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JP6428551B2 - 巻線切替装置および電動機用駆動装置 - Google Patents

巻線切替装置および電動機用駆動装置 Download PDF

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JP6428551B2 JP2015193975A JP2015193975A JP6428551B2 JP 6428551 B2 JP6428551 B2 JP 6428551B2 JP 2015193975 A JP2015193975 A JP 2015193975A JP 2015193975 A JP2015193975 A JP 2015193975A JP 6428551 B2 JP6428551 B2 JP 6428551B2
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Description

本発明は、電動機の出力特性を変化させるために、電動機における巻線の結線状態を切り替えるための巻線切替装置、およびこの巻線切替装置を備えた電動機用駆動装置に関するものである。
近年、電動機を動力源としたいわゆる電気自動車や、内燃機関と併用して電動機を用いるいわゆるハイブリッド自動車等の実用化が進んでいるのは周知の通りである。
この種の電動機を用いた車両(電動車両という)では、車両の様々な走行シーンに電動機の出力特性を対応させる必要がある。そこで、電動機の各相に、直列に接続された複数の巻線を設け、これら複数の巻線に電流を流して低速トルクを確保する状態と、複数の巻線のうち、一部の巻線に電流を流してより高回転側まで電動機を駆動することが行われている(例えば特許文献1)。
また、このように電流を流す巻線の数を変更する以外に、電動機の各相に、複数の巻線を設け、それらの結線状態を直列と並列とに切り替えることにより、電動機の出力特性を変化させることも考えられている(例えば特許文献2)。
特開2011−50150号公報 特開2006−141132号公報
特許文献2の構成によれば、並列結線においてさらに2並列と4並列との切り替えが可能であり、そのため、電動機における出力特性の変化の自由度を高める上で有利である。しかし、このように複数の巻線の結線状態を直列、2並列、4並列に切り替える場合には、多数のスイッチを備えた切替回路を設け、各スイッチを個別に切り替え制御することが必要となる。特許文献2には具体的な切替回路は開示さていないが、この種の巻線の切替回路には、通常、半導体スイッチが多用されるため次のような課題がある。すなわち、半導体スイッチは、通電状態(オン状態)で常に導通損失が生じるため、上記のような切替回路では、多数の半導体スイッチが常に通電状態になることからトータル的な通電損失が大きく、電動機の効率向上を図る上で不利であり、加えて、半導体スイッチ自体が比較的高価であるためコスト面でも不利となる。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、より低廉な構成で、かつ効率を損なうことなく電動機の出力特性を変化させることができる巻線切替装置および電動機用駆動装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明は、コイルを含みかつ第1端部と第2端部とをそれぞれ有する複数の巻線を備えた電動機において前記複数の巻線の結線状態を切り替える巻線切替装置であって、一軸方向に延びる内部空間を備えた装置本体と、前記一軸方向を切替方向として前記装置本体の内側面に沿って変位可能となるように当該装置本体に保持された可動体と、装置本体と可動体とを相対的に前記切替方向に変位させる駆動装置とを備え、前記装置本体は、当該装置本体の内側面における前記切替方向の同じ位置であってかつ当該内側面の周方向における互いに異なる位置に、前記複数の巻線の第1端部および第2端部がそれぞれ接続される複数の接続電極と、電力入力用の電源電極と、中性点形成用の短絡電極とを備え、前記可動体は、前記切替方向に並ぶ第1結線用回路部および第2結線用回路部を含み、かつ第1結線用回路部が前記各電極に対向する第1結線位置と第2結線回路部が前記各電極に対向する第2結線位置とに亘って前記切替方向に変位可能とされ、前記第1結線用回路部は、それぞれ可動体の外周面に設けられて当該可動体が前記第1結線位置に配置されたときに、前記各電極にそれぞれ電気的に接触する複数の相手側電極と、前記電源電極と前記短絡電極との間で前記複数の巻線が電気的に第1接続状態で接続されるように前記各相手側電極を繋ぐ第1電気回路とを備え、前記第2結線用回路部は、それぞれ可動体の外周面に設けられて当該可動体が前記第2結線位置に配置されたときに、前記各電極にそれぞれ電気的に接触する複数の相手側電極と、前記電源電極と前記短絡電極との間で前記複数の巻線が電気的に前記第1接続状態とは異なる第2接続状態で接続されるように前記各相手側電極を繋ぐ第2電気回路とを備えているものである。
この巻線切替装置によれば、可動体の位置が駆動装置により切替られることで、電動機の複数の巻線の結線状態が第1接続状態と第2接続状態とに切り替えられる。具体的には、可動体が第1結線位置にセットされると、第1結線回路部の各相手側電極と装置本体の各電極とが電気的に接触し、第1結線回路部の第1電気回路によって前記複数の巻線が第1接続状態に接続される。一方、可動体が第2結線位置にセットされると、第2結線回路部の各相手側電極と装置本体の各電極とが電気的に接触し、第2結線回路部の第2電気回路によって前記複数の巻線が第2接続状態に接続される。このような構成によれば、従来のように多数の半導体スイッチを用いることなく、電動機の複数の巻線の結線状態を切替ることができる。そのため、より低廉な構成で、かつ効率を損なうことなく電動機の出力特性を変化させることが可能となる。
また、比較的簡単な構成で、装置本体と可動体とを相対的に移動させながら、装置本体の接続電極、前記電源電極および前記短絡電極と可動体の相手側電極とを接触させることが可能となる。
上記の巻線切替装置において、より具体的には、前記第1電気回路は、前記複数の巻線が電気的に直列に接続されるように前記各相手側電極を繋ぐ電気回路であり、前記第2電気回路は、前記複数の巻線が電気的に並列に接続されるように各相手側電極を繋ぐ電気回路である。
この構成によれば、多数の半導体スイッチを用いることなく、前記複数の巻線の結線状態を直列と並列とに切り替えることが可能となる。
なお、上記の巻線切替装置において、前記第1電気回路は、直列又は並列の何れかの所定の接続方式で前記複数の巻線が電気的に接続されるように前記各相手側電極を繋ぐ電気回路であり、前記第2電気回路は、前記所定の接続方式と同じ接続方式であってかつ前記第1電気回路とは異なる形態で前記複数の巻線が電気的に接続されるように前記各相手側電極を繋ぐ電気回路であってもよい。
具体的には、例えば前記複数の巻線が4つの巻線を備えるものでは、前記第1電気回路は、4つの巻線を互いに並列に接続する4並列電気回路であり、前記第2電気回路は、4つの巻線のうち2つずつを直列に接続した2組の巻線同士を並列に接続する2並列電気回路である。
これらの構成によれば、多数の半導体スイッチを用いることなく、前記複数の巻線の接続方式を保ちながら異なる接続形態に切り替えることが可能となる。
なお、上記の巻線切替装置において、前記電動機は、前記複数の巻線をそれぞれ含むU相巻線群、V相巻線群およびW相巻線群を有する三相交流電動機であり、前記装置本体は、前記複数の接続電極、前記電源電極および前記短絡電極をそれぞれ備えかつ前記切替方向に並ぶU相接続部、V相接続部およびW相接続部を備え、前記可動体は、前記第1結線用回路部および前記第2結線用回路部をそれぞれ備えかつ前記U相接続部、V相接続部およびW相接続部と同じ配列で前記切替方向に並ぶU相相手側接続部、V相相手側接続部及びW相相手側接続部を備え、前記各接続部の前記短絡電極が互いに接続されて中性点を形成している構成とすることができる。
この構成によれば、可動体の位置が駆動装置により切り替えられることで、U相巻線群、V相巻線群およびW相巻線群それぞれの複数の巻線の結線状態を、時間差を伴うことなく異なる状態(直列と並列)に切り替えることが可能となる。
なお、他の形態として、前記可動体は、前記切替方向に並ぶ第3結線用回路部をさらに含み、かつ当該第3結線用回路部が前記装置本体の前記各電極に対向する第3結線位置に亘って前記切替方向に変位可能とされ、前記第3結線用回路部は、それぞれ可動体の外周面に設けられて当該可動体が前記第3結線位置に配置されたときに、前記各電極にそれぞれ電気的に接触する複数の相手側電極と、前記電源電極と前記短絡電極との間で前記複数の巻線が電気的に前記第1、第2接続状態とは異なる第3接続状態で接続されるように前記各相手側電極を繋ぐ第3電気回路とを備え、前記複数の巻線は4つの巻線を含み、前記第1電気回路は、4つの巻線を直列に接続する4直列電気回路であり、前記第2電気回路は、4つの巻線を互いに並列に接続する4並列電気回路であり、前記第3電気回路は、4つの巻線のうち2つずつを直列に接続した2組の巻線同士を並列に接続する2並列電気回路であってもよい。
この場合、前記電動機は、前記複数の巻線をそれぞれ含むU相巻線群、V相巻線群およびW相巻線群を有する三相交流電動機であり、前記装置本体は、前記複数の接続電極、前記電源電極および前記短絡電極をそれぞれ備えかつ前記切替方向に並ぶU相接続部、V相接続部およびW相接続部を備え、前記可動体は、前記第1結線用回路部、前記第2結線用回路部および第3結線用回路部をそれぞれ備えかつ前記U相接続部、V相接続部およびW相接続部と同じ配列で前記切替方向に並ぶU相相手側接続部、V相相手側接続部及びW相相手側接続部を備え、前記各接続部の前記短絡電極が互いに接続されて中性点を形成している構成とすることができる。
また、上記の巻線切替装置において、前記電動機が三相交流電動機である場合には、前記装置本体は、前記複数の接続電極、前記電源電極および前記短絡電極をそれぞれ備えかつ前記切替方向に並ぶU相接続部、V相接続部およびW相接続部を備え、前記可動体は、前記第1結線用回路部および前記第2結線用回路部をそれぞれ備えかつ前記U相接続部、V相接続部およびW相接続部と同じ配列で前記切替方向に並ぶU相相手側接続部、V相相手側接続部及びW相相手側接続部を備え、前記第1電気回路は、周方向に連続する3つの前記コイルにそれぞれ異なる相の電力が供給されるように前記各相手側電極を繋ぐ電気回路であり、前記第2電気回路は、周方向に連続する3つのコイルを一組として、その組毎に異なる相の電力が供給されるように前記各相手側電極を繋ぐ電気回路である構成とすることができる。
なお、本発明の他の一の局面に係る巻線切替装置は、次のような構成を有するものである。すなわち、コイルを含みかつ第1端部と第2端部とをそれぞれ有する複数の巻線を備えた電動機において前記複数の巻線の結線状態を切り替える巻線切替装置であって、一軸方向に延びる内部空間を備えた装置本体と、前記一軸方向を切替方向として前記装置本体の内側面に沿って変位可能となるように当該装置本体に保持された可動体と、装置本体と可動体とを相対的に前記切替方向に変位させる駆動装置とを備え、前記装置本体は、当該装置本体の内側面における前記切替方向の同じ位置であってかつ当該内側面の周方向における互いに異なる位置に、前記複数の巻線の第1端部および第2端部がそれぞれ接続される複数の接続電極と、電力入力用の電源電極と、中性点形成用の短絡電極とを備え、前記可動体は、前記切替方向に並ぶ第1結線用回路部、第2結線用回路部、第3結線用回路部および第4結線用回路部を含み、かつ第1結線用回路部が前記各電極に対向する第1結線位置と、第2結線用回路部が前記各電極に対向する第2結線位置と、第3結線用回路部が前記各電極に対向する第3結線位置と、第4結線用回路部が前記各電極に対向する第4結線位置とに亘って前記切替方向に変位可能とされ、前記第1結線用回路部は、それぞれ可動体の外周面に設けられて当該可動体が前記第1結線位置に配置されたときに、前記各電極にそれぞれ電気的に接触する複数の相手側電極と、前記電源電極と前記短絡電極との間で前記複数の巻線が電気的に第1接続状態で接続されるように前記各相手側電極を繋ぐ第1電気回路とを備え、前記第2結線用回路部は、それぞれ可動体の外周面に設けられて当該可動体が前記第2結線位置に配置されたときに、前記各電極にそれぞれ電気的に接触する複数の相手側電極と、前記電源電極と前記短絡電極との間で前記複数の巻線が電気的に前記第1接続状態とは異なる第2接続状態で接続されるように前記各相手側電極を繋ぐ第2電気回路とを備え、前記第3結線用回路部は、それぞれ可動体の外周面に設けられて当該可動体が前記第3結線位置に配置されたときに、前記各電極にそれぞれ電気的に接触する複数の相手側電極と、前記電源電極と前記短絡電極との間で前記複数の巻線が電気的に前記第1、第2接続状態とは異なる第3接続状態で接続されるように前記各相手側電極を繋ぐ第3電気回路とを備え、前記第4結線用回路部は、それぞれ可動体の外周面に設けられて当該可動体が前記第4結線位置に配置されたときに、前記各電極にそれぞれ電気的に接触する複数の相手側電極と、前記電源電極と前記短絡電極との間で前記複数の巻線が電気的に前記第1〜第3接続状態とは異なる第4接続状態で接続されるように前記各相手側電極を繋ぐ第4電気回路とを備え、前記電動機は、三相交流電動機であり、前記装置本体は、前記複数の接続電極、前記電源電極および前記短絡電極をそれぞれ備えかつ前記切替方向に並ぶU相接続部、V相接続部およびW相接続部を備え、前記可動体は、前記第1結線用回路部、前記第2結線用回路部、前記第3結線用回路部および前記第4結線用回路部をそれぞれ備えかつ前記U相接続部、V相接続部およびW相接続部と同じ配列で前記切替方向に並ぶU相相手側接続部、V相相手側接続部及びW相相手側接続部を備え、前記第1電気回路は、周方向に連続する3つの前記コイルにそれぞれ異なる相の電力が供給され、かつ各巻線が直列に接続されるように前記各相手側電極を繋ぐ電気回路であり、前記第2電気回路は、周方向に連続する3つの前記コイルにそれぞれ異なる相の電力が供給され、かつ各巻線が並列に接続されるように前記各相手側電極を繋ぐ電気回路であり、前記第3電気回路は、周方向に連続する3つのコイルを一組として、その組毎に異なる相の電力が供給され、かつ各巻線が直列に接続されるように前記各相手側電極を繋ぐ電気回路であり、前記第4電気回路は、周方向に連続する3つのコイルを一組として、その組毎に異なる相の電力が供給され、かつ各巻線が並列に接続されるように前記各相手側電極を繋ぐ電気回路である。
この構成によれば、多数の半導体スイッチを用いることなく、前記複数の巻線の結線状態を切り替え、これにより電動機の極数を変更することが可能となる。
この場合より具体的には、前記電動機は、周方向に並ぶ複数の前記コイルを備えたステータと、このステータに対向して配置され、かつ周方向に等間隔で並ぶ軟磁性体からなる複数の鉄心部と隣接する鉄心部の間にそれぞれ周方向に並べて配設され、前記コイルとの対向面の磁極である対面磁極が互いに異なる2つの永久磁石とを備えるロータとを備え、一つの鉄心部に隣接する2つの永久磁石の対面磁極が同じになるように永久磁石が配列されたものである。
この構成によれば、複数のコイルに供給される電力の位相を切り換えることが可能となり、これにより、鉄心部がその両側の永久磁石と同じ磁極に励磁される低(少)磁極の状態と、鉄心部がその両側の永久磁石と異なる磁極に励磁される高(多)磁極の状態とに切り換えることが可能となる。すなわち、電動機の極数を変更することが可能となる。
この場合には、前記接続電極、前記電源電極および前記短絡電極と前記相手側電極とを互いに接触する方向に付勢する付勢部材を備えているのが好適である。
この構成によれば、前記接続電極、前記電源電極および前記短絡電極と前記相手側電極との接触不良の発生を抑制して、接続信頼性を向上させることができる。
一方、本発明の電動機用駆動装置は、コイルを含みかつ第1端部と第2端部とをそれぞれ有する複数の巻線を備えた電動機と、上述した巻線切替装置と、前記巻線切替装置の前記電源電極に接続される電力供給装置と、予め定められた条件に基づき、前記駆動装置を制御することにより前記第1結線位置と前記第2結線位置との間で前記可動体の位置を切替える制御装置とを備えるものである。
この構成によれば、予め定められた条件に基づき、電動機の複数の巻線の結線状態を適切に切り替え制御することが可能となる。
以上説明したように、本発明の巻線切替装置および電動機用駆動装置によれば、低廉な構成で、かつ効率を損なうことなく電動機の出力特性を変化させることが可能となる。
本発明に係る電動機用駆動装置(本発明に係る巻線切替装置が適用された電動機用駆動装置)の全体構成図(第1実施形態)である。 U相巻線群の構造を示す模式図である。 巻線切替装置を示す縦断面図(図4のIII−III線断面図)である。 巻線切替装置を示す平断面図(図3のIV−IV線断面図)である。 装置本体の平断面図である。 可動体の縦断面図である。 (a)は、直列結線用回路部の構成を示す可動体の平断面図(図6のVIIa−VIIa線断面図)であり、(b)は、2並列結線用回路部の構成を示す可動体の平断面図(図6のVIIb−VIIb線断面図)であり、(c)は、4並列結線用回路部の構成を示す可動体の平断面図(図6のVIIc−VIIc線断面図)である。 巻線群の構成が異なる電動機のステータを示す平面図である。 第2実施形態に係る電動機用駆動装置に適用されている電動機のステータの平面図である。 第2実施形態に係る電動機用駆動装置に適用されている電動機のロータの平面図である。 (a)は、4極の状態を示すロータの模式図であり、(b)は、12極の状態を示すロータの模式図である。 (a)は、4極の回転磁界を形成するときの各コイルへの電力供給状態を示すステータの模式図であり、(b)は、12極の回転磁界を形成するときの各コイルへの電力供給状態を示すステータの模式図である。 第2実施形態における巻線切替装置を示す要部縦断面図(図14のXIII−XIII線断面図)である。 第2実施形態における巻線切替装置を示す平断面図(図13のXIV−XIV線断面図)である。 可動体の縦断面図である。 U相相手側接続部の直列12極用結線回路部の平断面図である。 U相〜W相の各相手側接続部の各回路部が備える電気回路の構成を示した表図である。
(第1の実施形態)
図1は、本発明に係る電動機用駆動装置(本発明に係る巻線切替装置が適用された電動機用駆動装置)の全体構成図である。
電動機用駆動装置10は、三相交流電動機1A(以下、電動機1Aと略す)と、この電動機1Aに備えられる巻線群に含まれる複数の巻線の結線状態を直接と配列とに切り替える巻線切替装置11Aと、この巻線切替装置11Aを制御する制御装置12と、電動機1Aに電力を供給するインバータ13(本発明の電力供給装置)とを備える。インバータ13は、三相交流電源14に接続されている。
電動機1Aは、回転軸およびこの回転軸に固定されたロータ本体を有する図外のロータと、ステータ2とを備え、ロータ本体とステータ2とが回転軸の軸方向(図1の紙面に直交する方向)に対向したいわゆるアキシャルギャップ型の電動機である。
詳細図を省略するが、ロータ本体は、そのステータ対向面に、周方向に並び、磁極(ステータ2に対向する対面磁極)が交互に異なる複数の永久磁石を備えている。一方、ステータ2は、周方向に並ぶ複数(図示の例では24個)のステータコア3と、各ステータコア3に装着(巻回)されたコイルCをそれぞれ有する、U相巻線群5u、V相巻線群5vおよびW相巻線群5wを備えている。
図2に示すように、U相巻線群5uは、それぞれ複数のコイルCが直列に並ぶように形成された第1〜第4の巻線6a〜6dを含む。各巻線6a〜6dは軸方向に重ねられており、それらのコイルCは互いに積層された状態でステータコア3に装着されている。当例では、各巻線6a〜6dは、それぞれ絶縁された断面長方形の平角銅線からなり、コイルCは、当該平角銅線の短辺面を内径面としてステータコア3に巻回されたいわゆるエッジワイズコイルである。
V相、W相の各巻線群5v、5wの構成もU相巻線群5uの構成と同等であり、それぞれ第1〜第4の巻線6a〜6dを含む。なお、図1中には、各巻線6a〜6dの構成を分かり易くするために、U相巻線群5uの各巻線6a〜6dについてのみ、そのコイルC以外の部分(コイル間の渡り部など)を破線で示している。
上記巻線切替装置11Aは、各巻線群5u〜5wにそれぞれ属する4つの巻線6a〜6dの結線状態を直接と配列とに切り替えるものである。
図3は、巻線切替装置11Aを縦断面図で、図4は、巻線切替装置11Aを平断面図でそれぞれ示している。巻線切替装置11Aは、装置本体20と、上下方向Z(本発明の切替方向に相当する)に変位可能となるように装置本体20に保持された可動体22と、装置本体20と可動体22とを相対的に上下方向Zに変位させる駆動装置24とを備えている。
装置本体20は、上下方向にやや細長い断面長方形のハウジング26と、このハウジング26に組み込まれたU相接続部30u、V相接続部30vおよびW相接続部30wと、各接続部30u〜30wの後記短絡電極33を繋ぐ短絡用電線25を備えている。
前記ハウジング26は、全体が絶縁性を有する樹脂材料により形成されており、その平断面の輪郭とほぼ相似形の断面長方形の内部空間28を有している。
U相〜W相の各接続部30u〜30wは、図外のインバータ13および電動機1Aが電気的に接続されるものであり、上からU相接続部30u、V相接続部30vおよびW相接続部30wの順番でハウジング26に設けられている。
図4および図5に示すように、U相接続部30uは、インバータ13からのU相電源線13uが接続される電源電極32と、中性点を形成するための短絡電極33と、U相巻線群5uの各巻線6a〜6dの端部のうち、電流(電力)入力側である各第1端部E1(図2参照)がそれぞれ接続される第1〜第4の入力電極34a〜34dと、電流(電力)出力側である各第2端部E2(図2参照)がそれぞれ接続される第1〜第4の出力電極35a〜35dとを備えている。
これら電極32、33、34a〜34d、35a〜35dは、ハウジング26の上下方向の同じ位置に、当該ハウジング26の側壁の厚み方向に変位可能な状態で、すなわち、内部空間28に対して出没可能な状態で当該ハウジング26の内側面に形成された電極保持孔36に収容されている。具体的には、電源電極32と短絡電極33は、ハウジング26の内側面のうち、長辺方向(図5では左右方向)に互い対向する対向面29aに形成された電極保持孔36に互いに向かい合わせに収容されている。また、第1〜第4の入力電極34a〜34dと第1〜第4の出力電極35a〜35dとは、ハウジング26の内側面のうち、短辺方向(図5では上下方向)に互いに対向する対向面29bに形成された電極保持孔36に互いに向かい合わせに収容されている。
各電極32、33、34a〜34d、35a〜35dは、それぞれ、付勢部材37(当例では、圧縮コイルばね)により内部空間28内に突出する方向に付勢されており、これにより、各電極32、33、34a〜34d、35a〜35dが前記可動体22に常時接触し得るようになっている。
なお、各電極32、33、34a〜34d、35a〜35dには、それぞれコネクタ38が設けられており、U相電源線13uの末端に装着されたコネクタ(図略)が電源電極32のコネクタ38に接続されることによりU相電源線13uが電源電極32に電気的に接続され、短絡用電線25の末端に装着されたコネクタ(図略)が短絡電極33のコネクタ38に接続されることにより、短絡用電線25が短絡電極33に電気的に接続されている。また、U相巻線群5uの各巻線6a〜6dの第1端部E1にそれぞれ装着されたコネクタ(図略)が各入力電極34a〜34dのコネクタ38にそれぞれ接続されることにより、各巻線6a〜6dの第1端部E1が各入力電極34a〜34dに電気的に接続され、各巻線6a〜6dの第2端部E2にそれぞれ装着されたコネクタ(図略)が各出力電極35a〜35dのコネクタ38にそれぞれ接続されることにより、各巻線6a〜6dの各第2端部E2が出力電極35a〜35dに電気的に接続されている。
ここでは、図4及び図5を参照しつつU相接続部30uの構成について説明したが、V相接続部30vおよびW相接続部30wの構成も同じである。
そして、U相接続部30uの各電極32、33、34a〜34d、35a〜35dとU相電源線13u等との接続構造と同一の接続構造により、V相電源線13vがV相接続部30vの電源電極32に電気的に接続され、短絡用電線25がV相接続部30vの短絡電極33に電気的に接続されている。また、V相巻線群5vの各巻線6a〜6dの第1端部E1がV相接続部30vの各入力電極34a〜34dに電気的に接続されるとともに、各巻線6a〜6dの各第2端部E2がV相接続部30vの出力電極35a〜35dに電気的に接続されている。同様に、W相電源線13wがW相接続部30wの電源電極32に電気的に接続され、短絡用電線25がW相接続部30wの短絡電極33に電気的に接続されている。また、W相巻線群5wの各巻線6a〜6dの第1端部E1がW相接続部30wの各入力電極34a〜34dに電気的に接続されるとともに、各巻線6a〜6dの各第2端部E2がW相接続部30wの出力電極35a〜35dに電気的に接続されている。
なお、上記短絡用電線25は、各接続部30u〜30wの短絡電極33を相互に短絡させるものであり、これにより、電動機1AのU相、V相、W相の各巻線(巻線群5u〜5w)の中性点が形成される。
前記可動体22は、図3及び図4に示すように、ハウジング26の内部空間28に配置されている。可動体22は、前記内部空間28とほぼ同等の断面形状を有しており、ハウジング26の内壁面に沿って上下方向に摺動可能に形成されている。
可動体22は、図6に示すように、直方体状の筐体41と、この筐体41に組み込まれたU相相手側接続部40u、V相相手側接続部40vおよびW相相手側接続部40wを備えている。
U相〜W相の各相手側接続部40u〜40wは、それぞれ、可動体22の移動に伴い、U相〜W相の各接続部30u〜30wに各々接続された巻線6a〜6dの結線状態を直列と並列とに切り替える回路部を備えたものであり、U相〜W相の各接続部30u〜30wに対応して、上からU相相手側接続部40u、V相相手側接続部40vおよびW相相手側接続部40wの順番で筐体41に組み込まれている。
各相手側接続部40u〜40wは、それぞれ、下から順に直列結線用回路部42、2並列結線用回路部43および4並列結線用回路部44を備えた三層構造を有している。
各相手側接続部40u〜40wにそれぞれ属する回路部42〜44の構造は同一であり、可動体22の上下動に伴い、同時に同一種類の回路部42〜44が各接続部30u〜30wに対向するようにそれらの上下方向の間隔が設定されている。つまり、可動体22の上下動に伴い、各相手側接続部40u〜40wの直列結線用回路部42が同時に各接続部30u〜30wに対向し、各相手側接続部40u〜40wの2並列結線用回路部43が同時に各接続部30u〜30wに対向し、各相手側接続部40u〜40wの4並列結線用回路部44が同時に各接続部30u〜30wに対向するように、各相手側接続部40u〜40wの間隔および各相手側接続部40u〜40wに属する回路部42〜44の上下方向の間隔が設定されている。
なお、以下の説明では、直列結線用回路部42がそれぞれ各接続部30u〜30wに対向するときの可動体22の位置を直列結線位置と称し、2並列結線用回路部43が各接続部30u〜30wに対向するときの可動体22の位置を第1並列結線位置と称し、4並列結線用回路部44が各接続部30u〜30wに対向するときの可動体22の位置を第2並列結線位置と称す。図3は、可動体22が第2並列結線位置にセットされた状態を示している。
図7(a)は、直列結線用回路部42の構成を示す可動体22の平断面図である。直列結線用回路部42は、可動体22が直列結線位置に配置されたときに、装置本体20の電源電極32に接触する相手側電源電極46と、前記短絡電極33に接触する相手側短絡用電極47と、第1〜第4の入力電極34a〜34dにそれぞれ接触する第1〜第4の相手側入力電極48a〜48dと、第1〜第4の出力電極35a〜35dに接触する相手側出力電極49a〜49dと、電源電極32と短絡電極33との間で巻線6a〜6dが電気的に直列に接続されるように各電極46、47、48a〜48d、49a〜49dを繋ぐ直列接続用電気回路52とを備えている。
直列接続用電気回路52は、例えばバスバーやプリント配線などの単純な配線で構成されており、具体的には、相手側電源電極46aと第1相手側入力電極48aとを繋ぐ配線と、第1相手側出力電極49aと第2相手側入力電極48bとを繋ぐ配線と、第2相手側出力電極49bと第3相手側入力電極48cとを繋ぐ配線と、第3相手側出力電極49cと第4相手側入力電極48dとを繋ぐ配線と、第4相手側出力電極49dと相手側短絡用電極47とを繋ぐ配線とを有している。
なお、各電極46、47、48a〜48d、49a〜49dは、固定電極であり、それぞれ可動体22の外側面と面一の接触面を有しており、当該接触面が装置本体20の各電極32、33、34a〜34d、35a〜35dに接触するように設けられている。
2並列結線用回路部43は、図7(b)に示すように、直列接続用電気回路52に代えて2並列接続用電気回路53を備えている点が異なるだけで、それ以外の構成は直列結線用回路部42と同じである。
2並列接続用電気回路53は、4つの巻線6a〜6dのうち2つずつを直列に接続した2組の巻線同士を並列に接続する回路である。当例では、第1巻線6aと第2巻線6bとを直列に接続するとともに、第3巻線6cと第4巻線6dとを直列に接続し、これら2組との巻線を並列に接続する2並列電気回路である。
具体的には、2並列接続用電気回路53は、相手側電源電極46と第1相手側入力電極48aおよび第3相手側入力電極48cとを並列に繋ぐ配線と、第1相手側出力電極49aと第2相手側入力電極48bとを繋ぐ配線と、第2相手側出力電極49bおよび第4相手側出力電極49dと相手側短絡用電極47とを並列に繋ぐ配線と、第3相手側出力電極49cと第4相手側入力電極48dとを繋ぐ配線とを有している。
4並列結線用回路部44も、図7(c)に示すように、直列接続用電気回路52に代えて4並列接続用電気回路54を備えている点が異なるだけで、それ以外の構成は直列結線用回路部42と同じである。4並列接続用電気回路54は、4つの巻線6a〜6dを互いに並列に接続する4並列電気回路である。
具体的には、4並列接続用電気回路54は、第1〜第4の相手側入力電極48a〜48dと相手側電源電極46とを並列に繋ぐ配線と、第1〜第4の相手側出力電極49a〜49dと相手側短絡用電極47とを並列に繋ぐ配線とを有している。
この構成により、可動体22が直列結線位置にセットされると、装置本体20の各接続部30u〜30wと各相手側接続部40u〜40wの直列結線用回路部42とが対向し、各接続部30u〜30wの各電極32、33、34a〜34d、35a〜35dと各直列結線用回路部42の各電極46、47、48a〜48d、49a〜49dとが接触する。これにより、直列接続用電気回路52によって、電動機1Aの各巻線群5u〜5wに属する巻線6a〜6dが直列に結線された状態となる。
また、可動体22が第1並列結線位置にセットされると、装置本体20の各接続部30u〜30wと各相手側接続部40u〜40wの2並列結線用回路部43とが対向し、各接続部30u〜30wの各電極32、33、34a〜34d、35a〜35dと各2並列結線用回路部43の各電極46、47、48a〜48d、49a〜49dとが接触する。これにより、2並列接続用電気回路53によって、電動機1Aの各巻線群5u〜5wに属する巻線6a〜6dが2並列に結線された状態、すなわち、第1巻線6aと第2巻線6bとが直列に接続されるとともに、第3巻線6cと第4巻線6dとが直列に接続され、さらにこれら2組との巻線が並列に接続された状態となる。
そして、可動体22が第2並列結線位置(図3示す位置)にセットされると、装置本体20の各接続部30u〜30wと各相手側接続部40u〜40wの4並列結線用回路部44とが対向し、各接続部30u〜30wの各電極32、33、34a〜34d、35a〜35dと各4並列結線用回路部44の各電極46、47、48a〜48d、49a〜49dとが接触する。これにより、上記4並列接続用電気回路54により、電動機1Aの各巻線群5u〜5wに属する巻線6a〜6dが互いに並列に結線された状態、すなわち、4並列に接続された状態となる。
なお、U相相手側接続部40uの各回路部42〜44の上下方向の間隔は、U相接続部30uの各電極32、33、34a〜34d、35a〜35dの上下方向Zの寸法よりも大きく設定されている。V相相手側接続部40vおよびW相相手側接続部40wの各回路部42〜44の間隔も同様に設定されている。これにより、各回路部42〜44のうち、上下に隣接するものの各電極46、47、48a〜48d、49a〜49dが、可動体22の移動中に各電極32、33、34a〜34d、35a〜35dに同時接触することが防止されるようになっている。
前記駆動装置24は、詳しく図示していないが、例えばサーボモータを駆動源とするねじ送り機構により構成されており、前記サーボモータの駆動により可動体22を装置本体20に対して上下方向に移動させるように構成されている。
制御装置12は、論理演算を実行するCPU、そのCPUを制御する種々のプログラムなどを記憶するROM、各種データを一時的に記憶するRAM、その他の入出回路等を含むマイクロコンピュータで構成されており、予め記憶されている条件に基づき、前記駆動装置24を制御することにより、すなわち、可動体22を直列結線位置、2並列結線位置および4並列結線位置に切り替えることにより、電動機1AのU相、V相およびW相の各巻線群5u〜5wに属する巻線6a〜6dの結線状態を切り替えるように構成されている。
以上のような電動機用駆動装置によれば、制御装置12の制御により巻線切替装置11Aの可動体22の位置が切替られることにより、上記の通り、電動機1AのU相、V相およびW相の各巻線群5u〜5wに属する巻線6a〜6dの結線状態が直列、2並列および4並列に切り替えられる。このような構成によれば、従来のように多数の半導体スイッチを用いることなく、各巻線群5u〜5wに属する巻線6a〜6dの結線状態を直列、2並列および4並列に切替ることができる。そのため、より低廉な構成で、しかも、電動機1Aの効率を損なうことなく、当該電動機1Aの出力特性を変化させることが可能となる。
特に、上記の巻線切替装置11Aの構成によれば、各巻線群5u〜5wに属する巻線6a〜6dを並列に接続する場合、さらに2並列と4並列とを選択することができるので、上述のような作用効果を享受しながらも、電動機1Aにおける出力特性の変化の自由度を高めることができるという利点もある。
また、上記の巻線切替装置11Aによれば、可動体22の移動に伴い各相手側接続部40u〜40wが一体に移動するので、U相、V相およびW相の各巻線群5u〜5wに属する巻線6a〜6dの結線状態の切り替えを、時間差を伴うことなく良好に行うことができる、という利点もある。
なお、上記実施形態では、電動機1Aの各巻線群5u〜5wは、同一相に属する全てのコイルCが直列に並ぶように形成されかつ互いに積層された第1〜第4の巻線6a〜6dをそれぞれ含むものであったが、例えば、巻線切替装置11Aは、各巻線群5u〜5wが、同一相に属するコイルCを所定数ずつ含む、互いに分割された第1〜第4の巻線を含むような電動機1Aについても適用可能である。
図8は、そのような電動機1A(ステータ2)の一例を示している。同図に示すように、この電動機1AのU相巻線群5uは、2つのコイルCが直列に並ぶようにそれぞれ形成された4つの巻線6a´〜6d´を含んでいる。4つの巻線6a´〜6d´は、それぞれ1本の平角銅線により形成されている。図示を省略するが、V相巻線群5vおよびW相巻線群5wも同様である。
上記巻線切替装置11Aをこの電動機1Aに適用する場合には、U相巻線群5uの各巻線6a´〜6d´の第1端部E1を、それぞれ、前記装置本体20のU相接続部30uの各入力電極34a〜34dに接続するとともに、U相巻線群5uの各巻線6a´〜6d´の第2端部E2をU相接続部30uの各出力電極35a〜35dに接続する。V相巻線群5vの各巻線6a´〜6d´についてもV相接続部30vに対して同様に接続し、W相巻線群5wの各巻線6a´〜6d´についてもW相接続部30wに対して同様に接続する。このようにすれば、制御装置12の制御により可動体22の位置を切り替えることで、U相、V相およびW相の各巻線群5u〜5wに属する巻線6a´〜6d´の結線状態を直列、2並列および4並列に切り替えられることが可能となる。
なお、第1の実施形態では、直列結線用回路部42、2並列結線用回路部43および4並列結線用回路部44の何れか2つの組み合わせが、本発明の第1結線用回路部および第2結線用回路部に相当する。従って、直列接続用電気回路52、2並列接続用電気回路53および4並列接続用電気回路54の何れか2つの組合せが、本発明の第1電気回路および第2電気回路に相当する。また、各回路部42〜43の各電極46、47、48a〜48d、49a〜49dが本発明の相手側電極に相当する。
(第2の実施形態)
次に、本発明に係る電動機用駆動装置(本発明に係る巻線切替装置が適用された電動機用駆動装置)の第2の実施形態について説明する。なお、以下の説明において、第1実施形態の構成と共通する部分については同一符号を付して説明を省略又は簡略化し、主に相違点について詳しく説明することにする。
図9及び図10は、第2実施形態の電動機用駆動装置に適用されている電動機1Bを示しており、図9は、電動機1Bのステータ8を平面図で、図10は、電動機1Bのロータ7を平面図でそれぞれ概略的に示している。この電動機1Bも、回転軸(図略)およびこの回転軸に固定されたロータ本体7aを有するロータ7と、ステータ8とを備え、ロータ本体7aとステータ8とが回転軸の軸方向(図9、図10の紙面に直交する方向)に対向したいわゆるアキシャルギャップ型の電動機である。
図10に示すように、ロータ本体7aのステータ対向面には、軟磁性体からなる鉄心部62、N極磁石63及びS極磁石64が周方向に等ピッチで配列されている。詳しく説明すると、ロータ本体7aのステータ対向面には、周方向に離間する4箇所の位置に等間隔で鉄心部62が設けられており、周方向に隣接する鉄心部62の間の位置にN極磁石63及びS極磁石64が周方向に並んだ状態で設けられている。なお、N極、S極とは、磁石のテータ対向面の磁極(対面磁極)である。
ここで、N極磁石63およびS極磁石64は、一つの鉄心部62に隣接するものの磁極が同じになるように配置されている。具体的には、S・N−鉄心部62−N・S−鉄心部62−S・N−鉄心部62−N・S−鉄心部62の順番で周方向に配列されている。この構成により、鉄心部62がその両側に位置する磁石と同じ磁極に励磁されると、ロータ本体7aが4極の構造となり、鉄心部62がその両側に位置する磁石と異なる磁極に励磁されると、ロータ本体7aが12極の構造となる。具体的には、両側にN極磁石63が配置されている鉄心部62がN極に励磁され、かつ両側にS極磁石64が配置されている鉄心部62がS極に励磁されると、図11(a)に示すように、ロータ本体7aが4極の構造となる。一方、両側にN極磁石63が配置されている鉄心部62がS極に励磁され、かつ両側にS極磁石64が配置されている鉄心部62がN極に励磁されると、図11(b)に示すように、ロータ本体7aが12極の構造となる。
ステータ8は、周方向に並ぶ複数(図示の例では18個)のステータコ60と、各ステータコア60に装着(巻回)されたコイルを有する複数の巻線w1〜w9を備えている。詳しくは、第1〜第18のコイルC1〜C18のうち、互いに半径方向に位置する2個のコイルが直列に並ぶように形成された第1〜第9の巻線w1〜w9を備えている。すなわち、第1巻線w1は、互いに半径方向に位置する第1コイルC1と第10コイルC10とが直列に並ぶように形成された巻線であり、第2巻線w2は、互いに半径方向に位置する第2コイルC2と第11コイルC11とが直列に並ぶように形成された巻線である。
各巻線w1〜w9の電流(電力)入力側の端部である第1端部E1および電流(電力)出力側の端部である各第2端部E2は、後記巻線切替装置11Bに接続されており、この巻線切替装置11Bにより各巻線w1〜w9の結線状態が切り替えられることによって、ステータ8の各コイルC1〜C18に供給される電力の位相が切り替えられ、この供給電力の位相の切り替えにより、ロータ本体7a(電動機1B)が図11(a)に示した4極の状態と、図11(b)に示した12極の状態とに切り換えられるようになっている。
具体的には、図12(a)に示すように、周方向に連続する3つのコイルを一組として、組毎に異なる位相の電力が供給されるように各巻線w1〜w9が接続されることで、図11(a)中に破線で示す磁界、つまり、鉄心部62がその両側に位置する磁石と同じ磁極に励磁される磁界が形成され、これにより、ロータ本体7aが4極の状態になる。一方、図12(b)に示すように、周方向に連続する3つのコイルにそれぞれ異なる位相の電力が供給されるように各巻線w1〜w9が結線されることで、図11(b)中に破線で示す磁界、つまり、鉄心部62がその両側に位置する磁石と異なる磁極に励磁される磁界が形成され、これにより、ロータ本体7aが12極の状態になる。
図13は、第2実施形態における巻線切替装置11Bの要部を縦断面図で、図14は、巻線切替装置11Aを平断面図でそれぞれ示している。
この巻線切替装置11Bも、装置本体20、可動体22及び駆動装置24(図略)を備えており、基本的な構成は第1実施形態の巻線切替装置11Aと同様である。しかし、第2実施形態の巻線切替装置11Bは、以下の点で第1実施形態の巻線切替装置11Aと構成が相違している。
図13および図14に示すように、装置本体20のU相接続部30uは、各巻線w1〜w9の第1端部E1がそれぞれ接続される第1〜第9の入力電極34a〜34iと、各第2端部E2がそれぞれ接続される第1〜第9の出力電極35a〜35dとを備えている。但し、この巻線切替装置11Bにおいて、各巻線w1〜w9が接続されるのはU相接続部30uのみである。V相接続部30vおよびW相接続部30wは、それぞれ第1〜第9の入力電極34a〜34iおよび第1〜第9の出力電極35a〜35iを備えるものの、これらの電極はU相接続部30uの上下方向Zに対応する電極にそれぞれ電気的に接続されている(短絡している)。すなわち、各接続部30u〜30wの第1入力電極34aは短絡電線66を介して互いに接続されており、各接続部30u〜30wの第2入力電極34bは短絡電線66を介して互いに接続されている。各接続部30u〜30wのそれ以外の第3〜第9の入力電極34d〜34iも同様である。また、各接続部30u〜30wの出力電極35a〜35iも同様であり、上下方向Zに対応する電極同士が短絡電線66を介して互いに接続されている。
可動体22は、U相〜W相の各相手側接続部40u〜40wを有している。
各相手側接続部40u〜40wは、それぞれ、上から順に直列12極用結線回路部71、並列12極用結線回路部72、直列4極結線用回路部73および並列4極結線回路部74を備えた四層構造を有している。各相手側接続部40u〜40wの回路部71〜74は、可動体22の上下動に伴い、同一種類の回路部が前記各接続部30u〜30wに対向するようにそれらの上下方向Zの間隔が設定されている。
なお、以下の説明では、各相手側接続部40u〜40wの直列12極用結線回路部71がそれぞれ各接続部30u〜30wに対向するときの可動体22の位置を直列12極結線位置と称し、各相手側接続部40u〜40wの並列12極用結線回路部72が各接続部30u〜30wに対向するときの可動体22の位置を並列12極結線位置と称し、各相手側接続部40u〜40wの直列4極結線用回路部73が各接続部30u〜30wに対向するときの可動体22の位置を直列4極結線位置と称し、各相手側接続部40u〜40wの並列4極結線回路部74が各接続部30u〜30wに対向するときの可動体22の位置を並列4極結線位置と称す。図13は、可動体22が直列12極結線位置にセットされた状態を示している。
なお、第2実施形態の各相手側接続部40u〜40wの回路部71〜74は、図16に示すように、装置本体20の電源電極32に接触する相手側電源電極46と、短絡電極33に接触する相手側短絡用電極47と、第1〜第9の入力電極34a〜34iにそれぞれ接触する第1〜第9の相手側入力電極48a〜48iと、第1〜第9の出力電極35a〜35iにそれぞれ接触する相手側出力電極49a〜49iと、電源電極32と短絡電極33との間で前記巻線6a〜6dを所定の接続状態で接続するように各電極46、47、48a〜48i、49a〜49iを繋ぐ電気回路とを備えている点で共通するが、各回路部71〜74の電気回路65は全て異なっている。
図17は、U相〜W相の各相手側接続部40u〜40wの各回路部71〜74が有する電気回路65の構成をまとめた表図である。なお、図17では、区別のために、U相相手側接続部40uの各回路部71〜74の符号に「u」を付し、V相相手側接続部40vの各回路部71〜74の符号に「v」を付し、W相相手側接続部40wの各回路部71〜74に「w」を付している。
ここえ、図14および図17を参照しつつ、各相手側接続部40u〜40wの各回路部71〜74の電気回路65について説明する。
<直列12極用結線回路部71>
各直列12極用結線回路部71u〜71wの電気回路65は、図17の最上段に示す通りである。これらの電気回路65は、ロータ本体7aを図11(b)に示した12極の状態にするための電気回路、すなわち、図12(b)に示すように、周方向に連続する3つのコイルにそれぞれ異なる位相の電力が供給されるように、各巻線w1〜w9を直列に繋ぐ電気回路であり、バスバーやプリント配線などの単純な配線で構成されている。
具体的には、同図に示すように、U相相手側接続部40uの直列12極用結線回路部71uの電気回路65は、U相電源に対して第1巻線w1、第4巻線w4および第7巻線w7を直列に接続し、V相相手側接続部40vの直列12極用結線回路部71vの電気回路65は、V相電源に対して第2巻線w2、第5巻線w5および第7巻線w8を直列に接続し、W相相手側接続部40wの直列12極用結線回路部71wの電気回路65は、W相電源に対して第3巻線w3、第6巻線w6および第9巻線w9を直列に接続するようにそれぞれ配線が形成されている。
なお、この巻線切替装置11Bでは、各巻線w1〜w9はU相接続部30uの入力電極34a〜34iおよび出力電極35a〜35iにのみ接続されているが、上記の通り、V相接続部30vおよびW相接続部30wの各入力電極34a〜34iとU相接続部30uの各々対応する入力電極34a〜34iとは短絡電線66を介して電気的に接続されているため、各巻線w1〜w9の上記接続は支障無く達成される。
<並列12極用結線回路部72>
各並列12極用結線回路部72u〜72wの電気回路65は、図17の上から2段目に示す通りである。これらの電気回路65は、ロータ本体7aを図11(b)に示した12極の状態にするための電気回路である点で、直列12極用結線回路部71u〜71wの電気回路65と共通するが、巻線w1〜w9を並列に接続する点で、直列12極用結線回路部71u〜71wの電気回路65と相違している。
具体的には、同図に示すように、U相相手側接続部40uの並列12極用結線回路部72uの電気回路65は、U相電源に対して第1巻線w1、第4巻線w4および第7巻線w7を並列に接続し、V相相手側接続部40vの並列12極用結線回路部72vの電気回路65は、V相電源に対して第2巻線w2、第5巻線w5および第7巻線w8を並列に接続し、W相相手側接続部40wの並列12極用結線回路部72wの電気回路65は、W相電源に対して第3巻線w3、第6巻線w6および第9巻線w9を並列に接続するようにそれぞれ配線が形成されている。
<直列4極結線用回路部73>
各直列4極結線用回路部73u〜73wの電気回路65は、図17の上から3段目に示す通りである。これらの電気回路65は、ロータ本体7aを図11(a)に示した4極の状態とするための電気回路、すなわち、図12(a)に示すように、周方向に連続する3つのコイルを一組として、その組毎に異なる相の電力が供給されるように、各巻線w1〜w9を直列に繋ぐ電気回路であり、バスバーやプリント配線などの単純な配線で構成されている。
具体的には、同図に示すように、U相相手側接続部40uの直列4極結線用回路部73uの電気回路65は、U相電源に対して第1巻線w1、第2巻線w2および第3巻線w3を直列に接続し、V相相手側接続部40vの直列4極結線用回路部73vの電気回路65は、V相電源に対して第4巻線w4、第5巻線w5および第6巻線wを直列に接続し、W相相手側接続部40wの直列4極結線用回路部73wの電気回路65は、W相電源に対して第7巻線w7、第8巻線w8および第9巻線w9を直列に接続するようにそれぞれ配線が形成されている。
<並列4極結線回路部74>
各並列4極結線回路部74u〜74wの電気回路65は、図17の最下段に示す通りである。これらの電気回路65は、ロータ本体7aを図11(a)に示した4極の状態にするための電気回路である点で、直列4極結線用回路部73u〜73wの電気回路65と共通するが、巻線w1〜w9を並列に接続する点で、直列4極結線用回路部73u〜73wの電気回路65と相違している。
具体的には、同図に示すように、U相相手側接続部40uの並列4極結線回路部74uの電気回路65は、U相電源に対して第1巻線w1、第2巻線w2および第3巻線w3を並列に接続し、V相相手側接続部40vの並列4極結線回路部74vの電気回路65は、V相電源に対して第4巻線w4、第5巻線w5および第6巻線w6を並列に接続し、W相相手側接続部40wの並列4極結線回路部74wの電気回路65は、W相電源に対して第7巻線w7、第8巻線w8および第9巻線w9を並列に接続するようにそれぞれ形成されている。
各回路部71〜74(電気回路65)の構成により、可動体22が直列12極用結線位置、又は並列12極用結線回路部72にセットされると、図12(b)に示すように、周方向に連続する3つのコイルにそれぞれ異なる位相の電力が供給されるように、ステータ8の各巻線w1〜w9が電気的に接続された状態となり、可動体22が直列4極結線位置、又は並列4極結線位置にセットされると、図12(a)に示すように、周方向に連続する3つのコイルを一組として、その組毎に異なる相の電力が供給されるように、ステータ8の巻線w1〜w9が電気的に接続された状態となる。つまり、上記のような巻線切替装置11Bによる巻線w1〜w9の結線状態の切り替えに、ロータ本体7a(電動機1B)が12極の状態と4極の状態とに切り替えられる。
以上のような第2実施形態の電動機用駆動装置によれば、制御装置12の制御により巻線切替装置11Bの可動体22の位置が切替られることにより、上記の通り、ロータ本体7a(電動機1B)を12極の状態と4極の状態とに切り替えることができる。そのため、当該電動機1Bの出力特性を良好に変化させることができる。すなわち、比較的低回転域では、ロータ本体7aを多極(12極)構造として大トルクを発生させ、高回転域では極数を減らして(4極構造にして)良好な高速回転を達成することが可能となる。そして、このような第2実施形態においても、従来のように多数の半導体スイッチを用いることなく、巻線w1〜w9の結線状態を切替ることができるため、低廉な構成で、かつ電動機1Bの効率を損なうことなく、当該電動機1Bの出力特性を変化させることが可能となる。
特に、第2実施形態の巻線切替装置11Bによれば、単に電動機1Bを12極の状態と4極の状態とに切り替えるだけではなく、12極の状態、および4極の状態それぞれにおいて、巻線w1〜w9の結線状態を直列と並列とに切り替えることが可能ため、電動機1Bにおける出力特性の変化の自由度を高めることができるという利点もある。しかも、図15に示す通り、上下方向Zの一方側端(当例で上側)から順に直列12極用結線回路部71、並列12極用結線回路部72、直列4極結線用回路部73および並列4極結線回路部74が並んでいるため、電動機1Bを円滑に駆動することが可能になるという利点もある。すなわち、電動機1Bは、直列12極、並列12極、直列4極、並列4極の順番で発生トルク(最大トルク)や逆起電力が小さくなる。そのため、上記のような配列によれば、可動体22を直列12極用結線位置から並列4極結線位置に向かってその位置を順番に切り替えることで、トルクショックを抑制しながら低回転から高回転まで非常に円滑に電動機1Bを駆動することが可能となる。
なお、第2の実施形態では、直列12極用結線回路部71、並列12極用結線回路部72、直列4極結線用回路部73および並列4極結線回路部74の何れか2つの組み合わせが、本発明の第1結線用回路部および第2結線用回路部に相当する。従って、各回路部71〜74の電気回路65の何れか2つの組合せが、本発明の第1電気回路および第2電気回路に相当する。また、各回路部42〜43の各電極46、47、48a〜48i、49a〜49iが本発明の相手側電極に相当する。
また、第2の実施形態では、図10に示すロータ7の構造について説明を行ったが、鉄心部62に於いては、磁極を可変させることが可能な磁石622(図10、図11中に括弧書きで示す)に置き換えることも可能である。具体的には、磁石622は磁極を反転、あるいは、消着磁させることを可能とした磁石であり、巻線切替装置11Bの極数切替タイミングに合わせて、ロータ7も4極または12極が達成できるよう、磁石622に瞬間的に強磁界を与えることで磁極の切り替えが行える磁石としてもよい。

以上、本発明の実施形態に係る電動機用駆動装置について説明したが、この実施形態の電動機用駆動装置やこれに適用されている巻線切替装置11A、11Bは、本発明に係る電動機用駆動装置および巻線切替装置の好ましい実施形態の例示であって、その具体的な構成は、本発明の容易を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上記各実施形態の巻線切替装置11A、11Bでは、可動体22を上下方向Zに移動させることで巻線の結線状態を切り替えるように構成されているが、換言すれば、可動体22の切替方向が上下方向Zであるが、当該切替方向が横方向(水平方向)又は回転方向となるように巻線切替装置を構成してもよい。
また、上記第1の実施形態では、可動体22は、それぞれ直列結線用回路部42、2並列結線用回路部43および4並列結線用回路部44を備えた各相手側接続部40u〜40wが筐体41に組み込まれた構成であるが、例えば、可動体22は、筐体41の側面に各回路部42〜43の各電極46、47、48a〜48d、49a〜49dを固定し、バスバー等の配線により各回路部42〜44の電気回路52〜54をそれぞれ形成した上で、筐体41の内部に非導電性樹脂を充填した構成としてもよい。第2の実施形態の可動体22についても同様である。このような構成によれば、可動体22の内部の一体性が向上し、可動体22を高速で切り替えることが求められる場合の可動体22の構造安定性や強度を高める上で有利となる。
また、上記各実施形態の巻線切替装置11A(11B)では、電動機1A(1B)の外側に設けられているが、巻線切替装置11A(11B)の内側に設けるようにしてもよい。
さらに、上記電動機1Bは、実施例としてロータ内に磁石を有するため巻線切替装置11Bとの構成が複雑となる磁石型同期モータについて説明を行ったが、このモータ形式に限定させるものではなく、例えばロータに磁石を有していない、より単純な系となる誘導機やSRM、SynRMなどにも巻線切替装置11Bは適用可能である。
1A,1B 電動機
6a 第1巻線
6b 第2巻線
6c 第3巻線
6d 第4巻線
11A、11B 巻線切替装置
13 インバータ
20 装置本体
22 可動体
24 駆動装置
30u U相接続部
30v V相接続部
30w W相接続部
40u U相相手側接続部
40v V相相手側接続部
40w W相相手側接続部
42 直列結線用回路部
43 2並列結線用回路部
44 4並列結線回路部
52 直列接続用電気回路
53 2並列接続用電気回路
54 4並列接続用電気回路

Claims (12)

  1. コイルを含みかつ第1端部と第2端部とをそれぞれ有する複数の巻線を備えた電動機において前記複数の巻線の結線状態を切り替える巻線切替装置であって、
    一軸方向に延びる内部空間を備えた装置本体と、前記一軸方向を切替方向として前記装置本体の内側面に沿って変位可能となるように当該装置本体に保持された可動体と、装置本体と可動体とを相対的に前記切替方向に変位させる駆動装置とを備え、
    前記装置本体は、当該装置本体の内側面における前記切替方向の同じ位置であってかつ当該内側面の周方向における互いに異なる位置に、前記複数の巻線の第1端部および第2端部がそれぞれ接続される複数の接続電極と、電力入力用の電源電極と、中性点形成用の短絡電極とを備え、
    前記可動体は、前記切替方向に並ぶ第1結線用回路部および第2結線用回路部を含み、かつ第1結線用回路部が前記各電極に対向する第1結線位置と第2結線回路部が前記各電極に対向する第2結線位置とに亘って前記切替方向に変位可能とされ、
    前記第1結線用回路部は、それぞれ可動体の外周面に設けられて当該可動体が前記第1結線位置に配置されたときに、前記各電極にそれぞれ電気的に接触する複数の相手側電極と、前記電源電極と前記短絡電極との間で前記複数の巻線が電気的に第1接続状態で接続されるように前記各相手側電極を繋ぐ第1電気回路とを備え、
    前記第2結線用回路部は、それぞれ可動体の外周面に設けられて当該可動体が前記第2結線位置に配置されたときに、前記各電極にそれぞれ電気的に接触する複数の相手側電極と、前記電源電極と前記短絡電極との間で前記複数の巻線が電気的に前記第1接続状態とは異なる第2接続状態で接続されるように前記各相手側電極を繋ぐ第2電気回路とを備えている、ことを特徴とする巻線切替装置。
  2. 請求項1に記載の巻線切替装置において、
    前記第1電気回路は、前記複数の巻線が電気的に直列に接続されるように前記各相手側電極を繋ぐ電気回路であり、
    前記第2電気回路は、前記複数の巻線が電気的に並列に接続されるように各相手側電極を繋ぐ電気回路である、ことを特徴とする巻線切替装置。
  3. 請求項1に記載の巻線切替装置において、
    前記第1電気回路は、直列又は並列の何れかの所定の接続方式で前記複数の巻線が電気的に接続されるように前記各相手側電極を繋ぐ電気回路であり
    前記第2電気回路は、前記所定の接続方式と同じ接続方式であってかつ前記第1電気回路とは異なる形態で前記複数の巻線が電気的に接続されるように前記各相手側電極を繋ぐ電気回路である、ことを特徴とする巻線切替装置。
  4. 請求項3に記載の巻線切替装置において、
    前記複数の巻線は4つの巻線であり、
    前記第1電気回路は、4つの巻線を互いに並列に接続する4並列電気回路であり、
    前記第2電気回路は、4つの巻線のうち2つずつを直列に接続した2組の巻線同士を並列に接続する2並列電気回路である、ことを特徴とする巻線切替装置。
  5. 請求項2又は3に記載の巻線切替装置において、
    前記電動機は、前記複数の巻線をそれぞれ含むU相巻線群、V相巻線群およびW相巻線群を有する三相交流電動機であり、
    前記装置本体は、前記複数の接続電極、前記電源電極および前記短絡電極をそれぞれ備えかつ前記切替方向に並ぶU相接続部、V相接続部およびW相接続部を備え、
    前記可動体は、前記第1結線用回路部および前記第2結線用回路部をそれぞれ備えかつ前記U相接続部、V相接続部およびW相接続部と同じ配列で前記切替方向に並ぶU相相手側接続部、V相相手側接続部及びW相相手側接続部を備え、
    前記各接続部の前記短絡電極が互いに接続されて中性点を形成している、ことを特徴とする巻線切替装置。
  6. 請求項3に記載の巻線切替装置において、
    前記可動体は、前記切替方向に並ぶ第3結線用回路部をさらに含み、かつ当該第3結線用回路部が前記装置本体の前記各電極に対向する第3結線位置に亘って前記切替方向に変位可能とされ、
    前記第3結線用回路部は、それぞれ可動体の外周面に設けられて当該可動体が前記第3結線位置に配置されたときに、前記各電極にそれぞれ電気的に接触する複数の相手側電極と、前記電源電極と前記短絡電極との間で前記複数の巻線が電気的に前記第1、第2接続状態とは異なる第3接続状態で接続されるように前記各相手側電極を繋ぐ第3電気回路とを備え、
    前記複数の巻線は4つの巻線を含み、
    前記第1電気回路は、4つの巻線を直列に接続する4直列電気回路であり、
    前記第2電気回路は、4つの巻線を互いに並列に接続する4並列電気回路であり、
    前記第3電気回路は、4つの巻線のうち2つずつを直列に接続した2組の巻線同士を並列に接続する2並列電気回路である、ことを特徴とする巻線切替装置。
  7. 請求項6に記載の巻線切替装置において、
    前記電動機は、前記複数の巻線をそれぞれ含むU相巻線群、V相巻線群およびW相巻線群を有する三相交流電動機であり、
    前記装置本体は、前記複数の接続電極、前記電源電極および前記短絡電極をそれぞれ備えかつ前記切替方向に並ぶU相接続部、V相接続部およびW相接続部を備え、
    前記可動体は、前記第1結線用回路部、前記第2結線用回路部および第3結線用回路部をそれぞれ備えかつ前記U相接続部、V相接続部およびW相接続部と同じ配列で前記切替方向に並ぶU相相手側接続部、V相相手側接続部及びW相相手側接続部を備え、
    前記各接続部の前記短絡電極が互いに接続されて中性点を形成している、ことを特徴とする巻線切替装置。
  8. 請求項1に記載の巻線切替装置において、
    前記電動機は、三相交流電動機であり、
    前記装置本体は、前記複数の接続電極、前記電源電極および前記短絡電極をそれぞれ備えかつ前記切替方向に並ぶU相接続部、V相接続部およびW相接続部を備え、
    前記可動体は、前記第1結線用回路部および前記第2結線用回路部をそれぞれ備えかつ前記U相接続部、V相接続部およびW相接続部と同じ配列で前記切替方向に並ぶU相相手側接続部、V相相手側接続部及びW相相手側接続部を備え、
    前記第1電気回路は、周方向に連続する3つの前記コイルにそれぞれ異なる相の電力が供給されるように前記各相手側電極を繋ぐ電気回路であり、
    前記第2電気回路は、周方向に連続する3つのコイルを一組として、その組毎に異なる相の電力が供給されるように前記各相手側電極を繋ぐ電気回路である、ことを特徴とする巻線切替装置。
  9. コイルを含みかつ第1端部と第2端部とをそれぞれ有する複数の巻線を備えた電動機において前記複数の巻線の結線状態を切り替える巻線切替装置であって、
    一軸方向に延びる内部空間を備えた装置本体と、前記一軸方向を切替方向として前記装置本体の内側面に沿って変位可能となるように当該装置本体に保持された可動体と、装置本体と可動体とを相対的に前記切替方向に変位させる駆動装置とを備え、
    前記装置本体は、当該装置本体の内側面における前記切替方向の同じ位置であってかつ当該内側面の周方向における互いに異なる位置に、前記複数の巻線の第1端部および第2端部がそれぞれ接続される複数の接続電極と、電力入力用の電源電極と、中性点形成用の短絡電極とを備え、
    前記可動体は、前記切替方向に並ぶ第1結線用回路部、第2結線用回路部、第3結線用回路部および第4結線用回路部を含み、かつ第1結線用回路部が前記各電極に対向する第1結線位置と、第2結線用回路部が前記各電極に対向する第2結線位置と、第3結線用回路部が前記各電極に対向する第3結線位置と、第4結線用回路部が前記各電極に対向する第4結線位置とに亘って前記切替方向に変位可能とされ、
    前記第1結線用回路部は、それぞれ可動体の外周面に設けられて当該可動体が前記第1結線位置に配置されたときに、前記各電極にそれぞれ電気的に接触する複数の相手側電極と、前記電源電極と前記短絡電極との間で前記複数の巻線が電気的に第1接続状態で接続されるように前記各相手側電極を繋ぐ第1電気回路とを備え、
    前記第2結線用回路部は、それぞれ可動体の外周面に設けられて当該可動体が前記第2結線位置に配置されたときに、前記各電極にそれぞれ電気的に接触する複数の相手側電極と、前記電源電極と前記短絡電極との間で前記複数の巻線が電気的に前記第1接続状態とは異なる第2接続状態で接続されるように前記各相手側電極を繋ぐ第2電気回路とを備え、
    前記第3結線用回路部は、それぞれ可動体の外周面に設けられて当該可動体が前記第3結線位置に配置されたときに、前記各電極にそれぞれ電気的に接触する複数の相手側電極と、前記電源電極と前記短絡電極との間で前記複数の巻線が電気的に前記第1、第2接続状態とは異なる第3接続状態で接続されるように前記各相手側電極を繋ぐ第3電気回路とを備え、
    前記第4結線用回路部は、それぞれ可動体の外周面に設けられて当該可動体が前記第4結線位置に配置されたときに、前記各電極にそれぞれ電気的に接触する複数の相手側電極と、前記電源電極と前記短絡電極との間で前記複数の巻線が電気的に前記第1〜第3接続状態とは異なる第4接続状態で接続されるように前記各相手側電極を繋ぐ第4電気回路とを備え、
    前記電動機は、三相交流電動機であり、
    前記装置本体は、前記複数の接続電極、前記電源電極および前記短絡電極をそれぞれ備えかつ前記切替方向に並ぶU相接続部、V相接続部およびW相接続部を備え、
    前記可動体は、前記第1結線用回路部、前記第2結線用回路部、前記第3結線用回路部および前記第4結線用回路部をそれぞれ備えかつ前記U相接続部、V相接続部およびW相接続部と同じ配列で前記切替方向に並ぶU相相手側接続部、V相相手側接続部及びW相相手側接続部を備え、
    前記第1電気回路は、周方向に連続する3つの前記コイルにそれぞれ異なる相の電力が供給され、かつ各巻線が直列に接続されるように前記各相手側電極を繋ぐ電気回路であり、
    前記第2電気回路は、周方向に連続する3つの前記コイルにそれぞれ異なる相の電力が供給され、かつ各巻線が並列に接続されるように前記各相手側電極を繋ぐ電気回路であり、
    前記第3電気回路は、周方向に連続する3つのコイルを一組として、その組毎に異なる相の電力が供給され、かつ各巻線が直列に接続されるように前記各相手側電極を繋ぐ電気回路であり、
    前記第4電気回路は、周方向に連続する3つのコイルを一組として、その組毎に異なる相の電力が供給され、かつ各巻線が並列に接続されるように前記各相手側電極を繋ぐ電気回路である、ことを特徴とする巻線切替装置。
  10. 請求項8又は9に記載の巻線切替装置において、
    前記電動機は、周方向に並ぶ複数の前記コイルを備えたステータと、このステータに対向して配置され、かつ周方向に等間隔で並ぶ軟磁性体からなる複数の鉄心部と隣接する鉄心部の間にそれぞれ周方向に並べて配設され、前記コイルとの対向面の磁極である対面磁極が互いに異なる2つの永久磁石とを備えるロータとを備え、一つの鉄心部に隣接する2つの永久磁石の対面磁極が同じになるように永久磁石が配列されたものである、ことを特徴とする巻線切替装置。
  11. 請求項1乃至10の何れか一項に記載の巻線切替装置において、
    前記接続電極、前記電源電極および前記短絡電極と前記相手側電極とを互いに接触する方向に付勢する付勢部材を備えている、ことを特徴とする巻線切替装置。
  12. コイルを含みかつ第1端部と第2端部とをそれぞれ有する複数の巻線を備えた電動機と、
    請求項1乃至11の何れか一項に記載の巻線切替装置と、
    前記巻線切替装置の前記電源電極に接続される電力供給装置と、
    予め定められた条件に基づき、前記駆動装置を制御することにより前記第1結線位置と前記第2結線位置との間で前記可動体の位置を切替える制御装置と、を備えることを特徴とする電動機用駆動装置。
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