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JP6583107B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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Description

本発明は、使い捨ておむつや尿パッド等の吸収性物品に関する。
従来より、使い捨ておむつ等の吸収性物品として、液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、それら各シートの間に介在された吸収体とを備えたものが知られている。吸収体は、通常、高吸水性ポリマー(SAP)を含むポリマー吸液層を有している。特許文献1には、かかるポリマー吸液層を有する吸収体にその長手方向に延びる溝部が設けられた構成が開示されている。この構成では、尿等の液体が排泄された場合に、その液体を溝部を通じて拡散させることができるため、液体を吸収体の長手方向の広範囲において吸収させ易くすることができる。
また、特許文献1の構成では、ポリマー吸液層が、その厚み方向の両側に配置された一対のコアラップシートにより被覆されている。これらのコアラップシートはポリマー吸液層の周縁において互いに接合され、かつ溝部において互いに接合されている。この場合、ポリマー吸液層において溝部により隔てられた各部分がコアラップシートにより閉じ込められた状態となっている。
特開2013−39163号公報
ところで、上記特許文献1の構成では、コアラップシートによりポリマー吸液層の各部分が閉じ込められた状態となっているため、ポリマー吸液層(高吸水性ポリマー)が液体を吸収して膨潤する際に厚み方向への膨潤が制限されることになる。そのため、上記特許文献1の構成では、液体吸収後(膨潤後)においてポリマー吸液層の厚みが幅方向においてほぼ一定になることが想定され、ひいては吸収体の厚みが幅方向においてほぼ一定になることが想定される。
しかしながら、膨潤後において吸収体の厚みが一定であると、その後に尿等の液体が排泄された場合等に、その液体が吸収体の幅方向において溝部とは反対側に流れることも想定される。その場合、溝部を通じた液体の拡散が十分に行われなくなり、吸液効率の低下を招くおそれがある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、吸液効率の向上を図ることができる吸収性物品を提供することを主たる目的とするものである。
上記課題を解決すべく、第1の発明の吸収性物品は、液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、それら各シートの間に介在された縦長の吸収体とを備える吸収性物品であって、前記吸収体は、高吸水性ポリマーを含んで形成された第1吸液部を有しており、前記第1吸液部は、前記吸収体の長手方向に延びるとともに、前記吸収体の幅方向の両端側にそれぞれ配置され、前記吸収体には、その長手方向に沿って延び、かつ前記トップシート側に開放された溝部又はスリットからなる一又は複数の液体通路が設けられ、前記各第1吸液部は前記一又は複数の液体通路を挟んだ両側において前記液体通路にそれぞれ隣接して配置され、前記各第1吸液部にはそれぞれ、前記長手方向に沿って延び、当該第1吸液部を被覆する液透過性の第1シート材が設けられ、前記各第1シート材は、前記液体通路側で折り返されて、その折り返し部分を挟んだ両側部分が前記第1吸液部の厚み方向の両面に配置され、前記各第1シート材において前記両側部分は前記両面にそれぞれ固定されている一方、前記折り返し部分とは反対側において互いに非固定の状態とされていることを特徴とする。
本発明によれば、吸収体が、その幅方向の両端側に高吸水性ポリマーを含む一対の第1吸液部を有しており、それら各第1吸液部は吸収体に設けられた一又は複数の液体通路を挟んだ両側に配置されている。また、各第1吸液部はそれぞれ液体通路に隣接して配置され、第1シート材により被覆されている。この場合、第1シート材は液体通路側で折り返されて、その折り返し部分を挟んだ両側部分が第1吸液部の厚み方向の両面に固定されている一方、当該両側部分は折り返し部分とは反対側において互いに非固定の状態とされている。そのため、第1吸液部が液体を吸収して膨潤する際には、第1吸液部における液体通路側については厚み方向への膨潤が第1シート材(詳しくは折り返し部分)により大きく制限される一方、液体通路から離れた側については厚み方向への膨潤が液体通路側ほど制限されることがない。このため、かかる構成では、第1吸液部が膨潤した際に、第1吸液部の厚みを液体通路側よりも液体通路から離れた側の方を大きくすることができ、その結果吸収体において液体通路に隣接する部分よりも液体通路から離れた部分をトップシート側に張り出させることができる。これにより、その張出部分から液体通路へ向けて尿等の液体を導き易くすることができるため、液体通路を通じた液体の拡散を促すことができる。よって、この場合、吸液効率の向上を図ることができる。
また、吸収体における1又は複数の液体通路を挟んだ両側でそれぞれ、液体を液体通路に導き易くすることで、液体を液体通路とは反対側、すなわち吸収体の幅方向外側に流れるのを抑制することができる。そのため、いわゆる横漏れが生じるのを抑制することもできる。
また、吸収体は液体を吸収して膨潤すると、その吸収能力(吸収速度)が低下すると考えられるため、吸収体の膨潤後に尿等の液体が排泄された場合には液体が吸収体に速やかに吸収されず残ってしまうことが想定される。その点、上記の構成では、吸収体の膨潤後において液体を液体通路に導き易くしているため、吸収されずに残った液体を液体通路に好適に導くことができる。そのため、吸収体の膨潤後において吸液効率の向上を好適に図ることができる。
第2の発明の吸収性物品は、第1の発明において、前記各第1シート材において前記両側部分はそれぞれ前記折り返し部分とは反対側の端部が前記吸収体の幅方向外側を向いていることを特徴とする。
本発明によれば、第1シート材の両側部分において折り返し部分とは反対側の端部(自由端)がそれぞれ吸収体幅方向の外側に向いている。この場合、例えば第1シート材が第1吸液部を包んだ状態で設けられている場合と比べて、第1吸液部が膨潤する際に第1吸液部における液体通路から離れた側について厚み方向への膨潤を促すことができる。これにより、吸収体において液体通路から離れた部分をトップシート側に好適に張り出させることができ、その結果、その張出部分から液体通路へ向けて尿等の液体をより導き易くすることができる。
第3の発明の吸収性物品は、第1又は第2の発明において、前記吸収体には、前記液体通路が複数設けられており、前記吸収体は、隣り合う前記液体通路の間においてそれら各液体通路に隣接して設けられるとともに、前記長手方向に延びる第2吸液部を有しており、前記第2吸液部には、その長手方向に沿って延び、当該第2吸液部を被覆する液透過性の第2シート材が設けられ、前記第2シート材は、前記第2吸液部を包んだ状態で設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、吸収体に複数の液体通路が設けられ、吸収体において隣り合う液体通路の間に配置された第2吸液部が第2シート材により被覆されている。この場合、第2吸液部が第2シート材により包まれた状態となっているため、第2吸液部を形成する高吸水性ポリマー等が隣り合う各液体通路へ入り込むのを一のシート材(第2シート材)により防止することができる。
第4の発明の吸収性物品は、第3の発明において、前記第2シート材は、前記第2吸液部を囲む囲み方向の両端側が互いに固定されていることを特徴とする。
本発明によれば、第2シート材において第2吸液部を囲む囲み方向の両端側が互いに固定されているため、第2シート材が第2吸液部を囲む環状をなしている。この場合、第2吸液部の厚み方向への膨潤を第2シート材により制限することができるため、第2吸液部が第1吸液部よりもトップシート側に張り出すのを抑制することができる。これにより、吸収体の幅方向の中間部に位置する第2吸液部がトップシート側に張り出して着用者に局所的な圧迫感を与えてしまうのを抑制することができる。
第5の発明の吸収性物品は、第3又は第4の発明において、前記第2吸液部は、高吸水性ポリマーを含んで形成されその高吸水性ポリマーの坪量が前記第1吸液部よりも小さくされている、又は繊維材料により形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、第2吸液部が第1吸液部よりも高吸水性ポリマーの坪量が小さくされているか、又は第2吸液部が繊維材料により形成されている。この場合、第2吸液部が第1吸液部よりも厚み方向に大きく膨潤するのを抑制することができるため、第2吸液部が第1吸液部よりもトップシート側に張り出すのを抑制することができる。これにより、上記第4の発明と同様の効果を得ることができる。
第6の発明の吸収性物品は、第1乃至第5のいずれかの発明において、前記一又は複数の液体通路は前記溝部からなり、前記吸収体は、吸液層として、前記各第1吸液部の前記バックシート側に跨がって設けられたバックシート側層を備え、前記バックシート側層は、前記一又は複数の溝部を前記バックシート側から覆うように配置されていることを特徴とする。
本発明によれば、各第1吸液部のバックシート側に跨がってバックシート側層が設けられ、そのバックシート側層が一又は複数の溝部(液体通路)をバックシート側から覆うように配置されている。この場合、液体通路がバックシート側層を含めて貫通するスリットからなる場合と比べて、各第1吸液部がバックシート側に膨潤するのを抑制することができる。そのため、各第1吸液部、詳しくは各第1吸液部において液体通路から離れた部分(換言すると、吸収体の幅方向における両端側の部分)のトップシート側への膨潤を促すことができる。これにより、吸収体において液体通路から離れた部分をトップシート側に好適に張り出させることができ、その結果、その張出部分から液体通路へ向けて尿等の液体をより導き易くすることができる。
第7の発明の吸収性物品は、第1乃至第6のいずれかの発明において、前記第1吸液部は、高吸水性ポリマーのみにより形成されているか、又は高吸水性ポリマーを主材として形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、第1吸液部が厚み方向への膨潤度の大きい高吸水性ポリマーのみにより形成されているか、又は高吸水性ポリマーを主材として形成されているため、各第1吸液部の厚みについて液体通路側よりも液体通路から離れた側の方を大きくさせ易くすることができる。これにより、吸収体において液体通路から離れた部分をトップシート側により張り出させることができ、その結果、その張出部分から液体通路へ向けて液体をより導き易くすることができる。そのため、吸液効率をより向上させることができる。
使い捨ておむつを展開した状態で示す展開図。 使い捨ておむつの構成を示す断面図。 吸収体の構成を示す断面図であり、(a)が吸収体の膨潤前の状態を示しており、(b)が吸収体の膨潤後の状態を示している。 (a)がトップシート側層を示す正面図、(b)が中間層を示す正面図、(c)がバックシート側層を示す正面図である。
以下に、本発明を具体化した一実施の形態について図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、本発明の吸水性物品を使い捨ておむつとして具体化している。図1は、その使い捨ておむつを展開した状態で示す展開図である。また、図1では、その展開状態の使い捨ておむつをトップシート側から見ている。図2は、使い捨ておむつの構成を示す断面図である。なお、図2は図1のA−A線断面図に相当する。
図1に示すように、本実施形態の使い捨ておむつ10は、いわゆるテープ型の使い捨ておむつとされており、例えば大人(高齢者)を着用対象として用いられる大人用(高齢者用)の使い捨ておむつとされている。使い捨ておむつ10(以下、略しておむつ10という)は、着用時において着用者の腹側に配置される腹側部10aと、着用者の背側に配置される背側部10bと、着用者の股下に配置される股下部10cとを備える。おむつ10は、これら各部10a〜10cが並ぶ並び方向に長い縦長形状を有しており、上記並び方向が長手方向(図1の上下方向)、その長手方向と厚み方向とに直交する方向が幅方向(図1の左右方向)となっている。
図1及び図2に示すように、おむつ10は、液透過性のトップシート11と、液不透過性のバックシート12と、それら両シート11,12の間に介在された吸収体13とを備える。トップシート11は着用者の肌に接触(対向)させて配置される肌側の部材であり、バックシート12は肌側とは反対側(以下、反肌側ともいう)に配置される部材である。トップシート11とバックシート12と吸収体13とはいずれもおむつ10の長手方向に長い縦長形状を有している。
トップシート11は、液透過性材料(親水性材料)により形成され、例えば不織布により形成されている。トップシート11は、矩形形状(長方形状)をなしており、その長手方向の長さがおむつ10の長手方向の長さと同じとなっており、その幅方向の長さが吸収体13の幅方向の長さよりも若干大きくなっている。トップシート11は、吸収体13を肌側から覆うように配置され、詳しくは吸収体13の全体を肌側から覆うように配置されている。
バックシート12は、液不透過性材料(疎水性材料)により形成され、例えばポリエチレン樹脂等の樹脂フィルムにより形成されている。バックシート12は、矩形形状(長方形状)をなしており、その長手方向の長さが吸収体13の長手方向の長さよりも若干大きく、かつその幅方向の長さが吸収体13の幅方向の長さよりも若干大きくなっている。バックシート12は、吸収体13をトップシート11側とは反対側(換言すると反肌側)から覆うように配置され、詳しくは吸収体13の全体を反肌側から覆うように配置されている。また、バックシート12は、ホットメルト接着剤等を用いて吸収体13に接合されている。
上記の構成によれば、着用者により排泄された尿等の液体はトップシート11を透過して吸収体13に吸収され同吸収体13において保持される。そして、吸収体13に吸収保持された液体がおむつ10の外部に漏れ出ることがバックシート12により防止される。なお、吸収体13の構成については後述することとする。
おむつ10には、その幅方向における吸収体13を挟んだ両側に一対のサイドシート14が設けられている。各サイドシート14は、おむつ10の長手方向に延びており、その長さがおむつ10の長手方向の長さと同じとなっている。サイドシート14は、トップシート11とバックシート12とに跨がって配置され、その幅方向の一端側がトップシート11にホットメルト接着剤等を用いて接合され、他端側がバックシート12にホットメルト接着剤等を用いて接合されている。
各サイドシート14には、トップシート11との接合部付近からトップシート11とは反対側(換言すると肌側)に向けて起立する起立部14aが形成されている。起立部14aは、サイドシート14の長手方向に延びており、その起立部14aには弾性を有する糸ゴム等の伸縮部材15が上記長手方向に沿って配設されている。この場合、起立部14aと伸縮部材15とにより立体ギャザーが構成され、その立体ギャザーにより尿等の液体が横漏れすることが防止されている。なお、図1では便宜上、伸縮部材15を一点鎖線で示している。
サイドシート14とバックシート12とが接合される接合部分には弾性を有する糸ゴム等の伸縮部材16が配設されている。伸縮部材16は、これら各シート12,14の間においてサイドシート14の長手方向に沿って配設されている。この伸縮部材16等によりレグギャザーが構成され、そのレグギャザーにより脚廻りの密着性が高められている。なお、図1では便宜上、伸縮部材16を二点鎖線で示している。
バックシート12には、反肌側にカバーシート19が設けられている。カバーシート19は、バックシート12を補強するとともに、おむつ10の手触りを向上するためのシートである。カバーシート19は、液不透過性材料(疎水性材料)により形成され、例えば不織布、とりわけ手触りに優れる不織布により形成されている。カバーシート19は、平面視した際に、おむつ10の外観形状に略一致する形状を有する。また、カバーシート19は、ホットメルト接着剤等を用いてバックシート12に接合されている。
カバーシート19には、おむつ10の背側部10bに相当する部位に一対のフックテープ17が設けられている。これらのフックテープ17はカバーシート19の幅方向の両端部にそれぞれ取りつけられている。また、カバーシート19には、おむつ10の腹側部10aに相当する部位にフロントパッチ18が取り付けられている。フロントパッチ18は、カバーシート19の幅方向の中央部に取り付けられている。フロントパッチ18にはフックテープ17が止着可能とされており、おむつ10を装着する際には、各フックテープ17をそれぞれフロントパッチ18に止着することでおむつ10を装着する。
次に、吸収体13の構成について図1に加え図3を用いながら詳しく説明する。なお、図3は吸収体13の構成を示す断面図である。また、図3において(a)は吸収体13が液体を吸収する前の状態、すなわち吸収体13が液体を吸収して膨潤する前の状態(初期状態)を示しており、(b)は吸収体13が液体を吸収して膨潤した後の状態を示している。
図1に示すように、吸収体13は、おむつ10の長手方向に長い矩形形状(長方形状)を有している。そのため、吸収体13は、その長手方向がおむつ10の長手方向と同方向、その幅方向がおむつ10の幅方向と同方向となっている。
図3(a)に示すように、吸収体13は、厚み方向に積層された複数の吸液層21〜23を有しており、それら複数の吸液層21〜23からなる複層構造(具体的には3層構造)となっている。吸収体13は、吸液層として、トップシート11側に配置されたトップシート側層21と、バックシート12側に配置されたバックシート側層22と、それらトップシート側層21とバックシート側層22との間に配置された中間層23とを有している。これら各吸液層21〜23はいずれも矩形(長方形)のマット状(板状)をなしており、その平面視の大きさ(詳しくは長手方向の長さ及び幅方向の長さ)がいずれも同じ大きさとなっている。
吸収体13には、トップシート11側に開放された一対の溝部31が形成されている。これらの溝部31は、吸収体13の長手方向に沿って延びており、腹側部10aと股下部10cと背側部10bとに跨がって形成されている。各溝部31は、吸収体13の幅方向に所定の間隔をおいて配置され、詳しくは吸収体13を幅方向に等分(3等分)する位置に配置されている。この場合、尿等の液体をこれらの溝部31を通じて吸収体13の長手方向に拡散させることができるため、液体を吸収体13の長手方向の広範囲において吸収させることができる。なお、各溝部31がそれぞれ液体通路に相当する。また、以下においては、説明の便宜上、各溝部31のうち一方の溝部31の符号にAを付し、他方の溝部31の符号にBを付す。
各溝部31A,31Bはそれぞれ、吸収体13のトップシート側層21と中間層23とに跨がって形成されている。具体的には、吸収体13のこれら各層21,23にはそれぞれ吸収体13の長手方向に延びるスリット33,34が一対ずつ形成されている(図4(a)及び(b)も参照)。すなわち、トップシート側層21には、その厚み方向に貫通する一対のスリット33A,33Bが形成され、中間層23には、その厚み方向に貫通する一対のスリット34A,34Bが形成されている。この場合、トップシート側層21のスリット33Aと中間層23のスリット34Aとは互いに連通されており、それら連通された各スリット33A,34Aにより溝部31Aが形成されている。また、トップシート側層21のスリット33Bと中間層23のスリット34Bとは互いに連通されており、それら連通された各スリット33B,34Bにより溝部31Bが形成されている。
続いて、各吸液層21〜23の構成について図3(a)に加え図4を参照しながら説明する。図4において(a)はトップシート側層21を示す正面図であり、(b)は中間層23を示す正面図であり、(c)はバックシート側層22を示す正面図である。
トップシート側層21は、パルプにより形成されており、詳しくはパルプのみにより形成されたパルプ層となっている。これにより、トップシート側層21では、液体の吸収速度が高められている。トップシート側層21には、上述したように一対のスリット33が形成されている。これらのスリット33は、図4(a)に示すように、その長手方向の両端部がいずれもトップシート側層21の端縁に達しておらず閉じた状態とされている。但し、これらのスリット33の長手方向の両端部をトップシート側層21の端縁に達するように形成し、開放させるようにしてもよい。
バックシート側層22は、高吸水性ポリマー(SAP)とパルプとが混合されて形成された混合層となっている。これにより、バックシート側層22では、液体をしっかりと保持することが可能となっている。バックシート側層22では、図4(c)に示すように、それ以外の吸液層21,23と異なり、スリットが形成されていない。そのため、バックシート側層22は吸収体13の各溝部31A,31Bをバックシート12側から覆った状態で配置されている。なお、バックシート側層22を、トップシート側層21と同様、パルプのみにより形成されたパルプ層としてもよい。
中間層23は、図4(b)に示すように、その長手方向に延びる第1吸液部27と第2吸液部28とを有する。これら各吸液部27,28はいずれも中間層23の長手方向全域に亘って延びている。これら各吸液部27,28はいずれも高吸水性ポリマーにより形成され、詳しくは高吸水性ポリマーのみにより形成されたポリマー層となっている。より詳しくは、これら各吸液部27,28は高吸水性ポリマーの坪量(密度)が互いに相違しており、第2吸液部28よりも第1吸液部27の方が高吸水性ポリマーの坪量が大きくなっている。したがって、第1吸液部27は、高吸水性ポリマーの坪量が大きい高密度ポリマー層となっており、第2吸液部28は、高吸水性ポリマーの坪量が小さい低密度ポリマー層となっている。
第1吸液部27は、中間層23において幅方向の両端側にそれぞれ配置されている。この場合、これら各第1吸液部27が中間層23の幅方向の両端部を構成している。これら各第1吸液部27の間には第2吸液部28が配置されている。各第1吸液部27のうち一方の第1吸液部27(以下、この符号にAを付す)と第2吸液部28との間には所定の隙間が形成されており、その隙間が上述のスリット34Aとなっている。また、他方の第1吸液部27(以下、この符号にBを付す)と第2吸液部28との間にも所定の隙間が形成されており、その隙間が上述のスリット34Bとなっている。この場合、これらのスリット34A,34Bはいずれも、その長手方向の両端部が開放された状態となっている。また、各吸液部27A,27B,28はいずれもほぼ同じ厚みを有しており、またいずれも同じ幅を有している。
なお、これらスリット34A,34Bの長手方向の両端部は必ずしも開放させる必要はなく閉じた状態としてもよい。その場合、各第1吸液部27と第2吸液部28とが互いに一体化された状態となる。
吸収体13には、第1吸液部27を被覆する第1シート材37と、第2吸液部28を被覆する第2シート材38とが設けられている。これらのシート材37,38は液透過性を有しており、例えばティッシュからなる。なお、これらのシート材37,38として、ティッシュに代えて不織布を用いてもよい。
第1シート材37には、第1吸液部27Aを被覆する第1シート材37Aと、第1吸液部27Bを被覆する第1シート材37Bとがある。これらの第1シート材37A、37Bはいずれも同様の構成を有しており、以下では、これら各第1シート材37A、37Bの構成をまとめて説明する。
各第1シート材37A(37B)は、第1吸液部27A(27B)の長手方向に延びる長尺状とされ、詳しくは第1吸液部27A(27B)の長手方向全域に亘って延びている。第1シート材37A(37B)は、溝部31A(31B)側において吸収体13の幅方向の外側に向けて折り返されている。第1シート材37A(37B)は、その折り返し部分37aを挟んだ両側部分37b、37cがそれぞれ第1吸液部27A(27B)の厚み方向の両面に配置されている。この場合、上記両側部分37b,37cのうち一方(以下、第1部分37bという)が第1吸液部27A(27B)とトップシート側層21との間に介在され、他方(以下、第2部分37cという)が第1吸液部27A(27B)とバックシート側層22との間に介在されている。
かかる構成では、第1シート材37A(37B)により、第1吸液部27A(27B)が溝部31A(31B)側から覆われた状態となっているため、第1吸液部27A(27B)を形成する高吸水性ポリマーが溝部31A(31B)に入り込むのを防止することができる。このため、高吸水性ポリマーが溝部31A(31B)に入り込んで膨潤し、溝部31A(31B)が塞がれてしまう事態を回避することができる。
第1部分37bは、第1吸液部27A(27B)のトップシート11側の面に接着剤(例えばホットメルト接着剤)により接着固定され、詳しくは当該面の全域に接着固定されている。また、第2部分37cは、第1吸液部27A(27B)のバックシート12側の面に接着剤(例えばホットメルト接着剤)により接着固定され、詳しくは当該面の全域に接着固定されている。なお、図2では便宜上、接着剤41を黒丸で示している。但し、第1部分37b及び第2部分37cは必ずしも第1吸液部27A(27B)の両面に全面接着する必要はなく、部分的に接着するようにしてもよい。
第1部分37bと第2部分37cとはいずれも折り返し部分37aとは反対側において、その一部が第1吸液部27A(27B)よりも幅方向(吸収体幅方向)外側に延出している。この場合、それら各部分37b、37cの上記延出した部分はその延出側の端部、換言すると各部分37b,37cにおける折り返し部分37aとは反対側の端部37d,37e(自由端)が上記幅方向外側を向いている。したがって、第1吸液部27A(27B)は第1シート材37A(37B)により幅方向外側からは覆われておらず、幅方向外側に露出した状態となっている。また、この場合、第1部分37bと第2部分37cとは、折り返し部分37aとは反対側において互いに非固定の状態とされている。
第2シート材38は、第2吸液部28の長手方向に延びる長尺状とされ、詳しくは第2吸液部28の長手方向全域に亘って延びている。第2シート材38は、第2吸液部28を包んだ状態で設けられ、換言すると第2吸液部28を囲んだ状態で設けられている。そして、第2シート材38は、その囲み方向の両端側が互いに固定され、それにより閉環状をなしている。
詳しくは、第2シート材38は、第2吸液部28のバックシート12側の面を覆う覆い部38aを有している。第2シート材38は、その覆い部38aを挟んだ両側部分38b,38cがそれぞれ溝部31A,31Bにおいて幅方向に折り返されて、第2吸液部28のトップシート11側の面を覆っている。この場合、第2シート材38により、第2吸液部28が各溝部31A,31B側からそれぞれ覆われた状態となっているため、第2吸液部28を形成する高吸水性ポリマーが各溝部31A,31Bに入り込むのを防止することができる。このため、高吸水性ポリマーが溝部31A,31Bに入り込んで膨潤し溝部31A,31Bが塞がれてしまう事態を回避することができる。
また、第2シート材38の両側部分38b,38cは第2吸液部28のトップシート11側の面において互いに重なり合っており、その重なり部分38dで互いにホットメルト接着剤を用いて接着固定されている。これにより、第2シート材38は第2吸液部28を囲む閉環状をなしている。なお、図2では便宜上、接着剤42を黒丸で示している。また、第2シート材38の覆い部38a及び両側部分38b,38c(ひいては第2シート材38)は第2吸液部28に対して接着剤等により固定されていない。
次に、上述した吸収体13の作用について図3を参照しながら説明する。
図3(a)に示すように、吸収体13は、尿等の液体が吸収される前、すなわち膨潤前においては、その厚みが吸収体13全域(詳しくは溝部31が形成されている部位を除く)において一定となっている。そして、おむつ10の着用者により尿等の液体が排泄され、その液体が吸収体13に吸収されると、図3(b)に示すように、吸収体13が厚み方向に膨潤する。
中間層23では、上述したように、各第1吸液部27A,27Bがそれぞれ第1シート材37A,37Bにより被覆されている。この場合、第1シート材37A,37Bにおける折り返し部分37aを挟んだ両側部分37b,37c(第1部分37b及び第2部分37c)はそれぞれ第1吸液部27A,27Bの厚み方向の両面に固定されている一方、折り返し部分37aを挟んだ反対側においては互いに非固定の状態とされている。そのため、第1吸液部27A,27Bが液体を吸収して膨潤する際に、第1吸液部27A,27Bにおける溝部31A,31B側については厚み方向への膨潤が第1シート材37(詳しくは折り返し部分37a)により大きく制限される一方、溝部31A,31Bから離れた側については厚み方向への膨潤が溝部31A,31B側ほど制限されることがない。このため、かかる構成では、第1吸液部27A,27Bが膨潤した際に、第1吸液部27A,27Bの厚みを溝部31A,31B側よりも溝部31A,31Bから離れた側の方を大きくすることができる。したがって、この場合、吸収体13において溝部31A,31Bに隣接する部分よりも溝部31A,31Bから離れた部分(換言すると吸収体13における幅方向の両端側)をトップシート11側に張り出させることができ、その結果、それらの張出部分から溝部31A,31Bへ向けて尿等の液体を導き易くすることができる。具体的には、吸収体13に上記の張出部分が形成されることで、吸収体13におけるトップシート11側の面には、溝部31A,31B側へ向かうほどバックシート12側に近づく傾斜面が形成され、その傾斜面に沿って液体を溝部31A,31Bへと導き易くすることが可能となる。これにより、溝部31A,31Bを通じた液体の拡散を促すことができ、その結果吸液効率の向上を図ることができる。なお、図3(b)では、溝部31A,31Bへ向けた液体の流れを矢印線にて示している。
また、上記のように、吸収体13における溝部31を挟んだ両側でそれぞれ、液体を溝部31に導き易くすることで、液体を溝部31とは反対側、すなわち吸収体13の幅方向外側に流れるのを抑制することができる。そのため、いわゆる横漏れが生じるのを抑制することもできる。
以上、詳述した本実施形態の構成によれば、以下の優れた効果が得られる。
吸収体13は液体を吸収して膨潤すると、その吸収能力(吸収速度)が低下すると考えられるため、吸収体13の膨潤後に尿等の液体が排泄された場合には液体が吸収体13に速やかに吸収されず残ってしまうことが想定される。その点、上述したように、上記の実施形態では、吸収体13の膨潤後において液体を溝部31に導き易くしているため、吸収されずに残った液体を溝部31に好適に導くことができる。そのため、吸収体13の膨潤後において吸液効率の向上を好適に図ることができる。
第1シート材37の両側部分37b,37cにおいて折り返し部分37aとは反対側の端部37d,37e(自由端)をそれぞれ吸収体幅方向の外側に向けた。この場合、例えば第1シート材37が第1吸液部27を包んだ状態で設けられる場合と比べて、第1吸液部27が膨潤する際に第1吸液部27における溝部31から離れた側について厚み方向への膨潤を促すことができる。これにより、吸収体13において溝部31から離れた部分をトップシート11側に好適に張り出させることができるため、その張出部分から溝部31へ向けて尿等の液体をより導き易くすることができる。
隣り合う各溝部31A,31Bの間に設けられた第2吸液部28を第2シート材38により包むようにしたため、第2吸液部28を形成する高吸水性ポリマーが各溝部31A,31Bへ入り込むのを一のシート材(第2シート材38)により防止することができる。
第2シート材38において第2吸液部28を囲む囲み方向の両端側を互いに固定したため、第2シート材38が第2吸液部28を囲む環状をなしている。この場合、第2吸液部28の厚み方向への膨潤を第2シート材38により制限することができるため、第2吸液部28が第1吸液部27よりもトップシート11側に張り出すのを抑制することができる。これにより、吸収体13の幅方向の中間部に位置する第2吸液部28がトップシート11側に張り出して着用者に局所的な圧迫感を与えてしまうのを抑制することができる。
また、第2吸液部28における高吸水性ポリマーの坪量を第1吸液部27における高吸水性ポリマーの坪量よりも小さくしたため、第2吸液部28が第1吸液部27よりも厚み方向に大きく膨潤するのを抑制することができる。そのため、この点からも、第2吸液部28が第1吸液部27よりもトップシート11側に張り出すのを抑制することができる。これにより、第2吸液部28がトップシート11側に張り出して着用者に局所的な圧迫感を与えてしまうのをより一層抑制することができる。
吸収体13に、吸液層として、各第1吸液部27のバックシート12側に跨がるバックシート側層22を設け、そのバックシート側層22をバックシート12側から各溝部31A,31B(液体通路)を覆うように配置した。この場合、液体通路がバックシート側層22を含めて貫通するスリットからなる場合と比べて、各第1吸液部27がバックシート12側に膨潤するのを抑制することができる。そのため、各第1吸液部27詳しくは各第1吸液部27において溝部31A,31Bから離れた部分(換言すると、吸収体13の幅方向における両端側の部分)のトップシート11側への膨潤を促すことができる。これにより、吸収体13において溝部31A,31Bから離れた部分をトップシート11側に好適に張り出させることができ、その結果、その張出部分から溝部31A,31Bへ向けて尿等の液体をより導き易くすることができる。
各第1吸液部27を厚み方向への膨潤度の大きい高吸水性ポリマーのみにより形成したため、各第1吸液部27の厚みについて溝部31側よりも溝部31から離れた側の方を大きくさせ易くすることができる。これにより、吸収体13において溝部31から離れた部分をトップシート11側により張り出させることができ、その結果、その張出部分から溝部31へ向けて液体をより導き易くすることができる。そのため、吸液効率をより向上させることができる。
第1シート材37における折り返し部分37aを挟んだ両側部分37b,37cを第1吸液部27に接着固定したため、第1吸液部27の膨潤に伴い第1吸液部27が第1シート材37に対して位置ずれしてしまうのを抑制することができる。
第1シート材37を拡散性に優れたティッシュから構成したため、第1吸液部27を速やかに膨潤させることができる。そのため、その膨潤に伴う吸液効率向上等の上述の効果を速やかに得ることが可能となる。
本発明は上記実施形態に限らず、例えば次のように実施されてもよい。
(1)上記実施形態では、第1シート材37により第1吸液部27を被覆するにあたって、第1シート材37の両側部分37b,37cにおける折り返し部分37aとは反対側の端部37d,37eをそれぞれ吸収体幅方向の外側に向けるようにしたが、第1シート材37による第1吸液部27の被覆の仕方は必ずしもこれに限らない。例えば、第1吸液部27を包むようにして第1シート材37を設けるようにしてもよい。この場合にも、第1シート材37の両側部分37b,37cにおいて折り返し部分37aとは反対側の部分が互いに非固定の状態とされていれば、第1吸液部27の膨潤に際して第1吸液部27における溝部31から離れた部分の厚み方向への膨潤が溝部31側ほど制限されることがなくなる。そのため、この場合にも、第1吸液部27が膨潤した際に、第1吸液部27の厚みを溝部31側よりも溝部31から離れた側の方を大きくすることができる。
(2)上記実施形態では、第2シート材38において第2吸液部28を囲む囲み方向の両端側を互いに固定したが、両端側を互いに固定しないようにしてもよい。その場合にも、第2吸液部28を第1吸液部27よりも高吸水性ポリマーの坪量を小さくして形成すれば、第2吸液部28の厚み方向への膨潤を抑制することができるため、第2吸液部28が第1吸液部27よりもトップシート11側に張り出して着用者に圧迫感を与えてしまうのを抑制することができる。
(3)上記実施形態では、吸収体13に一対(2つ)の溝部31を設けたが、吸収体13に3つ以上の溝部31を設けてもよい。その場合、中間層23において隣り合う溝部31間ごとにそれぞれ第2吸液部28を設け、それら各第2吸液部28をそれぞれ第1吸液部27よりも高吸水性ポリマーの坪量を小さくして形成することが考えられる。また、各第2吸液部28を第2シート材38により包んだ(囲んだ)状態で被覆し、その第2シート材38において第2吸液部28を囲む囲み方向の両端側を互いに固定するようにしてもよい。いずれの場合にも、吸収体13の幅方向の中間部に位置する各第2吸液部28が厚み方向へ膨潤するのを抑制することができるため、それら各第2吸液部28が第1吸液部27よりもトップシート11側に張り出して着用者に圧迫感を与えてしまうのを抑制することができる。
なお、吸収体13に溝部31を1つだけ設けるようにしてもよい。
(4)上記実施形態では、第1吸液部27及び第2吸液部28をいずれも高吸水性ポリマーのみにより形成したが、これら各吸液部27,28は必ずしも高吸水性ポリマーのみにより形成する必要はない。例えば、各吸液部27,28のうちいずれか一方又は両方を高吸水性ポリマー以外の材料を含みつつ高吸水性ポリマーを主材として形成することが考えられる。この場合にも、第2吸液部28における高吸水性ポリマーの坪量を第1吸液部27における高吸水性ポリマーの坪量をよりも小さくすれば、第2吸液部28が第1吸液部27よりも厚み方向に大きく膨潤するのを抑制することができる。
また、各吸液部27,28のうちいずれか一方又は両方を高吸水性ポリマーとパルプ等の繊維材料とを混合して形成してもよい。その場合にも、第2吸液部28における高吸水性ポリマーの坪量を第1吸液部27における高吸水性ポリマーの坪量をよりも小さくすれば、第2吸液部28が第1吸液部27よりも厚み方向に大きく膨潤するのを抑制することができる。
さらに、第2吸液部28をパルプ等の繊維材料により形成してもよい。すなわち、第2吸液部28を繊維材料のみにより形成したり、又は繊維材料を主材として形成したりしてもよい。その場合、第2吸液部28の厚み方向への膨潤を大いに抑制することができる。
(5)上記実施形態では、吸収体30に液体通路として溝部31を設けたが、溝部31に代えてスリットを設けてもよい。つまり、吸収体30に厚み方向に貫通するスリットを設け、そのスリットを液体通路としてもよい。例えば、バックシート側層22にも厚み方向に貫通するスリットを形成し、そのスリットとトップシート側層21及び中間層23の各スリット33,34とを連通させる。そして、それらのスリットにより、吸収体13を厚み方向に貫通するスリット(液体通路に相当)を形成することが考えられる。
(6)上記実施形態では、テープ型の使い捨ておむつ10に本発明を適用したが、パンツ型の使い捨ておむつに本発明を適用してもよい。また、大人用に限らず子供用の使い捨ておむつに本発明を適用してもよい。さらに、使い捨ておむつに限らず、尿パッドや軽失禁パッド、生理用ナプキン等、その他の吸収性物品に本発明を適用してもよい。
10…吸収性物品としての使い捨ておむつ、11…トップシート、12…バックシート、13…吸収体、21…トップシート側層、22…バックシート側層、23…中間層、27…第1吸液部、28…第2吸液部、31…液体通路としての溝部、37…第1シート材、38…第2シート材。

Claims (6)

  1. 液透過性のトップシートと、
    液不透過性のバックシートと、
    それら各シートの間に介在された縦長の吸収体とを備える吸収性物品であって、
    前記吸収体は、高吸水性ポリマーを含んで形成された第1吸液部を有しており、
    前記第1吸液部は、前記吸収体の長手方向に延びるとともに、前記吸収体の幅方向の両端側にそれぞれ配置され、
    前記吸収体には、その長手方向に沿って延び、かつ前記トップシート側に開放された溝部又はスリットからなる一又は複数の液体通路が設けられ、
    前記各第1吸液部は前記一又は複数の液体通路を挟んだ両側において前記液体通路にそれぞれ隣接して配置され、
    前記各第1吸液部にはそれぞれ、前記長手方向に沿って延び、当該第1吸液部を被覆する液透過性の第1シート材が設けられ、
    前記各第1シート材は、前記液体通路側で折り返されて、その折り返し部分を挟んだ両側部分が前記第1吸液部の厚み方向の両面に配置され、
    前記各第1シート材において前記両側部分は前記両面にそれぞれ固定されている一方、前記折り返し部分とは反対側において互いに非固定の状態とされており、
    前記吸収体には、前記液体通路が複数設けられており、
    前記吸収体は、隣り合う前記液体通路の間においてそれら各液体通路に隣接して設けられるとともに、前記長手方向に延びる第2吸液部を有しており、
    前記第2吸液部には、その長手方向に沿って延び、当該第2吸液部を被覆する液透過性の第2シート材が設けられ、
    前記第2シート材は、前記第2吸液部を包んだ状態で設けられていることを特徴とする吸収性物品。
  2. 前記各第1シート材において前記両側部分はそれぞれ前記折り返し部分とは反対側の端部が前記吸収体の幅方向外側を向いていることを特徴とする請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記第2シート材は、前記第2吸液部を囲む囲み方向の両端側が互いに固定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  4. 前記第2吸液部は、高吸水性ポリマーを含んで形成されその高吸水性ポリマーの坪量が前記第1吸液部よりも小さくされている、又は繊維材料により形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  5. 前記一又は複数の液体通路は前記溝部からなり、
    前記吸収体は、吸液層として、前記各第1吸液部の前記バックシート側に跨がって設けられたバックシート側層を備え、
    前記バックシート側層は、前記一又は複数の溝部を前記バックシート側から覆うように配置されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  6. 前記第1吸液部は、高吸水性ポリマーのみにより形成されているか、又は高吸水性ポリマーを主材として形成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の吸収性物品。
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