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JP6490298B2 - 受信装置及び事象検知時刻の推定方法 - Google Patents

受信装置及び事象検知時刻の推定方法 Download PDF

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JP6490298B2 JP2018504005A JP2018504005A JP6490298B2 JP 6490298 B2 JP6490298 B2 JP 6490298B2 JP 2018504005 A JP2018504005 A JP 2018504005A JP 2018504005 A JP2018504005 A JP 2018504005A JP 6490298 B2 JP6490298 B2 JP 6490298B2
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Description

本発明は、データを受信する受信装置及び事象検知時刻の推定方法に関する。
道路に備えられた検知器(センサ)が道路の状況(事象)を検知したとき(事象検知時刻)から、この検知に基づく交通案内情報(検知データ)を車両の受信装置が受信するとき(受信時刻)までの時間(システム遅延時間)が長い場合、受信された交通案内情報が古い情報(信頼性の低い情報)を示すという問題がある。この問題の対策として、特許文献1は、事前に情報提供システムにおけるシステム遅延時間の平均値(平均システム遅延時間)を取得し、車両が交通案内情報を受信した受信時刻から平均システム遅延時間を減算することにより、事象検知時刻を推定(算出)する装置を記載している。この装置によれば、受信された交通案内情報から、現在より5分以上前の時刻(過去の時刻)に検知された古い情報(信頼性の低い情報)を、除外することができる。
特許文献2は、車両に備えられた検知器(センサ)による事象の検知によって生成された走行情報と、この車両の通信端末が受信した情報(他車両から送信された走行情報)とを用いて、同一車両を同定する車載装置を記載している。この車載装置では、センサと、通信端末と、コントローラと、GPS(Global Positioning System)と、エンジン及びブレーキ制御のための制御ECU(Electronic Control Unit)とが、車内ネットワークであるCAN(Controller Area Network)バスによって互いに接続されている。車両(自車両)に備えられた検知器の検知結果を示す情報は、100ミリ秒ごとに生成され、他車両において検知された情報は他車両の通信端末(送信装置)から数百ミリ秒ごとに送信される。車両(自車両)によって受信された情報に付加された時刻情報が示す時刻が、現在時刻よりも閾値以上前の時刻(過去の時刻)であれば、受信された情報は古い情報(信頼性の低い情報)であるため、この情報は破棄される。
特開2012−194759号公報 特許第5702400号公報
しかしながら、特許文献1に記載された装置は、車両の通信端末(受信装置)が交通案内情報を受信した受信時刻から平均システム遅延時間(データ生成処理時間及びデータ伝送時間によるシステム遅延時間の平均値)を減算することにより、送信装置における時刻(送信側の時刻)である事象検知時刻を推定(算出)している。データ生成処理時間又はデータ伝送時間のばらつきが大きい場合には、平均システム遅延時間のばらつきが大きくなるため、実際に検知器が事象を検知した時刻(実際の事象検知時刻)に対する推定された事象検知時刻の誤差が大きくばらつき、除外されなかった情報に、古い情報(信頼性の低い情報)が含まれる場合があるという問題がある。
また、特許文献2に記載された装置は、他車両の通信端末(送信装置)から送信された情報の受信時刻を評価しているが、システム遅延時間(データ生成処理時間及びデータ伝送時間による遅延時間)を考慮していない。このため、事象検知時刻を推定する処理は行われておらず、破棄されなかった情報に、古い情報(信頼性の低い情報)が含まれる場合があるという問題がある。
本発明は、従来技術の課題を解決するためになされたものであり、事象検知時刻を正確に推定することができる受信装置及び事象検知時刻を正確に推定するために使用される事象検知時刻の推定方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る受信装置は、一定のサンプリング周期で事象を検知するセンサから送出される検知データを受信し、前記センサが前記事象を検知した時刻である事象検知時刻を推定する受信装置であって、前記検知データを受信する受信部と、前記受信部によって前記検知データが受信された時刻である受信時刻を計測する受信時刻計測部と、前記受信時刻と前記サンプリング周期とから、次に検知データが受信される時刻である次の受信時刻の期待値である受信時刻期待値を求める受信時刻期待値演算部と、前記受信時刻期待値に対する前記受信時刻の変動量をシステム遅延ジッタ量として求めるジッタ量推定部と、前記センサが前記事象を検知した時刻から前記受信時刻までの時間として事前計測されたシステム遅延時間と、前記受信時刻期待値と、前記システム遅延ジッタ量とから、前記事象検知時刻を推定する事象検知時刻推定部とを備えたことを特徴とする。
本発明の他の態様に係る事象検知時刻の推定方法は、一定のサンプリング周期で事象を検知するセンサから送出される検知データを受信する受信装置における、前記センサが前記事象を検知した時刻である事象検知時刻を推定する事象検知時刻の推定方法であって、前記受信装置によって前記検知データが受信された時刻である受信時刻を計測するステップと、前記受信時刻と前記サンプリング周期とから、次に検知データが受信される時刻である次の受信時刻の期待値である受信時刻期待値を求めるステップと、前記受信時刻期待値に対する前記受信時刻の変動量をシステム遅延ジッタ量として求めるステップと、前記センサが前記事象を検知した時刻から前記受信時刻までの時間として事前計測されたシステム遅延時間と、前記受信時刻期待値と、前記システム遅延ジッタ量とから、前記事象検知時刻を推定するステップとを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、事象検知時刻を正確に推定することができ、よって古い情報(信頼性の低い情報)が廃棄されない状況及び古くない情報が廃棄される状況の発生を回避することができる。
本発明の実施の形態1に係る受信装置の構成を概略的に示すブロック図である。 実施の形態1に係る受信装置における事象検知時刻の推定方法の概要を示す図である。 比較例の受信装置における事象検知時刻の推定方法の概要を示す図である。 実施の形態1に係る受信装置による事象検知時刻の推定方法を示すタイミング図である。 実施の形態1及び2に係る受信装置の受信時刻期待値演算部における受信時刻期待値の算出処理を示すフローチャートである。 実施の形態1に係る受信装置の事象検知時刻推定部における事象検知時刻の推定処理を示すフローチャートである。 実施の形態1に係る受信装置のジッタ量推定部におけるシステム遅延ジッタ量の推定処理を示すフローチャートである。 実施の形態1及び2に係る受信装置の異常遅延検知部における異常遅延の検知処理を示すフローチャートである。 図10及び図11のシミュレーションに用いられるシステム遅延分布の一例を示す図である。 実施の形態1におけるシミュレーションによって得られた事象検知時刻の推定誤差の一例を示す図である。 比較例におけるシミュレーションによって得られた事象検知時刻の推定誤差の一例を示す図である。 実施の形態1に係る受信装置による事象検知時刻の推定方法の課題を示す図である。 本発明の実施の形態2に係る受信装置の構成を概略的に示すブロック図である。 実施の形態2に係る受信装置における事象検知時刻の推定方法の概要を示す図である。 実施の形態2に係る受信装置における事象検知時刻の推定方法を示すタイミング図である。 実施の形態2に係る受信装置における事象検知時刻の推定処理を示すフローチャートである。 図18のシミュレーションに用いられるシステム遅延分布の一例を示す図である。 実施の形態1及び2におけるシミュレーションによって得られた事象検知時刻の推定誤差の一例を示す図である。 実施の形態1及び2の変形例の受信装置を示すハードウェア構成図である。
《1》実施の形態1
《1−1》実施の形態1の構成
〈送信側デバイス及び受信システム10〉
図1は、本発明の実施の形態1に係る受信システム10の構成を概略的に示すブロック図である。図1に示されるように、事象を検知する複数のセンサ(「センサデバイス」とも言う)170,171,…,172と、複数の検知データ(センサデータ)を受信する複数の受信装置としての複数のデータ受信ユニット100,120,…,140とは、伝送路を介して通信可能にそれぞれ接続されている。
センサ170,171,172は、事象を検知することによって生成される検知結果としての検知データを送信する送信側の構成(送信側デバイス)である。センサ170,171,172の検知対象には制限はない。センサ170,171,172は、例えば、物体の位置を検知する位置センサ、物体の速度を検知する速度センサなどである。また、図1には3台のセンサ170,171,172が示されているが、センサの数は、1台、2台、又は4台以上であってもよい。
図1に示されるように、複数のデータ受信ユニット100,120,140と統合処理部161とは、検知データを受信する受信側のシステムとしての受信システム10を構成している。図1には、3台のデータ受信ユニット100,120,140が示されているが、データ受信ユニットの数は、1台、2台、又は4台以上であってもよい。
センサ170,171,172の各々は、ある一定の検知周期(サンプリング周期)Tsa、すなわち、一定の時間間隔毎に、センシング(事象の検知)を行い、このセンシングによって生成された信号の処理を行い、この処理によって生成された信号(検知データ)を伝送路に送出する。伝送路は、無線通信用又は有線通信用の信号の伝送路である。伝送路は、例えば、インターネット又はLAN(ローカル エリア ネットワーク)などのようなネットワーク、バス、電話通信網、専用回線などで構成することができる。センサ170,171,172から一定の周期で送出された検知データは、例えば、伝送路を経由して、データ受信ユニット100,120,140にそれぞれ入力される。データ受信ユニット100,120,140は、送信側デバイスに備えられたセンサ170,171,172のうちの対応するセンサが事象を検知した時刻(事象検知時刻)を推定(算出)し、受信された検知データと推定された事象検知時刻TMS_i′との関連付けを行い、関連付けられたデータを統合処理部161に出力する。統合処理部161は、データ受信ユニット100,120,140から、前記関連付けられたデータを受け取り(すなわち、複数のデータ受信ユニットから出力された複数のデータを受け取り)、これらのデータを元に検知データの統合処理を行う。
統合処理部161は、例えば、センサ170,171,172から送出された検知データが検知対象としての物体の位置データである場合には、センサ170,171,172によって検知された同一の物体の位置を示す位置データ(検知データ)と、センサ170,171,172が物体を検知(物体の位置を検知)した時刻の推定値(推定された事象検知時刻)TMS_i′(i=0,1,2,…)とを関連付けることによって、事象検知時刻TMS_i′と異なる時刻における物体の位置を把握(算出)することが可能になる。また、統合処理部161は、物体の位置データ(検知データ)と、推定された事象検知時刻TMS_i′とが関連付けられた情報(過去のデータ)を記憶する記憶部161aを備えてもよい。記憶部161aは、統合処理部161の一部であってもよいが、統合処理部161の外部に備えられた記憶装置であってもよい。統合処理部161は、センサ170,171,172によって検知された物体の位置を、時間の関数として扱うことで、任意の時刻における物体の位置を把握(算出)することができる。このため、図1に示される受信システム10は、検知対象としての物体の現在位置、又は、検知対象としての物体の未来の位置(予測位置)などのような物体位置の把握(算出)を行うことができる。さらに、統合処理部161は、センサ170,171,172の各々によって検知された物体(検知対象)が、同一物体であるか否かの判断を行うことができる。また、統合処理部161は、センサ170,171,172から送出された複数の検知データに含まれる複数の位置データを活用するので、検知された物体の位置データの信頼性を向上させることができる。このような統合処理を高精度に行うためには、センサ170,171,172によって検知された物体の位置データだけでなく、センサ170,171,172によって物体が検知された時点の正確な時刻情報(事象検知時刻)が必要である。以降、実施の形態1に係る受信システム10において、センサが物体を検知した時刻、すなわち、事象検知時刻TMS_i′を、どのようにして高精度に推定するのかについて説明する。
〈データ受信ユニット100,120,140〉
データ受信ユニット100,120,140は、基本的には、互いに同じ構成を有している。このため、以下に、データ受信ユニット100の構成について説明する。データ受信ユニット100は、センサ(例えば、センサ170)から送出された検知データを受信する受信部としての受信I/F(インタフェース)部101と、受信I/F部101から検知データの受信を知らせるデータ受信通知を受け取る毎にシステム時計160からシステム時刻を参照することで検知データを受信した時刻(受信時刻)を計測する(すなわち、受信時刻を取得する)受信時刻計測部102とを備えている。受信I/F部101は、順次、検知データを受信し、i番目(iは0以上の整数)に受信された検知データの受信時刻を、Tr_iと記す。システム時計160は、例えば、時刻を計測する時計、又は、外部から提供される時刻を示す信号を受信する装置(時刻信号の受信器)であることができる。図1には、システム時計160は、受信装置とは別個の構成として示されているが、システム時計160は、受信装置の一部であってもよく、又は、統合処理部161の一部であってもよい。
また、データ受信ユニット100は、受信時刻期待値演算部103を備えている。受信時刻期待値演算部103は、検知データを送信するセンサが事象を検知したとき(事象検知時刻)から、受信I/F部101が当該検知データを受信するとき(受信時刻)Tr_iまでの時間であるシステム遅延時間について、その変動時間成分(システム遅延ジッタ量)Tj_iの分布平均値である平均システム遅延ジッタ量を計算する。i番目に受信された検知データについての平均システム遅延ジッタ量を、Tj_me_iと記す。また、センサが事象を検知する一定の検知周期であるサンプリング周期を、Tsaと記す。平均システム遅延ジッタ量Tj_me_iの計算は、Nを規定サンプル数(正の整数)とし、Kをサンプリング毎に1増加する整数(K=0,1,2,…)としたときに、次式(1)及び(2)として、表現される。
Figure 0006490298
ただし、初回の検知データの受信時には、後述の図5のステップS103、S104に示されるように、上記式(1)は、Tj_me_i=Tr_0に置き換えられる。また、Kが規定サンプル数N以上になるまでの検知データの受信時には、後述の図5のステップS107に示されるように、上記式(1)は、以下の式(1′)に置き換えられる。
Figure 0006490298
次に、受信時刻期待値演算部103は、1つ前の検知データの受信時に求められた受信時刻期待値(Ta_me_i−1)に、サンプリング周期Tsaと、求められた平均システム遅延ジッタ量Tj_me_iとを加算して新たな受信時刻期待値(次に検知データが受信される時刻である次の受信時刻の期待値)Ta_me_iを計算する。この計算は、次式(3)で行われる。
Figure 0006490298
さらに、データ受信ユニット100は、システム遅延時間を事前計測して得られた計測値から求められた平均システム遅延時間Tt_meを、受信時刻期待値Ta_me_iから差し引くことで事象検知時刻TMS_i′を推定(算出)する事象検知時刻推定部105を備えている。この計算は、次式(4)で行われる。
Figure 0006490298
図2は、実施の形態1に係るデータ受信ユニット100における事象検知時刻TMS_i′の推定方法の概要を示す図である。実施の形態1に係るデータ受信ユニット100においては、上記式(1)〜(3)を用いることによって、データ受信ユニット100が受信した検知データから受信時刻期待値Ta_me_iを求め、上記式(4)に示されるように、受信時刻期待値Ta_me_iから事前計測された平均システム遅延時間Tt_meを差し引いて、送信側デバイスのセンサが事象を検知した時刻である事象検知時刻TMS_i′を推定することができる。この場合、実際の事象検知時刻TMS_iに対する、推定された事象検知時刻TMS_i′の誤差のばらつきは小さい。
図3は、比較例の受信装置による事象検知時刻TMS_iaの推定方法の概要を示す図である。図3において、Tt_meは、事前計測されたシステム遅延時間の平均値(平均システム遅延時間)であり、Tr_iは、検知データの受信時刻である。比較例においては、平均システム遅延時間が一定である場合には、センサにおける事象検知時刻TMS_iaは、次式(5)で求められる。この場合、実際の事象検知時刻TMS_iに対する、推定された事象検知時刻TMS_iaの誤差のばらつきは、図2の場合に比べて大きい。
Figure 0006490298
《1−2》実施の形態1の動作
図4は、実施の形態1に係るデータ受信ユニット100による事象検知時刻の推定方法を示すタイミング図である。図4において、センサ170が物体を検知(センシング)した時刻(実際の事象検知時刻)がTMS_i(i=0,1,2,…)である。センサ170内の内部処理に伴う内部遅延時間を経て生成された検知データは、No.i(i=0,1,2,…)として表記されている。送信側デバイスから伝送路上に送出された検知データは、伝送遅延時間を経て、受信システム10のデータ受信ユニット100で時刻Tr_i(i=0,1,2,…)に受信される。データ受信ユニット100では、受信I/F部101にて受信処理が行われる。具体的には、データ受信ユニット100では、受信割り込み処理により受信I/F部101内の受信バッファに格納されたデータが読み出され、このデータは、関連情報付加部109に転送され、関連情報付加部109に記憶される。これと並行して、受信I/F部101は、受信時刻計測部102にデータ受信したことを通知するデータ受信通知を送る。また、事象検知時刻推定部105によって推定された事象検知時刻TMS_i′は、関連情報付加部109に記憶されている検知データに関連付けされて、関連情報付加部109に記憶される。
センサ170は、一定の検知周期(サンプリング周期)Tsaで事象を検知し、順次、検知データを送出する。仮に、平均システム遅延時間Tt_meが一定であれば、データ受信ユニット100で受信される検知データの受信周期も、サンプリング周期Tsaに等しい周期となる。しかし、センサ170を備える送信側デバイスにおける内部処理、又は、データ受信ユニット100における内部処理は、ソフトウェアによって実行されることが多く、内部処理に要する時間(遅延時間)は変動する(ばらつきがある)。また、同じ伝送路に、複数の送信側デバイスが接続されている場合(例えば、CANバスのような場合)には、優先度の低い送信側デバイスと優先度の高い送信側デバイスとで送信タイミングが重複すると、優先度の低い送信側デバイスからの検知データの送信が優先度の高い送信側デバイスの送信処理が完了するまで、待たされることになる。このように、一般に、同じ伝送路に複数の送信側デバイスが接続されている場合、伝送路遅延時間は変動する(ばらつきがある)。このため、実際には、図4に示されるように、データ受信ユニット100の受信時刻Tr_0,Tr_1,Tr_2,…,Tr_iの間隔は、一定値ではなく、ばらつきがある。
図4において、Tt_meは、事前計測されたシステム遅延時間の平均値(平均システム遅延時間)である。仮に、平均システム遅延時間Tt_meが一定である場合には、センサ170における事象検知時刻TMS_iaは、上記式(5)(比較例の推定方法)で正確に求めることができる。しかし、実際には、平均システム遅延時間Tt_meにはばらつきがあるため、式(5)(比較例の推定方法)の計算で推定された事象検知時刻TMS_iaは、ばらつきが大きい。
そこで、平均システム遅延時間Tt_meが変動する環境において、実施の形態1に係るデータ受信ユニット100は、受信時刻期待値を用いて、センサ170における事象検知時刻TMS_i′を推定している。実施の形態1においては、受信I/F部101は、検知データを受信すると、受信時刻計測部102にデータ受信通知を出力する。受信時刻計測部102は、データ受信通知を受け取る毎に、システム時計160から現在時刻を取得し、取得された現在時刻を受信時刻Tr_iとして受信時刻期待値演算部103に通知する。
一方、システム遅延時間を複数回、事前計測し、事前計測された複数のシステム遅延時間の平均値(平均システム遅延時間)Tt_meを算出し、この平均システム遅延時間Tt_meは平均システム遅延時間格納部106に格納されている。
〈サンプリング周期格納部104〉
サンプリング周期格納部104には、センサ170が事象を検知(例えば、物体を検知)する検知周期(サンプリング周期)Tsaが予め格納されている。
〈受信時刻期待値演算部103〉
受信時刻期待値演算部103は、図4において、一定の検知周期(サンプリング周期)Tsaに対する到達時刻変動量(システム遅延ジッタ量)Tj_iの平均値(平均システム遅延ジッタ量)Tj_me_iから、上記式(3)により受信時刻期待値Ta_me_iを算出する。受信時刻期待値Ta_me_iは、過去のN個の受信時刻と、サンプリング周期Tsaとから求められる。具体的には、受信時刻期待値Ta_me_iは、データ受信時に受信時刻期待値からのずれ(システム遅延ジッタ量)として、N個のシステム遅延ジッタ量Tj_iを取得し、N個のシステム遅延ジッタ量の移動平均値である平均システム遅延ジッタ量Tj_me_iを上記式(1)により求め、上記式(3)に示されるように、この平均システム遅延ジッタ量Tj_me_iを((Ta_me_i−1)+Tsa)に加算したものである。実施の形態1によって推定された事象検知時刻TMS_i′は、上記式(4)で求められる。
図5は、実施の形態1に係るデータ受信ユニット100の受信時刻期待値演算部103における受信時刻期待値Ta_me_iの算出処理を示すフローチャートである。まず、ステップS101でK(K=0,1,2,…)を初期値0とし、ステップS102において、受信時刻期待値演算部103は、データ受信ユニット100が起動後最初の検知データの受信であるか否かを判断する。初回の受信である場合(ステップS102においてYES)、処理はステップS103に遷移し、システム遅延ジッタ量Tj_i=Tj_Kを値0にする処理(初期化)を行う。すなわち、受信時刻期待値演算部103は、初回受信した検知データには、システム遅延ジッタ量が存在しないものとしてTj_i=0とし、ステップS104で、受信時刻期待値Ta_me_iを初回の受信時刻Tr_0として、処理をステップS110に遷移する。次のステップS110において、受信時刻期待値演算部103は、受信時刻期待値Ta_me_iを事象検知時刻推定部105及びジッタ量推定部107に通知し、Nを1インクリメントして、処理をステップS102に戻す。
ステップS102で初回受信ではないと判断された場合(ステップS102においてNO)、受信時刻期待値演算部103は、ステップS104でシステム遅延ジッタ量Tj_iを上記式(2)を用いて計算し、処理をステップS105に遷移させる。この処理では、上記式(2)に示されるように、過去のシステム遅延ジッタ量Tj_iの移動平均を求める。次のステップS106では、受信時刻期待値演算部103は、所定の移動平均処理に必要なN個のデータが受信済みか否かを判断する。まだ、検知データの数が必要なデータ数になっていない場合(ステップS106において、Kが規定サンプリング数N未満である場合)、判断はNOとなり、処理はステップS107に遷移し、上記式(1′)によって、平均システム遅延ジッタ量Tj_me_iが求められ、ステップS109において上記式(3)によって、受信時刻期待値Ta_me_iが求められる。次のステップS110において、受信時刻期待値演算部103は、受信時刻期待値Ta_me_iを事象検知時刻推定部105及びジッタ量推定部107に通知し、Kを1インクリメントして、処理をステップS102に戻す。
ステップS106で、検知データの数Kが規定サンプリング数N以上になっている場合には、判断はYESとなり、処理はステップS109に遷移する。ステップS108では、平均システム遅延ジッタ量Tj_me_iが上記式(1)を用いて求められ、ステップS109において上記式(3)によって、受信時刻期待値Ta_me_iが求められる。次のステップS110において、受信時刻期待値演算部103は、受信時刻期待値Ta_me_iを事象検知時刻推定部105及びジッタ量推定部107に通知し、Nを1インクリメントして、処理をステップS102に戻す。
以上に記載したように、受信時刻期待値演算部103は、受信時刻計測部102から新たな検知データを受信する毎に、その際の受信時刻の通知を受け図5に示される処理を行う。
〈事象検知時刻推定部105〉
図6は、実施の形態1に係るデータ受信ユニット100の事象検知時刻推定部105における事象検知時刻TMS_i′の推定処理を示すフローチャートである。受信時刻期待値演算部103が事象検知時刻推定部105に受信時刻期待値Ta_me_iを通知すると、ステップS111において、事象検知時刻推定部105は、上記式(4)を用いて事象検知時刻TMS_i′を推定(算出)する。そして、ステップS112において、事象検知時刻推定部105は、推定された事象検知時刻TMS_i′を関連情報付加部109に通知し、記憶させる。
関連情報付加部109は、推定された事象検知時刻TMS_i′を受信すると、既に受信I/F部101経由で一時蓄積していたセンサ170からの検知データと、推定された事象検知時刻TMS_i′との関連付けを行い、関連付けされたデータを統合処理部161に送信する。
〈ジッタ量推定部107〉
図7は、実施の形態1に係るデータ受信ユニット100のジッタ量推定部107におけるシステム遅延ジッタ量Tj_iの推定処理を示すフローチャートである。図7のステップS121において、ジッタ量推定部107は、データ受信ユニット100が起動してから検知データの初回の受信か否かを判断し、初回の受信時である場合には、ステップS122において、システム遅延ジッタ量Tj_iをゼロとする初期化を行う。ステップS121において、検知データの初回の受信時でない場合には、ジッタ量推定部107は、ステップS123において、上記式(2)を用いてシステム遅延ジッタ量Tj_iを求める。次に、ジッタ量推定部107は、ステップS124において、システム遅延ジッタ量Tj_iを関連情報付加部109に通知する。
〈異常遅延検知部108〉
図8は、実施の形態1に係るデータ受信ユニット100の異常遅延検知部108における異常遅延の検知処理を示すフローチャートである。異常遅延検知部108は、ジッタ量推定部107からのシステム遅延ジッタ量Tj_iを入力として、推定されたシステム遅延ジッタ量Tj_iが異常な遅延量であるか否かの判断を行う。異常遅延検知部108は、図8のステップS131にてシステム遅延ジッタ量Tj_iが予め設定された許容量(閾値)を超える遅延か否かを判断し、閾値より大きいと判断したときには、ステップS132にてシステム遅延が異常であることを示す異常遅延フラグ情報により関連情報付加部109に通知する。ステップS131において、システム遅延ジッタ量Tj_iが閾値より小さい場合、異常遅延検知部108は、ステップS133にて、システム遅延が正常範囲内であることを示す異常遅延フラグ情報により関連情報付加部109に通知する。
〈関連情報付加部109〉
関連情報付加部109は、ジッタ量推定部107からの通知により受信I/F部101からの検知データと関連付けしてシステム遅延ジッタ量Tj_iを記憶する。また、関連情報付加部109は、異常遅延検知部108からの異常遅延フラグ情報の通知により受信I/F部101からの検知データと関連付けして異常遅延フラグ情報を記憶する。
このようにして、受信I/F部101からの検知データは、事象検知時刻TMS_i′と、システム遅延ジッタ量Tj_iと、異常遅延フラグ情報を関連付け、これらの全て、或いは、いずれか一つ以上の情報と共に統合処理部161に通知される。
《1−3》実施の形態1の効果
図9は、図10及び図11のシミュレーションに用いられるシステム遅延分布の一例を示す図である。図10は、実施の形態1におけるシミュレーションによって得られた事象検知時刻の推定誤差の一例を示す図である。図11は、比較例におけるシミュレーションによって得られた事象検知時刻の推定誤差の一例を示す図である。
図9は、システム遅延の分布を示している。図9から図11のシミュレーションでは、サンプリング周期を50ms、平均システム遅延時間を20msとし、システム遅延ジッタ量を±10msとなるようランダムにシステム遅延を生成させた。このようなデータを、実施の形態1に係るデータ受信ユニット100が受信したとき、実施の形態1に係るデータ受信ユニット100が推定した事象検知時刻TMS_i′と実際の事象検知時刻TMS_iとの誤差のシミュレーション結果を図10に示す。
図11は、比較例、すなわち、上記式(4)により求められた事象検知時刻TMS_iaと実際の事象検知時刻TMS_iとの誤差のシミュレーション結果である。この結果から、図11に示される比較例では、システム遅延ジッタ量の±10msのばらつきが、推定された事象検知時刻(上記式(5)におけるTMS_ia)にそのまま混入し、推定された事象検知時刻TMS_iaに±10msのばらつきが残存しており、時刻推定精度が悪い。
これに対し、実施の形態1における構成によると、図10に示されるように、システム遅延ジッタ量の±10msのばらつきが、推定された事象検知時刻TMS_i′から除去されており、システム遅延時間にジッタが存在する環境下であっても高精度に推定された事象検知時刻を算出することができる。
図10に示されるように、実施の形態1の構成によると、送信側から受信装置にデータを伝送するシステムにおいて、システム遅延時間にジッタのある環境であっても、受信装置で高精度に事象検知時刻TMS_i′を推定することができる。
実施の形態1の構成は、例えば、車両に備え付けられたカメラ、ミリ波レーダ、LIDAR(Light Detection and Ranging又はLaser Imaging Detection and Ranging)、ソナー等の各種複数のセンサ(図1におけるセンサ170,171,172など)が、それぞれ一定のサンプリング周期でセンシング(検知)を行い、センシングによって得られたローデータ(Raw Data)、或いは、物体位置、相対距離、物体種別等の情報に変換処理されたデータが、CAN又はLAN(Local Area Network)等の車内ネットワーク経由で伝送され、ECUがこれらデータを取得し、自動車のステアリング、ブレーキ、アクセルを制御するシステムに適用することができる。例えば、各センサが捉えたセンサデータが物体の位置情報の場合、受信した物体の位置情報から、各センサが事象検知した時刻、すなわち、センサが物体をセンシングした時刻(事象検知時刻)を高精度に推定することができ、受信したセンシングデータと推定された事象検知時刻とを関連付けることができるので、各センサでセンシングされた時刻におけるそれぞれの位置が正確に把握でき、検知対象物体又は自動車が移動している場合に、推定された事象検知時刻及びその際の物体位置から成る直近の数サンプルの推定時刻付き物体位置データから物体の速度又は加速度が求められ、これと現在の時刻から現在の当該物体の位置を高精度に推定することができる。
例えば、推定された事象検知時刻(推定センシング時刻)t1において、センサが検知した3次元座標上の物体位置ベクトルをX(t1)とし、時刻tにおける物体速度をv(t)とすると、現在時刻tにおける物体位置座標ベクトルX(t)は、次式(6)により高精度に求められ、現在位置を高精度に推定することができる。
Figure 0006490298
これは、実施の形態1に係る受信装置(事象検知時刻の推定方法)を備えたシステムは、センサが捉えた物体位置X(t1)が時刻t1における現象であったことを高精度に推定することができることを意味する。例えば、道路上を時速100km/hで車両がすれ違う場合を検討する。センサが物体を検知する周期が100msである場合、100msの間に両車両は、約2.8m接近する。仮に、実施の形態1の推定方法を用いない場合には、次のサンプルまで、最大で2.8mの物体位置の誤差を含む。
物体位置に誤差を含んだ状態で式(6)により未来の物体位置を予測すると、誤差の影響が拡大して、物体位置の推定誤差が大きくなり、例えば、この推定された車両位置を用いた車両の障害物回避経路の信頼性が低下する可能性がある。実施の形態1に係る受信装置(事象検知時刻の推定方法)によれば、物体のある位置における時刻を高精度に推定することができるので、上記式(6)により物体位置を時刻の関数として算出することができ、未来の物体位置も高精度に予測することができ、例えば、車両の進行経路として、障害物を回避する経路を正確に求めることが可能となる。
さらに、実施の形態1においては、検知された物体位置とその際の時刻(事象検知時刻)とを関連付けるようにしたので、複数のセンサからのデータを統合して同一物体か別物体かを判定する処理を行う場合、異なるセンサで捉えた物体が同一物体であることを高精度に推定することができる。
また、実施の形態1においては、送信側において時刻情報を付加しなくても受信装置で事象検知時刻を高精度に推定することができる。このため、送信側デバイスにおける時刻付加機能が不要であり、センサ選定の自由度が広くなる。例えば、自動車に備え付けられる各種センサにおいて、センシング時点の時刻付加機能を持つセンサは、一般的ではない。CAN等の車内ネットワーク経由でECUがこれらセンサからの物体位置情報からステアリング、ブレーキ、アクセルを制御する用途に使用する場合には、多数のセンサを使用することになるが、このようなシステムにおいて、センシング時点の時刻を付加する機能を持つセンサを使用することは困難である。実施の形態1においては、センサとして、検知データに時刻情報を付加する機能を持たないセンサを使用することができる。
また、実施の形態1においては、多数のセンサが、センシングの時刻を付加する機能を持たない場合であっても、受信装置でセンシング時刻を高精度に推定することができるため、多数のセンサを用いるシステムの低コスト化が可能になる。
さらに、実施の形態1においては、システム遅延ジッタ量を関連付けして検知データを通知するようにしたこと、又は、異常遅延フラグ情報を関連付けして検知データを通知するようにしたことによって、遅延ジッタ量の大きさから、システム上の負荷の異常増加又は伝送路上のトラフィックの混雑状況を把握することができ、システムの安定度合いを評価することができる。また、実施の形態1においては、システム遅延量が許容量を超える大きな遅延量であった場合は、検知データの信頼性が低いと判断して、検知データを利用しないことができるので、異常な動作を回避することができる。
《2》実施の形態2
《2−1》実施の形態2の構成
実施の形態1に係る受信装置としてのデータ受信ユニット100,120,140の性能は、環境変動(例えば、データ伝送のリトライの回数を制限する機能)に影響される可能性がある。これは、伝送負荷の極端な上昇を防ぐため、送信側デバイスから伝送路へのデータ伝送の回数を制限する機能を備えたシステムが存在し、この機能によって事前計測される平均システム遅延時間Tt_meが大きく変動することがあるからである。これに対し、実施の形態2に係る受信装置としてのデータ受信ユニット200,220,240は、平均システム遅延時間Tt_meに代えて、環境変動による影響が比較的小さい最短システム遅延時間Tt_minを用いているので、送信側デバイスから伝送路へのデータ送出の回数を制限する機能が働いた場合であっても、データ受信ユニット200,220,240の性能の変動を抑制することができる。
図13は、本発明の実施の形態2に係る受信装置としてのデータ受信ユニット200,220,…,240の構成を概略的に示すブロック図である。図13において、図1に示される構成要素と同一又は対応する構成要素には、図1における符号と同じ符号が付される。図13に示されるように、事象を検知する複数のセンサ170,171,…,172と、検知データ(センサデータ)を受信する複数のデータ受信ユニット200,220,240とは、伝送路を介して通信可能に接続されている。
図13に示されるように、複数のデータ受信ユニット200,220,240と統合処理部161とは、検知データを受信する受信側のシステムとしての受信システム20を構成している。図1には、3台のデータ受信ユニット200,220,240が示されているが、データ受信ユニットの数は、1台、2台、又は4台以上であってもよい。
データ受信ユニット200,220,240は、基本的には、互いに同じ構成を有している。このため、以下に、データ受信ユニット200の構成について説明する。データ受信ユニット200は、センサ(例えば、センサ170)から送出された検知データを受信する受信部としての受信I/F部201と、受信I/F部201から検知データの受信を知らせるデータ受信通知を受け取る毎にシステム時計160からシステム時刻を参照することで検知データを受信した時刻(受信時刻)を計測する(すなわち、受信時刻を取得する)受信時刻計測部202とを備えている。受信I/F部201は、順次、検知データを受信し、i番目(iは0以上の整数)に受信された検知データの受信時刻を、Tr_iと記す。
実施の形態1においては、上記式(4)に示されるように、受信時刻期待値Ta_me_iから事前計測された平均システム遅延時間Tt_meを差し引くことで事象検知時刻TMS_i′を求めていた。ここで、例えば、センサとデータ受信ユニットとを通信可能に接続する伝送路として、車内ネットワークであるCANを用いる場合には、CAN用のプロトコルとして、最大リトライ回数の制限を持つプロトコルが存在する。このプロトコルでは、CANに接続されているセンサに異常が生じ、データの送信のリトライ回数が決められた最大回数(例えば、256回)に達した場合、多数回のリトライによる伝送負荷の上昇を防ぐため、この送信側デバイスからCANへのデータ送信を制限する。このような状況が発生すると、CAN上のデータ転送量が減少するため、送信側デバイス間におけるデータ送信時のバス競合の頻度が減少し、事前計測していた平均システム遅延時間Tt_meが短くなる。すなわち、図12に示されるように、データ受信ユニットにおける受信時刻期待値Ta_me_iが、環境変動によって、環境変動前の受信時刻の分布曲線(白線)から環境変動後の受信時刻の分布曲線(黒線)にシフト(左方向にシフト)することになる。その結果、実施の形態1におけるデータ受信ユニットによれば、変動した平均システム遅延時間Tt_meを、左にシフトした受信時刻期待値Ta_me_iから差し引くため、実施の形態1で推定された事象検知時刻TMS_i′の実際の事象検知時刻TMS_iに対するずれが大きくなることがある。
このため、実施の形態2に係るデータ受信ユニット200,220,240は、図13に示されるように、平均システム遅延時間格納部106に代えて最短システム遅延時間格納部206を備えた点と、ジッタ量記憶部210が追加されている点(ジッタ量推定部207とジッタ量記憶部210とが、最短システム遅延時ジッタ量推定部207aを構成している点)とにおいて、実施の形態1に係るデータ受信ユニット100,120,140と相違する。実施の形態2における受信I/F部201、受信時刻計測部202、受信時刻期待値演算部203、サンプリング周期格納部204、異常遅延検知部208、及び関連情報付加部209は、実施の形態1における受信I/F部101、受信時刻計測部102、受信時刻期待値演算部103、サンプリング周期格納部104、異常遅延検知部108、及び関連情報付加部109とそれぞれ同様の機能を持つ。したがって、実施の形態1における式(1)、(1′)、(2)、及び(3)は、実施の形態2においても適用可能である。
実施の形態2においては、以下のようにして送信側デバイスのセンサが事象を検知した時刻を推定する。実施の形態2に係るデータ受信ユニット200では、事前計測された最短システム遅延時間Tt_minは、事前計測後の動作時における最短システム遅延時間と等しく(すなわち、ほぼ等しいとみなすことができ)、事前計測後の動作時に環境変動が発生して平均システム遅延時間Ta_me_iが変化した場合であっても、最短システム遅延時間Tt_minは変化しないという原理を利用している。伝送路としてのネットワーク上の通常時の帯域使用量は、ネットワークで使用可能な最大通信量に比べて十分低い量になるように設計されている。したがって、事前計測時におけるシステム遅延時間の最短時間と、事前計測後におけるシステム遅延時間の最短時間とは、いずれも、伝送路上にデータ伝送する際に、バス競合が存在しない状態で伝送することができた場合における最短時間であり、これらは、同じ時間(最短システム遅延時間)Tt_minであると考えられる。また、最短システム遅延時間で受信したときの受信時刻Tr_iを、受信時刻期待値Ta_me_iから差し引いた時間を、システム遅延時間の最短時間で受信したとき(最短受信時)のジッタ量(最短システム遅延時ジッタ量)Tj_minと定義すると、最短システム遅延時ジッタ量Tj_minは、動作中にデータ受信ユニット200により次のようにして求めることができる。即ち、検知データがシステム遅延時間が最短で受信された場合、ジッタ量推定部207で求めたジッタ量Tj_iは、最大になるので、受信時刻Tr_iが受信時刻期待値Ta_me_iよりも早かった場合に、ジッタ量推定部207が求めたジッタ量Tj_iが、それまでの最大値よりも大きかった場合(ジッタ量Tj_iが新たな最大値である場合)に、そのジッタ量Tj_iを最短システム遅延時ジッタ量Tj_minとして、ジッタ量記憶部210に格納する。これらの値を用いて、図14に示されるように、事象検知時刻TMS_ib′は、受信時刻期待値Ta_me_iから、最短システム遅延時ジッタ量Tj_minと事前計測された最短システム遅延時間Tt_minとを差し引くことで、求めることができる。この計算は、以下の式(7)で表現される。
Figure 0006490298
《2−2》実施の形態2の動作
図15は、実施の形態2に係るデータ受信ユニット200における事象検知時刻TMS_ib′の推定方法を示すタイミング図である。図15において、図4に示される箇所と同じ箇所には、同じ符号が付されている。図15において、センサ170が事象(例えば、物体の位置)を検知した時刻がTMS_i(i=0,1,2,…)であり、その際に生成されたデータをNo.iとして表記している。その後、データは、センサ内の内部処理に伴う内部遅延時間を経て伝送路上に送出される。伝送路上に送出された検知データは、伝送遅延時間を経て、データ受信ユニット200で時刻Tr_i(i=0,1,2,…)に受信される。データ受信ユニット200では、受信I/F部201にて受信処理を行う。具体的には、受信I/F部201は、受信割り込み処理により受信I/F部201内の受信バッファに格納されたデータを読み出し、関連情報付加部209にデータを転送する。これと並行して、受信I/F部201は、受信時刻計測部202にデータ受信通知を送り、後述する事象検知時刻推定部205が推定した事象検知時刻TMS_ib′を関連情報付加部209内の検知データに関連付けして記憶する。
センサ170は、一定のサンプリング周期Tsaで事象を検知し、検知結果としてのデータを伝送路に送出する。システム遅延時間が一定であれば、データ受信ユニット200で受信するタイミングも一定周期Tsaとなるが、実際には、図15に示されるように、データ受信ユニットの受信時刻Tr_0,Tr_1,Tr_2,…,Tr_iの間隔は、一定値Tsaではなく、ばらつきを有する。
図15において、Tt_minは、事前に計測したシステム遅延の最短時間値(最短システム遅延時間)である。受信I/F部201が検知データを受信すると受信時刻計測部202にデータ受信通知を通知する。受信時刻計測部202は、データ受信通知を受ける毎にシステム時計160から現在時刻(受信時刻)Tr_iを取得し、受信時刻期待値演算部203に通知する。一方、システム遅延の最短時間を事前計測しておき、その値を最短システム遅延時間格納部206に格納されている。また、サンプリング周期格納部204には、センサ170が物体検知する事象検知周期、すなわち、伝送路にデータ出力するサンプリング周期が格納されている。受信時刻期待値演算部203は、図15において、一定周期の受信タイミングに対する到達時刻変動量(システム遅延ジッタ量)Tj_iの平均値(平均システム遅延ジッタ量)Tj_me_iから受信時刻期待値Ta_me_iを算出する。
受信時刻期待値Ta_me_iは、実施の形態1の場合と同様に、上記式(3)を用いて算出される。システム遅延ジッタ量Tj_iは、上記式(2)を用いて算出され、受信時刻期待値(Ta_me_i−1)+Tsaに対するずれ量である。また、Tj_minは、最短受信時のシステム遅延ジッタ量(最短システム遅延時ジッタ量)であり、受信時刻期待値Ta_me_iから受信時刻が早くなる方向の最大ジッタ量のことである。ジッタ量記憶部210は、ジッタ量推定部207が推定したデータ受信時のジッタ量を監視し、受信時刻が早くなる方向の最大ジッタ量を記憶する。事象検知時刻推定部205では、以上の定義を用いて、センサ170における事象検知時刻TMS_ib′を上記式(7)で求める。
以上に記載したセンサ170における事象検知時刻TMS_ib′を推定するため、実施の形態2に係るデータ受信ユニット200の具体的な動作について以下に説明する。まず、受信時刻期待値Ta_me_iは、受信時刻期待値演算部203で求められる。この処理は、実施の形態1における図5のフローチャートに示す処理と同じである。
図16は、実施の形態2に係るデータ受信ユニット200における事象検知時刻TMS_ib′の推定処理を示すフローチャートである。受信時刻期待値演算部203が事象検知時刻推定部205に受信時刻期待値Ta_me_iを通知すると、事象検知時刻推定部205は、ステップS211において、式(7)を用いて事象検知時刻TMS_ib′を算出する処理を行う。そして、ステップS212において、事象検知時刻推定部205は、求められた事象検知時刻TMS_ib′を関連情報付加部209に通知する。
関連情報付加部209は、事象検知時刻推定部205から事象検知時刻TMS_ib′を受信すると、既に受信I/F部201経由で一時蓄積されているセンサ170からの検知データと関連付けを行い、関連付けされたデータは統合処理部161に送信される。
《2−3》実施の形態2の効果
図17は、図18のシミュレーションに用いられるシステム遅延分布の一例を示す図である。図18は、実施の形態1及び2におけるシミュレーションによって得られた事象検知時刻の推定誤差の一例を示す図である。図17は、サンプリング周期を50msとし、動作中(時刻25000ms)にシステム遅延時間の平均値が20msから30msに変動した場合を示している。そのため、図17の例では、動作中(時刻25000ms)に、システム遅延時間のジッタ量を±10msから、±20msに変更するように、システム遅延を生成させた。このようなデータを、実施の形態2におけるデータ受信ユニット200が受信したときに推定された事象検知時刻TMS_ib′と、実施の形態1におけるデータ受信ユニット100が受信したときに推定された事象検知時刻TMS_i′との、誤差のシミュレーション結果を、図18に示す。図18に示されるように、システム遅延時間の平均値が20msから30msに変動すると(時刻25000msにおいて)、実施の形態1における事象検知時刻の誤差がほぼ0msの状態から10msまで定常的に発生していることがわかる。一方、実施の形態2における事象検知時刻TMS_ib′の誤差は、システム遅延時間の変動の影響を受けておらず、環境変動に対してロバストな時刻推定が可能であることがわかる。
以上のように、実施の形態2に係るデータ受信ユニット(事象検知時刻の推定方法)によれば、送信側からデータ受信ユニットにデータを伝送するシステムにおいて、システム遅延時間にジッタのある環境であっても、データ受信ユニットで高精度に事象検知時刻TMS_ib′を推定することができる。
また、実施の形態2に係るデータ受信ユニット(推定方法)によれば、センサ側に時刻情報付加する機能を必要としないため、システム構成に自由度が広がる。
さらに、実施の形態2においては、実施の形態1に示される効果に加え、送信側からデータ受信ユニットにデータを伝送するシステムにおいて、平均システム遅延時間に変動があっても、データ受信ユニット200で高精度に事象検知時刻TMS_ib′を推定することができる。例えば、伝送路に接続されたセンサのうち送信動作を停止したデバイスが存在すると、平均システム遅延時間が減少する。或いは、伝送路に接続されたセンサが、ある条件を満たすようになったときに、動作を開始する場合(例えば、夜間など周辺環境の明度が低下した場合に赤外線カメラが動作を開始しそのセンシング映像データが一定周期でネットワーク上に送信されるような場合)、送信側デバイス間における競合が発生する頻度が高くなる。この場合には、優先度の低い送信側デバイスからの検知データの送信が待たされるため、その送信側デバイスからの検知データについては、伝送路上の平均システム遅延時間は、増加することになる。このような場合であっても、実施の形態2におけるデータ受信ユニットを用いれば、センサが事象を検知した時点の時刻を、高精度に推定することができる。
また、車両に配信される交通案内情報に含まれる車両検知情報が、非常に古い情報であり、渋滞情報等の交通情報の表示が現状とかけ離れた交通状況の表示がなされる課題を、実施の形態2におけるデータ受信ユニットを適用することで解決することができる。具体的には、センサ170,171,172のそれぞれが、車両検知を一定周期Tsaで行い、検知データを伝送路としてのネットワークを経由して受信システムとしての交通案内情報生成システムに提供される場合には、データ受信ユニット内に設けられた受信I/F部201に伝送される最短時間を事前計測しておき、最短システム遅延時間格納部206に格納しておく。受信I/F部201が車両検知情報を受信した受信時刻Tr_iを受信時刻計測部202が計測し、受信時刻期待値演算部203で、過去の受信時の時刻とサンプリング周期格納部204に格納しておいたサンプリング周期Tsaの値から式(1)、(2)、(3)に基づいた図5のフローチャートに示される処理により、受信時刻期待値Ta_me_iを求める。また、ジッタ量記憶部210は、ジッタ量推定部207が生成した各データ受信時のシステム遅延ジッタ量Tj_iのうちの、受信時刻が早くなる最大ジッタ量を最短受信時のジッタ量(最短システム遅延時ジッタ量)として記憶する。事象検知時刻推定部205は、受信時刻期待値Ta_me_iから最短システム遅延時ジッタ量Tj_minと事前計測された最短システム遅延時間Tt_meを差し引く式(7)に示される処理によって、すなわち、図16のフローチャートに従い、事象検知時刻(車両検知時刻)を正確に推定し、関連情報付加部209にて受信した車両検知情報と推定車両検知時刻を関連付けし、後段処理部に出力がすることができる。
さらに、実施の形態2におけるデータ受信ユニット200によれば、センサが車両検知してから受信システムとしての交通案内情報生成システムで受信されるまでの間のシステム遅延時間に、図9に示されるようなばらつきがある場合でも、図10に示されるように、推定された事象検知時刻の誤差を非常に小さくすることができる。
また、実施の形態2におけるデータ受信ユニット200によれば、システム遅延時間の平均値が、図17のように、変化した場合であっても、図18に示されるように実施の形態2による方式の結果のように、事象検知時刻の推定に影響を受けずに高精度に推定することができる。
以上のように、実施の形態2によれば、システム遅延時間のうちの伝送遅延時間の変化が生じた場合であっても、事象検知時刻を正確に推定することができる。このため、ある閾値よりも過去の事象検知情報を含まないように、交通案内情報を生成することができる。
近年、伝送路としてのネットワークに様々なセンサが接続され、センシングされたビッグデータを活用し遠隔地における物体などのリモート操作、自動運転又は運転支援システム、機器又は構造物の異常検知、異常予測、車両又は道路上のセンサデータを活用したリアルタイム交通情報生成及び配信、お年寄りの見守り又は遠隔監視サービスなど様々なIOT(Internet of Things)サービスが提案されてきている。このようなサービスは、いずれも遠隔地に設置されたセンサが一定周期で検知したデータをネットワーク経由で伝送されるシステムであり、実施の形態2におけるデータ受信ユニットを適用することで、伝送路上にランダムな伝送路遅延ジッタが混入し伝送遅延時間が様々な値に変動した場合又は、平均伝送遅延時間が変動した場合でも正確にセンシング時刻が推定することができるので、多数の用途に適用することができる。
《3》変形例
図19は、上記実施の形態1及び2に係るデータ受信ユニットの変形例の構成を示すハードウェア構成図である。図1に示されるデータ受信ユニット100,120,140は、ソフトウェアとしてのプログラムを格納する記憶装置としてのメモリ91と、メモリ91に格納されたプログラムを実行する情報処理部としてのプロセッサ92とを用いて(例えば、コンピュータにより)実現することができる。この場合には、図1における構成104,106,109は、図19におけるメモリ91に相当し、図1における構成101,102,103,105,107,108,161は、プログラムを実行するプロセッサ92に相当する。なお、図1に示される構成101,102,103,105,107,108,161の一部を、図19に示されるメモリ91と、プログラムを実行するプロセッサ92とによって実現してもよい。
また、図13に示されるデータ受信ユニット200,220,240は、ソフトウェアとしてのプログラムを格納する記憶装置としてのメモリ91と、メモリ91に格納されたプログラムを実行する情報処理部としてのプロセッサ92とを用いて(例えば、コンピュータにより)実現することができる。この場合には、図13における構成204,206,209,210は、図19におけるメモリ91に相当し、図13における構成201,202,203,205,207,208,161は、プログラムを実行するプロセッサ92に相当する。なお、図13に示される構成201,202,203,205,207,208,161の一部を、図19に示されるメモリ91と、プログラムを実行するプロセッサ92とによって実現してもよい。
10,20 受信システム、 100,120,140 データ受信ユニット(受信装置)、 101 受信I/F部(受信部)、 102 受信時刻計測部、 103 受信時刻期待値演算部、 104 サンプリング周期格納部、 105 事象検知時刻推定部、 106 平均システム遅延時間格納部、 107 ジッタ量推定部、 108 異常遅延検知部、 109 関連情報付加部、 160 システム時計、 161 統合処理部、 170,171,172 センサ、 200,220,240 データ受信ユニット(受信装置)、 201 受信I/F部(受信部)、 202 受信時刻計測部、 203 受信時刻期待値演算部、 204 サンプリング周期格納部、 205 事象検知時刻推定部、 206 平均システム遅延時間格納部、 207 ジッタ量推定部、 207a 最短ジッタ量推定部、 208 異常遅延検知部、 209 関連情報付加部、 210 ジッタ量記憶部、 Tsa サンプリング周期(検知周期)、 Tr_i 受信時刻、 Tt_me 平均システム遅延時間、 Ta_me_i 受信時刻期待値、 Tj_i システム遅延ジッタ量、 TMS_i′,TMS_ib′ 推定された事象検知時刻、 Tj_me_i 平均システム遅延ジッタ量、 Tj_min 最短システム遅延時ジッタ量、 Tt_min 最短システム遅延時間。

Claims (11)

  1. 一定のサンプリング周期で事象を検知するセンサから送出される検知データを受信し、前記センサが前記事象を検知した時刻である事象検知時刻を推定する受信装置において、
    前記検知データを受信する受信部と、
    前記受信部によって前記検知データが受信された時刻である受信時刻を計測する受信時刻計測部と、
    前記受信時刻と前記サンプリング周期とから、次に検知データが受信される時刻である次の受信時刻の期待値である受信時刻期待値を求める受信時刻期待値演算部と、
    前記受信時刻期待値に対する前記受信時刻の変動量をシステム遅延ジッタ量として求めるジッタ量推定部と、
    前記センサが前記事象を検知した時刻から前記受信時刻までの時間として事前計測されたシステム遅延時間と、前記受信時刻期待値と、前記システム遅延ジッタ量とから、前記事象検知時刻を推定する事象検知時刻推定部と
    を備えたことを特徴とする受信装置。
  2. 前記事象検知時刻推定部は、前記システム遅延時間の平均値である平均システム遅延時間を、前記受信時刻期待値から差し引くことで前記事象検知時刻を算出することを特徴とする請求項1に記載の受信装置。
  3. 前記受信時刻期待値演算部は、
    前記システム遅延時間の変動時間成分の分布平均値である平均システム遅延ジッタ量を求め、
    1つ前の検知データの受信時に求められた1つ前の受信時刻期待値に、前記サンプリング周期と、前記平均システム遅延ジッタ量とを加算して前記受信時刻期待値とする
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の受信装置。
  4. 前記検知データに前記事象検知時刻の関連付けを行う関連情報付加部をさらに備えたことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の受信装置。
  5. 前記ジッタ量推定部は、前記受信時刻と前記受信時刻期待値とから前記システム遅延ジッタ量を推定し、
    前記関連情報付加部は、前記検知データに前記システム遅延ジッタ量の関連付けを行う
    ことを特徴とする請求項4に記載の受信装置。
  6. 前記システム遅延ジッタ量が、定められた閾値を超えた場合に、システム遅延が異常であることを検知する異常遅延検知部をさらに備え、
    前記関連情報付加部は、前記検知データに前記システム遅延が異常であることを示す情報を前記検知データに関連付ける
    ことを特徴とする請求項4に記載の受信装置。
  7. 一定のサンプリング周期で事象を検知するセンサから送出される検知データを受信する受信装置における、前記センサが前記事象を検知した時刻である事象検知時刻を推定する事象検知時刻の推定方法において、
    前記受信装置によって前記検知データが受信された時刻である受信時刻を計測するステップと、
    前記受信時刻と前記サンプリング周期とから、次に検知データが受信される時刻である次の受信時刻の期待値である受信時刻期待値を求めるステップと、
    前記受信時刻期待値に対する前記受信時刻の変動量をシステム遅延ジッタ量として求めるステップと、
    前記センサが前記事象を検知した時刻から前記受信時刻までの時間として事前計測されたシステム遅延時間と、前記受信時刻期待値と、前記システム遅延ジッタ量とから、前記事象検知時刻を推定するステップと
    を備えたことを特徴とする事象検知時刻の推定方法。
  8. 前記システム遅延時間の平均値である平均システム遅延時間を、前記受信時刻期待値から差し引くことで前記事象検知時刻を算出することを特徴とする請求項7に記載の事象検知時刻の推定方法。
  9. 前記受信時刻期待値を求める前記ステップは、
    前記システム遅延時間の変動時間成分の分布平均値である平均システム遅延ジッタ量を求めるステップと、
    1つ前の検知データの受信時に求められた1つ前の受信時刻期待値に、前記サンプリング周期と、前記平均システム遅延ジッタ量とを加算して前記受信時刻期待値とするステップと
    を含むことを特徴とする請求項7又は8に記載の事象検知時刻の推定方法。
  10. 一定のサンプリング周期で事象を検知するセンサから送出される検知データを受信し、前記センサが前記事象を検知した時刻である事象検知時刻を推定する受信装置において、
    前記検知データを受信する受信部と、
    前記受信部によって前記検知データが受信された時刻である受信時刻を計測する受信時刻計測部と、
    前記受信時刻と前記サンプリング周期とから、次に検知データが受信される時刻である次の受信時刻の期待値である受信時刻期待値を求める受信時刻期待値演算部と、
    前記受信時刻期待値に対する前記受信時刻の変動量の最大値を最短システム遅延時ジッタ量として求める最短システム遅延時ジッタ量推定部と、
    前記センサが前記事象を検知した時刻から前記受信時刻までの最短時間を事前計測して得られた最短システム遅延時間と、前記受信時刻期待値と、前記最短システム遅延時ジッタ量とから、前記事象検知時刻を推定する事象検知時刻推定部と
    を備えたことを特徴とする受信装置。
  11. 一定のサンプリング周期で事象を検知するセンサから送出される検知データを受信する受信装置における、前記センサが前記事象を検知した時刻である事象検知時刻を推定する事象検知時刻の推定方法において、
    前記受信装置によって前記検知データが受信された時刻である受信時刻を計測するステップと、
    前記受信時刻と前記サンプリング周期とから、次に検知データが受信される時刻である次の受信時刻の期待値である受信時刻期待値を求めるステップと、
    前記受信時刻期待値に対する前記受信時刻の変動量の最大値を最短システム遅延時ジッタ量として求めるステップと、
    前記センサが前記事象を検知した時刻から前記受信時刻までの最短時間を事前計測して得られた最短システム遅延時間と、前記受信時刻期待値と、前記最短システム遅延時ジッタ量とから、前記事象検知時刻を推定するステップと
    を有することを特徴とする事象検知時刻の推定方法。
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