JP6514010B2 - パラ型全芳香族コポリアミド延伸繊維の製造方法 - Google Patents
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Description
代表的なパラ型全芳香族ポリアミド繊維としては、例えば、ポリパラフェニレンテレフタルアミド(以下PPTAと記す)繊維が挙げられ、PPTA繊維は前述の特徴を持つことから、幅広い用途で使用されている。
例えば、特許文献1、2、および3には、汎用のアミド系溶媒を用いてパラ型全芳香族ポリアミドを重合し、当該アミド系溶媒に溶解したポリマー溶液をそのまま用いて繊維を製造する方法が記載されている。しかしながら、特許文献1、2および3に記載されたパラ型全芳香族コポリアミド繊維は、いまだ十分に高い機械的物性を発現できておらず、特に引張弾性率については、満足し得るものではなかった。
パラ型全芳香族コポリアミド溶液を湿式紡糸または半乾半湿式紡糸して得られるパラ型全芳香族コポリアミド原料繊維を、パラ型全芳香族コポリアミド原料繊維の破断張力に対して1%以上20%未満の張力で、50℃以上450℃以下の温度で熱延伸する高張力熱延伸工程を含むことを特徴とする、パラ型全芳香族コポリアミド延伸繊維の製造方法である。
<パラ型全芳香族コポリアミド>
本発明に用いられるパラ型全芳香族コポリアミドは、下記化学構造式(1)、および下記化学構造式(2)で示される構造反復単位からなり、1種類または2種類以上の2価の芳香族基が直接アミド結合により連結されているポリマーである。このとき、該芳香族基は2個の芳香族環が酸素、硫黄、アルキル基で結合されたものであっても特に差し支えない。また、これらの2価の芳香環は、非置換またはメチル基やメチル基等の低級アルキル基や、メトキシ基、または塩素基等のハロゲン基で置換されたものであっても、複素環等が結合されたものであっても特に差し支えはなく、その置換基の種類や置換基の数は特に限定されるものではない。
本発明に用いられるパラ型芳香族コポリアミドは、前記化学構造式(1)と前記化学構造式(2)の構造反復単位の合計に対して、前記化学構造式(2)の構造反復単位が、好ましくは30〜90モル%であり、さらに好ましくは35〜85モル%、特に好ましくは、40〜80モル%、最も好ましくは50〜80モル%の範囲である。該含有量が30モル%未満の場合には、重合反応において反応溶液が濁るという問題が生じ、重合反応溶液をそのままドープ(紡糸用溶液)として用いる場合に、濁ったドープでは製糸することが困難となる。
本発明に用いられる上記化学構造式(1)、および上記化学構造式(2)の構造反復単位を含むパラ型全芳香族コポリアミドの製造方法は、特に限定されるものではなく、従来公知の方法にしたがい、アミド系極性溶媒中で芳香族ジカルボン酸クロライド成分と芳香族ジアミン成分とを反応せしめることで得られる。
〔芳香族ジカルボン酸ジクロライド〕
本発明に用いられるパラ型全芳香族コポリアミドの原料となる芳香族ジカルボン酸ジクロライドとしては、例えば、テレフタル酸ジクロライド、2−クロロテレフタル酸ジクロライド、3−メチルテレフタル酸ジクロライド、4,4’−ビフェニルジカルボン酸ジクロライド、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジクロライド等が挙げられる。これらの中では、汎用性や繊維の機械的物性等の面から、テレフタル酸ジクロライドが最も好ましい。またこれら芳香族ジカルボン酸ジクロライドは、1種類のみを用いても、あるいは、2種類以上を併用してもよく、その場合の組成比は特に限定されるものではない。
本発明に用いられるパラ型全芳香族コポリアミドの原料となる芳香族ジアミンとしては、例えば、パラフェニレンジアミン、5−アミノ−2−(4−アミノフェニレン)ベンズイミダゾール、パラビフェニレンジアミン、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、1,4−ジクロロパラフェニレンジアミン等が挙げられる。本発明においては、これらに限定されるものではなく、芳香環に置換基がついていたり、その他複素環等がついていたりしても差し支えない。
パラ型全芳香族コポリアミドの重合に用いるアミド系極性溶媒としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン(以下NMPと記す)、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルイミダゾリジノン等が挙げられるが、汎用性、有害性、取り扱い性、パラ型全芳香族コポリアミドポリマーに対する溶解性等の観点から、NMPが最も好ましい。
重合反応においては、均質な高重合度のポリマーを得るために、生成ポリマーの溶媒に対する濃度を、10質量%以下とすることが好ましい。とりわけ3質量%から8質量%の範囲とすると、安定したポリマーを得ることができる。
反応の終了後、必要に応じて、塩基性の無機化合物、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、酸化カルシウム等を添加して、中和反応を実施することが好ましい。
重合して得られたパラ型全芳香族コポリアミドポリマーは、NMP等のアミド系極性溶媒に溶解したポリマー溶液であり、単離することなくそのまま、製糸工程で用いることができる。このとき、パラ型全芳香族コポリアミドポリマーの濃度は、ポリマー溶液の粘度や安定性に著しく影響し、ひいては、後の製糸工程における曵糸性等に大きく影響する。このため、ポリマー濃度は、2〜10質量%の範囲に調整することが好ましい。ポリマー濃度や粘度調整をするために、得られたポリマー溶液にNMP等のアミド系極性溶媒を適量添加することができる。
本発明に用いられるパラ型全芳香族コポリアミド原料繊維は、半乾半湿式紡糸によって得られた繊維である。すなわち、パラ型全芳香族コポリアミドと溶媒とを含むパラ型全芳香族コポリアミド溶液(紡糸用溶液:ポリマードープ)を、紡糸口金から吐出して糸条物を形成し、水洗、乾燥、熱延伸等の工程を経て、最終的に繊維を得る。
先ず、公知の半乾半湿式法を適用し、紡糸口金からエアギャップを介してポリマー溶液を凝固液中に吐出して凝固させる紡糸・凝固工程を実施する。
用いる紡糸口金の孔径は特に限定されるものではないが、吐出安定性や曳糸性等の観点から、0.05〜0.3mmとすることが好ましく、さらに好ましくは0.1〜0.25mmの範囲とする。
紡糸口金の孔数は、50〜1000とすることが好ましく、さらに好ましくは100〜500の範囲とする。孔数が50未満の場合には、得られた繊維の繊度が小さく、得られた繊維を使用するにあたって合糸等の別の工程が必要になり、生産性が悪くなる。一方で、1000を超える場合には、単糸数が増えることに起因して、単糸毎の均一な凝固が困難となり、凝固不良等の問題が発生して得られる繊維の品質が低下する他、走行する繊維束のハンドリング性も悪化し、生産面においても好ましくない。
紡糸ドラフトは、特に限定されるものではないが、得られる繊維の機械的物性や製糸工程における工程通過性、また得られる繊維の単糸繊度を調整する等の観点から、1.5〜8の範囲とすることが好ましい。
なおここで言う「紡糸ドラフト」とは、ポリマードープが紡糸口金から吐出される際の線速度に対する、凝固工程後に配置した引き取りローラーでの引き取り速度の割合を表す。
凝固工程により凝固糸束を得た後は、得られた凝固糸束を延伸に付す延伸工程を実施する。延伸にあたっては、例えば、高濃度のNMP水溶液中で繊維束を可塑化し、可塑化状態にして行うことができる。
延伸工程における延伸倍率は特に限定されるものではないが、得られる繊維の機械的物性や製糸工程における工程通過性、また得られる繊維の単糸繊度を調整する等の観点から、1.2〜2.0倍の範囲とすることが好ましい。
また、本延伸工程における延伸張力についても特に限定されるものではないが、得られる繊維の機械的物性や製糸工程における工程通過性等の観点から、単糸あたりの張力を10〜25mN/filの範囲とすることが好ましい。
延伸後の繊維束は、高濃度のNMPを含むため、繊維束からNMPを除く目的で水洗を行う。繊維束の水洗方法については、特に限定されるものではなく、公知の水洗方法をそのまま適用することができる。水洗後の繊維束中の残存溶媒量は、特に限定されるものではないが、乾燥工程や熱処理工程での工程通過性や最終的に得られる繊維の色相への影響等の観点から5000ppm以下とすることが好ましい。
水洗後の繊維束は、多くの水分を含むため、繊維束から水分を除くために乾燥を行う。繊維束の乾燥方法については、特に限定されるものではなく、公知の乾燥方法をそのまま適用することができる。乾燥する際の温度は、水分が十分に除去できる温度であれば特に限定されるものではないが、乾燥効率や乾燥による繊維の劣化等の観点から、100〜200℃の範囲とすることが好ましい。
最後に、高配向化、高結晶化する目的で、繊維束に熱処理を行う。繊維束の熱処理方法については特に限定されるものではなく、公知の熱処理方法をそのまま適用することができるが、最終的に得られる繊維の色相への影響や機械的物性等の観点から、窒素等の不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましく、その際の酸素濃度を2000ppm以下にすることが好ましい。
また熱処理温度は、特に限定されるものではないが、最終的に得られる繊維の色相への影響や機械的物性等の観点から、350〜500℃の範囲とすることが好ましい。
また熱処理工程における熱処理張力は、特に限定されるものではないが、熱処理工程での工程通過性や最終的に得られる繊維の機械的物性等への観点から、3〜10mN/filの範囲とすることが好ましい。
本発明のパラ型全芳香族コポリアミド延伸繊維は、上記した構造のパラ型全芳香族コポリアミド原料繊維に対して、特定範囲の張力および温度で高張力熱延伸を実施して得られる。なお、本発明においては、高張力熱延伸工程が含まれていればよく、必要に応じて他の工程が存在していても特に差し支えない。
以下に、本発明のパラ型全芳香族コポリアミド延伸繊維の製造方法において必須の工程である、高張力熱延伸工程ついて説明する。
(張力)
高張力熱延伸工程における張力は、パラ型全芳香族コポリアミド原料繊維の破断張力に対して、1%以上20%未満の範囲とすることが必須である。なおここで言う「破断張力」とは、高張力熱延伸工程前のパラ型全芳香族コポリアミド原料繊維が室温状態で完全に破断する最大張力を指す。
張力が破断張力に対して1%未満の場合には、張力が低すぎるために、分子配向が全く変化せず、その結果、高張力熱延伸を行っても引張弾性率は殆ど向上しない。一方、張力が破断張力の20%以上の場合には、繊維を構成する単糸の一部が破断して品位が低下するばかりでなく、引張弾性率の向上に寄与する有効な単糸数が減少するため、結果として、繊維束としての引張弾性率はそれ程向上しない。
高張力熱延伸工程における張力を上記範囲内にする方法としては、高張力熱延伸工程の延伸倍率を調整する方法等が挙げられる。このため、高張力熱延伸工程における延伸倍率は、高張力熱延伸工程における張力を上記範囲内にできる範囲であれば、特に限定されるものではない。
高張力熱延伸工程における温度は、50℃以上450℃以下の範囲とすることが必須である。温度が50℃未満の場合には、張力によっても単なる弾性変形しか起こらず、張力を除くと直ちに延伸前の形態に戻るため、引張弾性率は全く変化しない。一方、450℃を超える温度の場合には、パラ型全芳香族コポリアミドの熱分解が起こるばかりでなく、擬似的な熱可塑状態となって延伸時に高い張力を掛けることが困難となり、その結果、機械的物性が向上しなくなる。
高張力熱延伸工程における温度を上記範囲内にする方法としては、高張力熱延伸工程での雰囲気温度や、加熱ローラーを用いる場合においてはその表面温度を調整する方法等が挙げられる。
高張力熱延伸工程における温度は、100℃以上425℃以下の範囲とすることが好ましく、150℃以上400℃以下の範囲とすることが最も好ましい。
高張力熱延伸工程においては、他の条件、例えば、速度や時間等については特に限定されるものではなく、必要に応じて適宜調整することができる。
[引張弾性率]
本発明のパラ型全芳香族コポリアミド延伸繊維は、引張弾性率が1000cN/dtex以上の繊維である。引張弾性率は、1100cN/dtex以上であることが好ましく、1200cN/dtex以上であることが最も好ましい。
本発明のパラ型全芳香族コポリアミド繊維は、その引張強度が30.0cN/dtex以上であることが好ましい。33.0cN/dtex以上であることがさらに好ましく、35.0cN/dtex以上であることが最も好ましい。
本発明のパラ型全芳香族コポリアミド繊維の単糸繊度は、1〜3dtexの範囲とすることが好ましい。単糸繊度が1dtex未満の繊維は、高い延伸倍率が必要となるばかりでなく、工程通過時の糸切れ等が多くなり安定的に繊維を得ることが困難となる。一方、単糸繊度が3dtexを超える場合には、単糸繊度が太く水洗工程において繊維中からの脱溶媒が困難となり好ましくない。
本発明のパラ型全芳香族コポリアミド繊維の単糸数は、50〜1000本の範囲とすることが好ましい。さらに好ましくは100〜500の範囲とする。単糸数が50未満の場合には、得られる繊維の繊度が小さく、繊維を使用するにあたって合糸等の別の工程が必要になり、生産性が悪くなるためである。一方で、1000を超える場合には、単糸数が増えることに起因して、製造工程において単糸毎の均一な凝固が困難となり、凝固不良等の問題が発生して繊維の品質が低下する場合があるためである。
<測定・評価方法>
実施例および比較例においては、下記の項目について、下記の方法によって測定・評価を行った。
得られた繊維束を、公知の検尺機を用いて100m巻き取り、その質量を測定した。得られた質量に100を乗じて、10000mあたりの質量、すなわち繊度(dtex)として算出した。
引張試験機(INSTRON社製、商品名:INSTRON、型式:5565型)により、糸試験用チャックを用いて、以下の条件で測定を実施した。
[測定条件]
温度 :室温
試験片 :75cm
撚り係数 :0
試験速度 :250mm/分
チャック間距離 :500mm
テンションメーター(SCHMIDT社製、商品名:MECHANICAL TENSION METER、型式:DN1)を用い、高張力熱延伸工程を通過する繊維の張力を直接測定した。
引張試験機(INSTRON社製、商品名:INSTRON、型式:5565型)により、糸試験用チャックを用いて、ASTM D885の手順に基づき、以下の条件で測定を実施した。
[測定条件]
温度 :室温
試験片 :75cm
撚り係数 :1
試験速度 :250mm/分
チャック間距離 :500mm
得られた繊維をワインダーにて所定量巻取り、その巻取り面の単糸切れの数を目視にてカウントし、下記の様な判定基準にて判定した。
[評価基準]
○:単糸切れの数= 0〜10
△:単糸切れの数=11〜20
×:単糸切れの数>21
[パラ型全芳香族コポリアミドの製造]
公知の方法により、NMPに溶解したパラフェニレンジアミン16.3質量部と5−アミノ−2−(4−アミノフェニレン)ベンズイミダゾール79.0質量部に、テレフタル酸ジクロライド100質量部を添加し、重縮合反応を行い、パラ型全芳香族コポリアミドポリマー溶液を得た。
孔径0.20mm、孔数が300の紡糸口金を105℃に加熱した後、105℃に加熱した上記で得られたポリマー溶液を吐出し、半乾半湿式法により10mmのエアギャップを介して、NMP濃度が40質量%、50℃の水溶液で満たした凝固浴を通過させ、凝固糸束を得た。
引き続き、得られた凝固糸束を、NMP濃度が72質量%、20℃の水溶液で満たした可塑化浴に通過させて可塑化状態にし、次いで可塑化延伸を行った。可塑化延伸倍率は1.45倍とした。
続いて、延伸工程通過後の繊維束を十分に水洗し、200℃の乾燥ローラーにて乾燥を行うことにより、乾燥糸を得た。
その後、炉内酸素濃度を300ppm、炉内温度を460℃の条件で熱処理を行い、ワインダーで巻き取った。得られたパラ型全芳香族コポリアミド原料繊維の破断張力は、19400cNであった
次いで、得られたパラ型全芳香族コポリアミド原料繊維に対して、高張力熱延伸を行った。このときの張力は2000cN(パラ型全芳香族コポリアミド原料繊維の破断張力に対して10%)、温度は350℃とした。
そして最後に、繊維をワインダーで紙管に巻き取って、パラ型全芳香族コポリアミド延伸繊維を得た。得られたパラ型全芳香族コポリアミド延伸繊維の各物性を、表1に示す。
[パラ型全芳香族コポリアミド延伸繊維の製造]
高張力熱延伸工程における張力を1500cN(パラ型全芳香族コポリアミド原料繊維の破断張力に対して8%)、温度を400℃とした以外は、実施例1と同じ手法によりパラ型全芳香族コポリアミド延伸繊維を得た。得られたパラ型全芳香族コポリアミド延伸繊維の各物性を、表1に示す。
[パラ型全芳香族コポリアミド原料繊維の製造]
紡糸・凝固工程における紡糸口金の穴数を155とした以外は実施例1と同様にして、パラ型全芳香族コポリアミド原料繊維を製造した。得られたパラ型全芳香族コポリアミド原料繊維の破断張力は、8080cNであった。
高張力熱延伸工程における張力を800cN(パラ型全芳香族コポリアミド原料繊維の破断張力に対して10%)とした以外は、実施例1と同じ手法によりパラ型全芳香族コポリアミド延伸繊維を得た。得られたパラ型全芳香族コポリアミド延伸繊維の各物性を、表1に示す。
[パラ型全芳香族コポリアミド原料繊維の製造]
紡糸・凝固工程における紡糸口金の穴数を155とした以外は実施例1と同様にして、パラ型全芳香族コポリアミド原料繊維を製造した。得られたパラ型全芳香族コポリアミド原料繊維の破断張力は、8080cNであった。
高張力熱延伸工程における張力を500cN(パラ型全芳香族コポリアミド原料繊維の破断張力に対して6%)とした以外は、実施例1と同じ手法によりパラ型全芳香族コポリアミド延伸繊維を得た。得られたパラ型全芳香族コポリアミド延伸繊維の各物性を、表1に示す。
高張力熱延伸を実施しなかった以外は、実施例1と同じ手法によりパラ型全芳香族コポリアミド延伸繊維(すなわち、実施例1のパラ型全芳香族コポリアミド原料繊維)を得た。得られた繊維の各物性を、表2に示す。
高張力熱延伸を実施しなかった以外は、実施例3と同じ手法によりパラ型全芳香族コポリアミド延伸繊維(すなわち、実施例3のパラ型全芳香族コポリアミド原料繊維)を得た。得られた繊維の各物性を、表2に示す。
[パラ型全芳香族コポリアミド延伸繊維の製造]
高張力熱延伸工程における張力を50cN(パラ型全芳香族コポリアミド原料繊維の破断張力に対して0.6%)とした以外は、実施例1と同じ手法によりパラ型全芳香族コポリアミド延伸繊維を得た。得られたパラ型全芳香族コポリアミド延伸繊維の各物性を、表2に示す。
[パラ型全芳香族コポリアミド延伸繊維の製造]
高張力熱延伸工程における張力を5000cN(パラ型全芳香族コポリアミド原料繊維の破断張力に対して26%)とした以外は、実施例1と同じ手法によりパラ型全芳香族コポリアミド延伸繊維を得た。得られたパラ型全芳香族コポリアミド延伸繊維の各物性を、表2に示す。
[パラ型全芳香族コポリアミド延伸繊維の製造]
高張力熱延伸工程における張力を1500cN(パラ型全芳香族コポリアミド原料繊維の破断張力に対して8%)、温度20℃とした以外は、実施例1と同じ手法によりパラ型全芳香族コポリアミド延伸繊維を得た。得られたパラ型全芳香族コポリアミド延伸繊維の各物性を、表2に示す。
[パラ型全芳香族コポリアミド延伸繊維の製造]
高張力熱延伸工程における温度を500℃とした以外は、実施例1と同じ手法によりパラ型全芳香族コポリアミド延伸繊維を得た。得られたパラ型全芳香族コポリアミド延伸繊維の各物性を、表2に示す。
Claims (5)
- 下記化学構造式(1)、および下記化学構造式(2)の構造反復単位を含むパラ型全芳香族コポリアミド延伸繊維で、かつ、前記パラ型全芳香族コポリアミド延伸繊維の引張弾性率が1000cN/dtex以上であるパラ型全芳香族コポリアミド延伸繊維の製造方法であって、
パラ型全芳香族コポリアミド溶液を湿式紡糸または半乾半湿式紡糸して得られるパラ型全芳香族コポリアミド原料繊維を、パラ型全芳香族コポリアミド原料繊維の破断張力に対して1%以上20%未満の張力で、50℃以上450℃以下の温度で熱延伸する高張力熱延伸工程を含むことを特徴とする、パラ型全芳香族コポリアミド延伸繊維の製造方法。
- 前記パラ型全芳香族コポリアミド延伸繊維の引張強度が30.0cN/dtex以上である請求項1記載のパラ型全芳香族コポリアミド延伸繊維の製造方法。
- 前記パラ型全芳香族コポリアミドが、前記化学構造式(1)と前記化学構造式(2)の構造反復単位の合計に対して、前記化学構造式(2)の構造反復単位が30〜90モル%である請求項1または2記載のパラ型全芳香族コポリアミド延伸繊維の製造方法。
- 前記パラ型全芳香族コポリアミド延伸繊維の単糸繊度が1〜3dtexである請求項1から3いずれか記載のパラ型全芳香族コポリアミド延伸繊維の製造方法。
- 前記パラ型全芳香族コポリアミド延伸繊維の単糸数が50〜1000本である請求項1から4いずれか記載のパラ型全芳香族コポリアミド延伸繊維の製造方法。
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