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JP6823185B2 - 送電ユニット、及び搬送コンベア - Google Patents

送電ユニット、及び搬送コンベア Download PDF

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Description

本発明は、移動体に対して非接触給電を行う送電ユニット、及び搬送コンベアに関するものである。
従来、旋盤等の工作機械にワークを搬入又は搬出する移動体を、走行路に沿って移動させる搬送システムがある(例えば、特許文献1など)。特許文献1に記載された搬送システムの走行路には、直線路だけでなく、曲がった曲線部が設けられている。移動体は、曲線部に沿って曲がって移動する。
また、移動体には、ワークを把持するチャックと、チャックを移動させる移動機構とが搭載されている。搬送システムは、移動体のチャックや移動機構の駆動源への給電を、非接触給電により行う。具体的には、非接触給電装置は、走行路の走行ガイドに沿って設けられた一次側の配線からなる給電手段と、移動体に設けられた二次側のコイルからなる受電手段とを備えている。走行ガイドを設けたフレーム、又はフレームを支持する支柱には、配線支持具が設けられている。給電手段の一対の配線は、配線支持具によって支持され、移動体の一側面側において、上下方向で互いに対向して配置されている。受電手段は、可動側支持具を介して移動体に支持されている。可動側支持具は、受電手段を、上下方向で対向する給電手段の間に挿入した状態で支持している。
国際公開第WO2012/056838号(段落0043、0044、図12)
上記した特許文献1では、走行路の曲線部において、給電手段及び受電手段をどのように配置しているのかについて具体的に記載されていない。しかしながら、上記した搬送システムでは、給電手段の配線に受電手段を挟む状態を、曲線部においても維持する必要がある。具体的には、例えば、配線支持具は、曲線部の曲がり具合に合わせて湾曲しつつ、受電手段の二次側コイルの上方に配置された一次側配線と、下方に配置された一次側配線とを支持する必要がある。また、可動側支持具は、この配線支持具及び一次側配線と接触しないように、二次側コイルを、一対の一次側配線の間で支持する必要がある。結果として、上記した搬送システムでは、曲線部において構造の複雑化を招く虞があった。
本願は、そのような実情に鑑みてなされたものであり、走行路の曲線部において非接触で送電しつつ、構造の簡素化を図れる送電ユニット、及び搬送コンベを提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本願は、受電コイルを有し所定の移動平面上を移動する移動体に対して非接触で電力を送電する送電ユニットであって、前記移動平面と平行な平行面を有し、前記移動体が曲がって移動する方向へと湾曲したコイル保持部と、前記平行面に配置され、且つ前記受電コイルと対向して配置され、前記受電コイルに向けて電力を送電する送電コイルと、前記平行面に配置されるプリント基板と、前記プリント基板と別体に設けられ、非接触給電の送電側を制御する制御基板と、を備え、前記平行面は、当該平行面に直交する方向において、前記移動体と対向して配置され、前記送電コイルは、前記プリント基板に形成された配線パターンであり、前記コイル保持部が湾曲する湾曲方向へと延設された後に折り返し、且つ前記平行面と平行な方向へ巻回され、前記プリント基板は、前記送電コイルと接続され共振回路を構成する共振コンデンサを有する、送電ユニットを開示する。
尚、本願の内容は、送電ユニットとして実施し得るだけでなく、送電ユニットを備える搬送コンベア及び送電ユニットの送電コイルを保持するコイル保持部としても実施し得るものである。
これによれば、平行面は、この平行面の直交方向において移動体と対向して配置される。そして、送電コイルは、湾曲方向へと延設された後に折り返し、平行面と平行な方向へ巻回される。従って、送電コイルは、平行面上において巻回される。この構成では、従来のように受電側の手段(受電コイル)を、給電側の手段(送電コイル)の間に挟むのではなく、平行面の直交方向において、受電側の手段を一方側に配置し、給電側の手段を他方側に配置し、互いに対向させる構成となる。その結果、走行路の曲線部において、受電コイルや送電コイルを支持する構造などの簡素化を図ることができる。このため、走行路の曲線部において非接触で送電しつつ、構造の簡素化を図れる送電ユニットを構成できる。
本実施形態の生産システムの概要を示す模式図である。 直線経路を構成する搬送コンベアの斜視図である。 搬送コンベアの内部を一部だけ示した斜視図である。 固定部の断面図である。 キャリアの側面図である。 非接触給電装置の回路図である。 折れ曲がった送電コイル部の上面図である。 分割コアの上面図である。 分割コアの側面図である。 別例の送電コイル部の上面図である。 別例の送電コイル部の一部断面図である。 別例の送電コイル部の上面図である。
(1.生産システム1の構成)
以下、本願の送電ユニットを具体化した一実施形態として、複数の搬送コンベアを備える生産システム1について説明する。図1は、本実施形態の生産システム1の概要を示している。図1に示すように、生産システム1は、例えば、直線形状の搬送コンベア10や、湾曲した形状の搬送コンベア10を互いに連結し、環状の生産ラインが構成されている。これらの搬送コンベア10には、後述するように本実施形態の送電ユニットが搭載されている。
生産システム1は、例えば、生産ラインを統括的に制御する管理装置(図示略)を備えている。管理装置は、生産ラインの各装置を制御し、図中の矢印2の方向に向かって環状の生産ライン上で複数のキャリア13を移動させつつ、キャリア13によって搬送するワーク3に対する作業を行う。ワーク3は、例えば、生産に用いる部品や、完成した製品などである。例えば、生産ラインの搬入位置4に配置した搬入ロボット5は、搬入位置4に配置されたキャリア13にワーク3を配置する。搬入位置4の搬送コンベア10は、後述するリニアモータによって搬入位置4からキャリア13を搬入する。また、生産ラインには、ワーク3に対する作業を行う多関節ロボット6や、多関節ロボット7が配置されている。連結された複数の搬送コンベア10は、協調して制御され、搬入位置4から搬入されたキャリア13を多関節ロボット6,7の作業工程位置まで移動させる。多関節ロボット6,7は、作業工程位置に配置されたキャリア13のワーク3に対して作業を行う。搬送コンベア10は、ワーク3に対する作業の完了したキャリア13を、搬出位置8へ搬出する。そして、搬出位置8に配置した搬出ロボット9は、作業の完了したワーク3を搬出する。ワーク3を搬出したキャリア13は、再度、搬入位置4へ移動する。このようにしてキャリア13を循環させて生産を実行する。尚、生産システム1が備える作業装置は、多関節ロボットに限らず、他の装置、例えば、XYロボットでも良い。
(2.直線経路の搬送コンベア10の構成)
次に、直線経路を構成する搬送コンベア10について、図2〜図5を参照しつつ、説明する。図2は、直線経路を構成する搬送コンベア10の斜視図を示している。また、図2は、一例として、1つのキャリア13を固定部11に配置した状態を示している。搬送コンベア10は、上記した管理装置の制御に基づいて、リニアモータの駆動によって固定部11に対してキャリア13をスライド移動させる装置である。尚、以下の説明では、図2に示すように、キャリア13をスライド移動させる方向をX方向、X方向に垂直で固定部11を載置する面に平行な方向をY方向、X方向及びY方向に垂直な方向をZ方向と称して説明する。
図3は、搬送コンベア10のY方向における手前側の部材を取り除いて、搬送コンベア10の内部を一部だけ示している。図4は、X方向に直交する平面で固定部11を切断した断面を示している。図2〜図4に示すように、固定部11は、X方向に延設されている。X方向に直交する平面で切断した固定部11の断面形状は、Z方向の上部を開口した略U字形状をなしている。固定部11は、底板21と、一対の側板22,23を備えている。底板21は、X方向に延設され、下部を開口され、上下方向に薄い略箱型形状をなしている。底板21の下部には、非接触給電を制御する制御基板25が設けられている。制御基板25は、下部を開口した底板21内に収納され、底板21の下面に固定されている。
一対の側板22,23は、底板21の上面に立設して設けられ、Z方向の高さが同一となっている。一対の側板22,23は、X方向に沿って延設されている。固定部11は、底板21及び一対の側板22,23によって、X方向に延びる溝(レール)を構成している。キャリア13は、この固定部11のレール内に収納されている。一対の側板22,23の内壁には、複数のマグネット26が固定子として取り付けられている。複数のマグネット26は、例えば、Z方向に延びる板状をなし、側板22,23の各々の内壁において、X方向に沿って、即ち、キャリア13の移動方向に沿って等間隔に配置されている。マグネット26の各々は、例えば、キャリア13とY方向で対向する内側の面においてN極、S極が交互に現れるように、X方向において隣り合うものが互いに異なる極性(N極及びS極)となっている。換言すれば、複数のマグネット26は、X方向に沿って交互に異なる極性を内側に向けて配置されている。尚、図3及び図4は、マグネット26を覆う図2に示すカバー27を取り外した状態を示している。また、図3は、Y方向の手前側の側板22を取り外した状態を示している。
また、Z方向における側板22,23の各々の上部には、レール部28が設けられている。レール部28は、例えば、スライド面をV字に形成されたVレールであり、後述するキャリア13の溝ローラ43を取り付けられる。側板22の上部に設けられたレール部28の上面には、リニアスケール29が取り付けられている。また、図5に示すように、キャリア13には、固定部11のリニアスケール29とZ方向で対向する位置にリニアヘッド40が取り付けられている。リニアヘッド40は、キャリア13のX方向への移動にともなって、リニアスケール29の上部を移動し、X方向におけるキャリア13の位置を位置信号として出力する。
また、底板21の上面には、X方向に延設された走行レール30が設けられている。尚、図3は、奥側の走行レール30を取り外した状態を示している。また、側板22,23の下部22A,23Aは、Y方向の内側に向かって、且つ底板21の上面に沿って延設されている。その底板21上に延設された下部22A,23Aの上には、非接触給電を行う送電コイル部31が設けられている。送電コイル部31は、X方向に延びるコイル保持部33と、送電コイル35と、共振コンデンサ62(図6参照)を備えている。尚、図2及び図3は、送電コイル35を取り外した状態を示している。コイル保持部33は、X方向に延びる略板状をなしている。コイル保持部33の材料は、例えば、フェライトや電磁鋼板などの磁性材料である。X方向に直交する平面で切断したコイル保持部33の断面形状は、上方に向かって突出する略E字形状をなしている。送電コイル35は、後述する図7に示すように、プリント基板93の配線パターンとして形成されるものである。共振コンデンサ62は、送電コイル35に接続されプリント基板93に実装される。プリント基板93の詳細については、後述する。
また、図2及び図3に示すように、キャリア13は、本体部41と、作業台42とを備えている。本体部41は、X方向及びZ方向に長い箱型形状をなし、内部に様々な機器が内蔵されている。作業台42は、X方向に長い略板状をなし、本体部41の上部に固定されている。図5は、キャリア13をX方向から見た側面図であり、本体部41の一部を取り除いた状態を示している。図5に示すように、作業台42の下面には、複数の溝ローラ43が取り付けられている。本実施形態の複数の溝ローラ43は、Y方向における作業台42の側縁部にそれぞれ3個(合計で6個)取り付けられている。また、作業台42の下面には、上記したリニアヘッド40が取り付けられている。
また、本体部41の下面には、走行ローラ45が取り付けられている。走行ローラ45は、Y方向において並んで配置された2つを1組として、X方向において複数組設けられている。各走行ローラ45は、Z方向に沿った回転軸を中心に回転可能となっている。キャリア13は、作業台42を固定部11の上方に配置した状態で、略U字状をなす固定部11のレール内に本体部41を挿入している。固定部11に挿入された本体部41は、固定部11の側板22,23との間に一定の隙間を設けている。複数の溝ローラ43の各々は、側板22,23の上部に設けられたレール部28に対して回転可能に取り付けられている。また、走行ローラ45は、底板21の上面に設けられた走行レール30内に配置され、走行レール30の内壁と接触して回転可能な状態となっている。キャリア13は、溝ローラ43及び走行ローラ45を固定部11に対して回転可能に取り付けられることでX方向へ移動可能となり、作業台42にワーク3(図1参照)を載置して移動する。
また、本体部41の下面には、非接触給電を行う受電コイル部47が設けられている。受電コイル部47は、X方向に延びるコイル保持部48と、受電コイル49とを備えている。コイル保持部48は、X方向に延びる略板状をなしている。X方向に直交する平面で切断したコイル保持部48の断面形状は、下方に向かって突出する略E字形状をなしている。コイル保持部48の材料は、例えば、フェライトや電磁鋼板などの磁性材料である。受電コイル49は、Y方向におけるコイル保持部48の中央部の突出した部分に巻回されている。キャリア13を固定部11内に配置し溝ローラ43等で支持した状態では、受電コイル部47は、Z方向において送電コイル部31と所定の間隔を間に設けて対向して配置されている。
また、図3及び図5に示すように、本体部41内には、受電基板50と、サーボアンプ51と、可動子である巻線部53とが内蔵されている。従って、本実施形態の搬送コンベア10は、固定子(固定部11)にマグネット26を、キャリア13に可動子(巻線部53)を配置した、所謂、ムービングコイル型のリニアモータを構成している。受電基板50は、受電コイル部47と接続され、送電コイル部31から受電コイル部47へ給電された交流電力に応じた電力を供給される。また、受電基板50は、サーボアンプ51と接続され、サーボアンプ51へ電力を供給する。サーボアンプ51は、受電基板50から供給された電力から巻線部53に通電する駆動電流を生成する。
巻線部53は、Y方向における本体部41の両側にそれぞれ設けられている。各巻線部53は、例えば、3つのヨーク53Aのそれぞれに巻線53Bが巻回されている。この3つの巻線53Bの各々は、例えば、U相、V相、W相の各相に対応している。各相のヨーク53A及び巻線53Bは、X方向、即ち、キャリア13の移動方向に並んで配置されている。サーボアンプ51は、駆動電流として、三相の交流電流を各巻線53Bに通電する。巻線部53は、サーボアンプ51から巻線53Bに交流電流を通電されると磁界を発生させ(N極及びS極を誘起され)、固定部11のマグネット26との間に推進力を発生させる。キャリア13は、巻線部53とマグネット26との間に生じる推進力により、X方向に移動する。受電基板50は、サーボアンプ51を介して巻線部53に通電する駆動電流(三相の交流電流)を制御することで、巻線53Bによって形成する磁界、即ち、キャリア13を移動させる方向や速度を制御する。
(3.非接触給電装置60の構成)
次に、上記した搬送コンベア10における非接触給電装置60について説明する。図6は、搬送コンベア10の非接触給電装置60に係わる部分を示している。本実施形態の非接触給電装置60は、送電ユニット60Aと、受電ユニット60Bとを備える。送電ユニット60Aは、上記した制御基板25、送電コイル部31の他に、直流電源67等を備えている。受電ユニット60Bは、上記した受電基板50、受電コイル部47、サーボアンプ51等を備えている。非接触給電装置60は、送電コイル部31から受電コイル部47へ交流電力を非接触で給電する。
図6に示すように、送電側の制御基板25は、ハーフブリッジ回路61と、送電制御部63と、電流検出器65とを備えている。ハーフブリッジ回路61は、直流電源67に接続され、非接触給電装置60の交流電源として機能する。直流電源67は、例えば、固定部11の底板21の下に取り付けられている。あるいは、直流電源67は、搬送コンベア10とは別に設けられる電源装置でもよい。直流電源67は、直流電圧Vdcをハーフブリッジ回路61に出力する。
ハーフブリッジ回路61は、2つのスイッチング素子TR1,TR2及び2つのダイオードD1,D2を備えている。スイッチング素子TR1,TR2は、例えば、N型のMOSFETである。ダイオードD1,D2は、例えば、スイッチング素子TR1,TR2の各々のボディダイオードであり、転流動作のためのダイオードである。スイッチング素子TR1,TR2のゲートは、送電制御部63に接続されている。送電制御部63は、例えば、CPUを主体とした処理回路である。送電制御部63は、スイッチング素子TR1,TR2の各々のゲートにゲート電圧として、PWM(Pulse Width Modulation;パルス幅変調)信号PWMを供給し、スイッチング動作させる。送電制御部63は、例えば、スイッチング素子TR1,TR2を交互にオン・オフする。これにより、送電コイル部31の共振コンデンサ62及び送電コイル35に交番電流が流れる。送電制御部63は、スイッチング素子TR1,TR2をスイッチング動作させることで、例えば、直流電圧Vdcを矩形波状の交流電圧Vac(交流電力)に変換して送電コイル部31へ出力する。送電制御部63は、PWM信号PWMのデューティ比を変更することで、交流電圧Vacを変更し、非接触による給電を行う。
送電コイル部31の送電コイル35の一端は、共振コンデンサ62、第一電源線L1を介してスイッチング素子TR1のソースに接続されている。共振コンデンサ62は、送電コイル35と直列に接続され共振回路を構成する。送電コイル35の他端は、第二電源線L2を介して、スイッチング素子TR2のソースに接続されている。ハーフブリッジ回路61によって生成される矩形波状の交流電圧Vacは、共振コンデンサ62及び送電コイル35によって正弦波状とされる。送電コイル35は、ハーフブリッジ回路61から交流電圧Vacを供給されることにより、磁界(交番磁界)を発生させる。受電コイル部47の受電コイル49は、送電コイル35と相互に電磁結合し、非接触給電を行う。受電コイル49は、例えば、送電コイル35に発生する交番磁界に応じて誘導電流が発生し、非接触で給電される。
受電ユニット60Bの受電基板50は、受電変換部71と、受電制御部72とを備えている。受電変換部71は、共振コンデンサ73と、AC/DC変換回路75とを備えている。共振コンデンサ73は、受電コイル49に並列接続され、共振回路を構成する。AC/DC変換回路75は、受電コイル49及び共振コンデンサ73に接続されている。AC/DC変換回路75は、ダイオード77及びコンデンサ78を備え、受電コイル49によって非接触で給電した受電電圧Vac2(交流電力)を、半波整流して直流電圧Vdc2に変換する。AC/DC変換回路75は、変換した直流電圧Vdc2を受電制御部72へ供給する。
受電制御部72は、AC/DC変換回路75から供給される直流電圧Vdc2を降圧等して、サーボアンプ51へ供給する。また、受電制御部72は、例えば、図1に示した生産システム1を管理する管理装置と無線通信可能な通信部(図示略)を備え、リニアヘッド40で検出した位置信号を管理装置へ送信する。管理装置は、受信した位置信号に基づいて、キャリア13(図1参照)の制御内容を決定する。受電制御部72は、管理装置から通信部を介して受信した制御指令に応じてサーボアンプ51へ供給する電力を制御する。これにより、キャリア13は、管理装置の制御指令に応じて移動、停止、加速等をする。尚、受電制御部72は、リニアヘッド40の位置信号に基づいて検出したキャリア13の位置に応じてサーボアンプ51へ供給する電力を制御し、移動や停止等しても良い。この場合、キャリア13は、外部の管理装置からの指令ではなく、自動で位置や速度を調整する。
また、送電側の制御基板25の電流検出器65は、送電コイル部31に流れるコモンモード電流Icを検出するためのものであり、環状コア81と、アンプ82とを備えている。環状コア81は、第一及び第二電源線L1,L2の2つの電源線を挿通している。アンプ82は、環状コア81に巻回されたコイル83と接続され、第一及び第二電源線L1,L2に流れるコモンモード電流Icに応じた検出信号Scを送電制御部63に出力する。送電制御部63は、アンプ82から入力した検出信号Scに基づいて、コモンモード電流Icの増大を検出する。送電制御部63は、コモンモード電流Icの増大に応じて、ハーフブリッジ回路61に供給するPWM信号PWMのデューティ比を低減し、交流電圧Vacを低減する。これにより、コモンモード電流Icが第一及び第二電源線L1,L2や送電コイル部31に流れることで発生する放射ノイズの低減を図ることができる。尚、送電ユニット60Aは、電流検出器65を備えない構成でも良い。
(4.曲線部の搬送コンベア10の構成)
次に、図1に示す生産ラインの曲線部を構成する搬送コンベア10について説明する。以下の説明では、図2及び図3に示した直線経路を構成する搬送コンベア10と区別するために、生産ラインの曲がった曲線部を構成する搬送コンベア10を、図1に示すように搬送コンベア91と称して説明する。曲線部の搬送コンベア91は、生産ラインの走行経路に合わせて所定の角度に折れ曲がっている。同様に、この搬送コンベア91に設けられた送電コイル部31は、走行経路に合わせて所定の角度に折れ曲がっている。
図7は、この折れ曲がった送電コイル部31の上面図を示している。図7に示すように、送電コイル部31は、所定の角度に折れ曲がったコイル保持部33と、プリント基板93とを備えている。プリント基板93には、上記したように、送電コイル35が配線パターンとして形成されている。そして、送電コイル部31は、これらのコイル保持部33及びプリント基板93をモールド部95によってモールドされている。尚、図7に示す送電コイル部31の形状や構成は一例であり、曲線部の曲がり具合や走行路の長さなどに応じて適宜変更される。
モールド部95は、例えば、絶縁性の樹脂材料であり、コイル保持部33及びプリント基板93の全体をモールドし、一体化している。送電コイル部31は、モールド部95によってコイル保持部33等を一体化された状態で、例えば、図4に示す下部22A,23Aの上に載置されている。モールド部95の材料としては、例えば、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステルなどの熱硬化性樹脂やPBT、PPSなどの熱可塑性樹脂を使用することができる。
従って、本実施形態の送電ユニット60Aは、樹脂材料により形成され、コイル保持部33及びプリント基板93をモールドするモールド部95を備える。これによれば、コイル保持部33及びプリント基板93をモールド部95で一体化することで、送電ユニット60Aの取り扱いが容易となる。また、絶縁性の樹脂材料を用いることで、高電圧の発生する送電コイル35と、他の電子機器との間の絶縁抵抗を高め、各素子間の絶縁距離(例えば、沿面距離)を短くできる。結果として、送電ユニット60Aの小型化を図ることができる。特に、送電コイル35と共振コンデンサ62とで構成される共振回路では、高電圧が発生するため、モールドによって絶縁抵抗を高め、絶縁距離を短くすることは、極めて有効である。また、本実施形態の共振コンデンサ62は、送電コイル部31側に設けられ、プリント基板93に実装される。仮に、共振コンデンサ62を制御基板25内に設けると、高電圧の発生する共振コンデンサ62と、他の素子との絶縁距離を確保する必要が生じ、制御基板25が大型化してしまう虞がある。これに対し、共振コンデンサ62を、送電コイル部31側に設けることにより、そのような絶縁距離を考慮した設計が不要となり、制御基板25を小型化できる。
尚、モールド部95は、コイル保持部33及びプリント基板93の全体をモールドせずに、一部のみをモールドしても良い。例えば、モールド部95は、コイル保持部33及びプリント基板93の上面(キャリア13側の面)のみをモールドしても良い。また、送電コイル部31は、コイル保持部33及びプリント基板93の少なくとも一方をモールドしない構成でも良い。
コイル保持部33は、キャリア13が曲がって移動する図7に示す移動方向97(湾曲方向の一例)へと湾曲している。この移動方向97は、図1に矢印2で示す方向である。コイル保持部33は、移動方向97において複数の部材である分割コア99に分割され、分割された複数の分割コア99を互いに連結して構成されている。これらの複数の分割コア99は、モールド部95によりプリント基板93と一体化されている。
従って、本実施形態のコイル保持部33は、磁性体により形成され、移動方向97(湾曲方向)において複数の部材(分割コア99)に分割され、分割された複数の部材を互いに連結して構成される。ここで、1つの曲線部、例えば、カーブの全体を、1つの磁性体で形成する場合、製造上の加工が困難な場合がある。例えば、コイル保持部33を、磁性粉末をプレスして押出成形する場合、曲がった形状に成形することが困難となる。そこで、コイル保持部33を、キャリア13の曲がった移動方向97において複数に分割し、それらの分割された部材を連結して構成する。これにより、曲がったコイル保持部33を比較的容易に製造することが可能となる。尚、コイル保持部33を分割せずに、1つの部材で形成しても良い。
図8は、分割コア99を、上方(図4に示すZ方向の上方)から見た上面図である。図9は、分割コア99を、移動方向97の前方側(図2に示すX方向の前方側)から見た側面図である。尚、図7に示すように、複数の分割コア99は、曲がった搬送経路の形に合わせて形成されており、互いに異なった形状となっている。このため、図8及び図9に示す分割コア99の形状は、一例である。
図8及び図9に示すように、分割コア99は、底部101と、3つの突出部102,103,104を有している。底部101及び3つの突出部102,103,104は、例えば、磁性材料により一体的に形成されている。底部101は、板状をなし、キャリア13と上下方向(Z方向)で対向する上面101Aが形成されている。また、底部101は、キャリア13の移動方向97の前方側に設けられた前側側縁部101Bと、移動方向97の後方側に設けられた後側側縁部101Cとを有する。後側側縁部101Cは、移動方向97において、上面101Aを間に挟んで前側側縁部101Bと対向する位置に設けられている。
Z方向の上方側、換言すれば、送電コイル35から受電コイル49に向かう送電方向の一方側から見た場合に、前側側縁部101Bは、後側側縁部101Cに対して所定の角度をなす方向へと延設されている。また、分割コア99の幅方向(図4におけるY方向)の両側に設けられた第一側縁部101D及び第二側縁部101Eは、互いに平行をなしている。従って、上方から平面視した場合に、分割コア99の形状、即ち、上面101Aを含む分割コア99の上面全体(キャリア13と対向す面)の形状は、台形となっている。
また、上面101Aを含む分割コア99の上面全体は、キャリア13(移動体)の移動する所定の移動平面106(図1参照)と平行な平行面となっている。ここでいう移動平面106とは、例えば、キャリア13が環状や直線状に移動する場合、キャリア13の走行する軌跡(例えば、図1に破線で示す軌跡107)を含む仮想的な平面である。本実施形態では、図5に示すように、例えば、移動平面106は、Z方向に直交する平面であり、受電コイル部47のZ方向の中央部を通る平面である。また、ここでいう平行面とは、例えば、分割コア99(コイル保持部33)に形成され、移動平面106と対向する平面(上面101Aを含む)である。あるいは、平行面とは、分割コア99に実際に形成された平面に限らず、移動平面106に面した(移動平面106と向き合った)分割コア99の一側面の全体でもよい。本実施形態では、平行面は、例えば、図8に示す、上面101Aを含む分割コア99の上面全体である。尚、本願における移動平面106は、Z方向に直交する平面に限らず、例えば、Z方向に沿った平面でも良い。また、移動平面106は、X方向、Y方向や、Z方向に対して所定の角度をなす方向に沿った平面でも良い。また、平行面を、移動平面106の位置、向き、傾きに応じて適宜変更しても良い。
また、突出部102は、底部101から上方に突出し、第一側縁部101Dに沿って、即ち、移動方向97に沿って前側側縁部101Bから後側側縁部101Cまで延設されている。また、突出部104は、底部101から上方に突出し、第二側縁部101Eに沿って、即ち、移動方向97に沿って前側側縁部101Bから後側側縁部101Cまで延設されている。突出部102,104の上面には、Z方向に垂直な平面が形成されている。突出部102,104は、Z方向に沿って突出している。突出部102,104の突出する高さは、同一となっている。また、突出部102,104の厚みは、略同一となっている。従って、分割コア99には、幅方向の第一及び第二側縁部101D,101Eの各々に沿って、突出部102,104が形成されている。
突出部103は、分割コア99の幅方向における中央に形成され、底部101から上方に向かって突出している。突出部103は、移動方向97に沿って前側側縁部101Bから後側側縁部101Cまで延設されている。突出部103の上面には、Z方向に垂直な平面が形成されている。突出部103は、Z方向に沿って突出している。突出部103の突出する高さは、他の突出部102,104と同一となっている。複数の分割コア99を連結した状態では、複数の分割コア99の突出部103は、移動方向97に沿って延設された1つの立設した壁を構成している。また、上記した突出部102,104の各々も、突出部103と同様に、移動方向97に沿って延設された1つの立設した壁を構成している。尚、上記した突出部102〜104の形状等は一例であり、適宜変更可能である。
図7に示すように、プリント基板93は、分割コア99の幅方向の中央部に挿入孔93Aが形成されている。挿入孔93Aは、移動方向97に沿って形成されている。挿入孔93Aには、分割コア99の突出部103が挿入されている。プリント基板93は、中央の挿入孔93Aに突出部103を挿入され、突出部102〜104のそれぞれに囲まれた凹部に挿入されている。換言すれば、プリント基板93の形状は、分割コア99の突出部102〜104及び上面101Aで構成される溝の形状に合わせた形状となっている。プリント基板93を分割コア99に配置した状態では、プリント基板93に形成された送電コイル35は、複数の分割コア99を連結して構成した突出部103を周回するように、移動方向97へと延設された後に折り返し、且つ上面101A(平行面)と平行な方向へ巻回されている。
従って、本実施形態のコイル保持部33は、磁性体により形成され、突出部103(被巻回部)を有する。突出部103は、上面101A(平行面)に直交する方向(Z方向)に沿って、上面101Aから受電コイル49に向かって突出し、移動方向97(湾曲方向)へ延設され、送電コイル35に挿入される。
これによれば、磁性体であるコイル保持部33の突出部103(被巻回部)は、上面101A(平行面)から突出し移動方向97(湾曲方向)へ延設され、送電コイル35に挿入される。これにより、送電コイル35から発生する磁束を突出部103へ取り込み易くし、給電効率を向上させることができる。
また、本実施形態の送電ユニット60Aは、上面101A(平行面)に配置されるプリント基板93を備える。送電コイル35は、プリント基板93に形成された配線パターンである。ここで、後述する送電コイル35を電線111(マグネットワイヤー)で形成した場合(図10、図11参照)、電線111の太さや電線111を保持するボビン112などによって、送電コイル35の大型化を招く虞がある。これに対し、送電コイル35を、配線パターンで形成することで、送電コイル35の小型化を図ることができる。
また、図5に示すように、キャリア13の受電コイル部47のコイル保持部48は、例えば、送電コイル部31のコイル保持部33と同様の形状をなし、Z方向に直交する平面に対してコイル保持部33と対称な形状となっている。受電コイル部47及び送電コイル部31は、互いのコイル保持部48及びコイル保持部33を近接した位置に配置される。これにより、送電コイル部31から発生する磁束を、コイル保持部33の突出部102〜104や受電コイル部47の突出部102等に相当する部分に取り込んで給電効率を向上させることができる。
また、本実施形態のキャリア13は、図3に示すように、溝ローラ43及びレール部28によって、Z方向において所定の高さに保持される。送電コイル35と受電コイル49とは、直線経路だけでなく、搬送コンベア91(図1参照)の湾曲した走行経路においても、Z方向(上下方向)において一定の距離を間に設けて対向した状態となる。
また、図7に示すように、本実施形態のプリント基板93には、送電コイル35と接続され共振回路を構成する共振コンデンサ62が実装されている。これによれば、送電コイル35に交番磁界を発生させる共振回路は、プリント基板93上に実装される。このため、送電コイル35と共振コンデンサ62とを接続する電源線の線路長を短くできる。その結果、高電圧が印加される電源線を短くでき、例えば、送電コイル35と共振コンデンサ62とを接続する電源線から放射される放射ノイズの低減を図ることができる。尚、図6に示す電流検出器65は、プリント基板93に実装しても良く、制御基板25に実装しても良い。また、共振コンデンサ62や電流検出器65に限らず、ハーフブリッジ回路61、送電制御部63などをプリント基板93に実装しても良い。逆に、共振コンデンサ62を、プリント基板93に実装しなくとも良い。
また、送電コイル35は、プリント基板93の配線パターンに限らず、電線(マグネットワイヤー)でも良い。図10及び図11は、電線111をコイル保持部33に巻回させた状態を示している。図10及び図11に示すように、電線111は、複数の分割コア99を連結して構成した突出部103を周回するように巻回される。電線111は、移動方向97へと延設された後に折り返し、且つ上面101A(平行面)と平行な方向へ巻回される。電線111は、例えば、分割コア99の溝内に配置されたボビン112に巻回され、位置ズレを抑制される。ボビン112は、例えば、移動方向97に沿って延設された枠状をなしている。また、電線111の表面に接着材を塗布し、複数の電線111同士や、電線111とボビン112とを固定し、電線111の位置ズレをさらに抑制しても良い。このような構成であっても、上記した配線パターンの送電コイル35と同様に、湾曲した走行経路において、送電コイル35と受電コイル49を、一定の距離を間に設けてZ方向で対向させることができる。尚、電線111を用いる場合にも、電線111、ボビン112及びコイル保持部33をモールド部95(図7参照)でモールドしても良い。
また、複数の分割コア99を連結して構成した突出部103に対して、電線111を巻回させる構成は、上記した構成に限らない。例えば、図12に示すように、各分割コア99の突出部103及びボビン112に、電線111を挿入する溝103Aを設けてもよい。溝103Aは、例えば、移動方向97における突出部103の中央部に設けられ、所定の幅で切りかかれている。そして、電線111を、各分割コア99の溝103Aで折り返しながら、突出部103に巻回させても良い。これにより、一度折り返した電線111を、再度折り返すまでの距離を短くし、電線111を突出部103に巻き易くすることができる。
因みに、上記実施形態において、キャリア13は、移動体の一例である。上面101Aは、平行面の一例である。移動方向97は、湾曲方向の一例である。突出部103は、被巻回部の一例である。
(5.効果)
上記実施形態によれば、以下の効果を奏する。
本実施形態の送電ユニット60Aは、受電コイル49を有し所定の移動平面106上を移動するキャリア13(移動体)に対して非接触で電力を送電する送電ユニットである。送電ユニット60Aは、移動平面106と平行な上面101A(平行面)を有し、キャリア13が曲がって移動する方向へと湾曲したコイル保持部33と、上面101Aに配置され、且つ受電コイル49と対向して配置され、受電コイル49に向けて電力を送電する送電コイル35と、を備える。上面101Aは、当該上面101Aに直交する方向(Z方向)において、キャリア13と対向して配置される。送電コイル35は、コイル保持部33が湾曲する移動方向97(湾曲方向)へと延設された後に折り返し、且つ上面101Aと平行な方向へ巻回される。
これによれば、コイル保持部33は、キャリア13(移動体)が曲がって移動する方向、即ち、移動方向97(湾曲方向)へと湾曲している。コイル保持部33の上面101A(平行面)に配置された送電コイル35から、キャリア13の受電コイル49へ送電を行うことで、走行路の曲線部において非接触による給電を行う。また、上面101Aは、この上面101Aの直交方向(Z方向)においてキャリア13と対向して配置される。そして、送電コイル35は、移動方向97へと延設された後に折り返し、上面101Aと平行な方向へ巻回される。従って、送電コイル35は、上面101A上において巻回される。この構成では、従来のように受電側の手段(受電コイル)を、給電側の手段(送電コイル)の間に挟むのではなく、平行面の直交方向において、受電側の手段を一方側に配置し、給電側の手段を他方側に配置し、互いに対向させる構成となる。その結果、走行路の曲線部において、受電コイル49や送電コイル35を支持する構造などの簡素化を図ることができる。このため、走行路の曲線部において非接触で送電しつつ、構造の簡素化を図れる送電ユニット60Aを構成できる。
また、本実施形態の搬送コンベア91は、送電ユニット60Aを有する固定部11と、受電コイル49を有するキャリア13(移動体)と、を備える。固定部11は、キャリア13の移動方向97(湾曲方向)に配置された複数のマグネット26(磁石)を有する。キャリア13は、受電コイル49と接続され固定部11の複数のマグネット26により生じる磁力を利用して推進力を発生させる巻線部53(電磁石)を有し、送電コイル35から受電コイル49に受電した電力(直流電圧Vdc2)を巻線部53に供給し移動する。
これによれば、走行路を移動するキャリア13に対して、直線経路だけでなく、曲線部においても電力を供給でき、且つ送電ユニット60Aの構造の簡素化、ひいては固定部11の構造の簡素化を図ることが可能となる。
また、本実施形態の分割コア99(コイル保持部)は、受電コイル49を有し所定の移動平面106上を移動するキャリア13(移動体)に対して非接触で電力を送電する送電コイル35を保持し、磁性体により形成される。分割コア99は、移動平面106と平行な面であって送電コイル35を配置する上面101A(平行面)と、キャリア13の移動方向97の前方側に設けられた前側側縁部101Bと、移動方向97の後方側に設けられ、上面101Aを間に挟んで前側側縁部101Bと対向する位置に設けられる後側側縁部101Cと、を備える。上面101Aに直交する方向(Z方向)の一方側から見た場合に、前側側縁部101Bが後側側縁部101Cに対して所定の角度をなす方向へと延設され、上面101Aを含む分割コア99の上面(平行面)の形状が台形をなしている。尚、分割コア99の形状は、台形に限らず、例えば、図8に一点鎖線で示す曲線108のように、キャリア13の走行経路の形状に合わせて湾曲した扇形でも良い。曲線108は、例えば、走行経路の外側である第二側縁部101Eを、外側に突出させた状態を例示している。
これによれば、分割コア99(コイル保持部)は、キャリア13の移動方向97の前方側の前側側縁部101Bと、後方側の後側側縁部101Cとが平行とならない、台形又は扇形をなす。このような分割コア99を複数個用いて、前側側縁部101B及び後側側縁部101Cを交互に対向させて一方向に並べることで、曲がった走行路(曲線部)で送電コイル35を保持する磁性部材を構成することができる。そして、上面101Aの直交方向において、受電側の手段を一方側に配置し、給電側の手段を他方側に配置し、互いに対向させることができる。その結果、走行路の曲線部において、受電コイル49や送電コイル35を支持する構造などの簡素化を図ることができる。
(6.別例)
尚、本願は、上記実施形態に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した種々の態様で実施することが可能である。
具体的には、上記実施形態では、送電ユニット60Aは、制御基板25、送電コイル部31及び直流電源67を備えたがこれに限らない。本願の送電ユニットは、送電コイル35とコイル保持部33のみを備える構成(送電コイル部31)でも良い。
また、上記実施形態では、送電コイル部31及び受電コイル部47を、キャリア13の下方に配置したが、キャリア13の上方、左方、右方のいずれかに配置しても良い。また、例えば、送電コイル部31及び受電コイル部47を2組準備し、キャリア13の上方及び下方の両方に配置しても良い。
また、分割コア99は、例えば、他の分割コア99に嵌め込む凸部や、凸部を嵌め込まれる凹部を、前側側縁部101Bや後側側縁部101Cに備えても良い。また、分割コア99は、他の分割コア99に係合する係合部を備えても良い。
また、上記実施形態では、曲線部のコイル保持部33を複数の分割コア99に分割したが、コイル保持部33を1つの部材で構成しても良い。また、直線経路のコイル保持部33を分割コア99に分割しても良い。
また、突出部103を、Z方向に沿って形成しなくとも良い。例えば、突出部103を、上面101Aの直交方向に対して所定の角度をなす方向へ突出させても良い。
また、コイル保持部33(分割コア99)は、磁性体でなくとも良い。例えば、プリント基板93を保持可能な絶縁性の部材でも良い。
また、送電制御部63は、コモンモード電流Icに基づいてハーフブリッジ回路61をフィードバック制御しなくとも良い。
10,91 搬送コンベア、11 固定部、13 キャリア、26 マグネット(磁石)、35 送電コイル、33 コイル保持部、47 受電コイル部、53 巻線部(電磁石)、60A 送電ユニット、62 共振コンデンサ、93 プリント基板、95 モールド部、97 移動方向(湾曲方向)、99 分割コア(コイル保持部)、101B 前側側縁部、101C 後側側縁部、103 突出部(被巻線部)、101A 上面(平行面)、106 移動平面。

Claims (5)

  1. 受電コイルを有し所定の移動平面上を移動する移動体に対して非接触で電力を送電する送電ユニットであって、
    前記移動平面と平行な平行面を有し、前記移動体が曲がって移動する方向へと湾曲したコイル保持部と、
    前記平行面に配置され、且つ前記受電コイルと対向して配置され、前記受電コイルに向けて電力を送電する送電コイルと、
    前記平行面に配置されるプリント基板と、
    前記プリント基板と別体に設けられ、非接触給電の送電側を制御する制御基板と、
    を備え、
    前記平行面は、当該平行面に直交する方向において、前記移動体と対向して配置され、
    前記送電コイルは、前記プリント基板に形成された配線パターンであり、前記コイル保持部が湾曲する湾曲方向へと延設された後に折り返し、且つ前記平行面と平行な方向へ巻回され
    前記プリント基板は、前記送電コイルと接続され共振回路を構成する共振コンデンサを有する、送電ユニット。
  2. 前記コイル保持部は、磁性体により形成され、被巻回部を有し、
    前記被巻回部は、前記平行面に直交する方向に沿って、前記平行面から前記受電コイルに向かって突出し、前記湾曲方向へ延設され、前記送電コイルに挿入される、請求項1に記載の送電ユニット。
  3. 樹脂材料により形成され、前記コイル保持部及び前記プリント基板をモールドするモールド部を備える、請求項1又は請求項2に記載の送電ユニット。
  4. 前記コイル保持部は、磁性体により形成され、前記湾曲方向において複数の部材に分割され、分割された前記複数の部材を互いに連結して構成される、請求項1乃至請求項3の何れかに記載の送電ユニット。
  5. 請求項1乃至請求項4の何れかに記載の前記送電ユニットを有する固定部と、
    前記受電コイルを有する前記移動体と、を備え、
    前記固定部は、前記移動体の前記湾曲方向に配置された複数の磁石を有し、
    前記移動体は、前記受電コイルと接続され前記固定部の前記複数の磁石により生じる磁力を利用して推進力を発生させる電磁石を有し、前記送電コイルから前記受電コイルに受電した前記電力を前記電磁石に供給し移動する、搬送コンベア。
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