JP6700833B2 - 電子写真感光体、電子写真感光体の製造方法、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 - Google Patents
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Description
前記ポリカーボネート樹脂の重量平均分子量が、32,000以上98,000以下であり、
前記ポリカーボネート樹脂に占める、前記A群から選択される構造単位の含有比率が、20mol%以上80mol%以下である。
A群から選択される構造単位の中でも、下記式(A−301)〜(A−305)で示される構造単位を有するポリカーボネート樹脂を用いることが、かぶり抑制効果及び電気特性の向上の観点から好ましい。このような構造単位を有するポリカーボネート樹脂を用いることで、電荷輸送層において、樹脂同士の距離や、樹脂と電荷輸送物質間の距離が均一になり、機械的強度や、電気特性が向上すると考えられる。
B群から選択される構造単位の中でも、下記式(B−103)、(B−110)〜(B−112)で示される構造単位を有するポリカーボネート樹脂を用いることが、かぶり抑制効果及び電気特性の観点から好ましい。このような構造単位を有するポリカーボネート樹脂を用いることで、電荷輸送層において、樹脂同士の距離や、樹脂と電荷輸送物質間の距離が均一になり、機械的強度や、電気特性が向上すると考えられる。
K=(4π/3)×(α/V)
ε=(1+2K)/(1−K)
ここで、Vは密度汎関数計算B3LYP/6−31G(d,p)による構造最適化計算後に得られた安定構造における分子体積であり、αは構造最適化計算後に得られた安定構造における制限Hartree−Fock法計算(基底関数は6−31G(d,p))による分極率である。複数の構造単位を有するポリカーボネート樹脂(例えば、共重合体)の場合、各構造単位の比誘電率に含有比率を乗じて、合計した値である。例えば、例示化合物1921の場合、構造単位(A−301)の比誘電率は2.11、構造単位(B−301)の比誘電率は2.20である。この値から例示化合物1921の含有比率から、比誘電率は2.16と計算できる。本発明においては、比誘電率εが、2.15以下であることが好ましく、2.13以下であることがより好ましい。
A群から選択される構造単位と、B群から選択される構造単位を有するポリカーボネート樹脂の具体例と、その比誘電率を表1〜3に示す。
一例として、例示化合物1921の合成方法を以下に示す。その他のポリカーボネート樹脂は、以下の(例示化合物1921の合成方法)において、A群構造原材料とB群構造原材料の種類と添加量を適宜変えることにより合成可能である。また、樹脂の重量平均分子量は、分子量調節剤の添加量を適宜変えることにより調整可能である。
5質量%の水酸化ナトリウム水溶液1100mlに、A群構造原材料として1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルプロパン(和光純薬工業株式会社製、製品コード131―11331)を47.5g(0.196mol)と、B群構造原材料として4,4′−ジヒドロキシビフェニル(東京化成工業株式会社製、製品コードB0464)を38.0g(0.204mol)と、ハイドロサルファイト0.1gを溶解した。これにメチレンクロライド500mlを加えて攪拌しつつ、15℃に保ちながら、次いでホスゲン60gを60分で吹き込んだ。
ホスゲン吹き込み終了後、分子量調節剤としてp−t−ブチルフェノール(東京化成工業株式会社製、製品コードB0383)1.3gを加えて攪拌して、反応液を乳化させた。乳化後0.4mlのトリエチルアミンを加え、23℃にて1時間攪拌し、重合させた。
重合終了後、反応液を水相と有機相に分離し、有機相をリン酸で中和し、洗液(水相)の導電率が10μS/cm以下になるまで水洗を繰り返した。得られた重合体溶液を、45℃に保った温水に滴下し、溶媒を蒸発除去して白色粉末状沈殿物を得た。得られた沈殿物を濾過し、110℃、24時間乾燥して、A群構造単位A−301とB群構造単位B−201の共重合からなる例示化合物1921のポリカーボネート樹脂を得た。
本発明の電子写真感光体は、支持体と、電荷発生層と、表面層である電荷輸送層とをこの順に有する。支持体と電荷輸送層との間にその他の層を設けてもよい。以下、各層について説明する。
本発明において、支持体は、導電性を有する導電性支持体であることが好ましい。導電性支持体としては、例えば、アルミニウム、鉄、ニッケル、銅、金などの金属又は合金で形成される支持体や、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリイミド樹脂、ガラスなどの絶縁性支持体上に、アルミニウム、クロム、銀、金などの金属の薄膜;酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛などの導電性材料の薄膜;銀ナノワイヤーを加えた導電性インクの薄膜を形成した支持体が挙げられる。
本発明において、支持体の上に導電層を設けてもよい。導電層を設けることで、支持体のムラや欠陥の被覆、干渉縞の防止が可能となる。導電層の平均膜厚は5μm以上40μm以下であることが好ましく、10μm以上30μm以下であることがより好ましい。
本発明において、支持体又は導電層の上に、下引き層を設けてもよい。下引き層を設けることで、バリア機能と接着機能が高まる。下引き層の平均膜厚は、0.3μm以上5.0μm以下であることが好ましい。
本発明において、支持体と電荷輸送層との間に、電荷発生層を有する。電荷発生層は、電荷輸送層に隣接していることが好ましい。電荷発生層の膜厚は、0.05μm以上1μm以下であることが好ましく、0.1μm以上0.3μm以下であることがより好ましい。
具体的には、N−メチルホルムアミド、N−プロピルホルムアミド、N−ビニルホルムアミドが挙げられる。
本発明において、電荷輸送層は、電荷輸送物質、及び、A群から選択される構造単位と、B群から選択される構造単位と、を有するポリカーボネート樹脂を含有する。更に、トナーの転写効率を上げる目的で離型剤や、汚れなどを抑制する目的で指紋付着防止剤や、削れを抑制する目的でフィラーや、潤滑性を向上させる目的で潤滑剤などを含有してもよい。
以下、(CTM−1)の例示化合物を示す。
以下、(CTM−2)の例示化合物を示す。
以下、(CTM−3)の例示化合物を示す。
以下、(CTM−4)の例示化合物を示す。
以下、(CTM−5)の例示化合物を示す。
以下、(CTM−6)の例示化合物を示す。
以下、(CTM−7)の例示化合物を示す。
図1は、本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成の一例を示す図である。
電荷発生物質として用いるガリウムフタロシアニン結晶を以下の通り合成した。
窒素フローの雰囲気下、フタロニトリル5.46部及びα−クロロナフタレン45部を反応釜に投入した後、加熱し、温度30℃まで昇温させた後、この温度を維持した。次に、この温度(30℃)で三塩化ガリウム3.75部を投入した。投入時の混合液の水分値は150ppmであった。その後、温度200℃まで昇温させた。次に、窒素フローの雰囲気下、温度200℃で4.5時間反応させた後、冷却し、温度150℃に達したときに生成物を濾過した。得られた濾過物をN,N−ジメチルホルムアミドを用いて温度140℃で2時間分散洗浄した後、濾過した。得られた濾過物をメタノールで洗浄した後、乾燥させ、クロロガリウムフタロシアニン(ClGa)を4.65部(収率71%)得た。
上記で得たヒドロキシガリウムフタロシアニンGa−0 0.5部と、N−メチルホルムアミド10部を、直径0.8mmのガラスビーズ20部と共にボールミルでミリング処理を室温(23℃)下、120rpmの条件で300時間行った。この分散液からガリウムフタロシアニン結晶をN,N−ジメチルホルムアミドを用いて取り出し、濾過し、濾過器上をテトラヒドロフランで十分に洗浄した。濾取物を真空乾燥させて、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶Ga−1を0.45部得た。得られた結晶の粉末X線回折図を図2に示す。
上記(ガリウムフタロシアニン結晶Ga−1の合成)において、N−メチルホルムアミド10部をN,N−ジメチルホルムアミド10部に、ミリング処理時間を300時間から400時間に変更した以外は同様にして、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶Ga−2を0.40部得た。得られたGa−2の粉末X線回折は、図2と同様であった。また、NMR測定により、Ga−2結晶内に、プロトン比率から換算し、N,N−ジメチルホルムアミドが1.4質量%含有されていることが確認された。
上記(ガリウムフタロシアニン結晶Ga−1の合成)において、N−メチルホルムアミド10部をN,N−プロピルホルムアミド10部に、ミリング処理時間を300時間から500時間に変更した以外は同様にして、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶Ga−3を0.40部得た。得られたGa−3の粉末X線回折は、図2と同様であった。また、NMR測定により、Ga−3結晶内に、プロトン比率から換算し、N−プロピルホルムアミドが1.4質量%含有されていることが確認された。
上記(ガリウムフタロシアニン結晶Ga−1の合成)において、N−メチルホルムアミド10部をN,N−ビニルホルムアミド10部に、ミリング処理時間を300時間から100時間に変更した以外は同様にして、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶Ga−4を0.40部得た。得られたGa−4結晶の粉末X線回折は、図2と同様であった。また、NMR測定により、Ga−4結晶内に、プロトン比率から換算し、N−ビニルホルムアミドが1.8質量%含有されていることが確認された。
上記で得たクロロガリウムフタロシアニン(ClGa)0.5部を直径0.8mmのガラスビーズ20部と共にボールミルで乾式ミリング処理を室温(23℃)下で40時間行った。そこにN,N−ジメチルホルムアミド10部を加え湿式ミリング処理を室温(23℃)下で100時間行った。この分散液からガリウムフタロシアニン結晶をN,N−ジメチルホルムアミドを用いて取り出し、濾過し、濾過器上をテトラヒドロフランで十分に洗浄した。濾取物を真空乾燥させて、クロロガリウムフタロシアニン結晶Ga−5を0.44部得た。得られた結晶の粉末X線回折図を図3に示す。
上記(ガリウムフタロシアニン結晶Ga−1の合成)において、ミリング処理時間を400時間から48時間に変更した以外は同様にして、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶Ga−6を0.46部得た。測定により、Ga−6結晶内に、プロトン比率から換算し、N,N−ジメチルホルムアミドが2.1質量%含有されていることが確認された。
上記(ガリウムフタロシアニン結晶Ga−1の合成)において、N−メチルホルムアミド10部をN,N−ジメチルホルムアミド10部に、ミリング処理時間を300時間から100時間に変更した以外は同様にして、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶Ga−7を0.40部得た。得られた結晶の粉末X線回折図を図4に示す。また、NMR測定により、Ga−7結晶内に、プロトン比率から換算し、N,N−ジメチルホルムアミドが2.2質量%含有されていることが確認された。
以下、電子写真感光体の各層の膜厚は、渦電流式膜厚計Fischerscope(フィッシャーインストルメンツ製)で実測するか、単位面積当たりの質量から比重換算で算出した。
酸化スズで被覆した硫酸バリウム粒子(商品名:パストランPC1、三井金属鉱業製)60部、酸化チタン粒子(商品名:TITANIX JR、テイカ製)15部、レゾール型フェノール樹脂(商品名:フェノライト J−325、大日本インキ化学工業製、固形分70質量%)43部、シリコーンオイル(商品名:SH28PA、東レ・ダウコーニング製)0.015部、シリコーン樹脂(商品名:トスパール120、東芝シリコーン製)3.6部、1−メトキシ−2−プロパノール50部、及び、メタノール50部からなる溶液を、ボールミルで20時間分散処理することによって、導電層用塗布液を調製した。
表4〜6に記載の、導電層の有無、下引き層の種類、電荷発生層に用いる電荷発生物質の種類、電荷輸送層における、樹脂の種類及び重量平均分子量Mw、電荷輸送物質の種類(2種併用の場合はその質量比)、電荷輸送物質と樹脂の部数、溶剤の種類とその部数となるように、上記(実施例1)からそれぞれ変更して電子写真感光体を作製した。尚、例示化合物3001は、B群構造単位B−101(誘電率2.11)の重合体(重量平均分子量が63,000)である。例示化合物3002は、B群構造単位B−201(誘電率2.20)の重合体(重量平均分子量が53,000)である。また、下引き層UCL−2及びUCL−3の形成方法、電荷発生物質CGM−1及びCGM−2を用いた電荷発生層の形成方法を以下に示す。
下記式の電子輸送性化合物(ETM−1)10部、
添加剤として酪酸亜鉛(II)0.2部、
をテトラヒドロフラン100部と1−メトキシ−2−プロパノール100部の混合溶媒に溶解し、下引き層用塗布液を調製した。この下引き層用塗布液を導電層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を30分間160℃で加熱し、乾燥させ、硬化させることによって、膜厚が0.7μmの下引き層UCL−2を形成した。
酸化亜鉛粒子(平均一次粒径:50nm、比表面積:19m2/g、粉体抵抗:4.7×106Ω・cm、テイカ製)100部をトルエン500部に撹拌しながら混合した。これに表面処理剤としてN−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン(商品名:KBM602、信越化学製)1.25部を添加し、6時間攪拌しながら混合した。その後、トルエンを減圧留去して、6時間130℃で乾燥させることによって、表面処理された酸化亜鉛粒子を得た。表面処理された酸化亜鉛粒子75部、上記ブロック化されたイソシアネート化合物(商品名:スミジュール3175、固形分:75質量%、住友バイエルウレタン製)16部、ポリビニルブチラール樹脂(商品名:エスレックBM−1、積水化学工業製)9部、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン(東京化成工業製)1部を、メチルエチルケトン60部とシクロヘキサノン60部の混合溶剤に加えて分散液を調製した。この分散液に、平均粒径1.0mmのガラスビーズを用いて縦型サンドミルにて23℃雰囲気下、回転数1,500rpmで3時間分散処理した。分散処理後、得られた分散液に架橋ポリメタクリル酸メチル粒子(商品名:SSX−103、平均粒径:3μm、積水化学工業製)5部と、シリコーンオイル(商品名:SH28PA、東レ・ダウコーニング製)0.01部を添加して攪拌することで、下引き層用塗布液を調製した。この下引き層用塗布液を支持体上に浸漬塗布して塗膜を形成し、塗膜を40分間160℃で加熱、重合させることによって、膜厚が30μmの下引き層UCL−3を形成した。
CuKα特性X線回折におけるブラッグ角(2θ±0.2°)の27.3°にピークを有するY型オキシチタニウムフタロシアニン結晶(電荷発生物質)12部、ポリビニルブチラール樹脂(商品名:エスレックBX−1、積水化学工業製)10部と、シクロヘキサノン250部を、直径1.0mmのガラスビーズを用いたサンドミルに入れ、3時間分散処理して分散液を調製した。次に、この分散液に酢酸エチル500部を加えることによって、電荷発生層用塗布液を調製した。この電荷発生層用塗布液を、下引き層上に浸漬塗布して塗膜を形成し、得られた塗膜を10分間温度80℃で乾燥することによって、膜厚が0.20μmの電荷発生層を形成した。
電荷発生物質CGM−2として、下記式で表されるビスアゾ顔料15部、
上記で作製した電子写真感光体、又は、電荷輸送層用塗布液を用いて、以下の評価を行った。評価結果を表7〜9に示す。
(保存安定性)
電荷輸送層用塗布液を調製し、24時間攪拌を行った後、密封状態にて温度23℃、相対湿度50%の環境下に1ヶ月間保存した。保存後の電荷輸送層用塗布液を目視にて観察し、保存安定性を評価した。評価基準は以下の通りである。
A:溶け残った固形物が無く、塗布液が透明であった
B:溶け残った固形物は無いが、塗布液に若干の濁りが見られた
C:溶け残った固形物は無いが、塗布液にはっきりと濁りが見られた
D:溶け残った固形物があった。
尚、電荷輸送層用塗布液の保存安定性がD評価だったものは、以下の電子写真感光体の評価が行えなかった。
(かぶり抑制効果)
レーザービームプリンターCP−4525(ヒューレット・パッカード製)を、電子写真感光体の帯電電位(暗部電位)を調整できるように改造し、帯電電位(暗部電位)を−600Vに設定して評価装置として用いた。
AA:かぶり値が1.0未満であった
A:かぶり値が1.0以上1.5未満であった
B:かぶり値が1.5以上2.0未満であった
C:かぶり値が2.0以上2.5未満であった
D:かぶり値が2.5以上5.0未満であった
E:かぶり値が5.0以上であった。
レーザービームプリンターCP−4525(ヒューレット・パッカード製)を、電子写真感光体の帯電電位(暗部電位)及び露光光量を調整できるように改造し、評価装置として用いた。
レーザービームプリンターCP−4525(ヒューレット・パッカード製)を、電子写真感光体の帯電電位(暗部電位)、露光光量及び現像バイアスを調整できるように改造した評価装置Xと、評価装置Xを更にプロセススピード(電子写真感光体の回転速度)が1.5倍早くなるように改造した評価装置Yを用意した。
A:画像濃度差が0.02未満であった
B:画像濃度差が0.02以上0.04未満であった
C:画像濃度差が0.04以上0.06未満であった
D:画像濃度差が0.06以上であった。
上記で作製した電子写真感光体を、レーザービームプリンターCP−4525(ヒューレット・パッカード製)のプロセスカートリッジ(シアン色)にそれぞれ装着し、温度60℃、相対湿度50%環境下で14日間保存した。保存後の電子写真感光体の表面を光学顕微鏡により観察し、更に、評価用画像を目視することで長期保存安定性を評価した。評価用画像は、保存後の電子写真感光体を、別のレーザービームプリンターCP−4525のプロセスカートリッジ(シアン色)にそれぞれ装着して出力した。評価基準は以下の通りである。
A:表面に析出物が全く観測されなかった
B:表面に析出物が若干観測されたが、画質への影響が生じないレベルであった
C:表面に析出物が多数観測されたが、画質への影響が生じないレベルであった。
レーザービームプリンターCP−4525(ヒューレット・パッカード製)を、電子写真感光体の帯電電位(暗部電位)を調整できるように改造し、帯電電位(暗部電位)を−600Vに設定して評価装置として用いた。
A:濃度差が確認できなかった
B:僅かに濃度差があった
C:濃度差があるが、実使用上問題とならないレベルであった
D:濃度差があるが、領域間の境界が鮮明ではなかった
E:明確な濃度差があり、領域間の境界が鮮明になっている部分があった。
2 軸
3 帯電手段
4 露光光
5 現像手段
6 転写手段
7 転写材
8 定着手段
9 クリーニング手段
10 前露光光
11 プロセスカートリッジ
12 案内手段
Claims (8)
- 支持体と、電荷発生層と、電荷輸送物質を含有する電荷輸送層とをこの順に有する電子写真感光体であって、
該電荷輸送層が、該電子写真感光体の表面層であり、
該電荷輸送層が、A群から選択される構造単位と、B群から選択される構造単位と、を有する共重合ポリカーボネート樹脂を含有することを特徴とする電子写真感光体。
<A群:式(103)で示される構造単位>
(式(103)において、R231〜R234は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基を示す。R235とR236は同一であり、炭素数1〜9のアルキル基を示す。i231は0〜3の整数を示す。)
<B群:式(104)、式(105)、式(106)で示される構造単位>
(式(104)において、R241〜R244は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基を示す。Xは単結合、スルホニル基を示す。)
(式(105)において、R251〜R254は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基を示す。R256〜R257は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1あるいは2のアルキル基、アリール基、ハロゲン化アルキル基を示す。)
(式(106)において、R261〜R264は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基を示す。Wは、炭素数5〜12のシクロアルキリデン基を示す。)そして、
前記ポリカーボネート樹脂の重量平均分子量が、32,000以上98,000以下であり、
前記ポリカーボネート樹脂に占める、前記A群から選択される構造単位の含有比率が、20mol%以上80mol%以下である。 - 前記ポリカーボネート樹脂の重量平均分子量が、40,000以上80,000以下である請求項1に記載の電子写真感光体。
- 前記ポリカーボネート樹脂に占める、前記A群から選択される構造単位の含有比率が、20mol%以上70mol%以下である請求項2に記載の電子写真感光体。
- 前記電荷輸送層中の、前記電荷輸送物質の含有量が、前記ポリカーボネート樹脂の含有量に対して、70質量%以下である請求項1乃至3の何れか1項に記載の電子写真感光体。
- 請求項1乃至4の何れか1項に記載の電子写真感光体の製造方法であって、
前記電荷輸送物質と、前記ポリカーボネート樹脂と、双極子モーメントが1.0D以下の溶媒とを含有する電荷輸送層用塗布液の塗膜を形成し、該塗膜を乾燥させることで前記電荷輸送層を形成する工程を有することを特徴とする電子写真感光体の製造方法。 - 前記双極子モーメントが1.0D以下の溶媒が、キシレン及びメチラールから選択される何れかである請求項5に記載の電子写真感光体の製造方法。
- 請求項1乃至4の何れか1項に記載の電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、転写手段及びクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも1つの手段とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
- 請求項1乃至4の何れか1項に記載の電子写真感光体、ならびに、帯電手段、露光手段、現像手段及び転写手段を有することを特徴とする電子写真装置。
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