JP6794325B2 - 導電性基材、導電性基材の製造方法、積層体およびタッチパネル - Google Patents
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Description
特に、近年、携帯電話、タブレット端末などの電子デバイスへのタッチパネルの搭載率が上昇しており、タッチパネル用電極部材として用いられる導電性基材の需要が急速に拡大している。
また、近年、このような導電性基材として、コスト等の観点から、酸化インジウムスズ(indium tin oxide:ITO)からなる透明導電膜に代えて、導体(特に、銅)配線からなるメッシュパターンを有する導電性基材が用いられている。
すなわち、以下の構成により上記課題を達成することができることを見出した。
金属水和物層が、導体配線側の表面の一部または全部に凹凸構造を有する、導電性基材。
[2] 金属水和物層が、アルミニウム、マグネシウムおよびチタンからなる群から選択される少なくとも1種の金属の水和物を含有する、[1]に記載の導電性基材。
[3] 金属水和物層の厚みが、100nm以上である、[1]または[2]に記載の導電性基材。
[4] 導体配線が、銅およびアルミニウムからなる群から選択される少なくとも1種の金属を含有する、[1]〜[3]のいずれかに記載の導電性基材。
基材の少なくとも一方の表面上に、水熱処理により水和物を生成する金属を含有する金属層を形成する金属層形成工程と、
金属層に水熱処理を施し、金属の水和物を含有する金属水和物層を形成する金属水和物層形成工程と、
金属水和物層の表面上に、導電層を形成する導電層形成工程と、
導電層をパターニングし、導体配線を形成する導体配線形成工程とを有する、導電性基材の製造方法。
[6] 基材と、基材の少なくとも一方の表面上に設けられる金属水和物層と、金属水和物層上に設けられる導電層とを有し、
金属水和物層が、導電層側の表面の一部または全部に凹凸構造を有する、積層体。
[7] [1]〜[4]のいずれかに記載の導電性基材を含む、タッチパネル。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。
なお、本明細書において、「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
本発明の導電性基材は、基材と、基材の少なくとも一方の表面上に設けられる金属水和物層と、金属水和物層上に設けられる導体配線とを有する。
また、本発明の導電性基材は、金属水和物層が、導体配線側の表面、すなわち、金属水和物層と導体配線との界面の一部または全部に凹凸構造を有する。
すなわち、導体配線側の表面の一部または全部に凹凸構造を有する金属水和物層を設けることにより、導体配線の金属水和物層側の表面にも凹凸構造が形成され、この凹凸構造に起因して吸収または拡散反射が起こり、その結果、導電性基材の正面方向に反射してくる光の成分が小さくなるため、導電配線の視認性を抑制することができる。
また、導体配線よりも視認側(外光が入射する側)に金属水和物層が存在する場合には、基材側から入射した入射光が基材と金属水和物層との界面においても反射するため、導電性基材の正面方向の反射率がより低減することも要因と考えられる。
図1A〜図1Cに示す導電性基材10は、いずれも、基材1と導体配線3とを有し、基材1と導体配線3との間に、導体配線3側の表面に凹凸構造を有する金属水和物層2を有する。
また、金属水和物層2は、図1Aに示すように、基材1と導体配線3との間のみに設けられていてもよく、図1Bおよび図1Cに示すように、基材1と導体配線3との間だけでなく、基材1の導体配線3側の表面の全域に設けられていてもよい。
また、図1Cに示すように、導電性基材10は、導体配線3の金属水和物層2と反対側に、導体配線3を覆う樹脂層4を設けていてもよい。
なお、図1A〜図1Cに示す導電性基材10は、図示しない外光が、基材1の金属水和物層2が設けられた面と反対側の面から入射する態様を示すものである。
以下、本発明の導電性基材に用いられる種々の部材について詳細に説明する。
本発明の導電性基材が有する基材は、透明基材であることが好ましい。なお、透明とは、波長380〜780nmの範囲において透過率80%以上であることを意図し、90%以上が好ましく、95%以上がより好ましい。
透明基材の材料としては、例えば、透明樹脂材料、透明無機材料などが挙げられる。
透明樹脂材料としては、具体的には、例えば、トリアセチルセルロース等のアセチルセルロース系樹脂;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂;ポリエチレン(PE)、ポリメチルペンテン、シクロオレフィンポリマー、シクロオレフィンコポリマー等のオレフィン系樹脂;ポリメチルメタクリレート等のアクリル系樹脂;ポリウレタン系樹脂;ポリエーテルサルホン;ポリカーボネート;ポリスルホン;ポリエーテル;ポリエーテルケトン;アクロニトリル;メタクリロニトリル;などが挙げられる。
一方、透明無機材料としては、具体的には、例えば、ソーダ硝子、カリ硝子、鉛ガラス等の硝子;透光性圧電セラミックス(PLZT)等のセラミックス;石英;蛍石;サファイア基板;などが挙げられる。
また、基材の形状は特に限定されず、フィルム状の基材であっても、板状の基材であってもよく、例えば、ロールの形で供給されるもの、巻き取れるほどには曲がらないが負荷をかけることによって湾曲するもの、曲がらないもののいずれであってもよい。
また、基材の構成は、単一の層からなる構成に限られるものではなく、複数の層が積層された構成を有していてもよい。複数の層が積層された構成を有する場合は、同一組成の層が積層されてもよく、また、異なった組成を有する複数の層が積層されてもよい。
本発明の導電性基材が有する金属水和物層は、上述した基材の少なくとも一方の表面上に設けられ、後述する導体配線側の表面の一部または全部に凹凸構造を有する層である。
凹凸構造を構成する凸部の平均間隔(平均ピッチ)は、金属水和物の種類によって異なるため特に限定されないが、50〜2000nmであることが好ましく、100〜1000nmであることがより好ましい。
また、凹凸構造を構成する凸部の平均高さは、金属水和物の種類によって異なるため特に限定されないが、100nm以上であることが好ましく、125〜500nmであることが好ましく、150〜300nmであることがより好ましい。
ここで、凸部の平均間隔とは、隣接する凸部の距離の平均値を意図し、少なくとも10組以上の隣接する凸部間の距離を測定し、それらを算術平均することにより得られる値である。なお、凸部間の距離を測定する方法としては、導電性基材の断面を集束イオンビーム加工により、断面を切り出し、切り出した断面を走査型または透過型電子顕微鏡により観察し、金属水和物層と導体配線との界面を観察する方法が挙げられる。
また、凸部の平均高さとは、凸部の高さの平均値を意図し、少なくとも10個以上の凸部の高さを測定し、それらを算術平均することにより得られる値である。なお、凸部の高さを測定する方法としては、導電性基材の断面を電子顕微鏡(例えば、走査型電子顕微鏡)にて観察し、金属水和物層と導体配線との界面を観察する方法が挙げられる。
ここで、上記算術平均粗さRaの測定方法としては、導電性基材の断面を電子顕微鏡(例えば、走査型電子顕微鏡)にて観察し、金属水和物層と導体配線との界面の算術平均粗さRaを求めることができる。より具体的には、界面の算術平均粗さRaは、金属水和物層と導体配線との界面を電子顕微鏡で写真撮影した後に、写真中の界面の凹凸構造をトレースして、このトレースを表面形状とみなして、JIS B 0601−2001(ISO4287−1997)に規定される算術平均粗さ(Ra)の算出方法に準じて求められる値と定義する。
本発明の導電性基材が有する導体配線は、上述した金属水和物層上に設けられる配線である。
また、導体配線がCuを含有している場合、その含有量(原子組成比)は、コスト、パターン加工適正、抵抗率などの観点から、80原子%以上であることが好ましく、90原子%以上であることがより好ましい。
また、導体配線がAlを含有している場合、その含有量(原子組成比)は、コスト、作製容易性、抵抗率などの観点から、80原子%以上であることが好ましく、90原子%以上であることがより好ましい。
なお、上述した金属以外に、鉄(Fe)、クロム(Cr)、チタン(Ti)などが数質量%程度含有されていてもよい。
ここで、クロム等を含有する導体配線は、Cuおよび/またはAlを含有する配線層(以下、本段落において「主配線層」と略す。)とは別に、上述した金属水和物層と主配線層との間に設けられていてもよく、Cuおよび/またはAlにクロム等を微量に配合した合金からなる導体配線であってもよい。
また、導体配線の線幅は、視認性と抵抗率の観点から、0.5〜5μmであることがより好ましく、0.8〜4μmであることが更に好ましく、1〜3μmであることが特に好ましい。
また、導体配線のピッチは、視認性の観点から、50〜500μmであることがより好ましく、100〜250μmであることが更に好ましい。
本発明の積層体は、基材と、基材の少なくとも一方の表面上に設けられる金属水和物層と、金属水和物層上に設けられる導電層とを有する。
また、本発明の積層体は、金属水和物層が、導電層側の表面の一部または全部に凹凸構造を有する。
ここで、本発明の積層体が有する基材および金属水和物層は、それぞれ、本発明の導電性基材において説明したものと同様であり、本発明の積層体が有する導電層は、本発明の導電性基材が有する導体配線の配線となる前の状態を意図するものであり、導電層に含まれる金属材料や厚みについては、導体配線において説明したものと同様である。
そのため、本発明の積層体は、本発明の導電性基材の作製に好適に用いることができる導電性の積層体であり、後述する本発明の導電性基材の製造方法における、金属層形成工程、金属水和物層形成工程および導電層形成工程を有する方法により作製することができる。
本発明の導電性基材の製造方法は、上述した本発明の導電性基材を作製する導電性基材の製造方法である。
また、本発明の導電性基材の製造方法は、基材の少なくとも一方の表面上に、水熱処理により水和物を生成する金属を含有する金属層を形成する金属層形成工程と、金属層に水熱処理を施し、金属の水和物を含有する金属水和物層を形成する金属水和物層形成工程と、金属水和物層の表面上に導電層を形成する導電層形成工程と、導電層をパターニングし、導体配線を形成する導体配線形成工程とを有する。
本発明の導電性基材の製造方法は、図2A〜図2Fに示すように、基材1の少なくとも一方の表面上に、水熱処理により水和物を生成する金属を含有する金属層12を形成する金属層形成工程(図2A)と、金属層12に水熱処理を施し、金属の水和物を含有する金属水和物層2を形成する金属水和物層形成工程(図2B)と、金属水和物層2の表面上に導電層13を形成する導電層形成工程(図2C)と、導電層13をパターニングし、導体配線3を形成する導体配線形成工程(図2Eおよび図2F)とを有する。
また、本発明の導電性基材の作製方法は、図2Dに示すように、導電層13をパターニングする際にマスク14を用いて、エッチング等により導体配線を形成してもよい。
以下、本発明の導電性基材の製造方法が有する各工程について詳細に説明する。
本発明の導電性基材の製造方法が有する金属層形成工程は、基材の少なくとも一方の表面上に、水熱処理により水和物を生成する金属を含有する金属層、すなわち、金属水和物層の前駆体層を形成する工程である。
ここで、基材としては、本発明の導電性基材において説明したものと同様のものが挙げられる。
また、金属層を構成する金属としては、水熱処理により水和物を生成する金属であれば特に限定されず、具体的には、例えば、アルミニウム、マグネシウムおよびチタン等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の導電性基材の製造方法が有する金属水和物層形成工程は、金属層に水熱処理を施し、金属の水和物を含有する金属水和物層を形成する工程である。
上記水熱処理としては、例えば、金属層を70℃以上の温水に1分以上浸漬する処理が好適に挙げられる。
本発明においては、金属水和物層が形成されやすくなる理由から、上記温水処理が、80℃以上の水温で施されることが好ましく、90℃以上の水温で施されることがより好ましい。
同様の理由から、上記温水処理における浸漬時間は、2分以上が好ましく、3分以上がより好ましい。
本発明の導電性基材の製造方法が有する導電層形成工程は、金属水和物層の表面上に導電層を形成する工程である。
ここで、導電層を構成する金属としては、具体的には、例えば、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、金(Au)、銀(Ag)、ニッケル(Ni)およびパラジウム(Pd)等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらのうち、Cuおよび/またはAlであることが好ましい。
本発明の導電性基材の製造方法が有する導体配線形成工程は、導電層をパターニングし、導体配線を形成する工程である。
ここで、パターニングの方法は特に限定されず、従来公知の方法を適宜採用することができ、例えば、フォトリソグラフィー法、電子線リソグラフィー法、および、インプリントリソグラフィ等が挙げられる。
本発明のタッチパネルは、上述した本発明の導電性基材を含むタッチパネルであり、本発明の導電性基材をタッチパネル用電極部材として用いることができる。
ここで、タッチパネル用電極部材の層構成としては、例えば、基材の片側の表面に導体配線が設けられた2枚の導電性基材を貼合する貼合方式、基材の両側の表面に導体配線が設けられた1枚の導電性基材を具備する方式などが挙げられる。
本発明の電子デバイスは、上述した本発明の導電性基材またはタッチパネルを有する電子デバイスである。
このような電子デバイスとしては、例えば、上述した本発明のタッチパネルを含む表示装置が挙げられ、具体的には、携帯電話、スマートフォン、携帯情報端末、カーナビ、タブレット端末などが挙げられる。
旭硝子社製の合成石英(AQ)の基材上に、Alをスパッタリングにより成膜し、金属水和物層の前駆体層としての金属層(厚さ:10nm)を形成した。
次いで、超純水を熱した熱水中に3分間浸漬させた後、スピン乾燥機により乾燥させることにより、基材上にアルミニウム水和物からなる金属水和物層(厚さ:約150nm)を形成し、金属水和物層付き基材を作製した。
作製した金属水和物層付き基材について、日立ハイテク社製の走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope:SEM)、および、BULGER製の原子間力顕微鏡により表面(金属水和物層)の観察を行い、形成された面内方向の凹凸構造の情報を取得した。なお、SEM画像は図3Aに示す通りであり、凹凸構造を構成する凸部の平均間隔は144nmであり、算術平均粗さRaは54.6nmであった。
次いで、金属水和物層付き基材の金属水和物層上に、Cuをスパッタリングにより成膜して導電層(厚さ:約500nm)を形成し、積層体を作製した。
また、取得した2次元の凹凸分布の数値データをもとに、上記で作製した積層体の計算モデルを作成した。図4Aに示すように、実施例1−1の計算モデル40は、光入射方向(図の上側)から順に、屈折率n1.56の透明層41、アルミニウム水和物層42、Cu層43、屈折率n1.56の透明層44の順に積層されたモデルとした。
作製した積層体について、時間領域有限差分(Finite-difference time-domain method:FDTD)法により、反射率をシミュレートした。なお、基材側からの平面波の入射は、0度入射(垂直入射)および45度入射(この際、偏光方向はs偏光とp偏光の中間の状態)に設定し、積層体の水平方向の境界については周期的境界条件を用いた。これらのシミュレート結果を図5A(0度入射)および図5B(45度入射)に示す。
金属水和物層の前駆体層としての金属層として、厚さ10nmとなるようにMgOをスパッタリングにより成膜した以外は、実施例1−1と同様の方法で、積層体を作製した。なお、金属水和物層付き基材のSEM画像は図3Bに示す通りであり、凹凸構造を構成する凸部の平均間隔は518nmであり、算術平均粗さRaは149nmであった。
また、取得した2次元の凹凸分布の数値データをもとに、上記で作製した積層体の計算モデルを作成した。図4Bに示すように、実施例1−2の計算モデル50は、光入射方向(図の上側)から順に、屈折率n1.56の透明層51、マグネシウム水和物層52、Cu層53、屈折率n1.56の透明層54の順に積層されたモデルとした。
また、作製した積層体について、実施例1−1と同様、積層体の水平方向の境界については周期的境界条件を用い、FDTD法により、反射率をシミュレートした。結果を図5Aおよび図5Bに示す。
旭硝子社製の合成石英(AQ)の基材上に、Cuをスパッタリングにより成膜し、金属水和物層を設けず、導電層(厚さ:500nm)を形成し、導電層付き基材を作製した。
作製した導電層付き基材について、実施例1−1と同様、FDTD法により、反射率をシミュレートした。結果を図5Aおよび図5Bに示す。
実施例1−1と同様の方法で、基材、金属水和物層および導電層を有する積層体を作製した。
次いで、導電層上にレジスト(FEN、富士フイルム社製)を塗布した後に、予め用意しておいたフォトマスクを密着させ、紫外光にて露光した。なお、フォトマスクとしては、後のエッチングにより形成される導体配線の平均線幅が3.0μmとなり、導体配線のピッチが150μmとなるマスクを用いた。
次いで、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液に浸すことにより、レジストの露光部以外の部分を除去し、導体配線のパターンを形成した。
次いで、レジスト(FEN−271、富士フイルム社製)のパターン(露光部)をマスクとし、塩化第二鉄溶液を用いて導電層をエッチングし、導体配線を有する導電性基材を作製した。
実施例1−1と同様の方法で作製した積層体に代えて、実施例1−2と同様の方法で作製した積層体を用いた以外は、実施例2−1と同様の方法で、導電性基材を作製した。
実施例1−1と同様の方法で作製した積層体に代えて、比較例1と同様の方法で作製した導電層付き基材を用いた以外は、実施例2−1と同様の方法で、導電性基材を作製した。
作製した導電性基材に対して、キセノンランプをコリメートし、入射角45度の角度から当てた場合における、フィルム正面からの目視における視認性を評価した。
具体的には、図6に示すように、光源31としてキセノンランプを用い、キセノンランプからのコリメートした光Lsを、導体配線3が形成された導電性基材10の基材に対し、入射角45度の角度から当てた場合における、基材の正面方向から被験者30が導体配線3を目視して視認性を評価した。
この際、ランプは基材に関して配線が形成されている側とは逆の側から照射されるようにしている。
また、光Lsは、s偏光とp偏光の中間の偏光状態の光であり、キセノンランプの出射部に直線偏光子32を配置することで実現した。
光Lsの照射面積は直径20mmであり、基材に照射されるキセノンランプの光Lsの照度が、おおよそ500ルクスとなるように調整した。これは標準的な室内環境と同程度の照度である。
また、視認性は、ランダムに抽出した10名の被験者により確認し、以下の基準で評価した。結果を下記表1に示す。
A:視認可能としたのが、0名以上5名以下の場合
B:視認可能としたのが、6名以上の場合
2 金属水和物層
3 導体配線
4 樹脂層
10 導電性基材
12 金属層
13 導電層
14 マスク
20 積層体
30 被験者
31 光源
32 直線偏光子
40 実施例1−1で作製した積層体の計算モデル
41 透明層(屈折率:1.56)
42 アルミニウム水和物層
43 Cu層
44 透明層(屈折率:1.56)
50 実施例1−2で作製した積層体の計算モデル
51 透明層(屈折率:1.56)
52 マグネシウム水和物層
53 Cu層
54 透明層(屈折率:1.56)
Claims (6)
- 基材と、前記基材の少なくとも一方の表面上に設けられる金属水和物層と、前記金属水和物層上に設けられる導体配線とを有し、
前記金属水和物層が、前記導体配線側の表面の一部または全部に凹凸構造を有し、
前記金属水和物層の厚みが、100nm以上である、導電性基材。 - 前記金属水和物層が、アルミニウム、マグネシウムおよびチタンからなる群から選択される少なくとも1種の金属の水和物を含有する、請求項1に記載の導電性基材。
- 前記導体配線が、銅およびアルミニウムからなる群から選択される少なくとも1種の金属を含有する、請求項1または2に記載の導電性基材。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の導電性基材を作製する導電性基材の製造方法であって、
基材の少なくとも一方の表面上に、水熱処理により水和物を生成する金属を含有する金属層を形成する金属層形成工程と、
前記金属層に水熱処理を施し、金属の水和物を含有する金属水和物層を形成する金属水和物層形成工程と、
前記金属水和物層の表面上に、導電層を形成する導電層形成工程と、
前記導電層をパターニングし、導体配線を形成する導体配線形成工程とを有する、導電性基材の製造方法。 - 基材と、前記基材の少なくとも一方の表面上に設けられる金属水和物層と、前記金属水和物層上に設けられる導電層とを有し、
前記金属水和物層が、前記導電層側の表面の一部または全部に凹凸構造を有し、
前記金属水和物層の厚みが、120〜500nmである、積層体。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の導電性基材を含む、タッチパネル。
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