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JP6357393B2 - エレベーター装置及びかご内騒音低減方法 - Google Patents

エレベーター装置及びかご内騒音低減方法 Download PDF

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Description

本発明は、エレベーター装置のかご内騒音を低減する技術に係り、特に低周波数においてかご内に発生する音響定在波を抑制する技術に関する。
高層ビルの建設技術が発達し、それに伴ってエレベーターも高速化が求められ、最近では毎分1000m以上の速度で上昇する高速エレベーターが登場し始めた。これらの高速エレベーターでは、昇降路内を高速でかごが移動するわけであるが、空気の流れのはく離によって発生する流体騒音は、速度の6乗に比例して増大するため、かご内の騒音が非常に大きくなってかご内の快適性を著しく悪化させる。これを改善するため、一般的な高速エレベーターでは特許文献1に示すような流線型のカプセルあるいはスポイラと呼ばれる部材をかごの上下に設置して空気の流れのはく離を抑制し、発生する流体騒音の低減が行なわれている。
ところで、エレベーター内の快適性向上には人の感じる騒音を低減するのが有効である。つまり、かご内の乗員の耳元位置で音圧を低減するほうが、例えば足元位置や頭上などで音圧が低減することよりも望ましい。図9は一般的なエレベーターかごの大きさと人の大きさを比較した図であり、通常は人が立った状態で搭乗することや、搭乗時に閉塞感を感じさせないためや、あるいはむしろ開放感を感じさせるために必用な頭上空間などの関係から、一般的なエレベーターかごの高さはほぼ人の身長の1.5倍から2倍程度に設計される。この場合、先述のかご内の乗員の耳元の高さは、ほぼかご天井高さの中央付近となる。
図10は一般的な高速エレベーターのかご内騒音について、かご内乗員の耳元位置で測定した騒音の周波数特性を示した図である。図に示す通り、低周波のある帯域で、全帯域の総合音圧であるオーバーオールを支配するピークが見られ、オーバーオールを低減するにはこの低域のピークを下げなければならないことが伺える。
このかご内騒音の周波数特性における低周波のピークの原因は、かごが高速に移動する際に発生する流体騒音が支配的である音源の特性と、かご内に発生する音響定在波が支配的な伝達特性の掛け算で説明できる。このうちかご内の伝達特性に関与するかご内に発生する音響定在波についての模式図を図11に示す。エレベーターかご内のように特に何の吸音もされていない箱形構造物の内部には、図のような音響定在波が発生することが知られており、かご内壁面が僅かに振動しただけでも、上記のような定在波が励起され、当該周波数では上記のカプセルの付加による音源の低減だけでは、なかなか騒音が低減しないという問題が発生する。しかも、先に説明したように、一般的なエレベーターかごの大きさと人の身長の関係から、人が音を聞き取る器官である耳位置が、ほぼかごの高さの中央付近にくる場合が多く、このかご内中央では、かご内に発生する上下方向の2次の音響定在波で音圧の腹となり、この発生周波数でピークを形成するため、なおさらその低減が困難となる。
このような、かご内で発生する定在波の対策方法として、特許文献2にはアクティブノイズコントロールを用いた構成案が示されている。また特許文献3には、対象製品はエレベーターではなく防音カバーではあるものの、同様にカバーのような閉空間の内部に発生する音響定在波をアクティブノイズコントロールで抑制する技術について記載されている。アクティブノイズコントロールとは、問題となっている騒音について、どこかで得られた信号をもとにして、低減対象の音響信号の逆位相の二次音波を作り出し、元の音場に付加することによって、対象となる領域の音圧を打ち消して低減する技術である。
特開2005−162496号公報 特開平5−310389号公報 特開2012ー118135号公報
前述のように、エレベーターかご内のように特に何の吸音もされていない箱形構造物の内部には音響定在波が発生することが知られており、かご内壁面が僅かに振動しただけでも、上記定在波が励起され、当該周波数では上記のカプセルの付加による音源の低減だけでは、なかなか騒音が低減しない。このような、かご内で発生する定在波の対策方法として、アクティブノイズコントロールがあるが、一方で、逆位相の二次音波を作り出すために必要となる二次音波生成用信号を測定するリファレンスマイクの位置や制御方法によってはうまく低減しないばかりか、逆に発散したりして騒音増大させてしまう場合もある。また、リファレンスマイクの個数を増やしたり制御方法を複雑にしたりすると、目標を達成するために必用なシステムが高価となって費用対効果が悪化する。
本発明が解決しようとする課題は、エレベーターかご内に発生する音響定在波を抑制することでかご内騒音を効果的に且つ安定的に低減する手段およびそれを実現する構造について、簡便でかつ安価に提供することである。
本発明のエレベーター装置及びかご内騒音低減方法は、前記かごは床面・天井面・前面・背面および両側面の6面で構成され、前記かご内側から見上げた前記天井の形状を略4角形と見立てたときに、この4角形を構成する4辺それぞれの中央部分近傍にリファレンスマイクを設置し、前記天井面の中央に二次音波発生装置を配置するとともに、複数の前記リファレンスマイクで採集した音圧信号をもとに二次音波生成用信号を生成し、前記二次音波生成用信号を前記天井に設けられた前記二次音波発生装置から音に変換して二次音波を照射することを特徴とする。
本発明により、エレベーターかご内に発生する音響定在波のうち、騒音評価点に影響を及ぼす上下方向2次のもを効率的に抑制することができ、かご内騒音を効果的に且つ安定的に低減する手段およびそれを実現するエレベーター装置を、簡便でかつ安価に提供することができる。
かご内に発生する音響定在波の計算モデルを説明する図である。 かご内に発生する音響定在波の計算結果を示す図である。 本発明の一実施例を示す斜視図である。 本発明の一実施例である図3に示すかご天井をかご内部から見上げた図である。 本発明の一実施例を示すかご内騒音低減装置の機器結線図である。 本発明の別の一実施例であるかご天井をかご内部から見上げた図である。 本発明の別の一実施例を示すかご内騒音低減装置の機器結線図である。 本発明の別の一実施例を示すかご内騒音低減装置の機器結線図である。 一般的なかご内騒音評価点の位置を示す図である。 かご内騒音の周波数特性を示す図である。 かご内に発生する音響定在波の模式図
以下に説明する実施例は、運転時に発生するエレベーターかご内騒音を低減する技術に関する。その一例として昇降路内を移動するかごが発生させる空力騒音やガイドレールと車輪の摺動などに起因する固体振動音などを音源として励起されるかご内の音響定在波を低減するための技術に関するもので、特に毎分500〜1000m以上で移動する高速エレベーターを想定したものである。
特に本実施例では、エレベーターかご内に発生する音響定在波のうち、騒音評価点に影響を及ぼす上下方向2次のもののみを限定して効率的に抑制することで、かご内騒音を効果的に且つ安定的に低減する手段およびそれを実現する構造を、簡便でかつ安価に提供する技術について説明する。
図1にエレベーターかご内に発生する音響定在波を解析するための数値解析モデルを、図2にその解析結果のうち低周波数側から10次までのみを抜き出したものを示す。図2のように、ほぼ直方体で表現できるかご内部で発生する音響定在波は、幅方向および奥行き方向の1次と、高さ方向の1次から2次、更にはこれらが複合された定在波が発生して、このような特徴的な音圧分布を示す。このうちかご内乗員耳元位置と想定される、かご中央で音圧の腹となるのは、図中6次の上下方向2次の定在波だけであり、そのほかの定在波はかご中央では音圧の節となる。もちろん、幅方向や奥行き方向についても2次の定在波は発生して上下方向2次と同様にかご内中央で音圧の腹となる。しかしながら、一般的なエレベーターのかごの寸法は一番長いのが高さ方向であるため、上記のような幅方向や奥行き方向の2次の定在波が発生するのはより高次の周波数領域であり、このような高周波領域においては、微小ながらも存在している、かご内の吸音性の影響によりそのピークはそれほど大きくはならない。結局、かご内騒音の低減に最も効果的なのは上下方向2次の定在波を抑制することである。
即ち、図10に示したかご内騒音周波数特性でピークを形成している最も大きな原因となっている音響定在波は、複数ある音響定在波のうちの上下方向2次のみであり、かご内中央の騒音を低減するためにかご内で発生する全ての音響定在波を抑制する必要は無い。むしろ、対策が必要な上下方向2次の音響定在波以外は、かご内中央では音圧の節となっているため、かご内中央騒音を低減するためのアクティブノイズコントロールを実装するにしても、その制御方法については対象とする上下方向2次の音響定在波以外には影響を及ぼさないようにするのが理想である。
一方で前記、特許文献2に記載のアクティブノイズコントロールのシステム構成では、ほぼ直方体で表現できるかご内の天井面を構成する4つの頂点付近にリファレンスマイクを設置する構成が示されている。図2に示すように、ほぼ直方体で表現できるかご内において、天井面を構成する4つの頂点と床面を構成する4つの頂点の計8つの頂点では、どの音響定在波も音圧の腹となる。したがって、特許文献2で示される天井面を構成する4つの頂点付近で取得された音圧信号をそのまま二次音波生成用信号として使用すると、全ての音響定在波に影響を及ぼし、折角かご内騒音評価位置で音圧の節であるため問題とならなかった上下方向2次以外の音響定在波についても、悪化させてしまうこととなる。そのため、取得した音圧信号について対象とする定在波だけを制御できるようにフィルタなどを通して処理する必要が発生するが、フィルタで処理しきれなかった不要な信号成分は2次音の中にノイズとして残ることとなり、アクティブノイズコントロールの効果が十分に引き出せなくなる。
また特許文献3には、上下方向1次の共振を打ち消す手段として上下方向に配置した2つのマイクで二次音波生成用信号を構成する方法が記載されている。しかし上記のように、かご内乗員が感じる騒音を低減するという観点からは低減対象は上下方向2次であり、またかご内の意匠性を考えると、乗員の目にとまりやすい天井面に接する位置以外の側面に対してリファレンスマイクを設置することは設計上難しい。また、リファレンスマイクが手の届くところにある場合は、乗員が触れることによって制御が失敗することも考えられる。さらに、狙った定在波のみを低減するためには、結局、各信号の配分を調整するためのフィルタ回路が必要となり費用対効果が悪くなるし、一方で、先述同様、フィルタで処理しきれなかった不要な信号は2次音のノイズとして残って、アクティブノイズコントロールの効果を妨げてしまう。
これに対し本実施例では、かご内側から見上げた天井の形状を略4角形と見立てたときに、この4角形を構成する4辺それぞれの中央部分付近に、リファレンスマイク31を配置し、これらのリファレンスマイク31で得られた4つの音響信号の総和を二次音波生成用信号として、これをかごの天井高さで決まるある時間間隔遅らせたものを増幅させて、天井に設けられた二次音波発生装置32から音に変換して照射する。
図3ないし図5に本発明の実施例について示す。
図3はかごを斜め上から見た鳥瞰図であり、前面ないし側面部と天井部を透明表示して内部が透けて見えるようにしている。また図4は図3の天井面をかご内部から見上げた図であり、図5は本実施例のアクティブノイズコントロールシステムの装置結線図である。本実施例では図のようにかご内側から見上げた天井の形状を略4角形と見立てたときに、この4角形を構成する4辺それぞれの中央部分付近にリファレンスマイクを配置する。そして、これらのリファレンスマイク31で得られた4つの音響信号を単純に総和させて二次音波生成用信号を構成する。単純に総和するだけであるので、信号ケーブルの物理的な結線のみでよく、特許文献3に書かれたような狙った定在波のみを低減するため制御対象外のノイズ成分が抑制されて、アクティブノイズコントロールの効果を十分に発揮することができる。
この二次音波生成用信号をかごの天井とかご内乗員の耳元位置までの距離を伝搬する音波の到達時間分遅らせたものを増幅させて天井に設けられた二次音波発生装置32から照射する。なお、二次音波発生の遅延時間ΔTは、かごの天井高さをHと騒音評価点高さをhとして(H−h)/340[sec]と算出される。このような構成とすることにより、対策が必要な音響定在波のみを効率よく低減することができる。
例えば、図2に示した音響定在波の内、7次および8次は本実施例のリファレンスマイク配置位置で音圧の節となるため、この定在波に起因した音圧は殆ど検知されず、目的通り、この低減非対象音響定在波については、本実施例のアクティブノイズコントロールシステムは殆ど影響を及ぼさない。結果音圧評価点では制御しない状態のまま、音圧の節で有り続ける。また図2の2次ないし5次、および9次ないし10次については、4つあるリファレンスマイク31のうち、4角形と見立てた天井を構成する4つ辺のうちの一対の対辺上にある2つのリファレンスマイクについては音圧の節となるが、もう一方の対辺上の2つのリファレンスマイクについては音圧の腹となる。しかしながら、この2点では互いに逆位相となっているため、これら4つのマイクで取得した音圧信号の総和は結局ゼロとなる。したがってこれらの定在波に対しても、本実施例のアクティブノイズコントロールシステムは殆ど影響を及ぼさない。
結果的に、図2に示した音響定在波の内で本実施例で影響を及ぼすのは1次と6次のみである。しかし1次もまた、音速が340mであるので、かご内の高さが通常の高速エレベーターは2.5m以上であることを考えると、この定在波で行き来する波の波長は5m以上であるから、発生する周波数は、340/5=68Hz以下となり、エレベーター天井に搭載可能な一般的な小型スピーカーで出力できる音の下限以下であるので、結局は二次音波を出力できず、影響を与えることは小さい。
最終的に図2に示す音響定在波のうち、上下方向2次である6次のみがリファレンスマイク31で取得した音圧信号の総和である二次音波生成用信号がゼロとならず、且つこの二次音波生成用信号がかご内乗員耳元位置と想定されるかご内中央における音圧信号と逆位相をもったものとなる。
したがってこの二次音波生成用信号について、二次音波発生装置32が配置される天井からかご内中央までの音波の到達時間を考慮して遅延させ、それを天井に設置した該二次音波発生装置32から音に変換して照射することにより、かご内乗員耳元位置と想定されるかご内中央で音圧が腹となる定在波である図2の6次の定在波、即ち上下方向2次の定在波のみを効率的に抑制することができる。
なお、二次音波生成用信号を二次音波発生装置から出力する際の遅延時間について、対象周波数では天井とかご内中央が逆位相になることを考えると、半周期分となり、即ち、単に二次音波生成用信号を反転させたものを二次音波発生装置32から照射することとなる。
さらにリファレンスマイク31を配置すべき位置としては、天井の4角形を構成する4辺それぞれのリファレンスマイクを配置する中央部分付近と記載したが、それは別の言い方をすれば上下方向2次である6次のみがリファレンスマイク31で取得した音圧信号の総和である二次音波生成用信号がゼロとならない範囲であると言え、この範囲内にリファレンスマイクを配置するのが良い。
図6ないし図8に本発明の別の実施例について示す。
図6は、低周波数の音を出力することを目的として天井に配置する二次音波発生装置を4つ設置した場合の例である。4つそれぞれの二次音波発生装置は上記のように処理された同じ二次音波信号が入力され、同振幅同位相の音が出力される。これにより1つの二次音波発生装置単体では照射が困難だった低周波の二次音波を効率よく出力することが可能となり、かご天井高さが高いために上下方向2次の定在波発生周波数が低い場合でも対応可能となる。また、リファレンスマイクと二次音波発生装置から照射する音が正確に逆位相となるように制御してもよい。
図7は二次音源発生装置に入力する手前にフィルタ回路36を設けた実施例である。上述のように上下方向2次の定在波発生周波数が低く、そのまま処理した信号では単一の二次音波発生装置では発生できない場合は、フィルタ回路36によって対象帯域を強調されるように処理を行なうとよい。また、先述のように図3に示したリファレンスマイク31の配置によって、低減対象となる上下方向2次の定在波のみを抽出する効果を引き出す為に、さらにフィルタ回路36によって想定される上下方向2次の定在波の発生周波数以外の音を遮断してもよい。さらに、このようなフィルタ回路36は図8のように4つそれぞれのリファレンスマイク31で取得した音圧信号のそれぞれの直後に配置してもよい。
なお、エレベーターが所定階に停止してドアが開き乗員が乗り降りしている最中は、かご内の音場が乱れており、またリファレンスマイク31で突発的な音を取得して発散しかねないため、この間はアクティブノイズコントロールされているのは都合が悪い。そこで、エレベーターの位置情報や運転情報をもとにコントロールのオンオフを制御するのがよい。
更に、エレベーターに乗員が乗り込んだ状態では、乗員の衣服によるかご内の吸音性が増加したり、かご内の音響媒質である空気の体積が縮小したり、温度によって音速が変わったりすることによって、かご内の音場が無人時と比べて変化し、結果的に二次音波発生装置32からかご内中央までの音波の到達時間が変わってしまう場合もある。このような場合にはかご運転動作中に該二次音波発生装置32から遅延時間算出用の音響信号を発生させ、これがかご内で反響して同じく天井に設けられた該リファレンスマイク31で検出されるまでの時間をもとに二次音波生成用信号の遅延時間を算出し直してもよい。この場合の遅延時間は、逆位相になるための時間であり、つまり音が半波長分伝搬する時間である。一方で上下方向2次の定在波の視点からすると、二次音波発生装置31で照射した音が床や乗員に当たって反射して再び天井近辺のリファレンスマイク31で検出するまでにかかる時間は2波長分である。したがって、遅延時間はこの二次音波発生装置31で照射した音が床や乗員に当たって反射して再び天井近辺のリファレンスマイク31で検出するまでにかかる時間のほぼ1/4として算出される。
さらにこのような場合、遅延時間算出用の音響信号については、乗員に不快な思いをさせないように、ドアが閉じた後に流れるアナウンスや音楽などを用いるのがよい。
21 かご内音響定在波の音圧の腹
31 リファレンスマイク
32 二次音波発生装置
33 加算器
34 遅延器
35 増幅器
36 フィルタ回路

Claims (9)

  1. かご内騒音を低減するためのかご内騒音低減装置を備えたエレベーター装置において、
    前記かご内騒音低減装置は、複数のリファレンスマイクと、二次音波発生装置とを備え、
    前記かごは床面・天井面・前面・背面および両側面の6面で構成されており、
    前記リファレンスマイクは前記かご内側から見上げた前記天井の形状を略4角形と見立てたときに、この4角形を構成する4辺それぞれの中央部分近傍に設置され、前記二次音波発生装置は前記天井面の中央に配置されるとともに、
    前記かご内騒音低減装置は、複数の前記リファレンスマイクで採集した音圧信号をもとに二次音波生成用信号を生成し、前記二次音波生成用信号を前記天井に設けられた前記二次音波発生装置から音に変換して二次音波を照射することを特徴とするエレベーター装置。
  2. 請求項1に記載のエレベーター装置において、前記二次音波生成用信号は、複数の前記リファレンスマイクで採集した音圧信号を全て総和し、それを反転させたものをさらに倍率を変えて構成されることを特徴とするエレベーター装置。
  3. 請求項1に記載のエレベーター装置において、前記二次音波は、複数の前記リファレンスマイクで採集した音圧信号を全て総和させ、前記音圧信号と逆位相となるように制御して構成されることを特徴とするエレベーター装置。
  4. 請求項1に記載のエレベーター装置において、前記二次音波発生装置から出力する前記二次音波の増幅倍率は、エレベーターの位置情報ないしドア開閉情報、あるいはその両方の情報をもとに変化させることを特徴とするエレベーター装置。
  5. 請求項1に記載のエレベーター装置において、前記二次音波発生装置から出力する前記二次音波の増幅倍率は、エレベーターの移動速度情報をもとに変化させることを特徴とするエレベーター装置。
  6. 請求項3ないし5に記載のエレベーター装置において、前記二次音波は、エレベーターのかご運転動作中、前記二次音波発生装置から、二次音波形成のためのパラメータを同定するテスト音響信号を発生させ、これを前記リファレンスマイクで計測し、前記テスト音響信号の情報と前記リファレンスマイクで計測した音響信号の情報をもとにして、前記二次音波形成のためのパラメータを算出することを特徴とするエレベーター装置。
  7. 請求項6に記載のエレベーター装置において、前記二次音波形成のための前記パラメータは、前記二次音波発生装置から照射された前記テスト音響信号が前記リファレンスマイクで検出されるまでにかかる時間を用いることを特徴とするエレベーター装置。
  8. 請求項6に記載のエレベーター装置において、遅延時間算出の際の二次音波発生装置から照射する二次音波生成のためのパラメータ算出用の音響信号は、エレベーター動作開始時の音楽やアナウンスを用いたことを特徴とするエレベーター装置。
  9. エレベーター装置のかご内騒音を低減するためのかご内騒音低減方法において、
    前記かごは床面・天井面・前面・背面および両側面の6面で構成され、前記かご内側から見上げた前記天井の形状を略4角形と見立てたときに、この4角形を構成する4辺それぞれの中央部分近傍にリファレンスマイクを設置し、前記天井面の中央に二次音波発生装置を配置するとともに、
    複数の前記リファレンスマイクで採集した音圧信号をもとに二次音波生成用信号を生成し、前記二次音波生成用信号を前記天井に設けられた前記二次音波発生装置から音に変換して二次音波を照射することを特徴とするかご内騒音低減方法。
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