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JP6576520B1 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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JP6576520B1
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Abstract

【課題】過給機が搭載された内燃機関の運転状態における定常状態および過渡状態を含む全域において、シリンダ吸気量を高精度に算出することができる、内燃機関の制御装置を提供する。【解決手段】制御装置のECU100は、圧縮機の下流圧を算出する圧縮機下流圧算出部61と、圧縮機を通過する空気の流量を算出する圧縮機通過吸気流量算出部62と、圧縮機の下流圧および圧縮機を通過する空気の流量に基づいて、圧縮機の駆動力を算出する圧縮機駆動力算出部63と、圧縮機の駆動力に基づいて、タービンの上流圧と下流圧との比であるタービン前後圧力比を算出するタービン前後圧力比算出部64と、排気ガスの流量に基づいてタービンの下流圧を算出すると共に、タービンの下流圧およびタービン前後圧力比に基づいて、内燃機関のエキゾーストマニホールド圧に等しいタービンの上流圧を算出する、タービン上流圧算出部65とを備えている。【選択図】図2

Description

本発明は、内燃機関の制御装置に係り、特に過給機が搭載された内燃機関の制御装置に関する。
内燃機関、すなわちエンジンを制御する際には、吸気管からシリンダ内に吸入される空気量に相当する「シリンダ吸気量」を高精度に算出し、シリンダ吸気量に応じた燃料制御および点火制御を行うことが重要である。
従来、シリンダ吸気量を算出する方法として、S/D(Speed Density)方式が知られている。
S/D方式では、インテークマニホールド内の圧力およびエンジンの回転速度に基づいて、吸気管に吸入される空気量とシリンダ吸気量とを結び付ける体積効率補正係数Kvを算出する。続いて、S/D方式では、吸気管に吸入される空気量、体積効率補正係数Kv、シリンダ体積V、および空気温度Tに基づいて、シリンダ吸気量を算出する。
また、従来から、エンジンの出力向上を目的として、過給機、すなわちターボチャージャを搭載したエンジンが知られている。ターボチャージャは、エンジンの排気路に設置されたタービンを排気ガスによって回転させ、タービンの回転駆動力によって吸気路に設置された圧縮機を駆動させる。
一般的なターボチャージャでは、タービン上流に排気バイパス通路が取り付けられている。また、排気バイパス通路の途中には、ウェイストゲートバルブが設けられている。ウェイストゲートバルブにおいて、排気路内を流れる排気ガスの一部が排気バイパス通路へと分流され、排気ガスのタービンへの流入量が調節されることにより、過給圧が適正レベルに制御される。
詳細には、ウェイストゲートバルブの開度が開き側に制御された場合には、排気ガスのタービンへの流入量が減少するため、過給圧が低下する。一方、ウェイストゲートバルブの開度が閉じ側に制御された場合には、排気ガスのタービンへの流入量が増加するため、過給圧が上昇する。すなわち、ウェイストゲートバルブの開度が開き側または閉じ側に制御されることによって、タービン上流の排気管内の圧力、すなわち排気圧が、低下または上昇する。
ターボチャージャを搭載したエンジンにおいて、S/D方式によってシリンダ吸気量を算出する際には、排気圧の体積効率補正係数Kvへの影響を考慮しないと、シリンダ吸気量の算出精度が低下してしまう。そのため、排気圧の影響を考慮して体積効率補正係数Kvを補正する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1では、インテークマニホールド圧およびエンジンの回転速度に基づいて算出される体積効率補正係数Kvに対して、排気圧の影響を考慮した補正用パラメータを算出する。続いて、特許文献1では、この補正用パラメータを用いて体積効率補正係数Kvを補正することによって、ターボチャージャを搭載したエンジンのシリンダ吸気量を算出する。
特許第5379918号公報
しかしながら、特許文献1の補正用パラメータは、エンジンの運転状態が定常状態にあることを前提としている。このため、特許文献1は、エンジンの運転状態が過渡状態にある場合には、シリンダ吸気量を高精度に算出することができない。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、過給機が搭載された内燃機関の運転状態における定常状態および過渡状態を含む全域において、シリンダ吸気量を高精度に算出することができる、内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明に係る内燃機関の制御装置は、過給機を搭載した内燃機関のインテークマニホールド圧、内燃機関の回転速度、および内燃機関に接続された吸気管内に吸入される機関吸入空気流量のそれぞれの測定結果を、内燃機関の運転状態として取得する運転状態取得部と、過給機に含まれる圧縮機を通過する空気の流量に基づいて、内燃機関のエキゾーストマニホールド圧を算出するエキゾーストマニホールド圧算出部と、機関吸入空気流量に基づいて、吸気管内に吸入される空気量である機関吸気量を算出する機関吸気量算出部と、インテークマニホールド圧とエキゾーストマニホールド圧との比であるシリンダ前後圧力比および回転速度に基づいて、機関吸気量と内燃機関のシリンダ内に吸入される空気量であるシリンダ吸気量とを関連付ける体積効率補正係数を算出する、体積効率補正係数算出部と、機関吸気量および体積効率補正係数に基づいて、シリンダ吸気量を算出するシリンダ吸気量算出部と、を備える。
本発明に係る内燃機関の制御装置によれば、過給機が搭載された内燃機関の運転状態における定常状態および過渡状態を含む全域において、シリンダ吸気量を高精度に算出することができる。
本発明の実施の形態1に係る内燃機関の制御装置を概略的に示す構成図である。 本発明の実施の形態1に係るエンジン制御部の概略構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1に係るシリンダ吸気量の算出処理を説明するフローチャートである。 本発明の実施の形態1に係るエキゾーストマニホールド圧の算出処理を説明するフローチャートである。 本発明の実施の形態1に係る圧縮機通過吸気流量の算出処理を説明するフローチャートである。 本発明の実施の形態1に係る排気ガス流量の算出処理を説明するフローチャートである。
以下、添付図面を参照して、本願が開示する内燃機関の制御装置の実施の形態を詳細に説明する。ただし、以下に示す実施の形態は一例であり、これらの実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る内燃機関の制御装置を概略的に示す構成図である。
図1において、内燃機関としてのエンジン1の燃焼室における図示しない吸入口には、吸気路を形成する吸気管2が接続されている。また、エンジン1の燃焼室における図示しない排出口には、排気路を形成する排気管3が接続されている。
吸気管2の入口付近には、大気圧を測定する大気圧センサ6が設けられている。大気圧センサ6の下流には、吸気管2内に吸入される空気の流量、すなわち機関吸入空気流量Qar[g/s]を測定するエアフロセンサ4が設けられている。
エアフロセンサ4の近傍には、吸気温センサ5が設けられている。なお、図1では、エアフロセンサ4と吸気温センサ5とは一体的に構成されている。
排気管3には、排気ガス浄化触媒7が設けられている。排気ガス浄化触媒7の上流には、空燃比センサ8が設けられている。
また、吸気管2および排気管3によって構成される吸排気系統には、圧縮機9およびタービン10を備えた過給機としてのターボチャージャ11が設けられている。
タービン10は、排気管3の上流に設けられている。タービン10は、排気管3内を流通する排気ガスによって回転駆動される。
圧縮機9は、吸気管2の下流に設けられている。圧縮機9は、タービン10の回転に連動して回転駆動され、吸気管2内の空気を圧縮する。
圧縮機9の下流には、エアバイパスバルブ12が設けられている。エアバイパスバルブ12は、主にアクセルオフ時に、圧縮された過給圧が逆流してタービン10が破損しないように、吸気管2に圧縮空気流を分流させる。
エアバイパスバルブ12の下流には、インタークーラ13が設けられている。インタークーラ13の下流には、エンジン1に送られる空気量を調整する電子制御式のスロットルバルブ14が設けられている。
スロットルバルブ14には、スロットル開度を測定するスロットルポジションセンサ15が接続されている。また、スロットルバルブ14の上流には、インタークーラ13とスロットルバルブ14との間の空気圧を測定する圧力センサ16が設けられている。
スロットルバルブ14の下流には、吸気脈動を解消するサージタンク17が設けられている。サージタンク17には、サージタンク17内およびインテークマニホールド19内の空気圧を測定する、運転状態取得部としての圧力センサ18が設けられている。これ以降、圧力センサ18によって測定される圧力Pimを、単に「インテークマニホールド圧Pim」と称することとする。
なお、エアフロセンサ4および圧力センサ18は、両方とも設けられていてもよいが、圧力センサ18のみが設けられていてもよい。ただし、圧力センサ18のみが設けられる場合には、図1に示されるように、吸気温センサ5はサージタンク17に別体で設けられる。
サージタンク17の下流のインテークマニホールド19には、燃料を噴射するインジェクタ20が設けられている。なお、インジェクタ20は、エンジン1のシリンダ21内に直接燃料を噴射するように設けられていてもよい。また、シリンダ21の頂部には、点火コイル22が設けられている。
また、エンジン1は、可変バルブタイミング(VVT:Variable Valve Timing)機構を搭載している。エンジン1の図示しない吸気バルブには、バルブタイミングを可変制御する吸気VVT23が設けられている。また、エンジン1の図示しない排気バルブには、バルブタイミングを可変制御する排気VVT24が設けられている。
ただし、本願発明において、吸気VVT23および排気VVT24は、片方のみ設けられていてもよいし、いずれも設けられていなくてもよい。
また、エンジン1の図示しないクランクには、クランクの回転角を測定するクランク角センサ25が取り付けられている。
さらに、タービン10の上流のエキゾーストマニホールド26には、ウェイストゲートバルブ27が設けられている。ウェイストゲートバルブ27は、高回転かつ高負荷で過給圧が増加してもエンジン1が破損しないように、排気バイパス通路に排気ガスを分流させる。
上述の各種センサ4、5、6、8、15、16、18および25によって測定された情報は、エンジン1の運転状態を示す情報として、マイクロコンピュータ等によって構成される図2に示されるECU100に入力される。
ECU100は、各種センサ4、5、6、8、15、16、18および25によって測定される情報に基づいてエンジン1の目標トルクを算出する。ECU100は、算出された目標トルクが達成されるように、目標吸入空気量、空燃比AF、および各制御目標値、例えば、吸気VVT23の開度、排気VVT24の開度、EGR率、点火時期等に基づいて、スロットルバルブ14の開度を制御する。
図2は、本発明の実施の形態1に係るエンジン制御部の概略構成を示すブロック図である。
ECU100には、エンジン1の運転状態を測定する上記の各種センサ4、5、6、8、15、16、18および25によって測定される情報が入力される。
また、ECU100は、エンジン1を制御する上記の各種アクチュエータ14、20、23、24および27等への指示値を出力する。
なお、大気圧センサ6によって大気圧を測定するのに代えて、他の手段によって大気圧を推定してもよい。また、大気圧センサ6は、ECU100に内蔵されていてもよい。
また、ECU100は、吸気管2からエンジン1のシリンダ21内に吸入される空気量、すなわちシリンダ吸気量を制御する吸気量制御部50を備えている。また、ECU100は、エンジン1の吸気バルブおよび排気バルブのいずれかまたは両方の作動状態を制御する可変動弁制御部70を備えている。
また、ECU100は、ウェイストゲートバルブ27を介してターボチャージャ11を制御するターボチャージャ制御部60を備えている。また、ECU100は、機関吸入空気流量Qarとエンジン1の空燃比AFとに基づいて、エンジン1のシリンダ21から排出される排気ガス流量Qexを算出する排気ガス流量算出部71を備えている。
<吸気量制御部50>
吸気量制御部50は、エキゾーストマニホールド圧取得部51と、機関吸気量算出部52と、体積効率補正係数算出部53と、シリンダ吸気量算出部54と、シリンダ吸気量制御部55とを含んでいる。
(エキゾーストマニホールド圧取得部51)
エキゾーストマニホールド圧取得部51は、ターボチャージャ制御部60によって算出されるエキゾーストマニホールド26内の圧力Pexを取得する。なお、これ以降、エキゾーストマニホールド26内の圧力Pexを、単に「エキゾーストマニホールド圧Pex」と称することとする。
(機関吸気量算出部52)
機関吸気量算出部52は、運転状態取得部としてのエアフロセンサ4によって測定される機関吸入空気流量Qar[g/s]に基づいて、吸気管2内に吸入される空気量である機関吸気量[g]を算出する。
(体積効率補正係数算出部53)
体積効率補正係数算出部53は、機関吸気量と吸気管2からシリンダ21内に吸入される空気量とを結びつける体積効率補正係数Kvを算出する。
(シリンダ吸気量算出部54)
シリンダ吸気量算出部54は、吸気管2からシリンダ21内に吸入される空気量、すなわちシリンダ吸気量[g]を算出する。
詳細には、シリンダ吸気量算出部54は、機関吸気量算出部52によって算出される機関吸気量から、体積効率補正係数算出部53によって算出される体積効率補正係数Kvを考慮して、シリンダ吸気量を算出する。
さらに詳細には、シリンダ吸気量算出部54は、以下のような理論的考察に基づいて、シリンダ吸気量を算出する。なお、以降の説明においては、図1も併せて参照されたい。
まず、スロットルバルブ14の下流からエンジン1のシリンダ21の入口までの吸気管2の容積Vs[cm3]で示される領域において、新気について質量保存の法則を適用すると、次式(1)が成立する。
Figure 0006576520
ただし、上式において、nは、エンジン1の任意の行程を示す値であり、Qar(n)[g/s]は、エアフロセンサ4によって測定される機関吸入空気流量Qarの行程nにおける平均値であり、Qcr(n)[g/s]は、シリンダ吸入空気流量Qcrの行程nにおける平均値であり、T(n)[s]は、行程nに要する時間、例えば4気筒エンジンの場合には180degCA(クランク角)に要する時間であり、ρa(n)[g/cm3]は、吸気管2内における新気密度の行程nにおける平均値である。
また、行程nにおけるシリンダ吸気量Qcr(n)T(n)[g]は、吸気管2からシリンダ21内に吸入される空気の行程nにおける体積効率補正係数をKv(n)とすると、1気筒当たりのシリンダ21の行程容積Vc[cm3]を用いて、次式(2)で表される。
Figure 0006576520
式(2)を式(1)に代入して、行程nにおける新気密度ρa(n)を消去し、行程nにおけるシリンダ吸気量Qcr(n)T(n)について解くと、次式(3)が得られる。
Figure 0006576520
ただし、上式において、Kfはフィルタ定数であり、次式(4)によって定義される。
Figure 0006576520
上記のような理論的考察に基づいて、シリンダ吸気量算出部54は、シリンダ吸気量Qcr(n)T(n)を算出する。
(シリンダ吸気量制御部55)
シリンダ吸気量制御部55は、例えばエンジン1の回転速度Ne、および図示しないアクセル開度センサによって測定されるアクセル開度等の情報に基づいて、エンジン1の目標トルクを算出する。
シリンダ吸気量制御部55は、算出された目標トルクに基づいて、スロットルバルブ14の開度を調整することによって、機関吸気量Qar(n)T(n)がシリンダ吸気量Qcr(n)T(n)に収束するように制御する。
<ターボチャージャ制御部60>
ターボチャージャ制御部60は、圧縮機下流圧算出部61と、圧縮機通過吸気流量算出部62と、圧縮機駆動力算出部63と、タービン前後圧力比算出部64と、タービン上流圧算出部65と、ウェイストゲートバルブ制御部66とを備えている。
(圧縮機下流圧算出部61)
圧縮機下流圧算出部61は、運転状態取得部としてのクランク角センサ25によって測定されるエンジン1の回転速度Neと、体積効率補正係数算出部53によって算出される体積効率補正係数Kvと、充填効率Ecとに基づいて、圧縮機9の下流からスロットルバルブ14まで間の圧力、すなわち圧縮機下流圧P2を算出する。なお、圧縮機下流圧P2を算出するのに代えて、スロットル上流の圧力センサ16によって圧縮機下流圧P2を測定してもよい。
(圧縮機通過吸気流量算出部62)
圧縮機通過吸気流量算出部62は、圧縮機9を通過する空気の流量、すなわち圧縮機通過吸気流量Qcmp[g/s]を算出する。
(圧縮機駆動力算出部63)
圧縮機駆動力算出部63は、運転状態取得部としての大気圧センサ6によって測定される圧縮機9の上流圧P1に等しい大気圧と、圧縮機下流圧算出部61によって算出された圧縮機下流圧P2と、圧縮機通過吸気流量算出部62によって算出された圧縮機通過吸気流量Qcmpと、後述する断熱効率ηcとに基づいて、圧縮機駆動力Pcを算出する。
(タービン前後圧力比算出部64)
タービン前後圧力比算出部64は、圧縮機駆動力Pcに基づいて、タービン10の前後の圧力比であるタービン前後圧力比P3/P4を算出する。なお、物理的な因果関係としては、タービン前後圧力比P3/P4によって、圧縮機駆動力Pcが実現される。
(タービン上流圧算出部65)
タービン上流圧算出部65は、排気ガス流量算出部71によって算出される排気ガス流量Qexに基づいて、タービン下流圧P4を算出し、タービン下流圧P4とタービン前後圧力比P3/P4とに基づいて、タービン上流圧P3を算出する。なお、本発明において、タービン上流圧P3は、エキゾーストマニホールド圧Pexに等しい。
(ウェイストゲートバルブ制御部66)
ウェイストゲートバルブ制御部66は、例えばエンジン1の回転速度、および図示しないアクセル開度センサによって測定されるアクセル開度等の情報に基づいて、エンジン1の目標トルクを考慮した目標圧縮機駆動力を算出する。
ウェイストゲートバルブ制御部66は、算出された目標圧縮機駆動力および排気ガス流量Qexに基づいて、圧縮機駆動力Pcが目標圧縮機駆動力に収束するように、ウェイストゲートバルブ27の開度をデューティー制御する。
<排気ガス流量算出部71>
排気ガス流量算出部71は、機関吸入空気流量Qarに基づいて、シリンダ吸入空気流量Qcrを算出し、シリンダ吸入空気流量Qcrおよび運転状態取得部としての空燃比センサ8によって測定される空燃比AFに基づいて、排気ガス流量Qexを算出する。
<エキゾーストマニホールド圧算出部>
なお、本発明においては、圧縮機下流圧算出部61、圧縮機通過流量算出部62、圧縮機駆動力算出部63、タービン前後圧力比算出部64およびタービン上流圧算出部65、並びに、排気ガス流量算出部71によって、エキゾーストマニホールド圧算出部が構成される。このエキゾーストマニホールド圧算出部によって、エンジン1の運転状態における定常状態および過渡状態を含む領域において、エキゾーストマニホールド圧Pexが高精度に算出される。
<シリンダ吸気量の算出処理>
次に、本発明の実施の形態1に係る吸気量制御部50によって行われる、シリンダ吸気量の算出処理について、図3のフローチャートを参照して説明する。
なお、図3のフローチャートの処理は、エンジン1のクランク角が予め決められた角度になるごとに、ECU100の割り込み処理として実行される。
ステップS301において、エキゾーストマニホールド圧取得部51は、ターボチャージャ制御部60によって算出されるエキゾーストマニホールド圧Pexを取得する。なお、ターボチャージャ制御部60によって行われるエキゾーストマニホールド圧Pexの算出処理の詳細については、図4を参照して後述する。
ステップS302において、機関吸気量算出部52は、エアフロセンサ4によって測定される現行程nにおける機関吸入空気流量Qar(n)に基づいて、現行程nにおける機関吸気量Qar(n)T(n)を算出し、ECU100の内蔵メモリに記憶する。
ここで、エアフロセンサ4が質量流量計である場合には、エアフロセンサ4の測定値を例えば1.25ms毎にサンプリングしながら積算する。そして、1行程前、すなわち行程n−1における割り込み処理から今回の割り込み処理までの間の積算値に基づいて、現行程nにおける機関吸気量Qar(n)T(n)を算出する。
また、エアフロセンサ4が体積流量計である場合には、標準大気密度と、大気圧センサ6によって測定される大気圧P1と、吸気温センサ5によって測定される吸気温Toとに基づいて、体積を質量に変換することにより、現行程nにおける機関吸気量Qar(n)T(n)を算出する。
ステップS303において、体積効率補正係数算出部53は、圧力センサ18によって測定されるインテークマニホールド圧Pimと、ステップS301で取得されたエキゾーストマニホールド圧Pexとに基づいて、エンジン1のシリンダ前後圧力比Pim/Pexを算出し、これを体積効率補正係数用の圧力比Rpkv=Pim/Pexとする。
ステップS304において、体積効率補正係数算出部53は、クランク角センサ25によって測定されるエンジン1の回転速度Neと、体積効率補正係数用の圧力比Rpkvと、可変動弁制御部70から取得される吸気バルブおよび排気バルブの最新の作動状態とに基づいて、現行程nにおける体積効率補正係数Kv(n)を算出し、ECU100の内蔵メモリに記憶する。
詳細には、エンジン1の吸気バルブおよび排気バルブの基準となる作動状態において、回転速度Neおよび圧力比Rpkvと体積効率補正係数Kvとの関係が予め実験的に測定されており、ECU100の内蔵メモリにMAP1として記憶されている。
体積効率補正係数算出部53は、割り込み処理のタイミングにおいて、現行程nにおける回転速度Neおよび圧力比Rpkvを用いて、まず次式(5)のように、マッピングを行う。
Figure 0006576520
続いて、体積効率補正係数算出部53は、吸気バルブおよび排気バルブの最新の作動状態と上記の基準となる作動状態とのずれに基づいて、上記のマッピングで得られた値Kv(n)’を次式(6)のように補正して、現行程nにおける体積効率補正係数Kv(n)を算出する。
Figure 0006576520
ステップS305において、シリンダ吸気量算出部54は、現行程nにおけるシリンダ吸気量Qcr(n)T(n)を算出する。
詳細には、シリンダ吸気量算出部54は、現行程nにおける体積効率補正係数Kv(n)と、吸気管2の容積Vsと、1気筒当あたりのシリンダ21の行程容積Vcとから、上述の式(4)に従って、フィルタ係数Kfを算出する。
続いて、シリンダ吸気量算出部54は、算出されたフィルタ係数Kfと、現行程nにおける体積効率補正係数Kv(n)と、現行程nにおける機関吸気量Qar(n)T(n)と、前行程nー1における体積効率補正係数Kv(n−1)およびシリンダ吸気量Qcr(n−1)T(n−1)とから、上述の式(3)に従って、現行程nにおけるシリンダ吸気量Qcr(n)T(n)を算出し、ECU100の内蔵メモリに記憶する。
なお、前行程n−1における体積効率補正係数Kv(n−1)およびシリンダ吸気量Qcr(n−1)T(n−1)は、前回の割り込み発生時に、ステップS304、S305でそれぞれ算出されており、ECU100の内蔵メモリに記憶されている。
<エキゾーストマニホールド圧Pexの算出処理>
次に、本発明の実施の形態1に係るターボチャージャ制御部60によって行われる、エキゾーストマニホールド圧Pexの算出処理について、図4のフローチャートを参照して説明する。
なお、図4のフローチャートの処理は、図3のシリンダの吸気量の算出処理のステップS301から繰り返し呼び出される。
ステップ401において、圧縮機下流圧算出部61は、クランク角センサ25によって測定されるエンジン1の回転速度Neと、体積効率補正係数算出部53によって算出される体積効率補正係数Kvと、充填効率Ecとに基づいて、圧縮機9の下流からスロットルバルブ14までの間の圧力、すなわち圧縮機下流圧P2を算出する。なお、代替的には、圧縮機下流圧算出部61は、スロットルバルブ14の上流の圧力センサ16によって、圧縮機下流圧P2を測定してもよい。
ステップS402において、圧縮機通過吸気流量算出部62は、圧縮機9を通過する空気の流量、すなわち圧縮機通過吸気流量Qcmp[g/s]を算出する。圧縮機通過吸気流量算出部62によって行われる圧縮機通過吸気流量Qcmpの算出処理の詳細については、図5を参照して後述する。
ステップS403において、圧縮機駆動力算出部63は、圧縮機下流圧算出部61によって算出された圧縮機下流圧P2と、圧縮機通過吸気流量算出部62によって算出された圧縮機通過吸気流量Qcmpと、後述する断熱効率ηcとに基づいて、圧縮機9を駆動する力である圧縮機駆動力Pcを算出する。
ここで、圧縮機9およびタービン10内の流れについて、空気状態に関する物理法則である質量保存則、ポリトロープ変化、断熱効率等を考慮すると、タービン10の出力Pt[W]および圧縮機駆動力Pc[W]は、次式(7)によって算出される。
Figure 0006576520
ただし、上式において、Cpは低圧比熱[kJ/(KG・K)]、Tは絶対温度[K]、Wtは単位流量あたりのタービン10の出力「J」、Wcは圧縮機仕事「J」 、κは比熱比、Qは質量流量「g/s」、Rは気体定数[kJ/(KG・K)]、ηtはタービン10の断熱効率、ηcは圧縮機9の断熱効率である。
なお、エンジン1の運転状態における定常状態では、圧縮機通過吸気流量Qcmp=機関吸入空気流量Qarの関係が成立するので、圧縮機駆動力Pcは、機関吸入空気流量Qarと、圧縮機下流圧P2とを用いて、次式(8)によって算出することもできる。
Figure 0006576520
しかしながら、エンジン1の運転状態における定常状態だけでなく過渡状態も含む全域では、上式(8)によってではなく、圧縮機通過吸気流量Qcmpと、断熱効率ηcとに基づいて、圧縮機駆動力Pcを算出する必要がある。
圧縮機9の断熱効率ηcの算出方法としては、例えば、圧縮機前後圧力比P2/P1および圧縮機通過吸気流量Qcmpと断熱効率ηcとの関係が予め記憶された断熱効率マップMAP2を保持しておくことが考えられる。
この断熱効率マップMAP2は、ターボチャージャ11がエンジン1に組み付けられていない状態において、ターボチャージャ11単体で計測した実験データに基づいて予め作成しておくことができる。
Figure 0006576520
ステップS404において、タービン前後圧力比算出部64は、タービン10の前後の圧力比P3/P4を算出する。
詳細には、タービン前後圧力比算出部64は、圧縮機駆動力Pcとタービン前後圧力比P3/P4との関係が予め記憶されたタービン前後圧力比マップMAP3を保持している。なお、先述したように、圧縮機駆動力Pcとタービン前後圧力比P3/P4との間には強い相関がある。
タービン前後圧力比算出部64は、タービン前後圧力比マップMAP3を用いて、次式(10)のように、圧縮機駆動力Pcに対応するタービン前後圧力比P3/P4を算出する。
Figure 0006576520
なお、ターボチャージャ11の特性によっては、圧縮機駆動力Pcとタービン前後圧力比P3/P4との相関よりも、圧縮機前後圧力比P2/P1とタービン前後圧力比P3/P4との相関の方が強い場合もある。
そのような場合には、タービン前後圧力比算出部64は、圧縮機前後圧力比P2/P1とタービン前後圧力比P3/P4との関係が予め記憶されたタービン前後圧力比マップMAP3’を用いて、次式(11)のように、圧縮機前後圧力比P2/P1に対応するタービン前後圧力比P3/P4を算出してもよい。
Figure 0006576520
なお、タービン前後圧力比マップMAP3およびMAP3’は、ターボチャージャ11がエンジン1に組み付けられていない状態において、ターボチャージャ11単体で計測した実験データに基づいて作成することができる。
ステップS405において、タービン上流圧算出部65は、図6を参照して後述する排気ガス流量算出部71によって算出される排気ガス流量Qexに基づいて、タービン下流圧P4を算出し、タービン下流圧P4およびタービン前後圧力比P3/P4に基づいて、タービン上流圧P3を算出する。
詳細には、まず、タービン上流圧算出部65は、排気ガス流量Qexと、タービン下流圧P4と大気圧P1との圧力比である大気圧圧力比P4/P1との関係が予め記憶された大気圧圧力比マップMAP4を保持しており、次式(12)のように、排気ガス流量Qexに対応する大気圧圧力比P4/P1を算出する。
Figure 0006576520
なお、大気圧圧力比マップMAP4は、ターボチャージャ11がエンジン1に組み付けられた状態において、エンジン1で計測した実験データに基づいて作成することができる。
また、大気圧圧力比マップMAP4の特性は、ターボチャージャ11の下流に設けられた触媒、マフラー等の排気抵抗によって定まるため、ターボチャージャ11の仕様に依存しないエンジン1の基礎特性となる。そのため、ターボチャージャ11の仕様が変更されても流用することができる。
次に、タービン上流圧算出部65は、大気圧圧力比P4/P1と大気圧P1とに基づいて、次式(13)のように、タービン下流圧P4を算出する。
Figure 0006576520
続いて、タービン上流圧算出部65は、タービン下流圧P4とタービン前後圧力比P3/P4とに基づいて、次式(14)のように、タービン上流圧P3を算出する。
Figure 0006576520
このようにして算出されたタービン上流圧P3は、常にエキゾーストマニホールド圧Pexに等しい。
Figure 0006576520
このようにして、エンジン1の運転状態における定常状態だけでなく過渡状態も含む全域において、エキゾーストマニホールド圧Pexを高精度に算出することができる。
<圧縮機通過吸気流量Qcmpの算出処理>
次に、本発明の実施の形態1に係る圧縮機通過吸気流量算出部62によって行われる、圧縮機通過吸気流量Qcmpの算出処理について、図5のフローチャートを参照して説明する。
ステップS501において、圧縮機通過吸気流量算出部62は、先述した圧縮機下流圧算出部61によって算出された圧縮機9の下流圧P2と、圧縮機9の上流圧に等しい大気圧P1との圧力比である圧縮機前後圧力比P2/P1を算出する。
ステップS502において、圧縮機通過吸気流量算出部62は、ステップS501で算出された圧縮機前後圧力比P2/P1に基づいて、エアバイパスバルブ通過吸気流量Qabvを算出する。
詳細には、圧縮機通過吸気流量算出部62は、圧縮機前後圧力比P2/P1とエアバイパスバルブ通過吸気流量Qabvとの関係が予め記憶されたエアバイパスバルブ通過吸気流量マップMAP5を保持している。
圧縮機通過吸気流量算出部62は、エアバイパスバルブ通過吸気流量マップMAP5を用いて、次式(16)のように、圧縮機前後圧力比P2/P1に対応するエアバイパスバルブ通過吸気流量Qabvを算出する。
Figure 0006576520
ステップS503において、圧縮機通過吸気流量算出部62は、圧縮機下流圧算出部61によって算出された圧縮機下流圧P2と、圧縮機9の下流付近の温度である圧縮機下流温度T2と、気体乗数Rとに基づいて、次式(17)のように、現工程nにおける圧縮機下流密度ρ2(n)を算出し、ECU100の内蔵メモリに記憶する。
Figure 0006576520
なお、圧縮機下流温度T2は、吸気温センサ5によって測定される吸気温Toに基づいて算出される。あるいは、圧縮機下流温度T2は、圧縮機9の下流からスロットルバルブ14までの間に温度センサを設置して測定してもよい。
ステップS504において、圧縮機通過吸気流量算出部62は、現行程nにおいて圧縮機9からスロットルバルブ14までの間を通過する空気の流量と、前行程n−1において圧縮機9からスロットルバルブ14までの間を通過した空気の流量との差分である、通過流量差分ΔQ2[g/s]を算出する。
詳細には、圧縮機通過吸気流量算出部62は、現行程nにおける圧縮機下流密度ρ2(n)と、前行程n−1における圧縮機下流密度ρ2(n−1)と、圧縮機9からスロットルバルブ14までの間の容積である圧縮機下流容積V2とに基づいて、次式(18)のように、通過流量差分ΔQ2を算出し、ECU100の内蔵メモリに記憶する。
Figure 0006576520
なお、前行程n−1における圧縮機下流密度ρ2(n−1)は、前回の割り込み発生時に、ステップ503で算出されており、ECU100の内蔵メモリに記憶されている。
ステップS505において、圧縮機通過吸気流量算出部62は、エアフロセンサ4によって測定される機関吸入空気流量Qarと、ステップS503で算出されたエアバイパスバルブ通過吸気流量Qabvと、ステップS504で算出された通過流量差分ΔQ2とに基づいて、次式(19)に従って、圧縮機通過吸気流量Qcmpを算出する。
Figure 0006576520
このようにして、エンジン1の運転状態における定常状態だけでなく過渡状態も含む全域において、圧縮機通過吸気流量Qcmpを高精度に算出することができる。
<排気ガス流量Qexの算出処理>
次に、本発明の実施の形態1に係る排気ガス流量算出部71によって行われる、排気ガス流量Qexの算出処理について、図6のフローチャートを参照して説明する。
なお、図6のフローチャートの処理は、図4のエキゾーストマニホールド圧Pexの算出処理のステップS405から繰り返し呼び出される。
ステップS601において、排気ガス流量算出部71は、エアフロセンサ4によって測定される機関吸入空気流量Qarを取得する。
ステップ602において、排気ガス流量算出部71は、空燃比センサ8によって測定される空燃比AFを取得する。
ステップS603において、排気ガス流量算出部71は、ステップS601で取得された機関吸入空気流量Qar、およびステップS602で取得された空燃比AFに基づいて、排気ガス流量Qexを算出する。
詳細には、排気ガス流量算出部71は、機関吸入空気流量Qarに基づいて、シリンダ吸入空気流量Qcrを算出し、シリンダ吸入空気流量Qcrおよび空燃比AFに基づいて、排気ガス流量Qexを、次式(20)によって算出する。
Figure 0006576520
なお、上式では、Qcr/ΔTの代わりに、機関吸入空気流量Qarを用いてもよい。また、空燃比AFには、燃料演算に用いられる空燃比AFの目標値が用いられてもよい。
以上説明したように、本発明に係る制御装置では、エンジン1の運転状態における定常状態だけでなく過渡状態も含む全域において、エキゾーストマニホールド圧Pexを高精度に算出することができ、このようにして算出されたエキゾーストマニホールド圧Pexに基づいて、体積効率補正係数Kv(n)が算出される。
シリンダ吸気量Qcr(n)T(n)は、エアフロセンサ3によって測定される機関吸入空気流量Qar(n)から、上記の体積効率補正係数Kv(n)を考慮して算出される。これにより、過給機が搭載された内燃機関の運転状態における定常状態および過渡状態を含む全域において、シリンダ吸気量を高精度に算出することができる。
また、体積効率補正係数Kv(n)は、エンジン1の回転速度Neと、体積効率補正係数用の圧力比Rpkvと、吸気バルブおよび排気バルブの最新の作動状態とに基づいて算出される。これにより、吸気VVTおよび排気VVTのいずれかまたは両方を搭載するエンジンの場合でも、機関吸入空気流量Qar(n)から、シリンダ吸気量Qcr(n)T(n)を、高精度に算出することができる。
なお、上記の実施の形態1では、体積効率補正係数算出部53は、吸気バルブおよび排気バルブの基準となる作動状態における体積効率補正係数Kv’をマップとして記憶しており、この基準となる作動状態と吸気バルブおよび排気バルブの最新の作動状態とのずれに基づいて、マッピングで得られた値Kv’を補正して、体積効率補正係数Kvを算出していた。
上記の方法に代えて、例えば、回転速度Neおよび圧力比Rpkvと体積効率補正係数Kvとの関係が記憶されたマップを、吸気バルブおよび排気バルブのリフト量および位相角の各作動状態に応じて、複数保持しておいてもよい。
また、より簡単な方法としては、吸気バルブおよび排気バルブの作動時および非作動時の2つの状態のみについて、それぞれ回転速度Neおよび圧力比Rpkvと体積効率補正係数Kvとの関係を予めマップとして記憶しておいてもよい。
この場合には、吸気バルブおよび排気バルブの作動時には、作動時用のマップを使用して体積効率補正係数Kvを算出し、吸気バルブおよび排気バルブの非作動時には、非作動時用のマップを使用して体積効率補正係数Kvを算出する。
1 エンジン(内燃機関)、2 吸気管、3 排気管、4 エアフロセンサ(運転状態取得部)、5 吸気温センサ、6 大気圧センサ(運転状態取得部)、7 排気ガス浄化触媒、8 空燃比センサ(運転状態取得部)、9 圧縮機、10 タービン、11 ターボチャージャ(過給機)、12 エアバイパスバルブ、13 インタークーラ、14 スロットルバルブ、15 スロットルポジションセンサ、16 圧力センサ、17 サージタンク、18 圧力センサ(運転状態取得部)、19 インテークマニホールド、20 インジェクタ、21 シリンダ、22 点火コイル、23 吸気VVT、24 排気VVT、25 クランク角センサ(運転状態取得部)、26 エキゾーストマニホールド、27 ウェイストゲートバルブ、50 吸気量制御部、51 エキゾーストマニホールド圧取得部、52 機関吸気量算出部、53 体積効率補正係数算出部、54 シリンダ吸気量算出部、55 シリンダ吸気量制御部、60 ターボチャージャ制御部、61 圧縮機下流圧算出部、62 圧縮機通過吸気流量算出部、63 圧縮機駆動力算出部、64 タービン前後圧力比算出部、65 タービン上流圧算出部、66 ウェイストゲートバルブ制御部、70 可変動弁制御部、71 排気ガス流量算出部、100 ECU。

Claims (7)

  1. 過給機を搭載した内燃機関のインテークマニホールド圧、前記内燃機関の回転速度、および前記内燃機関に接続された吸気管内に吸入される機関吸入空気流量のそれぞれの測定結果を、前記内燃機関の運転状態として取得する運転状態取得部と、
    前記過給機に含まれる圧縮機を通過する空気の流量に基づいて、前記内燃機関のエキゾーストマニホールド圧を算出するエキゾーストマニホールド圧算出部と、
    前記機関吸入空気流量に基づいて、前記吸気管内に吸入される空気量である機関吸気量を算出する機関吸気量算出部と、
    前記インテークマニホールド圧と前記エキゾーストマニホールド圧との比であるシリンダ前後圧力比および前記回転速度に基づいて、前記機関吸気量と前記内燃機関のシリンダ内に吸入される空気量であるシリンダ吸気量とを関連付ける体積効率補正係数を算出する、体積効率補正係数算出部と、
    前記機関吸気量および前記体積効率補正係数に基づいて、前記シリンダ吸気量を算出するシリンダ吸気量算出部とを備え、
    前記エキゾーストマニホールド圧算出部は、
    前記圧縮機の上流圧と下流圧との比、前記圧縮機の下流に設けられるエアバイパスバルブを通過する空気の流量、および前記圧縮機から該圧縮機の下流に設けられるスロットルバルブまでの間を通過する空気の流量に基づいて、前記圧縮機を通過する空気の流量を算出する、圧縮機通過吸気流量算出部を含む、内燃機関の制御装置。
  2. 前記エキゾーストマニホールド圧算出部は、
    前記回転速度および前記体積効率補正係数に基づいて、前記圧縮機の下流圧を算出する圧縮機下流圧算出部と、
    前記圧縮機の上流圧と下流圧との比、前記圧縮機を通過する空気の流量および前記圧縮機の断熱効率に基づいて、前記圧縮機の駆動力を算出する圧縮機駆動力算出部と、
    前記圧縮機の駆動力に基づいて、前記過給機に含まれるタービンの上流圧と下流圧との比であるタービン前後圧力比を算出するタービン前後圧力比算出部と、
    前記機関吸入空気流量および前記内燃機関の空燃比に基づいて、前記内燃機関に接続された排気管内を流通する排気ガスの流量を算出する排気ガス流量算出部と、
    前記排気ガスの流量に基づいて前記タービンの下流圧を算出すると共に、該タービンの下流圧および前記タービン前後圧力比に基づいて、前記エキゾーストマニホールド圧に等しい前記タービンの上流圧を算出する、タービン上流圧算出部とをさらに備える、請求項に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記タービン上流圧算出部は、前記排気ガスの流量と、前記タービンの下流圧と大気圧との比である大気圧圧力比との関係が予め記憶されたマップを保持し、該マップに基づいて前記タービンの下流圧を算出する、請求項に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記タービン前後圧力比算出部は、前記圧縮機の駆動力と前記タービン前後圧力比との関係が予め記憶されたマップを保持し、該マップに基づいて前記タービン前後圧力比を算出する、請求項2または3に記載の内燃機関の制御装置。
  5. 前記体積効率補正係数算出部は、前記回転速度および前記シリンダ前後圧力比と、前記体積効率補正係数との関係を記憶したマップを保持し、該マップに基づいて前記体積効率補正係数を算出する、請求項1〜のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置。
  6. 前記体積効率補正係数算出部は、前記回転速度および前記シリンダ前後圧力比と、前記体積効率補正係数との関係を記憶したマップを、前記内燃機関の吸気バルブおよび排気バルブのいずれかまたは両方の作動状態に応じて複数保持する、請求項に記載の内燃機関の制御装置。
  7. 前記体積効率補正係数算出部は、前記内燃機関の吸気バルブおよび排気バルブのいずれかまたは両方の基準となる作動状態における前記回転速度および前記シリンダ前後圧力比と、前記体積効率補正係数との関係を記憶したマップを保持し、前記基準となる作動状態と前記吸気バルブおよび前記排気バルブのいずれかまたは両方の最新の作動状態とのずれに基づいて、前記マップに記憶されている体積効率補正係数を補正する、請求項に記載の内燃機関の制御装置。
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