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JP6394542B2 - 回転電機ステータ - Google Patents

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JP6394542B2 JP2015172220A JP2015172220A JP6394542B2 JP 6394542 B2 JP6394542 B2 JP 6394542B2 JP 2015172220 A JP2015172220 A JP 2015172220A JP 2015172220 A JP2015172220 A JP 2015172220A JP 6394542 B2 JP6394542 B2 JP 6394542B2
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Description

本発明は、回転電機ステータに係り、特に、ステータコアにコイルが巻回された回転電機ステータに関する。
回転電機ステータのステータコアにコイルを巻回するには、ステータコアの軸方向端面側にコイルが突き出るコイルエンドにおいて、コイルを折り曲げる。
特許文献1には、ステータコアのコイルのリード側のコイルエンドにおいてコイルの折り曲げによる損傷を抑制するために、ティース上に樹脂製のリング状の端板が配置される構成が開示される。この端板は、ステータコアのスロットと同数の穴が等間隔に形成され、その穴の径方向及び周方向の長さは、スロットの径方向及び周方向の長さよりも僅かに短い。
特許文献2には、回転電機のステータコアにセグメントコイルを用いて分布巻に巻回する構造において、反リード側のコイルエンドにおいて、最外径側セグメントコイルを外径側にシフトさせ、最内径側のセグメントコイルを内径側にシフトさせる構造が従来技術として述べられている。これにより、コイルエンドの高さを低減している。
特開2007−312549号公報 特開2014−036560号公報
コイルエンドの高さを抑制するために、最外径側または最内径側のコイルを径方向外側にシフトさせる構造を用いると、シフトさせた部分がステータコア端面から浮いた状態であるので不安定な巻回となる。そこで、コイルエンドの高さを抑制しつつ、安定に巻回されたコイルを有する回転電機ステータが要望される。
本発明の1つの形態に係る回転電機ステータは、円環状のステータヨーク、ステータヨークから内径側に突き出す複数のティース、及び隣接するティースの間の空間である複数のスロットを有するステータコアと、ステータコアの複数のスロットと同数のコイル通し穴、及び複数のティースと同数の保持部を有し、対応するコイル通し穴とスロットとが位置合わせされた状態でステータコアの軸方向端面に配置された円環状のコイル保持板と、コイル通し穴とスロットとを通り、保持部とティースとに巻回されたコイルと、を備え、コイルは、コイルエンドにおける渡り部について、最外径側コイル及び最内径側コイルが他のコイルに比して軸方向に突出し最外径側コイルが外径側にシフトし最内径側コイルが内径側にシフトした状態であり、コイル保持板の保持部は、径方向の中央部における中央保持部と、最外径側コイルに対応した外径側において中央保持部よりも突出する外径側突起部と、最内径側コイルに対応した内径側において中央保持部よりも突出する内径側突起部と、を有することを特徴とする。
上記構成の回転電機ステータによれば、コイルエンドの高さを抑制しつつ、安定して巻回されたコイルとすることができる。
本発明に係る実施の形態の回転電機ステータの分解図である。図1(a)はステータコアを示す図であり、(b)はコイル保持板を示す図であり、(c)はセグメントコイルを示す図である。 分布巻において、最外径側のセグメントコイルを外径側にシフトさせ、最内径側のセグメントコイルを内径側にシフトさせることを示す図である。 コイル保持板を用いない状態のコイルエンドにおいて図2のセグメントコイルの渡り部を示す図である。 本発明に係る実施の形態の回転電機ステータにおけるコイル保持板の拡大図である。 本発明に係る実施の形態の回転電機ステータにおけるコイル保持板を用いるときの図3に対応する図である。 比較例として外径側突起部と内径側突起部を有さないコイル保持板を用いるときの図5に対応する図である。
以下に図面を用いて本発明に係る実施の形態につき、詳細に説明する。以下では、車両に搭載される回転電機に用いられるステータを述べるが、これは説明のための例示であって、車両搭載以外の用途であっても構わない。以下では、コイルとして、平角線を用いて単層巻したコイルを述べるが、これは説明のための例示であって、平角線以外の円形断面の丸線、楕円断面の巻線等でも構わない。また、複数巻であってもよい。巻回方法としては、分布巻を述べるが、集中巻でもよい。
以下では、ステータにおけるコイルエンドのうち、コイルから動力線が引き出される側をリード側として、反リード側に設けられるコイル保持板を述べる。これは説明のための例示であって、リード側の最内径側または最外径側において径方向にシフトするコイルを用いる場合には、コイル保持板をリード側に設けることができる。反リード側とリード側の双方にコイル保持板を設けてもよい。また、コイルは、セグメントコイルを用いて形成されるものとして述べるが、連続導線を巻回してコイルを形成してもよい。
以下で述べる形状、寸法、ティースの数、磁極の数、巻数、材質等は、説明のための例示であって、回転電機ステータの仕様に合わせ、適宜変更が可能である。以下では、全ての図面において同様の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、車両に搭載される回転電機に用いられる回転電機ステータ10の分解図である。以下では特に断らない限り、回転電機ステータ10をステータ10と呼ぶ。ステータ10が用いられる回転電機は、駆動回路の制御によって、車両が力行するときは電動機として機能し、車両が制動時にあるときは発電機として機能するモータ・ジェネレータで、三相同期型回転電機である。回転電機は、図1の各要素を組立てたステータ10と、ステータ10の内径側に所定の隙間を隔てて配置される円環状のロータとで構成される。図1ではロータの図示を省略した。
ステータ10は、ステータコア12と、コイル保持板30と、ステータコア12及びコイル保持板30に装着されるコイル14(図2参照)とを含んで構成される。三相同期型回転電機では、コイル14として、U相コイル、V相コイル、W相コイルの各相コイルを含む。各相コイルは、複数のセグメントコイル50を所定の巻回方法に従って折り曲げ、相互に接続して形成される。セグメントコイル50を用いて各相コイルを形成する例については後述する。
図1は、ステータ10をステータコア12、コイル保持板30、コイル14に分解し、さらにコイル14をセグメントコイル50に分解した図である。
図1において、各要素につき、軸方向、径方向、周方向をそれぞれ示した。軸方向は、ステータコア12の円環状の中心軸の延びる方向で、コイル14から動力線が引き出される側がリード側で、反対方向が反リード側である。径方向は、ステータコア12の円環状の半径方向で、内径側から外径側に延びる方向である。周方向は、ステータコア12の円環状の円周方向で、反リード側からリード側を見て時計方向及び反時計方向とする。以下の図でも同様である
ステータコア12は、円環状の磁性体部品で、円環状のステータヨーク20とステータヨーク20から内径側に突き出す複数のティース22とを含む。隣接するティース22の間の空間は、スロット24である。ティース22はコイル14が装着され磁極となる突出部である。
かかるステータコア12は、ステータヨーク20とティース22とを含み、スロット24が形成されるように所定の形状に成形された円環状の磁性体薄板28を複数積層して用いられる。磁性体薄板28の両面には電気的絶縁処理が施される。磁性体薄板28の材質としては、電磁鋼板を用いることができる。磁性体薄板28の積層体に代えて、磁性粉末を所定の形状に一体化成形してもよい。
コイル保持板30は、セグメントコイル50をステータコア12のスロット24に挿入し、その後折り曲げ等を行ってコイル14を形成する際に、損傷を防ぎながら折り曲げ等を容易にするために用いられる部材である。
コイル保持板30は、ステータコア12の複数のティース22と同数の保持部32と、複数のスロット24と同数のコイル通し穴34とを有する円環状の部材である。コイル保持板30は、ステータコア12の各スロット24に対し、それぞれに対応する各コイル通し穴34を位置合わせしてステータコア12の軸方向端面に配置される。図1の例では、反リード側の軸方向端面に配置される。位置合わせは、ステータコア12の各ティース22とこれに対応する各保持部32との間で行ってもよい。
コイル保持板30の各保持部32は、径方向の中央部における中央保持部36と、外径側において中央保持部36よりも突出する外径側突起部40と、内径側において中央保持部36よりも突出する内径側突起部42を有する。複数の外径側突起部40は互いに外径側接続部44で互いに接続されてコイル保持板30の外周部を形成し、複数の内径側突起部42は互いに内径側接続部46で互いに接続されてコイル保持板30の内周部を形成する。コイル保持板30の詳細な内容については後述する。
かかるコイル保持板30は、樹脂を用いて所定の形状に成形したものが用いられる。樹脂としては、電気絶縁性を有し、適当な強度と耐熱性を有する材料が用いられる。例えば、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、芳香族ナイロン樹脂コンパウンド等が用いられる。樹脂に適当なフィラーを含ませてもよい。
コイル14は、U相コイル、V相コイル、W相コイルの各相コイルで構成される。各相コイルは、(6スロット間隔)=(6コイル通し間隔)に渡って巻回される単位コイルをステータコア12及びコイル保持板30の周方向に沿って複数個配置し、複数個の単位コイルを直列接続して構成される。三相同期型回転電機では、各相コイルは(3スロット間隔)=(3コイル通し間隔)で配置されるので、(6スロット間隔)=(6コイル通し間隔)を用いることで、同じ相について2つの各相コイルが形成される。同じ相の2つの各相コイルは互いに並列接続されて1つの各相コイルとして用いられる。
図1では、ステータコア12、コイル保持板30、セグメントコイル50について、(6スロット間隔)=(6コイル通し間隔)の1まとまりの部分を図示し、他の部分は図示を適当に省略した。(6スロット間隔)=(6コイル通し間隔)を構成する7つのスロット24と、これに対応する7つのコイル通し穴34を区別するため、図1では、U1,U2,V1,V2,W1,W2,U1と符号を付した。U1とU2は、1つのU相コイルを構成するU1コイルとU2コイルが通されるスロット24及びコイル通し穴34を指す。同様に、V1とV2は、1つのV相コイルを構成するV1コイルとV2コイルが通されるスロット24及びコイル通し穴34を指し、W1とW2は、1つのW相コイルを構成するW1コイルとW2コイルが通されるスロット24及びコイル通し穴34を指す。
各相コイルは、複数のセグメントコイル50を用いて形成される。図1において、U1コイルの1単位コイルを形成するために用いられる5本のセグメントコイル50を示す。セグメントコイル50は、所定の長さの絶縁皮膜付き導体線を、その両側の先端部が所定のスロット間隔だけ離れて平行になるように、略U字形に折り曲げたものである。略U字形状の両側の脚部52,54のそれぞれがスロット24及びコイル通し穴34に挿入され、両側の脚部52,54の間の渡り部56がステータ10の反リード側のコイルエンドを形成する。
セグメントコイル50の絶縁皮膜付き導線の素線としては、銅線、銅錫合金線、銀メッキ銅錫合金線等を用いることができる。素線としては、断面形状が略矩形の平角線が用いられる。絶縁皮膜としては、ポリアミドイミドのエナメル皮膜が用いられる。これに代えて、ポリエステルイミド、ポリイミド、ポリエステル、ホルマール等を用いることができる。
5本のセグメントコイル50の脚部52,54の挿入先はいずれもU1のコイル通し穴34及びスロット24である。脚部52が挿入されるU1のコイル通し穴34及びスロット24と、脚部54が挿入されるU1のコイル通し穴34及びスロット24とは、互いに(6スロット間隔)=(6コイル通し間隔)離れている。5本のセグメントコイル50を区別して、U1のコイル通し穴34及びスロット24の外径側から内径側に向かって、セグメントコイル501,502,503,504,505とする。これに対応して、5つの脚部52を区別して、521,522,523,524,525とし、5つの脚部54を区別して、541,542,543,544,545とし、5つの渡り部56を区別して、561,562,563,564,565とする。
図2は、コイル保持板30を省略しステータコア12を反リード側から見た上面図で、図1で(U1,U2,V1,V2,W1,W2,U1)と示す7つのスロット24の部分を示す。この7つのスロット24の2つのU1のスロット24を区別するときは、周方向に沿って最も時計方向にあるスロットをスロット24Lとし、最も反時計方向にあるスロットをスロット24Rとする。スロット24Lとスロット24Rを渡って、5本のセグメントコイル50が所定の巻回方法で曲げられ、接続されて、コイル14を構成するU1コイルの1単位コイルが形成される。
スロット24L,24Rには、それぞれ8つのセグメントコイル50の脚部が挿入される。8つのうちの5つがセグメントコイル501,502,503,504,505の脚部52,54であり、残りは、U1コイルの他の単位コイルのセグメントコイル50の脚部である。なお、インシュレータ16は、ステータコア12とセグメントコイル50との間の電気絶縁性を向上させるための絶縁体である。インシュレータ16は、電気絶縁性を有するシートである紙、プラスチックフィルムを所定の形状に成形したものが用いられる。
スロット24Lには、最外径側にセグメントコイル501の脚部521が挿入され、そのすぐ内径側にセグメントコイル502の脚部522が挿入される。そこから内径側に向かって間に他のセグメントコイル50の脚部を挟みながら、セグメントコイル503の脚部523、セグメントコイル504の脚部524、セグメントコイル505の脚部525が挿入され、脚部525が最内径側となる。
スロット24Rには、最外径側にセグメントコイル501の脚部541が挿入される。そこから内径側に向かって間に他のセグメントコイル50の脚部を挟みながら、セグメントコイル502の脚部542、セグメントコイル503の脚部543、セグメントコイル504の脚部544が配置される。脚部544のすぐ内径側にセグメントコイル505の脚部545が挿入され、これが最内径側となる。
リード側には、スロット24Lから脚部522,523,524,525が突き出す。これらは、周方向に沿って反時計方向に曲げられる。一方、スロット24Rのリード側には、脚部541,542,543,544が突き出す。これらは、周方向に沿って時計方向に曲げられる。反時計方向に曲げられた4つの脚部52と、時計方向に曲げられた4つの脚部54とは、図2に示す4つの接続点P12,P23,P34,P45において溶接等により接続される。このように、各セグメントコイル50の脚部52,54を予め定めた方法で折り曲げ、接続することで、スロット24Lとスロット24Rに渡って、5巻の単位コイルが形成される。
このような配置によれば、図2に太い実線で示すように、5つの渡り部56のうち、径方向に沿って中央部の3つの渡り部562,563,564は、周方向に対し傾斜して配置される。一方、最外径側の渡り部561と最内径側の渡り部565は、周方向に対し平行に配置される。渡り部56が周方向に傾斜して配置されるときは、U2〜W2で示す他のスロット24からの渡り部56と干渉することがない。これに対し、周方向に平行に配置される渡り部561,565は、U2〜W2で示す他のスロット24からの渡り部56と干渉することが生じる。この干渉を避けようとすると、コイルエンドの高さが高くなり、回転電機ステータが大型化する。
そこで、図2で太い一点鎖線の渡り部601で示すように、スロット24Lにおいて、最外径側の渡り部561を外径側の外側にSの大きさでシフトさせる。同様に、太い一点鎖線の渡り部605で示すように、スロット24Lにおいて、最内径側の渡り部565を内径側の外側にSの大きさでシフトさせる。なお、内径側へのシフトは、各ティース22の先端を結ぶステータコア12の内周位置を越えない範囲で行う。このようにすれば、最外径側の渡り部601と最内径側の渡り部605は、周方向に対し傾斜して配置され、U2〜W2で示す他のスロット24からの渡り部56と干渉することがない。これによって、コイルエンドの高さを抑制することができる。
図3は、コイル保持板30を用いない状態のステータ10におけるリード側のコイルエンドの斜視図である。ここでは、U1,U2,V1,V2のスロット24から突き出る各セグメントコイルの最外径側の状態を示す。図2で述べたように、U1のスロット24Lから突き出るセグメントコイル501の渡り部601は、スロット24Lの最外径側からSの大きさで外径側にシフトする。渡り部601がステータコア12の反リード側の軸方向端面から突き出てすぐ曲げることは困難なため、このシフトは、渡り部561がステータコア12の軸方向端面から少し突き出した後に行われる。図3では、その突出し量をHと示す。渡り部601において、軸方向にHで突出し径方向にSでシフトする部分をシフト部分611と示す。
このように、径方向のシフトを行った最外径側の渡り部601を用いることで、最外径側も含めたコイルエンドの高さを抑制することができるが、渡り部601のシフト部分611は、ステータヨーク20の軸方向端面の上部に支持されずに浮いた状態である。最内径側におけるセグメントコイル505の渡り部605についても同様である。そのために、コイルエンドの最外径側と最内径側において径方向のシフトが行われたシフト部分の軸方向位置等が不安定な状態となる。
コイル保持板30は、コイルエンドの最外径側と最内径側も含めて、コイル14を確実に保持する働きをする。以下に図4、図5を用いて、コイル保持板30の内容と、その作用効果について、詳細に説明する。
図4は、ステータコア12と、その反リード側の端面に配置されたコイル保持板30を示す斜視図である。ここでは、図3と対応させて、U1,U2,V1,V2のコイル通し穴34の部分を示す。
コイル保持板30は、円環状の部材で、ステータコア12の複数のティース22と同数の保持部32と複数のスロット24と同数のコイル通し穴34とが、周方向に沿い、円環状の中心軸を中心として放射状に配置される。コイル通し穴34の周方向に沿った長さは内径側の方が外径側よりも短く、保持部32の周方向に沿った長さは内径側の方が外径側よりも短い。なお、コイル通し穴34Lは、スロット24Lに対応するコイル通し穴である。
コイル通し穴34の大きさはスロット24の大きさよりもわずかに小さ目に設定される。例えば、コイル通し穴34の径方向に沿った穴長さは、スロット24の径方向に沿った穴長さよりも約1mm程度短い。コイル通し穴34の周方向に沿った外径側の長さは、スロット24の周方向に沿った外径側の長さよりも約1mm程度短い。コイル通し穴34の周方向に沿った内径側の長さは、スロット24の周方向に沿った内径側の長さよりも約1mm程度短い。これらの寸法は例示であって、ステータコア12、コイル14、セグメントコイル50等の仕様によって適宜変更される。
コイル保持板30の保持部32は、径方向の中央部における中央保持部36と、外径側において中央保持部36よりも突出する外径側突起部40と、内径側において中央保持部36よりも突出する内径側突起部42を有する。
保持部32は、底面がコイル保持板30の底面で、ステータコア12にコイル保持板30が配置されたときにステータコア12の反リード側端面に向かい合う面である。保持部32を構成する中央保持部36と外径側突起部40と内径側突起部42は、いずれも頂面が滑らかな曲面で、径方向に垂直な断面を取ると、周方向に沿って左右対称形の部分円弧を含む形状を有する。これにより、コイルエンドにおけるセグメントコイル50に曲げ、捩じり等が与えられるとき、中央保持部36または外径側突起部40または内径側突起部42がその頂面でセグメントコイル50の下面を受けて保持する働きをする。
図4に、中央保持部36と外径側突起部40と内径側突起部42について、保持部32の底面を基準とした高さ寸法と、径方向に沿った長さ寸法を示す。径方向に沿った長さは、保持部32の周方向に対する中心線に沿って測った長さである。
中央保持部36の頂面の高さhCは、図2で述べた中央部の3つの渡り部562,563,564を受けるために必要な高さに設定される。外径側突起部40の頂面の高さhOは、図3で述べた最外径側の渡り部561におけるシフト部分611を支持するために、hCよりも高い値に設定される。同様に、内径側突起部42の頂面の高さhIは、最内径側の渡り部565におけるシフト部分を支持するために、hCよりも高い値に設定される。hOとhIは同じ値でもよい。外径側突起部40と内径側突起部42の頂面の高さhO,hIがhCより高いのは、シフト部分の形状に沿った軸方向突起として、シフト部分を保持し、その位置を固定化するためである。
中央保持部36の径方向に沿った長さLCは、コイル通し穴34の径方向に沿った長さと同じである。換言すれば、中央保持部36は、隣接するコイル通し穴34の間に設けられる部分である。外径側突起部40の径方向に沿った長さLOは、図2で述べた最外径側の渡り部561における径方向のシフトのSの大きさよりも長く、外径側突起部40の外径側の位置がステータコア12の外径を越えない値に設定される。内径側突起部42の径方向に沿った長さLIは、図2で述べた最内径側の渡り部565における径方向のシフトのSの大きさよりも長く、内径側突起部42の内径側の位置が各ティース22の先端を結ぶステータコア12の内径位置よりも外径側に設定される。これらの寸法関係は、ロータを含めた回転電機の仕様によって適宜変更が可能である。
コイル保持板30における外径側接続部44は、複数の外径側突起部40を互いに接続する部分で、コイル保持板30の外周部を形成する。外径側接続部44で規定されるコイル保持板30の外径は、ステータコア12の外径よりも小さい。内径側接続部46は、複数の内径側突起部42を互いに接続する部分で、コイル保持板30の内周部を形成する。内径側接続部46で規定されるコイル保持板30の内径は、各ティース22の先端を結ぶステータコア12の内径よりも大きい。これらの寸法関係は、ロータを含めた回転電機の仕様によって適宜変更が可能である。
図5は、コイル保持板30の作用効果を示す図で、図4で述べたコイル保持板30を用いたときの図3に対応する図である。ここでは、U1,U2,V1,V2のコイル通し穴34から突き出る各セグメントコイルの最外径側の状態を示す。
図3と比較すると、コイル保持板30を用いることで、渡り部601のシフト部分611が外径側突起部40の接触部62,64において接触保持によって固定され、シフト部分611の軸方向位置及び周方向位置が安定する。図5では図示を省略したが、最内径側においても、渡り部605のシフト部分が内径側突起部42の接触部において接触保持によって固定され、シフト部分の軸方向位置及び周方向位置が安定する。
図6は、比較のために、外径側突起部40も内径側突起部42も有せず、径方向に沿って同じ高さの滑らかな曲面を有する保持部37で構成されるコイル保持板31を用いた例を示す。この例では、図2で述べた中央部の3つの渡り部562,563,564の下面を保持部37で保持されるが、渡り部601のシフト部分611は保持部37ではほとんど保持されないので、図3のシフト部分611の不安定な状態からほとんど改善されない。図6では図示を省略したが、最内径側においても渡り部605のシフト部分は保持部37にほとんど保持されない。
これに対し、図5に示すように、コイル保持板30にシフト部分の形状に沿った外径側突起部40と内径側突起部42とを設けることで、コイル組付作業性が向上し、曲げや捩り成形時のコイル及びコイル保持板30に与える局所的面圧を低減できる。これにより、コイルやコイル保持板に生じ得る損傷を抑制できる。また、図6との比較で明らかなように、シフト部分の軸方向位置及び周方向位置が安定するので、コイルエンドの高さを抑制しながら、安定して巻回されたコイルを有する回転電機ステータを提供することができる。
10 (回転電機)ステータ、12 ステータコア、14 コイル、16 インシュレータ、20 ステータヨーク、22 ティース、24,24R,24L スロット、28 磁性体薄板、30,31 コイル保持板、32,37 保持部、34,34L コイル通し穴、36 中央保持部、40 外径側突起部、42 内径側突起部、44 外径側接続部、46 内径側接続部、50,501,502,503,504,505 セグメントコイル、52,521,522,523,524,525,54,541,542,543,544,545 脚部、56,561,562,563,564,565,601,605 渡り部、62,64 接触部、611 シフト部分。

Claims (1)

  1. 円環状のステータヨーク、該ステータヨークから内径側に突き出す複数のティース、及び隣接する前記ティースの間の空間である複数のスロットを有するステータコアと、
    前記ステータコアの前記複数のスロットと同数のコイル通し穴、及び前記複数のティースと同数の保持部を有し、対応する前記コイル通し穴と前記スロットとが位置合わせされた状態で前記ステータコアの軸方向端面に配置された円環状のコイル保持板と、
    前記コイル通し穴と前記スロットとを通り、前記保持部と前記ティースとに巻回されたコイルと、
    を備え、
    前記コイルは、コイルエンドにおける渡り部について、
    最外径側コイル及び最内径側コイルが他のコイルに比して軸方向に突出し最外径側コイルが外径側にシフトし最内径側コイルが前記内径側にシフトした状態であり、
    前記コイル保持板の前記保持部は、
    径方向の中央部における中央保持部と、
    前記最外径側コイルに対応した前記外径側において前記中央保持部よりも突出する外径側突起部と、
    前記最内径側コイルに対応した前記内径側において前記中央保持部よりも突出する内径側突起部と、
    を有することを特徴とする回転電機ステータ。
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