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JP6370873B2 - タッチセンサおよびタッチセンサ付きディスプレイパネル - Google Patents

タッチセンサおよびタッチセンサ付きディスプレイパネル Download PDF

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Description

本発明は、基体シートの中央部に透明導電層からなるタッチセンシング部が設けられ、その外周三辺は額縁部がなく、残り外周一辺のみに透明導電層と電気接続された引き回し回路層が形成された額縁部があるタッチセンサに関する。
従来、基体シートの中央部に透明導電層からなるタッチセンシング部が設けられ、その外周三辺は額縁部がなく、残り外周一辺のみに透明導電層と電気接続された引き回し回路が形成された額縁部があるタッチセンサの発明として、特許文献1の発明があった。
特開2015−143964
特許文献1のような額縁部がないタッチセンサは、スマートフォンやタブレットなどの電子入力端末において、コンパクトな外形寸法を保持しつつタッチセンシング入力画面を最大限大きくできるというユーザーフレンドリーな長所を有する。
しかし、額縁部がないと言いつつも、それはタッチセンシング部の外周三辺のみについてであり、残り一辺はタッチセンシング部で検出した信号を制御回路に伝達するための引き回し回路層を形成しなければならず、どうしても額縁部が必要になる。その結果、残り一辺の額縁部の形成のために外形寸法を大きくしなければならならない問題があった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、残り一辺の額縁部自体は形成するものの、その額縁部を引き回し回路層の箇所で折り曲げ加工することで、その額縁部を実質的にほとんど無くす、または非常に小さくすることを目的とする。そして、その残り一辺の額縁部を折り目とは異なる箇所に配置することにより、折り畳み可能な電子入力端末用のタッチセンサを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、第1の発明は、基体シートの中央部に透明導電層からなるタッチセンシング部が設けられ、その外周三辺は額縁部がなく、残り外周一辺のみに透明導電層と電気接続された引き回し回路層が形成された額縁部があるタッチセンサであって、残り一辺の額縁部が凸状形状である、タッチセンサである。
この発明によると、額縁部が長方形ではなく凸状形状になっており、凸状の段差のところで折り曲げがしやすくなっている。また、折り曲げの箇所が透明導電層よりもフレキシブルな引き回し回路層になっている。したがって、折り曲げても電気接続が信頼性よく保持できる効果がある。
第2の発明は、基体シートの中央部に透明導電層からなるタッチセンシング部が設けられ、その外周三辺は額縁部がなく、残り外周一辺のみに透明導電層と電気接続された引き回し回路層が形成された額縁部があるタッチセンサであって、残り一辺の額縁部にハーフカットが形成された、タッチセンサである。
この発明によると、額縁部がハーフカットのところで折り曲げがしやすくなっている。また、折り曲げの箇所が透明導電層よりもフレキシブルな引き回し回路層になっている。したがって、折り曲げても電気接続が信頼性よく保持できる効果がある。
第3の発明は、第1または第2の発明において、残り一辺の外周額縁部の幅が0.7〜3mmである、タッチセンサである。この発明によると、折り曲げた額縁部の幅が3mm未満となるため嵩張ることがほとんど少なく、スペースの制限がある小型の電子入力端末においても利用できる効果がある。
第4の発明は、第1から第3の発明において、額縁部にある引き回し回路層で折り曲げがされた、タッチセンサである。この発明によると、残り一辺の外周額縁部の面積を大幅に小さくすることができる。その結果、額縁部を実質的にほとんど無くす、または非常に小さくしたタッチセンサを得ることができる効果がある。
第5の発明は、第1から第4の発明において、透明導電層は、0.01〜2.0mmの線状の隙間を境にして複数個独立して並列形成された、タッチセンサである。この発明によると、複数個独立して並列形成される透明導電層が、はじめから上記線状の隙間を境にして分断されており、線状の隙間を折り目にして折り畳んだり、曲げたりしても、透明導電層のタッチセンシング部で電気信号を検出できる効果がある。
第6の発明は、第5の発明において、独立して並列形成される透明導電層が二つであり、その二つの透明導電パターン層のパターンが略同一である、タッチセンサである。この発明によると、線状の隙間を折り目にして、タッチセンサのサイズを効率よく半分に折り畳むことができる効果がある。
第7の発明は、第6の発明において、引き回し回路層が、各透明導電層の線状の隙間ある辺と反対側の辺のみに形成された、タッチセンサである。この発明によると、引き回し回路層を折り曲げることで額縁部の面積を大幅に小さくすることができ、かつ、線状の隙間を折り目にして、タッチセンサのサイズを半分に折り畳むことができる効果がある。
本発明の第8の発明は、第5から第7の発明のタッチセンサと、ディスプレイパネルとが積層され、線状の隙間を折り目にして折り曲げが可能なタッチセンサ付きディスプレイパネルである。この発明によると、ディスプレイがほぼ全面にあり、かつ折り畳みも可能なディスプレイ付きの電子入力端末を得ることができる。
本発明によれば、タッチセンシング部の残り一辺の額縁部自体は形成するものの、その額縁部を引き回し回路層の箇所で折り曲げ加工することで、その額縁部を実質的にほとんど無くす、または非常に小さくすることができる。そして、その残り一辺の額縁部を折り目とは異なる箇所に配置することにより、折り畳み可能な電子入力端末用のタッチセンサを提供することができる。
本実施形態のタッチセンサの一例を示す断面図である。 図1のタッチセンサの上面図である。 図2のタッチセンサの額縁部を折り曲げた一例を示す上面図である。 図2のタッチセンサの凸状形状の別の一例を示す上面図である。 図2のタッチセンサの凸状形状の別の一例を示す上面図である。 図2のタッチセンサの凸状形状の別の一例を示す上面図である。 図2のタッチセンサの凸状形状の別の一例を示す上面図である。 従来のタッチセンサの位置ずれの問題を示す断面図である。 本実施形態のタッチセンサの別の一例を示す上面図である。 図9のタッチセンサの断面図である。 本実施形態のタッチセンサの別の一例を示す断面図であり、透明導電膜層が二層形成されている一例を示す断面図である。 本実施形態のタッチセンサの額縁部を折り曲げた一例を示す上面図であり、二つに折り畳みが可能な一例を示す上面図である。 本実施形態のタッチセンサの額縁部を折り曲げた一例を示す上面図であり、四つに折り畳みが可能な一例を示す上面図である。 本実施形態の二つに折り畳みが可能なタッチセンサとディスプレイパネルとを積層したタッチセンサ付きディスプレイパネルの一例を示す断面図である。 本実施形態のハーフカットが設けられたタッチセンサの一例を示す上面図である。
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて説明する。本発明の実施形態に係るタッチセンサ1000は、基体シート1の中央部2に透明導電膜層3の回路からなるタッチセンシング部4が設けられ、その外周三辺は額縁部がなく、残り外周一辺のみに前記透明導電層3と電気接続された引き回し回路層5が形成された額縁部6があるタッチセンサであって、前記残り一辺の額縁部6が上面から見たときに凸状形状になっているタッチセンサである(図1、図2)。
引き回し回路層5は、タッチセンシング部4で検出した電気信号を制御回路に伝達するための層であり、透明導電層3と電気接続させるための額縁部6に形成される。そして本発明は、額縁部6の凸状の段差部分10を折り目にして引き回し回路層5で折り曲げることにより電気的信頼性も得、かつ上部から視認したときの額縁部6の面積を大幅に小さくしたことを特徴とする(図3)。
引き回し回路層5で折り曲げる理由は、透明導電膜層3に用いられている材質が一般的にインジウムスズ酸化物、酸化亜鉛、酸化錫、酸化インジウムからなる金属酸化物などであり、これらの金属酸化物などは脆くて折り曲げに対して耐性がない特性をもつ場合が多いので、段差部分10に透明導電膜層3のみを持ってくると、折り曲げた際に電気抵抗値の大幅上昇や継時的に断線が生じるなどの懸念があるためである。その点、金属酸化物などよりもフレキシブルな銅、アルミニウム、ニッケル、銀、錫、パラジウム、金、カーボンなどの材質からなる引き回し回路層5であれば、そういった懸念は生じない。
実際、JIS Z 2248:2006の巻付け法の規格6.2に準拠した内径2mm(半径1mm)のマンドレル棒に沿って180度折り曲げる方法を用いて、厚み125μmのシクロオレフィンフィルムに厚み50nmのインジウムスズ酸化物からなる透明導電膜層3と厚み10μmの銅からなる引き回し回路層5とを幅1mm長さ10mmのパターンで形成した試験片で、各回路線の両端にテスタを当てて測定した電気抵抗値が、折り曲げに前に比べて何%上昇するかという評価でもって検証した。その結果、前者の透明導電膜層3では10回折り曲げを繰り返すと電気抵抗値が10%以上上昇しクラックが生じた試験片があったのに対し、後者の引き回し回路層5では、電気抵抗値が10%未満でクラックが生じることはなかった。
額縁部6の形状は、同じ長さの長方形の形状ではなく、段差がついた長さが少し異なる凸状形状にするのが好ましく、その凸状の段差部分10を折り目にして、引き回し回路層5で容易に折り曲げがしやすくなる(図2)。この凸状形状は、図2のような階段状の90度に限定されるものではなく、図4のようなもっと緩やかな角度であってもよく、逆に図5のようなもっと鋭角で切り込みが入ったような形状のものであってもよい。あるいは、図6のような片側だけの形状であってもよく、図7のように中央部が凹状になっていて凸部が複数形成される形状であってもよい。折り曲げのし易さからいえば図5のような鋭角に切り込みが入ったような形状の方がよいが、引き回し回路層5の回路線が多くてスペースに余裕がない場合は図4のような緩やかな角度にするとよい。
そして、この額縁部6の凸状形状の長さの長い方(すなわち、タッチセンシング部4の側の方)の幅Wを、できる限り小さくすることで、折り曲げ後に上部から視認したときの額縁部6の面積を、大幅に小さくなるようにする。その結果、折り曲げ後のタッチセンサ100は、額縁部6が実質的にほとんど無い、または非常に小さい4辺額縁レスなタッチセンサになる(図3)。
なお、額縁部6の基体シート1にハーフカット7を設けてもよい(図15)。ハーフカットは両面に形成してもよく、片面に形成してもよい。あるいはごく一部の部分のみに形成してもよい。額縁部6の形状を凸状にしかつハーフカット7を形成することにより、一層容易に折り曲げがしやすくなる。ただ、額縁部6の形状を凸状形状にするのが困難な場合は、このハーフカット7のみを形成する態様でも構わない。ハーフカット7の形成方法は、例えば打ち抜き刃によりタッチセンサ1000の外形を打抜く際に、一緒にハーフカットをすると効率的である。
透明導電膜層3は、スパッタリング、イオンプレーティング、蒸着などの方法により形成された厚みが数十〜数百nmの金属酸化物などから構成され、その表面にレジストを形成した後にエッチングなどの方法でもってパターン化するとよい。そして透明導電膜層3は、単層であっても、二層以上の複層であってもよい。二層以上の複層にする場合、透明導電膜層3を設けた基体シート1を各々複数積層しても構わないし、基体シート1の片面に透明導電膜層3を複数設けても構わないし、基体シート1の両面に透明導電膜層3を設けても構わない。またそれらの組み合わせであってもよい。ただし、二層以上の複層にする場合、各々透明導電膜層3ごとに引き回し回路層5を設けるのではなく、いずれの透明導電層3も同一面上の引き回し回路層5に電気接続されるようにするのが好ましい。
その理由は、例えば二層の透明導電膜層3、300にそれぞれ引き回し回路層5、500を設けた場合に、透明導電膜層3と引き回し回路層5および透明導電膜層30と引き回し回路層50とを接続するときにパターン形成の際の位置ずれ8が生じ、さらに引き回し回路層5、500がそれぞれ異なる基体シート1、100に形成されて貼り合せされる場合、貼り合せの位置ずれ9も生じるからである(図8)。
これらの位置ずれ8および位置ずれ9は、額縁部6の凸状形状の長さの長い方(すなわち、タッチセンシング部4の側の方)の幅Wにそのまま反映され、実質的にWが大きくなるので、結果的に本発明の目的である折り曲げ後の額縁部6が実質的にほとんど無い、または非常に小さいタッチセンサを得ることができなくなる。
その点、いずれの透明導電層3、300も、同じ平面上に形成される引き回し回路層5に電気接続されるように形成すれば、上記の位置ずれ8および位置ずれ9が発生せず、さらにその引き回し回路層5のタッチセンシング部4側の端部40を凸状の段差部分10と平行に並ぶようにパターン化し、その端部40と段差部分10との間隔(すなわち、W)をできるだけ最小になるようにすれば、折り曲げ後に上部から視認したときの額縁部6の面積が最小になる。その結果、折り曲げ後のタッチセンサ1000は、額縁部6が実質的にほとんど無い、または非常に小さい4辺額縁レスなタッチセンサとすることができる。
この透明導電層3、300を、同じ平面上に形成される引き回し回路層5に電気接続されるようにする方法および構造はいずれでもよく、とくに限定されない。具体例として挙げれば、図9、図10のような構造および方法がある。すなわち、基体シート1上に透明導電膜層300を形成し、その上に絶縁膜層20を形成し、その絶縁膜層20の面上に透明導電膜層3と引き回し回路層5とを設ける。引き回し回路層5は、透明導電層3、絶縁膜層20の段差の部分および基体シート1上にも同時に形成される。
すなわち、透明導電層3は基体シート1面上の引き回し回路層5Aに電気接続され、透明導電層300は基体シート1面上の引き回し回路層5Bに電気接続され、引き回し回路層5Aと引き回し回路層5Bは並列に同じ平面の基体シート1面上に同時に形成され、引き回し回路層5Aと引き回し回路層5Bのタッチセンシング部4の側の端部40は、上面から見た場合に凸状の段差部分10と平行に揃うように形成する。そして、その端部40と段差部分10との間隔(すなわち、W)をできるだけ最小になるようにする(図9、図10)。
引き回し回路層5Aは、引き回し回路層5Bに比べて絶縁膜層20の厚み分の段差があり、印刷などの方法では形成がしにくいものの、メッキなどの方法を用いれば充分同時に形成可能である。
基体シート1は、ポリエチレンテレフタレート系、シクロオレフィン系、ポリカーボネート系、アクリル系、トリアセチルセルロース系などの樹脂フィルムを使用することができる。フィルム基材の厚みは30〜500μm程度が好ましい。なお、ここでいうフィルム基材とは、JIS Z 2248:2006の巻付け法の規格6.2に準拠した内径2mm(半径1mm)のマンドレル棒に沿って180度折り曲げる方法を用いて試験をした際、割れたり白化したりしない基材であれば上記樹脂フィルム以外の材質でもよく、例えば厚み50〜300μm程度の無アルカリホウケイ酸ガラスのようなガラス基材なども含まれる。
絶縁膜層20は、ポリビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリエステルウレタン系樹脂、アルキド樹脂、などをバインダーとする透明な樹脂インキが挙げられる。形成方法は、スクリーン印刷、オフセット印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、などの通常印刷法などを用いるとよい。該印刷層の厚みは0.5〜10μm程度とするのが一般的である。また、絶縁膜層20は、ポリエチレンテレフタレート系、シクロオレフィン系、ポリカーボネート系、アクリル系、トリアセチルセルロース系などの樹脂フィルムやガラス基材であってもよい。その場合、たとえば基体シート1を絶縁膜層20の代わりにして、基体シート1の両面に透明導電層3および透明導電層300を設けた態様であってもよい。
凸状の段差部分10を折り目にして、引き回し回路層5で折り曲げする方法もとくに限定されない。単に手で段差部分10の折り目をつくり曲げても構わないし、あてのある機械を使用して折り曲げても構わない。重要なことは、引き回し回路層5で折り曲げることと、どの引き回し回路層5の端部40も、段差部分10との間隔(すなわち、W)を同じにしてかつできるだけ最小になるようにすることである。すなわち、Wは少なくとも0.01〜1.5mmであって、好ましくは0.01〜0.6mmになるようにするのがよい。
額縁部6の幅は0.7〜3mmにするのが好ましい。Wを除いた額縁部6の幅は、折り曲げた後、側面に回り込むので額縁部6の幅は3mmより大きくてもあまり差支えはないが、近年の小型の電子入力端末は狭小な空間にできるだけ多くの機能をもった電子部品を搭載する傾向であるので、側面に回り込ませた額縁部6が嵩張って、他の電子部品を搭載する際に邪魔になることがないようにするためである。
透明導電層3(あるいは、透明導電層3、300)のパターンは、外周三辺は額縁部がなく、残り外周一辺のみに電気接続された引き回し回路層5(あるいは、引き回し回路層5、500)が形成されたものであればよく、図2や図10以外であっても良く、とくに限定されない。
また、外周三辺に額縁部がないという長所を活かして、透明導電層3(あるいは、透明導電層3、300)および引き回し回路層5のパターンを複数個独立して並列形成してもよく、そのように形成することで、透明導電層3(あるいは、透明導電層3、300)が脆くて折り曲げに対して耐性がない金属酸化物などであっても、折り曲げ可能な電子入力端末用のタッチセンサ1000とすることができる。
すなわち、線状の隙間70を境にして、基体シート1上に透明導電層3(あるいは、透明導電層3、300)からなるタッチセンシング部4A,4Bを独立して並列形成し、その二つのタッチセンシング部4A,4Bを略同一のパターンで形成する。このように形成すれば、線状の隙間70を折り目にして何回折り曲げてもタッチセンシング部4A,4Bにダメージが及ぶことはなく、透明導電層3(あるいは、透明導電層3、300)が脆くて折り曲げに対して耐性がない金属酸化物などで形成されていても折り畳んで使用することが可能となる(図11)。なお、略同一のパターンとは、全く同一のパターンだけでなく、全く異なるパターンであっても機能的に同じ作用を呈するパターンも含む。
そして、この線状の隙間70を折り目として必要な最小限の幅のみに設定しておけば、開いた状態でも、違和感がなく全面が入力可能なタッチパネル1000となる。この線状の隙間70の幅は0.01~2.0mmが好ましい。2.0mmより幅が大きいと、開いた状態でその周辺の箇所をタッチしても、入力がされない場合が生じるからである。一方、0.01mmより幅が小さいと、折り目に掛かってしまう懸念が生じるからである。
なお、この線状の隙間70には透明導電層3(あるいは、透明導電層3、300)と同じ材質、厚みのダミーパターンを形成しておいてもよい。ダミーパターンはタッチ入力の信号検出の機能はないものの、透明導電層3(あるいは、透明導電層3、300)と同じ色相・光線透過率を呈するので、開いた状態で外観上全く違和感がないタッチパネル1000となるからである。
透明導電層3(あるいは、透明導電層3、300)と電気接続させる引き回し回路層5は、線状の隙間70を除くいずれの外周辺に設けてもよく、例えばいずれも同じ下辺側に設けてもよく、あるいは片方は下辺側でもう片方は上辺側に設けるなどであってもよい。
しかし、人は見開いた状態で額縁部6の幅Wが両サイドにある場合が最も心理的に違和感を感じないので、引き回し回路層5はタッチセンシング部4A,4Bの線状の隙間70のある辺と反対側の辺に形成されている態様、すなわち4Aの引き回し回路層5は左辺の側、4Bの引き回し回路層5は右辺の側に設けるのが好ましい(図11)。そして、両サイドの引き回し回路層5を折り曲げることで、額縁部6の面積が端部40と段差部分10との間隔(すなわち、W)のみの非常に小さいものとなり、かつ、線状の隙間70を折り目にして、タッチセンサ1000のサイズを半分に折り畳むことができる(図12)。
図12の場合は二つを折り畳む場合であるが、タッチセンサ1000を三つ以上、たとえば四つを折り畳むことも可能であり、その場合には引き回し回路層5は全て同じ下辺側に設けた方が、人が見開いた状態で最も心理的に違和感を感じないので、好ましい(図13)。
以上のタッチセンサ1000と額縁がほとんどないようにできるディスプレイパネル2000とを積層すれば、前記線状の隙間70を折り目にして折り曲げが可能なタッチセンサ付きディスプレイパネル3000を製造できる。それを用いて他の部品と組立をすれば、タッチ入力が可能でディスプレイがほぼ全面にあり、かつ折り畳みも可能なディスプレイ付きの電子入力端末を得ることができる(図14)。
ディスプレイパネル2000は、一般的に多用されている液晶ディスプレイなどであってもよく、特に限定されない。ただ、額縁がほとんどないようにするためには、ディスプレイパネル2000の駆動基板が曲げの可能なポリイミドなどの樹脂フィルムから形成される有機ELや無機ELなどのLEDディスプレイが好ましく、チップオンブラスチックの態様で用いるとよい。
なお、本実施形態は透明導電層3が金属酸化物のような脆い材質であっても適用できる点に大きな特長があるものの、透明導電層3の材質は金属酸化物に限定されない。すなわち、導体金属やカーボンからなる極細線の導体繊維(金属ナノファイバーまたは金属ナノワイヤやカーボンナノチューブ)を含有させた透明導電膜や、金、銀、銅、錫、ニッケル、アルミニウム、パラジウムなどの導体金属を目視で確認できない程度の細線でパターン化または自己組織化して形成させて、外観上透明に見えるようにした透明導電膜、PEDOT(ポリエチレンジオキシチオフェン)などのチオフェン系導電ポリマーからなる透明導電膜などであっても構わない。
また、額縁部6には、引き回し回路層5などのパターンを隠すために加飾層を設けてもよい。加飾層は、顔料や染料を含有した印刷インキ膜であってもよいし、金属薄膜層からなるものあるいは金属薄膜層と上記印刷層との組み合わせからなるものでもよい。また、各々の各層を積層形成する際、各層の間に層間の密着性を向上させるために光学用透明粘着剤層、光学透明接着剤層、アンカー層などを適宜設けてもよい。また、タッチセンサ付きディスプレイパネル3000の表面には、薄膜の強化ガラスやサファイアガラス等のカバーガラス膜やハードコート付きのカバーフィルム膜を積層してもよい。
厚み100μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを基体シートとし、その上にイオンプレーティング法でもって酸化亜鉛を主成分とする厚み200nmの単層の透明導電層からなるタッチセンシング部を略同一のパターンで四つ独立して並列形成されるタッチセンサを作成した。これらのタッチセンシング部のパターンの間には幅1mmの線状の隙間が形成されており、各々タッチセンシング部の外周のうち三辺は額縁がなく、残り一辺は幅が2mmの額縁部であって、そこには透明導電層と電気接続された紫外線硬化型銀ペースト膜を主成分とする厚み30μmの引き回し回路層がフォトリソグラフィー法で形成されたものであった。そして、基体シートは引き回し回路層の両サイドで凸状の外形形状に打抜かれ、透明導電層形成面の裏面には、ハーフカットが形成されたものであった。
この凸状の段差およびハーフカットに沿って基体シートを折り曲げると、残り一辺の額縁部の幅は2mmから0.5mmまで減少した。そして、このタッチセンサと全面がRGBの画素パネルからなる有機ELディスプレイとを積層すると、外観上額縁部がほとんどないタッチセンサ付きディスプレイパネルが作成できた。このタッチセンサ付きディスプレイパネルは、幅1mmの線状の隙間で1万回折り曲げても、タッチセンシング部の電気信号検出機能に異常は発生しなかった。
このタッチセンサ付きディスプレイパネルに厚み0.1mmのサファイアガラスからなるカバーガラスを貼付けし、10インチのタブレット端末に適用したところ、同タブレット端末は幅1mmの線状の隙間の箇所で蛇腹状に折り畳みが可能で、5インチくらいのサイズまでコンパクト化することができるものであった。
厚み70μmのシクロオレフィンフィルムを基体シートとし、その上にスパッタリング法でもってインジウムスズ酸化物を主成分とする厚み100nmの二層の透明導電層からなるタッチセンシング部を略同一のパターンで二つ独立して並列形成されるタッチセンサを作成した。これらのタッチセンシング部のパターンの間には幅0.6mmの線状の隙間が形成されており、各々タッチセンシング部の外周のうち三辺は額縁がなく、残り一辺は幅が1.5mmの額縁部であって、基体シートの片面には透明導電層と電気接続された銅箔を主成分とする厚み30μmの引き回し回路層がメッキ法で形成されたものであった。そして、基体シートは引き回し回路層の両サイドで凸状の外形形状に打抜かれたものであった。
この凸状の段差で基体シートを折り曲げると、残り一辺の額縁部の幅は1.5mmから0.3mmまで減少した。そして、このタッチセンサと全面がRGBの画素パネルからなる無機ELディスプレイとを積層すると、外観上額縁部がほとんどないタッチセンサ付きディスプレイパネルが作成できた。このタッチセンサ付きディスプレイパネルは、幅0.6mmの線状の隙間で1万回折り曲げても、タッチセンシング部の電気信号検出機能に異常は発生しなかった。このタッチセンサ付きディスプレイパネルに厚み0.15mmのハードコート付きカバーフィルムを貼付けし、6インチのスマートフォン端末に適用したところ、同タブレット端末は幅1mmの線状の隙間の箇所で二つ折りに折り畳みが可能で、3.5インチくらいのサイズまでコンパクト化することができた。
1、100 基体シート
2 中央部
3、300 透明導電膜層
4、4A、4B、4C、4D タッチセンシング部
5、5A、5B、500 引き回し回路
6 額縁部
7 ハーフカット
8 パターン形成の際の位置ずれ
9 貼り合せの位置ずれ
10 凸状の段差部分
11 加飾印刷層
20 絶縁膜層
40 引き回し回路のタッチセンシング部側の端部
70 線状の隙間
1000 タッチセンサ
2000 ディスプレイパネル
3000 タッチセンサ付きディスプレイパネル
W 引き回し回路のタッチセンシング部側の端部40と凸状の段差部分10との間隔

Claims (7)

  1. 基体シートの中央部に透明導電層からなるタッチセンシング部が設けられ、その外周三辺は額縁部がなく、残り外周一辺のみに前記透明導電層と電気接続された引き回し回路層が形成された額縁部があるタッチセンサであって、残り一辺の額縁部に段差部分で折り曲げをするための凸状部が形成され、凸状の段差部分と前記引き回し回路層のタッチセンシング部側の端部との間隔が0.01〜1.5mmである、タッチセンサ。
  2. 前記凸状の段差部分で折り曲げがされた、請求項1に記載のタッチセンサ。
  3. 前記透明導電膜層は、絶縁膜層を介して複数層形成され、複数の前記透明導電層に電気接続される前記引き回し回路層が同一面上に形成された、請求項1又は請求項2に記載のタッチセンサ。
  4. 基体シートの中央部に透明導電層からなるタッチセンシング部が設けられ、その外周三辺は額縁部がなく、残り外周一辺のみに前記透明導電層と電気接続された引き回し回路層が形成された額縁部があるタッチセンサであって、前記残り一辺の額縁部が凸状形状であり、前記透明導電層は、0.01〜2.0mmの線状の隙間を境にして複数個独立して並列形成された、タッチセンサ。
  5. 前記独立して並列形成される透明導電層が二つであり、その二つの透明導電層のパターンが略同一である、請求項4に記載のタッチセンサ。
  6. 前記引き回し回路層は、各透明導電層の前記線状の隙間のある辺と反対側の辺のみに形成された、請求項5に記載のタッチセンサ。
  7. 請求項4から請求項6のいずれかに記載のタッチセンサと、ディスプレイパネルとが積層され、前記線状の隙間を折り目にして折り曲げが可能なタッチセンサ付きディスプレイパネル。
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