JP6740842B2 - 多相回転機の制御装置 - Google Patents
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Description
例えば特許文献1に開示された装置は、3相回転機の各相間の線間電圧が基準値以上であるタイミングにおいて、各相の電流検出値が閾値以下の状態が所定時間継続した場合に断線と判定する。
したがって、特許文献1の技術において、電流指令値の周波数が高いとき、互いに対応する電圧指令値と電流検出値とを、同じタイミングで、それぞれの基準値、閾値と比較することが困難となる。
本発明は、このような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、電流制御の応答性を高めつつ、断線故障又はオープン故障を適正に判定可能な多相回転機の制御装置を提供することにある。
制御器は、多相回転機に流れる電流に基づくフィードバック制御により演算した電圧指令値を電力変換器に出力し、多相回転機に流れる電流を制御する。
フィルタは、制御器が出力した電圧指令値を、周波数に応じて増幅又は減衰させるフィルタ処理により補正し、電圧指令フィルタ値として出力する。
ここで、フィルタの時定数は、多相回転機の時定数(To、Ta、Tb)より大きく設定されている。
これにより、故障判定器は、互いの位相が同程度の情報を用いて故障判定することができるため、電流指令値の周波数が高い場合にも、正常時に故障又はオープン故障と誤判定することを防止することができる。よって、電流制御の応答性を高めつつ、電流経路の断線故障、又は、スイッチング素子のオープン故障を適正に判定することができる。
各巻線、各巻線に通電する電力変換器、及び、各巻線への通電を制御する一群の構成要素の単位を「系統」と定義すると、故障判定器は、系統毎に設けられ、各系統の各相について断線故障又はオープン故障を判定する。
本実施形態では、多相回転機を代表して3相回転機の制御装置を示す。この3相回転機の制御装置は、例えば電動パワーステアリング装置において、操舵アシストモータを駆動する制御装置として用いられる。
第1実施形態について、図1〜図5を参照して説明する。
図1に、「3相回転機」としてのモータ801の駆動を制御する「制御装置」としてのECU101の全体構成を示す。モータ801は、U相コイル81、V相コイル82、W相コイル83からなる3相巻線84を一組有する3相ブラシレスモータである。
ECU101は、インバータ60、電流センサ70及び制御部651等を備えている。
電流センサ70は、電流検出素子71、72、73により、モータ801に流れる各相電流Iu、Iv、Iwを検出し、制御部651にフィードバックする。
回転角センサ85は、モータ801の電気角θを検出し、制御部651に通知する。
本実施形態の制御部651は、インバータ60へ入力される電源電圧Vrが正常であり、且つ回転数ωが0に近い動作状態を前提として、各相の電圧指令値とモータ801に流れる電流とに基づいて、断線故障又はオープン故障を判定する機能を備える。
制御部651は、一般的な電流フィードバック制御の構成として、制御器24、2相3相変換部28、3相2相変換部31、電流偏差算出器33等を備える。また、本実施形態に特有の構成として、フィルタ49及び故障判定器50を備える。
図2では、d軸及びq軸の電流、電圧をまとめて1本の線で表し、3相の電流、電圧をまとめて1本の線で表す。また、2相3相変換部28及び3相2相変換部31において座標変換演算に用いられる電気角θの入力図示を省略する。二系統の第2〜第4実施形態の制御ブロック図でも、同様に、電気角θ、θ+30[deg]の入力図示を省略する。
電流偏差算出器33は、dq軸電流指令値Id*、Iq*と、フィードバックされたdq軸電流Id、Iqとの電流偏差ΔId、ΔIqを算出する。
制御器24は、電流偏差ΔId、ΔIqを0に収束させるように、PI制御によりdq軸電圧指令値Vd、Vqを演算する。詳しくは、制御器24は、PI制御後指令電流Id**、Iq**にインピーダンス項(R+Ls)を乗算し、dq軸電圧指令値Vd、Vqを演算する。
なお、図2の制御器24に「PI」の記号を示しているが、I(積分)制御のみを実施してもよい。
R:巻線84の抵抗
L:巻線84の自己インダクタンス
s:微分演算子(ラプラス変数)
このインピーダンス項(R+Ls)は、モータモデルにおけるインピーダンスの逆数項「1/(R+Ls)」に対応するモータ逆モデルの伝達関数である。モータモデルに関しては第2実施形態にて後述する。
インバータ601は、3相電圧指令値Vu、Vv、Vwに基づいて生成されるPWM信号によりスイッチング素子61−66が動作することにより、バッテリ11の直流電力を変換し、モータ801に3相電圧Vu_i、Vv_i、Vw_iを印加する。
一方、図4(b)に示すように、電流指令値の周波数が高いとき、モータ801に流れる電流の位相は、電圧指令値の位相に対して遅れる。また、電圧指令値に対する電流のゲイン応答の低下を補償するため、電圧指令値のゲインを大きく設定せざるを得なくなる。
特許文献1の技術を応用すると仮定し、図4に、故障判定における電圧閾値±Vth及び電流閾値±Ithを例示する。電圧指令値の絶対値が電圧閾値の絶対値|Vth|より大きく、且つ、電流の絶対値が電流閾値の絶対値|Ith|より小さいときを故障と判定する。また、図4(a)、(b)のいずれの場合も、実際には回路は正常であり、断線故障又はオープン故障は発生していないものとする。
しかし、電流制御の応答性を高めることは制御の高速化のためのニーズであり、故障の誤判定を回避するために、わざわざ電流制御の応答性を下げることは好ましくない。
そこで本実施形態は、電流指令値の周波数が高く、電流制御の応答性が高いときにも、断線故障又はオープン故障を適正に判定することを目的とする。
フィルタ49は、制御器24が出力し2相3相変換部28が2相3相変換した3相電圧指令値Vu、Vv、Vwを、周波数に応じて増幅又は減衰させるフィルタ処理により補正し、電圧指令フィルタ値Vu_f、Vv_f、Vw_fとして出力する。
具体的には、フィルタ49は、式(1)の伝達関数を有する一次遅れフィルタである。ここで、フィルタ49の時定数T1は、モータ801の時定数である(L/R)よりも大きく設定されている。「To=(L/R)」とすると、式(2)の関係が成立する。
T1>To(=(L/R)) ・・・(2)
なお、3相電圧指令値Vu、Vv、Vwをフィルタ49が補正する構成に代えて、制御器24が出力したdq軸電圧指令値Vd、Vqをフィルタが補正した後、dq軸電圧指令フィルタ値Vd_f、Vq_fを2相3相変換する構成としてもよい。その例のフィルタは、二系統の制御装置に関する第2実施形態で示す。
インバータ60に正常な電源電圧Vrが印加されていない状態では、電圧指令値に応じた電圧がモータ801に出力されない。また、逆起電圧の影響が大きくなる高回転領域では正常な判定が困難となる。そこで、S1又はS2でNOの場合、故障判定器50は、故障判定を開始せず、ルーチンを終了する。
故障判定器50は、S4で、例えばU相について「電圧指令フィルタ値Vu_fの絶対値が電圧閾値Vthより大きく、且つ、電流Iuの絶対値が電流閾値Ithより小さい」か否か判定する。
S4でNOと判断されたとき、故障判定器50は、S6で、U相は故障ではない、と判定する。
S7では全相の判定が完了したか判断される。V相が未判定ならば、S4に戻り、次にV相について判定する。更に、W相が未判定ならば、再びS4に戻り、次にW相について判定する。こうして全相の判定が完了したら、ルーチンを終了する。
また、停止信号が出力されたときの処置については、全スイッチング素子61−66の駆動信号をオフすることに加え、電源リレー12の遮断や運転者への警告等、周知技術の故障時処置を適宜実施可能である。第2〜第4実施形態の二系統の制御装置では、故障が検出された系統の駆動を停止し、正常な一系統での駆動に切り替えてもよい。
これにより、故障判定器50は、互いの位相が同程度の情報を用いて故障判定することができるため、電流指令値の周波数が高い場合にも、正常時に故障又はオープン故障と誤判定することを防止することができる。よって、電流制御の応答性を高めつつ、電流経路の断線故障、又は、スイッチング素子のオープン故障を適正に判定することができる。
第2実施形態について、図6〜図8を参照して説明する。全体構成を図6に示すように、第2実施形態のECU102は、互いに磁気的に結合する二組の3相巻線841、842を有するモータ802を駆動する二系統の制御装置である。ECU102は、インバータ601、602、電流センサ701、702、及び制御部652等を備えている。
以下、第1実施形態の構成に対し、二系統の制御装置に特有の構成を中心に説明する。その他、第1実施形態と共通の事項については、重複する説明を省略する。
正常時、第1インバータ601には電源電圧Vr1が入力され、第2インバータ602には電源電圧Vr2が入力される。第1インバータ601は、モータ802の第1巻線841に3相電圧Vu1_i、Vv1_i、Vw1_iを印加する。第2インバータ602は、第2巻線842に3相電圧Vu2_i、Vv2_i、Vw2_iを印加する。
並列に接続された第1インバータ601及び第2インバータ602の入力部には、各系統の電源リレー121、122及び平滑コンデンサ13が設けられている。
第2系統の電流センサ702は、電流検出素子712、722、732により第2系統の3相電流Iu2、Iv2、Iw2を検出し、制御部652にフィードバックする。
制御部652は、操舵トルクtrq、相電流Iu1、Iv1、Iw1、Iu2、Iv2、Iw2、及び電気角θのフィードバック情報等に基づいてモータ802の通電を制御する。また、制御部652は、電源電圧Vr1、Vr2及び回転数ωの情報を取得する。
第1系統の電流偏差算出器331は、dq軸電流指令値Id*、Iq*と、3相2相変換部311からフィードバックされたdq軸電流Id1、Iq1との電流偏差ΔId1、ΔIq1を算出する。制御器241は、電流偏差ΔId1、ΔIq1を0に収束させるように、PI制御によりdq軸電圧指令値Vd1、Vq1を演算する。
第2系統の電流偏差算出器332は、dq軸電流指令値Id*、Iq*と、3相2相変換部312からフィードバックされたdq軸電流Id2、Iq2との電流偏差ΔId2、ΔIq2を算出する。制御器242は、電流偏差ΔId2、ΔIq2を0に収束させるように、PI制御によりdq軸電圧指令値Vd2、Vq2を演算する。
なお、図7の制御器241、242に「PI」の記号を示しているが、I(積分)制御のみを実施してもよい。
このモータモデルでは、dq軸の区別を省略し、第1系統の電圧、電流をV1、I1、第2系統の電圧、電流をV2、I2と記す。電圧V1、V2はインバータ601、602から巻線841、842に印加される電圧であり、電流I1、I2は巻線841、842に流れる電流である。第1系統及び第2系統の各巻線の自己インダクタンスL、及び、二組の巻線841、842間の相互インダクタンスMは、互いに等しいものとする。
この系統間非干渉化処理前のdq軸電圧指令値Vd1_0、Vq1_0、Vd2_0、Vq2_0は、モータ802において二組の巻線841、842間の相互インダクタンスによる干渉電圧を除去した後の電圧値に対応する。
第2フィルタ442は、第2制御器242が出力した非干渉化処理前のdq軸電圧指令値Vd2_0、Vq2_0を補正し、電圧指令フィルタ値Vd2_f、Vq2_fを出力する。
T2>To(=L/R) ・・・(5)
2相3相変換部481、482は、各系統の電圧指令フィルタ値Vd1_f、Vq1_f、及び、Vd2_f、Vq2_fを座標変換し、3相電圧指令フィルタ値Vu1_f、Vv1_f、Vw1_f、及び、Vu2_f、Vv2_f、Vw2_fを算出する。
第2故障判定器502は、第2系統の各相について、図5のフローチャートに基づき、第2インバータ602から第2巻線842までの電流経路の断線故障、又は、第2インバータ602のスイッチング素子612−662のオープン故障を判定する。第2故障判定器502は、故障と判定すると、第2インバータ602に停止信号を送信する。
なお、モータ回転機ωに関するフローチャートのS2については、一方の故障判定器の判定結果を他方の故障判定器が共用してもよい。
それに対し第2実施形態では、非干渉化処理前の電圧指令値をフィルタ441、442により補正することで、モータ802を流れる電流との位相差を低減した条件で故障判定を実施することができる。したがって、一系統の第1実施形態と同様に、電流制御の応答性を高めつつ、断線故障又はオープン故障を適正に判定することができる。
第3実施形態について、図9、図10を参照して説明する。なお、第3、第4実施形態の全体構成図は、第2実施形態の図6を援用し、図6の制御部652の符号のみを第3、第4実施形態の制御部の符号653、654に読み替える。
図9に示す第3実施形態の制御部653は、二系統の電流の和と差をフィードバック制御するものである。この和と差の制御は上記参照文献に開示されており、トルクリップルの抑制や熱特性の改善に有効である。
なお、電流指令値加減算部22を設けず、「Id和*=2×Id*、Iq和*=2×Iq*、Id差*=0、Iq差*=0」に設定する構成としてもよい。
電流偏差算出器341は、Id和*、Iq和*と、Id和、Iq和との偏差ΔId和、ΔIq和を算出する。
電流偏差算出器342は、Id差*(=0)、Iq差*(=0)と、Id差、Iq差との偏差ΔId差、ΔIq差を算出する。
差制御器262は、電流差の偏差ΔId差、ΔIq差を0に収束させるように、PI制御により、二系統のdq軸電圧指令値の差であるVd差、Vq差を演算する。
なお、後述の図10(b)には、和制御器261及び差制御器262に「PI」の記号を示しているが、I(積分)制御のみを実施してもよい。
Vd1=(Vd和+Vd差)/2 ・・・(6.1)
Vq1=(Vq和+Vq差)/2 ・・・(6.2)
Vd2=(Vd和−Vd差)/2 ・・・(6.3)
Vq2=(Vq和−Vq差)/2 ・・・(6.4)
差フィルタ462は、差制御器262が出力したdq軸電圧指令値の差であるVd差、Vq差を補正し、電圧指令フィルタ値Vd差_f、Vq差_fを出力する。
系統電圧算出部47は、系統電圧算出部27と同様に、各系統のdq軸電圧指令フィルタ値Vd1_f、Vq1_f、及び、Vd2_f、Vq2_fを算出する。
和制御器261では、PI制御後指令電流Id和**、Iq和**に対し、インピーダンス項「R+(L+M)s)」が乗算される。
差制御器262では、PI制御後指令電流Id差**、Iq差**に対し、インピーダンス項「R+(L−M)s)」が乗算される。
Ta=(L+M)/R ・・・(8.1)
Tb=(L−M)/R ・・・(8.2)
このTaを「干渉系和時定数」といい、Tbを「干渉系差時定数」という。第3実施形態では、干渉系和時定数Ta又は干渉系差時定数Tbを「モータ802の時定数」として扱う。
T3+>Ta(=(L+M)/R) ・・・(9.1)
差フィルタ462の時定数T3-は、式(9.2)の通り、干渉系差時定数Tbより大きく設定されている。
T3->Tb(=(L−M)/R) ・・・(9.2)
ここで、Ta>Tbであるため、差フィルタ462の時定数T3-を和フィルタ461の時定数T3+と共通に、干渉系和時定数Taより大きく設定してもよい。
したがって、第3実施形態は、上記実施形態と同様の作用効果を奏する。
第4実施形態について、図11を参照して説明する。
第4実施形態の制御部654は、第1実施形態による一系統の制御装置の制御部651に対し、二系統の制御装置において各系統の3相電圧指令値を補正するフィルタ491、492を備える。第1フィルタ491は、第1系統の3相電圧指令値Vu1、Vv1、Vw1を補正し、第2フィルタ492は、第2系統の3相電圧指令値Vu2、Vv2、Vw2を補正する。
T4>Ta(=(L+M)/R) ・・・(11)
dq軸電圧指令値に比べ、3相電圧指令値についての系統間干渉の解析は複雑である。そこで第4実施形態では、系統間干渉を排除可能な時定数の最大値として、干渉系和時定数Taを用いる。つまり、フィルタ491、492の時定数を少なくとも干渉系和時定数Taより大きく設定することで、系統間の干渉を考慮しつつ、各系統の電圧指令フィルタ値の位相を、モータ802に流れる電流の位相に近づけることができる。
したがって、第4実施形態は、上記実施形態と同様の作用効果を奏する。
(a)上記実施形態では、3相巻線を一組、又は、二組有するモータの駆動を制御する制御装置について説明しているが、本発明は、4相以上の多相巻線を有するモータ、又は多相巻線を三組以上有するモータにも同様に適用可能である。
ただし、三組以上の多相巻線を有するモータでは、相互インダクタンスの解析が複雑となる。その場合でも、理論的、実験的に推定される最大のモータ時定数よりもフィルタの時定数を大きく設定することで上記実施形態と同様の作用効果が得られる。
以上、本発明はこのような実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の形態で実施することができる。
24、241、242、261、262・・・制御器、
49、441、442、461、462、491、492・・・フィルタ、
50、501、502・・・故障判定器、
60、601、602・・・インバータ(電力変換器)、
61−66、611−661、612−662・・・スイッチング素子、
651−654・・・制御部、
801、802・・・モータ(3相回転機、多相回転機)、
84、841、842・・・3相巻線。
Claims (5)
- 一組以上の多相巻線(84、841、842)を有する多相回転機(801、802)の駆動を制御する制御装置であって、
複数のスイッチング素子(61−66、611−661、612−662)の動作により、前記一組以上の巻線に通電する一つ以上の電力変換器(60、601、602)と、
前記多相回転機に流れる電流に基づくフィードバック制御により演算した電圧指令値を前記電力変換器に出力し、前記多相回転機に流れる電流を制御する一つ以上の制御器(24、241、242、261、262)と、
前記制御器が出力した電圧指令値を、周波数に応じて増幅又は減衰させるフィルタ処理により補正し、電圧指令フィルタ値として出力する一つ以上のフィルタ(49、441、442、461、462、491、492)と、
各相について、前記電圧指令フィルタ値の絶対値が電圧閾値(Vth)より大きく、且つ、前記多相回転機に流れる電流の絶対値が電流閾値(Ith)より小さいとき、前記電力変換器から前記多相巻線までの電流経路の断線故障、又は、前記スイッチング素子のオープン故障であると判定する一つ以上の故障判定器(50、501、502)と、
を備え、
前記フィルタの時定数は、前記多相回転機の時定数(To、Ta、Tb)より大きく設定されている多相回転機の制御装置。 - 互いに磁気的に結合する二組の多相巻線を有する多相回転機の駆動を制御する制御装置であって、
前記二組の多相巻線に個別に通電可能な二つの前記電力変換器を備え、
各巻線、各巻線に通電する前記電力変換器、及び、各巻線への通電を制御する一群の構成要素の単位を系統と定義すると、
前記故障判定器は、系統毎に設けられ、各系統の各相について前記断線故障又は前記オープン故障を判定する請求項1に記載の多相回転機の制御装置。 - 前記フィルタの時定数は、
各巻線の自己インダクタンスと二組の巻線間の相互インダクタンスとの和を各巻線の抵抗で除算して算出される干渉系和時定数(Ta)より大きく設定されている請求項2に記載の多相回転機の制御装置。 - 前記フィルタ(441、442)は、
前記制御器(241、242)が出力した各系統の電圧指令値について、前記多相回転機において二組の巻線間の相互インダクタンスによる干渉電圧を除去した後の電圧値に対応する非干渉化処理前の電圧指令値を補正する請求項2に記載の多相回転機の制御装置。 - 前記制御器として、二系統の電流の和を制御する和制御器(261)、及び、二系統の電流の差を制御する差制御器(262)を備え、
前記フィルタとして、前記和制御器が出力した電圧指令値の和を補正する和フィルタ(461)、及び、前記差制御器が出力した電圧指令値の差を補正する差フィルタ(462)を備え、
前記和フィルタの時定数は、
各巻線の自己インダクタンスと二組の巻線間の相互インダクタンスとの和を各巻線の抵抗で除算して算出される干渉系和時定数(Ta)より大きく設定されており、
前記差フィルタの時定数は、
各巻線の自己インダクタンスから二組の巻線間の相互インダクタンスを減じた差を各巻線の抵抗で除算して算出される干渉系差時定数(Tb)より大きく設定されている請求項2に記載の多相回転機の制御装置。
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