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JP6741114B2 - サイドエアバッグ装置 - Google Patents

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JP6741114B2 JP2019085640A JP2019085640A JP6741114B2 JP 6741114 B2 JP6741114 B2 JP 6741114B2 JP 2019085640 A JP2019085640 A JP 2019085640A JP 2019085640 A JP2019085640 A JP 2019085640A JP 6741114 B2 JP6741114 B2 JP 6741114B2
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Description

本発明は、乗物に対し、乗物用シートの側方から衝撃が加わった場合に、その乗物用シートに着座している乗員の側方でエアバッグを展開及び膨張させて、乗員を保護するサイドエアバッグ装置に関する。
側突等により車両に対し、車両用シートの側方から衝撃が加わった場合に、その車両用シートに着座している乗員を保護する装置としてサイドエアバッグ装置が広く知られている。このサイドエアバッグ装置は、エアバッグの外殻部分を構成するエアバッグ本体と、エアバッグ本体内に配置されたガス発生器とを備えている。エアバッグ本体は折り畳まれることにより収納用形態にされ、ガス発生器とともに、車両用シートのシートバックに収納されている。
このサイドエアバッグ装置では、車両の側部を構成する部材(ボディサイド部)、例えばサイドドア等に対し側方から衝撃が加わると、ガス発生器から膨張用ガスがエアバッグ本体に供給されて、エアバッグ本体が展開及び膨張する。エアバッグ本体が、一部をシートバック内に残した状態で車両用シートから飛び出す。その後もエアバッグ本体は、乗員とボディサイド部との間の予め定められた展開領域で展開及び膨張する。このエアバッグ本体が乗員を拘束するとともに、ボディサイド部を通じて乗員へ伝わる側方からの衝撃を緩和する。
上記サイドエアバッグ装置の一態様として、例えば、特許文献1に記載されたものがある。このサイドエアバッグ装置では、エアバッグ本体を収納用形態にするために、エアバッグ本体が膨張用ガスを充填させることなく平面状に展開させられた状態(非膨張展開状態)にされる。このエアバッグ本体が前方から後方へ向けて折り畳まれることにより、同エアバッグ本体に、上下方向に細長い重ね合わせ部が形成される。重ね合わせ部は、それぞれ上下方向へ延びる複数の構成部を備え、これらの構成部が厚み方向に重ね合わされている。
重ね合わせ部は、その下部を構成する第1重ね合わせ部と、同第1重ね合わせ部よりも上側部分を構成し、かつガス発生器が配置された第2重ね合わせ部とを備えている。第1重ね合わせ部は、後方へ折り返されることにより、第2重ね合わせ部の後側に配置されている。
従って、収納用形態のエアバッグ本体は、第1重ね合わせ部が第2重ね合わせ部の前側に配置された場合とは異なる態様で展開及び膨張する。
すなわち、第1重ね合わせ部が第2重ね合わせ部の前側に配置されたサイドエアバッグ装置では、膨張用ガスは、第2重ね合わせ部及び第1重ね合わせ部の順に流れる。第1重ね合わせ部が第2重ね合わせ部との境界部分を支点として前方へ回動する。この際、膨張する第2重ね合わせ部によって第1重ね合わせ部が前方へ押され、第1重ね合わせ部の前方への上記回動が強められる。上記回動に伴い、第1重ね合わせ部における複数の構成部が勢いよく前方へ向けて展開及び膨張し、上記展開領域よりも前方へ飛び出す。エアバッグ本体の展開経路上に障害物があった場合には、エアバッグ本体の下部が障害物を強く押圧するおそれがある。
これに対し、特許文献1に記載されたサイドエアバッグ装置では、第1重ね合わせ部が第2重ね合わせ部との境界部分を支点として、第2重ね合わせ部の後側や下側で回動する。第2重ね合わせ部が膨張するが、その第2重ね合わせ部の後側に位置する第1重ね合わせ部は前方へ押されない。上記回動に伴い、第1重ね合わせ部における複数の構成部がまず第2重ね合わせ部の後側や下側で展開及び膨張し、それに続いて第2重ね合わせ部の前側で展開及び膨張する。第1重ね合わせ部における複数の構成部が勢いよく前方へ展開及び膨張して上記展開領域よりも前方へ飛び出すことが抑制される。従って、たとえエアバッグ本体の展開経路上に障害物があっても、エアバッグ本体の下部によって障害物が強く押圧されることが抑制される。
特開2008−87632号公報
ところが、上記特許文献1に記載されたサイドエアバッグ装置では、エアバッグ本体として、上下方向の寸法の大きいものが用いられた場合、それに伴って、収納用形態での重ね合わせ部における第1重ね合わせ部も長くなる。そのため、長い第1重ね合わせ部が第2重ね合わせ部との境界部分を支点として回動する。これに伴い、第1重ね合わせ部における複数の構成部の展開及び膨張が行なわれる。従って、前方へ展開及び膨張する過程で、第1重ね合わせ部の構成部が上記展開領域よりも前方へ飛び出すこともあり得る。エアバッグ本体の下部が障害物を強く押圧するのを抑制する上記効果は、充分に大きいとは言い難い。
特に、特許文献1に記載されたサイドエアバッグ装置では、エアバッグ本体が少なくとも上膨張室と下膨張室とに区画され、膨張用ガスが下膨張室に優先的に供給される構造を採っている。エアバッグ本体の重ね合わせ部に対しては、膨張用ガスが、重ね合わせ部の下部を構成する第1重ね合わせ部に優先的に供給される。そのため、第1重ね合わせ部における複数の構成部が勢いよく前方へ展開及び膨張して展開領域よりも前方へ飛び出しやすい。従って、この飛び出す現象を抑制することは、障害物に加わる衝撃を緩和する点で有用である。
こうした問題は、サイドエアバッグ装置が設けられた乗物であれば、車両に限らず共通して起こり得る。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、エアバッグ本体の下部が展開及び膨張する際に展開領域よりも前方へ飛び出すのを抑制することのできるサイドエアバッグ装置を提供することにある。
上記課題を解決するサイドエアバッグ装置は、乗物用シートに着座した乗員の側方に設けられた収納部に収納用形態で収納され、同乗物用シートの側方から加わる衝撃に応じてガス発生器から供給される膨張用ガスにより、同乗員の側方の展開領域で展開及び膨張するエアバッグ本体を備え、前記エアバッグ本体内の少なくとも一部は、横区画部により、上膨張室と同上膨張室の下側に位置する下膨張室とに区画され、前記エアバッグ本体内には、前記ガス発生器からの膨張用ガスを、前記上膨張室よりも前記下膨張室に優先的に供給されるように、同上膨張室及び同下膨張室に導くインナチューブが設けられたサイドエアバッグ装置であって、前記エアバッグ本体は、それぞれ上下方向へ延びる複数の構成部がそれらの厚み方向に重ね合わされた長尺状の重ね合わせ部を備え、前記重ね合わせ部は、その下部を構成する第1重ね合わせ部と、同第1重ね合わせ部よりも上側部分を構成し、かつ前記ガス発生器が配置された第2重ね合わせ部とを備え、前記収納用形態では、前記第1重ね合わせ部は、その長さ方向に沿って配置された複数の屈曲部を備え、前記複数の屈曲部のうち、膨張用ガスの流れ方向における上流屈曲部及び中間屈曲部は、前記第2重ね合わせ部の下部前側に配置されるとともに、下流屈曲部は、前記第2重ね合わせ部の下部後側に配置され、かつ前記上流屈曲部及び前記中間屈曲部の境界部分に設定される折り線は、前記横区画部における前後方向に延びる上横結合部よりも上側に配置されている。
上記の構成によれば、側突等により乗物に対し、乗物用シートの側方から衝撃が加わると、ガス発生器で膨張用ガスが発生される。膨張用ガスは、収納用形態を採っているエアバッグ本体の重ね合わせ部では、第2重ね合わせ部及び第1重ね合わせ部の順に流れる。第1重ね合わせ部では、膨張用ガスは、まず、第2重ね合わせ部に対し膨張用ガスの流れ方向の下流側に隣接する屈曲部を流れる。続いて、膨張用ガスは、上記流れ方向における下流側の屈曲部を流れる。
第2重ね合わせ部に対し膨張用ガスの流れ方向の下流側に隣接する屈曲部は、その第2重ね合わせ部との境界部分を支点として回動しようとする。また、第2重ね合わせ部に対し膨張用ガスの流れ方向の下流側に隣接していない屈曲部は、同流れ方向の上流側に隣接する屈曲部との境界部分を支点として回動しようとする。各屈曲部における複数の構成部は、上記回動に伴い展開及び膨張しようとする。
ここで、第1重ね合わせ部における複数の屈曲部のうち、膨張用ガスの流れ方向における少なくとも最も下流の屈曲部は、第2重ね合わせ部の後側に位置している。そのため、第2重ね合わせ部の後側に位置する屈曲部は、第2重ね合わせ部に対し膨張用ガスの流れ方向の下流側に隣接する場合には、その第2重ね合わせ部との境界部分を支点として、同第2重ね合わせ部の後側や下側で回動しようとする。また、第2重ね合わせ部の後側に位置する屈曲部は、第2重ね合わせ部に対し膨張用ガスの流れ方向の下流側に隣接しない場合には、同流れ方向の上流側に隣接する屈曲部との境界部分を支点として、第2重ね合わせ部の後側や下側で回動しようとする。
第2重ね合わせ部の後側に位置する屈曲部における複数の構成部は、上記回動に伴い、第2重ね合わせ部の後側や下側で展開及び膨張し、それに続いて第2重ね合わせ部の前側で前方へ向けて展開及び膨張する。
従って、第1重ね合わせ部における複数の構成部が第2重ね合わせ部の後側や下側で展開及び膨張することなく、同第2重ね合わせ部の前側でのみ前方へ展開及び膨張するものに比べ、同構成部の前方へ向かう展開及び膨張の勢いが弱まる。その結果、第1重ね合わせ部における複数の構成部が勢いよく前方へ展開及び膨張して展開領域よりも前方へ飛び出すことが抑制される。
また、第1重ね合わせ部が長いものの1つの屈曲部しか有しておらず、第2重ね合わせ部との境界部分を支点として回動するものでは、屈曲部における構成部が第2重ね合わせ部の後側や下側で充分な量展開及び膨張しないまま第2重ね合わせ部の前側で展開及び膨張するおそれがある。これに対し、第1重ね合わせ部が複数の屈曲部を有するものでは、複数の短い屈曲部が上述したようにそれぞれ回動することから、屈曲部毎の複数の構成部が第2重ね合わせ部の後側や下側で多くの量展開及び膨張したうえで、第2重ね合わせ部の前側で展開及び膨張する。従って、重ね合わせ部が長く、それに伴い第1重ね合わせ部が長いエアバッグ本体であっても、第1重ね合わせ部における複数の構成部が勢いよく前方へ展開及び膨張して展開領域よりも前方へ飛び出すことが抑制される。
上記サイドエアバッグ装置において、前記ガス発生器は上下方向に延びる長尺状のインフレータを備え、前記インフレータは、自身の下端部に膨張用ガスを噴出するガス噴出部を有しており、前記インナチューブは上下方向へ延び、かつ上下両端が開放された筒状をなし、前記インフレータを取り囲んでいることが好ましい。
上記の構成によれば、乗物用シートの側方から衝撃が加わると、インフレータのガス噴出部から膨張用ガスが発生される。膨張用ガスは、インナチューブの内壁に沿って流れることで、上方へ流れるものと下方へ流れるものとに分けられる。
ここで、ガス噴出部はインフレータの下端部に設けられている。また、インフレータのガス噴出部よりも上側の部分は、膨張用ガスが上方へ流れようとするのを妨げようとする。そのため、ガス噴出部から噴出された膨張用ガスは、上方よりも下方へ多く流れ、上後膨張室よりも下膨張室に優先的に供給される。エアバッグ本体の下部が展開及び膨張する際に展開領域よりも前方へ飛び出やすくなる。
従って、膨張用ガスの流れ方向における少なくとも最も下流の屈曲部を、第2重ね合わせ部の後側に配置することは、第1重ね合わせ部における複数の構成部が勢いよく前方へ展開及び膨張して展開領域よりも前方へ飛び出すのを抑制するうえで特に有効である。
上記サイドエアバッグ装置において、前記エアバッグ本体内には、前記膨張用ガスが前記下膨張室から前記上膨張室へ流れるのを規制する逆止弁がさらに設けられていることが好ましい。
上記の構成によれば、逆止弁は、膨張用ガスが上膨張室から下膨張室へ流れるのを許容するが、下膨張室から上膨張室へ流れるのを規制する。そのため、下膨張室の内圧が高くなり、エアバッグ本体の下部は前方へ勢いよく展開及び膨張しやすい。
しかし、第2重ね合わせ部及び第1重ね合わせ部の順に流れる膨張用ガスにより、第1重ね合わせ部では、複数の屈曲部が上述したようにそれぞれ回動し、それに伴い、各屈曲部における複数の構成部が展開及び膨張する。
従って、第1重ね合わせ部における複数の構成部が第2重ね合わせ部の後側や下側で展開及び膨張することなく、同第2重ね合わせ部の前側でのみ展開及び膨張するものに比べ、同構成部の前方へ向かう展開及び膨張の勢いが弱まる。その結果、第1重ね合わせ部における複数の構成部が勢いよく前方へ展開及び膨張して展開領域よりも前方へ飛び出すことが抑制される。
上記サイドエアバッグ装置において、前記上膨張室は、連通部を有する縦区画部により、前記ガス発生器からの膨張用ガスが供給される上後膨張室と、前記上後膨張室の前側に位置し、かつ前記連通部を経由した膨張用ガスが供給される上前膨張室とに区画されていることが好ましい。
上記の構成によれば、エアバッグ本体における上膨張室では、ガス発生器からの膨張用ガスが最初に上後膨張室に供給される。この膨張用ガスにより上後膨張室が展開領域の後半部で展開及び膨張する。上後膨張室に供給された膨張用ガスの一部は、縦区画部の連通部を通り上前膨張室に供給される。この膨張用ガスにより、上前膨張室が上後膨張室に遅れて展開及び膨張を開始する。
一方、上述した第1重ね合わせ部における複数の屈曲部の回動と、それに伴う、各屈曲部における複数の構成部の展開及び膨張とは、上記上膨張室の展開及び膨張から影響を受けやすい。これは、重ね合わせ部の下部を構成する第1重ね合わせ部が、展開及び膨張することで下膨張室の少なくとも一部を構成する。この下膨張室が横区画部を介して上膨張室に隣接しているからである。
上述したように、上膨張室では、最初に上後膨張室の展開及び膨張が開始され、それに遅れて上前膨張室の展開及び膨張が開始される。そのため、第1重ね合わせ部における複数の屈曲部の回動と、それに伴う、屈曲部毎の複数の構成部の展開及び膨張とのうち前方への動きは、展開領域の後半部で展開及び膨張する上後膨張室によって制約される。従って、上膨張室が縦区画部によって区画されておらず、単一の部屋によって構成されている場合に比べ、第1重ね合わせ部における複数の構成部が勢いよく前方へ展開及び膨張して展開領域よりも前方へ飛び出すことがより一層抑制される。
上記サイドエアバッグ装置によれば、エアバッグ本体の下部が展開及び膨張する際に展開領域よりも前方へ飛び出すのを抑制することができる。
車両用のサイドエアバッグ装置に具体化した一実施形態を示す図であり、同装置が設けられた車両用シートを乗員とともに示す側面図。 一実施形態において、車両用シート、エアバッグ、乗員及びボディサイド部の位置関係を示す平断面図。 一実施形態において、エアバッグモジュールが組み込まれたシートバックにおける車外側の側部の内部構造を示す部分平断面図。 一実施形態において、エアバッグ本体が非膨張展開状態にされたエアバッグモジュールの側面図。 図4のエアバッグモジュールの内部構造を乗員とともに示す側断面図。 一実施形態において、エアバッグの各構成部材をそれぞれ展開させた状態で示す分解斜視図。 図4における7−7線断面図。 図4における8−8線断面図。 (a)は、図4における9a−9a線断面図、(b)は図9(a)の状態から横区画部が緊張したときのエアバッグ下部の内部状態を示す部分断面図。 (a)は、一実施形態において、エアバッグ本体が折り畳まれる前のエアバッグモジュールを折り線とともに示す側面図、(b)は図10(a)における10b−10b線断面図。 (a)は、一実施形態において、エアバッグ本体が折り畳まれる途中のエアバッグモジュールを折り線とともに示す側面図、(b)は図11(a)における11b−11b線断面図。 (a)は、一実施形態において、エアバッグ本体が折り畳まれる途中のエアバッグモジュールを示す側面図、(b)は図12(a)における12b−12b線断面図。 一実施形態において、エアバッグ本体が折り畳まれる途中のエアバッグモジュールを示す側面図。 一実施形態において、エアバッグ本体が折り畳まれて収納用形態にされたエアバッグモジュールを示す側面図。 図3のエアバッグ本体がその一部をシートバック内に残して車両用シートから飛び出して展開及び膨張した状態を示す部分平断面図。 (a)は、一実施形態において、エアバッグ本体が展開及び膨張する前のエアバッグモジュールを展開領域とともに示す側面図、(b)は図16(a)の一部を拡大して示す部分側面図。 (a)は、一実施形態において、エアバッグ本体が展開及び膨張する途中のエアバッグモジュールを展開領域とともに示す側面図、(b)は図17(a)の一部を拡大して示す部分側面図。 (a)は、一実施形態において、エアバッグ本体が展開及び膨張する途中のエアバッグモジュールを展開領域とともに示す側面図、(b)は図18(a)の一部を拡大して示す部分側面図。 (a),(b)は、一実施形態において、エアバッグ本体が展開及び膨張する途中のエアバッグモジュールを展開領域とともに示す側面図。 (a)は、変形例において、エアバッグ本体が展開及び膨張する前のエアバッグモジュールを展開領域とともに示す側面図、(b)は図20(a)の一部を拡大して示す部分側面図。 (a)は、変形例において、エアバッグ本体が展開及び膨張する前のエアバッグモジュールを展開領域とともに示す側面図、(b)は図21(a)の一部を拡大して示す部分側面図。
以下、車両用のサイドエアバッグ装置に具体化した一実施形態について、図1〜図19を参照して説明する。
なお、以下の記載においては、車両の前進方向を前方として説明し、車両の後進方向を後方として説明する。また、車両の幅方向(車幅方向)における中央部を基準とし、その中央部に近づく側を「車内側」とし、中央部から遠ざかる側を「車外側」とする。なお、各図では、「車内側」が「内」と記載され、「車外側」が「外」と記載されている。また、車両用シートには、衝突試験用のダミーと同様の体格を有する乗員が着座しているものとする。このダミーは、例えば国際統一側面衝突ダミー(WorldSID)のAM50(米国成人男性の50%をカバーするモデル)である。
図1及び図2に示すように、乗物としての車両10においてボディサイド部11の車内側の近傍には、乗物用シートとして車両用シート12が配置されている。ここで、ボディサイド部11とは、車両10の側部に配置された車両構成部材を指し、主としてドア、ピラー等がこれに該当する。例えば、前席に対応するボディサイド部11は、フロントドア、センターピラー(Bピラー)等である。また、後席に対応するボディサイド部11は、サイドドア(リヤドア)の後部、Cピラー、タイヤハウスの前部、リヤクォータ等である。
車両用シート12は、シートクッション13と、そのシートクッション13の後側から起立し、かつ傾斜角度を調整可能に構成されたシートバック14とを備えている。車両用シート12は、シートバック14が前方を向く姿勢で車室内に配置されている。このように配置された車両用シート12の幅方向は、車幅方向と合致する。
次に、シートバック14における車外側の側部の内部構造について説明する。
シートバック14の内部には、その骨格をなすシートフレームが配置されている。シートフレームの一部は、図3に示すように、シートバック14内の車外側部分に配置されており、この部分(以下「サイドフレーム部15」という)は、金属板を曲げ加工等することによって形成されている。サイドフレーム部15を含むシートフレームの前側には、ウレタンフォーム等の弾性材からなるシートパッド16が配置されている。また、シートフレームの後側には、合成樹脂等によって形成された硬質のバックボード17が配置されている。なお、シートパッド16は表皮によって被覆されているが、図3ではその表皮の図示が省略されている。後述する図15についても同様である。
シートパッド16内において、サイドフレーム部15の車外側近傍には収納部18が設けられている。この収納部18には、サイドエアバッグ装置の主要部をなすエアバッグモジュールABMが組み込まれている。
収納部18の角部からは、斜め前かつ車外側に向けてスリット19が延びている。シートパッド16の前側の角部16cとスリット19とによって挟まれた箇所(図3において二点鎖線の枠で囲んだ箇所)は、後述するエアバッグ本体41によって破断される破断予定部21を構成している。
エアバッグモジュールABMは、ガス発生器30及びエアバッグ40を主要な構成部材として備えている。さらに、エアバッグ40の外殻部分はエアバッグ本体41によって構成されている。次に、これらの構成部材の各々について説明する。
<ガス発生器30>
図3及び図4に示すように、ガス発生器30は、インフレータ31と、そのインフレータ31を覆うリテーナ32とを備えている。ここでは、インフレータ31として、パイロタイプと呼ばれるタイプが採用されている。インフレータ31は略円柱状をなしており、その内部には、膨張用ガスを発生するガス発生剤(図示略)が収容されている。インフレータ31は、その下端部にガス噴出部31aを有している。ガス噴出部31aは、インフレータ31の他の箇所よりも小径に形成されている。また、インフレータ31の上端部には、同インフレータ31への作動信号の入力配線となるハーネス(図示略)が接続されている。
なお、インフレータ31としては、上記ガス発生剤を用いたパイロタイプに代えて、高圧ガスの充填された高圧ガスボンベの隔壁を火薬等によって破断して膨張用ガスを噴出させるタイプ(ハイブリッドタイプ)が用いられてもよい。
一方、リテーナ32は、膨張用ガスの噴出する方向を制御するディフューザとして機能するとともに、インフレータ31をエアバッグ本体41と一緒にサイドフレーム部15に締結する機能を有する部材である。リテーナ32の大部分は、金属板等の板材を曲げ加工等することによって略筒状に形成されている。
リテーナ32には、これをサイドフレーム部15に取付けるための係止部材として、一対のボルト33が固定されている。なお、ガス発生器30は、インフレータ31とリテーナ32とが一体になったものであってもよい。
<エアバッグ本体41>
図4は、エアバッグ本体41が膨張用ガスを充填させることなく平面状に展開させられた状態(以下「非膨張展開状態」という)のエアバッグモジュールABMを示している。また、図5は、エアバッグモジュールABMの内部構造を示すべく、図4のエアバッグ本体41が車幅方向の中央部分で切断されたエアバッグモジュールABMを乗員Pとともに示している。さらに、図6は、エアバッグ本体41をはじめとする、エアバッグ40の各構成部材をそれぞれ展開させた状態で示している。
図4〜図6に示すように、エアバッグ本体41は、1枚の布片(基布、パネル布等とも呼ばれる)を、折り線42に沿って二つ折りして車幅方向に重ね合わせ、その重ね合わされた部分を結合させることにより形成されている。ここでは、エアバッグ本体41の重ね合わされた2つの部分を区別するために、車内側に位置するものを本体布部43といい、車外側に位置するものを本体布部44というものとする。
各本体布部43,44は、エアバッグ本体41が車両用シート12とボディサイド部11との間で展開及び膨張したときに、乗員Pの上半身の多くの部分(腰部PPから肩部PSにかけての部位)に対応する領域を占有し得る形状及び大きさに形成されている。この領域を、エアバッグ本体41の展開領域Z1(図16(a)参照)というものとする。
なお、本実施形態では、折り線42がエアバッグ本体41の後端部に位置するように布片が二つ折りされているが、折り線42がエアバッグ本体41の他の端部、例えば前端部、上端部、下端部等に位置するように布片が二つ折りされてもよい。また、エアバッグ本体41は折り線42に沿って分割された2枚の布片からなるものであってもよい。さらに、エアバッグ本体41は3枚以上の布片からなるものであってもよい。
両本体布部43,44としては、強度が高く、かつ可撓性を有していて容易に折り畳むことのできる素材、例えばポリエステル糸、ポリアミド糸等を用いて形成した織布等が適している。
両本体布部43,44の上記結合は、それらの周縁部に設けられた周縁結合部45においてなされている。本実施形態では、周縁結合部45は両本体布部43,44の周縁部のうち、後端部(折り線42の近傍部分)等を除く部分を、縫製(縫糸で縫合)することにより形成されている。このように、結合が縫製による点は、後述する各種結合部についても同様である。各種結合部とは、上横結合部54、下横結合部55、前縦結合部63,74、後上縦結合部64、後下縦結合部65、前傾斜結合部82、後傾斜結合部83、囲み結合部92,94等である。
上記縫製に関し、図4、図5、図10(a)及び図11(a)では、3つの線種によって縫製部分が表現されている。1つ目の線種は、一定長さの太線を断続的に並べて表現した線であり、これは、縫糸を側方から見た状態を示している(図4における周縁結合部45等参照)。2番目の線種は、一定長さ(一般的な破線よりも長い長さ)の細線を断続的に並べて表現した線であり、これは、例えば布片の奥に位置していて直接は見えない(隠れている)縫糸の状態を示している(図4における前縦結合部63等参照)。3番目の線種は、点を一定間隔おきに並べて表現した線であり、これは、縫製部分を通る面における縫糸の断面を示している(図5における周縁結合部45等参照)。
なお、周縁結合部45は、上記縫糸を用いた縫合とは異なる手段、例えば接着剤を用いた接着によって形成されてもよい。この点は、上記各種結合部についても同様である。
図4〜図6に示すように、二つ折りされたエアバッグ本体41の後端部であって上下方向の中間部分には、折り線42に直交する方向へ延びるスリット46が形成されている。両本体布部43,44においてスリット46よりも上側部分は、エアバッグ本体41の他の部分の内側へ折り曲げた状態で入り込ませられた内折り部47となっている。内折り部47の上端部は、周縁結合部45の一部によって両本体布部43,44の他の部分に結合(共縫い)されている。また、内折り部47の形成に伴い、スリット46が開かれて、ガス発生器30の挿入口48が形成されている。
両本体布部43,44間であって、周縁結合部45によって囲まれた空間は、膨張用ガスによって乗員Pの上半身の多くの部分(腰部PPから肩部PSにかけての部位)の側方で展開及び膨張することにより、同部分を拘束して衝撃から保護するための膨張部49となっている。
膨張部49内には、横区画部50、縦区画部60及びインナチューブ70が設けられている。これらの部材のうち、横区画部50及び縦区画部60は、一般的にテザーと呼ばれるものと同様の構成を有している。
<横区画部50>
図5、図6、図8及び図9(a)に示すように、横区画部50は、エアバッグ本体41と同様の素材からなる1枚の横長の布片を、上下方向に延びる折り線51に沿って二つ折りして車幅方向に重ね合わせ、その重ね合わされた部分をエアバッグ本体41における両本体布部43,44の下部間に架け渡すことにより形成されている。なお、横区画部50は、折り線51に沿って分割された2枚の布片からなるものであってもよい。横区画部50の上記の重ね合わされた2つの部分を区別するために、車内側に位置する部分を布部52といい、車外側に位置するものを布部53というものとする。
図4及び図6に示すように、二つ折りされた横区画部50における各布部52,53は、自身の後部に、略下方へ延びる延出部52a,53aを有している。そして、二つ折りされた横区画部50は、自身の折り線51をエアバッグ本体41の折り線42に合致させた状態で両本体布部43,44間に配置されている。二つ折りされた横区画部50の各布部52,53は、それらの上縁部に沿って略前後方向へ延びるように設けられた上横結合部54によって、本体布部43,44のうち隣接するものに結合されている。すなわち、布部52は本体布部43に結合され、布部53は本体布部44に結合されている。
二つ折りされた横区画部50の両布部52,53は、それらの下側の周縁部に沿って略前後方向に延びるように設けられた下横結合部55によって相互に結合されている。さらに、二つ折りされた横区画部50の両布部52,53の前端部は、周縁結合部45の一部によって両本体布部43,44の前端下部に結合(共縫い)されている。
膨張部49において横区画部50よりも下側の空間は、乗員Pの上半身のうち、腰部PPの側方で展開及び膨張する下膨張室101となっている(図5参照)。また、横区画部50よりも上側の空間は上膨張室となっている。
<縦区画部60>
図4、図6、図7及び図8に示すように、縦区画部60は、エアバッグ本体41と同様の素材からなる一対の布片61,62を備えている。両布片61,62は、エアバッグ本体41が非膨張展開状態にあるとき、車幅方向に重ねられた状態となる。このとき、各布片61,62の上部は、上側ほど前方に位置するように傾斜している。各布片61,62の上端部は、上述した周縁結合部45の一部によって両本体布部43,44の前端上部に対し結合(共縫い)されている。
縦区画部60の各布片61,62の下部は、横区画部50の両布部52,53上に重ねられている。縦区画部60の各布片61,62の下端部は、上述した下横結合部55によって横区画部50の両布部52,53に結合(共縫い)されている。
両布片61,62は、それらの前縁部に沿って略上下方向へ延びるように設けられた前縦結合部63によって相互に結合されている。
各布片61,62は、横区画部50に重ならない箇所では、それぞれの後縁部に沿って略上下方向へ延びるように設けられた後上縦結合部64によって、エアバッグ本体41の本体布部43,44のうち隣接するものに結合されている(図7参照)。すなわち、布片61は本体布部43に結合され、布片62は本体布部44に結合されている。また、各布片61,62は、横区画部50に重なる箇所では、それぞれの後縁部に沿って略上下方向に延びるように設けられた後下縦結合部65によって、同横区画部50の布部52,53のうち隣接するものにのみ結合されている(図8参照)。すなわち、布片61は布部52に結合され、布片62は布部53に結合されている。
上膨張室において縦区画部60よりも後側の空間は、上後膨張室103を構成している。上後膨張室103内の後端部には上記ガス発生器30が配置されるが、詳細については後述する。上後膨張室103は、ガス発生器30から膨張用ガスが供給されて、乗員Pの上半身のうち、胸部PTの後半部の側方と、肩部PSの側方とで展開及び膨張する(図5参照)。
また、上膨張室において縦区画部60よりも前側の空間は、上前膨張室102を構成している。上前膨張室102は、上後膨張室103及び縦区画部60を経由した膨張用ガスが供給されて、乗員Pの上半身のうち、胸部PTの前半部の側方で展開及び膨張する(図5参照)。
縦区画部60には、上後膨張室103と上前膨張室102とを連通させる連通部66が形成されている。本実施形態では、連通部66は、各布片61,62にあけられた孔によって構成されている(図6参照)。
なお、連通部66は、布片61,62毎に複数設けられてもよい。また、連通部66は、両布片61,62の片方にのみ設けられてもよい。
<インナチューブ70>
インナチューブ70は、非膨張展開状態のエアバッグ本体41内の後部であって、挿入口48よりも下方に配置されている。インナチューブ70の形成のために、エアバッグ本体41と同様の素材からなる1枚の布片が用いられている。この布片としては、表面にシリコーン樹脂がコーティングされたものが用いられてもよい。
インナチューブ70は上記布片を、その中央部分に設定した折り線71に沿って二つ折りして車幅方向に重ね合わせ、その重ね合わされた部分を筒状となるように結合させることにより形成されている。なお、インナチューブ70は、折り線71に沿って分割された2枚の布片からなるものであってもよい。インナチューブ70の上記の重ね合わされた2つの部分を区別するために、車内側に位置する部分を布部72といい、車外側に位置するものを布部73というものとする。
二つ折りされたインナチューブ70における各布部72,73は、自身の下部に、略下方へ延びる延出部72a,73aを有している。両延出部72a,73aは、上述した横区画部50における延出部52a,53aと略同一の形状を有している。
上記のように二つ折りされたインナチューブ70は、折り線71を上記折り線42,51に合致させた状態で横区画部50の布部52,53間とエアバッグ本体41の両本体布部43,44間とに配置されている。インナチューブ70は、折り線71に沿って設けられた結合部(図示略)によってエアバッグ本体41及び横区画部50に結合されている。また、二つ折りされたインナチューブ70は、前縁部に沿って上下方向へ延びるように設けられた前縦結合部74によって相互に結合されている。
そして、ガス発生器30の大部分は、略上下方向へ延びる姿勢にされて、エアバッグ本体41内の後端部に収容されている。また、ガス発生器30の下半部は、インナチューブ70の上部内であって後端部に収容されている。ガス発生器30の上部は、挿入口48を通り、エアバッグ本体41の外部に露出している。リテーナ32のボルト33は、インナチューブ70における車内側の布部72と、エアバッグ本体41における車内側の本体布部43とに挿通されている。こうした挿通により、ガス発生器30がエアバッグ本体41及びインナチューブ70に対し位置決めされた状態で係止されている。この状態では、インフレータ31の下端のガス噴出部31aが、上後膨張室103の後部であって、下膨張室101に接近した箇所に位置している。
図5及び図6に示すように、横区画部50及びインナチューブ70には、開口部80と逆止弁81とが設けられている。開口部80は、下膨張室101と上後膨張室103とを連通させるためのものである。横区画部50における下横結合部55は、同横区画部50の後部、より詳しくは、延出部52a,53aとの境界部分において結合を解除されている。表現を変えると、折り線51を跨ぐ部分では、布部52,53を結合させる下横結合部55が設けられていない。このように、下横結合部55が設けられていない部分である、結合を解除された箇所と、インナチューブ70において対応する箇所とによって開口部80が構成されている。
逆止弁81は、開口部80での膨張用ガスの流通を制御する弁であり、上後膨張室103から下膨張室101への膨張用ガスの流通(流入)を許容するが、その逆の流通(流出)を規制する。
二つ折りされた横区画部50における両延出部52a,53aの前縁部と、同じく二つ折りされたインナチューブ70における両延出部72a,73aの前縁部とは、それらの前縁部に沿って設けられた前傾斜結合部82によって相互に結合されている。この前傾斜結合部82の上端部は、上記下横結合部55の後端部に繋がっている。
また、二つ折りされた横区画部50における両延出部52a,53aの後部と、同じく二つ折りされたインナチューブ70における両延出部72a,73aの後部とは、それらの後縁部に沿って設けられた後傾斜結合部83によって相互に結合されている。前傾斜結合部82及び後傾斜結合部83は、いずれも前側ほど低くなるように傾斜している。
さらに、延出部52a,53a,72a,73aであって後傾斜結合部83よりも後側の部分は、周縁結合部45の一部によって両本体布部43,44の後端下部に結合(共縫い)されている。
各延出部52a,53a,72a,73aにおいて、開口部80と前傾斜結合部82と後傾斜結合部83とによって囲まれた箇所は、逆止弁81の弁体部84を構成している。
そして、逆止弁81は、車内側及び車外側の両弁体部84の一方が他方から離間することで膨張用ガスの流通を許容する。このときの逆止弁81の動作態様を「開弁」という。また、逆止弁81は、車内側及び車外側の両弁体部84が、それらの少なくとも一部において互いに接触することで、膨張用ガスの流通を規制する。このときの逆止弁81の動作態様を「閉弁」という。
さらに、図4及び図5に示すように、エアバッグ本体41には、膨張部49の膨張用ガスを排出するための排気孔(ベントホールとも呼ばれる)91,93が設けられている。
<排気孔91,93>
周縁結合部45には、上前膨張室102の前端部において両本体布部43,44の結合を解除されることにより、互いに離間した一対の端末部45aが形成されている。エアバッグ本体41には、各端末部45aを囲んだ状態で両本体布部43,44を結合する一対の囲み結合部92が設けられている。両本体布部43,44間であって両囲み結合部92によって挟まれた箇所は、両本体布部43,44の周縁部同士を結合する機能を有していない。この箇所は、上前膨張室102の内部と外部とを連通させて、その上前膨張室102内の膨張用ガスを外部へ排出させるための排気孔91を構成している。
周縁結合部45には、下膨張室101の前下部において両本体布部43,44の結合を解除されることにより、互いに離間した一対の端末部45bが形成されている。エアバッグ本体41には、各端末部45bを囲んだ状態で両本体布部43,44を結合する一対の囲み結合部94が設けられている。両本体布部43,44間であって両囲み結合部94によって挟まれた箇所は、下膨張室101の内部と外部とを連通させて、その下膨張室101内の膨張用ガスを外部へ排出させるための排気孔93を構成している。
ところで、図3に示すように、ガス発生器30及びエアバッグ40を主要な構成部材として有するエアバッグモジュールABMは、非膨張展開状態のエアバッグ本体41(図4、図5参照)が折り畳まれることにより、図14に示すようなコンパクトな形態(以下「収納用形態」という)にされている。これは、エアバッグモジュールABMを、シートバック14における限られた大きさの収納部18に対し、収納に適したものとするためである。
この収納用形態は、非膨張展開状態のエアバッグ本体41に対し、第1の折りが行なわれ、その後に、第2の折り及び第3の折りがそれぞれ行なわれることにより得られる。次に、図10〜図14を参照して、各折りについて説明するが、折りの方向を特定する際には、エアバッグ40が車両用シート12に取付けられているものと仮定して、「前」、「後」、「上」、「下」、「内」、「外」等の語を用いるものとする。また、図10(a)、図11(a)、図12(a)、図13及び図14では、エアバッグモジュールABMは、折り線42が上下方向へ延びる姿勢にされた状態で図示されている。
<第1の折り>
第1の折りは、非膨張展開状態のエアバッグ本体41を前方から後方へ向けて折り畳む折り態様である。この第1の折りは、エアバッグ本体41のうちガス発生器30を囲んでいる部分に近い箇所であるバッグ後部41rを対象として行なわれる蛇腹折りと、バッグ後部41rの前側に隣接するバッグ前部41fを対象として行なわれるロール折りとからなる。バッグ後部41rには、上後膨張室103の一部(後部)と下膨張室101の一部(後部)とが含まれ、バッグ前部41fには、上後膨張室103の一部(上部)と、上前膨張室102の多くの部分と、下膨張室101の一部とが含まれる。
蛇腹折りに際しては、バッグ後部41rに対し、図10(a)に示すように、折り線42に対し平行に複数本の折り線105が設定される。隣り合う折り線105の間隔は、蛇腹折りにおける折り幅となる。そして、図10(b)に示すように、上後膨張室103の一部(後部)及び下膨張室101の一部(後部)が、これらの折り線105に沿って蛇腹状に折り畳まれる。表現を変えると、バッグ後部41rは、前方から後方に向けて、一定幅ずつ交互に、折り返す方向を変えながら折り畳まれる(図10(b)の二点鎖線参照)。
ロール折りに際しては、バッグ前部41fに対し、図11(a)に示すように、折り線42に平行に複数本の折り線106が設定される。バッグ前部41fが前方から後方に向けて、折り線106に沿って順に渦巻き状に折り畳まれる(図11(b)の二点鎖線参照)。表現を変えると、上記バッグ前部41fは同一方向に繰り返し折り畳まれる。
なお、バッグ後部41rにおいて隣り合う折り線105間の部分と、バッグ前部41fにおいて隣り合う折り線106間の部分とは、後述する重ね合わせ部107の構成部108となる予定の箇所である。
その結果、図12(a),(b)に示すように、蛇腹折りによって折り畳まれたバッグ後部41rがガス発生器30の前方に配置され、ロール折りによって折り畳まれたバッグ前部41fが、バッグ後部41rの前側に配置される。
なお、上記蛇腹折り及びロール折りの実施順は特に限定されず、例えば、同時又は略同時に実施されてもよい。そして、上記第1の折り(蛇腹折り、ロール折り)を経たエアバッグ本体41は、図12(a),(b)に示すように、前後方向に寸法が小さく、上下方向に細長い中間形態となる。
中間形態のエアバッグ本体41は、長尺状の重ね合わせ部107を備えている。重ね合わせ部107は、それぞれ上下方向へ延びる複数の構成部108を備えている。複数の構成部108は、それらの厚み方向に重ね合わされている。
また、重ね合わせ部107は、その下部を構成する第1重ね合わせ部107aと、第1重ね合わせ部107aよりも上側部分を構成し、かつガス発生器30が配置された第2重ね合わせ部107bとを備えている。第1重ね合わせ部107aは、展開及び膨張したとき下膨張室101の多くの部分を構成する。第2重ね合わせ部107bは、展開及び膨張したとき、上膨張室の多くの部分を構成する。
<第2の折り>
第2の折りは、上記重ね合わせ部107において、第1重ね合わせ部107aを折る折り態様である。より詳しくは、上記長尺状の重ね合わせ部107であって、第1重ね合わせ部107aと第2重ね合わせ部107bとの境界部分に、上記折り線42に直交する方向(車幅方向)へ延びる折り線111が設定される。
図12(a)において矢印で示すように、第1重ね合わせ部107aが折り線111を支点として前上方へ折り返される。さらに、図13に示すように、折り返された第1重ね合わせ部107aであって、上下方向に互いに離間した2箇所に、折り線42に対し直交する方向(車幅方向)に延びる折り線112,113が設定される。第1重ね合わせ部107aが、上記折り線112を支点として前下方へ折り返されるとともに、折り線113を支点として後上方へ折り返される。これらの折り返しにより、図14に示すように、第1重ね合わせ部107aには、その長さ方向に沿って複数の屈曲部が形成される。
第1重ね合わせ部107aでは、膨張用ガスは、まず、第2重ね合わせ部107bに対し膨張用ガスの流れ方向の下流側に隣接する屈曲部を流れる。その後、膨張用ガスは、流れ方向における下流側の残り2つの屈曲部を順に流れる。これらの屈曲部を区別するために、上記流れ方向における最も上流に位置するものを上流屈曲部114といい、最も下流に位置するものを下流屈曲部116といい、上流屈曲部114及び下流屈曲部116の間に位置するものを中間屈曲部115というものとする。
複数の屈曲部114〜116のうち、上流屈曲部114は第2重ね合わせ部107bの下部の前側に隣接して配置され、中間屈曲部115は上流屈曲部114の前側に隣接して配置され、下流屈曲部116は第2重ね合わせ部107bの下部の後側に隣接して配置されている。
上記2箇所での折り返しにより、第1重ね合わせ部107aの上下方向の寸法が小さくなる。
<第3の折り>
第3の折りは、上記第2重ね合わせ部107bの上部を、前方又は後方へ折り返す折り態様である。本実施形態では、図13に示すように、第2重ね合わせ部107bの少なくともガス発生器30よりも上方の部分に、折り線42に直交する方向(車幅方向)へ延びる折り線117が設定される。そして、第2重ね合わせ部107bの折り線117よりも上側の部分が、同図13において矢印で示すように、折り線117を支点として後下方へ折り返される。
第1の折りを経た段階(中間形態)では、エアバッグ本体41の多くの部分には上下方向に細長い重ね合わせ部107が形成されるが、上記第2の折り及び第3の折りを経ることにより、エアバッグ本体41は、図14に示すように、前後方向にも上下方向にも寸法が小さく、狭い収納部18に対しても収納に適した収納用形態となる。
なお、上記第3の折りは、第2の折りと略同時に行なわれてもよいし、第2の折りの前に行なわれてもよいし、後に行なわれてもよい。
その後、収納用形態のエアバッグ本体41は、結束テープ(図示略)等の保持手段によって収納用形態に保持される。
図3に示すように、エアバッグ本体41が収納用形態にされたエアバッグモジュールABMは、収納部18に収容されている。ガス発生器30から延びて、インナチューブ70の車内側の布部72とエアバッグ本体41の車内側の本体布部43とに挿通されたボルト33が、サイドフレーム部15に対し車外側から挿通され、これらのボルト33に対し、車内側からナット35がそれぞれ締付けられている。これらの締付けにより、ガス発生器30が、エアバッグ本体41の後端部及びインナチューブ70と一緒にサイドフレーム部15に固定されている。
なお、ガス発生器30は、上述したボルト33及びナット35とは異なる部材によってサイドフレーム部15に固定されてもよい。
図1に示すように、サイドエアバッグ装置は、上述したエアバッグモジュールABMのほかに衝撃センサ121及び制御装置122を備えている。衝撃センサ121は加速度センサ等からなり、車両10のボディサイド部11(図2参照)等に設けられており、同ボディサイド部11に側方から加えられる衝撃を検出する。制御装置122は、衝撃センサ121からの検出信号に基づきガス発生器30の作動を制御する。
さらに、車両10には、車両用シート12に着座している乗員Pをその車両用シート12に拘束するためのシートベルト装置が設けられているが、図1等ではこのシートベルト装置の図示が省略されている。
次に、上記のようにして構成された本実施形態のサイドエアバッグ装置の作用について説明する。
図1及び図2に示すように、ボディサイド部11に対し側方から衝撃が加わったことが衝撃センサ121によって検出されないときには、制御装置122からガス発生器30に対し、これを作動させるための作動信号が出力されず、膨張用ガスが噴出されない。図3に示すように、エアバッグ本体41は、収納用形態で収納部18に収納され続ける。
これに対し、車両10の走行中等に、側突等によりボディサイド部11に所定値以上の衝撃が加わり、そのことが衝撃センサ121によって検出されると、その検出信号に基づき制御装置122からガス発生器30に対し、これを作動させるための作動信号が出力される。この作動信号に応じて、インフレータ31のガス噴出部31aから膨張用ガスが噴出される。噴出された膨張用ガスは、インナチューブ70により、上方へ向かうものと下方へ向かうものとに分配される。
ここで、ガス噴出部31aはインフレータ31の下端部に設けられている。また、インフレータ31のうちガス噴出部31aよりも上側の部分は、同ガス噴出部31aよりも大径に形成されており、膨張用ガスが上方へ流れるのを妨げようとする。そのため、ガス噴出部31aから噴出された膨張用ガスは、上方よりも下方へ多く流れる。上方へ分配された膨張用ガスは、インナチューブ70の上端から上後膨張室103に供給される。この膨張用ガスにより、上後膨張室103の内圧が上昇し、同上後膨張室103が膨張を開始する。
また、下方へ分配された膨張用ガスは逆止弁81に供給される。膨張用ガスが逆止弁81に供給されている期間には、車内側及び車外側の両弁体部84には、これを筒状にさせようとする力が発生する。この力により、逆止弁81が開弁する。そのため、膨張用ガスが車内側及び車外側の両弁体部84間を通り、下膨張室101へ流入する。膨張用ガスにより下膨張室101の内圧が上昇し、同下膨張室101が膨張を開始する。
ガス発生器30からの膨張用ガスの供給が続くことで、上後膨張室103及び下膨張室101の各内圧が上昇していく。ただし、下膨張室101には上後膨張室103よりも多くの膨張用ガスが供給されることから、同下膨張室101の内圧が上後膨張室103の内圧よりも高くなる。上後膨張室103及び下膨張室101が膨張することで、縦区画部60及び横区画部50がそれぞれ車幅方向の両側へ引っ張られる(図9(b)参照)。
上膨張室では、上後膨張室103の膨張が進むにつれて、同上後膨張室103内の膨張用ガスの一部が連通部66を通じて上前膨張室102へ流出し、上後膨張室103に遅れて上前膨張室102が膨張を開始する。
これらの下膨張室101、上後膨張室103及び上前膨張室102の各膨張は、折り畳まれた順とは逆の順に、折り状態の解消を伴いながらなされる。このように展開及び膨張するエアバッグ本体41によってシートバック14のシートパッド16が押圧され、破断予定部21(図3参照)において破断される。図15に示すようにエアバッグ本体41は、その一部を収納部18に残した状態で、破断された箇所を通じてシートバック14から、前方へ飛び出す。
その後も膨張用ガスが供給されるエアバッグ本体41は、図1及び図2において二点鎖線で示すように、ボディサイド部11と、車両用シート12に着座している乗員Pの上半身との間で前方へ向けて折り状態を解消しながら展開する。
図5に示すように、内圧が最も高くなった下膨張室101は、乗員Pの上半身の側部のうち耐衝撃性の最も高い部位である腰部PPの側方で展開及び膨張する。下膨張室101に次いで内圧の高くなった上後膨張室103は、胸部PTの前半部よりも耐衝撃性の高い肩部PSの側方及び胸部PTの後半部の側方で展開及び膨張する。上後膨張室103よりも内圧の低い上前膨張室102は、肩部PSや胸部PTの後半部よりも耐衝撃性の低い胸部PTの前半部の側方で展開及び膨張する。
乗員Pの上半身(腰部PP、肩部PS、胸部PT)が、上記の耐衝撃性に即した圧力分布で膨張した下膨張室101、上後膨張室103及び上前膨張室102によって押圧され、拘束される。その結果、ボディサイド部11を通じて伝わる側方からの衝撃が、下膨張室101、上後膨張室103及び上前膨張室102によって緩和されて、腰部PP、肩部PS及び胸部PTが保護される。
また、上膨張室が単一の部屋によって構成されているものは、その上膨張室が一気に前方へ勢いよく展開及び膨張する。これに対し、本実施形態では、上膨張室が、上後膨張室103及び上前膨張室102の順に2段階で前方へ展開及び膨張する。そのため、たとえエアバッグ本体41の前方に障害物があったとしても、その障害物がエアバッグ本体41の展開に伴い強く押圧される現象が抑制される。
インフレータ31からの膨張用ガスの噴出が停止し、下膨張室101内の膨張用ガスが、上後膨張室103側へ流れようとすると、逆止弁81における車内側及び車外側の両弁体部84が、下膨張室101内の高い圧力を受けて押圧され、互いに接触する。逆止弁81が閉弁された状態となり、下膨張室101の膨張用ガスが、車内側及び車外側の両弁体部84間を通って上後膨張室103へ流出(逆流)することを規制される。従って、乗員Pの腰部PPを保護するのに適切な内圧(上後膨張室103よりも高い内圧)にまで高められた下膨張室101の内圧が逆流により低下することが抑制される。
なお、下膨張室101内の余剰の膨張用ガスは、排気孔93を通じて外部へ排出される。また、上前膨張室102内の余剰の膨張用ガスは、排気孔91を通じて外部へ排出される。これらの排出により、乗員Pのエアバッグ本体41による拘束時には、下膨張室101及び上膨張室の内圧がそれぞれ低下し、乗員Pの上半身が適切な押圧力で押圧される。
エアバッグ本体41による乗員Pの拘束及び保護と、障害物の基本的な押圧抑制とは上記のようにして行なわれる。本実施形態では、さらに、エアバッグ本体41の折り態様について工夫がなされていることから、特徴的な折りの解消が行なわれる。それに伴い、障害物の押圧抑制をはじめとして、以下に記載する種々の作用がなされる。
インフレータ31のガス噴出部31aから噴出された膨張用ガスは、図16(a),(b)に示すように、収納用形態を採っているエアバッグ本体41の重ね合わせ部107では、第2重ね合わせ部107b及び第1重ね合わせ部107aの順に流れる。第1重ね合わせ部107aでは、膨張用ガスは、まず第2重ね合わせ部107bに対し膨張用ガスの流れ方向の下流側に隣接する上流屈曲部114を流れる。続いて、膨張用ガスは、上流屈曲部114に対し、上記流れ方向の下流側に隣接する中間屈曲部115を流れる。そして、膨張用ガスは中間屈曲部115よりも下流側の下流屈曲部116を流れる。
本実施形態では、第1重ね合わせ部107aにおける複数の屈曲部114〜116のうち、第2重ね合わせ部107bの前側に2つの屈曲部(上流屈曲部114、中間屈曲部115)が位置する。これらの2つの屈曲部のうち、第2重ね合わせ部107bに対し膨張用ガスの流れ方向の下流側に隣接する上流屈曲部114は、第2重ね合わせ部107bとの境界部分(折り線111)を支点として、第2重ね合わせ部107bの前側で前下方へ回動しようとする。また、上流屈曲部114に対し膨張用ガスの流れ方向の下流側に隣接する中間屈曲部115は、上流屈曲部114との境界部分(折り線112)を支点として、第2重ね合わせ部107bの前側で前上方へ回動しようとする。上流屈曲部114及び中間屈曲部115のそれぞれにおける複数の構成部108は、上記回動に伴い、第2重ね合わせ部107bの前側で前方へ向けて展開及び膨張しようとする。
しかし、第1重ね合わせ部107aにおける複数の屈曲部114〜116のうち、同第2重ね合わせ部107bの後側に位置している下流屈曲部116は、第2重ね合わせ部107bの前側に位置する上流屈曲部114及び中間屈曲部115よりも膨張用ガスの流れ方向の下流側に位置している。この下流屈曲部116に対しては、膨張用ガスは、上流屈曲部114及び中間屈曲部115を経由した後に到達する。そのため、下流屈曲部116は、膨張用ガスが到達するまでは、図16(a),(b)に示すように、上述した第2重ね合わせ部107bの前側の屈曲部である上流屈曲部114及び中間屈曲部115が前方へ回動するのを妨げようとする。
従って、複数の屈曲部114〜116の回動が妨げられずに、第1重ね合わせ部107aにおける複数の構成部108のうち第2重ね合わせ部107bの前側に位置する屈曲部(上流屈曲部114、中間屈曲部115)における複数の構成部108が前方へ展開及び膨張する場合に比べ、同構成部108の前方へ向かう展開及び膨張の勢いが弱まる。
具体的には、図17(a),(b)に示すように、上流屈曲部114の前下方への回動の勢いが弱められ、中間屈曲部115の前上方への回動の勢いが弱められる。また、屈曲部(上流屈曲部114、中間屈曲部115)の回動を前提として行なわれる複数の構成部108の展開及び膨張の勢いも弱められる。
そして、図18(a),(b)に示すように、上流屈曲部114及び中間屈曲部115のそれぞれの回動が進み、膨張用ガスが下流屈曲部116に到達すると、その下流屈曲部116は、中間屈曲部115との境界部分(折り線113)を支点として、同第2重ね合わせ部107bの後側や下側で回動しようとする。
上記のように回動が進んだ複数の屈曲部114〜116では、複数の構成部108が、それぞれの屈曲部114〜116の回動に伴い、図19(a),(b)に示すように、第2重ね合わせ部107bの後側や下側で展開及び膨張し、それに続いて第2重ね合わせ部107bの前側で展開及び膨張する。
ただし、上記のように複数の構成部108の前方へ向かう展開及び膨張の勢いが弱められている。そのため、第1重ね合わせ部107aにおける複数の構成部108が第2重ね合わせ部107bの後側や下側で展開及び膨張することなく、同第2重ね合わせ部107bの前側でのみ前方へ展開及び膨張するものに比べ、同構成部108の前方へ向かう展開及び膨張の勢いが弱い。
また、第1重ね合わせ部107aが長いものの1つの屈曲部しか有しておらず、第2重ね合わせ部107bとの境界部分を支点として回動するもの(特許文献1)では、屈曲部114〜116の構成部108が第2重ね合わせ部107bの後側や下側へ充分展開及び膨張しないまま第2重ね合わせ部107bの前側へ展開及び膨張するおそれがある。
これに対し、第1重ね合わせ部107aが複数の屈曲部114〜116を有する本実施形態では、複数の短い屈曲部114〜116が上述したようにそれぞれ回動する。屈曲部114〜116毎の複数の構成部108が第2重ね合わせ部107bの後側や下側で多くの量展開及び膨張したうえで、第2重ね合わせ部107bの前側で前方へ向けて展開及び膨張する。
ところで、第1重ね合わせ部107aにおける複数の屈曲部114〜116の回動と、それに伴う、屈曲部114〜116毎の複数の構成部108の展開及び膨張とは、上膨張室の展開及び膨張から影響を受ける。これは、重ね合わせ部107の下部を構成する第1重ね合わせ部107aは、展開及び膨張することで下膨張室101の多くを構成する。この下膨張室101は横区画部50を介して上膨張室に隣接しているからである。
上述したように、上膨張室では、最初に上後膨張室103の展開及び膨張が開始される。上後膨張室103は、展開領域Z1の後半部で展開及び膨張する。そして、上後膨張室103の展開及び膨張の開始に遅れて上前膨張室102の展開及び膨張が開始される(図19(b))。そのため、第1重ね合わせ部107aにおける複数の屈曲部114〜116の回動と、それに伴う、屈曲部114〜116毎の複数の構成部108の展開及び膨張とのうち、前方へ向かう動きは、展開及び膨張する上後膨張室103によって制約される(図19(a))。
以上詳述した本実施形態によれば、次の効果が得られる。
(1)エアバッグ40の外殻部分を構成するエアバッグ本体41は、それぞれ上下方向へ延びる複数の構成部108がそれらの厚み方向に重ね合わされた長尺状の重ね合わせ部107を備える。重ね合わせ部107は、その下部を構成する第1重ね合わせ部107aと、同第1重ね合わせ部107aよりも上側部分を構成し、かつガス発生器30が配置された第2重ね合わせ部107bとを備える(図12(a),(b))。エアバッグ本体41が収納用形態を採っているときには、第1重ね合わせ部107aは、その長さ方向に沿って複数の屈曲部114〜116を備える。膨張用ガスの流れ方向における最も下流の下流屈曲部116は、第2重ね合わせ部107bの後側に配置されている(図14)。
そのため、エアバッグ本体41の重ね合わせ部107が長く、それに伴い第1重ね合わせ部107aが長いエアバッグ本体41であっても、第1重ね合わせ部107aにおける複数の構成部108が勢いよく前方へ展開及び膨張して展開領域Z1よりも前方へ飛び出すのを抑制することができる。
(2)収納用形態では、第1重ね合わせ部107aにおける複数の屈曲部114〜116のうち、膨張用ガスの流れ方向における最も下流の下流屈曲部116とは異なる屈曲部である上流屈曲部114及び中間屈曲部115は、第2重ね合わせ部107bの前側に配置されている(図14)。
そのため、下流屈曲部116により、上流屈曲部114の前下方への回動の勢いを弱め、中間屈曲部115の前上方への回動の勢いを弱めることができる。また、上流屈曲部114及び中間屈曲部115の回動を前提として行なわれる複数の構成部108の展開及び膨張の勢いも弱めることができる。
その結果、第1重ね合わせ部107aにおける複数の屈曲部114〜116のうち、第2重ね合わせ部107bの前側に位置する上流屈曲部114及び中間屈曲部115における複数の構成部108が勢いよく前方へ展開及び膨張して展開領域Z1よりも前方へ飛び出すのを抑制することができる。
(3)ガス発生器30は上下方向に延びる長尺状のインフレータ31を備えている。インフレータ31は、自身の下端部に膨張用ガスを噴出するガス噴出部31aを有している。インナチューブ70は上下方向へ延び、かつ上下両端が開放された筒状をなしており、ガス発生器30を取り囲んでいる(図3、図4)。
そのため、ガス噴出部31aから噴出された膨張用ガスは、インナチューブ70内を上方よりも下方へ多く流れ、上後膨張室103よりも下膨張室101に優先的に供給される。エアバッグ本体41の下部が展開及び膨張する際に展開領域Z1よりも前方へ飛び出す現象が起こりやすい。
従って、膨張用ガスの流れ方向における最も下流の下流屈曲部116を、第2重ね合わせ部107bの後側に配置することは、第1重ね合わせ部107aにおける複数の構成部108が勢いよく前方へ展開及び膨張して展開領域Z1よりも前方へ飛び出すのを抑制するうえで特に有効である。
(4)エアバッグ本体41内には、膨張用ガスが下膨張室101から上膨張室(上後膨張室103)へ流れるのを規制する逆止弁81が設けられている(図5)。
そのため、第1重ね合わせ部107aに対応する下膨張室101の内圧が高くなり、エアバッグ本体41の下部が展開及び膨張する際に展開領域Z1よりも前方へ飛び出す現象が起こりやすい。
しかし、第2重ね合わせ部107b及び第1重ね合わせ部107aの順に流れる膨張用ガスにより、第1重ね合わせ部107aでは、複数の屈曲部114〜116が上述したようにそれぞれ回動し、それに伴い、屈曲部114〜116毎の複数の構成部108が展開及び膨張する。
従って、第1重ね合わせ部107aにおける複数の構成部108が第2重ね合わせ部107bの後側や下側で展開及び膨張することなく、同第2重ね合わせ部107bの前側でのみ展開及び膨張するものに比べ、同構成部108の前方へ向かう展開及び膨張の勢いを弱めることができる。その結果、第1重ね合わせ部107aにおける複数の構成部108が勢いよく前方へ展開及び膨張して展開領域Z1よりも前方へ飛び出すのを効果的に抑制することができる。
(5)上膨張室が、連通部66を有する縦区画部60により、ガス発生器30からの膨張用ガスが供給される上後膨張室103と、上後膨張室103の前側に位置し、かつ連通部66を経由した膨張用ガスが供給される上前膨張室102とに区画されている(図5)。
そのため、第1重ね合わせ部107aにおける複数の屈曲部114〜116のそれぞれの回動と、それに伴う、各屈曲部114〜116における複数の構成部108の展開及び膨張とのうち前方への動きを、展開領域Z1の後半部で展開及び膨張する上後膨張室103によって制約することができる。
従って、上膨張室が縦区画部60によって区画されておらず、単一の部屋によって構成されている場合に比べ、第1重ね合わせ部107aにおける複数の構成部108が勢いよく前方へ展開及び膨張して展開領域Z1よりも前方へ飛び出すのをより一層抑制することができる。
なお、上記実施形態は、これを以下のように変更した変形例として実施することもできる。
<エアバッグモジュールABMの収納部18について>
・車両用シート12のシートバック14に代えてボディサイド部11に収納部18が設けられ、ここにエアバッグモジュールABMが組み込まれてもよい。
<膨張部49について>
・エアバッグ本体41は、その略全体が上記実施形態のように膨張部49からなるものであってもよいが、膨張用ガスが供給されず膨張することのない非膨張部を一部に有するものであってもよい。
<縦区画部60について>
・縦区画部60として、上記実施形態とは異なる形状を有するものが用いられてもよい。この場合、乗員Pの上半身のうち、上後膨張室103によって拘束及び保護したい箇所に応じて縦区画部60の形状が変更されることが望ましい。例えば、縦区画部60の各布片61,62の上部は傾斜せず、略上下方向へ延びる形状に変更されてもよい。
・縦区画部60が省略されてもよい。この場合には、上膨張室が区画されず、単一の部屋によって構成されることとなる。この場合であっても、膨張用ガスが上膨張室よりも下膨張室101に優先的に供給されるため、上記実施形態と同様の効果が得られる。
<第1重ね合わせ部107aについて>
・第1重ね合わせ部107aが上記実施形態よりも多くの屈曲部によって構成されてもよい。追加される屈曲部は、第2重ね合わせ部107bの前側に配置されてもよいし、後側に配置されてもよい。ただし、膨張用ガスの流れ方向における最も下流の屈曲部は、第2重ね合わせ部107bの後側に配置される。
・図20(a),(b)及び図21(a),(b)に示すように、第1重ね合わせ部107aが上流屈曲部118及び下流屈曲部119といった2つの屈曲部によって構成され、両者が第2重ね合わせ部107bの後側に配置されてもよい。
図20(a),(b)の変形例では、第1重ね合わせ部107aにおいて膨張用ガスの流れ方向の上流側に位置する上流屈曲部118が、下流側に位置する下流屈曲部119と第2重ね合わせ部107bとの間に配置されている。
この場合、上流屈曲部118は、第2重ね合わせ部107bとの境界部分を支点として、第2重ね合わせ部107bの後側や下側で、後下方へ回動しようとする。下流屈曲部119は、上流屈曲部118との境界部分を支点として、第2重ね合わせ部107bの後側や下側で後上方へ回動しようとする。上流屈曲部118及び下流屈曲部119のそれぞれにおける複数の構成部108は、上記回動に伴い、第2重ね合わせ部107bの後側や下側で展開及び膨張し、それに続いて第2重ね合わせ部107bの前側で前方へ向けて展開及び膨張する。
図21(a),(b)の変形例では、第1重ね合わせ部107aにおける下流屈曲部119が、上流屈曲部118と第2重ね合わせ部107bとの間に配置されている。
この場合、上流屈曲部118は、第2重ね合わせ部107bとの境界部分を支点として、第2重ね合わせ部107bの後側や下側で後下方へ回動しようとする。下流屈曲部119は、上流屈曲部118との境界部分を支点として、第2重ね合わせ部107bの後側や下側で前上方へ回動しようとする。上流屈曲部118及び下流屈曲部119における複数の構成部108は、上記回動に伴い、第2重ね合わせ部107bの後側及び下側で展開及び膨張し、それに続いて第2重ね合わせ部107bの前側で前方へ向けて展開及び膨張する。
従って、上記いずれの変形例でも、第1重ね合わせ部107aにおける複数の構成部108が第2重ね合わせ部107bの後側や下側で展開及び膨張することなく、同第2重ね合わせ部107bの前側でのみ展開及び膨張するものに比べ、同構成部108の前方へ向かう展開及び膨張の勢いが弱まる。その結果、これらの変形例においても、上記実施形態と同様に、第1重ね合わせ部107aにおける複数の構成部108が勢いよく前方へ展開及び膨張して展開領域Z1よりも前方へ飛び出すのを抑制することができる。
なお、第1重ね合わせ部107aが上記各変形例よりも多くの屈曲部によって構成されてもよい。ただし、追加される屈曲部は、他の屈曲部と同様に、第2重ね合わせ部107bの後側に配置される。
<その他>
・上記実施形態において、連通部66の開き具合を調整することにより、上後膨張室103及び上前膨張室102の各内圧を調整する調圧弁が縦区画部60に設けられてもよい。
・上記サイドエアバッグ装置は、シートバック14が車両の前方とは異なる方向、例えば側方を向く姿勢で車両用シート12が配置された車両において、その車両用シート12の側方(車両の前後方向)から車両に衝撃が加わった場合に、同衝撃から乗員Pを保護するタイプのサイドエアバッグ装置にも適用可能である。
・上記サイドエアバッグ装置が適用される車両には、自家用車に限らず各種産業車両も含まれる。
・上記サイドエアバッグ装置は、車両以外の乗物、例えば航空機、船舶等に装備されて、乗物用シートに着座している乗員を衝撃から保護するサイドエアバッグ装置にも適用可能である。
12…車両用シート(乗物用シート)、18…収納部、30…ガス発生器、31…インフレータ、31a…ガス噴出部、41…エアバッグ本体、50…横区画部、60…縦区画部、66…連通部、70…インナチューブ、81…逆止弁、101…下膨張室、102…上前膨張室、103…上後膨張室、107…重ね合わせ部、107a…第1重ね合わせ部、107b…第2重ね合わせ部、108…構成部、114,118…上流屈曲部、115…中間屈曲部、116,119…下流屈曲部、P…乗員、Z1…展開領域。

Claims (4)

  1. 乗物用シートに着座した乗員の側方に設けられた収納部に収納用形態で収納され、同乗物用シートの側方から加わる衝撃に応じてガス発生器から供給される膨張用ガスにより、同乗員の側方の展開領域で展開及び膨張するエアバッグ本体を備え、
    前記エアバッグ本体内の少なくとも一部は、横区画部により、上膨張室と同上膨張室の下側に位置する下膨張室とに区画され、
    前記エアバッグ本体内には、前記ガス発生器からの膨張用ガスを、前記上膨張室よりも前記下膨張室に優先的に供給されるように、同上膨張室及び同下膨張室に導くインナチューブが設けられたサイドエアバッグ装置であって、
    前記エアバッグ本体は、それぞれ上下方向へ延びる複数の構成部がそれらの厚み方向に重ね合わされた長尺状の重ね合わせ部を備え、
    前記重ね合わせ部は、その下部を構成する第1重ね合わせ部と、同第1重ね合わせ部よりも上側部分を構成し、かつ前記ガス発生器が配置された第2重ね合わせ部とを備え、
    前記収納用形態では、前記第1重ね合わせ部は、その長さ方向に沿って配置された複数の屈曲部を備え、前記複数の屈曲部のうち、膨張用ガスの流れ方向における上流屈曲部及び中間屈曲部は、前記第2重ね合わせ部の下部前側に配置されるとともに、下流屈曲部は、前記第2重ね合わせ部の下部後側に配置され、かつ前記上流屈曲部及び前記中間屈曲部の境界部分に設定される折り線は、前記横区画部における前後方向に延びる上横結合部よりも上側に配置され、前記下流屈曲部の先端は前記上横結合部よりも上側に配置されているサイドエアバッグ装置。
  2. 前記ガス発生器は上下方向に延びる長尺状のインフレータを備え、
    前記インフレータは、自身の下端部に膨張用ガスを噴出するガス噴出部を有しており、
    前記インナチューブは上下方向へ延び、かつ上下両端が開放された筒状をなし、前記インフレータを取り囲んでいる請求項1に記載のサイドエアバッグ装置。
  3. 前記エアバッグ本体内には、前記膨張用ガスが前記下膨張室から前記上膨張室へ流れるのを規制する逆止弁がさらに設けられている請求項1または2に記載のサイドエアバッグ装置。
  4. 前記上膨張室は、連通部を有する縦区画部により、前記ガス発生器からの膨張用ガスが供給される上後膨張室と、前記上後膨張室の前側に位置し、かつ前記連通部を経由した膨張用ガスが供給される上前膨張室とに区画されている請求項1〜3のいずれか1項に記載のサイドエアバッグ装置。
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