JP6811977B2 - ナノファイバー含有材、ナノファイバー含有材の製造方法およびナノファイバー回収方法 - Google Patents
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Description
また、本発明は、運搬が容易でありポリマー等への混合に適したナノファイバー含有材およびナノファイバー含有材の製造方法を提供する。
第1発明のナノファイバー回収方法は、セルロースナノファイバーを含有する水溶液から、セルロースナノファイバーと結合可能かつ水に不溶な回収物質を用いてセルロースナノファイバーを回収する方法であって、前記水溶液に前記回収物質を混合して混合溶液を形成し、該混合溶液を前記回収物質の融点よりも高温の状態から該回収物質の融点以下まで冷却する方法であり、前記回収物質は、融点が大気圧下で20℃〜80℃であり、セルロースナノファイバーと結合し得る親水部と水に不溶性の疎水部の両方を有しており、前記水溶液に混合して形成した混合溶液中で液滴状を形成する物質であることを特徴とする。
第2発明のナノファイバー回収方法は、第1発明において、前記親水部は、前記セルロースナノファイバーのセルロース水酸基と水素結合する官能基を1種または2種以上有しており、該官能基が、水酸基、カルボキシ基、アミノ基、アミド基、エステル(アルコシカルボニル基)のいずれかであることを特徴とする。
第3発明のナノファイバー回収方法は、第1または第2発明において、前記回収物質が、1−ドデカノール、1−トリデカノール、イソトリデカノール、1−テトラデカノール、1−ペンタデカノール、1−ヘキサデカノール、1−オクタデシルアルコール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、デカン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸、トリデカン酸、テトラデカン酸、1−ヘキサデカン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、エルカ酸、ドデシルアミン、テトラデシルアミン、ヘキサデシルアミン、1−アミノオクタデカン、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、ヒドロキシステアリン酸アマイド、ウンデセン酸、ステアリン酸メチル、ステアリン酸ブチル、トリパルミチン、からなる群より選ばれた1種又は2種以上の化合物を含むことを特徴とする。
(ナノファイバー含有材)
第4発明のナノファイバー含有材は、セルロースナノファイバーと、セルロースナノファイバーと分子間相互作用により結合可能かつ水に不溶な回収物質と、を含有し、該回収物質は、セルロースナノファイバーと結合し得る親水部と水に不溶性の疎水部の両方を有しており、融点が大気圧下で20℃〜80℃であり、前記親水部は、前記セルロースナノファイバーのセルロース水酸基と水素結合する官能基を1種または2種以上有しており、該官能基が、水酸基、カルボキシ基、アミド基、エステル(アルコシカルボニル基)のいずれかであることを特徴とする。
第5発明のナノファイバー含有材は、第4発明において、前記回収物質が、1−ドデカノール、1−トリデカノール、イソトリデカノール、1−テトラデカノール、1−ペンタデカノール、1−ヘキサデカノール、1−オクタデシルアルコール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、デカン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸、トリデカン酸、テトラデカン酸、1−ヘキサデカン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、エルカ酸、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、ヒドロキシステアリン酸アマイド、ウンデセン酸、ステアリン酸メチル、ステアリン酸ブチル、トリパルミチン、からなる群より選ばれた1種又は2種以上の化合物を含むことを特徴とする。
(ナノファイバー含有材の製造方法)
第6発明のナノファイバー含有材の製造方法は、セルロースナノファイバーを含有する水溶液から、セルロースナノファイバーと結合可能かつ水に不溶な回収物質を含有するセルロースナノファイバー含有材を製造する方法であって、前記回収物質は、融点が大気圧下で20℃〜80℃であり、セルロースナノファイバーと結合し得る親水部と水に不溶性の疎水部の両方を有しており、前記水溶液に混合して形成した混合溶液中で液滴状を形成し、該混合溶液を前記回収物質の融点よりも高温の状態から該回収物質の融点以下まで冷却することを特徴とする。
第7発明のナノファイバー含有材の製造方法は、第6発明において、前記親水部は、前記セルロースナノファイバーのセルロース水酸基と水素結合する官能基を1種または2種以上有しており、該官能基が、水酸基、カルボキシ基、アミノ基、アミド基、エステル(アルコシカルボニル基)のいずれかであることを特徴とする。
第8発明のナノファイバー含有材の製造方法は、第6または第7発明において、前記混合溶液を加圧または減圧することを特徴とする。
第9発明のナノファイバー含有材の製造方法は、第6、第7または第8発明において、前記回収物質が、1−ドデカノール、1−トリデカノール、イソトリデカノール、1−テトラデカノール、1−ペンタデカノール、1−ヘキサデカノール、1−オクタデシルアルコール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、デカン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸、トリデカン酸、テトラデカン酸、1−ヘキサデカン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、エルカ酸、ドデシルアミン、テトラデシルアミン、ヘキサデシルアミン、1−アミノオクタデカン、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、ヒドロキシステアリン酸アマイド、ウンデセン酸、ステアリン酸メチル、ステアリン酸ブチル、トリパルミチン、からなる群より選ばれた1種又は2種以上の化合物を含むことを特徴とする。
第1発明によれば、水溶液に回収物質を混合すれば、回収物質にセルロースナノファイバーを結合させることができる。そして、混合溶液を回収物質の融点以下まで冷却すれば、固化した回収物質とともにセルロースナノファイバーを回収することができる。しかも、回収物質を固化させた状態で、回収物質とともにセルロースナノファイバーが凝集した凝集物を水溶液から回収するので、セルロースナノファイバーを簡単に水と分離して回収することができる。また、上記のような凝集物を回収しているので、回収物質とともにセルロースナノファイバーを脱水することができる。したがって、セルロースナノファイバーを含有する材料(回収物)の水分率を少なくできるので、セルロースナノファイバーを含有する材料を軽量コンパクトにでき、運送などが容易になり運送コストも低減できる。
第2発明によれば、回収物質にセルロースナノファイバーを適切に結合させることができる。
第3発明によれば、回収物質が室温付近に融点を有する所定の化合物を含んでいるので、容易に固化と液化を切り替えることができる。したがって、セルロースナノファイバーの回収が容易になる。しかも、セルロースナノファイバーのようにファイバー間の溶媒除去過程で生じる強固な水素結合を、回収物質の親水部の効果で弱めることができるので、セルロースナノファイバー同士の凝集を抑えることができる。
(ナノファイバー含有材)
第4発明によれば、疎水性の材料にそのまま添加して使用することができるので、セルロースナノファイバーを様々な分野で使用できるようになる。また、セルロースナノファイバーと回収物質が適切に結合しているので、疎水性の材料により適切に添加しやすくなる。
第5発明によれば、回収物質が所定の化合物を含んでいるので、疎水性の材料にさらにより適切に添加しやすくなる。
(ナノファイバー含有材の製造方法)
第6発明によれば、水溶液に回収物質を混合すれば、回収物質にセルロースナノファイバーを結合させることができる。そして、混合溶液を回収物質の融点以下まで冷却すれば、固化した回収物質とセルロースナノファイバーを含有するセルロースナノファイバー含有材を回収することができる。しかも、回収物質を固化させた状態で、回収物質とセルロースナノファイバーが凝集した凝集物として、セルロースナノファイバー含有材を水溶液から回収するので、セルロースナノファイバーの含水率を低下させた状態のセルロースナノファイバー含有材を製造することができる。また、上記のような凝集物としてセルロースナノファイバー含有材を回収しているので、セルロースナノファイバー含有材を脱水することができる。したがって、セルロースナノファイバー含有材の水分率を少なくできるので、セルロースナノファイバー含有材を軽量コンパクトにでき、運送などが容易になり運送コストも低減できる。
第7発明によれば、回収物質にセルロースナノファイバーを適切に結合させることができる。
第8発明によれば、混合溶液を加圧または減圧するので、回収物質の沸点や融点をコントロールできる。すると、ナノファイバーに適した回収物質を使用できるので、ナノファイバー含有材の回収効率を高くすることができる。
第9発明によれば、回収物質が室温付近に融点を有する所定の化合物を含んでいるので、容易に固化と液化を切り替えることができる。したがって、セルロースナノファイバー含有材の回収が容易になる。しかも、セルロースナノファイバーのようにファイバー間の溶媒除去過程で生じる強固な水素結合を、回収物質の親水部の効果で弱めることが出来るので、セルロースナノファイバー含有材に含まれるナノファイバー同士の凝集を抑えることができる。
かかるナノファイバーは、一般的に、「直径(繊維幅)が1〜100nmであって、長さ(繊維長)が直径の100倍以上の繊維状物質」と定義されるものである。
かかるナノファイバーは、種々の素材から製造される。例えば、植物由来のナノファイバーは、セルロース、アガロースなど(原料:木材、草、綿花など)から製造することができる。また、動物由来のナノファイバーは、キチン、キトサン、ケラチン、コラーゲンなど(原料:カニ殻、羊毛など)から製造することができる。さらに、人工ポリマー、カーボンナノファイバー、グラフェンなどの人工物からもナノファイバーを製造することができる。
また、上述したような素材からナノファイバーを製造する製法もとくに限定されない。例えば、電界紡糸法、物理的衝撃法、凍結乾燥法、気相成長法などの方法によって、所定の繊維幅や繊維長を有するナノファイバーを製造することができる。
本発明のナノファイバー回収方法によって回収されるナノファイバーの一例として、セルロースナノファイバーがある。このセルロースナノファイバーは、繊維幅が数〜数十nm、繊維長が数百nmの微小繊維である植物起因のセルロースをナノ化処理(機械的解繊やTEMPO触媒酸化など)したものである。かかるセルロースナノファイバーの製造方法は種々の方法で製造される。例えば、上述した機械的解繊やTEMPO触媒酸化などの方法によって製造することができる。
本発明のナノファイバーの回収方法は、上述したようなナノファイバー含有液からナノファイバーを回収する方法であり、ナノファイバーと結合可能かつ水に不溶な回収物質を使用してナノファイバーを回収する。具体的には、ナノファイバーを回収物質と結合させることによって、ナノファイバーを水から分離して、水分含有率の少ない状態のナノファイバーを回収する。
上述したような方法で回収されたナノファイバー含有材(言い換えれば上記のごとき方法で製造されたナノファイバー含有材)は、含有するナノファイバーの水分率が低くなっている。したがって、水分を多量に含む通常のナノファイバーを使用できなかった用途にも、ナノファイバー含有材を使用できるようになるので、ナノファイバー含有材を幅広い用途に使用することができる。例えば、疎水性の材料にナノファイバー含有材をそのまま混入して使用することができるようになる。
本発明のナノファイバー回収方法に使用される回収物質は、ナノファイバーと結合可能かつ水に不溶であって、大気圧下における融点が水の融点より高く水の沸点よりも低いものであれば使用することができる。
まず、ドデカノールは室温付近に融点(24℃)を有するので、室温近傍で容易に固化と液化を切り替えることができる。液体状態であれば、ドデカノールを溶液中に分散させることも容易であるし、溶液中において比表面積の高い微小液滴としての状態を迅速に形成させることができる。さらに、回収物質の固化と液化を切り替える際において、ナノファイバー含有液の温度調整が容易になるので、ナノファイバー含有液からナノファイバーを回収する作業が容易になる。
もちろん、回収物質はドデカノールに限られず、上述したようにナノファイバーと結合可能かつ水に不溶であって、大気圧下における融点が水の融点より高く水の沸点よりも低いもの使用することができる。例えば、デカン酸等は、ドデカノールと同様に、室温(約23〜27度)付近に融点を有するので、ナノファイバー含有液の加熱冷却に要するエネルギーを少なくできるし、取り扱いが容易になる。つまり、大気圧下において20〜80℃の間に融点を有する物質、好ましくは、大気圧下において20〜60℃の間に融点を有する物質が回収物質として使用しやすい。
上述したような性質を満たし、本発明の回収方法の回収物質として使用可能と考えられる物質として、以下のような物質を挙げることができる。例えば、脂肪族アルコール、脂肪族カルボン酸、脂肪族アミン、脂肪族アミド、芳香族アルコール、芳香族カルボン酸、芳香族アミン、芳香族アミドなどを挙げることができる。
まず、クラフトパルプ(LBKP)を石臼式摩砕機(増幸産業株式会社製、商品名:スーパーマスコロイダー、型番:MKZA10−15J)で叩解して、2重量%のセルロースナノファイバー含有物を得た。得られたセルロースナノファイバー含有物を、300メッシュの金網で挟んだ後、金網の表面に吸水紙を押し当てて数回脱水した。さらに、脱水した試料を、乾いた吸水紙に挟んだ状態で平坦なガラス板上に載せて、その上に5kgのおもりを載せてプレス脱水(30分間)して、測定対象となるセルロースナノファイバーを製造した。
このセルロースナノファイバーについて、赤外線水分計(ケット科学研究所製、型番FD−800)によって固形分濃度を測定したところ、15.0重量%であった。
図2(A)に示すように、セルロースナノファイバーでは、250℃付近に発熱反応に基づくピークが出現し、330℃付近で極大を示している。330℃付近のピークは、セルロースナノファイバーの分解に基づくものと思われる。
また図2(B)に示すように、ドデカノールでは、29℃付近で吸熱反応に関するピークを示している。この吸熱ピークは、ドデカノールの融解を示している。
測定対象となる回収物は以下の方法で製造した。そして、製造された回収物について示差走査熱量測定を実施した。
その後、混合物中で凝集している物質(試料)を回収し、試料を300メッシュの金網で挟んだ後、金網の表面に吸水紙を押し当てて数回脱水した。さらに、脱水した試料を、乾いた吸水紙に挟んだ状態で平坦なガラス板上に載せて、その上に5kgのおもりを載せてプレス脱水(10分間)して、測定対象となる回収物を製造した。
この回収物について、赤外線水分計(ケット科学研究所製、型番FD−800)によって固形分濃度を測定したところ、10.8重量%であった。
図3に示すように、回収物では、29℃付近の吸熱と、330℃付近の発熱反応が確認された。図2の結果と比較すると、29℃付近の吸熱反応は、ドデカノールの融解を示し、330℃付近のピークは、セルロースナノファイバーの分解を示していると推察される。つまり、本発明の方法によって回収された回収物には、セルロースナノファイバーとドデカノールが含まれており、本発明の方法によってドデカノールの周囲に、セルロースナノファイバーを凝集させて回収できることが確認された。
Claims (9)
- セルロースナノファイバーを含有する水溶液から、セルロースナノファイバーと結合可能かつ水に不溶な回収物質を用いてセルロースナノファイバーを回収する方法であって、
前記水溶液に前記回収物質を混合して混合溶液を形成し、
該混合溶液を前記回収物質の融点よりも高温の状態から該回収物質の融点以下まで冷却する方法であり、
前記回収物質は、
融点が大気圧下で20℃〜80℃であり、
セルロースナノファイバーと結合し得る親水部と水に不溶性の疎水部の両方を有しており、前記水溶液に混合して形成した混合溶液中で液滴状を形成する物質である
ことを特徴とするナノファイバー回収方法。 - 前記親水部は、前記セルロースナノファイバーのセルロース水酸基と水素結合する官能基を1種または2種以上有しており、
該官能基が、水酸基、カルボキシ基、アミノ基、アミド基、エステル(アルコシカルボニル基)のいずれかである
ことを特徴とする請求項1記載のナノファイバー回収方法。 - 前記回収物質が、1−ドデカノール、1−トリデカノール、イソトリデカノール、1−テトラデカノール、1−ペンタデカノール、1−ヘキサデカノール、1−オクタデシルアルコール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、デカン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸、トリデカン酸、テトラデカン酸、1−ヘキサデカン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、エルカ酸、ドデシルアミン、テトラデシルアミン、ヘキサデシルアミン、1−アミノオクタデカン、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、ヒドロキシステアリン酸アマイド、ウンデセン酸、ステアリン酸メチル、ステアリン酸ブチル、トリパルミチン、からなる群より選ばれた1種又は2種以上の化合物を含む
ことを特徴とする請求項1または2記載のナノファイバー回収方法。 - セルロースナノファイバーと、セルロースナノファイバーと分子間相互作用により結合可能かつ水に不溶な回収物質と、を含有し、
該回収物質は、
セルロースナノファイバーと結合し得る親水部と水に不溶性の疎水部の両方を有しており、融点が大気圧下で20℃〜80℃であり、
前記親水部は、前記セルロースナノファイバーのセルロース水酸基と水素結合する官能基を1種または2種以上有しており、
該官能基が、水酸基、カルボキシ基、アミド基、エステル(アルコシカルボニル基)のいずれかである
ことを特徴とするナノファイバー含有材。 - 前記回収物質が、1−ドデカノール、1−トリデカノール、イソトリデカノール、1−テトラデカノール、1−ペンタデカノール、1−ヘキサデカノール、1−オクタデシルアルコール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、デカン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸、トリデカン酸、テトラデカン酸、1−ヘキサデカン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、エルカ酸、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、ヒドロキシステアリン酸アマイド、ウンデセン酸、ステアリン酸メチル、ステアリン酸ブチル、トリパルミチン、からなる群より選ばれた1種又は2種以上の化合物を含む
ことを特徴とする請求項4記載のナノファイバー含有材。 - セルロースナノファイバーを含有する水溶液から、セルロースナノファイバーと結合可能かつ水に不溶な回収物質を含有するセルロースナノファイバー含有材を製造する方法であって、
前記回収物質は、
融点が大気圧下で20℃〜80℃であり、
セルロースナノファイバーと結合し得る親水部と水に不溶性の疎水部の両方を有しており、前記水溶液に混合して形成した混合溶液中で液滴状を形成し、
該混合溶液を前記回収物質の融点よりも高温の状態から該回収物質の融点以下まで冷却する
ことを特徴とするナノファイバー含有材の製造方法。 - 前記親水部は、前記セルロースナノファイバーのセルロース水酸基と水素結合する官能基を1種または2種以上有しており、
該官能基が、水酸基、カルボキシ基、アミノ基、アミド基、エステル(アルコシカルボニル基)のいずれかである
ことを特徴とする請求項6記載のナノファイバー含有材の製造方法。 - 前記混合溶液を加圧または減圧する
ことを特徴とする請求項6または7記載のナノファイバー含有材の製造方法。 - 前記回収物質が、1−ドデカノール、1−トリデカノール、イソトリデカノール、1−テトラデカノール、1−ペンタデカノール、1−ヘキサデカノール、1−オクタデシルアルコール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、デカン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸、トリデカン酸、テトラデカン酸、1−ヘキサデカン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、エルカ酸、ドデシルアミン、テトラデシルアミン、ヘキサデシルアミン、1−アミノオクタデカン、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、ヒドロキシステアリン酸アマイド、ウンデセン酸、ステアリン酸メチル、ステアリン酸ブチル、トリパルミチン、からなる群より選ばれた1種又は2種以上の化合物を含む
ことを特徴とする請求項6、7または8記載のナノファイバー含有材の製造方法。
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