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JP6263801B2 - トルクコンバータ - Google Patents

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JP6263801B2
JP6263801B2 JP2015098542A JP2015098542A JP6263801B2 JP 6263801 B2 JP6263801 B2 JP 6263801B2 JP 2015098542 A JP2015098542 A JP 2015098542A JP 2015098542 A JP2015098542 A JP 2015098542A JP 6263801 B2 JP6263801 B2 JP 6263801B2
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Description

本発明は、伝動カバーが液密に結合されるポンプインペラと、出力シャフトとともに回転する出力ハブに固定されるとともに前記ポンプインペラに対向して配置されるタービンランナと、前記ポンプインペラおよび前記タービンランナの内周部間に配置されるステータと、前記伝動カバーに摩擦接続可能なクラッチ部材を有するとともに該クラッチ部材を前記伝動カバーに摩擦接続させた接続状態ならびに摩擦接続を解除した非接続状態を切替え可能としたロックアップクラッチと、ロックアップクラッチに保持される第1ダンパスプリングと、スプリングホルダと、該スプリングホルダとの間での制限された範囲の相対回転を可能とした中間部材と、前記スプリングホルダおよび前記中間部材間に設けられて前記スプリングホルダに保持される第2ダンパスプリングとを備え、前記ロックアップクラッチの前記接続状態では、前記ポンプインペラおよび前記出力ハブ間での捩じり角度が大きくなるのに応じて、前記クラッチ部材および前記出力ハブ間で前記第1ダンパスプリングおよび前記第2ダンパスプリングが直列状態で作動する第1伝達段階と、前記第1ダンパスプリングおよび前記第2ダンパスプリングのうち前記第1ダンパスプリングだけが前記クラッチ部材および前記出力ハブ間で作動状態となる第2伝達段階とを順次経て前記クラッチ部材および前記出力ハブが直結されるようにしたトルクコンバータに関する。
このようなトルクコンバータは、特許文献1で知られている。
特許第5350702号公報
上記特許文献1で開示されるトルクコンバータでは、第2ダンパスプリングを保持するスプリングホルダを構成する一対の保持板間に配置される中間部材およびタービンランナが出力ハブに固定され、ロックアップクラッチに第1ダンパスプリングが保持され、一対の保持板の一方に、前記中間部材との設定範囲での相対回転を規制すべく前記中間部材に当接する当接部が設けられ、一対の保持板の他方に、第1ダンパスプリングの一端部に当接する爪部が設けられているので、強度を確保するために一対の保持板の板厚をそれぞれ厚くする必要があり、重量の増加を招くとともに板厚が増加する分だけ軸方向のスペースを大きく確保する必要が生じて、トルクコンバータの軸方向大型化を招いている。また前記他方の保持板の爪部は、前記第1ダンパスプリングの一端部に当接すべく軸方向に屈曲するように形成されているので、その爪部を配置するための軸方向のスペースを第1ダンパスプリングの一端部近傍に確保する必要があり、これによってもトルクコンバータの軸方向大型化を招くことになる。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、小型化を可能としたトルクコンバータを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、伝動カバーが液密に結合されるポンプインペラと、出力シャフトとともに回転する出力ハブに固定されるとともに前記ポンプインペラに対向して配置されるタービンランナと、前記ポンプインペラおよび前記タービンランナの内周部間に配置されるステータと、前記伝動カバーに摩擦接続可能なクラッチ部材を有するとともに該クラッチ部材を前記伝動カバーに摩擦接続させた接続状態ならびに摩擦接続を解除した非接続状態を切替え可能としたロックアップクラッチと、ロックアップクラッチに保持される第1ダンパスプリングと、スプリングホルダと、該スプリングホルダとの間での制限された範囲の相対回転を可能とした中間部材と、前記スプリングホルダおよび前記中間部材間に設けられて前記スプリングホルダに保持される第2ダンパスプリングとを備え、前記ロックアップクラッチの前記接続状態では、前記ポンプインペラおよび前記出力ハブ間での捩じり角度が大きくなるのに応じて、前記クラッチ部材および前記出力ハブ間で前記第1ダンパスプリングおよび前記第2ダンパスプリングが直列状態で作動する第1伝達段階と、前記第1ダンパスプリングおよび前記第2ダンパスプリングのうち前記第1ダンパスプリングだけが前記クラッチ部材および前記出力ハブ間で作動状態となる第2伝達段階とを順次経て前記クラッチ部材および前記出力ハブが直結されるようにしたトルクコンバータにおいて、前記中間部材を軸方向両側から挟む一対の保持板を有する前記スプリングホルダが、前記タービンランナとともに前記出力ハブに固定され、第1ダンパスプリングを前記クラッチ部材との間に介在させるようにして前記クラッチ部材に支持される伝動部材が、前記中間部材に相対回転を不能として嵌合されるとともに、前記スプリングホルダおよび前記中間部材が第1設定角度で相対回転することを可能として一対の前記保持板の少なくとも一方に挿通されることを第1の特徴とする。
また本発明は、第1の特徴の構成に加えて、前記クラッチ部材との間に前記第1ダンパスプリングを保持するとともに第1ダンパスプリングの一端部に当接するばね当接部を有するリテーナが、前記クラッチ部材との間に円筒状のカラーを介在させて該クラッチ部材に固定され、前記伝動部材が、前記クラッチ部材および前記リテーナ間に配置される支持板部を有するように形成され、前記支持板部には、前記クラッチ部材および前記リテーナに対して前記伝動部材が第2設定回転角度だけ相対回転することを可能として前記カラーを挿通させる長孔が設けられることを第2の特徴とする。
本発明の第1の特徴によれば、第1ダンパスプリングをクラッチ部材との間に介在させてクラッチ部材に支持される伝動部材が、スプリングホルダおよび中間部材が相対回転するのに応じてスプリングホルダに当接するようにしつつ、中間部材に相対回転不能に嵌合されるとともにスプリングホルダを構成する一対の保持板の少なくとも一方に相対回転可能に挿通されるので、スプリングホルダおよび出力部材が相対回転する間だけ第2ダンパスプリングを作動させるようにして第2ダンパスプリングの寿命向上を図る構造を、保持板の板厚を厚くすることなく構成することができ、スプリングホルダの重量増加を回避することができるとともに、スプリングホルダひいてはトルクコンバータの軸方向小型化を図ることができる。しかも伝動部材がクラッチ部材で支持される構造であるので、ロックアップクラッチおよびタービンランナ間に比較的大きな空間を確保することができ、トルクコンバータの軸方向寸法を増加することなく、前記空間に減衰性能の向上を図るための追加の制振デバイスを配置することも可能である。
また本発明の第2の特徴によれば、第1ダンパスプリングの一端部に当接するばね当接部を有するリテーナがクラッチ部材との間にカラーを介在させてクラッチ部材に固定され、伝動部材の一部である支持板部がクラッチ部材およびリテーナ間に配置され、支持板部に設けられる長孔にカラーが挿通されるので、クラッチ部材に対する伝動部材の第2設定回転角度の相対回転だけを可能として第1ダンパスプリングの寿命向上を図るようにした構造をコンパクトに構成することができる。
トルクコンバータの縦断面図である。 ロックアップクラッチが非接続状態にあるときの図1の2−2線に沿う断面図である。 ロックアップクラッチが接続されるとともに第2ダンパスプリングが最大限圧縮された状態でのクラッチピストン、リテーナ、伝動部材および出力部材の相対位置をスプリングホルダを省略して示す横断面図である。 第1ダンパスプリングが最大限圧縮された状態での図4に対応した横断面図である。 ロックアップクラッチ接続状態でのダンパ特性を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態について図1〜図5を参照しながら説明すると、先ず図1において、このトルクコンバータは、ポンプインペラ11と、このポンプインペラ11に対向して配置されるタービンランナ12と、前記ポンプインペラ11および前記タービンランナ12の内周部間に配置されるステータ13とを備え、前記ポンプインペラ11、前記タービンランナ12および前記ステータ13間には、矢印14で示すように作動オイルを循環させる循環回路15が形成される。
前記ポンプインペラ11は、椀状のポンプシェル16と、該ポンプシェル16の内面に設けられる複数のポンプブレード17と、それらのポンプブレード17を連結するポンプコアリング18と、前記ポンプシェル16の内周部にたとえば溶接によって固定されるポンプハブ19とを有し、前記ポンプハブ19には、トルクコンバータに作動オイルを供給するオイルポンプ(図示せず)が連動、連結される。
また前記ポンプシェル16の外周部には、前記タービンランナ12を外側から覆う椀状の伝動カバー20が溶接によって結合されており、この伝動カバー20の外周部にリングギヤ21が溶接によって固着される。前記リングギヤ21には、エンジンのクランクシャフトに連なる駆動板(図示せず)が締結され、前記ポンプインペラ11には、前記エンジンから回転動力が入力される。
前記タービンランナ12は、椀状のタービンシェル22と、該タービンシェル22の内面に設けられる複数のタービンブレード23と、それらのタービンブレード23を連結するタービンコアリング24とを有する。
前記エンジンからの回転動力を図示しないミッションに伝達する出力シャフト26の端部は、前記伝動カバー20がその中心部に一体に有する有底円筒状の支持筒部20aに、軸受ブッシュ27を介して支持される。前記出力シャフト26は、前記ポンプハブ19との間に軸方向の間隔をあけた位置に配置される出力ハブ25にスプライン結合されており、前記出力ハブ25は前記出力シャフト26とともに回転する。また前記出力ハブ25および前記伝動カバー20間にはニードルスラストベアリング28が介装される。
前記ステータ13は、前記ポンプハブ19および前記出力ハブ25間に配置されるステータハブ29と、このステータハブ29の外周に設けられる複数のステータブレード30と、それらのステータブレード30の外周を連結するステータコアリング31とを有し、前記ポンプハブ19および前記ステータハブ29間にはスラストベアリング32が介装され、前記出力ハブ25および前記ステータハブ29間にはスラストベアリング33が介装される。
前記ステータハブ29と、前記出力ハブ25とともに回転する前記出力シャフト26を相対回転自在に囲繞するステータシャフト34との間には、一方向クラッチ35が介設されており、前記ステータシャフト34は、ミッションケース(図示せず)に回転不能に支持される。
前記伝動カバー20および前記タービンシェル22間には、前記循環回路15に連通するクラッチ室38が形成され、このクラッチ室38内に、ロックアップクラッチ40が収容される。
前記ロックアップクラッチ40は、前記伝動カバー20に摩擦接続可能なクラッチ部材であるクラッチピストン43を有するとともに該クラッチピストン43を前記伝動カバー20に摩擦接続させた接続状態ならびに摩擦接続を解除した非接続状態を切替えることが可能であり、円板状に形成される前記クラッチピストン43の内周部は、前記出力ハブ25に軸方向移動を可能として摺動可能に支持される。
前記クラッチ室38内は、前記クラッチピストン43によって、前記タービンランナ12側の内側室38aと、前記伝動カバー20側の外側室38bとに区画されており、前記ニードルスラストベアリング28に隣接して前記出力ハブ25に形成される油溝44が前記外側室38bに連通され、前記油溝44は円筒状の前記出力シャフト26内に連通する。また前記ポンプハブ19および前記ステータシャフト34間には、前記循環回路15の内周部に通じる油路45が形成される。前記油溝44および前記油路45には、前記オイルポンプおよびオイル溜め(図示せず)が交互に接続される。
図2を併せて参照して、前記ロックアップクラッチ40の前記クラッチピストン43には、複数個たとえば4個のコイル状の第1ダンパスプリング46が保持される。前記クラッチピストン43の外周部の前記伝動ケース20とは反対側の面には環状の収容凹部48が形成されており、その収容凹部48内に周方向に等間隔をあけて収容される第1ダンパスプリング46を、前記クラッチピストン43との間に挟むリテーナ49が前記クラッチピストン43に固定される。
前記リテーナ49は、前記収容凹部48の内周にほぼ対応した外周を有して前記クラッチピストン43と同軸に配置されるリング板部49aと、前記クラッチピストン43の半径方向に沿う前記第1ダンパスプリング46の内方側を覆うように横断面円弧状に形成されて前記リング板部49aの外周の周方向に等間隔をあけた4箇所に連設されるとともに前記クラッチピストン43の周方向に沿って長く形成されるスプリングカバー部49bと、それらのスプリングカバー部49b相互間に配置されて前記リング板部49aの外周に連設される第1のばね当接部49cとを一体に有するように形成される。
前記クラッチピストン43の周方向に間隔をあけた複数箇所たとえば8箇所で前記リング板部49aおよび前記クラッチピストン43間には円筒状であるカラー50が介装されており、それらのカラー50をそれぞれ貫通する第1のリベット51で、前記リテーナ49の前記リング板部49aが前記カラー50を介して前記クラッチピストン43に固定される。
また前記リテーナ49における前記第1のばね当接部49cは、4個の前記第1ダンパスプリング46相互間に配置されており、前記ロックアップクラッチ40が非接続状態にあるときに、第1のばね当接部49cは、その両側の第1ダンパスプリング46の端部に当接する。
前記出力シャフト26の軸方向で、前記タービンランナ12および前記クラッチピストン43間には、スプリングホルダ42と、該スプリングホルダ42との間での制限された範囲の相対回転を可能とした中間部材41と、前記スプリングホルダ42および前記中間部材41間に設けられて前記スプリングホルダ42に保持される第2ダンパスプリング47とが配置され、前記スプリングホルダ42、前記中間部材41および第2ダンパスプリング47は、前記クラッチ室38の内側室38bに収容される。
前記スプリングホルダ42は、前記中間部材41を軸方向両側から挟む一対の保持板52,53を有するように構成される。一対の保持板52,53の外周部は、周方向に間隔をあけた複数箇所で第2のリベット54によって相互に連結される。また前記保持板52,53のうち前記タービンランナ12側に配置される保持板52の内周部が前記タービンシェル22の内周部に重なるように配置され、前記出力ハブ25がその外周部に一体に有する鍔部25aに、相互に重なった前記保持板52および前記タービンシェル22の内周部が複数個の第3のリベット55で固定される。すなわち前記スプリングホルダ42は前記タービンランナ12とともに前記出力ハブ25に固定され、前記中間部材41の内周部は前記出力ハブ25における前記鍔部25aの外周で相対回転可能に支持される。
前記保持板52,53の周方向に等間隔をあけた複数箇所たとえば8箇所には、第2ダンパスプリング47を収容するばね収容部52a,53aが、第2ダンパスプリング47の一部を外部に臨ませるようにして形成され、前記保持板52,53間に配置される前記中間部材41の前記ばね収容部52a,53aに対応する部分には、前記第2スプリング47の一部を収容するばね収容孔57が、前記ロックアップクラッチ40の非接続状態では、前記中間部材41の周方向に沿う前記ばね収容孔57の両端部が前記第2ダンパスプリング47の両端部に当接するようにして形成される。
前記クラッチピストン43には、第1ダンパスプリング46を前記クラッチピストン43との間に介在させる伝動部材58が支持され、この伝動部材58は、前記中間部材42に相対回転を不能として嵌合されるとともに、前記スプリングホルダ42および前記中間部材41が第1設定角度で相対回転することを可能として一対の前記保持板52,53の少なくとも一方に挿通される。
前記伝動部材58は、前記リテーナ49の前記リング板部49aおよび前記クラッチピストン43間に配置されるリング板状の支持板部58aと、その支持板部58aの内周部の周方向に等間隔をあけた複数箇所たとえば4箇所から前記スプリングホルダ42側に向けて突出する連結腕部58bと、連結腕部58bに対応する部分で前記支持板部58aの外周部に連設される第2のばね当接部58cとを一体に有するように形成される。
第2のばね当接部58cは、前記伝動部材58の半径方向で前記リテーナ49の前記第1のばね当接部49cよりも外方で前記第1ダンパスプリング46相互間に配置されており、前記ロックアップクラッチ40が非接続状態にあるときには、第2のばね当接部58cの両側の第1ダンパスプリング46の端部に第1のばね当接部49cとともに当接する。
前記支持板部58aには、前記クラッチピストン43および前記リテーナ49に対して前記伝動部材58が第2設定回転角度だけ相対回転することを可能として前記カラー50を挿通させる長孔59が設けられる。
また前記伝動部材58は、第2設定回転角度よりも小さな第1設定回転角度だけ前記スプリングホルダ42および前記中間部材41が相対回転するのに応じて前記スプリングホルダ42に当接するようにしつつ、前記中間部材41に相対回転を不能として嵌合されるとともに、一対の前記保持板52,53の少なくとも一方(この実施の形態では両方)に挿通される。
前記中間41の外周部の周方向に等間隔をあけた4箇所には、前記伝動部材58の前記連結腕部58bを隙間なく嵌合させるための嵌合凹部69が設けられ、前記保持板52,53には、第1設定回転角度だけ前記スプリングホルダ42および前記中間部材41が相対回転するのを許容するようにして周方向に長く延びる長孔状の挿通孔61,62が設けられる。
エンジンのアイドリング時や、極低速運転域では、前記油溝44から前記外側室38bに作動油が供給され、前記油路45から作動油が導出されており、この状態では外側室38bの方が内側室38aよりも高圧となり、前記クラッチピストン43は前記伝動カバー20の内面から離反する側に押されており、ロックアップクラッチ40は非接続状態となっている。この状態では、ポンプインペラ11およびタービンランナ12の相対回転は許容されており、エンジンによってポンプインペラ11が回転駆動されることで前記循環回路15内の作動油が、矢印14で示すように、ポンプインペラ11、タービンランナ12、ステータ13の順に循環回路15内を循環し、前記ポンプインペラ11の回転トルクが前記タービンランナ12、前記スプリングホルダ42および前記出力ハブ25を介して前記出力シャフト26に伝達される。
前記ポンプインペラ11および前記タービンランナ12間でトルクの増幅作用が生じている状態では、それに伴う反力がステータ13で負担され、ステータ13は、前記一方向クラッチ35のロック作用によって固定される。またトルク増幅作用を終えたときに、前記ステータ13は、該ステータ13が受けるトルク方向の反転によって一方向クラッチ35を空転させながらポンプインペラ11およびタービンランナ12とともに同一方向に回転する。
このようなトルクコンバータがカップリング状態となったとき、もしくはカップリング状態に近づいたときには、前記油路45から前記外側室38bに作動油が供給され、前記油溝44から作動油が導出されるように、前記油溝44および前記油路45と、前記オイルポンプおよびオイル溜めとの接続状態が切替えられる。その結果、クラッチ室38内では内側室38aの方が外側室38bよりも高圧となり、その圧力差によってクラッチピストン43が前記伝動カバー20側に押圧され、前記クラッチピストン43の外周部が前記伝動ケース20の内面に圧接して伝動ケース20に摩擦接続され、ロックアップクラッチ40が接続状態となる。
前記ロックアップクラッチ40が接続状態となって前記クラッチピストン43および前記リテーナ49が、前記伝動部材58に対して図2の時計方向に相対回転すると、図3で示すように、第1のばね当接部49cを前記第1ダンパスプリング46の一端部に当接させたままで、前記第1ダンパスプリング46の他端部に当接した前記第2のばね当接部58cが第1ダンパスプリング46を圧縮するように移動し、第1ダンパスプリング46から動力が伝達される前記伝動部材58に相対回転不能に連結された中間部材41が、第2ダンパスプリング47を前記スプリングホルダ42との間で圧縮するようにして前記スプリングホルダ42に対して相対回転する。すなわち前記クラッチピストン43および前記出力ハブ25間で前記第1ダンパスプリング46および前記第2ダンパスプリング47が直列状態で作動することになる。
このような第1および第2ダンパスプリング46,47の直列作動状態は、前記挿通孔61,62内を変位していた前記連結腕部58bが前記挿通孔61,62の周方向一端部に当接することで終了し、次の段階には、図4で示すように、第1のばね当接部49cを前記第1ダンパスプリング46の一端部に当接させたままで、前記第1ダンパスプリング46の他端部に当接した前記第2のばね当接部58cが第1ダンパスプリング46をさらに圧縮するように移動し、前記スプリングホルダ42が第1ダンパスプリング46から動力が伝達される前記伝動部材58とともに回転する。すなわち前記クラッチピストン43および前記出力ハブ25間では、前記第1ダンパスプリング46および前記第2ダンパスプリング47のうち前記第1ダンパスプリング46だけが作動することになり、前記長孔59の端部がカラー50に当接することで前記クラッチピストン43および前記伝動部材58の相対回転が阻止されることになり、前記クラッチピストン43および前記出力ハブ25が直結される。
すなわち前記ロックアップクラッチ40の接続状態では、前記ポンプインペラ11および前記出力ハブ25間での捩じり角度が大きくなるのに応じて、図5で示すように、前記クラッチピストン43および前記出力ハブ25間で前記第1ダンパスプリング46および前記第2ダンパスプリング47が直列状態で作動する第1伝達段階と、前記第1ダンパスプリング46および前記第2ダンパスプリング47のうち前記第1ダンパスプリング46だけが前記クラッチピストン43および前記出力ハブ25間で作動状態となる第2伝達段階とを順次経て、前記クラッチピストン43および前記出力ハブ25が直結されることになる。
次にこの実施の形態の作用について説明すると、ロックアップクラッチ40の接続状態では、ポンプインペラ11および出力ハブ25間での捩じり角度が大きくなるのに応じて、クラッチピストン43および出力ハブ25間で第1ダンパスプリング46および第2ダンパスプリング47が直列状態で作動する第1伝達段階と、第1ダンパスプリング46および第2ダンパスプリング47のうち第1ダンパスプリング46だけが前記クラッチピストン43および前記出力ハブ25間で作動状態となる第2伝達段階とを順次経て前記クラッチピストン43および前記出力ハブ25が直結されるのであるが、第2ダンパスプリング47は、スプリングホルダ42と、該スプリングホルダ42との間での制限された範囲の相対回転を可能とした中間部材41との間に設けられて前記スプリングホルダ42に保持されており、前記中間部材41を軸方向両側から挟む一対の保持板52,53を有する前記スプリングホルダ42が、前記タービンランナ12とともに前記出力ハブ25に固定され、第1ダンパスプリング46をクラッチピストン43との間に介在させるようにして前記クラッチピストン43に支持される伝動部材58が、前記中間部材41に相対回転を不能として嵌合されるとともに、前記スプリングホルダ42および前記中間部材41が第1設定角度で相対回転することを可能として一対の前記保持板52,53の少なくとも一方に挿通されるので、スプリングホルダ42および中間部材41が第1設定回転角度だけ相対回転する間だけ第2ダンパスプリング47を作動させるようにして第2ダンパスプリング47の寿命向上を図る構造を、保持板52,53の板厚を厚くすることなく構成することができ、スプリングホルダ42の重量増加を回避することができるとともに、スプリングホルダ42ひいてはトルクコンバータの軸方向小型化を図ることができる。しかも伝動部材58がクラッチピストン43で支持される構造であるので、ロックアップクラッチ40およびタービンランナ12間に比較的大きな空間を確保することが可能となり、トルクコンバータの軸方向寸法を増加することなく、前記空間に減衰性能の向上を図るための追加の制振デバイスを配置することも可能である。
またクラッチピストン43との間に第1ダンパスプリング46を保持するとともに第1ダンパスプリング46の一端部に当接するばね当接部49cを有するリテーナ49が、前記クラッチピストン43との間に円筒状のカラー50を介在させて該クラッチピストン43に固定され、前記伝動部材が58、前記クラッチピストン43および前記リテーナ49間に配置される支持板部58aを有するように形成され、前記支持板部58には、前記クラッチピストン43および前記リテーナ48に対して前記伝動部材58が第2設定回転角度だけ相対回転することを可能として前記カラー50を挿通させる長孔59が設けられるので、クラッチピストン43に対する伝動部材58の第2設定回転角度の相対回転だけを可能として第1ダンパスプリング46の寿命向上を図るようにした構造をコンパクトに構成することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
11・・・ポンプインペラ
12・・・タービンランナ
13・・・ステータ
20・・・伝動カバー
25・・・出力ハブ
26・・・出力シャフト
40・・・ロックアップクラッチ
41・・・中間部材
42・・・スプリングホルダ
43・・・クラッチ部材であるクラッチピストン
46・・・第1ダンパスプリング
47・・・第2ダンパスプリング
49・・・リテーナ
49c・・・ばね当接部
50・・・カラー
52,53・・・保持板
58・・・伝動部材
58a・・・支持板部
59・・・長孔

Claims (2)

  1. 伝動カバー(20)が液密に結合されるポンプインペラ(11)と、出力シャフト(26)とともに回転する出力ハブ(25)に固定されるとともに前記ポンプインペラ(11)に対向して配置されるタービンランナ(12)と、前記ポンプインペラ(11)および前記タービンランナ(12)の内周部間に配置されるステータ(13)と、前記伝動カバー(20)に摩擦接続可能なクラッチ部材(43)を有するとともに該クラッチ部材(43)を前記伝動カバー(20)に摩擦接続させた接続状態ならびに摩擦接続を解除した非接続状態を切替え可能としたロックアップクラッチ(40)と、ロックアップクラッチ(40)に保持される第1ダンパスプリング(46)と、スプリングホルダ(42)と、該スプリングホルダ(42)との間での制限された範囲の相対回転を可能とした中間部材(41)と、前記スプリングホルダ(42)および前記中間部材(41)間に設けられて前記スプリングホルダ(42)に保持される第2ダンパスプリング(47)とを備え、前記ロックアップクラッチ(40)の前記接続状態では、前記ポンプインペラ(11)および前記出力ハブ(25)間での捩じり角度が大きくなるのに応じて、前記クラッチ部材(43)および前記出力ハブ(25)間で前記第1ダンパスプリング(46)および前記第2ダンパスプリング(47)が直列状態で作動する第1伝達段階と、前記第1ダンパスプリング(46)および前記第2ダンパスプリング(47)のうち前記第1ダンパスプリング(46)だけが前記クラッチ部材(43)および前記出力ハブ(25)間で作動状態となる第2伝達段階とを順次経て前記クラッチ部材(43)および前記出力ハブ(25)が直結されるようにしたトルクコンバータにおいて、前記中間部材(41)を軸方向両側から挟む一対の保持板(52,53)を有する前記スプリングホルダ(42)が、前記タービンランナ(12)とともに前記出力ハブ(25)に固定され、第1ダンパスプリング(46)を前記クラッチ部材(43)との間に介在させるようにして前記クラッチ部材(43)に支持される伝動部材(58)が、前記中間部材(41)に相対回転を不能として嵌合されるとともに、前記スプリングホルダ(42)および前記中間部材(41)が第1設定角度で相対回転することを可能として一対の前記保持板(52,53)の少なくとも一方に挿通されることを特徴とするトルクコンバータ。
  2. 前記クラッチ部材(43)との間に前記第1ダンパスプリング(46)を保持するとともに第1ダンパスプリング(46)の一端部に当接するばね当接部(49c)を有するリテーナ(49)が、前記クラッチ部材(43)との間に円筒状のカラー(50)を介在させて該クラッチ部材(43)に固定され、前記伝動部材(58)が、前記クラッチ部材(43)および前記リテーナ(49)間に配置される支持板部(58a)を有するように形成され、前記支持板部(58a)には、前記クラッチ部材(43)および前記リテーナ(49)に対して前記伝動部材(58)が第2設定回転角度だけ相対回転することを可能として前記カラー(50)を挿通させる長孔(59)が設けられることを特徴とする請求項1に記載のトルクコンバータ。
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