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JP6601701B2 - 飛行体 - Google Patents

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JP6601701B2
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Description

本開示は、複数のロータユニットを備えた飛行体に関する。
特許文献1には、それぞれがプロペラを有する複数のロータユニットを備えた飛行体が開示されている。この種の飛行体は、例えばマルチコプターまたはドローンと呼ばれている。
特許文献2には、プロペラを有する1つのロータユニットと、ヘリウムガスが充填された浮力体とを備えた飛行体が開示されている。この文献の飛行体では、ドーナツ状に形成された浮力体が、1つのロータユニットの周囲を囲うように配置されている。
特開2011−046355号公報 特開平04−022386号公報
特許文献1の飛行体は、複数のロータユニットが露出している。また、特許文献2の飛行体は、大型のプロペラを有する1つのロータユニットが浮力体の中央部分に備えられている。そのため、これら飛行体が飛行中に物体に接触すると、ロータユニットにおいて推力発生のために回転駆動されているプロペラにより、当該物体が損傷するおそれがある。
本開示は、かかる点に鑑みてなされたものであり、複数のロータユニットによって飛行する飛行体であって、安全性が向上された飛行体を提供する。
本開示における飛行体は、プロペラ及びプロペラを駆動するモータをそれぞれが有し、飛行体の飛行のための推力を発生する複数のロータユニットと、複数のロータユニットそれぞれのプロペラの回転を制御する制御器と、複数のロータユニットの側方を覆うように配置された緩衝体と、飛行体の状態を検出する検出部とを備え、制御器は、検出部による検出結果に応じて、複数のロータユニットのうちの少なくとも1つのロータユニットの前記プロペラの回転速度を低下させる。
本開示における飛行体によれば、複数のロータユニットによって飛行することができ、かつ、安全性が向上される。
図1は、実施の形態の飛行体の斜め下方から見た斜視図である。 図2Aは、実施の形態の飛行体の平面図である。 図2Bは、実施の形態の飛行体の底面図である。 図3は、図2AにおけるIII−III断面を示す飛行体の断面図である。 図4は、図2AにおけるIV−IV断面を示す飛行体の断面図である。 図5は、実施の形態のバルーンの平面図である。 図6は、図5におけるVI−VI断面を示すバルーンの断面図である。 図7は、実施の形態の飛行体の構成概要を示すブロック図である。 図8は、実施の形態の飛行体における、飛行体の状態に応じた基本的な動作制御の流れを示すフロー図である。 図9は、実施の形態の飛行体における、飛行体の状態に応じた動作制御の第1の具体例を示すフロー図である。 図10は、複数のロータユニットのそれぞれと、検出部が有する各センサとの対応関係を示す図である。 図11Aは、図9に対応する、飛行体の動作の一例を示す図である。 図11Bは、図9に対応する、飛行体の動作の別の一例を示す図である。 図12Aは、実施の形態の変形例1における飛行体の動作制御の第1の例を示す図である。 図12Bは、実施の形態の変形例1における飛行体の動作制御の第2の例を示す図である。 図13は、実施の形態の変形例2における飛行体の動作制御の例を示す図である。
以下、適宜図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
なお、発明者らは、当業者が本開示を十分に理解するために添付図面及び以下の説明を提供するのであって、これらによって請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。
(実施の形態)
[飛行体の概略構成]
実施の形態の飛行体10について説明する。
図1は、実施の形態の飛行体の斜め下方から見た斜視図である。図2Aは、実施の形態の飛行体の平面図である。図2Bは、実施の形態の飛行体の底面図である。なお、図2Bでは、カメラ44等の搭載機器の図示は省略されている。図3は、図2AにおけるIII−III断面を示す飛行体の断面図である。図4は、図2AにおけるIV−IV断面を示す飛行体の断面図である。
図1、図2A及び図2Bに示すように、本実施の形態の飛行体10は、バルーン20と、4つのロータユニット30とを備えている。バルーン20は、複数(本実施の形態では4つ)のロータユニット30の側方を覆うように配置された緩衝体の一例である。
また、飛行体10はさらに、飛行体10の状態を検出する検出部80を備えている。本実施の形態における検出部80は、物体(人工もしくは自然の構造物、または人体など)の接触または接近を検出する。飛行体10は、検出部80による検出結果に応じて動作することができる。
また、図3及び図4に示すように、飛行体10には、制御器41、バッテリ42、プロジェクタ43、及びカメラ44が、搭載機器として設けられている。更に、飛行体10には、発光体46が設けられている。
[バルーン]
次にバルーン20について説明する。
図5は、実施の形態のバルーンの平面図である。図6は、図5におけるVI−VI断面を示すバルーンの断面図である。
図3、図4及び図6に示すように、バルーン20は、柔軟なシート状の材料(例えば、塩化ビニル)によって構成され、このシート状材料によって囲まれた閉空間であるガス空間21を有する。図3、図4及び図6では、バルーン20を構成するシート状材料の断面を太線で示している。バルーン20の外側面を構成するシート状材料は、光を透過させる半透明の白色である。シート状の材料によって形成されたガス空間21には、空気よりも密度の小さいガスが封入されている。本実施の形態では、ヘリウムガスがバルーン20封入されている。
図5に示すように、バルーン20は、上下方向(図5における紙面に垂直な方向)に延びる直線を対称軸とした回転対称性を有する形状に形成されている。この対称軸が、バルーン20の中心軸Pとなる。図5に示すバルーン20の形状は、90°回転対称性を有している。つまり、バルーン20は、中心軸Pまわりに90°回転する毎に、回転する前と同じ形状となる。
図6に示すように、バルーン20は、上下に扁平な形状である。また、バルーン20は、側方から見て流線形状である。バルーン20の高さは、バルーン20の中心部から周縁部へ向かって次第に低くなる。具体的には、バルーン20は、図6に示すバルーン20の中心軸Pを通る断面の形状が、長軸が水平方向となって短軸が鉛直方向となる楕円形状である。つまり、このバルーン20の断面の形状は、実質的に上下対称である。なお、このバルーン20の断面形状は、厳密な楕円である必要はなく、一見して楕円形と認識できる形状であればよい。
バルーン20には、ロータユニット30と同数(本実施の形態では4つ)の通気孔22が形成されている。図6に示すように、各通気孔22は、断面が概ね円形の通路であって、バルーン20を上下方向へ貫通している。各通気孔22の中心軸Qは、バルーン20の中心軸Pと実質的に平行である。
また、図6に示すように、各通気孔22の中心軸Qは、バルーン20の中心軸Pと周縁の中間位置よりも、バルーン20の周縁側に配置される。具体的には、バルーン20の中心軸Pから通気孔22の中心軸Qまでの距離Sが、バルーン20の中心軸Pからバルーン20の周縁までの距離Rの半分よりも長い(S>R/2)。このように、ロータユニット30は、バルーン20の周縁寄りの部分に配置される。このようにロータユニット30を配置するのは、ロータユニット30同士の間隔を十分に確保し、飛行体10の飛行を安定させるためである。
通気孔22は、上下方向の中央部において、その断面積(中心軸Qと直交する断面の面積)が最も小さい。また、通気孔22は、上下方向の中央部から上端部へ向かって次第に断面積が拡大し、且つ上下方向の中央部から下端部へ向かって次第に断面積が拡大する形状を有する。つまり、通気孔22の形状は、高さ方向の中央部が括れた柱状である。また、上述したように、バルーン20は、バルーン20の中心部から周縁部へ向かって高さが次第に低くなる形状を有する。このため、各通気孔22は、バルーン20の周縁部寄りの高さhが、バルーン20の中心部寄りの高さHよりも低い。
図5に示すように、4つの通気孔22は、バルーン20の中心軸Pまわりに90°間隔で配置されている。また、バルーン20の中心軸Pから各通気孔22の中心軸Qまでの距離は、一定である。つまり、各通気孔22の中心軸Qは、バルーン20の中心軸Pを中心とする1つのピッチ円PCと実質的に直交する。
図5に示すように、バルーン20の上面視における周縁は、通気孔22と同数ずつ(本実施の形態では4つずつ)の基準曲線部23と小曲率半径部24とによって構成されている。バルーン20の上面視における周縁では、基準曲線部23と小曲率半径部24とが交互に配置されている。小曲率半径部24は、各通気孔22の外側(即ち、バルーン20の中心軸Pとは反対側)に1つずつ配置されている。基準曲線部23は、隣り合う2つの小曲率半径部24の間に配置されている。
基準曲線部23と小曲率半径部24とは、共に湾曲した曲線状に形成されている。各小曲率半径部24の長さ方向(周方向)の中点は、その小曲率半径部24に最も近い通気孔22の中心軸Qとバルーン20の中心軸Pの両方と直交する直線Lの上に位置している。
小曲率半径部24の曲率半径は、基準曲線部23の曲率半径よりも小さい。ただし、基準曲線部23の曲率半径は、基準曲線部23の全長に亘って一定である必要は無い。また、小曲率半径部24の曲率半径は、小曲率半径部24の全長に亘って一定である必要は無い。基準曲線部23及び小曲率半径部24の曲率半径が一定でない場合は、小曲率半径部24の曲率半径の最大値が、基準曲線部23の曲率半径の最小値よりも小さければよい。
図6に示すように、バルーン20は、筒状の連結部材25を備えている。この連結部材25は、透明なシート状の材料で構成されており、上端部と下端部の直径が若干拡大した円筒状(あるいは円管状)に形成されている。連結部材25は、その中心軸がバルーン20の中心軸Pと実質的に一致する姿勢で配置されている。この連結部材25は、バルーン20の内部において、その上端がバルーン20の上部に接合され、その下端がバルーン20の下部に接合されている。
筒状の連結部材25は、その上端面が塞がれる一方、その下端面が開口している。このため、連結部材25の内部空間は、バルーン20の外部空間と連通している。連結部材25の内部空間には空気が存在し、この内部空間の圧力は大気圧と実質的に等しい。
上述したように、バルーン20は、上下方向に延びる中心軸Pを対称軸とした回転対称性を有する形状に形成されている。また、バルーン20のガス空間21に充填されたヘリウム等のガスは、ガス空間21の全体に均一に存在する。このため、バルーン20に充填されたガスによって得られる浮力の作用点(浮力中心)は、実質的にバルーン20の中心軸P上に位置する。
本実施の形態では、バルーン20の内容積(即ち、ガス空間21の容積)は、バルーン20に充填されたガスによって得られる浮力の大きさが、飛行体10の総重量よりも若干小さくなるように設定されている。このため、上空で複数のロータユニット30の全てが停止した場合であっても、飛行体10は、ゆっくりと下降する。この下降速度の遅さと、各ロータユニット30の周囲のバルーン20の存在により、飛行体10の着陸時の安全性は確保される。
なお、飛行体10の形状としては、重力方向に空気抵抗を受けやすい形状であるほど、ゆっくりと下降することが可能となる。
[ロータユニット]
次に、ロータユニット30について説明する。
図2A及び図3に示すように、ロータユニット30は、フレーム31と、プロペラ32と、モータ33とを備えている。
フレーム31は、リング状に形成された部分と、中心からリング状の部分へ向かって延びるスポーク状の部分とによって構成されている。モータ33は、フレーム31の中心部に取付けられている。プロペラ32は、モータ33の出力軸に取付けられている。モータ33の出力軸の回転軸(即ち、プロペラ32の回転軸)は、フレーム31の中心軸と実質的に一致している。なお、ロータユニット30は、同一の回転軸において互いに逆回転する2枚のプロペラ32を有してもよい。つまり、ロータユニット30は、二重反転プロペラを有してもよい。
ロータユニット30は、各通気孔22に1つずつ配置されている。このロータユニット30は、プロペラ32の回転軸が実質的に鉛直方向となる姿勢で設置されている。プロペラ32の回転軸は、通気孔22の中心軸Qと実質的に一致している。ロータユニット30は、通気孔22の上下方向の中央部に配置されている。つまり、図3に示すように、ロータユニット30は、バルーン20の上下方向の中央面Mとオーバーラップするように配置される。この中央面Mは、バルーン20の上下方向の中央に位置して、バルーン20の中心軸Pと直交する平面である。ロータユニット30のフレーム31の外径は、通気孔22の上下方向の中央部の内径と概ね等しい。
ロータユニット30は、通気孔22の内部にロータユニット30の全高さが収まるように配置されている。つまり、複数のロータユニット30のそれぞれは、上下方向の高さに亘って、当該ロータユニット30の側方がバルーン20によって覆われている。なお、上下方向とは、飛行体10が傾いていない水平な姿勢における上下方向である。つまり、上下方向は、ロータユニット30の回転軸方向に略平行である。
通気孔22は、ロータユニット30の上下方向の中心の位置から、上下方向のそれぞれにおいて、ロータユニット30の半径以上の高さを有することがより好ましい。これにより、ロータユニット30に対して衝撃が加えられたり、ロータユニット30が故障したりすることで、ロータユニット30のプロペラ32の回転軸が飛行体10に対して90°回転した状態となったとしても、ロータユニット30が通気孔22の外に飛び出すことを低減できる。よって、バルーン20は、ロータユニット30の側方を、ロータユニット30が物体に接触し難い程度に覆うことができる。
[搭載機器、発光体など]
上述したように、飛行体10には、制御器41、バッテリ42、プロジェクタ43、及びカメラ44が、搭載機器として設けられている。また、飛行体10には、発光体46が設けられている。
図3に示すように、飛行体10には、円板部材40が設けられている。この円板部材40は、連結部材25の下端と直径が概ね等しい円板状の部材であって、連結部材25の下端面を塞ぐように設置されている。円板部材40は、例えば、ポリプロピレン(PP)、ポリカーボネート(PC)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)又はABS樹脂等の樹脂材料により構成されていてもよいし、アルミニウム、銅、ステンレス等の金属により構成されていてもよい。
撮影用のカメラ44は、ジンバル45を介して円板部材40の下面に取付けられている。カメラ44は、上空からの映像を撮影するためのものであって、斜め下方を向く姿勢で設置されている。ジンバル45は、飛行体10の姿勢が変化してもカメラ44の向きを一定に保つための部材である。
制御器41、バッテリ42、及びプロジェクタ43は、円板部材40の上に設置されている。制御器41は、複数のロータユニット30の動作を制御する装置である。本実施の形態では、制御器41は、無線操作装置から発信された指示信号を受信し、受信した指示信号に基づいて、ロータユニット30、カメラ44、プロジェクタ43、及びLEDの制御を行う。また、制御器41は、カメラ44が撮影した映像の送信等も行う。
なお、上記機能を有する制御器41は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、通信インタフェース、及び、I/Oポート等を備えるコンピュータによって実現される。
また、制御器41は、互いに機能が異なる複数の制御部で構成されていてもよい。例えば、制御器41は、複数のロータユニット30を制御する飛行制御部と、カメラ44等の他の機器を制御する機器制御部とを有してもよい。また、これら複数の制御部のそれぞれが、例えば、互いに別体のマイクロコントローラによって実現されてもよい。
バッテリ42は、ロータユニット30、制御器41、プロジェクタ43、及び発光体46へ電力を供給する。プロジェクタ43は、半透明の材料からなるバルーン20の内面に映像を投影する。
発光体46は、長尺状のフレキシブルプリント基板と、当該フレキシブルプリント基板に長手方向に並んで実装された多数の発光素子(例えばLED素子)とによって構成されているテープLEDである。この発光体46は、LED素子が外側に向くようにらせん状に巻回されることで筒形に形成された状態で、連結部材25の上下方向の中央部に配置されている。つまり、発光体46は、連結部材25の内面を覆うように設けられている。このため、発光体46は、連結部材25に対してかかるガス空間21内の圧力を受けており、連結部材25内部の空間が所定の筒状の形状を維持している。つまり、発光体46は、連結部材25が所定の筒状の空間よりも狭くならないように、連結部材25の内方から、連結部材25の、連結部材25内方への移動を規制している。上述したように、連結部材25は、透明の材料で構成されている。このため、発光体46から発せられた光は、連結部材25透過し、半透明の材料からなるバルーン20の内面に当たる。
なお、発光体46は、テープLEDがらせん状に巻回されることで筒形に形成されているが、これに限らずに、筒形の形状を実現する部材と発光素子とが別々の部材であってもよい。つまり、筒形の形状を有する筒状部材と、LED素子が実装された基板との組み合わせにより、筒形の発光体を実現してもよい。
また、飛行体10は、プロジェクタ43、カメラ44及び発光体46のいずれか1つのみを備えてもよく、また、これらの全てを備えていなくてもよい。また、スピーカ、またはディスプレイパネルなど、他の種類の機器が飛行体10に備えられてもよい。つまり飛行体10は、ロータユニット30等の、基本的な飛行機能を実現するための機器を備えていればよく、プロジェクタ43またはカメラ44等の、実質的には飛行に関与しない機器については、例えばユーザの要望に応じて適宜備えられればよい。
[検出部]
図2B及び図3に示すように、飛行体10は、飛行体10の状態を検出する検出部80を備えている。本実施の形態では、検出部80は、複数のロータユニット30のそれぞれに対応する位置に配置されたセンサ80a〜80dによって構成されている。
なお、図2Bでは、センサ80a〜80dの配置領域の一例が、ドットを付した領域として表されている。
センサ80a〜80dのそれぞれは、例えば物体の接近または接触を検出するセンサである。本実施の形態では、センサ80a〜80dのそれぞれは、例えば1以上のシート状またはテープ状の感圧センサにより構成されており、物体が接触することで所定の値以上の圧力がかけられた場合、物体が接触したことを示す所定の信号を出力する。
これらセンサ80a〜80dのそれぞれは、複数の通気孔22のいずれかを囲むように配置されている。これにより、バルーン20における通気孔22の周囲の領域、つまり、バルーン20の底面におけるロータユニット30の近くの領域に対する物体の接触がセンサ80a〜80dのいずれかにより検出される。
制御器41は、検出部80による検出結果として、センサ80a〜80dのいずれかが出力する所定の信号を受信し、当該所定の信号に示される検出結果に基づいて、1以上のロータユニット30の動作を制御する。検出部80による検出結果に基づく制御器41による1以上のロータユニット30の制御の例については、図7〜図11Bを用いて後述する。
[飛行体の飛行姿勢]
上述したように、飛行体10では、制御器41及びバッテリ42等の搭載機器が、連結部材25の内部空間の下端部に配置されている。つまり、比較的重量の大きな搭載機器が、飛行体10の下部に集中して設置されている。その結果、飛行体10全体の重心は、バルーン20に充填されたガスによって得られる浮力の作用点よりも下方に位置する。このため、ロータユニット30が停止した状態でも、飛行体10は、横転または上下反転等することなく、カメラ44が下方を向いた姿勢に維持される。
また、比較的重量の大きな搭載機器は、ロータユニット30よりも下方に配置されている。その結果、飛行体10全体の重心は、ロータユニット30の動作によって得られる浮力の作用点よりも下方に位置する。このため、ロータユニット30の作動中においても、飛行体10は、カメラ44が下方を向いた姿勢に維持される。
飛行体10は、複数のロータユニット30を備えている。このため、飛行体10を概ね水平方向へ移動させる場合は、移動方向とは反対側に位置するロータユニット30の回転速度を、移動方向に位置するロータユニット30の回転速度よりも高くすることによって、水平方向への推進力を高めることができる。
なお、「ロータユニット30の回転速度」とは、ロータユニット30が有するプロペラ32の回転速度(単位時間当たりのプロペラ32の回転数)のことを意味する。
[飛行体の動作制御例]
次に、飛行体10の状態を示す検出結果に基づく飛行体10の動作制御について、図7〜図11Bを用いて説明する。まず、図7及び図8を用いて、基本的な動作制御の例を説明する。
図7は、実施の形態の飛行体10の構成概要を示すブロック図である。なお、図7では、バッテリ42及びカメラ44等の他の要素の図示は省略されている。図8は、実施の形態の飛行体10における、飛行体10の状態に応じた基本的な動作制御の流れを示すフロー図である。
飛行体10は、図7に示すように、複数(本実施の形態では4つ)のロータユニット30と、制御器41と、検出部80とを備えている。複数のロータユニット30は、飛行体10の飛行のための推力を発生する。制御器41は、複数のロータユニット30それぞれのプロペラ32の回転を制御する。検出部80は検出結果を示す所定の信号を制御器41に送信する。
上記構成を有する飛行体10では、図8に示す情報処理及び動作が実行される。つまり、検出部80は、飛行体10の状態を検出する(S10)。制御器41は、検出部80による検出結果に応じて、複数のロータユニット30のうちの少なくとも1つのロータユニット30のプロペラ32の回転速度を低下させる(S20)。
これにより、例えば突風または操作ミス等に起因して、飛行体10の状態に異常(物体との接触、または、飛行体10の制御不能など)が生じた場合に、1以上のロータユニット30のプロペラ32の回転を遅くすることができる。例えば、当該1以上のロータユニット30におけるプロペラ32の回転を停止することができる。そのため、飛行体10に接触した物体が、回転するプロペラ32によって損傷する可能性が低減される。また、複数のロータユニット30による推力が抑制されることで、例えば飛行体10が予期せぬ方向に進んでしまう等の事態の発生が抑制される。
次に、飛行体10の状態に応じた動作制御のより具体的な例を、図9〜図11Bを用いて説明する。
図9は、実施の形態の飛行体10における、飛行体10の状態に応じた動作制御の第1の具体例を示すフロー図である。図10は、複数のロータユニット30のそれぞれと、検出部80が有するセンサ80a〜80dとの対応関係を示す図である。図11Aは、図9に対応する、飛行体10の動作の一例を示す図であり、図11Bは、図9に対応する、飛行体10の動作の別の一例を示す図である。
なお、図10〜図11Bでは、バルーン20の外形を点線で簡易的に図示し、カメラ44等の他の要素の図示は省略されている。また、複数のロータユニット30のそれぞれを区別するために、便宜上、複数のロータユニット30のそれぞれの符号を、30a、30b、30c、及び30dと表記している。
ここで、ロータユニット30a及び30cは、平面視において右回りのプロペラ32によって上方向の推力を発生し、ロータユニット30b及び30dは、平面視において左回りのプロペラ32によって上方向の推力を発生する。これにより、バルーン20の中心軸P周りのトルクはほぼ打ち消すことが可能であり、この場合、飛行体10の、中心軸P周りの回転は抑制される。
図9に示すように、飛行体10において、検出部80が、物体の接触または接近を検出した場合(S11でYes)、制御器41は、当該物体に最も近いロータユニット30の回転速度を低下させる(S21)。つまり、制御器41は、検出部80による検出結果に応じて、複数のロータユニット30のうちの少なくとも1つのロータユニット30のプロペラ32の回転速度を低下させる。具体的には、当該回転速度はゼロまで低下される。
本実施の形態では、検出部80は、センサ80a〜80dのそれぞれとして、上述のように物体の接触を検出するセンサを有しており、検出部80は、センサ80a〜80dのいずれかが物体の接触を検出した場合、検出結果を示す所定の信号を制御器41に出力する。
また、センサ80a〜80dのそれぞれは、互いに異なるロータユニット30に対応して配置されている(図2B、図3、及び図10参照)。つまり、図10に示すように、ロータユニット30aに対応する位置にセンサ80aが配置され、ロータユニット30bに対応する位置にセンサ80bが配置されている。また、ロータユニット30cに対応する位置にセンサ80cが配置され、ロータユニット30dに対応する位置にセンサ80dが配置されている。
そのため、検出部80が物体の接触を検出した場合、検出部80または制御器41は、その物体が、複数のロータユニット30のうちのどのロータユニット30に最も近いかを特定することができる。これにより、制御器41は、当該物体の位置に応じて、複数のロータユニット30のそれぞれを適切に制御することができる。
例えば、図11Aに示すように、物体200が、飛行体10の、センサ80cが配置された領域と接触した場合を想定する。この場合、検出部80は、例えば、センサ80cが物体の接触を検出した旨を示す所定の信号を出力する。制御器41は、当該所定の信号を受信した場合、センサ80cに対応する位置に配置されたロータユニット30cのプロペラ32の回転を停止させる。これにより、物体200が、ロータユニット30cのプロペラ32によって損傷する可能性が低減される。
なお、制御器41は、物体200に最も近い1つのロータユニット30を含む、複数のロータユニット30のプロペラ32の回転速度を低下させてもよい。例えば、センサ80cが物体の接触を検出した場合、制御器41は、ロータユニット30c及びその左右の、ロータユニット30b及び30dの回転速度を低下させてもよい。または、飛行体10が備える複数のロータユニット30の全てのプロペラ32の回転速度を低下させてもよい。これにより、物体200が、複数のロータユニット30のいずれかのプロペラ32によって損傷する可能性が低減される。
なお、飛行体10と物体との接触が検出されることで、1以上のロータユニット30の回転速度が低下された場合、飛行体10は、複数のロータユニット30による上方向の推進力の少なくとも一部を失うことに起因して下降する可能性がある。しかし、この場合、飛行体10が、緩衝体として機能するバルーン20を備えているため、飛行体10または下降した先に存在する物体についての安全性を確保することができる。また、バルーン20が有する浮力により、飛行体10は緩やかに下降し、このことも安全性の確保に寄与する。
また、飛行体10が備える複数のロータユニット30のそれぞれは、例えば図11Bに示すように制御されてもよい。
つまり、検出部80が、センサ80cが物体の接触を検出した旨を示す所定の信号を出力した場合、制御器41は、センサ80cに対応する位置に配置されたロータユニット30cのプロペラ32の回転を停止させる。制御器41はさらに、ロータユニット30a、30b、及び30dのプロペラ32の回転速度を増加させる。
この場合、ロータユニット30a、30b、及び30dによる推力によって、飛行体10を、物体200から遠ざけるように上方に移動させることができ、その結果、飛行体10と物体200とが接触した状態の維持が回避される。つまり、物体200または飛行体10ついての保護がより確実化される。
具体的には、図11Bにおいて、ロータユニット30cのプロペラ32の回転を停止させ、ロータユニット30aのプロペラ32の回転速度を増加させることで、飛行体10が傾き、その結果、センサ80cが物体200に、より長くまたは強く当接する可能性がある。これを回避するため、ロータユニット30a、30cのプロペラ32を停止させ、ロータユニット30b、30dのプロペラ32の回転速度を増加させて、飛行体10の傾きを抑制しながら、飛行体10を上昇させる。そして、物体200から所定の距離だけ離れると、ロータユニット30a〜30dの全てを回転させる。
なお、物体200に最も近い少なくとも1つのロータユニット30の特定は、検出部80及び制御器41のいずれが行ってもよい。
例えば、検出部80を構成するセンサ80a〜80dのそれぞれが、制御器41と個別に信号線で接続されている場合、制御器41は、物体の接触を示す所定の信号(検出結果)が、センサ80a〜80dのどれから送信されたかを特定することができる。また、制御器41は、複数のロータユニット30とセンサ80a〜80dとの対応付けを示す情報を参照することで、検出結果の送信元のセンサに対応する少なくとも1つのロータユニット30を特定することができる。
また、例えば、検出部80が、センサ80a〜80dそれぞれのセンシングの開始等を制御するセンサ制御部を有する場合を想定する。この場合、センサ制御部が、センサ80a〜80dの中から、物体の接触を検出したセンサを特定し、特定したセンサを示す情報を含む所定の信号を、制御器41に送信する。これにより、制御器41は、プロペラ32の回転速度を低下させるべき少なくとも1つのロータユニット30を特定することができる。なお、センサ制御部は、例えば、制御器41と同じく、CPU、RAM、ROM、通信インタフェース、及び、I/Oポート等を備えるコンピュータによって実現される。
また、本実施の形態では、検出部80は、物体の接触を検出するとしたが、検出部80は、飛行体10の近くの物体を、接触する前の時点で検出してもよい。つまり、検出部80は、検出結果として、物体の接近を示す所定の信号を出力してもよい。この場合、検出部80は、例えば、電極の静電容量の変化により、近傍の物体の存在を検出する静電容量センサによって実現することができる。
また、検出部80は、発射したレーザー光または音波の物体での反射を利用して、所定距離内の物体の存在を検出することができる測距装置等によって実現されてもよい。また、検出部80は、例えば、飛行体10が備えるカメラ44の撮像データを解析することで、飛行体10の周囲に存在する物体を検出してもよい。
このように、レーザー光、音波、または撮像データを利用する検出部80を用いることで、例えば、飛行体10から比較的に遠い位置(例えば数十m)に存在する物体を認識することができる。また、検出部80は、当該物体が飛行体10から所定の距離(例えば数m)内に入ったことをトリガとして、制御器41に、少なくとも1つのロータユニット30のプロペラ32の回転速度を低下させることができる。
なお、検出部80がカメラ44の撮像データを利用する場合、カメラ44が検出部80の機能を備えてもよい。つまり、カメラ44が検出部80として機能してもよい。
上記いずれの場合であっても、飛行体10に比較的に近い位置に存在する物体の、飛行体10に対するおおよその相対位置の特定は可能である。つまり、飛行体10は、当該物体に最も近い少なくとも1つのロータユニット30を特定することができる。その結果、例えば、当該少なくとも1つのロータユニット30のプロペラ32の回転速度を低下させることができ、これにより、当該物体が、回転するプロペラ32によって損傷する可能性が低減される。
また、検出部80が物体の接近を検出した場合、制御器41はさらに、他の1以上のロータユニット30の回転速度を増加させてもよい。これにより、当該物体から飛行体10を遠ざけることができる。つまり、当該物体と飛行体10との接触の可能性を低減することができる。
[効果等]
本実施の形態における飛行体10は、プロペラ32、及び、当該プロペラ32を駆動するモータ33をそれぞれが有する複数のロータユニット30であって、飛行体10の飛行のための推力を発生する複数のロータユニット30と、複数のロータユニット30それぞれのプロペラ32の回転を制御する制御器41と、複数のロータユニット30の側方を覆うように配置されたバルーン20と、飛行体10の状態を検出する検出部80とを備える。制御器41は、検出部80による検出結果に応じて、複数のロータユニット30のうちの少なくとも1つのロータユニット30のプロペラ32の回転速度を低下させる。
この構成によれば、例えば、飛行体10と物体との接触または接近等の、飛行体10の状態に関する異常が発生した場合において、検出部80は、その異常を検出することができる。また、制御器41は、検出部80により異常が検出された場合に、1以上のロータユニット30の回転速度を低下させることができる。従って、当該物体が、回転するプロペラ32によって損傷される可能性が低減される。また、この場合、上方向への推力の減少に伴って、飛行体10が下降した場合であっても、緩衝体として機能するバルーン20が備えられていることで、飛行体10または下降した先に存在する物体についての安全性を確保することができる。
また、本実施の形態において、バルーン20は、複数のロータユニット30の上下方向の高さに亘って、当該複数のロータユニット30の側方を覆うよう配置されている。従って、飛行体10が飛行中に物体と接触する場合は、ロータユニット30ではなくバルーン20が物体と接触する。つまり、飛行体10は、飛行中に物体と接触する場合であっても、ロータユニット30と物体との接触を回避できる。そのため、例えば、飛行体10が飛行中に物体に接触した場合でも、それに起因するロータユニット30の損傷を未然に防ぐことができ、飛行体10の安定した飛行を継続させることができる。
また、飛行体10が墜落した場合は、バルーン20が地面などに当たることになり、バルーン20が変形することによって衝撃が緩和される。このため、本実施の形態によれば、墜落に起因するロータユニット30の損傷を未然に防ぐことができる。また、飛行体10が墜落した場合であっても、ロータユニット30や搭載機器ではなくバルーン20が物体に接触することになるため、飛行体10との接触によって、接触した物体を損傷させることを低減できる。
また、バルーン20には、空気よりも密度の小さいガスが封入されている。本実施の形態では、バルーン20には、ヘリウムガスが封入されている。
この構成によれば、飛行体10は、バルーン20に充填されたガスによって得られる浮力と、ロータユニット30が発生させる気流によって得られる浮力(上方向の推力)との両方を利用して飛行する。このため、ロータユニット30の動作によって得られる浮力だけを利用して飛行する場合に比べ、ロータユニット30の駆動に要する電力等のエネルギーを低く抑えることができる。これにより、例えば飛行体10の飛行時間を延ばすことができる。
また、飛行体10と物体との接触が検出されることで、1以上のロータユニット30の回転速度が低下された場合、飛行体10は、複数のロータユニット30による上方向への推進力の少なくとも一部を失うことに起因して下降する可能性がある。しかし、この場合、飛行体10が、緩衝体として機能するバルーン20を備えているため、飛行体10または下降した先に存在する物体についての安全性を確保することができる。また、バルーン20が有する浮力により、飛行体10は緩やかに下降し、このことも安全性の確保に寄与する。
また、バルーン20には、バルーン20を上下方向に貫通する複数の通気孔22が形成され、複数のロータユニット30は、それぞれ、複数の通気孔22のうちの互いに異なる通気孔22内に配置されている。
これにより、例えば、各ロータユニット30が吹き出す風が、他のロータユニット30が吹き出す風に乱される可能性が低減される。また、例えば、障害物との衝突等に起因してバルーン20の形状が歪んだ場合であっても、ロータユニット30同士が干渉する可能性が低減される。
より詳細には、バルーン20では、所定位置に配置された複数のロータユニット30全体を囲う領域だけでなく、複数のロータユニット30の間の領域にも、ヘリウム等のガスを充填する空間が形成される。従って、本実施の形態によれば、バルーン20の内容積を確保でき、バルーン20の大型化を抑えることができる。
また、複数のロータユニット30を備えた飛行体10では、飛行体10を安定して飛行させるために、複数のロータユニット30の間隔をある程度大きくすることが望ましい。一方、上述したように、本実施の形態のバルーン20では、複数のロータユニット30の間の領域にも、ヘリウム等のガスを充填するガス空間21が存在する。従って、本実施の形態によれば、飛行体10の大型化を抑えつつガスの充填量を確保でき、かつ、複数のロータユニット30の間隔を確保できる。このため、飛行体10の飛行状態を安定させることができる。
また、飛行体10が備える制御器41は、検出部80による検出結果が、物体の接近または接触を示す場合、複数のロータユニット30のうちの、当該物体に最も近い少なくとも1つのロータユニット30のプロペラ32の回転速度を低下させる。
つまり、飛行体10は、飛行体10及び物体の少なくとも一方が他方に近づいたまたは接触した場合、その物体が損傷する可能性を低減するように、当該物体に近い位置の1以上のロータユニット30を特定する。飛行体10はさらに、特定したロータユニット30のプロペラ32の回転速度を低下させる。これにより、飛行体10の安全性がさらに向上される。
また、制御器41は、検出部80による検出結果が、物体の接近または接触を示す場合、さらに、複数のロータユニット30のうちの、他の1以上のロータユニット30のプロペラ32の回転速度を増加させる。
これにより、当該他の1以上のロータユニット30による推力は増加され、その結果、例えば、飛行体10を、飛行体10に接近または接触した物体から遠ざけることができる。これにより、飛行体10と物体との接触、または、接触状態の維持が回避され、当該物体または飛行体10ついての保護がより確実化される。
また、制御器41は、検出部80による検出結果に応じて、少なくとも1つのロータユニット30のプロペラ32の回転速度をゼロまで低下させる。
つまり、検出部80が、飛行体10と物体の接触等の異常を検出した場合、1以上のロータユニット30のプロペラ32の回転が停止される。これにより、例えば、飛行体10と接触した物体、または接触しそうな物体の保護がより確実化される。
また、制御器41は、検出部80による検出結果に応じて、複数のロータユニット30全てのプロペラ32の回転速度を低下させることもできる。こうすることでも、例えば、飛行体10と接触した物体、または接触しそうな物体の保護がより確実化される。
なお、センサ80a〜80dをバルーン20の下面に配置するとしたが、バルーン20の上面、或いは、バルーン20の上面、下面の両方の面に配置するとしてもよい。その場合、例えば、飛行体10の上側からの物体200に対する安全対策となる。
なお、本実施の形態では、検出部80は、飛行体10と物体の接触、または、飛行体10と物体との接近を検出するとした。しかし、飛行体10は、物体との接触または接近以外の、飛行体10の状態に関する異常を検出し、その検出結果に応じて少なくとも1つのロータユニット30のプロペラ32の回転数を低下させてもよい。
そこで、検出部80が、物体との接触または接近以外を検出する検出部を備える飛行体ついて、上記実施の形態との差分を中心に、実施の形態の変形例として以下に説明する。
(変形例1)
図12Aは、実施の形態の変形例1における飛行体10aの動作制御の第1の例を示す図である。図12Bは、実施の形態の変形例1における飛行体10aの動作制御の第2の例を示す図である。なお、図12A及び図12Bは、飛行体10aの側面図であり、バルーン20において対向して配置されたロータユニット30a及び30cが点線で図示されており、かつ、ロータユニット30b及び30dの図示は省略されている。また、検出部81及び制御器41については、点線で模式的に表されている。これらの事項は後述する図13についても適用される。
本変形例の飛行体10aは、図12A及び図12Bに示すように、検出部81を備えている。検出部81は加速度センサであり、より詳細には、3軸加速度センサである。検出部81は、飛行体10aの傾き及び加速度を検出することができる。なお、検出部81は、例えば傾きの検出を、3軸加速度センサ以外の種類のセンサで検出してもよい。例えば、検出部81はジャイロセンサによって傾きを検出してもよい。つまり、検出部81は、飛行体10aの加速度及び傾きを検出することができれば、その検出に用いられるセンサの種類及び個数に特に限定はない。
例えば突風が発生したことにより、飛行体10aが、図12Aに示すように大きく傾いた場合を想定する。この場合、検出部81は、飛行体10aの姿勢が正常ではないことを検出し、そのことを示す所定の信号を制御器41に送信する。制御器41は、その検出結果に応じて、少なくとも1つのロータユニット30のプロペラ32の回転速度を低下させる。
例えば、検出部81は、飛行体10aの傾き方向を示す情報(傾き情報)を含む所定の信号を出力する。制御器41は、当該所定の信号に示される傾き情報を用いて、複数のロータユニット30のうちの相対的に上に位置する少なくとも1つのロータユニット30を特定する。図12Aに示す例では、ロータユニット30cが特定される。この場合、制御器41は、ロータユニット30cのプロペラ32の回転を停止させる。
これにより、相対的に下に位置するロータユニット30aにより発生する推力が、飛行体10aの傾きを抑制する方向に作用し、その結果、飛行体10aの傾き量が低減する。つまり、飛行体10aは、大きく傾いた状態が是正され、正常な姿勢に近付けられる。
なお、このときに制御器41はロータユニット30aの回転数を上げるように制御してもよい。これにより大きく傾いた状態を短時間で是正することが可能となる。
なお、検出部81は、例えば、傾き角度のみを検出してもよい。この場合、制御器41は、検出結果に示される傾き角度を用いて、飛行体10aの傾きが正常であるか否か等を判断し、その判断結果に従って、少なくとも1つのロータユニット30の回転速度を低下させてもよい。
つまり、「姿勢が正常ではない場合」とは、本変形例の場合、例えば、検出された飛行体10aの傾き角度と、無線操作装置からの指示に応じた本来的な傾き角度との差分が閾値以上である場合、または、検出された飛行体10aの傾き角度が所定の範囲外である場合などである。従って、飛行体10aの姿勢が正常であるか否かは、検出部81及び制御器41のいずれが判断してもよい。
また、3軸加速度センサである検出部81は、例えば、飛行体10aの加速度が正常ではないことを検出することができる。
例えば突風にあおられることにより、飛行体10aが、図12Bに示すように、突然高速で移動した場合を想定する。この場合、検出部81は、加速度が正常ではないことを検出し、そのことを示す検出結果を制御器41に送信する。制御器41は、その検出結果に応じて、少なくとも1つのロータユニット30のプロペラ32の回転速度を低下させる。
制御器41は、例えば、飛行体10aが備える複数のロータユニット30全てのプロペラ32の回転速度をゼロまで低下させる。
ここで、飛行体10aの加速度が非常に高い場合、飛行体10aはバランスを崩し、姿勢が不安定になることが考えられる。飛行体10の姿勢が不安定な状態で、複数のロータユニット30を駆動させたままである場合、意図せぬ方向に複数のロータユニット30の推力が作用し、その結果、飛行体10aがより不安定な状態になる可能性もある。そこで、この場合、飛行体10aが備える複数のロータユニット30全てのプロペラ32の回転を停止する。これにより、例えば、飛行体10aが予期せぬ方向へ進んでいく可能性が低減される。
なお、検出部81は、例えば、加速度のみを検出してもよい。この場合、制御器41は、検出結果に示される加速度を用いて、飛行体10aの加速度が正常か異常か等を判断し、その判断結果に従って、少なくとも1つのロータユニット30の回転速度を低下させてもよい。
つまり、「加速度が正常ではない場合」とは、例えば、検出された飛行体10aの加速度と、無線操作装置からの指示に応じた本来的な加速度との差分が閾値以上である場合、または、検出された飛行体10aの加速度が、所定の範囲外である場合などである。従って、飛行体10aの加速度が正常であるか否かは、検出部81及び制御器41のいずれが判断してもよい。
また、例えば、本来的には無線操作装置からの指示により所定の加速度が生じているべき場合に、飛行体10aの加速度がほぼゼロである場合も「加速度が正常ではない場合」の一例である。この状態は、例えば、飛行体10aが何らかの障害物に引っ掛かること、または、飛行体10aが人に押さえられること等に起因して起こりうる。
この場合、少なくとも1つのロータユニット30の回転速度を低下させることで、例えば、無駄なエネルギー消費が抑制され、その結果、バッテリ42の容量低下が抑制される。また、加速度がほぼゼロである要因となっている障害物または人と、回転するプロペラ32との干渉の可能性が低減される。
また、例えば飛行体10aが本来的ではない速度で移動している場合、検出部81は、速度が正常ではないことを示す検出結果を出力してもよい。なお、飛行体10aの速度は、例えば、検出部81または制御器41が、検出部81が有する加速度センサにより検出された加速度を用いて算出することができる。
この場合、制御器41は、少なくとも1つのロータユニット30の回転速度を低下させることで、飛行体10aの速度を低下させることができる。
また、「速度が正常ではない場合」とは、例えば、検出された飛行体10aの速度と、無線操作装置からの指示に応じた本来的な速度との差分が閾値以上である場合、または、検出された飛行体10aの速度が、所定の範囲外である場合などである。従って、飛行体10aの速度が正常であるか否かは、検出部81及び制御器41のいずれが判断してもよい。
つまり、例えば、本来的には無線操作装置からの指示により所定の速度で移動しているべき場合に、飛行体10aの速度がほぼゼロである場合も「速度が正常ではない場合」の一例である。この状態は、「加速度が正常ではない場合」と同じく、例えば、飛行体10aが何らかの障害物に引っ掛かること、または、飛行体10aが人に押さえられること等に起因して起こりうる。従って、この場合に1以上のロータユニット30の回転速度を低下させることで、バッテリ42の容量低下の抑制、及び異常の要因である障害物または人と回転するプロペラ32との干渉の可能性の低減等の効果が得られる。
以上説明したように、本変形例の飛行体10aにおいて、制御器41は、検出部81による検出結果が、飛行体10aの姿勢、速度、または加速度が正常でないこと示す場合、少なくとも1つのロータユニット30のプロペラ32の回転速度を低下させる。
これにより、飛行体10が正常に飛行していない場合における、エネルギー消費の抑制、及び、飛行体10の安全性の向上等が図られる。
なお、制御器41はさらに、少なくとも1つのロータユニット30の回転方向を反転させてもよい。例えば、図12Aのように異常な傾きを検出したとき、飛行体10aを早急に水平にするために、ロータユニット30aのプロペラ32を上昇方向に回転させ、ロータユニット30cのプロペラ32を下降方向に回転させてもよい。また、図12Bのように飛行体10の上昇方向に異常な加速度を検出したとき、飛行体10aの加速度を早急に低下させるために、ロータユニット30a〜30dのプロペラ32を下降方向に回転させてもよい。
つまり、飛行体10aにおいて、制御器41は、検出部81による検出結果に応じて、複数のロータユニット30のうちの少なくとも1つのロータユニット30のプロペラ32の回転速度を低下させる場合、複数のロータユニット30のうちの他の1以上のロータユニット30のプロペラ32を逆回転させてもよい。
これにより、例えば、本変形例のように飛行体10aの姿勢等に異常が生じた場合に、その異常を早急に解消させることが可能となる。
(変形例2)
図13は、実施の形態の変形例2における飛行体10bの動作制御の例を示す図である。
本変形例において、飛行体10bが備える制御器41は、無線操作端末110から送信される指示信号を受信し、受信した指示信号に従って、複数のロータユニット30の動作等を制御する。
また、飛行体10bは、図13に示すように検出部82を備えている。検出部82は通信を監視する機能を有している。例えば、検出部82は、制御器41が備える通信モジュールにおける電波の受信強度を検出し、検出した受信強度が所定の値以下になった場合、無線通信が途絶したことを示す検出結果を出力する。または、検出部82は、例えば、制御器41が指示信号を受信しない状態が、所定の時間継続した場合、無線通信が途絶したことを示す検出結果を出力する。
制御器41は、検出部82による検出結果が、無線通信が途絶したことを示す場合、少なくとも1つのロータユニット30のプロペラ32の回転速度を低下させる。
つまり、飛行体10bが強風に流されることなどに起因して、飛行体10bの遠隔操作が不可能な状態となった場合、制御器41は、複数のロータユニット30による推力を低下させる制御を行う。これにより、例えば、飛行体10bが、制御不能な状態で遠方まで飛んでいってしまうことが防止される。
なお、制御器41はさらに、少なくとも1つのロータユニット30の回転方向を反転させてもよい。例えば、図13のように通信の途絶を検出したとき、飛行体10bが、制御不能な状態で遠方まで飛んでいってしまうことを防止するために、ロータユニット30a〜30dのプロペラ32を下降方向に回転させてもよい。
また、飛行体10bは、複数のロータユニット30による浮力の少なくとも一部を失うことで下降するが、上述のように、緩衝体として機能するバルーン20を備えているため、飛行体10bまたは下降した先に存在する物体についての安全性を確保することができる。また、バルーン20が有する浮力により、飛行体10は緩やかに下降し、このことも安全性の確保に寄与する。
また、制御器41が、無線通信を監視する検出部82としての機能を有してもよい。この場合、例えば、制御器41が有するCPU及びプログラム等によって検出部82の機能が実現されてもよい。
(他の実施の形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、上記の実施の形態を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置換、付加、省略などを行った実施の形態にも適用可能である。
例えば、飛行体10が備える制御器41は、検出部80の検出結果に応じて、少なくとも1つのロータユニット30のプロペラ32の回転速度を低下させた後に、当該回転速度を増加させてもよい。
例えば、検出部80の検出結果が物体との接触を示す場合、制御器41は、ロータユニット30のプロペラ32の回転速度を低下させ、その後に取得した検出部80の検出結果が物体との接触を示さない場合、当該回転速度を、低下させる前の値まで戻してもよい。
また、例えば、上記変形例1の飛行体10aにおいて、検出部81の検出結果が、飛行体10aの姿勢が正常でないことを示す場合、制御器41は、ロータユニット30のプロペラ32の回転速度を低下させる。飛行体10aの制御器41はさらに、その後に取得した検出部81の検出結果が飛行体10aの姿勢が正常であることを示す場合、当該回転速度を、低下させる前の値まで戻してもよい。
つまり、飛行体10の制御器41は、飛行体10の状態に応じて一旦低下させたロータユニット30の回転速度を、その後の飛行体10の状態に応じて回復させてもよい。また、この回復のパターンとしては、ロータユニット30の回転速度を低下前の値に戻すこと以外に、当該回転速度を予め設定された値に変更すること、及び、その時点で受信した指示信号に応じた値に変更すること、などが考えられる。このことは、上記変形例1及び2における飛行体10a及び10bについても同じである。
これにより、物体との接触または突風等に起因して不安定な状態となることで、浮力(複数のロータユニット30による推力)が低下された飛行体10(10a、10b)を、自動的に正常な状態に戻すことができる。
また、物体の接触を検出する検出部80は、感圧センサ以外の種類のセンサによって構成されてもよい。例えば、検出部80が1以上のひずみゲージを備え、いずれかのひずみゲージにおける電気抵抗の変化を検出することで、物体の接触を検出してもよい。
また、検出部80の配置領域(センサ80a〜80dの配置領域)の位置および形状は、図2Bに示されるものに限定されない。例えば、バルーン20の、下側の面の全域、または、バルーン20の、外部に露出した面の全域に、検出部80を構成する複数の感圧センサまたは歪みゲージ等が離散的に配置されてもよい。これにより、飛行体10への物体の接触検出を、より確実化することができる。
また、飛行体10はLEDなどの照明装置を備え、検出部80が飛行体10の状態に関する異常を検出した場合に、制御器41は該照明装置を点灯して操縦者へ通知するようにしてもよい。これにより操縦者は飛行体10の状態を視覚的に確認することができる。
また、例えば飛行体10が備える検出部80は、物体の接触及び接近の両方を検出する機能を有してもよい。また、検出部80はさらに、上記変形例1及び2における検出部81及び82が有する、加速度、速度、及び姿勢の検出機能、並びに、無線通信の途絶の検出機能のうちの少なくとも1つの検出機能を有してもよい。つまり、検出部80は、飛行体10の状態に関する様々な異常を検出するための、複数種類のセンサまたは計測器等を有してもよい。これにより、飛行体10が備える制御器41は、例えば飛行体10の飛行中に発生し得る様々な異常に対応して、1以上のロータユニット30を制御することができる。このことは、飛行体10のさらなる安全性の向上に寄与する。
また、上記実施の形態では、飛行体10が備えるロータユニット30の数は4であるが、飛行体10が備えるロータユニット30の数は4に限定されない。飛行体は、複数のロータユニットを備えればよい。また、バルーンは、複数のロータユニットのいずれかが内部に配置される通気孔を複数有すればよい。例えば、飛行体がN個(Nは2以上の整数)のロータユニットを備える場合、バルーンはN個以上の通気孔を有すればよい。
また、上記実施の形態では、飛行体10の連結部材25の上端は、閉じられているが、当該上端が外部に開放されていてもよい。これにより、連結部材25の内方の空間の上端及び下端が外部に開放されているため、連結部材25の内方の空間の気体を流れやすくできる。このため、連結部材25の内方の空間に配置される搭載機器を効率よく冷却することができる。なお、この場合、円板部材40に複数の貫通孔や切り欠きを設けることでさらに気体が流れやすくする構成を取れば、連結部材25の内方の空間の気体をさらに流れやすくできるためより効果的に搭載機器を冷却できる。
また、例えば上記実施の形態の飛行体10において、複数のロータユニット30のそれぞれはバルーン20に対して着脱可能であってもよい。これにより、例えば飛行体10を搬送する際に、バルーン20から複数のロータユニット30を取り外し、バルーン20を小さく折り畳むことが可能となる。その結果、搬送中の飛行体10の荷姿を小型化できる。
また、バルーン20には、ロータユニット30の数よりも多くの通気孔22が形成されていてもよい。この場合は、ロータユニット30が設けられない通気孔22が存在することになる。このようなロータユニット30が配置されない通気孔22をバルーン20に設けると、飛行体10の上昇時と下降時に飛行体10に作用する空気抵抗を低減することが可能となる。
また、バルーン20の通気孔22に、通気孔22を横断する保護ネットが設けられていてもよい。この場合、各通気孔22では、ロータユニット30の上方と下方のそれぞれに保護ネットが配置される。この保護ネットにより、例えば、通気孔22内への異物の進入が抑制され、これにより、ロータユニット30のプロペラ32と異物との接触の可能性が低減される。
なお、保護ネットが設けられた飛行体では、当該飛行体に設けられた通気孔は、物体の接触によりバルーン及び保護ネットが変形しても保護ネットがロータユニットに接しない程度の高さを有する構成としてもよい。これにより、物体が保護ネットに接触した場合であっても、物体がロータユニットに接触することを低減することができる。
また、保護ネットに、例えば、検出部80を構成する歪みセンサを配置することで、保護ネットへの物体の接触の検出、つまり、ロータユニット30に非常に近い位置に存在する物体の検出も可能である。
以上のように、本開示における技術の例示として、実施の形態を説明した。そのために、添付図面及び詳細な説明を提供した。
したがって、添付図面及び詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、上記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
また、上述の実施の形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。
本開示は、複数のロータユニットと緩衝体とを備えた飛行体について有用である。
10、10a、10b 飛行体
20 バルーン
21 ガス空間
22 通気孔
23 基準曲線部
24 小曲率半径部
25 連結部材
30、30a、30b、30c、30d ロータユニット
31 フレーム
32 プロペラ
33 モータ
40 円板部材
41 制御器
42 バッテリ
43 プロジェクタ
44 カメラ
45 ジンバル
46 発光体
80、81、82 検出部
80a、80b、80c、80d センサ
110 無線操作端末

Claims (10)

  1. 飛行体であって、
    プロペラ及び前記プロペラを駆動するモータをそれぞれが有し、前記飛行体の飛行のための推力を発生する複数のロータユニットと、
    前記複数のロータユニットそれぞれの前記プロペラの回転を制御する制御器と、
    前記複数のロータユニットの側方を覆うように配置された緩衝体と、
    前記飛行体の状態を検出する検出部とを備え、
    前記制御器は、前記検出部による検出結果に応じて、前記複数のロータユニットのうちの少なくとも1つのロータユニットの前記プロペラの回転速度を低下させ
    前記制御器は、前記検出部による検出結果が、物体の接近または接触を示す場合、前記複数のロータユニットのうちの、前記物体に最も近い前記少なくとも1つのロータユニットの前記プロペラの回転速度を低下させる
    飛行体。
  2. 前記緩衝体は、前記複数のロータユニットの上下方向の高さに亘って、前記複数のロータユニットの側方を覆うよう配置されている
    請求項1記載の飛行体。
  3. 前記緩衝体は、空気よりも密度の小さいガスが封入されたバルーンである
    請求項1または2に記載の飛行体。
  4. 前記緩衝体には、当該緩衝体を上下方向に貫通する複数の通気孔が形成され、
    前記複数のロータユニットは、それぞれ、前記複数の通気孔のうちの互いに異なる通気孔内に配置されている
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の飛行体。
  5. 前記制御器は、前記検出部による検出結果が、物体の接近または接触を示す場合、さらに、前記複数のロータユニットのうちの、他の1以上のロータユニットの前記プロペラの回転速度を増加させる
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の飛行体。
  6. 前記制御器は、前記検出部による検出結果が、前記飛行体の姿勢、速度、または加速度が正常でないこと示す場合、前記少なくとも1つのロータユニットの前記プロペラの回転速度を低下させる
    請求項1〜のいずれか1項に記載の飛行体。
  7. 前記制御器は、
    無線操作装置から無線通信を介して送信される指示信号に応じて、前記複数のロータユニットそれぞれの前記プロペラの回転を制御し、
    前記検出部による検出結果が、前記無線通信の途絶を示す場合、前記少なくとも1つのロータユニットの前記プロペラの回転速度を低下させる
    請求項1〜のいずれか1項に記載の飛行体。
  8. 前記制御器は、前記検出部による検出結果に応じて、前記少なくとも1つのロータユニットの前記プロペラの回転速度をゼロまで低下させる
    請求項1〜のいずれか1項に記載の飛行体。
  9. 前記制御器は、前記検出部による検出結果に応じて、前記複数のロータユニット全ての前記プロペラの回転速度を低下させる
    請求項1〜のいずれか1項に記載の飛行体。
  10. 前記制御器は、前記検出部による検出結果に応じて、前記複数のロータユニットのうちの少なくとも1つのロータユニットの前記プロペラの回転速度を低下させる場合、前記複数のロータユニットのうちの他の1以上のロータユニットの前記プロペラを逆回転させる
    請求項1〜のいずれか1項に記載の飛行体。
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