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JP6304254B2 - 光学部材とその製造方法、並びに撮像装置 - Google Patents

光学部材とその製造方法、並びに撮像装置 Download PDF

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Description

本発明は、光学部材とその製造方法、並びに撮像装置に関する。
CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ等の固体撮像素子を用いた撮像装置においては、撮像素子に入射する光の量を調整し、撮像素子が受光により発生する電荷が飽和して撮像できなくなることを防いだり、撮像装置内のレンズ、センサ等の光学部材やその保持部材等からの反射や散乱による迷光をカットするため、いわゆる絞りと称する遮蔽部材が配置されている。
従来、このような遮蔽部材は撮像装置を構成する一部材として独立して設けられていた。しかし、近年は撮像装置の小型化を図るため、撮像素子上に配置されるカバーガラスや光学フィルタ等の周縁部に、絞りとして機能する枠状の黒色の被膜(遮光膜)が一体に設けられている(例えば、特許文献1参照)。一体化することにより、省スペース化を図れるだけでなく、部品数の削減や、組み立て工程の簡素化を図ることができる。
しかし、この場合、遮光膜を設けたカバーガラスや光学フィルタ等を取り付ける際の位置合わせが問題となる。すなわち、カバーガラスや光学フィルタ等に設けられた遮光膜が十分にその機能を発揮するためには、撮像素子に対し適正な位置に配置される必要があり、そのためには、カバーガラスや光学フィルタ等を通して遮光膜と撮像素子を観察しながら正確な位置に取り付ける必要がある。しかし、撮像素子の外縁部は遮光膜下にあるため確認できず、したがって正確な位置合わせができなかった。もしくは、正確な位置合わせをするために、位置合わせ個所の遮光膜を切り欠くなど、遮光膜の機能を一部犠牲にする必要があった。
特開2002−268120号公報
本発明は、撮像装置内に配置される、遮光膜が一体に設けられた光学部材であって、撮像素子に対する位置合わせを容易かつ正確に行うことができる光学部材及びその製造方法、また、そのような光学部材を用いた撮像装置の提供を目的とする。
本発明の一態様に係る光学部材は、被写体または光源からの光が入射する撮像素子が内蔵された撮像装置に用いられる光学部材であって、前記被写体または光源と前記撮像素子との間に配置され、前記入射光に対し透過性を有する基材と、前記基材に一体に形成された、前記撮像素子に入射する光の一部を遮断する遮光膜とを有し、前記遮光膜形成領域における透過スペクトルが、可視波長帯域乃至赤外波長帯域に幅1nm〜150nmの透過率が1%〜10%の透過波長帯域を有するとともに、前記透過波長帯域以外の可視波長帯域乃至赤外波長帯域の透過率が前記透過波長帯域の透過率より低いことを特徴としている。
ここで、「可視波長帯域」とは360nm〜760nmの帯域をいい、「赤外波長帯域」とは760nm〜1200nmの帯域をいう。
本発明の他の態様に係る光学部材の製造方法は、被写体または光源からの光が入射する撮像素子が内蔵された撮像装置に用いられる光学部材の製造方法であって、前記入射光に対し透過性を有する基材の一方の主面に、所定のパターン形状を有する遮光膜を形成する工程を具備し、前記遮光膜の形成領域における透過スペクトルが、可視波長帯域乃至赤外波長帯域に幅1nm〜150nmの透過率が1%〜10%の透過波長帯域を有し、かつ前記透過波長帯域以外の透過率が可視波長帯域乃至赤外波長帯域の透過率が前記透過波長帯域の透過率より低くなるように組み合わせた複数の色素、または複数の色素および赤外線吸収微粒子を含む樹脂を、前記遮光膜の形成材料として用いることを特徴としている。
本発明の他の態様に係る撮像装置は、被写体または光源からの光が入射する撮像素子と、前記被写体または光源と前記撮像素子との間に配置されたレンズと、前記被写体または光源と前記撮像素子との間に配置された上記光学部材とを備えたことを特徴としている。
本発明によれば、遮光膜が一体に設けられた光学部材であって、撮像素子に対する位置合わせを容易かつ正確に行うことができる光学部材を提供できる。また、本発明によれば、そのような光学部材を備えた撮像装置を提供できる。
本発明の第1の実施形態の光学部材を概略的に示す図であり、(a)は平面図、(b)は断面図である。 図1に示す光学部材の遮光膜形成領域における透過スペクトルを説明する図である。 本発明の第2の実施形態の撮像装置を概略的に示す断面図である。 本発明の実施例の光学部材の透過スペクトルを示す図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、説明は図面に基づいて説明するが、それらの図面は図解のために提供されるものであり、本発明はそれらの図面に何ら限定されない。また、各図において、共通する部分には同一符号を付している。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態による光学部材を概略的に示す図であり、(a)は平面図、(b)は断面図である。
この光学部材100は、撮像素子を収容したパッケージの上面に接着固定され、被写体または光源からの光を撮像素子へ入射光として透過するカバー部材である。図1に示すように、板状のカバー部材本体10と、その一方の主面の外周部に一体に形成された枠状の遮光膜20とを備える。図1中の破線は、光学部材100を撮像素子パッケージ上面に接着固定したときの撮像素子の位置を示している。
カバー部材本体10は、透明基材からなる。透明基材の表面には、可視波長帯域の光は透過するが、紫外波長帯域及び/または赤外波長帯域の光を反射または吸収する紫外・赤外光反射/吸収膜や、反射防止膜が設けられていてもよい。これらの材料については後で詳述する。
遮光膜20は、無機または有機色素、あるいは無機または有機色素及び赤外線吸収微粒子を含有する樹脂によって、カバー部材本体10の一主面に形成されている。この遮光膜20は、例えば、図2に示すように、遮光膜20が形成された領域に入射する光の透過率が、可視波長帯域乃至赤外波長帯域の一部で僅かに(具体的には、1%〜10%の透過率)高くなっている帯域を有するように形成されている。すなわち、この遮光膜20は、この遮光膜20に入射する光の透過を略遮断するが、可視波長帯域乃至赤外波長帯域の一部の波長帯域の光を僅かに透過させる膜で形成されている。このような膜は、遮光膜として十分に機能し、撮像素子に入射する光の量を調節するとともに、迷光を防止する。
遮光膜20の透過率が僅かに高くなっている波長帯域(以下、「透過波長帯域」ともいう)は、少なくともカバー部材本体10を透過する可視波長帯域として600nm以上の波長帯域から選択されることが好ましい。例えば、カバー部材本体10が赤外波長帯域の光を遮断するものであれば、透過波長帯域は、可視波長帯域から選択される。また、カバー部材本体10が可視波長帯域から赤外波長帯域のあらゆる波長の光を透過するものであれば、透過波長帯域は、可視波長帯域及び赤外波長帯域のいずれであってもよい。遮光膜本来の機能を発揮させる観点から、透過波長帯域は、赤外波長帯域またはその近傍であることが好ましい。また、遮光膜20の透過波長帯域が赤外波長帯域内であると、カバー部材本体10が赤外波長帯域の光を反射または吸収する赤外光反射/吸収膜を有する場合において、光学部材100において所定の透過率(1%〜10%)が得られなくなるおそれがある。そのため、遮光膜20の透過波長帯域は700nm以下が好ましく、690nm以下がより好ましい。
また、カバー部材100の遮光膜20形成領域における「透過波長帯域」の光の透過率は、1%〜10%が好ましく、1%〜5%がより好ましい。なお、「カバー部材100の遮光膜20形成領域における光の透過率」とは、カバー部材本体10の透過率と遮光膜20の透過率の積によって与えられる。透過率が高過ぎると遮光膜本来の迷光防止機能等が低下し、透過率が低すぎると、カバー部材100を撮像素子上に接着固定する際の位置合わせが困難になる。また、「透過波長帯域」の幅は、遮光膜本来の機能を発揮させる観点からは、狭いことが好ましい。具体的には、150nm以下が好ましく、100nm以下がより好ましい。ここで「透過波長帯域の幅」とは、カバー部材100の遮光膜20における透過率が、1%〜10%の範囲を示す連続した波長帯域に相当する。また、透過波長帯域の幅は、狭すぎると観察光の強度が十分に得られなくなるため、1nm以上が好ましく、10nm以上がより好ましい。
このような光透過特性を有する遮光膜20は、無機または有機色素、あるいは赤外線吸収微粒子を適宜組み合わせて上述したような所望の波長帯域で選択的に透過率が高くなるように調製した遮光性の樹脂を用いて形成できる。
樹脂の種類は特に限定されるものではなく、紫外波長帯域等の光の照射によって硬化する光硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂のいずれも使用可能である。具体的には、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、エン・チオール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリサルホン樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、ポリパラフェニレン樹脂、ポリアリーレンエーテルフォスフィンオキシド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリオレフィン樹脂、環状オレフィン樹脂、ポリエステル樹脂等が挙げられる。
また、色素は、顔料及び染料のいずれであってもよい。耐久性の点からは顔料の使用が好ましいが、染料は、透過スペクトルの調整が顔料に比べ容易であるという利点を有する。顔料を使用する場合、着色性の点から、粒径が500nm以下のものが好ましい。ただし、粒径があまり小さくなると耐久性が低下する場合があることから、顔料は粒径が50nm〜500nmのものがより好ましい。顔料の粒径は50〜300nmがより一層好ましく、50nm〜100nmが特に好ましい。ここで、「粒径」とは、溶媒中に分散された粒子の平均粒径(D50(体積基準))をいい、例えば、レーザ回折散乱式粒度分布測定装置により測定できる。なお、顔料は分散の状態により、一次粒子もしくはそれらが凝集した二次粒子の形態をとるが、そのいずれであってもよい。
また、赤外線吸収微粒子としては、例えば、ITO(indium tin Oxide)、ATO(antimony tin oxide)、酸化タングステン等の微粒子が挙げられる。
上記遮光性の樹脂には、必要に応じて溶媒や分散媒を混合してもよい。溶媒または分散媒としては、水、アルコール、ケトン、エーテル、エステル、アルデヒド、アミン、脂肪族炭化水素、脂環族炭化水素、芳香族炭化水素等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
遮光性の樹脂には、さらに、任意成分として、本発明の効果を阻害しない範囲で、必要に応じて、色調補正色素、紫外線吸収剤、レベリング剤、帯電防止剤、熱安定剤、光安定剤、酸化防止剤、分散剤、難燃剤、滑剤、可塑剤等を配合できる。
紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、サリシレート系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤、オキザニリド系紫外線吸収剤、ニッケル錯塩系紫外線吸収剤、無機系紫外線吸収剤等が挙げられる。
無機系紫外線吸収剤としては、例えば、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、マイカ、カオリン、セリサイト等の粒子が挙げられる。無機系紫外線吸収剤の数平均凝集粒子径は、透過光の散乱を抑える点から、5nm〜200nmが好ましく、5nm〜100nmがより好ましく、5nm〜70nmがより一層好ましい。
紫外線吸収剤の含有量は、樹脂100質量部に対して、好ましくは0.01質量部〜10質量部、より好ましくは0.05質量部〜5質量部である。
光安定剤としては、ヒンダードアミン類や、ニッケルビス(オクチルフェニル)サルファイド、ニッケルコンプレクス−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルリン酸モノエチラート、ニッケルジブチルジチオカーバメート等のニッケル錯体等が挙げられる。光安定剤の含有量は、樹脂100質量部に対して、好ましくは0.01質量部〜10質量部、より好ましくは0.5質量部〜5質量部である。
上記任意成分は、それぞれ1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
以下、遮光膜20の形成方法として、400nm〜700nmの波長帯域の光は透過するが、それより長波長の帯域の光は透過しないカバー部材本体10上に、600nm〜700nmの波長帯域に透過波長帯域を有する遮光膜20を形成する場合(例1)、及び可視波長帯域の光のみならず赤外波長帯域の光も透過するカバー部材本体10上に、赤外波長帯域に透過波長帯域を有する遮光膜20を形成する場合(例2)を例に説明する。
(1)まず、例1の場合の遮光膜20の形成方法を説明する。
複数の無機または有機色素を樹脂に混合し、さらに必要に応じて溶媒または分散媒を混合して、遮光性の樹脂を調製する。色素は、赤色色素、青色色素、黄色色素及び緑色色素の組み合わせが好ましい。赤色色素、青色色素、黄色色素及び緑色色素はそれぞれ1種を単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。これらの色素の使用により、透過波長帯域を600nm〜700nmの範囲内に容易に調整できる。透過波長帯域及びその透過率は、色素の混合比を変えることにより調整できる。色素の樹脂に対する混合量は、粘性、塗工性、及び色素同士の凝集防止の点から、その合計量で樹脂100質量部に対し10質量部〜80質量部の範囲が好ましく、10質量部〜60質量部に範囲がより好ましい。
使用される赤色色素の例としては、アリザリンレッド、キナクリドンレッド、ナフトールレッド、モノアゾレッド、ポリアゾレッド、ペリレンレッド、アンスラキノニルレッド、ジケトピロロピロールレッド、モノアゾレッド等の、シアニン、フタロシアニン、スクアリリウム、クロコニウム等の構造を有する色素が挙げられる。上記有機色素以外に、カドミウムレッド、バーミリオン、酸化鉄赤等の無機色素も使用できる。
赤色色素の好ましい具体例としては、ピグメントレッド81、ピグメントレッド122、ピグメントレッド146、ピグメントレッド149、ピグメントレッド168、ピグメントレッド177、ピグメントレッド185、ピグメントレッド202、ピグメントレッド254、ピグメントレッド255、ピグメントレッド264等が挙げられる。
使用される青色色素の例としては、フタロシアニンブルー等が挙げられる。上記有機色素以外に、コバルトブルー、ウルトラマリン、セルリアンブルー、プルシャンブルー、マンガニーズブルー等の無機色素も使用できる。
青色色素の好ましい具体例としては、ピグメントブルー1、ピグメントブルー15、ピグメントブルー16、ピグメントブルー27、ピグメントブルー29、ピグメントブルー60、ピグメントブルー76、ピグメントブルー80等が挙げられる。
使用される緑色色素の例としては、フタロシアニングリーン、サップグリーン等の、シアニン、スクアリリウム、クロコニウム、ピリリウム等の構造を有する色素が挙げられる。フタロシアニン、スクアリリウム構造を有する色素が耐久性の観点から好ましい。上記有機色素以外に、ピリジャン、クロムオキサイドグルーン、コバルトグリーン、テールベルト、アースグリーン等の無機色素も使用できる。
緑色色素の好ましい具体例としては、ピグメントグリーン7、ピグメントグリーン8、ピグメントグリーン36、ピグメントグリーン50、ピグメントグリーン58等が挙げられる。
使用される黄色色素の例としては、モノアゾイエロー、ジスアゾイエロー、ポリアゾイエロー、ベンズイミダゾロンイエロー、イソインドリノンイエロー等の、クマリン系、ニトロアニリン系、フェニルモノアゾ、キノフタロン、スチリル,ローダミン等の構造を有する色素が挙げられる。上記有機色素以外に、カドミウムイエロー、イエローオーカー、ニッケルチタンイエロー、ビスマスバナジウムイエロー、クロムイエロー等の無機色素も使用できる。
黄色色素の好ましい具体例としては、ピグメントイエロー14、ピグメントイエロー74、ピグメントイエロー8、ピグメントイエロー110、ピグメントイエロー129、ピグメントイエロー138、ピグメントイエロー139、ピグメントイエロー155、ピグメントイエロー180等が挙げられる。
なお、色素として、赤色色素、青色色素、黄色色素及び緑色色素以外の色素、例えば、紫色色素、橙色色素、茶色色素等も必要に応じて含有させることができる。
紫色色素の例としては、ジキサジンバイオレット、キナクリドンバイオレット等の、フタロシアニン、スクアリリウム、シアニン、ベンゾチアゾリウム等の構造を有する色素が挙げられる。上記有機色素以外に、コバルトバイオレット、マンガニーズバイオレット等の無機色素も使用できる。
橙色色素の例としては、ベンズイミダゾロンオレンジ等の、チオヒダントイン、シアニン、ローダミン等の構造を有する色素が挙げられる。上記有機色素以外に、カドミウムオレンジ、鉛丹、クロムバーミリオン等の無機色素も使用できる。
橙色色素の好ましい具体例としては、ピグメントオレンジ5、ピグメントオレンジ13、ピグメントオレンジ16、ピグメントオレンジ34、ピグメントオレンジ36、ピグメントオレンジ43、ピグメントオレンジ67、ピグメントオレンジ71等が挙げられる。
次に、このように調製した遮光性樹脂を、カバー部材本体10の一主面に、スクリーン印刷やフレキソ印刷等の印刷法により、遮光膜20に対応するパターン形状に塗布し、次いで乾燥させて遮光性樹脂塗布層を形成する。塗布は、複数回に分けて実施してもよい。また、塗布に先立って、カバー部材本体10に対する密着性を高めるために、カバー部材本体10の一主面にヘキサメチルジシラザン(HMDS)等のカップリング剤による処理を行ってもよい。カップリング剤は、塗布する樹脂材料中に配合するようにしてもよい。
この後、遮光性樹脂塗布層を光照射または加熱により硬化させる。これにより、可視波長帯域乃至赤外波長帯域に透過波長帯域を有する遮光膜20が形成される。
遮光膜20は、ドライエッチング技術によっても形成できる。
この方法では、まず、カバー部材本体10の一主面に全体に、上記遮光性樹脂を、スクリーン印刷やフレキソ印刷等の印刷法により塗布し、次いで乾燥させて遮光性樹脂塗布層を形成する。塗布は、複数回に分けて実施してもよい。また、塗布に先立って、カバー部材本体10に対する密着性を高めるために、カバー部材本体10の一主面にカップリング剤による処理を行ってもよい。カップリング剤は、塗布する樹脂材料中に配合するようにしてもよい。
次いで、遮光性樹脂塗布層を光照射または加熱により硬化させて遮光性樹脂層を形成した後、その表面にフォトレジストを塗布し、露光、現像を行って、遮光膜20に対応するパターン形状のレジスト層を形成する。ここでいうパターン形状は、例えば、図1(a)に示すように、典型的には、カバー部材本体10主面の周辺に備えられた枠状の形状とする場合が多い。その後、レジスト層をマスクとして、遮光性樹脂層にドライエッチング処理を施し、次いで、レジスト層を除去する。これにより、可視波長帯域乃至赤外波長帯域に透過波長帯域を有する遮光膜20が形成される。なお、ドライエッチング処理の方法は特に限定されるものではないが、反応性イオンエッチング方法が好ましい。
さらに、樹脂に光硬化性樹脂を使用した場合には、遮光膜20は、次のようにして形成することもできる。
すなわち、この方法では、ドライエッチング技術を適用した方法の場合と同様に、まず、カバー部材本体10の一主面に全体に、上記遮光性樹脂を、スクリーン印刷やフレキソ印刷等の印刷法により塗布し乾燥させて遮光性樹脂塗布層を形成する。次いで、遮光膜20に対応する位置を開口させたフォトマスクを介して遮光性樹脂塗布層に光を照射して、光が照射された部分の遮光性樹脂を硬化させる。この後、未照射部の光硬化性樹脂を現像により選択的に除去する。これにより可視波長帯域乃至赤外波長帯域に透過波長帯域を有する遮光膜20が形成される。なお、現像は、ウエット現像、ドライ現像等が用いられる。ウエット現像の場合は、アルカリ性水溶液、水系現像液、有機溶剤等、光硬化性樹脂の種類に対応した現像液を用いて、ディップ方式、スプレー方式、ブラッシング、スラッピング等の公知の方法により行える。
(2)次に、例2の場合の遮光膜20の形成方法を説明する。
この場合には、無機または有機色素及び赤外線吸収微粒子を樹脂に混合して、遮光性の樹脂を調製する。無機または有機色素には(1)で例示したものと同様のものを使用できる。また、赤外線吸収微粒子には、前述したようなITO、ATO、酸化タングステン等の微粒子が使用される。この遮光性樹脂にも、(1)の場合と同様、溶媒または分散媒を必要に応じて配合できる。
上記のような方法で形成される遮光膜20の厚さは、1μm〜30μmの範囲が好ましく、1μm〜10μmの範囲がより好ましく、3μm〜10μmの範囲がより一層好ましい。
本実施形態のカバー部材においては、カバー部材本体10の一主面に一体に形成された遮光膜20が十分な遮光性を有しながら、遮光膜20に入射する可視波長帯域乃至赤外波長帯域の光の一部が遮光膜20及びカバー部材本体10を透過するように構成されている。したがって、撮像素子を内蔵した撮像装置に使用したときに、遮光膜がいわゆる絞りとして十分に機能するとともに、撮像素子に接着固定する際は、遮光膜20及びカバー部材本体10を僅かに透過する光で撮像素子に対し精密に位置合わせできる。これにより、撮像装置の組み立て精度を向上させることができる。
なお、本実施形態では、図1(a)に示すように、カバー部材本体10の平面形状は矩形状であり、遮光膜20はその外周に沿って枠状に設けられているが、カバー部材本体10は、例えば、円形状であってもよく、特に限定されるものではない。
以下、本実施形態のカバー部材100のカバー部材本体10を構成する透明基材、紫外・赤外光反射膜及び反射防止膜について詳述する。
透明基材は、可視波長帯域の光を透過するものであれば、その形状は特に限定されるものではなく、例えば、板状、フィルム状、ブロック状、レンズ状等が挙げられる。また、透明基材は、赤外線吸収ガラスや赤外線吸収剤を含有した樹脂であってもよい。
透明基材の構成材料としては、ガラス、水晶、ニオブ酸リチウム、サファイヤ等の結晶、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン樹脂、ノルボルネン樹脂、ポリアクリレート、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂、ウレタン樹脂、塩化ビニル樹脂、フッ素樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂等が挙げられる。これらの材料は、紫外波長帯域及び赤外波長帯域の少なくとも一方に対して吸収特性を有するものであってもよい。
ガラスは、可視波長帯域で透明な材料から適宜選択して使用できる。例えば、ホウケイ酸ガラスは、加工が容易で、光学面における傷や異物等の発生を抑制できるために好ましく、アルカリ成分を含まないガラスは、接着性、耐候性等が良好なために好ましい。
また、ガラスとして、フツリン酸塩系ガラスやリン酸塩系ガラスにCuO等を添加した赤外波長帯域に吸収を有する光吸収型のガラスも使用できる。特に、CuOを添加したフツリン酸塩系ガラスもしくはリン酸塩系ガラスは、可視波長帯域の光に対し高い透過率を有するとともに、CuOが近赤外波長帯域の光を十分に吸収するため、良好な近赤外線カット機能を付与できる。
CuOを含有するフツリン酸塩系ガラスの具体例としては、質量%で、P 46%〜70%、MgF 0%〜25%、CaF 0%〜25%、SrF 0%〜25%、LiF 0%〜20%、NaF 0%〜10%、KF 0%〜10%、ただし、LiF、NaF、KFの合量が1%〜30%、AlF 0.2%〜20%、ZnF 2%〜15%(ただし、フッ化物総合計量の50%までを酸化物に置換可能)からなるフツリン酸塩系ガラス100質量部に対して、CuOを0.1質量部〜5質量部、好ましくは0.3質量部〜2質量部含有させたものが挙げられる。市販品としては、NF−50ガラス(旭硝子社製 商品名)等が例示される。
また、質量%で、P 25%〜60%、AlOF 1%〜13%、MgO 1%〜10%、CaO 1%〜16%、BaO 1%〜26%、SrO 0%〜16%、ZnO 0%〜16%、LiO 0%〜13%、NaO 0%〜10%、KO 0%〜11%、CuO 1%〜7%、ΣRO(R=Mg、Ca、Sr、Ba) 15%〜40%、ΣR’O(R’=Li、Na、K) 3%〜18%(ただし、39%モル量までのO2−イオンがFで置換されている)からなるガラスが挙げられる。市販品としては、BG−60、BG−61(以上、ショット社製 商品名)等が例示される。
さらに、質量%で、P 5%〜45%、AlF 1%〜35%、RF(RはLi、Na、K) 0%〜40%、R’F(R’はMg、Ca、Sr、Ba、Pb、Zn) 10%〜75%、R”F(R”はLa、Y、Cd、Si、B、Zr、Ta、mはR”の原子価に相当する数) 0%〜15%(ただし、フッ化物総合計量の70%までを酸化物に置換可能)、およびCuO 0.2%〜15%を含むガラスが挙げられる。
さらにまた、カチオン%で、P5+ 11%〜43%、Al3+ 1%〜29%、Rカチオン(Mg、Ca、Sr、Ba、Pb、Znイオンの合量) 14%〜50%、R’カチオン(Li、Na、Kイオンの合量) 0%〜43%、R”カチオン(La、Y、Gd、Si、B、Zr、Taイオンの合量) 0%〜8%、およびCu2+ 0.5%〜13%を含み、さらにアニオン%でF 17%〜80%を含有するガラスが挙げられる。
あるいは、カチオン%で、P5+ 23%〜41%、Al3+ 4%〜16%、Li 11%〜40%、Na 3%〜13%、R2+(Mg2+、Ca2+、Sr2+、Ba2+、Zn2+の合量) 12%〜53%、およびCu2+ 2.6%〜4.7%を含み、さらにアニオン%でF 25%〜48%、およびO2− 52%〜75%を含むガラスが挙げられる。市販品としてはCD5000(HOYA社製、商品名)等が例示される。
CuOを含有するリン酸塩系ガラスの具体例としては、質量%で、P 70%〜85%、Al 8%〜17%、B 1%〜10%、LiO 0%〜3%、NaO 0%〜5%、KO 0%〜5%、LiO+NaO+KO 0.1%〜5%、SiO 0%〜3%からなるリン酸塩系ガラス100質量部に対して、CuOを0.1質量部〜5質量部、好ましくは0.3質量部〜2質量部含有させたものが挙げられる。
透明基材の厚みは、特に限定されないが、小型化、軽量化を図る点からは、0.1mm〜3mmの範囲が好ましく、0.1mm〜1mmの範囲がより好ましい。
前述したように、透明基材には、その表面に紫外・赤外光反射/吸収膜や、反射防止膜が設けられていてもよい。紫外・赤外光反射膜は、低屈折率誘電体層と高屈折率誘電体層とをスパッタリング法や真空蒸着法等により交互に積層した誘電体多層膜から構成される。
低屈折率誘電体層を構成する材料としては、屈折率が1.6以下、好ましくは1.2〜1.6の材料が使用される。具体的には、シリカ(SiO)、アルミナ、フッ化ランタン、フッ化マグネシウム、六フッ化アルミニウムナトリウム等が使用される。また、高屈折率誘電体層を構成する材料としては、屈折率が1.7以上、好ましくは1.7〜2.5の材料が使用される。具体的には、チタニア(TiO)、ジルコニア、五酸化タンタル、五酸化ニオブ、酸化ランタン、イットリア、酸化亜鉛、硫化亜鉛等が使用される。なお、屈折率は、波長550nmの光に対する屈折率をいう。
誘電体多層膜は、前述したスパッタリング法や真空蒸着法の他、イオンビーム法、イオンプレーティング法、CVD法等によっても形成できる。スパッタリング法やイオンプレーティング法は、いわゆるプラズマ雰囲気処理であることから、透明基材に対する密着性を向上させることができる。
紫外・赤外光吸収膜は、赤外波長帯域の光を吸収する赤外線吸収剤及び/または紫外波長帯域の光を吸収する紫外線吸収剤を含む透明樹脂から構成される。
透明樹脂は、可視波長帯域の光を透過するものであればよく、例えば、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、アセテート系樹脂、セルロース系樹脂、ポリエステル樹脂、アリルエステル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミドエーテル樹脂、ポリアミドイミド樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ウレア樹脂等が挙げられる。
また、赤外線吸収剤としては、ITO、ATO等の無機微粒子や、有機系色素等が挙げられる。透明樹脂には、赤外線吸収剤や紫外線吸収剤の他に、さらに、色調補正色素、レベリング剤、帯電防止剤、熱安定剤、酸化防止剤、分散剤、難燃剤、滑剤、可塑剤等が含有されていてもよい。
紫外・赤外光吸収膜は、例えば、透明樹脂、赤外線吸収剤及び/または紫外線吸収剤、並びに必要に応じて配合される他の添加剤を、分散媒または溶媒に分散または溶解させて塗工液を調製し、この塗工液を透明基材の主面に塗工し、乾燥させることにより形成できる。
分散媒または溶媒としては、水、アルコール、ケトン、エーテル、エステル、アルデヒド、アミン、脂肪族炭化水素、脂環族炭化水素、芳香族炭化水素等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。塗工液には、必要に応じて分散剤を配合できる。
反射防止膜は、カバー部材100に入射した光の反射を防止することにより透過率を向上させ、効率良く入射光を利用する機能を有するもので、従来より知られる材料及び方法により形成できる。具体的には、反射防止膜は、スパッタリング法、真空蒸着法、イオンビーム法、イオンプレーティング法、CVD法等により形成したシリカ、チタニア、五酸化タンタル、フッ化マグネシウム、ジルコニア、アルミナ等の1層以上の膜や、ゾルゲル法、塗布法等により形成したシリカケート系、シリコーン系、フッ化メタクリレート系等から構成される。反射防止膜13の厚みは、通常、100nm〜600nmの範囲である。
(第2の実施形態)
図3は、第2の実施形態による撮像装置30を概略的に示す断面図である。
図3に示すように、本実施形態の撮像装置30は、固体撮像素子31を内蔵したパッケージ32、遮光膜を備えたカバー部材33、レンズ34、及びこれらを保持固定する筐体35を有する。
固体撮像素子31を内蔵したパッケージ32、カバー部材33、及びレンズ34は、光軸xに沿って配置され、固体撮像素子31上にカバー部材33が配置され、その上方にレンズ34が配置されている。固体撮像素子31は、レンズ34及びカバー部材33を通過して入射してきた光を電気信号に変換する電子部品であり、例えばCCDやCMOS等である。本実施形態では、カバー部材33として、第1の実施形態で示した、遮光膜20を備えたカバー部材100が、遮光膜20がレンズ34側に位置するように配置されている。図示はされていないが、この撮像装置30には、必要に応じて、近赤外線カットフィルタ等の光学フィルタが配置される。通常、光学フィルタは、カバー部材33とレンズ34の間に配置される。光学フィルタとしては、近赤外線カットフィルタの他、ローパスフィルタ、NDフィルタ、色調フィルタ、光増幅フィルタ等が挙げられる。
撮像装置30においては、被写体側より入射した光は、レンズ34、及びカバー部材33(100)を通って固体撮像素子31に入射する。この入射した光を固体撮像素子31が電気信号に変換し、画像信号として出力する。入射光は、遮光膜20を備えたカバー部材100を通過することで、適正な光量に調節されて固体撮像素子31で受光される。
この撮像装置30においては、カバー部材100に一体に遮光膜20が設けられている。この遮光膜20は十分な遮光性を有するとともに、遮光膜20に入射する可視波長帯域乃至赤外波長帯域の光の一部がカバー部材100を透過するように構成されている。したがって、カバー部材100を取り付ける際には、カバー部材100を透過する光によって固体撮像素子31の外縁を観察することができ、カバー部材100と固体撮像素子31の精密な位置合わせを行うことができる。これにより、撮像装置の組み立て精度が向上し、高品質、高信頼性の撮像装置を安定して製造することが可能となる。
なお、第2の実施形態による撮像装置30は、1つのレンズが配置されているだけであるが、複数のレンズを備えるものであってもよく、また、前述したように、近赤外線カットフィルタ等の光学フィルタが配置されていてもよい。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明は、以上説明した実施の形態の記載内容に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であることはいうまでもない。
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されない。なお、実施例における光学部材の透過スペクトルは、分光光度計(日立ハイテク社製 装置名:日立分光光度計U4100)を用いて測定した。
(実施例)
ジペンタエリスルトールヘキサアクリレート100質量部に、顔料として、ピグメントレッド177、ピグメントレッド254、ピグメントレッド224、ピグメントレッド209、ピグメントレッド52、及びピグメントグリーン7をそれぞれ23.1質量部、1.8質量部、9.7質量部、0.8質量部、12.9質量部及び5.1質量部を混合し、さらに光安定剤を加え、十分に撹拌して、樹脂組成物を調製した。
次いで、上記樹脂組成物を、40mm×40mm×0.3mmの角板状の、CuO含有フツリン酸塩ガラス(旭硝子(株)製、商品名 NF−50T)の一方の主面に、スクリーンマスクを介してスクリーン印刷により塗工し、紫外線を照射して硬化させ、厚さ4μmの遮光膜を形成し、遮光膜付きカバー部材を製造した。
得られた遮光膜付きカバーガラス(カバー部材)の遮光膜形成領域及び遮光膜形成外領域における各透過スペクトルを測定した。結果を図4に示す。
図4から明らかなように、遮光膜形成領域の透過スペクトルは、波長600nm〜700nmの範囲に極大値(最大透過率)2.3%、平均透過率が約1.5%のピークを有しており、また、波長400nm〜600nmの範囲では最大透過率が0.01%以下であった。なお、本実施例において透過率が1%〜10%の範囲を満たす波長は、610nm〜685nmであり、透過波長帯域の幅は、85nmであった。この結果は、上記遮光膜が、光量の調節、迷光の抑制等、遮光膜として十分に機能しつつ、カバー部材を撮像素子上に取り付ける際は、可視光を照明とする顕微鏡を使用して精密な位置合わせが可能であり、精度の高い撮像装置の組み立てが可能であることを示している。
本発明の光学部材は、迷光を抑制する等、優れた遮光機能を有するとともに、撮像素子上に取り付ける際は、精密な位置合わせが可能であることから、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、携帯電話、ノート型パーソナルコンピュータ、PDA等の情報機器に組み込まれる小型カメラ等の撮像装置に有用である。
10…カバー部材本体、20…遮光膜、30…撮像装置、31…固体撮像素子、33…カバー部材、34…レンズ、35…筺体、100…光学部材(カバー部材)。

Claims (9)

  1. 被写体または光源からの光が入射する撮像素子が内蔵された撮像装置に用いられる光学部材であって、
    前記被写体または光源と前記撮像素子との間に配置され、前記入射光に対し透過性を有する基材と、
    前記基材に一体に形成された、前記撮像素子に入射する光の一部を遮断する遮光膜と
    を有し、
    前記遮光膜形成領域における透過スペクトルが、可視波長帯域乃至赤外波長帯域に幅1nm〜150nmの透過率が1%〜10%の透過波長帯域を有するとともに、前記透過波長帯域以外の可視波長帯域乃至赤外波長帯域の透過率が前記透過波長帯域の透過率より低いことを特徴とする光学部材。
  2. 前記遮光膜が、複数の色素、または複数の色素および赤外線吸収微粒子の組み合わせを含む請求項1記載の光学部材。
  3. 前記遮光膜が、赤色色素を含む請求項1または2記載の光学部材。
  4. 600nm以上の波長帯域に、前記透過率が1%〜10%の透過波長帯域を有する請求項1乃至3のいずれか1項記載の光学部材。
  5. 前記基材が、赤外波長帯域に吸収を有するガラスを含む請求項1乃至のいずれか1項記載の光学部材。
  6. 前記基材が、CuOを添加したフツリン酸塩系ガラスもしくはリン酸塩系ガラスを含む請求項1乃至のいずれか1項記載の光学部材。
  7. カバー部材である請求項1乃至のいずれか1項記載の光学部材。
  8. 被写体または光源からの光が入射する撮像素子が内蔵された撮像装置に用いられる光学部材の製造方法であって、
    前記入射光に対し透過性を有する基材の一方の主面に、所定のパターン形状を有する遮光膜を形成する工程を具備し、
    前記遮光膜の形成領域における透過スペクトルが、可視波長帯域乃至赤外波長帯域に幅1nm〜150nmの透過率が1%〜10%の透過波長帯域を有し、かつ前記透過波長帯域以外の透過率が可視波長帯域乃至赤外波長帯域の透過率が前記透過波長帯域の透過率より低くなるように組み合わせた複数の色素、または複数の色素および赤外線吸収微粒子を含む樹脂を、前記遮光膜の形成材料として用いることを特徴とする光学部材の製造方法。
  9. 被写体または光源からの光が入射する撮像素子と、
    前記被写体または光源と前記撮像素子との間に配置されたレンズと、
    前記被写体または光源と前記撮像素子との間に配置された、請求項1乃至のいずれか1項記載の光学部材と
    を備えたことを特徴とする撮像装置。
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