JP6592648B2 - 防錆塗料 - Google Patents
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Description
本発明は、上記の知見に基づき完成されたものであり、以下の事項を備えている。
(2)前記有機ケイ素化合物は、炭素数が3以下のアルキル基を有するテトラアルキルシリケート化合物およびそのオリゴマーからなる群から選ばれた1種以上の化合物である(1)に記載の防錆塗料。
(3)前記有機チタネート化合物は一般式Ti(X)4で表される有機化合物およびそのオリゴマーであって、Xは、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、およびtert−ブトキシの炭素数4以下のアルコキシ基、ラクテート、トリエタノールアミネート、アセチルアセトネート、アセトアセテート、およびエチルアセトアセテートを含むキレート性置換基、ならびに水酸基からなる群から選ばれた1種以上の官能基である(1)または(2)に記載の防錆塗料。
(4)前記金属粉末は鱗片状である(1)から(3)のいずれかに記載の防錆塗料。
着色顔料ととともに着色アルミニウム粉末を配合することにより、防錆性を良好に維持したまま、鮮やかな色の塗膜を形成することができる。このため、防錆塗料のみで塗布対象に鮮やかな色を付すことができるから、防錆塗料の塗膜上に着色用塗料を塗布する着色工程が不要となる。
また、表面性状が良好な10μm程度の薄膜を形成することが可能であり、この薄膜に対して高温で焼き付け処理を行っても膜中にクラックが発生しない。したがって、薄膜でありながら耐食性に優れた防錆皮膜を形成することができる。
以下、これらの成分について詳しく説明する。なお、以下の説明において、%は特に指定しない限り全塗料に基づく質量%である。
本発明の防錆塗料におけるバインダー成分としては、高温での焼付け処理でもクラックが発生しないように、有機ケイ素化合物および有機チタネート化合物を使用する。
本発明では、皮膜特性の向上を実現すべく、有機チタネート化合物を媒質に添加する。有機チタネート化合物は一般式としてTi(X)4で表される有機化合物およびそのオリゴマーを意味する。ここで、Xは、水酸基、低級アルコキシ基、およびキレート性置換基から選ばれ、4個のXは同一であってもよいし異なっていてもよい。
金属粉末は、従来からジンクリッチ防錆塗料に使用されている、亜鉛粉末およびアルミニウム粉末を使用する。本発明において、亜鉛粉末は、亜鉛を成分として含む金属の粉末を意義しており、亜鉛合金粉末をも含んでいる。着色アルミニウム粉末は、アルミニウムを成分として含む金属の粉末の表面に着色顔料が付されたものを意義している。ここで、アルミニウムを成分として含む金属の粉末は、亜鉛粉末同様に、アルミニウム粉末およびアルミニウム合金粉末を含んでいる。したがって、着色アルミニウム粉末には、着色アルミニウム合金粉末が含まれる。亜鉛合金の例としては、Zn−Ni、Zn−Sn、Zn−Fe、Zn−Al、Zn−Al−Mg、等が挙げられる。
本発明の防錆塗料は、塗布作業にあたって有機溶剤を含有させると被塗部材への液なじみがよく、密着性が高い皮膜を得ることが実現される。また、塗料化に際して添加される各種の添加剤に関して、有機溶剤を含有させることにより、幅広い添加剤の利用が可能となる。
着色顔料としては、一般的に用いられている有機顔料や無機顔料を用いることができるが、色調の鮮やかさから、有機顔料が好ましい。有機顔料としては、パーマネントレッド、ファーストイエロー、フタロシアニングリーンなどが例示され、無機顔料としては、二酸化チタン、べんがら、紺青、酸化鉄、カーボンブラックなどが例示される。これらは、単独で用いても数種類の混合物として用いてもよい。塗料組成物中の分散性を良好にする観点から、着色顔料は、分散媒中に予め着色顔料が分散された顔料分散体として配合されることが好ましい。顔料分散体としての配合量は、防錆塗料の5〜60質量%とすることが好ましく、10〜40質量%とすることがより好ましい。
本発明の防錆塗料には、必要に応じて、塗料に一般に使用されている各種の添加剤を含有させることができる。そのような添加剤としては、増粘剤、防錆顔料、コロイド状シリカ微粒子、等が挙げられる。
防錆顔料の例としては、リン酸亜鉛、リン酸マグネシウム、モリブデン酸亜鉛、リンモリブデン酸アルミニウム、等がある。
これらの他の添加剤は、合計で、全塗料の0.1〜10%の範囲の量で添加することが好ましい。0.1%未満の場合には添加剤の効果が得られない恐れがあり、10%を超えると主剤である金属粉末やバインダー成分の組成比率が相対的に低下し、基本特性である防錆特性が低下する恐れがある。
本発明の防錆塗料は、上述した各成分を十分に攪拌・混合して、金属粉末を液中に均一に分散させることにより調製される。
1.試験片の調製
表1に示した配合(質量部)に従って、塗料用高速攪拌機を用いて各成分を一緒に3時間攪拌することにより十分に混合して、実施例1〜3ならびに比較例1および2の各塗料を作製した。
平均粒径5μmの金属亜鉛粉末100重量部をミネラルスピリット200重量部中に分散させ、さらに少量の脂肪酸を加えて、金属亜鉛粉末の分散濃度が約30重量%のスラリーとした。このスラリーをビーズミル(アシザワ・ファインテック株式会社製スターミルZRS)で粉砕処理し、処理後のスラリーを減圧下で蒸発乾燥させて、径の分布の中心値が10μm、厚さの分布の中心値が0.3μmの鱗片状亜鉛粉末を得た。
・未着色アルミニウム粉末(鱗片状):東洋アルミニウム株式会社製 アルペースト0200M(製品名、平均径10μm、平均厚み0.2μm)
・赤色アルミニウム粉末(鱗片状):東洋アルミニウム株式会社製 着色アルペーストD451RE(製品名、平均径11μm)
・黄色アルミニウム粉末(鱗片状):東洋アルミニウム株式会社製 着色アルペーストD452YE(製品名、平均径11μm)
・青色アルミニウム粉末(鱗片状):東洋アルミニウム株式会社製 着色アルペーストD452BL(製品名、平均径11μm)
・エチルポリシリケート:コルコート(株)製 エチルシリケート40(製品名)
・テトラブトキシチタンポリマー:日本曹達(株)製 TBTポリマーB−10(製品名)
・赤色顔料分散体:大日精化工業(株)製 NX−032レッド(製品名)
・黄色顔料分散体:大日精化工業(株)製 NX−011イエロー(製品名)
・青色顔料分散体:トーヨーカラー(株)製 EMUブルー870AF−1(製品名)
・分散剤(酸化ポリエチレン):楠本化成(株)製
・増粘剤(有機ベントナイト):日本有機粘土(株)製
(1)色調
上述した方法により、その表面に塗膜が形成された軟鋼板が濁りなく着色できているか否かについて、以下の基準を用いて、目視により判定した。
○:濁りがなくきれいに着色できている。
×:濁りがありきれいに着色できていない。
(2)傷つき耐食性
防錆塗料の塗膜が表面に形成された軟鋼板を試験片として用いた。試験片に素地(軟鋼板)まで達するように、カッターナイフでクロスカットを入れて評価用試験片とした。
耐食性は、塩水噴霧試験JIS Z 2371に準じて経過を観察し、試験開始から評価用試験片のクロスカット部に赤錆が発生するまでの時間により評価した。
上述した評価方法を用いて、(1)色調および(2)傷つき耐食性を評価した結果を表2に示す。表2に示すとおり、着色顔料としての顔料分散体と着色アルミニウム紛体とを併用することにより、実施例1〜3の防錆塗料により濁りのない着色を実現すること、すなわち鮮やかに発色する塗膜を形成することができた。また、防錆塗料の塗膜は、傷つき耐食性も良好であった。
Claims (4)
- 全塗料に基づいて、有機ケイ素化合物5〜40質量%と、有機チタネート化合物0.05〜2質量%と、亜鉛粉末および着色アルミニウム粉末からなる金属粉末5〜60質量%と、有機溶剤10〜60質量%と、着色顔料とを含有しており、
前記亜鉛粉末は、着色されておらず、その含有量が全塗料に基づいて3〜9質量%であることを特徴とする防錆塗料。 - 前記有機ケイ素化合物は、炭素数が3以下のアルキル基を有するテトラアルキルシリケート化合物およびそのオリゴマーからなる群から選ばれた1種以上の化合物である請求項1に記載の防錆塗料。
- 前記有機チタネート化合物は一般式Ti(X)4で表される有機化合物およびそのオリゴマーであって、Xは、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、およびtert−ブトキシの炭素数4以下のアルコキシ基、ラクテート、トリエタノールアミネート、アセチルアセトネート、アセトアセテート、およびエチルアセトアセテートを含むキレート性置換基、ならびに水酸基からなる群から選ばれた1種以上の官能基である請求項1または2記載の防錆塗料。
- 前記金属粉末は鱗片状である請求項1から3のいずれかに記載の防錆塗料。
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