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JP6706974B2 - アクティブ制振装置およびアクティブ制振装置の制御方法 - Google Patents

アクティブ制振装置およびアクティブ制振装置の制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、アクティブ制振装置およびアクティブ制振装置の制御方法に関する。
従来から、制振装置について種々の研究開発が実施されている。特に、輸送機器においては、輸送対象が積み込まれたままの状態で目的地まで届けることが使命であり、そのために、振動を受動的に吸収する制振装置の一種であるサスペンションは、エアサスペンション等、様々な工夫および開発が行われてきた。これらは、路面からくる細かな振動は、吸収できても、路面の大きな起伏のほか、カーブ、発進停止、勾配等を通過する場合の大きな揺れは吸収できないものであった。
また、海岸に設置されたガスタンクなどは、地震等によるスロッシング現象で内部の液体が漏れる、という問題等がある。
また、輸送機器等の移動体の移動により移動体に搭載した物体に加わる揺れを移動体に設置した制振装置により抑制する研究が行われている。当該制振装置は、積荷に加わる揺れを能動的に吸収することで、積荷を傷つけず、安全に運搬することが可能となるものである。
例えば、特許文献1(特開2011―52738号公報)には、制振対象に作用可能な最大制振力及び最大制振トルクを拡大させることができる多自由度アクティブ制振装置について開示されている。
特許文献1記載の多自由度アクティブ制振装置は、制振対象に発生する3自由度の直動振動又は3自由度の直動振動と3自由度の回転振動を相殺する3軸方向制振力及び3軸方向制振トルクを前記制振対象に印加して制振する多自由度アクティブ制振装置において、前記制振対象に取付けられるベース・プレートと、前記ベース・プレートに一端部が変位拘束で固定され各々所定方向へ伸縮可能な6本の直動リンクと、前記各直動リンクの他端部と変位拘束で支持された可動マスと、前記各直動リンクの伸縮量を検出する変位検出手段と、前記制振対象に発生する振動成分を検出する振動検出手段と、前記変位検出手段で検出した伸縮量及び前記振動検出手段で検出した振動成分に応じて前記各直動リンクの伸縮動作を制御する制御手段と、を備え、前記ベース・プレートと前記可動マスとの距離が小さくなるように、前記各直動リンクの前記ベース・プレート及び前記可動マスに対する固定点を配置したことを特徴とするものである。
また、特許文献2(特開2007−10878号公報)には、動揺台装置及び動揺・安定台装置の高さを低く設定できるとともに、装置全体の小型化について開示されている。
特許文献2記載の動揺台装置は、ベースと、前記ベースに設けた支持部に支持され、直交した2軸の回りに傾動自在なトッププレートと、前記ベースと前記トッププレートとの間に傾斜して設けられるとともに、前記トッププレートの中心に対して放射状に配置され、自在継手を介して一端が前記ベースに、他端が前記トッププレートに接続された複数のアクチュエータと、前記直交する一方の軸の回りに前記トッププレートを回動させる第1回動信号を出力する第1信号発生部と、前記第1信号発生部の出力した前記第1回動信号を前記一方の軸の一側に配置された前記アクチュエータに与えるとともに、前記第1回動信号の反転信号を前記一方の軸の他側に配置された前記アクチュエータに与える第1信号出力部と、前記直行する他方の軸の回りに前記トッププレートを回動させる第2回動信号を出力する第2信号発生部と、前記第2信号発生部の出力した前記第2回動信号を前記他方の軸の一側に配置された前記アクチュエータに与えるとともに、前記第2回動信号の反転信号を前記他方の軸の他側に配置された前記アクチュエータに与える第2信号出力部と、を有することを特徴とするものである。
また、特許文献3(特開2005−88742号公報)には、路面の傾斜に影響されずに車体の揺動角度を制御する揺動型車両の揺動制御装置について開示されている。
特許文献3記載の揺動型車両の揺動制御装置は、車体が揺動する三輪又は四輪の揺動型車両の揺動制御装置において、揺動側車体又は非揺動側車体に加わる力の角度を検出し、この検出角度に応じて前記揺動側車体と非揺動側車体との相対揺動角度を制御するものである。
また、特許文献4(特開2001−163098号公報)には、乳幼児や身障者に対しても、自動車の走行時における横加速度(自動車の進行方向に垂直な面内で水平方向の加速度)を確実に支え得るようにした自動車の座席の傾斜制御装置について開示されている。
特許文献4記載の自動車の座席の傾斜制御装置では、走行中の自動車の運転席以外の座席のうちの少なくとも一部の座席に、該自動車の走行方向に垂直な面内で水平方向にかかる加速度の向き及び大きさを検出し、 該少なくとも一部の座席について、該座席の座面が走行方向に垂直な面内で該座席に働く加速度の向きに実際上直角になるように、座面の傾きを制御するものである。
また、特許文献5(特開2009−259264号公報)には、搬送時に搬送物に生じる振動を防止し、かつ制御系の設計及びコントロ−ラの導出も平易な搬送用制振制御システムのフィ−ドバックコントロ−ラについて開示されている。
特許文献5記載の搬送用制振制御システムのフィ−ドバックコントロ−ラは、搬送用制振制御システムのフィ−ドバックコントロ−ラであって、その形を、少なくともノッチフィルタ若しくはロ−パスフィルタを有する周波数制御要素と位置制御要素の組み合わせに限定し、そのフィ−ドバックコントロ−ラの要素の値を最適に与えるために、設計仕様を周波数仕様と時間仕様の両方で与えるものである。
また、特許文献6(特開2001−32878号公報)には、主振動系の周期に応じてスロッシングの周期を変更して同調させることで、スロッシング固有振動数を変化させ、固有振動数の変化する構造物に対しても最適な制振を得ることができる使用範囲の広い同調スロッシングダンパについて開示されている。
特許文献6記載の使用範囲の広い同調スロッシングダンパは、電界の変化に応じて見かけの粘性が変化する電気粘性流体が内部に収容された容器と、上記容器内の電気粘性流体に、制振すべき構造物の固有振動数に応じた電界を印加する電界印加手段とを備えているものである。
また、特許文献7(特開平9−10924号公報)には、注湯装置の移動時の溶湯のスロッシングの問題を完全に解決し、溶湯が取鍋より溢れ出たり、或は、空気やノロの巻き込みによるコンタミネーション(溶湯汚濁)に起因した製品の品質劣化を未然に防いだ注湯方法について開示されている。
特許文献7記載の注湯方法は、金属溶湯を取鍋に保持し、この取鍋を搬送手段にて注湯位置へと搬送し、傾動することによってモールド枠へと注湯する注湯方法において、前記取鍋を注湯位置 へと搬送する時、取鍋の搬送開始時の加速領域及び搬送停止時の減速領域の各領域において、加減速カーブの段階的切換え制御を行ない、取鍋搬送停止後の取鍋 内液面の振動を抑制するものである。
特開2011―52738号公報 特開2007−10878号公報 特開2005−88742号公報 特開2001−163098号公報 特開2009−259264号公報 特開2001−32878号公報 特開平9−10924号公報
上記の特許文献1においては、3自由度の直線振動および3自由度の回転振動を相殺する振動を可動マスに与えて制振を行っている。特許文献2においては、傾斜センサでベースのロールとピッチとを検知して、それと反対にトッププレートを動かすことで制振を行っている。特許文献3においては、三輪または四輪バイクの路面傾斜をとらえた揺動制御を行っている。特許文献4においては、加速度センサにより座席に働く総加速度の向きに垂直になるように座面の傾きを制御している。
また、特許文献5においては、搬送時に搬送物に生じる振動を防止するシステムで、ノッチフィルタ若しくはローパスフィルターを用いて、スロッシング特性の同定を行い制御している。特許文献6においては、磁性流体を用いて振動系の周期に応じてスロッシングの周期を変更して同調させることで、スロッシング固有振動数を変化させる同調スロッシングダンパを実現している。また、特許文献7においては、注湯装置の移動時の溶湯のスロッシング問題を解決している。
しかしながら、上記のいずれの文献においても、予め算出したシミュレーションに対して同定させて制御を行っているが、条件が整わないと制振することができないという問題がある。
本発明の目的は、主となる揺動を制振することができるアクティブ制振装置およびアクティブ制振装置の制御方法を提供することである。
(1)
一局面に従うアクティブ制振装置は、液体に加わる揺動をアクチュエータにより制振するアクティブ制振装置であって、液体を載置する荷台と、荷台の重心を囲む荷台の下部の多角形の頂点位置にそれぞれ配設されたアクチュエータと、アクチュエータにかかる荷重を検出する荷重センサと、荷重センサからのデータに基づいてアクチュエータを制御する制御部と、を含み、制御部は、荷重センサにより液体の水位変化を検出し、水位変化を抑制する荷重センサ制御を実施するものである。
本発明者は、荷重センサのデータから液体の水位変化を検出することができることを見出した。その結果、荷重センサのデータの変化に基づいて、アクチュエータを駆動させて、主となる揺動を制振でき、水位変化を抑制することができる。
(2)
第2の発明にかかるアクティブ制振装置は、一局面に従うアクティブ制振装置において、制御部は、一のアクチュエータおよび荷重センサの上側部における液体の水位変化が上昇傾向の場合に、アクチュエータを下降方向に稼働させ、一のアクチュエータおよび荷重センサの上側部における液体の水位変化が下降傾向の場合に、アクチュエータを上昇方向に稼働させて荷重センサ制御を行ってもよい。
この場合、液体の水位変化が上昇傾向の場合に、アクチュエータを下降方向に移動させるので、液体の位置エネルギーを低減させることができる。また、液体の水位変化が下降傾向の場合に、アクチュエータを上昇方向に移動させるので、液体の位置エネルギーを高めることができる。
その結果、液体の揺動による水位変化を抑制することができる。
(3)
第3の発明にかかるアクティブ制振装置は、一局面または第2の発明にかかるアクティブ制振装置において、液体に加わる加速度を検出する加速度検出部と、加速度検出部により検出された加速度のうち、物体の固有振動数の2倍超過の周波数成分をカットするフィルタ部と、をさらに含み、制御部は、フィルタ部を通過した周波数成分の加速度の向きが液体に対して垂直となるようにアクチュエータを制御する加速度制御、および荷重センサによる水位変化を抑制する荷重センサ制御を行ってもよい。
この場合、加速度検出部により検出された物体の固有振動数の2倍超過の周波数成分をフィルタ部によりカットする。そして、そのカット処理を行った周波数成分の加速度の向きが、物体に対して垂直となるように制御部が、制御を行う。
その結果、固有振動数の2倍超過の周波数成分をカットすることにより、物体の一次共振周波数を主に制振することができる。したがって、固有振動数の2倍以下の周波数成分に焦点をあてて、制御を行うことにより、確実に移動体における物体の主となる揺動を制振することができる。
(4)
第4の発明にかかるアクティブ制振装置は、第3の発明にかかるアクティブ制振装置において、制御部は、加速度が所定の値超過の場合に加速度制御を行い、加速度が所定の値以下の場合に、荷重センサ制御を行ってもよい。
加速度が所定の値超過の場合には、加速度制御を行い、加速度が所定の値以下の場合には、荷重センサ制御を行うので、揺動による水位変化を確実に抑制することができる。
なお、所定の値は、加速度センサによるピッチおよびロールから水面角を推定した場合の、当該水面角が数度、±1度、±2度、±3度、±4度、±5度、±6度、±7度、±8度、または±9度のいずれかである。
(5)
第5の発明にかかるアクティブ制振装置は、第3の発明にかかるアクティブ制振装置において、制御部は、加速度が所定の範囲内において、加速度制御の制御量と荷重センサ制御の制御量とを変化させてもよい。
この場合、加速度が所定の範囲内において、加速度制御の制御量と荷重センサ制御の制御量とを直線的に変化させてもよく、二次曲線的に変化させてもよい。
具体的に、所定の範囲内の上限側から零に向けて加速度制御の制御量を減少させ、所定の範囲内の上限側から零に向けて荷重センサ制御の制御量を増加させてもよい。
また、所定の範囲内の下限側から零に向けて加速度制御の制御量を増加させ、所定の範囲内の下限側から零に向けて荷重センサ制御の制御量を減少させてもよい。
なお、所定の範囲内とは、±1度、±2度、±3度、±4度、±5度、±6度、±7度、±8度、または±9度のいずれかである。
(6)
第6の発明にかかるアクティブ制振装置は、第4または第5の発明にかかるアクティブ制振装置において、制御部は、所定の範囲内において、加速度が正の所定値から零まで変化する場合と、負の所定値から零まで変化する場合との制御量を変化させ、ヒステリシス制御を行ってもよい。
この場合、制御部は、水面角が正から負に移動する場合において、正の所定値を+1度に設定し、負の所定値を−2度に設定し、水面角が負から正に移動する場合において、負の所定値を−1度に設定し、正の所定値を+2度に設定してもよい。
なお、整数に限定されず、0.1度刻みの値であってもよい。
(7)
第7の発明にかかるアクティブ制振装置は、第3の発明にかかるアクティブ制振装置において、制御部は、加速度制御の制御量と荷重センサ制御の制御量とを一定の比率で重畳させてもよい。
その結果、加速度制御の制御量と荷重センサ制御の制御量とを重畳させることができ、液体の水位変化を効率よく抑制することができる。
(8)
他の局面に従うアクティブ制振装置の制御方法は、荷台内の液体に加わる揺動をアクチュエータにより制振するアクティブ制振装置の制御方法であって、荷台の重心を囲む荷台の下部の多角形の頂点位置にそれぞれ配設されたアクチュエータにより移動させるアクチュエータ工程と、アクチュエータにかかる荷重を検出する荷重センサ工程と、荷重センサ工程からのデータに基づいてアクチュエータ工程のアクチュエータを制御する制御工程と、を含み、制御工程は、荷重センサ工程により液体の水位変化を検出し、水位変化を抑制するようアクチュエータを制御する荷重センサ制御工程を実施するものである。
本発明者は、荷重センサのデータから液体の水位変化を検出することができることを見出した。その結果、荷重センサのデータの変化に基づいて、アクチュエータを駆動させて、主となる揺動を制振でき、水位変化を抑制することができる。
(A)
発明にかかるアクティブ制振装置は、移動体は、荷台を有し、物体は、荷台に載置され、重心を囲む荷台の下部の多角形の頂点位置にそれぞれアクチュエータが配設されてもよい。
この場合、移動体の荷台の重心を囲む荷台の下部の多角形の頂点位置にそれぞれアクチュエータが配設される。例えば、多角形が3角形の場合には、最小3個のアクチュエータが配設され、多角形が4角形の場合には、4個のアクチュエータが配設され、多角形がn(nは、任意の整数)角形の場合には、n個のアクチュエータが配設される。その結果、確実に荷台の揺動を制御することができる。
(B)
発明にかかるアクティブ制振装置は、物体の固有振動数を任意に設定可能とする設定部をさらに含んでもよい。
この場合、設定部により物体の固有振動数を任意に設定することができる。その結果、目標とする揺動(振動)を容易に制振することができる。
(C)
発明にかかるアクティブ制振装置は、移動体の稼働前に、アクチュエータを予備稼働させて物体の挙動を検出する挙動検出部と、挙動検出部で検出した物体の挙動から物体の固有振動数を推定する推定部と、をさらに含み、制御部は、推定部により推定された固有振動数に応じてアクチュエータを制御してもよい。
この場合、挙動検出部により移動体の稼働前にアクチュエータを予備稼働させることができる。また、予備稼働させることにより物体の固有振動数を推定することができる。その結果、制御部は、物体の内容物または物体自身が変化した場合であっても、随時適切に揺動(振動)を制御することができる。
具体的には、スロッシング現象等を抑制することができる。
(D)
発明にかかるアクティブ制振装置は、挙動検出部は、アクチュエータにかかる荷重を検出する荷重センサまたは物体を撮像する撮像装置からなってもよい。
この場合、挙動検出部は、荷重センサまたは撮像装置からなってもよい。その結果、確実に物体の挙動を検出することができる。例えば、物体が個体の場合には、個体の揺れを検出することができ、物体が液体の場合でも、液体の揺れを検出することができる。
(E)
他の局面にかかるアクティブ制振装置の制御方法は、移動体に搭載した物体に加わる揺動をアクチュエータにより制振するアクティブ制振装置の制御方法であって、物体に加わる加速度を検出する加速度検出工程と、加速度検出工程により検出された加速度のうち、物体の固有振動数の2倍超過の周波数成分をカットするフィルタ工程と、フィルタ工程を通過した周波数成分の加速度の向きが物体に対して垂直となるように、アクチュエータを制御する制御工程と、を含むものである。
この場合、加速度検出工程により検出された物体の固有振動数の2倍超過の周波数成分をフィルタ工程によりカットする。そして、そのカット処理を行った周波数成分の加速度の向きが、物体に対して垂直となるように制御工程により制御を行う。
その結果、固有振動数の2倍超過の周波数成分をカットすることにより、物体の一次共振周波数を主に制振することができる。したがって、固有振動数の2倍以下の周波数成分に焦点をあてて、制御を行うことにより、確実に移動体における物体の主となる揺動を制振することができる。
本実施の形態にかかるアクティブ制振装置を自動車の荷台に適用した一例を示す模式図である。 図1のアクティブ制振装置の一例を示す模式図である。 アクティブ制振装置の構成の一例を示す模式図である。 荷重センサおよび水位変化の相関性を示す図である。 本実施の形態にかかる制御の一例を示すフローチャートである。 挙動検出処理の一例を示すフローチャートである。 ステップS3の制御処理の一例を示すフローチャートである。 本実施の形態にかかる制御処理の一例を示す模式図である。 加速度制御処理の一例を示すフローチャートである。 荷重センサ制御処理の一例を示すフローチャートである。 本実施の形態にかかる制御処理の他の例を示す模式図である。 本実施の形態にかかる制御処理のさらに他の例を示す模式図である。 本実施の形態にかかる制御処理のさらに他の例を示す模式図である。 第2の実施の形態にかかるアクティブ制振装置を液体タンクに適用した一例を示す模式図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付す。また、同符号の場合には、それらの名称および機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さないものとする。
(第1の実施の形態)
まず、図1は本実施の形態にかかるアクティブ制振装置100を自動車の荷台550に適用した一例を示す模式図であり、図2は、図1のアクティブ制振装置100の一例を示す模式図であり、図3は、図1および図2のアクティブ制振装置100の構成の一例を示す模式図である。
図1に示すように、アクティブ制振装置100は、自動車500に適用される。アクティブ制振装置100は、自動車500の本体と荷台550との間に配設される。本実施の形態にかかる自動車500は、活魚運搬車の一例である。
次いで、アクティブ制振装置100の具体例について説明を行う。
図2および図3に示すように、アクティブ制振装置100は、アクチュエータ140、荷重センサ145、加速度センサ300、設定部310、ローパスフィルター320、および制御部400を含む。
アクチュエータ140は、アクチュエータ110、アクチュエータ120、およびアクチュエータ130からなる。
また、荷重センサ145は、荷重センサ115、荷重センサ125、荷重センサ135からなる。
アクチュエータ110のシリンダには、荷重センサ115が設けられ、アクチュエータ120のシリンダには、荷重センサ125が設けられ、アクチュエータ130のシリンダには、荷重センサ135が設けられる。
次いで、図2に示すように、自動車500の進行方向をx方向と仮定し、自動車500の右側方向をy方向と仮定し、自動車500の鉛直上方向をz方向と仮定する。また、x軸の時計周り方向をロール方向と仮定し、y軸の時計周り方向をピッチ方向と仮定する。
本実施の形態においては、自動車500の進行方向のx方向において、アクチュエータ130が配置され、自動車500の進行方向のx方向と逆方向に一定間隔で、アクチュエータ110およびアクチュエータ120が設けられる。
また、アクチュエータ120は、自動車500の左方向(y方向と逆方向側)に設けられ、アクチュエータ110は、自動車500の右方向(y方向側)に設けられる。
したがって、図2に示すように、アクチュエータ110、120、130のピストンロッド側が、荷台550の下面に対して2等辺三角形の頂点Aa,Ab,Acにそれぞれ配置される。2等辺三角形の辺Aa−Acと辺Aa−Abとの角度Θは、Θ=π/3であり、2等辺三角形の辺Ab−Acと辺Aa−Abとの角度Θは、Θ=π/3である。
また、アクチュエータ110、120、130のシリンダ側が、自動車500の本体に上述の2等辺三角形よりも大きな2等辺三角形の頂点にそれぞれ設けられる。
その結果、アクチュエータ110、120、130は、所定の角度、例えば、1度から40度の範囲内、例えば、5度傾斜して設けられる。
なお、上記の自動車500の本体とは、フレーム、荷台550の下方または車軸等を意味する。
また、アクチュエータ110のシリンダに設けられた荷重センサ115、アクチュエータ120のシリンダに設けられた荷重センサ125、アクチュエータ130のシリンダに設けられた荷重センサ135は、荷台550の荷重をそれぞれ検出することができる。
また、2等辺三角形Aa,Ab,Acの重心位置Agには、加速度センサ300が設けられる。
また、図1および図2に示した本実施の形態にかかる荷台550には、海水および鮮魚等が収容された水槽が積載される。
例えば、アクティブ制振装置100を設けた自動車500が活魚運搬車の場合、荷台550である水槽内の水のスロッシング現象を軽減し、水槽内の魚に疲労を与えず輸送可能であり、魚体同士の擦れによる斃死を防止して生存率を高め、また擦れ傷による商品価値低下を防止できる。加えて自動車500の平均走行速度を上げることで輸送効率向上が可能となる。
また、本実施の形態においては、自動車500が活魚運搬車であることとしているが、これに限定されず、その他の医療機器、光学機器、検査測定機器、半導体製造装置等の精密機器を安心確実に輸送する精密機器運搬車であってもよく、ペット、競走馬等の動物の運搬車、イチゴ、メロン等のデリケートな食材の輸送車、その他任意の車両であってもよい。さらに、医療、介護の分野においては、救急車、福祉車両に搭載して、救急患者および要介護者に与える影響を低減させて、搬送することができる。
次に、図4は、荷重センサ115、125、135および荷台550の水位変化の相関性を示す図である。図4の縦軸は振幅または荷重センサ115、125、135の感度を示し、横軸は時間を示す。なお、水位変化は、荷台550の上端部の各辺の中央部に液面レベルセンサを取り付けて計測した。
図4の、変化Aは、荷重センサ135を2倍し、原点のオフセットを行ったものである。変化Bは、荷重センサ115と荷重センサ125を足し合わせたものである。変化Cおよび変化Dは、液面レベルセンサの計測結果である。
図4に示すように、発明者は、変化Aと変化Cとの位相が一致し、振幅の大きさ比率が一定で表れることを見出した。また、発明者は、変化Bと変化Dとの位相が一致し、振幅の大きさ比率が一定で表れることを見出した。
その結果、荷重センサ115、125、135を用いて水位変化を観察することができることを見出した。
(制御のフローチャート)
図5は、本実施の形態にかかる制御の一例を示すフローチャートである。
図5に示すように、制御部400は、所定のイベントが発生したか否かを判定する(ステップS1)。ここで、所定のイベントとは、自動車500のエンジンをスタートした場合である。すなわち、エンジンを始動させた場合に、所定のイベントが発生されたと判定する。なお、エンジンを始動させた後のエンジンがかかっている状態は、所定のイベントが発生していないと判定する。
所定のイベントが発生されたと判定した場合、制御部400は、後述する挙動検出処理を実施する(ステップS2)。
一方、所定のイベントが発生されていないと判定した場合、制御部400は、後述する制御処理を実施する(ステップS3)。
そして、ステップS2またはステップS3の処理が終了した場合、再度ステップS1に戻り処理を繰り返し行う。
本実施の形態においては、ステップS1からステップS3までの処理を繰り返し行うこととしているが、エンジンが切られた場合、処理を停止してもよい。
また、本実施の形態においては、所定のイベントが、自動車500のエンジンのスイッチオンであることとしているが、これに限定されず、荷重センサ145の経時変化であってもよく、自動車500がエンジンを停止させたのちに、エンジンを開始させた所定時間後、例えばエンジンを始動させてから5分後等、自動的に実施させてもよく、ドライブギアをDレンジに入れた場合でもよく、スイッチ等を設けてスイッチがオンになった場合でもよく、その他任意の条件であってもよい。
その結果、自動車500の荷台550内の鮮魚および海水量が減った場合でも、都度、ステップS2の挙動検出制御の処理を行うことができるため、的確に荷台550の振動を抑制することができる。
(挙動検出処理)
続いて、図5に示したフローチャートの一例であるアクティブ制振装置100の挙動検出処理について説明を行う。
図6は、挙動検出処理の一例を示すフローチャートである。
図6に示すように、アクティブ制振装置100の制御部400は、アクチュエータ140により強制的に荷台550に小さな振動を与える(ステップS21)。
具体的には、アクチュエータ110、120、130から、荷台550に周波数0.5Hz以上2Hz以下の振動を2秒間程度与える。
次いで、設定部310は、荷重センサ145により荷台550の振動を検出する(ステップS22)。
荷重センサ145により検出された荷台550の振動から、設定部310は、荷台550の積載物の1次固有振動数を推定する(ステップS23)。
本実施の形態においては、水槽内の水に対する1次固有振動数を推定する。
次いで、設定部310は、推定された1次固有振動数から、2次固有振動数を推定する(ステップS24)。なお、2次固有振動数が荷重センサ145により検出された場合、設定部310は、検出された2次固有振動数を採用する。
続いて、設定部310は、ローパスフィルター320に2次固有振動数超過の周波数成分をカットするように設定する(ステップS25)。
加速度センサ300から得られた加速度は、ローパスフィルター320により2次固有振動数以下の周波数成分のみにされ、制御部400に与えられる。
制御部400は、2次固有振動数以下の周波数成分のみに基づいて、後述するように、アクチュエータ140を稼働させて荷台550の制御処理を行う。
なお、本実施の形態においては、小さな振幅で振動数を変化させて振動させることとしているが、これに限定されず、高調波域で振動させる、または、任意の周波数域で振動させる、または、アクチュエータを用いてインパルス(軽い衝撃)を与えるなど、1次固有振動数が検出または推定できればよい。
また、本実施の形態においては、ステップS22の処理において、荷重センサ145により振動を検出することとしているが、これに限定されず、荷台550の上方から撮像可能な撮像機器、カメラ等を用いて、画像処理により実施してもよく、その他の任意の手法で検出してもよい。
(制御処理)
続いて、図5に示したステップS3の制御処理について説明を行う。本実施の形態においては、ピッチとロールとの水面角を推定し、制御角が±1度以下の範囲内の場合、荷重センサ制御を行い、制御角が±1度超過の場合、加速度制御を行う。
図7は、ステップS3の制御処理の一例を示すフローチャートであり、図8は、本実施の形態にかかる制御処理の一例を示す模式図である。
図7および図8に示すように、制御部400は、加速度制振の制御角が±1度以下の範囲であるか否かを判定する(ステップS101)。次に、制御部400は、加速度制振の制御角が±1度超過の範囲であると判定した場合、加速度制振制御を行う(ステップS102)。一方、制御部400は、加速度制振の制御角が±1度以下の範囲であると判定した場合、荷重センサ制御を行う(ステップS103)。
以下、加速度制御について説明を行い、その後、荷重センサ制御について説明を行う。
(加速度制御)
図9は、ステップS102の加速度制御処理の一例を示すフローチャートである。
図9に示すように、制御部400は、加速度センサ300からx軸、y軸、z軸の3軸の加速度を受信する(ステップS31)。
なお、制御部400が受信する信号は、加速度センサ300から直接ではなく、ローパスフィルター320を介して受信しているため、カットオフ周波数でカットされた信号が制御部400へ与えられる。
続いて、制御部400は、受信した当該加速度信号をAD(アナログ−デジタル、以下、単にADと略記する。)変換する(ステップS32)。
なお、本実施の形態にかかるサンプリング周波数は10Hz、すなわち、各加速度のサンプリング周期が、0.1secであるとしている。また、制御部400における制御周期は、0.5secとしている。
以下、具体的に、加速度センサ300から入力した加速度をAinと仮定する。
また、x軸における加速度をAxin、y軸における加速度をAyin、z軸における加速度をAzinと定義する。
これらの加速度センサ300から入力された加速度Ainは、水面の揺れに対してノイズ成分を含むため、ローパスフィルター320によるローパス処理を行う(ステップS33)。ここで、ローパス処理後の加速度をAfilterと定義する。
ここで、ローパスフィルター320は、4次FIR(Finite Impulse Response)フィルタである。
Figure 0006706974
ここで、n=4、フィルタ係数とすると、
Figure 0006706974
上記の数2のn時点の加速度は、n時点から単位時間毎の4個分前までのデータで計算されることを意味している。したがって、上記のローパスフィルターは、サンプリング周期が、0.1secであることから、カットオフ周波数1Hzとなる。
次いで、AD変換された加速度Afilterから荷台550内の液面角度Θを演算する(ステップS34)。
X軸加速度をAx、Y軸加速度をAy、Z軸加速度をAzであると定義すると、ロール方向の液面角度をΘrollは以下の式で表される。
Figure 0006706974
Figure 0006706974
また、ピッチ方向の液面角度をΘPitchは、以下の式で表される。
Figure 0006706974
制御部400は、以上のロール方向の液面角度Θrollおよびピッチ方向の液面角度ΘPitchに基づいて、機構変換を行う(ステップS35)。
次に、制御部400は、機構変換した制御信号を、アクチュエータ110、120、130に与える(ステップS36)。
ここで、ステップS35またはステップS36の処理において、具体的には、重心静止のロール動作において、アクチュエータ120およびアクチュエータ130を同一JOG速度で互いに逆方向に駆動させる。その結果、ロール方向の液面角度Θrollを打ち消すことができる。なお、ここで、JOG速度とは、シリンダを動作させる速度を意味する。
また、重心静止のピッチ動作において、アクチュエータ130をピッチ方向の液面角度ΘPitchに応じた制御のJOG速度で駆動させ、アクチュエータ130と逆方向に、アクチュエータ110と120を、液面角度ΘPitchに応じた制御の2分の1のJOG速度で駆動させる。
なお、本実施の形態においては、AD変換後にローパスフィルター320による処理を実施しているが、これに限定されず、アナログ信号においてローパス処理を行ってもよい。
(荷重センサ制御)
図10は、ステップS103の荷重センサ制御処理の一例を示すフローチャートである。
図10に示すように、制御部400は、荷重センサ145の個々のデータから第1時間の水位を検出する。(ステップS41)。
次いで、制御部400は、荷重センサ145の個々のデータから第2時間の水位を検出する。(ステップS42)。
制御部400は、荷重センサ145のデータから第1時間の水面角を推定する(ステップS43)。次いで、制御部400は、第2時間の水面角を推定し、水面角の変化を検出する(ステップS44)。具体的に第1時間と第2時間との差は0.1secである。なお、本実施の形態においては第1時間と第2時間との差は0.1secとしているが、これに限定されず、0.01sec、0.05sec等、任意の時間であってもよい。
ここで、ステップS43、S44における荷重センサ制御におけるロール方向の液面角度およびピッチ方向の液面角度について説明を行う。
荷重センサ135からの入力を入力Fa、荷重センサ125からの入力を入力Fb、荷重センサ115からの入力を入力Fcと定義する。
次いで、第1時間および第2時間の入力Fa、Fb、Fcから荷台550内の液面角度の変化Θを演算する。ロール方向の液面角度の変化ΔΘrollは以下の式で表される。
Figure 0006706974
また、ピッチ方向の液面角度をΔΘPitchは、以下の式で表される。
Figure 0006706974
なお、数5および数6のKr、Kpは、係数である。
ここで、本実施の形態にかかる荷重センサ制御の制振制御アルゴリズムにおいて、推定した水面角の差分値(Δtan-1)から、制御量(=制御角ΔθRoll、ΔθPitch)を算出する場合に、掛合わせる荷重制御係数Kr、Kpの値を、全荷重値(=Fa+Fb+Fc)の値に比例して調整している。すなわち、荷重センサ制御における係数を全荷重値が大きければ大きく設定し、小さければ小さく設定することができる。
この場合、全体の水量(静止時の水位)に応じて、制御量を適正化することができる。その結果、無駄に波立たせず、制振性能を向上させることができる。
すなわち、全荷重値は全体の水量(静止時の水位)と比例しており、水位が高いときは制御量を大きく、水位が低いときは制御量を小さくすることで、適正に制振を行うことができる。即ち、水深が深い(水量が多い)時は、波のエネルギーも大きいので、制振エネルギーも多く必要で、制御量を大きくし、水深が浅い(水量が少ない)時は、波のエネルギーも小さいので、制振エネルギーも少なくてもよく、制御量を小さくすることで、無駄なスロッシングの発生を抑制することができる。
制御部400は、以上のロール方向の液面角度の変化ΔΘrollおよびピッチ方向の液面角度の変化ΔΘPitchに基づいて、機構変換を行う(ステップS45)。
次に、制御部400は、機構変換した制御信号を、アクチュエータ110、120、130に与える(ステップS46)。
具体的に、制御部400は、ステップS46の処理において、荷重センサ135の水位が上昇方向の場合には、アクチュエータ130を下降させる、および/またはアクチュエータ110、120を上昇させるように制御する。
一方、制御部400は、荷重センサ135の水位が下降方向の場合には、アクチュエータ130を上昇させる、および/またはアクチュエータ110、120を下降させるように制御する。
なお、荷重センサ制御のメリットとして、基本次数のスロッシングに高次のスロッシングが重畳している場合は、壁面での波高は低周波数の波高成分に高周波数のさざ波状の波高が重畳している上、両者は、位相関係がバラバラである。したがって、壁面の波高でスロッシングの助長につながる場合も考えられる。それに対し、容器に加わる荷重で制御を行う意図、局所的な細かい波立成分がアクチュエータ110、120、130の荷重センサ145に及ぼす荷重は、時間的および空間的に積分されて平滑化されている。すなわち、ローパスフィルター320をかけたことと同様な効果が生じることとなり、対象とする基本次数のスロッシングの抑制が可能となることがあげられる。
次に、図11は、本実施の形態にかかる制御処理の他の例を示す模式図である。
図11に示すように、制御部400は、加速度制御による制御量および荷重センサ制御による制御量を所定の比率で重畳してもよい。
次に、図12は、本実施の形態にかかる制御処理のさらに他の例を示す模式図である。
図12に示すように、制御部400は、加速度制振の制御角が±1度超過の範囲であると判定した場合、加速度制振の制御角の絶対値が零に近づくにつれて直線的に加速度制御による制御量を低減させ、荷重センサ制御による制御量を増加させてもよい。
なお、上記の実施の形態においては、直線的に制御量を変化させることとしているが、これに限定されず、二次曲線的または多段階で制御量を変化させてもよい。
次いで、図13は、本実施の形態にかかる制御処理のさらに他の例を示す模式図である。
図13に示すように、制御部400は、加速度制振の制御角が+側から零側の場合に、+2度で加速度制御から荷重センサ制御に変化し、加速度制振の制御角が零側から−側の場合に、−1度で荷重センサ制御から加速度制御に変化し、加速度制振の制御角が−側から零側の場合に、−2度で加速度制御から荷重センサ制御に変化し、加速度制振の制御角が零側から+側の場合に、+1度で荷重センサ制御から加速度制御に変化させてもよい。
その結果、制御部400は、ヒステリシス制御を実施することができる。
(第2の実施の形態)
次に、図14は、第2の実施の形態にかかるアクティブ制振装置100を液体タンク800に適用した一例を示す模式図である。第2の実施の形態にかかるアクティブ制振装置100は、第1の実施の形態にかかるアクティブ制振装置100と異なる点についてのみ説明を行う。
第2の実施の形態にかかるアクティブ制振装置100は、液体タンク800と地面Gとを繋ぐ支持部材810の間に設けられる。
続いて、第2の実施の形態にかかるアクティブ制振装置100においては、図4に示したステップS3の制御処理として、ピッチとロールとの水面角を推定し、制御角が±2度以下の範囲内の場合、荷重センサ制御を行い、制御角が±2度超過の場合、加速度制御を行う。
その結果、液体タンク800内の液面のスロッシング現象を抑制することができる。
以上のように、本実施の形態にかかるアクティブ制振装置100においては、加速度制御と荷重センサ制御とを組み合わせて制御を行うことができる。その結果、確実に自動車500における荷台550の主となる揺動を制振することができる。
また、本発明者は、荷重センサ145のデータから液体の水位変化を検出することができることを見出した。その結果、荷重センサ145のデータの変化に基づいて、アクチュエータ110、120、130を駆動させて、主となる揺動を制振でき、水位変化を抑制することができる。
また、荷重センサ145とは別に、カメラ等を設けてもよい。その結果、より確実に荷台550の挙動を検出することができる。
さらに、本発明にかかるアクティブ制振装置100においては、防災関連の分野においては、制振または免震機器への適用も可能である。
なお、図1に示すように、アクティブ制振装置100は、自動車500の荷台550に固定したこととしているが、これに限定されず、車輪または無限軌道を有する移動体のフレーム等に固定して設置してもよい。
また、図2に示すように、アクティブ制振装置100は、加速度センサ300を、荷台550の下面の2等辺三角形Aa,Ab,Acの重心位置Agに設けているが、自動車500の本体の大きな2等辺三角形の重心位置に設けて、加速度を検出して、制御してもよい。
本発明においては、自動車500が「移動体」に相当し、水槽が「物体」に相当し、水槽内の液体が「液体」に相当し、アクチュエータ140が「アクチュエータ」に相当し、アクティブ制振装置100が「アクティブ制振装置」に相当し、加速度センサ300が「加速度検出部、加速度検出工程」に相当し、ローパスフィルター320が「フィルタ部、フィルタ工程」に相当し、制御部400が「制御部」に相当し、荷台550が「荷台」に相当し、頂点Aa,Ab,Acが「多角形の頂点位置」に相当し、設定部310が「設定部」に相当し、荷重センサ145が「挙動検出部」に相当し、設定部310が「推定部」に相当し、荷重センサ145が「荷重センサ」に相当し、図5、図6、図7、図9、図10のフローチャートが「制御工程」に相当し、図5、図6、図7、図9、図10のフローチャートが「アクティブ制振装置の制御方法」に相当する。
本発明の好ましい一実施の形態は上記の通りであるが、本発明はそれだけに制限されない。本発明の精神と範囲から逸脱することのない様々な実施形態が他になされることは理解されよう。さらに、本実施形態において、本発明の構成による作用および効果を述べているが、これら作用および効果は、一例であり、本発明を限定するものではない。
100 アクティブ制振装置
140 アクチュエータ
145 荷重センサ
300 加速度センサ
310 設定部
320 ローパスフィルター
400 制御部
500 自動車
550 荷台
Aa,Ab,Ac 頂点

Claims (8)

  1. 液体に加わる揺動をアクチュエータにより制振するアクティブ制振装置であって、
    前記液体を載置する荷台と、
    前記荷台の重心を囲む前記荷台の下部の多角形の頂点位置にそれぞれ配設された前記アクチュエータと、
    前記アクチュエータにかかる荷重を検出する荷重センサと、
    前記荷重センサからのデータに基づいて前記アクチュエータを制御する制御部と、を含み、
    前記制御部は、前記荷重センサにより前記液体の水位変化を検出し、前記水位変化を抑制する荷重センサ制御を実施する、アクティブ制振装置。
  2. 前記制御部は、一の前記アクチュエータおよび前記荷重センサの上側部における前記液体の前記荷台における水位変化が上昇傾向の場合に、前記アクチュエータを下降方向に稼働させ、一の前記アクチュエータおよび前記荷重センサの上側部における前記液体の前記荷台における水位変化が下降傾向の場合に、前記アクチュエータを上昇方向に稼働させて荷重センサ制御を行う、請求項1記載のアクティブ制振装置。
  3. 液体に加わる加速度を検出する加速度検出部と、
    前記加速度検出部により検出された加速度のうち、前記物体の固有振動数の2倍超過の周波数成分をカットするフィルタ部と、をさらに含み、
    前記制御部は、前記フィルタ部を通過した周波数成分の加速度の向きが前記液体の液面に対して垂直となるように前記アクチュエータを制御する加速度制御、および前記荷重センサによる水位変化を抑制する荷重センサ制御を行う、請求項1または2記載のアクティブ制振装置。
  4. 前記制御部は、加速度制振の制御角が所定の値超過の場合に前記加速度制御を行い、前記加速度制振の制御角が所定の値以下の場合に、前記荷重センサ制御を行う、請求項3記載のアクティブ制振装置。
  5. 前記制御部は、加速度が所定の範囲内において、前記加速度制御の制御量と前記荷重センサ制御の制御量とを変化させた、請求項3記載のアクティブ制振装置。
  6. 前記制御部は、前記所定の範囲内において、加速度が正側の所定値から零まで変化する場合と、負側の所定値から零まで変化する場合との制御量を変化させ、ヒステリシス制御を行う、請求項4または5記載のアクティブ制振装置。
  7. 前記制御部は、前記加速度制御の制御量と前記荷重センサ制御の制御量とを一定の比率で重畳させた、請求項3記載のアクティブ制振装置。
  8. 荷台内の液体に加わる揺動をアクチュエータにより制振するアクティブ制振装置の制御方法であって、
    前記荷台の重心を囲む前記荷台の下部の多角形の頂点位置にそれぞれ配設された前記アクチュエータにより移動させるアクチュエータ工程と、
    前記アクチュエータにかかる荷重を検出する荷重センサ工程と、
    前記荷重センサ工程からのデータに基づいて前記アクチュエータ工程の前記アクチュエータを制御する制御工程と、を含み、
    前記制御工程は、前記荷重センサ工程により前記液体の水位変化を検出し、前記水位変化を抑制するよう前記アクチュエータを制御する荷重センサ制御工程を実施する、アクティブ制振装置の制御方法。
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