および図3〜8に示されるマウスモノクローナル抗体175A、76E1、または141AのVHドメイン、VLドメイン、VH CDR1、VH CDR2、VH CDR3、VL CDR1、VL CDR2、および/またはVL CDR3を含む。したがって、いくつかの局面において、VHドメインは、SEQ ID NO:1のアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、VHドメインは、SEQ ID NO:2のアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、VHドメインは、SEQ ID NO:3のアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、VLドメインは、SEQ ID NO:4のアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、VLドメインは、SEQ ID NO:5のアミノ酸配列を含む。いくつかの態様において、VLドメインは、SEQ ID NO:6のアミノ酸配列を含む。
(表2)マウス抗体配列
*太字のアミノ酸残基はCDR配列を示す(CDR1−第1の太字の配列;CDR2−第2の太字の配列;CDR3−第3の太字の配列)。
ある態様において、抗C10orf54抗体は、ヒト生殖細胞系免疫グロブリンアミノ酸配列またはその変異体のVH FR1、VH FR2、VH FR3、VH FR4、VL FR1、VL FR2、VL FR3、および/またはVL FR4を含む。例えば、いくつかの態様において、抗C10orf54抗体は、表3に特定されるヒト生殖細胞系配列に示されるVH FR1、VH FR2、VH FR3、および/またはVH FR4を含む。したがって、いくつかの態様において、抗C10orf54抗体は、ヒト生殖細胞系IGHV1-18(SEQ ID NO:7)およびIGHJ4-01(SEQ ID NO:82)のVH FR1、VH FR2、VH FR3、および/またはVH FR4を含む。いくつかの態様において、抗C10orf54抗体は、ヒト生殖細胞系IGHV3-48(SEQ ID NO:8)およびIGHJ4-01(SEQ ID NO:82)のVH FR1、VH FR2、VH FR3、および/またはVH FR4を含む。いくつかの態様において、抗C10orf54抗体は、ヒト生殖細胞系IGKV2-28(SEQ ID NO:9)およびIGKJ2-1(SEQ ID NO:94)のVL FR1、VL FR2、VL FR3、および/またはVL FR4を含む。いくつかの態様において、抗C10orf54抗体は、ヒト生殖細胞系IGKV1-39(SEQ ID NO:10)およびIGKJ2-1(SEQ ID NO:94)のVL FR1、VL FR2、VL FR3、および/またはVL FR4を含む。いくつかの態様において、抗C10orf54抗体は、ヒト生殖細胞系IGKV3-20(SEQ ID NO:10)およびIGKJ2-1(SEQ ID NO:94)のVL FR1、VL FR2、VL FR3、および/またはVL FR4を含む。
(表3)ヒト生殖細胞系免疫グロブリンアミノ酸配列
*太字のアミノ酸残基はCDR配列を示す(CDR1−第1の太字の配列;CDR2−第2の太字の配列;CDR3−第3の太字の配列)。
ある態様において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する抗体は、表4もしくは図3〜8に特定されるアミノ酸配列を有するVHドメインおよび/または表4もしくは図3〜8に特定されるアミノ酸配列を有するVLドメインを含む。
(表4)VHおよびVLドメインのヒト化抗体アミノ酸配列
したがって、いくつかの態様において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する抗体は、SEQ ID NO:20、21、22、もしくは23のアミノ酸配列を有するVHドメインおよび/またはSEQ ID NO:28もしくは29のアミノ酸配列を有するVLドメインを含む。1つの態様において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する抗体は、SEQ ID NO:20のアミノ酸配列を有するVHドメインおよび/またはSEQ ID NO:28のアミノ酸配列を有するVLドメインを含む。1つの局面において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する抗体は、SEQ ID NO:21のアミノ酸配列を有するVHドメインおよび/またはSEQ ID NO:28のアミノ酸配列を有するVLドメインを含む。1つの局面において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する抗体は、SEQ ID NO:22のアミノ酸配列を有するVHドメインおよび/またはSEQ ID NO:28のアミノ酸配列を有するVLドメインを含む。1つの局面において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する抗体は、SEQ ID NO:23のアミノ酸配列を有するVHドメインおよび/またはSEQ ID NO:28のアミノ酸配列を有するVLドメインを含む。1つの局面において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する抗体は、SEQ ID NO:20のアミノ酸配列を有するVHドメインおよび/またはSEQ ID NO:29のアミノ酸配列を有するVLドメインを含む。1つの局面において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する抗体は、SEQ ID NO:21のアミノ酸配列を有するVHドメインおよび/またはSEQ ID NO:29のアミノ酸配列を有するVLドメインを含む。1つの局面において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する抗体は、SEQ ID NO:22のアミノ酸配列を有するVHドメインおよび/またはSEQ ID NO:29のアミノ酸配列を有するVLドメインを含む。1つの局面において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する抗体は、SEQ ID NO:23のアミノ酸配列を有するVHドメインおよび/またはSEQ ID NO:29のアミノ酸配列を有するVLドメインを含む。
いくつかの態様において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する抗体は、SEQ ID NO:12、13、14、もしくは15のアミノ酸配列を有するVHドメインおよび/またはSEQ ID NO:24もしくは25のアミノ酸配列を有するVLドメインを含む。したがって、1つの局面において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する抗体は、SEQ ID NO:12のアミノ酸配列を有するVHドメインおよび/またはSEQ ID NO:24のアミノ酸配列を有するVLドメインを含む。1つの局面において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する抗体は、SEQ ID NO:13のアミノ酸配列を有するVHドメインおよび/またはSEQ ID NO:24のアミノ酸配列を有するVLドメインを含む。1つの局面において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する抗体は、SEQ ID NO:14のアミノ酸配列を有するVHドメインおよび/またはSEQ ID NO:24のアミノ酸配列を有するVLドメインを含む。1つの局面において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する抗体は、SEQ ID NO:15のアミノ酸配列を有するVHドメインおよび/またはSEQ ID NO:24のアミノ酸配列を有するVLドメインを含む。1つの局面において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する抗体は、SEQ ID NO:12のアミノ酸配列を有するVHドメインおよび/またはSEQ ID NO:25のアミノ酸配列を有するVLドメインを含む。1つの局面において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する抗体は、SEQ ID NO:13のアミノ酸配列を有するVHドメインおよび/またはSEQ ID NO:25のアミノ酸配列を有するVLドメインを含む。1つの局面において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する抗体は、SEQ ID NO:14のアミノ酸配列を有するVHドメインおよび/またはSEQ ID NO:25のアミノ酸配列を有するVLドメインを含む。1つの局面において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する抗体は、SEQ ID NO:15のアミノ酸配列を有するVHドメインおよび/またはSEQ ID NO:25のアミノ酸配列を有するVLドメインを含む。
いくつかの態様において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する抗体は、SEQ ID NO:16、17、18、もしくは19のアミノ酸配列を有するVHドメインおよび/またはSEQ ID NO:26もしくは27のアミノ酸配列を有するVLドメインを含む。したがって、1つの局面において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する抗体は、SEQ ID NO:16のアミノ酸配列を有するVHドメインおよび/またはSEQ ID NO:26のアミノ酸配列を有するVLドメインを含む。1つの局面において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する抗体は、SEQ ID NO:17のアミノ酸配列を有するVHドメインおよび/またはSEQ ID NO:26のアミノ酸配列を有するVLドメインを含む。1つの局面において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する抗体は、SEQ ID NO:18のアミノ酸配列を有するVHドメインおよび/またはSEQ ID NO:26のアミノ酸配列を有するVLドメインを含む。1つの局面において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する抗体は、SEQ ID NO:19のアミノ酸配列を有するVHドメインおよび/またはSEQ ID NO:26のアミノ酸配列を有するVLドメインを含む。1つの局面において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する抗体は、SEQ ID NO:16のアミノ酸配列を有するVHドメインおよび/またはSEQ ID NO:27のアミノ酸配列を有するVLドメインを含む。1つの局面において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する抗体は、SEQ ID NO:17のアミノ酸配列を有するVHドメインおよび/またはSEQ ID NO:27のアミノ酸配列を有するVLドメインを含む。1つの局面において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する抗体は、SEQ ID NO:18のアミノ酸配列を有するVHドメインおよび/またはSEQ ID NO:27のアミノ酸配列を有するVLドメインを含む。1つの局面において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する抗体は、SEQ ID NO:19のアミノ酸配列を有するVHドメインおよび/またはSEQ ID NO:27のアミノ酸配列を有するVLドメインを含む。
ある態様において、C10orf54エピトープと結合する本明細書に提供される抗体は、下記の表5〜7に特定されるアミノ酸配列を有するVH CDR1、VH CDR2、および/またはVH CDR3を有するVH領域;ならびに/または下記の表5〜7に特定されるアミノ酸配列を有するVL CDR1、VL CDR 2、および/またはVL CDR3を有するVL領域を含む。
(表5)マウス175A抗体に由来するアミノ酸配列
* Kabatなどの場合のアミノ酸位置番号付け。
(表6)マウス76E1抗体に由来するアミノ酸配列
* Kabatなどの場合のアミノ酸位置番号付け。
(表7)マウス141A抗体に由来するアミノ酸配列
* Kabatなどの場合のアミノ酸位置番号付け。
1つの態様において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する抗体は、以下を含む:(a)(1)SEQ ID NO:36のアミノ酸配列を有するVH CDR1;(2)SEQ ID NO:37のアミノ酸配列を有するVH CDR2;および(3)SEQ ID NO:38のアミノ酸配列を有するVH CDR3、を含むVH領域。ある態様において、抗体は、以下をさらに含む:(1)SEQ ID NO:45のアミノ酸配列を有するVL CDR1;(2)SEQ ID NO:46のアミノ酸配列を有するVL CDR2;および(3)SEQ ID NO:47のアミノ酸配列を有するVL CDR3、を含むVL領域。他の態様において、抗体は、SEQ ID NO:6のアミノ酸配列を有するVL領域をさらに含む。別の態様において、抗体は、SEQ ID NO:28のアミノ酸配列を有するVL領域をさらに含む。さらに他の態様において、抗体は、SEQ ID NO:29のアミノ酸配列を有するVL領域をさらに含む。いくつかの態様において、抗体は、以下を含む:(a)(1)SEQ ID NO:36のアミノ酸配列を有するVH CDR1;(2)SEQ ID NO:37のアミノ酸配列を有するVH CDR2;および(3)SEQ ID NO:38のアミノ酸配列を有するVH CDR3、を含むVH領域、ならびに、(b)(1)SEQ ID NO:45のアミノ酸配列を有するVL CDR1;(2)SEQ ID NO:46のアミノ酸配列を有するVL CDR2;および(3)SEQ ID NO:47のアミノ酸配列を有するVL CDR3、を含むVL領域。本明細書に提供される抗体が「C10orf54エピトープと結合する」程度まで、それらの抗体はまたC10orf54ポリペプチド、ポリペプチド断片、またはその抗原と結合することが想定される。
1つの態様において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する抗体は、以下を含む:(a)(1)SEQ ID NO:36のアミノ酸配列を有するVH CDR1;(2)SEQ ID NO:50のアミノ酸配列を有するVH CDR2;および(3)SEQ ID NO:38のアミノ酸配列を有するVH CDR3、を含むVH領域。ある態様において、抗体は、以下をさらに含む:(1)SEQ ID NO:45のアミノ酸配列を有するVL CDR1;(2)SEQ ID NO:46のアミノ酸配列を有するVL CDR2;および(3)SEQ ID NO:47のアミノ酸配列を有するVL CDR3、を含むVL領域。他の態様において、抗体は、SEQ ID NO:6のアミノ酸配列を有するVL領域をさらに含む。別の態様において、抗体は、SEQ ID NO:28のアミノ酸配列を有するVL領域をさらに含む。さらに他の態様において、抗体は、SEQ ID NO:29のアミノ酸配列を有するVL領域をさらに含む。いくつかの態様において、抗体は、以下を含む:(a)(1)SEQ ID NO:36のアミノ酸配列を有するVH CDR1;(2)SEQ ID NO:50のアミノ酸配列を有するVH CDR2;および(3)SEQ ID NO:38のアミノ酸配列を有するVH CDR3、を含むVH領域、ならびに、(b)(1)SEQ ID NO:45のアミノ酸配列を有するVL CDR1;(2)SEQ ID NO:46のアミノ酸配列を有するVL CDR2;および(3)SEQ ID NO:47のアミノ酸配列を有するVL CDR3、を含むVL領域。
1つの態様において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する抗体は、以下を含む:(a)(1)SEQ ID NO:36のアミノ酸配列を有するVH CDR1;(2)SEQ ID NO:99のアミノ酸配列を有するVH CDR2;および(3)SEQ ID NO:38のアミノ酸配列を有するVH CDR3、を含むVH領域。ある態様において、抗体は、以下をさらに含む:(1)SEQ ID NO:45のアミノ酸配列を有するVL CDR1;(2)SEQ ID NO:46のアミノ酸配列を有するVL CDR2;および(3)SEQ ID NO:47のアミノ酸配列を有するVL CDR3、を含むVL領域。他の態様において、抗体は、SEQ ID NO:6のアミノ酸配列を有するVL領域をさらに含む。別の態様において、抗体は、SEQ ID NO:28のアミノ酸配列を有するVL領域をさらに含む。さらに他の態様において、抗体は、SEQ ID NO:29のアミノ酸配列を有するVL領域をさらに含む。いくつかの態様において、抗体は、以下を含む:(a)(1)SEQ ID NO:36のアミノ酸配列を有するVH CDR1;(2)SEQ ID NO:99のアミノ酸配列を有するVH CDR2;および(3)SEQ ID NO:38のアミノ酸配列を有するVH CDR3、を含むVH領域、ならびに、(b)(1)SEQ ID NO:45のアミノ酸配列を有するVL CDR1;(2)SEQ ID NO:46のアミノ酸配列を有するVL CDR2;および(3)SEQ ID NO:47のアミノ酸配列を有するVL CDR3、を含むVL領域。
別の態様において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する抗体は、以下を含む:(1)SEQ ID NO:45のアミノ酸配列を有するVL CDR1;(2)SEQ ID NO:46のアミノ酸配列を有するVL CDR2;および(3)SEQ ID NO:47のアミノ酸配列を有するVL CDR3、を含むVL領域。いくつかの態様において、抗体は、SEQ ID NO:20のアミノ酸配列を有するVH領域をさらに含む。別の態様において、抗体は、SEQ ID NO:21のアミノ酸配列を有するVH領域をさらに含む。他の態様において、抗体は、SEQ ID NO:22のアミノ酸配列を有するVH領域をさらに含む。他の態様において、抗体は、SEQ ID NO:23のアミノ酸配列を有するVH領域をさらに含む。
1つの態様において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する抗体は、以下を含む:(a)(1)SEQ ID NO:30のアミノ酸配列を有するVH CDR1;(2)SEQ ID NO:31のアミノ酸配列を有するVH CDR2;および(3)SEQ ID NO:32のアミノ酸配列を有するVH CDR3、を含むVH領域。いくつかの態様において、抗体は、以下をさらに含む:(1)SEQ ID NO:45のアミノ酸配列を有するVL CDR1;(2)SEQ ID NO:40のアミノ酸配列を有するVL CDR2;および(3)SEQ ID NO:41のアミノ酸配列を有するVL CDR3、を含むVL領域。他の態様において、抗体は、SEQ ID NO:24のアミノ酸配列を有するVL領域をさらに含む。別の態様において、抗体は、SEQ ID NO:25のアミノ酸配列を有するVL領域をさらに含む。1つの態様において、抗体は、以下を含む:(a)(1)SEQ ID NO:30のアミノ酸配列を有するVH CDR1;(2)SEQ ID NO:31のアミノ酸配列を有するVH CDR2;および(3)SEQ ID NO:32のアミノ酸配列を有するVH CDR3、を含むVH領域、ならびに、(b)(1)SEQ ID NO:45のアミノ酸配列を有するVL CDR1;(2)SEQ ID NO:40のアミノ酸配列を有するVL CDR2;および(3)SEQ ID NO:41のアミノ酸配列を有するVL CDR3、を含むVL領域。
1つの態様において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する抗体は、以下を含む:(a)(1)SEQ ID NO:30のアミノ酸配列を有するVH CDR1;(2)SEQ ID NO:321のアミノ酸配列を有するVH CDR2;および(3)SEQ ID NO:32のアミノ酸配列を有するVH CDR3、を含むVH領域。いくつかの態様において、抗体は、以下をさらに含む:(1)SEQ ID NO:45のアミノ酸配列を有するVL CDR1;(2)SEQ ID NO:40のアミノ酸配列を有するVL CDR2;および(3)SEQ ID NO:41のアミノ酸配列を有するVL CDR3、を含むVL領域。他の態様において、抗体は、SEQ ID NO:24のアミノ酸配列を有するVL領域をさらに含む。別の態様において、抗体は、SEQ ID NO:25のアミノ酸配列を有するVL領域をさらに含む。1つの態様において、抗体は、以下を含む:(a)(1)SEQ ID NO:30のアミノ酸配列を有するVH CDR1;(2)SEQ ID NO:321のアミノ酸配列を有するVH CDR2;および(3)SEQ ID NO:32のアミノ酸配列を有するVH CDR3、を含むVH領域、ならびに、(b)(1)SEQ ID NO:45のアミノ酸配列を有するVL CDR1;(2)SEQ ID NO:40のアミノ酸配列を有するVL CDR2;および(3)SEQ ID NO:41のアミノ酸配列を有するVL CDR3、を含むVL領域。
1つの態様において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する抗体は、以下を含む:(a)(1)SEQ ID NO:30のアミノ酸配列を有するVH CDR1;(2)SEQ ID NO:835のアミノ酸配列を有するVH CDR2;および(3)SEQ ID NO:32のアミノ酸配列を有するVH CDR3、を含むVH領域。いくつかの態様において、抗体は、以下をさらに含む:(1)SEQ ID NO:45のアミノ酸配列を有するVL CDR1;(2)SEQ ID NO:40のアミノ酸配列を有するVL CDR2;および(3)SEQ ID NO:41のアミノ酸配列を有するVL CDR3、を含むVL領域。他の態様において、抗体は、SEQ ID NO:24のアミノ酸配列を有するVL領域をさらに含む。別の態様において、抗体は、SEQ ID NO:25のアミノ酸配列を有するVL領域を含む。1つの態様において、抗体は、以下を含む:(a)(1)SEQ ID NO:30のアミノ酸配列を有するVH CDR1;(2)SEQ ID NO:835のアミノ酸配列を有するVH CDR2;および(3)SEQ ID NO:32のアミノ酸配列を有するVH CDR3、を含むVH領域、ならびに、(b)(1)SEQ ID NO:45のアミノ酸配列を有するVL CDR1;(2)SEQ ID NO:40のアミノ酸配列を有するVL CDR2;および(3)SEQ ID NO:41のアミノ酸配列を有するVL CDR3、を含むVL領域。
いくつかの態様において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する抗体は、以下を含む:(1)SEQ ID NO:45のアミノ酸配列を有するVL CDR1;(2)SEQ ID NO:40のアミノ酸配列を有するVL CDR2;および(3)SEQ ID NO:41のアミノ酸配列を有するVL CDR3、を含むVL領域。いくつかの態様において、抗体は、SEQ ID NO:12のアミノ酸配列を有するVH領域をさらに含む。別の態様において、抗体は、SEQ ID NO:13のアミノ酸配列を有するVH領域をさらに含む。他の態様において、抗体は、SEQ ID NO:14のアミノ酸配列を有するVH領域をさらに含む。他の態様において、抗体は、SEQ ID NO:15のアミノ酸配列を有するVH領域をさらに含む。
1つの態様において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する抗体は、以下を含む:(a)(1)SEQ ID NO:33のアミノ酸配列を有するVH CDR1;(2)SEQ ID NO:34のアミノ酸配列を有するVH CDR2;および(3)SEQ ID NO:35のアミノ酸配列を有するVH CDR3、を含むVH領域。いくつかの態様において、抗体は、以下をさらに含む:(1)SEQ ID NO:42のアミノ酸配列を有するVL CDR1;(2)SEQ ID NO:43のアミノ酸配列を有するVL CDR2;および(3)SEQ ID NO:44のアミノ酸配列を有するVL CDR3、を含むVL領域。他の態様において、抗体は、SEQ ID NO:26のアミノ酸配列を有するVL領域をさらに含む。別の態様において、抗体は、SEQ ID NO:27のアミノ酸配列を有するVL領域をさらに含む。1つの態様において、抗体は、以下を含む:(a)(1)SEQ ID NO:33のアミノ酸配列を有するVH CDR1;(2)SEQ ID NO:34のアミノ酸配列を有するVH CDR2;および(3)SEQ ID NO:35のアミノ酸配列を有するVH CDR3、を含むVH領域、ならびに、(b)(1)SEQ ID NO:42のアミノ酸配列を有するVL CDR1;(2)SEQ ID NO:43のアミノ酸配列を有するVL CDR2;および(3)SEQ ID NO:44のアミノ酸配列を有するVL CDR3、を含むVL領域。
1つの態様において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する抗体は、以下を含む:(a) (1)SEQ ID NO:33のアミノ酸配列を有するVH CDR1;(2)SEQ ID NO:49のアミノ酸配列を有するVH CDR2;および(3)SEQ ID NO:35のアミノ酸配列を有するVH CDR3、を含むVH領域。いくつかの態様において、抗体は、以下をさらに含む:(1)SEQ ID NO:42のアミノ酸配列を有するVL CDR1;(2)SEQ ID NO:43のアミノ酸配列を有するVL CDR2;および(3)SEQ ID NO:44のアミノ酸配列を有するVL CDR3、を含むVL領域。他の態様において、抗体は、SEQ ID NO:26のアミノ酸配列を有するVL領域をさらに含む。別の態様において、抗体は、SEQ ID NO:27のアミノ酸配列を有するVL領域をさらに含む。1つの態様において、抗体は、以下を含む:(a)(1)SEQ ID NO:33のアミノ酸配列を有するVH CDR1;(2)SEQ ID NO:49のアミノ酸配列を有するVH CDR2;および(3)SEQ ID NO:35のアミノ酸配列を有するVH CDR3、を含むVH領域、ならびに、(b)(1)SEQ ID NO:42のアミノ酸配列を有するVL CDR1;(2)SEQ ID NO:43のアミノ酸配列を有するVL CDR2;および(3)SEQ ID NO:44のアミノ酸配列を有するVL CDR3、を含むVL領域。
1つの態様において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する抗体は、以下を含む:(a)(1)SEQ ID NO:33のアミノ酸配列を有するVH CDR1;(2)SEQ ID NO:1070のアミノ酸配列を有するVH CDR2;および(3)SEQ ID NO:35のアミノ酸配列を有するVH CDR3、を含むVH領域。いくつかの態様において、抗体は、以下をさらに含む:(1)SEQ ID NO:42のアミノ酸配列を有するVL CDR1;(2)SEQ ID NO:43のアミノ酸配列を有するVL CDR2;および(3)SEQ ID NO:44のアミノ酸配列を有するVL CDR3、を含むVL領域。他の態様において、抗体は、SEQ ID NO:26のアミノ酸配列を有するVL領域をさらに含む。別の態様において、抗体は、SEQ ID NO:27のアミノ酸配列を有するVL領域をさらに含む。1つの態様において、抗体は、以下を含む:(a)(1)SEQ ID NO:33のアミノ酸配列を有するVH CDR1;(2)SEQ ID NO:1070のアミノ酸配列を有するVH CDR2;および(3)SEQ ID NO:35のアミノ酸配列を有するVH CDR3、を含むVH領域、ならびに、(b)(1)SEQ ID NO:42のアミノ酸配列を有するVL CDR1;(2)SEQ ID NO:43のアミノ酸配列を有するVL CDR2;および(3)SEQ ID NO:44のアミノ酸配列を有するVL CDR3、を含むVL領域。
当業者によって理解されるように、本明細書に記載されるVH領域およびVL領域のいずれかについてのCDRおよびフレームワーク配列の間の境界は、IMGT、Kabat、Chothia、Contact、AbM、またはKabatとChothiaを含む、当技術分野において周知の方法のいずれか1つを用いて決定することができる。したがって、本明細書に記載される1つまたは複数のCDRもしくはフレームワーク配列を有するいずれかの抗C10orf54抗体は、IMGT、Kabat、Chothia、Contact、AbM、またはKabatとChothisを用いて決定されるCDRまたはフレームワークアミノ酸配列を含む。例えば、本発明の抗C10orf54抗体中に含まれうるVHおよびVL領域の両方についての例示的なCDR配列を、表5〜7に開示される[クローンのフルネームを挿入する(INSERT FULL NAMES OF CLONES)]について表8〜10に示す。表8のcdr配列は、表5に示される175A-huVH1a可変領域配列に基づいた。
(表8)抗体175A-huVH1A CDR配列
*例示的なCDR配列はKabatとChothiaによって決定されるアミノ酸を包含する。
(表9)抗体76E1-huVH1a CDR配列
*例示的なCDR配列はKabatとChothiaによって決定されるアミノ酸を包含する。
(表10)抗体141A-huVH1a CDR配列
*例示的なCDR配列はKabatとChothiaによって決定されるアミノ酸を包含する。
表8〜10に開示されるアミノ酸配列に従って、いくつかの態様において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する抗体は、以下を含む:(1)SEQ ID NO: 36、1081、1086、1087、1092、30、1099、1104、1105、1110、33、1117、1122、1123、もしくは1128のアミノ酸配列を有するVH CDR1;(2)SEQ ID NO: 37、1082、1088、1093、1098、31、1100、1106、1111、1116、34、1118、1124、1129、もしくは1134のアミノ酸配列を有するVH CDR2;および/または(3)SEQ ID NO: 38、1083、1089、1094、32、1101、1107、1112、35、1119、1125、もしくは1130のアミノ酸配列を有するVH CDR3、を含むVH領域。ある態様において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する抗体は、以下を含む:(1)SEQ ID NO: 45、1084、1090、1095、1102、1108、1113、42、1120、1126、もしくは1131のアミノ酸配列を有するVL CDR1;(2)SEQ ID NO: 46、1085、1096、40、1103、1114、43、1121、および1132のアミノ酸配列を有するVL CDR2;ならびに/または(3)SEQ ID NO: 47、1091、1097、41、1109、1115、44、1127、もしくは1133のアミノ酸配列を有するVL CDR3、を含むVL領域。いくつかの態様において、抗体は、以下を含む:(a)(1)SEQ ID NO: 36、1081、1086、1087、1092、30、1099、1104、1105、1110、33、1117、1122、1123、もしくは1128のアミノ酸配列を有するVH CDR1;(2)SEQ ID NO: 37、1082、1088、1093、1098、31、1100、1106、1111、1116、34、1118、1124、1129、もしくは1134のアミノ酸配列を有するVH CDR2;および/または(3)SEQ ID NO: 38、1083、1089、1094、32、1101、1107、1112、35、1119、1125、もしくは1130のアミノ酸配列を有するVH CDR3、を含むVH領域、ならびに、(b)(1)SEQ ID NO: 45、1084、1090、1095、1102、1108、1113、42、1120、1126、もしくは1131のアミノ酸配列を有するVL CDR1;(2)SEQ ID NO: 46、1085、1096、40、1103、1114、43、1121、もしくは1132のアミノ酸配列を有するVL CDR2;および/または(3)SEQ ID NO: 47、1091、1097、41、1109、1115、44、1127、もしくは1133のアミノ酸配列を有するVL CDR3、を含むVL領域。
1つの態様において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する抗体は、以下を含む:(1)SEQ ID NO:1081のアミノ酸配列を有するVH CDR1;(2)SEQ ID NO:1082のアミノ酸配列を有するVH CDR2;および(3)SEQ ID NO:1083のアミノ酸配列を有するVH CDR3、を含むVH領域。いくつかの態様において、抗体は、以下をさらに含む:(1)SEQ ID NO:1084のアミノ酸配列を有するVL CDR1;(2)SEQ ID NO:1085のアミノ酸配列を有するVL CDR2;および(3)SEQ ID NO:47のアミノ酸配列を有するVL CDR3、を含むVL領域。1つの態様において、抗体は、以下を含む:(a)(1)SEQ ID NO:1081のアミノ酸配列を有するVH CDR1;(2)SEQ ID NO:1082のアミノ酸配列を有するVH CDR2;および(3)SEQ ID NO:1083のアミノ酸配列を有するVH CDR3、を含むVH領域、ならびに、(b)(1)SEQ ID NO:1084のアミノ酸配列を有するVL CDR1;(2)SEQ ID NO:1085のアミノ酸配列を有するVL CDR2;および(3)SEQ ID NO:47のアミノ酸配列を有するVL CDR3、を含むVL領域。
1つの態様において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する抗体は、以下を含む:(1)SEQ ID NO:1086のアミノ酸配列を有するVH CDR1;(2)SEQ ID NO:37のアミノ酸配列を有するVH CDR2;および(3)SEQ ID NO:38のアミノ酸配列を有するVH CDR3、を含むVH領域。いくつかの態様において、抗体は、以下をさらに含む:(1)SEQ ID NO:45のアミノ酸配列を有するVL CDR1;(2)SEQ ID NO:46のアミノ酸配列を有するVL CDR2;および(3)SEQ ID NO:47のアミノ酸配列を有するVL CDR3、を含むVL領域。1つの態様において、抗体は、以下を含む(a):(1)SEQ ID NO:1086のアミノ酸配列を有するVH CDR1;(2)SEQ ID NO:37のアミノ酸配列を有するVH CDR2;および(3)SEQ ID NO:38のアミノ酸配列を有するVH CDR3、を含むVH領域、ならびに、(b)(1)SEQ ID NO:45のアミノ酸配列を有するVL CDR1;(2)SEQ ID NO:46のアミノ酸配列を有するVL CDR2;および(3)SEQ ID NO:47のアミノ酸配列を有するVL CDR3、を含むVL領域。
1つの態様において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する抗体は、以下を含む:(1)SEQ ID NO:1087のアミノ酸配列を有するVH CDR1;(2)SEQ ID NO:1088のアミノ酸配列を有するVH CDR2;および(3)SEQ ID NO:1089のアミノ酸配列を有するVH CDR3、を含むVH領域。いくつかの態様において、抗体は、以下をさらに含む:(1)SEQ ID NO:1090のアミノ酸配列を有するVL CDR1;(2)SEQ ID NO:1085のアミノ酸配列を有するVL CDR2;および(3)SEQ ID NO:1091のアミノ酸配列を有するVL CDR3、を含むVL領域。1つの態様において、抗体は、以下を含む:(a)(1)SEQ ID NO:1087のアミノ酸配列を有するVH CDR1;(2)SEQ ID NO:1088のアミノ酸配列を有するVH CDR2;および(3)SEQ ID NO:1089のアミノ酸配列を有するVH CDR3、を含むVH領域、ならびに、(b) (1)SEQ ID NO:1090のアミノ酸配列を有するVL CDR1;(2)SEQ ID NO:1085のアミノ酸配列を有するVL CDR2;および(3)SEQ ID NO:1091のアミノ酸配列を有するVL CDR3、を含むVL領域。
1つの態様において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する抗体は、以下を含む:(1)SEQ ID NO:1092のアミノ酸配列を有するVH CDR1;(2)SEQ ID NO:1093のアミノ酸配列を有するVH CDR2;および(3)SEQ ID NO:1094のアミノ酸配列を有するVH CDR3、を含むVH領域。いくつかの態様において、抗体は、以下をさらに含む:(1)SEQ ID NO:1095のアミノ酸配列を有するVL CDR1;(2)SEQ ID NO:1096のアミノ酸配列を有するVL CDR2;および(3)SEQ ID NO:1097のアミノ酸配列を有するVL CDR3、を含むVL領域。1つの態様において、抗体は、以下を含む:(a)(1)SEQ ID NO:1092のアミノ酸配列を有するVH CDR1;(2)SEQ ID NO:1093のアミノ酸配列を有するVH CDR2;および(3)SEQ ID NO:1094のアミノ酸配列を有するVH CDR3、を含むVH領域、ならびに、(b)(1)SEQ ID NO:1095のアミノ酸配列を有するVL CDR1;(2)SEQ ID NO:1096のアミノ酸配列を有するVL CDR2;および(3)SEQ ID NO:1097のアミノ酸配列を有するVL CDR3、を含むVL領域。
1つの態様において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する抗体は、以下を含む:(1)SEQ ID NO:36のアミノ酸配列を有するVH CDR1;(2)SEQ ID NO:1098のアミノ酸配列を有するVH CDR2;および(3)SEQ ID NO:38のアミノ酸配列を有するVH CDR3、を含むVH領域。いくつかの態様において、抗体は、以下をさらに含む:(1)SEQ ID NO:45のアミノ酸配列を有するVL CDR1;(2)SEQ ID NO:46のアミノ酸配列を有するVL CDR2;および(3)SEQ ID NO:47のアミノ酸配列を有するVL CDR3、を含むVL領域。1つの態様において、抗体は、以下を含む:(a)(1)SEQ ID NO:36のアミノ酸配列を有するVH CDR1;(2)SEQ ID NO:1098のアミノ酸配列を有するVH CDR2;および(3)SEQ ID NO:38のアミノ酸配列を有するVH CDR3、を含むVH領域、ならびに、(b)(1)SEQ ID NO:45のアミノ酸配列を有するVL CDR1;(2)SEQ ID NO:46のアミノ酸配列を有するVL CDR2;および(3)SEQ ID NO:47のアミノ酸配列を有するVL CDR3、を含むVL領域。
1つの態様において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する抗体は、以下を含む:(1)SEQ ID NO:1099のアミノ酸配列を有するVH CDR1;(2)SEQ ID NO:1100のアミノ酸配列を有するVH CDR2;および(3)SEQ ID NO:1101のアミノ酸配列を有するVH CDR3、を含むVH領域。いくつかの態様において、抗体は、以下をさらに含む:(1)SEQ ID NO:1102のアミノ酸配列を有するVL CDR1;(2)SEQ ID NO:1103のアミノ酸配列を有するVL CDR2;および(3)SEQ ID NO:41のアミノ酸配列を有するVL CDR3、を含むVL領域。1つの態様において、抗体は、以下を含む:(a)(1)SEQ ID NO:1099のアミノ酸配列を有するVH CDR1;(2)SEQ ID NO:1100のアミノ酸配列を有するVH CDR2;および(3)SEQ ID NO:1101のアミノ酸配列を有するVH CDR3、を含むVH領域、ならびに、(b)(1)SEQ ID NO:1102のアミノ酸配列を有するVL CDR1;(2)SEQ ID NO:1103のアミノ酸配列を有するVL CDR2;および(3)SEQ ID NO:41のアミノ酸配列を有するVL CDR3、を含むVL領域。
1つの態様において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する抗体は、以下を含む:(1)SEQ ID NO:1104のアミノ酸配列を有するVH CDR1;(2)SEQ ID NO:31のアミノ酸配列を有するVH CDR2;および(3)SEQ ID NO:32のアミノ酸配列を有するVH CDR3、を含むVH領域。いくつかの態様において、抗体は、以下をさらに含む:(1)SEQ ID NO:45のアミノ酸配列を有するVL CDR1;(2)SEQ ID NO:40のアミノ酸配列を有するVL CDR2;および(3)SEQ ID NO:41のアミノ酸配列を有するVL CDR3、を含むVL領域。1つの態様において、抗体は、以下を含む:(a)(1)SEQ ID NO:1104のアミノ酸配列を有するVH CDR1;(2)SEQ ID NO:31のアミノ酸配列を有するVH CDR2;および(3)SEQ ID NO:32のアミノ酸配列を有するVH CDR3、を含むVH領域、ならびに、(b)(1)SEQ ID NO:45のアミノ酸配列を有するVL CDR1;(2)SEQ ID NO:40のアミノ酸配列を有するVL CDR2;および(3)SEQ ID NO:41のアミノ酸配列を有するVL CDR3、を含むVL領域。
1つの態様において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する抗体は、以下を含む:(1)SEQ ID NO:1105のアミノ酸配列を有するVH CDR1;(2)SEQ ID NO:1106のアミノ酸配列を有するVH CDR2;および(3)SEQ ID NO:1107のアミノ酸配列を有するVH CDR3、を含むVH領域。いくつかの態様において、抗体は、以下をさらに含む:(1)SEQ ID NO:1108のアミノ酸配列を有するVL CDR1;(2)SEQ ID NO:1103のアミノ酸配列を有するVL CDR2;および(3)SEQ ID NO:1109のアミノ酸配列を有するVL CDR3、を含むVL領域。1つの態様において、抗体は、以下を含む:(a)(1)SEQ ID NO:1105のアミノ酸配列を有するVH CDR1;(2)SEQ ID NO:1106のアミノ酸配列を有するVH CDR2;および(3)SEQ ID NO:1107のアミノ酸配列を有するVH CDR3、を含むVH領域、ならびに、(b)(1)SEQ ID NO:1108のアミノ酸配列を有するVL CDR1;(2)SEQ ID NO:1103のアミノ酸配列を有するVL CDR2;および(3)SEQ ID NO:1109のアミノ酸配列を有するVL CDR3、を含むVL領域。
1つの態様において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する抗体は、以下を含む:(1)SEQ ID NO:1110のアミノ酸配列を有するVH CDR1;(2)SEQ ID NO:1111のアミノ酸配列を有するVH CDR2;および(3)SEQ ID NO:1112のアミノ酸配列を有するVH CDR3、を含むVH領域。いくつかの態様において、抗体は、以下をさらに含む:(1)SEQ ID NO:1113のアミノ酸配列を有するVL CDR1;(2)SEQ ID NO:1114のアミノ酸配列を有するVL CDR2;および(3)SEQ ID NO:1115のアミノ酸配列を有するVL CDR3、を含むVL領域。1つの態様において、抗体は、以下を含む:(a)(1)SEQ ID NO:1110のアミノ酸配列を有するVH CDR1;(2)SEQ ID NO:1111のアミノ酸配列を有するVH CDR2;および(3)SEQ ID NO:1112のアミノ酸配列を有するVH CDR3、を含むVH領域、ならびに、(b) (1)SEQ ID NO:1113のアミノ酸配列を有するVL CDR1;(2)SEQ ID NO:1114のアミノ酸配列を有するVL CDR2;および(3)SEQ ID NO:1115のアミノ酸配列を有するVL CDR3、を含むVL領域。
1つの態様において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する抗体は、以下を含む:(1)SEQ ID NO:30のアミノ酸配列を有するVH CDR1;(2)SEQ ID NO:1116のアミノ酸配列を有するVH CDR2;および(3)SEQ ID NO:32のアミノ酸配列を有するVH CDR3、を含むVH領域。いくつかの態様において、抗体は、以下をさらに含む:(1)SEQ ID NO:45のアミノ酸配列を有するVL CDR1;(2)SEQ ID NO:40のアミノ酸配列を有するVL CDR2;および(3)SEQ ID NO:41のアミノ酸配列を有するVL CDR3、を含むVL領域。1つの態様において、抗体は、以下を含む:(a)(1)SEQ ID NO:30のアミノ酸配列を有するVH CDR1;(2)SEQ ID NO:1116のアミノ酸配列を有するVH CDR2;および(3)SEQ ID NO:32のアミノ酸配列を有するVH CDR3、を含むVH領域、ならびに、(b)VL領域:(1)SEQ ID NO:45のアミノ酸配列を有するVL CDR1;(2)SEQ ID NO:40のアミノ酸配列を有するVL CDR2;および(3)SEQ ID NO:41のアミノ酸配列を有するVL CDR3、を含む。
1つの態様において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する抗体は、以下を含む:(1)SEQ ID NO:1117のアミノ酸配列を有するVH CDR1;(2)SEQ ID NO:1118のアミノ酸配列を有するVH CDR2;および(3)SEQ ID NO:1119のアミノ酸配列を有するVH CDR3、を含むVH領域。いくつかの態様において、抗体は、以下をさらに含む:(1)SEQ ID NO:1120のアミノ酸配列を有するVL CDR1;(2)SEQ ID NO:1121のアミノ酸配列を有するVL CDR2;および(3)SEQ ID NO:44のアミノ酸配列を有するVL CDR3、を含むVL領域。1つの態様において、抗体は、以下を含む:(a)(1)SEQ ID NO:1117のアミノ酸配列を有するVH CDR1;(2)SEQ ID NO:1118のアミノ酸配列を有するVH CDR2;および(3)SEQ ID NO:1119のアミノ酸配列を有するVH CDR3、を含むVH領域、ならびに、(b)VL領域:(1)SEQ ID NO:1120のアミノ酸配列を有するVL CDR1;(2)SEQ ID NO:1121のアミノ酸配列を有するVL CDR2;および(3)SEQ ID NO:44のアミノ酸配列を有するVL CDR3、を含む。
1つの態様において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する抗体は、以下を含む:(1)SEQ ID NO:1122のアミノ酸配列を有するVH CDR1;(2)SEQ ID NO:34のアミノ酸配列を有するVH CDR2;および(3)SEQ ID NO:35のアミノ酸配列を有するVH CDR3、を含むVH領域。いくつかの態様において、抗体は、以下をさらに含む:(1)SEQ ID NO:42のアミノ酸配列を有するVL CDR1;(2)SEQ ID NO:43のアミノ酸配列を有するVL CDR2;および(3)SEQ ID NO:44のアミノ酸配列を有するVL CDR3、を含むVL領域。1つの態様において、抗体は、以下を含む:(a)(1)SEQ ID NO:1122のアミノ酸配列を有するVH CDR1;(2)SEQ ID NO:34のアミノ酸配列を有するVH CDR2;および(3)SEQ ID NO:35のアミノ酸配列を有するVH CDR3、を含むVH領域、ならびに、(b)(1)SEQ ID NO:42のアミノ酸配列を有するVL CDR1;(2)SEQ ID NO:43のアミノ酸配列を有するVL CDR2;および(3)SEQ ID NO:44のアミノ酸配列を有するVL CDR3、を含むVL領域。
1つの態様において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する抗体は、以下を含む:(1)SEQ ID NO:1123のアミノ酸配列を有するVH CDR1;(2)SEQ ID NO:1124のアミノ酸配列を有するVH CDR2;および(3)SEQ ID NO:1125のアミノ酸配列を有するVH CDR3、を含むVH領域。いくつかの態様において、抗体は、以下をさらに含む:(1)SEQ ID NO:1126のアミノ酸配列を有するVL CDR1;(2)SEQ ID NO:1121のアミノ酸配列を有するVL CDR2;および(3)SEQ ID NO:1127のアミノ酸配列を有するVL CDR3、を含むVL領域。1つの態様において、抗体は、以下を含む:(a)(1)SEQ ID NO:1123のアミノ酸配列を有するVH CDR1;(2)SEQ ID NO:1124のアミノ酸配列を有するVH CDR2;および(3)SEQ ID NO:1125のアミノ酸配列を有するVH CDR3、を含むVH領域、ならびに、(b)(1)SEQ ID NO:1126のアミノ酸配列を有するVL CDR1;(2)SEQ ID NO:1121のアミノ酸配列を有するVL CDR2;および(3)SEQ ID NO:1127のアミノ酸配列を有するVL CDR3、を含むVL領域。
1つの態様において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する抗体は、以下を含む:(1)SEQ ID NO:1128のアミノ酸配列を有するVH CDR1;(2)SEQ ID NO:1129のアミノ酸配列を有するVH CDR2;および(3)SEQ ID NO:1130のアミノ酸配列を有するVH CDR3、を含むVH領域。いくつかの態様において、抗体は、以下をさらに含む:(1)SEQ ID NO:1131のアミノ酸配列を有するVL CDR1;(2)SEQ ID NO:1132のアミノ酸配列を有するVL CDR2;および(3)SEQ ID NO:1133のアミノ酸配列を有するVL CDR3、を含むVL領域。1つの態様において、抗体は、以下を含む:(a)(1)SEQ ID NO:1128のアミノ酸配列を有するVH CDR1;(2)SEQ ID NO:1129のアミノ酸配列を有するVH CDR2;および(3)SEQ ID NO:1130のアミノ酸配列を有するVH CDR3、を含むVH領域、ならびに、(b)(1)SEQ ID NO:1131のアミノ酸配列を有するVL CDR1;(2)SEQ ID NO:1132のアミノ酸配列を有するVL CDR2;および(3)SEQ ID NO:1133のアミノ酸配列を有するVL CDR3、を含むVL領域。
1つの態様において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する抗体は、以下を含む:(1)SEQ ID NO:33のアミノ酸配列を有するVH CDR1;(2)SEQ ID NO:1134のアミノ酸配列を有するVH CDR2;および(3)SEQ ID NO:35のアミノ酸配列を有するVH CDR3、を含むVH領域。いくつかの態様において、抗体は、以下をさらに含む:(1)SEQ ID NO:42のアミノ酸配列を有するVL CDR1;(2)SEQ ID NO:43のアミノ酸配列を有するVL CDR2;および(3)SEQ ID NO:44のアミノ酸配列を有するVL CDR3、を含むVL領域。1つの態様において、抗体は、以下を含む:(a)(1)SEQ ID NO:33のアミノ酸配列を有するVH CDR1;(2)SEQ ID NO:1134のアミノ酸配列を有するVH CDR2;および(3)SEQ ID NO:35のアミノ酸配列を有するVH CDR3、を含むVH領域、ならびに、(b) (1)SEQ ID NO:42のアミノ酸配列を有するVL CDR1;(2)SEQ ID NO:43のアミノ酸配列を有するVL CDR2;および(3)SEQ ID NO:44のアミノ酸配列を有するVL CDR3、を含むVL領域。
ある態様において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合するヒト化抗C10orf54抗体は、図17Aおよび17Bに示される関連する抗体に由来する1つまたは複数のコンセンサス配列を含む。本明細書に記載される場合、「コンセンサス配列」は、多数の配列の間で共通する保存されたアミノ酸と、所定のアミノ酸配列内で異なる可変のアミノ酸とを有するアミノ酸配列を指す。提供されるCDRコンセンサス配列は、CDRH1、CDRH2、CDRH3、CDRL1、CDRL2および/またはCDRL3に対応するCDRを含む。抗C10orf54抗体のCDRのコンセンサス配列を図17Aおよび17Bに示す。したがって、いくつかの態様において、ヒト化抗C10orf54抗体は、(1)
のアミノ酸配列を有し、X
1がRもしくはTであり、かつX
2がYもしくはHである、VH CDR1;(2)
のアミノ酸配列を有し、X
1がNもしくはSである、VH CDR2;および/または(3)
のアミノ酸配列を有し、xが任意のアミノ酸残基であり、X
1がMもしくはFであり、かつX
2がGもしくはDである、VH CDR3、を含むVH領域を含む。ある態様において、ヒト化抗C10orf54抗体は、(1)
のアミノ酸配列を有するVL CDR1;(2)KX
1SNRFS(SEQ ID NO: 1152)のアミノ酸配列を有し、X
1がVもしくはLである、VL CDR2;および/または(3)FQGSHX
1PX
2T(SEQ ID NO: 1153)のアミノ酸配列を有するVL CDR3、ここで、X
1がVまたはFであり、X
2がWまたはYである、を含むVL領域を含む。ある態様において、ヒト化抗C10orf54抗体は、(a)(1)
のアミノ酸配列を有し、X
1がRもしくはTであり、X
2がYもしくはHである、VH CDR1;(2)
のアミノ酸配列を有し、X
1がNもしくはSである、VH CDR2;および/または(3)
のアミノ酸配列を有し、xが任意のアミノ酸残基であり、X
1がMもしくはFであり、かつX
2がGもしくはDである、VH CDR3、を含むVH領域;ならびに(b)(1)
のアミノ酸配列を有するVL CDR1;(2)KX
1SNRFS(SEQ ID NO: 1152)のアミノ酸配列を有し、X
1がVもしくはLである、VL CDR2;および/または(3)FQGSHX
1PX
2T(SEQ ID NO: 1153)のアミノ酸配列を有し、X
1がVもしくはFであり、かつX
2がWもしくはYである、VL CDR3、を含むVL領域を含む。
いくつかの態様において、本明細書に提供される抗体は、VHドメインを含むかまたはそれからなるVH領域を含む。他の態様において、本明細書に提供される抗体は、VH鎖を含むかまたはそれからなるVH領域を含む。いくつかの態様において、本明細書に提供される抗体は、VLドメインを含むかまたはそれからなるVL領域を含む。他の態様において、本明細書に提供される抗体は、VL鎖を含むかまたはそれからなるVL領域を含む。いくつかの態様において、本明細書に提供される抗体は、(i)VHドメインもしくはVH鎖;および/または(ii)VLドメインもしくはVL鎖の組み合わせを有する。
いくつかの態様において、本明細書に提供される抗体は、6個のCDR、例えば、表5〜10に特定されるVH CDR1、VH CDR2、VH CDR3、VL CDR1、VL CDR2、および/またはVL CDR3を含むかまたはそれからなる。ある態様において、本明細書に提供される抗体は、6個未満のCDRを含むことができる。いくつかの態様において、抗体は、VH CDR1、VH CDR2、VH CDR3、VL CDR1、VL CDR2、および/またはVL CDR3からなる群より選択される1、2、3、4、または5個のCDRを含むかまたはそれからなる。特定の態様において、抗体は、表5〜10に特定される、本明細書に記載のマウスモノクローナル抗体175A、76E1もしくは141A、またはそのヒト化変異体の、VH CDR1、VH CDR2、VH CDR3、VL CDR1、VL CDR2、および/またはVL CDR3からなる群より選択される1、2、3、4、または5個のCDRを含むかまたはそれからなる。したがって、いくつかの態様において、抗体は、表5〜10に特定されるVH CDR1、VH CDR2、VH CDR3、VL CDR1、VL CDR2、および/またはVL CDR3のいずれか1つの1、2、3、4、または5個のCDRを含むかまたはそれからなる。
いくつかの態様において、本明細書に提供される抗体は、表5〜10に列挙される1つまたは複数(例えば、1、2、または3つ)のVH CDRを含む。他の態様において、本明細書に提供される抗体は、表5〜10に列挙される1つまたは複数(例えば、1、2、または3つ)のVL CDRを含む。さらに他の態様において、本明細書に提供される抗体は、表5〜10に列挙される1つまたは複数(例えば、1、2、または3つ)のVH CDRおよび表5〜10に列挙される1つまたは複数のVL CDRを含む。したがって、ある態様において、抗体は、SEQ ID NO:36、30、59〜62、33、1081、1086、1087、1092、1099、1104、1105、1110、1117、1122、1123、および1128のいずれか1つのアミノ酸配列を有するVH CDR1を含む。別の態様において、抗体は、SEQ ID NO:37、101〜104、50、114、99、100、31、65〜74、83〜90、95、321、322、835〜842、34、847〜858、49、886〜894、1070〜1078、1082、1088、1093、1098、1100、1106、1111、1116、1118、1124、1129、および1134のいずれか1つのアミノ酸配列を有するVH CDR2を含む。別の態様において、抗体は、SEQ ID NO:38、32、319、35、883〜885、1083、1089、1094、1101、1107、1112、1119、1125、および1130のいずれか1つのアミノ酸配列を有するVH CDR3を含む。ある態様において、抗体は、表5〜10に示されるVH領域のいずれか1つに示されるVH CDR1、VH CDR2、VH CDR3より独立して選択されるVH CDR1および/またはVH CDR2および/またはVH CDR3を含む。ある態様において、抗体は、SEQ ID NO:45、253〜271、42、1084、1090、1095、1102、1108、1113、1120、1126、および1131のいずれか1つのアミノ酸配列を有するVL CDR1を含む。別の態様において、抗体は、SEQ ID NO:46、272〜275、40、843〜846、43、1045〜1048、1085、1096、1103、1114、1121、および1132のいずれか1つのアミノ酸配列を有するVL CDR2を含む。別の態様において、抗体は、SEQ ID NO:47、41、44、1056〜1058、1091、1097、1109、1115、1127、および1133のいずれか1つのアミノ酸配列を有するVL CDR3を含む。ある態様において、抗体は、表5〜10に示されるVL領域のいずれか1つに示されるVL CDR1、VL CDR2、VL CDR3より独立して選択されるVL CDR1および/またはVL CDR2および/またはVL CDR3を含む。
さらに、表5〜10に列挙される1つまたは複数のVH CDRおよび1つまたは複数の(例えば、1、2、または3つの)VL CDRを含む抗体を、本明細書において提供する。特に、
;または表5〜10に列挙されるVH CDR(SEQ ID NO:36、30、59〜62、33、37、101〜104、50、114、99、100、31、65〜74、83〜90、95、321、322、835〜842、34、847〜858、49、886〜894 1070〜1078、38、32、319、35、883〜885、1081、1086、1087、1092、1099、1104、1105、1110、1117、1122、1123、1128、1082、1088、1093、1098、1100、1106、1111、1116、1118、1124、1129、1134、1083、1089、1094、1101、1107、1112、1119、1125、および1130)、ならびにVL CDR(SEQ ID NO:45、253〜271、42、46、272〜275、40、843〜846、43、1045〜1048、47、41、44、1056〜1058、1084、1090、1095、1102、1108、1113、1120、1126、1131、1085、1096、1103、1114、1121、1132、1091、1097、1109、1115、1127、および1133)のそれらの任意の組み合わせを含む抗体を本明細書において提供する。
ある態様において、ヒト化抗C10orf54抗体は、175A、76E1、または141Aと名付けられたマウスモノクローナル抗体のうちの1つまたは複数の親和性と匹敵する親和性で、C10orf54ポリペプチド、ポリペプチド断片またはエピトープと結合する。ヒト化抗C10orf54抗体はまた、免疫グロブリン重鎖可変領域の1、2、3、または4つのヒトまたはヒト化フレームワーク領域、および/または、免疫グロブリン軽鎖可変領域の1、2、3、または4つのヒトまたはヒト化フレームワーク領域を含むことができる。さらに、ヒトFR残基が親マウス重鎖もしくは軽鎖中に存在する対応する残基または残基に匹敵する別の残基と交換されている、1つまたは複数の復帰突然変異を含有する重鎖および/または軽鎖FR領域を提供する。いくつかの局面において、ヒト化抗C10orf54抗体のいくつかについての重鎖および軽鎖のCDR1、CDR2、およびCDR3についてのアミノ酸配列はまた、1つまたは複数の突然変異を含むことができ、ここで、CDR残基は表5〜10に特定されている。ヒト化抗C10orf54抗体について用いることができる重鎖および軽鎖のFR1、FR2、FR3、およびFR4についてのアミノ酸配列は、表5〜7ならびに図3〜9および17に特定されている。
ある態様において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合するヒト化抗体は、(1)SEQ ID NO:51、105、55、115〜121、39、58、および895〜902からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するVH FR1;(2)SEQ ID NO:52、106、56、122〜124、63、64、および323〜326からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するVH FR2;(3)SEQ ID NO:53、107〜113、57、125〜251、96〜98、292〜318、327〜833、53、859〜882、および903〜1030からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するVH FR3;ならびに/または(4)SEQ ID NO:54もしくは320のアミノ酸配列を有するVH FR4を含むVH領域を含む。したがって、いくつかの態様において、ヒト化抗体は、SEQ ID NO:51、105、55、115〜121、39、58、および895〜902からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するVH FR1を含むVH領域を含む。いくつかの態様において、ヒト化抗体は、SEQ ID NO:52、106、56、122〜124、63、64、および323〜326からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するVH FR2を含むVH領域を含む。いくつかの態様において、ヒト化抗体は、SEQ ID NO:53、107〜113、57、125〜251、96〜98、292〜318、327〜833、53、859〜882、および903〜1030からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するVH FR3を含むVH領域を含む。いくつかの態様において、ヒト化抗体は、SEQ ID NO:54または320のアミノ酸配列を有するVH FR4を含むVH領域を含む。
ある態様において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合するヒト化抗体は、(1)SEQ ID NO:75、252、79、277〜283、91、1031〜1037、および1059〜1061からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するVL FR1;(2)SEQ ID NO:76、80、284、92、1038〜1044、および1062〜1067からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するVL FR2;(3)SEQ ID NO:77、276、81、285〜291、93、1049〜1055、1068、および1069からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するVL FR3;ならびに/または(4)SEQ ID NO:78のアミノ酸を有するVL FR4を含むVL領域を含む。したがって、いくつかの局面において、ヒト化抗体は、SEQ ID NO:75、252、79、277〜283、91、1031〜1037、および1059〜1061からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するVL FR1を含むVL領域を含む。いくつかの局面において、ヒト化抗体は、SEQ ID NO:76、80、284、92、1038〜1044、および1062〜1067からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するVL FR2を含むVL領域を含む。いくつかの局面において、ヒト化抗体は、SEQ ID NO:77、276、81、285〜291、93、1049〜1055、1068、および1069からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するVL FR3を含むVL領域を含む。いくつかの局面において、ヒト化抗体は、SEQ ID NO:78のアミノ酸を有するVL FR4を含むVL領域を含む。
ある態様において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合するヒト化抗体は、VH領域およびVL領域を含み、VH領域は、(1)SEQ ID NO:51、105、55、115〜121、39、58、および895〜902からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するVH FR1;(2)SEQ ID NO:52、106、56、122〜124、63、64、および323〜326からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するVH FR2;(3)SEQ ID NO:53、107〜113、57、125〜251、96〜98、292〜318、327〜833、53、859〜882、および903〜1030からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するVH FR3;ならびに/または(4)SEQ ID NO:54もしくは320のアミノ酸配列を有するVH FR4をさらに含み;かつ、VL領域は、(1)SEQ ID NO:75、252、79、277〜283、91、1031〜1037、および1059〜1061からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するVL FR1;(2)SEQ ID NO:76、80、284、92、1038〜1044、および1062〜1067からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するVL FR2;(3)SEQ ID NO:77、276、81、285〜291、93、1049〜1055、1068、および1069からなる群より選択されるアミノ酸配列を有するVL FR3;ならびに/または(4)SEQ ID NO:78のアミノ酸を有するVL FR4をさらに含む。
さらに、表5〜7に列挙される1つまたは複数の(例えば、1、2、3、または4つの)VH FRおよび1つまたは複数のVL FRを含む抗体を、本明細書において提供する。特に、
;または表5〜7に列挙されるVH FR(SEQ ID NO:51、105、55、115〜121、39、58、895〜902、52、106、56、122〜124、63、64、323〜326、53、107〜113、57、125〜251、96〜98、292〜318、327〜833、53、859〜882 903〜1030、54、または320)、およびVL FR(SEQ ID NO:75、252、79、277〜283、91、1031〜1037、1059〜1061、76、80、284、92、1038〜1044、1062〜1067、77、276、81、285〜291、93、1049〜1055、1068、1069、または78)のそれらの任意の組み合わせを含む抗体を本明細書において提供する。
いくつかの態様において、本明細書に提供される抗体は、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する抗体であり、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する本明細書に記載されるVHドメイン、VH CDR、VLドメイン、およびVL CDRの誘導体を含む抗体を含む。さらに、マウスモノクローナル抗体175A、76E1、または141Aの誘導体を含む抗体を、本明細書において提供し、抗体は、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する。例えば、アミノ酸置換を生じさせる部位特異的突然変異誘発およびPCR媒介突然変異誘発を含む、当業者に公知の標準技術が、本明細書に提供される抗体またはその断片をコードするヌクレオチド配列に突然変異を導入するために使用することができる。ある態様において、誘導体は、元の分子と比べて25個未満のアミノ酸置換、20個未満のアミノ酸置換、15個未満のアミノ酸置換、10個未満のアミノ酸置換、5個未満のアミノ酸置換、4個未満のアミノ酸置換、3個未満のアミノ酸置換、または2個未満のアミノ酸置換を含む。特定の態様において、誘導体は、1つまたは複数の予想される非必須アミノ酸残基において行われる保存的アミノ酸置換を有する。「保存的アミノ酸置換」は、アミノ酸残基が、類似の電荷を有する側鎖を有するアミノ酸残基で置き換えられるものである。類似の電荷を有する側鎖を有するアミノ酸残基のファミリーは当技術分野において定義されている。これらのファミリーは、塩基性側鎖(例えば、リジン、アルギニン、ヒスチジン)、酸性側鎖(例えば、アスパラギン酸、グルタミン酸)、非荷電極性側鎖(例えば、グリシン、アスパラギン、グルタミン、セリン、トレオニン、チロシン、システイン)、非極性側鎖(例えば、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニン、トリプトファン)、β分岐側鎖(例えば、トレオニン、バリン、イソロイシン)、および芳香族側鎖(例えば、チロシン、フェニルアラニン、トリプトファン、ヒスチジン)を有するアミノ酸を含む。代替的に、突然変異は、例えば、飽和突然変異誘発によって、コード配列の全部または一部に沿ってランダムに導入することができ、得られた突然変異体を、活性を保持している突然変異体を特定するために生物学的活性についてスクリーニングすることができる。突然変異誘発後に、コード化されたタンパク質を発現させることができ、タンパク質の活性を測定することができる。
1つの態様において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する抗体は、マウスモノクローナル抗体175A、76E1もしくは141A、またはその抗原結合断片、例えばVHドメインもしくはVLドメインのアミノ酸配列と少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、または少なくとも99%同一であるアミノ酸配列を含む。1つの態様において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する抗体は、SEQ ID NO:12〜29に示されるアミノ酸配列と少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、または少なくとも99%同一であるアミノ酸配列を含む。別の態様において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する抗体は、表5〜10に示されるアミノ酸配列と少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、または少なくとも99%同一であるアミノ酸配列を含む。さらに他の態様において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する抗体は、表5〜10に示されるVH CDRアミノ酸配列および/または表5〜10に示されるVL CDRアミノ酸配列と少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、または少なくとも99%同一であるVH CDRおよび/またはVL CDRアミノ酸配列を含む。
ある態様において、本明細書に提供される方法に従って使用される抗体は、C10orf54ポリペプチド、またはそのポリペプチド断片もしくはエピトープについて高親和性を有する。1つの態様において、本明細書に提供される方法に従って使用される抗体は、公知の抗体(例えば、本明細書において他の箇所で議論される市販のモノクローナル抗体)と比べてC10orf54抗体についてより高い親和性を有する。特定の態様において、本明細書に提供される方法に従って使用される抗体は、本明細書に記載されるかまたは当業者に公知の技術(例えば、BIAcoreアッセイ)による評価で、公知の抗C10orf54抗体と比べてC10orf54抗原について2〜10倍(またはそれ以上)より高い親和性を有する。これらの態様によれば、抗体に親和性は、1つの態様において、BIAcoreアッセイによって評価される。
特定の態様において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)を結合させる抗体は、ストリンジェントな条件下で(例えば、約45℃での6×塩化ナトリウム/クエン酸ナトリウム(SSC)中でのフィルター結合DNAへのハイブリダイゼーション、続いて約50〜65℃での0.2×SSC/0.1%SDS中での1または複数回の洗浄)、高ストリンジェント条件下で(例えば、約45℃での6×SSC中でのフィルター結合核酸へのハイブリダイゼーション、続いて約68℃での0.1×SSC/0.2%SDS中での1または複数回の洗浄)、または当業者に公知である他のストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で(例えば、Ausubel, F.M. et al., eds., 1989, Current Protocols in Molecular Biology, Vol. I, Green Publishing Associates, Inc. and John Wiley & Sons, Inc., New York 第6.3.1-6.3.6頁および第2.10.3頁を参照のこと)、表2および4〜10に示されるVHおよび/またはVLドメインのいずれか1つをコードするヌクレオチド配列の(1)相補体へハイブリダイズするヌクレオチド配列によってコードされるVHドメインのアミノ酸配列および/またはVLドメインのアミノ酸配列を含む。
別の態様において、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)を結合させる抗体は、ストリンジェントな条件下で(例えば、約45℃での6×SSC中でのフィルター結合DNAへのハイブリダイゼーション、続いて約50〜65℃での0.2×SSC/0.1%SDS中での1または複数回の洗浄)、高ストリンジェント条件下で(例えば、約45℃での6×SSC中でのフィルター結合核酸へのハイブリダイゼーション、続いて約68℃での0.1×SSC/0.2%SDS中での1または複数回の洗浄)、または当業者に公知である他のストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で(例えば、Ausubel, F.M. et al., eds., 1989, Current Protocols in Molecular Biology, Vol. I, Green Publishing Associates, Inc. and John Wiley & Sons, Inc., New York 第6.3.1-6.3.6頁および第2.10.3頁を参照のこと)、表2および4〜10に示されるVH CDRおよび/またはVL CDRのいずれか1つをコードするヌクレオチド配列の相補体へハイブリダイズするヌクレオチド配列によってコードされるVH CDRのアミノ酸配列またはVL CDRのアミノ酸配列を含む。
いくつかの態様において、本明細書に提供される抗体は、例えば、抗体への任意のタイプの分子の共有結合によって、化学的に修飾される。例えば、しかし非限定的に、抗体誘導体は、例えば、グリコシル化、アセチル化、ペグ化、リン酸化、アミド化、公知の保護/ブロッキング基による誘導体化、タンパク質分解的切断、細胞リガンドもしくは他のタンパク質への連結などによって、化学的に修飾されている抗体を含む。多数の化学修飾のいずれも、特異的化学切断、アセチル化、ホルムレーション、ツニカマイシンの代謝合成などを含むがこれらに限定されない、公知の技術によって行われうる。さらに、抗体は、1つまたは複数の非古典的アミノ酸を含有しうる。
さらに、当業者に公知のフレームワーク領域(例えば、ヒトまたは非ヒト断片)を含むC10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する抗体を、本明細書において提供する。フレームワーク領域は、例えば、天然またはコンセンサスフレームワーク領域でありうる。特定の態様において、本明細書に提供される抗体のフレームワーク領域はヒト型である(例えば、ヒトフレームワーク領域のリストについては、参照によりその全体が本明細書に組み入れられる、Chothia et al., 1998, J. Mol. Biol. 278:457-479を参照のこと)。Kabat et al. (1991) Sequences of Proteins of Immunological Interest (U.S. Department of Health and Human Services, Washington, D.C.) 5th ed.も参照のこと。
さらに、表5〜10にさらに提供されるものを含むマウスモノクローナル抗体175A、76E1、もしくは141Aまたはそのヒト化変異体のCDRのうちの1つまたは複数(例えば、表5〜7のVH CDRもしくはVL CDR)、ならびに以下の残基の1つ、2つ、3つ、またはそれ以上に1つまたは複数のアミノ酸置換を有するヒトフレームワーク領域のアミノ酸配列を含む、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する抗体を、本明細書において提供する:(a)マウス抗体フレームワーク(例えば、ドナー抗体フレームワーク)とヒト抗体フレームワーク(例えば、アクセプター抗体フレームワーク)とで異なるレアフレームワーク残基;(b)ドナー抗体フレームワークとアクセプター抗体フレームワークとで異なる場合のVenierゾーン残基;(c)ドナー抗体フレームワークとアクセプター抗体フレームワークとので異なるVH/VL界面での鎖内パッキング残基;(d)ドナー抗体フレームワークとアクセプター抗体フレームワーク配列とで異なるカノニカル残基、特に、マウス抗体CDRループのカノニカルクラスの定義に不可欠なフレームワーク領域;(e)CDRに隣接している残基;(g)抗原と相互作用することができる残基;(h)CDRと相互作用することができる残基;ならびに(i)VHドメインとVLドメインとの間のコンタクト残基。ある態様において、上記に特定される残基の1、2、3、またはそれ以上に1つまたは複数のアミノ酸置換を有するヒトフレームワーク領域を含むC10orf54抗原と結合する抗体は、アンタゴニストC10orf54抗体である。ある態様において、上記に特定される残基の1、2、3またはそれ以上に1つまたは複数のアミノ酸置換を有するヒトフレームワーク領域を含むC10orf54抗原と結合する抗体は、アゴニストC10orf54抗体である。
本明細書に提供される抗体は、合成抗体、モノクローナル抗体、組換え生成抗体、多重特異性抗体(二重特異性抗体を含む)、ヒト抗体、ヒト化抗体、ラクダ化抗体、キメラ抗体、イントラボディ、抗イディオタイプ(抗Id)抗体、および上記のいずれかの機能的断片を含むがこれらに限定されない。機能的断片の非限定的な例には、単鎖Fv(scFv)(例えば、単一特異性、二重特異性などを含む)、Fab断片、F(ab')断片、F(ab)2断片、F(ab')2断片、ジスルフィド連結Fv(sdFv)、Fd断片、Fv断片、ダイアボディ、トリアボディ、テトラボディ、およびミニボディが含まれる。
特に、本明細書に提供される抗体は、免疫グロブリン分子および免疫グロブリン分子の免疫学的に活性な部分、例えば、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する抗原結合部位を含有する分子を含む。本明細書に提供される免疫グロブリン分子は、免疫グロブリン分子の任意のタイプ(例えば、IgG、IgE、IgM、IgD、IgA、およびIgY)、クラス(例えば、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1、およびIgA2)またはサブクラスでありうる。
抗体の変異体および誘導体は、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する能力を保持している抗体機能的断片を含む。例示的な機能的断片には、Fab断片(抗原結合ドメインを含有し、ジスルフィド結合によって架橋された軽鎖および重鎖の一部分を含む、抗体断片);Fab'(Fabとヒンジ領域を通る重鎖の追加の部分とを含む単一の抗結合ドメイン(anti-binding domain)を含有する、抗体断片);F(ab')2(重鎖のヒンジ領域中の鎖間ジスルフィド結合によって連結された2つのFab'分子;Fab'分子は同一のまたは異なるエピトープに対して向けられうる);二重特異性Fab(それぞれが異なるエピトープに対して向けられうる、2つの抗原結合ドメインを有するFab分子);sFvとしても公知の、可変領域を含む単鎖Fab鎖(アミノ酸10〜25個の鎖によって一緒に連結された抗体の単一の軽鎖および重鎖の可変抗原結合決定領域);ジスルフィド連結Fv、もしくはdsFv(ジスルフィド結合によって一緒に連結された抗体の単一の軽鎖および重鎖の可変抗原結合決定領域);ラクダ化VH(VH界面でのいくつかのアミノ酸が、天然に存在するラクダ抗体の重鎖において見られるものである、抗体の単一の重鎖の可変抗原結合決定領域);二重特異性sFv(それぞれが異なるエピトープに対して向けられうる、2つの抗原結合ドメインを有するsFvもしくはdsFv分子);ダイアボディ(第1のsFvのVHドメインが第2のsFvのVLドメインとアセンブルし、第1のsFvのVLドメインが第2のsFvのVHドメインとアセンブルした場合に形成される、二量体化sFv;ダイアボディの2つの抗原結合領域は、同一のまたは異なるエピトープに対して向けられうる);ならびにトリアボディ(ダイアボディと類似した様式で形成されるが、3つの抗原結合ドメインが単一の複合体で作製されている、三量体化sFv;3つの抗原結合ドメインは、同一のまたは異なるエピトープに対して向けられうる)が含まれる。抗体の誘導体はまた、抗体結合部位に関する1つまたは複数のCDR配列を含む。CDR配列は、2つまたはそれ以上のCDR配列が存在する場合、足場上において一緒に連結されうる。ある態様において、抗体は単鎖Fv(「scFv」)を含む。scFvは、抗体のVHおよびVLドメインを含む抗体断片であり、これらのドメインは単一のポリペプチド鎖中に存在する。一般に、scFvポリペプチドは、抗原結合について所望の構造をscFvが形成することを可能にする、VHドメインとVLドメインとの間のポリペプチドリンカーをさらに含む。scFvの概説については、Pluckthun in The Pharmacology of Monoclonal Antibodies, vol. 113, Rosenburg and Moore eds. Springer-Verlag, New York, pp. 269-315 (1994)を参照のこと。
本明細書に提供される抗体は、単一特異性でありうるか、二重特異性でありうるか、三重特異性でありうるか、またはそれ以上の多重特異性でありうる。多重特異性抗体は、C10orf54ポリペプチドの異なるエピトープに特異的であってもよいか、またはC10orf54ポリペプチドならびに異種エピトープ、例えば、異種ポリペプチドもしくは固体支持体材料、の両方に特異的であってもよい。特定の態様において、本明細書に提供される抗体は、C10orf54ポリペプチドの所定のエピトープに単一特性であり、他のエピトープへ結合しない。
さらに、C10orf54抗原と結合する本明細書に提供される抗体と異種ポリペプチドとを含む融合タンパク質を本明細書において提供する。いくつかの態様において、抗体が融合される異種ポリペプチドは、細胞表面発現されたC10orf54を有する細胞へ抗体を標的化するために有用である。
さらに、C10orf54抗原と結合する抗体のパネルを本明細書において提供する。特定の態様において、抗体のパネルは、異なる会合速度定数、異なる解離速度定数、C10orf54抗原に対する異なる親和性、および/またはC10orf54抗原に対する異なる特異性を有する。いくつかの態様において、パネルは、約10、約25、約50、約75、約100、約125、約150、約175、約200、約250、約300、約350、約400、約450、約500、約550、約600、約650、約700、約750、約800、約850、約900、約950、もしくは約1000個またはそれ以上の抗体を含むかまたは該抗体からなる。抗体のパネルは、例えば、ELISAなどのアッセイ法のために、例えば、96ウェルまたは384ウェルプレートにおいて使用することができる。
抗体コンジュゲートおよび融合タンパク質
いくつかの態様において、本明細書に提供される抗体は、診断用物質、検出可能な物質、もしくは治療用物質、または任意の他の分子と、コンジュゲートされているかまたは組換えで融合されている。コンジュゲートされたかまたは組換えで融合された抗体は、例えば、特定の療法の有効性を測定するなど、臨床試験手順の一部として、C10orf54媒介性疾患の発症、発生、進行、および/または重症度をモニタリングするかまたは予後予測するために有用でありうる。
このような診断および検出は、例えば、以下を含むがこれらに限定されない検出可能な物質へ抗体をカップリングすることによって、行うことができる:ホースラディシュペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、βガラクトシダーゼ、またはアセチルコリンエステラーゼなどを含むがこれらに限定されない、様々な酵素;ストレプトアビジン/ビオチンおよびアビジン/ビオチンなどを含むがこれらに限定されない、補欠分子族;ウンベリフェロン、フルオレセイン、フルオレセインイソチオシアネート、ローダミン、ジクロロトリアジニルアミンフルオレセイン、塩化ダンシル、またはフィコエリトリンなどを含むがこれらに限定されない、蛍光体;ルミノールなどを含むがこれに限定されない、発光物質;ルシフェラーゼ、ルシフェリン、およびエクオリンなどを含むがこれらに限定されない、生物発光物質;アクリジニウム系化合物またはHALOTAGなどを含むがこれらに限定されない、化学発光物質;ヨウ素(131I、125I、123I、および121I)、炭素(14C)、硫黄(35S)、トリチウム(3H)、インジウム(115In、113In、112In、および111In,)、テクネチウム(99Tc)、タリウム(201Ti)、ガリウム(68Ga、67Ga)、パラジウム(103Pd)、モリブデン(99Mo)、キセノン(133Xe)、フッ素(18F)、153Sm、177Lu、159Gd、149Pm、140La、175Yb、166Ho、90Y、47Sc、186Re、188Re、142Pr、105Rh、97Ru、68Ge、57Co、65Zn、85Sr、32P、153Gd、169Yb、51Cr、54Mn、75Se、113Sn、および117Snなどを含むがこれらに限定されない、放射性物質;ならびに様々な陽電子放射断層法を用いる陽電子放射金属および非放射性常磁性金属イオン。
さらに、治療用部分(または1つもしくは複数の治療用部分)と、コンジュゲートされているかまたは組換えで融合されている抗体、ならびに、その使用を本明細書において提供する。抗体は、治療用部分、例えば、細胞毒素、例えば、細胞増殖抑制剤もしくは殺細胞剤、治療用物質、または放射性金属イオン、例えば、α放射体と、コンジュゲートされうるかまたは組換えで融合されうる。細胞毒素または細胞傷害性物質は、細胞に有害である任意の物質を含む。治療用部分は、以下を含むがこれらに限定されない:代謝拮抗物質(例えば、メトトレキサート、6-メルカプトプリン、6-チオグアニン、シタラビン、5-フルオロウラシルデカルバジン);アルキル化物質(例えば、メクロレタミン、チオエパ(thioepa)クロラムブシル、メルファラン、カルムスチン(BCNU)およびロムスチン(CCNU)、シクロトスファミド(cyclothosphamide)、ブスルファン、ジブロモマンニトール、ストレプトゾトシン、マイトマイシンC、およびシスジクロロジアンミン白金(II)(DDP)、およびシスプラチン);アントラサイクリン(例えば、ダウノルビシン(以前はダウノマイシン)およびドキソルビシン);抗生物質(例えば、dアクチノマイシン(以前はアクチノマイシン)、ブレオマイシン、ミトラマイシン、およびアントラマイシン(AMC));オーリスタチン分子(例えば、オーリスタチンPHE、オーリスタチンF、モノメチルオーリスタチンE、ブリオスタチン1、およびソラスタチン10(solastatin 10);Woyke et al., Antimicrob. Agents Chemother. 46:3802-8 (2002)、Woyke et al., Antimicrob. Agents Chemother. 45:3580-4 (2001)、Mohammad et al., Anticancer Drugs 12:735-40 (2001)、Wall et al., Biochem. Biophys. Res. Commun. 266:76-80 (1999)、Mohammad et al., Int. J. Oncol. 15:367-72 (1999)を参照のこと;これらは全て、参照により本明細書に組み入れられる);ホルモン(例えば、グルココルチコイド、プロゲスチン、アンドロゲン、およびエストロゲン)、DNA修復酵素阻害物質(例えば、エトポシドまたはトポテカン)、キナーゼ阻害物質(例えば、化合物ST1571、メシル酸イマチニブ(Kantarjian et al., Clin Cancer Res. 8(7):2167-76 (2002));細胞傷害性物質(例えば、パクリタキセル、サイトカラシンB、グラミシジンD、臭化エチジウム、エメチン、マイトマイシン、エトポシド、テノポシド(tenoposide)、ビンクリスチン、ビンブラスチン、コルヒチン、ドキソルビシン、ダウノルビシン、ジヒドロキシアントラシンジオン、ミトキサントロン、ミトラマイシン、アクチノマイシンD、1-デヒドロテストステロン、グルコルチコイド(glucorticoid)、プロカイン、テトラカイン、リドカイン、プロプラノロール、およびピューロマイシン、ならびにそれらの類似体または相同体、ならびに米国特許第6,245,759号、同第6,399,633号、同第6,383,790号、同第6,335,156号、同第6,271,242号、同第6,242,196号、同第6,218,410号、同第6,218,372号、同第6,057,300号、同第6,034,053号、同第5,985,877号、同第5,958,769号、同第5,925,376号、同第5,922,844号、同第5,911,995号、同第5,872,223号、同第5,863,904号、同第5,840,745号、同第5,728,868号、同第5,648,239号、同第5,587,459号に開示される化合物);ファルネシルトランスフェラーゼ阻害物質(例えば、R115777、BMS-214662、ならびに、例えば、米国特許第6,458,935号、同第6,451,812号、同第6,440,974号、同第6,436,960号、同第6,432,959号、同第6,420,387号、同第6,414,145号、同第6,410,541号、同第6,410,539号、同第6,403,581号、同第6,399,615号、同第6,387,905号、同第6,372,747号、同第6,369,034号、同第6,362,188号、同第6,342,765号、同第6,342,487号、同第6,300,501号、同第6,268,363号、同第6,265,422号、同第6,248,756号、同第6,239,140号、同第6,232,338号、同第6,228,865号、同第6,228,856号、同第6,225,322号、同第6,218,406号、同第6,211,193号、同第6,187,786号、同第6,169,096号、同第6,159,984号、同第6,143,766号、同第6,133,303号、同第6,127,366号、同第6,124,465号、同第6,124,295号、同第6,103,723号、同第6,093,737号、同第6,090,948号、同第6,080,870号、同第6,077,853号、同第6,071,935号、同第6,066,738号、同第6,063,930号、同第6,054,466号、同第6,051,582号、同第6,051,574号、および同第6,040,305号に開示されるもの);トポイソメラーゼ阻害物質(例えば、カンプトテシン;イリノテカン;SN-38;トポテカン;9-アミノカンプトテシン;GG-211(GI 147211);DX-8951f;IST-622;ルビテカン;ピラゾロアクリジン;XR-5000;サイントピン;UCE6;UCE1022;TAN-1518A;TAN 1518B;KT6006;KT6528;ED-110;NB-506;ED-110;NB-506;およびレベッカマイシン);ブルガレイン;DNA副溝バインダー、例えば、Hoescht色素33342およびHoechst色素33258;ニチジン;ファガロニン;エピベルベリン;コラリン;βラパコン;BC-4-1;ビスホスホネート(例えば、アレンドロネート、シマドロント(cimadronte)、クロドロネート、チルドロネート、エチドロネート、イバンドロネート、ネリドロネート、オルパンドロネート(olpandronate)、リセドロネート、ピリドロネート(piridronate)、パミドロネート、ゾレンドロネート(zolendronate)) HMG-CoA還元酵素阻害物質(例えば、ロバスタチン、シンバスタチン、アトルバスタチン、プラバスタチン、フルバスタチン、スタチン、セリバスタチン、レスコール、ルピトール(lupitor)、ロスバスタチン、およびアトルバスタチン);アンチセンスオリゴヌクレオチド(例えば、米国特許第6,277,832号、同第5,998,596号、同第5,885,834号、同第5,734,033号、および同第5,618,709号に開示されるもの);アデノシンデアミナーゼ阻害物質(例えば、リン酸フルダラビンおよび2-クロロデオキシアデノシン);イブリツモマブ チウキセタン(Zevalin(登録商標));トシツモマブ(Bexxar(登録商標)))、ならびにそれらの薬学的に許容される塩、溶媒和物、包接化合物、およびプロドラッグ。
さらに、本明細書に提供される抗体は、所与の生物学的応答を改変する治療用部分または薬物部分と、コンジュゲートされうるかまたは組換えで融合されうる。治療用部分または薬物部分は、古典的な化学的治療用物質に限定されるように解釈されるべきではない。例えば、薬物部分は、所望の生物学的活性を有するタンパク質、ペプチドまたはポリペプチドでありうる。このようなタンパク質には、例えば、以下が含まれうる:毒素、例えば、アブリン、リシンA、シュードモナス外毒素、コレラ毒素、またはジフテリア毒素;タンパク質、例えば、腫瘍壊死因子、γ-インターフェロン、α-インターフェロン、神経成長因子、血小板由来増殖因子、組織プラスミノゲン活性化因子、アポトーシス剤、例えば、TNF-γ、TNF-γ、AIM I(国際公開公報番号WO 97/33899を参照のこと)、AIM II(国際公開公報番号WO 97/34911を参照のこと)、Fasリガンド(Takahashi et al., 1994, J. Immunol., 6:1567-1574)、およびVEGF(国際公開公報番号WO 99/23105を参照のこと)、抗血管新生薬、例えば、アンギオスタチン、エンドスタチンもしくは凝固経路成分(例えば、組織因子);または、生体応答調節剤、例えば、リンホカイン(例えば、インターフェロンγ、インターロイキン-1(「IL-1」)、インターロイキン-2(「IL-2」)、インターロイキン-5(「IL-5」)、インターロイキン-6(「IL-6」)、インターロイキン-7(「IL-7」)、インターロイキン9(「IL-9」)、インターロイキン-10(「IL-10」)、インターロイキン-12(「IL-12」)、インターロイキン-15(「IL-15」)、インターロイキン-23(「IL-23」)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(「GM-CSF」)、および顆粒球コロニー刺激因子(「G-CSF」))、または成長因子(例えば、成長ホルモン(「GH」))、または凝固剤(ハーゲマン因子(第XII因子)、高分子量キニノーゲン(HMWK)、プレカリクレイン(PK)、凝固タンパク質第II因子(プロトロンビン)、第V因子、第XIIa因子、第VIII因子、第XIIIa因子、第XI因子、第XIa因子、第IX因子、第IXa因子、第X因子、リン脂質、およびフィブリンモノマーを含むがこれらに限定されない、カルシウム、ビタミンK、組織因子)。
また、融合タンパク質を作製するために異種タンパク質もしくはポリペプチドと(またはその断片、例えば、アミノ酸約10、約20、約30、約40、約50、約60、約70、約80、約90、または約100個のポリペプチドと)、組換えで融合されているか、または化学的にコンジュゲートされている(共有結合性もしくは非共有結合性コンジュゲーション)抗体、ならびにその使用も、本明細書において提供する。特に、本明細書に提供される抗体の抗原結合断片(例えば、Fab断片、Fd断片、Fv断片、F(ab)2断片、VHドメイン、VH CDR、VLドメインまたはVL CDR)と異種タンパク質、ポリペプチド、またはペプチドとを含む融合タンパク質を、本明細書において提供する。1つの態様において、抗体が融合されている異種タンパク質、ポリペプチド、またはペプチドは、特定の細胞型、例えば、C10orf54またはC10orf54受容体を発現する細胞へ抗体を標的化するために有用である。例えば、特定の細胞型(例えば、免疫細胞)によって発現された細胞表面受容体と結合する抗体は、本明細書に提供される改変抗体と融合またはコンジュゲートされうる。
本明細書に記載されるコンジュゲートされたタンパク質または融合タンパク質は、本明細書に提供され本明細書に記載される任意の抗体と異種ポリペプチドとを含みうる。1つの態様において、本明細書に提供されるコンジュゲートされたタンパク質または融合タンパク質は、表2に示されるマウスモノクローナル抗体175A、76E1、または141Aのいずれか1つのVHまたはVLドメインと、異種ポリペプチドとを含む。別の態様において、本明細書に提供されるコンジュゲートされたタンパク質または融合タンパク質は、表5〜10に示されるVHドメインのいずれか1つのアミノ酸配列を有するVHドメイン、および/または表5〜10に示されるVLドメインのいずれか1つのアミノ酸配列を有するVLドメインと、異種ポリペプチドとを含む。別の態様において、本明細書に提供されるコンジュゲートされたタンパク質または融合タンパク質は、表5〜10に示されるVH CDRのいずれか1つのアミノ酸配列を有する1つまたは複数のVH CDRと、異種ポリペプチドとを含む。別の態様において、コンジュゲートされたタンパク質または融合タンパク質は、表5〜10に示されるVL CDRのいずれか1つのアミノ酸配列を有する1つまたは複数のVL CDRと、異種ポリペプチドとを含む。別の態様において、本明細書に提供されるコンジュゲートされたタンパク質または融合タンパク質は、表5〜10に示される少なくとも1つのVHドメインおよび少なくとも1つのVLドメインと、異種ポリペプチドとを含む。さらに他の態様において、本明細書に提供されるコンジュゲートされたタンパク質または融合タンパク質は、表5〜10に示される少なくとも1つのVH CDRおよび少なくとも1つのVL CDRと、異種ポリペプチドとを含む。
さらに、本明細書に提供される抗体は、治療用部分と、例えば放射性金属イオンと、例えば、213Biなどのα放射体と、または131In、131LU、131Y、131Ho、131Smを含むがこれらに限定されない放射性金属イオンをポリペプチドとコンジュゲートするのに有用な大環状キレーターとコンジュゲートすることができる。ある態様において、大環状キレーターは、リンカー分子を介して抗体に結合することができる1,4,7,10-テトラアザシクロドデカン-N,N',N'',N'''-四酢酸(DOTA)である。このようなリンカー分子は当技術分野で公知であり、Denardo et al., 1998, Clin Cancer Res. 4(10):2483-90;Peterson et al., 1999, Bioconjug. Chem. 10(4):553-7;およびZimmerman et al., 1999, Nucl. Med. Biol. 26(8):943-50に記載されており、それぞれが参照によりそれらの全体が組み入れられる。
さらに、本明細書に提供される抗体を、精製を容易にするためにマーカー配列、例えばペプチドと融合することができる。特定の態様において、マーカーアミノ酸配列はヘキサヒスチジンペプチド、例えば、中でも、pQEベクター(QIAGEN, Inc.)で提供されるタグであり、この多くは市販されている。例えば、Gentz et al., 1989, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 86:821-824に記載のように、ヘキサヒスチジンは融合タンパク質の好都合な精製を提供する。精製のために有用な他のペプチドタグは、インフルエンザ赤血球凝集素タンパク質に由来するエピトープに対応する赤血球凝集素(「HA」)タグ(Wilson et al., 1984, Cell 37:767)、および「FLAG」タグを含むがこれらに限定されない。
治療用部分(ポリペプチドを含む)を抗体と融合またはコンジュゲートするための方法は周知であり、例えば、Arnon et al., "Monoclonal Antibodies For Immunotargeting Of Drugs In Cancer Therapy", in Monoclonal Antibodies And Cancer Therapy, Reisfeld et al. (eds.), pp.243-56 (Alan R. Liss, Inc. 1985);Hellstrom et al., "Antibodies For Drug Delivery", in Controlled Drug Delivery (2nd Ed.), Robinson et al. (eds.), pp. 623-53 (Marcel Dekker, Inc. 1987);Thorpe, "Antibody Carriers Of Cytotoxic Agents In Cancer Therapy: A Review", in Monoclonal Antibodies 84: Biological And Clinical Applications, Pinchera et al. (eds.), pp. 475-506 (1985);"Analysis, Results, And Future Prospective Of The Therapeutic Use Of Radiolabeled Antibody In Cancer Therapy", in Monoclonal Antibodies For Cancer Detection And Therapy, Baldwin et al. (eds.), pp. 303-16 (Academic Press 1985), Thorpe et al., 1982, Immunol. Rev. 62:119-58;米国特許第5,336,603号、同第5,622,929号、同第5,359,046号、同第5,349,053号、同第5,447,851号、同第5,723,125号、同第5,783,181号、同第5,908,626号、同第5,844,095号、および同第5,112,946号;EP 307,434;EP 367,166;EP 394,827;PCT公報WO 91/06570、WO 96/04388、WO 96/22024、WO 97/34631、およびWO 99/04813;Ashkenazi et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 88: 10535-10539, 1991;Traunecker et al., Nature, 331:84-86, 1988;Zheng et al., J. Immunol., 154:5590-5600, 1995;Vil et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 89:11337-11341, 1992を参照のこと;これらは、参照によりそれらの全体が本明細書に組み入れられる。
融合タンパク質は、例えば、遺伝子シャフリング、モチーフシャフリング、エクソンシャフリングおよび/またはコドンシャフリング(「DNAシャフリング」と称される)の手法によって生成することができる。DNAシャフリングを使用して、本明細書に提供される抗体の活性を変更することができる(例えばより高い親和性および低い解離速度を有する抗体)。一般的には、米国特許第5,605,793号、同第5,811,238号、同第5,830,721号、同第5,834,252号、および同第5,837,458号;Patten et al., 1997, Curr. Opinion Biotechnol. 8:724-33;Harayama, 1998, Trends Biotechnol. 16(2):76-82;Hansson et al., 1999, J. Mol. Biol. 287:265-76;およびLorenzo and Blasco, 1998, Biotechniques 24(2):308-313を参照されたい(これらの特許および刊行物のそれぞれは、参照によりその全体が本明細書に組み入れられる)。抗体、またはコードされた抗体は、組換え前にエラープローンPCR、ランダムなヌクレオチド挿入または他の方法によりランダムな突然変異を誘発することによって変更することができる。本明細書に提供される抗体をコードするポリヌクレオチドを、1つまたは複数の異種分子の1つまたは複数の成分、モチーフ、切片、部分、ドメイン、断片などと組み換えることができる。
本明細書に提供される抗体はまた、参照によりその全体が本明細書に組み入れられる米国特許第4,676,980号に記載されるように、抗体ヘテロコンジュゲートを形成するために第2の抗体とコンジュゲートされることができる。
C10orf54抗原と結合する本明細書に提供される抗体と、コンジュゲートされたかまたは組換えで融合された治療用部分または薬物は、所望の予防処置的または治療的効果を達成するように選択されるべきである。ある態様において、抗体は改変抗体である。臨床医または他の医療関係者は、本明細書に提供される抗体と、どの治療用部分または薬物をコンジュゲートするべきかまたは組換えで融合するべきかを判断する際に、以下を考慮するべきである:疾患の性質、疾患の重症度、および対象の状態。
本明細書に提供される抗体はまた、固体支持体へ結合されてもよく、これらは、標的抗原の精製またはイムノアッセイ法において特に有用である。このような固体支持体には、ガラス、セルロース、ポリアクリルアミド、ナイロン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、またはポリプロピレンが含まれるがこれらに限定されない。
抗体-薬物コンジュゲート(ADC)
いくつかの態様において、以下の式(Ia)および(Ib)の抗体-薬物コンジュゲートまたはその薬学的に許容される塩を含む、抗体-薬物コンジュゲートを本明細書において提供する。
式中、
Aは、抗体または抗体断片であり;
示されている2つのシステイン残基は、A中の開裂したシステイン-システインジスルフィド結合に由来し;
各XおよびX'は独立してO、S、NH、またはNR
1であり、ここで、R
1はC
1〜6アルキルであり;
W
aは、=N-、=CH-、=CHCH
2-、=C(R
2)-、または=CHCH(R
2)-であり、W
bは、-NH-、-N(R
1)-、-CH
2-、-CH
2-NH-、-CH
2-N(R
1)-、-CH
2CH
2-、-CH(R
2)-、または-CH
2CH(R
2)-であり;ここで、R
1およびR
2は独立してC
1〜6アルキルであり;
CTXは細胞毒素であり;
Rは任意の化学基であるか、またはRは存在せず;
各L
1、L
2、およびL
3は独立してリンカーであり、該リンカーが、-O-、-C(O)-、-S-、-S(O)-、-S(O)
2-、-NH-、-NCH
3-、-(CH
2)
q-、-NH(CH
2)
2NH-、-OC(O)-、-CO
2-、-NHCH
2CH
2C(O)-、-C(O)NHCH
2CH
2NH-、-NHCH
2C(O)-、-NHC(O)-、-C(O)NH-、-NCH
3C(O)-、-C(O)NCH
3-、-(CH
2CH
2O)
p、-(CH
2CH
2O)
pCH
2CH
2-、-CH
2CH
2-(CH
2CH
2O)
p-、-OCH(CH
2O-)
2、-(AA)
r-、シクロペンタニル、シクロヘキサニル、非置換フェニレニル、および、1つまたは2つの置換基によって置換されたフェニレニルからなる群より選択され、該置換基が、ハロ、CF
3-、CF
3O-、CH
3O-、-C(O)OH、-C(O)OC
1〜3アルキル、-C(O)CH
3、-CN、-NH-、-NH
2、-O-、-OH、-NHCH
3、-N(CH
3)
2、およびC
1〜3アルキルからなる群より選択され;
a、b、およびcはそれぞれ独立して0、1、2、または3の整数であり、但しa、b、またはcのうちの少なくとも1つが1であり;
各kおよびk'は独立して0または1の整数であり;
各pは独立して1〜14の整数であり;
各qは独立して1〜12の整数であり;
各AAは独立して1つのアミノ酸であり;
各rは1〜12であり;
mは1〜4の整数であり;
nは1〜4の整数であり;かつ
結合は単結合または二重結合を表す。
式(Ib)の抗体-薬物コンジュゲートのある態様において、Rは、本明細書に定義されるような、W、(L1)a、(L2)b、(L3)c、Z、W-(L1)a-(L2)b-(L3)c、(L1)a-(L2)b-(L3)c-Z、およびW-(L1)a-(L2)b-(L3)c-Zからなる群より選択される。ある態様において、Rは、W、(L1)a、(L2)b、(L3)c、およびW-(L1)a-(L2)b-(L3)cからなる群より選択される。ある態様において、Rは、Z、(L1)a-(L2)b-(L3)c-Z、およびW-(L1)a-(L2)b-(L3)c-Zからなる群より選択される。
式(Ib)の抗体-薬物コンジュゲートのある態様において、Rは検出可能なプローブである。ある態様において、Rは、蛍光団、発色団、放射標識、酵素、リガンド、抗体、または抗体断片である。ある態様において、Rはリガンド(例えば、腫瘍細胞(例えば、前立腺特異的膜抗原)、またはウイルス感染細胞、例えばHIV感染細胞、上の受容体に特異的なリガンド)である。
式(Ib)の抗体-薬物コンジュゲートのある態様において、Rは、アミド、N-(C1〜6アルキル)アミド、カルバメート、N-(C1〜6アルキル)カルバメート、アミン、N-(C1〜6アルキル)アミン、エーテル、チオエーテル、尿素、N-(C1〜6アルキル)尿素、またはN,N-ジ(C1〜6アルキル)尿素結合を介してリンカー分子の残りへ結合されている。
式(Ia)または(Ib)の抗体-薬物コンジュゲートのある態様において、各L1、L2、およびL3は、-NHC(O)-、-C(O)NH-、-(CH2CH2O)p、-(CH2CH2O)pCH2CH2-、-CH2CH2-(CH2CH2O)p-、-OCH(CH2O-)2、-(AA)r-、非置換フェニレニル、および、1つまたは2つの置換基によって置換されたフェニレニルからなる群より独立して選択され、該置換基が、ハロ、CF3-、CF3O-、CH3O-、-C(O)OH、-C(O)OC1〜3アルキル、-C(O)CH3、-CN、-NH-、-NH2、-O-、-OH、-NHCH3、-N(CH3)2、およびC1〜3アルキルからなる群より選択され;ここで、a、b、およびcはそれぞれ独立して0または1であり;各pおよびrは独立して1、2、または3である。ある態様において、L1、L2およびL3のうちの1つまたは複数は-(AA)r-であり、ここで、-(AA)r-はValCitである(例えば、第1のアミノ酸はバリンであり、第2のアミノ酸はシトルリンであり、rは1である)。ある態様において、L1、L2、およびL3のうちの1つまたは複数は-(AA)r-であり、ここで、-(AA)r-はValAlaである(例えば、第1のアミノ酸はバリンであり、第2のアミノ酸はアラニンであり、rは1である)。ある態様において、L1、L2、およびL3のうちの1つまたは複数は、-C(O)OHおよび-NH2によって置換されたフェニレニルである。ある態様において、L1、L2、およびL3のうちの1つまたは複数は、-C(O)O-および-NH-によって置換されたフェニレニルである。ある態様において、L1、L2、およびL3のうちの1つまたは複数は、-OC(O)-および-NH-によって置換されたフェニレニルである。ある態様において、L1、L2、およびL3のうちの1つまたは複数は、-O-および-NH-によって置換されたフェニレニルである。ある態様において、L1、L2、およびL3のうちの1つまたは複数は、-C(O)O-、-OC(O)-、または-O-で置換されていてもよい、パラアミノベンジル(PAB)である。ある態様において、L1は-(CH2)q-であり、L2は存在せず、L3は存在せず、CTXはアミド結合を介して(L1)a-(L2)b-(L3)cへ結合されている。ある態様において、L1は-(CH2)q-であり、L2は-(OCH2CH2)p-であり、L3は存在せず、CTXはアミド結合を介して(L1)a-(L2)b-(L3)cへ結合されている。ある態様において、L1は-(CH2CH2O)p-であり、L2は-(CH2)q-であり、L3は存在せず、CTXはアミド結合を介して(L1)a-(L2)b-(L3)cへ結合されている。ある態様において、各L1は、-(CH2CH2O)pCH2CH2-および-CH2CH2-(CH2CH2O)p-からなる群より独立して選択され、L2は存在せず、L3は存在せず、CTXはアミド結合を介して(L1)a-(L2)b-(L3)cへ結合されている。ある態様において、各L1は、-(CH2)q-、-(CH2CH2O)p、-(CH2CH2O)pCH2CH2-、-CH2CH2-(CH2CH2O)p-および-C(O)-からなる群より独立して選択され、L2はVal-Citであり、L3はPABであり、CTXはアミド結合を介して(L1)a-(L2)b-(L3)cへ結合されている。ある態様において、各L1は、-(CH2)q-、-(CH2CH2O)p、-(CH2CH2O)pCH2CH2-、-CH2CH2-(CH2CH2O)p-および-C(O)-からなる群より独立して選択され、L2はVal-Citであり、L3はPABであり、CTXはアミド結合を介して(L1)a-(L2)b-(L3)cへ結合されている。ある態様において、各L1は、-(CH2)q-、-(CH2CH2O)p、-(CH2CH2O)pCH2CH2-、-CH2CH2-(CH2CH2O)p-および-C(O)-からなる群より独立して選択され、L2はVal-Alaであり、L3はPABであり、CTXはアミド結合を介して(L1)a-(L2)b-(L3)cへ結合されている。
式(Ia)または(Ib)の抗体-薬物コンジュゲートのある態様において、CTXは、チューブリン安定剤、チューブリン不安定化剤、DNAアルキル化剤、DNA副溝バインダー、DNAインターカレーター、トポイソメラーゼI阻害物質、トポイソメラーゼII阻害物質、ジャイレース阻害物質、タンパク合成阻害物質、プロテオソーム阻害物質、および代謝拮抗物質からなる群より選択される。
式(Ia)または(Ib)の抗体-薬物コンジュゲートのある態様において、CTXは化学療法剤である。当業者は、例えば、Chu, E., DeVite, V. T., 2012, Physicians' Cancer Chemotherapy Drug Manual 2012 (Jones & Bartlett Learning Oncology)、および同様の文献に開示されるような、適切な化学療法剤を認識している。
ある態様において、CTXは、FDAに認可された任意の化学療法剤でありうる。ある態様において、CTXは、FDAに認可された癌治療に使用可能な任意の化学療法剤でありうる。
ある態様において、CTXは、アルキル化物質、アントラサイクリン、細胞骨格ディスラプター(タキサン類)、エポチロン、ヒストン脱アセチル化酵素阻害物質(HDAC)、トポイソメラーゼIの阻害物質、トポイソメラーゼIIの阻害物質、キナーゼ阻害物質、モノクローナル抗体、ヌクレオチド類似体、ペプチド抗生物質、白金系作用物質、レチノイド、ビンカアルカロイドまたはその誘導体、および放射性同位体からなる群より選択される。
ある態様において、CTXは、アクチノマイシン、全トランス型レチノイン酸、アザシチジン、アザチオプリン、ブレオマイシン、ボルテゾミブ、カルボプラチン、カペシタビン、シスプラチン、クロラムブシル、シクロホスファミド、シタラビン、ダウノルビシン、ドセタキセル、ドキシフルリジン、ドキソルビシン、エピルビシン、エポチロン、エトポシド、フルオロウラシル、ゲムシタビン、ヒドロキシ尿素、イダルビシン、イマチニブ、イリノテカン、メクロレタミン、メルカプトプリン、メトトレキサート、ミトキサントロン、オキサリプラチン、パクリタキセル、ペメトレキセド、テニポシド、チオグアニン、トポテカン、バルルビシン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、およびビノレルビンからなる群より選択される。
ある態様において、CTXは、チューブリン安定化剤、チューブリン不安定化剤、DNAアルキル化剤、DNA副溝バインダー、DNAインターカレーター、トポイソメラーゼI阻害物質、トポイソメラーゼII阻害物質、ジャイレース阻害物質、タンパク質合成阻害物質、プロテオソーム阻害物質、および代謝拮抗物質からなる群より選択される。
ある態様において、CTXは、アクチノマイシンD、アモナフィド、オーリスタチン、ベンゾフェノン、ベンゾチアゾール、カリケアマイシン、カンプトテシン、CC-1065(NSC 298223)、セマドチン、コルヒチン、コンブレタスタチンA4、ドラスタチン、ドキソルビシン、エリナフィド、エムタンシン(DM1)、エトポシド、KF-12347(レイナマイシン)、マイタンシノイド、メトトレキサート、ミトキサントロン、ノコダゾール、プロテオソーム阻害物質1(PSI 1)、ロリジンA、T-2毒素(トリコテセン類似体)、タキソール、ツブリシン、Velcade(登録商標)、およびビンクリスチンからなる群より選択される。ある態様において、CTXは、オーリスタチン、カリケアマイシン、マイタンシノイド、またはツブリシンである。
ある態様において、CTXは、モノメチルオーリスタチンE(MMAE)、モノメチルオーリスタチンF(MMAF)、ピロロベンゾジアゼピン(PDB)、カリケアマイシンγ、メルタンシン、またはツブリシンT2である。ある態様において、CTXはMMAEまたはMMAFである。ある態様において、CTXはPDBである。ある態様において、CTXはツブリシンT2である。ある態様において、CTXは、ツブリシンT3、またはツブリシンT4であり、これらについての構造を以下に提示する。
薬学的組成物
本明細書に提供される抗体を1つまたは複数含有する治療用製剤は、所望の程度の純度を有する抗体と任意の生理学的に許容される担体、賦形剤または安定剤とを混合することによって、凍結乾燥製剤または水溶液の形態で、貯蔵用に調製することができる(Remington's Pharmaceutical Sciences (1990) Mack Publishing Co., Easton, PA)。許容される担体、賦形剤または安定剤は、使用される投与量および濃度でレシピエントに対して非毒性であり、緩衝剤、例えばホスフェート、シトレート、およびその他の有機酸;アスコルビン酸およびメチオニンを含む酸化防止剤;保存剤(例えば、塩化オクタデシルジメチルベンジルアンモニウム;塩化ヘキサメトニウム;塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム;フェノール、ブチルもしくはベンジルアルコール;アルキルパラベン、例えば、メチルもしくはプロピルパラベン;カテコール;レゾルシノール;シクロヘキサノール;3-ペンタノール;およびm-クレゾール);低分子量(約10残基未満)のポリペプチド;タンパク質、例えば血清アルブミン、ゼラチン、または免疫グロブリン;親水性ポリマー、例えばポリビニルピロリドン;アミノ酸、例えばグリシン、グルタミン、アスパラギン、ヒスチジン、アルギニン、またはリジン;グルコース、マンノース、またはデキストリンを含む、単糖類、二糖類、およびその他の炭水化物;キレート剤、例えばEDTA;糖類、例えば、スクロース、マンニトール、トレハロースまたはソルビトール;塩形成性対イオン、例えばナトリウム;金属複合体(例えば、Zn-タンパク質複合体);および/または非イオン性界面活性剤、例えばTWEEN(商標)、PLURONICS(商標)またはポリエチレングリコール(PEG)を含む。
本明細書に提供される抗体はまた、例えば、リポソーム中に調合されることもできる。関心対象の分子を含有するリポソームは、Epstein et al. (1985) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 82:3688;Hwang et al. (1980) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 77:4030;ならびに米国特許第4,485,045号および同第4,544,545号に記載されているものなど、当業者に公知の方法によって調製される。循環時間が延長されたリポソームは、米国特許第5,013,556号に開示されている。
特に有用なイムノリポソームは、ホスファチジルコリン、コレステロールおよびPEG誘導体化ホスファチジルエタノールアミン(PEG-PE)を含有する脂質組成物を用いた逆相蒸発法によって作製することができる。所望の直径のリポソームを得るためには、規定の孔径のフィルターからリポソームを押し出す。本明細書に提供される抗体のFab'フラグメントは、Martin et al. (1982) J. Biol. Chem. 257:286-288に記載されているように、ジスルフィド交換反応を介して、これらのリポソームとコンジュゲートさせることができる。化学療法剤(ドキソルビシンなど)が任意でこのリポソーム内に含有される;Gabizon et al., (1989) J. National Cancer Inst. 81(19):1484を参照のこと。
製剤、例えば、本明細書に記載されるものはまた、治療される具体的な適応症のために必要な2つ以上の活性化合物を含有しうる。ある態様において、製剤は、本明細書に提供される抗体と、互いに悪影響を与えない補完的な活性を有する1つまたは複数の活性化合物とを含む。そのような分子は、意図する目的にとって有効な量で、好適に、組み合わされて存在する。例えば、本明細書に提供される抗体は、2つ以上の他の治療用物質と組み合わされうる。そのような併用療法は、連続的または同時にまたは順に患者へ実施されうる。
本明細書に提供される抗体はまた、例えばコアセルベーション技術または界面重合によって調製されたマイクロカプセル、例えば、それぞれコロイド薬物送達システム(例えば、リポソーム、アルブミンマイクロスフェア、マイクロエマルジョン、ナノ粒子およびナノカプセル)、またはマクロエマルジョンにおける、ヒドロキシメチルセルロースまたはゼラチンマイクロカプセルおよびポリ(メチルメタクリレート)マイクロカプセルなどに閉じ込められてもよい。このような技術は、Remington's Pharmaceutical Sciences (1990) Mack Publishing Co., Easton, PAに開示されている。
インビボ投与に使用される製剤は、無菌でなければならない。これは、例えば、除菌膜に通す濾過により容易に達成される。
徐放性調製物も調製することができる。徐放性調製物の適切な例としては、ポリペプチドを含む固体疎水性ポリマーの半透性マトリックスが挙げられ、マトリックスは造形品、例えば、フィルムまたはマイクロカプセルの形態である。徐放性マトリックスの例としては、ポリエステル、ヒドロゲル(例えば、ポリ(2-ヒドロキシエチル-メタクリレート)、またはポリ(ビニルアルコール))、ポリラクチド(米国特許第3,773,919号)、L-グルタミン酸とエチル-L-グルタメートのコポリマー、非分解性エチレン-酢酸ビニル、分解性乳酸-グリコール酸コポリマー、例えば、LUPRON DEPOT(商標)(乳酸-グリコール酸コポリマーおよび酢酸リュープロリドからなる注入可能なマイクロスフェア)、ならびにポリ-D-(-)-3-ヒドロキシ酪酸が挙げられる。ポリマー、例えば、エチレン-酢酸ビニルおよび乳酸-グリコール酸は、100日以上、分子の放出を可能にするが、特定のヒドロゲルはより短期間でタンパク質を放出する。カプセル化された抗体が長時間体内に残ると、37℃における水分への曝露の結果として抗体が変性または凝集する可能性があり、その結果、生物学的活性が失われたり免疫原性が変化したりするおそれがある。関連する機構に依存して、安定化のために合理的なストラテジーが考案され得る。例えば、凝集機構がチオ−ジスルフィド交換による細胞間S--S結合形成であることが見出された場合、スルフヒドリル残基を修飾し、酸性溶液から凍結乾燥させ、水分含量を制御し、適切な添加剤を使用し、そして特定のポリマーマトリックス組成物を開発することにより安定化が達成され得る。
いくつかの態様において、本明細書に提供される薬学的組成物は、薬学的に許容される担体中に、1つまたは複数の本明細書に提供される抗体、および任意で1つまたは複数の追加の予防処置用または治療用物質の治療的有効量を含有する。そのような薬学的組成物は、C10orf54媒介性疾患に関する1つまたは複数の症状の予防、治療、または軽減において有用である。
本明細書に提供される化合物の投与に適した薬学的担体としては、特定の投与様式に適していることが当業者に公知である任意のそのような担体が挙げられる。
加えて、本明細書に提供される抗体は、組成物中の唯一の薬学的有効成分として調合されてもよいか、または他の有効成分(例えば、1つまたは複数の他の予防処置用または治療用物質)と組み合わせられてもよい。
組成物は、1つまたは複数の本明細書に提供される抗体を含有しうる。1つの態様において、抗体は、好適な薬学的調製物へ、例えば、経口投与については、液剤、懸濁剤、錠剤、分散可能な錠剤、丸剤、カプセル剤、散剤、徐放性製剤もしくはエリキシル剤に、または非経口投与については無菌液剤もしくは懸濁剤へ、ならびに経皮パッチ調製物および乾燥粉末吸入器中に製剤化される。1つの態様において、上記に記載の抗体は、当技術分野において周知の技術および手順を使用して薬学的組成物へ製剤化される(例えば、Ansel (1985) Introduction to Pharmaceutical Dosage Forms, 4th Ed., p. 126を参照のこと)。
組成物のある態様において、有効濃度の、1つまたは複数の抗体もしくはその誘導体を、好適な薬学的担体と混合する。特定の態様において、組成物中の化合物の濃度は、投与されると、C10orf54媒介性疾患またはその症状を治療、予防、または改善する量の送達に有効である。
1つの態様において、組成物は、1回投与量投与のために製剤化される。組成物を製剤化するために、化合物の重量フラクションを、治療される状態が緩和される、予防されるか、または1つまたは複数の症状が改善されるような有効濃度で、選択した担体中に、溶解、懸濁、分散、またはそうでなければ混合する。
いくつかの態様において、本明細書に提供される抗体は、治療される患者に対して望ましくない副作用なしで治療的に有用な効果を発揮するために十分な有効量で、薬学的に許容される担体中に含まれる。治療的有効濃度は、ルーチンな方法を使用してインビトロおよびインビボ系で化合物を試験し、次いでヒトについての投与量についてそれから推定することによって、経験的に決定することができる。
薬学的組成物中の抗体の濃度は、例えば、抗体の物理化学的特性、投与スケジュール、および投与される量、ならびに当業者に公知の他の因子に依存する。
1つの態様において、治療的有効投与量は、約0.1 ng/mlから約50〜100 μg/mlまでの抗体の血清濃度を生じさせる。薬学的組成物は、別の態様において、約0.001 mg〜約2000 mg抗体/kg体重/日の投与量を提供する。薬学的投与単位形態は、投与単位形態当たり、約0.01 mg、0.1 mgもしくは1 mg〜約500 mg、1000 mgもしくは2000 mg、1つの態様において、約10 mg〜約500 mgの抗体および/または他の任意の必須成分の組み合わせを提供するように作製することができる。
抗体は、一度に投与することができ、またはある時間間隔で投与されるいくつかのより小さな用量へ分割してもよい。正確な投与量および治療期間は、治療される疾患の関数であり、公知の試験プロトコールを用いて、またはインビボもしくはインビトロの試験データから推定することによって、経験的に決定され得ることが理解される。また、濃度および投与値は、軽減されるべき状態の重篤度によって変動し得ることに、注意するべきである。任意の特定の対象に関して、特定の投薬レジメンは、その個人の必要性および、この組成物を投与するかまたは組成物の投与を監督する者である専門家による判断にしたがって、時間経過と共に調整することができること、および、本明細書に記載される濃度範囲は例示というだけであり、特許請求される組成物の範囲または実施の制限を意図したものでないことが、さらに理解されるべきである。
抗体を混合または添加すると、得られる混合物は、溶液、懸濁液、エマルジョンなどでありうる。得られる混合物の形態は、意図される投与様式と、選択した担体中またはビヒクル中における化合物の可溶性とを含む多数の因子に依存する。有効濃度は、治療される疾患、障害または状態の症状を改善するために十分であり、経験的に決定されうる。
いくつかの態様において、薬学的組成物は、適切な量の化合物またはその薬学的に許容される誘導体を含有する単位剤形、例えば、錠剤、カプセル剤、丸剤、散剤、顆粒剤、無菌の非経口用液剤もしくは懸濁剤、および経口用液剤もしくは懸濁剤、ならびに油-水エマルジョンで、ヒトおよび動物への投与のために提供される。抗体は、1つの態様において、単位剤形または複数回剤形で製剤化および投与される。「単位用量」形態は、本明細書で用いる場合、当技術分野において公知であるように、個々に包装され、ヒトおよび動物対象に適した物理的に分離した単位を指す。各単位用量は、必要とされる薬学的担体、ビヒクルまたは希釈剤と関連して、所望の治療効果を生じさせるために十分な所定量の抗体を含有する。単位用量形態の例としては、アンプルおよびシリンジならびに個々に包装された錠剤またはカプセル剤が挙げられる。単位用量形態は、その分数または倍数で投与することができる。「複数回用量」形態は、分離された単位用量形態で投与される、単一の容器に包装された複数の同一の単位剤形である。複数回用量形態の例としては、バイアル、錠剤もしくはカプセル剤の瓶、またはパイント瓶もしくはガロン瓶が挙げられる。したがって、複数回用量形態は、パッケージでは分離されていない複数の単位用量である。
特定の態様において、1つまたは複数の本明細書に提供される抗C10orf54抗体は、液体薬学的製剤である。薬学的に投与可能な液体組成物は、例えば、上で定義された活性化合物と、任意の薬学的アジュバントとを、例えば、水、食塩水、水性デキストロース、グリセロール、グリコール、エタノールなどのような担体中で溶解させるか、分散させるか、または別の方法で混合し、それによって、溶液もしくは懸濁液を形成させることによって調製することができる。所望により、投与すべき薬学的組成物は、さらに、湿潤剤、乳化剤、可溶化剤、pH緩衝剤など、例えば、アセテート、クエン酸ナトリウム、シクロデキストリン誘導体、ソルビタンモノラウレート、トリエタノールアミン酢酸ナトリウム、トリエタノールアミンオレエート、および他のそのような剤などの、少量の非毒性補助物質を含有しうる。
そのような剤形を作製する実際の方法は公知であるか、または当業者に明らかである;例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences (1990) Mack Publishing Co., Easton, PAを参照のこと。
0.005%〜100%の範囲の抗体を含有し、残りは非毒性担体で構成される剤形または組成物を、作製することができる。これらの組成物の作製方法は、当業者に公知である。
経口薬学的剤形は、固体、ゲル、または液体である。固体剤形には、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、および原末が含まれる。経口錠剤のタイプには、腸溶錠、糖衣錠、またはフィルムコーティング錠でもよい、圧縮された咀嚼可能なロゼンジおよび錠剤が含まれる。カプセル剤は硬ゼラチンカプセルまたは軟ゼラチンカプセルでもよいのに対して、顆粒剤および散剤は、当業者に公知の他の成分の組み合わせと共に非発泡性または発泡性の形態で提供されてもよい。
ある態様において、製剤は固体剤形である。ある特定の態様において、製剤はカプセル剤または錠剤である。錠剤、丸剤、カプセル剤、トローチなどは、以下の成分または同様の性質の化合物:結合剤;潤滑剤;希釈剤;流動化剤;崩壊剤;着色剤;甘味剤;着香剤;湿潤剤;腸溶コーティング(emetic coating);およびフィルムコーティングの1つまたは複数を含有してもよい。結合剤の例には、微結晶性セルロース、トラガカントゴム、グルコース溶液、アラビアゴム漿、ゼラチン溶液、糖蜜、ポリビニルピロリジン、ポビドン、クロスポビドン、スクロース、およびデンプンのりが含まれる。潤滑剤には、タルク、デンプン、ステアリン酸マグネシウムまたはステアリン酸カルシウム、セキショウシ、およびステアリン酸が含まれる。希釈剤には、例えば、ラクトース、スクロース、デンプン、カオリン、塩、マンニトール、およびリン酸二カルシウムが含まれる。流動化剤には、コロイド状二酸化ケイ素が含まれるが、これに限定されない。崩壊剤には、クロスカルメロースナトリウム、デンプングリコール酸ナトリウム、アルギン酸、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、ベントナイト、メチルセルロース、寒天、およびカルボキシメチルセルロースが含まれる。着色剤には、例えば、任意の認可された水溶性FD&C色素、その混合物;およびアルミナ水和物上で懸濁された水不溶性のFD&C色素が含まれる。甘味剤には、スクロース、ラクトース、マンニトール、および人工甘味剤、例えば、サッカリン、ならびに多数の噴霧乾燥フレーバーが含まれる。着香剤には、ペパーミントおよびサリチル酸メチルなどがあるが、これに限定されない、果実などの植物から抽出された天然フレーバー、および好ましい感覚を生じる化合物の合成ブレンドが含まれる。湿潤剤には、プロピレングリコールモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ジエチレングリコールモノラウレート、およびポリオキシエチレンラウラル(laural)エーテルが含まれる。腸溶コーティングには、脂肪酸、脂肪、ろう、シェラック、アンモニア処理シェラック、および酢酸フタル酸セルロースが含まれる。フィルムコーティングには、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリエチレングリコール4000、および酢酸フタル酸セルロースが含まれる。
本明細書に提供される抗体は、胃の酸性環境からそれを保護する組成物にして提供することができる。例えば、組成物は、胃の中での組成物の完全性を維持し、腸の中で活性化合物を放出する腸溶コーティングにして製剤化することができる。組成物はまた、制酸剤または他のこのような成分と組み合わせて製剤化されてもよい。
投与単位形態がカプセル剤である場合、上記のタイプの材料に加えて、脂肪油などの液体担体を含有してもよい。さらに、投与単位形態は、投与単位の物理的形態を改変する様々な他の材料、例えば、糖衣および他の腸用剤を含有してもよい。化合物はまた、エリキシル剤、懸濁剤、シロップ剤、カシェ剤、スプリンクル、チューインガムなどの成分として投与することもできる。シロップ剤は、活性化合物に加えて、甘味剤としてスクロース、ならびにある特定の保存剤、色素および着色剤およびフレーバーを含有してもよい。
抗体はまた、望ましい作用を付与しない他の活性材料と混合されてもよく、望ましい作用を補う材料、例えば、制酸剤、H2遮断薬、および利尿薬と混合されてもよい。有効成分は、本明細書に記載される抗体またはその薬学的に許容される誘導体である。約98重量%までのさらに高い濃度の有効成分を含めることができる。
全ての態様において、有効成分の溶解を改変または維持するために、当業者に公知のように、錠剤およびカプセル製剤をコーティングすることができる。したがって、例えば、それらは、腸内で消化可能な従来のコーティング、例えば、サリチル酸フェニル、ろう、および酢酸フタル酸セルロースでコーティングしてもよい。
特定の態様において、製剤は液体剤形である。液体経口剤形には、非発泡性顆粒剤から再構成された水溶液、エマルジョン、懸濁液、溶液、および/または懸濁液、ならびに発泡性顆粒剤から再構成された発泡性調製物が含まれる。水溶液には、例えば、エリキシル剤およびシロップ剤が含まれる。エマルジョンは水中油型または油中水型である。
エリキシル剤は、透明な加糖した水アルコール性調製物である。エリキシル剤において用いられる薬学的に許容される担体には溶媒が含まれる。シロップ剤は、糖、例えば、スクロースの高濃度水溶液であり、保存剤を含有してもよい。エマルジョンは、ある液体が別の液体全体にわたって小球の形態で分散している二相系である。エマルジョンにおいて用いられる薬学的に許容される担体は、非水性液体、乳化剤、および保存剤である。懸濁液では、薬学的に許容される懸濁化剤および保存剤が用いられる。液体経口剤形に再構成される非発泡性顆粒剤において用いられる薬学的に許容される物質には、希釈剤、甘味剤、および湿潤剤が含まれる。液体経口剤形に再構成される発泡性顆粒剤において用いられる薬学的に許容される物質には、有機酸および二酸化炭素源が含まれる。上記の剤形の全てにおいて着色剤および着香剤が用いられる。
溶媒には、グリセリン、ソルビトール、エチルアルコール、およびシロップが含まれる。保存剤の例には、グリセリン、メチルパラベンおよびプロピルパラベン、安息香酸、安息香酸ナトリウム、ならびにアルコールが含まれる。エマルジョン中に用いられる非水性液体の例には、鉱油および綿実油が含まれる。乳化剤の例には、ゼラチン、アラビアゴム、トラガカントゴム、ベントナイト、および界面活性剤、例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートが含まれる。懸濁化剤には、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ペクチン、トラガカントゴム、Veegum、およびアラビアゴムが含まれる。甘味剤には、スクロース、シロップ、グリセリン、および人工甘味剤、例えば、サッカリンが含まれる。湿潤剤には、プロピレングリコールモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ジエチレングリコールモノラウレート、およびポリオキシエチレンラウリルエーテルが含まれる。有機酸にはクエン酸および酒石酸が含まれる。二酸化炭素源には、重炭酸ナトリウムおよび炭酸ナトリウムが含まれる。着色剤には、任意の認可された水溶性FD&C色素ならびにその混合物が含まれる。着香剤には、果実などの植物から抽出された天然フレーバー、および好ましい味覚を生じる化合物の合成ブレンドが含まれる。
固体剤形の場合、溶液または懸濁液、例えば、炭酸プロピレン、植物油、またはトリグリセリドに溶解した溶液または懸濁液は、1つの態様では、ゼラチンカプセルの中に入れられる。このような溶液ならびにその調製およびカプセル化は、米国特許第4,328,245号;同第4,409,239号;および同第4,410,545号に開示されている。液体剤形の場合、溶液、例えば、ポリエチレングリコールに溶解した溶液は、投与のために簡単に測定される十分な量の薬学的に許容される液体担体、例えば、水で希釈されることがある。
代替的に、活性化合物または塩を、植物油、グリコール、トリグリセリド、プロピレングリコールエステル(例えば、炭酸プロピレン)、および他のこのような担体に溶解または分散させることによって、ならびにこれらの溶液または懸濁液を硬ゼラチンカプセルシェルまたは軟ゼラチンカプセルシェルに入れることによって、液体または半固体の経口製剤を調製することができる。他の有用な製剤には、米国特許番号再発行特許第28,819号および同第4,358,603号に示された製剤が含まれる。簡単に述べると、このような製剤には、本明細書において提供される化合物、1,2-ジメトキシメタン、ジグリム、トリグリム、テトラグリム、ポリエチレングリコール-350-ジメチルエーテル、ポリエチレングリコール-550-ジメチルエーテル、ポリエチレングリコール-750-ジメチルエーテル、式中、350、550、および750はポリエチレングリコールの概算平均分子量を指す、を含むが、これに限定されないジアルキル化モノ-アルキレングリコールまたはポリ-アルキレングリコール、ならびに1種類または複数の酸化防止剤、例えば、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、没食子酸プロピル、ビタミンE、ヒドロキノン、ヒドロキシクマリン、エタノールアミン、レシチン、セファリン、アスコルビン酸、リンゴ酸、ソルビトール、リン酸、チオジプロピオン酸およびそのエステル、ならびにジチオカルバメートを含有する製剤が含まれるが、これに限定されない。
他の製剤には、薬学的に許容されるアセタールを含むアルコール水溶液が含まれるが、これに限定されない。これらの製剤において用いられるアルコールは、プロピレングリコールおよびエタノールを含むが、これに限定されない、1つまたは複数のヒドロキシル基を有する薬学的に許容される任意の水混和性溶媒である。アセタールには、低級アルキルアルデヒドのジ(低級アルキル)アセタール、例えば、アセトアルデヒドジエチルアセタールが含まれるが、これに限定されない。
1つの態様において、皮下、筋肉内、または静脈内いずれかの注射を特徴とする非経口投与もまた本明細書において意図される。注射剤は、液体溶液もしくは懸濁液として従来の形態で、注射の前に液体に溶解して溶液もしくは懸濁液するのに適した固体形態で、またはエマルジョンとして調製することができる。注射剤、溶液、およびエマルジョンはまた1つまたは複数の賦形剤を含有する。適切な賦形剤は、例えば、水、食塩水、デキストロース、グリセロール、またはエタノールである。さらに、所望であれば、投与しようとする薬学的組成物はまた、微量の無毒の補助的な物質、例えば、湿潤剤または乳化剤、pH緩衝剤、安定剤、溶解増強剤、ならびに他のこのような剤、例えば、酢酸ナトリウム、ソルビタンモノラウレート、オレイン酸トリエタノールアミン、およびシクロデキストリンを含有することができる。
一定水準の投与量が維持されるような、徐放システムまたは持続放出システムの移植(例えば、米国特許第3,710,795号を参照のこと)も本明細書において意図される。簡単に述べると、本明細書において提供される化合物は、例えば、体液に溶けないポリマー外膜、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン/プロピレンコポリマー、エチレン/エチルアクリレートコポリマー、エチレン/酢酸ビニルコポリマー、シリコーンゴム、ポリジメチルシロキサン、ネオプレンゴム、塩素化ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、酢酸ビニルとの塩化ビニルコポリマー、塩化ビニリデン、エチレンおよびプロピレン、イオノマーポリエチレンテレフタレート、ブチルゴムエピクロロヒドリンゴム、エチレン/ビニルアルコールコポリマー、エチレン/酢酸ビニル/ビニルアルコールターポリマー、およびエチレン/ビニルオキシエタノールコポリマーで囲まれた固体内部マトリックス、例えば、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、可塑化ポリ塩化ビニルまたは無可塑ポリ塩化ビニル、可塑化ナイロン、可塑化ポリエチレンテレフタレート、天然ゴム、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、ポリエチレン、エチレン-酢酸ビニルコポリマー、シリコーンゴム、ポリジメチルシロキサン、シリコーンカーボネートコポリマー、親水性ポリマー、例えば、アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルのヒドロゲル、コラーゲン、架橋ポリビニルアルコール、および部分的に加水分解した架橋ポリ酢酸ビニルの中に分散される。放出速度制御段階において、抗体はポリマー外膜を通って拡散する。このような非経口組成物に含まれる抗体の量は、その具体的な性質、ならびに化合物の活性および対象のニーズにかなり左右される。
非経口投与のための調製物には、注射にすぐに使える無菌液剤、皮下注射用錠剤を含む、使用直前にすぐに溶媒と混合できる無菌の乾燥した可溶性プロダクト、例えば、凍結乾燥散剤、注射にすぐに使える無菌懸濁剤、使用直前にすぐにビヒクルと混合できる無菌の乾燥した不溶性プロダクト、および無菌エマルジョンが含まれる。溶液は水性でもまたは非水性でもよい。
静脈内投与される場合、適切な担体には、生理食塩水またはリン酸緩衝食塩水(PBS)、ならびに増粘剤および可溶化剤、例えば、グルコース、ポリエチレングリコール、およびポリプロピレングリコールを含有する溶液、ならびにその混合物が含まれる。
非経口調製物において用いられる薬学的に許容される担体には、水性ビヒクル、非水性ビヒクル、抗菌剤、等張剤、緩衝液、酸化防止剤、局所麻酔剤、懸濁化剤および分散剤、乳化剤、金属イオン封鎖剤またはキレート剤、ならびに他の薬学的に許容される物質が含まれる。
水性ビヒクルの例には、塩化ナトリウム注射剤、リンゲル注射剤、等張デキストロース注射剤、滅菌水注射剤、デキストロースおよび乳酸加リンゲル注射剤が含まれる。非水性非経口ビヒクルには、植物由来の不揮発性油、綿実油、トウモロコシ油、ゴマ油、およびピーナッツ油が含まれる。多用量容器に入れて包装された非経口調製物には、静菌濃度または静真菌濃度の抗菌剤を添加することができ、これには、フェノールまたはクレゾール、水銀剤、ベンジルアルコール、クロロブタノール、p-ヒドロキシ安息香酸メチルエステルおよびp-ヒドロキシ安息香酸プロピルエステル、チメロサール、塩化ベンザルコニウム、ならびに塩化ベンゼトニウムが含まれる。等張剤には塩化ナトリウムおよびデキストロースが含まれる。緩衝液にはリン酸緩衝液およびクエン酸緩衝液が含まれる。酸化防止剤には重硫酸ナトリウムが含まれる。局所麻酔剤には塩酸プロカインが含まれる。懸濁化剤および分散剤には、カルボキシメチルセルロースナトリウム(sodium carboxymethylcelluose)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、およびポリビニルピロリドンが含まれる。乳化剤には、ポリソルベート80(TWEEN(登録商標)80)が含まれる。金属イオン封鎖剤または金属イオンキレート剤にはEDTAが含まれる。薬学的担体には、水混和性ビヒクル用のエチルアルコール、ポリエチレングリコール、およびプロピレングリコール;ならびにpH調節用の水酸化ナトリウム、塩酸、クエン酸、または乳酸も含まれる。
薬学的活性化合物の濃度は、注射が所望の薬理学的効果をもたらす有効量を提供するように調節される。正確な用量は、当技術分野において公知であるように、患者または動物の年齢、体重、および状態に依存する。
単位用量非経口調製物は、アンプル、バイアル、または針の付いた注射器に入れて包装されうる。非経口投与用の全ての調製物は、当技術分野において公知であり、かつ実施されるように無菌とすることができる。
例示のために、活性化合物を含有する無菌水溶液の静脈内注入または動脈内注入は有効な投与様式である。別の態様は、望ましい薬理学的効果を生じるように必要に応じて注射される活性物質を含有する無菌の水性のまたは油性の溶液または懸濁液である。
注射剤は局所投与用および全身投与用に設計される。1つの態様において、治療的に有効な投与量は、治療される組織に対して、少なくとも約0.1%w/w〜約90%w/wまたはそれ以上までの濃度、ある特定の態様では1%w/w超の濃度の活性化合物を含有するように調合される。
抗体は、微粉化された形態または他の適切な形態で懸濁されてもよい。結果として得られる混合物の形態は、意図された投与様式と、選択された担体中またはビヒクル中の化合物の溶解度とを含む多くの要因に左右される。有効濃度は状態の症状を改善させるのに十分な濃度であり、経験的に決定することができる。
他の態様において、薬学的製剤は、溶液、エマルジョン、および他の混合物として投与するために再構成することができる、凍結乾燥散剤である。それらはまた固体またはゲルとして再構成および製剤化することもできる。
凍結乾燥散剤は、本明細書に提供される抗体またはその薬学的に許容される誘導体を適切な溶媒に溶解することによって調製される。いくつかの態様において、凍結乾燥散剤は無菌である。溶媒は、安定性を改善する賦形剤、または散剤もしくは散剤から調製された再構成された溶液の他の薬理学的成分を含有してもよい。使用することができる賦形剤には、デキストロース、ソルビタール(sorbital)、フルクトース、コーンシロップ、キシリトール、グリセリン、グルコース、スクロース、または他の適切な剤が含まれるが、これに限定されない。溶媒はまた、緩衝液、例えば、クエン酸緩衝液、リン酸ナトリウム緩衝液もしくはリン酸カリウム緩衝液、または当業者に公知の他のこのような緩衝液、1つの態様ではpHがほぼ中性の緩衝液を含有してもよい。続いて、当業者に公知の標準的な条件下で溶液を滅菌濾過した後に凍結乾燥を行うことによって、望ましい製剤が得られる。1つの態様において、結果として生じる溶液は、凍結乾燥のためにバイアルに配分される。それぞれのバイアルは、化合物の1回投与量または複数回投与量を含有する。凍結乾燥散剤は、適切な条件下で、例えば、約4℃〜室温で保管することができる。
注射用水を用いてこの凍結乾燥散剤を再構成すると、非経口投与において使用するための製剤が得られる。再構成のために、凍結乾燥散剤を滅菌水または他の適切な担体に添加する。この正確な量は、選択された化合物に左右される。このような量は経験的に決定することができる。
局所投与および全身投与について述べたように局部混合物が調製される。結果として生じる混合物は、溶液、懸濁液、エマルジョンなどでもよく、クリーム、ゲル、軟膏、エマルジョン、溶液、エリキシル剤、ローション剤、懸濁液、チンキ剤、パスタ剤、発泡体、エアロゾル剤、灌注剤、スプレー剤、坐剤、包帯、皮膚パッチ、または局部投与に適した他の任意の製剤として製剤化することができる。
本明細書に提供される抗体は、局部適用、例えば、吸入によって局部適用するためにエアロゾル剤として製剤化されてもよい(例えば、炎症性疾患、特に喘息の治療に有用なステロイドを送達するためのエアロゾル剤について述べている、米国特許第4,044,126号、同第4,414,209号、および同第4,364,923号を参照のこと)。気道に投与するためのこれらの製剤は、単独で、またはラクトースなどの不活性担体と組み合わせて、ネブライザー用にエアロゾルまたは溶液の形態をとってもよく、ガス注入用に超微粉末の形態をとってもよい。このような場合、製剤の粒子は、1つの態様では、50マイクロメートル未満、1つの態様では、10マイクロメートル未満の直径を有する。
化合物は、局所適用または局部適用のために、例えば、皮膚および目などの粘膜への局部適用のために、ゲル、クリーム、およびローション剤の形態で、ならびに目への適用または槽内適用もしくは脊髄内適用のために製剤化されてもよい。経皮送達のために、目もしくは粘膜への投与または吸入療法のためにも、局部投与が意図される。活性化合物のみ、または活性化合物と他の薬学的に許容される賦形剤との組み合わせからなる鼻用溶液も投与することができる。
これらの溶液、特に、眼への使用を目的とした溶液は、適切な塩を用いて、0.01%〜10%等張液、pH約5〜7として製剤化することができる。
他の投与経路、例えば、イオン導入装置および電気泳動装置を含む経皮パッチ、ならびに直腸投与も本明細書において意図される。
イオン導入装置および電気泳動装置を含む経皮パッチは当業者に周知である。例えば、このようなパッチは、米国特許第6,267,983号、同第6,261,595号、同第6,256,533号、同第6,167,301号、同第6,024,975号、同第6,010715号、同第5,985,317号、同第5,983,134号、同第5,948,433号、および同第5,860,957号に開示されている。
例えば、直腸投与用の薬学的剤形は、全身に作用させるための直腸用坐剤、カプセル剤、および錠剤である。本明細書において用いられる直腸用坐剤は、体温で融解するか、または軟らかくなって1つまたは複数の薬理学的または治療的に活性な成分を放出する、直腸に挿入するための固体本体を意味する。直腸用坐剤において用いられる薬学的に許容される物質は、基剤またはビヒクルおよび融点を高くする剤である。基剤の例には、カカオ脂(テオブロマ脂)、グリセリン-ゼラチン、カーボワックス(ポリオキシエチレングリコール)、ならびに脂肪酸のモノグリセリド、ジグリセリド、およびトリグリセリドの適切な混合物が含まれる。様々な基剤の組み合わせを使用することができる。坐剤の融点を高くする剤には、鯨ろうおよびろうが含まれる。直腸用坐剤は、圧縮法または成形によって調製することができる。直腸用坐剤の重量は、1つの態様では、約2〜3gmである。
経口投与用の製剤と同じ薬学的に許容される物質を用いて、および経口投与用の製剤と同じ方法によって、直腸投与用の錠剤およびカプセル剤を製造することができる。
本明細書において提供される抗体および他の組成物はまた、治療される対象の体の具体的な組織、受容体、または他の領域へ標的化されるように製剤化されてもよい。このような多くのターゲッティング法が当業者に周知である。本組成物に用いられるこのようなすべてのターゲッティング法は、本明細書において企図される。ターゲッティング法の非限定的な例としては、例えば、米国特許第6,316,652号、同第6,274,552号、同第6,271,359号、同第6,253,872号、同第6,139,865号、同第6,131,570号、同第6,120,751号、同第6,071,495号、同第6,060,082号、同第6,048,736号、同第6,039,975号、同第6,004,534号、同第5,985,307号、同第5,972,366号、同第5,900,252号、同第5,840,674号、同第5,759,542号および同第5,709,874号を参照のこと。
1つの態様において、組織標的化リポソーム、例えば、腫瘍標的化リポソームを含むリポソーム懸濁液もまた、薬学的に許容される担体として適切でありうる。これらは、当業者に周知の方法に従って調製することができる。例えば、米国特許第4,522,811号に記載されるようにリポソーム製剤を調製することができる。簡単に述べると、卵ホスファチジルコリンと脳ホスファチジルセリン(7:3のモル比)をフラスコの内側で乾燥することによって多重膜小胞(MLV)のようなリポソームを形成することができる。二価のカチオンを欠いているリン酸緩衝食塩水(PBS)中の本明細書において提供される化合物の溶液を添加し、脂質膜が分散されるまでフラスコを振盪する。得られた小胞を洗浄して、封入されていない化合物を除去し、遠心分離によってペレット化し、次にPBSに再懸濁させる。
投与および投薬の方法
さらに、疾患、例えばC10orf54媒介性疾患の、1つまたは複数の症状の予防、治療、および/または軽減において使用するための1つまたは複数の本明細書に提供される抗体を含む組成物を、本明細書において提供する。
ある態様において、C10orf54媒介性疾患の管理、予防、もしくは治療および/またはC10orf54媒介性疾患に関する1つもしくは複数の症状の軽減において使用するための1つまたは複数の本明細書に提供される抗体を含む組成物を、本明細書において提供する。例示的なC10orf54媒介性疾患としては、細胞増殖性障害、癌、腫瘍、および移植片対宿主病(GVHD)、またはそれらの症状が挙げられる。
ある態様において、細胞増殖性障害などのC10orf54媒介性疾患に関する1つまたは複数の症状の予防、治療、および/または軽減において使用するための1つまたは複数の本明細書に提供される抗体を含む組成物を、本明細書において提供する。細胞増殖性障害は、癌もしくは腫瘍形成、またはその症状を含みうる。ある態様において、細胞増殖性障害は、C10orf54の発現および/または活性の増加と関連する。例えば、ある態様において、細胞増殖性障害は、癌細胞の表面上のC10orf54の発現の増加と関連する。本明細書に提供される抗体によって、治療される、予防される、またはその症状が軽減されうる細胞増殖性障害の例としては、膀胱癌、乳癌、結腸癌、結合組織癌、直腸癌、胃癌、食道癌、肺癌、喉頭癌(laryx)、腎臓癌、口腔癌、卵巣癌、もしくは前立腺癌、または肉腫、黒色腫、神経膠腫、リンパ腫もしくは白血病、またはこれらの癌のいずれかの転移(metatases)が挙げられるが、これらに限定されない。例示的な細胞増殖性障害としては、急性または慢性のいずれかの白血病、線維肉腫、および膀胱癌が挙げられるが、これらに限定されない。
白血病は、造血組織の癌であり、血液および骨髄における白血球およびそれらの前駆体のいびつな増殖および発生を特徴とする。白血病は典型的には、慢性(緩徐進行性)または急性(急速進行性)のいずれかとして分類される。白血病はさらに、冒される血球のタイプに基づいて分類されうる。例えば、リンパ系細胞の白血病は、リンパ性白血病、リンパ球性白血病またはリンパ芽球性白血病を含み、骨髄系細胞の白血病は、骨髄球性白血病、骨髄性白血病、骨髄芽球性白血病、または顆粒球性白血病を含む。本明細書に提供される方法によって治療されうる、予防されうる、またはその症状が軽減されうる白血病には主に、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、急性骨髄性白血病(AML)、および慢性骨髄芽球性白血病(chronic myelobastic leukemia)(CML)の4種類がある。
1つの局面において、本明細書に記載の抗C10orf54抗体またはその組成物の治療的有効量それぞれを対象へ投与することによって本明細書に記載の疾患を予防または治療するための方法を、本明細書において提供する。ある態様において、疾患を治療するための方法は、抗C10orf54抗体と薬学的に許容される担体または賦形剤とを含む薬学的製剤の治療的有効量を対象へ投与する段階を含む。本明細書に提供される方法はまた、少なくとも1つの追加の治療用物質、例えば本明細書において提供されるものを、別個の治療としてまたは本明細書に提供される抗C10orf54抗体とコンジュゲートもしくは組換えで融合させて、任意で含むことができる。
1つの態様において、本明細書に提供される抗C10orf54抗体は、抗体とC10orf54とを接触させることによって、癌細胞によって発現されるC10orf54を標的化し、抗体-抗原複合体を形成させ、それによって、コンジュゲートされたかまたは組換えで融合された本明細書に記載の物質が細胞の内部にアクセスするために使用されうる。1つの態様において、結合された抗体は、C10orf54を発現する癌細胞中へインターナライズされる。
ある態様において、GVHDまたはその症状など、C10orf54媒介性疾患に関する1つまたは複数の症状の予防、治療、および/または軽減において使用するための1つまたは複数の本明細書に提供される抗体を含む組成物を、本明細書において提供する。GVHDは、一般に、同種または適合非血縁骨髄移植(BMT)後に生じる。
いくつかの態様において、GVHDは急性GVHDである。急性GVHDの症状は、急速に起こる場合があり、軽度または重症でありうる。ある場合において、急性GVHDは、移植後約3ヵ月以内に、例えば、血球数が移植後に回復した際に、発症する。ある場合において、急性GVHDは、皮膚、胃腸(GI)管および/または肝臓に影響を与える。例えば、ある患者において、急性皮膚GVHDは、例えば、患者の手のひら、足の裏、または肩において、発疹から始まる。しかし、発疹は、広がる可能性があり、かゆくなって痛む場合があり、かつ/または水ぶくれになってむける場合がある。急性肝臓GVHDは、肝酵素など、肝臓の正常な機能に影響を与える場合があり、次には黄疸を引き起こしうる。急性肝臓GVHDはまた、肝臓が拡大する場合、患者の腹部を膨張させ、痛みを引き起こしうる。最後に、急性腸GVHD(または消化器系のGVHD)の症状は、下痢、粘液便もしくは血便、痙攣もしくは腹痛、消化不良、悪心および/または食欲不振を含みうる。急性GVHDの他の全身症状は、貧血、微熱、および/または感染症にかかりやすいことを含みうる。急性GVHDのこれらの症状の任意の組み合わせが、本明細書に提供される組成物および方法を用いて予防、治療、および/または軽減されうる。
他の態様において、GVHDは慢性GVHDである。慢性GVHDは、移植後約3ヵ月から約1年までまたはそれ以上で生じうる。慢性GVHDは、軽度または重症でありえ、一般に、急性GVHDの症状と同様の症状を含む。慢性GVHDは、皮膚および肝臓を含む消化器系に影響を与えうるが、他の器官ならびに免疫系(例えば、患者は感染症にかかりやすくなる)および/または結合組織を含みうる。慢性皮膚GVHDの症状としては、発疹、乾燥皮膚、皮膚のつっぱり、皮膚のかゆみ、皮膚色の黒ずみ、皮膚の肥厚を含み、かつ/または髪(例えば、脱毛、白髪)または爪(例えば、硬いもしくは脆い爪)に影響を与える場合がある。慢性腸GVHDは、消化器系、口、食道、胃の内層、および/または腸の内層に影響を与える場合があり、症状は、下痢、口渇または口の痛み、嚥下痛、胃による栄養素吸収の低下、鼓脹、胃痙攣を含みうる。慢性肝臓GVHDは、肝臓の損傷および瘢痕化を引き起こしうる(肝硬変)。眼の慢性GVHDは、涙腺に影響を与え、眼の乾燥、灼熱感および疼痛を生じさせうるかまたは明るい光を許容するのが困難となりうる。慢性肺GVHDは、息切れ、喘鳴、持続性の咳を引き起こす場合があり、かつ/または肺感染症にかかりやすくなりうる。慢性GVHDは、筋肉を骨へ接続する腱に影響を与え(例えば、炎症)、腕および脚の曲げまたは伸ばしを困難にさせる。慢性GVHDのこれらの症状の任意の組み合わせが、本明細書に提供される組成物および方法を用いて予防、治療、および/または軽減されうる。
ある態様において、本明細書に提供される抗体は、例えば、インビトロ、エクスビボ、およびインビボの治療方法に用いることができる。いくつかの態様において、細胞と、本明細書に提供される組成物または抗C10orf54抗体の有効量とを接触させる段階を含む、インビトロまたはインビボのいずれかで、細胞成長または増殖を阻害するための方法を、本明細書において提供する。いくつかの態様において、本明細書に提供される抗体は、細胞死を誘導するための方法において使用されうる。方法は、細胞と、本明細書に提供される組成物または抗C10orf54抗体の有効量とを接触させる段階を含みうる。方法は、例えば、これに限定されないが、C10orf54ポリペプチドが細胞の表面上に発現される場合、C10orf54ポリペプチド、ポリペプチド断片またはエピトープへの抗体の結合を許容する条件下で行うことができる。細胞成長または細胞増殖の阻害について、阻害は、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、または100%細胞の成長または増殖を減少させることを含むことができ、細胞死を含みうる。ある態様において、細胞は癌細胞または前癌性細胞である。ある態様において、細胞は、膀胱癌、乳癌、結腸癌、結合組織癌、直腸癌、胃癌、食道癌、肺癌、喉頭癌、腎臓癌、口腔癌、卵巣癌もしくは前立腺癌の細胞、または肉腫、黒色腫、神経膠腫、リンパ腫もしくは白血病の細胞である。ある態様において、細胞は、C10orf54ポリペプチドを発現する免疫細胞、例えば、これに限定されないが、調節性T細胞(即ち、サプレッサーT細胞)である。
抗C10orf54抗体は、治療的または予防処置的目的でヒトヘ投与することができる。さらに、抗C10orf54抗体を、抗体が交差反応するC10orf54を発現する非ヒト哺乳動物(例えば、霊長動物、ブタ、ラット、またはマウス)に対して、獣医学的な目的で、またはヒト疾患の動物モデルとして投与することもできる。後者に関して、そのような動物モデルは、本明細書に提供される本発明の抗体またはイムノコンジュゲートの治療的または予防処置的を評価するために有用である場合がある(例えば、投与量および投与の経時的推移の試験)。
ある態様において、本明細書に提供される抗体は、対象において免疫反応を調節する方法において使用することができる。このような方法は、本明細書に提供される抗体を含む有効量の組成物を対象へ投与する段階を含みうる。いくつかの局面において、調節は、(a)T細胞活性化の増大;(b)T細胞増殖の増大;および/または(c)サイトカイン生成の増大を含みうる。免疫反応の調節をアッセイするための方法は当業者に周知であり、当業者はこのようなアッセイを容易に行うことができることが理解される。
特定の態様において、C10orf54媒介性疾患に関する1つまたは複数の症状の管理、予防、治療および/または軽減において使用するための組成物は、本明細書に記載の抗体を含む。別の特定の態様において、C10orf54媒介性疾患に関する1つまたは複数の症状の管理、予防、治療および/または軽減において使用するための組成物は、本明細書に記載の抗体の抗原結合断片、融合タンパク質または機能的断片を含む。
別の態様において、C10orf54媒介性疾患に関する1つまたは複数の症状の管理、予防、治療、および/または軽減において使用するための組成物は、本明細書に記載の1つまたは複数の抗体を含む。
本明細書において他の箇所でより詳細に議論されるように、本明細書に提供される組成物は、単独で用いることもできるか、または他の化合物または組成物と併用することもできる。その上、抗体はさらに、N末端もしくはC末端で異種ポリペプチドと組換えで融合されうるか、またはポリペプチドもしくは他の組成物と化学的にコンジュゲートされうる(共有結合的または非共有結合的コンジュゲーションを含む)。例えば、本明細書に提供される抗体は、検出アッセイにおける標識として、および異種ポリペプチド、薬物、放射性ヌクレオチド、または毒素などのエフェクター分子として有用な分子と、組換えで融合されうるかまたはコンジュゲートされうる。例えば、PCT公報WO 92/08495;WO 91/14438;WO 89/12624;米国特許第5,314,995号;およびEP 396,387を参照のこと。
本明細書に提供される抗体は、例えば、インビトロおよびインビボ診断ならびに治療方法の両方において、C10orf54抗原を精製、検出、および標的化するために、使用されうる。例えば、改変抗体は、生物学的試料中のC10orf54のレベルを定性的におよび定量的に測定するためのイムノアッセイにおいて有用である。例えば、Harlow et al., Antibodies: A Laboratory Manual, (Cold Spring Harbor Laboratory Press, 2nd ed. 1988)(参照によりその全体が本明細書に組み入れられる)を参照のこと。
さらに、本明細書に提供される抗体、または抗体を含む薬学的組成物の有効量を対象へ投与することによって、C10orf54媒介性疾患に関する1つまたは複数の症状を管理、治療、予防、および/または改善する方法を、本明細書において提供する。1つの局面において、抗体は、実質的に精製されている(例えば、その効果を限定するかまたは望ましくない副作用を生じさせる物質を実質的に含まない)。特定の態様において、抗体はヒト化モノクローナル抗体である。療法を施される対象は、哺乳動物、例えば、非霊長動物(例えば、ウシ、ブタ、ウマ、ネコ、イヌ、ラットなど)または霊長動物(例えば、サル、例えばカニクイザル(cynomolgous monkey)、もしくはヒト)でありうる。特定の態様において、対象はヒトである。別の態様において、対象はC10orf54媒介性疾患を有するヒトである。
様々な送達システムが公知であり、リポソーム、微粒子、マイクロカプセル中への封入、抗体を発現することができる組換え細胞、受容体媒介エンドサイトーシス(例えば、Wu and Wu, J. Biol. Chem. 262:4429-4432 (1987)を参照のこと)、レトロウイルスもしくは他のベクターの一部としての核酸の構築などを含むが、これらに限定されない、予防処置用または治療用物質(例えば、本明細書に提供される抗体)を投与するために使用することができる。予防処置用もしくは治療用物質(例えば、本明細書に提供される抗体)または薬学的組成物を投与する方法としては、非経口投与(例えば、皮内、筋肉内、腹腔内、静脈内、および皮下)、硬膜外、ならびに粘膜(例えば、鼻腔内および経口経路)が挙げられるが、これらに限定されない。特定の態様において、予防処置用もしくは治療用物質(例えば、本明細書に提供される抗体)または薬学的組成物を、鼻腔内、筋肉内、静脈内、または皮下投与する。予防処置用もしくは治療用物質、または組成物は、任意の好都合な経路によって、例えば注入またはボーラス注射、上皮または粘膜皮内層による吸収(例えば、口腔粘膜、鼻腔内粘膜、直腸および腸粘膜など)によって投与してもよく、他の生物学的に活性な剤と一緒に投与してもよい。投与は全身または局所でありうる。加えて、例えば、吸入器またはネブライザー、およびエアロゾル化剤を含む製剤を使用することによって、経肺投与も使用することができる。例えば、米国特許第6,019,968号、同第5,985,320号、同第5,985,309号、同第5,934,272号、同第5,874,064号、同第5,855,913号、同第5,290,540号、および同第4,880,078号;ならびにPCT公報番号WO 92/19244、同WO 97/32572、同WO 97/44013、同WO 98/31346、および同WO 99/66903を参照されたく、これらの各々は参照によりそれらの全体が本明細書に組み入れられる。
特定の態様において、本明細書に提供される予防処置用もしくは治療用物質、または薬学的組成物を、処置を必要とする領域へ局所的に投与することが望ましい場合がある。これは、例えば、非限定的に、局所注入によって、局部投与によって(例えば、鼻腔内スプレーによって)、注射によって、またはインプラントによって達成されてもよく、インプラントは、シアラスティック膜(sialastic membrane)などの膜、または繊維を含む、多孔性、非多孔性、またはゼラチン状材料のものである。ある態様において、本明細書に提供される抗体を投与する場合、抗体が吸収しない材料を用いるように注意しなければならない。
別の態様において、本明細書に提供される治療用物質または組成物は、小胞、特にリポソームにより送達することができる(Langer, 1990, Science 249:1527-1533; Treat et al., in Liposomes in the Therapy of Infectious Disease and Cancer, Lopez-Berestein and Fidler (eds.), Liss, New York, pp. 353- 365 (1989); Lopez-Berestein, 同書, pp. 317-327を参照のこと;一般的に同書を参照のこと)。
別の態様において、本明細書に提供される治療用物質または組成物は、制御放出または徐放システムにより送達することができる。1つの態様において、制御放出または徐放を達成するために、ポンプを用いてもよい(Langer, 前記; Sefton, 1987, CRC Crit. Ref. Biomed. Eng. 14:20; Buchwald et al., 1980, Surgery 88:507; Saudek et al., 1989, N. Engl. J. Med. 321:574を参照のこと)。別の態様において、本明細書に提供される治療用物質(例えば、本明細書に提供される抗体)または組成物の制御放出または徐放を達成するために、ポリマー材料を用いることができる(例えば、Medical Applications of Controlled Release, Langer and Wise (eds.), CRC Pres., Boca Raton, Florida (1974); Controlled Drug Bioavailability, Drug Product Design and Performance, Smolen and Ball (eds.), Wiley, New York (1984); Ranger and Peppas, 1983, J., Macromol. Sci. Rev. Macromol. Chem. 23:61を参照のこと;Levy et al., 1985, Science 228:190; During et al., 1989, Ann. Neurol. 25:351; Howard et al., 1989, J. Neurosurg. 7 1:105); 米国特許第5,679,377号;米国特許第5,916,597号;米国特許第5,912,015号;米国特許第5,989,463号;米国特許第5,128,326号;PCT公報番号WO 99/15154;およびPCT公報番号WO 99/20253も参照のこと。徐放性製剤において使用されるポリマーの例としては、ポリ(2-ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(アクリル酸)、ポリ(エチレン-コ-酢酸ビニル)、ポリ(メタクリル酸)、ポリグリコリド(PLG)、ポリアンヒドリド、ポリ(N-ビニルピロリドン)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリアクリルアミド、ポリ(エチレングリコール)、ポリラクチド(PLA)、ポリ(ラクチド-コ-グリコリド)(PLGA)、およびポリオルトエステルが挙げられるが、これらに限定されない。特定の態様において、徐放性製剤において用いられるポリマーは、不活性であり、浸出性の不純物を含まず、保存時に安定であり、無菌であり、かつ生分解性である。さらに他の態様において、制御放出または徐放システムを、治療標的、例えば鼻腔または肺の近位に配置して、それにより全身用量のごく一画分のみを必要とすることができる(例えば、Goodson, in Medical Applications of Controlled Release, 前記, vol. 2, pp. 115-138 (1984)を参照のこと)。制御放出システムはLanger (1990, Science 249:1527-1533)によって概説で議論されている。当業者に公知の任意の技術が、1つまたは複数の本明細書に提供される抗体を含む徐放性製剤を作製するために用いられうる。例えば、米国特許第4,526,938号、PCT公報WO 91/05548、PCT公報WO 96/20698、Ning et al., 1996, "Intratumoral Radioimmunotherapy of a Human Colon Cancer Xenograft Using a Sustained-Release Gel," Radiotherapy & Oncology 39:179- 189、Song et al., 1995, "Antibody Mediated Lung Targeting of Long-Circulating Emulsions," PDA Journal of Pharmaceutical Science & Technology 50:372-397、Cleek et al., 1997, "Biodegradable Polymeric Carriers for a bFGF Antibody for Cardiovascular Application," Pro. Int'l. Symp. Control. Rel. Bioact. Mater. 24:853-854、およびLam et al., 1997, "Microencapsulation of Recombinant Humanized Monoclonal Antibody for Local Delivery," Proc. Int'l. Symp. Control Rel. Bioact. Mater. 24:759-760を参照のこと。
特定の態様において、本明細書に提供される組成物が予防処置用または治療用物質(例えば、本明細書に提供される抗体)をコードする核酸である場合、該核酸を適切な核酸発現ベクターの一部として構築し、かつ、例えばレトロウイルスベクター(米国特許第4,980,286号を参照のこと)の使用によって、または直接注入によって、または微粒子衝突(例えば、遺伝子銃;バイオリスティック、Dupont)によって、または脂質によるコーティング、もしくは細胞表面受容体、もしくはトランスフェクト剤の使用によって、細胞内となるように該核酸を投与することによって、または核に入ることが知られているホメオボックス様ペプチドに連結して該核酸を投与することなどによって、その核酸がコードする治療用物質の発現を促進するためにインビボで投与することができる(例えば、Joliot et al., 1991, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 88:1864-1868を参照のこと)。代替的に、相同組換えによって発現させるために、核酸を細胞内に導入して宿主細胞DNAに組み入れることができる。
特定の態様において、組成物は、1つ、2つ、またはそれ以上の本明細書に提供される抗体を含む。別の態様において、組成物は、1つ、2つ、またはそれ以上の本明細書に提供される抗体、および本明細書に提供される抗体以外の予防処置用または治療用物質を含む。ある態様において、物質は、C10orf54媒介性疾患に関する1つまたは複数の症状の予防、治療および/または軽減について、有用であることが公知であるか、または使用されていたかもしくは現在使用されている。予防処置用または治療用物質に加えて、本明細書に提供される組成物はまた担体を含みうる。
本明細書に提供される組成物は、単位剤形の作製において使用することができる薬学的組成物(例えば、対象または患者への投与に適している組成物)の製造において有用な原薬組成物を含む。特定の態様において、本明細書に提供される組成物は薬学的組成物である。そのような組成物は、1つまたは複数の予防処置用または治療用物質(例えば、本明細書に提供される抗体または他の予防処置用または治療用物質)の予防処置的または治療的有効量と、薬学的に許容される担体とを含む。ある態様において、薬学的組成物は、対象への投与経路に適するように製剤化される。
特定の態様において、組成物は、ヒトへの静脈内投与に適した薬学的組成物としてルーチンな手順に従って製剤化される。典型的に、静脈内投与用組成物は、無菌等張水性緩衝液中の溶液である。必要ならば、組成物は、可溶化剤および注射部位の痛みを軽減するために局所麻酔薬、例えばリグノカインも含みうる。しかし、このような組成物は、静脈内以外の経路によって投与してもよい。
一般的に、本明細書に提供される組成物の成分は、別々にまたは併せて混合するかのいずれかで、単位剤形、例えば、凍結乾燥粉末、または無水濃縮物として、活性剤の量を表示する密封容器、例えばアンプルまたは小袋中で供給される。組成物を注入により投与する場合、無菌薬学的等級の水または食塩水を含む注入ビンで分配することができる。組成物を注射により投与する場合、成分を投与前に混合できるように注射用滅菌水または食塩水のアンプルを提供できる。
ある態様において、本明細書に提供される抗体は、抗体の量を表示するアンプルまたは小袋などの密封容器中にパッケージされる。1つの態様において、抗体は、密封容器中の乾燥滅菌凍結乾燥粉末または無水濃縮物として供給されて、例えば水または食塩水によって、対象へ投与するために適切な濃度へ再構成することができる。ある態様において、抗体は、少なくとも0.1 mg、少なくとも0.5 mg、少なくとも1 mg、少なくとも2 mg、または少なくとも3 mg、例えば、少なくとも5 mg、少なくとも10 mg、少なくとも15 mg、少なくとも25 mg、少なくとも30 mg、少なくとも35 mg、少なくとも45 mg、少なくとも50 mg、少なくとも60 mg、少なくとも75 mg、少なくとも80 mg、少なくとも85 mg、少なくとも90 mg、少なくとも95 mg、または少なくとも100 mgの単位投与量で密封容器中に乾燥滅菌凍結乾燥粉末として供給される。凍結乾燥抗体は、その当初の容器において2〜8℃で保存することができ、抗体は、再構成された後12時間以内、例えば6時間以内、5時間以内、3時間以内、または1時間以内に投与することができる。代替の態様において、抗体は、抗体の量および濃度を示す密封容器において液体形態で供給される。ある態様において、抗体の液体形態は、少なくとも0.1 mg/ml、少なくとも0.5 mg/ml、または少なくとも1 mg/ml、例えば、少なくとも5 mg/ml、少なくとも10 mg/ml、少なくとも15 mg/ml、少なくとも25 mg/ml、少なくとも30 mg/ml、少なくとも40 mg/ml、少なくとも50 mg/ml、少なくとも60 mg/ml、少なくとも70 mg/ml、少なくとも80 mg/ml、少なくとも90 mg/ml、または少なくとも100 mg/mlで密封容器において供給される。
本明細書に提供される組成物は、中性のまたは塩の形態として製剤化することができる。薬学的に許容される塩は、塩酸、リン酸、酢酸、シュウ酸、酒石酸等に由来する塩など、陰イオンにより形成された塩、およびナトリウム、カリウム、アンモニウム、カルシウム、水酸化第二鉄、イソプロピルアミン、トリエチルアミン、2-エチルアミノエタノール、ヒスチジン、プロカイン等に由来する塩など、陽イオンにより形成された塩を含む。
C10orf54媒介性疾患に関する1つまたは複数の症状の予防、治療、および/または軽減において有効である本明細書に提供される治療用物質(例えば、本明細書に提供される抗体)または組成物の量は、標準的な臨床技術によって決定することができる。
したがって、約0.1μg/ml〜約450μg/ml、いくつかの態様において、少なくとも0.1μg/ml、少なくとも0.2μg/ml、少なくとも0.4μg/ml、少なくとも0.5μg/ml、少なくとも0.6μg/ml、少なくとも0.8μg/ml、少なくとも1μg/ml、少なくとも1.5μg/ml、例えば少なくとも2μg/ml、少なくとも5μg/ml、少なくとも10μg/ml、少なくとも15μg/ml、少なくとも20μg/ml、少なくとも25μg/ml、少なくとも30μg/ml、少なくとも35μg/ml、少なくとも40μg/ml、少なくとも50μg/ml、少なくとも75μg/ml、少なくとも100μg/ml、少なくとも125μg/ml、少なくとも150μg/ml、少なくとも200μg/ml、少なくとも250μg/ml、少なくとも300μg/ml、少なくとも350μg/ml、少なくとも400μg/ml、または少なくとも450μg/mlの血清力価をもたらす抗体または組成物の投与量が、C10orf54媒介性疾患に関する1つまたは複数の症状の予防、治療、および/または軽減のためにヒトへ投与することができる。加えて、最適な投与量範囲を特定するのに役立てるために、インビトロアッセイ法を任意で用いてもよい。製剤において使用されるべき正確な用量はまた、投与経路、およびC10orf54媒介性疾患の重篤度に依存し、実施者の判断および各患者の状況に従って決定されるべきである。
有効量は、インビトロまたは動物モデル試験系に由来する用量反応曲線から推定してもよい。
本明細書に提供される抗体について、患者へ投与される投与量は、ある態様において、0.1 mg/kg〜100 mg/kg患者体重とすることができる。いくつかの態様において、患者へ投与される投与量は、約1 mg/kg〜約75 mg/kg患者体重である。ある態様において、患者へ投与される投与量は、1 mg/kg〜20 mg/kg患者体重、例えば、1 mg/kg〜5 mg/kg患者体重である。一般に、ヒト抗体は、外来ポリペプチドに対する免疫反応に起因して、他の生物種由来の抗体よりも人体内でより長い半減期を有する。したがって、多くの場合、ヒト抗体のより低い投与量および頻度のより低い投与が可能である。さらに、本明細書に提供される抗体の投与量ならびに投与の頻度を、例えば、脂質化などの修飾によって抗体の取込みおよび組織貫通を増強させることによって減らしてもよい。
1つの態様において、およそ100 mg/kgまたはそれ未満、およそ75 mg/kgまたはそれ未満、およそ50 mg/kgまたはそれ未満、およそ25 mg/kgまたはそれ未満、およそ10 mg/kgまたはそれ未満、およそ5 mg/kgまたはそれ未満、およそ1 mg/kgまたはそれ未満、およそ0.5 mg/kgまたはそれ未満、またはおよそ0.1 mg/kgまたはそれ未満の本明細書に提供される抗体を、C10orf54媒介性疾患に関する1つまたは複数の症状を予防、治療または軽減するために、5回、4回、3回、2回、または1回投与する。いくつかの態様において、本明細書に提供される抗体は約1〜12回投与され、用量は、医師によって決定されるように、必要に応じて、例えば、毎週、2週毎、毎月、2ヵ月毎、3ヶ月毎などで、投与されうる。いくつかの態様において、より低い用量(例えば、1〜15 mg/kg)をより頻繁に(例えば、3〜6回)投与することができる。他の態様において、より高い用量(例えば、25〜100 mg/kg)をより少ない頻度で(例えば、1〜3回)投与することができる。しかし、当業者に明らかであるように、他の投与量およびスケジュールは容易に決定可能であり、本発明の範囲内にある。
特定の態様において、およそ100 mg/kg、およそ75 mg/kgまたはそれ未満、およそ50 mg/kgまたはそれ未満、およそ25 mg/kgまたはそれ未満、およそ10 mg/kgまたはそれ未満、およそ5 mg/kgまたはそれ未満、およそ1 mg/kgまたはそれ未満、およそ0.5 mg/kgまたはそれ未満、およそ0.1 mg/kgまたはそれ未満の徐放性製剤中の本明細書に提供される抗体を、C10orf54媒介性疾患に関する1つまたは複数の症状を予防、治療、および/または軽減するために、ヒトなどの対象へ投与する。別の特定の態様において、およそ100 mg/kg、およそ75 mg/kgまたはそれ未満、およそ50 mg/kgまたはそれ未満、およそ25 mg/kgまたはそれ未満、およそ10 mg/kgまたはそれ未満、およそ5 mg/kgまたはそれ未満、およそ1 mg/kgまたはそれ未満、およそ0.5 mg/kgまたはそれ未満、またはおよそ0.1 mg/kgまたはそれ未満の徐放性製剤中でない本明細書に提供される抗体のボーラスを、C10orf54媒介性疾患に関する1つまたは複数の症状を予防、治療、および/または軽減するために、ヒトなどの対象へ投与し、一定期間後に、およそ100 mg/kg、およそ75 mg/kgまたはそれ未満、およそ50 mg/kgまたはそれ未満、およそ25 mg/kgまたはそれ未満、およそ10 mg/kgまたはそれ未満、およそ5 mg/kgまたはそれ未満、およそ1 mg/kgまたはそれ未満、およそ0.5 mg/kgまたはそれ未満、またはおよそ5 mg/kgまたはそれ未満の徐放中の本明細書に提供される抗体を、対象へ1、2、3、または4回(例えば、鼻腔内または筋肉内)投与する。この態様によれば、一定期間は、1〜5日間、1週間、2週間、または1ヵ月とすることができる。
いくつかの態様において、単回用量の本明細書に提供される抗体を、C10orf54媒介性疾患に関する1つまたは複数の症状を予防、治療および/または軽減するために、1年間にわたって2週間(例えば、約14日)間隔で2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12回、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、または26回患者へ投与し、用量は、約0.1 mg/kg、約0.5 mg/kg、約1 mg/kg、約5 mg/kg、約10 mg/kg、約15 mg/kg、約20 mg/kg、約25 mg/kg、約30 mg/kg、約35 mg/kg、約40 mg/kg、約45 mg/kg、約50 mg/kg、約55 mg/kg、約60 mg/kg、約65 mg/kg、約70 mg/kg、約75 mg/kg、約80 mg/kg、約85 mg/kg、約90 mg/kg、約95 mg/kg、約100 mg/kg、またはそれらの組み合わせからなる群より選択される(例えば、毎月用量の各用量は同一であってもよく同一でなくてもよい)。
別の態様において、単回用量の本明細書に提供される抗体を、C10orf54媒介性疾患に関する1つまたは複数の症状を予防、治療および/または軽減するために、1年間にわたって約1ヵ月(例えば、約30日)間隔で2、3、4、5、6、7、8、9、10、11または12回患者へ投与し、用量は、約0.1 mg/kg、約0.5 mg/kg、約1 mg/kg、約5 mg/kg、約10 mg/kg、約15 mg/kg、約20 mg/kg、約25 mg/kg、約30 mg/kg、約35 mg/kg、約40 mg/kg、約45 mg/kg、約50 mg/kg、約55 mg/kg、約60 mg/kg、約65 mg/kg、約70 mg/kg、約75 mg/kg、約80 mg/kg、約85 mg/kg、約90 mg/kg、約95 mg/kg、約100 mg/kg、またはそれらの組み合わせからなる群より選択される(例えば、毎月用量の各用量は同一であってもよく同一でなくてもよい)。
1つの態様において、単回用量の本明細書に提供される抗体を、C10orf54媒介性疾患の症状を治療、予防および/または軽減するために、1年間にわたって約2ヵ月(例えば、約60日)間隔で2、3、4、5または6回患者へ投与し、用量は、約0.1 mg/kg、約0.5 mg/kg、約1 mg/kg、約5 mg/kg、約10 mg/kg、約15 mg/kg、約20 mg/kg、約25 mg/kg、約30 mg/kg、約35 mg/kg、約40 mg/kg、約45 mg/kg、約50 mg/kg、約55 mg/kg、約60 mg/kg、約65 mg/kg、約70 mg/kg、約75 mg/kg、約80 mg/kg、約85 mg/kg、約90 mg/kg、約95 mg/kg、約100 mg/kg、またはそれらの組み合わせからなる群より選択される(例えば、2ヵ月毎の各用量は同一であってもよく同一でなくてもよい)。
いくつかの態様において、単回用量の本明細書に提供される抗体を、C10orf54媒介性疾患に関する1つまたは複数の症状を治療、予防および/または軽減するために、1年間にわたって約3ヵ月(例えば、約120日)間隔で2、3、または4回患者へ投与し、用量は、約0.1 mg/kg、約0.5 mg/kg、約1 mg/kg、約5 mg/kg、約10 mg/kg、約15 mg/kg、約20 mg/kg、約25 mg/kg、約30 mg/kg、約35 mg/kg、約40 mg/kg、約45 mg/kg、約50 mg/kg、約55 mg/kg、約60 mg/kg、約65 mg/kg、約70 mg/kg、約75 mg/kg、約80 mg/kg、約85 mg/kg、約90 mg/kg、約95 mg/kg、約100 mg/kg、またはそれらの組み合わせからなる群より選択される(例えば、3ヵ月毎の各用量は同一であってもよく同一でなくてもよい)。
ある態様において、本明細書に提供される抗体の用量についての患者への投与経路は、鼻腔内、筋肉内、静脈内、またはそれらの組み合わせであるが、本明細書に記載される他の経路も許容される。各用量は、同一の投与経路によって投与されても投与されなくてもよい。いくつかの態様において、本明細書に提供される抗体は、本明細書に提供される同じまたは異なる抗体の他の投与と同時にまたはこれに続いて、複数の投与経路によって投与されてもよい。
ある態様において、本明細書に提供される抗体を対象へ予防処置的にまたは治療的に投与する。C10orf54媒介性疾患またはその症状を予防するか、和らげるか、または軽減するために、抗体を対象へ予防処置的にまたは治療的に投与することができる。
抗体の診断的使用
C10orf54抗原と結合する、標識された本明細書に提供される抗体ならびにその誘導体および類似体は、C10orf54媒介性疾患を検出、診断、またはモニタリングするために診断目的で使用することができる。さらに、(a)C10orf54抗原と結合する1つまたは複数の本明細書に提供される抗体を使用して対象の細胞または組織試料中のC10orf54抗原の発現をアッセイする段階;ならびに(b)C10orf54抗原のレベルと、対照レベル、例えば、正常組織試料(例えば、C10orf54媒介性疾患を有さない患者由来、または疾患発症前の同じ患者由来)中のレベルとを比較する段階であって、C10orf54抗原の対照レベルと比較してのC10orf54抗原のアッセイされたレベルの増加がC10orf54媒介性疾患を示す、段階を含む、C10orf54媒介性疾患の検出のための方法を、本明細書において提供する。
さらに、(a)C10orf54抗原と結合する1つまたは複数の本明細書に提供される抗体を使用して、個体の細胞または組織試料中のC10orf54抗原のレベルをアッセイする段階;ならびに(b)C10orf54抗原のレベルと、対照レベル、例えば、正常組織試料中のレベルとを比較する段階であって、C10orf54抗原の対照レベルと比較してのアッセイされたC10orf54抗原レベルの増加がC10orf54媒介性疾患を示す、段階を含む、C10orf54媒介性疾患を診断するための診断アッセイ法を、本明細書において提供する。C10orf54媒介性疾患のより確定的な診断は、保健専門家がより早く予防的方策または積極的な治療を用い、それによってC10orf54媒介性疾患の発生またはさらなる進行を予防することを可能にしうる。
本明細書に提供される抗体は、本明細書に記載されるかまたは当業者に公知である古典的な免疫組織学的な方法を使用して生物学的試料中のC10orf54抗原レベルをアッセイするために使用することができる(例えば、Jalkanen et al., 1985, J. Cell. Biol. 101:976-985;およびJalkanen et al., 1987, J. Cell . Biol. 105:3087-3096を参照のこと)。タンパク質遺伝子発現を検出するために有用な他の抗体に基づく方法としては、イムノアッセイ法、例えば、酵素結合免疫吸着アッセイ法(ELISA)およびラジオイムノアッセイ法(RIA)が挙げられる。好適な抗体アッセイ標識は、当技術分野において公知であり、これらとしては、酵素標識、例えば、グルコースオキシダーゼ;放射性同位体、例えば、ヨウ素(125I、121I)、炭素(14C)、硫黄(35S)、トリチウム(3H)、インジウム(121In)、およびテクネチウム(99Tc);発光性標識、例えば、ルミノール;ならびに蛍光性標識、例えば、フルオレセインおよびローダミン、ならびにビオチンが挙げられる。
本明細書に提供される1つの局面は、ヒトにおけるC10orf54媒介性疾患の検出および診断である。1つの態様において、診断は、(a)C10orf54抗原と結合する有効量の標識抗体を対象へ(例えば、非経口、皮下、または腹腔内)投与すること;(b)C10orf54抗原が発現されている対象中の部位で標識抗体が優先的に濃縮することを可能にするために(および結合されていない標識分子がバックグラウンドレベルまで除去されるために)、投与後にある時間間隔の間待つこと;(c)バックグラウンドレベルを測定すること;ならびに(d)対象中の標識抗体を検出することであって、その結果、バックグラウンドレベルを超える標識抗体の検出が、対象がC10orf54媒介性疾患を有することを示す、ことを含む。バックグラウンドレベルは、検出された標識分子の量と特定のシステムについて前もって測定された標準値とを比較することを含む、様々な方法によって測定することができる。
対象のサイズおよび用いられるイメージングシステムは、診断画像をもたらすために必要とされるイメージング部分の量を決定することが、当技術分野において理解されると考えられる。放射性同位体部分の場合、ヒト対象については、注射される放射能の量は、通常、約5〜20ミリキュリーの99Tcの範囲である。次いで、標識抗体は、特異的タンパク質を含有する細胞の位置に優先的に蓄積する。インビボ腫瘍イメージングについては、S.W. Burchiel et al., "Immunopharmacokinetics of Radiolabeled Antibodies and Their Fragments." (Chapter 13 in Tumor Imaging: The Radiochemical Detection of Cancer, S.W. Burchiel and B.A. Rhodes, eds., Masson Publishing Inc. (1982) に記載されている。
用いられる標識の種類および投与様式を含む、いくつかの変数に依存して、対象中の部位で標識抗体が優先的に濃縮することを可能にするための、および結合されていない標識分子がバックグラウンドレベルまで除去されるための、投与後の時間間隔は、6〜48時間または6〜24時間または6〜12時間である。他の態様において、投与後の時間間隔は5〜20日または5〜10日である。
1つの態様において、C10orf54媒介性疾患のモニタリングは、C10orf54媒介性疾患を診断するための方法を、例えば、初期診断後1ヵ月、初期診断後6ヵ月、初期診断後1年などに、繰り返すことによって行う。
標識分子の存在は、インビボスキャニングについて当技術分野において公知の方法を使用して対象において検出することができる。これらの方法は用いられる標識の種類に依存する。当業者は、特定の標識を検出するための適切な方法を決定することができると考えられる。本明細書に提供される診断方法において用いられうる方法および装置としては、コンピューター断層撮影法(CT)、全身スキャン、例えば陽電子放射断層法(position emission tomography)(PET)、磁気共鳴映像法(MRI)、および超音波検査法が挙げられるが、これらに限定されない
特定の態様において、分子を放射性同位体で標識し、放射線応答性外科用機器を用いて患者内で検出する(Thurstonら、米国特許第5,441,050号)。別の態様において、分子を蛍光性化合物で標識し、蛍光応答性スキャニング機器を用いて患者内で検出する。別の態様において、分子を陽電子放射金属で標識し、陽電子放射断層法を用いて患者内で検出する。さらに他の態様において、分子を常磁性標識で標識し、磁気共鳴映像法(MRI)を用いて患者内で検出する。
抗体を生成する方法
抗原と結合する本明細書に提供される抗体は、抗体の合成について当技術分野で公知の任意の方法によって、特に、化学合成または組換え発現技術によって、生成することができる。本発明の実施は、別段の指示がない限り、分子生物学、微生物学、遺伝子分析、組換えDNA、有機化学、生化学、PCR、オリゴヌクレオチド合成および修飾、核酸ハイブリダイゼーション、ならびに当技術分野の技能内の関連分野における従来の技術を用いる。これらの技術は、本明細書に引用される参照文献に記載されており、文献において完全に説明されている。例えば、Maniatis et al. (1982) Molecular Cloning: A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory Press; Sambrook et al. (1989), Molecular Cloning: A Laboratory Manual, Second Edition, Cold Spring Harbor Laboratory Press; Sambrook et al. (2001) Molecular Cloning: A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, NY; Ausubel et al., Current Protocols in Molecular Biology, John Wiley & Sons (1987 and annual updates); Current Protocols in Immunology, John Wiley & Sons (1987 and annual updates) Gait (ed.) (1984) Oligonucleotide Synthesis: A Practical Approach, IRL Press; Eckstein (ed.) (1991) Oligonucleotides and Analogues: A Practical Approach, IRL Press; Birren et al. (eds.) (1999) Genome Analysis: A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory Pressを参照のこと。
抗原と結合するポリクローナル抗体は、当技術分野で周知の様々な技法を用いて生成することができる。例えば、ヒト抗原に特異的なポリクローナル抗体を含有する血清の生成を誘導するために、ウサギ、マウス、ラットなどを含むがこれらに限定されない様々なホスト動物へヒト抗原を投与することができる。様々なアジュバントが、ホスト種に依存して、免疫反応を増大させるために使用されてもよく、フロイント(完全および不完全)、ミネラルゲル、例えば水酸化アルミニウム、界面活性物質、例えばリゾレシチン、プルロニックポリオール、ポリアニオン、ペプチド、オイルエマルジョン、キーホールリンペットヘモシアニン、ジニトロフェノール、ならびに潜在的に有用なヒトアジュバント、例えば、BCG(カルメット・ゲラン桿菌)およびコリネバクテリウム・パルバム(corynebacterium parvum)を含むが、これらに限定されない。このようなアジュバントも当技術分野において周知である。
モノクローナル抗体は、ハイブリドーマ、組換え、およびファージディスプレイ技法、またはその組合せの使用を含む当技術分野で公知の多種多様な技法を用いて調製することができる。例えば、モノクローナル抗体は、当技術分野において公知であり、例えば、Harlow et al., Antibodies: A Laboratory Manual, (Cold Spring Harbor Laboratory Press, 2nd ed. 1988); Hammerling et al., in: Monoclonal Antibodies and T-Cell Hybridomas 563 681 (Elsevier, N.Y., 1981)に教示されているものを含むハイブリドーマ技法を用いて生成することができる(前記参照文献は、それらの全体が参照により組み入れられる)。「モノクローナル抗体」という用語は、本明細書で用いる場合、ハイブリドーマ技術によって生成した抗体に限定されない。モノクローナル抗体を生成する他の例示的な方法が本明細書において他の箇所で議論される;例えば、KMマウス(商標)の使用。モノクローナル抗体を生成する追加の例示的な方法を、本明細書の実施例に提供する。
ハイブリドーマ技術を使用して特定の抗体を生成およびスクリーニングするための方法は、ルーチンであり、当技術分野で周知である。簡単に述べると、マウスをC10orf54抗原で免疫し、いったん免疫応答が検出されたなら、例えば、マウス血清中にC10orf54抗原に特異的な抗体が検出されたなら、マウスの脾臓を摘出し、脾細胞を単離する。次いで、周知の技法によって、脾細胞を任意の適切な骨髄腫細胞、例えばATCCから入手可能なSP20細胞系由来の細胞と融合させる。ハイブリドーマを選択し、限界希釈によってクローン化する。
さらに、RIMMS(反復免疫、複数部位)技術を用いて、動物を免疫することができる(その全体が参照により本明細書に組み入れられる、Kilptrack et al., 1997 Hybridoma 16:381-9)。次いで、ハイブリドーマクローンを、所定のポリペプチドに結合することができる抗体を分泌する細胞について当技術分野において公知の方法によりアッセイする。一般的に高レベルの抗体を含む腹水液を、陽性のハイブリドーマクローンでマウスを免疫することにより作製することができる。
したがって、さらに、本明細書に提供される改変抗体を分泌するハイブリドーマ細胞を培養することによって抗体を生成する方法を、本明細書において提供し、ある態様において、そのハイブリドーマを、C10orf54抗原で免疫したマウスから単離した脾細胞を骨髄腫細胞と融合することによって生成し、次いで融合で得たハイブリドーマを、C10orf54抗原と結合できる抗体を分泌するハイブリドーマクローンについてスクリーニングする。
特異的C10orf54抗原を認識する抗体断片は、当業者に公知の任意の技法によって生成することができる。例えば、本明細書に提供されるFabおよびF(ab')2断片は、パパイン(Fab断片を生成するため)またはペプシン(F(ab')2断片を生成するため)などの酵素を用いた免疫グロブリン分子のタンパク質分解切断によって生成することができる。F(ab')2断片は、可変領域、軽鎖定常領域および重鎖のCH1ドメインを含む。さらに、本明細書に提供される抗体は、当技術分野で公知の様々なファージディスプレイ法を用いて生成することもできる。
例えば、抗体は、様々なファージディスプレイ法を使用して作製することもできる。ファージディスプレイ法では、機能的抗体ドメインは、それらをコードするポリヌクレオチド配列をもつファージ粒子の表面上にディスプレイされている。特に、VHおよびVLドメインをコードするDNA配列は、動物cDNAライブラリー(例えば、罹患組織のヒトまたはマウスcDNAライブラリー)から増幅される。VHおよびVLドメインをコードするDNAをscFvリンカーと一緒にPCRによって組換え、ファージミド・ベクター中にクローニングする。このベクターを大腸菌(E. coli)中にエレクトロポレーションし、その大腸菌にヘルパー・ファージを感染させる。これらの方法で使用するファージは、典型的に、fdおよびM13を含む線状ファージであり、そのVHおよびVLドメインは、ファージ遺伝子IIIまたは遺伝子VIIIのいずれかと通常組換えで融合させる。特定の抗原と結合する抗原結合ドメインを発現するファージは、抗原、例えば、標識した抗原または固体表面もしくはビーズに結合もしくは捕捉された抗原を用いて、選択または同定することができる。本明細書に提供される抗体を作製するのに使用できるファージディスプレイ法の例には、Brinkman et al., 1995, J. Immunol. Methods 182:41-50;Ames et al., 1995, J. Immunol. Methods 184:177-186;Kettleborough et al., 1994, Eur. J. Immunol. 24:952-958;Persic et al., 1997, Gene 187:9-18;Burton et al., 1994, Advances in Immunology 57:191-280;PCT出願番号PCT/GB91/01134;国際公報番号WO 90/02809、同WO 91/10737、同WO 92/01047、同WO 92/18619、同WO 93/11236、同WO 95/15982、同WO 95/20401、および同W097/13844;ならびに米国特許第5,698,426号、同第5,223,409号、同第5,403,484号、同第5,580,717号、同第5,427,908号、同第5,750,753号、同第5,821,047号、同第5,571,698号、同第5,427,908号、同第5,516,637号、同第5,780,225号、同第5,658,727号、同第5,733,743号および同第5,969,108号に記載されているものが挙げられ;これらの各々は参照によりその全体が本明細書に組み入れられる。
上記の参照文献に記載のように、ファージ選択の後、ファージから抗体コード領域を単離し、それを用いて、ヒト抗体などの抗体全体、または任意の他の所望の抗原結合断片を生成し、そして、例えば、下記に記載のように、哺乳動物細胞、昆虫細胞、植物細胞、酵母、および細菌を含む任意の所望の宿主中で発現させることができる。Fab、Fab'およびF(ab')2断片を組換えで生成する技法も、PCT公報番号WO 92/22324;Mullinax et al., 1992, BioTechniques 12(6):864-869;Sawai et al., 1995, AJRI 34:26-34;およびBetter et al., 1988, Science 240:1041-1043に開示されるものなどの当技術分野で公知の方法を用いて使用することができる(前記参照文献は参照によりそれらの全体が組み入れられる)。
抗体全体を生成するためには、VHまたはVLヌクレオチド配列、制限部位、および制限部位を保護するためのフランキング配列を含むPCRプライマーを使用して、scFvクローンのVHまたはVL配列を増幅させることができる。当業者に公知のクローニング技術を利用することによって、PCRで増幅したVHドメインをVH定常領域、例えば、ヒトγ4定常領域を発現するベクター中にクローン化することができ、PCRで増幅したVLドメインをVL定常領域、例えば、ヒトκまたはλ定常領域を発現するベクター中にクローン化することができる。VHおよびVLドメインは、必要な定常領域を発現する1つのベクターにクローン化することもできる。次いで、当業者に公知の技術を用いて、重鎖変換ベクターおよび軽鎖変換ベクターを細胞系に同時トランスフェクトして、完全長抗体、例えばIgG、を発現する安定的または一過性細胞系を生成する。
ヒトにおける抗体のインビボ使用およびインビトロ検出アッセイを含むいくつかの使用については、ヒト抗体またはキメラ抗体を使用することができる。ヒト対象の治療的処置については、完全にヒトの抗体が特に望ましい。ヒト抗体は、ヒト免疫グロブリン配列由来の抗体ライブラリーを用いて上記のファージディスプレイ法を含む当技術分野で公知の様々な方法によって作製することができる。米国特許第4,444,887号および同第4,716,111号;ならびに国際公報番号WO 98/46645、同WO 98/50433、同WO 98/24893、同WO 98/16654、同WO 96/34096、同WO 96/33735号および同WO 91/10741も参照のこと;これらの各々は参照によりその全体が本明細書に組み入れられる。
特定の態様において、ヒト抗体を生成する。ヒト抗体および/または完全ヒト抗体は、本明細書に提供される実施例を含む、当技術分野において公知の任意の方法を使用して生成することができる。例えば、機能的内因性免疫グロブリンを発現することができないがヒト免疫グロブリン遺伝子を発現できるトランスジェニックマウス。例えば、ヒト重鎖および軽鎖免疫グロブリン遺伝子複合体を、マウス胚性幹細胞中にランダムにまたは相同組換えによって導入することができる。あるいは、ヒト可変領域、定常領域、および多様性領域を、ヒト重鎖および軽鎖遺伝子に加えてマウス胚性幹細胞に導入することができる。マウス重鎖および軽鎖免疫グロブリン遺伝子は、相同組換えよるヒト免疫グロブリン遺伝子座の導入によって別々にまたは同時に非機能的にすることができる。特に、JH領域のホモ接合性欠失は、内因性抗体生成を阻害する。改変した胚性幹細胞を増殖させ、胚盤胞にマイクロインジェクションしてキメラマウスを作製する。次いで、キメラマウス同士を繁殖させて、ヒト抗体を発現するホモ接合性子孫を作製する。トランスジェニックマウスを、選択した抗原、例えば、ポリペプチドの全部または一部を用いて通常の方法で免疫する。該抗原に対するモノクローナル抗体は、従来のハイブリドーマ技術を用いて、その免疫化トランスジェニックマウスから得ることができる。トランスジェニックマウスが有するヒト免疫グロブリン導入遺伝子は、B細胞分化の際に再配列を起こし、続いてクラス・スイッチングおよび体細胞変異を生じる。したがって、このような技術を用いることによって、治療上有用なIgG、IgA、IgM、およびIgE抗体を生成することが可能である。ヒト抗体を生成するためのこの技術の概要については、Lonberg and Huszar (1995, Int. Rev. Immunol. 13:65-93)を参照のこと。ヒト抗体およびヒトモノクローナル抗体を生成するためのこの技術ならびにこうした抗体を生成するためのプロトコールの詳細な説明については、例えば、それらの全体が参照により本明細書に組み入れられるPCT公報番号WO 98/24893、同WO 96/34096、および同WO 96/33735;ならびに米国特許第5,413,923号、同第5,625,126号、同第5,633,425号、同第5,569,825号、同第5,661,016号、同第5,545,806号、同第5,814,318号、および同第5,939,598号を参照のこと。他の方法を本明細書の実施例に詳述する。さらに、Abgenix, Inc. (Freemont, CA)およびGenpharm (San Jose, CA)などの会社は、上記のものと類似の技術を用いて選択した抗原に対するヒト抗体の提供に携わることができる。
キメラ抗体は、異なる抗体部分が、異なる免疫グロブリン分子に由来している分子である。キメラ抗体を生成する方法は、当技術分野で公知である。例えば、Morrison, 1985, Science 229:1202;Oi et al., 1986, BioTechniques 4:214;Gillies et al., 1989, J. Immunol. Methods 125:191-202;ならびに米国特許第5,807,715号、同第4,816,567号、同第4,816,397号、および同第6,331,415号を参照されたく、これらは参照によりそれらの全体が本明細書に組み入れられる。
ヒト化抗体は、所定の抗原と結合することができ、ヒト免疫グロブリンのアミノ酸配列を実質的に有するフレームワーク領域と、非ヒト免疫グロブリンのアミノ酸配列を実質的に有するCDRとを含む抗体もしくはその変異体、またはその断片である。ヒト化抗体は、すべてまたは実質的にすべてのCDR領域が非ヒト免疫グロブリン(例えば、ドナー抗体)のものに合致し、すべてまたは実質的にすべてのフレームワーク領域がヒト免疫グロブリンコンセンサス配列のものである、少なくとも1つ、典型的に2つの可変ドメイン(Fab、Fab′、F(ab′)2、Fabc、Fv)を実質的にすべて含む。ある態様において、ヒト化抗体はまた、免疫グロブリン定常領域(Fc)の少なくとも一部分、典型的にヒト免疫グロブリンのものを含む。通常、抗体は、軽鎖と、重鎖の少なくとも可変ドメインとの両方を含む。抗体はまた、重鎖のCH1、ヒンジ、CH2、CH3、およびCH4領域も含むことができる。ヒト化抗体は、IgM、IgG、IgD、IgA、およびIgEを含む任意のクラスの免疫グロブリン、ならびにIgG1、IgG2、IgG3、およびIgG4を含む任意のアイソタイプから選択することができる。通常、定常ドメインは、ヒト化抗体が細胞傷害活性を示すことが望ましい場合、補体結合性定常ドメインであり、そのクラスは典型的にはIgG1である。こうした細胞傷害活性が望ましくない場合、定常ドメインはIgG2クラスでありうる。ある態様において用いることができるVLおよびVH定常ドメインの例としては、Johnson et al. (1997) J. Infect. Dis. 176, 1215-1224に記載されるC-カッパおよびC-ガンマ-1 (nG1m)、ならびに米国特許第5,824,307号に記載されるものが挙げられるが、これらに限定されない。ヒト化抗体は、複数のクラスまたはアイソタイプの配列を含むことができ、特定の定常ドメインを選択して所望のエフェクター機能を最適化することは、当技術分野の通常の技能の範囲内である。ヒト化抗体のフレームワークおよびCDR領域は、親配列と正確に合致している必要は無く、例えば、ドナーCDRまたはコンセンサスフレームワークは、少なくとも1つの残基の置換、挿入または欠失によって突然変異導入されてもよく、その結果、その部位におけるCDRまたはフレームワーク残基は、コンセンサスまたは移入抗体と合致しなくなる。しかし、こうした変異は広範囲にはならない。通常、ヒト化抗体残基の少なくとも75%、より頻繁には90%、または95%超が、親FRおよびCDR配列の残基と合致する。ヒト化抗体は、それだけには限らないが、CDRグラフティング(欧州特許番号EP 239400;国際公報番号WO 91/09967;ならびに米国特許第5,225,539号、同第5,530,101号、および同第5,585,089号)、ベニヤリング(veneering)またはリサーフェイシング(resurfacing)(欧州特許番号EP 592,106および同EP 519,596;Padlan, 1991, Molecular Immunology 28(4/5):489-498;Studnicka et al., 1994, Protein Engineering 7(6):805-814;およびRoguska et al., 1994, PNAS 91:969-973)、チェーンシャフリング(米国特許第5,565,332号)、ならびに例えば、米国特許第6,407,213号、米国特許第5,766,886号、WO 9317105、Tan et al., J. Immunol. 169:1119 25 (2002)、Caldas et al., Protein Eng. 13(5):353-60 (2000)、Morea et al., Methods 20(3):267 79 (2000)、Baca et al., J. Biol. Chem. 272(16):10678-84 (1997)、Roguska et al., Protein Eng. 9(10):895 904 (1996)、Couto et al., Cancer Res. 55 (23 Supp):5973s- 5977s (1995)、Couto et al., Cancer Res. 55(8):1717-22 (1995)、Sandhu JS, Gene 150(2):409-10 (1994)、およびPedersen et al., J. Mol. Biol. 235(3):959-73 (1994)に開示されている技術を含む、当技術分野で公知の様々な技術を用いて生成することができる。参照によりその全体が本明細書に組み入れられる、米国特許出願公開第US 2005/0042664 A1号(2005年2月24日)も参照のこと。多くの場合、フレームワーク領域中のフレームワーク残基を、CDRドナー抗体由来の対応する残基で置換して、抗原結合性を改変する(例えば改善する)。これらのフレームワーク置換は、当技術分野で周知の方法、例えば、CDRとフレームワーク残基の相互作用をモデリングして抗原結合に重要なフレームワーク残基を同定することにより、および配列比較を行って特定位置における異常フレームワーク残基を同定することにより、特定される(例えば、それらの全体が参照により本明細書に組み入れられる、Queenら、米国特許第5,585,089号;およびReichmann et al., 1988, Nature 332:323を参照のこと)。
単一ドメイン抗体、例えば、軽鎖を欠いている抗体は、当技術分野において周知の技術によって生成することができる。Riechmann et al., 1999, J. Immunol. 231:25-38;Nuttall et al., 2000, Curr. Pharm. Biotechnol. 1(3):253-263;Muylderman, 2001, J. Biotechnol. 74(4):277302;米国特許第6,005,079号;ならびに国際公報番号WO 94/04678、同WO 94/25591、および同WO 01/44301を参照されたく、これらの各々は参照によりその全体が本明細書に組み入れられる。
さらに、次に、C10orf54抗原と結合する抗体を利用して、当業者に周知の技術を用いて、抗原を「模倣する」抗イディオタイプ抗体を生成することができる(例えば、Greenspan and Bona, 1989, FASEB J. 7(5):437-444;およびNissinoff, 1991, J. Immunol. 147(8):2429-2438を参照のこと)。
抗体をコードするポリヌクレオチド
さらに、C10orf54(例えば、C10orf54ポリペプチド、C10orf54ポリペプチド断片、C10orf54エピトープ)と結合する本明細書に提供される抗体をコードするヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチドを、本明細書において提供する。さらに、本明細書に提供される抗体または改変抗体をコードするポリヌクレオチドへ、例えば上記に定義されるような、高ストリンジェンシー、中間または低ストリンジェンシーハイブリダイゼーション条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドを、本明細書において提供する。
ある態様において、本明細書に提供される核酸分子は、本明細書に開示されるVHおよび/もしくはVLアミノ酸配列、またはそれらの任意の組み合わせをコードする核酸配列(例えば、本明細書に提供される抗体、例えば、本明細書に提供される完全長抗体、抗体の重鎖および/もしくは軽鎖、または単鎖抗体をコードするヌクレオチド配列として)を含むかまたはからなる。
抗体の組換え発現
C10orf54抗原と結合する本明細書に提供される抗体(例えば、本明細書に提供される完全長抗体、抗体の重鎖および/もしくは軽鎖、または単鎖抗体)の組換え発現は、抗体をコードするポリヌクレオチドを含有する発現ベクターの構築を必要とする。抗体分子、抗体の重鎖もしくは軽鎖、またはその断片(例えば、重鎖および/または軽鎖可変ドメインを含有するもの)をコードするポリヌクレオチドがいったん得られると、抗体分子の産生用のベクターを、当技術分野において周知の技法を使用して組換えDNA技術によって生成してもよい。したがって、抗体をコードするヌクレオチド配列を含有するポリヌクレオチドを発現させることによってタンパク質を調製するための方法を、本明細書に記載する。当業者に周知である方法を使用して、抗体コード配列ならびに適切な転写および翻訳制御シグナルを含有する発現ベクターを構築することができる。これらの方法としては、例えば、インビトロ組換えDNA技術、合成技術、およびインビボ遺伝子組換えが挙げられる。したがって、さらに、プロモーターに機能的に連結された、本明細書に提供される抗体分子、抗体の重鎖もしくは軽鎖、抗体の重鎖もしくは軽鎖可変ドメインまたはその断片、または重鎖もしくは軽鎖CDRをコードするヌクレオチド配列を含む複製可能ベクターを、本明細書において提供する。そのようなベクターは、抗体分子の定常領域をコードするヌクレオチド配列を含むことが可能であり(例えば、国際公報番号WO86/05807および同WO89/01036;ならびに米国特許第5,122,464号を参照のこと)、重鎖全体、軽鎖全体、または重鎖全体および軽鎖全体の両方を発現させるためのベクター中に、抗体の可変ドメインをクローン化しうる。
発現ベクターは、従来技術によって宿主細胞に移入し、次いでそのトランスフェクト細胞を従来技術によって培養して、本明細書に提供される抗体を産生する。したがって、さらに、異種プロモーターに機能的に連結された、本明細書に提供される抗体もしくはその断片、またはその重鎖もしくは軽鎖、またはその断片、あるいは本明細書に提供される単鎖抗体をコードするポリヌクレオチドを含む宿主細胞を、本明細書において提供する。二重鎖抗体を発現するためのある態様において、以下に詳述するように、免疫グロブリン分子全体を発現させるための宿主細胞で、重鎖および軽鎖の両方をコードするベクターを同時に発現させうる。
様々な宿主発現ベクター系を使用して、本明細書に提供される抗体を発現しうる(例えば、米国特許第5,807,715号を参照のこと)。そのような宿主−発現系は、それによって関心対象のコード配列が産生され、続いて精製されうるビヒクルを表すが、同様に、好適なヌクレオチドコード配列で形質転換またはトランスフェクトされたた場合、本明細書に提供される抗体をインサイチューで発現しうる細胞も表す。これらには、それだけには限らないが以下が含まれる:微生物、例えば、抗体コード配列を含む組換えバクテリオファージDNA、プラスミドDNA、またはコスミドDNA発現ベクターで形質転換した細菌(例えば、大腸菌および枯草菌(B. subtilis));抗体コード配列を含む組換え酵母発現ベクターで形質転換した酵母(例えば、サッカロミセス・ピキア(Saccharomyces Pichia));抗体コード配列を含む組換えウイルス発現ベクター(例えば、バキュロウイルス)に感染させた昆虫細胞系;抗体コード配列を含む組換えウイルス発現ベクター(例えば、カリフラワーモザイクウイルス、CaMV;タバコモザイクウイルス、TMV)に感染させたまたはその配列を含む組換えプラスミド発現ベクター(例えば、Tiプラスミド)で形質転換した植物細胞系;あるいは哺乳動物細胞ゲノム由来プロモーター(例えば、メタロチオネインプロモーター)または哺乳動物ウイルス由来プロモーター(例えば、アデノウイルス後期プロモーター;ワクシニアウイルス7.5Kプロモーター)を含む組換え発現構築物を保持する哺乳動物細胞系(例えば、COS、CHO、BHK、293、NS0、および3T3細胞)。ある態様において、大腸菌などの細菌細胞、または真核細胞、特に、組換え抗体分子全体を発現させるための真核細胞が、組換え抗体分子の発現に使用される。例えば、ヒトサイトメガロウイルス由来の主要中間体初期遺伝子プロモーターエレメントなどのベクターと併せて、チャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO)などの哺乳動物細胞は、抗体の効果的な発現系である(Foecking et al., 1986, Gene 45:101;およびCockett et al., 1990, Bio/Technology 8:2)。特定の態様において、本明細書に提供される抗体はCHO細胞において産生される。特定の態様において、C10orf54抗原と結合する本明細書に提供される抗体をコードするヌクレオチド配列の発現は、構成的プロモーター、誘導性プロモーター、または組織特異的プロモーターによって調節される。
細菌系では、抗体分子を発現させることを意図した使用に応じて、いくつかの発現ベクターを有利に選択しうる。例えば、そのような抗体を大量に生成する場合、抗体分子薬学的組成物の生成には、精製が容易な融合タンパク質生成物を高レベルに発現するベクターが望ましいと考えられる。そのようなベクターには、それだけには限らないが、大腸菌発現ベクターpUR278(Ruther et al., 1983, EMBO 12:1791)、ここで、融合タンパク質が産生されるように、抗体コード配列は、lac Zコード領域によって別個にベクターにインフレームでライゲートされうる;pINベクター(Inouye and Inouye, 1985, Nucleic Acids Res. 13:3101-3109;Van Heeke and Schuster, 1989, J. Biol. Chem. 24:5503-5509)などが含まれる。pGEXベクターを使用して、グルタチオン5-トランスフェラーゼ(GST)との融合タンパク質として外来ポリペプチドを発現することも可能である。一般に、そのような融合タンパク質は、溶解性であり、マトリックス・グルタチオン・アガロースビーズに吸着し結合させ、続いて遊離グルタチオンの存在下で溶出させることによって、溶解した細胞から容易に精製することができる。pGEXベクターは、GST部分からそのクローン化標的遺伝子産物を遊離できるように、トロンビンまたはXa因子プロテアーゼ切断部位を含むように設計されている。
昆虫系では、外来遺伝子を発現するベクターとして、オートグラファ・カリフォルニカ(Autographa californica)核多核体病ウイルス(AcNPV)が使用される。このウイルスは、ヨトウガ(Spodoptera frugiperda)細胞中で増殖する。抗体コード配列は、ウイルスの非必須領域(例えば、ポリヘドリン遺伝子)中に別個にクローン化され、AcNPVプロモーター(例えば、ポリヘドリンプロモーター)の制御下に配置されうる。
哺乳動物宿主細胞では、いくつかのウイルスに基づく発現系を使用しうる。アデノウイルスを発現ベクターとして使用する事例では、関心対象の抗体コード配列を、アデノウイルス転写/翻訳制御複合体、例えば、後期プロモーターおよび3つからなるリーダー配列にライゲートしうる。次いで、インビトロまたはインビボ組換えにより、このキメラ遺伝子をアデノウイルスゲノム中に挿入しうる。ウイルスゲノム(例えば、領域E1またはE3)の非必須領域中への挿入によって、生存可能であり、感染宿主中で抗体分子を発現することが可能な組換えウイルスがもたらされる(例えば、Logan and Shenk, 1984, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 8 1:355-359を参照のこと)。特定の開始シグナルがまた、挿入した抗体コード配列の効率的な翻訳に必要とされうる。これらのシグナルには、ATG開始コドンおよび隣接配列が含まれる。さらに、挿入物全体の翻訳を確実にするために、開始コドンは所望のコード配列の読み枠と一致するものでなければならない。これらの外来性翻訳制御シグナルおよび開始コドンは、天然および合成を含む様々な起源であってよい。発現効率は、好適な転写エンハンサーエレメント、転写ターミネーターなどを含めることによって高めることができる。(例えば、Bittner et al., 1987, Methods in Enzymol. 153:516-544を参照のこと)。
さらに、挿入した配列の発現を調節し、または所望する特定の方式で遺伝子産物を修飾し、プロセシングする宿主細胞株を選択しうる。タンパク質産物のそのような修飾(例えば、糖鎖形成)およびプロセシング(例えば、切断)は、そのタンパク質の機能にとって重要でありうる。異なる宿主細胞は、タンパク質および遺伝子産物の翻訳後のプロセシングおよび修飾について、特徴的かつ特定の機序を有する。発現した外来タンパク質の正確な修飾およびプロセシングを確実に行うために、好適な細胞系または宿主系を選択することができる。この目的のために、遺伝子産物の適切な一次転写産物のプロセシング、糖鎖形成、およびリン酸化を行うための細胞機構を有する真核生物宿主細胞を使用しうる。そのような哺乳動物宿主細胞としては、CHO、VERY、BHK、Hela、COS、MDCK、293、3T3、W138、BT483、Hs578T、HTB2、BT2OおよびT47D、NS0(いかなる免疫グロブリン鎖も内因的に産生しないマウス骨髄腫細胞株)、CRL7O3OおよびHsS78Bst細胞が挙げられるが、これらに限定されない。特定の態様において、本明細書に提供される完全にヒトのモノクローナル抗C10orf54抗体は、哺乳動物細胞、例えばCHO細胞において産生される。
組換えタンパク質を長期間高収量で産生するためには、安定した発現が有用であるが、必須ではない。例えば、抗体分子を安定して発現する細胞系を設計しうる。ウイルスの複製起点を含む発現ベクターを使用するのではなく、好適な発現制御エレメント(例えば、プロモーター、エンハンサー、配列、転写ターミネーター、ポリアデニル化部位など)、および選択マーカーによって制御されたDNAにより、宿主細胞を形質転換することができる。外来DNAの導入に続き、操作した細胞を富栄養培地で1〜2日間増殖させることができ、次いで選択培地に取り替える。組換えプラスミド中の選択マーカーは、選択に対して耐性を付与し、そして細胞が安定してその染色体中にプラスミドを組み込み、増殖して増殖巣を形成できるようにし、次いでその増殖巣が細胞系中でクローン化し増殖することができる。この方法は、抗体分子を発現する細胞系の操作に有利に使用されうる。そのように操作した細胞系は、抗体分子と直接的または間接的に相互作用する組成物のスクリーニングおよび評価に特に有用かもしれない。
それだけには限らないが、単純ヘルペスウイルスチミジンキナーゼ(Wigler et al., 1977, Cell 11:223)遺伝子、ヒポキサンチングアニンホスホリボシル転移酵素(Szybalska and Szybalski, 1992, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 48:202)遺伝子、およびアデニンホスホリボシル転移酵素(Lowy et al., 1980, Cell 22:8-17)遺伝子を含むいくつかの選択系を使用することができ、それらは、それぞれ、tk細胞、hgprt細胞、またはaprt細胞で使用することができる。さらに、以下の遺伝子の選択基準として、代謝拮抗物質耐性を使用することができる:メトトレキセートに対する耐性を付与するdhfr(Wigler et al., 1980, Natl. Acad. Sci. USA 77:357;O'Hare et al., 1981, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 78:1527);ミコフェノール酸に対する耐性を付与するgpt(Mulligan and Berg, 1981, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 78:2072);アミノグリコシドG-418に対する耐性を付与するneo(Wu and Wu, 1991, Biotherapy 3:87-95;Tolstoshev, 1993, Ann. Rev. Pharmacol. Toxicol. 32:573-596;Mulligan, 1993, Science 260:926-932;およびMorgan and Anderson, 1993, Ann. Rev. Biochem. 62: 191-217;May, 1993, TIB TECH 11(5):l55-2 15);およびハイグロマイシンに対する耐性を付与するhygro(Santerre et al., 1984, Gene 30:147)。組換えDNA技術の技術分野で一般に公知の方法を常法に従って適用して、所望する組換えクローンを選択するが、そのような方法は、例えば、Ausubel et al. (eds.), Current Protocols in Molecular Biology, John Wiley & Sons, NY (1993); Kriegler, Gene Transfer and Expression, A Laboratory Manual, Stockton Press, NY (1990); and in Chapters 12 and 13, Dracopoli et al. (eds.), Current Protocols in Human Genetics, John Wiley & Sons, NY (1994); Colberre-Garapin et al., 1981, J. Mol. Biol. 150:1に記載されており、これらは参照によりそれらの全体が本明細書に組み入れられる。
抗体分子の発現レベルは、ベクターを増幅することによって増大できる(概説については、Bebbington and Hentschel, The use of vectors based on gene amplification for the expression of cloned genes in mammalian cells in DNA cloning, Vol. 3 (Academic Press, New York, 1987)を参照のこと)。抗体を発現するベクター系でマーカーを増幅することができると、宿主細胞の培養中に存在する阻害物質レベルの増大よってマーカー遺伝子のコピー数が増加する。増幅領域は、抗体遺伝子に関連するので、抗体の産生も増大する(Crouse et al., 1983, Mol. Cell. Biol. 3:257)。
宿主細胞は、本明細書に提供される2個の発現ベクターを用いて共トランスフェクトすることが可能であり、第1ベクターは重鎖由来のポリペプチドをコードし、第2ベクターは軽鎖由来ポリペプチドをコードする。その2個のベクターは、重鎖と軽鎖ポリペプチドの同等の発現が可能になる同一選択マーカーを含みうる。あるいは、重鎖ポリペプチドおよび軽鎖ポリペプチドの両方をコードし、発現することができる単一のベクターを使用しうる。そのような状況では、過剰な有害遊離重鎖を回避するために、軽鎖を重鎖の前に配置すべきである(Proudfoot, 1986, Nature 322:52;およびKohler, 1980, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 77:2197-2199)。重鎖および軽鎖のコード配列はcDNAまたはゲノムDNAを含みうる。
いったん抗体を組換え発現によって生成すると、それは、免疫グロブリン分子を精製するための当技術分野で公知の任意の方法、例えば、クロマトグラフィー(例えば、イオン交換、アフィニティ、特にプロテインAの後の特異的抗原に対するアフィニティ、およびサイジングカラムクロマトグラフィー)、遠心分離、示差的溶解、またはタンパク質精製についての他の任意の標準的技術によって精製されてもよい。さらに、本明細書に提供される抗体は、本明細書に記載されるか、またはそうでなければ精製を促進するために当技術分野で公知である、異種ポリペプチド配列と融合されうる。
キット
さらに、本明細書に提供される薬学的組成物に関する1つまたは複数の成分、例えば、1つまたは複数の本明細書に提供される抗体が充填された1つまたは複数の容器を含む薬学的パックまたはキットを、本明細書において提供する。薬剤または生物学的生成物の製造、使用、または販売を規制する政府機関によって定められた形式の通知が、このような容器に任意で付属され得、この通知は、ヒトへの投与に対する製造、使用または販売に関する政府機関による承認を表す。いくつかの態様において、キットは添付文書を含む。「添付文書」という用語は、治療用生成物の商品パッケージに通例含まれる説明書のことを指すために用いられ、そのような治療用生成物の使用に関する、指示、用法、投与量、投与、禁忌、および/または注意事項についての情報、ならびに使用説明書を含む。
さらに、上記の方法において使用することができるキットを、本明細書において提供する。1つの態様において、キットは、1つまたは複数の容器中に、本明細書に提供される抗体、例えば、単離された抗体を含む。特定の態様において、本明細書に提供されるキットは、実質的に単離されたC10orf54抗原を対照として含有する。ある態様において、本明細書に提供されるキットは、C10orf54抗原と反応しない対照抗体をさらに含む。別の特定の態様において、本明細書に提供されるキットは、C10orf54抗原への改変抗体の結合を検出するための手段を含む(例えば、抗体は、検出可能な基質、例えば、蛍光性化合物、酵素基質、放射性化合物、もしくは発光性化合物とコンジュゲートされうるか、または第1抗体を認識する第2抗体が検出可能な基質とコンジュゲートされうる)。特定の態様において、キットは、組換えで生成されたかまたは化学合成されたC10orf54抗原を含みうる。キットに提供されるC10orf54抗原はまた、固体支持体へ結合されうる。より特定の態様において、上述のキットの検出手段は、C10orf54抗原が結合された固体支持体を含む。このようなキットはまた、非結合レポーター標識抗ヒト抗体を含みうる。この態様において、C10orf54抗原への抗体の結合は、レポーター標識抗体の結合によって検出することができる。
以下の実施例は、例示のために提供され、限定のために提供されるのではない。
実施例1−急性骨髄性白血病(AML)腫瘍細胞の表面におけるC10orf54の同定
AMLを有する患者由来の合計14個の新鮮な骨髄単核細胞(BMMC)をAllCellsから得、追加の16個の凍結患者試料をFred Hutchinson Cancer Research Center (FHCRC)から得た。対照として、健康なドナー由来の16個の新鮮なBMMC試料を分析した。個々のAML試料の質をモニタリングするために、AML芽細胞のヘマトキシリン-エオシン染色を行ったか、またはAMLマーカー発現を、フローサイトメトリー/FACS分析を用いてモニタリングした。試料単離の間の細胞生存度を最大限に維持するために、試料取り扱いを最適化した。細胞の完全性を損なわずに効率的な標識が可能となるように、AML試料に関して最適な標識時間を決定した。
表面タグ標識抗原プロファイリング(surface tagged antigen profiling)(sTAg)を用いて、試料中の細胞上の表面タンパク質のレパートリーの同定および定量的プロファイリングを行った。無傷原発性AML腫瘍細胞の細胞膜に付随するタンパク質の細胞外ドメインを化学的にタグ標識し、続いて固相親和性樹脂を用いて、タグ標識タンパク質に関してクロマトグラフィーにより濃縮した。溶出したタンパク質を、以下に述べる質量分析を行うまで-80℃で貯蔵した。
高分解能のショットガン液体クロマトグラフィータンデム質量分析法(MS)を用いて、sTAg法によって濃縮されたタンパク質を同定し、定量した。線形イオントラップの感度と、画期的なorbitrap質量分析装置によってもたらされる高分解能および質量精度とを兼ね備えるハイブリッド型ThermoFisher LTQ-ORBITRAP VELOS質量分析計(Olsen et al., Mol. Cell Proteomics 8:2759-2769, 2009)を、ナノ流量液体クロマトグラフィー装置へ接続し、ショットガン法ベースのボトムアッププロテオミクスのために使用して、AML細胞表面濃縮画分におけるタンパク質の実体および定量的な存在量測定値を決定した(Yates et al., Annu. Rev. Biomed. Eng. 11:49-79, 2009)。濃縮された表面タンパク質由来のトリプシン消化物を、オンラインのナノ流量液体クロマトグラフィーによって疎水性によって分離し、ペプチド質量および断片化パターンを質量分析計によって動的に記録した。ペプチドおよびタンパク質実体を決定するために、生のMSデータを、高速処理Sorcerer 2プラットフォーム(Lundgren et al., Curr. Protoc. Bioinformatics, Chapter 13: Unit 13.3, 2009)で実行されるSEQUESTアルゴリズムを用いて処理し、ヒトプロテオームからインシリコで決定されたものと実験的断片化パターンとのベストフィットマッチを決定した。その結果得られたマッチを、SCAFFOLDソフトウェア(Proteome Software)において実行されるようなPEPTIDEPROPHET(Keller et al., Anal. Chem. 74:5383-5392, 2002)およびPROTEINPROPHET(Nesvizhskii et al., Anal. Chem. 75: 4646-4658, 2003)アルゴリズムを用いて統計学的に検証し、偽発見率(FDR)が可能な限り低いこと、およびそれ故にロバストに同定されたタンパク質のみが候補プールに含まれることを確かめた。
sTAg試料における同定されたタンパク質の相対的な定量レベルは、スペクトルカウント法(Neilson et al., Proteomics 11:535-553, 2011に概説される)を用いて測定した。スペクトルカウント法は、各タンパク質由来のペプチドに付随する、指定された(陽性同定された)スペクトルの数が、元の混合物におけるそのタンパク質の相対的存在量と強く相関するという経験的な実証に基づく(Liu et al., Anal. Chem. 76:4193-4201, 2004)。同定されたペプチドのスペクトルカウント数を、SEQUESTで検索した質量分析データの結果の表示、ソーティングおよびフィルター処理を行う、SCAFFOLDソフトウェアプログラムから得た。タンパク質の長さの違いおよび総タンパク質濃度のばらつきを明らかにするために、生のスペクトルカウント数を標準化スペクトル存在比率パーセント(NSAF%)値に変換した(Zybailov et al., J. Proteome Res. 5: 2339-2347, 2006)。選択したモノクローナル抗体を使用して、原発性腫瘍細胞表面発現のsTAg質量分析に基づくプロテオミックプロファイリングの独立した外部の確証的な手段として定量的FACS分析を使用してプロテオミック測定を検証した(例えば、実施例2を参照のこと)。
sTAg分析を用いて、SEQ ID NO:1080のアミノ酸配列を有するC10orf54が、AML腫瘍細胞の表面上に存在するものとして同定された。図1Aに示されるように、sTAg法によって、C10orf54が原発性AML試料30個中7個で同定され、NSAF%中央値は0.06であった。対照的に、C10orf54は健康なドナー由来の16個のBMMC試料のいずれにおいても検出されなかった。AMLベンチマークであるCD33が、AML試料30個中11個で同定され、NSAF%中央値は0.07であり、正常BMMC試料16個中4個で同定され、NSAF%中央値は0.05であった。図1Bは、図1Aに示されるsTAg試料のサブセットを示す。この分析に基づくと、C10orf54は、患者由来のAML標本中のCD33と同等に発現され、適切な正常対照と比較してAML患者のかなりの部分で発現されると考えられる。
実施例2−AMLにおけるC10orf54の発現
抗C10orf54抗体を使用して、実施例1に記載されるように得られた23個の原発性および3個の正常BM-MNC試料を用いて、フローサイトメトリー研究を行い、AMLにおけるC10orf54の発現プロファイルを分析した。抗体をAF647またはAF488蛍光色素で標識した。細胞をカウントし、FACSバッファー:RPMI、4% HIFBS、0.02%NaN3中に再懸濁して、500000細胞/染色で使用した。抗体を室温で暗所にて15分間インキュベートし、次いで、MACSQuant (Miltenyl Biotec, Auburn, CA)機器で分析した。FLOWJO(TreeStar, Ashland, OR)ソフトウェアを用いてデータ解析を行った。抗C10orf54抗体76E1を用いてのFACS分析の結果を図2に示す。
実施例3−C10orf54に対するモノクローナル抗体の作製
iTAbプラットフォームを使用して、C10orf54に対する抗体を作製した。このシステムにおいて、ヒトタンパク質を安定発現するようにマウス腫瘍細胞株に形質導入し、次いで、これを同系マウスに皮下移植する。マウスを抗CD8抗体で処置して、体液性免疫反応をインタクトにしたまま、細胞媒介拒絶経路を除去した。この免疫処置後、脾細胞を採取し、不死化パートナー細胞と融合し、ハイブリドーマを作製する。これらのハイブリドーマ由来の抗体を、良好な結合特性を有する抗体の多様なパネルを同定するために設計されたマルチプルアッセイ法においてスクリーニングする。次いで、選択された抗体を以下のようにインビボ試験のために生成する。
C10orf54を発現するマウス肉腫細胞株を、肉腫細胞株のウイルス感染によって作製した。PCR増幅C10orf54遺伝子を、ネオマイシン耐性遺伝子を有するマウス幹細胞ウイルス発現ベクター中へクローニングし、配列決定し、同一性を確認した。ウイルス粒子を作製するために、レトロウイルスパッケージングタンパク質を有するHEK 293t細胞に、トランスフェクション試薬FUGENE HD (Roche)の存在下で、C10orf54を含有するレトロウイルス発現ベクターをトランスフェクションした。トランスフェクションの48時間後に培地の上清から収集されたウイルス粒子を使用し、肉腫細胞を感染させた。G418選択後、安定なトランスフェクタントをプールし、次いで、限界希釈法によってクローニングした。次いで、クローンを選び、抗生物質の存在下で増やした。フローサイトメトリーによって測定した場合にC10orf54の最も高い発現レベルを有したクローンを、増やし、保存した。次いで、以下のように抗体生成のために同系マウスを免疫するためにおよび抗体選択についての結合アッセイ法において、これらの細胞株を用いた。
免疫処置のために、C10orf54を発現するマウス肉腫細胞株を、肉腫株と同系である129s6/SvEvマウスに皮下移植した。脾臓採取の3日前に、マウスをこの細胞株で追加免疫した。脾細胞を単一細胞として単離し、PEG1500を用いてSP2-MIL6細胞と融合させた。得られたハイブリドーマを384ウェルプレート中に平板培養し、10日間増殖させた。
C10orf54への結合を検出するために細胞ベースの酵素結合免疫吸着アッセイ法(ELISA)を使用して、C10orf54に対する抗体を最初に選択した。このアッセイ法のために、C10orf54発現性肉腫細胞をアッセイ法の1日前に384ウェルプレート中に平板培養した。次いで、細胞をハイブリドーマ上清で処理した。インキュベーションおよび洗浄に続いて、結合された抗体の存在を、ペルオキシダーゼ結合ヤギ抗マウスIgG抗体(Jackson ImmunResearch Laboratories)、続いて化学発光基質(ThermoScientific SuperSignal ELISA Pico Substrate)を使用して検出した。最初のスクリーニングにおいて陽性と同定されたハイブリドーマを96ウェルプレートのウェルへ移した。増殖させた後、上清を確認のために同様のアッセイ法において試験した。
抗体のアイソタイプを、アイソタイプ特異的ヤギ抗マウスFc抗体を使用することによりELISAによって同定した。このアッセイ法のために、C10orf54発現性細胞をアッセイ法の1日前に384ウェルプレート中に平板培養した。次いで、細胞をハイブリドーマ上清で処理した。インキュベーションおよび洗浄に続いて、細胞を、マウスIgG1またはIgG2aについて特異的なペルオキシダーゼ結合ヤギ抗体(Jackson ImmunResearch Laboratories)、続いて化学発光基質(ThermoScientific SuperSignal ELISA Pico Substrate)と共にインキュベートした。
C10orf54発現性細胞への結合について陽性であることがわかっている上清中の抗体の濃度を、ELISAによって測定した。上清を4つの希釈で試験した。各抗体について、標準曲線の線形範囲内の値を生じさせた希釈を使用し、上清中の抗体の濃度を算出した。上清中の抗体濃度は<1μg/mlから>500μg/mlまでの濃度範囲にあり、およそ300個の上清が>10μg/mlであった。22個のモノクローナル抗体を、C10orf54へのそれらの結合について選択し、さらに、本明細書に記載されるように、インビトロおよびインビボで分析した。
実施例4−ヒト化抗体の作製
実施例3に記載のように作製したマウス抗体を配列決定のために選択した。76E1、141Aおよび175Aと名付けられた選択したモノクローナル抗体を、以下のように2つの方法によってヒト化した。ヒト化の結果を図3〜8に示す。
第1のヒト化法において、可変重鎖(VH)および可変軽鎖(VL)ドメイン配列における、以前に同定された、各相補性決定領域(CDR)中の大部分のアミノ酸を、アラニンへ変換した。図9に示されるようなVHおよびVLについて得られた配列を、Andrew C. R. Martin博士のウェブサイトwww.bioinf.org.uk/abs/におけるヒトサブグループ同定アルゴリズムへのインプットとして使用した;この方法はDeret, S. et al SUBIM: a Program for Analysing the Kabat Database and Determining the Variability Subgroup of a new Immunoglobulin Sequence Comput Appl Biosci 11:435-439 (1995) に由来する。抗体76E1 VH、141A VHおよび175A VHはヒトVHサブグループIに最も近く、76E1 VLおよび175A VLはヒトVLκサブグループIIに最も近く、141A VLはヒトVLκサブグループIIIに最も近かった。各マウス76E1、141Aおよび175A VHおよびVL配列について、単一のヒトVHまたはVL生殖細胞系アクセプター配列を、対応するヒトサブグループ生殖細胞系配列から選択し、IMGT(登録商標)、国際ImMunoGeneTics情報システム(登録商標)www.imgt.org(創立者および管理者:Marie-Paule Lefrancフランス、モンペリエ)で全てのヒト連結領域配列を編集した。
第2のヒト化法(Carter et al., Proc Natl Acad Sci USA 89:4285-4289 (1992))において、ヒトVHサブグループIII生殖細胞系を、76E1 VH、141A VHおよび175A VHのマウスVH配列についてのアクセプターとして使用し;ヒトVLサブグループκIを、76E1 VL、141A VL、および175A VLについてのアクセプターとして使用した。
対応する親マウス76E1、141A、または175A配列に対するヒト生殖細胞系フレームワーク(例えば、VHおよびVL中の非CDR残基)位置の変更が、ヒト化抗体の結合を最適化するために必要である場合がある。各ヒト化配列についての可能性のある変更を図3〜8に示す。溶媒曝露されたアスパラギンの脱アミド、溶媒曝露されたメチオニンの酸化、およびイソアスパラギン酸の形成に起因する合併症を軽減するための、ヒト化抗体のCDR配列の可能性のある変更も、図3〜8に示す。
マウス76E1、141Aおよび175A VHおよびVLドメインのコンピューターグラフィックスモデルを作成し、変更を必要としうるCDRおよびフレームワーク残基の選択を助けた。Swiss-PdB Viewerプログラムを使用した(Guex, N and Peitsch, MC SWISS-MODEL and Swiss-PdBViewer: An environment for comparative protein modeling. Electrophoresis 18:2714-2723 (1997) Expasy website)。抗体の結晶構造をProtein Data Bankウェブサイトから引用した(Berman, HM; Westbrook, J; Feng, Z; Gilliland, G; Bhat, TN; Weissig, H; Shindyalov, IN; Bourne PE, The Protein Data Bank Nucleic Acids Research 28:235-242 (2000))。ヒト化76E1、141Aおよび175A VHおよびVLドメインの配列を図3〜8に示す。
実施例5−抗腫瘍活性
抗C10orf54抗体を動物腫瘍モデルにおいて抗腫瘍活性について試験した。これらの研究のために、細胞株Kasumi-3(急性骨髄性白血病)をATCC(CRL-2725)から入手し、供給元のプロトコールに従って培養した。動物はTaconic (Hudson, NY)から入手した。抗C10orf54抗体を用いて動物腫瘍モデルにおいて研究を行った。
これらの実験において、4〜6週齡の免疫不全NOD-SCID雌性マウスをKasumi-3腫瘍モデルのために用いた。マウスに対して、1:1比でのPBS(マグネシウムもカルシウムも含まない)およびBD Matrigel(BD Biosciences)の混合物中にある1.2x106個の生細胞(Kasumi-3)を、右側腹部に皮下注射した。注射した総体積はマウス1匹当たり200μlであり、50%はMatrigel(BD Biosciences)であった。腫瘍が65〜200mm3のサイズに達したところでマウスを無作為化した。抗体を4週間の間15mg/kgで毎週投与し、体重および腫瘍の測定をそれぞれ週1回および週2回行った。腫瘍体積は記載されている通りに算出した(van der Horst et al., 2009, Neoplasia 11(4):355-364)。実験を各実験ポイント当たり少なくとも8匹の動物を含む群に対して行った。
処置群と対照群の間の統計学的有意性は、Graphpad Prismソフトウェアパッケージを用い、Studentの両側t検定を適用して算出した。0.05未満のp値を有意とみなした。3つの例示的な実験の結果を表11に示す。実験1について、処置を開始した腫瘍体積は114.7 mm3(第96日)であった。実験2について、処置を開始した腫瘍体積は114.5 mm3(第103日)であった。実験3について、処置を開始した腫瘍体積は133 mm3(第34日)であった。
図10(表11、実験1も参照のこと)に示されるように、抗C10orf54抗体処置は、樹立Kasumi-3腫瘍において強力な腫瘍増殖阻害を誘導した。抗体処置はいずれも体重に対して有意な影響を有さず、このことは、抗体処置が有毒ではなかったことを示している。図11(表11、実験3も参照のこと)に示されるように、抗体175Aでの抗体処置はまた、樹立Kasumi-3腫瘍において強力な腫瘍増殖阻害を誘導する。
実施例6−抗体-薬物コンジュゲートの調製および使用
以下の例示的な一般
スキームAに示すように、抗体-薬物コンジュゲート(ADC)を、C10orf54に対する抗体を用いて作製し、二次的ADCアッセイ法および直接的ADCアッセイ法において用いた。
マレイミドリンカー-薬物コンジュゲートの示されている結合は、抗体への可能性のある結合部位を示す。
以下の例示的な
スキームBに示されるように、マレイミドカプロイル-モノメチルオーリスタチンF(MC-MMAF)を用いて、例示的な抗体-薬物コンジュゲートを作製した。
MC-MMAFリンカー-薬物コンジュゲートの示されている結合は、抗体への可能性のある結合部位を示す。
例示的な合成スキームは以下の通りである。滅菌1.7mlエッペンドルフチューブ中において、リン酸緩衝食塩水(PBS) pH 7.4 (Gibco、MgおよびCaフリー)中20 mg/ml濃度で抗体20 mgを、キレーターとしての1mMジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)と反応させた。次いで、2.75 eq.のトリス(2-カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩溶液(TCEP HCl)(Sigmaアンプル0.5M濃度)または50μLの100 mMジチオトレイトール(DTT)を抗体1種当たり4つの薬物の平均薬物-抗体比(DAR)で添加し、37℃で1時間インキュベートした。ジチオビスニトロ-ベンゾエート(DTNB;Ellman試薬)比色分析を使用し、コンジュゲーションに使用可能な遊離チオールを評価した(Ellman et al., Biochemical Pharmacology 7:88-95 (1961))。還元された抗体溶液を約0℃で15分間氷浴中において冷却した。次いで、DMSO中の10mMストック溶液(10 mMのためにDMSO 1.074 ml中9.74 mg)からのMC-MMAF 60μLを添加し、ローラープレートにおいて冷蔵庫中4℃で一晩(または代替的に37℃で2時間)インキュベートした。DTNBアッセイ法を繰り返し、遊離チオールが残存していないことを実証した(透明は遊離チオールが無いことを意味し、黄色は、残存している遊離チオール、およびペイロードの不完全なコンジュゲーションを示す)。ADCの濃度をNanoDrop分光光度計によって得た。ADCを4℃で保存した。
図12は、C10orf54発現性肉腫株を使用する細胞生存度アッセイ法における抗C10orf54抗体を使用する二次的ADCアッセイ法の結果を示す。抗C10orf54抗体を、MMAFとコンジュゲートされたヤギ抗マウス二次抗体と共に2:1比でインキュベートした。細胞を1000細胞/ウェルで平板培養し、抗体の存在下で72時間インキュベートした。試験した抗C10orf54抗体は、濃度依存様式でC10orf54発現性肉腫細胞を死滅させた。
図13および14は、C10orf54発現性肉腫株を使用する細胞生存度アッセイ法におけるコンジュゲートされていないC10orf54抗体およびMMAEと直接コンジュゲートされた抗C10orf54抗体の活性を示す。これらのアッセイについて、細胞をウェル中において様々な数で平板培養してもよく、抗C10orf54抗体およびADCの存在または非存在下で様々な時間の間インキュベートする。例えば、図13に示されるアッセイについて、細胞を1000細胞/ウェルで平板培養し、抗体の存在下で72時間インキュベートした。これらのインビトロ細胞ベースアッセイにおいて、MMAFコンジュゲートされた抗C10orf54抗体は、濃度依存様式で肉腫細胞を死滅させた。
図15は、C10orf54発現性肉腫株および親肉腫株を有する動物腫瘍(例えば、異種移植)モデルにおける抗C10orf54抗体およびADC(例えば、コンジュゲートされていない抗C10orf54抗体およびMMAFコンジュゲートされた抗C10orf54抗体)での処置の結果を示す。
実施例7−さらなる抗C10orf54抗体-薬物コンジュゲートを合成する方法
代替的に、本開示の式(Ia)および(Ib)の抗体-薬物コンジュゲートは、それぞれ、以下の
スキームCおよびDにおいて説明されるように、作製されうる。
スキームCおよびDにおいて、リンカー-薬物コンジュゲートの示されている結合は、抗体への可能性のある結合部位を示す。
スキームCおよびDの抗体-薬物コンジュゲートは、例えば、実施例6の例示的な合成スキームを用いて作製してもよく、マレイミドカプロイル-モノメチルオーリスタチンF(MC-MMAF)が、スキームに示されるリンカー-細胞毒素コンジュゲートと置き換えられる。
この実施例および本明細書に記載されるような、抗体-薬物コンジュゲートを作製し、抗体に関する1つまたは複数の鎖間ジスルフィド結合(例えば、上記の例示的なスキームCおよびDに示されるような4つの鎖間ジスルフィド結合)がコンジュゲートされている。本明細書に記載されるような、抗体の鎖間ジスルフィド結合の1つまたは複数がコンジュゲートされている、抗体-薬物コンジュゲートは、4という好ましい抗体対薬物比率を有する。
上記に記載した本発明の態様は、単に例示的であるように意図され、当業者は、本明細書に記載される特定の手順に対する多数の等価物を認識するか、または単にルーチンな実験を使用して、これらを確認することができる。このような等価物はすべて、本発明の範囲内にあるとみなされ、以下の特許請求の範囲によって網羅される。さらに、本明細書および特許請求の範囲で用いる場合、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「その(the)」は、文脈でそうではないと明確に示さない限り、複数形を含む。したがって、例えば、「抗体(an antibody)」への参照は、2つまたはそれ以上のそのような抗体の混合物などを含む。さらに、当業者は、説明および特許請求の目的で、操作順序はある特定の順序で記載されなければならいが、本発明はそのような特定の順序を超える様々な変更を意図することを認識すると考えられる。
本明細書に記載の全ての参照文献の内容が参照により本明細書に組み入れられる。
他の態様は添付の特許請求の範囲内にある。