JP6776797B2 - 低摩擦表面を有するシリコーンゴム硬化物の製造方法 - Google Patents
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Description
1.ASTM D1894に準じて測定した動摩擦係数が0.4以下であるシリコーンゴム硬化物の製造方法であって、下記(A)〜(F)、
(A)重合度が100以上で1分子当たりに少なくとも2個のケイ素原子結合脂肪族不飽和基を含有し、かつ分子中のすべてのシロキサン単位のうち0.2モル%以下の脂肪族不飽和基含有シロキサン単位を含有する生ゴム状のオルガノポリシロキサン 50〜99質量部、
(B)重合度が100以上で1分子当たりに少なくとも2個のケイ素原子結合脂肪族不飽和基を含有し、かつ分子中のすべてのシロキサン単位のうち少なくとも6.0モル%の脂肪族不飽和基含有シロキサン単位を含有するオルガノポリシロキサン
1〜50質量部((A)成分と(B)成分の合計で100質量部)、
(C)BET吸着法による比表面積が50m2/g以上の補強性シリカ
5〜100質量部、
(D)球状シリコーンパウダー、未発泡の熱膨張性マイクロカプセル及びセルロース誘導体粉末(セルロース骨格中の水酸基の一部又は全部が置換されたセルロースエーテルをいう。)から選ばれる少なくとも1種であるすべり性促進剤、
(E)ケイ素原子に結合した水素原子(SiH基)を分子中に少なくとも2個含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン (A)及び(B)成分中のケイ素原子結合脂肪族不飽和基に対する(E)成分中のSiH基のモル比が0.5〜10となる量、
(F)ヒドロシリル化反応用触媒 触媒量
を含む未硬化のミラブル型シリコーンゴム組成物を常圧熱気加硫することを特徴とする低摩擦表面を有するシリコーンゴム硬化物の製造方法。
2.前記球状シリコーンパウダーが、球状シリコーンゴムパウダーであり、(A)、(B)及び(C)成分の合計100質量部に対して0.1〜30質量部含有するものである上記1記載の低摩擦表面を有するシリコーンゴム硬化物の製造方法。
3.前記未発泡の熱膨張性マイクロカプセルが、(A)、(B)及び(C)成分の合計100質量部に対して0.01〜10質量部含有するものである上記1記載の低摩擦表面を有するシリコーンゴム硬化物の製造方法。
4.前記セルロース誘導体粉末が、(A)、(B)及び(C)成分の合計100質量部に対して0.1〜10質量部含有するものである上記1記載の低摩擦表面を有するシリコーンゴム硬化物の製造方法。
なお、本明細書中において、比表面積は、BET吸着法により測定された値である。なお、ミラブル型シリコーンゴム組成物とは、通常、室温(25℃)において自己流動性のない高粘度で非液状のシリコーンゴム組成物であって、ロールミル(例えば、二本ロールや三本ロール)などの混練機で剪断応力下に均一に混練することが可能なシリコーンゴム組成物を意味する。また、オルガノポリシロキサン生ゴムとは、高重合度(高粘度)であって、通常、室温(25℃)において自己流動性のない非液状のオルガノポリシロキサン成分であることを意味する。
本発明の低摩擦表面を有するシリコーンゴム硬化物の製造方法は、
(A)重合度が100以上で1分子当たりに少なくとも2個のケイ素原子結合脂肪族不飽和基を含有し、かつ分子中のすべてのシロキサン単位のうち0.2モル%以下の脂肪族不飽和基含有シロキサン単位を含有するオルガノポリシロキサン、
(B)重合度が100以上で1分子当たりに少なくとも2個のケイ素原子結合脂肪族不飽和基を含有し、かつ分子中のすべてのシロキサン単位のうち少なくとも6.0モル%の脂肪族不飽和基含有シロキサン単位を含有するオルガノポリシロキサン、
(C)BET吸着法による比表面積が50m2/g以上の補強性シリカ、
(D)すべり性促進剤、
(E)ケイ素原子に結合した水素原子(SiH基)を分子中に少なくとも2個含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン、
(F)ヒドロシリル化反応用触媒
の特定量を含むミラブル型シリコーンゴム組成物を常圧熱気加硫することが特徴であり、具体的には、押出し成形を用いた加熱炉による連続加硫、バッチ式乾燥機による熱気架橋を用いることが好ましい。
(A)重合度が100以上で1分子当たりに少なくとも2個のケイ素原子結合脂肪族不飽和基を含有し、かつ分子中のすべてのシロキサン単位のうち0.2モル%以下の脂肪族不飽和基含有シロキサン単位を含有するオルガノポリシロキサン、
(B)重合度が100以上で1分子当たりに少なくとも2個のケイ素原子結合脂肪族不飽和基を含有し、かつ分子中のすべてのシロキサン単位のうち少なくとも6.0モル%の脂肪族不飽和基含有シロキサン単位を含有するオルガノポリシロキサン、
(C)BET吸着法による比表面積が50m2/g以上の補強性シリカ
(D)すべり性促進剤、
(E)ケイ素原子に結合した水素原子(SiH基)を分子中に少なくとも2個含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン、及び
(F)ヒドロシリル化反応用触媒
を含有するものである。以下、各成分について詳述する。
(A)成分の、重合度が100以上で1分子当たりに少なくとも2個のケイ素原子に結合した脂肪族不飽和基を含有し、かつ分子中のすべてのシロキサン単位のうち0.2モル%以下の脂肪族不飽和基含有シロキサン単位を有するオルガノポリシロキサンは、下記平均組成式(I)で示されるものを用いることができる。
R1 aSiO(4-a)/2 (I)
(式中、R1は同一又は異種の非置換もしくは置換の一価炭化水素基を示し、aは1.95〜2.05の正数である。)
(B)成分の、重合度が100以上で1分子当たりに少なくとも2個のケイ素原子に結合した脂肪族不飽和基を含有し、かつ分子中のすべてのシロキサン単位のうち少なくとも6.0モル%の脂肪族不飽和基含有シロキサン単位を有するオルガノポリシロキサンは、下記平均組成式(II)で示されるものを用いることができる。
R2 bSiO(4-b)/2 (II)
(式中、R2は同一又は異種の非置換もしくは置換の一価炭化水素基を示し、bは1.95〜2.05の正数である。)
(C)成分の補強性シリカは、機械的強度の優れたシリコーンゴム組成物を得るために添加される充填剤であり、この目的のためには比表面積(BET吸着法)が50m2/g以上であることが必要であり、好ましくは100〜450m2/gであり、より好ましくは100〜300m2/gである。比表面積が50m2/g未満だと、硬化物の機械的強度が低くなってしまう。
(C)成分は、1種単独で使用しても2種以上を併用してもよい。
(D)成分のすべり性促進剤としては、球状シリコーンパウダー、熱膨張性有機樹脂、セルロース誘導体粉末が挙げられる。これらのすべり性促進剤は1種単独で使用しても2種類以上を併用してもよい。なお、本発明において、(D)成分として熱膨張性有機樹脂やセルロース誘導体粉末を用いる場合、得られるシリコーンゴム硬化物は、発泡体となり得るものである。
ここで、熱膨張性有機樹脂の膨張温度は、90〜200℃、特に100〜150℃であることが好ましい。なお、膨張後の熱膨張性有機樹脂の平均粒径としては、400〜7,000μmであることが好ましい。
(E)成分のケイ素原子に結合した水素原子(SiH基)を分子中に少なくとも2個含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、1分子中に2個以上、好ましくは3個以上のSiH基を含有するものであれば、直鎖状、環状、分岐状及び三次元網状構造のいずれであってもよい。(E)成分としては、付加反応硬化型シリコーンゴム組成物の架橋剤として公知のオルガノハイドロジェンポリシロキサンを用いることができ、例えば、下記平均組成式(III)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンが挙げられる。
R3 pHqSiO(4-p-q)/2 (III)
(式中、R3は互いに同一又は異種の非置換もしくは置換の炭素数1〜12の一価炭化水素基であり、p及びqは、0≦p<3、0<q≦3及び0<p+q≦3を満たす正数である。)
(E)成分の配合量は、(A)及び(B)成分中のケイ素原子結合脂肪族不飽和基(アルケニル基)に対する(E)成分中のSiH基のモル比が0.5〜10、より好ましくは0.7〜5となる量である。該配合量が上記範囲内だと、得られるシリコーンゴム組成物の硬化時に架橋が十分に形成されやすく、硬化後は、機械的強度が十分となりやすく、また、他の物理特性、特に耐熱性と低圧縮永久歪性が良好となりやすい。
(F)成分のヒドロシリル化反応用触媒は、(A)成分中及び(B)成分中のケイ素原子結合アルケニル基と(E)成分中のSiH基とを付加反応させる触媒である。(F)成分としては、付加反応硬化型シリコーンゴム組成物の触媒として従来公知のものが使用でき、例えば、白金族金属系触媒が挙げられる。白金族金属系触媒としては、例えば、白金族の金属単体とその化合物が挙げられ、具体的には、例えば、シリカ、アルミナ、シリカゲルのような担体に吸着させた微粒子状白金金属、塩化第二白金、塩化白金酸、塩化白金酸6水和物のアルコール溶液、パラジウム触媒、ロジウム触媒等が挙げられるが、白金又は白金化合物が好ましい。
(F)成分の添加量は触媒量であり、上記付加反応を促進できる量であればよく、白金族金属質量に換算して(A)成分及び(B)成分のオルガノポリシロキサンの合計量に対して、好ましくは1質量ppm〜1質量%(10,000質量ppm)、より好ましくは2〜1,000質量ppm、特に好ましくは10〜500質量ppmである。該添加量がこの範囲だと、付加反応が十分に促進されやすく、硬化が十分になりやすく、経済的に有利となりやすい。
本発明で用いるミラブル型シリコーンゴム組成物には、本発明の目的を損なわない範囲において、上記成分に加え、必要に応じて、その他の成分として、粉砕石英、結晶性シリカ、珪藻土、炭酸カルシウム等の充填剤、着色剤、引き裂き強度向上剤、酸化鉄や酸化セリウム等の耐熱性向上剤、酸化チタン、白金化合物等の難燃性向上剤、受酸剤、アルミナや窒化硼素等の熱伝導率向上剤、離型剤、充填剤用分散剤として各種アルコキシシラン、特にフェニル基含有アルコキシシラン及びその加水分解物、ジフェニルシランジオール、カーボンファンクショナルシラン、シラノール基含有低分子シロキサン等の、熱硬化型シリコーンゴム組成物における公知の充填剤及び添加剤を添加してもよい。その他の成分は、1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
本発明で用いるミラブル型シリコーンゴム組成物は、該組成物を構成する成分をニーダー、バンバリーミキサー、二本ロール等の公知の混練機で混合することにより得ることができる。該組成物として、上記(A)〜(F)成分を含有する組成物である場合、(A)成分及び(B)成分のオルガノポリシロキサンと(C)成分の補強性シリカと(D)成分のすべり性促進剤を混合して混合物を得た後、該混合物に(E)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンと(F)成分のヒドロシリル化反応用触媒を添加することが好ましい。
試験用シート(シリコーンゴム成形物)の動摩擦係数は、ASTM D1894に準拠して、表面性測定機TYPE:14FW(新東科学(株)製)を用い、荷重100gf、引張り速度500mm/分の条件で測定した。結果を表1,2に示す。
ジメチルシロキサン単位99.975モル%、ジメチルビニルシロキシ単位0.025モル%からなり、平均重合度が約6,000であるオルガノポリシロキサン生ゴム90質量部、ジメチルシロキサン単位90.000モル%、メチルビニルシロキサン単位9.975モル%、ジメチルビニルシロキシ単位0.025モル%からなり、平均重合度が約6,000であるオルガノポリシロキサン生ゴム10質量部、BET吸着法比表面積が200m2/gのヒュームドシリカ(アエロジル200、日本アエロジル(株)製)65質量部、分散剤として両末端シラノール基を有し、平均重合度4、25℃における粘度が15mPa・sであるジメチルポリシロキサン9.8質量部を添加し、170℃で2時間、ニーダーにより混合下で加熱した後、ベースコンパウンド(1)を調製した。
上記ベースコンパウンド(1)100質量部に対して、すべり性促進剤として、平均粒径5μmの球状シリコーンゴムパウダー(KMP−594、信越化学工業(株)製)5質量部を混合し、コンパウンド(A)を調製した。
上記コンパウンド(A)100質量部に対して、側鎖にSiH基を有するメチルハイドロジェンポリシロキサン(重合度38、SiH基が0.0074モル%の両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体)1.7質量部、反応制御剤としてエチニルシクロヘキサノール0.05質量部、白金触媒(Pt濃度1質量%)0.1質量部を混合し、組成物Aを調製した。
この組成物Aを二本ロールミルにて1mm厚のシートを作製した。この1mm厚シートを常圧下、230℃の熱風乾燥機で2分間常圧熱気加硫させてシリコーンゴム成形物Aを得た。このシリコーンゴム成形物Aの動摩擦係数を測定した。
すべり性促進剤を、平均粒径5μmの球状シリコーンゴムパウダー(KMP−594、信越化学工業(株)製)10質量部に変更した以外は、実施例1と同様にしてコンパウンド(B)、組成物B及びシリコーンゴム成形物Bを調製し、該成形物の動摩擦係数を測定した。
すべり性促進剤を、平均粒径40μmの熱膨張性マイクロカプセル(FN−105、松本油脂製薬(株)製、熱膨張温度130℃)0.5質量部に変更した以外は、実施例1と同様にしてコンパウンド(C)、組成物C及びシリコーンゴム発泡体成形物Cを調製し、該成形物の動摩擦係数を測定した。
すべり性促進剤を、平均粒径40μmの熱膨張性マイクロカプセル(FN−105、松本油脂製薬(株)製、熱膨張温度130℃)1質量部に変更した以外は、実施例1と同様にしてコンパウンド(D)、組成物D及びシリコーンゴム発泡体成形物Dを調製し、該成形物の動摩擦係数を測定した。
すべり性促進剤を、水分含有率9.8質量%、平均粒径50μmのセルロース誘導体粉末(ヒドロキシプロピルセルロース、LODICEL LDC−H、信越化学工業(株)製)1質量部に変更した以外は、実施例1と同様にしてコンパウンド(E)、組成物E及びシリコーンゴム発泡体成形物Eを調製し、該成形物の動摩擦係数を測定した。
ジメチルシロキサン単位99.975モル%、ジメチルビニルシロキシ単位0.025モル%からなり、平均重合度が約6,000であるオルガノポリシロキサン生ゴム90質量部、トリメチルシロキシ単位1.0モル%、ジメチルシロキサン単位89.0モル%、メチルビニルシロキサン単位10.0モル%からなり、平均重合度が約200であるオルガノポリシロキサンオイル10質量部、BET吸着法比表面積が200m2/gのヒュームドシリカ(アエロジル200、日本アエロジル(株)製)65質量部、分散剤として両末端シラノール基を有し、平均重合度4、25℃における粘度が15mPa・sであるジメチルポリシロキサン9.8質量部を添加し、170℃で2時間、ニーダーにより混合下で加熱した後、ベースコンパウンド(2)を調製した。
上記ベースコンパウンド(2)を使用した以外は、実施例1と同様にしてコンパウンド(F)、組成物F及びシリコーンゴム成形物Fを調製し、該成形物の動摩擦係数を測定した。
ジメチルシロキサン単位99.975モル%、ジメチルビニルシロキシ単位0.025モル%からなり、平均重合度が約6,000であるオルガノポリシロキサン生ゴム90質量部、ジメチルシロキサン単位90.000モル%、メチルビニルシロキサン単位9.975モル%、ジメチルビニルシロキシ単位0.025モル%からなり、平均重合度が約6,000であるオルガノポリシロキサン生ゴム10質量部、BET吸着法比表面積が200m2/gのヒュームドシリカ(アエロジル200、日本アエロジル(株)製)35質量部、分散剤として両末端シラノール基を有し、平均重合度4、25℃における粘度が15mPa・sであるジメチルポリシロキサン5.2質量部を添加し、170℃で2時間、ニーダーにより混合下で加熱した後、ベースコンパウンド(3)を調製した。
ベースコンパウンド(3)を使用した以外は、実施例1と同様にしてコンパウンド(G)を調製した。
上記コンパウンド(G)100質量部に対して、側鎖にSiH基を有するメチルハイドロジェンポリシロキサン(重合度38、SiH基が0.0074モル%の両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体)2.1質量部、反応制御剤としてエチニルシクロヘキサノール0.05質量部、白金触媒(Pt濃度1質量%)0.1質量部を混合し、組成物Gを調製した。
この組成物Gを二本ロールミルにて1mm厚のシートを作製した。この1mm厚シートを常圧下、230℃の熱風乾燥機で2分間常圧熱気加硫させてシリコーンゴム成形物Gを得た。このシリコーンゴム成形物Gの動摩擦係数を測定した。
すべり性促進剤を添加しない以外は、実施例1と同様にしてコンパウンド(H)、組成物H及びシリコーンゴム成形物Hを調製し、該成形物の動摩擦係数を測定した。
ジメチルシロキサン単位99.850モル%、メチルビニルシロキサン単位0.125モル%、ジメチルビニルシロキシ単位0.025モル%からなり、平均重合度が約6,000であるオルガノポリシロキサン生ゴム100質量部、BET吸着法比表面積が200m2/gのヒュームドシリカ(アエロジル200、日本アエロジル(株)製)65質量部、分散剤として両末端シラノール基を有し、平均重合度4、25℃における粘度が15mPa・sであるジメチルポリシロキサン9.8質量部を添加し、170℃で2時間、ニーダーにより混合下で加熱した後、ベースコンパウンド(4)を調製した。
上記ベースコンパウンド(4)を使用した以外は、実施例1と同様にしてコンパウンド(I)を調製した。
上記コンパウンド(I)100質量部に対して、側鎖にSiH基を有するメチルハイドロジェンポリシロキサン(重合度38、SiH基が0.0074モル%の両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体)0.25質量部、反応制御剤としてエチニルシクロヘキサノール0.05質量部、白金触媒(Pt濃度1質量%)0.1質量部を混合し、組成物Iを調製した。
この組成物Iを二本ロールミルにて1mm厚のシートを作製した。この1mm厚シートを常圧下、230℃の熱風乾燥機で2分間常圧熱気加硫させてシリコーンゴム成形物Iを得た。このシリコーンゴム成形物Iの動摩擦係数を測定した。
ベースコンパウンド(4)を使用した以外は、実施例4と同様にしてコンパウンド(J)を調製した。
上記コンパウンド(J)100質量部に対して、側鎖にSiH基を有するメチルハイドロジェンポリシロキサン(重合度38、SiH基が0.0074モル%の両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体)0.25質量部、反応制御剤としてエチニルシクロヘキサノール0.05質量部、白金触媒(Pt濃度1質量%)0.1質量部を混合し、組成物Jを調製した。
この組成物Jを二本ロールミルにて1mm厚のシートを作製した。この1mm厚シートを常圧下、230℃の熱風乾燥機で2分間常圧熱気加硫させてシリコーンゴム発泡体成形物Jを得た。このシリコーンゴム発泡体成形物Jの動摩擦係数を測定した。
ベースコンパウンド(4)を使用した以外は、実施例5と同様にしてコンパウンド(K)を調製した。
上記コンパウンド(K)100質量部に対して、側鎖にSiH基を有するメチルハイドロジェンポリシロキサン(重合度38、SiH基が0.0074モル%の両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体)0.25質量部、反応制御剤としてエチニルシクロヘキサノール0.05質量部、白金触媒(Pt濃度1質量%)0.1質量部を混合し、組成物Kを調製した。
この組成物Kを二本ロールミルにて1mm厚のシートを作製した。この1mm厚シートを常圧下、230℃の熱風乾燥機で2分間常圧熱気加硫させてシリコーンゴム発泡体成形物Kを得た。このシリコーンゴム発泡体成形物Kの動摩擦係数を測定した。
すべり性促進剤を添加しない以外は、実施例7と同様にしてコンパウンド(L)、組成物L及びシリコーンゴム成形物Lを調製し、該成形物の動摩擦係数を測定した。
230℃の熱風乾燥機で2分間常圧熱気加硫したのではなく、120℃、70kgf/cm2の条件で10分間プレスキュアを行った以外は、実施例1と同様にしてシリコーンゴム成形物Mを調製し、該成形物の動摩擦係数を測定した。
230℃の熱風乾燥機で2分間常圧熱気加硫したのではなく、120℃、70kgf/cm2の条件で10分間プレスキュアを行った以外は、実施例4と同様にしてシリコーンゴム成形物Nを調製し、該成形物の動摩擦係数を測定した。
230℃の熱風乾燥機で2分間常圧熱気加硫したのではなく、120℃、70kgf/cm2の条件で10分間プレスキュアを行った以外は、実施例5と同様にしてシリコーンゴム発泡体成形物Oを調製し、該成形物の動摩擦係数を測定した。
Claims (4)
- ASTM D1894に準じて測定した動摩擦係数が0.4以下であるシリコーンゴム硬化物の製造方法であって、下記(A)〜(F)、
(A)重合度が100以上で1分子当たりに少なくとも2個のケイ素原子結合脂肪族不飽和基を含有し、かつ分子中のすべてのシロキサン単位のうち0.2モル%以下の脂肪族不飽和基含有シロキサン単位を含有する生ゴム状のオルガノポリシロキサン 50〜99質量部、
(B)重合度が100以上で1分子当たりに少なくとも2個のケイ素原子結合脂肪族不飽和基を含有し、かつ分子中のすべてのシロキサン単位のうち少なくとも6.0モル%の脂肪族不飽和基含有シロキサン単位を含有するオルガノポリシロキサン
1〜50質量部((A)成分と(B)成分の合計で100質量部)、
(C)BET吸着法による比表面積が50m2/g以上の補強性シリカ
5〜100質量部、
(D)球状シリコーンパウダー、未発泡の熱膨張性マイクロカプセル及びセルロース誘導体粉末(セルロース骨格中の水酸基の一部又は全部が置換されたセルロースエーテルをいう。)から選ばれる少なくとも1種であるすべり性促進剤、
(E)ケイ素原子に結合した水素原子(SiH基)を分子中に少なくとも2個含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン (A)及び(B)成分中のケイ素原子結合脂肪族不飽和基に対する(E)成分中のSiH基のモル比が0.5〜10となる量、
(F)ヒドロシリル化反応用触媒 触媒量
を含む未硬化のミラブル型シリコーンゴム組成物を常圧熱気加硫することを特徴とする低摩擦表面を有するシリコーンゴム硬化物の製造方法。 - 前記球状シリコーンパウダーが、球状シリコーンゴムパウダーであり、(A)、(B)及び(C)成分の合計100質量部に対して0.1〜30質量部含有するものである請求項1記載の低摩擦表面を有するシリコーンゴム硬化物の製造方法。
- 前記未発泡の熱膨張性マイクロカプセルが、(A)、(B)及び(C)成分の合計100質量部に対して0.01〜10質量部含有するものである請求項1記載の低摩擦表面を有するシリコーンゴム硬化物の製造方法。
- 前記セルロース誘導体粉末が、(A)、(B)及び(C)成分の合計100質量部に対して0.1〜10質量部含有するものである請求項1記載の低摩擦表面を有するシリコーンゴム硬化物の製造方法。
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