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JP6329540B2 - 可撓性ガラス基板の加工並びに可撓性ガラス基板及びキャリヤ基板を含む基板積層体 - Google Patents

可撓性ガラス基板の加工並びに可撓性ガラス基板及びキャリヤ基板を含む基板積層体 Download PDF

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Description

優先権
本出願は、米国特許法第119条の下で、2012年8月22日出願の米国仮特許出願第61/691899号の優先権の利益を主張するものであり、本出願は上記出願の内容に依存するものであり、参照によってその全体を援用する。
本発明は、可撓性ガラス基板をキャリヤ基板上に加工するための装置及び方法に関する。
PV、OLED、LCD、パターン形成された薄膜トランジスタ(TFT)と関連する従来の可撓性電子デバイスは、デバイス構造をガラス基板の表面上に加工することによって製造される。これらの基板の厚さは例えば0.3〜0.7mmであってよい。LCDパネルデバイスの製造業者は、これらのデバイス構造を厚さ0.3〜0.7mmのガラス基板の表面上に製造するための設備に多額の資本投資を行ってきた。
可撓性電子デバイス用途のガラス基板はより薄く、軽くなってきている。特にラップトップコンピュータ、ハンドヘルドデバイス等の携帯用電子デバイスといった特定のディスプレイ用途には、厚さ0.5mm未満、例えば0.3mm未満、0.1mm又は更に薄いガラス基板が望ましい場合がある。このような薄いガラス基板は典型的には、厚いガラス基板上にデバイス構造を作製して、このガラス基板を(例えば化学エッチング及び/又は物理エッチングによって)更に加工してガラス基板を薄くすることによって形成される。この薄化プロセスは効果的ではあるが、上記の薄いガラス基板上にデバイス構造を直接作製して、デバイス構造をガラス基板上に形成した後のいずれのガラス薄化ステップを削除できれば望ましい。
製造業者の既存の資本基盤を利用して、薄い可撓性のガラス基板、即ち厚さ約0.3mm以下のガラスを加工できる、キャリヤを利用するアプローチが望まれている。
本発明の概念は、熱エネルギ等のエネルギ入力を受けると構造が変化する、及び/又は脆性である炭素結合層を用いて、例えば可撓性ガラス基板である薄いシートをキャリヤ基板に結合させることを利用するものであり、上記構造の変化及び/又は脆性は、キャリヤ基板から可撓性ガラス基板を層間剥離させるための、炭素結合層全体に亘るひび割れの伝播を促進できる。
このアプローチの1つの商業的利点は、製造業者が加工設備への既存の設備投資を利用しながら、例えば光電池(PV)、有機発光ダイオード(OLED)、液晶ディスプレイ(LCD)、タッチセンサ及びパターン形成された薄膜トランジスタ(TFT)用の薄いガラスシートの利点を得られる点である。
第1の態様によると、可撓性ガラス基板を加工する方法は:
炭素結合層を用いてキャリヤ基板に結合された可撓性ガラス基板を含む基板積層体を準備するステップ;
可撓性ガラス基板をキャリヤ基板から分離するステップ
を含む。
第2の態様によると、炭素結合層が脆性である態様1の方法が提供され、この方法は、炭素結合層内においてひび割れを開始させるステップを更に含む。
第3の態様によると、炭素結合層にエネルギ入力を提供することによって、炭素結合層に構造変化を導入するステップを更に含む、態様1又は態様2の方法が提供される。
第4の態様によると、エネルギ入力が熱エネルギであり、炭素結合層を少なくとも約250℃まで加熱するステップを含む、態様3の方法が提供される。
第5の態様によると、エネルギ入力が、炭素結合層を少なくとも約250℃まで加熱する光エネルギである、態様3又は態様4の方法が提供される。
第6の態様によると、上記構造変化が炭素結合層の多孔率の上昇を含む、態様3〜5のいずれか1つの方法が提供される。
第7の態様によると、炭素結合層が可撓性ガラス基板の周囲に沿って配置される、態様1〜6のいずれか1つの方法が提供される。
第8の態様によると、レーザを用いて炭素結合層を局所的に加熱する、態様1〜7のいずれか1つの方法が提供される。
第9の態様によると、LED又はフラッシュランプ光源を用いて炭素結合層を加熱する、態様1〜8のいずれか1つの方法が提供される。
第10の態様によると、可撓性ガラス基板に電子構成部品を適用するステップを更に含む、態様1〜9のいずれか1つの方法が提供される。
第11の態様によると、可撓性ガラス基板の厚さが約0.3mm以下である、態様1〜10のいずれか1つの方法が提供される。
第12の態様によると、キャリヤ基板がガラスからなる、態様1〜11のいずれか1つの方法が提供される。
第13の態様によると、キャリヤ基板の厚さが可撓性ガラス基板の厚さより大きい、態様1〜12のいずれか1つの方法が提供される。
第14の態様によると、可撓性ガラス基板を加工する方法は:
ガラス支持表面を有するキャリヤ基板を準備するステップ;
第1及び第2の幅広表面を有する可撓性ガラス基板を準備するステップ;
炭素結合層を用いて、可撓性ガラス基板の第1の幅広表面をキャリヤ基板のガラス支持表面に結合するステップ;
可撓性ガラス基板をキャリヤ基板から分離するために、炭素結合層においてひび割れを開始させるステップ
を含む。
第15の態様によると、炭素結合層の構造を変化させて可撓性ガラス基板とキャリヤ基板との間の結合強度を低下させるために、炭素結合層にエネルギ入力を提供するステップを更に含む、態様14の方法が提供される。
第16の態様によると、エネルギ入力が熱エネルギである態様15の方法が提供され、この方法は、炭素結合層を少なくとも約250℃まで加熱するステップを含む。
第17の態様によると、エネルギ入力が、炭素結合層を少なくとも約250℃まで加熱する光エネルギである、態様15又は態様16の方法が提供される。
第18の態様によると、炭素結合層が可撓性ガラス基板の周囲に沿って配置される、態様14〜17のいずれか1つの方法が提供される。
第19の態様によると、レーザを用いて炭素結合層を局所的に加熱する、態様14〜18のいずれか1つの方法が提供される。
第20の態様によると、LED又はフラッシュランプ光源を用いて炭素結合層を局所的に加熱する、態様14〜19のいずれか1つの方法が提供される。
第21の態様によると、可撓性ガラス基板の厚さが約0.3mm以下である、態様14〜20のいずれか1つの方法が提供される。
第22の態様によると、基板積層体は:
ガラス支持表面を有するキャリヤ基板;
キャリヤ基板のガラス支持表面によって支持された可撓性ガラス基板;
可撓性ガラス基板をキャリヤ基板に結合する炭素結合層
を備え、この炭素結合層は脆性であり、これによって炭素結合層全体に亘るひび割れの伝播を促進する。
第23の態様によると、可撓性ガラス基板の厚さが約0.3mm以下である、態様22の基板積層体が提供される。
第24の態様によると、炭素結合層の厚さが約0.1mm以下である、態様22又は23の基板積層体が提供される。
以下の詳細な説明において更なる特徴及び利点を明らかにするが、その一部は当業者には本説明から容易に明らかとなり、又は本説明及び添付の図面において例示されているように、並びに添付の請求項において定義されているように本発明を実施することにより、当業者には容易に理解されるだろう。上述の概説及び以下の詳細な説明の両方は本発明の単なる例示であり、ここで請求されている通りの本発明の性質及び特徴を理解するための概観又は枠組みを提供することを意図したものであることを理解されたい。
添付の図面は、本発明の原理の更なる理解を提供するために挙げられているものであり、本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成する。これら図面は1つ又は複数の実施形態を図示しており、説明と併せて例えば本発明の原理及び動作を説明する役割を果たす。本明細書中に開示されている本発明の様々な特徴は、いずれのあらゆる組み合わせで使用できることを理解されたい。
キャリヤ基板に担持された可撓性ガラス基板を含む基板積層体の実施形態の側面図 図1の基板積層体の分解斜視図 図1の可撓性ガラス基板及び基板積層体を加工する方法の実施形態 異なるサイズの可撓性ガラス基板及びキャリヤ基板を有する基板積層体の実施形態の上面図 異なる形状の可撓性ガラス基板及びキャリヤ基板を有する基板積層体の別の実施形態の上面図 キャリヤ基板のガラス支持表面全体に亘って塗布された結合層を有する基板積層体の実施形態の上面図 キャリヤ基板のガラス支持表面全体に亘って塗布された結合層を有する基板積層体の別の実施形態の上面図 キャリヤ基板のガラス支持表面全体に亘って塗布された結合層を有する基板積層体の別の実施形態の上面図 炭素系結合層の吸光度 キャリヤ基板のガラス支持表面全体に亘って塗布された結合層を有する基板積層体の実施形態の上面図 複数の所望の部品を形成するための基板積層体の実施形態の上面図 キャリヤ基板から可撓性ガラス基板を取り外す方法の実施形態
本明細書に記載の実施形態は一般に、可撓性ガラス基板(ここではデバイス基板と呼ぶこともある)の加工に関する。可撓性ガラス基板は、一般にキャリヤ基板と、無機結合層によってキャリヤ基板に結合された可撓性ガラス基板とを含む基板積層体の一部であってよい。ここで使用する用語「無機材料」は、炭化水素類又はその誘導体ではない化合物を指す。以下においてより詳細に説明するように、結合層は無機結合材料を含み、この無機結合材料は、脆性の、又はそうでない場合は比較的容易に分離可能な、デバイス(例えばTFT)加工に適合した結合層を提供し、キャリヤ基板から可撓性ガラス基板を分離可能とする剥離強度を提供する。
図1、2を参照すると、基板積層体10は、キャリヤ基板12及び可撓性ガラス基板20を含む。キャリヤ基板12は、ガラス支持表面14、反対側の支持表面16及び外周18を有する。可撓性ガラス基板20は、第1の幅広表面22、反対側の第2の幅広表面24及び外周26を有する。可撓性ガラス基板20は、約0.3mm以下の厚さ28(限定するものではないが例えば約0.01〜0.05mm、約0.05〜0.1mm、約0.1〜0.15mm、約0.15〜0.3mmの厚さ)を有する、「超薄型」のものであってよい。
可撓性ガラス基板20はその第1の幅広表面22において、結合層30を用いてキャリヤ基板12のガラス支持表面14に結合される。結合層は、無機結合材料からなる無機結合層であってよい。キャリヤ基板12及び可撓性ガラス基板20は結合層30によって互いに結合され、基板積層体10全体の厚さ25は、可撓性ガラス基板20単独の厚さと比較して厚さが増大した単一のガラス基板と同一であってよく、これは既存のデバイス加工基盤での使用に好適であり得る。例えばデバイス加工基盤の加工設備が0.7mm厚のシート用に設計されており、可撓性ガラス基板20の厚さ28が0.3mmである場合、キャリヤ基板12の厚さ32は、例えば結合層30の厚さに応じて0.4mm以下の何らかの値になるよう選択できる。
キャリヤ基板12は、ガラス、ガラス−セラミック又はセラミックを例として含むいずれの好適な材料製であってよく、透明であってもなくてもよい。キャリヤ基板12がガラス製である場合、これはアルミノシリケート、ボロシリケート、アルミノボロシリケート、ソーダライムシリケートを含むいずれの好適な組成物製であってよく、その最終的な用途に応じてアルカリを含有していてもいなくてもよい。キャリヤ基板12の厚さ32は約0.2〜3mm、例えば0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.65、0.7、1.0、2.0又は3mmであってよく、上述のように可撓性ガラス基板20の厚さ28に応じたものであってよい。更にキャリヤ基板12は、図示したように1層構造であっても、又は一体に結合されて基板積層体10の一部を形成する(複数の薄いシートを含む)多層構造であってもよい。
可撓性ガラス基板20は、ガラス、ガラス−セラミック又はセラミックを例として含むいずれの好適な材料で形成してよく、透明であってもなくてもよい。可撓性ガラス基板20がガラス製である場合、これはアルミノシリケート、ボロシリケート、アルミノボロシリケート、ソーダライムシリケートを含むいずれの好適な組成物製であってよく、その最終的な用途に応じてアルカリを含有していてもいなくてもよい。可撓性ガラス基板20の厚さ28は約0.3mm以下、例えば約0.2mm以下(例えば上述のように約0.1mm)であってよい。本明細書に記載するように、可撓性ガラス基板20は、キャリヤ基板12と同一のサイズ及び/又は形状であっても、又は異なるサイズ及び/又は形状であってもよい。
図3を参照すると、可撓性ガラス基板20の加工の一部として、取り外し可能な結合方法40が図示されている。ステップ42では、キャリヤ基板12及び可撓性ガラス基板20を例えばそのサイズ、厚さ、材料及び/又は最終用途に基づいて選択する。キャリヤ基板12及び可撓性ガラス基板20を選択したら、ステップ44において、ガラス支持表面14及び可撓性ガラス基板20の第1の幅広表面22のうちの一方又は両方に結合層30を塗布してよい。結合層30の塗布のためには、ノズルを通して行うもの、展布、溶融、スピンキャスト、噴霧、浸漬、真空又は常圧沈着等の加圧による塗布のうちの1つ又は複数といったいずれの好適な方法を用いてよい。
ステップ46では、結合層30を用いて可撓性ガラス基板20をキャリヤ基板12に接着するか、又は接着以外の様式で結合させる。可撓性ガラス基板20とキャリヤ基板12との間の所望の結合強度を達成するために、結合層30を形成する結合材料に対して、加熱、冷却、乾燥、他の材料との混合、反応の誘導、加圧等を行ってよい。ここで使用する「結合強度」は、動的剪断強度、動的剥離強度、静的剪断強度、静的剥離強度及びこれらの組み合わせのうちのいずれの1つ又は複数を指す。例えば剥離強度は、剥離モードにおいて可撓性ガラス基板及びキャリヤ基板のうちの一方又は両方に応力を印加することによって破損を開始させる(静的)及び/又は特定の速度の破損を維持する(動的)ために必要な、単位幅あたりの力である。剪断強度は、剪断モードにおいて可撓性ガラス基板及びキャリヤ基板のうちの一方又は両方に応力を印加することによって破損を開始させる(静的)及び/又は特定の速度の破損を維持する(動的)ために必要な、単位幅あたりの力である。結合強度を決定するために、いずれの好適な剥離及び/又は剪断強度試験を含むいずれの好適な方法を使用できる。
ステップ48、50は、キャリヤ基板12から可撓性ガラス基板20を除去できるよう、キャリヤ基板12から可撓性ガラス基板20を取り外す又は脱結合することに関する。キャリヤ基板12から可撓性ガラス基板20を取り外す前及び/又は後に、可撓性ガラス基板20を例えば、LCD、OLED又はTFT電子装置等のディスプレイデバイスの形成において加工してよい。例えば電子構成部品又はカラーフィルタを、可撓性ガラス基板20の第2の幅広表面24に適用してよい。更に、キャリヤ基板12から可撓性ガラス基板20を取り外す前に、最後の電子構成部品を可撓性ガラス基板20に組み付けるか又は一体化することができる。例えば、可撓性ガラス基板20の表面に追加のフィルム若しくはガラス基板を積層でき、又はフレックス回路若しくはIC等の電子構成部品を結合できる。可撓性ガラス基板を加工したら、ステップ48において、結合層30の構造を変化させるエネルギ入力47を結合層30に印加してよい。以下に記載するように、この構造変化により結合層30の結合強度は低下し、これにより、キャリヤ基板12からの可撓性ガラス基板20の分離を、エネルギ入力前のステップ46と比較して促進する。あるいは、これもまた以下に説明するように、結合層30は無機材料を含んでよく、この無機材料は構造変化を受けないが、例えば破壊を生じ易い結合層30を形成し、これにより可撓性ガラス基板20の脱結合を促進する。ステップ50では、可撓性ガラス基板20をキャリヤ基板12から除去する。この除去は、例えばキャリヤ基板12から可撓性ガラス基板20又はその一部を剥離することによって達成できる。剥離力は、これら基板のうちの一方又は両方に対して、結合層30を通って延在する平面Pに対してある角度の力Fを印加することによって生成される。
キャリヤ基板及び可撓性ガラスシートの選択
キャリヤ基板12及び可撓性ガラス基板20は、同一の、同様の又は異なる材料で形成してよい。いくつかの実施形態では、キャリヤ基板12及び可撓性ガラス基板20は、ガラス、ガラスセラミック、又はセラミック材料から形成される。キャリヤ基板12及び可撓性ガラス基板20は、同一の、同様の又は異なる形成プロセスを用いて形成してよい。例えばフュージョンプロセス(例えばダウンドロープロセス)によって、フラットパネルディスプレイ等の多様なデバイスに使用できる高品質な薄型ガラスシートが形成される。異なる材料を用いる場合、それらの熱膨張率の値を適合させることが望ましい場合がある。フュージョンプロセスで製造されるガラスシートは、他の方法で製造されるガラスシートと比べて優れた平坦性及び平滑性を有する表面を有する。フュージョンプロセスは、米国特許第3338696号明細書、米国特許第3682609号明細書に記載されている。他の好適なガラスシート形成方法としては、フロートプロセス、リドロープロセス、スロットドロー法が挙げられる。可撓性ガラス基板20(及び/又はキャリヤ基板12)は、その第1の幅広表面22及び第2の幅広表面24のうちの一方又は両方に、一時的な又は恒久的な、保護用又はその他の種類のコーティング層を含んでもよい。
キャリヤ基板12及び可撓性ガラス基板20の寸法及び/又は形状のうちの1つ又は複数は、概ね同一であってよく、及び/又は異なっていてよい。例えば図4を簡単に参照すると、キャリヤ基板12は可撓性ガラス基板20と略同一の形状を有するものの、可撓性ガラス基板20よりも大きい1つ又は複数の寸法を有するものとして図示されている。このような構成により、キャリヤ基板12の周縁領域52は、可撓性ガラス基板20の外周26の全体又は少なくとも一部分の周りで可撓性ガラス基板20を超えて外側に延在できる。別の例として、図5は、可撓性ガラス基板20がキャリヤ基板12とは異なる形状、寸法を有する実施形態を図示している。このような構成により、キャリヤ基板12の外周18の一部分54のみが、可撓性ガラス基板20の外周26を超えて外側に延在できる。長方形及び円形を図示したが、所望の積層体構成に応じて、不規則な形状を含むいずれの好適な形状を使用してよい。更に、キャリヤ基板12は、衝撃に耐えられるよう、及び取扱いが容易になるよう、丸められた、仕上げ処理された及び/又は研磨された縁部を有してよい。溝及び/又は細孔等の表面特徴部分をキャリヤ基板12上に設けてもよい。溝、細孔及び/又はその他の表面特徴部分は、結合材料の配置及び/又は接着を促進及び/又は阻害し得る。
結合層の選択及び塗布
結合層30は、エネルギ入力を受けるとすぐに構造変化を生じる1つ又は複数の結合材料を含んでよい。例えば結合層30は無機材料を含んでよく、ガラス、ガラスセラミック、セラミック及び炭素含有材料等の材料を含んでよい。いくつかの実施形態では、結合層30は、炭素結合層を形成する炭素からなる。様々な例示的な結合材料を以下に記載する。結合層30の塗布のためには、ノズルを通して行うもの、展布、溶融、スピンキャスト、噴霧、浸漬、真空又は常圧沈着等の加圧による塗布のうちの1つ又は複数といったいずれの好適な方法を用いてよい。
結合層30は、いずれの好適なパターン及び/又は形状に塗布してよい。図6を参照すると、結合層30は、可撓性ガラス基板20に覆われる領域Aの少なくとも約50%、例えば領域Aの略全体であるガラス支持表面14の領域A全体に塗布される。いくつかの実施形態では、AはAの約50%未満、例えばAの約25%以下であってよい。結合層30は可撓性ガラス基板20の周囲を超えて延在してよく、又は結合層30は可撓性ガラス基板20の周囲内に含まれていてよい。図7を参照すると、結合層30は、Aの外周の周りに延在する領域A等の所定の経路に沿って連続的に塗布でき(即ち連続した周囲結合)、結合層30によって境界が画定された非結合領域Rを残す。図8を参照すると、結合層30を、互いから離間した複数の別個の結合セグメント60で形成してよい。図8の実施形態では、これら別個の結合セグメントは独立した線の形態である。円、点、ランダムな形状及び様々な形状の組み合わせといったいずれの他の好適な形状を用いてよい。
結合層30の構造を変化させる、又は結合層30の構造を変化させるために使用されるエネルギ入力を、結合層30に供給してよい。この構造変化により、結合層30の結合強度はエネルギ入力前と比べて低下し、キャリヤ基板12からの可撓性ガラス基板20の分離が促進される。エネルギ入力の種類は、結合層30に使用される結合材料に少なくとも部分的に左右される。結合層30に入力エネルギを供給するために使用される結合材料の非限定的な例を提供するが、これは限定を意図したものではない。
炭素を含む結合層を、フェノール樹脂溶液から形成した。このプロセスはフェノール−ホルムアルデヒドコポリマーを利用し、スピンキャスト法及び熱硬化プロセスを用いて試料を生成した。プロセスステップは、以下を含んでいた:
a.70重量%の樹脂及び30重量%の脱イオン水からなる希釈フェノール樹脂溶液を、キャリヤ基板上に3krpmで30秒間スピンキャスティングし、厚さ10マイクロメートル以下の結合層を得るステップ;
b.結合層及びデバイス基板がその上に配置されたキャリヤ基板を、室温のホットプレート上に配置するステップ。100kPa超の最大結合圧力を生成する重量を印加した;
c.ホットプレートを150℃に加熱して約10分間保持し、再び室温まで冷却するステップ;
d.積層体を、炉内で最高400℃の空気中に1時間置いた後で冷却するというサイクルに供するステップ。
このプロセスを用いて、デバイス基板をキャリヤ基板に結合させた。これは剪断引張試験には耐え、剥離力を印加した場合には、加熱後に残った炭素結合層と、加熱中に結合層内に形成される多孔率の上昇とを少なくとも部分的な要因として、分離させることができた。デバイス基板及びキャリヤ基板は両方共、厚さ0.7mmのEAGLE2000(登録商標)(Corning Incorporated(ニューヨーク州コーニング)が市販しているアルカリ非含有アルミノボロシリケートガラスの商標名)の基板で形成した。
上記実施例に従って形成された積層体に対して更なるスクリーニング試験を実施した。これら積層体を500℃の炉内で空気中に1時間置くサイクルに供し、これにより結合層を激しく酸化させた。炭素結合層のこのような酸化を用いて、キャリヤ基板からデバイス基板を脱結合できる。酸化した炭素は気化するため、炭素結合層は容易に除去でき、キャリヤ基板を再使用のために洗浄できる。
可撓性ガラス基板20とキャリヤ基板12との間の結合強度は、炭素系結合層を酸化させることによって低下させることができる。上記実施例のように、酸素の存在下で約500℃まで結合層30を加熱すると、炭素を酸化させることができる。オゾンの存在下では、炭素結合層の酸化は500℃未満で起こり得る。完全に組み立てられたデバイス基板を最高500℃まで加熱するのは許容されない場合があるが、いくつかの実施形態では、レーザを用いて、酸化を促進する温度まで結合層を局所的に加熱してよい。
図9を参照すると、炭素系結合層30の吸光度が示されている。レーザを用いて、炭素系結合層30(又は本明細書に記載の結合材料のうちのいずれの1つ若しくは複数)を局所的に加熱して酸化させてよい。炭素系結合層30は、周囲結合として塗布してよく(図7、8)、これは、炭素系結合層30が可撓性ガラス基板20の周囲に近接していることにより、レーザによる炭素系結合層30の局所的加熱を促進し、炭素系結合層30へのより良好なアクセスを提供する。図9は、上述の実施例において説明したフェノール樹脂から得られた炭素系結合層30に関する吸光度スペクトルを示す。この図からわかるように、可視光スペクトル及びUVスペクトルにおいては吸光度が上昇し、熱酸化に役立つ結合材料の加熱が可能となる。吸収される放射量を増大させるために、結合層にドーパントを添加してよい。
使用される特定のデバイス製造プロセスに関して結合材料を最適化するべきであることに留意されたい。例えば製造温度が約250℃以上、例えば約350℃以上、例えば約250℃〜約450℃であるa−Si又はp−Si TFTプロセスに関しては、意図しない脱結合を抑制するために、脱結合に250℃超、例えば350℃超、例えば450℃超の熱曝露を要する結合材料を選択してよい。しかしながら、熱曝露はデバイスのいずれの電子装置又はその他の構成部品に損傷を与え得る温度未満となるよう選択するべきである。いくつかの実施形態では、目標とする脱結合のための熱曝露まで、結合層30の結合強度は実質的に全く又は殆ど低下しない(例えば約50%未満、約25%未満、約10%未満、約5%未満、約1%未満)。このようにして、様々な様式のデバイス製造に対して材料の脱結合を最適化できる。また、結合層30へのエネルギ47の印加それ自体を、結合層30に局所化できる。例えば、結合層30がエネルギ47の殆どを吸収するようにエネルギ源を最適化でき、これにより、可撓性基板20、キャリヤ基板12又は可撓性基板20上のいずれのデバイス層に対する熱の影響が小さくなる。
結合層30は無機材料を含んでよく、この無機材料は(例えば約250℃〜約450℃において)結合強度の低下をもたらす構造変化を受けないが、例えば破壊を生じ易い結合層30を形成し、これにより可撓性ガラス基板20の脱結合を促進する。理論によって拘束されることを望むものではないが、2種類の破壊として、延性破壊及び脆性破壊が挙げられる。基板間の強く永続的な結合が重要である用途においては、延性材料の使用に伴う塑性変形が発生する場合には延性破壊が延性材料全体に亘るひび割れの伝播を遅延させることがあるため、延性破壊が好ましいことがある。その一方で脆性破壊は典型的には、脆性材料全体に亘る、又は結合層30と可撓性ガラス基板20及び/又はキャリヤ基板12との間の境界面に沿った、場合によっては応力印加方向に対して略垂直な、ひび割れの迅速な伝播につながる。よって本明細書に記載の取り外し可能な用途においては、脆性破壊は迅速なひび割れの伝播を伴うため好ましい場合がある。本明細書で使用する「脆性結合層」は、結合層内のひび割れの先端の周囲に形成される塑性領域のサイズが、結合層30の厚さ(例えば最高約100マイクロメートル、最高約50マイクロメートル、最高約25マイクロメートル、最高約10マイクロメートル、最高約5マイクロメートル、約5マイクロメートル〜約50マイクロメートル)に比べて小さい(例えば約25%以下)ものであってよい。ガラス等のいくつかの材料は塑性領域を全く又は殆ど有さないことがあり、従って脆性結合層を構成する。別の例示的な脆性結合層は、例えば上述の実施例において説明したものと同様の様式で、フェノール−ホルムアルデヒドコポリマー及び熱硬化プロセスを利用して形成される、炭素結合層であってよい。
可撓性ガラス基板の取り外し
キャリヤ基板12から可撓性ガラス基板20を取り外すために、いずれの好適な方法を利用できる。一例として、層間剥離のための応力は、可撓性ガラス基板20を利用する最終的なデバイスの形成中に、引張−圧縮中立軸全体の変位によって発生し得る。例えば可撓性ガラス基板20及びキャリヤ基板12を一体として結合させると、まず結合平面が応力中立軸付近に位置し得る。結合平面が中立軸付近にある場合、機械的引張応力は最小化され得る。デバイスを、キャリヤ基板12に結合した可撓性ガラス基板20及び場合によってはカバーガラスと完全に組み立てた後、応力中立軸は変位し得る。これは結合平面に沿った引張応力及び曲げ応力を急激に上昇させて、少なくともある程度の層間剥離を引き起こし得る。層間剥離は、プライプレート、レーザ、ナイフ、スコアホイール、エッチング液等のいずれの数のデバイスを用いて開始及び/又は完了することもでき、並びに/又は可撓性ガラス基板を手作業で除去してもよい。
ここで図10を参照すると、例示的な結合層30の塗布パターンが図示されており、可撓性ガラス基板20は多数のセグメント(デバイスユニットと呼ぶこともある)に分割されることになるか、又はさいの目状に区切られることになる。図10は、上述のようにキャリヤ基板12に結合された可撓性ガラス基板20を含む積層体100の平面図を示す。結合層(領域Aで示す)は、キャリヤ基板12のガラス支持表面14上の可撓性ガラス基板20のフットプリント全体(又は全体より小さい部分)に亘って塗布してよい。図示した実施形態では、可撓性ガラス基板20は、周囲104を有する更なる加工のためのデバイスユニット102(領域Aとも呼ばれる)に分割されている。デバイスユニット102の下側に結合層Aを塗布することにより、キャリヤ基板12からデバイスユニット102によって画定された領域へとプロセス流体が漏れる(これは後続のプロセスを汚染する可能性があり、又は可撓性ガラス基板20(若しくはその少なくとも一部)をキャリヤ基板12から早期に分離させてしまう可能性がある)のを最小化又は防止できる。
キャリヤ基板12に1つの可撓性ガラス基板20を結合させる場合について見てきたが、複数の可撓性ガラス基板20を1つのキャリヤ基板12又は多数のキャリヤ基板12に結合させてもよい。これらの場合、キャリヤ基板12は上記多数の可撓性ガラス基板20から同時に分離してよく、又は何らかの好適な、順次分離する様式で分離してよい。
周囲104に沿って切断することにより、いずれの数のデバイスユニット102を、いずれの数の他のデバイスユニット102から分離させてよい。可撓性ガラス基板20上のいずれの膨れ又はその他の望ましくない影響を低減するために、穴を設けてよい。レーザ又はその他の切断デバイスを用いて、可撓性ガラスシート20からデバイスユニット102を切断してよい。更に、キャリヤ基板12を再使用できるよう、上記切断は、可撓性ガラス基板20だけを切断する又は可撓性ガラス基板20だけに刻み目を付け、キャリヤ基板12はそうされないように実施できる。エッチング及び/又はいずれの他の洗浄プロセスを用いて、結合層30が残したいずれの残留物を除去できる。また、キャリヤ基板12から可撓性ガラス基板20を除去する補助としてエッチングを使用してもよい。
図11を参照すると、可撓性ガラス基板20のデバイスユニット140(例えば電子デバイス145を有する又は他の所望の構造が形成されたユニット)をキャリヤ基板12から除去するための方法の実施形態が示されている。可撓性ガラス基板20のサイズ及びデバイスユニット140のサイズに応じて、キャリヤ基板に結合された可撓性ガラス基板20からいずれの数のデバイスユニット140を作製してよい。例えば、可撓性ガラス基板は第2世代サイズ以上、例えば第3世代、第4世代、第5世代、第8世代又はそれ以上(例えば100mm×100mm〜3m×3m以上のシートサイズ)であってよい。例えばデバイスユニット140のサイズ、数及び形状に関して、キャリヤ基板12に結合された1つの可撓性ガラス基板20から製造したいデバイスユニット140の構成をユーザが決定できるようにするために、可撓性ガラス基板20を図11に示すように供給してよい。より具体的には、可撓性ガラス基板20及びキャリヤ基板12を有する基板積層体10が提供される。可撓性ガラス基板20は、非結合領域144を取り囲む結合領域142においてキャリヤ基板12に結合されている。
結合領域142は、可撓性ガラス基板20の周囲に配置され、非結合領域144を完全に取り囲む。この連続した結合領域142を用いて、可撓性ガラス基板20の周囲において可撓性ガラス基板20とキャリヤ基板12との間のいずれの間隙を封止でき、これによってプロセス流体がせき止められないようにする(このようにしなかった場合、せき止められたプロセス流体は、基板積層体10が通過する後続のプロセスを汚染する場合がある)。しかしながら他の実施形態では、非連続な結合領域を使用してよい。
COレーザビームを用いて、所望の部品140の周囲146を切断してよい。COレーザは、可撓性ガラス基板20のフルボディ(厚さの100%の)切断を可能とする。COレーザ切断のために、可撓性ガラス基板20の表面24上の小さな直径の円形ビーム形状にレーザビームを集束させ、所望の軌跡に沿ってこれを移動させ、その後を冷却剤ノズルが追跡してよい。冷却剤ノズルは例えば、小さな直径のオリフィスを通して圧縮空気流をこの薄いシートの表面上に送達する空気ノズルであってよい。水又は空気−液体ミストを用いてもよい。デバイスユニット140の周囲146を切断したら、デバイスユニット140を残りの可撓性ガラス基板20から除去できる。続いて結合層30にエネルギ入力を印加してよく、これは結合層30の構造を変化させる。この構造変化は、結合層30の結合強度を低下させ、これによってキャリヤ基板12からの残りの可撓性ガラス基板20の分離を促進する。
図12を参照すると、キャリヤ基板12から可撓性ガラス基板20を取り外す方法の実施形態が図示されている。所望のデバイス150(例えばLCD、OLED又はTFT電子装置)を含むように可撓性ガラス基板20を加工し、例えばデバイスユニット140を除去したら、残りの可撓性ガラス基板20(又は可撓性ガラス基板20全体)をキャリヤ基板12から取り外す。この実施形態では、結合層30は、結合領域154及び非結合領域156を形成する周囲結合152として形成してよい。レーザ158は、可撓性ガラス基板20とキャリヤ基板12との間に、(例えば波長約400nm〜750nmの)レーザビーム160を配向して、結合層30の一部を局所的に加熱する。結合層30が吸収するよう調整されたLED及びフラッシュランプ源を使用することもできる。例えばレーザ158を用いて、炭素系結合層30を局所的に加熱して酸化させてよい。周囲結合152は、レーザ158による炭素系結合層30の局所的加熱を促進でき、そして炭素系結合層30が可撓性ガラス基板20の周囲に近接していること及び断面積が(例えば可撓性ガラス基板20の幅全体に亘る結合と比較して)比較的小さいことにより、炭素系結合層30へのより良好なアクセスを提供する。
上述の結合層は、既存の設備及び製造条件内で薄型可撓性ガラス基板を使用できるようにする、無機接着によるアプローチを提供できる。キャリヤ基板は異なる可撓性ガラス基板と共に再使用できる。キャリヤ基板、可撓性ガラス基板及び結合層を含む積層体を組み立て、これを更なる加工へと送出できる。あるいは積層体の送出前に、積層体をある程度しか、又は全く組み立てなくてもよい。キャリヤ基板はキャリヤ基板としての使用に関して初期状態である必要はない。例えばキャリヤ基板は、これらキャリヤ基板をディスプレイデバイスとして使用するのに適さないものとしてしまう過剰なあぜや筋が形成されたものであってもよい。キャリヤ基板の使用により、真空孔周辺での窪み及び静電気の増加による問題といった、薄型基板を直接使用する事による問題を回避できる。結合層の高さは薄くてよく(例えば約10マイクロメートル以下又は約1〜100マイクロメートル)、これにより、撓み等の平坦性に関する問題を最小化でき、キャリヤ基板全体に亘って又は局所的に(周囲等に)連続的に適用されるフィルムとしての使用が容易になる。
以上の詳細な説明では、限定ではなく説明を目的として、本発明の様々な原理の完全な理解を提供するために、特定の細部を開示する例示的な実施形態を挙げた。しかしながら、本明細書で開示した上記具体的細部から逸脱したその他の実施形態において本発明を実施してよいことは、本開示の便益を得た当業者には明らかであろう。更に、本発明の様々な原理に関する説明を不明瞭にしないよう、公知のデバイス、方法及び材料に関する説明は省略されている場合がある。最後に、類似の参照番号が使用されている場合、これらは常に類似の要素を表す。
本明細書で使用された方向に関する用語(例えば上側、下側、右、左、前、後、上部、底部)は、図面をここで図示した通りに参照した上で使用しただけのものであり、絶対的な配向を含意することを意図したものではない。
本発明の上述の実施形態、特にいずれの「好ましい」実施形態は、実装形態の可能な例に過ぎず、単に本発明の様々な原理の明確な理解のために挙げられているものであることを強調しておく。本発明の精神及び様々な原理から大きく逸脱することなく、本発明の上述の実施形態に対して多くの変更及び改変を行ってよい。このような改変及び変更は全て、本明細書において本開示及び以下の請求項の範囲内に含まれるものとする。
10 基板積層体
12 キャリヤ基板
14、16 ガラス支持表面
18、26 外周
20 可撓性ガラス基板
22 第1の幅広表面
24 第2の幅広表面
25、28、32 厚さ
30 結合層
52 周縁領域
60 結合セグメント
140 デバイスユニット
145 電子デバイス
142、154 結合領域
144、156 非結合領域
146 周囲
152 周囲結合
158 レーザ 160 レーザビーム

Claims (10)

  1. 可撓性ガラス基板を加工する方法であって:
    フェノール−フォルムアルデヒドコポリマーを利用して形成された炭素結合層を用いてキャリヤ基板に結合された前記可撓性ガラス基板を含む基板積層体を準備するステップ;及び
    前記可撓性ガラス基板を前記キャリヤ基板から分離するステップ
    を含む、方法。
  2. 前記炭素結合層は脆性であり、
    前記方法は、炭素結合層内においてひび割れを開始させるステップを更に含む、請求項1の方法。
  3. 前記炭素結合層にエネルギ入力を提供することによって、前記炭素結合層に構造変化を導入するステップを更に含む、請求項1又は2の方法。
  4. 前記エネルギ入力は、前記炭素結合層を少なくとも約250℃まで加熱する光エネルギである、請求項3の方法。
  5. 前記構造変化は、前記炭素結合層の多孔率の上昇を含む、請求項3の方法。
  6. レーザ、LED又はフラッシュランプ光源を用いて前記炭素結合層を加熱する、請求項3の方法。
  7. 前記可撓性ガラス基板に電子構成部品を適用するステップを更に含む、請求項1〜6のいずれか1項の方法。
  8. 基板積層体であって:
    ガラス支持表面を有するキャリヤ基板;
    キャリヤ基板のガラス支持表面によって支持された可撓性ガラス基板;及び
    前記可撓性ガラス基板を前記キャリヤ基板に結合する炭素結合層
    を備え、前記炭素結合層は前記可撓性ガラス基板の周縁に沿って延在するとともに、前記可撓性ガラス基板によって覆われるとともに前記炭素結合層によって少なくとも部分的に境界が画定される非結合領域を残し、且つ、前記炭素結合層は脆性であり、これによって前記炭素結合層全体に亘るひび割れの伝播を促進する、基板積層体。
  9. 前記可撓性ガラス基板の厚さは約0.3mm以下である、請求項8の基板積層体。
  10. 前記炭素結合層の厚さは約0.1mm以下である、請求項8又は9の基板積層体。
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