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JP6500410B2 - 医療用接続具およびカテーテル組立体 - Google Patents

医療用接続具およびカテーテル組立体 Download PDF

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Description

本発明は、医療用接続具およびカテーテル組立体に関する。
ハブやコネクタなどと呼ばれる各種の医療用接続具が提供されている。これらの医療用接続具は、チューブ同士を接続するほか、薬剤を貯留するシリンジやバッグなどの器具とチューブとを接続する場合など、各種の医療器具を互いに連通させるために用いられる。
特許文献1には、ハブと呼ばれる医療用接続具を備えるカテーテル組立体が記載されている。ハブはカテーテル(チューブ)の基端部に装着されている。具体的には、ハブは中空筒状をなし、ハブの遠位側にはカテーテルの基端部が嵌合して装着される。ハブの基端にはフランジ部が形成されており、シリンジのルアーロックが着脱可能に装着される。特許文献1のハブにおける中空部は、基端側から先端側に向かって一様に縮径する線形テーパー状に形成されている。これにより、比較的大径のシリンジと、これよりも小径のカテーテルの内腔とがハブにより滑らかに連通し、シリンジから射出された薬剤がハブを通じてカテーテルの内腔に供給される。
特許文献2には、特殊な形状の中空部を備えるカテーテルハブが記載されている。このハブの中空部は、近位側から遠位側に向かって三段階のテーパー状に縮径している。特許文献2のハブにおける近位側の一段目のテーパー角度は緩やかであり、ノーズと呼ばれる別部材が装着される。二段目および三段目のテーパー角度は急峻に形成され、ノーズの先端を突き当てて掛止するように構成されている。
特表2003−520634号公報 特開2007−054638号公報
医療用接続具を通じて供給される薬剤は、液状の薬液のほか、近年は血管塞栓用ビーズと呼ばれる固体粒子状のものが提供されている。血管塞栓用ビーズは、吸水性または非吸水性の粒子であり、肝細胞癌や転移性肝癌などの血管過多腫瘍や、動静脈奇形、子宮筋腫の治療などに用いられている。たとえば吸水性の血管塞栓用ビーズは、肝動脈塞栓療法(TAE:Transcatheter Arterial Embolization)などの手技に用いられる。かかる血管塞栓用ビーズはポリビニルアルコール・アクリル酸共重合体などの樹脂材料で作製されて吸水性および膨潤性を有し、肝動脈を塞栓して肝細胞癌への血流を途絶させることによりこれを壊死させる。
血管塞栓用ビーズ(以下、「ビーズ」と略記する場合がある)などの固体粒子状の薬剤をシリンジからカテーテルに供給する場合、ハブの内部でビーズに詰まりが生じることが問題となる。すなわち、シリンジの開口は比較的大径であるのに対し、被験者の血管内に挿入されるカテーテルは細く、その内腔は比較的小径である。このため、特許文献1に例示されるように、ハブの内部にテーパー状の縮径部を形成して、シリンジとカテーテルの開口径の差異に対応している。しかしながら、シリンジからハブに供給される多数のビーズが縮径部に同時に流れ込むことで、縮径部の遠位側に形成された小径の開口の手前で複数個のビーズがぶつかりあってブリッジが形成され、後続のビーズが開口を通過できずに開口を閉塞させてしまうことがある(図5参照)。
特に、特許文献2のハブのように遠位側が急峻なテーパー状に縮径している場合、小径の開口に向かって多数のビーズが同時に流れ込むため容易にブリッジが形成される。
かかるブリッジが形成されると、シリンジの吐出圧を増大させてもビーズの詰まりを解消することはできない。このため、術者は一度手技を中断し、ハブをタッピングするなどして、ブリッジのビーズを外力で動かすことにより詰まりを解消できるかを試みる。それでもビーズの詰まりが解消されないような場合には、被験者からカテーテルを抜去してハブおよびカテーテルを廃棄し、新たなカテーテルを改めて被験者に挿通する必要があるなど、被験者への負担が大きくなる。また、肝動脈塞栓療法の手技の途中でハブにビーズの詰まりが発生すると、それ以前に血管内に投入されたビーズの量が不定量となるため、新たにカテーテルを挿通して改めてビーズを投入しても、所望のビーズの量を正確に血管内に投入することが困難となる。
なお、ハブにおける薬剤の詰まりの問題は、固体粒子状のビーズに限らず、薬剤が高粘度の液体である場合など、流動性の低い薬剤の全般において発生することが考えられる。
本発明は上述のような課題に鑑みてなされたものであり、血管塞栓用ビーズなど流動性の低い薬剤を流通させる場合にも薬剤の詰まりが発生することを抑制することが可能な医療用接続具、およびかかる医療用接続具を備えるカテーテル組立体を提供するものである。
本発明によれば、近位側装着部および遠位側装着部と、前記近位側装着部と前記遠位側装着部とに亘って形成された中空部と、を有し、前記近位側装着部および前記遠位側装着部にそれぞれ装着された複数の医療器具を互いに連通させる中空の医療用接続具であって、前記医療用接続具の内部に形成された開口である前記中空部が、近位側に設けられて遠位側に向かって第一の変化率で縮径する第一領域と、前記第一領域よりも遠位側に設けられて遠位側に向かって前記第一の変化率よりも小さな第二の変化率で縮径する第二領域と、を有していることを特徴とする医療用接続具が提供される。
上記発明によれば、中空部が縮径する変化率が第一領域から第二領域に遷移する箇所で減少するため、近位側の第一領域に供給されたビーズなどの薬剤が、第二領域の手前側(近位側)で一旦減速したのちに第二領域に流入する。すなわち、第二領域において最も縮径する遠位側開口の近傍で薬剤が集中することがないよう、第二領域のうち遠位側開口よりも大径の近位側で薬剤を一旦集中させ、その後に小径の遠位側開口に向かって薬剤を流通させることが可能である。これにより、医療用接続具の全体に亘って、薬剤が集中してブリッジが形成されることがなく、薬剤が詰まりを生じることが防止される。
また、本発明によれば、上記の医療用接続具と、前記遠位側装着部に装着されたチューブ状のシースと、を備えるカテーテル組立体であって、前記シースの内腔の直径が前記中空部の前記第二領域における遠位側開口の直径と略同径であり、かつ前記シースと前記遠位側開口とが突き合わされて互いに接続されていることを特徴とするカテーテル組立体が提供される。
本発明の医療用器具およびカテーテル組立体によれば、血管塞栓用ビーズなど流動性の低い薬剤を流通させる場合にも薬剤の詰まりが発生することを抑制することが可能である。
本発明の第一実施形態の医療用接続具の一例を示す平面である。 第一実施形態の医療用接続具の三面図であり、(a)は左側面図、(b)は平面図、(c)は正面図である。 (a)は第一実施形態の医療用接続具を備えるカテーテル組立体の平面図である。(b)はカテーテル組立体およびシリンジを操作した状態を示す平面図である。 (a)は中空部およびシースの内腔を流通する血管塞栓用ビーズを示す模式図である。(b)は第一領域と第二領域との遷移部分の拡大図である。 従来の医療用接続具の中空部に血管塞栓用ビーズの詰まりが発生している状態を示す模式図である。 本発明の第二実施形態の医療用接続具における中空部の模式図である。 本発明の第三実施形態の医療用接続具における中空部の模式図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、各図面において、対応する構成要素には共通の符号を付し、重複する説明は適宜省略する。
<第一実施形態>
図1は、本発明の第一実施形態の医療用接続具10の一例を示す平面である。図2は、本実施形態の医療用接続具10の三面図であり、図2(a)は左側面図、図2(b)は平面図、図2(c)は正面図である。
はじめに本実施形態の概要について説明する。なお、以下の説明において、近位側とは術者の手指に近い側であり図1における右方をいう。遠位側とは術者の手指から遠い側であり図1における左方をいう。便宜上、図1ではシース120のみ断面図を示す。
本実施形態の医療用接続具10は、近位側装着部20および遠位側装着部30と、これらの近位側装着部20と遠位側装着部30とに亘って形成された中空部40と、を有している。医療用接続具10は中空であり、近位側装着部20および遠位側装着部30にそれぞれ装着された複数の医療器具(シース120およびシリンジ200)を互いに連通させる。本実施形態の医療用接続具10は、中空部40が、第一領域50と第二領域60とを有していることを特徴とする。第一領域50は、中空部40における近位側に設けられており、遠位側に向かって第一の変化率で縮径している。第二領域60は、第一領域50よりも遠位側に設けられており、遠位側に向かって、第一の変化率よりも小さな第二の変化率で縮径している。
次に、本実施形態について詳細に説明する。本実施形態の医療用接続具10は透明で中空の筒状をなし、後述するカテーテル組立体100におけるシース120とシリンジ200とを互いに連通させるカテーテルハブである。このほか、医療用接続具10としては、チューブ同士、チューブとシリンジ、または薬剤が充填された袋状のバッグとチューブとを接続する各種のコネクタを挙げることができる。
本実施形態の医療用接続具10において、遠位側装着部30は、チューブ状の医療器具(シース120)を嵌合させる先端直管部32を有している。先端直管部32は円筒状の凹部であり、先端直管部32の直径は、医療用接続具10とともに用いられるシース120の外径よりも僅かに大きい。シース120の近位部121の周面に接着剤を塗布して先端直管部32に挿入することでシース120を遠位側装着部30に固着させることができる。
近位側装着部20は、シリンジ200の先端部202を嵌合させるための基端嵌合部22を有している。近位側装着部20は円管状をなし、シリンジ200の先端部202が密着して嵌合する。
本実施形態の医療用接続具10とともに用いられるシリンジ200の先端部202は、いわゆるルアーロック式の雄コネクタである。医療用接続具10の近位側装着部20は雌コネクタを構成し、基端嵌合部22に先端部202が挿入される。基端嵌合部22の周囲には螺旋突部24が形成されている。シリンジ200の先端部202には螺旋状の内フランジ204が形成されており、内フランジ204は基端嵌合部22の螺旋突部24と螺合する。これにより、シリンジ200は医療用接続具10の近位側装着部20に対して着脱可能に装着される。
医療用接続具10には、遠位側装着部30と近位側装着部20とに亘って中空部40が形成されている。中空部40のうち、近位側に設けられた第一領域50の近位側開口52は近位側装着部20と略同径である。第一領域50は、近位側開口52から遠位側に向かって縮径している。本実施形態の中空部40の開口形状、すなわち中空部40を軸方向に対して任意の位置で垂直に切断した横断面の形状は、いずれも円形である。なお、中空部40の軸方向とは、近位側装着部20と遠位側装着部30とを結ぶ方向であり、図1における左右方向である。
第一領域50よりも遠位側に設けられた第二領域60は、遷移部58を介して第一領域50と連続的に形成されている。すなわち、中空部40における第一領域50と第二領域60とは連続的に形成されている。これにより、シリンジ200から第一領域50に供給された薬剤は第一領域50から第二領域60にかけて滑らかに流通する。ただし、後述する第三実施形態のように、遷移部58に段差59を形成してもよい。
中空部40の第一領域50は第一の変化率で縮径し、第二領域60は、第一の変化率よりも小さな第二の変化率で縮径している。第一の変化率とは、第一領域50の開口径が軸方向の単位長さあたりに縮小する平均の倍率である。第一領域50における軸方向の全長に亘って、第一の変化率は一定でもよく、または途中で変化してもよい。同様に、第二の変化率とは、第二領域60の開口径が軸方向の単位長さあたりに縮小する平均の倍率である。第二領域60における軸方向の全長に亘って、第二の変化率は一定でもよく、または途中で変化してもよい。本実施形態における第一領域50の周壁51の平均傾斜角度は、第二領域60の周壁61の平均傾斜角度よりも大きい。
第一領域50は、周壁51の傾斜角度が軸方向の全長に亘って一定である線形テーパー状に縮径してもよく、または周壁51の傾斜角度が遠位側に向かって漸減する指数関数テーパー状に縮径してもよい。このほか第一領域50は、周壁51の傾斜角度が複数段階に漸減する多段テーパー状でもよく、開口径が不連続に縮小する段差部を有していてもよい。すなわち、中空部40は、複数段階に縮径する多段テーパー状の第一領域50と、第一領域50の遠位側で更に縮径するテーパー状の中空部40と、で合計三段以上のテーパー状あってもよい。
一方、第二領域60は、遷移部58から遠位側開口62にかけて縮径している。本実施形態の医療用接続具10においては、中空部40の第二領域60は滑らかに縮径している。すなわち、第二領域60の内部には不連続な段差や多段テーパーは形成されておらず、第二領域60は遠位側に向かって滑らかに縮径している。第二領域60は、周壁61の傾斜角度が軸方向の全長に亘って一定である線形テーパー状に縮径してもよく、または周壁61の傾斜角度が遠位側に向かって漸減する指数関数テーパー状に縮径してもよい。
以上より、中空部40は、第一領域50および第二領域60がともに線形テーパー状に縮径してもよく、または、第一領域50および第二領域60がともに指数関数テーパー状に縮径してもよい。
このうち、第一実施形態の中空部40は、図1、図2および後述する図4に示すように、第一領域50と第二領域60とで傾斜角度が異なる多段テーパー状をなしている。そして、第一領域50のテーパー角度θ1(図4(b)参照)は、第二領域のテーパー角度θ2(図4(b)参照)よりも大きい。すなわち、本実施形態の中空部40の第一領域50および第二領域60はそれぞれ円錐台形状をなしており、第一領域50の全頂角(テーパー角度θ1)は、第二領域60の全頂角(テーパー角度θ2)よりも大きい。第一領域50と第二領域60との遷移部58において、テーパー角度がθ1からθ2に不連続に変化している。
また、後述する図6に示すように、第二実施形態の医療用接続具10における中空部40は、第一領域50および第二領域60が連続的に形成された指数関数テーパー状をなしている。
本実施形態の医療用接続具10によれば、図4を用いて後述するように、第二領域60の周壁61の傾斜角度を第一領域50の周壁51の傾斜角度よりも緩やかにすることで、薬剤(ビーズB)が第二領域60に集中して流入することを抑制する。
図2(b)に示すように、第一領域50の軸方向長さL1は、第二領域60における軸方向長さL2よりも大きい。すなわち、本実施形態の医療用接続具10では、傾斜角度が緩やかな第二領域60の軸方向長さL2を抑制して薬剤(ビーズB)の十分な流量(スループット)を確保している。また、第一領域50の結ぶ軸方向長さL1を十分に長くすることで、第一領域50が近位側装着部20から遷移部58に向かって過度に急峻に縮径せず、これにより遷移部58において薬剤(ビーズB)の詰まりが発生することを防止している。言い換えると、本実施形態によれば、医療用接続具10の全体の軸方向長さを過大とすることなく、遷移部58および遠位側開口62において薬剤(ビーズB)の詰まりが発生せず、薬剤(ビーズB)の十分なスループットが確保される。
なお、中空部40は、第一領域50および第二領域60以外の領域を更に有していてもよい。具体的には、第一領域50と近位側装着部20との間、遷移部58、または第二領域60と遠位側装着部30との間に、開口径が一定の直管(非テーパー)領域を有してもよい。具体的には、遷移部58が所定長さの非テーパー領域であってもよい。
第二領域60の先端部は遠位側に向かって縮径しながら遠位側装着部30に接続されていてもよい。または、第二領域60の先端部が直管領域を介して遠位側装着部30に接続されていてもよい。すなわち、第二領域60の先端部は、図2(b)に示すように遠位側に向かってテーパー角度θ2で縮径した状態で、当該遠位部より大径の遠位側装着部30と接続されていてもよい。または、第二領域60の先端部に、非テーパー状(同径)の直管領域が設けられ、当該直管領域を介して遠位側装着部30と接続されていてもよい。
第二領域60の遠位側開口62は、中空部40(第一領域50および第二領域60)の全体における最小径の開口である。言い換えると、中空部40の中間部に最小径の縊れ部は存在していない。これにより、薬剤(ビーズB)が中空部40の内部で閉塞することがなく十分な流量を確保することができる。
医療用接続具(カテーテルハブ)10は透明樹脂材料で作成することができる。透明樹脂材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体などのオレフィン樹脂のほか、ポリエステル、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリウレタンなどの合成樹脂材料を用いることができる。
図2(a)から図2(c)に示すように、医療用接続具10は、ハブ本体12および補強リブ16を有している。ハブ本体12は、中空部40が内部に形成された円錐部13と、この円錐部13と一体成形された板状部14とで構成されている。補強リブ16は、板状部14に形成されて軸方向に沿って延在する突条である。ハブ本体12および補強リブ16は上記の透明樹脂材料で一材一体形成されている。
次に、医療用接続具10を備えるカテーテル組立体100について説明する。カテーテル組立体100は、本実施形態の医療用接続具10と、遠位側装着部30に装着されたチューブ状のシース120と、を備えている。
図3(a)は、本実施形態の医療用接続具10を備えるカテーテル組立体100の平面図である。図3(b)は、カテーテル組立体100およびシリンジ200を操作した状態を示す平面図である。
カテーテル組立体100は、血管塞栓用ビーズ(ビーズB)が充填されたシリンジ200を近位側装着部20に着脱可能に装着して用いられる。
カテーテル組立体100は、管状のシース120、操作部130および医療用接続具10を備えている。操作部130は、ダイヤル操作部132、本体部134およびプロテクタ136を備えている。医療用接続具10は操作部130の近位側に組み付けられて固定されている。ダイヤル操作部132は本体部134に対して回動可能かつ術者の手指によりアクセス可能に取り付けられており、任意の回動方向に回動操作される。
本体部134の内部にはシース120が貫通して挿通されている。シース120の近位部121(図1参照)は医療用接続具10の遠位側装着部30に挿入されている。シース120の中間部122は第一領域50を貫通してカテーテル組立体100の遠位側に延在している。プロテクタ136は、本体部134の遠位側に装着された可撓性の筒状体であり、操作部130の本体部134から遠位側に突出するシース120の中間部122はプロテクタ136の内部に挿通されている。これにより、シース120の中間部122が本体部134の遠位側で折れ曲がってキンクすることが防止される。
シース120の内部には操作線(図示せず)が摺動可能に挿通され、操作線の先端はシース120の遠位部123に固定されている。操作線の基端部はシース120から側方に引き出されて操作部130のダイヤル操作部132に巻き付けられ、さらに操作線の基端はダイヤル操作部132に固定されている。ダイヤル操作部132を回動操作することで操作線の基端部はダイヤル操作部132に巻き取られ、操作線の先端部はシース120に対して相対的に近位側に牽引される。これにより、図3(b)に示すようにシース120の遠位部123は屈曲する。本実施形態のカテーテル組立体100においては、2本の操作線がシース120の内部に対向配置されており、それぞれシース120の軸線方向に沿って延在している。2本の操作線はダイヤル操作部132に対して互いに異なる向きに巻き付けられ、また2本の操作線の基端はダイヤル操作部132にそれぞれ固定されている。これにより、ダイヤル操作部132の回動方向を選択することで、牽引される操作線が選択される。図3(b)に示すように、ダイヤル操作部132を時計回りに回動させることで、一方の操作線が牽引され、シース120の遠位部123は同図の上方に屈曲する。ダイヤル操作部132を反時計回りに回動させると、他方の操作線が牽引され、シース120の遠位部123は図3(b)における下方に屈曲する。
シース120の遠位部123にはX線不透過材料で作成された環状のマーカー(図示せず)が装着されている。このため、X線撮像下で、シース120の遠位部123の屈曲方向を確認することができる。シース120を被験者の血管などの体腔内に留置した状態でダイヤル操作部132を操作して遠位部123を所望の方向に屈曲させ、選択された所望の肝動脈に対して薬剤を投与することができる。
シース120の外径は、近位部121、中間部122、遠位部123の順に徐々に小径に遷移している。これに対し、シース120の内腔124は、近位部121から遠位部123まで略同径である。すなわち、シース120の管壁は、近位部121において最も肉厚であり、遠位部123において最も肉薄である。シース120は、内腔124(メインルーメン)を画成する内層と、補強ワイヤをメッシュ状またはコイル状に巻回した補強層と、この補強層を内包する外層と、で積層形成されている(図示せず)。補強層は多重に積層構成してもよい。このほか、外層の内部には、上述した操作線が内包されている。操作線は、外層の内部に埋設された樹脂製の細管(図示せず)の内部に挿通されていてもよい。かかる細管は、少なくとも操作線の本数と同数だけ、内腔124の周囲に離間配置するとよい。細管の内腔は、シース120の内腔124(メインルーメン)よりも小径であり、細管はサブルーメンを形成する。
内層の材料には、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)およびペルフルオロアルコキシフッ素樹脂(PFA)などのフッ素系の熱可塑性樹脂材料を用いることができる。フッ素系の樹脂材料を用いることで、ビーズBの摺動性が良好であり、医療用接続具10からシース120の近位部121に供給されたビーズBが、長尺のシース120の内部で詰まりを生じることが防止される。
シース120の外層に細管を埋設する場合、細管の材料にも上記のフッ素系の樹脂材料を用いることができる。このほか、細管の材料には、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)または四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体(FEP)などの低摩擦樹脂材料を用いることができる。
外層の材料には熱可塑性ポリマー材料を用いることができる。この熱可塑性ポリマー材料としては、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン(PE)、ポリアミド(PA)、ポリアミドエラストマー(PAE)、ポリエーテルブロックアミド(PEBA)などのナイロンエラストマー、ポリウレタン(PU)、エチレン−酢酸ビニル樹脂(EVA)、ポリ塩化ビニル(PVC)またはポリプロピレン(PP)を挙げることができる。
外層の外表面には、親水層(図示せず)が形成されている。親水層は、シース120の全長に形成されていてもよく、または遠位部123を含む先端側の一部長さ領域のみに形成されていてもよい。親水層は、たとえば、ポリビニルアルコール(PVA)などの無水マレイン酸系ポリマーやその共重合体、ポリビニルピロリドンなどの親水性の樹脂材料で作成することができる。
補強層は、金属ワイヤをメッシュ状またはコイル状に巻回した金属層である。補強ワイヤの材料には、タングステン(W)、ステンレス鋼(SUS)、ニッケルチタン系合金、鋼、チタン、銅、チタン合金または銅合金などの金属材料のほか、内層および外層よりも剪断強度が高い、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)またはポリエチレンテレフタレート(PET)などの樹脂材料を用いることができる。
操作線は、単一の線材により構成されていてもよいが、複数本の細線を互いに撚りあわせることにより構成された撚り線であってもよい。操作線の材料には、低炭素鋼(ピアノ線)、ステンレス鋼(SUS)、耐腐食性被覆した鋼鉄線、チタンもしくはチタン合金、またはタングステンなどの金属線を用いることができる。このほか、操作線の材料には、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリ(パラフェニレンベンゾビスオキサゾール)(PBO)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリイミド(PI)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、またはボロン繊維などの高分子ファイバーを用いることができる。
シース120の代表的な寸法について説明する。内腔124の直径は400μm以上かつ600μm以下、内層の厚さは5μm以上かつ30μm以下、外層の厚さは10μm以上かつ200μm以下とすることができる。そして、シース120の外径は、700μm以上かつ980μm以下とすることができる。すなわち、本実施形態のカテーテル組立体100に用いられるシース120は直径1mm未満であり、シース120は末梢血管に挿入可能なマイクロカテーテルを構成する。また、医療用接続具10の代表的な寸法の例として、その遠位端から近位端までの長手寸法は1cm以上かつ10cm以下とすることができる。医療用接続具10がカテーテルハブである場合、長手寸法は2cm以上かつ6cm以下とすることができる。遷移部58から近位側開口52までの第一領域50の長手寸法は数mmから数十mmとすることができる。遠位側開口62から遷移部58までの第二領域60の長手寸法は、第一領域50の長手寸法よりも短く、1mm以上かつ20mm以下とすることができる。
カテーテル組立体100を用いて被験者の肝動脈などの生体組織に投与される薬剤としては各種のものを挙げることができる。具体的には、造影剤、液体抗ガン剤、生理食塩水または瞬間接着剤として用いられるNBCA(n−butyl−2−cianoacrylate)などの液体の薬剤のほか、塞栓コイルや多孔性ゼラチンスポンジ、塞栓球状物質である血管塞栓用ビーズなどの固体の薬剤を挙げることができる。本実施形態では、薬剤として血管塞栓用ビーズ(ビーズB)を用いる場合を例示する。シリンジ200には、ビーズBとともに生理食塩水などの液体を充填してもよい。
血管塞栓用ビーズの例としては、ポリビニルアルコール・アクリル酸共重合体で作製された吸水性および膨潤性のビーズや、アクリル系共重合体で作製された非吸水性のビーズなどがバイオスフィアメディカル社等より提供されている。具体的には、直径が100μmから300μm(上限値および下限値を含む。以下同じ。)、300μmから500μm、500μmから700μm、の3種の粒子サイズの血管塞栓用ビーズが提供されている。本実施形態の内腔124の直径は400μm以上かつ600μm以下であるため、カテーテル組立体100は、100μmから300μmおよび300μmから500μmの直径の血管塞栓用ビーズを、内腔124の内部に問題なく流通させることができる。そして、内腔124の直径は1mm未満であり、シース120は肝臓の全亜区域枝に到達可能である。したがって、本実施形態のカテーテル組立体100を肝動脈塞栓療法に用いることができる。
医療用接続具10の近位側装着部20に装着されたシリンジ200には薬剤(ビーズB)が充填されている。図3(b)に示すようにシリンジ200のプランジャ206を先端側に押し込むと薬剤(ビーズB)は近位側装着部20を通じて医療用接続具10に供給される。これにより、被験者の所望の生体組織に対して、必要によりシース120の遠位部123を屈曲させた状態で、薬剤(ビーズB)を投入することができる。
以下、本実施形態の医療用接続具10により血管塞栓用ビーズ(ビーズB)の詰まりが防止される原理について説明する。
図4(a)は、中空部40およびシース120の内腔124を流通する血管塞栓用ビーズ(ビーズB)を示す模式図である。図4(b)は、第一領域50と第二領域60との遷移部58の拡大図である。図5は、従来の医療用接続具300の中空部340に血管塞栓用ビーズ(ビーズB)の詰まりが発生している状態を示す模式図である。
シース120の内腔124の直径は、医療用接続具10の中空部40の第二領域60における遠位側開口62の直径と略同径である。そして、シース120と第二領域60の遠位側開口62とは突き合わされて互いに接続されている。
シリンジ200(図1参照)から第一領域50の近位側開口52に対して軸方向に射出されたビーズBは、テーパー角度θ1(半頂角φ1)で傾斜する周壁51に衝突し、また周壁51に沿って流動する。これによりビーズBは、図4(b)に矢印で示すように、中空部40の軸心AXに向かって内向きの速度成分をもって遷移部58に到達する。
第一領域50と第二領域60との遷移部58の直径は、血管塞栓用ビーズ(ビーズB)の直径の2倍よりも大きい。そして、第一領域50の周壁51の傾斜角度は、第二領域60の周壁61の傾斜角度よりも大きい。これにより、遷移部58においてビーズB同士が互いに斜め衝突して速度を減じながら、ビーズBは1個または数個ずつ第二領域60に流入する。遷移部58の直径がビーズBの直径の2倍よりも大きいことで、遷移部58においてビーズBが詰まりを生じることが抑制されている。また、隣接するビーズB同士の位置が前後方向に僅かでもずれている場合、ビーズB同士が斜め衝突することで、この前後方向の位置が拡大され、遷移部58にはビーズBが相前後して順番に流入する。このため、複数個のビーズBが同時に遷移部58に流入することが抑制される。
第二領域60の周壁61は、緩やかなテーパー角度θ2(半頂角φ2)で傾斜している。これにより、複数個のビーズBが第二領域60の内部で詰まりを生じるがことなく、ビーズBは更に前後に整列して第二領域60を通過する。
中空部40(第一領域50および第二領域60)は、軸心AXのまわりに回転対称形に形成されている。これにより、多数のビーズBは全体として軸心AXから偏心することなく軸心AX上を流動するため、詰まりの発生が低減される。
図4(a)に示すように、医療用接続具10(図1参照)の中空部40の第二領域60における遠位側開口62の直径は、血管塞栓用ビーズ(ビーズB)の直径よりも大きく、かつ血管塞栓用ビーズ(ビーズB)の直径の2倍よりも小さい。すなわち、遠位側開口62に突き当てられたシース120の内腔124にはビーズBが1個ずつ順番に流入することとなり、2個以上が同時に流入することがない。
すなわち、本実施形態の医療用接続具10によれば、大きなテーパー角度θ1で傾斜する第一領域50から小さなテーパー角度θ2に切り替わる遷移部58において、複数個のビーズBが流通可能な開口幅の空間でビーズB同士を斜めに衝突させる。このため、第一領域50に大量に流入するビーズBに対して第1段階の整流が行われる。そして、小さなテーパー角度θ2で緩やかに傾斜する第二領域60の内部を流通するビーズBに対して第2段階の整流が行われたうえで、ビーズBは第二領域60の遠位側開口62からシース120の内腔124に流入する。このため、流動性の低いビーズBのような固体の薬剤をシリンジ200からシース120に供給する場合でも、医療用接続具10の内部でビーズBが詰まりを生じることがない。すなわち、医療用接続具10における最も小さな開口径をもつ遠位側開口62がビーズBによって閉塞することがない。
一方、特許文献1のハブ(図5参照)のように中空部340の傾斜角度が均一である従来の医療用接続具300においては、中空部340に供給される多数のビーズBが、最も小さな開口径をもつ遠位側開口362に集中する。このため、遠位側開口362の手前で複数個のビーズBが互いに周壁361に押しつけられてブリッジBRを形成することがある。これにより、後続のビーズBは中空部340を通過することができず、ブリッジBRはどんどん成長して完全に中空部340を閉塞させる。
本実施形態で用いられる血管塞栓用ビーズ(ビーズB)の直径は、300μm以上500μm以下である。具体的には、平均粒子径が350μm程度のビーズBを肝動脈塞栓療法に用いることができる。本発明者の検討によれば、上記のビーズBが充填されたシリンジ200をカテーテル組立体100に装着してプランジャ206(図3(b)参照)を通常の押圧力で前進させた場合、第二領域60のテーパー角度θ2(全頂角)が9度を超える場合にブリッジBRが形成される場合があった。これに対し、第二領域60のテーパー角度θ2を9度とした場合にはブリッジBRの発生頻度が顕著に低下し、8度とした場合にはブリッジBRの形成は見られなかった。したがって、医療用接続具10における中空部40の第二領域60は、テーパー状をなすとともに、テーパー角度θ2が9度以下であることが好ましいといえる。第二領域60のテーパー角度θ2の下限値は特に限定されないが、上述した代表的な長手寸法の第二領域60を樹脂成形する場合における一般的な抜き勾配よりも十分に大きい角度であり、具体的には3度以上、好ましくは6度以上である。
また、第一領域50のテーパー角度θ1は、第二領域60のテーパー角度θ2よりも大きく、かつ30度以下、好ましくは20度以下である。これにより、遷移部58においてビーズBが過度に集中することがない。
<第二実施形態>
図6は、第二実施形態の医療用接続具10における中空部40の模式図である。
第二実施形態の医療用接続具10における中空部40は、第一領域50および第二領域60が連続的に形成された指数関数テーパー状をなしている点で第一実施形態と相違する。すなわち第二実施形態の医療用接続具10においては、第一領域50と第二領域60との境界にあたる遷移部58で中空部40の傾斜角度は連続的に変化している。図6に示す遷移部58は、中空部40における近位側(第一領域50)と遠位側(第二領域60)とを概念的に隔てる仮想の境界線である。
第一実施形態の医療用接続具10では、上述したように、第一領域50の近位側開口52より供給された多数のビーズBが、傾斜角度が変化する遷移部58において互いに衝突して第1段階の整流が行われる(図4(a)参照)。これに対し、第二実施形態の医療用接続具10によれば、第一領域50に供給された多数のビーズBが、第一領域50の内部で徐々に整流されながら遷移部58に到達し、さらに続けて第二領域60の内部で整流されてシース120の内腔124に流入する。このため、第二実施形態の医療用接続具10によっても、最も小さな開口径をもつ遠位側開口62がビーズBによって閉塞することがない。
そして、第二実施形態の医療用接続具10は、特定位置に形成された遷移部58においてビーズBを減速させるのではなく、第一領域50の内部でビーズBを徐々に減速させるため、医療用接続具10を通過するビーズBのスループットを高くすることができる。
<第三実施形態>
図7は、第三実施形態の医療用接続具10における中空部40の模式図である。
第三実施形態の医療用接続具10における中空部40は、遷移部58に段差59が形成されている点で第一実施形態と相違する。すなわち第三実施形態の医療用接続具10においては、第一領域50の遠位側の開口径が第二領域60の近位側の開口径よりも大きく、中空部40は段差59において不連続に開口径が減少している。これにより、第一領域50に供給されたビーズBは遷移部58において段差59に衝突し、その流動方向が軸心AXに向かって内向きとなる。このため、第三実施形態の医療用接続具10によれば、第一実施形態(図4(b)参照)と比較して、遷移部58におけるビーズBの減速がより顕著となる。これにより、単位時間あたりに第二領域60に流入するビーズBの数量を低減することができ、第二領域60の内部においてビーズBに詰まりが発生することを更に抑制することができる。
段差59の高さ、すなわち第一領域50の遠位側の開口径と第二領域60の近位側の開口径との比率は、遷移部58においてビーズBの詰まりが発生しない範囲で適宜に設定することができる。より具体的には、第二領域60の遠位側開口62の近傍でビーズBの詰まりが発生する確率と、遷移部58においてビーズBの詰まりが発生する確率が等しくなるように段差59の高さを設定することが好ましい。これにより、第二領域60の遠位側開口62または遷移部58のいずれか一方がビーズBの詰まりのボトルネックになることが回避され、医療用接続具10におけるビーズBのスループットを高めることができる。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的が達成される限りにおける種々の変形、改良等の態様も含む。たとえば、第一実施形態では医療用接続具(カテーテルハブ)10にシース120の近位部121が固着されて一体化されている形態を例示したが、本発明はこれに限られない。医療用接続具10はシース120と分離可能であってもよい。また、医療用接続具10は操作部130に対して取り外し可能に取り付けられていてもよい。
なお、本発明の医療用接続具10およびカテーテル組立体100を構成する各種の構成要素は、個々に独立した存在である必要はない。複数の構成要素が一個の部材として形成されていること、一つの構成要素が複数の部材で形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等を許容する。
上記実施形態は、以下の技術思想を包含するものである。
(1)近位側装着部および遠位側装着部と、前記近位側装着部と前記遠位側装着部とに亘って形成された中空部と、を有し、前記近位側装着部および前記遠位側装着部にそれぞれ装着された複数の医療器具を互いに連通させる中空の医療用接続具であって、前記中空部が、近位側に設けられて遠位側に向かって第一の変化率で縮径する第一領域と、前記第一領域よりも遠位側に設けられて遠位側に向かって前記第一の変化率よりも小さな第二の変化率で縮径する第二領域と、を有していることを特徴とする医療用接続具。
(2)前記中空部の前記第二領域が滑らかに縮径している上記(1)に記載の医療用接続具。
(3)前記中空部が、前記第一領域と前記第二領域とで傾斜角度が異なる多段テーパー状をなし、前記第一領域のテーパー角度が前記第二領域のテーパー角度よりも大きい上記(1)または(2)に記載の医療用接続具。
(4)前記中空部における前記第一領域と前記第二領域とが連続的に形成されている上記(3)に記載の医療用接続具。
(5)前記第一領域の軸方向長さが前記第二領域の軸方向長さよりも大きい上記(1)から(4)のいずれか一項に記載の医療用接続具。
(6)前記第二領域の先端部が遠位側に向かって縮径しながら前記遠位側装着部に接続されているか、または前記第二領域の先端部が直管領域を介して前記遠位側装着部に接続されている上記(1)から(5)のいずれか一項に記載の医療用接続具。
(7)前記遠位側装着部が、チューブ状の前記医療器具を嵌合させる先端直管部を有する上記(1)から(6)のいずれか一項に記載の医療用接続具。
(8)前記近位側装着部が、シリンジの先端部を嵌合させるための基端嵌合部を有している上記(1)から(7)のいずれか一項に記載の医療用接続具。
(9)上記(1)から(8)のいずれか一項に記載の医療用接続具と、前記遠位側装着部に装着されたチューブ状のシースと、を備えるカテーテル組立体であって、前記シースの内腔の直径が前記中空部の前記第二領域における遠位側開口の直径と略同径であり、かつ前記シースと前記遠位側開口とが突き合わされて互いに接続されていることを特徴とするカテーテル組立体。
(10)血管塞栓用ビーズが充填されたシリンジを前記近位側装着部に着脱可能に装着して用いられる上記(9)に記載のカテーテル組立体であって、前記中空部の前記第二領域における前記遠位側開口の前記直径が、前記血管塞栓用ビーズの直径よりも大きく、かつ前記血管塞栓用ビーズの直径の2倍よりも小さいことを特徴とするカテーテル組立体。
(11)前記第一領域と前記第二領域との遷移部の直径が、前記血管塞栓用ビーズの直径の2倍よりも大きい上記(10)に記載のカテーテル組立体。
(12)前記血管塞栓用ビーズの前記直径が300μm以上500μm以下であり、かつ、前記中空部の前記第二領域がテーパー状をなすとともにテーパー角度が9度以下である上記(10)または(11)に記載のカテーテル組立体。
10、300 医療用接続具
12 ハブ本体
13 円錐部
14 板状部
16 補強リブ
20 近位側装着部
22 基端嵌合部
24 螺旋突部
30 遠位側装着部
32 先端直管部
40、340 中空部
50 第一領域
51 周壁
52 近位側開口
58 遷移部
59 段差
60 第二領域
61、361 周壁
62、362 遠位側開口
100 カテーテル組立体
120 シース
121 近位部
122 中間部
123 遠位部
124 内腔
130 操作部
132 ダイヤル操作部
134 本体部
136 プロテクタ
200 シリンジ
202 先端部
204 内フランジ
206 プランジャ
θ1、θ2 テーパー角度
φ1、φ2 半頂角
AX 軸心
B ビーズ
BR ブリッジ
L1、L2 軸方向長さ

Claims (12)

  1. 近位側装着部および遠位側装着部と、前記近位側装着部と前記遠位側装着部とに亘って形成された中空部と、を有し、前記近位側装着部および前記遠位側装着部にそれぞれ装着された複数の医療器具を互いに連通させる中空の医療用接続具であって、
    前記医療用接続具の内部に形成された開口である前記中空部が、近位側に設けられて遠位側に向かって第一の変化率で縮径する第一領域と、前記第一領域よりも遠位側に設けられて遠位側に向かって前記第一の変化率よりも小さな第二の変化率で縮径する第二領域と、を有していることを特徴とする医療用接続具。
  2. 前記中空部の前記第二領域が滑らかに縮径している請求項1に記載の医療用接続具。
  3. 前記中空部が、前記第一領域と前記第二領域とで傾斜角度が異なる多段テーパー状をなし、前記第一領域のテーパー角度が前記第二領域のテーパー角度よりも大きい請求項1または2に記載の医療用接続具。
  4. 前記中空部における前記第一領域と前記第二領域とが連続的に形成されている請求項3に記載の医療用接続具。
  5. 前記第一領域の軸方向長さが前記第二領域の軸方向長さよりも大きい請求項1から4のいずれか一項に記載の医療用接続具。
  6. 前記第二領域の先端部が遠位側に向かって縮径しながら前記遠位側装着部に接続されているか、または前記第二領域の先端部が直管領域を介して前記遠位側装着部に接続されている請求項1から5のいずれか一項に記載の医療用接続具。
  7. 前記遠位側装着部が、チューブ状の前記医療器具を嵌合させる先端直管部を有する請求項1から6のいずれか一項に記載の医療用接続具。
  8. 前記近位側装着部が、シリンジの先端部を嵌合させるための基端嵌合部を有している請求項1から7のいずれか一項に記載の医療用接続具。
  9. 請求項1から8のいずれか一項に記載の医療用接続具と、前記遠位側装着部に装着されたチューブ状のシースと、を備えるカテーテル組立体であって、
    前記シースの内腔の直径が前記中空部の前記第二領域における遠位側開口の直径と略同径であり、かつ前記シースと前記遠位側開口とが突き合わされて互いに接続されていることを特徴とするカテーテル組立体。
  10. 血管塞栓用ビーズが充填されたシリンジを前記近位側装着部に着脱可能に装着して用いられる請求項9に記載のカテーテル組立体であって、
    前記中空部の前記第二領域における前記遠位側開口の前記直径が、前記血管塞栓用ビーズの直径よりも大きく、かつ前記血管塞栓用ビーズの直径の2倍よりも小さいことを特徴とするカテーテル組立体。
  11. 前記第一領域と前記第二領域との遷移部の直径が、前記血管塞栓用ビーズの直径の2倍よりも大きい請求項10に記載のカテーテル組立体。
  12. 前記血管塞栓用ビーズの前記直径が300μm以上500μm以下であり、かつ、
    前記中空部の前記第二領域がテーパー状をなすとともにテーパー角度が9度以下である請求項10または11に記載のカテーテル組立体。
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