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JP6347644B2 - 表面改質シリカ粉末及びスラリー組成物 - Google Patents

表面改質シリカ粉末及びスラリー組成物 Download PDF

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Description

本発明は、表面改質シリカ粉末に関する。
近年、電子機器の高速化、小型軽量化、高機能化に伴い、高密度実装・配線微細化に対応したプリント配線板が開発されている。多層ビルドアップ基板では、絶縁層と銅配線やICチップとの熱膨張率の違いによるクラック発生、製造時の耐熱性等の問題が生じ、微細配線の信頼性向上を目的として、従来にも増して、低熱膨張が要求されている。
基板の熱膨張率低減には、シリカ粉末などのフィラーをエポキシ樹脂等のマトリックス樹脂に高充填する方法、剛直な樹脂を利用する等の方法が知られている。しかし、フィラーを樹脂に高充填すると、フィラーの分散性が低下し、流動性及び成形性が著しく低下する。更に、薄型化の場合、基板自体の剛性が低いため、絶縁信頼性が低下する問題があった。
フィラーを樹脂に分散させるために、表面処理状態の制御が有効である。シリカの粒子表面にはシランカップリング剤等の表面処理剤との反応サイトとして、シラノール基が存在しており、表面処理剤を処理することで、シリカの樹脂への分散性を改善し、樹脂硬化物の機械的強度の向上がなされている。
表面処理剤の機能を発揮させるためには、表面に均一に処理すること、表面処理剤の添加量が重要である。特許文献1では、シランカップリング剤、オルガノシラザンにおける単位表面積(nm)あたりの官能基数を規定、特許文献2では、シランカップリング剤で処理された金属酸化物表面処理粒子の表面処理層の状態にすることで、表面状態の制御による高分散を達成している。しかし、表面処理剤の添加量を多量にすると、表面と反応していない非反応性の表面処理剤の量が多くなり、機械的強度が低下する問題があった。
特開2012−214554号公報 特開2005−298740号公報
一般的な表面処理方法として、湿式処理方法と乾式処理方法がある。湿式処理方法では、表面処理剤の添加量に対するシリカ表面への反応率が10%程度であり、非反応性の表面処理剤が過剰に存在し、ワニス中のシリカ分散安定性が得られないため、機械的強度が低下する問題があった。乾式表面処理法では、反応率は非常に高いが、表面処理剤同士の反応が優先的に進み、不均一な反応層がシリカ粒子表面に形成されるため、同様に機械的強度が低下する問題があった。以上のことから、表面処理剤の反応量が非反応量と比較して多く、樹脂への密着性が高いかつ樹脂マトリックスからの脱落が少ないシリカ粉末を得ることは困難であった。
本発明は、上記を鑑みてなされたものであり、表面処理剤のシリカ粒子表面への反応量が高く、シリカ粒子が良好に分散し、優れた基板強度を有する樹脂硬化物を提供することを解決すべき課題とする。
本発明は、上記の課題を解決するために、以下の手段を採用する。
(1)シリカ粒子表面のシランカップリング剤の反応量(A)が単位表面積(nm)あたり1.5〜3.0個、非反応量(B)が単位表面積(nm)あたり反応量(A)の0.1〜0.6倍であり、BET比表面積が3〜45m /gである表面改質球状シリカ粉末。
)前記(1)に記載の表面改質球状シリカ粉末を含むスラリー組成物。
)前記()に記載のスラリー組成物を用いた樹脂組成物。
表面改質されたシリカ粉末には、反応層と非反応層が存在する。反応層とは、シリカ表面のシラノール基とシランカップリング剤が化学吸着している層である。反応層が存在することで、樹脂中のシリカ同士の凝集を抑制する効果が発現される。
非反応層とは、反応層の表面あるいはシリカ粒子の表面に物理的に吸着しているシランカップリング剤の層である。非反応層が存在することで、樹脂への相溶性を向上させている。非反応層は、物理的に吸着されているため、有機溶剤を用いた洗浄処理により、除去することができる。
本発明の表面改質されたシリカ粉末は、シランカップリング処理を行ったシリカ粒子の反応層と非反応層を制御することで、分散が良好で、スラリー組成物の流動性が極めて高く、シリカ粒子の凝集物が少ない樹脂硬化物を提供することができる。
本発明は、シランカップリング剤で表面改質されたシリカ粉末であって、シリカ粒子表面への表面処理剤の反応量(A)が単位表面積(nm)あたり1.5〜3.0個、シリカ粒子表面への表面処理剤の非反応量(B)が単位表面積(nm)あたり反応量(A)の0.1〜0.6倍であることを特徴とする表面改質シリカ粉末である。
シランカップリング剤の反応量は1.5〜3.0個/nmである。反応量が1.5個/nm未満であると、樹脂への相溶性が向上しないため、優れた機械的強度が得られない。3.0個/nmを超えると、シランカップリング剤同士の反応が優先的に進み、凝集が発生する。好ましい反応量は1.8〜2.8個/nmである。
非反応量は、単位表面積(nm)あたり反応量(個)の0.1〜0.6倍である。0.1倍未満、0.6倍を超えると、ワニス中のシリカ分散安定性が得られないため、機械的強度が低下する。
シランカップリング剤の反応量、非反応量は、C/Sアナライザー(CS−444LS、LECO社製)を用いた炭素量結果から求めることができる。表面処理されたシリカ粉末には、反応層と非反応層が存在する。非反応層は、物理的に吸着されているため、有機溶剤を用いた洗浄処理により、除去することができる。反応層は、シリカ表面のシラノール基とシランカップリング剤が化学吸着しているため、有機溶剤で洗浄しても除去されない。つまり、洗浄前のシリカ粉末には、反応層と非反応層が存在し、洗浄後のシリカ粉末には反応層のみ存在する。非反応量は、洗浄前のシリカ粉末中の炭素量と洗浄後のシリカ粉末中の炭素量の差より、式(2)にて求めることができる。
反応量、非反応量は下記の式(1)、(2)で示される。
(1)反応量(個/nm)=
〔洗浄後のシリカ粉末中の炭素量(質量%)/(SC剤の炭素数×12.01)/100〕(mol/g)/BET比表面積(m/g)×6.02×1023/1018
SC剤:シランカップリング剤
12.01:炭素の原子量
1018 :m2からnm2に単位変換
(2)非反応量(個/nm)=
〔洗浄前のシリカ粉末中の炭素量(質量%)−洗浄後のシリカ粉末中の炭素量(質量%)/(SC剤の炭素数×12.01)/100〕(mol/g)/BET比表面積(m/g)×6.02×1023/1018
SC剤:シランカップリング剤
12.01:炭素の原子量
1018 :m2からnm2に単位変換
本発明の球状シリカ粉末の比表面積は、BET法に基づく値であり、比表面積測定機としては、「MacsorbHM model−1208」(MACSORB社製)を用いて測定することができる。
シリカ粒子表面に存在する反応サイト量の観点から、BET比表面積が3〜45m/gの範囲であることが好ましい。
表面改質球状シリカ粉末の製造方法について、説明する。
本発明を構成する球状シリカ粉末の製造方法は、金属粉末スラリーを製造炉で可燃性ガスと助燃性ガスとからなる高温火炎中に供給し、該火炎中で該金属粉末を気化、酸化させることにより得られる。シリカ粉末を得る場合にはシリコン粉末を利用し、使用する金属シリコン粉末の粒子径、供給量、火炎温度等を調整することにより、得られるシリカ粉末の粒径、BET比表面積を調整することが可能である。
本発明の球状シリカ粉末は、表面処理が施され、表面改質球状シリカ粉末となる。表面処理を予め施すことで、シリカ粒子の凝集を抑制することができ、樹脂組成物中にシリカ粒子を良好に分散させることができる。球状シリカ粉末のシランカップリング処理は、既に公知の種々のシランカップリング剤を用いて行うことができる。シランカップリング剤として、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノシラン、ビニルトリメトキシシラン等のビニルシラン、アクリロキシトリメトキシシラン等のアクリルシラン等が例示される。
シランカップリング剤による表面処理は、シリカ粉末を処理容器内で混合させた状態で、加水分解したシランカップリング剤を含む塩基性水溶液を、超音波噴霧器を用いて、噴霧させることで、予めシランカップリング剤をシリカ粒子の表面と接触させた後、湿式分散機で処理することにより行う。
加水分解したシランカップリング剤は、メタノールを混合した塩基性水溶液を用いて調製する。加水分解反応が進行すれば、塩基性水溶液を構成する材料のモル比は特に限定されないが、シランカップリング剤1個あたり、3つの加水分解基を有することから、シランカップリング剤:水:メタノール=1:3:1が好ましい。
塩基性水溶液としては、有機アミン、シラザン類、窒素を含む環状化合物を含む溶液、アミン系シランカップリング剤等があげられる。水溶液のpHは、特に限定されないが、シランカップリング剤の加水分解、重縮合反応が過剰に進むと、水溶液が白濁し、シリカ粒子の表面と反応する前に、ポリマー層を形成する。反応速度制御の観点から、pHは10〜12の範囲にあることが好ましい。
超音波噴霧器は、特に限定されず、公知のものを使用すれば良い。超音波噴霧時の噴霧サイズは、超音波振動の周波数に依存し、周波数が高くなればなるほど、噴霧サイズを小さくすることができる。好ましい噴霧サイズは1μm以下である。
本発明のシランカップリング処理は、超音波噴霧器を用いて、シリカ粒子の表面に予めシランカップリング剤を均一に吸着させた後、各種有機溶剤、水への分散性が高い状態で、ビーズミル、高圧式ホモジナイザー等の湿式分散機を用いた分散処理を行うことに特徴があり、シランカップリング剤の高い反応率を実現することができる。
シランカップリング処理を行ったシリカ粉末の溶液は、シランカップリング処理後に粉末化させても良い。粉末化工程は、特に限定されないが、有機溶剤、水を加熱、減圧させることで、蒸発させる工程が好ましい。
スラリー組成物について、説明する。
表面改質シリカ粉末は、水、有機溶媒を用いたスラリー組成物として、好適に使用することができる。シリカ粒子を分散させる有機溶媒としては、その種類が特に限定されるものではない。樹脂に応じて選択すればよい。例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル等の極性溶媒が用いられる。
その中でも特に、メチルエチルケトンが好ましい。
分散処理は、ボールミル、超音波分散機、各種ミキサー、高圧ホモジナイザー等の機器を使用して行えばよい。尚、スラリーの変性を防ぐため、窒素雰囲気下等の非酸化性雰囲気下で製造を行うことが望ましい。
スラリー組成物に含まれる表面改質シリカ粉末の含有量は特に制限はないが、樹脂組成物の成形性の観点から75.0質量%以下が好ましい。75.0質量%を超えると、分散処理が難しくなる。
樹脂組成物について、説明する。
スラリー組成物を用いて、パッケージ用基板や層間絶縁フィルム等の樹脂基板を製造する場合には、樹脂としてエポキシ樹脂を採用することが好ましい。
樹脂組成物に用いるエポキシ樹脂は、特に限定されないが、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、フェノキシ型エポキシ樹脂等が挙げられる。これらの中の1種類を単独で用いることもできるし、異なる重要分子量を有する2種類以上を併用もでき、1種類または2種類以上することもできる。
これらエポキシ樹脂中でも特にビスフェノールA型エポキシ樹脂が好ましい。
本発明の樹脂組成物は、公知の硬化剤を用いればよいが、フェノール系硬化剤を使用することができる。フェノール系硬化剤としてはフェノールノボラック樹脂、アルキルフェノールノボラック樹脂、ポリビニルフェノール類などを単独あるいは2種以上組み合わせて使用することができる。
前記フェノール硬化剤の配合量は、エポキシ樹脂との当量比(フェノール性水酸基当量/エポキシ基当量)が1.0未満、0.1以上が好ましい。これにより、未反応のフェノール硬化剤の残留がなくなり、吸湿耐熱性が向上する。
樹脂組成物に配合される球状シリカ粉末の量は、耐熱性、熱膨張率の観点から、多いことが好ましい。樹脂組成物の全体質量に対して、80質量%以上であることが望ましい。
以下、本発明を実施例、比較例をあげて更に具体的に説明する。
(実施例1〜9)
表面改質シリカ粉末の作製
(1)実施例1
金属粉末スラリー法で製造された平均粒径0.6μm、BET比表面積5.5m/gの球状シリカ粉末(SFP−30M:電気化学工業社製)を0.5kg処理容器内に投入した。シランカップリング剤として、単位面積(nm)あたり4.0個にあたる4.3gのγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン「KBM−403」(信越化学工業株式会社製、分子量236.3)、0.99gのイオン交換水、0.59gのメタノールを計量し、塩基性物質として、ヘキサメチルジシラザン「SZ−31」(信越化学工業株式会社製、分子量166.5)をシランカップリング剤の3倍モル量投入し、シランカップリング剤入り塩基性溶液を調製した。次いで、超音波噴霧器を用いて、噴霧量2.5L/min、周波数1.6MHz、N圧力0.04MPaの条件にて、シリカ粉末に噴霧した。その後、メチルエチルケトンに混合させて、固形分が70重量%のスラリーを調製後、ビーズミルを用いて、ビーズ径500μm、ビーズ充填率65vol%、周速7m/sec、流量4L/min、1Passの条件にて、分散させた。最後に、真空下、50℃にて、真空乾燥させることで、表面改質シリカ粉末を得た。
(2)実施例2
実施例1の表面処理において、被処理粉末を平均粒径0.3μm、BET比表面積13m/gの球状シリカ粉末(SFP−20M:電気化学工業社製)、シランカップリング剤として、10.2gのγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン「KBM−403」(信越化学工業株式会社製、分子量236.3)、1.4gのイオン交換水、2.3gのメタノールを用いた以外は実施例1と同様にして、表面改質シリカ粉末を得た。
(3)実施例3
上記実施例1の表面処理において、シランカップリング剤として、2.7gのビニルトリメトキシシラン「KBM−1003」(信越化学工業株式会社製、分子量148.2)を用いた以外は実施例1と同様にして、表面改質シリカ粉末を得た。
(4)実施例4
実施例1の表面処理において、被処理粉末を平均粒径0.3μm、BET比表面積13m/gの球状シリカ粉末(SFP−20M:電気化学工業社製)、シランカップリング剤として、6.4gのビニルトリメトキシシラン「KBM−1003」(信越化学工業株式会社製、分子量148.2)、1.4gのイオン交換水、2.3gのメタノールを用いた以外は実施例1と同様にして、表面改質シリカ粉末を得た。
(5)実施例5
実施例1の表面処理において、シランカップリング剤として、単位面積(nm)あたり3.0個にあたる3.5gのN−フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン「KBM−573」(信越化学工業株式会社製、分子量255.4)、0.74gのイオン交換水、0.44gのメタノールを用いた以外は実施例1と同様にして、表面改質シリカ粉末を得た。
(6)実施例6
実施例1の表面処理において、被処理粉末を平均粒径0.3μm、BET比表面積13m/gの球状シリカ粉末(SFP−20M:電気化学工業社製)、シランカップリング剤として、単位面積(nm)あたり2.0個にあたる5.5gのN−フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン「KBM−573」(信越化学工業株式会社製、分子量255.4)、0.69gのイオン交換水、1.2gのメタノールを用いた以外は実施例1と同様にして、表面改質シリカ粉末を得た。
(7)実施例7
実施例1の表面処理において、湿式分散機として、高圧式ホモジナイザーを用いた以外は実施例1と同様にして、表面改質シリカ粉末を得た。
(8)実施例8
実施例1の表面処理において、被処理粉末を平均粒径0.3μm、BET比表面積13m/gの球状シリカ粉末(SFP−20M:電気化学工業社製)、湿式分散機として、高圧式ホモジナイザーを用いた以外は実施例2と同様にして、表面改質シリカ粉末を得た。
(9)実施例9
実施例1の表面処理において、被処理粉末を平均粒径0.1μm、BET比表面積45m/gの球状シリカ粉末(UFP−40:電気化学工業社製)、シランカップリング剤として、26.5gのγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン「KBM−403」(信越化学工業株式会社製、分子量236.3)、5.6gのイオン交換水、4.2gのメタノール、超音波ホモジナイザーを用いた以外は実施例1と同様にして、表面改質シリカ粉末を得た。
(比較例1〜8)
(10)比較例1
実施例1の表面処理において、塩基性物質を用いなかった以外は実施例1と同様にして、表面改質シリカ粉末を得た。
(11)比較例2
実施例2の表面処理において、塩基性物質を用いなかった以外は実施例1と同様にして、表面改質シリカ粉末を得た。
(12)比較例3
実施例3の表面処理において、塩基性物質を用いなかった以外は実施例1と同様にして、表面改質シリカ粉末を得た。
(13)比較例4
実施例5の表面処理において、塩基性物質を用いなかった以外は実施例1と同様にして、表面改質シリカ粉末を得た。
(14)比較例5
実施例1の表面処理において、表面処理剤の噴霧方法として、2流体スプレーノズルによる液噴霧を用いた以外は実施例1と同様にして、表面改質シリカ粉末を得た。
(15)比較例6
実施例2の表面処理において、表面処理剤の噴霧方法として、2流体スプレーノズルによる液噴霧を用いた以外は実施例1と同様にして、表面改質シリカ粉末を得た。
(16)比較例7
実施例3の表面処理において、表面処理剤の噴霧方法として、2流体スプレーノズルによる液噴霧を用いた以外は実施例1と同様にして、表面改質シリカ粉末を得た。
(17)比較例8
実施例5の表面処理において、表面処理剤の噴霧方法として、2流体スプレーノズルによる液噴霧を用いた以外は実施例1と同様にして、表面改質シリカ粉末を得た。
(18)比較例9
実施例6の表面処理において、ビーズミルを用いなかった以外は実施例5と同様にして、表面改質シリカ粉末を得た。
(19)比較例10
実施例5の表面処理において、表面処理剤の噴霧方法として、2流体スプレーノズルによる液噴霧を用いた以外は実施例5と同様にして、表面改質シリカ粉末を得た。
比表面積とカーボン量の測定方法を下記に示す。
(比表面積測定)
球状シリカ粉末を1.0g計量し、測定用のセルに投入、前処理後、BET比表面積値を測定した。測定機は「Macsorb HM model−1208」(MACSORB社製)を使用した。以下の条件にて、前処理を行った。
脱気温度 :300℃
脱気時間 :18分
冷却時間 :4分
(カーボン量測定)
反応量測定用サンプルの前処理
スラリー5gにアセトン35gを混合後、振とう機を用いて、10分処理した。次に、遠心分離機を用いて、固液分離後、上澄み液を廃棄した。沈降物とアセトン35gを混合後、前記と同様な操作を行った。最後に、沈降物を乾燥させ、反応量測定用サンプルを得た。
カーボン量測定
炭素/硫黄同時分析計にLECO社製商品名「CS−444LS型」、炭素標準試料にJSS061−8を用いて、カーボン量を測定した。
(樹脂硬化物の作製)
エポキシ樹脂としてビスフェノールA型エポキシ樹脂「EPICLON−850」(DIC株式会社製、エポキシ当量186g/eq)20.0質量部、硬化剤としてノボラック型フェノール樹脂「PSM−4261」(群栄化学工業株式会社製、水酸基当量106g/eq、軟化点80℃)11.7質量部、硬化促進剤として2−フェニルイミダゾール(2PZ)「四国化成工業株式会社製」0.3質量部を表面改質シリカ粉末の製造過程で得られたスラリー組成物100質量部に溶解し、樹脂組成物(エポキシ樹脂ワニス)を調製した。この樹脂組成物を基材にアプリケーターを用いて塗布し、50℃下で真空脱泡後、温度150℃、2時間乾燥し、樹脂硬化物を得た。得られた樹脂組成物の流動性、分散性及び樹脂硬化物の成型性を以下に示す方法に従って評価した。それらの評価結果を表1〜3に示す。
樹脂組成物及び樹脂硬化物の評価方法を以下の(1)〜(4)に示す。
(1)流動性/ワニス粘度
真空脱泡後の樹脂組成物をE型粘度計(東機産業株式会社製:TVE−10)にて20 rpm時(測定温度25 ℃)の粘度を測定した。この際、1.0Pa・s以上を不良とした。
(2)分散安定性
得られた樹脂組成物を温度40℃、湿度80%下で1日静置後、粒度分布測定機「モデルLS−230」( ベックマン・コールター社製)により測定した。この際、5μm以上の位置に0.01%以上の粒度分布が存在した場合、不良とした。
(3)樹脂密着性/破断面SEM観察
実施例1、比較例1で製造した樹脂硬化物を破断して破断面をSEM(倍率:10000)にて、観察した。樹脂マトリックスからの粒子脱落度合いを比較した。粒子が脱落した形跡が1視野あたり5個以上存在する場合、不良とした。
(4)成形性/シリカ粒子の凝集物
得られた樹脂硬化物の面積1cm中に存在する10μm以上のシリカ粒子の凝集物の個数を表面形状検査システムKURASURF−PH(倉敷紡績株式会社製)を用いて、縞パターンを照射し位相差シフトを行うことで表面形状の凹凸を検出し、次の基準で成形性として評価した。
各符号は以下の評価基準である。
◎:10μm未満の凝集物なし
○:10μm未満の凝集物5個未満
×:10μm以上の凝集物5個以上
Figure 0006347644

Figure 0006347644

実施例および比較例の対比から明らかなように、本発明の球状シリカ粉末をエポキシ樹脂に充填した際には、球状シリカ粒子の分散が良好で、スラリー組成物の流動性が極めて高く、シリカ粒子の凝集物が少ない樹脂硬化物が得られた。
本発明のスラリー組成物、樹脂組成物は、例えば、プリント配線板等の電子機器分野において、半導体パッケージ基板に使用することができる。

Claims (3)

  1. シリカ粒子表面のシランカップリング剤の反応量(A)が単位表面積(nm)あたり1.5〜3.0個、非反応量(B)が単位表面積(nm)あたり反応量(A)の0.1〜0.6倍であり、BET比表面積が3〜45m /gである表面改質球状シリカ粉末。
  2. 請求項1に記載の表面改質球状シリカ粉末を含むスラリー組成物。
  3. 請求項に記載のスラリー組成物を用いた樹脂組成物。
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