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JP6309035B2 - スパークプラグ - Google Patents

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Description

本発明は抵抗体を内蔵したスパークプラグに関し、特に電極消耗を生じ難くできるスパークプラグに関するものである。
スパーク時に発生する電波ノイズを抑えるために、抵抗体を内蔵したスパークプラグがある(例えば特許文献1)。このスパークプラグは、軸孔内に抵抗体が配置される絶縁体と、絶縁体の外周面の一部を覆う主体金具と、主体金具の先端に結合される接地電極と、軸孔に挿入される中心電極と、中心電極と抵抗体とに接触する導電性シールとを備え、中心電極の先端と接地電極との間に火花ギャップが形成される。スパーク時に火花ギャップに火炎核が生成される。
特開2015−64987号公報
しかしながら上述した従来の技術では、導電性シールや中心電極と主体金具との間に生じる寄生容量に蓄えられた電荷が、スパーク時に火花ギャップへ移動して中心電極や接地電極の消耗(電極消耗)を助長するという問題点がある。
電極消耗を助長する電荷を少なくするために、導電性シールの面積を小さくして寄生容量を減らすと、導電性シールと中心電極との接触面積が小さくなるので、衝撃や振動で導電性シールと中心電極との接触状態が悪化する(耐衝撃性が低下する)という問題点がある。
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、耐衝撃性を確保しつつ電極消耗を生じ難くできるスパークプラグを提供することを目的としている。
この目的を達成するために請求項1記載のスパークプラグによれば、筒状の主体金具の先端に接地電極が接続され、絶縁体は、自身の外周面の一部が主体金具に覆われる。絶縁体は、第1孔部と第1孔部より内径の大きい第2孔部とが段部を介して連なる軸孔を備えている。中心電極は、絶縁体の段部に配置される後端部と、後端部から接地電極側へ向かって軸方向に延びる脚部とを備えている。中心電極の後端部と間隔をあけて第2孔部内に端子金具の先端が配置され、端子金具の先端と中心電極の後端部との間の第2孔部内に抵抗体が配置される。抵抗体と中心電極の後端部とに導電性シールが接触する。導電性シールは、中心電極の後端部の側面の全面に、軸直角方向の厚さ10μm以上の側面シール層が接触する。中心電極の後端部の側面と導電性シールとの接触面積が小さくならないようにできるので、耐衝撃性を確保できる。
軸孔に抵抗体が接触する接触面は、中心軸の回りに中心電極を軸直角方向に投影した軸孔上の投影面の少なくとも一部に重なる。導電性シールと主体金具との間に生じる寄生容量に蓄えられる電荷を、中心電極と接地電極との間に火花が生じるスパーク時に、接触面と投影面とが重なる部分から中心電極へ移動させることができる。接触面と投影面とが重なる部分を電荷が移動するときに、その部分に接触する抵抗体によって電圧降下が生じるので、その分だけ電荷のもつエネルギーを小さくできる。その結果、中心電極や接地電極の消耗を生じ難くできる。即ち、耐衝撃性を確保しつつ電極消耗を生じ難くできる効果がある。
請求項2記載のスパークプラグによれば、側面シール層は厚さが100μm以上なので、側面シール層の体積を確保できる。よって、請求項1の効果に加え、中心電極の後端部と導電性シールとの接合強度を確保できる効果がある。
請求項3記載のスパークプラグによれば、接触面と投影面とが重なる部分は軸孔上に環状に連続するので、電荷が、接触面と投影面とが重なる部分をスパーク時に移動する確率を上げることができる。よって、請求項1又は2の効果に加え、電極消耗をより生じ難くできる効果がある。
請求項4記載のスパークプラグによれば、接触面と投影面とが重なる部分は、段部の少なくとも一部に設けられる。第1孔部と第2孔部との境界に段部があり、中心電極の後端部は段部に配置されるので、接触面と投影面とが重なる部分の軸方向の長さを大きくできる。スパーク時に、接触面と投影面とが重なる部分を電荷が移動する確率を上げることができるので、請求項1から3のいずれかの効果に加え、電極消耗をより生じ難くできる効果がある。
請求項5記載のスパークプラグによれば、導電性シールは厚さ10μm以上の端面シール層が後端部の軸方向の後端面の全面に接する。端面シール層によって抵抗体と導電性シールとの接触面積を確保できるので、請求項1から4のいずれかの効果に加え、抵抗値にばらつきが生じるのを防止できる効果がある。
第1実施の形態におけるスパークプラグの断面図である。 一部を拡大したスパークプラグの断面図である。 第2実施の形態におけるスパークプラグの断面図である。 第3実施の形態におけるスパークプラグの断面図である。 第4実施の形態におけるスパークプラグの断面図である。 第5実施の形態におけるスパークプラグの断面図である。 第6実施の形態におけるスパークプラグの断面図である。 第7実施の形態におけるスパークプラグの断面図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について添付図面を参照して説明する。図1は本発明の第1実施の形態におけるスパークプラグ10の中心軸Oを含む面で切断した断面図である。図1では、紙面下側をスパークプラグ10の先端側、紙面上側をスパークプラグ10の後端側という(図2から図8において同じ)。図1に示すようにスパークプラグ10は、主体金具20、接地電極30、絶縁体40、中心電極50、端子金具60及び抵抗体70を備えている。
主体金具20は、内燃機関のねじ穴(図示せず)に固定される略円筒状の部材であり、中心軸Oに沿って貫通する貫通孔21が形成されている。主体金具20は導電性を有する金属材料(例えば低炭素鋼等)によって形成されている。主体金具20は、径方向の外側へ鍔状に張り出す座部22と、座部22より先端側の外周面に形成されたねじ部23とを備えている。座部22とねじ部23との間に環状のガスケット24が嵌め込まれている。ガスケット24は、内燃機関のねじ穴にねじ部23が嵌められたときに、主体金具20と内燃機関(エンジンヘッド)との隙間を封止する。
接地電極30は、主体金具20の先端に接合される金属製(例えばニッケル基合金製)の部材である。本実施の形態では、接地電極30は棒状に形成されており、中心軸Oと交わるように先端部31が中心軸Oへ向かって屈曲する。先端部31には、白金を主体とする合金製または白金製の電極チップ32が、中心軸Oと交わる位置に接合されている。
絶縁体40は、機械的特性や高温下の絶縁性に優れるアルミナ等により形成された略円筒状の部材であり、中心軸Oに沿って貫通する軸孔41が形成されている。絶縁体40は、主体金具20の貫通孔21に挿入され、外周に主体金具20が固定されている。絶縁体40は、先端および後端が、主体金具20の貫通孔21からそれぞれ露出している。
軸孔41は、絶縁体40の先端側に位置する断面が円形状の第1孔部42と、第1孔部42の後端に連なり径方向の外側へ向かって拡大する段部43と、段部43の外縁に連なり絶縁体40の後端側に位置する断面が円形状の第2孔部44とを備えている。第2孔部44は、内径が、第1孔部42の内径より大きく設定されている。
中心電極50は、中心軸Oに沿って延びる棒状の部材であり、軸孔41の段部43に配置される後端部51と、後端部51から中心軸Oに沿って延びる脚部52とを備えている。中心電極50は芯材53が埋設されている。芯材53は銅または銅を主成分とする合金で形成されており、中心電極50の母材であるニッケル又はニッケル基合金で覆われている。脚部52は大部分が第1孔部42内に位置する。脚部52は先端が第1孔部42から露出し、火花ギャップを設けて先端が接地電極30と対向する。脚部52は、イリジウム製またはイリジウムを主成分とする合金製の電極チップ54が先端に接合されている。
端子金具60は、高圧ケーブル(図示せず)が接続される棒状の部材であり、導電性を有する金属材料(例えば低炭素鋼等)によって形成されている。端子電極60は絶縁体40の軸孔41に圧入され、先端61が第2孔部44内に配置される。
抵抗体70は、スパーク時に発生する電波ノイズを抑えるための部材であり、端子金具60の先端61と中心電極50の後端部51との間の第2孔部44内に配置されている。抵抗体70は、主成分であるガラス粒子と、ガラス以外のセラミック粒子と、導電性材料とを含む組成物で形成されている。ガラス粒子の材料としては、例えばB−SiO系、BaO−B系、SiO−B−CaO−BaO系などの材料が採用され得る。セラミック粒子の材料としては、例えばTiO,ZrO等が採用され得る。導電性材料としては、例えば炭素粒子(カーボンブラック等)、TiC粒子、TiN粒子などの非金属導電性材料や、Al,Mg,Ti,Zr及びZn等の金属が採用され得る。抵抗体70の抵抗値は、例えば0.1kΩ〜30kΩであることが好ましく、1kΩ〜20kΩ以下であることがさらに好ましい。
抵抗体70と中心電極50との間、抵抗体70と端子金具60との間に、導電性を有する導電性シール80,90がそれぞれ配置される。導電性シール80は抵抗体70と中心電極50とにそれぞれ接触し、導電性シール90は抵抗体70と端子金具60とにそれぞれ接触する。この結果、中心電極50と端子金具60とは、抵抗体70と導電性シール80,90とを介して電気的に接続される。導電性シール80,90は、例えば上述の各種ガラス粒子と金属粒子(Cu,Fe等)とを1対1程度の比率で含んでいる。導電性シール80,90は、比抵抗が、中心電極50及び端子金具60の比抵抗と抵抗体70の比抵抗との間にある。よって、中心電極50及び端子金具60や抵抗体70との接触抵抗を安定化させることができ、中心電極50と端子金具60との間の抵抗値を安定にできる。
図2を参照して抵抗体70及び導電性シール80と中心電極50との関係について説明する。図2は一部(中心電極50の後端部51付近)を拡大したスパークプラグ10の断面図(中心軸Oを含む断面図)である(図3から図8において同じ)。図2に示す矢印O、矢印Pは、スパークプラグ10の軸方向および軸直角方向を示す。図2では、理解を容易にするため、中心電極50及び抵抗体70の軸方向の一部の図示、中心電極50の芯材53の図示、主体金具20のねじ部23の図示が省略されている。
図2に示すように中心電極50の後端部51は、脚部52の外径よりも外径の大きな鍔部55と、脚部52に対して反対側の軸方向(矢印O方向)へ鍔部55から突出する頭部56とを備えている。鍔部55及び頭部56は中心軸Oを中心とする円柱状に形成されている。頭部56は、鍔部55の外径より外径が小さく設定されている。鍔部55は第1孔部42の内径より外径が大きく設定されているので、後端部51は、段部43に配置されて第2孔部44内に位置する。鍔部55及び頭部56の側面は、後端部51の軸直角方向(矢印P方向)の側面57を構成する。頭部56の軸方向の後端面は、後端部51の軸方向の後端面58を構成する。
抵抗体70は、絶縁体40の第2孔部44に接触する接触面71を形成する。接触面71は、第2孔部44上において、中心軸Oを中心とする環状に連続する。投影面59は、中心軸Oの回りに中心電極50を軸直角方向に第2孔部44上に投影した面である。投影面59と接触面71とは、抵抗体70の先端側(図2下側)の重複部72で重なる。重複部72は、投影面59の周方向の縁を含み、且つ、第2孔部44上に環状に連続する。なお、接触面71及び投影面59は、抵抗体70及び中心電極50が存在する範囲で軸方向に連続するが、図2では抵抗体70及び中心電極50の軸方向の一部の図示が省略されているので、抵抗体70及び中心電極50が図示された範囲で接触面71及び投影面59を図示する(図3から図8において同じ)。
導電性シール80は、段部43に配置された後端部51と抵抗体70との間に配置される。導電性シール80は、後端部51の側面57の全面に接する側面シール層81と、後端部51の後端面58の全面に接する端面シール層82と、端面シール層82と側面シール層81との間に配置される環状シール層83とを備えている。
側面シール層81は、後端部51の側面57の全面、第2孔部44、段部43及び抵抗体70に接する。側面シール層81は軸方向から見て円筒状に形成される。側面シール層81は、鍔部55と第2孔部44との間に、軸直角方向の厚さt1の最も薄い部分が形成される。厚さt1は10μm以上好ましくは100μm以上である。
端面シール層82は、後端部51の後端面58及び抵抗体70に接する。端面シール層82は軸方向から見て円形状に形成される。環状シール層83は、端面シール層82、側面シール層81及び抵抗体70に接し、軸方向から見てリング状に形成される。端面シール層82は、環状シール層83との境界に、軸方向の厚さt2の最も薄い部分が形成される。厚さt2は10μm以上好ましくは100μm以上である。
スパークプラグ10は、例えば、以下のような方法によって製造される。まず、絶縁体40の第2孔部44から中心電極50を挿入する。中心電極50は段部43に後端部51が支持され、第2孔部44内に後端部51が配置され、第1孔部42内に脚部52が吊り下げられる。
次に、導電性シール80の原料粉末を第2孔部44から入れて、後端部51の周りに充填する。中央が凹んだ凹面状に端面が形成された圧縮用棒材(図示せず)を用いて、第2孔部44に充填した導電性シール80の原料粉末を予備圧縮する。圧縮用棒材の端面の凹みによって、導電性シール80の原料粉末を中央が盛り上がった状態に成形する。重複部72の軸方向の長さや周方向の連続性等は、この圧縮用棒材の端面の凹みの深さや圧縮用棒材による予備圧縮の圧力等によって設定される。
成形された導電性シール80の原料粉末の成形体の上に、抵抗体70の原料粉末を充填する。別の圧縮用棒材(図示せず)を用いて、第2孔部44に充填した抵抗体70の原料粉末を予備圧縮する。次いで、抵抗体70の原料粉末の上に、導電性シール90の原料粉末を充填する。圧縮用棒材(図示せず)を用いて、第2孔部44に充填した導電性シール90の原料粉末を予備圧縮する。
次いで、導電性シール80、抵抗体70及び導電性シール90の原料粉末を順に充填した絶縁体40を炉内に移送し、例えば各原料粉末に含まれるガラス成分の軟化点より高い温度まで加熱する。加熱後、絶縁体40の第2孔部44に端子金具60を圧入し、端子金具60の先端61によって導電性シール80、抵抗体70及び導電性シール90の原料粉末を軸方向へ圧縮する。この結果、各原料粉末が圧縮・焼結され、絶縁体40の内部に導電性シール80、抵抗体70及び導電性シール90が形成される。
次に絶縁体40を炉外へ移送し、絶縁体40の外周に主体金具20を組み付ける。接地電極30を主体金具20に接合し、接地電極30の先端部31に電極チップ32を溶接する。接地電極30の先端部31が中心電極50と軸方向に対向するように接地電極30を屈曲して、スパークプラグ10を得る。
スパークプラグ10は、中心電極50や導電性シール80と主体金具20との間に寄生容量を生じる。寄生容量は、絶縁体40(誘電体)及び主体金具20と絶縁体40との間の空気層(誘電体)が、中心電極50及び導電性シール80と主体金具20とに挟まれるために生じる。端子金具60と主体金具20との間に高電圧が印加されると、寄生容量に電荷が蓄えられる。蓄えられた電荷が、スパーク時に中心電極50へ移動すると中心電極50や接地電極30の消耗(電極消耗)を助長するという問題点がある。
ここで、寄生容量に蓄えられた電荷のうち、抵抗体70と主体金具20との間に蓄えられた電荷は、スパーク時に、抵抗体70から導電性シール80を経て中心電極50へ移動するので、抵抗体70を通るときに電圧降下が生じる。その分だけ電荷がもつエネルギーを小さくできるので、電極消耗を生じ難くできる。従って、寄生容量が原因となる電極消耗を抑制するには、抵抗体70よりも先端側の部分、即ち導電性シール80及び中心電極50と主体金具20との間に生じる寄生容量を小さくすることが効果的である。
導電性シール80及び中心電極50と主体金具20との間に生じる寄生容量を小さくするために、導電性シール80の面積(特に軸方向の長さ)を小さくする手段や、第2孔部44の内径を小さくする(絶縁体40の軸直角方向の厚さを大きくする)手段がある。後端部51の側面57上の導電性シール80の面積を小さくすると、導電性シール80と中心電極50(後端部51)との接触面積が小さくなるので、衝撃や振動で導電性シール80と中心電極50との接触が不安定になる(耐衝撃性が低下する)という問題点がある。後端部51の後端面58上の導電性シール80の面積を小さくすると、中心電極50(後端部51)が抵抗体70に接触し、抵抗値がばらつくおそれがある。また、絶縁体40の軸直角方向の厚さを大きくするために、第2孔部44の内径を小さくすると、第2孔部44の小径化に伴って抵抗体70の外径が小さくなるので、抵抗体70の寿命が短くなるおそれがある。
これらの問題点を解決するためにスパークプラグ10は、第2孔部44に抵抗体70が接触する接触面71と、中心軸Oの回りに中心電極50を軸直角方向に投影した第2孔部44上の投影面59とが重複部72で重なるように、導電性シール80及び抵抗体70の形状が設定されている。そのため、導電性シール80と主体金具20との間に生じる寄生容量に蓄えられる電荷の少なくとも一部を、スパーク時に、重複部72から中心電極50へ移動させることができる。重複部72を移動するときに電荷は抵抗体70の一部(先端)を通過するので、電圧降下が生じる。その分だけ、中心電極50へ流れる電荷のもつエネルギーを小さくできるので、電極消耗を生じ難くできる。
一方、導電性シール80は、中心電極50の後端部51の側面57の全面に、軸直角方向の厚さt1が10μm以上の側面シール層81が接触する。導電性シール80と中心電極50の後端部51との接触面積が小さくならないようにできるので、耐衝撃性を確保できる。即ち、耐衝撃性を確保しつつ電極消耗を生じ難くできる。
なお、側面シール層81の厚さt1を100μm以上にすることによって、側面シール層81の体積を確保できる。その結果、中心電極50の後端部51と導電性シール80との接合強度を確保できる。
スパークプラグ10は重複部72が軸孔41(第2孔部44)上に環状に連続するので、投影面59の縁の上に重複部72が断続的に設けられている場合に比べて、スパーク時に重複部72及び抵抗体70を電荷が移動する確率を上げることができる。よって、電極消耗をより生じ難くできる。
導電性シール80は、厚さt2が10μm以上の端面シール層82が後端部51の後端面58の全面に接する。端面シール層82によって抵抗体70と導電性シール82との接触面積を確保できるので、抵抗値にばらつきが生じるのを防止できる。なお、端面シール層82の厚さt2を100μm以上にすることによって、端面シール層82の体積を確保できる。その結果、端面シール層82と抵抗体70との接触の安定性を向上できる。
なお、重複部72が、投影面59の縁の周を全部含む環状に連続することは必須の要件ではなく、重複部72は、投影面59の縁の少なくとも一部を含むように存在すれば良い。重複部72が僅かでも存在すれば、寄生容量に蓄えられた電荷の一部が抵抗体70及び重複部72を移動するので、重複部72が存在しない場合に比べて、電荷のもつエネルギーを小さくできるからである。
重複部72が、投影面59の縁の少なくとも一部を含むように存在する場合、投影面59の縁における重複部72の長さは、投影面59の縁の全周の長さに対して1/4以上、好ましくは1/3以上、より好ましくは1/2以上、さらに好ましくは2/3以上であると良い。数値が大きくなるにつれて重複部72の面積が大きくなるので、スパーク時に重複部72及び抵抗体70を電荷が移動する確率を上げることができる。その結果、電極消耗をより生じ難くできる。
重複部72が、投影面59の縁の一部または全部を含むように存在する場合、重複部72の軸方向の長さ(段部43に最も近い地点から投影面59の縁までの距離)は、投影面59の軸方向の長さ(段部43と第2孔部44との境界から投影面59の縁までの距離)に対して1/4以上、好ましくは1/3以上、より好ましくは1/2以上、さらに好ましくは2/3以上であると良い。数値が大きくなるにつれて重複部72の面積が大きくなるので、スパーク時に重複部72及び抵抗体70を電荷が移動する確率を上げることができる。その結果、電極消耗をより生じ難くできる。
次に図3を参照して第2実施の形態について説明する。第1実施の形態では、導電性シール80が端面シール層82をもつ場合について説明した。これに対し第2実施の形態では、端面シール層が省略された導電性シール180を備えるスパークプラグ100について説明する。なお、第1実施の形態で説明した部分と同一の部分は、同一の符号を付して以下の説明を省略する。図3は第2実施の形態におけるスパークプラグ100の断面図である。
図3に示すようにスパークプラグ100は、第2孔部44に抵抗体170が接触面171で接触する。接触面171は、第2孔部44上において、中心軸Oを中心とする環状に連続する。接触面171と投影面59とは、抵抗体170の先端側(図3下側)の重複部172で重なる。重複部172は、第2孔部44上に環状に連続する。
導電性シール180は、後端部51の側面57の全面に接する側面シール層181を備えている。側面シール層181は軸方向から見て円筒状に形成される。側面シール層181は、鍔部55と第2孔部44との間に軸直角方向の厚さt1の最も薄い部分が形成される。厚さt1は10μm以上好ましくは100μm以上である。
スパークプラグ100の製造方法は、導電性シール180の原料粉末を絶縁体40の第2孔部44の先端(後端部51の周り)に充填する方法が、スパークプラグ10の製造方法と異なる。まず、導電性シール180の原料粉末を後端面58に付着させないようにするため、後端面58より内径が僅かに大きいパイプ(図示せず)を第2孔部44内へ挿入し、パイプの中に後端部51の頭部56(後端面58)を挿入する。次いで、パイプの外側と第2孔部44との間に導電性シール180の原料粉末を充填する。第2孔部44内にパイプを挿入した状態で、中央が凹んだ凹面状に端面が形成された圧縮用筒体(図示せず)をパイプの外側に挿入して、第2孔部44に充填した導電性シール180の原料粉末を予備圧縮する。パイプ及び圧縮用筒体を抜いた後、抵抗体170の原料粉末を充填し抵抗体170を成形する。
スパークプラグ100によれば、第1実施の形態と同様に、導電性シール180に蓄えられた電荷の少なくとも一部が、スパーク時に抵抗体170を経て重複部172を移動する。抵抗体170を電荷が通るときに電圧降下が生じるので、電荷のもつエネルギーを小さくできる。よって、電極消耗を生じ難くできる。また、後端部51の側面57の全面に接する側面シール層181があるので、耐衝撃性を確保できる。導電性シール180は側面シール層181と抵抗体170とが接触するので、導電性シール180と抵抗体170との接触を確保できる。
次に図4を参照して第3実施の形態について説明する。第1実施の形態および第2実施の形態では、側面シール層81,181が第2孔部44に接する場合について説明した。これに対し第3実施の形態では、第2孔部44に側面シール層281が非接触の場合について説明する。なお、第1実施の形態で説明した部分と同一の部分は、同一の符号を付して以下の説明を省略する。図4は第3実施の形態におけるスパークプラグ200の断面図である。
図4に示すようにスパークプラグ200は、第2孔部44及び段部43に接触面271で抵抗体270が接触する。接触面271は、第2孔部44及び段部43上において、中心軸Oを中心とする環状に連続する。接触面271と投影面59とは、抵抗体270の先端側(図4下側)の重複部272で重なる。重複部272は、第2孔部44から段部43にかけて形成され、第2孔部44及び段部43上に中心軸O回りの環状に連続する。
導電性シール280は、後端部51の側面57の全面に接する側面シール層281を備えている。側面シール層281は、後端部51の側面57の全面、段部43及び抵抗体270に接する。側面シール層281は軸方向から見て円筒状に形成される。側面シール層281は、鍔部55と第2孔部44との間に、軸直角方向の厚さt1の最も薄い部分が形成される。厚さt1は10μm以上好ましくは100μm以上である。
端面シール層282は、後端部51の後端面58及び抵抗体270に接する。端面シール層282は軸方向から見て円形状に形成される。環状シール層283は、端面シール層282、側面シール層281及び抵抗体270に接し、軸方向から見てリング状に形成される。端面シール層282は、環状シール層283との境界に、軸方向の厚さt2の最も薄い部分が形成される。厚さt2は10μm以上好ましくは100μm以上である。
スパークプラグ200の製造方法は、導電性シール280の原料粉末を絶縁体40の第2孔部44の先端(後端部51の周り)に充填する方法が、スパークプラグ10の製造方法と異なる。まず、導電性シール280の原料粉末を第2孔部44に付着させないようにするため、第2孔部44より外径が僅かに小さく、鍔部55の外径より内径が大きいパイプ(図示せず)を第2孔部44内へ挿入し、パイプの先端を段部43に突き当てる。次いで、パイプの中に導電性シール280の原料粉末を充填する。第2孔部44内にパイプを挿入した状態で、圧縮用棒材(図示せず)をパイプの中に挿入して、パイプに充填した導電性シール280の原料粉末を予備圧縮する。パイプ及び圧縮用棒材を抜いた後、抵抗体270の原料粉末を充填し抵抗体270を成形する。
スパークプラグ200によれば、第1実施の形態と同様に、導電性シール280に蓄えられた電荷の少なくとも一部が、スパーク時に、抵抗体270の先端の円筒状の部分を経て重複部272へ移動する。抵抗体270を電荷が通るときに電圧降下が生じるので、電荷のもつエネルギーを小さくできる。よって、電極消耗を生じ難くできる。後端部51の側面57の全面に接する側面シール層281があるので、耐衝撃性を確保できる。さらに重複部272は段部43の少なくとも一部に設けられるので、第1実施の形態や第2実施の形態に比べて、重複部272の軸方向の長さを大きくできる。スパーク時に、重複部272及び抵抗体270を電荷が通る確率を上げることができるので、電極消耗をより生じ難くできる。
次に図5を参照して第4実施の形態について説明する。第3実施の形態では、側面シール層281の軸直角方向の厚さが、鍔部55の側面と頭部56の側面とで異なる場合について説明した。これに対し第4実施の形態では、側面シール層381の軸直角方向の厚さが、後端部51の側面57で軸方向に亘って(鍔部55と頭部56との境界を除く)略同一の場合について説明する。なお、第1実施の形態で説明した部分と同一の部分は、同一の符号を付して以下の説明を省略する。図5は第4実施の形態におけるスパークプラグ300の断面図である。
図5に示すようにスパークプラグ300は、第2孔部44及び段部43に抵抗体370が接触面371で接触する。接触面371は、第2孔部44及び段部43上において、中心軸Oを中心とする環状に連続する。接触面371と投影面59とは、抵抗体370の先端側(図5下側)の重複部372で重なる。重複部372は、第2孔部44から段部43にかけて形成され、第2孔部44及び段部43上に環状に連続する。
導電性シール380は、後端部51の側面57の全面に接する側面シール層381を備えている。側面シール層381は、後端部51の側面57の全面、段部43及び抵抗体370に接する。側面シール層381は軸方向から見て円筒状に形成される。鍔部55の側面および頭部56の側面に形成された側面シール層381は、軸直角方向の厚さt1が、軸方向に亘って(鍔部55と頭部56との境界を除く)略均一である。厚さt1は10μm以上好ましくは100μm以上である。
端面シール層382は、後端部51の後端面58及び抵抗体370に接する。端面シール層382は軸方向から見て円形状に形成される。環状シール層383は、端面シール層382、側面シール層381及び抵抗体370に接し、軸方向から見てリング状に形成される。端面シール層382は、後端面51の全体で軸方向の厚さt2が略同一である。厚さt2は10μm以上好ましくは100μm以上である。
スパークプラグ300の製造方法は、導電性シール380の原料粉末を絶縁体40の第2孔部44の先端(後端部51の周り)に充填する方法が、スパークプラグ10の製造方法と異なる。まず、導電性シール380の原料粉末を第2孔部44に付着させないようにするため、第2孔部44より外径が僅かに小さく、鍔部55の外径より内径が大きいパイプ(図示せず)を第2孔部44内へ挿入し、パイプの先端を段部43に突き当てる。次いで、パイプの中に導電性シール380の原料粉末を充填する。第2孔部44内にパイプを挿入した状態で、円形の先端平面から縁が円筒状に突出した圧縮用棒材(図示せず)をパイプの中に挿入して、パイプに充填した導電性シール380の原料粉末を予備圧縮する。パイプ及び圧縮用棒材を抜いた後、抵抗体370の原料粉末を充填し抵抗体370を成形する。スパークプラグ300によれば、第3実施の形態におけるスパークプラグ200と同様の作用効果を実現できる。
次に図6を参照して第5実施の形態について説明する。図6は第5実施の形態におけるスパークプラグ400の断面図である。第1実施の形態で説明した部分と同一の部分は、同一の符号を付して以下の説明を省略する。
図6に示すようにスパークプラグ400は、抵抗体470が、段部43の一部および第2孔部44に接触面471で接触する。接触面471は第2孔部44上において、中心軸Oを中心とする環状に連続する。接触面471と投影面59とは、抵抗体470の先端側(図6下側)の重複部472で重なる。重複部472は、第2孔部44から段部43の一部にかけて形成され、第2孔部44上に環状に連続する。
導電性シール480は、後端部51の側面57の全面に接する側面シール層481を備えている。側面シール層481は、後端部51の側面57の全面、段部43の一部および抵抗体470に接する。側面シール層481は軸方向から見て円筒状に形成される。側面シール層481は、鍔部55と第2孔部44との間に、軸直角方向の厚さt1の最も薄い部分が形成される。厚さt1は10μm以上好ましくは100μm以上である。
端面シール層482は、後端部51の後端面58及び抵抗体370に接する。環状シール層483は、端面シール層482、側面シール層481及び抵抗体470に接する。端面シール層482は、環状シール層483との境界(最も薄い部分)における軸方向の厚さt2が、10μm以上好ましくは100μm以上である。
スパークプラグ400の製造方法は、導電性シール480の原料粉末を絶縁体40の第2孔部44の先端(後端部51の周り)に充填する方法が、スパークプラグ10の製造方法と異なる。まず、導電性シール480の原料粉末を第2孔部44に付着させないようにするため、第2孔部44より外径が僅かに小さく、鍔部55の外径より内径が大きい断面円弧状の突起が先端にあるパイプ(図示せず)を第2孔部44内へ挿入し、パイプの先端の突起を段部43に突き当てる。次いで、パイプの中に導電性シール480の原料粉末を充填する。第2孔部44内にパイプを挿入した状態で、中央が凹んだ凹面状の端面をもつ圧縮用棒材(図示せず)をパイプの中に挿入して、パイプに充填した導電性シール480の原料粉末を予備圧縮する。パイプ及び圧縮用棒材を抜いた後、抵抗体470の原料粉末を充填し抵抗体470を成形する。スパークプラグ400によれば、重複部472が第2孔部44から段部43の一部にかけて形成されているので、第3実施の形態におけるスパークプラグ200と同様の作用効果を実現できる。
次に図7を参照して第6実施の形態について説明する。図7は第6実施の形態におけるスパークプラグ500の断面図である。第1実施の形態で説明した部分と同一の部分は、同一の符号を付して以下の説明を省略する。
図7に示すようにスパークプラグ500は、抵抗体570が、段部43及び第2孔部44に接触面571で接触する。接触面571は段部43及び第2孔部44上において、中心軸Oを中心とする環状に連続する。接触面571と投影面59とは、抵抗体570の先端側(図7下側)の重複部572で重なる。重複部572は、第2孔部44から段部43にかけて形成され、段部43及び第2孔部44上に環状に連続する。
導電性シール580は、後端部51の側面57の全面に接する側面シール層581を備えている。側面シール層581は、後端部51の側面57の全面、段部43及び抵抗体570に接する。側面シール層581は軸方向から見て円筒状に形成される。側面シール層581は、鍔部55と第2孔部44との間に、軸直角方向の厚さt1の最も薄い部分が形成される。厚さt1は10μm以上好ましくは100μm以上である。
スパークプラグ500の製造方法は、導電性シール580の原料粉末を絶縁体40の第2孔部44の先端(後端部51の周り)に充填する方法が、スパークプラグ10の製造方法と異なる。まず、導電性シール580の原料粉末を第2孔部44に付着させないようにするため、第2孔部44より外径が僅かに小さく、鍔部55の外径より内径が大きい第1パイプ(図示せず)を第2孔部44内へ挿入し、第1パイプの先端の突起を段部43に突き当てる。同様に、導電性シール580の原料粉末を後端面58に付着させないようにするため、頭部56の外径より内径が僅かに大きい第2パイプ(図示せず)を第1パイプの中へ挿入し、第2パイプの先端を頭部56に被せる。
次いで、第1パイプと第2パイプとの間に導電性シール580の原料粉末を充填する。第2孔部44内に第1パイプ及び第2パイプを挿入した状態で、圧縮用筒体(図示せず)を第1パイプと第2パイプとの間に挿入して、第1パイプと第2パイプとの間に充填した導電性シール580の原料粉末を予備圧縮する。第1パイプ及び第2パイプを抜いた後、抵抗体570の原料粉末を充填し抵抗体570を成形する。スパークプラグ500によれば、重複部572が第2孔部44から段部43にかけて形成されているので、第3実施の形態におけるスパークプラグ200と同様の作用効果を実現できる。
次に図8を参照して第7実施の形態について説明する。第1実施の形態から第6実施の形態では、鍔部55及び頭部56をもつ円柱状の後端部51を備える中心電極50を軸孔41に配置する場合について説明した。これに対し第7実施の形態では、ドーム型に形成された後端部651をもつ中心電極650を軸孔41に配置する場合について説明する。なお、第1実施の形態で説明した部分と同一の部分は、同一の符号を付して以下の説明を省略する。図8は第7実施の形態におけるスパークプラグ600の断面図である。
図8に示すように中心電極650の後端部651は、中心軸Oを中心とする軸対称状のドーム型に形成されている。後端部651は、中心軸Oと交わる外面の一部(頂点)が後端面653であり、後端面653以外の外面が側面652を構成する。後端部651は、側面652が、先端側(図8下側)から中心軸Oに沿って後端面653側へ向かうにつれて、外径が次第に小さくなるように設定されている。後端部651は、側面652の最大の外径が、脚部52の外径よりも大きく、且つ、第1孔部42の内径より大きく設定されている。その結果、後端部651は、段部43に配置されて第2孔部44内に位置する。
抵抗体670は絶縁体40の第2孔部44に接触面671で接触する。接触面671は、第2孔部44上において、中心軸Oを中心とする環状に連続する。接触面671と、中心軸Oの回りに中心電極650を軸直角方向に投影した投影面654とは、抵抗体670の先端側(図8下側)の重複部672で重なる。重複部672は、第2孔部44上に環状に連続する。
導電性シール680は、後端部651の側面652の全面に接する側面シール層681と、後端面653の全面に接する端面シール層682とを備えている。側面シール層681は、側面652の全面、第2孔部44、段部43及び抵抗体670に接する。側面シール層681は、軸直角方向に最も薄い部分の厚さt1が10μm以上好ましくは100μm以上に設定される。端面シール層682は、後端部651の後端面653及び抵抗体70に接する。端面シール層682は、中心軸O上の厚さt2が10μm以上好ましくは100μm以上である。
スパークプラグ600の製造方法は、第1実施の形態におけるスパークプラグ10と同様なので、説明を省略する。スパークプラグ600によれば、第1実施の形態と同様の作用効果を実現できる。
<スパークプラグの製造>
図5に示すスパークプラグ300と同様の構造を有する実験例1〜7におけるスパークプラグを製造した。実験例1〜7におけるスパークプラグは、後端部51の側面57の全面に側面シール層381が全て接触する点が共通し、側面シール層381の軸直角方向の厚さt1が0.1μmから150μmの範囲で異なる。
<耐衝撃性試験>
実験例1〜7におけるスパークプラグについて、JIS B8031(2006年版)7.4項に準ずる耐衝撃性試験を実施した。実験例1〜7におけるスパークプラグを各8本ずつ試験装置に取り付け、毎分400回の割合で10分間衝撃を加えた後、8本について異状(特に中心電極50の緩み)の有無を調べた。各実験例は、1本でも異状がみられた時点で試験を終了した。8本全てに異状の無い場合は、さらに10分間ずつ最大100分間の衝撃を加えた。衝撃振幅は22mmとした。判定は、100分後も異状がないものを◎、異状が50分以上ないものを○、20分未満で異状が生じたものを×とした。
実験例1〜7におけるスパークプラグの側面シール層381の厚さt1(μm)と試験結果との関係を表1に示す。
Figure 0006309035
表1から明らかなように、側面シール層381の軸直角方向の厚さt1を10μm以上にすると、50分以上も異状が生じないようにできた(実験例3〜7)。特に、側面シール層381の軸直角方向の厚さt1を100μm以上にすると、100分後も異状が生じないようにできた(実験例6,7)。なお、実験例3〜7におけるスパークプラグは、試験前後の抵抗値の変化が、試験前の抵抗値に対して±10%の範囲内であった。この実施例により、中心電極の後端部の側面の全面に接する側面シール層の軸直角方向の厚さを10μm以上、好ましくは100μm以上にすることにより耐衝撃性を確保できることが明らかになった。
以上、実施の形態および実施例に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態および実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。例えば、主体金具20、絶縁体40、中心電極50及び端子電極60等の形状や寸法、接地電極30の形状や数などは一例であり、適宜設定できる。当然のことながら、後端部51,651の形状も適宜設定できる。
上記各実施の形態では、接地電極30及び中心電極50に電極チップ32,54が接合される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、電極チップ32,54は省略することが当然可能である。
上記第2実施の形態から第7実施の形態では、第2孔部44に重複部172,272,372,472,572,672が環状に連続する(投影面59の縁の全部を含む)場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。第1実施の形態で説明したように、重複部172,272,372,472,572,672を投影面59の縁の一部または全部を含むように存在させることは当然可能である。
上記第7実施の形態では、抵抗体670の接触面671が第2孔部44に形成される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、第3実施の形態や第4実施の形態、第5実施の形態で説明したように、抵抗体670の接触面671を第2孔部44から段部43にかけて形成することは当然可能である。この場合は、第2孔部44から段部43の少なくとも一部にかけて重複部672を設けることができるので、重複部672の軸方向の長さを大きくできる。重複部672及び抵抗体670をスパーク時に電荷が移動する確率を上げることができるので、電極消耗をより生じ難くできる。
10,100,200,300,400,500,600 スパークプラグ
20 主体金具
30 接地電極
40 絶縁体
41 軸孔
42 第1孔部
43 段部
44 第2孔部
50,650 中心電極
51,651 後端部
52 脚部
57,652 側面
58,653 後端面
59 投影面
60 端子金具
70,170,270,370,470,570,670 抵抗体
71,171,271,371,471,571,671 接触面
72,172,272,372,472,572,672 重複部(重なる部分)
80,180,280,380,480,580,680 導電性シール
81,181,281,381,481,581,681 側面シール層
82,282,382,482,682 端面シール層
O 中心軸
t1,t2 厚さ

Claims (5)

  1. 自身の先端に接地電極が接続される筒状の主体金具と、
    第1孔部と当該第1孔部より内径の大きい第2孔部とが段部を介して連なる軸孔を備え、自身の外周面の一部が前記主体金具に覆われる絶縁体と、
    前記絶縁体の前記段部に配置される後端部と当該後端部から前記接地電極側へ向かって軸方向に延びる脚部とを備える中心電極と、
    前記中心電極の前記後端部と間隔をあけて前記第2孔部内に先端が配置される端子金具と、
    前記端子金具の前記先端と前記中心電極の前記後端部との間の前記第2孔部内に配置される抵抗体と、
    前記抵抗体と前記中心電極の前記後端部とに接触する導電性シールとを備えるスパークプラグにおいて、
    前記導電性シールは、前記後端部の側面の全面に接する軸直角方向の厚さ10μm以上の側面シール層を備え、
    前記軸孔に前記抵抗体が接触する接触面は、中心軸の回りに前記中心電極を軸直角方向に投影した前記軸孔上の投影面の少なくとも一部に重なることを特徴とするスパークプラグ。
  2. 前記側面シール層は、厚さが100μm以上であることを特徴とする請求項1記載のスパークプラグ。
  3. 前記接触面と前記投影面とが重なる部分は、前記軸孔上に環状に連続することを特徴とする請求項1又は2に記載のスパークプラグ。
  4. 前記接触面と前記投影面とが重なる部分は、前記段部の少なくとも一部に設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のスパークプラグ。
  5. 前記導電性シールは、前記後端部の軸方向の後端面の全面に接する厚さ10μm以上の端面シール層を備えていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のスパークプラグ。
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