JP6823793B2 - 細胞培養装置および細胞培養方法 - Google Patents
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Description
本願は、2016年3月8日に日本に出願された特願2016−45023号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
ここで、生体を構成する臓器の多くは隔膜型の構造をしている。例えば、小腸では腸間膜を隔てて栄養分が吸収され、腎臓では腎尿細管上皮細胞膜を介して代謝産物や老廃物を排泄している。また全身を巡る血管においても血管壁を介して周囲の組織に酸素や栄養素が供給され、老廃物が排泄されている。このような隔膜型の臓器機能を生体外で再構成するために、ボイデンチャンバーやトランズウェルといった隔膜型の培養容器が利用されてきた。しかしながら、これらの培養容器では、隔膜の一方の面側および他方の面側に液を流すことができないため、生理的な機能が発現しない、膜下部における細胞の状態の悪化、複数臓器を連結したBody-on-a-chipに適用できないといった問題がある。
(2)複数の前記細胞培養ユニットの前記第1液体貯留室のうち少なくとも2つは、気体が流通可能となるように互いに連通されている(1)に記載の細胞培養装置。
(3)前記液体を前記第2液体貯留室から第1液体貯留室に導く液体返送流路をさらに有し、前記第2液体貯留室は、播種された細胞が保持される細胞保持部を有する(1)に記載の細胞培養装置。
(4)複数の前記細胞培養ユニットの前記第1液体貯留室のうち少なくとも2つは気体が流通可能となるように互いに連通され、かつ複数の前記細胞培養ユニットの前記第2液体貯留室のうち少なくとも2つは気体が流通可能となるように互いに連通されている(3)に記載の細胞培養装置。
(5)前記細胞培養ユニットは、前記培養液が貯留される第2培養液貯留室と、前記培養液を前記培養液貯留室から前記第2培養液貯留室に導く培養液導出流路と、前記培養液を前記第2培養液貯留室から前記培養液貯留室に導く培養液導入流路と、をさらに備え、前記貯留槽は、前記培養液貯留室に対して気体を供給および排出する通気孔を有する(1)〜(4)のうちいずれか1つに記載の細胞培養装置。
(6)前記複数の細胞培養ユニットの培養液貯留室のうち少なくとも2つは、気体が流通可能となるように互いに連通されている(5)に記載の細胞培養装置。
(7)前記第1液体貯留室と、前記第2液体貯留室と、前記第2培養液貯留室とは、播種された細胞が保持される細胞保持部を有する(5)または(6)に記載の細胞培養装置。
(8)前記液体導出流路から前記第2液体貯留室への前記液体の流れを制御する逆流防止機構をさらに備えている(1)〜(7)のうちいずれか1つに記載の細胞培養装置。
(9)前記逆流防止機構は、前記液体導出流路から前記第2液体貯留室へ向かう方向の前記液体の流れを許容し、かつその逆の方向の流れを阻止する逆止弁である(8)に記載の細胞培養装置。
(10)前記液体を前記第1液体貯留室から前記隔膜の他方の面側の空間に導く液体導入流路と、前記第1液体貯留室から前記液体導入流路への前記液体の流れを制御する逆流防止機構と、をさらに備えている(1)〜(7)のうちいずれか1つに記載の細胞培養装置。
(11)前記逆流防止機構は、前記第1液体貯留室から前記液体導入流路への前記液体の流れを許容し、かつ前記第1液体貯留室から前記液体導入流路への気体の流れを阻止するラプラス弁である(10)に記載の細胞培養装置。
(12)前記液体導出流路は、流路断面積が他の部位に比べて1/10以下である抵抗流路部位を有する(1)〜(11)のうちいずれか1つに記載の細胞培養装置。
(13)前記貯留槽は、前記第1液体貯留室、前記第2液体貯留室および前記培養液貯留室が形成された容器状の槽本体と、前記第1液体貯留室、前記第2液体貯留室および前記培養液貯留室の開口を開閉自在かつ気密に閉止する蓋部とを有する(1)〜(12)のうちいずれか1つに記載の細胞培養装置。
(14)前記蓋部を前記槽本体に向けて押さえつけて保持する蓋部押圧部をさらに備え、前記蓋部押圧部は、前記槽本体に向けて前記蓋部を押圧する押圧部材を有する(13)に記載の細胞培養装置。
(15)前記槽本体は、前記液体導出流路を有する底部プレートと、前記底部プレートの一方の面に設けられた壁部とを備え、前記第1液体貯留室、前記第2液体貯留室および前記培養液貯留室は、前記底部プレートと前記壁部とによって区画された空間である(13)または(14)に記載の細胞培養装置。
(16)前記壁部を前記底部プレートに向けて押さえつけて保持する壁部押圧部をさらに備え、前記壁部押圧部は、前記底部プレートに向けて前記壁部を押圧する押圧部材を有する(15)に記載の細胞培養装置。
(17)前記第1液体貯留室内を加圧可能な加圧手段をさらに備えている(1)〜(16)のうちいずれか1つに記載の細胞培養装置。
(18)1または複数の細胞培養ユニットを有する貯留槽を備え、前記細胞培養ユニットは、液体が貯留される気密構造の第1液体貯留室と、前記液体が貯留される第2液体貯留室と、細胞の培養液が貯留される培養液貯留空間を有する培養液貯留室と、前記細胞が接着可能な一方の面が前記培養液貯留空間に臨む透過性の隔膜と、前記第1液体貯留室を供給源とする前記液体を、前記隔膜の他方の面側の空間から前記第2液体貯留室に導く液体導出流路と、を有し、前記貯留槽は、前記第1液体貯留室に対して気体を供給および排出する通気孔を有する細胞培養装置を使用し、前記第1液体貯留室に前記通気孔を通して気体を供給して前記第1液体貯留室内を加圧し、前記第1液体貯留室内の圧力上昇によって、前記液体導出流路によって、前記液体を、前記隔膜の他方の面側の空間から前記第2液体貯留室に導く細胞培養方法。
複数の細胞培養ユニットを有する細胞培養装置によれば、容易な操作で、複数の試験を並列的に行うことができる。そのため、多数の被検体(薬剤等)を効率よく評価できる。
[細胞培養装置]
第1実施形態の細胞培養装置10について、図面を参照して説明する。
図1は、細胞培養装置10を模式的に示す断面図である。図2Aは、細胞培養装置10を模式的に示す斜視図である。図2Bは細胞培養装置10の一部を示す拡大図である。
図1、図2Aおよび図2Bに示すように、細胞培養装置10は、貯留槽11と、加圧ポンプ14とを備えている。貯留槽11は、1つの細胞培養ユニット9を備えている。貯留槽11は、容器状の槽本体12と、蓋部13と、を備えている。
第2液体貯留室2は、主室2cと、主室2cの底面2eに形成された細胞保持凹部2d(細胞保持部)とを有する。細胞保持凹部2dには細胞20Bが保持される。第2液体貯留室2の内部空間は培養液貯留空間2aである。
加圧ポンプ14は、例えばコンプレッサである。
次に、細胞培養装置10を用いて細胞を培養する方法の一例について説明する。
図1、図2Aおよび図2Bに示すように、細胞20Aを隔膜4の内面4aに播種して接着させるとともに、培養液貯留室3の培養液貯留空間3aに液体培地(培養液C1)を導入する。また、液体培地M1を第1液体貯留室1に導入する。ここで、液体培地M1は第2液体貯留室2にも導入し得る。また、第2液体貯留室2には、細胞20Aとは異なる細胞20Bを播種することができる。その上で、蓋部13をパッキン15に押し当てるようにして閉じ、少なくとも第1液体貯留室1の上部開口1gを気密に閉止する。
加圧ポンプ14を稼働させ、通気孔1hを通して第1液体貯留室1に気体(例えば空気)を供給して第1液体貯留室1内を加圧する。この際、第2液体貯留室2は通気孔2hを通して大気に開放しておくことが好ましい。第1液体貯留室1内の圧力上昇によって、第1液体貯留室1(供給源)内の液体培地M1は、液体導入流路5を通って外面側空間3bに導入される。外面側空間3b内の液体培地M1は、液体導出流路6を通って第2液体貯留室2に導入される。
第2液体貯留室2では、細胞20Bとしてがん細胞を使用する。細胞保持凹部2dに細胞20Bを播種し、培養する。
ここでは、被検体として、抗がん剤を培養液貯留室3の培養液貯留空間3aに添加する。
この試験では、抗がん剤の腸を介した吸収と、抗がん効果とを一度に評価することが可能となる。
細胞培養装置10を用いれば、一度の操作で被検体の評価が可能となる。また、腸(細胞20A)を介して吸収された抗がん剤をリアルタイムでがん細胞(細胞20B)に作用させることが可能となるため、化学的に不安定な物質の吸収と抗がん効果を評価する際に特に有用である。
例えば、非特許文献8,10,11等に示す装置では、それぞれ、シリンジポンプ、カートリッジ式のペリスタポンプを用いて送液する構造が採用されており、送液のための配管接続が本実施形態よりも複雑となるとともに、装置が大型化し、試験の操作もより複雑である。
[細胞培養装置]
第2実施形態の細胞培養装置10Aについて、図面を参照して説明する。以下、既出の構成と同じ構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
図3に示すように、細胞培養装置10Aにおいて、貯留槽11Aは、複数の細胞培養ユニット9を有する。細胞培養ユニット9の数は、2以上の任意の数であってよい。
複数の細胞培養ユニット9のうち、隣り合う2つの細胞培養ユニット9,9の第1液体貯留室1,1は、気体流路18によって互いに連通されている。気体流路18の一端および他端は、第1液体貯留室1,1内の上部気相空間1f,1fに接続されているため、気体流路18は、気体が流通可能となるように第1液体貯留室1,1を接続している。細胞培養ユニット9の数が3以上である場合には、少なくとも2つの細胞培養ユニット9の第1液体貯留室1が気体流路18によって互いに連通されていればよい。
また、少ない数の加圧ポンプ14(図1参照)によって送液が可能となるため、装置の構造を簡略にすることができる。そのため、装置構造を簡略化して装置を小型化するとともに、装置の設定等の操作を容易にすることができる。
上述の非特許文献8,10,11等に示す装置では、それぞれ、シリンジポンプ、カートリッジ式のペリスタポンプを用いて送液する構造が採用されており、1つの被検体を評価するために1台のポンプと1つのOrgan-on-a-chipを使用している。
この構造で複数の被検体を評価しようとすると、対象となる被検体の数だけポンプやペリスタポンプのカートリッジを増設する必要があるため、送液のための配管接続が増えてしまう。
図3に示す細胞培養装置10Aは、容易な操作で、多数の被検体(薬剤等)を一度に評価できる点で、非特許文献8,10,11等に示す装置より優れている。
[細胞培養装置]
第3実施形態の細胞培養装置10Eについて、図面を参照して説明する。
図4に示すように、細胞培養装置10Eの貯留槽11Eは、槽本体12Eと、蓋部13Eと、を備えている。貯留槽11Eは、細胞培養ユニット9Eを備えている。細胞培養ユニット9Eは、第1液体貯留室1Eと、第2液体貯留室2Eと、培養液貯留室3Eと、隔膜4と、液体導出流路6Eと、液体返送流路7とを有する。
第2液体貯留室2Eは、主室2Ecと、主室2Ecの底面2Eeに形成された細胞保持凹部2Ed(細胞保持部)とを有する。細胞保持凹部2Edには細胞20E2が保持される。
培養液貯留槽3E1は、第1液体貯留室1Eに収容されている。培養液貯留槽3E1は、第1液体貯留室1Eの底面1Eeから上方に離れた位置にある。そのため、第1液体貯留室1Eの底面1Eeと隔膜4との間は、隔膜4の外面4b側の空間となっている。
蓋部13Eは、第1液体貯留室1E、第2液体貯留室2Eに相当する位置に、それぞれ通気孔1h、2hを有する。
細胞培養装置10Eは、第1液体貯留室1Eを加圧することで液体培地M1を第1液体貯留室1Eから第2液体貯留室2Eに導出することが可能である。つまり、蓋部13Eの通気孔1hを通して、第1液体貯留室1Eに気体(例えば空気)を供給して第1液体貯留室1E内を加圧することによって、液体培地M1を、液体導出流路6Eを通して第1液体貯留室1Eから第2液体貯留室2Eに導出することができる。
同様に、第2液体貯留室2Eを加圧することで液体培地M1を第2液体貯留室2Eから第1液体貯留室1Eに送ることも可能である。つまり、蓋部13Eの通気孔2hを通して、第2液体貯留室2Eに気体(例えば空気)を供給して第2液体貯留室2E内を加圧することによって、液体培地M1を、液体返送流路7を通して第2液体貯留室2から第1液体貯留室1Eに送ることができる。
次に、細胞培養装置10Eを用いて細胞を培養する方法の一例について説明する。
(1)工程1
培養液貯留室3の隔膜4の内面4aに細胞20E1を播種する。第2液体貯留室2Eの細胞保持凹部2Edに細胞20E2を播種する。
(2)工程2
第1液体貯留室1Eおよび第2液体貯留室2Eに液体培地M1を導入するとともに、培養液貯留室3Eに培養液C1を導入した後、蓋部13Eを閉じる。
蓋部13Eの通気孔1hを通して、第1液体貯留室1Eに気体(例えば空気)を供給して第1液体貯留室1E内を加圧する。第2液体貯留室2Eは通気孔2hを通して大気に開放しておく。第1液体貯留室1E内の圧力上昇によって、第1液体貯留室1E内の液体培地M1は、液体導出流路6Eを通って第2液体貯留室2Eに導入される。
(4)工程4
蓋部13Eの通気孔2hを通して、第2液体貯留室2Eに気体(例えば空気)を供給して第2液体貯留室2E内を加圧する。第1液体貯留室1Eは通気孔1hを通して大気に開放しておく。第2液体貯留室2E内の圧力上昇によって、第2液体貯留室2E内の液体培地M1は、液体返送流路7を通って第1液体貯留室1Eに返送される。
工程3,4を繰り返すことによって、液体培地M1を第1液体貯留室1Eと第2液体貯留室2Eの間で循環させることが可能となる。
工程3,4を繰り返すことで、腸の細胞20E1の膜を介して吸収された物質を連続的に液体培地M1に蓄積させつつ細胞20E2(がん細胞)に作用させることができるため、図1の構成の細胞培養装置10と比較して高い感度でがん細胞に対する被検体の作用を検出できる。
複数の細胞培養ユニット9Eのうち、少なくとも2つの細胞培養ユニット9E,9Eの第1液体貯留室1E,1Eは、気体が流通可能となるように気体流路(図示略)によって連通させることができる。
また、複数の細胞培養ユニット9Eのうち、少なくとも2つの細胞培養ユニット9E,9Eの第2液体貯留室2E,2Eは、気体が流通可能となるように気体流路(図示略)によって連通させることができる。
この構成によれば、工程3において、複数の第1液体貯留室1Eのうち一部の第1液体貯留室1Eを加圧することによって、気体流路を介して接続されたすべての第1液体貯留室1Eを一括的に加圧できる。また、工程4において、複数の第2液体貯留室2Eのうち一部の第2液体貯留室2Eを加圧することによって、気体流路を介して接続されたすべての第2液体貯留室2Eを一括的に加圧できる。
したがって、容易な操作で、複数の試験を並列的に行うことができる。
[細胞培養装置]
第4実施形態の細胞培養装置10Bについて、図面を参照して説明する。
図5は、細胞培養装置10Bを模式的に示す断面図である。図6は、細胞培養装置10Bを模式的に示す斜視図である。図7は、細胞培養装置10Bを模式的に示す平面図である。
図5〜図7に示すように、細胞培養装置10Bは、貯留槽11Bと、加圧ポンプ(図示略)とを備えている。貯留槽11Bは、1つの細胞培養ユニット9Bを備えている。貯留槽11Bは、槽本体12Bと、蓋部13Bと、を備えている。
細胞培養ユニット9Bは、第1液体貯留室1Bと、第2液体貯留室2Bと、第1培養液貯留室3Bと、隔膜4と、液体導入流路5と、液体導出流路6と、第2培養液貯留室21と、培養液導出流路22と、培養液導入流路23と、連絡流路24と、を有する。
細胞保持凹部2dには細胞20Cが保持される。
第1液体貯留室1Bには、連絡流路24の他端に、連絡流路24から第1液体貯留室1Bへ向かう方向の液体の流れを許容し、かつその逆の方向の流れを阻止する逆止弁32が設けられている。
第2液体貯留室2Bには、液体導出流路6の他端に、液体導出流路6から第2液体貯留室2Bへ向かう方向の液体の流れを許容し、かつその逆の方向の流れを阻止する逆止弁34が設けられている。
第1培養液貯留室3Bには、培養液導入流路23の他端に、培養液導入流路23から第1培養液貯留室3Bへ向かう方向の液体の流れを許容し、かつその逆の方向の流れを阻止する逆止弁36が設けられている。
第2培養液貯留室21には、培養液導出流路22の他端に、培養液導出流路22から第2培養液貯留室21へ向かう方向の液体の流れを許容し、かつその逆の方向の流れを阻止する逆止弁38が設けられている。
逆止弁32,34,36,38としては、例えば弁孔を有する弁座と、弁体とを備えた構造の逆止弁を例示できる。この逆止弁は、液が順方向に流れる際には、弁体が弁座から離れることにより弁孔が開かれるため、液は弁孔を通過して順方向に流れる。液が逆方向に流れる際には、弁体が弁座に当接して弁孔が閉止されるため、当該方向の液の流れは阻止される。
逆止弁32,34,36,38は、液体の流れを制御する逆流防止機構の例である。
ラプラス弁31,33,35,37の構造と機能を、図13A〜図13Cを用いて説明する。図13Aは、ラプラス弁117が設けられた液体貯留室の部分拡大図を示す。図13Bは、ラプラス弁117を介して下流口114から連絡流路115に培地131が流入する場合の模式図を示す。図13Cは、下流口114に空気が流入した際に、ラプラス弁117が機能している際の模式図を示す。図13Cに示すように、微細な流路内において、培地131と空気との間には界面張力による圧力差、すなわちラプラス圧が発生する。流路の表面が液体培地で濡れている場合は、ラプラス圧未満の空気圧条件下において液体が満たされた微細流路に空気は流入しえない。このような条件下で微細流路は受動的な空気流入防止機構として扱うことができる。
ラプラス弁に空気が流入してしまう圧力(ラプラス圧、限界圧力)(ΔPLap)は界面張力(γ)およびラプラス弁を構成するマイクロ流路の幅(wL)および深さ(hL)によって以下の式(1)で計算できる。
仮に細胞の耐圧性を生体内の血圧の上限程度(30kPa=225mmHg)とすると、実施形態の細胞培養装置を駆動するために現実的な圧力範囲は1kPa〜30kPa程度となる。培養液の界面張力は60mN/m程度であり、ラプラス弁を構成するマイクロ流路の断面が正方形の場合、つまりwL=hLの場合、30kPaで空気が流入するマイクロ流路の寸法は上記式(1)よりwL=hL=8μm程度、1kPaで空気が流入するマイクロ流路の寸法はwL=hL=240μm程度と推算される。
ラプラス弁を構成するマイクロ流路の寸法を上記寸法(30kPaのときのwL=hL=8μm、1kPaのときのwL=hL=240μm)よりも小さくすることで、想定する圧力で運用した際にラプラス弁に空気が流入してしまうことを防ぐことができる。
すなわち、ラプラス弁が機能するための限界の圧力であるラプラス圧ΔPLapが、実施形態の細胞培養装置で使用する圧力範囲よりも大きくなるように、ラプラス弁を構成するマイクロ流路を形成すれば、ラプラス弁に空気が流入してしまうことを防ぐことができる。
なお、wLとhLの比率が1:1でない場合も同様に式(1)に基づいて流路の寸法を設計することが可能である。
細胞培養装置10Bでは、例えば、流路5、6、22、23、24の幅および深さをそれぞれ200μmおよび25μmと設計し、ラプラス圧が5.4kPaと推算して、圧力がこの値以下となるように液体を流路5、6、22、23、24に流すことができる。
ラプラス弁31,33,35,37は、液体の流れを制御する逆流防止機構の例である。
断面が矩形のマイクロ流路を流れる液体の流量(Q)と圧力損失(ΔP)には以下の関係がある(F. M. White, Viscous Fluid Flow, McGraw-Hill Companies, Inc, Boston, 2006を参照)。
流路5、6、22、23、24において、抵抗流路部位と、それ以外の部分の部位との長さが等しい場合を考える。抵抗流路の断面積が他の部位の断面積の1/10となると、幅w、深さhが1/100.5となり、式(3)の抵抗流路の流路抵抗Rが、抵抗流路以外の部位の流路抵抗Rの100倍となる。
式(2)より、圧力損失についても抵抗流路の圧力損失が、抵抗流路以外の部位の圧力損失の100倍となる。流路全体を流れる流量を推算する際に、抵抗流路の抵抗と流路全体にかかる圧力のみを考慮して流量を推算した場合の推算誤差が1/100となり、これは許容できる誤差と言える。
すなわち、流路の一部に流量を調節するために流路断面積が1/10以下となっている抵抗流路部位が設けられた場合には、抵抗流路の圧力損失のみを考慮して流路設計をすることで流路網の設計が容易になるという利点がある。
(1)工程1
図8Aに示すように、細胞20Bを第1培養液貯留室3B内の隔膜4の内面4aに播種して接着させる。細胞20A,20C,20Dをそれぞれ第2培養液貯留室21の細胞保持凹部21d、第2液体貯留室2Bの細胞保持凹部2d、第1液体貯留室1Bの細胞保持凹部1dに播種する。
図8Bに示すように、第1培養液貯留室3Bおよび第2液体貯留室2Bにそれぞれ培養液C1,C2を導入するとともに、蓋部13を閉じる。
図8Cに示すように、通気孔3h,2hを通して第1培養液貯留室3Bおよび第2液体貯留室2Bに気体(例えば空気)を供給して各室内を加圧する。この際、第2培養液貯留室21および第1液体貯留室1Bは大気に開放しておくことが好ましい。
第1培養液貯留室3B内の圧力上昇によって、第1培養液貯留室3Bの培養液貯留空間3a内の培養液C1は、培養液導出流路22を通って第2培養液貯留室21に導入される。
第2液体貯留室2B内の圧力上昇によって、第2液体貯留室2B内の培養液C2は、連絡流路24を通って第1液体貯留室1Bに導入される。
図8Dに示すように、通気孔21h,1hを通して第2培養液貯留室21および第1液体貯留室1Bに気体(例えば空気)を供給して各室内を加圧する。この際、第1培養液貯留室3Bおよび第2液体貯留室2Bは大気に開放しておくことが好ましい。
第2培養液貯留室21内の圧力上昇によって、第2培養液貯留室21内の培養液C1は、培養液導入流路23を通って第1培養液貯留室3Bの培養液貯留空間3aに導入される。
第1液体貯留室1B内の圧力上昇によって、第1液体貯留室1B内の培養液C2は、液体導入流路5、外面側空間3b、液体導出流路6を通って第2液体貯留室2Bに導入される。
工程3,4を繰り返すことによって、培養液C1,C2を細胞培養装置10B内で循環させることができる。
例えば、細胞20A〜20Dを、それぞれ消化管細胞、腸細胞、がん細胞、正常細胞とすれば、抗がん剤の消化、吸収、抗がん効果、および副作用を一度に評価できる。
[細胞培養装置]
第5実施形態の細胞培養装置10Cについて、図面を参照して説明する。
図9は、細胞培養装置10Cを示す斜視図である。図10は、細胞培養装置10Cの分解斜視図である。図11Aは細胞培養装置10Cの分解状態の正断面図である。図11Bは細胞培養装置10Cの正断面図である。図12Aは細胞培養装置10Cの分解状態の側断面図である。図12Bは細胞培養装置10Cの側断面図である。
貯留槽11Cは、槽本体12Cと、蓋部13Cと、基体部40と、蓋部押圧部41と、壁部押圧部47と、を備えている。
基体部40は、底板51と、底板51の側縁から上方に突出して形成された厚肉部52,52と、底板51の端縁から上方に突出して形成された端壁部53,53と、を備えている。底板51と、厚肉部52,52と、端壁部53,53とは、底部プレート45を収容する収容空間54を画成している。厚肉部52の両端面には、押圧バー43の端部が挿入される挿入穴52a、および押圧バー48の端部が挿入される挿入穴52bが形成されている。基体部40は、底板51上に置かれた槽本体12Cを支持する。
壁部46は、厚さ方向に貫通して形成された複数の貫通孔部50を有する。第1液体貯留室1B、第2液体貯留室2B、第1培養液貯留室3B、および第2培養液貯留室21は、貫通孔部50と、底部プレート45とによって区画される空間であり、平面視形状はそれぞれ長円形である。
壁部押圧部47は、底部プレート45に向けて壁部46を押圧する押圧バー48(押圧部材)を有する。押圧バー48は、例えば金属などで構成されており、両端部を挿入穴52bに挿入した状態で、この挿入部分を支点として、厚肉部52に沿う中心軸の軸周り方向に回動可能となっている。押圧バー48は、壁部46の両側部に形成された係止凹部56に係止させることができる。これによって、壁部46を底部プレート45に対して押圧し、底部プレート45に隙間なく密着させることができる。壁部押圧部47は、押圧バー48によって、壁部46を底部プレート45に向けて押さえつけた状態で保持することができる。
樹脂としては、シリコーン系樹脂(例えばポリジメチルシロキサン(PDMS))、アクリル系樹脂(例えばポリメタクリル酸メチル(PMMA))、スチレン系樹脂(例えばポリスチレン)、ポリビニルピリジン系樹脂(ポリ(4−ビニルピリジン)、4−ビニルピリジン−スチレン共重合体等)、ポリオレフィン系樹脂(例えばポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリメチルペンテン樹脂)、ポリエステル樹脂(ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET))、ポリカーボネート系樹脂、エポキシ系樹脂等がある。
なかでも、シリコーン系樹脂(例えばポリジメチルシロキサン(PDMS))、アクリル系樹脂(例えばポリメタクリル酸メチル(PMMA))、スチレン系樹脂(例えばポリスチレン)は、高い透明性を有するため好ましい。
細胞培養装置10Cは、容易な操作で、多数の被検体(薬剤等)を効率よく評価できる点で優れている。
[細胞培養装置]
第6実施形態の細胞培養装置10Dについて、図面を参照して説明する。
図14に示すように、細胞培養装置10Dの貯留槽11Dは、槽本体12Dと、蓋部13Dと、を備えている。貯留槽11Dは、細胞培養ユニット9Dを備えている。細胞培養ユニット9Dは、第1液体貯留室1Dと、第2液体貯留室2Dと、培養液貯留室3Dと、隔膜4と、液体導出流路6Dと、を有する。
隔膜4は、培養液貯留槽3D1の底部3Daに設けられている。隔膜4の内面4aには細胞20D1が播種される。
培養液貯留槽3D1は、第1液体貯留室1Dに収容されている。培養液貯留槽3D1は、第1液体貯留室1Dの底面1Deから上方に離れた位置にある。そのため、第1液体貯留室1Dの底面1Deと隔膜4との間は、隔膜4の外面4b側の空間となっている。
蓋部13Dは、第1液体貯留室1D、第2液体貯留室2Dに相当する位置に、それぞれ通気孔1h、2hを有する。
例えば、図9等に示す細胞培養装置10Cの貯留槽11Cは、互いに別体である槽本体12Cと蓋部13Cとを有するが、これに限らず、一体型の貯留槽を採用してもよい。
本実施形態は、細胞工学分野、再生医療分野、バイオ関連工業分野、組織工学分野などにおいて有用である。特に、医薬品の開発、細胞生物学の基礎研究に有用である。
1d,2d,2Ed,21d,3Bd 細胞保持凹部(細胞保持部)
1h,2h,3h,21h 通気孔
2,2B,2D,2E 第2液体貯留槽
3,3B,3D,3E 培養液貯留室
3a 培養液貯留空間
4 隔膜
4a 内面(一方の面)
5 液体導入流路
6,6E,6D 液体導出流路
6a 抵抗流路部位
7 液体返送流路
9,9B,9D,9E 細胞培養ユニット
10,10A,10B,10C,10D,10E 細胞培養装置
11,11A,11B,11C,11D,11E 貯留槽
12,12B,12C,12D,12E 槽本体
13,13B,13C,13D,13E 蓋部
14 加圧ポンプ(加圧手段)
21 第2培養液貯留室
22 培養液導出流路
23 培養液導入流路
34,36,38 逆止弁
35 ラプラス弁
41 蓋部押圧部
43 押圧バー(押圧部材)
45 底部プレート
46 壁部
47 壁部押圧部
48 押圧バー(押圧部材)
C1,C2 培養液
M1 液体培地(液体)
Claims (18)
- 細胞培養装置であって、
複数の細胞培養ユニットを有する貯留槽を備え、
前記複数の前記細胞培養ユニットの各々は、
液体が貯留される気密構造の第1液体貯留室と、
前記液体が貯留される第2液体貯留室と、
細胞の培養液が貯留される培養液貯留空間を有する培養液貯留室と、
前記細胞が接着可能な一方の面が前記培養液貯留空間に臨む透過性の隔膜と、
前記液体を前記第1液体貯留室から前記隔膜の他方の面側の空間に導く液体導入流路と、
前記液体を、前記隔膜の他方の面側の空間から前記第2液体貯留室に導く液体導出流路と、を有し、
前記貯留槽は、前記第1液体貯留室に対して気体を供給および排出する第1通気孔を有し、
前記複数の前記細胞培養ユニットにおける複数の前記第1液体貯留室のうち少なくとも2つには、気体が流通可能となるように互いに連通された第1気体流路が設けられており、
前記第1気体流路は、前記複数の前記細胞培養ユニットの間において、前記第1液体貯留室を加圧したときに、前記液体を前記第1液体貯留室から前記隔膜の他方の面側の空間に一括的に送ることが可能なように構成されている、
細胞培養装置。 - 前記複数の前記細胞培養ユニットの各々は、前記液体を前記第2液体貯留室から前記第1液体貯留室に導く連絡流路をさらに有し、
前記貯留槽は、前記第2液体貯留室に対して気体を供給および排出する第2通気孔をさらに有し、
前記複数の前記細胞培養ユニットにおける複数の前記第2液体貯留室のうち少なくとも2つには、気体が流通可能となるように互いに連通された第2気体流路が設けられ、
前記第2気体流路は、複数の前記細胞培養ユニットの間において、前記第2液体貯留室を加圧したときに、前記液体を前記第2液体貯留室から前記第1液体貯留室に一括的に送ることが可能となるように構成されている、請求項1記載の細胞培養装置。 - 前記液体を前記第2液体貯留室から第1液体貯留室に導く液体返送流路をさらに有し、 前記第2液体貯留室は、播種された細胞が保持される細胞保持部を有する、請求項1または2に記載の細胞培養装置。
- 前記複数の前記細胞培養ユニットにおける前記複数の前記第1液体貯留室のうち少なくとも2つは気体が流通可能となるように互いに連通され、かつ前記複数の前記細胞培養ユニットにおける前記複数の前記第2液体貯留室のうち少なくとも2つは気体が流通可能となるように互いに連通されている、請求項3に記載の細胞培養装置。
- 前記複数の前記細胞培養ユニットの各々は、
前記培養液が貯留される第2培養液貯留室と、
前記培養液を前記培養液貯留室から前記第2培養液貯留室に導く培養液導出流路と、
前記培養液を前記第2培養液貯留室から前記培養液貯留室に導く培養液導入流路と、をさらに備え、
前記貯留槽は、前記培養液貯留室に対して気体を供給および排出する通気孔を有する、請求項1〜4のうちいずれか1項に記載の細胞培養装置。 - 前記複数の前記細胞培養ユニットにおける複数の前記培養液貯留室のうち少なくとも2つは、気体が流通可能となるように互いに連通されている、請求項5に記載の細胞培養装置。
- 前記第1液体貯留室と、前記第2液体貯留室と、前記第2培養液貯留室とは、播種された細胞が保持される細胞保持部を有する、請求項5または6に記載の細胞培養装置。
- 前記液体導出流路から前記第2液体貯留室への前記液体の流れを制御する逆流防止機構をさらに備えている、請求項1〜7のうちいずれか1項に記載の細胞培養装置。
- 前記逆流防止機構は、前記液体導出流路から前記第2液体貯留室へ向かう方向の前記液体の流れを許容し、かつ前記流れの逆の方向の流れを阻止する逆止弁である、請求項8に記載の細胞培養装置。
- 前記第1液体貯留室から前記液体導入流路への前記液体の流れを制御する逆流防止機構と、をさらに備えている、請求項1〜9のうちいずれか1項に記載の細胞培養装置。
- 前記逆流防止機構は、前記第1液体貯留室から前記液体導入流路への前記液体の流れを許容し、かつ前記第1液体貯留室から前記液体導入流路への気体の流れを阻止するラプラス弁である、請求項10に記載の細胞培養装置。
- 前記液体導出流路は、流路断面積が他の部位に比べて1/10以下である抵抗流路部位を有する、請求項1〜11のうちいずれか1項に記載の細胞培養装置。
- 前記貯留槽は、前記第1液体貯留室、前記第2液体貯留室および前記培養液貯留室が形成された容器状の槽本体と、前記第1液体貯留室、前記第2液体貯留室および前記培養液貯留室の開口を開閉自在かつ気密に閉止する蓋部とを有する、請求項1〜12のうちいずれか1項に記載の細胞培養装置。
- 前記蓋部を前記槽本体に向けて押さえつけて保持する蓋部押圧部をさらに備え、
前記蓋部押圧部は、前記槽本体に向けて前記蓋部を押圧する押圧部材を有する、請求項13に記載の細胞培養装置。 - 前記槽本体は、前記液体導出流路を有する底部プレートと、前記底部プレートの一方の面に設けられた壁部とを備え、
前記第1液体貯留室、前記第2液体貯留室および前記培養液貯留室は、前記底部プレートと前記壁部とによって区画された空間である、請求項13または14に記載の細胞培養装置。 - 前記壁部を前記底部プレートに向けて押さえつけて保持する壁部押圧部をさらに備え、
前記壁部押圧部は、前記底部プレートに向けて前記壁部を押圧する押圧部材を有する、請求項15に記載の細胞培養装置。 - 前記第1液体貯留室内を加圧可能な加圧手段をさらに備えている、請求項1〜16のうちいずれか1項に記載の細胞培養装置。
- 細胞培養方法であって、
複数の細胞培養ユニットを有する貯留槽を備え、前記複数の前記細胞培養ユニットの各々は、液体が貯留される気密構造の第1液体貯留室と、前記液体が貯留される第2液体貯留室と、細胞の培養液が貯留される培養液貯留空間を有する培養液貯留室と、前記細胞が接着可能な一方の面が前記培養液貯留空間に臨む透過性の隔膜と、前記液体を前記第1液体貯留室から前記隔膜の他方の面側の空間に導く液体導入流路と、前記第1液体貯留室を供給源とする前記液体を、前記隔膜の他方の面側の空間から前記第2液体貯留室に導く液体導出流路と、を有し、前記貯留槽は、前記第1液体貯留室に対して気体を供給および排出する通気孔を有し、前記複数の前記細胞培養ユニットにおける複数の前記第1液体貯留室のうち少なくとも2つには、気体が流通可能となるように互いに連通された気体流路が設けられており、前記気体流路は、前記複数の前記細胞培養ユニットの間において、前記第1液体貯留室を加圧したときに、前記液体を前記第1液体貯留室から前記隔膜の他方の面側の空間に一括的に送ることが可能なように構成されている細胞培養装置を使用し、
前記第1液体貯留室に前記通気孔を通して気体を供給して前記第1液体貯留室内を加圧し、前記第1液体貯留室内の圧力上昇によって、前記液体導出流路によって、前記液体を、前記隔膜の他方の面側の空間から前記第2液体貯留室に導く、細胞培養方法。
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