JP6563731B2 - 筆記具用水性インク組成物 - Google Patents
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Description
水性インク用等として、発色性、耐候性、安定性などの色材としての機能に加えて、更なる機能を有する水性インク用着色樹脂微粒子などが切望されているのが現状である。
(1) 少なくとも、酸性官能基として水への溶解度が10質量%以下のカルボキシル基含有ビニルモノマー(A)と、アクリル酸又はメタクリル酸と炭素数2〜18の直鎖若しくは環状アルコールとのエステルモノマー(B)と、塩基性染料又は油溶性染料とで構成される着色樹脂微粒子が水に分散されていることを特徴とする水性インク用着色樹脂微粒子の分散液。
(2) 前記水性インク用着色樹脂微粒子を構成するポリマー成分のうち、前記カルボキシル基含有ビニルモノマー(A)と、前記エステルモノマー(B)の合計含有量が60質量%以上であることを特徴とする上記(1)記載の水性インク用着色樹脂微粒子の分散液。
(3) 前記カルボキシル基含有ビニルモノマー(A)の含有量が、40質量%以上であり、前記エステルモノマー(B)の含有量が、20質量%以上であることを特徴とする上記(2)記載の水性インク用着色樹脂微粒子の分散液。
(4) 更に、ジシクロペンタ(テ)ニル(メタ)アクリレートモノマー(C)を有することを特徴とする上記(1)〜(3)の何れか1項記載の水性インク用着色樹脂微粒子の分散液。
(5) 前記水性インク用着色樹脂微粒子を構成するポリマー成分のうち、前記ジシクロペンタ(テ)ニル(メタ)アクリレートモノマー(C)の含有量が1〜25質量%であることを特徴とする上記(4)記載の水性インク用着色樹脂微粒子の分散液。
(6) 上記(1)〜(5)の何れか1項記載の水性インク用着色樹脂微粒子の分散液と、水溶性有機溶剤と、水とを含有することを特徴とする筆記具用水性インク組成物。
更に、ジシクロペンタ(テ)ニル(メタ)アクリレートモノマー(C)を用いたものでは、上記効果と共に、水分が揮発したとしても安定性が損なわれにくい水性インク用着色樹脂微粒子の分散液、筆記具用水性インク組成物が得られることとなる。
本発明の水性インク用着色樹脂微粒子の分散液は、少なくとも、酸性官能基として水への溶解度が10質量%以下のカルボキシル基含有ビニルモノマー(A)と、アクリル酸又はメタクリル酸と炭素数2〜18の直鎖若しくは環状アルコールとのエステルモノマー(B)と、塩基性染料又は油溶性染料とで構成される着色樹脂微粒子が水に分散されていることを特徴とするものである。
特に好ましくは、十分な発色性を付与する点から、フタル酸−2−メタクリロイルオキシエチルの使用が望ましい。
なお、水への溶解度が10質量%超過のもの、また、カルボキシル基以外のスルフォン基などの酸性官能基のみを有するビニルモノマーを主成分として使用するものでは、本発明の効果を発揮できないものとなる。
特に好ましくは、描線乾燥性を更に向上させる(メタ)アクリル酸n−ブチル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸シクロヘキシルの使用が望ましい。
用いる(B)成分は、アクリル酸又はメタクリル酸と炭素数2〜18の直鎖若しくは環状アルコールとのエステルモノマーであるので、(メタ)アクリル酸メチルでは、本発明の効果を発揮できないものである。
用いることができる具体的な黄色塩基性染料の例としては、C.I.ベーシックイエロー(Basic Yellow)−1、−2、−9、−11、−12、−13、−14、−15、−19、−21、−23、−24、−25、−28、−29、−32、−33、−34、−35、−36、−40、−41、−51、−63、−73、−80等のCOLOR INDEXに記載されている染料が挙げられる。また、市販されている黄色塩基性染料としては、AIZEN CATHILON YELLOW GPLH(保土谷化学工業社製の商品名)等が挙げられる。
橙色塩基性染料の例としては、C.I.ベーシックオレンジ(Basic Orange)−1、−2、−7、−14、−15、−21、−22、−23、−24、−25、−30、−32、−33、−34等のCOLOR INDEXに記載されている染料が挙げられる。
赤色塩基性染料の例としては、C.I.ベーシックレッド(Basic Red)−1、−2、−3、−4、−8、−9、−12、−13、−14、−15、−16、−17、−18、−22、−23、−24、−25、−26、−27、−29、−30、−32、−34、−35、−36、−37、−38、−39、−40、−41、−42、−43、−46、−49、−50、−51、−52、−53等のCOLOR INDEXに記載されている染料が挙げられる。また、市販されている赤色塩基性染料としては、AIZEN CATHILON RED BLH、AIZEN CATHILON RED RHなど(以上、保土谷化学工業社製の商品名)、Diacryl Supra Brilliant Red 2Gなど(三菱化学社製の商品名)、Sumiacryl Red B(住友化学社製の商品名)等が挙げられる。
青色塩基性染料の例としては、C.I.ベーシックブルー(Basic Blue)−1、−2、−3、−5、−6、−7、−8、−9、−15、−18、−19、−20、−21、−22、−24、−25、−26、−28、−29、−33、−35、−37、−40、−41、−42、−44、−45、−46、−47、−49、−50、−53、−54、−58、−59、−60、−62、−63、−64、−65、−66、−67、−68、−69、−70、−71、−75、−77、−78、−79、−82、−83、−87、−88、等のCOLOR INDEXに記載されている染料が挙げられる。また、市販されている青色塩基性染料としては、AIZEN CATHILON TURQUOISE BLUE LH(保土谷化学工業社製の商品名)等が挙げられる。
緑色塩基性染料の例としては、C.I.ベーシックグリーン(Basic Green)−1、−4、−6、−10等のCOLOR INDEXに記載されている染料が挙げられる。また、市販されている緑色塩基性染料としては、Diacryl Supra Brilliant Green 2GL(三菱化学社製の商品名)等が挙げられる。
茶色塩基性染料の例としては、C.I.ベーシックブラウン(Basic Brown)−1、−2、−4、−5、−7、−11、−12、−13、−15のCOLOR INDEXに記載されている染料が挙げられる。また、市販されている茶色塩基性染料としては、Janus Brown R(日本化学社製の商品名)、AIZEN CATHILON BROWN GH(保土谷化学工業社製の商品名)等が挙げられる。
黒色塩基性染料の例としては、C.I.ベーシックブラック(Basic Black)−1、−2、−3、−7、−8等のCOLOR INDEXに記載されている染料或いはニグロシン系塩基性染料が挙げられる。
黄色系としては、C.I.ソルベントイエロー114、116;オレンジ系としては、C.I.ソルベントオレンジ67;赤色系としては、C.I.ソルベントレッド122、146;青色系としては、C.I.ソルベントブルー5、36、44、63、70、83、105、111;黒色系としては、C.I.ソルベントブラック3、7、27、29;等がそれぞれ挙げられる。
具体的な市販油溶性染料としては、青染料SBNブルー701(保土谷化学工業社製)、青染料オイルブルー650(オリエント化学工業社製)、赤染料SOC−1−0100(オリエント化学工業社製)、オイルブラック860(オリエント化学工業社製)等を挙げることができる。
なお、ジシクロペンタ(テ)ニル(メタ)アクリレートモノマーには、ジシクロペンタニルアクリレートモノマー、ジシクロペンテニルアクリレート、ジシクロペンタニルメタクリレートモノマー、ジシクロペンテニルメタクリレートを含むものである。
また、本発明において、上記乳化重合の際には、上記(A)成分、(B)成分、更に用いる(C)成分以外に、他の疎水性ビニルモノマーを混合して乳化重合を行ってもよい。用いることができる疎水性ビニルモノマーとしては、特に制限することはなく、例えば、スチレン、メチルスチレンなどのスチレン類などが挙げられる。また、該乳化重合において、エポキシ基、ヒドロキシメチルアミド基、イソシアネート基などの反応性架橋基を有するモノマーや2つ以上のビニル基を有する多官能性モノマーを配合して架橋してもよい。
特に好ましくは、上記(A)成分のカルボキシル基含有ビニルモノマーの含有量は、40質量%以上であり、上記(B)成分のエステルモノマー(B)の含有量が、20質量%以上であることが望ましい。
上記水性インク用着色樹脂微粒子を構成するポリマー成分のうち、更に、前記ジシクロペンタ(テ)ニル(メタ)アクリレートモノマー(C)を用いる場合は、安定性の点、インク性能の更なる向上の点から、その含有量は1〜25質量%、更に好ましくは、5〜15質量%であることが望ましい。
得られる上記着色樹脂微粒子の分散液は、発色性、耐候性、安定性などの色材としての機能に加えて、従来にない描線乾燥性を向上させる性質を有するものとなり、サインペンやマーキングペン、ボールペンなどの筆記具に好適な筆記具用水性インク組成物の色材として有用となるものである。
更に、前記ジシクロペンタ(テ)ニル(メタ)アクリレートモノマー(C)を用いる場合、すなわち、上記上記(A)成分のカルボキシル基含有ビニルモノマーと、上記(B)成分のエステルモノマーと、当該(C)成分のジシクロペンタ(テ)ニル(メタ)アクリレートモノマーとを含む混合モノマーに、上述の如く、塩基性染料又は油溶性染料を溶解し、乳化重合することにより、または、少なくとも、上記(A)成分と(B)成分と(C)成分の重合後に塩基性染料又は油溶性染料を溶解して染色することにより、樹脂固形分として20〜50質量%の着色樹脂微粒子が水に分散されている水性インク用着色樹脂微粒子の分散液が得られることとなる。この(C)成分を更に重合した着色樹脂微粒子が水に分散され分散液は、上記発色性、耐候性、安定性などの色材としての機能に加えて、従来にない描線乾燥性を向上させる性質と共に、水分が揮発したとしても安定性が損なわれにくい水性インク用着色樹脂微粒子の分散液が得られることとなる。
また、本発明において、得られる水性インク用着色樹脂微粒子の分散液における着色樹脂微粒子の平均粒子径は、各モノマー種、含有量、重合の際の重合条件等により変動するものであるが、0.8μm以下となるものであり、サインペンやマーキングペン、ボールペンなどの筆記具のペン芯において目詰まりすることなく、また、保存安定性などに優れたものとなる。なお、本発明で規定する「平均粒子径」は、粒度分布測定装置〔FPAR1000(大塚電子製)〕にて、測定したD50の値である。
用いることができる水溶性有機溶剤としては、例えば、エチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジ オール、1,2−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2,5−ヘキサンジオール、3−メチル1,3−ブタンジオール、2メチルペンタン −2,4−ジオール、3−メチルペンタン−1,3,5トリオール、1,2,3−ヘキサントリオールなどのアルキレングリコール類、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのポリアルキレングリコール類、グリセロール、ジグリセロール、トリグリセロールなどのグリセロール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテルなどのグリコールの低級アルキルエーテル、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダリジノンなどの少なくとも1種が挙げられる。
これらの水溶性有機溶剤の含有量は、サインペンやマーキングペン、ボールペンなどの筆記具種により変動するものであり、インク組成物全量に対して、1〜40質量%、描線乾燥性を更に向上させる点から、10質量%以下としたインク組成に対して特に有効であり、より好ましくは、3〜8質量%とすることが望ましい。
例えば、pH調整剤として、アンモニア、尿素、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、アミノメチルプロパノール、トリポリン酸ナトリウム、炭酸ナトリウムなど炭酸やリン酸のアルカリ金属塩、水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属の水酸化物などの少なくとも1種が挙げられる。
防腐剤もしくは防黴剤として、フェノール、ナトリウムオマジン、ペンタクロロフェノールナトリウム、1,2−ベンズイソチアゾリン3−オン、2,3,5,6−テトラクロロ−4(メチルフォニル)ピリジン、安息香酸やソルビン酸やデヒドロ酢酸のアルカリ金属塩、ベンズイミダゾール系化合物などの少なくとも1種が挙げられる。
潤滑剤としてリン酸エステル類、ポリオキシエチレンラウリルエーテルなどのポリアルキレングリコール誘導体、脂肪酸アルカリ塩、ノニオン系界面活性剤、パーフルオロアルキルリン酸エステルなどのフッ素系界面活性剤、ジメチルポリシロキサンのポリエチレングリコール付加物などのポリエーテル変性シリコーンなどの少なくとも1種が挙げられる。
更に、ジシクロペンタ(テ)ニル(メタ)アクリレートモノマー(C)を用いたものでは、上記発色性、耐候性、安定性などの色材としての機能に加えて、従来にない描線乾燥性を向上させる性質に加えて水分が揮発したとしても安定性が損なわれにくい筆記具用水性インク組成物が得られることとなる。
下記調製法により実施例1〜17及び比較例1〜4の各水性インク用着色樹脂微粒子の分散液を調製した。
(実施例1)
2リットルのフラスコに、撹拌機、還流冷却器、温度計、窒素ガス導入管、モノマー投入用1000ml分液漏斗を取り付け、温水槽にセットし、蒸留水500g、重合性界面活性剤〔アデカ社製、「アデカリアソープSE−10N」〕50gおよび過硫酸アンモニウム3gを仕込んで、窒素ガスを導入しながら、内温を50℃まで昇温した。
この調製液を上記分液漏斗から温度50℃付近に保った上記フラスコ内に撹拌下で3時間にわたって添加し、乳化重合を行った。さらに5時間熟成して重合を終了し、水性インク用着色樹脂微粒子の分散液を得た。
上記実施例1において、(B)成分としてアクリル酸n−ブチル150gを用いた以外は、上記実施例1と同様にして、水性インク用着色樹脂微粒子の分散液を得た。
上記実施例1において、(B)成分としてメタクリル酸ラウリル150gを用いた以外は、上記実施例1と同様にして、水性インク用着色樹脂微粒子の分散液を得た。
上記実施例1において、(B)成分としてアクリル酸ミリスチル150gを用いた以外は、上記実施例1と同様にして、水性インク用着色樹脂微粒子の分散液を得た。
上記実施例1において、(B)成分としてメタクリル酸シクロヘキシル150gを用いた以外は、上記実施例1と同様にして、水性インク用着色樹脂微粒子の分散液を得た。
上記実施例1において、(A)成分としてコハク酸−2−メタクリロイルオキシエチル〔三菱レイヨン(株)製、アクリルエステルSA、水への溶解度:1.86質量%〕200gを用いた以外は、上記実施例1と同様にして、水性インク用着色樹脂微粒子の分散液を得た。
上記実施例6において、(B)成分としてアクリル酸ミリスチル150gを用いた以外は、上記実施例6と同様にして、水性インク用着色樹脂微粒子の分散液を得た。
上記実施例6において、(B)成分としてメタクリル酸シクロヘキシル150gを用いた以外は、上記実施例6と同様にして、水性インク用着色樹脂微粒子の分散液を得た。
上記実施例2において、(A)成分としてヘキサヒドロフタル酸−2−メタクリロイルオキシエチル〔三菱レイヨン(株)製、アクリルエステルHH、水への溶解度:3.40質量%〕200gを用いた以外は、上記実施例2と同様にして、水性インク用着色樹脂微粒子の分散液を得た。
上記実施例9において、(B)成分としてメタクリル酸シクロヘキシル150gを用いた以外は、上記実施例9と同様にして、水性インク用着色樹脂微粒子の分散液を得た。
上記実施例3において、(A)成分としてマレイン酸−2−メタクリロイルオキシエチル〔三菱レイヨン(株)製、アクリルエステルML、水への溶解度:9.17質量%〕150gを用いた以外は、上記実施例3と同様にして、水性インク用着色樹脂微粒子の分散液を得た。
上記実施例1において、水溶性塩基性染料〔保土谷化学工業社製、「AIZEN CATHILON RED BLH 200%」〕40gに代え、油溶性染料として、オリエント化学工業社製・VALIFAST BLACK 3830を用いて、上記実施例1と同様にして水性インク用着色樹脂微粒子の分散液を得た。
上記実施例1において、水溶性塩基性染料〔保土谷化学工業社製、「AIZEN CATHILON RED BLH 200%」〕40gを添加せず、重合後に該水溶性塩基性染料を添加して、水性インク用着色樹脂微粒子の分散液を得た。
2リットルのフラスコに、撹拌機、還流冷却器、温度計、窒素ガス導入管、モノマー投入用1000ml分液漏斗を取り付け、温水槽にセットし、蒸留水420g、重合性界面活性剤〔アデカ社製、「アデカリアソープSE−10N」〕50gおよび過硫酸アンモニウム3gを仕込んで、窒素ガスを導入しながら、内温を50℃まで昇温した。
この調製液を上記分液漏斗から温度50℃付近に保った上記フラスコ内に撹拌下で3時間にわたって添加し、乳化重合を行った。さらに5時間熟成して重合を終了し、水性インク用着色微粒子の分散液を得た。
上記実施例14において、水溶性塩基性染料〔保土谷化学工業(株)製、「AIZEN CATHILON RED BLH 200%」〕40gに代え、油溶性染料として、オリエント化学工業(株)製VALIFAST BLACK 3830を用いて、上記実施例14と同様にして水性インク用着色微粒子の分散液を得た。
上記実施例14において、ジシクロペンタニルメタクリレートに代え、ジシクロペンタニルアクリレートを用いて、上記実施例14と同様にして水性インク用着色微粒子の分散液を得た。
上記実施例16において、水溶性塩基性染料〔保土谷化学工業(株)製、「AIZEN CATHILON RED BLH 200%」〕40gに代え、油溶性染料として、オリエント化学工業(株)製VALIFAST BLACK 3830を用いて、上記実施例14と同様にして水性インク用着色微粒子の分散液を得た。
上記実施例1において、(B)成分としてメタクリル酸メチル150gを用いた以外は、上記実施例1と同様にして、水性インク用着色樹脂微粒子の分散液を得た。
上記実施例6において、(B)成分としてメタクリル酸メチル150gを用いた以外は、上記実施例6と同様にして、水性インク用着色樹脂微粒子の分散液を得た。
上記実施例9において、(B)成分としてメタクリル酸メチル150gを用いた以外は、上記実施例9と同様にして、水性インク用着色樹脂微粒子の分散液を得た。
上記実施例11において、(B)成分としてメタクリル酸メチル150gを用いた以外は、上記実施例11と同様にして、水性インク用着色樹脂微粒子の分散液を得た。
上記実施例1〜17及び比較例1〜4で得られた各水性インク用着色樹脂微粒子の分散液を用いて下記に示す配合処方にしたがって、常法により各筆記具用水性インク組成物を調製した。
各水性インク用着色樹脂微粒子の分散液は、平均粒子径は0.05〜0.30μmの範囲であり、樹脂固形分も10〜50質量%の範囲内であった。
(配合組成)
各水性インク用着色樹脂微粒子の分散液 50質量%
pH調整剤(トリエタノールアミン) 1質量%
水溶性有機溶剤(エチレングリコール) 5質量%
イオン交換水 44質量%
下記表1に実施例1〜17及び比較例1〜4の各評価結果を示す。
マーキングペン〔三菱鉛筆株式会社製、商品名:プロパス・ウインド PUS−102T、ペン先、太:PE樹脂、細:PET繊維〕に上記実施例1〜17及び比較例1〜4で製造した各インク組成物を装填してマーキングペンを作製した。
上記で得た実施例1〜17及び比較例1〜4で調製した各インク組成物をガラス製バイアル瓶に充填し蓋を閉め、50℃の環境下に保存し、一定期間後に、バイアル瓶内のインクに凝集や沈降が見られない期間を「安定性が維持されている期間」とし、下記評価基準で評価した。
評価基準:
◎:3ヶ月以上
○:1ヶ月以上3ヶ月未満
△:2週間以上1ヶ月未満
×:2週間未満
上記で得た実施例1〜17及び比較例1〜4で製造した各インク組成物を装填してマーキングペンを用いて、筆記用紙及び教科書の無地部(諸説日本史・山川出版・2013年発行版、以下同様)に手書きで長さ約25cmの線を描いた。一定時間ごとに筆記線直角方向に指サック(コクヨ株式会社製、事務用指サック・メク−2)を装着した指で軽く擦り、筆記線が擦りとられたり延びたりしなくなった最短の時間を「筆記線の乾燥時間」とし、下記評価基準で評価した。
評価基準:
◎: 3秒以内
○: 5秒以内
△:10秒以内
×:20秒未満
××:20秒以上
上記で得た実施例1〜17及び比較例1〜4で調製した各分散液をガラス製シャーレに充填し、元の重量の30%となるまで水分を揮発させ、揮発前後の分散液(25℃)の剪断速度191.5sec-1における粘度をViscometer TV-25(東機産業社製)で測定した。
これに対して、本発明の範囲外となる比較例1〜4では、本発明の効果を発揮できないことが判る。
Claims (5)
- 少なくとも、酸性官能基として水への溶解度が10質量%以下のカルボキシル基含有ビニルモノマー(A)と、アクリル酸又はメタクリル酸と炭素数2〜18の直鎖若しくは環状アルコールとのエステルモノマー(B)と、塩基性染料又は油溶性染料とで構成される着色樹脂微粒子が水に分散されている水性インク用着色樹脂微粒子の分散液と、水溶性有機溶媒と、水とを含有することを特徴とする筆記具用水性インク組成物。
- 前記水性インク用着色樹脂微粒子を構成するポリマー成分のうち、前記カルボキシル基含有ビニルモノマー(A)と、前記エステルモノマー(B)の合計含有量が60質量%以上であることを特徴とする請求項1記載の筆記具用水性インク組成物。
- 前記カルボキシル基含有ビニルモノマー(A)の含有量が、40質量%以上であり、前記エステルモノマー(B)の含有量が、20質量%以上であることを特徴とする請求項2記載の筆記具用水性インク組成物。
- 更に、ジシクロペンタ(テ)ニル(メタ)アクリレートモノマー(C)を有することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項記載の筆記具用水性インク組成物。
- 前記水性インク用着色樹脂微粒子を構成するポリマー成分のうち、前記ジシクロペンタ(テ)ニル(メタ)アクリレートモノマー(C)の含有量が1〜25質量%であることを特徴とする請求項4記載の筆記具用水性インク組成物。
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