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JP6599197B2 - セルロースアセテート組成物の製造方法 - Google Patents

セルロースアセテート組成物の製造方法 Download PDF

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JP6599197B2 JP2015198141A JP2015198141A JP6599197B2 JP 6599197 B2 JP6599197 B2 JP 6599197B2 JP 2015198141 A JP2015198141 A JP 2015198141A JP 2015198141 A JP2015198141 A JP 2015198141A JP 6599197 B2 JP6599197 B2 JP 6599197B2
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Description

本発明は、柔軟性があり、高い耐衝撃性を有する成形品の製造材料となる、セルロースアセテート組成物の製造方法と、前記成形品の製造方法に関する。
セルロースアセテートは熱可塑性に乏しいため、通常は可塑剤を含む組成物として使用されている。
特許文献1には、セルロースアセテート組成物中に水溶性の可塑剤を30質量%まで添加できることが記載されており、好ましくは25質量%または20質量%添加できることが記載されている(10頁)。実施例では、10質量%または20質量%の可塑剤が添加されているが、実際の使用量(酢酸セルロースとトリアセチンの合計質量または合計容量)は不明である。
特許文献2の実施例1〜2では、酢酸セルロース70重量%とトリアセチン30重量%を2軸押出機に供給して220℃でペレット化したことが記載されており、実施例7〜9では、酢酸セルロースとトリアセチンを表3に示す割合にて、ヘンシェルミキサー中で攪拌した後、単軸押出機によりフィルムを成形したことが記載されている。しかし、実際の使用量(酢酸セルロースとトリアセチンの合計質量または合計容量)は不明である。
英国特許第2489491号 特開2002−060545号公報
本発明は、柔軟性があり、高い耐衝撃性を有する成形品の製造材料となる、セルロースアセテート組成物の製造方法と、前記成形品の製造方法を提供することを課題とする。
本発明は、(A)セルロースアセテート100質量部に対して、
(B)分子中に芳香環を含まない、分子量200〜450g/molの可塑剤25質量部以上を添加して混合する、セルロースアセテート組成物の製造方法であって、
前記(A)成分と前記(B)成分の合計容量が10L以上であり、
前記(A)成分に対して、前記(B)成分の全添加量を複数回に分けて添加混合する、セルロースアセテート組成物の製造方法と、成形品の製造方法を提供する。
また本発明は、(A)セルロースアセテート100質量部に対して、
(B)分子中に芳香環を含まない、分子量200〜450g/molの可塑剤25質量部以上を添加して混合する、セルロースアセテート組成物の製造方法であって、
前記(A)成分と前記(B)成分の合計容量が10L以上であり、
前記(A)成分に対して、前記(B)成分の全添加量を複数回に分けて混合機中に添加混合する第1工程と、
前記第1工程で得られた組成物を押出機に供給して押出成形する第2工程を有しており、
前記第1工程において、複数回の添加混合工程の間に冷却工程を有している、セルロースアセテート組成物の製造方法と、成形品の製造方法を提供する。
さらに本発明は、(A)セルロースアセテート100質量部に対して、
(B)分子中に芳香環を含まない、分子量200〜450g/molの可塑剤25質量部以上を添加して混合する、セルロースアセテート組成物の製造方法であって、
前記(A)成分と前記(B)成分の合計容量が10L以上であり、
前記(A)成分に対して、前記(B)成分の全添加量の一部を1回または複数回に分けて混合機中に添加混合する第1工程と、
前記第1工程で得られた組成物を押出機に供給して押出成形する第2工程を有しており、
前記第1工程において、複数回の添加混合工程の間に冷却工程を有しており、
前記第2工程において、残部量の前記(B)成分を押出機に供給する、セルロースアセテート組成物の製造方法と、成形品の製造方法を提供する。
本発明の製造方法によると、可塑剤の添加量を多くした場合でも、セルロースアセテートと可塑剤が均一に混練された、流動性の高い組成物を得ることができるため、押出機による組成物の成形作業性が良くなる。
また、押出機により成形した組成物を射出成形したときの物性も向上される。
<セルロースアセテート組成物の製造方法>
本発明の製造方法で使用する(A)成分のセルロースアセテートは公知のものであり、本発明では置換度(アセチル基の置換度)が2.7以下のものが好ましく、置換度が2〜2.7のものがより好ましい。
本発明の製造方法で使用する(B)成分の分子中に芳香環を含まない、分子量200〜450g/molの可塑剤は、トリアセチン(グリセリントリアセテート)(分子量218g/mol)、トリエチルシトレート(分子量276g/mol)、アセチルトリブチルシトレート(分子量402g/mol)から選ばれるものが好ましい。
本発明の製造方法では、(A)成分に対して、(B)成分の全添加量を複数回に分けて添加混合することが特徴である。
本発明の製造方法では、第1の製造方法と第2の製造方法によりセルロースアセテート組成物を製造することができる。
(1)第1の製造方法
第1の製造方法は、
(A)成分に対して、(B)成分の全添加量を複数回に分けて混合機中に添加混合する第1工程と、
前記第1工程で得られた組成物(中間組成物)を押出機に供給して押出成形する第2工程を有しており、
前記第1工程において、複数回の添加混合工程の間に冷却工程を有している方法である。
第1工程は、(A)成分に対して(B)成分の全添加量を複数回に分けて混合機中に添加混合する。
複数回に分けて添加混合するとき、2〜4回が好ましく、2回または3回が好ましい。
(B)成分を複数回に分けて添加するとき、1回の添加量は、(A)成分100質量部に対して20質量部未満が好ましく、18質量部以下がより好ましく、15質量部以下がさらに好ましい。
(B)成分の添加回数がn回であるとき、1/n量程度が好ましい。添加回数が2回であるときは、1/2量程度ずつを2回に分けて添加し、添加回数が3回であるときは、1/3量程度ずつを3回に分けて添加することが好ましいが、各回の添加量は同一でなくてもよい。
混合機は特に制限されるものではなく、タンブラーミキサー、ヘンシェルミキサー、リボンミキサー、ニーダーなどの混合機を使用することができる。
混合機は、回転数200r/min以上、好ましくは400r/min以上、より好ましくは500r/min以上で攪拌混合できる高速ミキサーを使用することが好ましい。
第1工程では、混合機に(A)成分の全量と(B)成分の一部量を添加して混合した後、次の(B)成分の添加混合との間で冷却する。
(A)成分に(B)成分を2回に分けて添加するときは、1回の冷却を実施し、(A)成分に(B)成分を3回に分けて添加するときは、2回の冷却を実施する。
冷却方法は、自然冷却(例えば、室温20〜30℃の温度雰囲気で放置する)、送風冷却、混合機の周囲に接触させた状態で冷却管を配置して、前記冷却管に水を流して冷却する方法などの冷却方法を適用することができる
冷却方法として自然冷却法を適用するときは、1〜10分間混合した後、20〜50分間混合を停止して放置することで冷却する。
本発明の製造方法で使用する(A)成分に対する(B)成分の添加割合は、(A)成分100質量部に対して(B)成分が20質量部以上であり、好ましくは25〜45質量部、より好ましくは28〜40質量部、さらに好ましくは30〜40質量部である。
また本発明の製造方法で使用する(A)成分と(B)成分の合計容量は10L以上であり、好ましくは50L以上、より好ましくは100L以上である。
(A)成分に対する(B)成分の添加割合が上記範囲であっても、(A)成分と(B)成分の合計容量が小さい場合(例えば、1L以下の場合)には、全量が少量であるため、本発明の製造方法を適用するまでもなく、特許文献2の実施例1、2のように直接押出機にて混練する方法、同文献の7〜9のようにヘンシェルミキサーで混合した後、押出機にて混練する方法を適用できる。
しかし、(A)成分と(B)成分の合計容量が10L以上であると、特許文献2の実施例に記載のような方法では、本発明の比較例1〜3に示すとおり、(A)成分と(B)成分を上記添加割合で含む組成物を製造することは困難である。
第2工程では、第1工程で得られた(A)成分と(B)成分の組成物(中間組成物)を押出機に供給して押出成形する。
第2工程では、押し出し成形してペレットを成形してもよいし、フィルム状、シート状、筒状になどの所望形状に押し出し成形してもよい。
第1工程または第2工程では、必要に応じて、本発明の課題を解決できる範囲内にて公知の樹脂添加剤も添加することができる。
公知の樹脂添加剤としては、充填材、難燃剤、難燃助剤、安定剤(酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱安定剤、耐光剤など)、着色剤、帯電防止剤、滑剤、アンチブロッキング剤、分散剤、抗菌剤などを挙げることができる。
(2)第2の製造方法
第2の製造方法は、
(A)成分に対して、(B)成分の全添加量の一部を1回または複数回に分けて混合機中に添加混合する第1工程と、
第1工程で得られた組成物(中間組成物)を押出機に供給して混練して押出成形する第2工程を有しており、
第1工程において、複数回の添加混合工程の間に冷却工程を有しており、
第2工程において、残部の前記(B)成分を押出機に供給する方法である。
第1工程は、(A)成分に対して(B)成分の全添加量の一部を1回または複数回に分けて混合機中に添加混合する。
第1工程では、(B)成分の全添加量の30〜60%量を添加することが好ましく、35〜50%の量を添加することがより好ましい。
また第1工程の(B)成分の全添加量は、(A)成分100質量部に対して20質量部未満が好ましく、18質量部以下がより好ましく、15質量部以下がさらに好ましい。
複数回に分けて添加混合するときは2回が好ましく、1/2量程度ずつを添加することが好ましい。
混合機は特に制限されるものではなく、タンブラーミキサー、ヘンシェルミキサー、リボンミキサー、ニーダーなどの混合機を使用することができる。
混合機は、回転数200r/min以上、好ましくは400r/min以上、より好ましくは500r/min以上で攪拌混合できる高速ミキサーを使用することが好ましい。
第1工程では、混合機に(A)成分の全量と(B)成分の一部量を添加して混合する。
(A)成分に(B)成分を2回に分けて添加混合するときは、間で1回の冷却を実施する。
冷却方法は、自然冷却(例えば、室温20〜30℃の温度雰囲気で放置する)、送風冷却、混合機の周囲に接触させた状態で冷却管を配置して、前記冷却管に水を流して冷却する方法などの冷却方法を適用することができる
冷却方法として自然冷却法を適用するときは、1〜10分間混合した後、20〜50分間は混合を停止して放置することで冷却する。
本発明の製造方法で使用する(A)成分に対する(B)成分の添加割合は、(A)成分100質量部に対して(B)成分が20質量部以上であり、好ましくは25〜45質量部、より好ましくは28〜40質量部、さらに好ましくは30〜40質量部である。
また本発明の製造方法で使用する(A)成分と(B)成分の合計容量は10L以上であり、好ましくは50L以上、より好ましくは100L以上である。
(A)成分に対する(B)成分の添加割合が上記範囲であっても、(A)成分と(B)成分の合計容量が小さい場合(例えば、1L以下の場合)には、全量が少量であるため、本発明の製造方法を適用するまでもなく、特許文献2の実施例1、2のように直接押出機にて混練する方法、同文献の7〜9のようにヘンシェルミキサーで混合した後、押出機にて混練する方法を適用できる。
しかし、(A)成分と(B)成分の合計容量が10L以上であると、特許文献2の実施例に記載のような方法では、本発明の比較例1〜3に示すとおり、(A)成分と(B)成分を上記添加割合で含む組成物を製造することは困難である。
第2工程では、第1工程で得られた(A)成分と(B)成分の組成物(中間組成物)と(B)成分の残部量を押出機に供給して押出成形する。
(B)成分の残部量は、第1工程で得られた(A)成分と(B)成分の組成物(中間組成物)と一緒に押出機に供給してもよいが、押出機の途中(中間位置付近)から添加することが好ましい。
第2工程では、押し出し成形してペレットを成形してもよいし、フィルム状、シート状、筒状になどの所望形状に押し出し成形してもよい。
第1工程または第2工程では、必要に応じて、本発明の課題を解決できる範囲内にて公知の樹脂添加剤も添加することができる。
公知の樹脂添加剤としては、充填材、難燃剤、難燃助剤、安定剤(酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱安定剤、耐光剤など)、着色剤、帯電防止剤、滑剤、アンチブロッキング剤、分散剤、抗菌剤などを挙げることができる。
(成形品の製造方法)
本発明の成形品の製造方法は、上記した第1の製造方法または第2の製造方法によりセルロースアセテート組成物を製造した後、射出成形、プレス成形などの公知の樹脂成形法を適用して、前記組成物から所望の成形品を製造する方法である。
本発明の製造方法により得られる成形品は、例えば、シート、フィルム、板、チューブ、棒から選ばれるものである。
本発明の製造方法により得られる成形品は、耐衝撃性が大きいため、OA・家電機器分野、電気・電子分野、通信機器分野、サニタリー分野、自動車などの輸送車両分野、家具・建材などの住宅関連分野、雑貨分野などのバーツおよびハウジングとして使用することができる。
また本発明の製造方法により得られる成形品は、柔軟性も高いため、人が直接触れる用途にも適している。
<使用成分>
(A)セルロースアセテート
・L−50、置換度2.5、粘度平均重合度180、(株)ダイセル製
(B)可塑剤
・商品名「トリアセチンDRA150」(液体)、分子量218、(株)ダイセル製
(その他)
安定剤1:商品名「イルガホス168」、BASFジャパン(株)製
安定剤2:商品名「アデカサイザー O−130P」、(株)ADEKA製
安定剤3:無水クエン酸、キシダ化学(株)製
酸化チタン:「Ti−Pure R−103」、デュポン製
実施例1
表1に示すセルロースアセテート組成物を製造した。
(第1工程:a1工程)
高速ミキサー(カワタ製スーパーミキサー「SWV−50」攪拌槽の容量50L)内に表1に示す(A)成分のセルロースアセテート、安定剤1と安定剤3を添加し、510r/minで1分間攪拌した。
その後、高速ミキサーで攪拌しながら、シャワーノズルを使用して(B)成分のトリアセチンの一部量(15質量部)と安定剤2を5分間かけて供給した。なお、(B)成分のトリアセチンと安定剤2は、予め混合したものを使用した。
その後、攪拌を停止して、約30分間、室温(20〜25℃)で放置した。その結果、混合物内部の温度は、40℃から35℃以下になった。
その後、15秒攪拌した。
(第1工程:a2工程)
その後、高速ミキサーで攪拌しながら、シャワーノズルを使用して(B)成分のトリアセチンの残部量(15質量部)を添加した。
(B)成分のトリアセチンの添加終了後、さらに15秒間攪拌して、組成物(中間組成物)を得た。前記組成物(中間組成物)はさらさらした粉状のものであり、高速ミキサーからの取り出し作業も容易であった。
なお、(A)成分と(B)成分の合計容量は15L(約6kg)であった。
(第2工程)
次に、高速ミキサーから取り出した組成物を押出機の主フィーダーに供給して、ストランド状に押し出した後、冷却し、切断してペレット(セルロースアセテート組成物のペレット)を製造した。
(押出成形条件)
押出機:TEX30α(L/D=42)(全12バレル)
吐出量(Q):15kg/h
回転数(Ns):200r/min
バレル温度:200−180℃
ダイス温度:250℃
実施例2、3
表1に示すセルロースアセテート組成物を製造した。
(第1工程:a1工程)
高速ミキサー(カワタ製スーパーミキサー「SWV−50」攪拌槽の容量50L)内に表1に示す(A)成分のセルロースアセテート、安定剤1と安定剤3を添加し、510r/minで1分間攪拌した。
その後、高速ミキサーで攪拌しながら、シャワーノズルを使用して(B)成分のトリアセチンの一部量(実施例2、3とも15質量部)と安定剤2を5分間かけて供給した。なお、(B)成分のトリアセチンと安定剤2は、予め混合したものを使用した。
その後、攪拌を停止して、約30分間、室温(20〜25℃)で放置した。その結果、混合物内部の温度は、40℃から35℃以下になった。
その後、15秒攪拌した。
(第1工程:a2工程)
その後、高速ミキサーで攪拌しながら、シャワーノズルを使用して(B)成分のトリアセチンの残部量(実施例2は10質量部、実施例3は15質量部)を5分間かけて添加した。
(第1工程:a3工程)
その後、高速ミキサーで攪拌しながら、シャワーノズルを使用して(B)成分のトリアセチンの残部量(実施例2、3ともに10質量部)を5分間かけて添加した。
(B)成分のトリアセチンの添加終了後、さらに15秒間攪拌して、組成物(中間組成物)を得た。前記組成物(中間組成物)はさらさらした粉状のものであり、高速ミキサーからの取り出し作業も容易であった。
(第2工程)
次に、実施例1と同様にして、高速ミキサーから取り出した組成物を押出機にのホッパーに供給して、ストランド状に押し出した後、冷却し、切断してペレット(セルロースアセテート組成物のペレット)を製造した。
比較例1、2
表1に示すセルロースアセテート組成物を製造した。
(第1工程:a1工程)
高速ミキサー(カワタ製スーパーミキサー「SWV−50」50L)内に表1に示す(A)成分のセルロースアセテート、安定剤1と安定剤3を添加し、510r/minで1分間攪拌した。
その後、高速ミキサーで攪拌しながら、シャワーノズルを使用して(B)成分のトリアセチンの全量と安定剤2を5分間かけて供給した。なお、(B)成分のトリアセチンと安定剤2は、予め混合したものを使用した。
その後、攪拌を停止して、約30分間、室温(20〜25℃)で放置した。その結果、混合物内部の温度は、40℃から35℃以下になった。
その後、15秒攪拌して、比較用の組成物(中間組成物)を得た。前記組成物(中間組成物)は、全体が塊状になっていた。
また、実施例1〜3と同様にして高速ミキサーから取り出した組成物を押出機のホッパー(主フィーダー)に供給しようとしたが、塊状の固形物が押出機のホッパーにひっかかり、押出機に投入することができなかった。
(不良率)
実施例1〜3、比較例1、2において、高速ミキサーで攪拌して得られた中間組成物を目開き4mmの篩に入れて、手で篩に5分間の振動を与えた。最後まで篩を通過しなかった中間組成物の残量の割合(質量%)を不良率として求めた。
Figure 0006599197
実施例1〜3の中間組成物は、さらさらの粉状態であるため、その後の押出機による押出成形も容易であった。
比較例1、2の中間組成物は塊状であるため、押出機により押出成形するために粉砕機による粉砕作業が必要になった。さらに粉砕後は、様々な大きさの塊の混合物となり、一部は粉化していた。
実施例4〜7
(第1工程:a1工程)
表2に示す成分を使用し、実施例1〜3と同様にして第1工程(a1工程)を実施して、組成物(中間組成物)を得た。
第1工程では、(B)成分の全添加量の半分以下の量を添加しただけであるため、組成物(中間組成物)はさらさらした粉状のものであり、高速ミキサーからの取り出し作業も容易であった。
(第2工程)
第1工程で得られた組成物を押出機の主フィーダーに供給して、ストランド状に押し出した後、冷却し、切断してペレット(セルロースアセテート組成物のペレット)を製造した。ただし、第2工程では、残部量の(B)成分を第6バレルから添加した。
(押出成形条件)
押出機:TEX30α(L/D=42)(全12バレル)
吐出量(Q):15kg/h
回転数(Ns):200r/min
バレル温度:200−180℃
ダイス温度:250℃
比較例3
表2に示す全成分を直接押出機のホッパ(主フィーダー)から供給して押し出し成形を試みたが、セルロースアセテートと可塑剤が均一に混合されず、熱可塑性が不十分で塊状になった。このため、押出機から押し出すことができなかった。
実施例4〜7の組成物のペレットを射出成形機に供給して、ISO多目的試験片を射出成形して、各評価試験に使用した。
(射出成形条件)
シリンダー温度:220℃
金型温度:50℃
(引張呼び歪み)
ISO527に準拠して、50mm/minの速度で、試験片の引張呼び歪みを測定した(引張強さ単位:MPa、引張呼び歪み単位:%)。
(曲げ弾性率)
ISO178に準拠して測定した(単位:MPa)。
(シャルピー衝撃強さ)
ISO179/1eAに準じてシャルピー衝撃強さ(kJ/m2)を測定した(単位:KJ/m2)。
Figure 0006599197
実施例4〜7の中間組成物は、さらさらの粉状態であるため、その後の押出機による押出成形も容易であった。比較例3は押し出し成形できなかった。
また射出成形品は機械的性質もよく、さらに可塑剤量が増加されているため柔軟性も高く、例えばチューブ状に成形したものを指で触ったときには、柔らかく心地よい感触であった。
本発明のセルロースアセテート組成物の製造方法で得られた組成物は、柔軟性が高く、耐衝撃性の良い成形品を得ることができる。
このため前記組成物は、OA・家電機器分野、電気・電子分野、通信機器分野、サニタリー分野、自動車などの輸送車両分野、家具・建材などの住宅関連分野、雑貨分野などのパーツおよびハウジングの製造材料として使用することができるほか、人が直接触れる用途にも適している。

Claims (7)

  1. (A)セルロースアセテート100質量部に対して、
    (B)分子中に芳香環を含まない、分子量200〜450g/molの可塑剤25質量部以上を添加して混合する、セルロースアセテート組成物の製造方法であって、
    前記(A)成分と前記(B)成分の合計容量が10L以上であり、
    前記(A)成分に対して、前記(B)成分の全添加量を複数回に分けて混合機中に添加混合する第1工程と、
    前記第1工程で得られた組成物を押出機に供給して押出成形する第2工程を有しており、
    前記第1工程において、複数回の添加混合工程の間に冷却工程を有している、セルロースアセテート組成物の製造方法。
  2. (A)セルロースアセテート100質量部に対して、
    (B)分子中に芳香環を含まない、分子量200〜450g/molの可塑剤25質量部以上を添加して混合する、セルロースアセテート組成物の製造方法であって、
    前記(A)成分と前記(B)成分の合計容量が10L以上であり、
    前記(A)成分に対して、前記(B)成分の全添加量の一部を1回または複数回に分けて混合機中に添加混合する第1工程と、
    前記第1工程で得られた組成物を押出機に供給して押出成形する第2工程を有しており、
    前記第1工程において、複数回の添加混合工程の間に冷却工程を有しており、
    前記第2工程において、残部量の前記(B)成分を押出機に供給する、セルロースアセテート組成物の製造方法。
  3. 前記混合機が、回転数200r/min以上で混合できる高速ミキサーである、請求項または記載のセルロースアセテート組成物の製造方法。
  4. 前記(B)成分が、トリアセチン、トリエチルシトレート、アセチルトリブチルシトレートから選ばれるものである、請求項1〜のいずれか1項記載のセルロースアセテート組成物の製造方法。
  5. 前記(A)成分100質量部に対する前記(B)成分の添加量が、25〜50質量部である、請求項1〜のいずれか1項記載のセルロースアセテート組成物の製造方法。
  6. 請求項1〜のいずれか1項に記載の製造方法によりセルロースアセテート組成物を製造する工程、
    前記セルロースアセテート組成物を成形する工程を有している、成形品の製造方法。
  7. 前記成形品が、シート、フィルム、板、筒、棒から選ばれるものである、請求項記載の成形品の製造方法。
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