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JP6477654B2 - 調光フィルム - Google Patents

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Description

本発明は、調光フィルムに関する。
三次元的に拡がる網目状を有するポリマーネットワークと、ポリマーネットワークが有する空隙に位置する液晶分子とを含む調光層が知られている。調光層では、調光層に印加される電圧の大きさに応じて、調光層の有するヘイズの値が、2値以上の複数の値の間で変わる。こうした調光層は、例えば、調光層と、調光層の厚さ方向において調光層を挟む2つの透明電極層と、各透明電極層の外側に1つずつ位置する樹脂製の支持層とを備える調光フィルムの一部として用いられている(例えば、特許文献1参照)。
国際公開第2014/103039号
ところで、樹脂製の支持層を備える調光フィルムは、ガラス製の支持層を備える調光フィルムと比べて軽量であり、また、可撓性を有している点で優れている。一方で、樹脂製の支持層は、ガラス製の支持層と比べて燃えやすく、それゆえに、樹脂製の支持層を備える調光フィルムの全体もガラス製の支持層を備える調光フィルムよりも燃えやすい。しかしながら、樹脂製の支持層を備える調光フィルムにも、ガラス製の支持層を備える調光フィルムと同様、難燃性が求められる環境での使用が可能であることが求められている。
こうした事項は、ポリマーネットワークを備える調光層に限らず、樹脂層の内部に液晶分子が分散した構造を有する調光層を備える調光フィルムにおいても共通している。
本発明は、難燃性を高めることを可能とした調光フィルムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するための調光フィルムは、樹脂と液晶分子とを含むとともに、印加される電圧の大きさによって変わる2値以上のヘイズの値を有する調光層と、光を透過するとともに、前記調光層のなかで厚さ方向において対向する2つの面の各々に1つずつ位置する電極層と、光を透過するとともに、前記各電極層のなかで前記調光層に接する面とは反対側の面の各々に1つずつ位置する樹脂製の基材とを備える。2つの前記基材のうち、少なくとも一方が難燃層を含む難燃性基材であり、前記難燃層において、UL94規格によって定められる難燃性がVTM−2またはVTM−1である。
上記構成によれば、難燃性基材に含まれる難燃層が、UL94規格によって規定される所定の難燃性を有するため、調光フィルムの難燃性が高められる。
上記調光フィルムにおいて、前記調光層において、UL規格によって定められる難燃性がV−0であることが好ましい。
上記構成によれば、難燃層に加えて、調光層もUL94規格によって規定される所定の難燃性を有するため、調光フィルムの難燃性がさらに高められる。
上記調光フィルムにおいて、前記各基材が前記難燃性基材であり、前記難燃層の熱膨張係数は、15ppm/℃以上66ppm/℃以下であり、前記調光層の熱膨張係数は、前記難燃層の熱膨張係数以下であってもよい。
上記構成によれば、調光フィルムの加熱によって各難燃層が屈曲するときには、各難燃層は、他の難燃層に向けて屈曲する。そのため、各難燃層が他の難燃層とは反対側に向けて屈曲する構成と比べて、調光層が壊れにくくなる。それゆえに、調光層を形成する材料が、調光フィルムの加熱によって調光フィルムの外部に漏れることが抑えられる。
上記調光フィルムにおいて、前記難燃性基材は、前記難燃性基材のなかで前記電極層に接する面を含む支持層をさらに備えてもよい。
上記構成によれば、難燃性基材において、電極層に対する密着性と難燃性とを各別の層に持たせることができるため、1つの層が電極層に対する密着性と難燃性との両方を満たす構成と比べて、難燃性基材の形成材料における自由度を高めることができる。
上記調光フィルムにおいて、2つの前記基材のうちの一方が前記難燃性基材であり、前記難燃性基材の屈折率が、前記電極層の屈折率よりも低くてもよい。
上記構成によれば、調光フィルムに入射した光が電極層から難燃性基材に向かうとき、難燃性基材での入射角には臨界角が存在するため、難燃性基材から射出される光の射出される角度の範囲が大きくなりすぎない。それゆえに、調光フィルムから射出される光の直進性が高まる。
上記調光フィルムにおいて、前記難燃層は、反射防止層、紫外線吸収層、および、ハードコート層の少なくとも1つとしての機能を有してもよい。
上記構成によれば、難燃層に難燃性以外の機能を付加することができる。
上記調光フィルムにおいて、前記難燃性基材は、前記難燃層と前記支持層との間に位置するとともに、前記難燃層と前記支持層とを互いに接着させる接着層を備えてもよい。
上記構成によれば、各別に形成された難燃層と支持層とが接着層によって接着されているため、支持層に対して直に形成することが難しい材料を形成材料とする難燃層であっても、支持層と組み合わせて用いることができる。
上記調光フィルムにおいて、前記接着層は、反射防止層、および、紫外線吸収層の少なくとも1つとしての機能を有してもよい。
上記構成によれば、接着層に難燃層と支持層とを接着する以外の機能を付加することができる。
上記調光フィルムにおいて、前記樹脂は、三次元的に拡がる網目状を有したポリマーネットワークを形成し、前記液晶分子は、前記ポリマーネットワークが有する空隙に位置してもよい。
上記構成によれば、ポリマーネットワークを有した調光層を備える調光フィルムの難燃性を高めることができる。
本発明によれば、難燃性を高めることができる。
調光フィルムを具体化した第1実施形態における調光フィルムの第1例における断面構造を示す断面図。 調光フィルムが備える調光層の一部断面構造を拡大して示す部分拡大断面図。 調光フィルムの第2例における断面構造を示す断面図。 調光フィルムを具体化した第2実施形態における調光フィルムの第3例における断面構造を示す断面図。 調光フィルムの第4例における断面構造を示す断面図。
[第1実施形態]
図1から図3を参照して、調光フィルムを具体化した第1実施形態を説明する。以下では、調光フィルムの第1例の構成、調光層の構成、調光フィルムの第2例の構成、調光フィルムの形成材料、および、実施例を説明する。
[第1例の構成]
図1を参照して、調光フィルムの第1例の構成を説明する。
図1が示すように、調光フィルム10は、調光層11、2つの電極層12、難燃性基材13、および、基材14を備えている。
調光層11は、樹脂と液晶分子とを含むとともに、印加される電圧の大きさによって変わる2値以上のヘイズの値を有している。各電極層12は、光を透過するとともに、調光層11のなかで厚さ方向において対向する2つの面の各々に1つずつ位置している。2つの電極層12のうち、一方の電極層12が第1電極層12aであり、他方の電極層12が第2電極層12bである。
調光層11におけるヘイズの値は、電極層12を通じて調光層11に印加される電圧の大きさに応じて変わる。調光層11では、調光層11に電圧が印加されていないときに、調光層11におけるヘイズの値が最も大きい。一方で、調光層11に印加される電圧の大きさが所定の規定値以上であるときに、調光層11におけるヘイズの値が最も小さい。調光層11に印加される電圧の大きさが既定値以下である範囲では、調光層11におけるヘイズの値は、調光層11に印加される電圧の大きさが大きくなるに従って小さくなる。
難燃性基材13および基材14の各々は、光を透過するとともに、各電極層12のなかで調光層11に接する面とは反対側の面の各々に1つずつ位置する樹脂製の基材の一例である。調光フィルム10では、これら2つの基材のうち、一方のみが難燃層を含む難燃性基材13である。難燃性基材13における難燃性は、基材14における難燃性よりも高い。難燃性基材13および基材14は、それぞれ1つの層から構成される単層構造を有している。
言い換えれば、調光フィルム10では、調光フィルム10の厚さ方向において、調光層11が第1電極層12aと第2電極層12bとに挟まれている。第1電極層12aのうち、調光層11に接する面とは反対側の面に難燃性基材13が位置し、第2電極層12bのうち、調光層11に接する面とは反対側の面に基材14が位置している。
難燃性基材13は難燃層の一例であり、難燃性基材13において、UL94規格によって定められる難燃性が、VTM−2またはVTM−1である。調光フィルム10では、電極層12を支持する2つの基材のうち、一方の基材そのものが難燃性を有している。
このように、難燃性基材13が、UL94規格によって規定される所定の難燃性を有するため、調光フィルム10の難燃性が高められる。
調光層11において、UL規格によって定められる難燃性がV−0である。調光フィルム10では、難燃性基材13に加えて、調光層11もUL94規格によって規定される所定の難燃性を有するため、調光フィルム10の難燃性がさらに高められる。
上述したように、難燃性基材13は、UL94規格における薄手材料垂直燃焼試験によって、VTM−1あるいはVTM−2に分類されるための基準を満たす難燃性を有している。また、調光層11は、UL94規格における垂直燃焼試験によって、V−0に分類されるための基準を満たす燃焼性を有している。
なお、難燃性基材13および調光層11は、以下に記載する4つの基準のうち、少なくとも1つを満たすことがさらに好ましい。
(A)酸素指数(ISO4589、JIS K7201)が27以上である。
(B)発熱性試験(ISO5660)において5分間の総発熱量が8MJ/m以下である。
(C)鉄道車両用材料の燃焼試験において難燃の基準を満たす。
(D)防炎試験(JIS A1322)の防炎1級に合格する。
調光フィルム10において、難燃性基材13の屈折率が、電極層12の屈折率よりも低い。すなわち、難燃性基材13の屈折率は、第1電極層12aの屈折率よりも低い。
これにより、調光フィルム10に入射した光が電極層12から難燃性基材13に向かうとき、難燃性基材13での入射角には臨界角が存在するため、難燃性基材13から射出される光が射出される角度の範囲が大きくなりすぎない。それゆえに、調光フィルム10から射出される光の直進性が高まる。
難燃性基材13は、反射防止層、紫外線吸収層、および、ハードコート層の少なくとも1つとしての機能を有することが好ましい。これにより、難燃性基材13に難燃性以外の機能を付加することができる。
このうち、反射防止層は、反射防止層に入射した光の反射を防止する層である。難燃性基材13が反射防止層として機能するとき、難燃性基材13の表面であって、電極層12に接する面とは反対側の面における反射率は、調光フィルム10が備える他の層における反射率よりも小さい。
難燃性基材13が反射防止層としての機能を有することによって、難燃性基材13が反射防止層としての機能を有しない場合と比べて、難燃性基材13を介して調光フィルム10に入射する光の割合を大きくすることができる。ひいては、調光層11に電圧が印加されるときには、調光層11を介して難燃性基材13から射出される光量を大きくすることができる。
紫外線吸収層は、紫外線吸収層の表面に入射した紫外線を吸収する層である。難燃性基材13が紫外線吸収層として機能するとき、難燃性基材が紫外線を吸収する効率は、調光フィルム10における他の層が紫外線を吸収する効率よりも高い。難燃性基材13が紫外線を吸収することによって、調光フィルム10のなかで、難燃性基材よりも内側に位置する層である電極層12および調光層11に紫外線が到達しにくくなる。それゆえに、これらの層に紫外線が照射されることによって、各層が劣化することが抑えられる。
ハードコート層は、高い表面硬度を有する層であり、難燃性基材13がハードコート層として機能するとき、難燃性基材13における表面硬度は、調光フィルム10が備える他の層における表面硬度よりも高い。難燃性基材13がハードコート層として機能することによって、難燃性基材13の表面、言い換えれば調光フィルム10の表面に傷が形成されにくくなる。そのため、難燃性基材13を介して調光フィルム10の外部に射出される光の状態が変わりにくくなる。
なお、基材14は、難燃性基材13と同様、反射防止層、紫外線吸収層、および、ハードコート層の少なくとも1つとしての機能を有してもよい。この場合には、基材14の反射率、紫外線を吸収する効率、および、表面硬度の各々は、調光フィルム10における難燃性基材13以外の層が有する値よりも高ければよく、難燃性基材13が有する各値以上であってもよいし、難燃性基材13が有する各値よりも小さくてもよい。
[調光層の構成]
図2を参照して、調光層の構成を説明する。
図2が示すように、調光層11に含まれる樹脂は、三次元的に拡がる網目状を有したポリマーネットワーク11aを形成し、液晶分子11bは、ポリマーネットワーク11aが有する空隙に位置している。そのため、ポリマーネットワーク11aを有した調光層11を備える調光フィルム10の難燃性を高めることができる。
調光層11は表面11Fと、表面11Fとは反対側の面である裏面11Rとを含んでいる。調光層11において、例えば表面11Fに第1電極層12aが位置し、裏面11Rに第2電極層12bが位置している。
調光層11に電圧が印加されたときには、複数の液晶分子11bにおける少なくとも一部が、表面11Fおよび裏面11Rと交差する1つの方向、例えば表面11Fおよび裏面11Rと直交する方向に沿って並ぶ。これにより、表面11Fから裏面11Rに向けて、および、裏面11Rから表面11Fに向けて、調光層11のなかを光が通りやすくなる。結果として、調光層11に電圧が印加されないときと比べて、調光層11におけるヘイズの値が小さくなる。
これに対して、調光層11に電圧が印加されていないときには、複数の液晶分子11bは、各液晶分子11bが位置する空隙のなかで不規則に並んでいる。これにより、表面11Fから裏面11Rに向けて、および、裏面11Rから表面11Fに向けて、調光層11のなかを光が通りにくくなる。結果として、調光層11に電圧が印加されたときと比べて、調光層11におけるヘイズの値が大きくなる。
[第2例の構成]
図3を参照して、調光フィルムの第2例を説明する。
図3が示すように、調光フィルム20は、調光層11、第1電極層12a、第2電極層12b、第1難燃性基材21、および、第2難燃性基材22を備えている。調光フィルム20の厚さ方向において、調光層11が第1電極層12aと第2電極層12bとに挟まれ、第1電極層12aにおける調光層11と接する面とは反対側の面に第1難燃性基材21が位置し、第2電極層12bにおける調光層11と接する面とは反対側の面に第2難燃性基材22が位置している。
第1例の調光フィルム10が備える難燃性基材13と同様、第1難燃性基材21において、UL94規格によって定められる難燃性が、VTM−2またはVTM−1であり、第2難燃性基材22において、UL94規格によって定められる難燃性が、VTM−2またはVTM−1である。第2例の調光フィルム20では、2つの基材がいずれも難燃性基材であるため、第2例の調光フィルム20は、第1例の調光フィルム10よりも高い難燃性を有している。
第1難燃性基材21および第2難燃性基材22の各々は、第1例の調光フィルム10が備える難燃性基材13と同様、反射防止層、紫外線吸収層、および、ハードコート層の少なくとも1つとしての機能を有してもよい。この場合には、第1難燃性基材21および第2難燃性基材22のいずれか一方のみが、上述した機能を有してもよいし、第1難燃性基材21と第2難燃性基材22とは、互いに異なる機能を有してもよいし、互いに同じ機能を有してもよい。
このように、第2例の調光フィルム20では、調光フィルム20を構成する各基材が難燃性基材である。第1難燃性基材21の熱膨張係数、および、第2難燃性基材22の熱膨張係数は、15ppm/℃以上66ppm/℃以下であり、調光層11の熱膨張係数は、第1難燃性基材21の熱膨張係数以下、および、第2難燃性基材22の熱膨張係数以下であることが好ましい。
これにより、調光フィルム20の加熱によって各難燃性基材が屈曲するときには、各難燃性基材は、他の難燃性基材に向けて屈曲する。そのため、各難燃性基材が他の難燃性基材とは反対側に向けて屈曲する構成と比べて、調光層11が壊れにくくなる。それゆえに、調光層11を形成する材料が、調光フィルム20の加熱によって調光フィルム20の外部に漏れることが抑えられる。
第1難燃性基材21の熱膨張係数と、第2難燃性基材22の熱膨張係数とは、互いに等しい値である。なお、第1難燃性基材21の熱膨張係数と、第2難燃性基材22の熱膨張係数とは互いに異なる値であってもよい。この場合には、各難燃性基材の熱膨張係数が、15ppm/℃以上66ppm/℃以下であり、かつ、調光層11の熱膨張係数が、各難燃性基材の熱膨張係数以下であることが満たされていればよい。
[調光フィルムの形成材料]
第1例の調光フィルム10、および、第2例の調光フィルム20の各々が有する各層の形成材料を説明する。
[調光層]
上述したように、調光層11は、樹脂を含むポリマーネットワーク11aと、ポリマーネットワーク11aが有する空隙に位置する複数の液晶分子11bとを含んでいる。このうち、ポリマーネットワーク11aを構成する樹脂は、熱硬化性樹脂、および、紫外線硬化性樹脂のいずれかであればよい。
また、調光層11において、ポリマーネットワーク11aの形成材料には、極性基を有するモノマー、および、二官能モノマーが含まれることが好ましい。極性を有するモノマー、および、二官能モノマーは、上述した樹脂とともに、熱が加えられることによって、あるいは、紫外線が照射されることによって、重合することが可能である。極性を有するモノマーには、ヒドロキシ基、カルボキシ基、および、リン酸基から構成される群から選択される少なくとも1つの極性基を有するモノマーを用いることができる。
液晶分子11bには、ネマチック液晶を構成する液晶分子、スメクチック液晶を構成する液晶分子、および、コレステリック液晶を構成する液晶分子のいずれかを用いることができる。
[電極層]
各電極層12は、光透過性を有する導電膜であればよい。電極層12の形成材料には、光透過性を有し、かつ、導電性を有する金属酸化物を用いることができる。金属酸化物には、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化スズ(SnO)、および、酸化亜鉛(ZnO)などを用いることができる。
また、電極層12の形成材料には、光透過性を有し、かつ、導電性を有する高分子を用いることができる。
[基材]
基材14には、光透過性を有する樹脂製のフィルムを用いることができる。樹脂製のフィルムの形成材料には、以下に列挙する樹脂を用いることができる。なお、各樹脂に続いて記載される鞨鼓内の数値は酸素指数である。樹脂製のフィルムの形成材料には、ポリテトラフルオロエチレン(95)、ポリ塩化ビニル(45)、ポリカーボネート(26)、ポリアミド(23)、ポリビニルアルコール(22)、ポリ塩化ビニル(28から38)、ポリフェニレンオキサイド(27から29)、および、ポリエチレン(17)などを用いることができる。
[難燃性基材]
難燃性基材には、上述した基材14の形成材料である各種樹脂に難燃剤を添加した難燃性の混合物を用いることができる。難燃剤には、有機系難燃剤および無機系難燃剤のいずれかを用いることができる。有機系難燃剤には、ハロゲン系難燃剤およびリン系難燃剤などを挙げることができる。無機系難燃剤には、金属水酸化物およびアンチモン系難燃剤を挙げることができる。
[実施例]
上述した第2例の調光フィルム20に対応する実施例1を説明する。
[実施例1]
100重量部のポリカーボネート(住化スタイロン ポリカーボネート(株)製、カリバー200−13、ビスフェノールA型ポリカーボネート)(カリバーは登録商標)と、15重量部のリン系難燃剤(大八化学工業(株)製、PX−200)とをヘンシェルミキサーで均一に混合することによって、樹脂組成物を調整した。
同方向二軸押出機に樹脂組成物を供給し、シリンダー温度を280℃に設定した。これにより、樹脂組成物を溶融させた状態で混練した。その後、溶融した樹脂組成物をTダイから吐出させ、ピンチロールを用いて引き延ばしつつ冷却することで、50μmの厚さを有する難燃性基材を得た。
難燃性基材における一方の面に、電極層として0.1μmの厚さを有するITO(Indium Tin Oxide)膜を形成した。このとき、難燃性基材と電極層との積層体である導電性積層体を2つ準備した。
次いで、一方の導電性積層体において、電極層のうち、難燃性基材に接する面とは反対側の面に、液晶と樹脂を含む光重合性化合物との混合物を、スクリーン印刷装置を用いて印刷した。液晶にはネマチック液晶を用い、また、光重合性化合物には、紫外線硬化性樹脂、二官能性モノマー、および、ヒドロキシ基を有したモノマーを含む混合物を用いた。
混合物の層の上に、混合物の層と電極層とが接するように他方の導電性積層体を載置し、混合物の層と電極層とを密着させた。次いで、混合物の層に紫外線を照射することによって、120μmの厚さを有する実施例1の調光フィルムを得た。
実施例1の調光フィルムが備える難燃性基材において、UL94規格の難燃性がVTM−1であり、ISO4589−2による酸素指数が27であることが認められた。
以上説明したように、調光フィルムの第1実施形態によれば、以下に列挙の効果を得ることができる。
(1)難燃性基材が、UL94規格によって規定される所定の難燃性を有するため、調光フィルムの難燃性が高められる。
(2)難燃性基材に加えて、調光層11もUL94規格によって規定される所定の難燃性を有するため、調光フィルムの難燃性がさらに高められる。
(3)第2例の調光フィルム20において、調光フィルム20の加熱によって各難燃性基材が屈曲するときには、各難燃性基材は、他の難燃性基材に向けて屈曲する。そのため、各難燃性基材が他の難燃性基材とは反対側に向けて屈曲する構成と比べて、調光層11が壊れにくくなる。それゆえに、調光層11を形成する材料が、調光フィルム20の加熱によって調光フィルム20の外部に漏れることが抑えられる。
(4)第1例の調光フィルム10において、調光フィルム10に入射した光が電極層12から難燃性基材13に向かうとき、難燃性基材13での入射角には臨界角が存在するため、難燃性基材13から射出される光の射出される角度の範囲が大きくなりすぎない。それゆえに、調光フィルムから射出される光の直進性が高まる。
(5)難燃性基材が反射防止層、紫外線吸収層、および、ハードコート層の少なくとも1つとしての機能を有することによって、難燃性基材に難燃性以外の機能を付加することができる。
(6)ポリマーネットワーク11aを有した調光層11を備える調光フィルムの難燃性を高めることができる。
なお、上述した第1実施形態は、以下のように適宜変更して実施することができる。
・調光層11はポリマーネットワーク11aを有する構成に限らず、樹脂と複数の液晶分子とを含み、樹脂層のなかに液晶分子が分散した構成であってもよい。こうした構成であっても、調光フィルムが難燃性基材を有していれば、上述した(1)と同等の効果を得ることはできる。
・難燃性基材は、反射防止層、紫外線吸収層、および、ハードコート層の少なくとも1つとしての機能を有していなくてもよい。こうした構成によれば、難燃性基材が難燃性とは異なる機能を有しなくてもよい分、難燃性基材の形成材料における自由度や、難燃性基材の形状における自由度が高まる。
・第2例の調光フィルム20では、調光層11の熱膨張係数は、各難燃性基材の熱膨張係数よりも大きくてもよい。こうした構成によれば、調光層11の形成材料と、各難燃性基材の形成材料との組み合わせが、各形成材料の熱膨張係数によって制約されにくくなるため、各形成材料における選択の自由度が高まる。
・各難燃性基材の熱膨張係数は、15ppm/℃よりも小さくてもよいし、66ppm/℃よりも大きくてもよい。この場合には、調光層11の熱膨張係数は、各難燃性基材の熱膨張係数以下であってもよいし、各難燃性基材の熱膨張係数よりも大きくてもよい。こうした構成によれば、調光層11の形成材料と、各難燃性基材の形成材料との組み合わせが、各形成材料の熱膨張係数によって制約されにくくなるため、各形成材料における選択の自由度が高まる。
・調光層11の難燃性はV−0以外であってもよく、調光層11は、V−0よりも高い難燃性を有してもよいし、V−0よりも低い難燃性を有してもよい。調光層11がV−0よりも高い難燃性を有する構成によれば、調光フィルムの難燃性をより高めることができる。これに対して、調光層11がV−0よりも低い難燃性を有する構成によれば、調光層11の形成材料における自由度が高まる。
・調光フィルムが備える難燃性基材は、難燃層よりも外側に位置する層であって、各難燃層のうち、電極層12に接する面とは反対側の面を覆う被覆層をさらに備えてもよい。被覆層は、UL規格によって定められるいずれかの難燃性を満たす難燃性を有してもよい。
こうした変形例に対応する実施例を以下に説明する。
[実施例2]
38μmの厚さを有するPETフィルム(東レ(株)製、ルミラーT60)(ルミラーは登録商標)であって、UL94規格の難燃性がVTM−2であるフィルムを難燃層として準備した。難燃層の一方の面に、電極層として0.1μmの厚さを有するITO薄膜を形成し、これにより、難燃性基材と電極層との積層体である導電性積層体を得た。このとき、2つの導電性積層体を準備した。
次いで、一方の導電性積層体において、電極層のうち、難燃層に接する面とは反対側の面に、実施例1と同様の方法で、混合物の層を形成した。そして、他方の導電性積層体を混合物の層に載置し、混合物の層と電極層を密着させた。次いで、混合物の層に紫外線を照射することによって、120μmの厚さを有する積層体を得た。
積層体が有する2つの難燃層において、各難燃層のうち、電極層と接する面とは反対側の面に、13μmの厚さを有する被覆層を形成した。被覆層を形成するための塗液(日本シーマ製、NC−701)には、被覆層における難燃性がVTM−1を満たすように構成された塗液を用いた。
これにより、実施例2の調光フィルムとして、難燃層と被覆層とから構成される難燃性基材を有する調光フィルムを得た。
・調光フィルムは、各電極層12と調光層11との間に1つずつ配向層を備える構成であってもよい。配向層は、調光層11に含まれる液晶分子の長軸の向きを所定の方向に配向させるための層である。こうした構成では、調光層11に電圧が印加されたときに、電圧が印加されていないときよりも調光層11におけるヘイズの値を高くすることができる。例えば、調光フィルムを、調光層11に電圧が印加されていないときに光に対する透過性を有する一方で、調光層11に電圧が印加されているときに光に対する非透過性を有する構成とすることができる。
・調光層11は、所定の色を有する色素であって、調光層11に印加された電圧の大きさに応じた液晶分子の運動を妨げない色素を含んでもよい。こうした構成によれば、調光層11は、所定の色を有することができる。
[第2実施形態]
図4および図5を参照して、調光フィルムを具体化した第2実施形態を説明する。第2実施形態は、第1実施形態と比べて、難燃性基材が、難燃層と支持層とを備える点が異なっている。そのため、以下では、こうした相違点を詳しく説明する一方で、第1実施形態と共通する構成には、同じ符号を付すことによってその詳しい説明を省略する。
また、以下では、調光フィルムの第3例の構成、調光フィルムの第4例の構成、調光フィルムの形成材料、および、実施例を順番に説明する。
[第3例の構成]
図4を参照して、調光フィルムの第3例の構成を説明する。
図4が示すように、調光フィルム30は、第1例の調光フィルム10と同様、調光層11、2つの電極層12、および、基材14を備えている。調光フィルム30において、調光層11が、調光フィルム30の厚さ方向において第1電極層12aと第2電極層12bとに挟まれ、第2電極層12bのうち、調光層11と接する面とは反対側の面に基材14が位置している。
調光フィルム30は難燃性基材31を備え、難燃性基材31は、難燃性基材31のなかで第1電極層12aに接する面とは反対側の面を含む難燃層31aを備えている。難燃性基材31は、難燃性基材31のなかで電極層12に接する面を含む支持層31bをさらに備えている。
難燃層31aは、例えば、第1実施形態における難燃性基材13と同等の構成であってもよい。また、難燃層31aには、電極層12に対する密着性が求められないため、難燃性を有していれば、電極層12に対する密着性が低い材料から形成された層を用いることも可能である。支持層31bは、例えば、第1実施形態における基材14と同等の構成であればよい。
そのため、難燃性基材31において、第1電極層12aに対する密着性と難燃性とを各別の層に持たせることができる。それゆえに、1つの層が第1電極層12aに対する密着性と難燃性との両方を満たす構成と比べて、難燃性基材31の形成材料における自由度を高めることができる。
難燃性基材31は、難燃層31aと支持層31bとの間に位置するとともに、難燃層31aと支持層31bとを互いに接着させる接着層31cを備えている。このように、各別に形成された難燃層31aと支持層31bとが接着層31cによって接着されているため、支持層31bに対して直に形成することが難しい材料を形成材料とする難燃層31aであっても、支持層31bと組み合わせて用いることができる。
言い換えれば、第1電極層12aのうち、調光層11と接する面とは反対側の面には、支持層31bが位置し、支持層31bのうち、第1電極層12aと接する面とは反対側の面には、接着層31cが位置している。接着層31cのうち、支持層31bに接する面とは反対側の面には、難燃層31aが位置している。
接着層31cは、反射防止層、および、紫外線吸収層の少なくとも1つとしての機能を有することが好ましい。これにより、接着層31cに難燃層31aと支持層31bとを接着する以外の機能を付加することができる。
なお、支持層31bは、反射防止層、および、紫外線吸収層の少なくとも1つとしての機能を有してもよい。この場合には、支持層31bと接着層31cとが互いに同じ層として機能してもよいし、互いに異なる層として機能してもよい。調光フィルム30が有する機能を増やす上では、支持層31bと接着層31cとは、互いに異なる層として機能することが好ましい。
また、難燃層31aは、第1例の調光フィルム10が備える難燃性基材13と同様、反射防止層、紫外線吸収層、および、ハードコート層の少なくとも1つとしての機能を有してもよい。この場合には、難燃層31aは、支持層31bおよび接着層31cと互いに同じ層として機能してもよいし、互いに異なる層として機能してもよい。調光フィルム30が有する機能を増やす上では、難燃層31aは、支持層31bおよび接着層31cとは異なる層として機能することが好ましい。
なお、難燃性基材31は接着層31cを有していなくてもよい。この場合には、支持層31bのうち、第1電極層12aに接する面とは反対側の面に難燃層を形成するための塗液を塗布することによって、支持層31bに直に難燃層を形成することができる。こうした構成では、接着層31cを省ける分だけ、調光フィルム30の厚さを薄くすることが可能になる。
[第4例の構成]
図5を参照して、調光フィルムの第4例の構成を説明する。
図5が示すように、調光フィルム40は、調光層11、第1電極層12a、第2電極層12b、第1難燃性基材41、および、第2難燃性基材42を備えている。調光フィルム40の厚さ方向において、調光層11が第1電極層12aと第2電極層12bとに挟まれ、第1電極層12aにおける調光層11と接する面とは反対側の面に第1難燃性基材41が位置し、第2電極層12bにおける調光層11と接する面とは反対側の面に第2難燃性基材42が位置している。
第1難燃性基材41および第2難燃性基材42の各々は、第3例の調光フィルム30が備える難燃性基材31と同様、支持層、接着層、および、難燃層を備え、各難燃性基材において3つの層がこの順に積み重なっている。より詳しくは、第1難燃性基材41は、第1難燃層41a、第1支持層41b、および、第1接着層41cを備え、第2難燃性基材42は、第2難燃層42a、第2支持層42b、および、第2接着層42cを備えている。
このように、調光フィルム40では、2つの基材がいずれも難燃性基材であるため、第4例の調光フィルム40は、第3例の調光フィルム30よりも高い難燃性を有している。
第1難燃層41aの熱膨張係数、および、第2難燃層42aの熱膨張係数は、15ppm/℃以上66ppm/℃以下であり、調光層11の熱膨張係数は、第1難燃層41aの熱膨張係数、および、第2難燃層42aの熱膨張係数以下であることが好ましい。
これにより、調光フィルム40の加熱によって各難燃層が屈曲するときには、各難燃層が他方の難燃層に向けて屈曲する。そのため、第2例の調光フィルム20と同様、調光層11が壊れにくくなり、調光層11の形成材料が調光フィルム40の外部に漏れることが抑えられる。
各難燃性基材が備える接着層は、第3例の調光フィルム30における難燃性基材31が備える接着層31cと同様、反射防止層、および、紫外線吸収層の少なくとも1つとしての機能を有してもよい。この場合には、第1接着層41cおよび第2接着層42cのいずれか一方のみが、上述した機能を有してもよいし、第1接着層41cと第2接着層42cとは、互いに異なる機能を有してもよいし、互いに同じ機能を有してもよい。
なお、各難燃性基材が備える支持層は、反射防止層、および、紫外線吸収層の少なくとも1つとしての機能を有してもよい。各支持層は、他の支持層、および、2つの接着層と互いに同じ層として機能してもよいし、互いに異なる層として機能してもよい。あるいは、第1支持層41bおよび第2支持層42bの一方のみが、上述した機能を有する層であってもよい。
また、各難燃性基材が備える難燃層は、反射防止層、紫外線吸収層、および、ハードコート層の少なくとも1つとしての機能を有してもよい。各難燃層は、他の難燃層、2つの支持層、および、2つの接着層と互いに同じ層として機能してもよいし、互いに異なる層として機能してもよい。あるいは、第1難燃層41aおよび第2難燃層42aの一方のみが、上述した機能を有する層であってもよい。
なお、各難燃性基材は、上述した第3例の調光フィルム30における難燃性基材31と同様、接着層を有していなくてもよい。
[調光フィルムの形成材料]
調光フィルムが備える各層のうち、接着層の形成材料を説明する。
[接着層]
接着層は、光透過性を有し、かつ、難燃層と支持層とを互いに接着させる接着性を有していればよい。接着層の形成材料には、光学接着剤(Optical Clear Adhesive:OCA)を用いることができる。
[実施例]
上述した第4例の調光フィルム40に対応する実施例3を説明する。
[実施例3]
支持層の形成材料としてポリカーボネートのみを用いた以外は、実施例1における難燃性基材の形成方法と同じ方法を用いて支持層を得た。そして、実施例1と同じ方法を用いて、電極層と調光層とを形成することによって、調光層、2つの電極層、および、2つの支持層を備える積層体を形成した。
次いで、各支持層のうち、電極層と接する面とは反対側の面に、下記の組成を有する難燃層用塗液を塗布することによって、5μmの厚さを有し、かつ、ハードコート層としての機能を有する難燃層を形成した。これにより、130μmの厚さを有する実施例3の調光フィルムを得た。
[難燃層用塗液]
PETA(大阪有機化学工業(株)製、ビスコート#300) 100重量部
光重合開始剤(BASF社製、IRGACURE 184)
(IRGACUREは登録商標) 5重量部
メチルエチルケトン 100重量部
水酸化マグネシウム(堺化学工業(株)製、MGZ−3) 50重量部
実施例3の調光フィルムが備える難燃層において、UL94規格の難燃性がVTM−1であり、ISO4589−2による酸素指数が27であることが認められた。
以上説明したように、調光フィルムの第2実施形態によれば、上述した(1)から(6)の効果に加えて、以下に列挙する効果を得ることができる。
(7)難燃性基材において、電極層12に対する密着性と難燃性とを各別の層に持たせることができるため、1つの層が電極層12に対する密着性と難燃性との両方を満たす構成と比べて、難燃性基材の形成材料における自由度を高めることができる。
(8)各別に形成された難燃層と支持層とが接着層によって接着されているため、支持層に対して直に形成することが難しい材料を形成材料とする難燃層であっても、支持層と組み合わせて用いることができる。
(9)接着層が反射防止層および紫外線吸収層の少なくとも1つとしての機能を有することによって、接着層に難燃層と支持層とを接着する以外の機能を付加することができる。
なお、上述した第2実施形態は、以下のように適宜変更して実施することができる。
・難燃性基材が備える接着層は、反射防止層および紫外線吸収層としての機能であって、難燃層と支持層とを接着する機能以外の機能を有しなくてもよい。こうした構成によれば、接着層の形成材料における自由度が高まる。
・2つの層と、2つの層を互いに接着させる接着層を備える難燃性基材では、2つの層のうち、電極層に接する層が、UL規格の難燃性がVTM−1またはVTM−2である難燃層であってもよい。こうした構成であっても、難燃性基材が難燃層を含むため、上述した(1)と同等の効果を得ることはできる。
10,20,30,40…調光フィルム、11…調光層、11a…ポリマーネットワーク、11b…液晶分子、11F…表面、11R…裏面、12…電極層、12a…第1電極層、12b…第2電極層、13,31…難燃性基材、14…基材、21,41…第1難燃性基材、22,42…第2難燃性基材、31a…難燃層、31b…支持層、31c…接着層、41a…第1難燃層、41b…第1支持層、41c…第1接着層、42a…第2難燃層、42b…第2支持層、42c…第2接着層。

Claims (9)

  1. 樹脂と液晶分子とを含むとともに、印加される電圧の大きさによって変わる2値以上のヘイズの値を有する調光層と、
    光を透過するとともに、前記調光層の厚さ方向において、前記調光層を挟む2つの電極層と、
    光を透過するとともに、前記各電極層の外側に1つずつ位置する樹脂製の基材と、を備え、
    2つの前記基材のうち、少なくとも一方が難燃層を含む難燃性基材であり、
    前記難燃層において、UL94規格によって定められる難燃性がVTM−2またはVTM−1である
    調光フィルム。
  2. 前記調光層において、UL規格によって定められる難燃性がV−0である
    請求項1に記載の調光フィルム。
  3. 前記各基材が前記難燃性基材であり、
    前記難燃層の熱膨張係数は、15ppm/℃以上66ppm/℃以下であり、
    前記調光層の熱膨張係数は、前記難燃層の熱膨張係数以下である
    請求項1または2に記載の調光フィルム。
  4. 前記難燃性基材は、前記難燃性基材のなかで前記電極層に接する面を含む支持層をさらに備える
    請求項1から3のいずれか一項に記載の調光フィルム。
  5. 2つの前記基材のうちの一方が前記難燃性基材であり、
    前記難燃性基材の屈折率が、前記電極層の屈折率よりも低い
    請求項1に記載の調光フィルム。
  6. 前記難燃層は、反射防止層、紫外線吸収層、および、ハードコート層の少なくとも1つとしての機能を有する
    請求項1から5のいずれか一項に記載の調光フィルム。
  7. 前記難燃性基材は、前記難燃層と前記支持層との間に位置するとともに、前記難燃層と前記支持層とを互いに接着させる接着層を備える
    請求項4に記載の調光フィルム。
  8. 前記接着層は、反射防止層、および、紫外線吸収層の少なくとも1つとしての機能を有する
    請求項7に記載の調光フィルム。
  9. 前記樹脂は、三次元的に拡がる網目状を有したポリマーネットワークを形成し、
    前記液晶分子は、前記ポリマーネットワークが有する空隙に位置する
    請求項1から8のいずれか一項に記載の調光フィルム。
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