JP6544164B2 - エンジン始動方法、エンジン始動装置 - Google Patents
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Description
本発明の課題は、エンジンの始動を補助することである。
《構成》
先ず、アイドリングストップシステムの概略について説明する。
アイドリングストップ(IS)とは、交差点や渋滞等で車両が停止した際に、エンジンを自動的に停止させ、且つ発進の際に再始動させる機能であり、ノー・アイドリングやアイドル・リダクションとも呼ばれる。
図1は、アイドリングストップシステムの構成図である。
アイドリングストップシステムでは、コントローラ(ECU:Electronic Control Unit)11が各種センサからの検出値に応じて、アイドリングストップを実行する。各種センサには、例えば車輪速センサ12、マスタバック圧力センサ13、アクセルセンサ14、加速度センサ15、エンジン回転センサ16、シフトセンサ17、アイドリングストップOFFスイッチ18等が含まれる。
マスタバック圧力センサ13は、マスタバック(ブレーキブースタ)内の圧力をブレーキペダル踏力Pbとして検出する。このマスタバック圧力センサ13は、マスタバック内の圧力をダイヤフラム部で受け、このダイヤフラム部を介してピエゾ抵抗素子に生じる歪みを電気抵抗の変化として検出し、圧力に比例した電圧信号に変換してコントローラ11に出力する。コントローラ11は、入力された電圧信号からマスタバック内の圧力、つまりブレーキペダル踏力Pbを判断する。
エンジン回転センサ16は、エンジン回転数Neを検出する。このエンジン回転センサ16は、例えばセンサロータの磁力線を検出回路によって検出しており、センサロータの回転に伴う磁界の変化を電流信号に変換してコントローラ11に出力する。コントローラ11は、入力された電流信号からエンジン回転数Neを判断する。
アイドリングストップOFFスイッチ(IS−OFFスイッチ)18は、アイドリングストップシステムのキャンセル操作を検出する。このアイドリングストップOFFスイッチ18は、運転者が操作可能となるようにダッシュボード近傍に設けてあり、例えば常閉型接点の検出回路を介してキャンセル操作に応じた電圧信号をコントローラ11に出力する。コントローラ11は、入力された電圧信号からアイドリングストップ機能をキャンセルするか否かを判断する。
スタータモータ22は、例えば直巻整流子電動機からなり、出力軸のピニヨンギヤをエンジン21のリングギヤに噛合させてトルクを伝達することにより、エンジン21をクランキングする。スタータモータ22には、ピニヨンギヤを軸方向にスライドさせ、エンジン21のリングギヤに対して噛合する突出位置と噛合しない退避位置との間で進退させるソレノイドや、回転軸の回転を減速させる歯車機構等を備える。
エンジン21の動力は、サーペンタイン式のVベルト23を介してオルタネータ(ALT)24に伝達される。オルタネータ24は、Vベルト23を介して伝達された動力によって発電を行い、発電した電力は後述する電源回路へと供給される。オルタネータ24には、レギュレータが内蔵されており、このレギュレータを介して発電電圧が制御される。
アイドリングストップシステムでは、例えば下記の許可条件を全て満足するときに、アイドリングストップを許可するスタンバイ状態となる。
・IS−OFFスイッチ88が非操作状態(アイドリングストップ機能がON)
・バッテリの充電状態(SOC)が例えば70%以上
・シフトポジションがRレンジ以外
・車速Vが0km/h
・アクセルペダル開度PPOが0%
・ブレーキペダル踏力Pbが例えば0.8MPa以上
・路面勾配が例えば14%以下
・エンジン回転数Neが例えば1200rpm未満
ここでは、車輪速度VwFL〜VwRRの平均値等を車速Vとして用いる。また、加減速度に応じて路面勾配を算出している。なお、路面勾配は(垂直距離/水平距離)×100として計算してあり、例えば1Hzのローパスフィルタ処理を行っている。
・アイドリングストップ時からステアリング操作を開始
・車速Vが例えば2km/h以上
・アクセルペダル開度PPOが例えば5%以上
・PレンジからRレンジ又はDレンジへのシフト操作
・NレンジからRレンジ又はDレンジへのシフト操作
・DレンジからRレンジへのシフト操作
上記がアイドリングストップの作動概要である。
図2は、電源回路の構成図である。
電源回路31は、スタータモータ22、及び他の電装負荷25に電力を供給する回路であり、メインバッテリ32と、サブバッテリ33と、リレー34と、を備える。なお、電源回路31は、コントローラ11にも電力を供給しているものとする。
メインバッテリ32には、例えば鉛蓄電池を使用しており、正極には二酸化鉛を用い、負極には海綿状の鉛を用い、電解液には希硫酸を用いている。メインバッテリ32は、オルタネータ24の発電電力によって充電され、満充電状態での開放電圧は例えば12.7Vである。
図3は、始動切り替え処理を示すフローチャートである。
ステップS101では、エンジン21が運転停止状態にあるか否かを判定する。エンジン21が運転停止状態にあるときには、始動処理が終了していないためステップS102に移行する。一方、エンジン21が運転状態にあるときには、始動処理が終了しているためステップS106に移行する。
ステップS103では、切り替えフラグがfs=0にリセットされているか否かを判定する。切り替えフラグがfs=0にリセットされているときには、通常始動を行なうためステップS104に移行する。一方、切り替えフラグがfs=1にセットされているときには、予備始動を行なうためステップS105に移行する。
ステップS105では、後述する予備始動処理を行なってからステップS106に移行する。すなわち、サブバッテリ33から電力を供給してエンジン21のクランキングを行なう。
ステップS106では、メインバッテリ32の状態を診断する。具体的には、エンジン21の運転を停止し、その後、メインバッテリ32から供給される電力だけでエンジン21を始動できるか否か、つまり通常始動を行なえるか否かを診断する。
あるいは、メインバッテリ32から電力を供給してエンジン21の始動を行なったときのメインバッテリ32の最低電圧、及びエンジン21を始動してからのメインバッテリ32の充放電量に応じて、メインバッテリ32の状態を診断する。最低電圧は、メインバッテリ32の状態によって変化するものであり、メインバッテリ32の状態が低調であるほど、最低電圧が低くなる傾向がある。充放電量は、エンジン21を始動してからの充電量及び放電量の積算によって求めた値である。
図中の(a)は、SOCMainに応じて、メインバッテリ32の状態を診断するためのマップである。ここでは、SOCMainが予め定めた閾値th1以上であるときには通常始動を行なえると判断し、SOCMainが閾値th1未満であるときには通常始動を行なえない、つまり予備始動が必要であると判断する。閾値th1は、例えば50%である。ここでは、メインバッテリ32の充電状態に応じて、通常始動を行なえるか否かを判断しているが、これに限定されるものではない。例えば、メインバッテリ32の劣化状態で判断したり、充電状態及び劣化状態の双方で判断したりしてもよい。
ステップS108では、切り替えフラグをfs=0にリセットしてから所定のメインプログラムに復帰する。
ステップS109では、切り替えフラグをfs=1にセットしてから所定のメインプログラムに復帰する。
上記が始動切り替え処理である。
図5は、予備始動処理を示すフローチャートである。
ステップS111では、サブバッテリ33のSOCSubが予め定めた閾値th2以上であるか否かを判定する。閾値th2は例えば70%である。ここで、サブバッテリ33のSOCSubが閾値th2以上であるときには、サブバッテリ33を用いた予備始動を試せると判断してステップS112に移行する。一方、サブバッテリ33のSOCSubが閾値th2より小さいときには、サブバッテリ33を用いた予備始動を試せないと判断して、そのまま所定のメインプログラムに復帰する。ここでは、サブバッテリ33の充電状態に応じて、予備始動を試せるか否かを判断しているが、これに限定されるものではない。例えば、サブバッテリ33の劣化状態で判断したり、充電状態及び劣化状態の双方で判断したりしてもよい。
ステップS115では、リレー34を閉じることにより、サブバッテリ33を電源回路31に接続する。
続くステップS117では、予備始動処理によってエンジン21の始動に成功したか否かを判定する。エンジン21の始動に成功したときにはステップS118に移行する。一方、エンジン21の始動に失敗したときには、予備始動を断念してステップS121に移行する。
続くステップS119では、アイドリングストップ制御を無効にする。ここでは、アイドリングストップ制御を無効にしているが、これに限定されるものではなく、車両状態に応じてエンジン21を自動的に停止させるエンジン停止機能を無効する。
続くステップS120では、電圧可変制御を無効にしてから、所定のメインプログラムに復帰する。
ステップS121では、リレー34を開くことにより、サブバッテリ33を電源回路31から遮断し、そのまま所定のメインプログラムに復帰する。
上記が予備始動処理である。
次に、第1実施形態の作用について説明する。
エンジン21の始動には、メインバッテリ32となる鉛蓄電池から電力供給が行なわれるが、鉛蓄電池には、頻繁な充放電に対して耐久性が低いという特性がある。そこで、アイドリングストップにより、エンジン21を自動停止(一時停止)してから再始動するときには、鉛蓄電池と並列にサブバッテリ33となるリチウムイオン電池を接続し、これらメインバッテリ32とサブバッテリ33とで電力供給を行なう。
しかしながら、メインバッテリ32の充電状態が低下していると、エンジン21を始動できない可能性がある。そこで、エンジン21を運転している状態で、メインバッテリ32の状態を診断する(ステップS106)。すなわち、エンジン21の運転を停止し、その後、メインバッテリ32から供給される電力だけでエンジン21を始動できるか否か、つまり通常始動を行なえるか否かを診断する。
一方、通常始動を行なえないときには(ステップS107の判定が“No”)、切り替えフラグをfs=1にセットする(ステップS109)。これにより、次回、エンジン21を始動する際に、予備始動処理として、サブバッテリ33から電力を供給してエンジン21の始動を行なう。
予備始動処理では、サブバッテリ33のSOCSubが閾値th2以上であるときに(ステップ111Sの判定が“Yes”)、サブバッテリ33を電源回路31に接続する。すなわち、サブバッテリ33でエンジン21を始動可能な充電状態であるときだけ、予備始動を試みるため、予備始動の信頼性が向上する。
一方、予備始動によりエンジン21の始動に成功したときには(ステップS117の判定が“Yes”)、その旨を運転者に案内する(ステップS118)。このとき、メインバッテリ32の保守点検を早期に実施することを運転者に勧める。すなわち、メインバッテリ32だけでエンジン21を始動できないということは、メインバッテリ32に異常があることも考えられる。予備始動は、当座の間に合わせであって、応急措置のようなものであるため、メインバッテリ32の保守点検を促すことが望ましい。
また、予備始動によりエンジン21の始動に成功した後は、オルタネータ24の電圧可変制御を無効にする(ステップS120)。すなわち、メインバッテリ32の充電状態が低下しているような状況では、オルタネータ24の発電電圧を抑制するような制御を禁止する。これにより、メインバッテリ32の充電を優先的に行なうことができる。
なお、予備始動でもエンジン21の始動に失敗したときには(ステップS117の判定が“No”)、リレー34を介して電源回路31からサブバッテリ33を遮断する。これにより、ユーザによる外部電源からのジャンプスタートに備えることができる。
第1実施形態では、サブバッテリ33を用いた予備始動として、エンジン21の始動に成功したときに、アイドリングストップ制御やオルタネータ24の電圧可変制御を無効にしているが、さらに高負荷となる電装負荷の作動を禁止又は制限するようにしてもよい。例えば、エアコンやヒーター等、車両の走行性能に支障を来すことのない電装負荷の作動を禁止又は制限してもよい。これにより、メインバッテリ32のバッテリ上がりを抑制することができる。
メインバッテリ32が「主蓄電池」に対応する。サブバッテリ33が「副蓄電池」に対応する。リレー34が「副蓄電池用の開閉器」に対応する。オルタネータ24が「発電機」に対応する。アイドリングストップ制御が「エンジン停止機能」に対応する。オルタネータ24の電圧可変制御が「電圧可変機能」に対応する。ステップS106の処理が「診断部」に対応する。ステップS105(ステップS111〜S121)の処理が「予備始動部」に対応する。
次に、第1実施形態における主要部の効果を記す。
(1)第1実施形態に係るエンジン始動方法では、メインバッテリ32の状態を診断する。診断の結果、メインバッテリ32から供給される電力ではエンジン21を始動できないと判断したときには、次回、エンジン21を始動する際に、メインバッテリ32よりも充放電の繰り返しに対する耐久性が高いサブバッテリ33から電力を供給してエンジン21の始動を行なう。
このように、メインバッテリ32から供給される電力ではエンジン21を始動できないと判断したときに、サブバッテリ33から電力を供給してエンジン21の始動を行なうので、エンジン21の始動を補助することができる。
このように、最低電圧及び充放電量に応じて診断するので、メインバッテリ32の状態を、容易に、且つ正確に診断することができる。
このように、サブバッテリ33の充電状態を考慮することにより、サブバッテリ33を用いた始動の信頼性が向上する。
(4)第1実施形態に係るエンジン始動方法では、サブバッテリ33から電力を供給してエンジン21の始動を行ない、エンジン21の始動に成功したときには、その旨を運転者に通知する。
このように、サブバッテリ33を用いた始動によって成功した旨を運転者に通知することで、メインバッテリ32の保守点検を意識させることができる。
このように、アイドリングストップ機能を無効にすることで、メインバッテリ32の充電を優先的に行なうことができる。
(6)第1実施形態に係るエンジン始動方法では、サブバッテリ33から電力を供給してエンジン21の始動を行ない、エンジン21の始動に成功したときには、電圧可変機能を無効にする。
このように、電圧可変機能を無効にすることで、メインバッテリ32の充電を優先的に行なうことができる。
このように、回数制限を設けることで、サブバッテリ33を用いた始動に何度も失敗し続けることを抑制できる。
(8)第1実施形態に係るエンジン始動方法では、エンジンフードが開いているときには、サブバッテリ33から電力を供給することを禁止する。
このように、サブバッテリ33からの電力供給を禁止することで、ジャンプスタートとの干渉を防ぎ、サブバッテリ33を保護することができる。
このように、運転者の同意又は許可を取ることで、運転者の意向に沿った始動を行なうことができる。
(10)第1実施形態に係るエンジン始動方法では、エンジン停止機能を有効又は無効に切り替えるスイッチを、確認のためのスイッチとして兼用にする。
このように、既存のスイッチを活用することにより、部品点数の増加を抑制することができる。
このように、電源回路31にサブバッテリ33を接続することで、サブバッテリ33から電力を供給することができる。
(12)第1実施形態に係るエンジン始動方法では、サブバッテリ33を電源回路31に接続するか、又は電源回路31から遮断するかをリレー34によって切り替える。
このように、リレー34を用いることにより、サブバッテリ33の接続又は遮断を、容易に、且つ確実に切り替えることができる。
このように、サブバッテリ33を電源回路31から遮断することにより、ユーザによる外部電源からのジャンプスタートに備えることができる。
このように、メインバッテリ32から供給される電力ではエンジン21を始動できないと判断したときに、サブバッテリ33から電力を供給してエンジン21の始動を行なうので、エンジン21の始動を補助することができる。
《構成》
第2実施形態は、メインバッテリ32を電源回路31から遮断可能にしたものである。
図6は、第2実施形態における電源回路の構成図である。
電源回路31は、スタータモータ22、電装負荷25、及び電装負荷26に電力を供給する回路であり、メインバッテリ32と、サブバッテリ33と、リレー34と、リレー35と、を備える。
ここでは、新たに電装負荷26、及びリレー35を追加したことを除いては、前述した第1実施形態と同様であるため、共通する部分については、詳細な説明を省略する。
リレー35は、メインバッテリ32及び電装負荷26を電源回路31に対して接続するか、又は電源回路31から遮断するかを切り替える開閉器であり、コントローラ11によって制御される。リレー35は、ノーマルクローズのb接点であり、接点を閉じているときにメインバッテリ32及び電装負荷26を電源回路31に接続し、接点を開いているときにメインバッテリ32及び電装負荷26を電源回路31から遮断する。メインバッテリ32と電装負荷26とは、並列に接続されているため、メインバッテリ32及び電装負荷26を電源回路31から遮断しても、メインバッテリ32から電装負荷26に電力を供給することができる。
図7は、予備始動処理を示すフローチャートである。
ここでは、新たにステップS201〜S207の処理を追加したことを除いては、前述した第1実施形態と同様であるため、共通する部分については、詳細な説明を省略する。
ステップS114にて、運転者が予め定めた操作を行なったときに、ステップS201に移行する。
ステップS201は、リレー35を開くことにより、メインバッテリ32及び電装負荷26を電源回路31から遮断してからステップS115に移行する。
ステップS202では、リレー35を閉じることにより、メインバッテリ32及び電装負荷26を電源回路31に接続してからステップS118に移行する。
ステップS203では、運転者に始動の意志があるか否かを判定する。例えば、イグニッションをオンにしたままであるなら、運転者に始動の意志があると判断する。ここで、運転者に始動の意志があるときには、さらに予備始動を試みる必要があると判断してステップS204に移行する。一方、運転者に始動の意志がないときには、予備始動は必要ないと判断してステップS207に移行する。
続くステップS205では、再びスタータモータ22でエンジン21のクランキングを行なうことにより、メインバッテリ32及びサブバッテリ33の双方を用いた予備始動を試す。ここでは、クランキングを行なう回数に制限を設けることとし、例えば二、三回である。
ステップS207では、リレー35を閉じることにより、メインバッテリ32及び電装負荷26を電源回路31に接続してからステップS121に移行する。
上記が予備始動処理である。
次に、第2実施形態の作用について説明する。
アイドリングストップにより、エンジン21を自動停止(一時停止)してから再始動するときには、メインバッテリ32を電源回路31から遮断したうえで、サブバッテリ33を電源回路31に接続し、サブバッテリ33のみで電力供給を行なう。これにより、アイドリングストップによって、エンジン21の自動停止と再始動とが繰り返し行われるとしても、メインバッテリ32の頻繁な充放電を抑制し、早期劣化を抑制することができる。
しかしながら、切り替えフラグがfs=1にセットされているときには(ステップS101の判定が“No”)、予備始動処理として、サブバッテリ33から電力を供給してエンジン21の始動を行なう。先ずリレー35を介して電源回路31からメインバッテリ32及び電装負荷26を遮断する(ステップS201)。次いで、リレー34を介して電源回路31にサブバッテリ33を接続してから(ステップS115)、エンジン21の始動を行なう(ステップS116)。
サブバッテリ33のみを用いた予備始動により、エンジン21の始動に成功したときには(ステップS117の判定が“Yes”)、電源回路31にメインバッテリ32及び電装負荷26を接続する(ステップS202)。これにより、オルタネータ24の電力によってメインバッテリ32の充電を行なうことができる。
その他、前述した第1実施形態と共通する部分については、同様の作用効果が得られるものとし、詳細な説明は省略する。
リレー35が「主蓄電池用の開閉器」に対応する。電装負荷26が「所定の電装負荷」に対応する。ステップS201〜S207が「予備始動部」に含まれる。
《変形例》
第2実施形態では、サブバッテリ33のみを用いた予備始動として、エンジン21の始動に失敗したときに、サブバッテリ33及びメインバッテリ32の双方を用いた予備始動として、再びエンジン21の始動を試みているが、これに限定されるものではない。すなわち、サブバッテリ33のみを用いた予備始動として、エンジン21の始動に失敗したときに、エンジン21の始動を断念してもよい。この場合、サブバッテリ33を電源回路31から遮断し、且つメインバッテリ32を電源回路31に接続することで、ユーザによる外部電源からのジャンプスタートに備える。
次に、第2実施形態における主要部の効果を記す。
(1)第2実施形態に係るエンジン始動方法では、メインバッテリ32及び電装負荷26を電源回路31から遮断してから、サブバッテリ33を電源回路31に接続する。
このように、メインバッテリ32、及び電装負荷26を電源回路31から遮断することで、電装負荷26の性能を維持しつつ、エンジン21の始動を補助することができる。
このように、メインバッテリ32及び電装負荷26の接続又は遮断を、リレー35を介して行なうことで、容易に、且つ確実に切り替えることができる。
このように、エンジン21の始動に成功したときには、メインバッテリ32及び電装負荷26を電源回路31に接続することで、メインバッテリ32の充電を行なうことができる。
このように、サブバッテリ33を遮断し、且つメインバッテリ32及び電装負荷26を接続することにより、ユーザによる外部電源からのジャンプスタートに備えることができる。
このように、サブバッテリ33及びメインバッテリ32の双方を用いた予備始動を試みることで、重畳的にエンジン21の始動を補助することができる。
以上、限られた数の実施形態を参照しながら説明したが、権利範囲はそれらに限定されるものではなく、上記の開示に基づく実施形態の改変は、当業者にとって自明のことである。また、各実施形態は、任意に組み合わせて採用することができる。
21 エンジン
22 スタータモータ
24 オルタネータ
25 電装負荷
26 電装負荷
31 電源回路
32 メインバッテリ
33 サブバッテリ
34 リレー
35 リレー
Claims (18)
- 主蓄電池の状態を診断し、
前記診断の結果、前記主蓄電池から供給される電力ではエンジンを始動できないと判断したときには、次回、前記エンジンを始動する際に、前記主蓄電池よりも充放電の繰り返しに対する耐久性が高い副蓄電池から電力を供給して前記エンジンの始動を行ない、
車両状態に応じて前記エンジンを停止させるエンジン停止機能がある場合、
前記副蓄電池から電力を供給して前記エンジンの始動を行ない、前記エンジンの始動に成功したときには、前記エンジン停止機能を無効にすることを特徴とするエンジン始動方法。 - 前記主蓄電池から電力を供給して前記エンジンの始動を行なったときの前記主蓄電池の最低電圧、及び前記エンジンを始動してからの前記主蓄電池の充放電量に応じて、前記主蓄電池の状態を診断することを特徴とする請求項1に記載のエンジン始動方法。
- 前記副蓄電池が予め定めた充電状態であるときに、前記副蓄電池から電力を供給することを特徴とする請求項1又は2に記載のエンジン始動方法。
- 前記副蓄電池から電力を供給して前記エンジンの始動を行ない、前記エンジンの始動に成功したときには、その旨を運転者に通知することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のエンジン始動方法。
- 前記エンジンの動力を得て発電し、発電した電力によって前記主蓄電池を充電する発電機に、発電電圧を制御する電圧可変機能がある場合、
前記副蓄電池から電力を供給して前記エンジンの始動を行ない、前記エンジンの始動に成功したときには、前記電圧可変機能を無効にすることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載のエンジン始動方法。 - 前記副蓄電池から電力を供給して前記エンジンの始動を行なう際は、回数に制限を設けることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載のエンジン始動方法。
- エンジンフードが開いているときには、前記副蓄電池から電力を供給することを禁止することを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載のエンジン始動方法。
- 前記副蓄電池から電力を供給して前記エンジンの始動を行なうか否かを、運転者に確認することを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載のエンジン始動方法。
- 車両状態に応じて前記エンジンを停止させるエンジン停止機能がある場合、
前記エンジン停止機能を有効又は無効に切り替えるスイッチを、前記確認のためのスイッチとして兼用にすることを特徴とする請求項8に記載のエンジン始動方法。 - 前記主蓄電池が接続された電源回路に対して、前記主蓄電池と並列に前記副蓄電池を接続することにより、前記副蓄電池から電力を供給することを特徴とする請求項1〜9の何れか一項に記載のエンジン始動方法。
- 前記副蓄電池を前記電源回路に接続するか、又は前記電源回路から遮断するかを、前記副蓄電池用の開閉器によって切り替えることを特徴とする請求項10に記載のエンジン始動方法。
- 前記副蓄電池を前記電源回路に接続してから前記エンジンの始動を行ない、前記エンジンの始動に失敗したときには、前記副蓄電池を前記電源回路から遮断することを特徴とする請求項10又は11に記載のエンジン始動方法。
- 前記主蓄電池、及び前記主蓄電池と並列に接続された所定の電装負荷を前記電源回路から遮断してから、前記副蓄電池を前記電源回路に接続することを特徴とする請求項10〜12の何れか一項に記載のエンジン始動方法。
- 前記主蓄電池及び前記電装負荷を前記電源回路に接続するか、又は前記電源回路から遮断するかを、前記主蓄電池用の開閉器によって切り替えることを特徴とする請求項13に記載のエンジン始動方法。
- 前記副蓄電池を前記電源回路に接続してから前記エンジンの始動を行ない、前記エンジンの始動に成功したときには、前記主蓄電池及び前記電装負荷を前記電源回路に接続することを特徴とする請求項13又は14に記載のエンジン始動方法。
- 前記副蓄電池を前記電源回路に接続してから前記エンジンの始動を行ない、前記エンジンの始動に失敗したときには、前記副蓄電池を前記電源回路から遮断し、且つ前記主蓄電池及び前記電装負荷を前記電源回路に接続することを特徴とする請求項13〜15の何れか一項に記載のエンジン始動方法。
- 前記副蓄電池を前記電源回路に接続してから前記エンジンの始動を行ない、前記エンジンの始動に失敗したときには、前記副蓄電池を前記電源回路に接続した状態で、前記主蓄電池及び前記電装負荷を前記電源回路に接続してから、再び前記エンジンの始動を試みることを特徴とする請求項13〜16の何れか一項に記載のエンジン始動方法。
- 主蓄電池と、
前記主蓄電池よりも充放電の繰り返しに対する耐久性が高い副蓄電池と、
前記主蓄電池の状態を診断する診断部と、
前記診断部による診断の結果、前記主蓄電池から供給される電力ではエンジンを始動できないと判断したときには、次回、前記エンジンを始動する際に、前記主蓄電池よりも充放電の繰り返しに対する耐久性が高い副蓄電池から電力を供給して前記エンジンの始動を行なう予備始動部と、を備え、
車両状態に応じて前記エンジンを停止させるエンジン停止機能がある場合、
前記副蓄電池から電力を供給して前記エンジンの始動を行ない、前記エンジンの始動に成功したときには、前記エンジン停止機能を無効にすることを特徴とするエンジン始動装置。
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