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JP6404609B2 - 操舵支援制御装置 - Google Patents

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JP6404609B2
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Description

本発明は自動車に搭載される操舵支援制御装置についての技術分野に関する。
特開2008−68783号公報 特許第2812111号公報
操舵支援の機能として、自動車が車線を認識し、中央を走行するように継続してステアリング操作を支援するレーンキープ機能が知られている。なお、「車線」とは、路面上に形成され、走行路(レーン)を規定する白線(或いはオレンジ線)等の目印を意味する。
現状、操舵支援制御については、安全性を考慮し、急カーブでは動作を停止するようにされている。これは、操舵支援制御をオンするための条件として、自車両が走行するカーブ路の曲率半径が所定値以上であるとの条件が設定されることで実現されている。
しかしながら、このようなカーブの曲率条件が設定されていることで、急カーブが連続するいわゆるワインディング路を走行中においては、急カーブへの進入に応じて操舵支援制御がオフ(自動停止)し、急カーブを抜けると操舵支援制御が再度オン(復帰)し、再度急カーブに進入すると操舵支援制御が再びオフする、ということが比較的短い周期で繰り返されてしまう問題がある(いわゆるハンチング)。
このような支援制御のハンチングが生じると、運転者に煩わしさを与えてしまう虞がある。特に、支援制御の自動停止や復帰を運転者に表示や音で通知する機能が備わっている場合には、より煩わしさを与え易い。
そこで、本発明は上記した問題点を克服し、ワインディング路を走行中における操舵支援制御のハンチングの発生防止を図り、運転者が感じる煩わしさを低減させることを目的とする。
第1に、本発明に係る操舵支援制御装置は、操舵支援制御の作動条件として、カーブ路の曲率に基づく作動条件を少なくとも含む1又は複数の作動条件について判定を行う作動条件判定処理部と、前記作動条件判定処理部による前記作動条件の判定結果に基づいて、操舵支援制御を行う操舵支援制御部と、カーブ路の曲率及び連続性に基づいてワインディング路を走行中であるか否かを判定するワインディング判定処理部と、前記ワインディング判定処理部によってワインディング路を走行中であると判定されている間に、カーブ路の終了から所定時間が経過する又は所定距離を走行するまで前記操舵支援制御が停止状態から作動状態に復帰することを抑制する復帰抑制処理部と、を備え、前記ワインディング判定処理部は、所定時間内又は所定距離走行内に所定の曲率半径未満のカーブ路を所定回数以上検出したか否かを判別した結果に基づき、ワインディング路が開始したか否かを判定するワインディング開始判定処理と、前記ワインディング開始判定処理によりワインディング路が開始したと判定した以降において、カーブ路の終了から所定時間内又は所定距離走行内に所定の曲率半径未満のカーブ路を検出したか否かを判別した結果に基づき、ワインディング路が継続中か否かを判定するワインディング継続判定処理と、を実行するものである。
これにより、ワインディング路を走行中であると判定されている間には、カーブ路が終了しても直ちに操舵支援制御が作動状態に復帰することがなく、急カーブの配置間隔が短い場合に対応して、次の急カーブまで操舵支援制御の復帰抑制状態を維持することが可能とされる。
またこれにより、ワインディング路を走行中か否かの判定が、実際にカーブ路を検出した結果に基づいて行われる。
第2に、上記した本発明に係る操舵支援制御装置においては、前記ワインディング判定処理部は、前記ワインディング開始判定処理として、前記所定の曲率半径未満のカーブを検出した時点を起点とした過去所定時間内又は過去所定距離走行内に前記所定の曲率半径未満のカーブ路を所定回数以上検出したか否かを判別した結果に基づき、ワインディング路が開始したか否かを判定することが望ましい。
ワインディング路が開始したか否かの判定は、所定の曲率半径未満のカーブ路を検出したか否かに関わらず、定期的に過去所定時間内又は過去所定距離走行内の検出カーブ数に基づいて行うこともできるが、この場合には所定の曲率半径未満のカーブ路が検出されていない間も、過去所定時間内又は過去所定距離走行内の検出カーブ数の取得処理、及び取得した検出カーブ数と所定閾値との比較・判定処理を行うことを要してしまう。
これに対し、上記のように所定の曲率半径未満のカーブ路を検出した時点を起点とした過去所定時間内又は過去所定距離走行内の検出カーブ数を基準とした処理とすれば、所定の曲率半径未満のカーブ路を検出したときのみに過去所定時間内又は過去所定距離走行内の検出カーブ数の取得処理、及び取得した検出カーブ数と所定閾値との比較・判定処理を行えば足るようにすることが可能となる。
本発明によれば、ワインディング路を走行中における操舵支援制御のハンチングの発生防止を図ることができ、運転者が感じる煩わしさを低減させることができる。
本発明の実施の形態の操舵支援制御装置を説明するためのブロック図である。 実施の形態の操舵支援制御部の処理のフローチャートである。 実施の形態の画像処理部が実行する処理の説明図である。 実施の形態の画像処理部が実行する作動条件判定処理のフローチャートである。 実施の形態のワインディング判定処理及び復帰抑制処理の概要説明図である。 実施の形態のワインディング開始判定処理のフローチャートである。 実施の形態のワインディング継続判定処理のフローチャートである。 実施の形態の復帰抑制処理のフローチャートである。
<1.実施の形態の操舵支援制御装置の構成>
以下、実施の形態を図面を参照して説明する。図1は実施の形態の操舵支援制御装置を含む車載システムの要部を示している。
実施の形態の操舵支援制御装置は、撮像ユニット10と操舵支援制御部20により構成される。また図1では、この操舵支援制御装置によって操舵支援制御が行われる対象としてのステアリング機構30、モータ駆動部21を示し、また、操舵支援制御に用いるセンサ類として、車速センサ15、ヨーレートセンサ16、横加速度センサ17を示している。さらに操舵支援制御の関連部位として表示部22、発音部23を示している。
撮像ユニット10は、車両において進行方向(前方)を撮像可能に設置された2台の撮像部11L、11Rと画像処理部12を備えている。
撮像部11L,11Rは、いわゆるステレオ法による測距が可能となるように、例えば自車両のフロントガラスの上部付近において車幅方向に所定間隔を空けて配置されている。撮像部11L,11Rの光軸は平行とされ、焦点距離はそれぞれ同値とされる。また、フレーム周期は同期し、フレームレートも一致している。撮像素子の画素数は例えば水平方向1280画素程度×垂直方向960画素程度である。
撮像部11L,11Rの各撮像素子で得られた電気信号(撮像画像信号)はそれぞれA/D変換され、画素単位で所定階調による輝度値を表すデジタル画像信号(撮像画像データ)とされる。撮像画像データは例えばカラー画像データとされ、従って1画素につきR(赤)、G(緑)、B(青)の3つのデータ(輝度値)が得られる。輝度値の階調は、例えば256階調とされる。
画像処理部12は、例えばCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びワークエリアとしてのRAM(Random Access Memory)を備えたマイクロコンピュータで構成され、ROMに格納されたプログラムに従った各種の処理を実行する。
画像処理部12は、撮像部11L、11Rが自車両の前方を撮像して得た撮像画像データとしての各フレーム画像データを内部メモリに格納していく。そして各フレームとしての2つの撮像画像データに基づき、外部環境として車両前方に存在する物体を認識するための各種処理を実行する。例えば、車線、先行車両や障害物などの立体物等の認識を行うが、これらの処理に関しては後に改めて説明する。
画像処理部12による立体物や車線等の画像認識結果は、各種の運転支援制御に用いられる。例えば、車間距離制御、衝突回避制御などである。
本実施の形態の操舵支援制御に関しては、検出された車線データ(自車進行路等を含む)、道路に沿って存在するガードレール、縁石等の側壁データ、及び、立体物データ(種別、距離、速度、自車両との相対速度、先行車情報等)の各データが操舵支援制御部20に入力される。
さらに画像処理部12は、後述するように操舵支援制御の作動条件の判定も行い、その判定結果も操舵支援制御部20に供給する。
操舵支援制御部20は、上述の各入力データを基に、自動操舵制御等の操舵支援を行う。すなわち、操舵支援制御部20は、例えば、自車前方の車線に基づいて、操舵角をドライバ(運転者)とは独立して設定することにより、自車両を自車進行路の中央に維持する車線維持制御や、自車両の自車進路からの逸脱(自車進行路を規定する白線に対する自車両の逸脱)を防止する車線逸脱制御等の操舵支援を行うことが可能である。
操舵支援制御部20は、各種の操舵支援制御の作動条件を判断し、作動条件が満たされている場合に操舵支援制御を実行する。操舵支援制御が作動可か否かは、運転者の操作情報SD、画像処理部12からの情報、各センサからの情報などに基づいて行う。詳しくは後述する。なお、運転者の操作情報SDとは、ここではACC(Adaptive Cruise Control)スイッチや操舵支援実行スイッチのオン/オフ操作などの操作情報を包括的に示すものとする。
操舵支援制御部20及び画像処理部12には、例えば車速を検出する車速センサ15、ヨーレートを検出するヨーレートセンサ16、及び、横加速度を検出する横加速度センサ17等が接続されている。
操舵支援制御の対象となるステアリング機構30は例えば次のように構成される。この例では、ステアリング機構30は操舵角をドライバ入力と独立して設定自在な電動パワーステアリング装置として示している。
ステアリング機構30は、ステアリング軸32が、図示しない車体フレームにステアリングコラム33を介して回動自在に支持されている。ステアリング軸32の一端は運転席側に延出され、このステアリング軸32の一端部には、ステアリングホイール34が取り付けられている。ステアリング軸32の他端はエンジンルーム側に延出され、このステアリング軸32の他端部にはピニオン軸35が連結されている。
エンジンルームには、車幅方向へ延出するステアリングギヤボックス36が配設され、このステアリングギヤボックス36には、ラック軸37が往復移動自在に挿通支持されている。ラック軸37の途中にはラック(図示せず)が設けられ、このラックに対し、ピニオン軸35に設けられたピニオン(図示せず)が噛合することにより、ラックアンドピニオン式のステアリングギヤ機構が構成されている。
また、ラック軸37の左右両端はステアリングギヤボックス36から各々突出されており、その端部に、タイロッド38を介してフロントナックル39が連設されている。このフロントナックル39は、操舵輪としての左右輪40L,40Rを回動自在に支持するとともに、キングピン(図示せず)を介して車体フレームに連打自在に支持されている。従って、ステアリングホイール34を操作し、ステアリング軸32、ピニオン軸35を回動させると、このピニオン軸35の回転によりラック軸37が左右方向へ移動し、その移動によりフロントナックル39がキングピン(図示せず)を中心に回動して、左右輪40L、40Rが左右方向へ転舵される。
また、ピニオン軸35にはアシスト伝達機構41を介して電動モータ42が連設されており、この電動モータ42にて、ステアリングホイール34に加える操舵トルクのアシスト、及び、設定された操舵角となるような操舵トルクの付加が行われる。電動モータ42は、操舵支援制御部20で設定する操舵トルク(制御量)となるようにモータ駆動部21を介して駆動される。
操舵支援制御としては、このような操舵トルクのアシストも含むが、さらに走行路における車線逸脱に対する警告や操舵支援に関する通知も行う。そのため図示するように表示部22や発音部23に対して、操舵支援制御部20が表示情報や発音指示情報を供給する。
表示部22は、例えばマイクロコンピュータによる表示制御ユニットと表示デバイスを包括的に示している。表示デバイスとは、例えば運転者の前方に設置されたメータパネル内に設けられるスピードメータやタコメータ等の各種メータやMFD(Multi Function Display)、その他運転者に情報提示を行うためのデバイスである。表示部22では操舵支援制御に関しては、警告表示や操舵支援の作動/停止を運転者に提示する表示が行われる。
発音部23は、例えばマイクロコンピュータによる発音制御ユニットと、アンプ/スピーカ等の発音デバイスを包括的に示している。発音部23では、操舵支援制御に関しては、警告音出力や操舵支援の作動/停止を運転者に知らせる通知音の出力が行われる。
図2は、操舵支援制御部20の操舵支援作動条件処理を示している。操舵支援制御部20は、この図2の処理により、操舵支援制御の作動/停止を決定している。
先ず、操舵支援制御部20はステップS101で、操作情報SDによってACCオンであるか否か、つまり運転者による運転支援モードが指示されているか否かを確認する。
次に、操舵支援制御部20はステップS102で、操作情報SDによって操舵支援オンであるか否か、つまり運転者による操舵支援実行が指示されているか否かを確認する。
さらに、操舵支援制御部20はステップS103で、車速条件がOKであるか否かを確認する。例えば操舵支援制御は、車速が一定速度以上の場合(例えば65Km/h以上の場合)に作動させるとする条件が設定されている。操舵支援制御部20は車速センサ15の情報から、現在一定速度以上であるか否かを判断する。なお、画像処理部12が車速センサ15の情報から車速条件を判定し、操舵支援制御部20はその判定結果を確認するような処理でも良い。
続いて、操舵支援制御部20はステップS104で、横加速度条件がOKであるか否かを確認する。例えば操舵支援制御は、横加速度が一定以内の場合(例えば2.0G以内など)に作動させるとする条件が設定されている。操舵支援制御部20は横加速度センサ17の情報から、現在横加速度が一定以内であるか否かを判断する。これも、画像処理部12が横加速度センサ17の情報から横加速度条件を判定し、操舵支援制御部20はその判定結果を確認するような処理としても良い。
さらに、操舵支援制御部20はステップS105で、走行路関連条件がOKであるか否かを確認する。この例では画像処理部12からの走行路関連条件の判定結果を参照する処理としている。なおここでの「走行路関連条件」とは、以下の各条件を包括的に示す言葉として用いている。
・車線認識条件:画像処理により車線が認識できている。
・曲率条件:自車両が走行するカーブ路の曲率が一定以内である。
・道幅条件:道幅が所定範囲内(例えば3m以上、4m未満など)である。
・非復帰抑制中条件:後に図8で説明する復帰抑制処理により復帰抑制フラグがONとされていないこと(後述するワインディング判定処理によりワインディング路を走行中であると判定されていない、又はワインディング路を走行中であると判定中であってもカーブ路の終了から所定時間が経過した(又は所定距離走行した)こと)。
画像処理部12は、車線認識条件、曲率条件、道幅条件、非復帰抑制中条件の全てが満たされて作動可能と判定する場合、走行路関連条件OK(走行路関連条件充足)という情報を送信してくる。一方、各条件が1つでも満たされない場合は、走行路関連条件NG(走行路関連条件非充足)という情報を送信してくる。操舵支援制御部20はこのような走行路関連条件情報をステップS105で確認する。
操舵支援制御部20は、ステップS101〜S105の全てでOK(条件充足)の結果が得られた場合のみ、ステップS106で操舵支援作動と決定し、操舵支援制御を実行する。一方、ステップS101〜S105のいずれかでNG(条件非充足)となったら、ステップS107で操舵支援停止と決定し、操舵支援制御を停止する。
<2.実施の形態の画像処理部の処理>
図3は、画像処理部12が実行する処理の説明図であり、画像処理部12が実行する各種処理を機能ごとに分けてブロック化して示している。図のように画像処理部12は、機能ごとに大別すると、三次元位置情報生成処理部30、車線検出処理部31、車線モデル形成処理部32、先行車両検出処理部33、作動条件判定処理部34、ワインディング判定処理部35、及び復帰抑制処理部36を有している。
三次元位置情報生成処理部30が実行する三次元位置情報生成処理は、内部メモリに保持された左右2つの撮像画像データ(つまりステレオ撮像された一対の撮像画像データ)に基づき三次元位置情報を生成する処理となる。具体的に、三次元位置情報生成処理は、一対の撮像画像データの間の対応点をパターンマッチングにより検出し、検出された対応点間の座標のずれを視差dpとして算出し、視差dpを用いて三角測量の原理により実空間上における対応点の位置の情報を三次元位置情報として生成する処理である。
上記のような視差dpとしての座標のずれを算出するにあたっては、予め一対の撮像画像データのうちの一方が「基準画像」、他方が「比較画像」として定められている。比較画像は、基準画像上の水平方向端部に位置する物体についての視差dpの算出を可能とするため、基準画像よりも水平方向画素数が多い画像として生成されている。
ここで、三次元位置情報は、一対のカメラ(撮像部11L、11R)の中央真下の点を原点とし、一対のカメラを結ぶ方向にX軸、上下方向にY軸、前後方向にZ軸ととった場合の空間上の点(X,Y,Z)として表される情報である。
三次元位置情報としてのX,Y,Zの各値は、基準画像における水平方向に平行な軸をi軸、垂直方向に平行な軸をj軸としたときの画素の座標を(i,j)で表し、一対のカメラの間隔をCD、1画素当たりの視野角をPW、一対のカメラの取り付け高さをCH、カメラ正面の無限遠点の基準画像上でのi座標、j座標をそれぞれIV、JVとしたときに、下記[式1]〜[式3]で表される座標変換により求まる。
X=CD/2+Z×PW×(i−IV) …[式1]
Y=CH+Z×PW×(j−JV) …[式2]
Z=CD/{PW×(dp−DP)} …[式3]
上記[式3]における「DP」は、消失点視差や無限遠対応点などとも称されるが、要するに基準画像と比較画像の間の対応点間の視差dpと、対応点までの実空間上での距離Zとが上記[式3]を満たすようにして決定される値である。以下、この「DP」については「視差オフセット値DP」と表記する。
車線検出処理部31が実行する車線検出処理は、基準画像と、上記の三次元位置情報生成処理で生成された三次元位置情報(対応点としての画素ごとの距離Zを含む)とに基づき、自車両が走行する路面上に形成された車線を検出する処理となる。車線検出処理においては、車線が道路面と比較して高輝度であることから、道路の幅方向の画素の輝度変化を評価して、路面上の左右の車線候補点の位置を検出する。このとき、車線候補点の位置は、三次元空間上の位置(X,Y,Z)として検出する。
車線モデル形成処理部32が実行する車線モデル形成処理は、上記の車線検出処理で検出された車線候補点に基づき、三次元空間上における車線モデルを形成する処理である。具体的には、車線検出処理で行ごと(水平ラインごと)に検出される車線候補点を例えば最小二乗法等で近似して、三次元空間上における車線モデルを形成する。このように形成された車線モデルにより、自車両が走行する路面の高さ情報も得られたことになる。
先行車両検出処理部33が実行する先行車両検出処理は、基準画像と三次元位置情報とに基づき自車両の前方に存在する先行車両を検出する処理である。この先行車両検出処理では、先ず、三次元位置情報に基づき物体検出処理を行い、画像内に存在する物体を該物体までの距離Zの情報も含めて検出する。例えばこの物体検出処理では、先の視差dpの算出過程で検出された各対応点をその距離Zの値を対応づけて画像上に表した距離画像を生成し、該距離画像を縦方向に仕切る複数の縦領域に分割し、縦領域ごとに画像縦方向(j方向)の距離分布を表す距離ヒストグラムを作成し、度数が最大となる位置(対応点)の距離Zをその縦領域内に存在する物体の代表距離とする。そして、代表距離が得られた度数最大となる各対応点について、近接する各対応点までの距離Zや方向などの関係性から、同一物体とみなされる画素範囲をグループ化し、画像内に存在する各物体の範囲を特定する。これにより、画像内に存在する物体が該物体までの距離Zの情報も含めて検出される。
ここで、上記の距離画像はフレームごとに順次得られるものである。先行車両検出処理では、複数フレームにわたって検出物体の距離Zの情報をモニタすることで、自車両の走行路上に存在する物体であって、自車両と略同じ方向に所定の速度で移動するものを先行車両として抽出する。このとき、車両以外の物体の誤検出を抑制するために、基準画像を用いたパターンマッチング(例えばブレーキランプ部分等の車両の特徴点に基づくパターンマッチング)も併せて行う。
先行車両を検出した場合は、先行車両検出情報として先行車距離(=自車両との車間距離)、先行車速度(=車間距離の変化割合+自車速)、先行車加速度(=先行車速の微分値)を算出・保持する。
なお、上記の先行車両検出処理の手法は特開2012−66759号公報に開示された手法と同様であり、詳しくは該文献を参照されたい。
なお、画像処理部12は、上記の物体検出処理で検出された物体の情報に基づき、先行車両以外の立体物(側壁やガードレール、障害物等)の検出も行う。画像処理部12は、距離画像上のデータと、予め記憶しておいた3次元的な側壁データ、立体物データ等の枠(ウインドウ)とを比較し、道路に沿って延在するガードレール、縁石等の側壁データを抽出するとともに、立体物を、自転車、二輪車、歩行者、電柱等その他の立体物に分類して検出する。立体物の検出において、画像処理部12は、それぞれの自車両との距離(相対距離)の時間的変化の割合から自車両との相対速度を演算し、この相対速度と自車速とを加算することにより各々の立体物の速度を算出する。この際、特に車両として分類された立体物は、その速度から、自車両の前方方向を正として、速度が略0の車両は停止車両、速度が正(自車両と同じ方向に進む車両)で自車両に最も近い車両は先行車、速度が負の車両(自車両に向かってくる車両)は対向車として分類して認識される。
作動条件判定処理部34が実行する作動条件判定処理は、操舵支援制御の作動条件として、前述した「走行路関連条件」についての判定を行うと共に、判定結果に応じた走行路関連条件情報を操舵支援制御部20に出力する処理である。
図4は、画像処理部12が実行する作動条件判定処理のフローチャートである。この作動条件判定処理は、例えば撮像画像データが得られる各フレームタイミング毎、又は間欠的なフレームタイミング毎に操舵支援制御の作動条件判定として実行される。
先ず、画像処理部12はステップS201で、前述した車線認識条件の判定を行う。具体的には、車線モデル形成処理部32により左右の車線モデルが形成されているか否かを判定する。左右の車線モデルが形成されておらず、車線が認識できていない状態であったら、そもそも操舵支援を行わないため、ステップS206で走行路関連条件NGという走行路関連条件情報を操舵支援制御部20に出力する。
一方、車線が認識できている場合、画像処理部12は以下のようにする。
すなわち、ステップS202、S203で、それぞれ前述した曲率条件、道幅条件の判定を行う。ステップS202における曲率条件判定は、例えばヨーレートセンサ16と車速センサ15の検出情報を用いて、自車両の走行路の曲率半径を計算し、計算した曲率半径が操舵支援制御に許容される曲率半径であるか否かを判別することで行う。なお、該曲率条件判定で用いる曲率半径の情報は、撮像画像上で認識される進行路(車線)のカーブの曲率半径として計算したものとすることもできる。
また、ステップS203の道幅条件判定は、例えば撮像画像データから道幅、つまり左右の車線間の幅を算出し、それが操舵支援制御に許容される範囲であるか否かを判定する。
曲率条件、道幅条件のいずれかがNGである場合、画像処理部12はステップS206で走行路関連条件NGという走行路関連条件情報を操舵支援制御部20に出力する。つまりこの場合、操舵支援制御は作動しない。
また、画像処理部12はステップS204で、復帰抑制中であるか否かを確認する。復帰抑制中であるか否かは、後述する復帰抑制フラグがON状態であるか否かを判別して確認する。車線認識条件、曲率条件、道幅条件の全てがOKであっても、復帰抑制中であれば、ステップS206で走行路関連条件NGという走行路関連条件情報を操舵支援制御部20に出力する。
画像処理部12は、車線認識条件、曲率条件、道幅条件の全てがOKで、かつ復帰抑制中でないとした場合のみ、ステップS204からS205に進み、走行路関連条件OKという走行路関連条件情報を操舵支援制御部20に出力することになる。これに応じ、操舵支援制御が作動状態となる(或いは作動状態が維持される)。
図3に戻り、ワインディング判定処理部35が実行するワインディング判定処理は、カーブ路の曲率及び連続性に基づいてワインディング路を走行中であるか否かを判定する処理である。
本例では、ワインディング判定処理は、ワインディング路が開始したか否かを判定するワインディング開始判定処理と、ワインディング路が開始した以降、ワインディング路が継続中か否かを判定するワインディング継続判定処理とで成る。図3では、画像処理部12が有するこれらワインディング開始判定処理、ワインディング継続判定処理に対応する機能ブロックを、それぞれワインディング開始判定処理部35a、ワインディング継続判定処理部35bとして示している。
また、復帰抑制処理部36が実行する復帰抑制処理は、ワインディング判定処理によってワインディング路を走行中であると判定されている間に、カーブ路の終了から所定時間が経過する又は所定距離を走行するまで操舵支援制御が停止状態から作動状態に復帰することを抑制する処理である。
図5により、ワインディング判定処理及び復帰抑制処理の概要を説明する。なお、図5における網掛け部分は、自車両が走行する道路を模式的に表している。この場合、自車両は紙面左側から右側に進行しているものとする。
先ず、ワインディング開始判定処理としては、ワインディング路が開始したか否かを、所定時間内又は所定距離走行内に所定の曲率半径未満のカーブ路を所定回数以上検出したか否かを判別した結果に基づき判定する。本例のワインディング開始判定処理では、所定の曲率半径未満のカーブ路を検出した時点を起点として、過去所定時間内に所定の曲率半径未満のカーブ路を例えば3回以上検出したか否かの判別結果を、ワインディング路が開始したか否かの判定結果とする。
図5では、上記のワインディング開始判定処理により、図中の時点t1にてワインディング路の開始が判定された例を示している。
ワインディング継続判定処理では、ワインディング路が継続中か否かを、ワインディング開始判定処理によりワインディング路が開始したと判定した以降において、カーブ路の終了から所定時間内又は所定距離走行内に所定の曲率半径未満のカーブ路を検出したか否かを判別した結果に基づき判定する。本例のワインディング継続判定処理では、所定の曲率半径未満のカーブ路の終了から例えば15秒以内に所定の曲率半径未満のカーブ路を検出したか否かの判別結果を、ワインディング路が継続中か否かの判定結果とする。
図5では、ワインディング路の開始が判定された以降に、所定の曲率半径未満のカーブ路が比較的短い間隔で3つ連続し、その後、所定の曲率半径以上のカーブ路を経て、比較的長い直線路が存在している例を示している。このような場合、上記のワインディング継続判定処理によっては、ワインディング路の開始が判定された時点t1以降で所定の曲率半径未満のカーブ路が再度検出された時点t2、及び時点t2以降で所定の曲率半径未満のカーブ路が再度検出された時点t3、及び時点t3以降で所定の曲率半径未満のカーブ路が再度検出された時点t4において、ワインディング路が継続中であるとの判定結果が得られる。そして、この場合は、時点t4以降には所定時間内に所定の曲率半径未満のカーブ路が検出されないため、時点t4から所定時間が経過した時点t5において、ワインディング路が継続中ではないとの判定結果が得られる(つまりワインディング路が終了と判定される)。
復帰抑制処理によっては、ワインディング路が継続中(ワインディング路を走行中)であると判定されている時点t1〜時点t4の間において、カーブ路の終了から所定時間が経過する又は所定距離を走行するまで操舵支援制御が作動状態に復帰することが抑制される。本例の復帰抑制処理では、所定の曲率半径未満のカーブ路の終了から例えば15秒が経過するまで操舵支援制御の復帰抑制を行う。
図5の例では、時点t1と時点t2に対応するカーブ路の間、及び時点t2と時点t3に対応するカーブ路の間、及び時点t3と時点t4に対応するカーブ路の間において、操舵支援制御の復帰抑制が行われる。さらに、時点t4のカーブ路が終了してから15秒間は、操舵支援制御の復帰抑制が行われる。上述のように時点t4以降の所定時間内(15秒以内)には所定の曲率半径未満のカーブ路は検出されないため、時点t5でワインディング路が継続中でないと判定される。このため、時点t4に対応するカーブ路の終了から15秒間の復帰抑制が行われた後は、前述した車線認識条件、道幅条件等といった他の走行路関連条件や先の図2に示したそれ以外の各種作動条件が満たされていれば、操舵支援制御が作動することになる。
ここで、ワインディング路が継続中であると判定中に復帰抑制が終了してしまうことを防止する場合には、ワインディング継続判定処理で用いる「所定時間」(以下「所定時間T1」と表記)と、復帰抑制処理で用いる「所定時間」(以下「所定時間T2」と表記)については、「T2≧T1」とすればよい。なお、ワインディング継続判定処理において所定の曲率半径未満のカーブ路の検出条件を「所定距離走行内」とし、復帰制御処理において復帰抑制を行う期間を「カーブ路の終了から所定距離を走行するまで」とする場合は、同様の趣旨により、ワインディング継続判定処理で用いる「所定距離」(以下「所定距離D1」と表記)と復帰抑制処理で用いる「所定距離」(以下「所定距離D2」と表記)については「D2≧D1」とすればよい。この場合、「所定距離D1」としては、例えばワインディング路における略直線区間(所定曲率半径未満のカーブ間を接続する区間)の長さとして想定される距離に応じた値を設定すればよい。
なお勿論、「T2≦T1」「D2≦D1」と設定してもよいことは言うまでもない。ここでのハンチング防止とは、操舵支援制御の停止/作動が比較的短い周期で繰り返されてしまうことの防止を意味するものであり、必ずしも、ワインディング路が継続中であると判定中に復帰抑制が終了してしまうことを防止することは必須ではない。
<3.処理手順>
以下、図6乃至図8のフローチャートを参照して、上記のワインディング判定処理、復帰抑制処理として説明した機能を実現するために実行されるべき具体的な処理の手順を説明する。
図6は、ワインディング開始判定処理のフローチャートである。
図6において、画像処理部12はステップS301で、所定の曲率半径未満のカーブ路を検出するまで待機する。具体的には、ヨーレートセンサ16と車速センサ15の検出情報を用いて自車両の走行路の曲率半径を逐次計算し、計算した曲率半径が所定値未満となるまで待機する。
所定の曲率半径未満のカーブ路を検出した場合、画像処理部12はステップS302でワインディング中フラグがOFFであるか否かを判別する。ワインディング中フラグとは、自車両がワインディング路を走行中であるか否かを識別するために画像処理部12が管理する識別子であり、ワインディング中フラグ=ONはワインディング路を走行中である旨を、ワインディング中フラグ=OFFはワインディング路を走行中でない旨をそれぞれ表す。
ワインディング中フラグがOFFでない場合、画像処理部12はこの図に示す処理を終了する。すなわち、ワインディング路を走行中と判定されている下(つまりワインディング路の開始が判定された以降)ではこの図に示すワインディング開始判定処理ではなくワインディング継続判定処理が実行されるべきであるため、次に説明するステップS303〜S306の処理をパスして処理を終了する。
ワインディング中フラグがOFFであれば、画像処理部12はステップS303でカーブ路の検出時刻つまりステップS301で検出したカーブ路を検出した時刻の情報(現在時刻情報でよい)を例えば内部メモリに記憶し、続くステップS304で、過去所定時間内の検出カーブ数nの情報を取得する。すなわち、過去に行われたステップS303の処理で記憶された検出時刻のうち、過去所定時間内の時刻を表す時刻情報の数を検出カーブ数nの情報として取得する。
さらに、ステップS305で画像処理部12は、取得した検出カーブ数nがカーブ数閾値THc(本例では前述した「3」)以上であるか否かを判別する。検出カーブ数nがカーブ数閾値THc以上であれば、所定の曲率半径未満のカーブ路を検出した時点を起点として、過去所定時間内に所定の曲率半径未満のカーブ路を所定回数以上検出した、との本例のワインディング開始条件を充足することになる。従ってその場合、画像処理部12はステップS306でワインディング中フラグをONとし、この図に示す処理を終える。
一方、検出カーブ数nがカーブ数閾値THc以上でない場合は、本例のワインディング開始条件を充足しないため、画像処理部12はステップS306をパスしてこの図に示す処理を終える。
図7は、ワインディング継続判定処理のフローチャートである。
先ず、画像処理部12はステップS401で、所定の曲率半径未満のカーブ路の終了点を待機する。すなわち、ヨーレートセンサ16と車速センサ15の検出情報を用いて逐次計算される自車両の走行路の曲率半径の情報に基づき、所定の曲率半径未満のカーブ路の終了点が検出されるまで待機する。
所定の曲率半径未満のカーブ路の終了点が検出された場合、画像処理部12はステップS402でワインディング中フラグがONであるか否かを判別し、ワインディング中フラグがONでない場合は以下で説明するステップS403〜S407の処理をパスしてこの図に示す処理を終える。すなわち、図7のワインディング継続判定処理はワインディング路を走行中である場合に対応して実行されるべきものであるため、ワインディング中フラグがONでない場合には処理を終了する。
一方、ワインディング中フラグがONである場合、画像処理部12はステップS403でタイムカウントを開始し、ステップS404及びステップS405の処理により、所定の曲率半径未満のカーブ路を検出する、又は所定時間(所定時間T1)が経過するという何れかの条件が充足されるまで待機する。
ステップS404で所定の曲率半径未満のカーブ路が検出されたということは、所定の曲率半径未満のカーブ路の終了から所定時間内に所定の曲率半径未満のカーブ路が検出される、との本例のワインディング継続条件を充足することになる。このため、ステップS404で所定の曲率半径未満のカーブ路が検出された場合、画像処理部12はステップS407でタイムカウントをリセットした上で、この図に示す処理を終える。つまり、この場合はワインディング中フラグがON状態で維持される。
一方、ステップS405で所定時間が経過したと判定された場合は、本例のワインディング継続条件を充足していないことになる。この場合、画像処理部12は、ステップS406に進んでワインディング中フラグをOFFとし、ステップS407でタイムカウントをリセットしてこの図に示す処理を終える。
図8は、復帰抑制処理のフローチャートである。
図8において、画像処理部12はステップS501で、カーブ路の終了を待機する。具体的には、ヨーレートセンサ16と車速センサ15の検出情報を用いて逐次計算される自車両の走行路の曲率半径の情報に基づき、所定の曲率半径未満のカーブ路の終了点が検出されるまで待機する。
ステップS501でカーブ路の終了点が検出された場合、画像処理部12はステップS502でワインディング中フラグがONであるか否かを判別し、ワインディング中フラグがONでない場合にはこの図に示す処理を終える。すなわち、ワインディングを走行中でないと判定されている下では、後述する復帰抑制フラグがONとされることがなく、操舵支援制御の復帰をカーブ終了から所定時間が経過するまで抑制するという本例の復帰抑制が行われることはない。
確認のため述べておくと、復帰抑制フラグがOFFであると、先の図4におけるステップS204で復帰抑制中でないと判定されることで、ステップS201〜S203の他の作動条件(走行路関連条件)が充足されていれば、ステップS205で走行路関連条件情報としてOK情報が操舵支援制御部20に出力されるため、図2のステップS105で走行路関連条件OKと判定される。すなわち、ステップS101〜S104の他の作動条件が満たされていれば、ステップS106で操舵支援制御が作動状態とされる。
一方、ワインディング中フラグがONである場合、画像処理部12はステップS503で復帰抑制フラグをONとする。復帰抑制フラグは、復帰抑制を行うか否かを識別するために画像処理部12が管理する識別子であり、復帰抑制フラグ=ONは復帰抑制を行うべき旨を、復帰抑制フラグ=OFFは復帰抑制を行うべきでない旨をそれぞれ表す。
続くステップS504で画像処理部12は、タイムカウントをスタートし、ステップS505で所定時間が経過するまで待機する。そして、所定時間が経過した場合、画像処理部12はステップS506で復帰抑制フラグをOFFとし、ステップS507でタイムカウントをリセットしてこの図に示す処理を終える。
これにより、ワインディング判定処理によってワインディング路を走行中であると判定されている間は、カーブ路の終了から所定時間が経過するまで復帰抑制フラグがON状態とされ、操舵支援制御の復帰が抑制される。すなわち、他の作動条件が満たされていても、走行路関連条件NGとしての走行路関連条件情報が操舵支援制御部20に供給されるため、操舵支援制御が作動することがない。
<4.実施の形態のまとめ>
上記のように本実施の形態の操舵支援制御装置は、操舵支援制御の作動条件として、カーブ路の曲率に基づく作動条件を少なくとも含む1又は複数の作動条件について判定を行う作動条件判定処理部(作動条件判定処理部34,及び操舵支援制御部20:図2の処理)を備える。
また、作動条件判定処理部による作動条件の判定結果に基づいて、操舵支援制御を行う操舵支援制御部(20)を備える。
さらに、カーブ路の曲率及び連続性に基づいてワインディング路を走行中であるか否かを判定するワインディング判定処理部(35)と、ワインディング判定処理部によってワインディング路を走行中であると判定されている間に、カーブ路の終了から所定時間が経過する又は所定距離を走行するまで操舵支援制御が停止状態から作動状態に復帰することを抑制する復帰抑制処理部(36)とを備えている。
これにより、ワインディング路を走行中であると判定されている間には、カーブ路が終了しても直ちに操舵支援制御が作動状態に復帰することがなく、急カーブの配置間隔が短い場合(ハンチングが生じる可能性の高い場合)に対応して、次の急カーブまで操舵支援制御の復帰抑制状態を維持することが可能とされる。
従って、ワインディング路を走行中における操舵支援制御のハンチングの発生防止を図ることができ、運転者が感じる煩わしさを低減させることができる。
また、本実施の形態の操舵支援制御装置においては、ワインディング判定処理部は、所定時間内又は所定距離走行内に所定の曲率半径未満のカーブ路を所定回数以上検出したか否かを判別した結果に基づき、ワインディング路が開始したか否かを判定するワインディング開始判定処理(ワインディング開始判定処理部35aによる図6の処理)と、ワインディング開始判定処理によりワインディング路が開始したと判定した以降において、カーブ路の終了から所定時間内又は所定距離走行内に所定の曲率半径未満のカーブ路を検出したか否かを判別した結果に基づき、ワインディング路が継続中か否かを判定するワインディング継続判定処理(ワインディング継続判定処理部35bによる図7の処理)とを実行している。
これにより、ワインディング路を走行中か否かの判定が、実際にカーブ路を検出した結果に基づいて行われる。
従って、ワインディング路を走行中であるか否かの判定の信頼度を高めることができる。
例えば、ワインディング路を走行中であるか否かの判定は、カーナビゲーションシステムの地図情報を用いて、自車両がこれから通過すると予想される道路上のカーブ路の曲率及び連続性に基づき地図上に予めワインディング路区間を設定し、該ワインディング路区間に自車両が到達したか否かを判別すること等によっても行うこともできるが、このようにカーナビゲーションシステムを用いた手法では、例えば山岳路等において自車位置の検出が困難となることが考えられ、ワインディング路を走行中であるか否かの判定の信頼度確保が困難となることが考えられなくもない。これに対し、上記のように実際にカーブ路を検出した結果に基づいてワインディング路を走行中か否かの判定を行う手法によれば、判定の信頼度をより高めることができる。
さらに、本実施の形態の操舵支援制御装置においては、ワインディング判定処理部は、ワインディング開始判定処理として、所定の曲率半径未満のカーブを検出した時点を起点とした過去所定時間内又は過去所定距離走行内に所定の曲率半径未満のカーブ路を所定回数以上検出したか否かを判別した結果に基づき、ワインディング路が開始したか否かを判定している。
ワインディング路が開始したか否かの判定は、所定の曲率半径未満のカーブ路を検出したか否かに関わらず、定期的に過去所定時間内(又は過去所定距離走行内)の検出カーブ数に基づいて行うこともできるが、この場合には所定の曲率半径未満のカーブ路が検出されていない間も、過去所定時間内(又は過去所定距離走行内)の検出カーブ数の取得処理、及び取得した検出カーブ数と所定閾値との比較・判定処理を行うことを要してしまう。
これに対し、上記のように所定の曲率半径未満のカーブ路を検出した時点を起点とした過去所定時間内(又は過去所定距離走行内)の検出カーブ数を基準とした処理とすれば、先の図6に示したように、所定の曲率半径未満のカーブ路を検出したときのみに過去所定時間内(又は過去所定距離走行内)の検出カーブ数の取得処理(S304)、及び取得した検出カーブ数と所定閾値との比較・判定処理(S305)を行えば足るようにすることが可能となる。
従って、処理負担の軽減を図ることができる。
<5.変形例>
なお、本発明は上記により説明した具体例に限定されず、各種の変形例が考えられる。
例えば、上記では、本発明に係る作動条件判定処理の一部、ワインディング判定処理、及び復帰抑制処理を画像処理部12が行う場合を例示したが、これらの処理の実行主体は画像処理部12に限定されないことは言うまでもない。
また、上記では、復帰抑制に係る作動条件(ワインディング路を走行中、カーブ路の終了から所定時間内又は所定距離走行内)以外の作動条件として、曲率条件、道幅条件、操作条件(ACCオン、操舵支援オン)、車速条件、横加速度条件を挙げたが、これらのうち曲率条件以外の条件については例示に過ぎず、それらの条件が全て必要とは限らないし、他の作動条件があってもよい。
さらに、曲率条件、操作条件、車速条件、横加速度条件は、画像処理部12で判定しても操舵支援制御部20で判定しても、或いは他の部位で判定してもよい。最終的に操舵支援制御部20が判定結果を反映した操舵支援制御を行えればよい。
10…撮像ユニット、11L,11R…撮像部、12…画像処理部、15…車速センサ、16…ヨーレートセンサ、17…横加速度センサ、20…操舵制御部、21…モータ駆動部、30…ステアリング機構

Claims (2)

  1. 操舵支援制御の作動条件として、カーブ路の曲率に基づく作動条件を少なくとも含む1又は複数の作動条件について判定を行う作動条件判定処理部と、
    前記作動条件判定処理部による前記作動条件の判定結果に基づいて、操舵支援制御を行う操舵支援制御部と、
    カーブ路の曲率及び連続性に基づいてワインディング路を走行中であるか否かを判定するワインディング判定処理部と、
    前記ワインディング判定処理部によってワインディング路を走行中であると判定されている間に、カーブ路の終了から所定時間が経過する又は所定距離を走行するまで前記操舵支援制御が停止状態から作動状態に復帰することを抑制する復帰抑制処理部と、を備え、
    前記ワインディング判定処理部は、
    所定時間内又は所定距離走行内に所定の曲率半径未満のカーブ路を所定回数以上検出したか否かを判別した結果に基づき、ワインディング路が開始したか否かを判定するワインディング開始判定処理と、
    前記ワインディング開始判定処理によりワインディング路が開始したと判定した以降において、カーブ路の終了から所定時間内又は所定距離走行内に所定の曲率半径未満のカーブ路を検出したか否かを判別した結果に基づき、ワインディング路が継続中か否かを判定するワインディング継続判定処理と、を実行する
    操舵支援制御装置。
  2. 前記ワインディング判定処理部は、前記ワインディング開始判定処理として、
    前記所定の曲率半径未満のカーブを検出した時点を起点とした過去所定時間内又は過去所定距離走行内に前記所定の曲率半径未満のカーブ路を所定回数以上検出したか否かを判別した結果に基づき、ワインディング路が開始したか否かを判定する
    請求項1に記載の操舵支援制御装置。
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