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JP6695118B2 - 磁気共鳴装置およびプログラム - Google Patents

磁気共鳴装置およびプログラム Download PDF

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JP6695118B2
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Description

本発明は、複数の時相の画像を取得する磁気共鳴装置、およびこの磁気共鳴装置に適用されるプログラムに関する。
近年、造影剤を用いて各時相の画像を収集するダイナミックMRイメージングが普及している(例えば、特許文献1参照)。造影剤を用いたダイナミックMRイメージングでは、撮影部位における造影剤の濃度の時間変化を観察することが重要となるので、高い時間分解能で撮影を行うことが要求される。このような要求に応える手法として、高周波領域をN個のサブ領域に分割し、各サブ領域のデータと低周波領域のデータとを交互に収集するDISCOと呼ばれる手法が知られている(例えば、非特許文献1参照)。
特開2013−176673号公報
DISCOでは、各時相において、低周波領域のデータを収集するためのシーケンスV1と、高周波領域のサブ領域のデータを収集するためのシーケンスV2が実行される。そして、或る時相iのシーケンスV2により収集されたデータは、その時相iの画像を再構成するためのデータとして使用されるだけでなく、他の時相jの画像を再構成するためのデータとしても使用される。したがって、スキャン時間の短縮化を図ることができる。
しかし、或る時相iのシーケンスV2により収集されたデータを、他の時相jの画像を再構成するためのデータとしても使用した場合、時相jでは、血管や腫瘍に造影剤がまだ到達してないにもかかわらず、血管や腫瘍の辺縁部が増強されて描出されるアーチファクトが現れることがある。
したがって、このようなアーチファクトが低減された画像を取得するのに適した技術が望まれている。
本発明の第1の観点は、被検体の撮影部位の複数の時相の画像を取得するためのスキャンを実行する磁気共鳴装置であって、
前記複数の時相のうちの第iの時相よりも前の時相において、k空間の格子点のデータを収集するためのシーケンスと、前記第iの時相よりも後の時相において、k空間の格子点のデータを収集するためのシーケンスとを実行するスキャン手段と、
前記第iの時相よりも前の時相のシーケンスにより収集されたk空間の格子点のデータと、前記第iの時相よりも後の時相のシーケンスにより収集されたk空間の格子点のデータとに基づいて、前記第iの時相におけるk空間の格子点のデータを求める手段とを有する磁気共鳴装置である。
本発明の第2の観点は、被検体の撮影部位の複数の時相の画像を取得するためのスキャンを実行する磁気共鳴装置であって、前記複数の時相のうちの第iの時相よりも前の時相において、k空間の格子点のデータを収集するためのシーケンスと、前記第iの時相よりも後の時相において、k空間の格子点のデータを収集するためのシーケンスとを実行する磁気共鳴装置に適用されるプログラムであって、
前記第iの時相よりも前の時相のシーケンスにより収集されたk空間の格子点のデータと、前記第iの時相よりも後の時相のシーケンスにより収集されたk空間の格子点のデータとに基づいて、前記第iの時相におけるk空間の格子点のデータを求める処理をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
第iの時相よりも前の時相のシーケンスにより収集されたk空間の格子点のデータと、第iの時相よりも後の時相のシーケンスにより収集されたk空間の格子点のデータとに基づいて、第iの時相におけるk空間の格子点のデータを求めるので、アーチファクトを低減することができる。
本発明の第1の形態の磁気共鳴装置の概略図である。 処理装置9が実現する手段の説明図である。 第1の形態で実行されるスキャンの説明図である。 本スキャンMSにおいてDISCOでデータ収集を行うときのk空間の一例の説明図である。 第1の形態において実行されるシーケンス群の一例の説明図である。 シーケンス群A、B1、B2、およびB3を用いてk空間のデータを収集するために実行されるスキャンの一例の説明図である。 フローを示す図である。 ローカライザスキャンLSにより取得された画像LDの一例を概略的に示す図である。 撮影部位Rの一例を概略的に示す図である。 第1の時相P1のシーケンス群A、B1、B2、およびB3が実行された直後の様子を示す図である。 第2の時相P2〜第4の時相P4において、シーケンス群が実行された様子を示す図である。 第5の時相P5において、シーケンス群が実行された様子を示す図である。 第6の時相P6において、シーケンス群が実行された様子を示す図である。 第7の時相P7において、シーケンス群が実行された様子を示す図である。 第8の時相P8において、シーケンス群が実行された様子を示す図である。 第7の時相P7の画像再構成の説明図である。 第8の時相P8の画像再構成の説明図である。 シミュレーションで用いた円形ファントムの信号強度の説明図である。 円形ファントムの各時相の画像のシミュレーション結果を示す図である。 第2の時相よりも前の時相のデータを用いて、第2の時相P2の画像を再構成する例を示す図である。 第6の時相よりも前の時相のデータを用いて、第6の時相P6の画像を再構成する例を示す図である。 円形ファントムの各時相の画像のシミュレーション結果を示す図である。 第1の時相P1〜第4の時相P4のシーケンス群が実行された様子を示す図である。 第2の時相P2の画像再構成に使用されるシーケンス群B2のデータの選択方法の説明図である。 第2の時相P2の画像再構成に使用されるシーケンス群B3のデータの選択方法の説明図である。 第1の時相P1〜第5の時相P5のシーケンス群が実行された様子を示す図である。 第3の時相P3の画像再構成に使用されるシーケンス群B1のデータの選択方法の説明図である。 第3の時相P3の画像再構成に使用されるシーケンス群B3のデータの選択方法の説明図である。 第4の時相P4の画像再構成の説明図である。 第5の時相P5の画像再構成の説明図である。 第6の時相P6の画像再構成の説明図である。 第7の時相P7の画像再構成の説明図である。 円形ファントムの各時相の画像のシミュレーション結果を示す図である。 第1の時相P1〜第nの時相Pnの画像を取得するための本スキャンMSの一例を概略的に示す図である。 第iの時相の画像を再構成する方法の説明図である。 第6の時相P6の画像再構成に使用されるシーケンス群B1のデータを選択する方法の説明図である。 第6の時相P6の画像再構成に使用されるシーケンス群B3のデータを選択する方法の説明図である。 撮影部位Rおよび関心部位ROIを概略的に示す図である。 第6の時相P6の画像再構成に使用されるシーケンス群B1のデータを選択する方法の説明図である。 第6の時相P6の画像再構成に使用されるシーケンス群B3のデータを選択する方法の説明図である。 第6の時相P6の画像再構成に使用されるシーケンス群B1のデータを選択する方法の説明図である。 第6の時相P6の画像再構成に使用されるシーケンス群B3のデータを選択する方法の説明図である。 第3の形態のおける処理装置9の説明図である。 データの重み付け方法の説明図である。 データの重み付け方法の説明図である。 データの重み付け方法の説明図である。
以下、発明を実施するための形態について説明するが、本発明は、以下の形態に限定されることはない。
(1)第1の形態
図1は、本発明の第1の形態の磁気共鳴装置の概略図である。
磁気共鳴装置(以下、「MR装置」と呼ぶ)1は、マグネット2、テーブル3、受信RFコイル4などを有している。
マグネット2は、被検体13が収容される収容空間21を有している。また、マグネット2は、超伝導コイル22と、勾配コイル23と、RFコイル24とを有している。超伝導コイル22は静磁場を印加し、勾配コイル23は勾配パルスを印加し、RFコイル24はRFパルスを印加する。尚、超伝導コイル22の代わりに、永久磁石を用いてもよい。
テーブル3は、被検体13を支持するクレードル3aを有している。クレードル3aは、収容空間21内に移動できるように構成されている。クレードル3aによって、被検体13は収容空間21に搬送される。
受信RFコイル(以下、「受信コイル」と呼ぶ)4は、被検体13からの磁気共鳴信号を受信する。
MR装置1は、更に、制御部5、送信器6、勾配磁場電源7、受信器8、処理装置9、記憶部10、操作部11、および表示部12などを有している。
制御部5は、処理装置9から、後述するシーケンスV(図5参照)で使用されるRFパルスおよび勾配パルスの波形情報や印加タイミングなどを含むデータを受け取る。そして、制御部5は、RFパルスのデータに基づいて送信器6を制御し、勾配パルスのデータに基づいて勾配磁場電源7を制御する。また、制御部5は、クレードル3aの移動の制御なども行う。尚、図1では、制御部5が、送信器6、勾配磁場電源7、クレードル3aなどの制御を行っているが、送信器6、勾配磁場電源7、クレードル3aなどの制御を複数の制御部で行ってもよい。例えば、送信器6および勾配磁場電源7を制御する制御部と、クレードル3aを制御する制御部とを別々に設けてもよい。
送信器6は、制御部5から受け取ったデータに基づいて、RFコイル24に電流を供給する。
勾配磁場電源7は、制御部5から受け取ったデータに基づいて、勾配コイル23に電流を供給する。
受信器8は、受信コイル4で受信された磁気共鳴信号に対して、検波などの処理を行い、処理装置9に出力する。尚、マグネット2、受信コイル4、制御部5、送信器6、勾配磁場電源7、受信器8を合わせたものが、スキャン手段に相当する。
記憶部10には、処理装置9により実行されるプログラムなどが記憶されている。尚、記憶部10は、ハードディスク、CD−ROMなどの非一過性の記憶媒体であってもよい。処理装置9は、記憶部10に記憶されているプログラムを読み出し、プログラムに記述されている処理を実行するプロセッサとして動作する。処理装置9は、プログラムに記述されている処理を実行することにより、種々の手段を実現する。図2は、処理装置9が実現する手段の説明図である。
グループ分け手段90は、k空間の高周波領域に含まれる格子点を、複数のグループ(図4参照)に分ける。
再構成手段91は、画像を再構成する。
設定手段92は、後述する撮影部位R(図9参照)を設定する。
選択手段93は、画像再構成に使用されるデータを選択する。選択手段93は、データを求める手段に相当する。
MR装置1は、処理装置9を含むコンピュータを備えている。処理装置9は、記憶部10に記憶されているプログラムを読み出すことにより、グループ分け手段90〜選択手段93などを実現する。尚、処理装置9は、一つのプロセッサでグループ分け手段90〜選択手段93を実現してもよいし、2つ以上のプロセッサで、グループ分け手段90〜選択手段93を実現してもよい。また、グループ分け手段90〜選択手段93のうちの一部の手段を、制御部5で実行できるようにしてもよい。また、処理装置9が実行するプログラムは、一つの記憶部に記憶させておいてもよいし、複数の記憶部に分けて記憶させておいてもよい。
操作部11は、オペレータにより操作され、種々の情報を処理装置9に入力する。表示部12は種々の情報を表示する。
MR装置1は、上記のように構成されている。
また、図1には、被検体に造影剤を投与する造影剤投与装置101も示されている。
第1の形態では、造影剤投与装置101を用いて被検体13に造影剤を投与し、3DダイナミックMRイメージングを行う例について説明する。
図3は、第1の形態で実行されるスキャンの説明図である。
第1の形態では、ローカライザスキャンLSおよび本スキャンMSが実行される。
ローカライザスキャンLSは、後述するローカライザ画像LD(図8参照)を得るためのスキャンである。
本スキャンMSは、被検体13に造影剤を投与し、3DダイナミックMRイメージングを行うためのスキャンである。
次に、本スキャンMSについて説明する。尚、以下では、本スキャンMSの一例として、DISCOについて説明するが、本発明は、DISCOとは別のイメージング法を用いたスキャンにも適用することができる。
図4は、本スキャンMSにおいてDISCOでデータ収集を行うときのk空間の一例の説明図である。
DISCOでは、k空間は複数の領域に分割される。図4では、k空間のky−kz面が概略的に示されている。領域RAは、k空間の中心に位置する格子点と、その周辺の格子点とを含む低周波領域である。領域RBは、低周波領域RAの外側に位置する格子点を含む領域であり、k空間の高周波領域である。
高周波領域RBに含まれる複数の格子点は、後述するシーケンス群B1、B2、およびB3(図5参照)のうちのどのシーケンス群でデータが収集されるかによって、3つのグループG1、G2、およびG3に分けられている。図4では、3つのグループG1、G2、およびG3が概略的に示されている。グループ分け手段90(図2参照)は、本スキャンMSを実行する前に、k空間の高周波領域RBに含まれる複数の格子点を、3つのグループG1、G2、およびG3に分ける。
次に、格子点のデータを収集するために実行されるシーケンス群について説明する。
図5は、第1の形態において実行されるシーケンス群の一例の説明図である。
図5には、第1の形態で実行されるシーケンス群A、B1、B2、およびB3が示されている。以下、各シーケンス群について順に説明する。
シーケンス群Aは、低周波領域RA(図4参照)の格子点のデータを収集するためのシーケンス群である。シーケンス群Aは、3Dグラディエントエコー法を用いた複数のシーケンスVを有している。図5には、シーケンスVの一例が示されている。シーケンスVを1回実行することにより、低周波領域RAの一つの格子点のデータが収集される。シーケンス群Aでは、シーケンスVの位相エンコード勾配パルスの大きさを変化させながら、複数のシーケンスVが実行される。したがって、シーケンス群Aを実行することにより、低周波領域RAに含まれる複数の格子点のデータを収集することができる。尚、シーケンス群Aで実行されるシーケンスVの繰り返し回数は、低周波領域RAに含まれる全格子点のデータを収集するために必要な回数に設定することができる。一方、パラレルイメージング法などの高速撮影法を採用する場合は、シーケンス群Aで実行されるシーケンスVの繰り返し回数は、低周波領域RAに含まれる格子点の総数よりも少ない数の格子点のデータを収集するために必要な回数に設定することができる。
シーケンス群B1は、高周波領域RBのグループG1(図4参照)に属する格子点のデータを収集するためのシーケンス群である。シーケンス群B1は、シーケンス群Aと同様に、3Dグラディエントエコー法を用いた複数のシーケンスVを有している。シーケンスVを1回実行することにより、グループG1内の一つの格子点のデータが収集される。シーケンス群B1では、シーケンスVの位相エンコード勾配パルスの大きさを変化させながら、複数のシーケンスVが実行される。したがって、シーケンス群B1を実行することにより、グループG1に含まれる複数の格子点のデータを収集することができる。
シーケンス群B2は、高周波領域RBのグループG2(図4参照)に属する格子点のデータを収集するためのシーケンス群である。シーケンス群B2は、シーケンス群Aと同様に、3Dグラディエントエコー法を用いた複数のシーケンスVを有している。シーケンスVを1回実行することにより、グループG2内の一つの格子点のデータが収集される。シーケンス群B2では、シーケンスVの位相エンコード勾配パルスの大きさを変化させながら、複数のシーケンスVが実行される。したがって、シーケンス群B2を実行することにより、グループG2に含まれる複数の格子点のデータを収集することができる。
シーケンス群B3は、高周波領域RBのグループG3(図4参照)に属する格子点のデータを収集するためのシーケンス群である。シーケンス群B3は、シーケンス群Aと同様に、3Dグラディエントエコー法を用いた複数のシーケンスVが実行される。シーケンスVを1回実行することにより、グループG3内の一つの格子点のデータが収集される。シーケンス群B3では、シーケンスVの位相エンコード勾配パルスの大きさを変化させながら、複数のシーケンスVが実行される。したがって、シーケンス群B3を実行することにより、グループG3に含まれる複数の格子点のデータを収集することができる。
尚、シーケンス群B1、B2、およびB3で実行されるシーケンスVの繰り返し回数は、それぞれ、グループG1、G2、およびG3に含まれる全格子点のデータを収集するために必要な回数に設定することができる。一方、パラレルイメージング法などの高速撮影法を採用する場合は、シーケンス群B1、B2、およびB3で実行されるシーケンスVの繰り返し回数は、それぞれ、グループG1、G2、およびG3に含まれる格子点の総数よりも少ない数の格子点のデータを収集するために必要な回数に設定することができる。
図6は、シーケンス群A、B1、B2、およびB3を用いてk空間のデータを収集するために実行されるスキャンの一例の説明図である。
本スキャンMSは、シーケンス群A、B1、B2、およびB3を用いて第iの時相Pi(i=1〜n)の画像を取得するためのスキャンである。図6では、n=8、即ち、第1の時相P1〜第8の時相P8の画像を取得するために実行されるスキャンの例が示されている。尚、第1の形態では、本スキャンMSは、被検体が息止めをしている間に実行されるスキャンであり、スキャン時間は20秒程度に設定されている。
第1の時相P1は、造影剤が注入される前の時相を表している。第1の時相P1では、シーケンス群A、B1、B2、およびB3が順に実行される。第1の時相P1において、シーケンス群A、B1、B2、およびB3を実行することにより収集されたk空間の格子点のデータは、それぞれ、符号「a1」、「b11」、「b21」、および「b31」で示されている。第1の時相P1のシーケンス群B3が終了した後、造影剤が注入される。
第2の時相P2では、シーケンス群Aおよびシーケンス群B1が実行される。第2の時相P2において、シーケンス群AおよびB1を実行することにより収集されたk空間の格子点のデータは、それぞれ、符号「a2」および「b12」で示されている。
第3の時相P3では、シーケンス群Aおよびシーケンス群B2が実行される。第3の時相P3において、シーケンス群AおよびB2を実行することにより収集されたk空間の格子点のデータは、それぞれ、符号「a3」および「b23」で示されている。
第4の時相P4では、シーケンス群Aおよびシーケンス群B3が実行される。第4の時相P4において、シーケンス群AおよびB3を実行することにより収集されたk空間の格子点のデータは、それぞれ、符号「a4」および「b34」で示されている。
第5の時相P5では、シーケンス群Aおよびシーケンス群B1が実行される。第5の時相P5において、シーケンス群AおよびB1を実行することにより収集されたk空間の格子点のデータは、それぞれ、符号「a5」および「b15」で示されている。
第6の時相P6では、シーケンス群Aおよびシーケンス群B2が実行される。第6の時相P6において、シーケンス群AおよびB2を実行することにより収集されたk空間の格子点のデータは、それぞれ、符号「a6」および「b26」で示されている。
第7の時相P7では、シーケンス群Aおよびシーケンス群B3が実行される。第7の時相P7において、シーケンス群AおよびB3を実行することにより収集されたk空間の格子点のデータは、それぞれ、符号「a7」および「b37」で示されている。
第8の時相P8では、シーケンス群Aおよびシーケンス群B1が実行される。第8の時相P8において、シーケンス群AおよびB1を実行することにより収集されたk空間の格子点のデータは、それぞれ、符号「a8」および「b18」で示されている。
本スキャンMSでは、低周波領域の格子点のデータを収集するためのシーケンス群Aは、第1の時相P1〜第8の時相P8の各々において実行される。しかし、本スキャンMSの高速化を図るために、高周波領域の格子点のデータを収集するためのシーケンス群B1、B2、およびB3は、第1の時相P1〜第8の時相P8のうちの一部の時相においてのみ実行される。第1の形態では、第1の時相P1では、シーケンス群B1、B2、およびB3が実行されるが、造影剤注入後の第2〜第8の時相では、3つのシーケンス群B1、B2、およびB3のうちのいずれか一つのシーケンス群のみが実行される。
このようにシーケンス群を実行することにより、本スキャンMSの高速化を図りながら、各時相の画像を取得することができる。
次に、図6に示すスキャンを実行し、各時相の画像を取得するためのフローについて、図7を参照しながら説明する。
ステップST1では、ローカライザスキャンLS(図3参照)が実行される。制御部5(図1参照)は、ローカライザスキャンLSで実行されるシーケンスに含まれているRFパルスのデータを送信器6に送り、シーケンスに含まれている勾配パルスのデータを勾配磁場電源7に送る。送信器6は、制御部5から受け取ったデータに基づいてRFコイル24に電流を供給し、勾配磁場電源7は、制御部5から受け取ったデータに基づいて勾配コイル23に電流を供給する。したがって、RFコイル24はRFパルスを印加し、勾配コイル23は勾配パルスを印加する。ローカライザスキャンLSが実行されることにより被検体13からMR信号が発生する。このMR信号は受信コイル4(図1参照)で受信される。受信コイル4は、MR信号を受信し、MR信号の情報を含むアナログ信号を出力する。受信器8は、受信コイル4から受け取った信号に対して、検波などの信号処理を行い、信号処理により得られたデータを処理装置9に出力する。
処理装置9では、再構成手段91(図2参照)が、受信器8から受け取ったデータに基づいて、アキシャル画像、サジタル画像、およびコロナル画像を再構成する。図8は、ローカライザスキャンLSにより取得された画像LDの一例を概略的に示す図である。図8には、コロナル画像が示されている。ローカライザスキャンLSを実行した後、ステップST2に進む。
ステップST2では、スキャン条件が設定される。例えば、撮影部位Rが設定される。オペレータは、操作部11を操作し、画像LDを参考にして、撮影部位Rを設定するために必要な情報を入力する。設定手段92(図2参照)は、入力された情報に基づいて、撮影部位Rを設定する。図9に、撮影部位Rの一例を概略的に示す。第1の形態では、撮影対象は肝臓であるので、肝臓の全体が含まれるように撮影部位Rが設定される。スキャン条件を設定した後、ステップST3に進む。
ステップST3では、本スキャンMS(図6参照)が実行される。制御部5は、本スキャンMSで実行されるシーケンスVに含まれているRFパルスのデータを送信器6に送り、シーケンスVに含まれている勾配パルスのデータを勾配磁場電源7に送る。送信器6は、制御部5から受け取ったデータに基づいてRFコイル24に電流を供給し、勾配磁場電源7は、制御部5から受け取ったデータに基づいて勾配コイル23に電流を供給する。したがって、RFコイル24はRFパルスを印加し、勾配コイル23は勾配パルスを印加する。本スキャンMSが実行されることにより被検体13からMR信号が発生する。このMR信号は受信コイル4で受信される。受信コイル4は、MR信号を受信し、MR信号の情報を含むアナログ信号を出力する。受信器8は、受信コイル4から受け取った信号に対して、検波などの信号処理を行い、信号処理により得られたデータを処理装置9に出力する。
処理装置9では、再構成手段91が、受信器8から受け取ったデータに基づいて、各時相の画像を再構成する。以下、本スキャンMSを実行し、各時相の画像を再構成する方法について説明する。尚、以下の説明では、第1の形態における画像再構成方法の効果を明確にするために、第1の形態における画像再構成方法を説明する前に、第1の形態とは別の方法で画像を再構成する方法について説明する(図10〜図17参照)。
図10〜図17は、本スキャンMSを実行し、第1の形態とは別の方法で画像を再構成する一例の説明図である。以下、図10〜図17について順に説明する。
図10は、第1の時相P1のシーケンス群A、B1、B2、およびB3が実行された直後の様子を示す図である。
第1の時相P1の画像IM1を再構成する場合、シーケンス群Aにより収集されたデータa1が、k空間の低周波領域RAの格子点のデータとして用いられる。また、シーケンス群B1、B2、B3により収集されたデータb11、b21、およびb31が、それぞれ、高周波領域RBのグループG1、G2、およびG3の格子点のデータとして用いられる。図10では、第1の時相P1の画像IM1を再構成するためのk空間データが符号「D1」で示されている。k空間データD1は、データa1、b11、b21、およびb31で構成される。k空間データD1がフーリエ変換されることにより、第1の時相P1の画像IM1が得られる。
第1の時相P1のシーケンス群B3が終了した後、第2の時相P2、第3の時相P3、および第4の時相P4のシーケンス群が実行される(図11参照)。
図11は、第2の時相P2〜第4の時相P4において、シーケンス群が実行された様子を示す図である。
第4の時相P4のシーケンス群AおよびB3を実行した後、第2の時相P2の画像IM2が再構成される。以下に、第2の時相P2の画像IM2を再構成する手順について説明する。
第2の時相P2では、シーケンス群AおよびB1が実行されている。したがって、第2の時相P2では、シーケンス群Aにより収集されたデータa2が、k空間の低周波領域RAの格子点のデータとして用いられ、シーケンス群B1により収集されたデータb12が、高周波領域RBのグループG1の格子点のデータとして用いられる。しかし、第2の時相P2では、シーケンス群B2およびB3は実行されていない。そこで、第2の時相P2よりも時間的に後の時相のシーケンス群B2およびB3により収集されたデータが、第2の時相P2の画像再構成のデータとして採用される。具体的には、第3の時相P3のシーケンス群B2により収集されたデータb23が、第2の時相P2における高周波領域RBのグループG2の格子点のデータとして用いられ、更に、第4の時相P4のシーケンス群B3により収集されたデータb34が、第2の時相P2の高周波領域RBのグループG3の格子点のデータとして用いられる。図11では、第2の時相P2の画像を再構成するためのk空間データが符号「D2」で示されている。k空間データD2は、データa2、b12、b23、およびb34で構成される。k空間データD2がフーリエ変換されることにより、第2の時相P2の画像IM2が得られる。
第4の時相P4のシーケンス群B3が終了した後、第5の時相P5のシーケンス群が実行される(図12参照)。
図12は、第5の時相P5において、シーケンス群が実行された様子を示す図である。
第5の時相P5のシーケンス群AおよびB1を実行した後、第3の時相P3の画像IM3が再構成される。以下に、第3の時相P3の画像IM3を再構成する手順について説明する。
第3の時相P3では、シーケンス群AおよびB2が実行されている。したがって、第3の時相P3では、シーケンス群Aにより収集されたデータa3が、k空間の低周波領域RAの格子点のデータとして用いられ、シーケンス群B2により収集されたデータb23が、高周波領域RBのグループG2の格子点のデータとして用いられる。しかし、第3の時相P3では、シーケンス群B1およびB3は実行されていない。そこで、第3の時相P3よりも時間的に後の時相のシーケンス群B1およびB3により収集されたデータが、第3の時相P3の画像再構成のデータとして採用される。具体的には、第4の時相P4のシーケンス群B3により収集されたデータb34が、第3の時相P3における高周波領域RBのグループG3の格子点のデータとして用いられ、更に、第5の時相P5のシーケンス群B1により収集されたデータb15が、第3の時相P3の高周波領域RBのグループG1の格子点のデータとして用いられる。図12では、第3の時相P3の画像を再構成するためのk空間データが符号「D3」で示されている。k空間データD3は、データa3、b15、b23、およびb34で構成される。k空間データD3がフーリエ変換されることにより、第3の時相P3の画像IM3が得られる。
第5の時相P5のシーケンス群B1が終了した後、第6の時相P6のシーケンス群が実行される(図13参照)。
図13は、第6の時相P6において、シーケンス群が実行された様子を示す図である。
第6の時相P6のシーケンス群AおよびB2を実行した後、第4の時相P4の画像IM4が再構成される。以下に、第4の時相P4の画像IM4を再構成する手順について説明する。
第4の時相P4では、シーケンス群AおよびB3が実行されている。したがって、第4の時相P4では、シーケンス群Aにより収集されたデータa4が、k空間の低周波領域RAの格子点のデータとして用いられ、シーケンス群B3により収集されたデータb34が、高周波領域RBのグループG3の格子点のデータとして用いられる。しかし、第4の時相P4では、シーケンス群B1およびB2は実行されていない。そこで、第4の時相P4よりも時間的に後の時相のシーケンス群B1およびB2により収集されたデータが、第4の時相P4の画像再構成のデータとして採用される。具体的には、第5の時相P5のシーケンス群B1により収集されたデータb15が、第4の時相P4における高周波領域RBのグループG1の格子点のデータとして用いられ、更に、第6の時相P6のシーケンス群B2により収集されたデータb26が、第4の時相P4の高周波領域RBのグループG2の格子点のデータとして用いられる。図13では、第4の時相P4の画像を再構成するためのk空間データが符号「D4」で示されている。k空間データD4は、データa3、b15、b26、およびb34で構成される。k空間データD4がフーリエ変換されることにより、第4の時相P4の画像IM4が得られる。
第6の時相P6のシーケンス群B2が終了した後、第7の時相P7のシーケンス群が実行される(図14参照)。
図14は、第7の時相P7において、シーケンス群が実行された様子を示す図である。
第7の時相P7のシーケンス群AおよびB3を実行した後、第5の時相P5の画像IM5が再構成される。以下に、第5の時相P5の画像IM5を再構成する手順について説明する。
第5の時相P5では、シーケンス群AおよびB1が実行されている。したがって、第5の時相P5では、シーケンス群Aにより収集されたデータa5が、k空間の低周波領域RAの格子点のデータとして用いられ、シーケンス群B1により収集されたデータb15が、高周波領域RBのグループG1の格子点のデータとして用いられる。しかし、第5の時相P5では、シーケンス群B2およびB3は実行されていない。そこで、第5の時相P5よりも時間的に後の時相のシーケンス群B2およびB3により収集されたデータが、第5の時相P5の画像再構成のデータとして採用される。具体的には、第6の時相P6のシーケンス群B2により収集されたデータb26が、第5の時相P5における高周波領域RBのグループG2の格子点のデータとして用いられ、更に、第7の時相P7のシーケンス群B3により収集されたデータb37が、第5の時相P5の高周波領域RBのグループG3の格子点のデータとして用いられる。図14では、第5の時相P5の画像を再構成するためのk空間データが符号「D5」で示されている。k空間データD5は、データa5、b15、b26、およびb37で構成される。k空間データD5がフーリエ変換されることにより、第5の時相P5の画像IM5が得られる。
第7の時相P7のシーケンス群B3が終了した後、第8の時相P8のシーケンス群が実行される(図15参照)。
図15は、第8の時相P8において、シーケンス群が実行された様子を示す図である。
第8の時相P8のシーケンス群AおよびB1を実行した後、第6の時相P6の画像IM6が再構成される。以下に、第6の時相P6の画像IM6を再構成する手順について説明する。
第6の時相P6では、シーケンス群AおよびB2が実行されている。したがって、第6の時相P6では、シーケンス群Aにより収集されたデータa6が、k空間の低周波領域RAの格子点のデータとして用いられ、シーケンス群B2により収集されたデータb26が、高周波領域RBのグループG2の格子点のデータとして用いられる。しかし、第6の時相P6では、シーケンス群B1およびB3は実行されていない。そこで、第6の時相P6よりも時間的に後の時相のシーケンス群B1およびB3により収集されたデータが、第6の時相P6の画像再構成のデータとして採用される。具体的には、第7の時相P7のシーケンス群B3により収集されたデータb37が、第6の時相P6における高周波領域RBのグループG3の格子点のデータとして用いられ、更に、第8の時相P8のシーケンス群B1により収集されたデータb18が、第6の時相P6の高周波領域RBのグループG1の格子点のデータとして用いられる。図15では、第6の時相P6の画像を再構成するためのk空間データが符号「D6」で示されている。k空間データD6は、データa6、b18、b26、およびb37で構成される。k空間データD6がフーリエ変換されることにより、第6の時相P6の画像IM6が得られる。
第6の時相P6の画像IM6を再構成したら、次に、第7の時相P7の画像を再構成する(図16参照)。
図16は、第7の時相P7の画像再構成の説明図である。
第7の時相P7では、シーケンス群AおよびB3が実行されている。したがって、第7の時相P7では、シーケンス群Aにより収集されたデータa7が、k空間の低周波領域RAの格子点のデータとして用いられ、シーケンス群B3により収集されたデータb37が、高周波領域RBのグループG3の格子点のデータとして用いられる。しかし、第7の時相P7では、シーケンス群B1およびB2は実行されていない。そこで、第7の時相P7とは別の時相のシーケンス群B1およびB2により収集されたデータが、第7の時相P7の画像再構成のデータとして採用される。図16を参照すると、第7の時相P7の後の時相(第8の時相P8)において、シーケンス群B1が実行されている。したがって、第8の時相P8のシーケンス群B1により収集されたデータb18が、第7の時相P7の高周波領域RBのグループG1の格子点のデータとして用いられる。
ただし、第8の時相P8では、シーケンス群B2は実行されていない。そこで、第7の時相P7の画像を再構成する場合、第7の時相P7の前(第6の時相P6)に実行されたシーケンス群B2により収集されたデータb26が、第7の時相P7の高周波領域RBのグループG2の格子点のデータとして採用される。図16では、第7の時相P7の画像を再構成するためのk空間データが符号「D7」で示されている。k空間データD7は、データa7、b18、b26、およびb37で構成される。k空間データD7がフーリエ変換されることにより、第7の時相P7の画像IM7が得られる。
第7の時相P7の画像IM7を再構成したら、最後に、第8の時相P8の画像を再構成する(図17参照)。
図17は、第8の時相P8の画像再構成の説明図である。
第8の時相P8では、シーケンス群AおよびB1が実行されている。したがって、第8の時相P8では、シーケンス群Aにより収集されたデータa8が、k空間の低周波領域RAの格子点のデータとして用いられ、シーケンス群B1により収集されたデータb18が、高周波領域RBのグループG1の格子点のデータとして用いられる。尚、本スキャンMSは第8の時相P8で終了している。そこで、第6の時相P6で実行されたシーケンス群B2により収集されたデータb26が、高周波領域RBのグループG2の格子点のデータとして用いられる。更に、第7の時相P7で実行されたシーケンス群B3により収集されたデータb37が、高周波領域RBのグループG3の格子点のデータとして用いられる。図17では、第8の時相P8の画像を再構成するためのk空間データが符号「D8」で示されている。k空間データD8は、データa8、b18、b26、およびb37で構成される。k空間データD8がフーリエ変換されることにより、第8の時相P8の画像IM8が得られる。
次に、図10〜図17を参照しながら説明した画像再構成法を用いた場合、各時相においてどのような画像が得られるかを検証するため、円形ファントムの画像を得るためのシミュレーションを行った。以下に、シミュレーションについて説明する。
図18は、シミュレーションで使用された円形ファントムの信号強度の説明図である。
図18には、円形ファントムの信号強度を表すグラフが示されている。グラフの横軸は時相を表している。時相P1〜P8は、それぞれ第1〜第8の時相を表している。グラフの縦軸は各時相における円形ファントムの信号強度を表している。シミュレーション条件は以下の通りである。
(1)造影剤は、第1の時相P1と第2の時相P2との間に注入される。
(2)第1の時相P1および第2の時相P2では、円形ファントムにまだ造影剤が到達しておらず、信号強度は小さい。
(3)第3の時相P3、第4の時相P4、および第5の時相P5は、造影剤の影響を受けて信号強度が大きい。第4の時相P4で信号強度がピークとなる。
(4)造影剤は、第5の時相P5と第6の時相P6との間に、円形ファントムから流出する。
(5)第6の時相P6、第7の時相P7、および第8の時相P8は、造影剤の影響を受けておらず、信号強度は小さい。
図19は、円形ファントムの各時相の画像のシミュレーション結果を示す図である。
図19を参照すると、円形ファントムの信号強度が小さい第1の時相P1、第2の時相P2、第6の時相P6、第7の時相P7、および第8の時相P8では、円形ファントムの画像は暗くなっている。一方、円形ファントムの信号強度が大きい第3の時相P3、第4の時相P4、および第5の時相P5では、円形ファントムの画像は明るくなっている。したがって、造影剤の効果が反映された画像が得られている。
ただし、第1の時相P1、第2の時相P2、第6の時相P6、第7の時相P7、および第8の時相P8では、円形ファントムの信号強度は同じであるにもかかわらず(図18参照)、第2の時相P2の画像にのみ、エッジ強調が顕著に現れていることが分かる。以下に、第2の時相P2の画像にエッジ強調が顕著に現れる理由について説明する。
第2の時相P2では、造影剤の影響を受けておらず、円形ファントムの信号強度は小さい(図18参照)。しかし、図10〜図17に示す方法では、第2の時相P2の画像を再構成する場合、第3の時相P3のデータb23と第4の時相P4のデータb34とが使用される(図11参照)。したがって、円形ファントムの信号強度が大きい第3の時相P3および第4の時相P4(図18参照)で得られたデータを用いて第2の時相P2の画像が再構成されるので、第2の時相P2では円形ファントムの信号強度は低いにもかかわらず、第2の時相P2の画像にエッジ強調が現れると考えられる。
画像を用いた診断能を向上させるためには、このようなエッジ強調はできるだけ低減する必要がある。そこで、このようなエッジ強調を低減する方法として、第iの時相の画像を再構成する場合、第iの時相よりも前の時相のデータを用いて画像再構成をすることが考えられる(図20および図21参照)。
図20および図21は、第iの時相よりも前の時相のデータを用いて画像再構成をする方法の説明図である。
先ず、図20について説明する。
図20では、i=2、即ち、第2の時相P2の画像を再構成する例が示されている。第2の時相P2の画像を再構成する場合、第2の時相P2よりも時間的に前の時相において収集されたデータが、高周波領域RBのグループG2およびG3の格子点のデータとして用いられる。具体的には、第1の時相P1のシーケンス群B2により収集されたデータb21が、高周波領域RBのグループG2の格子点のデータとして用いられ、更に、第1の時相P1のシーケンス群B3により収集されたデータb31が、高周波領域RBのグループG3の格子点のデータとして用いられる。図20では、第2の時相P2の画像を再構成するためのk空間データD2は、データa2、b12、b21、およびb31で構成される。k空間データD2がフーリエ変換されることにより、第2の時相P2の画像IM2が得られる。
以下同様に、第3〜第8の時相の画像を再構成する場合も、前の時相のデータが用いられる。図21に、第6の時相P6の画像を再構成する例が示されている。
第6の時相P6の画像を再構成する場合、第5の時相P5のシーケンス群B1により収集されたデータb15が、高周波領域RBのグループG1の格子点のデータとして用いられ、更に、第4の時相P4のシーケンス群B3により収集されたデータb34が、高周波領域RBのグループG3の格子点のデータとして用いられる。図21では、第6の時相P6の画像を再構成するためのk空間データD6は、データa6、b15、b26、およびb34で構成される。k空間データD6がフーリエ変換されることにより、第6の時相P6の画像IM6が得られる。
したがって、各時相の画像を得ることができる。ここで、第iの時相よりも前の時相のデータを用いて画像を再構成した場合、各時相においてどのような画像が得られるかを検証するため、円形ファントムの画像を得るためのシミュレーションを行った。以下に、シミュレーションにより得られた円形ファントムの画像について説明する。尚、シミュレーションでは、円形ファントムの信号強度は、図18に示すグラフに従って変化するとした。
図22は、第iの時相よりも前の時相のデータを用いて画像を再構成することにより得られた円形ファントムの各時相の画像のシミュレーション結果を示す図である。
図22に示す第2の時相P2の画像を、図19に示す第2の時相P2の画像と比較すると、図22に示す第2の時相P2の画像は、エッジ強調が低減されていることがわかる。しかし、第iの時相よりも前の時相のデータを用いて画像再構成をする方法では、第6の時相P6の画像に、エッジ強調が顕著に現れていることが分かる。以下に、第6の時相P6の画像にエッジ強調が顕著に現れる理由について説明する。
第6の時相P6は、造影剤の影響を受けておらず、円形ファントムの信号強度は小さい(図18参照)。しかし、第iの時相よりも前の時相のデータを用いて画像再構成をする方法では、第6の時相P6の画像を再構成する場合、第4の時相P4のデータb34と第5の時相P5のデータb15が用いられる(図21参照)。したがって、円形ファントムの信号強度が大きい第4の時相P4および第5の時相P5(図18参照)で得られたデータを用いて第6の時相P6の画像が再構成されるので、第6の時相P6では円形ファントムの信号強度は低いにもかかわらず、第6の時相P6の画像にエッジ強調が現れると考えられる。
したがって、第iの時相よりも前の時相のデータを用いて画像再構成をする方法でも、ファントム内に造影剤が存在していないにもかかわらず、造影剤に起因したエッジ強調が生じてしまうという問題がある。そこでは、第1の形態では、エッジ強調が低減されるように第iの時相(i=1〜8)の画像再構成を行う。以下、第1の形態における画像再構成方法について説明する。
尚、i=1、即ち、第1の時相P1の画像は、図10を参照しながら説明したように、第1の時相P1において得られたk空間データD1(データa1、b11、b21、およびb31)をフーリエ変換することにより得られる。したがって、第1の時相P1の画像IM1の再構成方法の説明は省略し、以下では、i≧2、即ち、第2の時相P2〜第8の時相P8の画像の再構成方法について説明する。
図23〜図32は、第1の形態の画像再構成方法の説明図である。
先ず、図23から説明する。
図23では、第1の時相P1〜第4の時相P4のシーケンス群が実行された様子が示されている。
第4の時相P4のシーケンス群AおよびB3を実行した後、第2の時相P2の画像が再構成される。以下に、第2の時相P2の画像を再構成する手順について説明する。
第2の時相P2では、シーケンス群AおよびB1が実行されている。したがって、第2の時相P2では、シーケンス群Aにより収集されたデータa2が、k空間の低周波領域RAの格子点のデータとして用いられ、シーケンス群B1により収集されたデータb12が、高周波領域RBのグループG1の格子点のデータとして用いられる。しかし、第2の時相P2では、シーケンス群B2およびB3は実行されていない。そこで、第1の形態では、選択手段93(図2参照)が、第1の時相P1、第3の時相P3、および第4の時相P4で収集されたデータの中から、第2の時相の画像再構成に使用されるシーケンス群B2およびB3のデータを選択する。以下に、データの選択方法について説明する。
尚、以下では、第2の時相の画像再構成に使用されるシーケンス群B2のデータの選択方法を先に説明し、次に、第2の時相の画像再構成に使用されるシーケンス群B3のデータの選択方法について説明する。
図24は、第2の時相P2の画像再構成に使用されるシーケンス群B2のデータの選択方法の説明図である。
先ず、選択手段93は、第2の時相P2よりも前の時相であって、シーケンス群B2(高周波領域RBのグループG2の格子点のデータを収集するためのシーケンス群)が実行されている時相を特定する。図24では、第1の時相P1においてシーケンス群B2が実行されている。したがって、選択手段93は、第1の時相P1を、シーケンス群B2が実行された時相として特定する。
次に、選択手段93は、第2の時相P2よりも後の時相であって、シーケンス群B2が実行されている時相を特定する。図24では、第3の時相P3においてシーケンス群B2が実行されている。したがって、選択手段93は、第3の時相P3を、シーケンス群B2が実行された時相として特定する。
2つの時相P1およびP3を特定した後、選択手段93は、2つの時相P1およびP3のうち、撮影部位内の造影剤の量が少ない方の時相を特定する。以下に、時相の特定方法について説明する。
先ず、選択手段93は、第1の時相P1のシーケンス群Aにより収集されたデータa1に基づいて、データa1の特性値を計算する。ここでは、選択手段93は、データa1に基づいて、低周波領域RAの各格子点における信号強度の絶対値を求め、各格子点における絶対値の加算値VAを、データa1の特性値として計算する。図24では、データa1に基づいて計算された加算値VAが、VA=[a1]で示されている。
次に、選択手段93は、第3の時相P3のシーケンス群Aにより収集されたデータa3に基づいて、データa3の特性値を計算する。ここでは、選択手段93は、データa3に基づいて、低周波領域RAの各格子点における信号強度の絶対値を求め、各格子点における絶対値の加算値VAを、データa3の特性値として計算する。図24では、データa3に基づいて計算された加算値VAが、VA=[a3]で示されている。
したがって、第1の時相P1における加算値VA=[a1]と、第3の時相P3における加算値VA=[a3]が計算される。
加算値VA=[a1]およびVA=[a3]を計算した後、選択手段93は、加算値VA=[a1]およびVA=[a3]を比較し、第1の時相P1と第3の時相P3のうち、加算値VAが小さい方の時相を特定する。第1の形態では、加算値VAが小さい方の時相が、撮影部位R(図9参照)内の造影剤の量が少ない方の時相と考えることができる。以下に、加算値VAが小さい方の時相が、撮影部位R内の造影剤の量が少ない方の時相と考えることができる理由について説明する。
撮影部位に造影剤が流入する前は、撮影部位から生じるMR信号の信号強度は小さいが、撮影部位に造影剤が流入すると、造影剤が流入した部分から生じるMR信号の信号強度は大きくなる。また、撮影部位に流入する造影剤が増加すると、MR信号の信号強度は更に大きくなる。そして、造影剤が撮影部位から流出すると、MR信号の信号強度は小さくなる。したがって、加算値VAが小さい場合は、撮影部位内に造影剤が存在していないか、あるいは、撮影部位内の造影剤の量はそれほど多くないと考えることができる。一方、加算値VAが大きい場合は、撮影部位に多くの造影剤が含まれていると考えることができる。したがって、2つの時相の加算値VAを比較した場合、加算値VAが小さい方の時相は、撮影部位に造影剤が含まれていないか、あるいは、加算値VAが大きい方の時相よりも、撮影部位内の造影剤の量が少ないと考えることができる。そこで、第1の形態では、2つの時相のうち、加算値VAが小さい方の時相を、造影剤の量が少ない方の時相と判定する。
したがって、[a1]<[a3]の場合、これは、第1の時相P1における撮影部位の造影剤の量が少なく(あるいは撮影部位に造影剤が含まれていない)、第3の時相P3における撮影部位の造影剤の量が多いことを意味している。一方、[a1]>[a3]の場合、これは、第3の時相P3における撮影部位の造影剤の量が少なく(あるいは撮影部位に造影剤が含まれていない)、第1の時相P1における撮影部位の造影剤の量が多いことを意味している。
ここでは、[a1]<[a3]であるとする。したがって、選択手段93は、第1の時相P1を、造影剤の量が少ない時相として特定する。造影剤の量が少ない時相(第1の時相P1)を特定した後、選択手段93は、第1の時相P1で実行されたシーケンス群B2により収集されたデータb21を、第2の時相P2の高周波領域RBのグループG2の格子点のデータとして選択する(第3の時相P3のデータb23は選択しない)。
次に、第2の時相P2の画像再構成に使用されるシーケンス群B3のデータの選択方法について説明する。
図25は、第2の時相P2の画像再構成に使用されるシーケンス群B3のデータの選択方法の説明図である。
選択手段93は、第2の時相よりも前の時相であって、シーケンス群B3(高周波領域RBのグループG3の格子点のデータを収集するためのシーケンス群)が実行されている時相を特定する。図25では、第1の時相P1においてシーケンス群B3が実行されている。したがって、選択手段93は、第1の時相P1を、シーケンス群B3が実行された時相として特定する。
次に、選択手段93は、第2の時相よりも後の時相であって、シーケンス群B3が実行されている時相を特定する。図25では、第4の時相P4においてシーケンス群B3が実行されている。したがって、選択手段93は、第4の時相P4を、シーケンス群B3が実行された時相として特定する。
2つの時相P1およびP4を特定した後、選択手段93は、2つの時相P1およびP4のうち、撮影部位内の造影剤の量が少ない方の時相を特定する。以下に、時相の特定方法について説明する。
選択手段93は、造影剤の量が少ない方の時相を特定するために、先に説明したように、加算値VAを計算する。尚、第1の時相P1に関しては、既に加算値VAは、VA=[a1]と計算されている。したがって、ここでは、第4の時相P4に関する加算値VAのみを計算する。
選択手段93は、第4の時相P4のシーケンス群Aにより収集されたデータa4に基づいて、低周波領域RAの各格子点における信号強度の絶対値を求め、各格子点における絶対値の加算値VAを計算する。図25では、VA=[a4]で示されている。
次に、選択手段93は、加算値VA=[a1]およびVA=[a4]を比較し、第1の時相P1と第4の時相P4のうち、加算値VAが小さい方の時相を特定する。
[a1]<[a4]の場合、これは、第1の時相P1における撮影部位の造影剤の量が少なく(あるいは撮影部位に造影剤が含まれていない)、第4の時相P4における撮影部位の造影剤の量が多いことを意味している。一方、[a1]>[a4]の場合、これは、第4の時相P4における撮影部位の造影剤の量が少なく(あるいは撮影部位に造影剤が含まれていない)、第1の時相P1における撮影部位の造影剤の量が多いことを意味している。
ここでは、[a1]<[a4]であるとする。したがって、選択手段93は、第1の時相P1を、造影剤の量が少ない時相として特定する。造影剤の量が少ない時相(第1の時相P1)を特定した後、選択手段93は、第1の時相で実行されたシーケンス群B3により収集されたデータb31を、第2の時相P2の高周波領域RBのグループG3の格子点のデータとして選択する(第4の時相P4のデータb34は選択しない)。
図25では、第2の時相P2の画像IM2を再構成するためのk空間データD2は、データa2、b12、b21、およびb31で構成される。再構成手段91は、k空間データD2をフーリエ変換する。これにより、第2の時相P2の画像IM2が得られる。
次に、第3の時相の画像再構成について説明する。
図26〜図28は、第3の時相の画像再構成の説明図である。
先ず、図26から説明する。
図26では、第1の時相P1〜第5の時相P5のシーケンス群が実行された様子が示されている。
第5の時相P5のシーケンス群AおよびB1を実行した後、第3の時相P3の画像が再構成される。以下に、第3の時相P3の画像を再構成する手順について説明する。
第3の時相P3では、シーケンス群AおよびB2が実行されている。したがって、第3の時相P3では、シーケンス群Aにより収集されたデータa3が、k空間の低周波領域RAの格子点のデータとして用いられ、シーケンス群B2により収集されたデータb23が、高周波領域RBのグループG2の格子点のデータとして用いられる。しかし、第3の時相P3では、シーケンス群B1およびB3は実行されていない。そこで、選択手段93は、第1の時相P1、第2の時相P2、第4の時相P4、および第5の時相P5で収集されたデータの中から、第3の時相の画像再構成に使用されるシーケンス群B1およびB3のデータを選択する。以下に、データの選択方法について説明する。
尚、以下では、第3の時相の画像再構成に使用されるシーケンス群B1のデータの選択方法を先に説明し、次に、第3の時相の画像再構成に使用されるシーケンス群B3のデータの選択方法について説明する。
図27は、第3の時相P3の画像再構成に使用されるシーケンス群B1のデータの選択方法の説明図である。
選択手段93は、第3の時相P3よりも前の時相であって、シーケンス群B1(高周波領域RBのグループG1の格子点のデータを収集するためのシーケンス群)が実行されている時相を特定する。図27を参照すると、第1の時相P1および第2の時相P2においてシーケンス群B1が実行されている。このように、複数の時相において、シーケンス群B1が実行されている場合、選択手段93は、画像再構成が行われる第3の時相に最も近い時相を特定する。ここでは、第1の時相P1および第2の時相P2のうち、第3の時相P3に最も近い時相は、第2の時相P2である。したがって、選択手段93は、第2の時相P2を、シーケンス群B1が実行されている時相として特定する。
次に、選択手段93は、第3の時相P3よりも後の時相であって、シーケンス群B1が実行されている時相を特定する。図27を参照すると、第5の時相P5においてシーケンス群B1が実行されている。したがって、選択手段93は、第5の時相P5を、シーケンス群B1が実行された時相として特定する。
2つの時相P2およびP5を特定した後、選択手段93は、2つの時相P2およびP5のうち、撮影部位内の造影剤の量が少ない方の時相を特定する。造影剤の量が少ない方の時相を特定する場合、選択手段93は、先ず、第2の時相P2のシーケンス群Aにより収集されたデータa2に基づいて、低周波領域RAの各格子点における信号強度の絶対値を求め、各格子点における絶対値の加算値VAを計算する。図27では、VA=[a2]で示されている。
次に、選択手段93は、第5の時相P5のシーケンス群Aにより収集されたデータa5に基づいて、低周波領域RAの各格子点における信号強度の絶対値を求め、各格子点における絶対値の加算値VAを計算する。図27では、VA=[a5]で示されている。
したがって、第2の時相P2における加算値VA=[a2]と、第5の時相P5における加算値VA=[a5]が求められる。
加算値VA=[a2]およびVA=[a5]を計算した後、選択手段93は、加算値VA=[a2]およびVA=[a5]を比較し、第2の時相P2と第5の時相P5のうち、加算値VAが小さい方の時相を特定する。
[a2]<[a5]の場合、これは、第2の時相P2における撮影部位の造影剤の量が少なく(あるいは撮影部位に造影剤が含まれていない)、第5の時相P5における撮影部位の造影剤の量が多いことを意味している。一方、[a2]>[a5]の場合、これは、第5の時相P5における撮影部位の造影剤の量が少なく(あるいは撮影部位に造影剤が含まれていない)、第2の時相P2における撮影部位の造影剤の量が多いことを意味している。
ここでは、[a2]<[a5]であるとする。したがって、選択手段93は、第2の時相P2を、造影剤の量が少ない時相として特定する。造影剤の量が少ない時相(第2の時相P2)を特定した後、選択手段93は、第2の時相P2で実行されたシーケンス群B1により収集されたデータb12を、第3の時相P3の高周波領域RBのグループG1の格子点のデータとして選択する(第5の時相P5のデータb15は選択しない)。
次に、第3の時相P3の画像再構成に使用されるシーケンス群B3のデータの選択方法について説明する。
図28は、第3の時相P3の画像再構成に使用されるシーケンス群B3のデータの選択方法の説明図である。
選択手段93は、第3の時相P3よりも前の時相であって、シーケンス群B3(高周波領域RBのグループG3の格子点のデータを収集するためのシーケンス群)が実行されている時相を特定する。図28を参照すると、第1の時相P1においてシーケンス群B3が実行されている。したがって、選択手段93は、第1の時相P1を、シーケンス群B3が実行された時相として特定する。
次に、選択手段93は、第3の時相P3よりも後の時相であって、シーケンス群B3が実行されている時相を特定する。図28を参照すると、第4の時相P4においてシーケンス群B3が実行されている。したがって、選択手段93は、第4の時相P4を、シーケンス群B3が実行された時相として特定する。
2つの時相P1およびP4を特定した後、選択手段93は、時相P1における加算値VA=[a1]と、時相P4における加算値VA=[a4]とを比較し、2つの時相P1およびP4のうち、撮影部位内の造影剤の量が少ない方の時相を特定する。尚、ここでは、[a1]<[a4]であることが既に求められているので(図25参照)、選択手段93は、第1の時相P1を、造影剤の量が少ない時相として特定する。造影剤の量が少ない時相(第1の時相P1)を特定した後、選択手段93は、時相P1で実行されたシーケンス群B3により収集されたデータb31を、第3の時相P3の高周波領域RBのグループG3の格子点のデータとして選択する(第4の時相P4のデータb34は選択しない)。
図28では、第3の時相P3の画像IM3を再構成するためのk空間データD3は、データa3、b12、b23、およびb31で構成される。再構成手段91は、k空間データD3をフーリエ変換する。したがって、第3の時相P3の画像IM3が得られる。
以下同様に、第4の時相P4以降の画像についても、加算値VAを計算し、加算値VAの値が小さい方の時相のシーケンス群で収集されたデータを、高周波領域RBのグループの格子点のデータとして採用する。図29、図30、および図31は、それぞれ、第4の時相P4、第5の時相P5、および第6の時相P6の画像再構成の説明図である。再構成手段91がk空間データD4(データa4、b12、b26、およびb34)をフーリエ変換することにより、第4の時相P4の画像IM4が得られる。また、再構成手段91がk空間データD5(データa5、b15、b26、およびb37)をフーリエ変換することにより、第5の時相P5の画像IM5が得られる。更に、再構成手段91がk空間データD6(データa6、b18、b26、およびb37)をフーリエ変換することにより、第6の時相P6の画像IM6が得られる。
第6の時相P6の画像IM6を再構成したら、次に、第7の時相P7の画像を再構成する(図32参照)。
図32は、第7の時相P7の画像再構成の説明図である。
第7の時相P7では、シーケンス群AおよびB3が実行されている。したがって、第7の時相P7では、シーケンス群Aにより収集されたデータa7が、k空間の低周波領域RAの格子点のデータとして用いられ、シーケンス群B3により収集されたデータb37が、高周波領域RBのグループG3の格子点のデータとして用いられる。しかし、第7の時相P7では、シーケンス群B1およびB2は実行されていない。そこで、選択手段93は、本スキャンMSにより収集されたデータの中から、第7の時相P7の画像再構成に使用されるシーケンス群B1およびB2のデータを選択する。図32では、第5の時相P5において、シーケンス群B1のデータb15が収集されており、第8の時相P8において、シーケンス群B1のデータb18が収集されている。ここでは、データb15およびb18のうち、データb18が、第7の時相P7の画像再構成に使用されるデータとして選択された例が示されている。
尚、シーケンス群B2は、第7の時相の前の時相(第6の時相P6)で実行されているが、第7の時相の後の時相(第8の時相P8)では実行されていない。したがって、選択手段93は、第6の時相P6のシーケンス群B2のデータを、第7の時相P7の画像再構成に使用されるデータとして選択する。
図32では、第7の時相P7の画像を再構成するためのk空間データD7は、データa7、b18、b26、およびb37で構成される。再構成手段91がk空間データD7をフーリエ変換することにより、第7の時相P7の画像IM7が得られる。
第7の時相P7の画像IM7を再構成した後、第8の時相P8の画像IM8が再構成される。第8の時相P8の画像IM8は、図17を参照しながら説明した方法と同じ方法で再構成される。
このようにして、第1の時相P1〜第8の時相P8の画像が再構成される。
第1の形態では、第iの時相Piにおいて、シーケンス群Bj(jは、1、2、又は3の値)が実行されていない場合、第iの時相Piよりも前の時相であって、シーケンス群Bjが実行された時相と、第iの時相Piよりも後の時相であって、シーケンス群Bjが実行された時相とを特定する。そして、特定された2つの時相のうち、撮影部位内における造影剤の量が少ない方の時相を特定し、造影剤の量が少ない方の時相のシーケンス群Bjにより収集されたデータを、第iの時相Piの画像を再構成するためのデータとして選択する。したがって、造影剤の量が少ないときに収集されたデータを使用して画像が再構成されるので、エッジ強調が低減された画像を得ることができる。ここで、第1の形態の再構成方法によりエッジ強調が低減されることを検証するため、円形ファントムの画像を得るためのシミュレーションを行った。以下に、シミュレーションにより得られた円形ファントムの画像について説明する。尚、シミュレーションでは、円形ファントムの信号強度は、図18に示すグラフに従って変化するとした。
図33は、第1の形態の方法で画像を再構成することにより得られた円形ファントムの各時相の画像のシミュレーション結果を示す図である。
図33に示す第2の時相P2の画像を、図19に示す第2の時相P2の画像と比較すると、図33に示す第2の時相P2の画像は、エッジ強調が低減されていることがわかる。また、図33に示す第6の時相P6の画像を、図22に示す第6の時相P6の画像と比較すると、図33に示す第6の時相P6の画像は、エッジ強調が低減されていることがわかる。したがって、第1の形態の方法で、画像再構成に使用されるデータを選択することにより、エッジ強調が低減された画像が得られることが分かる。
尚、第1の形態では、第1の時相P1〜第8の時相P8の画像を取得するための本スキャンMSについて説明されている。しかし、第8の時相P8を、第nの時相Pnに一般化すると、本発明は、第1の時相P1〜第nの時相Pnの画像を取得する例に適用することができる。図34に、第1の時相P1〜第nの時相Pnの画像を取得するための本スキャンMSの一例を概略的に示す。
次に、図34のスキャンMSを実行した場合において、第iの時相の画像を再構成する方法について説明する(図35参照)。
図35は、第iの時相の画像を再構成する方法の説明図である。
第iの時相Piでは、シーケンス群AおよびB2が実行されている。したがって、第iの時相Piでは、シーケンス群Aにより収集されたデータaiが、k空間の低周波領域RAの格子点のデータとして用いられ、シーケンス群B2により収集されたデータb2iが、高周波領域RBのグループG2の格子点のデータとして用いられる。しかし、第iの時相Piでは、シーケンス群B1およびB3は実行されていない。そこで、選択手段93は、第iの時相Piの画像再構成に使用されるシーケンス群B1およびB3のデータを選択する。以下、第iの時相Piの画像再構成に使用されるシーケンス群B1のデータの選択方法、および第iの時相Piの画像再構成に使用されるシーケンス群B3のデータの選択方法について順に説明する。
(1)第iの時相Piの画像再構成に使用されるシーケンス群B1のデータの選択方法について
先ず、第iの時相Piの前の時相について考える。第iの時相Piの前の時相では、例えば、第1の時相P1、第2の時相P2、第i−1の時相Pi−1において、シーケンス群B1が実行されている。このように、複数の時相において、シーケンス群B1が実行されている場合、選択手段93は、画像再構成が行われる第iの時相に最も近い時相を特定する。ここでは、第iの時相Piの前の時相において、シーケンス群B1が実行されており、且つ第iの時相Piに最も近い時相は、第i−1の時相Pi−1である。したがって、選択手段93は、第i−1の時相Pi−1を、シーケンス群B1が実行されている時相として特定する。尚、第i−1の時相Pi−1の代わりに、例えば、第1の時相P1又は第2の時相P2を、シーケンス群B1が実行されている時相として特定することも可能である。しかし、再構成された画像の画質の劣化をできるだけ低減するためには、第iの時相に最も近い時相を特定することが望ましい。したがって、ここでは、第1の時相P1および第2の時相P2ではなく、第i−1の時相Pi−1を、シーケンス群B1が実行されている時相として特定している。
次に、第iの時相Piの後の時相について考える。第iの時相Piの後の時相では、例えば、第i+1の時相Pi+2、第nの時相Pnにおいて、シーケンス群B1が実行されている。このように、複数の時相において、シーケンス群B1が実行されている場合、選択手段93は、画像再構成が行われる第iの時相に最も近い時相を特定する。ここでは、第iの時相Piの後の時相において、シーケンス群B1が実行されており、且つ第iの時相Piに最も近い時相は、第i+2の時相Pi+2である。したがって、選択手段93は、第i+2の時相Pi+2を、シーケンス群B1が実行されている時相として特定する。
2つの時相Pi−1およびPi+2を特定した後、選択手段93は、2つの時相Pi−1およびPi+2のうち、撮影部位内の造影剤の量が少ない方の時相を特定する。ここでは、時相Pi−1が、撮影部位内の造影剤の量が少ない方の時相として特定されたとする。したがって、選択手段93は、第i−1の時相Pi−1のシーケンス群B1により収集されたデータb1,i−1を、第iの時相Piの高周波領域RBのグループG1の格子点のデータとして選択する(第i+2の時相Pi+2のデータb1,i+2は選択しない)。
(2)第iの時相Piの画像再構成に使用されるシーケンス群B3のデータの選択方法について
先ず、第iの時相Piの前の時相について考える。第iの時相Piの前の時相では、例えば、第1の時相P1、第i−2の時相Pi−2において、シーケンス群B3が実行されている。このように、複数の時相において、シーケンス群B3が実行されている場合、選択手段93は、画像再構成が行われる第iの時相に最も近い時相を特定する。ここでは、第iの時相Piの前の時相において、シーケンス群B3が実行されており、且つ第iの時相Piに最も近い時相は、第i−2の時相Pi−2である。したがって、選択手段93は、第i−2の時相Pi−2を、シーケンス群B3が実行されている時相として特定する。
次に、第iの時相Piの後の時相について考える。第iの時相Piの後の時相では、例えば、第i+1の時相Pi+1、第n−1の時相Pn−1において、シーケンス群B3が実行されている。このように、複数の時相において、シーケンス群B3が実行されている場合、選択手段93は、画像再構成が行われる第iの時相に最も近い時相を特定する。ここでは、第iの時相Piの後の時相において、シーケンス群B3が実行されており、且つ第iの時相Piに最も近い時相は、第i+1の時相Pi+1である。したがって、選択手段93は、第i+1の時相Pi+1を、シーケンス群B3が実行されている時相として特定する。
2つの時相Pi−2およびPi+1を特定した後、選択手段93は、2つの時相Pi−2およびPi+1のうち、撮影部位内の造影剤の量が少ない方の時相を特定する。ここでは、時相Pi+1が、撮影部位内の造影剤の量が少ない方の時相として特定されたとする。したがって、選択手段93は、第i+1の時相Pi+1のシーケンス群B3により収集されたデータb3,i+1を、第iの時相Piの高周波領域RBのグループG3の格子点のデータとして選択する(第i−2の時相Pi−2のデータb3,i−2は選択しない)。
したがって、第iの時相Piの画像を再構成するためのk空間データDiは、データai、b1,i−1、b2i、およびb3,i+1で構成される。再構成手段91がk空間データDiをフーリエ変換することにより、第iの時相Piの画像IMiが得られる。
尚、図35では、第iの時相Piにおいてシーケンス群B2が実行された例が示されているが、シーケンス群B2の代わりに、シーケンス群B1又はB3が実行されていてもよい。また、第iの時相Piにおいて、シーケンス群B2に加えて、シーケンス群B1又はB3が実行されていてもよい。更に、図35では、低周波領域RAの格子点のデータを収集するシーケンス群として、シーケンス群Aのみが実行されている。しかし、低周波領域RAの格子点を複数のグループ(m個のグループ)に分けて、低周波領域RAの格子点のデータを収集するシーケンス群をm個設けてもよい。また、図35では、高周波領域RBの格子点のデータを収集するシーケンス群として、3つのシーケンス群B1、B2、およびB3が実行されている。しかし、高周波領域RBの格子点を2個のグループに分け、高周波領域RBの格子点のデータを収集するシーケンス群を2個設けてもよい。更に、高周波領域RBの格子点を4個以上のグループに分け、高周波領域RBの格子点のデータを収集するシーケンス群を4個以上設けてもよい。
尚、上記の例では、シーケンス群Aのデータに基づいて、画像再構成に使用するデータを選択している。しかし、シーケンス群Bjのデータに基づいて、画像再構成に使用するデータを選択してもよい。以下に、シーケンス群Bjにより収集されたデータに基づいて、画像再構成に使用するデータを選択する方法について説明する。尚、以下では、説明の便宜上、第6の時相P6の画像を再構成する例を取り上げて、シーケンス群Bjのデータに基づいて画像再構成に使用するデータを選択する方法を説明する。
第6の時相P6では、シーケンス群AおよびB2が実行されている(図6参照)。しかし、第6の時相P6では、シーケンス群B1およびB3は実行されていない。そこで、選択手段93は、シーケンス群Bjのデータに基づいて、第6の時相P6とは別の時相で収集されたデータの中から、第6の時相P6の画像再構成に使用されるシーケンス群B1およびB3のデータを選択する。以下に、データの選択方法について説明する。
図36および図37は、第6の時相P6の画像を再構成する場合において、シーケンス群B1およびB3のデータを選択する方法の説明図である。以下、図36および図37について順に説明する。
図36は、第6の時相P6の画像再構成に使用されるシーケンス群B1のデータを選択する方法の説明図である。
図36を参照すると、第5の時相P5および第8の時相P8において、シーケンス群B1が実行されている。選択手段93は、第5の時相P5のシーケンス群B1により収集されたデータb15に基づいて、データb15の特性値を計算する。ここでは、選択手段93は、データb15に基づいて、第5の時相P5の高周波領域RBのグループG1の各格子点における信号強度の絶対値を求め、各格子点における絶対値の加算値VBを、データb15の特性値として計算する。図36では、データb15に基づいて計算された加算値VBが、VB=[b15]で示されている。
また、選択手段93は、第8の時相P8のシーケンス群B1により収集されたデータb18に基づいて、データb18の特性値を計算する。ここでは、選択手段93は、データb18に基づいて、第8の時相P8の高周波領域RBのグループG1の各格子点における信号強度の絶対値を求め、各格子点における絶対値の加算値VBを、データb18の特性値として計算する。図36では、データb18に基づいて計算された加算値VBが、VB=[b18]で示されている。
次に、選択手段93は、加算値VB=[b15]およびVB=[b18]を比較し、第5の時相P5と第8の時相P8のうち、加算値VBが小さい方の時相を特定する。ここでは、[b15]>[b18]であるとする。したがって、第8の時相P8が、造影剤の量が少ない時相として特定される。この場合、選択手段93は、第8の時相P8で実行されたシーケンス群B1により収集されたデータb18を、第6の時相P6の高周波領域RBのグループG1の格子点のデータとして選択する。
次に、第6の時相P6の画像再構成に使用されるシーケンス群B3のデータを選択する方法について説明する。
図37は、第6の時相P6の画像再構成に使用されるシーケンス群B3のデータを選択する方法の説明図である。
図37を参照すると、第4の時相P4および第7の時相P7において、シーケンス群B3が実行されている。選択手段93は、第4の時相P4のシーケンス群B3により収集されたデータb34に基づいて、データb34の特性値を計算する。ここでは、選択手段93は、データb34に基づいて、第4の時相P4の高周波領域RBのグループG3の各格子点における信号強度の絶対値を求め、各格子点における絶対値の加算値VB=[b34]を、データb34の特性値として計算する。
また、選択手段93は、第7の時相P7のシーケンス群B3により収集されたデータb37に基づいて、データb37の特性値を計算する。ここでは、選択手段93は、データb37に基づいて、第7の時相P7の高周波領域RBのグループG3の各格子点における信号強度の絶対値を求め、各格子点における絶対値の加算値VB=[b37]を、データb37の特性値として計算する。
次に、選択手段93は、加算値VB=[b34]およびVB=[b37]を比較し、第4の時相P4と第7の時相P7のうち、加算値VBが小さい方の時相を特定する。ここでは、[b34]>[b37]であるとする。したがって、第7の時相P7が、造影剤の量が少ない時相として特定される。この場合、選択手段93は、第7の時相P7で実行されたシーケンス群B3により収集されたデータb37を、第6の時相P6の高周波領域RBのグループG3の格子点のデータとして選択する。
図37では、第6の時相P6の画像IM6を再構成するためのk空間データD6は、データa6、b18、b26、およびb37で構成される。k空間データD6がフーリエ変換されることにより、第6の時相P6の画像IM6が得られる。
先に説明したように、撮影部位に造影剤が流入する前は、撮影部位から生じるMR信号の信号強度は小さいが、撮影部位に造影剤が流入すると、造影剤が流入した部分から生じるMR信号の信号強度は大きくなる。したがって、シーケンス群Aの加算値VAの代わりに、シーケンス群Bjの加算値VBを用いても、造影剤の量が少ない方の時相を特定することができるので、エッジ強調が低減された画像を得ることができる。
尚、第1の形態では、シーケンス群により収集されたデータの特性値として、加算値VA(又はVB)を計算している。しかし、画像再構成に使用されるデータを選択することができるのであれば、加算値VA(又はVB)とは別の値を特性値として計算してもよい。例えば、シーケンス群により収集された格子点のデータの平均値、最大値、中央値などを、特性値として計算してもよい。
(2)第2の形態
第2の形態のMR装置は、第1の形態のMR装置と比較すると、処理装置9の設定手段92および選択手段93が異なっている。第2の形態では、設定手段92は、撮影部位Rの他に、関心部位ROIを設定する。また、選択手段93は、後述する加算値VAROIに基づいて、画像再構成に使用されるデータを選択する。
次に、第2の形態において各時相の画像を取得する方法について、第1の形態と同様に、図7のフローを参照しながら説明する。
ステップST1では、ローカライザスキャンLSが実行される。ローカライザスキャンLSを実行することにより、画像LD(図8参照)が得られる。ローカライザスキャンLSを実行した後、ステップST2に進む。
ステップST2では、スキャン条件が設定される。第2の形態でも、第1の形態と同様に、撮影部位Rが設定される。図38に、撮影部位Rを概略的に示す。また、第2の形態では、オペレータは、後述する加算値VAROI(図39参照)を計算するための関心部位ROIも設定する。オペレータは、操作部11を操作し、画像LDを参考にして、関心部位ROIを設定するために必要な情報を入力する。設定手段92(図2参照)は、入力された情報に基づいて、関心部位ROIを設定する。図38では、肝臓の左葉に関心部位ROIが設定された例が示されている。スキャン条件を設定した後、ステップST3に進む。
ステップST3では、本スキャンMS(図6参照)が実行される。そして、本スキャンMSを実行することにより収集されたデータに基づいて、各時相の画像が再構成される。以下、第3の形態において、各時相の画像を再構成する方法について説明する。尚、以下の説明では、説明の便宜上、第1の時相P1〜第8の時相P8のうち、第6の時相P6の画像を再構成する例を取り上げて、第3の形態の画像再構成方法について説明する。
第6の時相P6では、シーケンス群AおよびB2が実行されている(図6参照)。しかし、第6の時相P6では、シーケンス群B1およびB3は実行されていない。そこで、選択手段93は、第6の時相P6とは別の時相で収集されたデータの中から、第6の時相P6の画像再構成に使用されるシーケンス群B1およびB3のデータを選択する。以下に、データの選択方法について説明する。
図39および図40は、第6の時相P6の画像を再構成する場合において、シーケンス群B1およびB3のデータを選択する方法の説明図である。以下、図39および図40について順に説明する。
図39は、第6の時相P6の画像再構成に使用されるシーケンス群B1のデータを選択する方法の説明図である。
図39を参照すると、第5の時相P5および第8の時相P8において、シーケンス群B1が実行されている。選択手段93は、第5の時相P5のシーケンス群Aにより収集されたデータa5をフーリエ変換し、第5の時相P5の画像IA5を求める。また、選択手段93は、第8の時相P8のシーケンス群Aにより収集されたデータa8をフーリエ変換し、第8の時相P8の画像IA8を求める。
次に、選択手段93は、画像IA5のうちの、ステップST2で設定した関心部位ROI(図38参照)に含まれるボクセルのデータの特性値を計算する。ここでは、選択手段93は、画像IA5の関心部位ROIに含まれる各ボクセルの信号強度の加算値VAROIを、関心部位に含まれるボクセルのデータの特性値として計算する。図39では、画像IA5の関心部位ROIに含まれるボクセルのデータに基づいて計算された加算値VAROIが、VAROI=[a55]で示されている。
また、選択手段93は、画像IA8のうちの、関心部位ROIに含まれるボクセルのデータの特性値を計算する。ここでは、選択手段93は、画像IA8の関心部位ROIに含まれる各ボクセルの信号強度の加算値VAROIを、関心部位に含まれるボクセルのデータの特性値として計算する。図39では、画像IA8の関心部位ROIに含まれるボクセルのデータに基づいて計算された加算値VAROIが、VAROI=[a88]で示されている。
次に、選択手段93は、加算値VAROI=[a55]およびVAROI=[a88]を比較し、第5の時相P5と第8の時相P8のうち、加算値VAROIが小さい方の時相を特定する。ここでは、[a55]>[a88]であるとする。したがって、第8の時相P8が、ROI内の造影剤の量が少ない時相として特定される。この場合、選択手段93は、第8の時相P8で実行されたシーケンス群B1により収集されたデータb18を、第6の時相P6の高周波領域RBのグループG1の格子点のデータとして選択する(第5の時相P5のデータb15は選択しない)。
次に、第6の時相P6の画像再構成に使用されるシーケンス群B3のデータを選択する方法について説明する。
図40は、第6の時相P6の画像再構成に使用されるシーケンス群B3のデータを選択する方法の説明図である。
図40を参照すると、第4の時相P4および第7の時相P7において、シーケンス群B3が実行されている。選択手段93は、第4の時相P4のシーケンス群Aにより収集されたデータa4をフーリエ変換し、第4の時相P4の画像IA4を求める。また、選択手段93は、第7の時相P7のシーケンス群Aにより収集されたデータa7をフーリエ変換し、第7の時相P7の画像IA7を求める。
次に、選択手段93は、画像IA4のうちの関心部位ROIに含まれるボクセルの信号強度の加算値VAROI=[a44]を計算する。また、選択手段93は、画像IA7のうちの関心部位ROIに含まれるボクセルの信号強度の加算値VAROI=[a77]を計算する。そして、選択手段93は、加算値VAROI=[a44]およびVAROI=[a77]を比較し、第4の時相P4と第7の時相P7のうち、加算値VAROIが小さい方の時相を特定する。ここでは、[a44]>[a77]であるとする。したがって、第7の時相P7が、ROI内の造影剤の量が少ない時相として特定される。この場合、選択手段93は、第7の時相P7で実行されたシーケンス群B3により収集されたデータb37を、第6の時相P6の高周波領域RBのグループG3の格子点のデータとして選択する(第4の時相P4のデータb34は選択しない)。
図40では、第6の時相P6の画像IM6を再構成するためのk空間データD6は、データa6、b18、b26、およびb37で構成される。k空間データD6がフーリエ変換されることにより、第6の時相P6の画像IM6が得られる。
第2の形態では、本スキャンMSを実行する前に、関心部位ROIが設定される。そして、本スキャンMSのシーケンス群Aにより収集されたデータをフーリエ変換することにより画像を生成し、画像のうちの関心部位ROIに含まれるボクセルの信号強度に基づいて、加算値VAROIを計算する。次に、2つの時相において得られた加算値VAROIを比較し、加算値VAROIが小さい方の時相で収集されたシーケンス群Bjのデータを、画像再構成のためのデータとして選択している。したがって、撮影部位の中で、オペレータが関心のある部位について、エッジ強調が低減されるようにすることができるので、より診断に適した画像を提供することが可能となる。
尚、第2の形態では、シーケンス群Aのデータをフーリエ変換することにより得られた画像に基づいて、画像再構成に使用するデータを選択している。しかし、シーケンス群Bjのデータをフーリエ変換することにより得られた画像に基づいて、画像再構成に使用するデータを選択してもよい。以下に、シーケンス群Bjのデータをフーリエ変換することにより得られた画像に基づいて、画像再構成に使用するデータを選択する方法について、図41および図42を参照しながら説明する。
図41は、第6の時相P6の画像再構成に使用されるシーケンス群B1のデータを選択する方法の説明図である。
図41を参照すると、第5の時相P5および第8の時相P8において、シーケンス群B1が実行されている。選択手段93は、第5の時相P5のシーケンス群B1により収集されたデータb15をフーリエ変換し、第5の時相P5の画像IB5を求める。また、選択手段93は、第8の時相P8のシーケンス群B1により収集されたデータb18をフーリエ変換し、第8の時相P8の画像IB8を求める。
次に、選択手段93は、画像IB5のうちの関心部位ROIに含まれるボクセルのデータの特性値を計算する。ここでは、選択手段93は、画像IB5の関心部位ROIに含まれる各ボクセルの信号強度の加算値VBROIを、関心部位に含まれるボクセルのデータの特性値として計算する。図41では、画像IB5の関心部位ROIに含まれるボクセルのデータに基づいて計算された加算値VBROIが、VBROI=[b151]で示されている。
また、選択手段93は、画像IB8のうちの関心部位ROIに含まれるボクセルのデータの特性値を計算する。ここでは、選択手段93は、画像IB8の関心部位ROIに含まれる各ボクセルの信号強度の加算値VBROIを、関心部位に含まれるボクセルのデータの特性値として計算する。図41では、画像IB8の関心部位ROIに含まれるボクセルのデータに基づいて計算された加算値VBROIが、VBROI=[b181]で示されている。
次に、選択手段93は、加算値VBROI=[b151]およびVBROI=[b181]を比較し、第5の時相P5と第8の時相P8のうち、加算値VBROIが小さい方の時相を特定する。ここでは、[b151]>[b181]であるとする。したがって、第8の時相P8が、造影剤の量が少ない時相として特定される。この場合、選択手段93は、第8の時相P8で実行されたシーケンス群B1により収集されたデータb18を、第6の時相P6の高周波領域RBのグループG1の格子点のデータとして選択する(第5の時相P5のデータb15は選択しない)。
次に、第6の時相P6の画像再構成に使用されるシーケンス群B3のデータを選択する方法について説明する。
図42は、第6の時相P6の画像再構成に使用されるシーケンス群B3のデータを選択する方法の説明図である。
図42を参照すると、第4の時相P4および第7の時相P7において、シーケンス群B3が実行されている。選択手段93は、第4の時相P4のシーケンス群B3により収集されたデータb34をフーリエ変換し、第4の時相P4の画像IB4を求める。また、選択手段93は、第7の時相P7のシーケンス群B3により収集されたデータb37をフーリエ変換し、第7の時相P7の画像IB7を求める。
次に、選択手段93は、画像IB4のうちの関心部位ROIに含まれるボクセルの信号強度の加算値VBROI=[b341]を計算する。また、選択手段93は、画像IB7のうちの関心部位ROIに含まれるボクセルの信号強度の加算値VBROI=[b371]を計算する。そして、選択手段93は、加算値VBROI=[b341]およびVBROI=[b371]を比較し、第4の時相P4と第7の時相P7のうち、加算値VBROIが小さい方の時相を特定する。ここでは、[b341]>[b371]であるとする。したがって、第7の時相P7が、造影剤の量が少ない時相として特定される。この場合、選択手段93は、第7の時相P7で実行されたシーケンス群B3により収集されたデータb37を、第6の時相P6の高周波領域RBのグループG3の格子点のデータとして選択する。
図42では、第6の時相P6の画像IM6を再構成するためのk空間データD6は、データa6、b18、b26、およびb37で構成される。k空間データD6がフーリエ変換されることにより、第6の時相P6の画像IM6が得られる。
このように、加算値VAROIの代わりに、加算値VBROIを用いて、ROI内の造影剤の量が少ない方の時相を特定してもよい。
(3)第3の形態
第1および第2の形態では、2つの時相のうち、造影剤の量が少ない方の時相を特定し、造影剤の量が少ない方の時相で収集されたデータを、画像再構成に使用するデータとして選択している。しかし、2つの時相の各々で収集されたデータを重み付けし、重み付けされたデータを加算することにより得られたデータを、画像再構成に使用するデータとして求めてもよい。以下に、データを重み付けし、画像再構成に使用するデータを求める方法について説明する。
尚、第3の形態のMR装置は、第1の形態のMR装置と比較すると、処理装置9で実行される処理が異なるが、その他の構成は第1の形態と同じである。したがって、第3の形態のMR装置については、処理装置9について主に説明する。
図43は、第3の形態のおける処理装置9の説明図である。
処理装置9は、グループ分け手段90、再構成手段91、設定手段92、データ計算手段94などを実現する。尚、グループ分け手段90、再構成手段91、および設定手段92は、第1の形態と同じであるので説明は省略し、データ計算手段94について説明する。
データ計算手段94は、画像再構成に使用されるデータを計算する。データ計算手段94は、特性値計算手段95、係数値計算手段96、重み付け手段97、および合成手段98などを有している。特性値計算手段95は、後述する本スキャンMSにより収集されたデータの特性値を計算する。係数値計算手段96は、後述する重み付け係数の値を計算する。重み付け手段97は、本スキャンMSにより収集されたデータを重み付けする。合成手段98は、重み付けされたデータを合成する。データ計算手段94は、データを求める手段に相当する。
処理装置9は、記憶部10に記憶されているプログラムを読み出すことにより、図43に示す各手段を実現する。尚、処理装置9は、図43に示す複数の手段を一つのプロセッサで実現してもよいし、2つ以上のプロセッサで実現してもよい。また、図43に示す複数の手段のうちの一部の手段を、制御部5で実行できるようにしてもよい。
次に、第3の形態において各時相の画像を取得する方法について、第1の形態と同様に、図7のフローを参照しながら説明する。
ステップST1およびステップST2は第1の形態と同じであるので説明は省略する。ステップST2においてスキャン条件を設定した後、ステップST3に進む。
ステップST3では、本スキャンMS(図6参照)が実行される。そして、本スキャンMSを実行することにより収集されたデータに基づいて、各時相の画像が再構成される。以下、本スキャンMSを実行し、各時相の画像を再構成する方法について説明する。尚、以下の説明では、説明の便宜上、第1の時相P1〜第8の時相P8のうち、第6の時相P6の画像を再構成する例を取り上げて、第3の形態の画像再構成方法について説明する。
図44および図45は、第3の形態における画像再構成方法の説明図である。先ず、図44から説明する。
第6の時相P6では、シーケンス群AおよびB2が実行されている。したがって、第6の時相P6では、シーケンス群Aにより収集されたデータa6が、k空間の低周波領域RAの格子点のデータとして用いられ、シーケンス群B2により収集されたデータb26が、高周波領域RBのグループG2の格子点のデータとして用いられる。
次に、シーケンス群B1について考える。図44を参照すると、第5の時相P5および第8の時相P8において、シーケンス群B1が実行されている。したがって、第5の時相P5では、シーケンス群B1によりデータb15が収集されており、第8の時相P8では、シーケンス群B1によりデータb18が収集されている。第3の形態では、データ計算手段94が、これら2つのデータb15およびb18の各々を重み付けし、重み付けされたデータを合成することにより、画像再構成に使用されるデータを計算する。具体的には、以下のようにして、画像再構成に使用されるデータが計算される。
先ず、特性値計算手段95(図43参照)は、第5の時相P5のシーケンス群Aにより収集されたデータa5に基づいて、加算値VA=[a5]を計算する。次に、係数値計算手段96(図43参照)は、加算値VA=[a5]に基づいて、データb15を重み付けするための重み付け係数w5を計算する。重み付け係数w5を計算した後、重み付け手段97(図43参照)は、データb15を重み付け係数w5で重み付けし、重み付けされたデータbw5を求める。
また、特性値計算手段95は、第8の時相P8のシーケンス群Aにより収集されたデータa8に基づいて、加算値VA=[a8]を計算する。次に、係数値計算手段96は、加算値VA=[a8]に基づいて、データb18を重み付けするための重み付け係数w8を計算する。重み付け係数w8を計算した後、重み付け手段97は、データb18を重み付け係数w8で重み付けし、重み付けされたデータbw8を求める。
次に、合成手段98(図43参照)は、2つのデータbw5およびbw8を合成する。ここでは、合成手段98は、bw5およびbw8を加算することにより、bw5およびbw8を合成する。図44では、合成により得られたデータが符号「bw58」で示されている。合成データbw58が、第6の時相P6の高周波領域RBのグループG1の格子点のデータとして用いられる。
尚、[a5]>[a8]の場合、第5の時相P5は、第8の時相P8よりも、撮影部位内の造影剤の量が多いと考えられる。したがって、[a5]>[a8]の場合、画像のエッジ強調を低減するためには、データb15の重み付け係数w5は小さい値に設定し、データb18の重み付け係数w8は大きい値に設定することが望ましい。一方、[a5]<[a8]の場合、第8の時相P8は、第5の時相P5よりも、撮影部位内の造影剤の量が多いと考えられる。したがって、[a5]<[a8]の場合、画像のエッジ強調を低減するためには、データb15の重み付け係数w5は大きい値に設定し、データb18の重み付け係数w8は小さい値に設定することが望ましい。重み付け係数w5およびw8は、例えば、以下の式を用いて求めることができる。
w5=(c/[a5]) ・・・(1)
w8=(c/[a8]) ・・・(2)
ここで、c:定数
式(1)および(2)では、w5は[a5]に逆比例し、w8は[a8]に逆比例する。したがって、[a5]>[a8]の場合、データb15の重み付け係数w5を小さい値に設定し、データb18の重み付け係数w8を大きい値に設定することができる。一方、[a5]<[a8]の場合、データb15の重み付け係数w5を大きい値に設定し、データb18の重み付け係数w8を小さい値に設定することができる。このため、エッジ強調を低減することができる。
次に、シーケンス群B3について考える。
図45は、シーケンス群B3の説明図である。
図45を参照すると、第4の時相P4および第7の時相P7において、シーケンス群B3が実行されている。したがって、第4の時相P4では、シーケンス群B3によりデータb34が収集されており、第7の時相P7では、シーケンス群B3によりデータb37が収集されている。データ計算手段94は、これら2つのデータb34およびb37の各々を重み付けし、重み付けされたデータを合成することにより、画像再構成に使用されるデータを計算する。具体的には、以下のようにして、画像再構成に使用されるデータが計算される。
先ず、特性値計算手段95は、第4の時相P4のシーケンス群Aにより収集されたデータa4に基づいて、加算値VA=[a4]を計算する。次に、係数値計算手段96は、加算値VA=[a4]に基づいて、データb34を重み付けするための重み付け係数w4を計算する。重み付け係数w4を計算した後、重み付け手段97は、データb34を重み付け係数w4で重み付けし、重み付けされたデータbw4を求める。
また、特性値計算手段95は、第7の時相P7のシーケンス群Aにより収集されたデータa7に基づいて、加算値VA=[a7]を計算する。次に、係数値計算手段96は、加算値VA=[a7]に基づいて、データb37を重み付けするための重み付け係数w7を計算する。重み付け係数w7を計算した後、重み付け手段97は、データb37を重み付け係数w7で重み付けし、重み付けされたデータbw7を求める。
次に、合成手段98は、2つのデータbw4およびbw7を合成する。ここでは、合成手段98は、bw4およびbw7を加算することにより、bw4およびbw7を合成する。図45では、合成により得られたデータが符号「bw47」で示されている。合成データbw47が、第6の時相P6の高周波領域RBのグループG3の格子点のデータとして用いられる。
尚、重み付け係数w4およびw7は、例えば、以下の式を用いて求めることができる。
w4=(c/[a4]) ・・・(3)
w7=(c/[a7]) ・・・(4)
ここで、c:定数
式(3)および(4)では、w4は[a4]に逆比例し、w7は[a7]に逆比例する。したがって、エッジ強調を低減することができる。
図45では、第6の時相P6の画像IM6を再構成するためのk空間データD6は、データa6、bw58、b26、およびbw47で構成される。k空間データD6がフーリエ変換されることにより、第6の時相P6の画像IM6を得ることができる。
尚、上記の説明では、シーケンス群Aのデータに基づいて、重み付け係数を計算している。しかし、シーケンス群Aのデータの代わりに、シーケンス群Bjのデータに基づいて重み付け係数を計算してもよい(図46参照)。
図46は、シーケンス群Bjのデータに基づいて重み付け係数を計算する例の説明図である。
図46では、重み付け係数w4、w5、w7、およびw8は、それぞれ、データb34の加算値[b34]、データb15の加算値[b15]、データb37の加算値[b37]、およびデータb18の加算値[b18]に基づいて計算される。
このように、シーケンス群Bjのデータに基づいて重み付け係数を計算してもよい。
第1〜第3の形態では、第1の時相の直後に、造影剤を注入している。しかし、造影剤を注入するタイミングは、第1の時相の直後に限定されることはなく、本発明は、第1の時相の前に造影剤を注入する場合や、第2の時相の後に造影剤を注入する場合にも適用することができる。また、第1〜第3の形態では、造影剤を用いた本スキャンMSについて説明しているが、本発明は、信号増強によるアーチファクトが現れるスキャンであれば、造影剤を使用するか否かに関わらず適用することが可能である。また、第1〜第3の形態では、本スキャンMSは、息止めスキャンであるが、自由呼吸下で実行されるスキャンであってもよい。
第1〜第3の形態では、シーケンスVとして、3Dグラディエントエコー系のシーケンスVを使用した例が示されている。しかし、本発明は、3Dグラディエントエコー系のシーケンスに限定されることはなく、3Dグラディエントエコー系のシーケンスの代わりに、3Dスピンエコー系のシーケンスを用いてもよい。また、3Dシーケンスの代わりに、各スライス面のデータを収集する2Dシーケンスを用いてもよい。
第1〜第3の形態では、1回のシーケンスVで1つの格子点に配置されるデータを収集している。しかし、EPI(Echo Planar Imaging)法などを用いて、1回のシーケンスVで複数の格子点のデータを収集してもよい。また、本発明は、位相エンコード数を少なくすることにより高速撮像を行うパラレルイメージング法でデータ収集を行う場合にも適用することができる。
第1〜第3の形態では、本スキャンMSの一例として、DISCOについて説明されている。しかし、本スキャンMSはDISCOの例に限定されることはない。
1 MR装置
2 マグネット
3 テーブル
3a クレードル
4 受信コイル
5 制御部
6 送信器
7 勾配磁場電源
8 受信器
9 処理装置
10 記憶部
11 操作部
12 表示部
13 被検体
21 収容空間
22 超伝導コイル
23 勾配コイル
24 RFコイル
90 グループ化手段
91 再構成手段
92 設定手段
93 選択手段
94 データ計算手段
95 特性値計算手段
96 係数値計算手段
97 重み付け手段
98 合成手段
101 造影剤注入装置

Claims (20)

  1. 被検体の撮影部位の複数の時相の画像を取得するためのスキャンを実行する磁気共鳴装置であって、
    前記複数の時相のうちの第iの時相よりも前の時相において、k空間の低周波領域の格子点のデータを収集するための複数のシーケンスを含む第1のシーケンス群と、k空間の高周波領域の格子点のデータを収集するための複数のシーケンスを含む第2のシーケンス群とを実行し、前記第iの時相において、k空間の前記低周波領域の格子点のデータを収集するための複数のシーケンスを含む第3のシーケンス群を実行し、前記第iの時相よりも後の時相において、k空間の前記低周波領域の格子点のデータを収集するための複数のシーケンスを含む第4のシーケンス群、k空間の前記高周波領域の格子点のデータを収集するための複数のシーケンスを含む第5のシーケンス群とを実行するスキャン手段と、
    前記第iの時相よりも前の時相において実行される前記第1のシーケンスにより収集されたk空間の前記低周波領域の格子点のデータの第1の特性値と、前記第iの時相よりも後の時相において実行される前記第4のシーケンスにより収集されたk空間の前記低周波領域の格子点のデータの第2の特性値とに基づいて、前記第iの時相におけるk空間の前記高周波領域の格子点のデータを求める手段であって、前記第1の特性値および前記第2の特性値に基づいて、前記第2のシーケンス群により収集されたk空間の前記高周波領域の格子点のデータと、前記第5のシーケンス群により収集されたk空間の前記高周波領域の格子点のデータとのうちの一方のデータを、前記第iの時相におけるk空間の前記高周波領域の格子点のデータとして選択する、データを求める手段と、
    前記データを求める手段により選択された前記第iの時相におけるk空間の前記高周波領域の格子点のデータと、前記第iの時相において実行される前記第3のシーケンス群により収集されたk空間の前記低周波領域の格子点のデータとに基づいて、前記第iの時相における画像を再構成する再構成手段と、
    を有する磁気共鳴装置。
  2. 前記データを求める手段は、
    前記第1のシーケンス群により収集されたk空間の前記低周波領域の格子点のデータに基づいて、前記低周波領域の各格子点の信号強度の第1の絶対値を求め、各格子点における前記第1の絶対値の加算値を、前記第1の特性値として計算し、
    前記第のシーケンス群により収集されたk空間の前記低周波領域の格子点のデータに基づいて、前記低周波領域の各格子点の信号強度の第2の絶対値を求め、各格子点における前記第2の絶対値の加算値を、前記第2の特性値として計算する、請求項に記載の磁気共鳴装置。
  3. 被検体の撮影部位の複数の時相の画像を取得するためのスキャンを実行する磁気共鳴装置であって、
    前記複数の時相のうちの第iの時相よりも前の時相において、k空間の低周波領域の格子点のデータを収集するための複数のシーケンスを含む第1のシーケンス群と、k空間の高周波領域の格子点のデータを収集するための複数のシーケンスを含む第2のシーケンス群とを実行し、前記第iの時相において、k空間の前記低周波領域の格子点のデータを収集するための複数のシーケンスを含む第3のシーケンス群を実行し、前記第iの時相よりも後の時相において、k空間の前記低周波領域の格子点のデータを収集するための複数のシーケンスを含む第4のシーケンス群と、k空間の前記高周波領域の格子点のデータを収集するための複数のシーケンスを含む第5のシーケンス群とを実行するスキャン手段と、
    前記第1のシーケンス群により収集されたk空間の前記低周波領域の格子点のデータに基づいて、前記撮影部位の第1の画像を求めるとともに、前記第のシーケンス群により収集されたk空間の前記低周波領域の格子点のデータに基づいて、前記撮影部位の第2の画像を求め、前記第1の画像のうちの関心部位内のデータの第1の特性値と、前記第2の画像のうちの前記関心部位内のデータの第2の特性値とに基づいて、前記第iの時相におけるk空間の前記高周波領域の格子点のデータを求める手段であって、前記第1の特性値および前記第2の特性値に基づいて、前記第2のシーケンス群により収集されたk空間の前記高周波領域の格子点のデータと、前記第のシーケンス群により収集されたk空間の前記高周波領域の格子点のデータとのうちの一方のデータを、前記第iの時相におけるk空間の前記高周波領域の格子点のデータとして選択する、データを求める手段と、
    前記データを求める手段により選択された前記第iの時相におけるk空間の前記高周波領域の格子点のデータと、前記第iの時相において実行される前記第3のシーケンス群により収集されたk空間の前記低周波領域の格子点のデータとに基づいて、前記第iの時相における画像を再構成する再構成手段と、
    を有する磁気共鳴装置。
  4. 前記データを求める手段は、
    前記第1の画像の前記関心部位に含まれる各ボクセルの信号強度の加算値を、前記第1の特性値として計算し、
    前記第2の画像の前記関心部位に含まれる各ボクセルの信号強度の加算値を、前記
    第2の特性値として計算する、請求項に記載の磁気共鳴装置。
  5. 被検体の撮影部位の複数の時相の画像を取得するためのスキャンを実行する磁気共鳴装置であって、
    前記複数の時相のうちの第iの時相よりも前の時相において、k空間の低周波領域の格子点のデータを収集するための複数のシーケンスを含む第1のシーケンス群と、k空間の高周波領域の格子点のデータを収集するための複数のシーケンスを含む第2のシーケンス群とを実行し、前記第iの時相において、k空間の前記低周波領域の格子点のデータを収集するための複数のシーケンスを含む第3のシーケンス群を実行し、前記第iの時相よりも後の時相において、k空間の前記低周波領域の格子点のデータを収集するための複数のシーケンスを含む第4のシーケンス群と、k空間の前記高周波領域の格子点のデータを収集するための複数のシーケンスを含む第5のシーケンス群とを実行するスキャン手段と、
    前記第2のシーケンス群により収集されたk空間の前記高周波領域の格子点のデータの第1の特性値と、前記第のシーケンス群により収集されたk空間の前記高周波領域の格子点のデータの第2の特性値とに基づいて、前記第iの時相におけるk空間の前記高周波領域の格子点のデータを求める手段であって、前記第1の特性値および前記第2の特性値に基づいて、前記第2のシーケンス群により収集されたk空間の前記高周波領域の格子点のデータと、前記第のシーケンス群により収集されたk空間の前記高周波領域の格子点のデータとのうちの一方のデータを、前記第iの時相におけるk空間の前記高周波領域の格子点のデータとして選択する、データを求める手段と、
    前記データを求める手段により選択された前記第iの時相におけるk空間の前記高周波領域の格子点のデータと、前記第iの時相において実行される前記第3のシーケンス群により収集されたk空間の前記低周波領域の格子点のデータとに基づいて、前記第iの時相における画像を再構成する再構成手段と、
    を有する磁気共鳴装置。
  6. 前記データを求める手段は、
    前記第2のシーケンス群により収集されたk空間の前記高周波領域の格子点のデータに基づいて、前記高周波領域の各格子点の信号強度の第1の絶対値を求め、各格子点における前記第1の絶対値の加算値を、前記第1の特性値として計算し、
    前記第のシーケンス群により収集されたk空間の前記高周波領域の格子点のデータに基づいて、前記高周波領域の各格子点の信号強度の第2の絶対値を求め、各格子点における前記第2の絶対値の加算値を、前記第2の特性値として計算する、請求項に記載の磁気共鳴装置。
  7. 被検体の撮影部位の複数の時相の画像を取得するためのスキャンを実行する磁気共鳴装置であって、
    前記複数の時相のうちの第iの時相よりも前の時相において、k空間の低周波領域の格子点のデータを収集するための複数のシーケンスを含む第1のシーケンス群と、k空間の高周波領域の格子点のデータを収集するための複数のシーケンスを含む第2のシーケンス群とを実行し、前記第iの時相において、k空間の前記低周波領域の格子点のデータを収集するための複数のシーケンスを含む第3のシーケンス群を実行し、前記第iの時相よりも後の時相において、k空間の前記低周波領域の格子点のデータを収集するための複数のシーケンスを含む第4のシーケンス群と、k空間の前記高周波領域の格子点のデータを収集するための複数のシーケンスを含む第5のシーケンス群とを実行するスキャン手段と、
    前記第2のシーケンス群により収集されたk空間の前記高周波領域の格子点のデータに基づいて、前記撮影部位の第1の画像を求めるとともに、前記第のシーケンス群により収集されたk空間の前記高周波領域の格子点のデータに基づいて、前記撮影部位の第2の画像を求め、前記第1の画像のうちの関心部位内のデータの第1の特性値と、前記第2の画像のうちの前記関心部位内のデータの第2の特性値とに基づいて、前記第iの時相におけるk空間の前記高周波領域の格子点のデータを求める手段であって、前記第1の特性値および前記第2の特性値に基づいて、前記第2のシーケンス群により収集されたk空間の前記高周波領域の格子点のデータと、前記第のシーケンス群により収集されたk空間の前記高周波領域の格子点のデータとのうちの一方のデータを、前記第iの時相におけるk空間の前記高周波領域の格子点のデータとして選択する、データを求める手段と、
    前記データを求める手段により選択された前記第iの時相におけるk空間の前記高周波領域の格子点のデータと、前記第iの時相において実行される前記第3のシーケンス群により収集されたk空間の前記低周波領域の格子点のデータとに基づいて、前記第iの時相における画像を再構成する再構成手段と、
    を有する磁気共鳴装置。
  8. 前記データを求める手段は、
    前記第1の画像の前記関心部位に含まれる各ボクセルの信号強度の加算値を、前記第1の特性値として計算し、
    前記第2の画像の前記関心部位に含まれる各ボクセルの信号強度の加算値を、前記
    第2の特性値として計算する、請求項に記載の磁気共鳴装置。
  9. 被検体の撮影部位の複数の時相の画像を取得するためのスキャンを実行する磁気共鳴装置であって、
    前記複数の時相のうちの第iの時相よりも前の時相において、k空間の低周波領域の格子点のデータを収集するための複数のシーケンスを含む第1のシーケンス群と、k空間の高周波領域の格子点のデータを収集するための複数のシーケンスを含む第2のシーケンス群とを実行し、前記第iの時相において、k空間の前記低周波領域の格子点のデータを収集するための複数のシーケンスを含む第3のシーケンス群を実行し、前記第iの時相よりも後の時相において、k空間の前記低周波領域の格子点のデータを収集するための複数のシーケンスを含む第4のシーケンス群と、k空間の前記高周波領域の格子点のデータを収集するための複数のシーケンスを含む第5のシーケンス群とを実行するスキャン手段と、
    前記第1のシーケンス群により収集されたk空間の前記低周波領域の格子点のデータの第1の特性値に基づいて、前記第2のシーケンス群により収集されたk空間の前記高周波領域の格子点のデータを重み付けするための第1の重み付け係数を計算するとともに、前記第のシーケンス群により収集されたk空間の前記低周波領域の格子点のデータの第2の特性値に基づいて、前記第のシーケンス群により収集されたk空間の前記高周波領域の格子点のデータを重み付けするための第2の重み付け係数を計算し、前記第2のシーケンス群により収集されたk空間の前記高周波領域の格子点のデータを前記第1の重み付け係数で重み付けすることにより得られた第1のデータと、前記第のシーケンス群により収集されたk空間の前記高周波領域の格子点のデータを前記第2の重み付け係数で重み付けすることにより得られた第2のデータとに基づいて、前記第iの時相におけるk空間の前記高周波領域の格子点のデータを求める、データを求める手段と、
    前記データを求める手段により求められた前記第iの時相におけるk空間の前記高周波領域の格子点のデータと、前記第iの時相において実行される前記第3のシーケンス群により収集されたk空間の前記低周波領域の格子点のデータとに基づいて、前記第iの時相における画像を再構成する再構成手段と、
    を有する磁気共鳴装置。
  10. 前記データを求める手段は、
    前記第1のシーケンス群により収集されたk空間の前記低周波領域の格子点のデータに基づいて、前記低周波領域の各格子点の信号強度の第1の絶対値を求め、各格子点における前記第1の絶対値の加算値を、前記第1の特性値として計算し、
    前記第のシーケンス群により収集されたk空間の前記低周波領域の格子点のデータに基づいて、前記低周波領域の各格子点の信号強度の第2の絶対値を求め、各格子点における前記第2の絶対値の加算値を、前記第2の特性値として計算する、請求項に記載の磁気共鳴装置。
  11. 被検体の撮影部位の複数の時相の画像を取得するためのスキャンを実行する磁気共鳴装置であって、
    前記複数の時相のうちの第iの時相よりも前の時相において、k空間の低周波領域の格子点のデータを収集するための複数のシーケンスを含む第1のシーケンス群と、k空間の高周波領域の格子点のデータを収集するための複数のシーケンスを含む第2のシーケンス群とを実行し、前記第iの時相において、k空間の前記低周波領域の格子点のデータを収集するための複数のシーケンスを含む第3のシーケンス群を実行し、前記第iの時相よりも後の時相において、k空間の前記低周波領域の格子点のデータを収集するための複数のシーケンスを含む第4のシーケンス群と、k空間の前記高周波領域の格子点のデータを収集するための複数のシーケンスを含む第5のシーケンス群とを実行するスキャン手段と、
    前記第2のシーケンス群により収集されたk空間の前記高周波領域の格子点のデータの第1の特性値に基づいて、前記第2のシーケンス群により収集されたk空間の前記高周波領域の格子点のデータを重み付けするための第1の重み付け係数を計算するとともに、前記第のシーケンス群により収集されたk空間の前記高周波領域の格子点のデータの第2の特性値に基づいて、前記第のシーケンス群により収集されたk空間の前記高周波領域の格子点のデータを重み付けするための第2の重み付け係数を計算し、前記第2のシーケンス群により収集されたk空間の前記高周波領域の格子点のデータを前記第1の重み付け係数で重み付けすることにより得られた第1のデータと、前記第のシーケンス群により収集されたk空間の前記高周波領域の格子点のデータを前記第2の重み付け係数で重み付けすることにより得られた第2のデータとに基づいて、前記第iの時相におけるk空間の前記高周波領域の格子点のデータを求める、データを求める手段と、
    前記データを求める手段により求められた前記第iの時相におけるk空間の前記高周波領域の格子点のデータと、前記第iの時相において実行される前記第3のシーケンス群により収集されたk空間の前記低周波領域の格子点のデータとに基づいて、前記第iの時相における画像を再構成する再構成手段と、
    を有する磁気共鳴装置。
  12. 前記データを求める手段は、
    前記第2のシーケンス群により収集されたk空間の前記高周波領域の格子点のデータに基づいて、前記高周波領域の各格子点の信号強度の第1の絶対値を求め、各格子点における前記第1の絶対値の加算値を、前記第1の特性値として計算し、
    前記第のシーケンス群により収集されたk空間の前記高周波領域の格子点のデータに基づいて、前記高周波領域の各格子点の信号強度の第2の絶対値を求め、各格子点における前記第2の絶対値の加算値を、前記第2の特性値として計算する、請求項11に記載の磁気共鳴装置。
  13. k空間の前記高周波領域に含まれる格子点を複数のグループに分けるグループ分け手段を有し、
    前記第2および第のシーケンス群の各々は、前記複数のグループのうちの第1のグループの格子点のデータを収集するためのシーケンス群である、請求項1〜12のうちのいずれか一項に記載の磁気共鳴装置。
  14. 前記スキャンの実行開始前に前記被検体に造影剤が投与される、又は、前記スキャンを開始した後、前記スキャンが終了する前に、前記被検体に造影剤が投与される、請求項1〜13のうちのいずれか一項に記載の磁気共鳴装置。
  15. 被検体の撮影部位の複数の時相の画像を取得するためのスキャンを実行する磁気共鳴装置であって、前記複数の時相のうちの第iの時相よりも前の時相において、k空間の低周波領域の格子点のデータを収集するための複数のシーケンスを含む第1のシーケンス群と、k空間の高周波領域の格子点のデータを収集するための複数のシーケンスを含む第2のシーケンス群とを実行し、前記第iの時相において、k空間の前記低周波領域の格子点のデータを収集するための複数のシーケンスを含む第3のシーケンス群を実行し、前記第iの時相よりも後の時相において、k空間の前記低周波領域の格子点のデータを収集するための複数のシーケンスを含む第4のシーケンス群、k空間の前記高周波領域の格子点のデータを収集するための複数のシーケンスを含む第5のシーケンス群とを実行する磁気共鳴装置に適用されるプログラムであって、
    前記第iの時相よりも前の時相において実行される前記第1のシーケンスにより収集されたk空間の前記低周波領域の格子点のデータの第1の特性値と、前記第iの時相よりも後の時相において実行される前記第4のシーケンスにより収集されたk空間の前記低周波領域の格子点のデータの第2の特性値とに基づいて、前記第iの時相におけるk空間の前記高周波領域の格子点のデータを求める処理であって、前記第1の特性値および前記第2の特性値に基づいて、前記第2のシーケンス群により収集されたk空間の前記高周波領域の格子点のデータと、前記第5のシーケンス群により収集されたk空間の前記高周波領域の格子点のデータとのうちの一方のデータを、前記第iの時相におけるk空間の前記高周波領域の格子点のデータとして選択する、データを求める処理と、
    前記データを求める処理により選択された前記第iの時相におけるk空間の前記高周波領域の格子点のデータと、前記第iの時相において実行される前記第3のシーケンス群により収集されたk空間の前記低周波領域の格子点のデータとに基づいて、前記第iの時相における画像を再構成する再構成処理と、
    をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  16. 被検体の撮影部位の複数の時相の画像を取得するためのスキャンを実行する磁気共鳴装置であって、前記複数の時相のうちの第iの時相よりも前の時相において、k空間の低周波領域の格子点のデータを収集するための複数のシーケンスを含む第1のシーケンス群と、k空間の高周波領域の格子点のデータを収集するための複数のシーケンスを含む第2のシーケンス群とを実行し、前記第iの時相において、k空間の前記低周波領域の格子点のデータを収集するための複数のシーケンスを含む第3のシーケンス群を実行し、前記第iの時相よりも後の時相において、k空間の前記低周波領域の格子点のデータを収集するための複数のシーケンスを含む第4のシーケンス群と、k空間の前記高周波領域の格子点のデータを収集するための複数のシーケンスを含む第5のシーケンス群とを実行する磁気共鳴装置に適用されるプログラムであって、
    前記第1のシーケンス群により収集されたk空間の前記低周波領域の格子点のデータに基づいて、前記撮影部位の第1の画像を求めるとともに、前記第4のシーケンス群により収集されたk空間の前記低周波領域の格子点のデータに基づいて、前記撮影部位の第2の画像を求め、前記第1の画像のうちの関心部位内のデータの第1の特性値と、前記第2の画像のうちの前記関心部位内のデータの第2の特性値とに基づいて、前記第iの時相におけるk空間の前記高周波領域の格子点のデータを求める処理であって、前記第1の特性値および前記第2の特性値に基づいて、前記第2のシーケンス群により収集されたk空間の前記高周波領域の格子点のデータと、前記第5のシーケンス群により収集されたk空間の前記高周波領域の格子点のデータとのうちの一方のデータを、前記第iの時相におけるk空間の前記高周波領域の格子点のデータとして選択する、データを求める処理と、
    前記データを求める処理により選択された前記第iの時相におけるk空間の前記高周波領域の格子点のデータと、前記第iの時相において実行される前記第3のシーケンス群により収集されたk空間の前記低周波領域の格子点のデータとに基づいて、前記第iの時相における画像を再構成する再構成処理と、
    をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  17. 被検体の撮影部位の複数の時相の画像を取得するためのスキャンを実行する磁気共鳴装置であって、前記複数の時相のうちの第iの時相よりも前の時相において、k空間の低周波領域の格子点のデータを収集するための複数のシーケンスを含む第1のシーケンス群と、k空間の高周波領域の格子点のデータを収集するための複数のシーケンスを含む第2のシーケンス群とを実行し、前記第iの時相において、k空間の前記低周波領域の格子点のデータを収集するための複数のシーケンスを含む第3のシーケンス群を実行し、前記第iの時相よりも後の時相において、k空間の前記低周波領域の格子点のデータを収集するための複数のシーケンスを含む第4のシーケンス群と、k空間の前記高周波領域の格子点のデータを収集するための複数のシーケンスを含む第5のシーケンス群とを実行する磁気共鳴装置に適用されるプログラムであって、
    前記第2のシーケンス群により収集されたk空間の前記高周波領域の格子点のデータの第1の特性値と、前記第5のシーケンス群により収集されたk空間の前記高周波領域の格子点のデータの第2の特性値とに基づいて、前記第iの時相におけるk空間の前記高周波領域の格子点のデータを求める処理であって、前記第1の特性値および前記第2の特性値に基づいて、前記第2のシーケンス群により収集されたk空間の前記高周波領域の格子点のデータと、前記第5のシーケンス群により収集されたk空間の前記高周波領域の格子点のデータとのうちの一方のデータを、前記第iの時相におけるk空間の前記高周波領域の格子点のデータとして選択する、データを求める処理と、
    前記データを求める処理により選択された前記第iの時相におけるk空間の前記高周波領域の格子点のデータと、前記第iの時相において実行される前記第3のシーケンス群により収集されたk空間の前記低周波領域の格子点のデータとに基づいて、前記第iの時相における画像を再構成する再構成処理と、
    をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  18. 被検体の撮影部位の複数の時相の画像を取得するためのスキャンを実行する磁気共鳴装置であって、前記複数の時相のうちの第iの時相よりも前の時相において、k空間の低周波領域の格子点のデータを収集するための複数のシーケンスを含む第1のシーケンス群と、k空間の高周波領域の格子点のデータを収集するための複数のシーケンスを含む第2のシーケンス群とを実行し、前記第iの時相において、k空間の前記低周波領域の格子点のデータを収集するための複数のシーケンスを含む第3のシーケンス群を実行し、前記第iの時相よりも後の時相において、k空間の前記低周波領域の格子点のデータを収集するための複数のシーケンスを含む第4のシーケンス群と、k空間の前記高周波領域の格子点のデータを収集するための複数のシーケンスを含む第5のシーケンス群とを実行する磁気共鳴装置に適用されるプログラムであって、
    前記第2のシーケンス群により収集されたk空間の前記高周波領域の格子点のデータに基づいて、前記撮影部位の第1の画像を求めるとともに、前記第5のシーケンス群により収集されたk空間の前記高周波領域の格子点のデータに基づいて、前記撮影部位の第2の画像を求め、前記第1の画像のうちの関心部位内のデータの第1の特性値と、前記第2の画像のうちの前記関心部位内のデータの第2の特性値とに基づいて、前記第iの時相におけるk空間の前記高周波領域の格子点のデータを求める処理であって、前記第1の特性値および前記第2の特性値に基づいて、前記第2のシーケンス群により収集されたk空間の前記高周波領域の格子点のデータと、前記第5のシーケンス群により収集されたk空間の前記高周波領域の格子点のデータとのうちの一方のデータを、前記第iの時相におけるk空間の前記高周波領域の格子点のデータとして選択する、データを求める処理と、
    前記データを求める処理により選択された前記第iの時相におけるk空間の前記高周波領域の格子点のデータと、前記第iの時相において実行される前記第3のシーケンス群により収集されたk空間の前記低周波領域の格子点のデータとに基づいて、前記第iの時相における画像を再構成する再構成処理と、
    をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  19. 被検体の撮影部位の複数の時相の画像を取得するためのスキャンを実行する磁気共鳴装置であって、前記複数の時相のうちの第iの時相よりも前の時相において、k空間の低周波領域の格子点のデータを収集するための複数のシーケンスを含む第1のシーケンス群と、k空間の高周波領域の格子点のデータを収集するための複数のシーケンスを含む第2のシーケンス群とを実行し、前記第iの時相において、k空間の前記低周波領域の格子点のデータを収集するための複数のシーケンスを含む第3のシーケンス群を実行し、前記第iの時相よりも後の時相において、k空間の前記低周波領域の格子点のデータを収集するための複数のシーケンスを含む第4のシーケンス群と、k空間の前記高周波領域の格子点のデータを収集するための複数のシーケンスを含む第5のシーケンス群とを実行する磁気共鳴装置に適用されるプログラムであって、
    前記第1のシーケンス群により収集されたk空間の前記低周波領域の格子点のデータの第1の特性値に基づいて、前記第2のシーケンス群により収集されたk空間の前記高周波領域の格子点のデータを重み付けするための第1の重み付け係数を計算するとともに、前記第4のシーケンス群により収集されたk空間の前記低周波領域の格子点のデータの第2の特性値に基づいて、前記第5のシーケンス群により収集されたk空間の前記高周波領域の格子点のデータを重み付けするための第2の重み付け係数を計算し、前記第2のシーケンス群により収集されたk空間の前記高周波領域の格子点のデータを前記第1の重み付け係数で重み付けすることにより得られた第1のデータと、前記第5のシーケンス群により収集されたk空間の前記高周波領域の格子点のデータを前記第2の重み付け係数で重み付けすることにより得られた第2のデータとに基づいて、前記第iの時相におけるk空間の前記高周波領域の格子点のデータを求める、データを求める処理と、
    前記データを求める処理により求められた前記第iの時相におけるk空間の前記高周波領域の格子点のデータと、前記第iの時相において実行される前記第3のシーケンス群により収集されたk空間の前記低周波領域の格子点のデータとに基づいて、前記第iの時相における画像を再構成する再構成処理と、
    をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  20. 被検体の撮影部位の複数の時相の画像を取得するためのスキャンを実行する磁気共鳴装置であって、前記複数の時相のうちの第iの時相よりも前の時相において、k空間の低周波領域の格子点のデータを収集するための複数のシーケンスを含む第1のシーケンス群と、k空間の高周波領域の格子点のデータを収集するための複数のシーケンスを含む第2のシーケンス群とを実行し、前記第iの時相において、k空間の前記低周波領域の格子点のデータを収集するための複数のシーケンスを含む第3のシーケンス群を実行し、前記第iの時相よりも後の時相において、k空間の前記低周波領域の格子点のデータを収集するための複数のシーケンスを含む第4のシーケンス群と、k空間の前記高周波領域の格子点のデータを収集するための複数のシーケンスを含む第5のシーケンス群とを実行する磁気共鳴装置に適用されるプログラムであって、
    前記第2のシーケンス群により収集されたk空間の前記高周波領域の格子点のデータの第1の特性値に基づいて、前記第2のシーケンス群により収集されたk空間の前記高周波領域の格子点のデータを重み付けするための第1の重み付け係数を計算するとともに、前記第5のシーケンス群により収集されたk空間の前記高周波領域の格子点のデータの第2の特性値に基づいて、前記第5のシーケンス群により収集されたk空間の前記高周波領域の格子点のデータを重み付けするための第2の重み付け係数を計算し、前記第2のシーケンス群により収集されたk空間の前記高周波領域の格子点のデータを前記第1の重み付け係数で重み付けすることにより得られた第1のデータと、前記第5のシーケンス群により収集されたk空間の前記高周波領域の格子点のデータを前記第2の重み付け係数で重み付けすることにより得られた第2のデータとに基づいて、前記第iの時相におけるk空間の前記高周波領域の格子点のデータを求める、データを求める処理と、
    前記データを求める処理により求められた前記第iの時相におけるk空間の前記高周波領域の格子点のデータと、前記第iの時相において実行される前記第3のシーケンス群により収集されたk空間の前記低周波領域の格子点のデータとに基づいて、前記第iの時相における画像を再構成する再構成処理と、
    をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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