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JP6631271B2 - インプリントモールドの製造方法 - Google Patents

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JP6631271B2
JP6631271B2 JP2016009497A JP2016009497A JP6631271B2 JP 6631271 B2 JP6631271 B2 JP 6631271B2 JP 2016009497 A JP2016009497 A JP 2016009497A JP 2016009497 A JP2016009497 A JP 2016009497A JP 6631271 B2 JP6631271 B2 JP 6631271B2
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Description

本発明は、インプリントモールドを製造する方法に関する。
近年、半導体デバイス(例えば、半導体メモリ等)等の製造工程において、基板の表面に凹凸パターンを形成した型部材(インプリントモールド)を用い、凹凸パターンを基板等の被加工物に等倍転写するパターン形成技術であるナノインプリント技術が利用されている。
ナノインプリント技術においては、原版としてのインプリントモールドの高精度な凹凸パターンを、基板等の被加工物上の硬化性樹脂層に押し付けて転写するため、インプリントモールドの凹凸パターンに欠陥があると、被加工物にその欠陥が転写されてしまう。そのため、インプリントモールドにおいては、凹凸パターンの欠陥がないこと(無欠陥であること)が要求される。
ナノインプリント技術において用いられるインプリントモールドは、例えば、電子線(EB)リソグラフィー等により製造されるが、微小な欠陥をも全く発生させることなくインプリントモールドを製造することは、技術的にも製造コスト的にも極めて困難である。そのため、一般に、インプリントモールドの製造過程において生じ得る欠陥を修正する工程が、インプリントモールドの製造工程において必須の工程となっている。
ナノインプリント技術により製造される半導体デバイス等の微細化が進行するに伴い、インプリントモールドの凹凸パターンの微細化が進行してきている。ここで、上記インプリントモールドに発生する欠陥としては、凹パターンに余剰の凸パターンや異物等が存在する黒欠陥と、凸パターンが欠損している白欠陥とがある。この欠陥のうち、白欠陥が微細な凹凸パターンに発生すると、修正するのが非常に困難である。その一方で、黒欠陥は、従来のフォトマスクにおけるパターン欠陥修正技術を利用して、比較的容易に修正され得る。
このように微細化の進行した凹凸パターンにおける、修正困難な白欠陥を修正すべく、従来、白欠陥を含む第1テンプレートを用いたインプリント処理により第2テンプレートを作製する工程と、第1テンプレートの白欠陥の転写により第2テンプレートに生じる黒欠陥を修正する工程とを含むテンプレートの欠陥修正方法が提案されている(特許文献1参照)。
特開2012−23109号公報
上記特許文献1においては、欠陥を有しないテンプレート(インプリントモールド)を製造することを目的として、修正が非常に困難な白欠陥を、インプリント処理を通じて、修正が比較的容易な黒欠陥に転換している。
このように、上記特許文献1によれば、白欠陥を有する第1テンプレートを用いたインプリント処理により、当該白欠陥が黒欠陥として転写されることで、黒欠陥を有する第2テンプレートを作製することができる。
しかしながら、第2テンプレートを作製するためのインプリント処理により、第2テンプレートに白欠陥が新たに発生することがある。例えば、インプリント樹脂の欠損、第1テンプレートの凹凸パターンへのインプリント樹脂の未充填等により、第2テンプレートに白欠陥が発生することがある。このようにして発生する白欠陥は、修正が非常に困難なものであるため、上記特許文献1に開示されている方法では、無欠陥のテンプレートを作製することが困難である。
上記課題に鑑みて、本発明は、凹凸パターンが微細になっても、インプリントモールドの製造過程において発生し得る欠陥(白欠陥及び黒欠陥)を確実に修正することのできるインプリントモールドの製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、第1面及びそれに対向する第2面を有する基材の当該第1面上にハードマスクパターンを形成するハードマスクパターン形成工程と、前記基材の前記第1面上に形成した前記ハードマスクパターンにおける白欠陥の有無を検査する第1の欠陥検査工程と、前記第1の欠陥検査工程において前記白欠陥が検出された場合に、当該白欠陥を修正する第1の欠陥修正工程と、前記白欠陥が修正された前記ハードマスクパターンをマスクとして前記基材をエッチングすることで、前記基材の前記第1面に第1凹凸パターンを形成する第1凹凸パターン形成工程と、前記基材の前記第1面に形成された第1凹凸パターンにおける黒欠陥の有無を検査する第2の欠陥検査工程と、前記第2の欠陥検査工程において黒欠陥が検出された場合に、当該黒欠陥を修正する第2の欠陥修正工程とを含み、前記第1の欠陥修正工程において、前記白欠陥部分に、前記白欠陥を物理的に包含し、かつ平面視における大きさが前記白欠陥の大きさよりも大きくなるように修正材を堆積させて前記白欠陥を修正することを特徴とするインプリントモールドの製造方法を提供する(発明1)。
上記発明(発明1)においては、インプリントモールドの製造過程において生じ得る、修正が非常に困難な白欠陥を、白欠陥を物理的に包含する大きさで修正材を堆積させることで修正して、当該白欠陥を黒欠陥に転換し、その後、当該黒欠陥を修正する。そのため、上記発明(発明1)によれば、インプリントモールドの製造過程において発生し得る欠陥(白欠陥及び黒欠陥)を確実に修正することができ、無欠陥のインプリントモールドを製造することができる。
上記発明(発明1)において、前記基材の前記第1面上に設けられているハードマスク層上にレジストパターンを形成するレジストパターン形成工程をさらに含み、前記ハードマスクパターン形成工程において、前記レジストパターンをマスクとして前記ハードマスク層をエッチングすることにより前記ハードマスクパターンを形成してもよい(発明2)。また、前記基材の前記第1面上に設けられているハードマスク層上にレジストパターンを形成するレジストパターン形成工程と、前記レジストパターンの側壁に側壁パターンを形成する工程とをさらに含み、前記ハードマスクパターン形成工程において、前記側壁パターンをマスクとして前記ハードマスク層をエッチングすることにより前記ハードマスクパターンを形成してもよい(発明3)。
上記発明(発明2,3)において、前記レジストパターン形成工程において、前記レジストパターンに対応する凹凸パターンを有するモールドを用いたインプリント処理により前記レジストパターンを形成するのが好ましい(発明4)。
上記発明(発明1〜4)において、前記インプリントモールドは、前記第1凹凸パターンよりも寸法の大きい第2凹凸パターンを有し、前記第1の欠陥修正工程において、前記白欠陥部分に前記修正材を堆積させるとともに、前記第2凹凸パターンの形成予定位置に前記修正材を堆積させることで前記第2凹凸パターンに対応するマスクパターンを形成し、前記凹凸パターン形成工程において、前記ハードマスクパターン及び前記マスクパターンをマスクとして前記基材をエッチングするのが好ましい(発明5)。
本発明によれば、凹凸パターンが微細になっても、インプリントモールドの製造過程において発生し得る欠陥(白欠陥及び黒欠陥)を確実に修正することのできるインプリントモールドの製造方法を提供することができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るインプリントモールドの製造方法を示すフローチャートである。 図2は、本発明の第1の実施形態に係るインプリントモールドの製造方法の各工程を平面図及びそのI−I線切断端面図にて示す工程フロー図(その1)である。 図3は、本発明の第1の実施形態に係るインプリントモールドの製造方法の各工程を平面図及びそのI−I線切断端面図にて示す工程フロー図(その2)である。 図4は、本発明の第1の実施形態においてレジストパターンをインプリント処理により形成する各工程を切断端面図にて示す工程フロー図である。 図5は、欠陥(黒欠陥及び白欠陥)を有するハードマスクパターンをマスクとしたエッチングによりインプリントモールドを製造した際に凹凸パターンに生じる欠陥を説明するための切断端面図である。 図6は、本発明の第2の実施形態に係るインプリントモールドの製造方法の各工程を平面図及びそのII−II線切断端面図にて示す工程フロー図(その1)である。 図7は、本発明の第2の実施形態に係るインプリントモールドの製造方法の各工程を平面図及びそのII−II線切断端面図にて示す工程フロー図(その2)である。 図8は、本発明の第2の実施形態に係るインプリントモールドの製造方法の各工程を平面図及びそのII−II線切断端面図にて示す工程フロー図(その3)である。 図9は、本発明の第1及び第2の実施形態における白欠陥修正工程の他の態様(その1)を概略的に示す平面図である。 図10は、本発明の第1及び第2の実施形態における白欠陥修正工程の他の態様(その2)を概略的に示す平面図である。
〔第1の実施形態〕
本発明の第1の実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、第1の実施形態に係るインプリントモールドの製造方法を示すフローチャートであり、図2及び図3は、第1の実施形態に係るインプリントモールドの製造方法の各工程を平面図(図中左側)及びそのI−I線切断端面図(図中右側)にて示す工程フロー図であり、図4は、第1の実施形態においてレジストパターンをインプリント処理により形成する各工程を切断端面にて示す工程フロー図である。なお、図2及び図3の平面図(図中左側)にて、凸状の構造(凸パターン)がハッチングにて表されている。
[ハードマスクパターン形成工程]
第1面10A及びそれに対向する第2面10Bを有するインプリントモールド用基板10を準備し、当該インプリントモールド用基板10の第1面10A上にハードマスクパターン21を形成する(S01,図2(A)〜(D))。
インプリントモールド用基板10としては、例えば、インプリントモールドを製造する際に一般的に用いられる基板(例えば、石英ガラス基板、ソーダガラス基板、蛍石基板、フッ化カルシウム基板、フッ化マグネシウム基板、アクリルガラス等のガラス基板、ポリカーボネート基板、ポリプロピレン基板、ポリエチレン基板等の樹脂基板、これらのうちから任意に選択された2以上の基板を積層してなる積層基板等の透明基板;ニッケル基板、チタン基板、アルミニウム基板等の金属基板;シリコン基板、窒化ガリウム基板等の半導体基板等)を用いることができる。
インプリントモールド用基板10の厚さは、基板の強度、取り扱い適性等を考慮し、例えば、300μm〜10mm程度の範囲で適宜設定され得る。なお、第1の実施形態において「透明」とは、波長300〜450nmの光線の透過率が85%以上であることを意味し、好ましくは90%以上である。
ハードマスクパターン21を形成するにあたり、まず、インプリントモールド用基板10の第1面10A側に設けられているハードマスク層20上に、インプリント樹脂膜30を形成する(図2(A)参照)。
ハードマスク層20は、例えば、クロム、チタン、タンタル、珪素、アルミニウム等の金属;窒化クロム、酸化クロム、酸窒化クロム等のクロム系化合物、酸化タンタル、酸窒化タンタル、酸化硼化タンタル、酸窒化硼化タンタル等のタンタル化合物、窒化チタン、窒化珪素、酸窒化珪素等を単独で、又は任意に選択した2種以上を組み合わせて用いることができる。
ハードマスク層20は、後述する工程(図2(C)参照)にてパターニングされ、欠陥を有する場合にはその欠陥が修正された上で、インプリントモールド用基板10をエッチングする際のマスクとして用いられるものである。そのため、インプリントモールド用基板10の種類に応じ、エッチング選択比等を考慮して、ハードマスク層20の構成材料を選択するのが好ましい。例えば、インプリントモールド用基板10が石英ガラス基板である場合、ハードマスク層20として金属クロム膜等が好適に選択され得る。
ハードマスク層20の厚さは、インプリントモールド用基板10の種類に応じたエッチング選択比、製造されるインプリントモールド1(図3(D)参照)における凹凸パターン11のアスペクト比等を考慮して適宜設定される。例えば、インプリントモールド用基板10が石英ガラス基板であって、ハードマスク層20が金属クロム膜である場合、ハードマスク層20の厚さは、3〜20nm程度である。
インプリントモールド用基板10の第1面10A上にハードマスク層20を形成する方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、スパッタリング、PVD、CVD等の公知の成膜方法が挙げられる。
インプリント樹脂膜30を構成する樹脂材料(レジスト材料)としては、特に限定されるものではなく、インプリント処理に一般的に用いられる樹脂材料(例えば、紫外線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂等)を用いることができる。
インプリント樹脂膜30の厚みは、特に制限されるものではない。後述するレジストパターン31(図2(B)参照)を、当該レジストパターン31に対応する凹凸パターン41を有するモールド40(図4(A)参照)を用いたインプリント処理により形成する場合、インプリント樹脂膜30の厚みは、当該モールド40の凹凸パターン41の凹部の深さ等に応じて適宜設定され得るものであり、具体的には、5〜70nm程度である。
ハードマスク層20上にインプリント樹脂膜30を形成する方法としては、従来公知の方法、例えば、スピンコート法によりインプリント樹脂をハードマスク層20上に塗布する方法等が挙げられるが、インクジェット法によりインプリント樹脂の液滴をハードマスク層20上に滴下し、モールド40の凹凸パターン41をインプリント樹脂の液滴に接触させて、ハードマスク層20上にインプリント樹脂を展開する方法等を採用してもよい。
なお、ハードマスク層20とインプリント樹脂膜30との間には、ハードマスク層20に対するレジストパターン31(図2(B)参照)の密着性を向上させる役割を果たす、シランカップリング剤等の密着層(図示せず)が形成されていてもよい。
次に、図2(B)に示すように、ハードマスク層20上にレジストパターン31を形成する。レジストパターン31は、例えば、後述するモールド40(図4(A)参照)を用いたインプリントリソグラフィー、電子線描画装置を用いた電子線リソグラフィー、所定の開口部及び遮光部を有するフォトマスクを用いたフォトリソグラフィー等により形成され得る。
レジストパターン31の形状は、第1の実施形態において製造されるインプリントモールド1の凹凸パターン11の形状(図3(D)参照)に応じて適宜設定されるものであって、特に制限されるものではなく、例えば、ラインアンドスペース状、ホール状、ピラー状等が挙げられる。
レジストパターン31の寸法は、特に限定されるものではなく、第1の実施形態において製造されるインプリントモールド1の凹凸パターン11の寸法に応じて適宜設定されるが、当該寸法が5〜50nm程度である場合、第1の実施形態に係るインプリントモールドの製造方法の効果が顕著に奏される。なお、レジストパターン31の寸法とは、レジストパターン31の形状がラインアンドスペース状である場合、ライン状凸部(スペース状凹部)の短手方向の長さを意味し、ホール状である場合、ホール状凹部の直径又は一辺(短辺)の長さを意味し、ピラー状である場合、ピラー状凸部の直径又は一辺(短辺)の長さを意味する。
このようにして形成されるレジストパターン31には、凹状であるべき部分にインプリント樹脂等が残存することで生じる黒欠陥31B、凸状であるべき部分の欠損等により生じる白欠陥31Wが存在し得る。しかし、この段階においては、これらの欠陥(黒欠陥31B及び白欠陥31W)の修正は行われない。
ここで、図4を参照して、モールド40を用いたインプリントリソグラフィーによりレジストパターン31を形成する方法を説明する。
まず、第1面40A及びそれに対向する第2面40Bを有し、第1面40A側に凹凸パターン41が形成されているモールド40を準備し(図4(A)参照)、当該モールド40の凹凸パターン41をインプリントモールド用基板10のインプリント樹脂膜30に押し当て、インプリント樹脂膜30を硬化させる(図4(B)参照)。
インプリント樹脂膜30を硬化させる方法は、当該インプリント樹脂膜30を構成する樹脂材料の種類(硬化タイプ)に応じて適宜選択され得るものであり、当該樹脂材料が紫外線硬化性樹脂であれば、紫外線を照射することで硬化させることができ、熱硬化性樹脂であれば熱を印加することで硬化させることができる。
モールド40は、インプリントモールド用基板10と同様、例えば、石英ガラス基板、ソーダガラス基板、蛍石基板、フッ化カルシウム基板、フッ化マグネシウム基板、アクリルガラス等のガラス基板、ポリカーボネート基板、ポリプロピレン基板、ポリエチレン基板等の樹脂基板、これらのうちから任意に選択された2以上の基板を積層してなる積層基板等の透明基板;ニッケル基板、チタン基板、アルミニウム基板等の金属基板;シリコン基板、窒化ガリウム基板等の半導体基板等により構成される。
モールド40の凹凸パターン41の形状、寸法等は、特に限定されるものではなく、第1の実施形態において製造されるインプリントモールド1において要求される凹凸パターン11の形状、寸法等に応じて、例えば、ラインアンドスペース状、ピラー状、ホール状等の形状や、5〜100nm程度の寸法に設定され得る。なお、モールド40の第1面40A側には、インプリント樹脂膜30との離型を容易にすることを目的として、離型層が設けられていてもよい。
そして、硬化したインプリント樹脂膜30からモールド40を離型する(図4(C)参照)。これにより、インプリントモールド用基板10のハードマスク層20上にレジストパターン31を形成することができる(図2(B)参照)。
上述のようにして形成されたレジストパターン31をマスクとし、例えば、塩素系(Cl2+O2)のエッチングガスを用いるドライエッチング処理によりハードマスク層20をエッチングしてハードマスクパターン21を形成し、レジストパターン31をウェットエッチング等により除去する(図2(C),(D)参照)。
[白欠陥検査工程]
上記のようにしてハードマスクパターン21を形成した後、ハードマスクパターン21の欠陥検査を行う(S02)。ハードマスクパターン21の欠陥検査は、インプリントモールド用基板10とハードマスク層20とにおける検査光の透過率の差を利用する、既存のフォトマスク用欠陥検査装置(光外観検査装置(レーザーテック社製、製品名:Matrics)等)を用いて行われ得る。かかる欠陥検査において、ハードマスクパターン21に少なくとも白欠陥21Wが存在するか否かを検査する。
[白欠陥修正工程]
欠陥検査の結果、ハードマスクパターン21が、修正すべき白欠陥21Wを有する場合(S03,Yes)、当該ハードマスクパターン21の白欠陥21Wを修正する(S04,図3(A)参照)。なお、白欠陥21Wが修正すべきものであるか否かは、例えば、白欠陥21Wの周辺に存在する均一な(実質的に設計寸法通りに形成されている)ハードマスクパターン21の寸法に対する比率を指標として判断され得る。具体的には、第1の実施形態により製造されるインプリントモールド1が半導体等の電子デバイス等を製造するために使用されるものである場合、ハードマスクパターン21の白欠陥21Wが当該ハードマスクパターン21を完全に分断してしまうようなものであれば、製造される電子デバイス等において回路として機能しなくなるため、修正すべき白欠陥21Wであると判断することができる。一方、ハードマスクパターン21の幅が部分的に細くなっている等、ハードマスクパターン21を完全には分断しない白欠陥21Wであっても、後工程(第1の実施形態により製造されるインプリントモールド1を用いたインプリント工程、エッチング、側壁加工等)に依存して、電子デバイス等の回路として機能するためのパターンが分断してしまう可能性がある。そのため、例えば、ハードマスクパターン21の寸法(幅)に対する白欠陥21Wの寸法(幅)が66%以上程度である場合、当該白欠陥21Wが修正すべきものであると判断され得る。
上述したインプリント処理により形成されるレジストパターン31において、離型時に異物が付着する場合やモールド40の凸部が部分的に欠損している場合、黒欠陥31Bが発生する。また、モールド40にインプリント樹脂が付着することによるレジストパターン31(凸パターン)の欠損、モールド40の凹凸パターン41の凹部へのインプリント樹脂の未充填等により白欠陥31Wが発生することがある(図2(B)参照)。なお、レジストパターン31が電子線リソグラフィーにより形成される場合、現像処理後に余剰のレジストが残存することで黒欠陥31Bが発生することがある。
そして、黒欠陥31B及び白欠陥31Wを有するレジストパターン31をマスクとしたドライエッチング処理により形成されるハードマスクパターン21には、レジストパターン31の黒欠陥31B及び白欠陥31Wのそれぞれが転写された黒欠陥21B及び白欠陥21Wが発生し得る(図2(C)参照)。また、ハードマスク層20に元々存在するピンホール等が白欠陥21Wの原因ともなり得る。さらに、インプリント樹脂膜30中にエッチングされ難い不純物が存在すると、当該不純物が黒欠陥21Bの原因ともなり得る。
黒欠陥21B及び白欠陥21Wを有するハードマスクパターン21をマスクとしてインプリントモールド用基板10の第1面10A側にエッチング処理を施すと、当該第1面10A側に形成される凹凸パターン11に、ハードマスクパターン21の黒欠陥21B及び白欠陥21Wが転写されてしまう(図5参照)。インプリントモールド1の凹凸パターン11における黒欠陥11Bを修正するのは可能であるが、凹凸パターン11の寸法が極めて微細である場合に、白欠陥11Wを修正するのは極めて困難である。また、インプリントモールド1の凹凸パターン11における白欠陥11Wに修正材を堆積させて白欠陥11Wを修正したとしても、修正材の堆積部分とその他の部分との屈折率の違い等により、パターン形成不良を生じさせるおそれがある。
そこで、第1の実施形態においては、インプリントモールド用基板10にエッチング処理を施す前に、ハードマスクパターン21に存在する白欠陥21Wを修正する(図3(B)参照)。これにより、凹凸パターン11に白欠陥11Wを生じさせることがないため、上記問題を解決することができる。
白欠陥21Wを修正する方法としては、欠陥修正装置にインプリントモールド用基板10を配置し、デポジション用ガスを供給しながら電子線等の荷電粒子線を白欠陥21W部分に局所的に照射することで、当該白欠陥21W部分に修正材50を堆積させる方法等が採用され得る。
白欠陥21W部分に堆積される修正材50が、ハードマスクパターン21とともに、インプリントモールド用基板10をエッチングする際のマスクの一部(マスクパターン)として用いられることから、デポジション用ガスとしては、インプリントモールド用基板10をエッチングする際に十分なエッチング耐性を有する修正材50を堆積可能であるものが好適に用いられる。例えば、クロムヘキサカルボニル(Cr(CO)6)等のクロム(Cr)を含むガスが、デポジション用ガスとして好適に用いられる。
白欠陥21W部分に修正材50を堆積させる際、修正材50により白欠陥21Wが物理的に包含されるように、平面視における修正材50の大きさが、白欠陥21Wの大きさよりも大きくなるようにする。ハードマスクパターン21の寸法が微細になると、白欠陥21W部分のみを埋めるように修正材50を堆積させるのは極めて困難であるが、第1の実施形態においては、白欠陥21Wの大きさよりも大きく修正材50を堆積させるため、白欠陥修正工程を容易に行うことができる。
なお、平面視における修正材50の大きさが白欠陥21Wの大きさよりも大きくなるように、白欠陥21W部分に修正材50を堆積させると、修正材50のうち、白欠陥21W部分からはみ出す部分51(図3(A)及び(B)参照)が、凹凸パターン11における黒欠陥11Bを生じさせる(図3(C)参照)。後述するように、この黒欠陥11Bは、エッチングにより修正されるが(図3(D)参照)、かかるエッチングにより黒欠陥11Bの周囲(凹パターンの底部)に損傷が生じるおそれがある。そのため、修正材50は、白欠陥21W部分よりも僅かにはみ出すように堆積されるのが好ましい。これにより、黒欠陥11Bの周辺に損傷の生じ得る範囲を低減することができる。
[基板エッチング工程]
ハードマスクパターン21における白欠陥21Wを修正した後(S04)、又はハードマスクパターン21に修正すべき白欠陥21Wが存在しないと判断された後(S03,No)、インプリントモールド用基板10にドライエッチング処理を施し、第1面10A側に凹凸パターン11を形成し、ハードマスクパターン21及び修正材50を除去する(S05,図3(B)及び(C)参照)。
[凹凸パターン欠陥検査工程]
そして、上述のようにして形成された凹凸パターン11の欠陥検査を行う(S06)。凹凸パターン11の欠陥検査は、例えば、光外観検査装置(例えば、レーザーテック社製,製品名:Matrics等)等により行われ得る。かかる欠陥検査において、凹凸パターン11に少なくとも黒欠陥11Bが存在するか否かを検査する。なお、S06において凹凸パターン11の欠陥検査を行う装置と、S02においてハードマスクパターン21の欠陥検査を行う装置とは同じ装置であってもよいし、異なる装置であってもよい。
[黒欠陥修正工程]
欠陥検査の結果、凹凸パターン11が、修正すべき黒欠陥11Bを有する場合(S07,Yes)、当該凹凸パターン11の黒欠陥11Bを修正する(S08,図3(D)参照)。なお、黒欠陥11Bが修正すべきものであるか否かは、例えば、周辺に存在する均一な(実質的に設計寸法通りに形成されている)凹凸パターン11の寸法に対する比率を指標として判断され得る。具体的には、第1の実施形態により製造されるインプリントモールド1が半導体等の電子デバイスを製造するために用いられるものである場合、隣接する凹凸パターン11(凸パターン)同士が完全に結合されるような黒欠陥11Bを有すると、作製される電子デバイス等において回路として機能しなくなるため、修正すべき黒欠陥11Bと判断され得る。一方、隣接する凹凸パターン11(凸パターン)同士を結合しないような黒欠陥11Bであっても、電子デバイスの製造工程(第1の実施形態により製造されるインプリントモールド1を用いたインプリント工程、エッチング、側壁加工等)に依存して電子デバイスにおける転写パターンが結合してしまう可能性がある。そのため、例えば、凹凸パターン11(凸パターン)の寸法(幅)に対し、黒欠陥11Bを有する凹凸パターン11部分の寸法(幅)が166%以上程度である場合、当該黒欠陥11Bが修正すべきものであると判断され得る。
黒欠陥11Bを修正する方法としては、例えば、アシストガスを供給しながら黒欠陥11Bに電子線、イオンビーム等の荷電粒子線を照射し、当該黒欠陥11Bをエッチングする方法等を挙げることができる。
アシストガスとしては、黒欠陥11Bをエッチング可能なガスであれば特に限定されるものではなく、単一成分のガスであってもよいし、複数種のガスを含む混合ガスであってもよい。例えば、荷電粒子線として電子線を用いる場合、アシストガスとして、フッ化キセノン(XeF2)等を用いることができ、荷電粒子線としてイオンビームを用いる場合、アシストガスとして、フッ化キセノン(XeF2)、ヨウ素(I2)等を用いることができる。
アシストガスを供給する方法としては、例えば、黒欠陥11Bにアシストガスを局所的に吹き付ける方法、凹凸パターン11が形成されたインプリントモールド用基板10をアシストガスの雰囲気中に配置する方法等が挙げられる。
上述したように、ハードマスクパターン21における白欠陥21Wを修正する際、白欠陥21Wを物理的に包含する修正材50を堆積させる。そのため、堆積された修正材50のうち、白欠陥21Wからはみ出す部分51によって、凹凸パターン11に黒欠陥11Bを生じさせ得る。また、ハードマスクパターン21に黒欠陥21Bが存在する場合、当該黒欠陥21Bによって、凹凸パターン11に黒欠陥11Bを生じさせ得る。
このようにして生じる黒欠陥11Bは、ビーム径を数nmにまで細く絞ることのできる電子線等を照射したエッチングにより、極めて高い精度で修正され得る。そのため、黒欠陥11Bを有しない(無欠陥の)インプリントモールド1を製造することができる。また、第1の実施形態においては、インプリントモールド1の製造過程にて生じ得るハードマスクパターン21の白欠陥21Wを、修正材50の堆積により修正するため、製造されるインプリントモールド1において白欠陥11Wが存在しない。そして、堆積された修正材50により生じるインプリントモールド1の凹凸パターン11の黒欠陥11Bは、極めて高い精度で修正され得る。よって、第1の実施形態によれば、凹凸パターン11が微細であっても、インプリントモールド1の製造過程において発生し得る欠陥(特に黒欠陥11B)を確実に修正することができ、無欠陥のインプリントモールド1を製造することができる。
〔第2の実施形態〕
第2の実施形態に係るインプリントモールドの製造方法について、図面を参照しながら説明する。図6〜8は、第2の実施形態に係るインプリントモールドの製造方法の各工程を平面図(図中左側)及びそのII−II線切断端面図(図中右側)にて示す工程フロー図である。なお、第2の実施形態に係るインプリントモールドの製造方法は、ハードマスクパターンを形成する工程以外、第1の実施形態と同様の工程を有するため、第1の実施形態と同様の構成要素及び工程の詳細な説明を省略するものとする。
[ハードマスクパターン形成工程]
第1の実施形態と同様に、第1面10A及びそれに対向する第2面10Bを有するインプリントモールド用基板10を準備し、当該インプリントモールド用基板10の第1面10A上にハードマスクパターン21を形成する(図1(S01),図6〜7参照)。
ハードマスクパターン21を形成するにあたり、まず、インプリントモールド用基板10の第1面10A側に設けられているハードマスク層20上に、インプリント樹脂膜30を形成する(図6(A)参照)。
ハードマスク層20の厚さは、特に限定されるものではないが、3〜30nm程度であるのが好ましい。第2の実施形態において、ハードマスク層20は、後述する側壁パターン61をマスクとしてエッチングされるが(図7(B)参照)、側壁パターン61を構成する材料(シリコン酸化物等のシリコン系材料)に対するエッチング選択比を高くすることができるため、比較的厚めに形成され得る。よって、後述する欠陥検査工程(S02)にてコントラストが高くなり、欠陥(白欠陥21W)を容易に検出することができる。
そして、ハードマスク層20上にレジストパターン31を形成する(図6(B)参照)。レジストパターン31は、例えば、モールド40を用いたインプリントリソグラフィー(図4参照)、電子線描画装置を用いた電子線リソグラフィー、所定の開口部及び遮光部を有するフォトマスクを用いたフォトリソグラフィー等により形成され得る。
レジストパターン31は、後述する側壁パターン形成工程(図6(C)参照)により側壁パターン61を形成するための芯材としての役割を果たすものであり、側壁パターン61は芯材(レジストパターン31)の側壁に形成されることから、側壁パターン形成工程(図6(C)参照)後の芯材及び側壁パターン61の高さ(厚さ)は略同一となる。
この側壁パターン61は、後述する工程(図7(B)参照)においてハードマスク層20をエッチングするためのエッチングマスクとしての役割を果たす。そのため、側壁パターン61の高さ(厚さ)は、側壁パターン61及びハードマスク層20のそれぞれを構成する材料のエッチング選択比やハードマスク層20の厚さにもよるが、ハードマスク層20のエッチング処理中に側壁パターン61が消失しない程度の高さ(厚さ)であることが要求される。
一方で、後述する芯材形成工程において、レジストパターン31をエッチング処理に付することでスリミングして芯材を形成するため、芯材の高さ(厚さ)は、レジストパターン31の高さ(厚さ)よりも低く(薄く)なる。したがって、レジストパターン31の高さ(厚さ)は、後述する芯材形成工程におけるスリミング量等を考慮して、側壁パターン61に要求される高さ(厚さ)よりも高く(厚く)しておく必要がある。
次に、ハードマスク層20上に形成したレジストパターン31に対しスリミング処理を施して、当該レジストパターン31を細らせた芯材を形成する(芯材形成工程)。レジストパターン31のスリミング処理は、例えば、ウェットエッチング法、ドライエッチング法、それらの組み合わせ等により実施することができる。
レジストパターン31のスリミング量は、特に限定されるものではないが、インプリントモールド1の凹凸パターン11におけるスペース寸法がレジストパターン31のスリミング処理により形成される芯材の寸法に依存するため、当該凹凸パターン11におけるスペース寸法に応じてレジストパターン31のスリミング量を設定すればよい。通常、芯材の寸法がレジストパターン31の約半分となるように、スリミング量が設定される。
続いて、芯材を含むハードマスク層20の全面に、側壁パターン61を構成する側壁材料膜を形成し(側壁材料膜形成工程)、RIE(Reactive Ion Etching)等の異方性エッチングによりエッチバックして、芯材(レジストパターン31)の側壁に側壁パターン61を形成する(側壁パターン形成工程,図6(C)参照)。
側壁材料膜は、シリコン系材料(シリコン酸化物等)の側壁材料をALD法(Atomic layer deposition)、CVD法、スパッタリング法等の従来公知の成膜法により堆積させることで形成され得る。第2の実施形態においては、芯材の構成材料としてレジスト材料(インプリント樹脂、電子線レジスト、フォトレジスト等)を用いるため、より低温で成膜可能であり、かつ原子層レベルで膜厚コントロールが可能なALD法により側壁材料膜を形成するのが望ましい。
エッチバックにより形成される側壁パターン61は、ハードマスク層20のエッチングマスクとして用いられるものであるため、側壁パターン61の高さは、ハードマスク層20に対応したエッチング選択比等を考慮して適宜設定される。例えば、側壁パターン61を構成する材料としてシリコン系材料を用い、ハードマスク層20を構成する材料としてクロム系材料(金属クロム等)を用いた場合、側壁パターン61の高さは、5〜60nm程度である。
その後、側壁に側壁パターン61が形成された芯材をアッシング(酸素含有ガスを用いたプラズマアッシング等)により除去する(芯材除去工程,図7(A)参照)。これにより、芯材のみが除去され、ハードマスク層20上に側壁パターン61を残存させることができる。
上述のようにして形成されたレジストパターン31(芯材)に黒欠陥31B、白欠陥31Wが存在すると(図6(B)参照)、側壁パターン61にも黒欠陥61B及び白欠陥61Wが存在し得る(図6(C)、図7(A)参照)。しかし、この芯材を除去した段階では側壁パターン61の欠陥(黒欠陥61B及び白欠陥61W)を修正することなく、側壁パターン61をマスクとして用いてハードマスク層20をドライエッチングして、ハードマスクパターン21を形成する(図7(B)参照)。かかるハードマスクパターン21は、閉ループ構造21’を有するため、この段階で当該閉ループ構造21’を除去する(図7(C)参照)。閉ループ構造21’の除去は、当該閉ループ構造21’を露出させるレジストマスクを形成し、閉ループ構造21’をエッチングする方法等が挙げられる。
[白欠陥検査工程]
上記のようにしてハードマスクパターン21を形成した後、ハードマスクパターン21の欠陥検査を行う(図1(S02)参照)。ハードマスクパターン21の欠陥検査は、第1の実施形態と同様にして行われ得る。
[白欠陥修正工程]
欠陥検査の結果、ハードマスクパターン21が、修正すべき白欠陥21Wを有する場合(図1(S03,Yes)参照)、当該ハードマスクパターン21の白欠陥21Wを修正する(図1(S04),図8(A)参照)。白欠陥21Wの修正は、第1の実施形態と同様にして行われ得る。
[基板エッチング工程]
ハードマスクパターン21における白欠陥21Wを修正した後(図1(S04)参照)、又はハードマスクパターン21に修正すべき白欠陥21Wが存在しないと判断された後(図1(S03,No)参照)、インプリントモールド用基板10にドライエッチング処理を施し、第1面10A側に凹凸パターン11を形成し、ハードマスクパターン21及び修正材50を除去する(図1(S05),図8(B)参照)。
[凹凸パターン欠陥検査工程]
上述のようにして形成された凹凸パターン11の欠陥検査を行う(図1(S06)参照)。欠陥検査は、第1の実施形態と同様にして行われ得る。
[黒欠陥修正工程]
欠陥検査の結果、凹凸パターン11が、修正すべき黒欠陥11Bを有する場合(図1(S07,Yes)参照)、当該凹凸パターン11の黒欠陥11Bを修正する(図1(S08),図8(C)参照)。黒欠陥11Bの修正は、第1の実施形態と同様にして行われ得る。
上述したように、ハードマスクパターン21における白欠陥21Wを修正する際、白欠陥21Wを物理的に包含する大きさで修正材50を堆積させる。そのため、堆積された修正材50のうち、白欠陥21Wからはみ出す部分51によって、凹凸パターン11に黒欠陥11Bを生じさせ得る。また、ハードマスクパターン21に黒欠陥21Bが存在する場合、当該黒欠陥21Bによって、凹凸パターン11に黒欠陥11Bを生じさせ得る。
このようにして生じる黒欠陥11Bは、ビーム径を数nmにまで細く絞ることのできる電子線等を照射したエッチングにより、極めて高い精度で修正され得る。特に、第2の実施形態においては、側壁パターン61をマスクとしたエッチングによりハードマスクパターン21を形成するため、凹凸パターン11に生じ得る黒欠陥11Bも微小なものとなるが、そのような微小な黒欠陥11Bであっても極めて高い精度で修正され得る。よって、第2の実施形態によれば、黒欠陥11Bを有しないインプリントモールド1を製造することができる。
また、第2の実施形態においては、インプリントモールド1の製造過程にて生じ得るハードマスクパターン21の白欠陥21Wを、修正材50の堆積により修正するため、製造されるインプリントモールド1において白欠陥11Wが存在せず、黒欠陥11Bは、極めて高い精度で修正され得る。
よって、第2の実施形態によれば、凹凸パターン11が微細であっても、インプリントモールド1の製造過程において発生し得る欠陥(白欠陥11W及び黒欠陥11B)を確実に修正することができ、欠陥を有しない(無欠陥の)インプリントモールド1を製造することができる。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
上記第1及び第2の実施形態において製造されるインプリントモールド1が、凹凸パターン11よりも寸法の大きいパターン(例えば、周辺回路パターン、ダミーパターン、アライメントマーク等)を有する場合に、白欠陥21Wを修正するための修正材50を堆積させるときに、当該パターンを形成する領域12’にも修正材50を堆積させて、当該パターンを形成するためのマスクパターンを形成してもよい(図9(A)及び(B)参照)。
第1及び第2の実施形態において、白欠陥21Wを修正する際に、当該白欠陥21Wに隣接する凹パターンを埋めるように修正材50を堆積させてもよい(図10(A)及び(B)参照)。白欠陥21Wからはみ出す修正材50部分は、凹凸パターン11において黒欠陥11Bを生じさせる。凹凸パターン11の黒欠陥11Bは、エッチングにより修正されるため、黒欠陥11Bの周辺部に損傷が生じることがある。図10に示すように、隣接する凹パターンを埋めるように修正材50を堆積させることで、凹凸パターン11の黒欠陥11Bも凹パターンを埋めるように生じる。そのため、黒欠陥11Bの修正に伴って損傷が生じる範囲を最小限にすることができる。
以下、実施例等を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は下記の実施例等に何ら制限されるものではない。
〔比較例1〕
金属クロムからなるハードマスク層20が第1面10Aに設けられてなる石英ガラス基板10(152mm×152mm,厚み:6.35mm)を準備し、ハードマスク層20上にインプリント樹脂膜(紫外線硬化性樹脂膜)30をスピンコート法により形成し、ハーフピッチ39nmのラインアンドスペース状の凹凸パターン41を有するモールド40を用いた光インプリント処理により、レジストパターン31を形成した。
レジストパターン31をマスクとしてハードマスク層20に、ドライエッチング処理(エッチングガス:Cl2+O2)を施してハードマスクパターン21を形成した後、ハードマスクパターン21をマスクとするドライエッチング処理により、石英ガラス基板10の第1面10Aに凹凸パターン11を形成した。
上記のようにして形成されたハードマスクパターン21及び凹凸パターン11のそれぞれにおける黒欠陥21B,11B及び白欠陥21W,11Wの有無を、光外観検査装置(レーザーテック社製,製品名:Matrics)を用いて検査したところ、複数の黒欠陥21B及び白欠陥21W、並びにそれらに対応する黒欠陥11B及び白欠陥11Wが検出された。
〔実施例1〕
比較例1と同様にして形成したハードマスクパターン21の欠陥を検査し、複数の白欠陥21Wを検出した。クロムヘキサカルボニル(Cr(CO)6)を含むデポジション用ガスを供給しながら電子線を白欠陥21W部分に局所的に照射して、当該白欠陥21W部分に、白欠陥21Wを物理的に包含する大きさの修正材50を堆積させた。
次に、ハードマスクパターン21及び修正材50をマスクとし、フッ素ガスをエッチングガスとして用い、石英ガラス基板10をドライエッチングして、第1面10A側に凹凸パターン11を形成した。
このようにして形成された凹凸パターン11の欠陥を検査したところ、黒欠陥11Bを検出した。一方、白欠陥11Wは検出されなかった。検出された黒欠陥11Bに、アシストガスとしてのフッ化キセノン(XeF2)を供給しながら電子線を照射し、当該黒欠陥11Bをエッチングして、インプリントモールド1を製造した。
このようにして製造されたインプリントモールド1の凹凸パターン11における欠陥の有無を、光外観検査装置(レーザーテック社製,製品名:Matrics)を用いて検査したところ、ハードマスクパターン21において白欠陥21Wが発生していた部分に対応する凹凸パターン11に欠陥は発生しておらず、その他の黒欠陥11Bもすべて修正されていることが確認された。
実施例1及び比較例1の結果から、ハードマスクパターン21を形成する際に発生する白欠陥21Wを、当該白欠陥21Wを物理的に包含する大きさで修正材50を堆積させることで修正し、その後インプリントモールド用基板10をエッチングし、当該基板10に形成された凹凸パターン11における黒欠陥11Bを修正することで、無欠陥のインプリントモールド1を製造可能であることが明らかとなった。
本発明は、半導体デバイスの製造過程等において用いられるインプリントモールドを製造する方法等として有用である。
1…インプリントモールド
10…インプリントモールド用基板(基材)
10A…第1面
10B…第2面
11…凹凸パターン(第1凹凸パターン)
20…ハードマスク層
21…ハードマスクパターン
31…レジストパターン
11W,21W,31W…白欠陥
11B,21B,31B…黒欠陥

Claims (5)

  1. 第1面及びそれに対向する第2面を有する基材の当該第1面上にハードマスクパターンを形成するハードマスクパターン形成工程と、
    前記基材の前記第1面上に形成した前記ハードマスクパターンにおける白欠陥の有無を検査する第1の欠陥検査工程と、
    前記第1の欠陥検査工程において前記白欠陥が検出された場合に、当該白欠陥を修正する第1の欠陥修正工程と、
    前記白欠陥が修正された前記ハードマスクパターンをマスクとして前記基材をエッチングすることで、前記基材の前記第1面に第1凹凸パターンを形成する第1凹凸パターン形成工程と、
    前記基材の前記第1面に形成された第1凹凸パターンにおける黒欠陥の有無を検査する第2の欠陥検査工程と、
    前記第2の欠陥検査工程において黒欠陥が検出された場合に、当該黒欠陥を修正する第2の欠陥修正工程と
    を含み、
    前記第1の欠陥修正工程において、前記白欠陥部分に、前記白欠陥を物理的に包含し、かつ平面視における大きさが前記白欠陥の大きさよりも大きくなるように修正材を堆積させて前記白欠陥を修正することを特徴とするインプリントモールドの製造方法。
  2. 前記基材の前記第1面上に設けられているハードマスク層上にレジストパターンを形成するレジストパターン形成工程をさらに含み、
    前記ハードマスクパターン形成工程において、前記レジストパターンをマスクとして前記ハードマスク層をエッチングすることにより前記ハードマスクパターンを形成することを特徴とする請求項1に記載のインプリントモールドの製造方法。
  3. 前記基材の前記第1面上に設けられているハードマスク材料層上にレジストパターンを形成するレジストパターン形成工程と、前記レジストパターンの側壁に側壁パターンを形成する工程とをさらに含み、
    前記ハードマスクパターン形成工程において、前記側壁パターンをマスクとして前記ハードマスク層をエッチングすることにより前記ハードマスクパターンを形成することを特徴とする請求項1に記載のインプリントモールドの製造方法。
  4. 前記レジストパターン形成工程において、前記レジストパターンに対応する凹凸パターンを有するモールドを用いたインプリント処理により前記レジストパターンを形成することを特徴とする請求項2又は3に記載のインプリントモールドの製造方法。
  5. 前記インプリントモールドは、前記第1凹凸パターンよりも寸法の大きい第2凹凸パターンを有し、
    前記第1の欠陥修正工程において、前記白欠陥部分に前記修正材を堆積させるとともに、前記第2凹凸パターンの形成予定位置に前記修正材を堆積させることで前記第2凹凸パターンに対応するマスクパターンを形成し、
    前記凹凸パターン形成工程において、前記ハードマスクパターン及び前記マスクパターンをマスクとして前記基材をエッチングすることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のインプリントモールドの製造方法。
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