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JP6548750B2 - 油展ゴム、ゴム組成物および油展ゴムを製造する方法 - Google Patents

油展ゴム、ゴム組成物および油展ゴムを製造する方法 Download PDF

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JP6548750B2 JP2017563911A JP2017563911A JP6548750B2 JP 6548750 B2 JP6548750 B2 JP 6548750B2 JP 2017563911 A JP2017563911 A JP 2017563911A JP 2017563911 A JP2017563911 A JP 2017563911A JP 6548750 B2 JP6548750 B2 JP 6548750B2
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Description

本発明は、一般に油展ゴムおよび油展ゴムを製造する方法に関する。また、本発明は、ゴム組成物およびゴム組成物を含有するタイヤまたは靴底に関する。
ゴム組成物の物理的特性を向上させるために広範囲の研究がなされている。そのような研究の例としては、米国特許出願公開第2009/0176910号明細書、特許第4335557号明細書、国際公開第2008/044722号、韓国公開特許第2011−073060号、米国特許出願公開第2012/0065324号明細書、米国特許出願公開第2008/0097023号明細書、米国特許出願公開第2011/0112215号明細書、欧州特許出願公開第2072280号明細書などの特許文献に記載されたものが挙げられる。しかしながら、可能な限り高い特性を達成するための更なる研究が今も続いている。
本発明の目的は、物理的特性の向上を示す油展ゴムおよびゴム組成物を提供することである。
本発明者らは、特定の処方でヤシ油を使用すると、ヤシ油を含有するゴム組成物が耐摩耗性や、反発、圧縮永久ひずみなどの弾性特性など、物理的特性を向上させることができることを予期せず発見した。
本発明の第1の局面によれば、加硫性ゴム成分と、0.05質量%以上の遊離脂肪酸含有量を有するヤシ油とを含んだ油展ゴムが提供された。
本発明の第2の局面によれば、第1の局面にかかる油展ゴムを含み、加硫性ゴム以外のジエン系ゴムと、ゴム補強剤とをさらに含んだゴム組成物が提供された。
本発明の第3の局面によれば、加硫性ゴム成分と、0.05質量%以上の遊離脂肪酸含有量を有するヤシ油と、加硫性ゴム以外のジエン系ゴムと、ゴム補強剤とを含んだゴム組成物が提供された。
本発明の第4の局面によれば、第2の局面にかかるゴム組成物を含んだタイヤが提供された。
本発明の第5の局面によれば、第2の局面にかかるゴム組成物を含んだ靴底が提供された。
本発明の第6の局面によれば、加硫性ゴム成分と0.05質量%以上の遊離脂肪酸含有量を有するヤシ油とを混合する工程を備えた、油展ゴムを製造する方法が提供された。
図1はペイン効果に関する測定結果の一例を示す。 図2は加工性に関する測定結果の一例を示す。 図3は加工性に関する測定結果の一例を示す。 図4は加工性に関する測定結果の別の例を示す。 図5は加工性に関する測定結果のさらに別の例を示す。
上述したように、本発明の一局面にかかる油展ゴムは、加硫性ゴム成分と、0.05質量%以上の遊離脂肪酸含有量を有するヤシ油とを含んでいる。
いかなる加硫性ゴム成分であっても油展ゴムに使用することができる。加硫性ゴムの例としては、ポリブタジエンおよびそれらの誘導体が挙げられる。好ましくは、1,4−シス−ポリブタジエンが使用される。スチレンブタジエンゴム(SBR)および天然ゴム(NR)も好ましく使用することができる。
例えば、加硫性ゴムは以下の特性を有するポリブタジエンゴムであってもよい。
ムーニー粘度(ML1+4、100℃)は、好ましくは29ないし90の範囲であり、より好ましくは40ないし85であり、さらに好ましくは43ないし80の範囲である。上記の範囲より高いムーニー粘度は混合加工性を低下させるおそれがあり、一方、上記の範囲より低いムーニー粘度は、耐摩耗性を望ましくなく低下させてコールドフロー問題を起こすおそれがある。
分子量分布[重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)]は、1.8ないし4.5 の範囲であり、より好ましくは2.0ないし3.0の範囲である。上記の範囲より大きい分子量分布は耐摩耗性を低下させるおそれがあり、一方、上記の範囲より小さい分子量分布は圧延加工性を望ましくなく低下させるおそれがある。
重量平均分子量(Mw)は、好ましくは400,000ないし1,200,000の範囲、より好ましくは500,000ないし1,000,000の範囲であり、さらに好ましくは550,000ないし850,000の範囲である。上記の範囲より大きい重量平均分子量は圧延加工性を低下させるおそれがあり、一方、上記の範囲より小さい重量平均分子量は耐摩耗性を望ましくなく低下させるおそれがある。
数平均分子量(Mn)は、好ましくは120,000ないし600,000の範囲、より好ましくは150,000ないし500,000の範囲で、さらに好ましくは200,000ないし400,000の範囲である。上記の範囲より大きい数平均分子量は圧延加工性を低下させるおそれがあり、一方、上記の範囲より小さい数平均分子量は耐摩耗性を望ましくなく低下させるおそれがある。
ムーニー粘度の速度依存性指数(n値)は2.0ないし3.0の範囲であり、好ましくは2.4ないし2.9の範囲、より好ましくは2.4ないし2.8の範囲である。2.3より小さいn値は充填剤の化合物に混入される能力を悪化させ、一方、3.0より大きいn値は反発弾性率を望ましくなく低下させる。
n値指数はポリブタジエンにおける分岐度と分子量分布から決定され、ムーニー粘度と相関性がない。ポリブタジエンの分岐度または分子量分布が大きいほど、n値指数が増大し、一方、分岐度または分子量分布が小さいほど、n値指数が減少する。
分子量分布を最適化させる必要があるために、n値の範囲が操作され、以下の二段階で変更されてもよい。最初に、ブタジエン重合段階において、より小さいn値とそれぞれ異なる分子量を有する数種類のポリブタジエンを重合する。次に、それぞれ異なる分子量を有する数種類のポリブタジエンを混合して、分子量分布を広げ、ポリブタジエンのn値指数を適切な範囲内に調整する。重合段階でのn値指数は、助触媒の働きをする有機アルミニウム化合物と水との混合モル比で調整することができる。要するに、一定量の有機アルミニウム化合物に対して加えられる水の量を増加させると、混合モル比が低下し、混合モル比が小さくなるほど、n値が小さくなる傾向がある。重合段階において助触媒の働きをする有機アルミニウム化合物の水に対する混合モル比は、好ましくは2.0以下、特に好ましくは1.0ないし1.8である。2.0以上の混合モル比はn値指数を過大にする一方、1.0未満の混合モル比は重合活性を望ましくないほど極めて低下させるおそれがある。
5%トルエン溶液の粘度(Tcp)とムーニー粘度(ML)との比(Tcp/ML)は、好ましくは2.0ないし4.0の範囲、より好ましくは2.5ないし3.0の範囲である。
上記の範囲より高いTcp/ML比はゴムのコールドフロー特性を増大させる一方、上記の範囲より低いTcp/ML比は耐摩耗性を望ましくなく低下させる。
シス−1,4含有量は、好ましくは95%以上、より好ましくは97%以上、特に好ましくは98%以上である。上記より低いシス−1,4含有量は耐摩耗性を望ましくなく低下させる。
上記ポリブタジエンはコバルト系触媒の存在下で製造することができる。コバルト系触媒組成物の一例は、(A)コバルト化合物、(B)ハロゲン含有有機アルミニウム化合物および(C)水を含んでいる。
コバルト化合物としては、好ましくはコバルトの塩および錯体を使用する。特に望ましい例としては、塩化コバルト、臭化コバルト、硝酸コバルト、オクチル酸(エチルヘキサン酸)コバルト、ナフテン酸コバルト、酢酸コバルト、マロン酸コバルトなどのコバルト塩、ビスアセチルアセトナトコバルトやトリスアセチルアセトナトコバルト、アセト酢酸エチルエステルコバルト、コバルト塩のピリジン錯体またはピコリン錯体などの有機塩基性錯体、エチルアルコール錯体などが挙げられる。
ハロゲン含有有機アルミニウムの例としては、塩化トリアルキルアルミニウムまたはジアルキルアルミニウム、臭化ジアルキルアルミニウム、セスキ塩化アルキルアルミニウム、セスキ臭化アルキルアルミニウム、二塩化アルキルアルミニウムなどが挙げられる。
具体的な化合物の例としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、トリデシルアルミニウムなどのトリアルキルアルミニウムが挙げられる。
ハロゲン含有有機アルミニウムの例として、さらに、塩化ジメチルアルミニウム、塩化ジエチルアルミニウムなどのジアルキルアルミニウム塩化物、塩化セスキエチルアルミニウム、二塩化エチルアルミニウムなどの有機アルミニウムハロゲン化物、水素化ジエチルアルミニウム、水素化ジイソブチルアルミニウム、水素化セスキエチルアルミニウムなどの水素化有機アルミニウム化合物などが挙げられる。有機アルミニウム化合物は2種類以上の組み合わせで使用されてもよい。
成分(A)と成分(B)との間のモル比(B)/(A)は、好ましくは0.1ないし5000、より好ましくは1ないし2000である。
成分(B)と成分(C)との間のモル比(B)/(C)は、好ましくは0.7ないし5、より好ましくは0.8ないし4、特に好ましくは1ないし3である。
ブタジエンモノマー以外に、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2−エチル−1,3−ブタジエン、2,3−ジメチルブタジエン、2−メチルペンタジエン、4−メチルペンタジエン、2,4−ヘキサジエンなどの共役ジエン、エチレン、プロピレン、ブテン−1、ブテン−2、イソブテン、ペンテン−1,4−メチルペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1などの非環状モノオレフィン、シクロペンテン、シクロヘキセン、ノルボルネンなどの環状モノオレフィン、および/または、スチレン、α−メチルスチレンなどの芳香族ビニル化合物、およびジシクロペンタジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、1,5−ヘキサジエンなどの非共役ジオレフィンを少量含有していてもよい。
重合方法は特に限定されない。例えば、重合溶媒として1,3−ブタジエンなどの共役ジエン化合物モノマーを使用した塊状重合や、溶液重合が適用可能である。溶液重合における溶媒の例としては、トルエン、ベンゼン、キシレンなどの芳香族炭化水素、ノルマルヘキサン、ブタン、ヘプタン、ペンタンなどの脂肪族炭化水素、シクロペンタン、シクロヘキサンなどの脂環式炭化水素、上記オレフィン化合物、シス−2−ブテン、トランス−2−ブテンなどのオレフィン系炭化水素、ミネラルスピリット、ソルベントナフサ、灯油などの炭化水素系溶媒、塩化メチレンなどのハロゲン化炭化水素系溶媒が挙げられる。
上記の溶媒の中でも、トルエン、シクロヘキサン、シス−2−ブテンとトランス−2−ブテンとの混合物が適切に使用される。
重合温度は、好ましくは−30℃から150℃の範囲、特に好ましくは30℃から100℃の範囲である。重合時間は、好ましくは1分から12時間の範囲、特に好ましくは5分から5時間の範囲である。
一定時間の重合の後、重合容器の内部が必要に応じて減圧され、その後、洗浄乾燥工程などの後処理がなされる。
油展ゴム用に使用されるヤシ油は、0.05質量%以上の遊離脂肪酸含有量を有する。遊離脂肪酸含有量は、本明細書では、AOAC(2012)940.28による検査方法によって測定された値であると定義される。具体的には、各ヤシ油試料は室温で測定される。この方法では、三角フラスコで5.0グラムの各油試料を調製する。その後、25mlのイソプロピルアルコールまたはエタノールを加え、油試料と均質に混合する。その後、滴定指示薬として5、6滴のフェノールフタレインを加える。混合物の色がピンクに変化するまで、油溶液を0.1NのNaOH溶液で滴定する。遊離脂肪酸の含有量(%FFA)は以下のようにして算出される。
計算

但し、
A=NaOH溶液の滴定量(ml)
B=NaOH溶液の濃度(mol/リットル)
C=脂肪酸の分子量(g/mol)
D=油試料の重量(g)
本発明者らは、0.05質量%以上の遊離脂肪酸含有量を有するヤシ油を使用することで、ゴム組成物の物理的特性を向上できることを発見した。以下に詳細に述べるように、ゴムに0.05質量%以上の遊離脂肪酸含有量を有するヤシ油を使用することで、ゴム組成物のバランスのよい物理的特性が達成可能になることが分かった。
遊離脂肪酸含有量は、好ましくは30質量%以下、より好ましくは18質量%以下である。これらの場合、ゴム組成物のさらにバランスのよい物理的特性を達成することができる。
また、遊離脂肪酸含有量は、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは2ないし18質量%の範囲、さらに好ましくは3ないし12質量%の範囲、さらにより好ましくは5ないし9質量%である。そのような条件により、ゴムの物理的特性が向上する。
ヤシ油のヨウ素価は任意である。しかしながら、ヤシ油のヨウ素価は10以上に設定されることが好ましい。この場合、ゴム組成物の物理的特性をさらに向上させることができる。ヨウ素価は、本書では、AOAC(2012)993.20による検査方法によって測定された値であると定義される。具体的には、各ヤシ油試料は室温で測定される。500ml三角フラスコで3.0グラムの各油試料を調製する(各試料群と一緒に行なう少なくとも2つの空試験試料も同様に調製するべきである)。その後、シクロヘキサン−酢酸溶媒15mlを加え、各油試料で完全に溶解する。その後、検査試料を含むフラスコ、ストッパフラスコにウィイス溶液を分注し、ぐるぐる回して混合させる。直ちにタイマーを半時間に設定し、フラスコを反応の継続時間中25℃±5℃で暗所に貯蔵する。その後、試料フラスコを暗所環境から取り出す。その後、試料フラスコにヨウ素カリウム溶液20mlを加え、混合する。水150mlを加え、試料を一定で激しい振とうまたは機械的撹拌にかけながら0.1mol/Lの標準Na溶液で徐々に滴定する。試料の黄色がほぼ消失してしまうまで滴定を継続する。フラスコにでんぷん指示薬溶液1ないし2mlを加え、青色がちょうど消失してしまうまで滴定を継続する。ヨウ素価(IV)は以下のようにして算出される。
計算
但し、
B=空試料の滴定量(ml)
S=検査試料の滴定量(ml)
M=Na溶液のモル濃度
W=油試料の重量(g)
ヤシ油の含有量は、好ましくは0.1ないし80phrの範囲、より好ましくは10ないし40phrの範囲、さらに好ましくは21.5ないし37.5phrの範囲である。これらの場合、油展ゴムの粘度が最適化されて油展ゴムおよびゴム組成物の生産性をより高めることができ、ゴム組成物の物理的特性を向上させ、さらに最適化させることができる。
0.05質量%以上の遊離脂肪酸含有量を有するヤシ油は天然のヤシ油として得ることができる。あるいは、そのようなヤシ油は、天然のヤシ油を精製し、それにラウリン酸などの脂肪酸を添加することによって得ることができる。また、そのようなヤシ油は、粗製油を加熱して冷まし、透明部分(精製ヤシ油)と不透明部分(脂肪酸量がより高い油)とに分離することによっても得ることができる。粗製油を使用した場合、油展ゴムまたはゴム組成物のコストを低減させることができるであろう。添加脂肪酸を含んだ精製油または上記のように不透明部分として得られた油を使用した場合は、ヤシ油および油展ゴムまたはゴム組成物の物理的特性をより安定させることができるであろう。上記粗製油の精製は化学的または物理的に行うことができる。
油展ゴムは、例えば、加硫性ゴム成分と0.05質量%以上の遊離脂肪酸含有量を有するヤシ油とを混合することによって製造することができる。
油展ゴムは固相合成によって得ることができる。すなわち、上記混合工程は溶媒を加えずに行うことができる。例えば、油展ゴムは以下のようにして得ることができる。最初に、ジエンゴムをバンバリーミキサー、混錬機、2本ロールミルまたは押出機(シングルスクリューまたはツインスクリュー)などの混合装置により、およそ1分間90℃以下で素練りする。その後、ヤシ油を必要量の遊離脂肪酸とともに素練りゴム中に十分に分散させるために3分間加える。このようにして、ヤシ油で油展したポリブタジエンゴムを製造することができる。
油展ゴムは液相合成によっても得ることができる。例えば、油展ゴムは、(1)混合工程を行なう前に、溶媒に加硫性ゴム成分を溶解させ、(2)溶解された加硫性ゴム成分を混合工程で使用することによって製造することができる。既に述べたように、この方法は固相合成と比較して大量生産を容易にするであろう。加硫性ゴム成分を溶解させる溶媒の例としては、ノルマルヘキサンなどの脂肪族アルカン、シクロヘキサンなどのシクロアルカン、トルエン、ベンゼン、スチレンなどの芳香族溶媒が挙げられる。これらの溶媒の中でも、シクロヘキサンなどのシクロアルカンが溶媒として最も好ましく使用される。
例えば、油展ゴムは、以下の手順のようにして液相合成によって得ることができる。1,4−シス−ポリブタジエンゴム100グラムをシクロヘキサンに室温で2時間ないし4時間溶解させる。ゴム溶液に、必要量の遊離脂肪酸を含んだヤシ油を加える。ヤシ油は、30分以内にゴム溶液に均質に混合される。ヤシ油で油展したポリブタジエンゴム溶液を真空オーブン内において100℃で1時間乾燥させる。このようにして、ヤシ油で油展したポリブタジエンゴムを製造することができる。
また、油展ゴムは、以下の手順のように、上述したコバルト系触媒の存在下での1,4−シス−ポリブタジエンゴムの重合の後にも得ることができる。ポリブタジエン重合は、ムーニー粘度、分子量、分子量分布(MWD)、溶液粘度(T−cp)などのポリマー特性の要求仕様に従って行われる。滞留時間の後、若干の量の水と酸化防止剤を加えることによって重合反応を終了させる。その後、ゴム溶液に、必要量の遊離脂肪酸を含んだヤシ油を加える。ヤシ油は、脱溶媒・乾燥プロセスの30分前以内にゴム溶液に均質に混合される。ヤシ油で油展したポリブタジエンゴム溶液を真空オーブン内において100℃で1時間乾燥させる。このようにして、ヤシ油で油展したポリブタジエンゴムを製造することができる。
本発明の一局面にかかるゴム組成物は、上記油展ゴムを含有している。このようなゴム組成物は、耐摩耗性や、反発、圧縮永久ひずみなどの弾性特性など、物理的特性の向上を示すことが分かった。油展ゴムの含有量は、1ないし100phr、好ましくは10ないし80phr、より好ましくは30ないし70phrの範囲であってもよい。
ゴム組成物は加硫性ゴム以外のジエン系ゴムをさらに含有している。加硫性ゴム以外のジエン系ゴムの例としては、ブタジエンゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、およびそれらの混合物などが挙げられる。その他の例として、高シスのポリブタジエンゴム、低シスのポリブタジエンゴム、乳化重合スチレンブタジエンゴムまたは溶液重合スチレンブタジエンゴム(SBR)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、ニトリルゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)、クロロプレンゴム(CR)、およびそれらの混合物などが挙げられる。これらのゴムの誘導体、例えば、スズ化合物で変性したポリブタジエンゴム、またはエポキシ変性、シラン変性またはマレイン酸変性の上記ゴムも、単独または2種類以上の組み合わせで使用されてもよい。加硫性ゴム以外のジエン系ゴムの含有量は、1ないし100phr、好ましくは10ないし80phr、より好ましくは30ないし70phrの範囲であってもよい。
ゴム組成物はゴム補強剤をさらに含有している。ゴム補強剤の例としては、シリカ、カーボンブラック、およびそれらの混合物が挙げられる。その他の例としては、様々な種類のカーボンブラックおよびホワイトカーボン、カーボンナノチューブ、粘土、滑石、活性炭酸カルシウム、超微粒ケイ酸マグネシウムなどの無機補強剤や、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ハイスチレン樹脂、フェノール樹脂、リグニン、変性メラミン樹脂、クマロン−インデン樹脂、石油樹脂などの有機補強剤が挙げられる。特に好ましい例としては、粒径が90nm以下、フタル酸ジブチル(DBP)油吸収量が70ml/100g以上のカーボンブラック、例えば、FEF、FF、GPF、SAF、ISAF、SRF、HAFが挙げられる。ゴム補強剤の含有量は、5ないし100phr、好ましくは10ないし80phr、より好ましくは25ないし75phrの範囲であってもよい。ゴム補強剤は、最も好ましくはシリカおよび/またはカーボンブラックを含有している。
本発明のゴム組成物は、必要に応じて、ゴム産業分野で一般に使用されている、加硫剤、加硫促進剤、酸化防止剤、充填剤、ゴムプロセス油、酸化亜鉛、ステアリン酸などの配合剤をさらに練り込ませていてもよい。
加硫剤の例としては、公知の加硫剤、例えば、硫黄、有機過酸化物、樹脂性加硫剤、酸化マグネシウムなどの金属酸化物が挙げられる。
加硫促進剤の例としては、公知の加硫促進剤、例えば、アルデヒド、アンモニア、アミン、グアニジン、チオ尿素、チアゾール、チウラム、ジチオカルバミン酸塩、キサントゲン酸塩が挙げられる。
酸化防止剤の例としては、アミン−ケトン系、イミダゾール系、アミン系、フェノール系、硫黄系、リン系などが挙げられる。
充填剤の例としては、炭酸カルシウム、塩基性炭酸マグネシウム、粘土、リサージ、珪藻土などの無機充填剤や、再生ゴム、粉末ゴムなどの有機充填剤が挙げられる。
ゴムプロセス油の例としては、芳香族系、ナフテン系、パラフィン系などが挙げられ、それらのいずれが使用されてもよい。
ゴム組成物は、油展ゴムにすでに添加されているヤシ油に加えて、ヤシ油をさらに含有することができる。ゴム組成物にさらに添加して含有可能なヤシ油は、0.05質量%以上の遊離脂肪酸含有量、または0.05質量%未満の遊離脂肪酸含有量を有していてもよい。これにより、例えば、ゴム組成物の粘度を適切に調整することができる。
別の実施形態では、本発明の一局面にかかるゴム組成物は、加硫性ゴム成分と、0.05質量%以上の遊離脂肪酸含有量を有するヤシ油と、加硫性ゴム以外のジエン系ゴムと、ゴム補強剤を含有している。ゴム組成物は、必要に応じて、ゴム産業分野で一般に使用されている、加硫剤、加硫促進剤、酸化防止剤、充填剤、ゴムプロセス油、酸化亜鉛、ステアリン酸などの配合剤をさらに含有することができる。これらの成分の具体的な例は上記と同じである。このような実施形態も、耐摩耗性や、反発、圧縮永久ひずみなどの弾性特性など、物理的特性の向上をもたらすことができる。
上記のゴム組成物はタイヤ用途に使用することができる。上記のゴム組成物を含有したタイヤは、耐摩耗性、ウェットスキッドおよびアイススキッド抵抗、反発および圧縮永久ひずみを含む弾性特性などの特性において素晴らしい性能を示すことが分かった。
上記のゴム組成物は靴底用途にも使用することができる。上記のゴム組成物を含有した靴底は、耐摩耗性、ウェットスキッド抵抗、反発および圧縮永久ひずみを含む弾性特性などの特性において素晴らしい性能を示すことがわかった。
1.ヤシ油で油展したポリブタジエンゴムの調製
油展ゴムを以下のようにして液相合成によって得た。1,4−シス−ポリブタジエンゴム100グラムをシクロヘキサンに室温で2時間ないし4時間溶解させた。ゴム溶液に、必要量の遊離脂肪酸を含んだヤシ油を加えた。ヤシ油は、30分以内にゴム溶液に均質に混合された。ヤシ油で油展したポリブタジエンゴム溶液を真空オーブン内において100℃で1時間乾燥させた。このようにして、ヤシ油で油展したポリブタジエンゴムを製造した。
2.ゴム組成物の調製
2−1.非生産的混合(一次化合物)
非生産的混合の間、加硫剤と促進剤以外のすべての成分をバンバリーミキサーなどの標準ミキサー中で90℃の初期温度で6分以内の混合時間混合した。最初に、ジエン重合体の混合物のすべてをバンバリーミキサー中で30秒間混合した。その後、充填剤の半分、特にシリカおよびシランカップリング剤をミキサー中に加えた。混合プロセスの1分30秒の時点で、充填剤のもう半分と他のゴム化合物成分をミキサー中に加えた。その後、2分30秒後に、ミキサーチャンバー内に捕捉された残留充填剤を洗浄するために、チャンバーのラムを開放した。混合プロセスは6分間行われた。混合温度が145℃に達すると、ミキサーのローター速度が低下した。破砕間隔が2mmに設定された二本ロールミルミキサーを用いて、混合化合物を55ないし65℃の好ましい温度範囲で圧延した。上記のようにして得られた化合物シートの試料のムーニー粘度を測定した。
2−2.生産的混合(二次化合物)
上記非生産的混合により得られた一次化合物のシートを、2本の標準ローラーを使用して、加硫剤、最も好ましくは硫黄と、加硫促進剤とともに、55ないし65℃の好ましい温度範囲において4分以内で混合した。生産的混合によるゴム化合物(二次化合物)をシート状に引き抜いた後、その試料をムーニー粘度(ML1+4、100℃)および160℃におけるムービングダイレオメーター(MDR)による硬化時間について測定した。
3.充填剤入り加硫ゴムの加硫および特性
生産的混合により得られた充填剤入り二次ゴム化合物を、既述のMDRで観測された硬化時間に従って160℃で成形プレスで加工した。その後、様々な試験片形状の本発明のゴム加硫物を温度掃引時の粘弾性特性、引張強さ、硬さ、比重、引裂き抵抗、反発弾性率、耐摩耗性および圧縮永久ひずみについて測定した。
本発明の加硫ゴム試験片の温度掃引時の粘弾性特性は、動的貯蔵弾性率E’、動的損失弾性率(E”)および動的貯蔵弾性率と損失弾性率との比E”/E’(タンデルタ)の結果に直接関連することができる。一般に、低温領域では、タイヤトレッドでの適用に適した優れた粘弾性特性を有するエラストマーまたはゴム材料は、積雪または凍結環境での使用時の材料のゴム状態のしるしである、氷点下温度(ガラス転移温度より高温)時においてより低い弾性率を示し、積雪または凍結環境での使用時に湿潤牽引特性がより優れていることのしるしである、氷点下温度(ガラス転移温度より高温)時においてより高いタンデルタを示すべきである。また、高温(室温以上)時のタンデルタが低いほど、ヒステリシス損失度がより低く、したがって転がり抵抗および燃費がより低いことを示すので、タイヤトレッドで使用される優れた粘弾性特性のゴム材料にとって好ましい。
4.特性評価方法
(a)ゴムの微細組織
微細組織の測定を、標準のKBR膜とCS溶液法を用いて島津製作所製IRPrestige−21でFT−IR分光分析によって行った。
(b)ゴムの分子量および分子量分布
分子量および分子量分布の測定を、2本のShodex GPC KF−805Lカラムを直列に伸ばした状態で島津製作所製CTO−20A GPCを使って、THFで40℃のカラム温度でゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によって行った。
(c)ムーニー粘度
ムーニー粘度(ML1+4、100℃)の測定をASTM D1646規格に従って行った。
(d)加硫の硬化時間
加硫の硬化時間をアルファテクノロジーズ(Alpha Technologies)社MDR2000を使って、ASTM D5289規格に従ってねじりせん断用の160℃、1.667Hzの一定周波数、弧度0.5で、ムービングダイレオメーター(MDR)で測定されたゴム化合物の90%硬化状態の時間(t90)から測定した。より具体的に言えば、以下の値を測定した。
MinT(ML)=最小トルク(単位:dN・m)
Ts1=スコーチタイム(単位:分)、すなわち、最小トルクからトルク1単位の上昇に要する時間
この数字は架橋プロセスの開始に要する時間の指標である。
Tc(10)=トルクの10%上昇までの時間または加硫の10%硬化に相当する時間
MaxT(MH)=最大トルク(単位:dN・m)
(e)ゴム加硫物の粘弾性特性
動的温度掃引分析をEPLEXOR QC25(ガボ(GABO)社、ドイツ)を使って、−80から100℃、引張モード、10Hzの一定周波数、静的ひずみ1.0%、動的ひずみ0.1%、加熱速度2℃/分で行った。
(f)ゴム加硫物の耐摩耗性特性
耐摩耗性をアクロン耐摩耗試験機を使ってBS903規格に従い、標準重量6ポンド、試料角度15°で測定した。
(g)ゴム加硫物のDIN耐摩耗性特性
DIN耐摩耗性の測定をDIN:51536規格に従って行った。
(h)ゴム加硫物の反発弾性特性
反発弾性率の測定をBS903規格第22部に従って行った。
(i)ゴム加硫物の引張特性
引張測定を標準のダイカッタータイプCを使ってASTM D412規格に従って行った。
(j)ゴム加硫物の引裂き抵抗特性
引裂き抵抗の測定をASTM D624規格に従って行った。
(k)ゴム加硫物の硬さ特性
硬さ測定をASTM D2240規格(ショアAタイプ)に従って行った。
(l)ゴム加硫物の圧縮永久ひずみ特性
圧縮永久ひずみの測定をASTM D395に従って行った。
5.実験
5−1.様々な物理的特性に対する特定の油展ゴム使用の効果
5−1−1.油展ゴムの調製および評価
調製に使用した1,4−シス−ポリブタジエンゴムは、下記の表1において「P1」として指定された、ムーニー粘度52のBR150Lである。油展ゴムP2、P3、P4、P5およびP6を上記の方法に従って合成した。さらに、比較のため、パラフィン系油を含有した油展ゴム(P7)も調製した。これらのポリマーの仕様およびムーニー粘度を下記の表1に要約する。
5−1−2.加硫前のゴム組成物(二次化合物)の調製および評価
二次化合物を上記の方法と下記の表2に記載された配合に従って調製した。表2において、Si69は(ビス[3−(トリエトキシシリル)プロピル]テトラスルフィド)を意味し、St酸はステアリン酸を意味し、AO.6Cは(N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン)を意味する。
二次化合物の仕様および物理的特性を下記の表3に要約する。
5−1−3.加硫ゴムの加硫および評価
上記の方法と下記の表4に記載された配合に従って加硫を行った。表4において、CBSは(N−シクロへキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド)を意味し、DPGは(ジフェニルグアニジン)を意味する。
加硫ゴムの物理的特性を下記の表5に要約する。
表5に示すように、物理的特性は、一般に、ヤシ油で油展したゴムを使用することで向上する。
5−2.様々な物理的特性に対する特定のヤシ油添加の効果
5−2−1.加硫前のゴム組成物(二次化合物)の調製および評価
調製に使用した加硫性ゴムはBR150Lであり、その特性を下記の表6に要約する。
二次化合物を上記の方法と下記の表7に記載された配合に従って調製した。
二次化合物の仕様および物理的特性を下記の表8に要約する。

5−2−2.加硫ゴムの加硫および評価
上記の方法と上記の表4に記載された配合に従って加硫を行った。加硫ゴムの物理的特性を下記の表9に要約する。
表9に示すように、物理的特性は、一般に、ヤシ油を成分として添加することで向上する。
5−3.様々な物理的特性に対するヤシ油のFFA含有量変化の効果
5−3−1.加硫前のゴム組成物(二次化合物)の調製および評価
調製に使用した加硫性ゴムはBR150Lであり、その特性を上記表6に要約する。二次化合物を上記の方法と下記の表10に記載された配合に従って調製した。
二次化合物の仕様および物理的特性を下記の表11に要約する。この表11において、「精製ヤシ油」は天然ヤシ油を精製することによって調製されたものであり、精製ヤシ油のFFA含有量は0.07%である。
精製ヤシ油を以下のようにして調製した。すなわち、天然ヤシ油をしばらくの時間加熱し、冷ました。そうすることによって、天然油を透明部分(低融点の食用油、すなわち精製ヤシ油)と不透明部分(高融点で脂肪酸量がより高い油)とに分離した。この透明部分を「精製ヤシ油」として使用した。
また、「(RF)」の付いた油は、遊離脂肪酸量を望ましい範囲に調整した場合もある、上記精製プロセスによって調製された不透明部分である油を意味する。一方、「(RF)」がない油は、当該実施例で使用したヤシ油が遊離脂肪酸量を望ましい範囲に調整した場合もある天然ヤシ油であることを意味する。
5−3−2.加硫ゴムの加硫および評価
上記の方法と上記の表4に記載された配合に従って加硫を行った。加硫ゴムの物理的特性を下記の表12に要約する。
表12に示すように、物理的特性は、一般に、様々なFFA含有量のヤシ油を成分として添加することで向上する。
5−4.様々な物理的特性に対する添加ヤシ油の含有量変化の効果
5−4−1.加硫前のゴム組成物(二次化合物)の調製および評価
調製に使用した加硫性ゴムはBR150Lであり、その特性を上記表6に要約する。二次化合物を上記の方法と下記の表13に記載された配合に従って調製した。
二次化合物の仕様および物理的特性を下記の表14に要約する。
5−4−2.加硫ゴムの加硫および評価
上記の方法と上記の表4に記載された配合に従って加硫を行った。加硫ゴムの物理的特性を下記の表15に要約する。
表15に示すように、物理的特性は、一般に、様々な量のヤシ油を成分として添加することで向上する。
5−5.ジエン系ゴムを変更する効果
5−5−1.加硫前のゴム組成物(二次化合物)の調製および評価
調製に使用した加硫性ゴムはBR150Lであり、その特性を上記表6に要約する。二次化合物を上記の方法と下記の表16に記載された配合に従って調製した。
二次化合物の物理的特性を下記の表17に要約する。
5−5−2.加硫ゴムの加硫および評価
上記の方法と上記の表4に記載された配合に従って加硫を行った。加硫ゴムの物理的特性を下記の表18に要約する。
表18に示すように、物理的特性は、一般に、ジエン系ゴムの種類にかかわらずヤシ油を添加することで向上する。
5−6.添加油を変更する効果
5−6−1.加硫前のゴム組成物(二次化合物)の調製および評価
調製に使用した加硫性ゴムはBR150Lであり、その特性を上記表6に要約する。二次化合物を上記の方法と下記の表19に記載された配合に従って調製した。

二次化合物の物理的特性を下記の表20に要約する。
5−6−2.加硫ゴムの加硫および評価
上記の方法と上記の表4に記載された配合に従って加硫を行った。加硫ゴムの物理的特性を下記の表21に要約する。
表21に示すように、物理的特性は、一般に、ヤシ油を添加することにより、他の添加油を使用する場合に比べて向上する。
5−7.標準カーボンブラック化合物含有ポリマーブレンドにおけるヤシ油使用の効果
5−7−1.非生産的混合(一次化合物)
非生産的混合の間、加硫剤と促進剤以外のすべての成分をバンバリーミキサーなどの標準ミキサー中で90℃の初期温度で6分以内の混合時間混合した。最初に、ジエン重合体の半分をバンバリーミキサーに入れ、その後、充填剤のすべてをミキサーに加え、その後、ジエン重合体のもう半分をミキサーに入れた。混合物のすべてをバンバリーミキサー中で3分間混合した。その後、混合プロセスの3分の時点で、残留充填剤を洗浄するため、ミキサーチャンバーのラムを開放した。混合プロセスは6分間行われた、または温度が170℃に達した。ニップ間隙6mmの標準ローラーを用いて、混合化合物を35ないし45℃の好ましい温度範囲で圧延した。化合物シートの試料を室温で1ないし24時間放置した。
その後、化合物試料のムーニー粘度を測定した。
組成を下記の表22および表23に要約するが、表22はphrで記載されており、表23はグラムで記載されている。

5−7−2.生産的混合(二次化合物)
上記非生産的混合により得られた一次化合物のシートを、標準ロールを使用して、加硫剤、最も好ましくは硫黄と、加硫促進剤とともに、35ないし45℃の好ましい温度範囲において3分以内で混合した。生産的混合によるゴム化合物(二次化合物)をシート状に引き抜いた後、その試料をムーニー粘度(ML1+4、100℃)および160℃におけるムービングダイレオメーター(MDR)による硬化時間について測定した。
結果を下記の表24に要約する。
5−7−3.充填剤入り加硫ゴムの加硫および特性
生産的混合により得られた充填剤入り二次ゴム化合物を145℃で35分間成形プレスで加工した。その後、様々な試験片形状の本発明のゴム加硫物を温度掃引時の粘弾性特性、引張強さ、硬さ、比重、引裂き抵抗、反発弾性率、耐摩耗性および圧縮永久ひずみについて測定した。
結果を下記の表25に要約する。
表25に示すように、物理的特性は、一般に、ヤシ油を使用することにより、石油を代わりに使用する場合に比べて向上する。このような変化は、天然ゴムおよび/またはSBR1502を一次化合物に使用した場合に、より劇的であることも分かった。
5−8.シリカ化合物含有ポリマーブレンドにおけるヤシ油使用の効果
5−8−1.非生産的混合(一次化合物)
非生産的混合の間、加硫剤と促進剤以外のすべての成分をバンバリーミキサーなどの標準ミキサー中で90℃の初期温度で6分以内の混合時間混合した。最初に、ジエン重合体の混合物のすべてをバンバリーミキサー中で30秒間混合した。その後、充填剤の半分、特にシリカおよびシランカップリング剤をミキサー中に加えた。混合プロセスの1分30秒の時点で、充填剤のもう半分と他のゴム化合物成分をミキサー中に加えた。その後、残留充填剤を洗浄するため、ミキサーチャンバーのラムを開放した。混合プロセスは6分間行われた。混合温度が145℃に達すると、ミキサーのローター速度が低下した。ニップ間隙2mmの標準ローラーを用いて、混合化合物を55ないし65℃の好ましい温度範囲で圧延した。化合物シートの試料のムーニー粘度を測定した。
組成を下記の表26および表27に要約するが、表26はphrで記載されており、表27はグラムで記載されている。様々なブタジエンゴムの特性を下記の表28に要約する。


5−8−2.生産的混合(二次化合物)
上記非生産的混合により得られた一次化合物のシートを、標準ロールを使用して、加硫剤、最も好ましくは硫黄と、加硫促進剤とともに、60ないし70℃の好ましい温度範囲において4分以内で混合した。生産的混合によるゴム化合物(二次化合物)をシート状に引き抜いた後、その試料をムーニー粘度(ML1+4、100℃)および160℃におけるムービングダイレオメーター(MDR)による硬化時間について測定した。
結果を下記の表29に要約する。
5−8−3.充填剤入り加硫ゴムの加硫および特性
生産的混合により得られた充填剤入り二次ゴム化合物を、既述のMDRで観測された硬化時間(t90×2)に従って150℃で成形プレスで加工した。その後、様々な試験片形状の本発明のゴム加硫物を温度掃引時の粘弾性特性、引張強さ、硬さ、比重、引裂き抵抗、反発弾性率、耐摩耗性および圧縮永久ひずみについて測定した。
結果を下記の表30に要約する。
表30に示すように、物理的特性は、一般に、ヤシ油およびヤシ油で油展したゴムを使用することにより、石油を代わりに使用する場合またはヤシ油を使用しない場合に比べて向上する。
5−8−4.ペイン効果
ゴム試験片の加硫の後に、アルファテクノロジー(Alpha Technologies)社製RPA2000を使用してペイン効果を測定した。160℃で30分間加硫プロセスを行い、その後、温度を55℃まで下げた。温度55℃、周波数1.667Hz、ひずみ0.7ないし45%の条件で、加硫ゴム試験片のペイン効果を測定した。貯蔵弾性率(G’)、損失弾性率(G”)、タンデルタ(tanδ)などのゴム化合物の特性を測定し、分析した。
結果を図1に示す。図1に示すように、C76〜C78がC75より優れた性能を示すことが分かった。また、C76がC77およびC78より優れた性能を示すことも分かった。
5−9.シリカ化合物含有SBR/BRブレンドの物理的特性に対する天然油種類の効果
節5−8と同様にして調製および分析を行った。全データを下記の表31、32、33および34に要約する。



表34に示すように、物理的特性は、一般に、ヤシ油を使用することにより、他の種類の油を代わりに使用する場合に比べて向上する。加えて、S−SBR1205化合物系は、E‐SBR化合物系よりも優れた物理的特性向上を示した。
5−10.様々なML粘度のBRマトリックスと油含有量を有するヤシ油で油展したBR(CBR)間の物理的特性の比較
節5−8と同様にして調製および分析を行った。全データを下記の表35、36、37、38および39に要約する。




表39に示すように、物理的特性は、一般に、ヤシ油を使用することにより、他の種類の油を代わりに使用する場合に比べて向上する。加えて、ヤシ油で油展したBRのBRマトリックスのML粘度が高いほうが、BRマトリックスのML粘度が低いほうよりも優れた物理的特性向上を示した。
5−11.E‐SBRと、S−SBRと、粒度の細かいシリカを使ったシリカ化合物配合に関するヤシ油で油展したBR(CBR)と他の種類のBRとの間の物理的特性の比較
節5−8と同様にして調製および分析を行った。全データを下記の表40、41、42、43および44に要約する。




表44に示すように、物理的特性は、一般に、ヤシ油で油展したBRを使用することにより、他の種類のBRを使用する場合に比べて向上する。
5−12.様々なML粘度レベルのヤシ油で油展したBR(CBR)を使用した場合の物理的特性の比較
節5−8と同様にして調製および分析を行った。全データを下記の表45、46、47、48および49に要約する。ここで、CBR50とは約50のML粘度を有するCBRを意味し、同じ法則がCBR60、CBR70およびCBR80にも当てはまる。これらのFFA含有量は21.5質量%である。




表49に示すように、物理的特性は、一般に、ヤシ油で油展したBRを使用することにより、そのムーニー粘度にかかわらず向上する。
5−13.カーボンブラック化合物を含有するトラックバスタイヤトレッド用配合物に対するヤシ油で油展したBRの効果
5−13−1.非生産的混合(一次化合物)
非生産的混合の間、加硫剤と促進剤以外のすべての成分をバンバリーミキサーなどの標準ミキサー中で90℃の初期温度で5分以内の混合時間混合した。最初に、ジエン重合体のすべてをバンバリーミキサー内に加えて1分間混合し、その後、充填剤のすべてをミキサー内に加えた。混合物のすべてをバンバリーミキサー中で2.5分間混合した。その後、混合プロセスの2.5分の時点で、残留充填剤を洗浄するため、ミキサーチャンバーのラムを開放した。混合プロセスは5分間行われた、または温度が170℃に達した。ニップ間隙2mmの標準ローラーを用いて、混合化合物を60ないし70℃の好ましい温度範囲で圧延した。化合物シートの試料を室温で1ないし24時間放置した。その後、化合物試料のムーニー粘度を測定した。
組成を下記の表50および表51に要約するが、表50はphrで記載されており、表51はグラムで記載されている。様々なブタジエンゴムの特性を下記の表52に要約する。


5−13−2.生産的混合(二次化合物)
上記非生産的混合により得られた一次化合物のシートを、標準ロールを使用して、加硫剤、最も好ましくは硫黄と、加硫促進剤とともに、60ないし70℃の好ましい温度範囲において3分以内で混合した。生産的混合によるゴム化合物(二次化合物)をシート状に引き抜いた後、その試料をムーニー粘度(ML1+4、100℃)および160℃におけるムービングダイレオメーター(MDR)による硬化時間について測定した。
結果を下記の表53に要約する。
5−13−3.充填剤入り加硫ゴムの加硫および特性
生産的混合により得られた充填剤入り二次ゴム化合物を、既述のMDRで観測された硬化時間(t90×2)に従って150℃で成形プレスで加工した。その後、様々な試験片形状の本発明のゴム加硫物を温度掃引時の粘弾性特性、引張強さ、硬さ、比重、引裂き抵抗、反発弾性率、耐摩耗性および圧縮永久ひずみについて測定した。
結果を下記の表54に要約する。
表54に示すように、物理的特性は、一般に、ヤシ油で油展したBRを使用することにより、他の種類のBRを使用する場合に比べて向上する。
5−13−4.加工性
120℃の温度で数個のせん断率を適用することによって加工性を調査する。結果を図2および図3に要約する。
図2および図3から明らかなように、ヤシ油で油展したBRを使用することにより、加工性が向上する。
5−14.シリカおよびとカーボンブラック化合物を含有するトラックバスタイヤトレッド用ハイブリッド配合物に対するヤシ油で油展したBRの効果
5−14−1.非生産的混合(一次化合物)
非生産的混合の間、加硫剤と促進剤以外のすべての成分をバンバリーミキサーなどの標準ミキサー中で90℃の初期温度で5分以内の混合時間混合した。最初に、ジエン重合体の混合物のすべてをバンバリーミキサー中で30秒間混合した。その後、充填剤の半分、特にシリカおよびシランカップリング剤をミキサー中に加えた。混合プロセスの1分30秒の時点で、充填剤のすべてと他のゴム化合物成分をミキサー中に加えた。その後、残留充填剤を洗浄するため、ミキサーチャンバーのラムを開放した。混合プロセスは5分間行われた。混合温度が145℃に達すると、ミキサーのローター速度が低下した。ニップ間隙2mmの標準ローラーを用いて、混合化合物を60ないし70℃の好ましい温度範囲で圧延した。化合物シートの試料のムーニー粘度を測定した。
組成を下記の表55および表56に要約するが、表55はphrで記載されており、表56はグラムで記載されている。様々なブタジエンゴムの特性は上記表52に要約されている。

5−14−2.生産的混合(二次化合物)
上記非生産的混合により得られた一次化合物のシートを、標準ロールを使用して、加硫剤、最も好ましくは硫黄と、加硫促進剤とともに、60ないし70℃の好ましい温度範囲において4分以内で混合した。生産的混合によるゴム化合物(二次化合物)をシート状に引き抜いた後、その試料をムーニー粘度(ML1+4、100℃)および160℃におけるムービングダイレオメーター(MDR)による硬化時間について測定した。
結果を下記の表57に要約する。
5−14−3.充填剤入り加硫ゴムの加硫および特性
生産的混合により得られた充填剤入り二次ゴム化合物を、既述のMDRで観測された硬化時間(t90×2)に従って150℃で成形プレスで加工した。その後、様々な試験片形状の本発明のゴム加硫物を温度掃引時の粘弾性特性、引張強さ、硬さ、比重、引裂き抵抗、反発弾性率、耐摩耗性および圧縮永久ひずみについて測定した。
結果を下記の表58に要約する。
表58に示すように、物理的特性は、一般に、ヤシ油で油展したBRを使用することにより、他の種類のBRを使用する場合に比べて向上する。
5−14−4.加工性
節5−13−4に記載の方法と同じ方法で加工性を調査し、その結果を図4および図5に要約する。
図4および図5から明らかなように、ヤシ油で油展したBRを使用することにより、加工性が向上する。
本発明の開示部分で述べた通り。
本発明の目的は、物理的特性を向上させた油展ゴムおよび該油展ゴムを含有するゴム組成物を提供することであり、該ゴム組成物を含有するゴムの産業、タイヤの産業または靴底の産業に適用することができる。

Claims (13)

  1. ポリブタジエンからなる加硫性ゴム成分と、
    5ないし15質量%の範囲の遊離脂肪酸含有量を有するヤシ油と、
    を含んだ油展ゴムであって、
    前記ヤシ油の含有量がゴム100部当たり21.5ないし37.5部(phr)の範囲である、油展ゴム
  2. 前記ヤシ油のヨウ素価が10以上である、請求項1に記載の油展ゴム。
  3. 前記加硫性ゴム成分が1,4−シス−ポリブタジエンである、請求項1に記載の油展ゴム。
  4. 請求項1ないしのいずれかに記載の油展ゴムを含み、
    前記加硫性ゴム以外のジエン系ゴムと、
    ゴム補強剤と、
    をさらに含んだゴム組成物。
  5. ゴムプロセス油をさらに含んだ、請求項に記載のゴム組成物。
  6. ヤシ油をさらに含んだ、請求項に記載のゴム組成物。
  7. 前記ゴム補強剤がシリカを含んでいる、請求項ないしのいずれかに記載のゴム組成物。
  8. ポリブタジエンからなる加硫性ゴム成分と、5ないし15質量%の範囲の遊離脂肪酸含有量を有するヤシ油と、前記加硫性ゴム以外のジエン系ゴムと、ゴム補強剤とを含んだゴム組成物であって、
    前記ヤシ油の含有量がゴム100部当たり21.5ないし37.5部(phr)の範囲である、ゴム組成物
  9. 請求項ないしのいずれかに記載のゴム組成物を含んだタイヤ。
  10. 請求項ないしのいずれかに記載のゴム組成物を含んだ靴底。
  11. ポリブタジエンからなる加硫性ゴム成分と5ないし15質量%の範囲の遊離脂肪酸含有量を有するヤシ油とを混合する工程を備え
    前記ヤシ油の含有量がゴム100部当たり21.5ないし37.5部(phr)の範囲となるように調製する、油展ゴムを製造する方法。
  12. 前記混合工程が溶媒を加えずに行われる、請求項11に記載の方法。
  13. 前記混合工程を行なう前に、溶媒に前記加硫性ゴム成分を溶解させる工程と、
    前記溶解された加硫性ゴム成分を前記混合工程で使用する工程と、
    をさらに備えた請求項11に記載の方法。
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