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JP6746957B2 - 光学素子及び光学素子の製造方法 - Google Patents

光学素子及び光学素子の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、動的な目視効果を提供する光学素子及び光学素子の製造方法に関する。
近年、例えば特許文献1に記載されているように、表現したい3次元形状の傾斜をレンズの傾斜面に反映させることで、厚みが薄いにもかかわらず立体的な像を見せる効果を持たせた技術がでている。この技術は、一般的なホログラムの様な技術とは異なり、実際の3次元形状の傾斜をそのままレンズの傾斜面として利用する。そのため、この技術は、照明の位置によらず像を鮮明に再現することができるという利点がある。
特許第4611747号公報
しかしながら、上記の技術は、ホログラムの様に、視線を動かすことで得られる物体の3次元的な動きを付けることができないという課題があった。
本発明は、上記課題に鑑みなされたもので、動的な目視効果を提供する光学素子及び光学素子の製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る光学素子は、仮想平面上に配列されている複数の単位プリズム群を備え、前記複数の単位プリズム群は、それぞれ、前記仮想平面上にマトリクス状に配列されている複数の単位プリズムを有し、前記複数の単位プリズム群は、それぞれ、第1の画像を構成する複数の画素のうちの1画素に対応する第1の単位プリズムを有し、前記複数の単位プリズム群それぞれが有する前記第1の単位プリズムのうち、前記第1の画像を構成する複数の画素のうち所定の輝度値以上の輝度の画素に対応する単位プリズムは、前記仮想平面と直交する方向に対して傾斜する第1の傾斜面を有する。
本発明に係る光学素子の製造方法は、複数の画像それぞれの第1の位置にある画素の集合である第1の入力画像と、前記複数の画像それぞれの第2の位置にある画素の集合である第2の入力画像を有する入力画像群を基板の上面に描画する工程と、前記複数の画像それぞれを構成する複数の画素のうち所定の輝度値以上の輝度を有する画素が描画されている前記基板の領域において、前記上面と直交する方向に対して傾斜する傾斜面を形成する工程と、を備える。
本発明に係る光学素子は、観察者が光学素子を観察する方向を変えることに応じて、観察者に動的な目視効果を提供することができる。そのため、本発明の光学素子は、紙幣や有価証券、パスポート、商品パッケージ及び広告などの物品などに用いられることで、このような物品の偽造防止等に寄与する。
本発明に係る光学素子の製造方法は、観察者に動的な目視効果を提供することができる光学素子を製造することができる。
第1の実施形態に係る光学素子に適用する入力画像群の基となる複数の視差画像の生成方法を説明するための斜視図。 図1に示す生成方法を説明するための平面図。 図1に示す生成方法により得られる複数の視差画像を説明するための図。 図3に示す視差画像を基として構成される入力画像群を説明するための図。 第1の実施形態に係る光学素子の概略図。 比較例となる光学素子の概略図。 第1の実施形態に係る変形例となる光学素子の概略図。 第2の実施形態に係るに光学素子に適用する入力画像群の基となる複数の視差画像を説明するための図。 第2の実施形態に係る光学素子の概略図。 第2の実施形態に係る光学素子の概略図。 比較例となる光学素子の概略図。 第2の実施形態に係る光学素子を有する機能層を含む転写箔の断面図。 図12に示す転写箔によって機能層が転写された物品の断面図。 第2の実施形態に係る変形例となる転写箔の断面図。 第2の実施形態の光学素子に含まれる金属多層膜を説明するための図。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、同様または類似した機能を発揮する構成要素には全ての図面を通じて同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。また、各図は種々の実施形態及びその理解を促すための模式図である。各図に示す構造体の形状や寸法、比などは実際の構造体と異なることがあるが、適宜、設計変更することができる。
(第1の実施形態)
図1は、後述する光学素子1に適用する入力画像群Jの基となる複数の視差画像の生成方法を説明するための斜視図である。視差画像とは、同一の被写体を多種角度からの観察によって得られる画像である。各視差画像は、後述する光学素子1によって再生される3次元立体像の情報となる。各視差画像は2値画像であるものとする。なお、視差画像は、カメラによる撮影で得られる画像に限られず、CG(Computer Graphics)で作成される画像であってもよい。
ここでは、一例として被写体であるオブジェクトObが写る9つの視差画像の生成方法を説明する。なお、視差画像の数は、これに限られるものではない。カメラは、説明を簡略化するために3画素×3画素の画像を得るものとする。オブジェクトObは、カメラで得られる画像の1画素に対応する矩形の1平面とする。
図1に示すように、カメラは、z軸の任意の位置におけるxy仮想平面上の異なる位置からオブジェクトObを撮影する。カメラは、z軸においてオブジェクトObを挟んだ特定位置におけるxy仮想平面の特定領域を撮影する。なお、オブジェクトObは、1つのカメラを移動させながら撮影されてもいいし、異なる位置において異なるカメラで撮影されてもよい。図1では、異なる位置にあるカメラには異なる参照符号を付している。以下では、カメラが位置するxy仮想平面からオブジェクトObが位置するxy仮想平面を見たときのオブジェクトObに対するカメラの位置を説明する。カメラCaA〜CaD及びカメラCaF〜CaIは、z軸に対して所定の角度でオブジェクトObを撮影する。
カメラCaAは、x軸においてオブジェクトObの位置よりも左側の位置であって、y軸においてオブジェクトObの位置よりも上側の位置にある。カメラCaBは、x軸においてオブジェクトObの位置と同じ位置であって、y軸においてオブジェクトObの位置よりも上側の位置にある。カメラCaBは、x軸においてオブジェクトObの位置よりも右側の位置であって、y軸においてオブジェクトObの位置よりも上側の位置にある。カメラCaDは、x軸においてオブジェクトObの位置よりも左側の位置であって、y軸においてオブジェクトObの位置と同じ位置にある。カメラCaEは、x軸においてオブジェクトObの位置と同じ位置であって、y軸においてオブジェクトObの位置と同じ位置にある。カメラCaFは、x軸においてオブジェクトObの位置よりも右側の位置であって、y軸においてオブジェクトObの位置と同じ位置にある。カメラCaGは、x軸においてオブジェクトObの位置よりも左側の位置であって、y軸においてオブジェクトObの位置よりも下側の位置にある。カメラCaHは、x軸においてオブジェクトObの位置と同じ位置であって、y軸においてオブジェクトObの位置よりも下側の位置にある。カメラCaIは、x軸においてオブジェクトObの位置よりも右側の位置であって、y軸においてオブジェクトObの位置よりも下側の位置にある。
図2は、複数の視差画像の生成方法を説明するための平面図である。図2の(a)は、図1で規定するxyz空間におけるzx平面図である。図2の(a)は、一例として、カメラCaD、カメラCaE及びカメラCaFを示している。カメラCaD、カメラCaE及びカメラCaFは、それぞれ異なる3方向からオブジェクトObを撮影するため、それぞれ異なる視差画像を得る。
図2の(b)は、図1で規定するxyz空間におけるyz平面図である。図2の(b)は、一例として、カメラCaB、カメラCaE及びカメラCaHを示している。カメラCaB、カメラCaE及びカメラCaHは、それぞれ異なる3方向からオブジェクトObを撮影するため、それぞれ異なる視差画像を得る。
このように、9つのカメラCaA〜CaIは、それぞれ異なる9方向からオブジェクトObを撮影するため、それぞれ異なる視差画像を得る。
図3は、カメラCaA〜CaIで得られる視差画像を説明するための図である。視差画像A〜Iは、それぞれ、カメラCaA〜CaIで得られる。各視差画像は、x軸方向に3画素並び、y軸方向に3画素並ぶ合計9画素で構成されている。各視差画像を構成する9つの画素には、それぞれ番号を付している。
各視差画像において、上段の3つ画素には、左側から1〜3の番号を付している。中段の3つ画素には、左側から4〜6の番号を付している。下段の3つ画素には、左側から7〜9の番号を付している。各視差画像において、オブジェクトObに相当する画素は斜線で示し、オブジェクトOb以外に相当する画素は白地で示している。
例えば、視差画像AにおけるオブジェクトObの位置は、番号9の画素の位置に対応している。視差画像IにおいてオブジェクトObの位置は、番号1の画素の位置に対応している。このように、各視差画像におけるオブジェクトObの位置は、各視差画像によって異なっている。なお、各視差画像は、オブジェクトObに相当する画素が白、オブジェクトOb以外に相当する画素が黒で構成されているものとする。
図4は、図3に示す視差画像A〜Iを基として構成される入力画像群Jを説明するための図である。
入力画像群Jは、後述する光学素子1に適用する画像である。入力画像群Jは、視差画像A〜Iを構成する全ての画素を並び替えた画像である。そのため、入力画像群Jは、視差画像A〜Iと同様に2値画像である。なお、入力画像群Jにおいても図3に示す視差画像A〜Iと同様に、オブジェクトObに相当する白色の画素は斜線で示し、オブジェクトOb以外に相当する黒色の画素は白地で示している。
入力画像群Jは、入力画像J1〜J9で構成されている。入力画像群Jは、各視差画像を構成するx軸の画素数に対応する数の入力画像をx軸に沿って有し、各視差画像を構成するy軸の画素数に相当する数の入力画像をy軸に沿って有している。これは、視差画像を構成する複数の画素を、入力画像群Jを構成する各入力画像に1画素ずつ配置するためである。入力画像群Jは、上段左側からx軸に沿って入力画像J1〜J3を有し、中段左側からx軸に沿って入力画像J4〜J6を有し、下段左側からx軸に沿って入力画像J7〜J9を有する。
入力画像J1〜J9は、それぞれ、視差画像A〜Iの数に対応する数の画素で構成されている。入力画像J1〜J9は、それぞれ、x軸に沿って3画素並び、y軸に沿って3画素並ぶ合計9画素で構成されている。そのため、入力画像群Jは、x軸に沿って9画素並び、y軸に沿って9画素並ぶ合計81画素で構成されている。
入力画像群Jを構成する各画素には、アルファベットと数字を組み合わせた符号を付している。アルファベットは、図3に示す視差画像A〜Iの何れの視差画像に含まれる画素であるのかを示す。数字は、アルファベットで特定される視差画像を構成する複数の画素のうちどの画素であるのかを示す。このように、入力画像Jを構成する各画素に付された符号は、図3に示す視差画像A〜Iを構成する複数の画素のうちの1つの画素を特定している。
視差画像を構成する9つの画素は、それぞれ、入力画像J1〜J9の同じ位置の画素に割り当てられる。例えば、視差画像Aを構成する9つの画素は、入力画像J1〜J9において、オブジェクトObに対するカメラの位置(左上)に対応する位置(上段左側)の画素に割り当てられる。また、視差画像における各画素の位置は、入力画像群Jにおいて、各画素が割り当てられる各視差画像の相対的な位置に対応している。例えば、視差画像Aの番号1の画素の位置は、入力画像群Jにおいて、視差画像Aの番号1の画素が割り当てられる視差画像J1の相対的な位置に対応している。ここで、視差画像Aの番号1の画素の位置は、x軸に沿って左から1番目及びy軸に沿って上から1番目である。視差画像Aの番号1の画素が割り当てられる入力画像群Jにおける入力画像J1の位置も、x軸に沿って左から1番目及びy軸に沿って上から1番目である。
視差画像は、入力画像J1〜J9それぞれの同じ位置にある画素を合わせることで構成される。例えば、視差画像Aは、入力画像J1〜J9それぞれの上段左端の画素の集合で構成される。視差画像B〜Iについても同様である。
図5は、第1の実施形態に係る光学素子1の概略図である。図5の(a)は、光学素子1のxy平面図(上面図)である。図5の(b)は、光学素子1のzx平面図(側面図)である。図5の(c)は、z軸に沿った光学素子1のA−A断面図である。
光学素子1は、複数の単位プリズム群11〜19を有している。単位プリズム群11〜19は、それぞれ別体で構成されていても、一体で構成されていてもよい。単位プリズム群11〜19は、xy仮想平面上にマトリクス状に配列されている。単位プリズム群11〜19の数は、入力画像群Jを構成する入力画像J1〜J9の数、つまり、各視差画像を構成する画素の数に対応している。光学素子1における各単位プリズム群の位置は、入力画像群Jにおける各入力画像の位置に対応している。具体的には、単位プリズム群11〜19は、それぞれ、入力画像群Jを構成する入力画像J1〜J9に対応付けられている。
単位プリズム群11〜19は、それぞれ、xy仮想平面上にマトリクス状に配列されている複数の単位プリズムを有している。
単位プリズム群11の構成を説明する。
単位プリズム群11は、第1平面111、及び、第1平面111と平行な第2平面112を備えている。第1平面111及び第2平面112は、xy平面と平行である。単位プリズム群11の厚さ方向は、z軸に対応している。
第1平面111は例えば正方形である。第2平面112の外縁形状は、第1平面111の外縁形状に対応している。
単位プリズム群11は、同形状のマトリクス状に仮想的に分割した複数の単位プリズム11−1〜11−9で構成されている。単位プリズム11−1〜11−9は、それぞれ、入力画像J1を構成する複数の画素のうちの1つの画素が対応付けられている。そのため、単位プリズム群11を構成する複数の単位プリズム11−1〜11−9の数は、各視差画像を構成する画素の数に対応している。単位プリズム群11における各単位プリズムの位置は、入力画像における各画素の位置に対応している。例えば、単位プリズム群11における単位プリズム11−1の位置は、入力画像J1における画素A1の位置に対応している。例えば、単位プリズム群11における単位プリズム11−9の位置は、入力画像J1における画素I1の位置に対応している。単位プリズムは、対応づけられている画素が白色を示す場合には傾斜面を有するように構成されている。他方、単位プリズムは、対応づけられている画素が黒色を示す場合には傾斜面を有さないように構成されている。つまり、各単位プリズムにおける傾斜面の有無は、各単位プリズムに対応する画素の輝度情報(白色または黒色)に対応付けられている。そのため、単位プリズム11−1〜11−8は凹凸のない同形状であるが、単位プリズム11−9は、後述する傾斜面1131を有している。
単位プリズム11−9の一例となる構成を説明する。
単位プリズム11−9には、第2平面112を含む仮想平面から第1平面111側に凹む凹部113が形成されている。単位プリズム11−9は、凹部113を形成する傾斜面1131、第1の凹部形成面1132、第2の凹部形成面1133及び第3の凹部形成面1134を有している。凹部113は、z軸と平行な単位プリズム群11の中心軸を中心とした同心円の一部として単位プリズム11−9に設けられている。
傾斜面1131は、第1の凹部形成面1132よりも単位プリズム群11の中心軸から離れた位置にある。傾斜面1131は、単位プリズム群11の中心軸を中心とした同心円の一部として形成されている。傾斜面1131は、xy平面と直交する面または平行な面以外の面であって、z軸に対して傾きを有している。傾斜面1131のz軸に対する角度については後述する。傾斜面1131は、第2平面112と接している。
第1の凹部形成面1132は、z軸に沿って延びる面である。第1の凹部形成面1132は、z軸と平行な単位プリズム群11の中心軸を中心とした同心円の一部として形成されている。第1の凹部形成面1132は、第2平面112及び傾斜面1131と接している。
第2の凹部形成面1133は、単位プリズム11−8と単位プリズム11−9の境界にある。第2の凹部形成面1133は、z軸に沿って延びる面である。第2の凹部形成面1133は、第2平面112、傾斜面1131及び第1の凹部形成面1132と接している。
第3の凹部形成面1134は、単位プリズム11−6と単位プリズム11−9の境界にある。第3の凹部形成面1134は、z軸に沿って延びる面である。第3の凹部形成面1134は、第2平面112、傾斜面1131及び第1の凹部形成面1132と接している。
単位プリズム群12の構成を説明する。単位プリズム群12は、白色の画素が対応付けられている単位プリズム12−8において、単位プリズム群11の凹部113と同様の凹部123を有している。単位プリズム群12における単位プリズム12−8の位置は、単位プリズム群11における単位プリズム11−8の位置に対応する。単位プリズム12−8は、z軸と平行な単位プリズム群12の中心軸を中心とした同心円の一部として凹部123を形成する傾斜面1231を有している。傾斜面1231は、z軸に対して傾きを有している。
単位プリズム群13の構成を説明する。単位プリズム群13は、白色の画素が対応付けられている単位プリズム13−7において、単位プリズム群11の凹部113と同様の凹部133を有している。単位プリズム群13における単位プリズム13−7の位置は、単位プリズム群11における単位プリズム11−7の位置に対応する。単位プリズム13−7は、z軸と平行な単位プリズム群13の中心軸を中心とした同心円の一部として凹部133を形成する傾斜面1331を有している。傾斜面1331は、z軸に対して傾きを有している。
単位プリズム群14の構成を説明する。単位プリズム群14は、白色の画素が対応付けられている単位プリズム14−6において、単位プリズム群11の凹部113と同様の凹部143を有している。単位プリズム群14における単位プリズム14−6の位置は、単位プリズム群11における単位プリズム11−6の位置に対応する。単位プリズム14−6は、z軸と平行な単位プリズム群14の中心軸を中心とした同心円の一部として凹部143を形成する傾斜面1431を有している。傾斜面1431は、z軸に対して傾きを有している。
単位プリズム群15の構成を説明する。単位プリズム群15は、単位プリズム群11の凹部113と同様の凹部が形成されていない。これは、単位プリズム15−5に対応付けられているオブジェクトObに相当する白色の画素を含む視差画像Eは、オブジェクトObに対して正対した位置から撮影されているからである。なお、単位プリズム群15は、視差画像Eの黒色の画素が対応付けられている単位プリズムと区別するために、白色の画素が対応付けられている単位プリズム15−5において、単位プリズム群11の凹部113と同様の凹部及び傾斜面1131と同様の傾斜面を有していてもよい。
単位プリズム群16の構成を説明する。単位プリズム群16は、白色の画素が対応付けられている単位プリズム16−4において、単位プリズム群11の凹部113と同様の凹部163を有している。単位プリズム群16における単位プリズム16−4の位置は、単位プリズム群11における単位プリズム11−4の位置に対応する。単位プリズム16−4は、z軸と平行な単位プリズム群16の中心軸を中心とした同心円の一部として凹部163を形成する傾斜面1631を有している。傾斜面1631は、z軸に対して傾きを有している。
単位プリズム群17の構成を説明する。単位プリズム群17は、白色の画素が対応付けられている単位プリズム17−3において、単位プリズム群11の凹部113と同様の凹部173を有している。単位プリズム群17における単位プリズム17−3の位置は、単位プリズム群11における単位プリズム11−3の位置に対応する。単位プリズム17−3は、z軸と平行な単位プリズム群17の中心軸を中心とした同心円の一部として凹部173を形成する傾斜面1731を有している。傾斜面1731は、z軸に対して傾きを有している。
単位プリズム群18の構成を説明する。単位プリズム群18は、白色の画素が対応付けられている単位プリズム18−2において、単位プリズム群11の凹部113と同様の凹部183を有している。単位プリズム群18における単位プリズム18−2の位置は、単位プリズム群11における単位プリズム11−2の位置に対応する。単位プリズム18−2は、z軸と平行な単位プリズム群18の中心軸を中心とした同心円の一部として凹部183を形成する傾斜面1831を有している。傾斜面1831は、z軸に対して傾きを有している。
単位プリズム群19の構成を説明する。単位プリズム群19は、白色の画素が対応付けられている単位プリズム19−1において、単位プリズム群11の凹部113と同様の凹部193を有している。単位プリズム群19における単位プリズム19−1の位置は、単位プリズム群11における単位プリズム11−1の位置に対応する。単位プリズム19−1は、z軸と平行な単位プリズム群19の中心軸を中心とした同心円の一部として凹部193を形成する傾斜面1931を有している。傾斜面1931は、z軸に対して傾きを有している。
上記のように構成されている光学素子1において、単位プリズム11−9の傾斜面1131、単位プリズム12−8の傾斜面1231、単位プリズム13−7の傾斜面1331、単位プリズム14−6の傾斜面1431、単位プリズム16−4の傾斜面1631、単位プリズム17−3の傾斜面1731、単位プリズム18−2の傾斜面1831及び単位プリズム19−1の傾斜面1931は、それぞれ、異なる視差画像を構成する白色の画素に対応付けられている。さらに、単位プリズム11−1の傾斜面1131、単位プリズム12−8の傾斜面1231、単位プリズム13−7の傾斜面1331、単位プリズム14−6の傾斜面1431、単位プリズム16−4の傾斜面1631、単位プリズム17−3の傾斜面1731、単位プリズム18−2の傾斜面1831及び単位プリズム19−1の傾斜面1931は、それぞれ異なる方向を向いている。
図5を用いて一例となる光学素子1の構成を説明したが、光学素子1の構成は、以下のように一般化することができる。
複数の単位プリズム群は、それぞれ、第1の視差画像を構成する複数の画素のうちの1画素に対応する第1の単位プリズムを有している。第1の単位プリズム群が有する第1の単位プリズムは、第1の視差画像を構成する第1の位置の画素に対応している。第2の単位プリズム群が有する第1の単位プリズムは、前記第1の視差画像を構成する第2の位置の画素に対応している。また、複数の単位プリズム群は、それぞれ、第2の視差画像を構成する複数の画素のうちの1画素に対応する第2の単位プリズムを有している。第1の単位プリズム群が有する第2の単位プリズムは、第2の視差画像を構成する第1の位置の画素に対応している。第2の単位プリズム群が有する第2の単位プリズムは、第2の視差画像を構成する第2の位置の画素に対応している。
また、光学素子1に形成されている傾斜面は、以下のように一般化することができる。
複数の単位プリズム群それぞれが有する第1の単位プリズムのうち、第1の視差画像を構成する複数の画素のうち白色の画素に対応する単位プリズムは、xy仮想平面と直交する方向に対して傾斜する第1の傾斜面を有している。複数の単位プリズム群それぞれが有する第2の単位プリズムのうち、第2の視差画像を構成する複数の画素のうち白色の画素に対応する単位プリズムは、xy仮想平面と直交する方向に対して傾斜し、第1の傾斜面とは異なる方向を向く第2の傾斜面を有している。
次に、光学素子1に形成される凹部及び傾斜面の位置を図6に示す参考例となる光学素子2を用いて説明する。参考例となる光学素子2は、光学素子1の基礎となる形状である。
図6は、参考例となる光学素子2の概略図である。図6の(a)は、光学素子2のxy平面図(上面図)である。図6の(b)は、光学素子2のzx平面図(側面図)である。図6の(c)は、z軸に沿った光学素子2のB−B断面図である。
光学素子2は、複数の単位プリズム群21〜29を有している。複数の単位プリズム群21〜29の数は、入力画像群Jを構成する入力画像J1〜J9の数、つまり、各視差画像を構成する画素の数に対応している。単位プリズム群21〜29は、x軸及びy軸に沿って並べられている。
単位プリズム群21の構成を説明する。なお、単位プリズム群22〜29それぞれの構成は単位プリズム群21の構成と同様であるため、その説明を省略する。
単位プリズム群21は、第1平面211、及び、第1平面211と平行な第2平面212及び第3平面213を有している。第1平面211、第2平面212及び第3平面213は、xy平面と平行である。単位プリズム群21の厚さ方向は、z軸に対応している。
第1平面211は例えば正方形である。第2平面212及び第3平面213は、同一の仮想平面上にある。第3平面213は、第2平面212の外縁を囲む。第3平面213の外縁形状は、第1平面211の外縁形状に対応している。
単位プリズム群21には、第2平面212及び第3平面213を含む仮想平面から第1平面211側に凹む凹部214が形成されている。単位プリズム群21は、凹部214を形成する傾斜面2141及び凹部形成面2142を有している。凹部214は、z軸と平行な単位プリズム群21の中心軸を中心とした同心円として中心軸を囲むように単位プリズム群21に形成されている。
傾斜面2141は、凹部形成面2142よりも単位プリズム群21の中心軸から離れた位置にある。傾斜面2141は、単位プリズム群21の中心軸を中心とした同心円として中心軸を囲むように単位プリズム群21に形成されている。傾斜面2141は、xy平面と直交する面または平行な面以外の面であって、z軸に対して傾きを有している。傾斜面2141は、第3平面213と接している。
凹部形成面2142は、z軸に沿って延びる面である。凹部形成面2142は、単位プリズム群21の中心軸を中心とした同心円として中心軸を囲むように単位プリズム群21に形成されている。凹部形成面2142は、第2平面212及び傾斜面2141と接している。
単位プリズム群21は、xy仮想平面において同形状のマトリクス状に仮想的に分割した単位プリズム21−1〜21−9で構成されている。単位プリズム21−1〜21−4及び21−6〜21−9は、それぞれ、傾斜面2141の一部となる傾斜面を有している。なお、傾斜面2141の一部となる傾斜面も傾斜面2141というものとする。単位プリズム21−1〜21−4及び21−6〜21−9それぞれにおいて、傾斜面2141は、異なる方向を向いている。
第1の実施形態に係る光学素子1の構成を参考例となる光学素子2の構成と比較すると以下のとおりである。光学素子1の単位プリズム群11は、白色の画素が対応付けられている単位プリズム11−9にのみ傾斜面1131を有している。これに対して、光学素子2の単位プリズム群21は、単位プリズム21−1〜21−4及び21−6〜21−9に傾斜面2141を有している。光学素子1の単位プリズム11−9が有する傾斜面1131は、光学素子2の単位プリズム21−9が有する傾斜面2141に相当する。そのため、光学素子1の単位プリズム群11の形状は、光学素子2の単位プリズム群21の形状の一部といえる。光学素子1の単位プリズム群12〜19と光学素子2の単位プリズム群22〜29の関係についても同様である。
次に、光学素子1で見える像を説明する。
観察者は、光学素子1を第1平面111側から見るものとする。また、光学素子1の第1平面111側に光源があるものとする。一例として、観察者が視差画像Aに相当する再生像を見る場合について説明する。
観察者は、単位プリズム19−1の傾斜面1931が光源からの光線を反射する方向とは略逆方向に光学素子1を見るものとする。傾斜面1931は、光源からの光線を観察者へ向けて反射する。そのため、単位プリズム19−1は、観察者には明るく見える。
傾斜面を有していない単位プリズムは、光源からの光を光学素子1から光源側へz軸に沿って反射する。そのため、傾斜面を有していない単位プリズムは、単位プリズム19−1よりも観察者には暗く見える。傾斜面1931以外の傾斜面は、光源からの光線をz軸に対して傾斜した方向に反射する。しかしながら、傾斜面1931以外の傾斜面は、傾斜面1931とは異なる方向を向いているので、光源からの光線を観察者へ向けては反射しない。そのため、傾斜面1931以外の傾斜面を有する単位プリズムは、単位プリズム19−1よりも観察者には暗く見える。したがって、観察者は、視差画像A以外の視差画像に相当する再生像が目に入ることなく、視差画像Aに相当する再生像を見ることができる。このように、光学素子1は、観察者に対する単位プリズム毎の光源からの光の反射の有無によって、視差画像に相当する像を再生することができる。
観察者は、光学素子1を観察する方向を変えることで、異なる視差画像に相当する再生像を見ることができる。これにより、観察者は、視差画像におけるオブジェクトObの位置が動いているように見えるので、オブジェクトObの3次元的な動きを見ることができる。
第1の実施形態によれば、光学素子1は、観察者が光学素子1を観察する方向を変えることに応じて、観察者に異なる再生像を提供することができる。そのため、光学素子1は、観察者に視差画像と同等の動的効果を目視効果として提供することができる。
第1の実施形態のいくつかの変形例を説明する。
第1の実施形態の変形例として、傾斜面1131は、光学素子1の第1平面111側であって、第1平面111と直交する方向に位置する光源からの光を反射する方向が単位プリズム11−9に対応付けられている画素を含む視差画像Iの観察方向(撮影方向)と略逆方向と対応するように、単位プリズム11−9に形成されていてもよい。単位プリズム12−8の傾斜面1231、単位プリズム13−7の傾斜面1331、単位プリズム14−6の傾斜面1431、単位プリズム16−4の傾斜面1631、単位プリズム17−3の傾斜面1731、単位プリズム18−2の傾斜面1831及び単位プリズム19−1の傾斜面1931についても同様である。このような構成により、観察者は、オブジェクトObの動きをより3次元的に見ることができる。
第1の実施形態の変形例として、入力画像の基となる複数の画像は、視差画像に限られず、それぞれが視差画像以外の関連性がある画像であってもよいし、全く関連性のない画像であってもよい。
第1の実施形態の変形例として、視差画像は、2値画像でなくても、グレースケールのような画像であってもよい。この場合、光学素子1は、所定の輝度値以上の輝度の画素に対応する単位プリズムにおいて傾斜面を有し、所定の輝度値未満の輝度の画素に対応する単位プリズムにおいて傾斜面を有しない。そのため、光学素子1の構成は、以下のように一般化することができる。
複数の単位プリズム群それぞれが有する第1の単位プリズムのうち、第1の視差画像を構成する複数の画素のうち所定の輝度値以上の輝度の画素に対応する単位プリズムは、xy仮想平面と直交する方向に対して傾斜する第1の傾斜面を有している。複数の単位プリズム群それぞれが有する第2の単位プリズムのうち、第2の視差画像を構成する複数の画素のうち所定の輝度値以上の輝度の画素に対応する単位プリズムは、xy仮想平面と直交する方向に対して傾斜し、第1の傾斜面とは異なる方向を向く第2の傾斜面を有している。
第1の実施形態の変形例として、単位プリズムに形成される傾斜面は、z軸と平行な単位プリズム群11の中心軸を中心とする同心円の一部として形成される曲面形状でなくてもよい。傾斜面は、例えば平面形状であってもよい。平面形状の傾斜面は、曲面形状の傾斜面に比べて、光源からの光線をより観察者へ向けて反射する。そのため、観察者は、オブジェクトObの動きをより3次元的に見ることができる。
次に、第1の実施形態の変形例となる光学素子3を説明する。
図5に示す光学素子1は凹部による傾斜面を有していたが、光学素子3は図7に示すように凸部による傾斜面を有している。
図7は、変形例となる光学素子3の概略図である。図7の(a)は、光学素子3のxy平面図(上面図)である。図7の(b)は、z軸に沿った光学素子3のC−C断面図である。
光学素子3は、光学素子1が有している複数の単位プリズム群11〜19と同様に、複数の単位プリズム群31〜39を有している。
単位プリズム群31の構成を説明する。
単位プリズム群31は、第1平面311、及び、第1平面311と平行な第2平面312を有している。第1平面311及び第2平面312は、xy平面と平行である。単位プリズム群31の厚さ方向は、z軸に対応している。
第1平面311の外縁形状は例えば正方形である。第2平面312の外縁形状は、第1平面311の外縁形状に対応している。
単位プリズム群31は、xy仮想平面において同形状のマトリクス状に仮想的に分割した複数の単位プリズム31−1〜31−9で構成されている。単位プリズム31−1〜31−8は単位プリズム11−1〜11−8と同様に凹凸のない同形状であるが、単位プリズム31−9は、後述する傾斜面3131を有している。
単位プリズム31−9の一例となる構成を説明する。
単位プリズム31−9には、第1平面311を含む仮想平面からz軸の方向に突出する凸部313が形成されている。単位プリズム31−9は、凸部313を形成する傾斜面3131、第1の凸部形成面3132、第2の凸部形成面3133及び第3の凸部形成面3134を有している。凸部313は、z軸と平行な単位プリズム群11の中心軸を中心とした同心円の一部として単位プリズム31−9に設けられている。
傾斜面3131は、第1の凸部形成面3132よりも単位プリズム群31の中心軸から離れた位置にある。傾斜面3131は、単位プリズム群31の中心軸を中心とした同心円の一部として単位プリズム31−9に形成されている。傾斜面3131は、z軸に対して傾きを有している。傾斜面3131のz軸に対する角度は、光学素子1の傾斜面1131と同様であってもよい。傾斜面3131は、第1平面311と接している。
第1の凸部形成面3132は、z軸に沿って延びる面である。第1の凸部形成面3132は、単位プリズム群31の中心軸を中心とした同心円の一部として単位プリズム31−9に形成されている。第1の凸部形成面3132は、第1平面311及び傾斜面3131と接している。
第2の凸部形成面3133は、単位プリズム31−8と単位プリズム31−9の境界にある。第2の凸部形成面3133は、z軸に沿って延びる面である。第2の凸部形成面3133は、第1平面311、傾斜面3131及び第1の凸部形成面3132と接している。
第3の凸部形成面3134は、単位プリズム31−6と単位プリズム31−9の境界にある。第3の凸部形成面3134は、z軸に沿って延びる面である。第3の凸部形成面3134は、第1平面311、傾斜面3131及び第1の凸部形成面3132と接している。
単位プリズム群32〜39においても、単位プリズム群31と同様に、白色の画素が対応づけられている単位プリズムは、傾斜面3131と同様の傾斜面を有する。
変形例となる光学素子3は、上記の光学素子1と同様の効果を得ることができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態は、第1の実施形態よりも多くの視差画像を光学素子に適用する例である。
図8は、後述する光学素子4に適用する入力画像の基となる複数の視差画像の例を説明するための図である。図8の(a)は、白色のリング状のオブジェクト及び黒地(斜線で示す)の床の複数の視差画像である。図8の(b)は、白色のリング状のオブジェクト及び白色と黒色(斜線で示す)のチェッカーの床の複数の視差画像である。
複数の視差画像は、第1の実施形態で説明した生成方法と同様の方法で取得される。複数の視差画像は、図1に示すxyz空間において、x軸に異なる10地点及びy軸に異なる10地点の合計100地点から得られる。各視差画像は、x軸方向に10画素並び、y軸方向に10画素並ぶ合計100画素で構成されている。入力画像群は、第1の実施形態と同様に複数の視差画像から構成される。
図9は、図8の(a)に示す複数の視差画像で構成される入力画像群を適用した第2の実施形態に係る光学素子4の概略図である。図9の(a)は、光学素子4のxy平面図(上面図)である。図9の(b)は、光学素子4のzx平面図(側面図)である。図9の(c)は、z軸に沿った光学素子4のD−D断面図である。
光学素子4は、複数の単位プリズム群を有している。複数の単位プリズム群は、それぞれ別体で構成されていても、一体で構成されていてもよい。複数の単位プリズム群の数は、入力画像群を構成する入力画像の数、つまり、各視差画像を構成する画素の数に対応している。図9に示す例では、光学素子4は、100個の単位プリズム群を有している。100個の単位プリズム群は、xy仮想平面上にマトリクス状に配列されている。
複数の単位プリズム群に含まれる単位プリズム群41の構成を説明する。なお、単位プリズム群41以外の単位プリズム群の構成は単位プリズム群41の構成と同様であるので、その説明を省略する。
単位プリズム群41は、同形状のマトリクス状に仮想的に分割した複数の単位プリズムで構成されている。単位プリズム群41は、z軸と平行な単位プリズム群41の中心軸と直交する方向に向かって複数の単位プリズムを層状に有している。そのため、単位プリズム群41を構成する第1の単位プリズム及び第2の単位プリズムは、単位プリズム群41の中心軸と直交する方向に並んでいる。単位プリズム群41を構成する複数の単位プリズムは、それぞれ、単位プリズム群41に対応付けられている入力画像を構成する複数の画素のうちの1つの画素が対応付けられている。そのため、単位プリズム群41を構成する複数の単位プリズムの数は、各視差画像を構成する画素の数に対応している。図9に示す例では、単位プリズム群41は、x軸及びy軸それぞれに沿って10個並ぶ合計100個の単位プリズムを有している。単位プリズム群41における各単位プリズムの位置は、入力画像における各画素の位置に対応している。
単位プリズムは、対応付けられている画素が白色を示す場合には傾斜面を有するように構成されている。他方、単位プリズムは、対応付けられている画素が黒色を示す場合には傾斜面411を有さないように構成されている。つまり、各単位プリズムにおける傾斜面411の有無は、第1の実施形態と同様に、各単位プリズムに対応する画素の輝度情報(白色または黒色)に対応付けられている。そのため、単位プリズム群41は、複数の傾斜面411を有し、各単位プリズムは、複数の傾斜面411の一部となる少なくとも1以上の傾斜面を有している。なお、複数の傾斜面411の一部となる少なくとも1以上の傾斜面も傾斜面411というものとする。
傾斜面411は、z軸と平行な単位プリズム群41の中心軸を中心とした同心円の一部として各単位プリズムに形成されている。なお、各単位プリズムが有する傾斜面411は、互いに接していることもあるし、接していないこともある。
図9の(c)に示すように、傾斜面411は、単位プリズム群41の中心軸からz軸と直交する1方向に沿って形成されていることもある。この場合、ある単位プリズムが有する傾斜面411のz軸に対する傾斜角は、別の単位プリズムが有する傾斜面411のz軸に対する傾斜角と異なる。その理由は、単位プリズム群41を構成する各単位プリズムは、互いに異なる視差画像に対応しているからである。他の単位プリズム群においても同様である。
つまり、光学素子4のある単位プリズム群が有する複数の傾斜面の構成は、以下のように一般化することができる。
第1の単位プリズム及び第2の単位プリズムがxy仮想平面と直交する複数の単位プリズム群それぞれの中心軸と直交する方向に並んでいる場合、xy仮想平面と直交する方向に対する第1の傾斜面の傾斜角は、xy仮想平面と直交する方向に対する第2の傾斜面の傾斜角と異なる。
図9の(c)は、各傾斜面が光源からの光を反射する方向を示している。z軸に対する傾斜角が異なる傾斜面は、異なる方向に光を反射する。そのため、観察者がある視差画像に相当する再生像を観察している時に、別の視差画像に相当する再生像が観察者の目には入りにくい。なお、1つの単位プリズムが複数の傾斜面を有する場合、複数の傾斜面のz軸に対する角度は略等しい。
図10は、図8の(b)に示す複数の視差画像で構成される入力画像群を適用した第2の実施形態に係る光学素子4の概略図である。図10の(a)は、光学素子4のxy平面図(上面図)である。図10の(b)は、光学素子4のzx平面図(側面図)である。図10の(c)は、z軸に沿った光学素子4のE−E断面図である。
図10に示す光学素子4は、図9に示す光学素子4とは異なる入力画像群が適用されている。そのため、図10に示す光学素子4において傾斜面411を有する単位プリズムの位置及び数は、図9に示す光学素子4において傾斜面411を有する単位プリズムの位置及び数と異なっている。
次に、光学素子4に形成される傾斜面の位置及び形状を図11に示す参考例となる光学素子5を用いて説明する。参考例となる光学素子5は、光学素子4の基礎となる形状である。
図11は、参考例となる光学素子5の概略図である。図11の(a)は、光学素子5のxy平面図(上面図)である。図11の(b)は、光学素子5のzx平面図(側面図)である。図11の(c)は、z軸に沿った光学素子5のF−F断面図である。
光学素子5は、複数の単位プリズム群を有している。複数の単位プリズム群は、それぞれ別体で構成されていても、一体で構成されていてもよい。複数の単位プリズム群は、xy仮想平面上にマトリクス状に配列されている。
複数の単位プリズム群に含まれる単位プリズム群51の構成を説明する。なお、単位プリズム群51以外の単位プリズム群の構成は単位プリズム群51と同様なので、その説明を省略する。
単位プリズム群51は、同形状のマトリクス状に仮想的に分割した複数の単位プリズムで構成されている。単位プリズム群51は、z軸と平行な単位プリズム群51の中心軸からz軸と直交する方向に向かって複数の単位プリズムを層状に有している。図11に示す例では、単位プリズム群51は、x軸及びy軸それぞれに沿って10個並ぶ合計100個の単位プリズムを有している。
単位プリズム群51は、単位プリズム群51の中心軸を中心とした同心円として中心軸を囲むように複数の傾斜面511を層状に有している。各単位プリズムは、複数の傾斜面511の一部となる少なくとも1以上の傾斜面を有している。なお、複数の傾斜面511の一部となる少なくとも1以上の傾斜面も傾斜面511というものとする。
図11の(c)に示すように、傾斜面511は、単位プリズム群51の中心軸からz軸と直交するいずれの方向であっても、層状に形成されている。ある単位プリズムが有する傾斜面511のz軸に対する傾斜角は、別の単位プリズムが有する傾斜面511のz軸に対する傾斜角と異なる。そのため、単位プリズム群51の各単位プリズムが有する傾斜面511は、異なる方向を向いている。
第2の実施形態に係る光学素子4の構成を参考例となる光学素子5の構成と比較すると以下のとおりである。光学素子4の単位プリズム群41は、入力画像のうち黒色の画素が対応付けられている単位プリズムでは傾斜面を有さず、白色の画素が対応付けられている単位プリズムでは傾斜面を有している。これに対して、光学素子5の単位プリズム群51は、全ての単位プリズムで傾斜面を有している。そのため、光学素子4の単位プリズム群41の形状は、光学素子5の単位プリズム群51の形状の一部といえる。光学素子4の単位プリズム群41以外の単位プリズム群と光学素子5の単位プリズム群51以外の単位プリズム群の関係についても同様である。
第2の実施形態に係る光学素子4は、第1の実施形態に係る光学素子1と同様の効果を得ることができる。なお 光学素子4に適用される視差画像の数は第1の実施形態で説明した光学素子1に適用される視差画像の数よりも多いので、観察者は、光学素子1を観察するよりも滑らかで自然な3次元的な動きを観察することができる。
次に、光学素子4を有している転写箔6を説明する。ここでは、転写箔6は図9に示す光学素子4を有しているが、第1の実施形態で説明した光学素子1または光学素子3を有していてもよい。
図12は、転写箔6の断面図である。転写箔6は、基材層61、剥離層62、機能層63及び粘着層64を有している。
基材層61の材料は、ガラス基材の様なリジッドなものでも良いし、フィルム基材でも良い。例えば、基材層61は、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、PP(ポリプロピレン)などのプラスチックフィルムを用いることができるが、転写箔6に機能層63を設ける時にかかる熱や圧力等によって変形や変質の少ない材料を用いることが望ましい。なお、基材層61は、用途や目的によっては紙や合成紙、プラスチック複層紙や樹脂含浸紙等を用いても良い。
剥離層62は、基材層61に積層されている。剥離層62は、基材層61と機能層63との間の中間層である。剥離層62の材料は、樹脂及び滑剤が使用できる。樹脂としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂等が使用できる。例えば、剥離層62は、アクリル樹脂やポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂である。また、滑剤としてはポリエチレンパウダー、パラフィンワックス、シリコーン、カルナバロウ等のワックスを使用することができる。これらは、剥離層62として、基材層61上にグラビア印刷法やマイクログラビア法等、公知の塗布方法によって形成される。剥離層62の厚みは、例えば0.5μm及至5μmの範囲内とする。
機能層63は、光学素子4を有している。なお、機能層63は光学素子4以外の要素を有していてもよい。機能層63は、光学素子4の傾斜面411が設けられている側とは反対側が剥離層62と接するように、剥離層62に積層されている。
粘着層64は、光学素子4の傾斜面411が設けられている側と接するように、機能層63に積層されている。粘着層64は、転写箔6を対象物品に貼り付ける機能を有している。
図13は、転写箔6が有している機能層63が取り付けられている物品7を示す図である。機能層63は、粘着層64によって物品7に取り付けられている。なお、基材層61及び剥離層62は、機能層63から取り除かれている。
上記のように構成されている転写箔6は、所望の物品7に容易に機能層63を転写することができる。
次に、変形例となる転写箔6を説明する。
図14は、転写箔6の断面図である。図14に示す転写箔6では、光学素子4は、反射層631を有している。反射層631は、光学素子4の全ての傾斜面に形成されている。反射層631は、光を反射する機能を有していればよい。
反射層631は、例えば、インキを用いて形成されている。このインキは、印刷方式に応じて、オフセットインキ、活版インキ及びグラビアインキなどを用いることができ、組成の違いに応じて、例えば、樹脂インキ、油性インキ及び水性インキが挙げられる。また、乾燥方式の違いに応じて、例えば、酸化重合型インキ、浸透乾燥型インキ、蒸発乾燥型インキ及び紫外線硬化型インキが挙げられる。
また、反射層631は、照明角度又は観察角度に応じて色が変化する機能性インキを使用してもよい。このような機能性インキとしては、例えば、光学的変化インキ(Optical Variable Ink)、カラーシフトインキ及びパールインキが挙げられる。
反射層631は、金属膜であってもよい。金属膜は、一般的にはAlやAgを蒸着にて成膜することができる。また、金属膜は、Al、Agのパウダー粒子をUV樹脂に分散させ、コートする方法もある。
また、反射層631は、TiO、Si、SiO、Fe、ZnS等の屈折率の高い材料、或いは光反射効果の高いAl、Ag、Sn、Cr、Ni、Cu、Au等の金属材料であってもよい。
反射層631の膜厚は、1〜500nmで形成するのが望ましく、真空蒸着法、スパッタ法などの形成方法が用いられる。
光学素子4が反射層631を有していることで、光学素子4は、傾斜面での光の反射率を高めることができる。これにより、観察者は、光学素子4による再生像の動的効果を確認し易くなり、3次元効果を得やすくなる。
次に、光学素子4の別の変形例を説明する。光学素子4は、上記の反射層631に代えて、金属多層膜632を有している。
図15は、光学素子4に含まれる金属多層膜632を説明するための図である。金属多層膜632は、種類の異なる金属または金属化合物を積層して構成されている。例えば、金属多層膜632は、10nmのNi層、400nmのSiO層及び50nmのNi層で構成されている。なお、この金属多層膜632の構成は一例であり、金属多層膜632は、他の物質及び厚さの組み合わせによって構成されていてもよい。
金属多層膜632の角度依存性を説明する。
観察者による金属多層膜632の観察角度が0〜約35°であれば、観察者は、金属多層膜632を緑色に見ることができる。観察者による金属多層膜632の観察角度が約35〜45°であれば、観察者は、金属多層膜632を青色に見ることができる。観察者による金属多層膜632の観察角度が約45〜70°であれば、観察者は、金属多層膜632を紫色に見ることができる。観察者による金属多層膜632の観察角度が約70〜80°であれば、観察者は、金属多層膜632を白色に見ることができる。なお、観察角度と金属多層膜632で見える色の関係は一例であり、金属多層膜632の構成によっても変化する。
光学素子4が金属多層膜632を有することによる効果を説明する。例えば、観察者は、光学素子4の観察方向によっては観察対象となる視差画像に相当する再生像以外の再生像も見えることがある。しかしながら、観察対象となる視差画像に相当する再生像の色は、観察対象以外の視差画像に相当する再生像の色と異なる。観察者は、観察対象となる視差画像に相当する再生像を観察対象以外の視差画像に相当する再生像から分離して認識することができる。よって、観察者は、光学素子4の観察角度を変えた際に、3次元効果をさらに得やすくなる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態は、第1の実施形態で説明した光学素子1及び光学素子3、及び、第2の実施形態で説明した光学素子4の製造方法に関する。
製造方法は、上記の入力画像群を基板の上面に描画する工程を有している。基板は、製造される光学素子の基となる。例えば、基板は、ガラスで構成されている。入力画像群は、複数の視差画像それぞれの第1の位置にある画素の集合である第1の入力画像と、複数の視差画像それぞれの第2の位置にある画素の集合である第2の入力画像を有している。この工程は、例えばレーザ描画機によって行われる。
次に、製造方法は、複数の視差画像それぞれを構成する複数の画素のうち白色の画素が描画されている基板の領域において、上面と直交する方向に対して傾斜する傾斜面を形成する工程を有している。例えば、この工程は、基板上にフォトレジストをスピンコートし、レーザ描画機にて入力画像群のとおりにフォトレジストを露光し、その後に現像処理を施すことで、基板に傾斜面を形成する。
この工程は、複数の視差画像に含まれる第1の視差画像を構成する複数の画素のうち白色の画素が描画されている基板の領域において、上面と直交する方向に対して傾斜する第1の傾斜面を形成する工程を含む。さらに、この工程は、第2の視差画像を構成する複数の画素のうち白色の画素が描画されている基板の領域において、上面と直交する方向に対して傾斜し、前記第1の傾斜面とは異なる方向を向く第2の傾斜面を形成する工程を含む。
なお、視差画像が2値画像でない場合には、この工程は、所定の輝度値以上の輝度を有する画素が描画されている基板の領域において、上面と直交する方向に対して傾斜する傾斜面を形成する。
なお、製造方法は、傾斜面に反射層631を形成する工程を有していてもよい。製造方法は、反射層631に代えて、傾斜面に金属多層膜632を形成する工程を有していてもよい。反射層631または金属多層膜632は光学素子4に形成されればよく、形成手法については特に限定されない。
第3の実施形態によれば、光学素子4を容易に製造することができる。
(実施例)
横方向に10視差、縦方向に10視差とした合計100枚の視差画像を使用した。図8の(a)に示す白色のリング状のオブジェクト及び黒地(斜線で示す)の床の複数の視差画像と、図8の(b)に示す白色のリング状のオブジェクト及び白色と黒色(斜線で示す)のチェッカーの床の複数の視差画像をCGで作製した。複数の視差画像から構成される入力画像群を適用する基となる複数の単位プリズム群は、それぞれ、図11に示すように少なくとも視差の数に対応する数の傾斜面を有する。単位プリズムが有する傾斜面の最大傾斜を30°とし、この傾斜角度に合うようにカメラとオブジェクトの角度を一致させ、視差画像をCG上で作製した。
1画素を1μmとし、100×100画素の視差画像を使用した。ガラス上にフォトレジストをスピンコートし、レーザ描画機にて複数の視差画像から構成される入力画像群に対応するフォトレジストを露光した。その後現像処理を施し、図9及び図10に示す形状の光学素子4を得ることができた。光学素子4の傾斜面には、図15に示す金属多層膜632を形成した。このように構成された光学素子4により、横方向及び縦方向がそれぞれ100×100=10000μm(10mm)のサイズの像を得ることができた。目視にて3次元的にオブジェクトが動いていることを確認することができた。光学素子4の表面と直交する方向にそのまま反射するエリアは緑色に見え、光学素子4の角度を傾けていくと、オブジェクトの動きと共に、色も変化することで3次元的な動きが視認しやすいことを確認した。
本発明は、上記各実施の形態に限ることなく、その他、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々の変形を実施し得ることが可能である。さらに、上記実施形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組合せにより、種々の発明が抽出され得る。
例えば実施の形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
1〜5…光学素子、6…転写箔、7…物品、11〜19…単位プリズム群、11−1〜11−9…単位プリズム、12−8…単位プリズム、13−7…単位プリズム、14−6…単位プリズム、15−5…単位プリズム、16−4…単位プリズム、17−3…単位プリズム、18−2…単位プリズム、19−1…単位プリズム、21〜29…単位プリズム群、21−1〜21−9…単位プリズム、31〜39…単位プリズム群、31−1〜31−9…単位プリズム、41…単位プリズム群、51…単位プリズム群、61…基材層、62…剥離層、63…機能層、64…粘着層、111…第1平面、112…第2平面、113…凹部、211…第1平面、212…第2平面、213…第3平面、214…凹部、311…第1平面、312…第2平面、313…凸部、411…傾斜面、511…傾斜面、631…反射層、632…金属多層膜、1131…傾斜面、1132…第1の凹部形成面、1133…第2の凹部形成面、1134…第3の凹部形成面、2141…傾斜面、2142…凹部形成面、3131…傾斜面、3132…第1の凸部形成面、3133…第2の凸部形成面、3134…第3の凸部形成面、A〜I…視差画像、J…入力画像群、J1〜J9…入力画像、CaA〜CaI…カメラ、Ob…オブジェクト。

Claims (11)

  1. 仮想平面上に配列されている複数の単位プリズム群を備える光学素子であって、
    前記複数の単位プリズム群は、それぞれ、前記仮想平面上にマトリクス状に配列されている複数の単位プリズムを有し、
    前記複数の単位プリズム群は、それぞれ、第1の画像を構成する複数の画素のうちの1画素に対応する第1の単位プリズムを、オブジェクトに対する前記第1の画像を得る位置に対応する位置に有し、
    前記複数の単位プリズム群は、それぞれ、第2の画像を構成する複数の画素のうちの1画素に対応する第2の単位プリズムを、前記第1の画像を得る位置とは異なる前記オブジェクトに対する前記第2の画像を得る位置に対応する位置に有し、
    前記複数の単位プリズム群それぞれが有する前記第1の単位プリズムのうち、前記第1の画像を構成する複数の画素のうち所定の輝度値以上の輝度の画素に対応する単位プリズムは、前記仮想平面と直交する方向に対して傾斜する第1の傾斜面を有し、
    前記複数の単位プリズム群それぞれが有する前記第2の単位プリズムのうち、前記第2の画像を構成する複数の画素のうち前記所定の輝度値以上の輝度の画素に対応する単位プリズムは、前記仮想平面と直交する方向に対して傾斜し、前記第1の傾斜面とは異なる方向を向く第2の傾斜面を有し、
    前記第1の傾斜面及び前記第2の傾斜面は、前記仮想平面と直交する前記複数の単位プリズム群それぞれの中心軸を中心とした同心円の一部として形成されている、
    光学素子。
  2. 前記第1の単位プリズム及び前記第2の単位プリズムが前記仮想平面と直交する前記複数の単位プリズム群それぞれの中心軸と直交する方向に並んでいる場合、前記仮想平面と直交する方向に対する前記第1の傾斜面の傾斜角は、前記仮想平面と直交する方向に対する前記第2の傾斜面の傾斜角と異なる、請求項1に記載の光学素子。
  3. 前記第1の傾斜面に形成されている反射層および前記第2の傾斜面に形成されている反射層を備える、請求項1または2の何れかに記載の光学素子。
  4. 前記第1の傾斜面に形成されている金属多層膜および前記第2の傾斜面に形成されている金属多層膜を備える、請求項1または2の何れかに記載の光学素子。
  5. 前記第1の画像および前記第2の画像は、視差画像である、請求項1から4のうちの何れか1項に記載の光学素子。
  6. 前記視差画像は、3次元立体像の情報である、請求項5に記載の光学素子。
  7. 前記仮想平面と直交する方向に位置する光源からの光を前記第1の傾斜面が反射する方向は、前記第1の画像の観察方向の略逆方向に対応し、前記仮想平面と直交する方向に位置する光源からの光を前記第2の傾斜面が反射する方向は、前記第2の画像の観察方向の略逆方向に対応する
    請求項1から6のうちの何れか1項に記載の光学素子。
  8. 前記第1の画像および前記第2の画像は、2値画像である、請求項1から7のうちの何れか1項に記載の光学素子。
  9. 基材層と、
    前記基材層に積層されている剥離層と、
    前記剥離層に積層されている請求項1から8のうちの何れか1項に記載の前記光学素子を含む機能層と、
    前記機能層に積層されている接着層と、
    を備える、転写箔。
  10. 請求項9に記載の転写箔が備える前記機能層が取り付けられている物品。
  11. 複数の画像それぞれの第1の位置にある画素の集合である第1の入力画像と、前記複数の画像それぞれの第2の位置にある画素の集合である第2の入力画像を備える入力画像群を基板の上面に描画する工程と、
    前記複数の画像に含まれる第1の画像を構成する複数の画素のうち所定の輝度値以上の輝度を有する画素が描画されている前記基板の領域において、前記上面と直交する方向に対して傾斜する第1の傾斜面を形成し、前記複数の画像に含まれる第2の画像を構成する複数の画素のうち前記所定の輝度値以上の輝度を有する画素が描画されている前記基板の領域において、前記上面と直交する方向に対して傾斜し、前記第1の傾斜面とは異なる方向を向く第2の傾斜面を形成する工程と、
    を備え、
    前記第1の画像を構成する画素は、前記第1の入力画像及び前記第2の入力画像において、オブジェクトに対する前記第1の画像を得る位置に対応する位置の画素に割り当てられ、前記第2の画像を構成する画素は、前記第1の入力画像及び前記第2の入力画像において、前記第1の画像を得る位置とは異なる前記オブジェクトに対する前記第2の画像を得る位置に対応する位置の画素に割り当てられ、
    前記第1の傾斜面及び前記第2の傾斜面は、前記上面と直交する前記第1の入力画像及び前記第2の入力画像それぞれの中心軸を中心とした同心円の一部として形成される、
    光学素子の製造方法。
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