JP6292442B2 - ポリプロピレン系複合フィルムおよびそれを用いた積層体 - Google Patents
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Description
また、キシレン不溶部の極限粘度([η]H)は、1.8〜2.2dl/gであり、該極限粘度([η]H)が1.8dl/gより小さければ、海成分のポリプロピレンの分子量が小さいことで耐低温衝撃性、耐屈曲白化性が不十分となり、2.2dl/gより大きければ、反対にポリプロピレンの分子量が大きくなりすぎ、キャスト成形が困難になる。
また、キシレン可溶部の極限粘度([η]EP)が2.5dl/gより小さければフィルムがベタつくなど耐ブロッキング性が悪化し、3.3dl/gより大きければポリエチレンおよびエチレン・プロピレン共重合ゴム成分からなる島成分の分散粒子径が大きくなり、油性食品を包装した場合、ユズ肌現象が生じ易くなり、ゲル、フィッシュアイ等が発生する懸念がある。
なお、キシレン可溶部のエチレン含有量は20〜50重量%の範囲が好ましい。該含有率が20重量%より小さければ低温での耐低温衝撃性が低下し、逆に50重量%より大きければ、耐ブロッキング性が不十分となりやすい。
ここでプロピレンを主体とした重合体部分は、耐熱性、剛性などの観点から、融点が160℃以上のプロピレン単独重合体が好ましいが、融点が160℃以上の範囲のものであれば、プロピレンと少量のエチレン、1−ブテンなどのα−オレフィンとの共重合体であってもよい。
重合体ブロックAを構成するビニル芳香族化合物としては、例えばスチレン、α−メチルスチレンが挙げられ、特にスチレンが好ましい。また、重合体ブロックBを構成する水素添加された共役ジエン化合物の水添前の共役ジエン化合物としては、例えばブタジエン、イソプレン、1、3−ペンタジエンが挙げられ、特にブタジエン、イソプレンが好ましい。ビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合体において、共役ジエン化合物に基づく脂肪族二重結合の80%、好ましくは90%以上が水素添加され、オレフィン系化合物重合体ブロックBとしたものが好ましい。
次に本発明における、基材層(A)に用いるもう1つの成分は、低密度のポリエチレン系重合体(a3)である。低密度とは0.900〜0.935g/cm3の範囲の密度のことを指す。ポリエチレン系重合体とは、エチレン単独またはエチレンと炭素数3以上のα−オレフィン、例えばプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン等との共重合体であり、一般的に知られている方法によって製造されているものが使用できる。具体的には、高圧法低密度ポリエチレンや、直鎖状低密度ポリエチレンが使用でき、中でも密度0.900〜0.935g/cm3であって、190℃でのMFRが1〜20g/10分の直鎖状低密度ポリエチレンであることが好ましい。かかるポリエチレン系重合体の密度が0.900g/cm3未満では耐ブロッキング性が低下し、0.935g/cm3より高い場合は耐低温衝撃性が低下する。
プロピレン系ランダム共重合体とポリエチレンの混合樹脂(b3)中のポリエチレン樹脂の含有量は、10〜30重量%の範囲であることが好ましい。混合樹脂(b3)中のポリエチレンの含有量が10重量%未満の場合は、表面粗さが小さくなりブロッキング性が悪くなり、30重量%を超える場合は、シール強度が低下する場合がある。
プロピレン系ランダム共重合体とポリエチレンの混合樹脂(b3)は、シール層(B)中に10〜30重量%を含有することが必要である。10重量%未満の場合、耐ブロッキング性の改善効果が十分でなく、30重量%を超える場合は、ヒートシール性が悪くなる。
これら積層体はポリプロピレン系複合フィルムをシール層(袋の内面)として、平袋、スタンディングパウチなどに製袋加工され使用される。
ポリプロピレンペレット5gを沸騰キシレン(関東化学社製 1級)500mlに完全に溶解させた後に、20℃に降温し、4時間以上放置する。その後、これを析出物と溶液とに濾過して、可溶部と不溶部に分離した。可溶部は濾液を乾固して減圧下70℃で乾燥し、その重量を測定して含有量(重量%)を求めた。
ウベローデ型粘度計を用いて。135℃テトラリン中で測定を行った。
JIS K−7210−1999に準拠し、プロピレン重合体は温度230℃、ポリエチレン系重合体は温度190℃で、それぞれ荷重21.18Nにて測定した。
JIS K−7112−1999に基づき、密度勾配管による測定方法で測定した。
幅30mmで長さ100mmのフィルムサンプルを準備し、シール層どうしを30mm×40mmの範囲を重ね合わせて、500g/12cm2 の荷重をかけ、80℃のオーブン内で24時間加熱処理した後、23℃、湿度65%の雰囲気下に30分以上放置した後、オリエンテック社製テンシロンを使用して300mm/分の引張速度で剪断剥離力を測定した。 本測定法で剪断剥離力が10N/12cm2 以下であればノンパウダーで使用できる。
厚さ12μmのPETフィルムと厚さ15μmのONフィルムと厚さ9μmのAL箔と評価するフィルムをこの順にウレタン系接着剤を用いて通常のドライラミネート法で貼合わせ、次の構成の積層体を作成した。
積層体構成:PET/接着剤/ON/接着剤/AL箔/接着剤/フィルム(基材層/シール層)
この積層体2枚を評価するフィルムが袋の内面になるようにして、富士インパルス社製CA−450−10型ヒートシーラーを使用し、加熱時間1.4秒(シール温度:約220℃)、冷却時間3.0秒で、製袋サイズ150mm×285mmのスタンディングパウチを作成した。この袋に濃度0.1%の食塩水1000cm3を充填した後、135℃で30分レトルト処理する。レトルト処理後の袋を0℃で24時間冷蔵庫で保管した後、55cmの高さから平らな床面に落下させ(n数20個)、破袋に至るまでの回数を記録する。本評価法ではn数20個の平均値で15回以上を耐低温衝撃性良好とした。
(6)項と同じ積層体2枚のシール層どうしを、平板ヒートシーラーを使用し、シール温度180℃、シール圧力1kg/cm2、シール時間1秒の条件でヒートシールし、160mm×210mm(内部の寸法)の大きさの3方袋(平袋、シール幅5mm)を作成した。この袋に市販のレトルトカレー(ハウス食品工業社製のレトルトカレー「ククレカレー・辛口」)を充填した後、135℃で30分レトルト処理をした直後の積層体表面の凹凸発生状況を目視判定した。全く発生しないものをランクl、僅かに発生するものをランク2、軽度に発生するものをランク3、明確に発生するものをランク4、重度に発生するものをランク5として評価した。本評価法でランク1、2を耐ユズ肌性良好とした。
(6)項と同じ積層体2枚のシール層どうしを、平板ヒートシーラーを使用し、シール温度180℃、シール圧力1kg/cm2、シール時間1秒の条件でヒートシールしたサンプルを、130度×30分レトルト処理した後、オリエンテック社製テンシロンを使用して300mm/分の引張速度でヒートシール強度を測定した。本測定法でシール強度が55N/15mm 以上であれば、通常レトルト用途で良好に使用できる。
(株)小坂研究所製の全自動微細形状測定機(SURFCORDER ET4000A)を用いて、JIS−B−0601−1982に定める測定方法により中心線平均粗さ(Ra)を求めた。測定方向はフィルムの流れ方向に直交する方向とした。
プロピレン・エチレンブロック共重合体(a1)、水添スチレン系熱可塑性エラストマー(a2)、低密度のポリエチレン系重合体(a3)、プロピレン・エチレンブロック共重合体(b1)、プロピレン重合体(b2)、プロピレン系ランダム共重合体樹脂とポリエチレンとの混合樹脂(b3)は次のものを使用した。
20℃キシレン不溶部の含有量が85.5重量%、その極限粘度([η]H)が1.93dl/g、20℃キシレン可溶部の含有量が14.5重量%、その極限粘度([η]EP)が2.75dl/g、230℃でのMFRが3.1g/10分であり、酸化防止剤として“Sumilizer”GPを300ppm、“Sumilizer”GSを750ppm含有したプロピレン・エチレンブロック共重合体を原料ペレットとして使用した。
エチレンとブチレン合計の重量比が18/82のスチレン・エチレン・ブチレン・スチレンブロック共重合体(SEBS、クレイトンポリマージャパン社製G1660)を使用した。
密度0.935g/cm3で、MFR3.0g/10分、共重合成分が1−ブテンである直鎖状低密度ポリエチレン(住友化学(株)製GA401)を使用した。
230℃でのMFRが5.0g/10分であり、酸化防止剤として、“イルガノックス”1010を1000ppm含有したホモポリプロピレンを使用した。
MFRが30g/10分、融点141℃のプロピレン・エチレンランダム共重合体(r―EPC)70重量%と、密度0.92g/cm3でMFRが2g/10分の低密度ポリエチレン
(LDPE)30重量%を混合した混合樹脂を使用した。
実施例1において、基材層(A)の樹脂として(a1)を73重量%、(a2)を12重量%に変更する以外は、実施例1と全く同様にして厚さ70μmのポリプロピレン系複合フィルムを得た。得られたフィルムはノンパウダーで使用しても耐ブロッキング性に優れ、耐低温衝撃性、ヒートシール強度にも優れたものであり、耐ユズ肌性にも優れレトルト用途にも十分な性能を有するものであった。
実施例1において、基材層(A)の樹脂として(a1)を72重量%、(a2)を3重量%、(a3)を25重量%に変更する以外は、実施例1と全く同様にして厚さ70μmのポリプロピレン系複合フィルムを得た。得られたフィルムはノンパウダーで使用しても耐ブロッキング性に優れ、耐低温衝撃性、ヒートシール強度にも優れたものであり、耐ユズ肌性にも優れレトルト用途にも十分な性能を有するものであった。
実施例1において、基材層(A)の樹脂として(a1)を63重量%、(a2)を12重量%、(a3)を25重量%に変更する以外は、実施例1と全く同様にして厚さ70μmのポリプロピレン系複合フィルムを得た。得られたフィルムはノンパウダーで使用しても耐ブロッキング性に優れ、耐低温衝撃性、ヒートシール強度にも優れたものであり、耐ユズ肌性にも優れレトルト用途にも十分な性能を有するものであった。
実施例1において(a1)、(a2)、(a3)に、ポリマ(a4)として0.88g/cm3、MFR(190℃)0.5g/10分のエチレン・ブテンランダム共重合体(三井化学株式会社製“タフマー”A0585)を添加し、(a1)を72重量%、(a2)を3重量%、(a3)を20重量%、(a4)を5重量%に変更する以外は、実施例1と全く同様にして厚さ70μmのポリプロピレン系複合フィルムを得た。得られたフィルムはノンパウダーで使用しても耐ブロッキング性に優れ、耐ユズ肌性、ヒートシール強度にも優れたものであり、特に低温衝撃性はポリマ(a4)を添加することでさらに優れたものとなり、業務用の大型のレトルト用途にも十分な性能を有するものであった。
実施例5で使用した(a1)、(a2)、(a3)、(a4)の混合比率を、(a1)67重量%、(a2)3重量%、(a3)20重量%、(a4)10重量%に変更する以外は、実施例1と全く同様にして厚さ70μmフィルムを得た。得られたフィルムはノンパウダーで使用しても耐ブロッキング性に優れ、耐ユズ肌性、ヒートシール強度にも優れたものであり、特に低温衝撃性はポリマ(a4)を添加することでさらに優れたものとなり、業務用の大型のレトルト用途にも十分な性能を有するものであった。
実施例5で使用した(a1)、(a2)、(a3)、(a4)の混合比率を、(a1)65重量%、(a2)10重量%、(a3)15重量%、(a4)10重量%に変更する以外は、実施例1と全く同様にして厚さ70μmフィルムを得た。得られたフィルムはノンパウダーで使用しても耐ブロッキング性に優れ、耐ユズ肌性、ヒートシール強度にも優れたものであり、特に低温衝撃性はポリマ(a4)を添加することでさらに優れたものとなり、業務用の大型のレトルト用途にも十分な性能を有するものであった。
低密度のポリエチレン系重合(a3)として、密度が0.903g/cm3で、MFR3.8g/10分の共重合成分が1−ヘキセンである直鎖状低密度ポリエチレン((株)プライムポリマー製SP0540)を使用した。(a3)を変更する以外は、実施例5と全く同様にして厚さ70μmフィルムを得た。得られたフィルムはノンパウダーで使用しても耐ブロッキング性に優れ、耐ユズ肌性、ヒートシール強度にも優れたものであり、特に低温衝撃性はポリマ(a4)を添加することでさらに優れたものとなり、業務用の大型のレトルト用途にも十分な性能を有するものであった。
プロピレン系ランダム共重合体樹脂とポリエチレンとの混合樹脂(b3)として、MFRが30g/10分、融点141℃のプロピレン・エチレンランダム共重合体(r―EPC)85重量%と、密度0.92g/cm3でMFRが2g/10分の低密度ポリエチレン(LDPE)15重量%を混合した混合樹脂使用した以外は、実施例1と全く同様にして厚さ70μmのポリプロピレン系複合フィルムを得た。得られたフィルムはノンパウダーで使用しても耐ブロッキング性に優れ、耐低温衝撃性、ヒートシール強度にも優れたものであり、耐ユズ肌性にも優れレトルト用途にも十分な性能を有するものであった。
実施例1において(b1)を80重量%、(b2)を5重量%に変更する以外は、実施例1と全く同様にして厚さ70μmのポリプロピレン系複合フィルムを得た。得られたフィルムはノンパウダーで使用しても耐ブロッキング性に優れ、耐低温衝撃性、シール強度にも優れたものであり、耐ユズ肌性にも優れレトルト用途にも十分な性能を有するものであった。
実施例1において(b1)を63重量%、(b2)を12重量%、(b3)を25重量%に変更する以外は、実施例1と全く同様にして厚さ70μmのポリプロピレン系複合フィルムを得た。得られたフィルムはノンパウダーで使用しても耐ブロッキング性に優れ、耐低温衝撃性、シール強度にも優れたものであり、耐ユズ肌性にも優れレトルト用途にも十分な性能を有するものであった。
実施例1においてポリマ(b1)、(b2)、(b3)に、密度0.935g/cm3で、MFR3.0g/10分、共重合成分が1−ブテンである直鎖状低密度ポリエチレン(b4)(住友化学(株)製GA401)を添加し、(b1)を68重量%、(b2)を12重量%、(b3)を15重量%、(b4)を5重量%に変更する以外は、実施例1と全く同様にして厚さ70μmのポリプロピレン系複合フィルムを得た。得られたフィルムはノンパウダーで使用しても耐ブロッキング性に優れ、耐低温衝撃性、ヒートシール強度にも優れたものであり、耐ユズ肌性にも優れレトルト用途にも十分な性能を有するものであった。
実施例5において、低密度のポリエチレン系重合体(a3)として、密度が0.919g/cm3で、MFR7.0g/10分である低密度ポリエチレン(住友化学(株)製L704)を使用した。(a3)を変更する以外は、実施例5と全く同様にして厚さ70μmのポリプロピレン系複合フィルムを得た。得られたフィルムはノンパウダーで使用しても耐ブロッキング性に優れ、耐ユズ肌性、ヒートシール強度にも優れたものであり、特に低温衝撃性はポリマ(a4)を添加することでさらに優れたものとなり、業務用の大型のレトルト用途にも十分な性能を有するものであった。
実施例1において、プロピレン・エチレンブロック共重合体(b1)として、20℃キシレン不溶部の含有量が77.0重量%、その極限粘度([η]H)が2.10dl/g、20℃キシレン可溶部の含有量が23.0重量%、その極限粘度([η]EP)が3.10dl/g、230℃でのMFRが1.2g/10分であり、酸化防止剤として“イルガノックス”1010を700ppm、“イルガフォス”168を250ppm含有したプロピレン・エチレンブロック共重合体を使用した以外は、実施例1と全く同様にして厚さ70μmのポリプロピレン系複合フィルムを得た。得られたフィルムはノンパウダーで使用しても耐ブロッキング性に優れ、耐低温衝撃性、シール強度にも優れたものであり、耐ユズ肌性にも優れレトルト用途にも十分な性能を有するものであった。
プロピレン・エチレンブロック共重合体(a1)、プロピレン・エチレンブロック共重合体(b1)として、20℃キシレン不溶部の含有量が87.0重量%、その極限粘度([η]H)が2.00dl/g、20℃キシレン可溶部の含有量が13.0重量%、その極限粘度([η]EP)が1.80dl/g、230℃でのMFRが1.8g/10分であり、酸化防止剤として“イルガノックス”1010を700ppm、“イルガフォス”168を250ppm含有したプロピレン・エチレンブロック共重合体を使用した以外は、実施例1と全く同様にして厚さ70μmのポリプロピレン系複合フィルムを得た。得られたフィルムは、耐ブロッキング性が悪いものであった。
プロピレン・エチレンブロック共重合体(a1)、プロピレン・エチレンブロック共重合体(b1)として、20℃キシレン不溶部の含有量が85.0重量%、その極限粘度([η]H)が1.70dl/g、20℃キシレン可溶部の含有量が15.0重量%、その極限粘度([η]EP)が2.75dl/g、230℃でのMFRが3.2g/10分であり、酸化防止剤として“イルガノックス”1010を700ppm、“イルガフォス”168を250ppm含有したプロピレン・エチレンブロック共重合体を使用した以外は、実施例1と全く同様にして厚さ70μmのポリプロピレン系複合フィルムを得た。得られたフィルムは、耐低温衝撃性が悪いものであった。
実施例1において、基材層(A)の樹脂として(a1)を79重量%、(a2)を1重量%、(a3)を20重量%に変更する以外は、実施例1と全く同様にして厚さ70μmのポリプロピレン系複合フィルムを得た。得られたフィルムは耐ユズ肌性、耐低温衝撃性が悪いものであった。
実施例1において、基材層(A)の樹脂として(a1)を92重量%、(a2)を3重量%、(a3)を5重量%に変更する以外は、実施例1と全く同様にして厚さ70μmのポリプロピレン系複合フィルムを得た。得られたフィルムは耐ユズ肌性、耐低温衝撃性が悪いものであった。
実施例1において、基材層(A)の樹脂として(a1)を57重量%、(a2)を18重量%、(a3)を25重量%に変更する以外は、実施例1と全く同様にして厚さ70μmのポリプロピレン系複合フィルムを得た。得られたフィルムはヒートシール強度が悪いものであった。
実施例1において、基材層(A)の樹脂として(a1)を62重量%、(a2)を3重量%、(a3)を35重量%に変更する以外は、実施例1と全く同様にして厚さ70μmのポリプロピレン系複合フィルムを得た。得られたフィルムはヒートシール強度が悪いものであった。
実施例1において、シール層(B)の樹脂として、(b1)を65重量%、(b2)を20重量%、(b3)を15重量%に変更する以外は、実施例1と全く同様にして厚さ70μmのポリプロピレン系複合フィルムを得た。得られたフィルムは、耐低温衝撃性が悪いものであった。
実施例1において(b1)を55重量%、(b2)を10重量%、(b3)を35重量%に変更する以外は、実施例1と全く同様にして厚さ70μmのポリプロピレン系複合フィルムを得た。得られたフィルムは、耐低温衝撃性とヒートシール性が悪いものであった。
実施例12において、(b1)を50重量%、(b2)を14重量%、(b3)を29重量%、(b4)を7重量%に変更する以外は、実施例1と全く同様にして厚さ70μmのポリプロピレン系複合フィルムを得た。得られたフィルムは、ヒートシール性が悪いものであった。
Claims (10)
- 基材層(A)の少なくとも片面にシール層(B)が積層されてなるポリプロピレン系複合フィルムであって、
基材層(A)が、プロピレン・エチレンブロック共重合体(a1)55〜84重量%、水添スチレン系熱可塑性エラストマー(a2)3〜15重量%、および低密度のポリエチレン系重合体(a3)10〜30重量%からなり、
シール層(B)はプロピレン・エチレンブロック共重合体(b1)55〜85重量%、プロピレン重合体(b2)5〜15重量%、およびプロピレン系ランダム共重合体樹脂とポリエチレンとの混合樹脂(b3)10〜30重量%からなり、
プロピレン・エチレンブロック共重合体(a1)および(b1)は、ともに20℃キシレン不溶部の割合が75〜90重量%で、該不溶部の極限粘度([η]H)が1.8〜2.2dl/gであり、該可溶部の極限粘度([η]EP)が2.5〜3.3dl/gであることを特徴とするポリプロピレン系複合フィルム。 - 水添スチレン系熱可塑性エラストマー(a2)がスチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体の水素添加物であるスチレン・エチレン・ブチレン・スチレンブロック共重合体であって、スチレンに対しエチレンとブチレンの合計の重量比が12/88から67/33の範囲であることを特徴とする請求項1に記載のポリプロピレン系複合フィルム。
- 低密度のエチレン系重合体(a3)が、密度0.900〜0.935g/cm3であり、メルトフローレートが1〜20g/10分の直鎖状低密度ポリエチレンであることを特徴とする請求項1または2に記載のポリプロピレン系複合フィルム。
- 基材層(A)の樹脂組成物にエチレン・α−オレフィンエラストマー(a4)が3〜15重量%含有されてなる請求項1から3のいずれかに記載のポリプロピレン系複合フィルム。
- 混合樹脂(b3)中のポリエチレンの含有量が10〜40重量%であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のポリプロピレン系複合フィルム。
- シール層(B)の樹脂組成物に、密度0.900〜0.935g/cm3であり、メルトフローレートが1〜20g/10分の直鎖状低密度ポリエチレン(b4)が3〜7重量%含有されてなることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のポリプロピレン系複合フィルム。
- シール層(B)の中心線平均表面粗さ(Ra)が0.15μm以上であることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のポリプロピレン系複合フィルム。
- シール層(B)どうしのブロッキング剪断力が10N/12cm2以下であることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のポリプロピレン系複合フィルム。
- シール層(B)どうしを170〜190℃のシール温度でヒートシールし、130℃×30分処理後のヒートシール強度が55N/15mm以上であることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載のポリプロピレン系複合フィルム。
- 請求項1から9のいずれかに記載のポリプロピレン系複合フィルムの基材層(A)側に、二軸延伸ポリアミドフィルム、二軸延伸ポリエステルフィルム、印刷紙、金属箔から選ばれる少なくとも1層を積層した積層体。
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