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JP6672730B2 - ナノエマルションからなる化粧料およびその製造方法 - Google Patents

ナノエマルションからなる化粧料およびその製造方法 Download PDF

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JP6672730B2 JP2015225212A JP2015225212A JP6672730B2 JP 6672730 B2 JP6672730 B2 JP 6672730B2 JP 2015225212 A JP2015225212 A JP 2015225212A JP 2015225212 A JP2015225212 A JP 2015225212A JP 6672730 B2 JP6672730 B2 JP 6672730B2
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Description

本発明は、ナノレベル粒子サイズのナノエマルションからなる化粧料およびこの化粧料の製造方法に関する。
高い皮膚バリア機能を保つ化粧料や医薬品等の外用剤の中でも、細胞間脂質のセラミドがバリア機能に果たす役割が確認されている。しかし、セラミド類は、一般に融点が高い、結晶性が高い、他の化合物との相溶性が低い等の特徴があるため、外用剤への配合の方法に大きな制約があり、セラミドの持つ機能を十分に発現する外用剤を得ることは困難であった。
そこでセラミド類に代えて、他の化粧料材料と容易に配合可能である、セラミドの化学構造に類似した単量体を含む単量体原料の重合体が外用剤に使用されている。
その中で、特許文献1には、グリセロール(メタ) アクリレート単量体と長鎖アルキル基含有単量体との共重合体を用いたナノスフィアが記載され、このポリマーナノスフィアに親油性の有効成分を内包させることにより、エモリエント効果等を付与することが可能であると記載されている。しかし、内包しうる親油性の有効成分は非常に少量であり、更なる改善の余地があった。
また、特許文献2には、メタクリル酸グリセリルアミドエチル/メタクリル酸ステアリル共重合体、非イオン性界面活性剤、および脂肪酸とグリセリンの誘導体等を含有してなる皮膚用乳化化粧料が記載されている。しかし、この発明ではナノスフィアを形成しておらず、それゆえ、感触に改善の余地があった。
特許文献3には、メタクリル酸グリセリルアミドエチル/メタクリル酸ステアリル共重合体、シリコーン系界面活性剤、および多価アルコール等を含有してなる皮膚用乳化化粧料が記載されている。しかし、この発明でもナノスフィアを形成しておらず、それゆえ、やはり感触に改善の余地があった。
上記のとおり、ポリマーナノスフィアに油性成分を内包することによって、被内包化物の使用感や安定性を改善できる。しかしながら、従来技術ではポリマーナノスフィアに内包できる油性成分の量はごく少量であった。
特開2007−119374号公報 特開2009−149622号公報 特開2009−149624号公報
上記のとおり、本発明の目的は、内包される油性成分の量を増加させることができるポリマーナノスフィアを含むナノエマルションからなる化粧料およびこの化粧料の製造方法を提供することである。
本発明者らは、上記事項に鑑みて鋭意検討した結果、セラミドに類似する特定構造を有する共重合体、特定HLB値を有する非イオン性界面活性剤、多価アルコールの3成分を特定の比率で組み合わせたナノエマルション乳化用組成物と(E)成分としての油性成分とを乳化することで両連続マイクロエマルションを形成できることを見出した。
さらに、この両連続マイクロエマルションを水で希釈して得られるナノエマルションが、そのポリマーナノスフィア内に多量の(E)油性成分を内包することができるので、安定性に優れることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち本発明は次の〔1〕および〔2〕である。
〔1〕 下記の(A)成分〜(D)成分からなり、各成分の質量比率が下記の条件を満たすナノエマルション乳化用組成物と、(E)成分としての油性成分とが乳化されてなる両連続マイクロエマルションが水で希釈されてなるナノエマルションからなる化粧料
(A)/(B)=0.1〜0.7
(C)/〔(A)+(B)〕=3〜8
(D)/〔(A)+(B)〕=0.2〜1.2
(A)成分:下記式(1)で表される構成単位(a1)および式(2)で表される構成単位(a2)からなり、構成単位(a1):(a2)のモル比が40:60〜80:20であり、重量平均分子量が5,000〜5,000,000である共重合体
Figure 0006672730
(式中、Rは水素原子またはメチル基を表し、Rは−(CH)n−を表し、nは1〜4の整数である。)
Figure 0006672730
(式中、Rは水素原子またはメチル基を表し、Rは炭素数12〜24の炭化水素基を表す。)
(B)成分:HLB値が10〜16である非イオン性界面活性剤
(C)成分:多価アルコール
(D)成分:水
〕 下記の工程(I)および工程(II)を有する上記〔〕の化粧料を製造する方法。
工程(I):(A)成分、(B)成分、(C)成分(D)成分および(E)成分を混合し、両連続マイクロエマルションを調製する工程
工程(II):工程(I)で得られた両連続マイクロエマルションを水で希釈して、ナノエマルションを形成する工程
本発明の製造方法で乳化に用いられるナノエマルション乳化用組成物によれば、内包される油性成分の量を増加させることができるポリマーナノスフィアを含む水中油型エマルションを調製することが可能となる。
また、本発明の化粧料は、上記ナノエマルション乳化用組成物と油性成分とを乳化して得られる両連続マイクロエマルションを水で希釈して得られるナノエマルションからなるので、従来技術でのポリマーナノフィアを含む化粧料と比較すると、高い安定性を有するため、油性成分によるスキンケア効果やヘアケア効果をより高く発揮させることができる。
さらに本発明の製造方法によれば、本発明の化粧料を簡易に製造することができる。
以下、本発明の実施形態を説明する。
〔ナノエマルション乳化用組成物〕
本発明のナノエマルション乳化用組成物は、(A)成分として共重合体(A)、(B)成分として非イオン性界面活性剤(B)、(C)成分として多価アルコール(C)および(D)成分として水(D)から構成される。なお、以下では(A)成分を共重合体(A)、(B)成分を非イオン性界面活性剤(B)、(C)成分を多価アルコール(C)および(D)成分を水(D)とそれぞれ表記することがある。以下、各成分について説明する。
<共重合体(A)>
本発明で用いられる共重合体(A)は、前記式(1)で表される構成単位(a1)および前記式(2)で表される構成単位(a2)からなる。
構成単位(a1)および構成単位(a2)はそれぞれ、下記式(1’)で表されるグリセロール(メタ) アクリレート単量体(以下、GU単量体と略記する。)および下記式(2’)で表される炭化水素基含有単量体(以下、LH単量体と略記する。)の重合から誘導することができる。なお、GU単量体とLH単量体との重合は、後記するように、公知の方法で行なうことができる。
Figure 0006672730
(式中、Rは水素原子またはメチル基を表し、Rは−(CH)n−を表し、nは1〜4の整数である。)
GU単量体としては、例えば、グリセロール−1−メタクリロイルオキシエチルウレタン、グリセロール−1−メタクリロイルオキシプロピルウレタン等が挙げられ、合成のしやすさからグリセロール−1−メタクリロイルオキシエチルウレタンが好ましい。GU単量体として、これらの1種を単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
Figure 0006672730
(式中、Rは水素原子またはメチル基を表し、Rは炭素数12〜24の炭化水素基を表す。)
LH単量体のRは炭素数12〜24、好ましくは14〜20、特に好ましくは16〜18の炭化水素基である。炭化水素基の炭素数が小さすぎる場合には、共重合体の水溶性が上がり、水中で自己会合せずにポリマーナノスフィアを形成し難くなることがある。また炭素数が大きすぎる場合には、ポリマーナノスフィアの粒径が大きくなるのでポリマーナノスフィアが安定化しないことがある。
炭化水素基は、飽和または不飽和の炭化水素基であってもよく、直鎖または分岐の炭化水素基であってもよい。
LH単量体としては、例えば、ドデシル(メタ)アクリレート、テトラデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、ドコサニル(メタ)アクリレート等の直鎖または分岐アルキル(メタ)アクリレート等が挙られる。また、LH単量体として、これらの1種を単独でまたは2種以上を併せて用いることができる。
共重合体(A)の重量平均分子量は5,000〜5,000,000の範囲であり、10,000〜1,000,000の範囲であることが好ましい。共重合体の重量平均分子量が小さすぎる場合にはポリマーナノスフィアの安定性が低下することがあり、重量平均分子量が大きすぎる場合にはポリマーナノスフィアを形成することが難しくなることがある。
なお、本発明において共重合体(A)の重量平均分子量とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定されるポリスチレン換算で示される重量基準の平均分子量である。
また、共重合体(A)中における構成単位(a1):(a2)のモル比は40:60〜80:20であり、このモル比はGU単量体とLH単量体の構成モル比についても同じである。すなわち、GU単量体とLH単量体の構成モル比は、GU単量体40〜80モル%およびLH単量体60〜20モル%であり、好ましくはGU単量体50〜70モル%およびLH単量体50〜30モル%の割合である。LH単量体の割合が小さすぎる共重合体では十分にポリマーナノスフィア分散液の安定性を持たせることが困難となることがあり、LH単量体の割合が大きすぎるとポリマーナノスフィアとして形態を形成することが困難となることがある。
共重合体(A)を製造するには、GU単量体を含む前記単量体原料に対して、そのままバルク状態で重合を行なってもよく、また溶液を加えて溶液重合を行うこともでき、分散状態での分散重合を行うこともできる。
溶液重合や分散重合で使用する溶媒としては、いずれの溶媒も利用可能であるが、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール、ブタノール、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルフォキシド、ジメチルアセトアミド、アセトニトリル、酢酸エチル、又は水とこれら有機溶媒の少なくとも1種との混合物、他の各種溶媒が挙げられる。
GU単量体を含む単量体原料の重合は、ラジカル重合により行うことができる。
ラジカル重合は、ラジカル開始剤を用いて行うことができる。該ラジカル開始剤としては、例えば、過酸化ベンソイル、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、コハク酸パーオキサイド等の有機過酸化物;2,2' −アゾビスイソブチロニトリル、2,2' −アゾビスイソ酪酸ジメチル等のアゾ化合物が挙げられる。重合特性や入手性、精製での易除去性等の観点から、2,2' −アゾビスイソブチロニトリルが好ましい。
ラジカル開始剤の使用量は、単量体原料100質量部に対して、通常0.1〜5.0質量部が好ましい。重合温度及び重合時間は、ラジカル開始剤の種類や他の単量体の有無や種類等によって適宜選択して決定することができる。例えば、GU単量体を含む単量体原料をラジカル重合する場合には、ラジカル開始剤として2,2' −アゾビスイソ酪酸ジメチルを用いて、重合温度は好ましくは50〜70℃、重合時間は8〜48時間程度が適当である。
ラジカル重合して得られる共重合体(A)は、再沈殿法、膜分離法、溶媒抽出法、超臨界抽出法、抽出蒸留法、凍結乾燥、噴霧乾燥等の公知の方法により精製・乾燥することができ、残留の単量体や有機溶媒等の不純物量を5000ppm以下とすることが好ましく、より好ましくは500ppm以下である。
<非イオン性界面活性剤(B)>
本発明で用いられる非イオン性界面活性剤(B)は、HLB(hydrophile-lipophile balance)値が10〜16であり、好ましくは12〜15である。HLB値が小さすぎる場合、もしくは大きすぎる場合には、両連続マイクロエマルションを作ることが難しく、ナノレベル粒子サイズの水中油型エマルションの形成が困難となることがある。
本発明で用いられる非イオン性界面活性剤(B)としては、HLB値が10〜16の範囲内であれば非イオン性界面活性剤の種類に限定はされないが、例えば、ポリオキシエチレン多価アルコール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ等の脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル等のアルキルまたはアリールエーテル型非イオン性界面活性剤;ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体;エチレンジアミンのポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体付加物;ポリオキシエチレンアルキルアミン等を挙げることができる。
ここで、上記HLB値は、下記式で示されるグリフィン法によって求めることができる。
HLB値=20×(親水基の分子量/全体の分子量)
上記HLBを満たすに好適な非イオン性界面活性剤(B)としては、例えば、ポリオキシエチレン(4)ラウリルエーテル(HLB=10.7、ノニオン K−204、日油(株)製)、ポリオキシエチレン(7)ラウリルエーテル(HLB=13.2、ノニオン K−207、日油(株)製)、ポリオキシエチレン(10)ラウリルエーテル(HLB=14.6、EMALEX 710、日本エマルジョン(株)製)、ポリオキシエチレン(12)ラウリルエーテル(HLB=15.3、EMALEX 712、日本エマルジョン(株)製)、ポリオキシエチレン(6)セチルエーテル(HLB=11.1、NIKKOL BC−5.5、日光ケミカルズ(株)製)、ポリオキシエチレン(13)セチルエーテル(HLB=15.6、ノニオン P−213、日油(株)製)、ポリオキシエチレン(7)オレイルエーテル(HLB=11.3、NIKKOL BO−7V、日光ケミカルズ(株)製)、ポリオキシエチレン(15)オレイルエーテル(HLB=14.6、ノニオン E−215、日油(株)製)、ポリオキシエチレン(7)ステアリルエーテル(HLB=11.3、ノニオン S−207、日油(株)製)、ポリオキシエチレン(15)ステアリルエーテル(HLB=14.6、ノニオン S−215、日油(株)製)、ポリオキシエチレン(6)トリデシルエーテル(HLB=12.2、ノニオン T−206、日油(株)製)、ポリオキシエチレン(12)トリデシルエーテル(HLB=15.0、ノニオン T−212、日油(株)製)、ポリオキシエチレン(10)イソステアリルエーテル(HLB=12.9、ノニオン IS−210、日油(株)製)、ポリオキシエチレン(15)イソステアリルエーテル(HLB=14.5、ノニオン IS−215、日油(株)製)、ポリオキシエチレン(10)ベヘニルエーテル(HLB=12.0、ノニオン B−210、日油(株)製)、ポリオキシエチレン(20)ベヘニルエーテル(HLB=14.9、ノニオン B−220、日油(株)製)、ポリオキシエチレン(24)ポリオキシプロピレン(13)デシルテトラデシルエーテル(HLB=10.8、ユニルーブ 50MT−2200B、日油(株)製)、ポリオキシエチレン(20)ポリオキシプロピレン(6)デシルテトラデシルエーテル(HLB=11.3、ユニルーブ MT−0620B、日油(株)製)、ポリオキシエチレン(30)ポリオキシプロピレン(6)デシルテトラデシルエーテル(HLB=13.2、ユニルーブ MT−0630B、日油(株)製)、ポリオキシエチレン(40)硬化ヒマシ油(HLB=13.1、ユニオックス HC−40、日油(株)製)、ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油(HLB=14.8、ユニオックス HC−60、日油(株)製)、ポリオキシエチレン(10)フィトステリルエーテル(HLB=10.9、NIKKOL BPS−10、日光ケミカルズ(株)製)、ポリオキシエチレン(30)フィトステリルエーテル(HLB=15.6、NIKKOL BPS−30、日光ケミカルズ(株)製)が挙げられる。
これらの中でもより好ましくは、ポリオキシエチレン(20〜30)ポリオキシプロピレン(5〜15)デシルテトラデシルエーテル、ポリオキシエチレン(40〜60)硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン(10〜30)フィトステリルエーテルが挙げられる。
非イオン性界面活性剤(B)として、これらの1種を単独でまたは2種以上を併せて用いることができる。
<多価アルコール(C)>
本発明で用いられる多価アルコール(C)は、二価以上のアルコールであり、好ましくは二価または三価のアルコールである。多価アルコール(C)の炭素数は、例えば2〜10であり、好ましくは2〜6である。
多価アルコール(C)としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン等が挙げられ、好ましくは1,3−ブチレングリコール、グリセリンである。
多価アルコール(C)として、これらの1種を単独でまたは2種以上を併せて用いることができる。例えば、グリセリン25〜75質量%、1,3−ブチレングリコール75〜25質量%よりなり、グリセリンと1,3−ブチレングリコールの各含有量の合計が100質量%である混合溶液を用いることができる。
<水(D)>
本発明で用いられる水(D)としては、精製水、蒸留水、イオン交換水などが挙げられる。
本発明のナノエマルション乳化用組成物が多価アルコール(C)と水(D)を含有することによって、非イオン性界面活性剤(B)の親油性−親水性のバランスが調整され、非イオン性界面活性剤(B)の無限会合体を形成することができる。この無限会合体では非イオン性界面活性剤(B)の平均曲率がゼロとなり、油相と水相が連続した状態となる。この状態を両連続マイクロエマルションと呼ぶ。
本発明のナノエマルション乳化用組成物は、各成分の質量比率が下記の条件を満たすものである。
非イオン性界面活性剤(B)に対する共重合体(A)の質量比、即ち(A)/(B)は0.1〜0.7であり、好ましくは0.2〜0.6である。
共重合体(A)と非イオン性界面活性剤(B)の合計に対する多価アルコール(C)の質量比、即ち(C)/〔(A)+(B)〕は3〜8であり、好ましくは4〜5である。
共重合体(A)と非イオン性界面活性剤(B)の合計に対する水(D)の質量比、即ち(D)/〔(A)+(B)〕は0.2〜1.2であり、好ましくは0.6〜0.8である。
これらの比率の範囲外では、後述の成分(E)である油性成分と乳化しても両連続マイクロエマルションが得られ難くなることによって、ナノエマルションの微粒子が得られ難くなるおそれがある。
〔両連続マイクロエマルション〕
本発明の両連続マイクロエマルションは、本発明のナノエマルション乳化用組成物と(E)成分としての油性成分とが乳化されてなるものである。以下、(E)成分としての油性成分を油性成分(E)と表記することがある。
油性成分(E)としては、一般の化粧料に用いられ得るものを用いることができ、例えば、炭化水素油、エステル油、ビタミン類、ホルモン類、美白剤類、抗炎症・抗ヒスタミン剤類、抗酸化剤類、細胞間脂質類、紫外線吸収剤類、各種保湿剤、各種香料類などを挙げることができる。
炭化水素油としては、例えば、流動パラフィン、ポリブテン、水添ポリイソブテン、水添ポリデセン、スクワラン、スクワレン、プリスタン、軽質イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、重質流動イソパラフィン、テトラデセン、イソヘキサデカン、イソドデカン、α−オレフィンオリゴマー、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス、パラフィン、ポリエチレン、セレシン等を挙げることができる。
エステル油はエステル基を有する油剤であり、脂肪酸とグリセリンとのトリグリセリド、油脂類、さらには、アミノ酸もしくは脂肪酸と一価以上アルコールとのエステルが例示できる。
トリグリセリドとしては、例えば、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、2−エチルヘキサン酸、ラウリン酸、トリデカン酸、イソトリデカン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、イソパルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、エイコサン酸、べへン酸、テトラコサン酸、ミリストレン酸、パルミトレン酸、オレイン酸、エライジン酸、エルカ酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、ヒドロキシステアリン酸、ヤシ油脂肪酸、パーム核油脂肪酸、硬化パーム核油脂肪酸、パーム油脂肪酸、牛脂脂肪酸、硬化牛脂脂肪酸、豚脂脂肪酸、ヒマシ油脂肪酸、硬化ヒマシ油脂肪酸などの脂肪酸と、グリセリンとのトリグリセリドが例示できる。
油脂類としては、例えば、オリーブ油、ヒマワリ油、パーム油、パーム核油、サフラワー油、ヒマシ油、硬化ヒマシ油、ヤシ油、ツバキ油、カカオ脂、シア脂などの油脂類などが例示できる。
アミノ酸と一価以上アルコールとのエステルとしては、例えば、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジヘキシルデシル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジイソステアリル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ビス(ヘキシルデシル/オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジオクチルドデシル、N−ステアロイル−L−グルタミン酸ジオクチルドデシル、N−ミリストイル−N−メチル−β−アラニンフィトステリル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル/ベヘニル/2−オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステリル/ベヘニル/2−オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル/2−オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステリル/2−オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステリル/ベヘニル/2−オクチルドデシル/イソステアリル)などが例示できる。
脂肪酸と一価以上アルコールとのエステルとしては、例えば、オレイン酸エチル、リノール酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、イソステアリン酸イソプロピル、ラノリン脂肪酸イソプロピル、2−エチルヘキサン酸セチル、2−エチルヘキサン酸イソセチル、2−エチルへキサン酸ステアリル、2−エチルへキサン酸イソステアリル、パルミチン酸セチル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、イソステアリン酸2−ヘキシルデシル、イソステアリン酸イソステアリル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸イソステアリル、ミリスチン酸イソセチル、ラウリン酸ヘキシル、オレイン酸デシル、オレイン酸オクチルドデシル、ピバリン酸イソステアリル、イソステアリン酸イソプロピル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸2−エチルヘキシル、イソノナン酸イソデシル、イソノナン酸イソトリデシル、エルカ酸オクチルドデシル、ジデカン酸ネオペンチルグリコール、テトラエチルヘキサン酸ペンタエリスリチル、リンゴ酸ジイソステアリル、アジピン酸ジデシル、イソステアリン酸グリセリル、イソステアリン酸硬化ヒマシ油、イソステアリン酸コレステリル、イソステアリン酸バチル、イソステアリン酸フィトステリル、オキシステアリン酸オクチル、オレイン酸ジヒドロコレステリル、オレイン酸フィトステリル、ステアリン酸硬化ヒマシ油、軟質ラノリン脂肪酸コレステリル、ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ヒドロキシステアリン酸フィトステリル、ヘキサオキシステアリン酸ジペンタエリトリット、モノヒドロキシステアリン酸硬化ヒマシ油、ラノリン脂肪酸イソステアリル、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリン脂肪酸オクチルドデシル、ステアリン酸コレステリル、ラノリン脂肪酸コレステリル、リシノレイン酸セチル、コハク酸ジオクチル、乳酸セチル、ジカプリル酸プロピレングリコール、ジカプリン酸プロピレングリコール、ジノナン酸プロピレングリコール、ジ(カプリル・カプリン酸)プロピレングリコール、ジステアリン酸プロピレングリコール、ジイソステアリン酸プロピレングリコール、ジオレイン酸プロピレングリコールなどが例示できる。また、ミツロウ、モクロウ、カルナバロウ、ラノリン、キャンデリラロウ、ホホバ油などロウ類も使用できる。
エステル油として、これらの1種を単独でまたは2種以上を併せて用いることができる。
好ましいエステル油としては、例えば、炭素数6以上の脂肪酸のトリグリセリド、油脂類、2−エチルヘキサン酸セチル、2−エチルヘキサン酸イソセチル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、イソステアリン酸イソプロピル、イソステアリン酸2−ヘキシルデシル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソステアリル、ミリスチン酸イソセチル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸2−エチルヘキシル、イソノナン酸イソデシル、イソノナン酸イソトリデシル、ミツロウ、モクロウ、ヒドロキシステアリン酸フィトステリル、N−ミリストイル−N−メチル−β−アラニンフィトステリル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル/ベヘニル/2−オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステリル/ベヘニル/2−オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル/2−オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステリル/2−オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステリル/ベヘニル/2−オクチルドデシル/イソステアリル)などが挙げられる。
ビタミン類としては、例えば、ビタミンAおよびその誘導体、ビタミンB2脂溶性誘導体、ビタミンB6脂溶性誘導体、ビタミンC脂溶性誘導体、パルミチン酸アスコルビルリン酸3ナトリウムなどのビタミンC両親媒性誘導体、ビタミンD、トコフェロールや酢酸トコフェロールなどのビタミンEおよびその誘導体、ビタミンH、パントテン酸脂溶性誘導体、コエンザイムQ10(ビタミンQ)などを挙げることができる。
ホルモン類としては、例えば、コルチゾン、ヒドロコルチゾン、エストラジオール、エストロンなどを挙げることができる。
美白剤類としては、例えば、コウジ酸、プラセンタエキス、アルブチン、エラグ酸、ルシノール、リノール酸などを挙げることができる。
抗炎症剤・抗ヒスタミン剤類としては、例えば、グリチルレチン酸およびその誘導体、グリチルリチン酸およびその誘導体、アラントイン、酢酸ヒドロコルチゾン、プレドニゾロンなどを挙げることができる。
抗酸化剤(老化防止剤)類としては、例えば、ポリフェノール、カロテノイド、フラボノイド等の抗酸化剤類;N−メチル−L−セリン、ウルソール酸などを挙げることができる。
細胞間脂質類としては、例えば、セラミドやコレステロールなどを挙げることができる。
紫外線吸収剤類としては、例えば、パラアミノ安息香酸誘導体、ケイ皮酸誘導体、ベンゾフェノン誘導体、サリチル酸誘導体などを挙げることができる。
保湿剤としては、例えば、ヒアルロン酸誘導体、コラーゲン誘導体、エラスチン誘導体、ケラチン誘導体などを挙げることができる。
香料類としては、例えば、各種植物エキスやリモネンなどを挙げることができる。
これら油性成分の中から1種を単独でまたは2種以上を併せて用いることができる。
油性成分(E)の混合量は、油性成分(E)の種類により異なるが、ナノエマルション乳化用組成物100質量部に対して、好ましくは0.05〜30質量部、特に好ましくは1〜20質量部、更に好ましくは2〜10質量部である。
〔化粧料〕
本発明の化粧料は、本発明の両連続マイクロエマルションが水で希釈されてなるナノエマルションからなるものである。
希釈に用いられる水の量は、化粧料全体に対して、例えば50〜99.9質量%、好ましくは80〜97質量%である。
なお、ナノエマルションを100質量%としたとき、油性成分(E)の配合量が、好ましくは0.1〜1.0質量%、特に好ましくは0.2〜0.5質量%となるように希釈する。
本発明の化粧料は、(A)成分〜(D)成分を上記の質量比率で含有するナノエマルション乳化用組成物と油性成分(E)を混合し、乳化することにより両連続マイクロエマルションを形成する工程(工程(I))、工程(I)で得られた両連続マイクロエマルションを水で希釈する工程(工程(II))を順次実施して製造するのが好ましい。
本発明の化粧料は、好ましくは、下記の工程(I)および(II)を有する方法によって製造される。
工程(I):(A)成分、(B)成分、(C)成分および(D)成分と、(E)成分とを混合し、両連続マイクロエマルションを調製する工程
工程(II):工程(I)で得られた両連続マイクロエマルションを水で希釈して、ナノエマルションを形成する工程
工程(I)で両連続マイクロエマルションを形成することで、ポリマーナノスフィアに内包される油性成分(E)の量を増加させることができる。
(A)成分〜(E)成分を混合し、通常、1〜95℃、好ましくは10〜90℃にて攪拌を行なうことによって、両連続マイクロエマルションが形成される。
工程(II)で希釈に用いられる水としては、水(D)と同様に、精製水、蒸留水、イオン交換水などが挙げられる。水で希釈するときの温度は、通常、1〜95℃であり、好ましくは室温(1〜30℃)、特に好ましくは15〜25℃である。
本発明によって得られるナノエマルションを構成するナノ微粒子(ナノスフィア)の粒径は、好ましくは5〜500nmであるが、化粧料の使用感を高める点から300nm以下がより好ましい。ナノ微粒子の粒径が大きすぎる場合には、凝集しやすくなり分散液の安定性が低下するとともに、化粧料に使用した場合にざらつき感が感じられやすくなることがある。ナノ微粒子の粒径が小さすぎる場合には、安定性が悪くなることがある。
なお、本発明の化粧料に含有されるナノ微粒子の粒径は、例えば、市販の粒度分布測定器等の機器を用いて、動的光散乱法などの原理を利用して測定することができ、この方法により測定された平均粒子径を、本発明でいうナノ微粒子の粒径とすることができる。前記平均粒子径は、分布関数をガウス分布と仮定し、体積―粒径分布関数の平均値から算出されるものである。また前述のナノ微粒子の製造方法を適宜行うことで、ナノ微粒子の粒径を5〜500nmに調整することができる。
本発明の化粧料には、ナノ微粒子の他に、必要に応じて化粧料に常用されている添加剤を適宜配合することができる。前記添加剤としては、本発明の目的を妨げない限り特に限定されず、例えば、油分、界面活性剤、保湿剤、増粘剤、色材、アルコール類、紫外線防御剤、アミノ酸類、ビタミン類、美白剤、有機酸、無機塩類、酵素、酸化防止剤、安定剤、防腐剤、殺菌剤、消炎剤、皮膚賦活剤、血行促進剤、抗脂漏剤、抗炎症剤等の薬剤、金属イオン封鎖剤、pH調整剤、収斂剤、清涼剤、香料、色素等が挙げられる。
以下、本発明を実施例および比較例により具体的に説明する。
実施例および比較例中の配合量は質量%である。また残分とは全成分の和が100質量%となるようにした数値である。
〔実施例1〜9〕
表1に記載した組成で、下記の製法によってナノエマルション乳化用組成物およびナノエマルション(化粧料)を製造し、化粧料の保存安定性を評価した。その結果を表1に併せて記載する。
〔比較例1〜14〕
表2および表3に記載した組成で、下記の製法によってナノエマルション乳化用組成物およびナノエマルション(化粧料)を製造し、化粧料の保存安定性を評価した。その結果を表2および表3に併せて記載する。
<製造法>
工程I:各表中のナノエマルション乳化用組成物の欄に示す各原料をビーカーに投入し、80℃でスターラーにより撹拌した。
工程II:工程Iで調製した組成物を室温にて水で希釈し、O/Wエマルションからなる化粧料を得た。
<安定性>
製造した各化粧料50gを100ccのスクリュー管に充填し、密閉した後、室温で保存した。製造直後、製造後翌日、製造後一週間、製造後一ヶ月について試料の外観を確認し、以下の基準で評価を行った。
○:青白く透過した溶液
×:クリーミングや沈殿が生じた溶液
乳化用組成物の(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分について質量比率(A)/(B)、(C)/〔(A)+(B)〕、(D)/〔(A)+(B)〕を各表に記載した。なお、(A)成分に代えて(A′)成分を用いた場合、(B)成分に代えて(B′)成分を用いた場合には、これら成分に置き換えた質量比率を記載した。
表1中の組成物の調製には、CERACUTE−L(日油(株)製、(メタクリル酸グリセリルアミドエチル/メタクリル酸ステアリル)共重合体、グリセリン、1,3−ブチレングリコールを含有)、CERACUTE−F(日油(株)製、(メタクリル酸グリセリルアミドエチル/メタクリル酸ステアリル)共重合体)、NIKKOL BPS−20(日光ケミカルズ(株)製、PEG−20フィトステロール)、ユニオックス50MT−2200B(日油(株)製、PPG−13デシルテトラデセス−24)、ユニオックスHC−40(日油(株)製、PEG−40硬化ヒマシ油)、パールリームEX(日油(株)製、水添ポリイソブテン)、ユニルーブMB−816(日油(株)製、パルミチン酸エチルヘキシル)、パナセート810(日油(株)製、トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル)、サラコスFH(日清オイリオグループ(株)製、ヒドロキシステアリン酸フィトステリル)、Plandool−MAS(日本精化(株)製、マカデミアナッツ脂肪酸フィトステリル)をそれぞれ用いた。
なお、(メタクリル酸グリセリルアミドエチル/メタクリル酸ステアリル)共重合体として、CERACUTE−Fを用いる場合は、(C)成分の多価アルコールと予備混合後、工程Iに示す他の成分と配合した。
表2中の組成物の調製には、上記成分の他に、下記製造例1の(2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン/ブチルメタクリレート)共重合体、および下記製造例2のメタクリロイルエチルホスホリルコリン重合体を用いた。これら重合体および共重合体の各粉末については下記に示す方法に従って製造した。またCAE(味の素ヘルシーサプライ(株)製、ココイルアルギニンエチルPCA)を用いた。
<製造例1>
Lipidure−PMB(日油(株)製)を凍結乾燥し、(2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン/ブチルメタクリレート)共重合体(構成単位(2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン:ブチルメタクリレートのモル比=80:20)の共重合体粉末を得た。
<製造例2>
Lipidure−HM(日油(株)製)を凍結乾燥し、メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンの重合体粉末を得た。
表3中の組成物の調製には、上記成分の他に、EMALEX PEIS−20EX(日本エマルジョン(株)製、PEG−20ステアリン酸)、EMALEX HC−50(日本エマルジョン(株)製、PEG−50硬化ヒマシ油)、ノニオンM−203(日油(株)製、ミレス−3)、ノニオンLT−280(日油(株)製、ラウリン酸PEG−80ソルビタン)をそれぞれ用いた。
Figure 0006672730
Figure 0006672730
Figure 0006672730
油性成分(E)を内包化したポリマーナノスフィアを形成している場合、その粒子径は300nm以下であり、O/Wエマルションからなる化粧料の外観は青白く透過したものとなる。したがって、表1の結果から、実施例1〜9の化粧料は、様々な種類の油性成分(E)を多量に内包したポリマーナノスフィアを含む化粧料であることがわかる。
これに対して、(A)成分に代えて他の(共)重合体を含有する例(比較例1、および2)や、(B)成分に代えてカチオン性界面活性剤を含有する例(比較例3)はポリマーナノスフィアを形成しなかった。
また、乳化用組成物の(A)成分〜(D)成分についての質量比率(C)/〔(A)+(B)〕または(D)/〔(A)+(B)〕が本発明規定の範囲を外れた例(比較例4〜7)、(A)成分および(B)成分の質量比率(A)/(B)が本発明規定の範囲を外れた例(比較例8、および9)、(B)成分のHLBが10〜16の範囲を外れる例(比較例10、および11)、および工程(I)において成分(D)を用いず、本発明と組成が異なる乳化用組成物から調製した例(比較例12~14)では、ポリマーナノスフィアを形成しなかった。
なお、比較例1〜14は、いずれも製造直後においてポリマーナノスフィアを形成しなかったため、以降の評価を行なわなかった。
以下、本発明に係るナノエマルションからなる皮膚用乳化化粧料の処方例を示す。なお、含有量は質量%である。
Figure 0006672730
Figure 0006672730

Claims (2)

  1. 下記の(A)成分〜(D)成分からなり、各成分の質量比率が下記の条件を満たすナノエマルション乳化用組成物と、(E)成分としての油性成分とが乳化されてなる両連続マイクロエマルションが水で希釈されてなるナノエマルションからなる化粧料
    (A)/(B)=0.1〜0.7
    (C)/〔(A)+(B)〕=3〜8
    (D)/〔(A)+(B)〕=0.2〜1.2
    (A)成分:下記式(1)で表される構成単位(a1)および式(2)で表される構成単位(a2)からなり、構成単位(a1):(a2)のモル比が40:60〜80:20であり、重量平均分子量が5,000〜5,000,000である共重合体
    Figure 0006672730
    (式中、Rは水素原子またはメチル基を表し、Rは−(CH)n−を表し、nは1〜4の整数である。)
    Figure 0006672730
    (式中、Rは水素原子またはメチル基を表し、Rは炭素数12〜24の炭化水素基を表す。)
    (B)成分:HLB値が10〜16である非イオン性界面活性剤
    (C)成分:多価アルコール
    (D)成分:水
  2. 下記の工程(I)および工程(II)を有する請求項に記載の化粧料を製造する方法。
    工程(I):(A)成分、(B)成分、(C)成分(D)成分および(E)成分を混合し、両連続マイクロエマルションを調製する工程
    工程(II):工程(I)で得られた両連続マイクロエマルションを水で希釈して、ナノエマルションを形成する工程
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