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JP6617550B2 - ストランドの製造方法およびストランド製造装置 - Google Patents

ストランドの製造方法およびストランド製造装置 Download PDF

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Description

本発明は、例えばガラスフィラメントからなるストランドの製造方法および製造装置の技術に関し、より詳しくは、集束装置へのガラスフィラメントの案内作業の効率化を図った、ストランドの製造方法および製造装置の技術に関する。
従来より、ガラスフィラメントからなるストランドの紡糸工程においては、複数本のガラスフィラメントを集束してストランドを形成し、当該ストランドをボビンに巻取ることによってストランド巻体(ケーキ)を形成するのが一般的である(例えば、「特許文献1」を参照)。
具体的には、例えば、ブッシング内より溶融ガラスを引出して複数本(例えば、数千本)のガラスフィラメントを形成し、形成された各々のガラスフィラメントを集束剤塗布装置の回転ローラーに当接させることによって集束剤(バインダー)を塗布し、集束剤が塗布された複数本のガラスフィラメントを、集束ローラーを備えた集束装置によってストランドに集束した後、この集束されたストランドをトラバース機構(綾振機構)によって綾振しつつ、巻取装置に備えられる高速回転するボビンに巻取ることによって、ストランドが製造される。
特開平8−301519号公報
ここで、紡糸工程においては、例えば、ブッシング、集束剤塗布装置、および集束装置等をメンテナンスする(または、操作する)作業位置と、トラバース機構、および巻取装置等をメンテナンスするまたは操作する作業位置とは上下方向に離間して設置されることが多い。
また、上記回転ローラーは、ブッシングの略直下に設置されるとともに、上記回転ローラーにガラスフィラメントを確実に当接させるため、上記集束ローラーは、上記回転ローラーの下方の固定位置に配置されている。
そして、紡糸工程の開始時、またはガラスフィラメントの切断による紡糸工程の再開時においては、その都度、作業者は複数本のガラスフィラメントを束ねて集束ローラーに案内する案内作業を行う必要があるが、作業者の作業位置から集束ローラーが離れているため、作業者が作業し難い体勢をとる必要があり、作業性が悪かった。
本発明は、以上に示した現状の問題点を鑑みてなされたものであり、集束装置へのガラスフィラメントの案内作業を容易にし、作業効率の向上を図ることが可能なストランドの製造方法および製造装置を提供することを課題とする。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、本発明に係るストランドの製造方法は、ブッシングに設けられた複数個の孔部から溶融ガラスを下方に向けて引き出すことにより複数本のガラスフィラメントを形成する形成工程、集束剤塗布装置により前記複数本のガラスフィラメントの表面に集束剤を塗布する集束剤塗布工程、および前記集束剤が塗布された複数本のガラスフィラメントを、集束部材を有する集束装置によって集束させてストランドを形成するストランド形成工程を備え、前記ストランド形成工程は、前記ストランド形成開始時に、作業者が前記集束装置の集束部材に前記複数本のガラスフィラメントを案内する案内工程と、前記ストランド形成開始後のストランド形成時に、前記集束装置の集束部材によって前記複数本のガラスフィラメントを集束し、前記ストランドを形成するガラスフィラメント集束工程を備えるストランドの製造方法であって、前記案内工程においては、前記作業者が、前記ストランド形成時の位置よりも作業者に近い位置に配置させた前記集束装置の集束部材に、前記複数本のガラスフィラメントを案内することを特徴とする。
このような構成からなる本発明によれば、複数本のガラスフィラメントを束ねて集束装置の集束部材に案内する作業(案内工程)を行う場合、作業者が作業しやすい体勢で複数本のガラスフィラメントを集束部材に案内できるため、作業効率の向上を図ることができる。
また、本発明に係るストランドの製造方法は、前記案内工程において、前記作業者が、前記集束剤塗布装置の略垂線上に配置させた前記集束装置の集束部材に、前記複数本のガラスフィラメントを案内することが好ましい。
このような構成からなるストランドの製造方法によれば、作業者がより作業しやすい体勢で複数本のガラスフィラメントを集束部材に案内することができる。また、集束剤塗布装置から垂れ下がった複数本のガラスフィラメントの位置と集束装置の集束部材の位置が非常に近くなるため、複数本のガラスフィラメントを無理なく集束部材に案内できる。
また、本発明に係るストランドの製造装置は、溶融ガラスを引出し可能な複数個の孔部を有するブッシングと、前記孔部から引き出された溶融ガラスから形成された複数本のガラスフィラメントに当接、摺動させ、集束剤を塗布する集束剤塗布装置と、前記集束剤が塗布された前記複数本のガラスフィラメントを案内、集束させてガラスストランドを形成する集束部材を有する集束装置と、を備えるストランド製造装置であって、前記集束部材は、水平方向に移動可能に構成されてなることを特徴とする。
このような構成からなる本発明によれば、集束部材をストランド形成時の位置(集束位置)よりも作業者に近い位置(案内位置)に配置させることができるため、作業者が作業しやすい体勢で複数本のガラスフィラメントを集束部材に案内しやすくなり、作業効率の向上を図ることができる。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
即ち、本発明に係るストランドの製造方法およびストランド製造装置によれば、集束装置の集束部材へのガラスフィラメントの案内作業を容易にし、作業効率の向上を図ることができる。
本発明の一実施形態におけるストランド製造装置の全体的な構成を示した概略側面図。 集束装置の構成を示した正面図。 同じく集束装置の構成を示した側面図。 同じく集束装置の構成を示した平面図。 別実施形態における集束装置の構成を示した平面図。
次に、発明の実施形態について説明する。
なお、以下の説明においては便宜上、図1に示した矢印の方向によってストランド製造装置1の上下方向および前後方向を規定して説明する。
また、図2乃至図4に示した矢印の方向によって集束装置30の上下方向、前後方向、および左右方向を規定して説明する。
また、図5に示した矢印の方向によって別実施形態における集束装置30の前後方向および左右方向を規定して説明する。
さらに、図1乃至図3においては、矢印Aの方向をガラスフィラメントGfまたはストランドGsの引出し方向と規定して説明する。
[ストランド製造装置1]
先ず、本発明に係るストランド製造装置1の全体構成について、図1を用いて説明する。
本実施形態におけるストランド製造装置1は、溶融ガラスを紡糸して複数本のガラスフィラメントGf・Gf・・・を形成し、これらのガラスフィラメントGf・Gf・・・を集束してなる一本または複数本(例えば、本実施形態においては二本)のストランドGs・Gsをボビン44・44に各々巻取り、ストランド巻体Sk・Skを形成するための装置である。
ストランド製造装置1は、主にブッシング10、集束剤塗布装置20、集束装置30、および巻取装置40等により構成される。
ブッシング10は、内部に流入された溶融ガラスを繊維状に引出し、ガラスフィラメントGfを成形するための部材である。
また、ブッシング10は、例えば白金または白金合金等により形成され、その底部には複数行且つ複数列のマットリクス状に配置される複数個(例えば、数千個)の中空ノズル(図示せず)が設けられている。
そして、これらの中空ノズルの中空部(孔部)からブッシング10内の溶融ガラスを矢印Aの方向に引出すことによって、複数本のガラスフィラメントGf・Gf・・・が成形(紡糸)される。
次に、集束剤塗布装置20について説明する。
集束剤塗布装置20は、ブッシング10によって紡糸された各々のガラスフィラメントGf・Gf・・・を、二本(図1においては、側面図であるため一本のみ記載)のストランドGs・Gsに集束するための集束剤を塗布するための装置である。
また、集束剤塗布装置20は、集束剤を貯溜する容器21、および軸心方向を水平方向としつつ外周面の一部(例えば、本実施形態においては下端部)において容器21内の集束剤と接触するように軸支される回転ローラー22などにより構成される。
そして、回転ローラー22の外周面の他部(例えば、本実施形態においては前端部)において、複数本のガラスフィラメントGf・Gf・・・が所定の部位で押圧当接されつつ摺動することにより、各ガラスフィラメントGfの外周面に集束剤が塗布される。
次に、集束装置30について説明する。
集束装置30は、集束剤塗布装置20によって集束剤が塗布された複数本のガラスフィラメントGf・Gf・・・を束ねて複数本(二本)のストランドGs・Gsを形成するとともに、ブッシング10および後述する巻取装置40の間において、ガラスフィラメントGf(または、ストランドGs)に対して張力(テンション)を付加し、ガラスフィラメントGfを回転ローラー22に当接させやすくするための装置である。
集束装置30は、詳細は後述するが、軸心方向を水平方向(例えば、本実施形態においては左右方向)としつつ同軸上に軸支される複数個(本実施形態においては、二個。図1においては、側面図であるため一個のみ記載)の集束ローラー31・31(集束部材)を備え、これらの集束ローラー31・31が、ブッシング10より引出された複数本のガラスフィラメントGf・Gf・・・を押圧して張力を付加しつつ、案内しながら束ねる状態となる「集束位置(例えば、図1における「集束ローラー31A」によって示される位置)」と、「集束位置」よりも図1に示す案内作業を行う作業位置に近い「案内位置(例えば、図1における「集束ローラー31B」によって示される位置)」との間にて、水平方向に移動可能に配置されている。
そして、集束剤塗布装置20を通過した複数本のガラスフィラメントGf・Gf・・・が、各々の集束ローラー31の外周面に当接されて摺動することにより集束されて、一本のストランドGsに束ねられる。
このように、本実施形態においては、複数個(二個)の集束ローラー31・31が設けられることから、一度の紡糸工程によって複数個(二本)のストランドGs・Gsを形成することができる。
次に、巻取装置40について説明する。
巻取装置40は、集束装置30によって集束されたストランドGsを巻取り、ストランド巻体Skを形成するための装置である。
巻取装置40は板状の本体41を備え、本体41の一側面(例えば、本実施形態においては左側面)には、回転可能に構成されるタレット盤42、タレット盤42に片持ち支持され互いに平行且つ水平方向に延出するようにして配置される一対のスピンドル43・43、およびタレット盤42に付設され各スピンドル43を回転駆動させる第一駆動モータ(図示せず)などが配設される。
また、各々のスピンドル43には、集束装置30の集束ローラー31・31の個数に合わせて、二個(図1においては、側面図であるため一個のみ記載)のボビン44・44が同軸上に挿設されるとともに、本体41には、図示せぬ第二駆動モータが配設されており、当該第二駆動モータによって、一方のスピンドル43における全てのボビン44・44が「満巻状態」となると他方のスピンドル43に切替えるためにタレット盤42を180°回転駆動させる構成となっている。
そして、本体41において、ストランドGsの巻取り作業の「実行位置」におけるボビン44の手前には、トラバース機構45が配設されており、当該トラバース機構45によって、ボビン44に巻き取られるストランドGsが、スピンドル43の軸方向と平行な方向に綾振されるようになっている。
こうして、トラバース機構45によって綾振されつつ、各々のボビン44にストランドGsが巻き取られ、ストランド巻体Skが形成される。
以上のような構成からなるストランド製造装置1は、例えば工場等の建屋の階下および階上に渡って設置され、ブッシング10、集束剤塗布装置20、および集束装置30が階上に設けられるとともに、巻取装置40が階下のフロアF1上、且つ集束剤塗布装置20に対して下方に配置される。
そして、階上のフロアF2において、集束剤塗布装置20の直下に位置する領域には開口部Hが形成されており、集束装置30の集束ローラー31によって束ねられたストランドGsは、開口部Hを通って階下の巻取装置40へと導かれる。
ここで、ブッシング10によりガラスフィラメントGf・Gf・・・を紡糸し、紡糸したガラスフィラメントGf・Gf・・・を集束させてストランドGs・Gsを形成するストランド形成時においては、集束ローラー31は、ストランドGsに所定のテンションを付加するために、開口部Hの近傍において、回転ローラー22とガラスフィラメントGfとが接触する部位からの垂線C(以下、単に垂線Cと記載する)に対して水平方向(本実施形態においては、後方)に離間する位置、即ち「集束位置」に配置される。
そして、従来においては、集束ローラー31の位置が固定されており、ストランド形成開始時、具体的には紡糸工程の開始時、またはガラスフィラメントGfの不意な切断による紡糸工程の再開始時において、作業者Mはその都度建屋階上の開口部Hの周縁部にある集束位置にて、複数本のガラスフィラメントGf・Gf・・・を束ねて案内作業を行う必要があり、作業者Mと集束位置の距離が大きいため、作業者Mが前傾姿勢で案内作業を行わなければならず、作業性が悪く、当該案内作業の作業効率を向上させるための対策が望まれていた。
これに対して、本実施形態においては、ストランド形成開始時に、作業者Mがストランド形成時の位置(集束位置)よりも作業者Mに近い位置(案内位置)に配置させた集束ローラー31に、複数本のガラスフィラメントGf・Gf・・・を案内するため、従来のように、「集束位置」で複数本のガラスフィラメントGf・Gf・・・を束ねて案内作業を行う必要がなく、当該案内作業を無理のない姿勢をもって行うことができ、作業効率を向上することが可能となっている。
また、本実施形態において、「案内位置」は、「集束位置」に対して垂線Cに近い位置であることから、例えば、「集束位置」が作業者Mから遠く離れた位置であったとしても、作業者Mは、当該「集束位置」に対して垂線Cに近い位置であり、且つ作業者Mに近い「案内位置」にて、案内作業を容易に行うことができる。
[集束装置30]
次に、集束装置30の構成について、図2乃至図4を用いて詳述する。
集束装置30は、図2に示すように、主に集束ローラー31、駆動手段32、可動手段33、およびガイド部材34等により構成され、例えば複数の棒状部材等により構築されたフレーム50によって堅固に保持される。
集束ローラー31は、複数本のガラスフィラメントGf・Gf・・・を案内しながら束ねて集束させる集束部材の一例として設けられる部材である。
集束ローラー31は、前述したように軸心方向を左右方向として配設され、その外周面の軸心方向中央部には断面視「V」字状の溝部31aが全周に渡って形成されている。
そして、集束ローラー31の外周面にて摺動する複数本のガラスフィラメントGf・Gf・・・は、溝部31aの傾斜面に沿って各々当該溝部31aの底部へと案内され、一本のストランドGsへと集束される。
次に、駆動手段32について説明する。
駆動手段32は、集束ローラー31を回転駆動させるためのものである。
駆動手段32は、駆動源である駆動モータおよび減速機構等を内装する筐体32A、および筐体32Aの左右両側面より水平方向(例えば、本実施形態においては左右方向)且つ同軸上に延出する二本の出力軸32B・32Bなどにより構成される。
また、これら二本の出力軸32B・32Bには、集束ローラー31・31が、同軸上に各々嵌挿される。
そして、駆動手段32は、出力軸32Bを介して、集束ローラー31を所定の回転方向(ストランドGsの移動方向に向かって回転する方向)、且つ回転速度にて回転駆動させる。
これにより、集束ローラー31の溝部31aにおいて、常に同じ場所に複数本のガラスフィラメントGf・Gf・・・(またはストランドGs)が当接することを防止することができ、集束ローラーの寿命の長期化を図ることができる。
次に、可動手段33について説明する。
可動手段33は、前述した「案内位置」および「集束位置」の間において、駆動手段32とともに集束ローラー31を水平方向に移動させるためのものである。
可動手段33は、図3に示すように、例えばエアシリンダー等からなるアクチュエータ33A、およびアクチュエータ33Aをフレーム50より支持する支持部材33Bなどにより構成される。
そして、可動手段33は、アクチュエータ33Aの伸縮ロッド33A1の可動方向が前後方向となるようにして配置されるとともに、伸縮ロッド33A1の前端部において、ブラケット33Cを介して駆動手段32の筐体32Aと連結される。
このような構成からなる可動手段33において、伸縮ロッド33A1を前方に向かって水平移動させると、駆動手段32における二個の集束ローラー31・31は、ともに前方へと水平移動する。
そして、伸縮ロッド33A1の位置が出限位置(即ち、最前端位置)に到達することにより、集束ローラー31は、「案内位置」に位置することとなる。
一方、伸縮ロッド33A1を出限位置より後方に向かって水平移動させると、駆動手段32における二個の集束ローラー31・31は、ともに後方へと水平移動する。
そして、伸縮ロッド33A1の位置が戻現位置(即ち、最後端位置)に到達することにより、集束ローラー31は、「集束位置」に位置することとなる。
次に、ガイド部材34について説明する。
ガイド部材34は、集束剤塗布装置20を通過した複数本のガラスフィラメントGf・Gf・・・を集束ローラー31の溝部31aへと導くための部材である。
ガイド部材34は、図4に示すように、例えば平面視略「V」字状に屈曲形成された丸棒部材によって構成され、各々の集束ローラー31の上方において、当該集束ローラー31の後端部より後方に向かって徐々に拡開するようにして配置される。
換言すると、「案内位置」において、集束ローラー31には、「集束位置」側に向かって拡開するガイド部材34が上部に備えられる。
そして、ガイド部材34は、その前端部において、ブラケット34Aを介しつつ駆動手段32の筐体32Aに固設される。
これにより、集束ローラー31に対するガイド部材34の相対的な位置関係が常に保持されることとなり、可動手段33によって集束ローラー31が移動する際において、ガイド部材34は、集束ローラー31に追従して移動する。
このような構成からなるガイド部材34を備えることにより、例えばガイド部材34の内側(平面視略「V」字状の内側)、またはガイド部材34の移動経路に沿った位置にガラスフィラメントGf・Gf・・・を案内し、「案内位置」に位置する集束ローラー31を「集束位置」に向かって移動させるだけで、複数本のガラスフィラメントGf・Gf・・・が、ガイド部材34の内側を前方に向かって摺動しながら徐々に集束され、集束ローラー31の外周面(より具体的には、溝部31a)へと容易に導かれる。
つまり、作業位置から集束ローラー31を近くして、作業者Mの作業を容易にするとともに、案内作業を更に簡素化することができる。
また、ガイド部材34は、「集束位置」において、ガラスフィラメントGfが接しないように構成されている。
そのため、ガイド部材34の寿命の長期化を図ることができるとともに、ガラスストランド形成時において、ガラスフィラメントGfの切断が抑制される。
[動作手順]
次に、本実施形態におけるストランド製造装置1の動作手順について、図1を用いて説明する。
先ず始めに、集束装置30において、二個の集束ローラー31・31は、ともに「案内位置」にて回転駆動を停止した状態となっている。
また、巻取装置40において、スピンドル43およびトラバース機構45は停止した状態にあるとともに、トラバース機構45の近傍に位置するスピンドル43には、未だストランドGsが巻かれていない二個のボビン44・44が同軸上に挿設されている。
このような状態において、溶融炉(図示せず)にて溶融された溶融ガラスをブッシング10内に流入させ、ブッシング10の底部に設けられた複数個の中空ノズルから、複数本の繊維状のガラスフィラメントGf・Gf・・・を引出す。
ブッシング10から引出された複数本のガラスフィラメントGf・Gf・・・は、ひとまず階上のフロアF2の開口部Hを通って階下へと垂下され、トラバース機構45を経由させた後、一方のボビン44の所定位置(一端部)にて、各々の先端部を一本にまとめて巻付けられる。
その後、ガイド部材34の内側、またはガイド部材34の移動経路に沿った位置にガラスフィラメントGf・Gf・・・を案内し、集束装置30における二個の集束ローラー31・31を、「集束位置」に同時に移動させるとともに、これらの集束ローラー31・31の回転駆動を開始する。
その結果、複数本のガラスフィラメントGf・Gf・・・には所定の張力が付加され、集束装置30の上流側において、集束剤塗布装置20の回転ローラー22の外周面に、これらのガラスフィラメントGf・Gf・・・が押付けられることとなる。
また、これと同時に、これらのガラスフィラメントGf・Gf・・・は、各々の集束ローラー31の溝部31aを介して束ねられ、一本のストランドGsに集束される。
集束ローラー31を「集束位置」へと移動させた後、巻取装置40を起動させる。
これにより、スピンドル43の回転駆動、およびトラバース機構45の綾振動作がともに開始される。
その結果、スピンドル43上のボビン44・44は、ともに所定の回転数にて回転駆動され、トラバース機構45によって綾振されつつストランドGs・Gsを各々巻付けていく。
その後、一方のボビン44において、所定の長さのストランドGsが巻付けられて「満巻状態」となると、タレット盤42を180°回転させて、他方のボビン44をトラバース機構45の近傍、即ちストランドGsの巻取り作業の「実行位置」へと移動させる。
これにより、「満巻状態」となったストランドGsは、切断されると同時に、他方のボビン44の所定位置(一端部)にて巻付けられ、その後、ストランドGsは、新たに他方のボビン44に巻き取られていく。
こうして、各々のボビン44・44には、所定長さのストランドGsが巻き付けられて、ストランド巻体Sk・Skが形成される。
以上によって、ストランド製造装置1による、紡糸された複数本のガラスフィラメントGf・Gf・・・をストランドGsに集束してストランド巻体Skを形成する「紡糸工程」は一旦終了する。
そして、引き続き新たなストランド巻体Skを形成する場合においては、ブッシング10より垂下された複数本のガラスフィラメントGf・Gf・・・を、トラバース機構45を経由させて、再び各ボビン44の所定位置に巻付け、それ以降の前述した動作手順を繰り返すこととなる。
ところで、所定の回転数にて回転駆動されるボビン44にストランドGsを巻付ける際、外的要因(例えば、衝撃力の付加や温度・湿度の変化など)によってガラスフィラメントGfが切断される場合がある。
このような、ガラスフィラメントGfの切断による「紡糸工程」の再開始時においては、以下の動作手順に従うこととなる。
即ち、例えば巻取り作業の最中において、ガラスフィラメントGfが切断すると、スピンドル43の回転駆動、およびトラバース機構45の綾振動作を一旦停止する。
また、その一方において、二個の集束ローラー31・31の回転駆動を停止するとともに、これらの集束ローラー31・31を、「案内位置」へと水平移動させる。
そして、中途部にて切断されたガラスフィラメントGfからなる未完成のストランド巻体Skを、スピンドル43より抜脱させる。
ここで、スピンドル43より抜脱された未完成のストランド巻体Skが一個である場合、当該未完のストランド巻体Skに替わって、直ちに新たなボビン44をスピンドル43に挿設し、当該ボビン44の所定位置にて、再び複数本のガラスフィラメントGf・Gf・・・の先端部を一本にまとめて巻付ける。
そして、複数本のガラスフィラメントGf・Gf・・・をガイド部材34の内側に位置するように案内させた後に、二個の集束ローラー31・31を「集束位置」に同時に水平移動させるとともに、これらの集束ローラー31・31の回転駆動を開始し、その後、スピンドル43の回転駆動、およびトラバース機構45の綾振動作を開始し、それ以降の前述した動作手順を繰り返すこととなる。
一方、スピンドル43より抜脱された未完成のストランド巻体Sk・Skが二個である場合、タレット盤42を180°回転させて、他方のスピンドル43をストランドGsの巻取り作業の「実行位置」へと移動させる。
また、前記他方のスピンドル43には、未だストランドGsが巻かれていない二個のボビン44・44を、予め挿設しておく。
その後、ブッシング10より引出された複数本のガラスフィラメントGf・Gf・・・を、トラバース機構45を経由させて、再び各ボビン44の所定位置に巻付け、それ以降の前述した動作手順を繰り返すこととなる。
[集束装置130(別実施形態)]
次に、本発明の別実施形態に係る集束装置130の構成について、図5を用いて詳述する。
別実施形態における集束装置130は、前述した集束装置30と略同等な構成を有する一方、可動手段133の構成において集束装置30と大きく相違する。
よって、以下の説明においては、主に集束装置30との相違点について記載し、集束装置30と同等な構成についての記載は省略する。
集束装置130は、一個の集束ローラー131、集束ローラー131を回転駆動させる駆動手段132、および駆動手段132とともに集束ローラー131を移動させる可動手段133などにより構成される。
駆動手段132は、駆動源である駆動モータおよび減速機構等を内装する筐体132A、および筐体132Aの一側面より水平方向(例えば、本実施形態においては左方向)且つ同軸上に延出する一本の出力軸132Bなどにより構成される。
また、出力軸132Bには、集束ローラー131が同軸上に嵌挿される。
そして、駆動手段132は、出力軸132Bを介して、集束ローラー131を所定の回転方向、且つ回転速度にて回転駆動させる。
一方、可動手段133は、駆動手段132を保持するベース部材133Aを備え、ベース部材133Aは、点Gを中心にして水平方向に回動可能に構成される。
また、ベース部材133Aには、例えばステッピングモータやエアシリンダー等からなるアクチュエータ(図示せず)が付設されている。
そして、図示せぬアクチュエータによって、ベース部材133Aが回動されることにより、集束ローラー131は、ブッシング10より引出された複数本のガラスフィラメントGf・Gf・・・に対して張力を付加しながら案内する状態となる「集束位置(例えば、図5における「集束ローラー131A」によって示される位置)」と、「集束位置」よりも作業者Mに近い「案内位置(例えば、図5における「集束ローラー131B」によって示される位置)」の間にて、筐体132Aとともに水平移動する構成となっている。
10 ブッシング
31 集束ローラー
131 集束ローラー(別実施形態)
34 ガイド部材
Gf ガラスフィラメント
Gs ストランド

Claims (3)

  1. ブッシングに設けられた複数個の孔部から溶融ガラスを下方に向けて引き出すことにより複数本のガラスフィラメントを形成する形成工程、
    集束剤塗布装置により前記複数本のガラスフィラメントの表面に集束剤を塗布する集束剤塗布工程、及び
    前記集束剤が塗布された複数本のガラスフィラメントを、集束部材を有する集束装置によって集束させてストランドを形成するストランド形成工程を備え、
    前記ストランド形成工程は、
    前記ストランド形成開始時に、作業者が前記集束装置の集束部材に前記複数本のガラスフィラメントを案内する案内工程と、前記ストランド形成開始後のストランド形成時に、前記集束装置の集束部材によって前記複数本のガラスフィラメントを集束し、前記ストランドを形成するガラスフィラメント集束工程を備えるストランドの製造方法であって、
    前記集束装置は、ガイド部材をさらに有し、
    前記ガイド部材は、前記集束部材に追従して移動し、
    前記案内工程においては、前記作業者が、前記ストランド形成時の位置よりも作業者に近い位置に配置させた前記集束装置の集束部材に、前記複数本のガラスフィラメントを案内する、
    ことを特徴とするストランドの製造方法。
  2. 前記案内工程において、前記作業者が、前記集束剤塗布装置の略垂線上に配置させた前記集束装置の集束部材に、前記複数本のガラスフィラメントを案内する、
    ことを特徴とする、請求項1に記載のストランドの製造方法。
  3. 溶融ガラスを引出し可能な複数個の孔部を有するブッシングと、
    前記孔部から引き出された溶融ガラスから形成された複数本のガラスフィラメントに当接、摺動させ、集束剤を塗布する集束剤塗布装置と、
    前記集束剤が塗布された前記複数本のガラスフィラメントを案内、集束させてガラスストランドを形成する集束部材を有する集束装置と、を備えるストランド製造装置であって、
    前記集束装置は、ガイド部材をさらに有し、
    前記集束部材は、水平方向に移動可能に構成され
    前記ガイド部材は、前記集束部材に追従して移動する、
    ことを特徴とするストランド製造装置。
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