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JP6495723B2 - セレコキシブの経皮吸収製剤 - Google Patents

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Description

本発明は、セレコキシブの経皮吸収製剤に関する。
シクロオキシゲナーゼ(COX)を害することは、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)がプロスタグランジン類の生成を阻害することによりそれらの特徴的な抗炎症作用、解熱作用、鎮痛作用を発揮する少なくとも主要なメカニズムであると考えられている。従来のNSAID、例えばケトロラク、ジクロフェナク、ナプロキセンおよびそれらの塩は、治療に用いられる用量で、構成(常在)型酵素であるCOX−1、および炎症や腫瘍形成などの病態に関係している誘導型酵素であるCOX−2の二つのアイソザイムを阻害してしまう。正常な細胞機能に必要なプロスタグランジンを産生するCOX−1の阻害が、従来のNSAIDの使用に伴うある種の副作用の主な原因となるようである。一方、COX−1を実質的に阻害しないCOX−2の選択的阻害は、抗炎症、解熱、鎮痛およびその他の有用な治療効果をもたらすが、このような副作用を最小限とする、または副作用を起こさない。このため選択的COX−2阻害薬は、当該技術分野における大きな前進を意味することになった。
多数の化合物が、治療的および/または予防的に有用な選択的COX−2阻害効果を有すると報告され、特異的なCOX−2を介した障害または一般的なこのような障害の治療または予防における有用性があるとして開示されている。
選択的COX−2阻害薬は様々な方法で、主として経口送達用に製剤化されている。中でも、セレコキシブは、優れた抗炎症作用を有する選択的COX−2阻害薬のひとつとして、経口剤として広く利用されている。
このような選択的COX−2阻害薬は、全身作用のみならず、局部的な治療効果を達成する目的で経皮吸収製剤に適用することが期待されている。
例えば、特許文献1および特許文献2には、セレコキシブおよびバルデコキシブを含むそれらの主題化合物を局所的に投与することが開示されている。
このように、選択的COX−2阻害薬の経皮吸収製剤は、副作用の低い効果的な局所治療剤となり得ることからその開発が期待されている。しかしなら、セレコキシブをはじめとする選択的COX−2阻害薬の経皮吸収製剤は未だ製品化されていない。このような技術状況下、セレコキシブをはじめとする選択的COX−2阻害薬を安定に保持しつつ、効率的な局所投与を可能とする経皮吸収製剤が依然として求められている。
米国特許第5,466,823号 米国特許第5,633,272号
セレコキシブを、皮膚透過の良好な経皮吸収製剤に適用するためには、セレコキシブを経皮吸収製剤用の基剤または吸収促進剤中で安定に溶解させておく必要がある。そこで、本発明者らは、セレコキシブを、種々の経皮吸収製剤用の基剤または吸収促進剤中に溶解させるよう試みたところ、セレコキシブは経皮吸収製剤用の基剤または吸収促進剤中での溶解性が低く、結晶が析出することが明らかとなった。したがって、本発明は、セレコキシブを安定に溶解し保持することができる経皮吸収製剤、特には、セレコキシブを安定に溶解し保持できかつ効率的に局所投与することができる経皮吸収製剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、今般、セレコキシブと特定の成分とを組み合わせて架橋させると、セレコキシブを経皮吸収製剤中に安定に溶解し保持することができ、特には、セレコキシブを経皮吸収製剤中に安定に溶解し保持しできかつ効率的に局所投与し得ることを見出した。本発明はかかる知見に基づくものである。
本発明によれば、以下を提供することができる。
(1)セレコキシブ、ミリスチン酸アルキル、カルボキシル基を含むアクリル系高分子化合物、および0.01重量%以上0.1重量%未満の多価金属系架橋剤を含んでなる、経皮吸収製剤。
(2)上記セレコキシブの含量が、1重量%以上30重量%以下である、(1)に記載の経皮吸収製剤。
(3)上記ミリスチン酸アルキルがミリスチン酸C1〜C25アルキルである、(1)または(2)に記載の経皮吸収製剤。
(4)上記カルボキシル基を含むアクリル系高分子化合物が、(メタ)アクリル酸をモノマー単位として含んでなる共重合体である、(1)〜(3)のいずれかに記載の経皮吸収製剤。
(5)上記記カルボキシル基を含むアクリル系高分子化合物が、(メタ)アクリル酸エステルをモノマー単位として含んでなる共重合体である、(1)〜(4)のいずれかに記載の経皮吸収製剤。
(6)上記多価金属系架橋剤が、酸化マグネシウム、酸化亜鉛およびアルミニウムアセチルアセトナートからなる群から選択される少なくとも一つのものである、(1)〜(5)のいずれかに記載の経皮吸収製剤。
(7)薬学上許容可能な添加剤をさらに含んでなる、(1)〜(6)のいずれかに記載の経皮吸収製剤。
(8)上記薬学上許容可能な添加剤が、ラウロマクロゴール、ココイルメチルタウリンナトリウム、水素添加大豆リン脂質、ポリビニルピロリドン、ステアリン酸亜鉛およびメントールからなる群から選択される少なくとも一つのである、(1)〜(7)のいずれかに記載の経皮吸収製剤。
本発明の経皮吸収製剤によれば、セレコキシブを経皮吸収製剤中に安定に溶解し保持することができる。また、本発明の経皮吸収製剤は、セレコキシブを経皮吸収製剤中に安定に溶解し保持できかつ効率的に局所投与する上で有利に利用することができる。
本発明による経皮吸収製剤を用いたin vitroヘアレスマウス皮膚透過試験の結果を示すグラフである。
発明の具体的説明
定義
本明細書において、「アルキル」とは、直鎖状、分岐状または環状のアルキルを意味する。
経皮吸収製剤
本発明の経皮吸収製剤は、セレコキシブ、ミリスチン酸アルキル、カルボキシル基を含むアクリル系高分子化合物、および0.01重量%以上0.1重量%未満の多価金属系架橋剤を含む薬物含有層を含んでなる。
セレコキシブの含量は、本発明の効果を妨げない限り特に限定されないが、好ましくは上記薬物含有層の1重量%以上30重量%以下あり、より好ましくは1重量%以上20重量%以下であり、さらに好ましくは1重量%以上10重量%以下である。
また、本発明におけるミリスチン酸アルキルは、好ましくはミリスチン酸C1〜C25アルキルであり、より好ましくはミリスチン酸C2〜C20アルキルであり、さらに好ましくはミリスチン酸イソプロピルまたはミリスチン酸オクチルドデシルであり、さらに好ましくはミリスチン酸イソプロピルである。
ミリスチン酸アルキルの含量は、本発明の効果を妨げない限り特に限定されないが、好ましくは上記薬物含有層の1重量%以上50重量%以下あり、より好ましくは10重量%以上40重量%以下であり、さらに好ましくは15重量%以上35重量%以下であり、さらに好ましくは20重量%以上30重量%以下である。
また、本発明の経皮吸収製剤におけるカルボキシル基を含むアクリル系高分子化合物は、セレコキシブを多量かつ安定に溶解し保持することが可能な(メタ)アクリル酸をモノマー単位として含んでなる共重合体が好ましく用いられる。かかるアクリル系高分子化合物としては、2−エチルヘキシルアクリレート、メチルアクリレート、ブチルアクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、2−エチルヘキシルメタアクリレート等に代表される(メタ)アクリル酸アルキルエステル(好ましくは、(メタ)アクリル酸C1〜C10アルキルエステル)を少なくとも一種さらに含有させて共重合したものを好適に使用することができる。このような(メタ)アクリル系高分子としては、例えば、アクリル酸−2−エチルヘキシル・酢酸ビニル・アクリル酸共重合体、アクリル酸−2−エチルヘキシル・アクリル酸ブチル・アクリル酸共重合体、アクリル酸−2−エチルヘキシル・アクリル酸メチル・メタクリル酸グリシジル・アクリル酸共重合体、Duro-Tak(登録商標)87-2100、Duro-Tak(登録商標)87-2852、Duro-Tak(登録商標)87-2174、Duro-Tak(登録商標)87-2196、Duro-Tak(登録商標)87-2353、Duro-Tak(登録商標)87-2051、Duro-Tak(登録商標)87-2052、Duro-Tak(登録商標)87-2054、Duro-Tak(登録商標)87-2825、Duro-Tak(登録商標)87-2677(Henkelジャパン社製)などが挙げられる。したがって、本発明の一つの態様によれば、アクリル系高分子化合物は、(メタ)アクリル酸アルキル、酢酸ビニルおよびビニルアルコールからなる群から選択される少なくとも一つのモノマー単位として含んでなる共重合体であり、より好ましくは(メタ)アクリル酸、アクリル酸2−エチルヘキシル、酢酸ビニルおよびビニルアルコールからなる群から選択されるモノマー単位を含んでなる共重合体である。
また、上記アクリル系高分子化合物において、モノマー単位のモル比、分子量等は、当業者が適宜調節することが可能である。
カルボキシル基を含むアクリル系高分子化合物の含量は、本発明の効果を妨げない限り特に限定されないが、好ましくは上記薬物含有層の10重量%以上50重量%以下あり、より好ましくは20重量%以上40重量%以下であり、さらに好ましくは30重量%以上40重量%以下であり、さらに好ましくは30重量%以上35重量%以下である。
また、本発明における多価金属系架橋剤は、好ましくは酸化マグネシウム、酸化亜鉛またはアルミニウムアセチルアセトナートであり、より好ましくは酸化マグネシウムまたは酸化亜鉛であり、さらに好ましくは酸化マグネシウムである。
多価金属系架橋剤の含量は、本発明の効果を妨げない限り特に限定されないが、好ましくは上記薬物含有層の0.01重量%以上0.1重量%未満あり、より好ましくは0.02重量%以上0.08重量%以下であり、さらに好ましくは0.03重量%以上0.05重量%以下である。
また、本発明の経皮吸収製剤は、本発明の効果を妨げない限り、上記成分の他、所望により薬学的に許容可能な他の添加剤を含有していてもよい。
薬学的に許容可能な他の添加剤としては、例えば、界面活性剤、可塑剤、賦形剤、滑沢剤、溶解補助剤等が挙げられる。より具体的には、例えば、ポリビニルピロリドン、ラウロマクロゴール、ココイルメチルタウリンナトリウム、L-メントール、水素添加大豆リン脂質、ステアリン酸亜鉛等が挙げられる。
製造方法
本発明による経皮吸収製剤の好ましい製造方法としては、以下の通りである。
まず、本発明の上記構成成分の必要量を準備し、室温〜40℃の温度条件で60〜240分間攪拌・混合し、膏体溶液を得る。得られた膏体溶液を、ポリエチレンテレフタレート製フィルム上に塗工し、80℃の乾燥温度で乾燥させ、薬物含有層を得る。そして、所望により、薬物含有層上に支持体層をラミネートし、所望のサイズに切断して経皮吸収製剤を得ることができる。
本発明の経皮吸収製剤は、皮膚刺激の抑制や、薬物の安定かつ効率的な投与を勘案すれば、1日1回程度で貼付することが好ましい。したがって、本発明の別の態様によれば、上記経皮吸収製剤を、生体の皮膚に1日に1回貼付することを含んでなる炎症疾患の治療方法が提供される。
また、上記生体としては、例えば、ウサギ、イヌまたはヒト等が挙げられるが、好ましくはヒトである。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明は、これら実施例に限定されない。
試験例1:基剤および吸収促進剤の選定
セレコキシブを経皮吸収製剤化するためには、フラックスを制御するために吸収促進剤を添加し、かつセレコキシブを基剤に溶解させる必要がある。そこで、以下に示す通り、セレコキシブの経皮吸収製剤用の基剤および吸収促進剤の選択を行った。
1−1:吸収促進剤の検討
セレコキシブに、種々の吸収促進剤(ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル酸ドデシル等)を加え、それぞれの吸収促進剤に対する溶解性を試験したところ、いずれにも溶解しないことが確認された。このことから、セレコキシブを安定的に薬物含有層へ溶解させるためには、吸収促進剤のみならず、粘着基剤(薬物含有層のうち、主薬成分であるセレコキシブを除いた成分を示す。以下同じ)全体で溶解させる必要があり、以下の検討を行った。すなわち、粘着基剤中でのセレコキシブの溶解性を検討した。
1−2:セレコキシブと、基剤および吸収促進剤の組み合わせの検討
1−2−1:スチレン・イソプレン・スチレンブロックコポリマー
スチレン・イソプレン・スチレンブロックコポリマー(SIS)を基剤として選択し、それにセレコキシブ(0.1〜20重量%)と、4種の吸収促進剤(0.1〜40重量%:ミリスチン酸イソプロピル、ポリエチレングリコール400、モノカプリル酸プロピレングリコールまたはセバシン酸ジエチル)加えたそれぞれの粘着基剤に、セレコキシブ(0.1〜20重量%)を配合したところ、全ての薬物含有層が凝集せず、製剤化ができなかった。
1−2−2:カルボキシル基を有さない高分子化合物
カルボキシル基を有さない高分子化合物(DURO-TAK(登録商標)87-4287(Henkelジャパン)、MAS683 (登録商標) (コスメディ製薬株式会社)、MAS811B (登録商標) (コスメディ製薬株式会社)、ハイタックS-1000(東洋化学株式会社)またはハイタックS-2000(東洋化学株式会社))を基剤として選択し、3種の吸収促進剤(0.1〜40重量%:ミリスチン酸イソプロピル、ココイルメチルタウリンナトリウムまたは水素添加大豆リン脂質(レシノール(登録商標)、日光ケミカルズ株式会社))をそれぞれ配合した粘着基剤を準備し、それぞれにセレコキシブ(0.1〜20重量%)を加えたところ、全ての薬物粘着層について良好な物性は得られず、製剤化できなかった。
1−2−3:カルボキシル基を有するアクリル系高分子化合物
カルボキシル基を有するアクリル系高分子化合物(DURO-TAK(登録商標)87-2194:アクリル酸2−エチルヘキシル・酢酸ビニル・アクリル酸共重合体、Henkelジャパン)を基剤として選択し、3種の吸収促進剤(モノカプリル酸プロピレングリコール、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、炭酸プロピレンまたはジカプリル酸プロピレングリコール:0.1〜40重量%)をそれぞれ配合した粘着基剤を準備し、それらにセレコキシブ(0.1〜20重量%)を加えたところ、ミリスチン酸イソプロピル、或いはミリスチン酸オクチルドデシルを配合した製剤に限り、セレコキシブが粘着基剤に溶解し、且つ、得られた組成物は凝集し、製剤化可能であることが確認された。
この結果から、セレコキシブの経皮吸収製剤の基剤としてカルボキシル基を有するアクリル系高分子化合物を選定し、吸収促進剤としてミリスチン酸アルキルエステルを選定した。
試験例2:結晶析出の防止の検討/架橋剤の種類および濃度の選定
2−1:架橋剤の種類の検討
架橋剤としては、アクリル系高分子化合物の架橋剤として多価金属系架橋剤(アルミニウムアセチルアセトナート、酸化マグネシウムまたは酸化亜鉛)を選択した。かかる架橋剤を組成物全量に対して0.01〜0.4重量%程度の濃度となるように添加した製剤と、添加しなかった製剤とを室温で保存し、その物性を比較検討した。
その結果、多価金属系架橋剤を添加しなかった製剤については、製剤内に結晶が析出したものが見られたが、多価金属系架橋剤を添加した製剤に関しては、結晶の析出が見られなかった。すなわち、多価金属系架橋剤の添加は結晶析出の防止等の効果があることが判明した。
2−2:多価金属系架橋剤の濃度の検討
また、多価金属系架橋剤(酸化マグネシウム)の濃度を0.01〜0.15重量%とする以外、2−1と同様にして経皮吸収製剤の構成成分を混合し、室温〜40℃の温度条件で、60〜240分間攪拌し、15〜60分乾燥して経皮吸収製剤を得た。次に、得られた経皮吸収製剤を用いて40℃75%RHの温度・湿度条件下で、12日間の加速試験を行った。
その結果、多価金属系架橋剤が0.01〜0.1重量%の範囲内では結晶の析出は認められなかった。特に、多価金属系架橋剤が0.01〜0.05重量%未満の範囲内では製剤に変化は認められず、粘着性は保持されていた。一方、多価金属系架橋剤0.1重量%を超えると直ちに結晶は析出してこなかったものの、ゴム状となり粘着性が低下した。
また、多価金属系架橋剤が0.01〜0.1重量%の範囲内では、加速試験の前後においてセレコキシブの含量の変化も認められなかった。
試験例3:経皮吸収製剤を用いたIn vitroヘアレスマウス皮膚透過試験
I)供試製剤の作製
表1に示す各成分を準備し、室温〜40℃の温度条件で、で60〜240分間攪拌し、膏体溶液を得た。
Figure 0006495723
上記膏体溶液を、ポリエチレンテレフタレート製ライナー上に塗工し、80℃の温度条件で30分間乾燥させ、薬物含有層を得た。乾燥後の薬物含有層の量は143g/mとなるように調整した。
次に、薬物含有層のライナーと反対側の片面に支持体層(織布RA001、モンテル製)をラミネートし、所望の経皮吸収製剤を得た。
II)in vitroヘアレスマウス皮膚透過性試験
ヘアレスマウス皮膚の角質層側に上記経皮吸収製剤(適用面積4.52cm)を貼付し、皮膚表面が約32℃となるように温水を循環させたフロースルーセル(5cm)にセットした。レシーバー液として40%(v/v)PEG400水溶液を使用し、レシーバー液のサンプリングは、10mL/hrの速さで2時間毎に24時間まで行った。サンプリング溶液について、HPLCにより薬物量を測定し、2時間毎の透過量を算出し、フラックス(mcg/cm/hr)を算出した。
結果は、図1に示される通りであった。実施例1および実施例2は、多価金属系架橋剤(酸化マグネシウム)を含有しない比較例と比較して、良好なフラックスを示し、薬効試験の結果から薬効が期待される目標フラックス3.6(mcg/cm/hr)以上だった。
試験例4:カラゲニン足浮腫モデルによる薬効試験
実施例1および実施例2と同様の製剤を別個に製造して、「Meloxicamの鎮痛・抗炎症作用. 応用薬理. 53(4/5), 351-366, 1997」等の記載に準じてからカラゲニン足浮腫モデルによる薬効試験を行った(ラット、n=5)。
その結果、惹起後2時間の時点でコントロール群と比較して浮腫率が有意に低い値を示した(p<0.01)。

Claims (8)

  1. セレコキシブ、ミリスチン酸アルキル、カルボキシル基を含むアクリル系高分子化合物、および0.01重量%以上0.1重量%未満の多価金属系架橋剤を含んでなる、経皮吸収製剤。
  2. 前記セレコキシブの含量が、1重量%以上30重量%以下である、請求項1に記載の経皮吸収製剤。
  3. 前記ミリスチン酸アルキルがミリスチン酸C1〜C25アルキルである、請求項1または2に記載の経皮吸収製剤。
  4. 前記カルボキシル基を含むアクリル系高分子化合物が、(メタ)アクリル酸をモノマー単位として含んでなる共重合体である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の経皮吸収製剤。
  5. 前記カルボキシル基を含むアクリル系高分子化合物が、(メタ)アクリル酸エステルをモノマー単位として含んでなる共重合体である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の経皮吸収製剤。
  6. 前記多価金属系架橋剤が、酸化マグネシウム、酸化亜鉛およびアルミニウムアセチルアセトナートからなる群から選択される少なくとも一つのものである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の経皮吸収製剤。
  7. 薬学上許容可能な添加剤をさらに含んでなる、請求項1〜6のいずれか一項に記載の経皮吸収製剤。
  8. 前記薬学上許容可能な添加剤が、ラウロマクロゴール、ココイルメチルタウリンナトリウム、水素添加大豆リン脂質、ポリビニルピロリドン、ステアリン酸亜鉛およびメントールからなる群から選択される少なくとも一つのである、請求項に記載の経皮吸収製剤。
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