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JP6246023B2 - 有害微生物撲滅剤及びそれを用いた有害微生物撲滅方法 - Google Patents

有害微生物撲滅剤及びそれを用いた有害微生物撲滅方法 Download PDF

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Description

本発明は、水溶液中の有害微生物撲滅剤及び撲滅方法、特に製紙工程において使用される洗浄水や冷却水などの処理水又は白水に添加して、その中に含まれているスライム発生の原因となる有害微生物がスライムを形成することで発生する各種トラブルを抑制するための有害微生物撲滅剤及びそれを用いる有害微生物撲滅方法に関するものである。
製紙工程で使用される洗浄水や冷却水などの被処理水には、原料の木材に由来するセルロース、リグニン、へミセルロース、多糖類などの有機物を栄養源として、多数の微生物が繁殖し、これらがパイプラインやピットの壁面に付着してスライムを形成する。そして、このスライムは、紙切れを引き起したり、紙の上に斑点を生じるため、生産効率の低下や製品の品質劣化の原因となっている。
このようなスライム障害を防止するために、これまでに酸化剤とアンモニウム化合物とからなる多くのスライムコントロール剤や、これを用いるスライムコントロール方法が提案されている。例えば、アンモニウムイオンを含む冷却水中に、次亜塩素酸又はその塩1モルとヒダントイン又はその誘導体1〜2モルをあらかじめ混合して添加する冷却水系の運転方法(特許文献1参照)、塩素濃度に換算して0.1〜2.0%の次亜塩素酸ナトリウム又は次亜塩素酸カルシウムの希釈液と、濃度0.1〜6.0%のアミン源の希釈液とを同期的に計量して管路内に供給し、あらかじめ定められた比率で、上記管路内で連続的に混合して、その場で殺生物有効成分を製造しながら被処理液中へ連続的に注入する液体中の微生物の増殖を抑制する方法(特許文献2参照)、水中で、液状又はスラリー状の臭化ヒダントインと硫酸アンモニウムを混合して得られる循環水系におけるバイオフィルムの形成抑制剤を用いる方法(特許文献3参照)、次亜塩素酸ナトリウム希釈水と、無機系臭素化合物又は5,5−ジメチルヒダントインとを混合してスライムコントロール剤を製造し、10秒以内に被処理水に添加するスライムコントロール剤の添加方法(特許文献4参照)、ブロモクロロジメチルヒダントインと水溶性セルロース誘導体とを混合したものに、硫酸アンモニウムを混合し、ただちに被処理水に添加する微生物の殺滅方法(特許文献5参照)、ブロモクロロジメチルヒダントインと多糖類高分子とを混合したものに、硫酸アンモニウムを混合し、ただちに被処理水に添加する微生物の殺滅方法(特許文献6参照)、次亜塩素酸ナトリウムと硫酸アンモニウムを組み合わせたもの(特許文献7参照)などが提案されている。
しかしながら、アミン成分としてアンモニウム化合物を用いない場合は、これを用いた場合に比べ、殺菌力が低下し、スライムトラブルが発生するのを免れないが、このアンモニウム化合物は水質汚濁防止法により排水・貯蔵管理が必要な化合物であるため、作業環境によりその使用が制限される傾向にある。このため、アンモニウム化合物を使用しないでスライム障害を防止する方法として、例えば、次亜臭素酸及び/又はその水溶性塩とN−モノクロロ−5,5−ジアルキル置換ヒダントインを生成させることを特徴とする水系におけるスライムコントロール方法(特許文献8参照)や塩素化ヒダントインを特定量用いたバイオフィルムの除去のための方法(特許文献9参照)が提案されている。
特開2001−286870号公報(特許請求の範囲その他) 特表平10−506835号公報(特許請求の範囲その他) 特開2006−232687号公報(特許請求の範囲その他) 特開2007−105579号公報(特許請求の範囲その他) 特開2007−319847号公報(特許請求の範囲その他) 特開2007−319850号公報(特許請求の範囲その他) 特開2008−43836号公報(特許請求の範囲その他) 特開2009−226409号公報(特許請求の範囲その他) 特開2011−251977号公報(特許請求の範囲その他)
前記特許文献8のスライムコントロール方法は用いるヒダントイン水溶液のpHは調整しているものの、pH7以上としている。また特許文献9のバイオフィルムの除去のための方法では単にハロゲン化ヒダントインを添加するか、ヒダントインおよびハロゲン化剤とを適切なモル比で別々に水システムを含むバイオフィルムに添加することによりバイオフィルムの除去を行なっているため、いずれもこれまでのアンモニウム化合物を用いるスライムコントロール剤に比べ殺菌効果の面で未だ満足できるものではなかった。
本発明は、従来の次亜塩素酸塩とアンモニウム化合物とを有効成分とする有害微生物撲滅剤と同等の殺菌効果を有し、しかも水質汚濁防止法によりアンモニウム化合物の使用を制限される分野においても使用することが可能な有害微生物撲滅剤及びそれを用いた有害微生物撲滅方法を提供することを課題とする。
本発明者等は、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、次亜塩素酸塩や次亜臭素酸塩を含有する水溶液とヒダントイン含有水溶液とを特定の配合割合としたり、pH7以上のヒダントイン系化合物含有水溶液を用いる方法では、前記課題を解決することができないことに鑑み、ヒダントイン系化合物含有水溶液のpHを調整し、この水溶液と次亜ハロゲン酸塩を含有する水溶液とを混合した有害微生物撲滅剤のpHを6以上7未満とすることにより、従来のアンモニウム化合物を用いたスライムコントロール剤と同等の殺菌効果が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は以下の有害微生物撲滅剤及び有害微生物撲滅方法を提供するものである。
(1)(A)次亜ハロゲン酸塩、(B)一般式で表されるヒダントイン系化合物(式中のR1、R2はそれぞれ独立して、炭素数1〜4の低級アルキル基、X及びYは水素原子、塩素原子及び臭素原子から選ばれる少なくとも1種である)を含有し、かつ、アンモニウム化合物を含有しない水溶液からなる有害微生物撲滅剤であって、該有害微生物撲滅剤のpHが6以上7未満の範囲であり、該(A)成分と該(B)成分との配合比がモル比として3:2〜5:1の範囲であることを特徴とする有害微生物撲滅剤。
(2)前記(A)成分を含有する水溶液と、前記(B)成分を含有する水溶液とを混合したものである(1)に記載の有害微生物撲滅剤。
(3)前記(A)成分が次亜塩素酸ナトリウム及び/または次亜臭素酸ナトリウムである(1)または(2)に記載の有害微生物撲滅剤。
(4)(A)次亜ハロゲン酸塩を含有する水溶液と、(B)一般式で表されるヒダントイン系化合物(式中のR1、R2はそれぞれ独立して、炭素数1〜4の低級アルキル基、X及びYは水素原子、塩素原子及び臭素原子から選ばれる少なくとも1種である)を含有し、該(A)成分と混合後のpHを6以上7未満の範囲になるように調整した水溶液とを混合後、水系に添加する殺菌方法であって、該(A)成分を含有する水溶液と該(B)成分を含有する水溶液の双方にアンモニウム化合物を含有せず、かつ、該(A)成分と該(B)成分の配合比がモル比として3:2〜5:1の割合で混合することを特徴とする殺菌方法。
本発明の有害微生物撲滅剤は、(A)次亜ハロゲン酸塩、(B)ヒダントイン系化合物を含有し、かつ、アンモニウム化合物を含有しない水溶液からなるものであり、この有害微生物撲滅剤のpHが6以上7未満の範囲であり、該(A)成分と該(B)成分との配合比がモル比として3:2〜5:1の範囲であるものである。
本発明の有害微生物撲滅剤は、(A)次亜ハロゲン酸塩を含有する水溶液からなる第一液と、(B)ヒダントイン系化合物を含有する水溶液からなる第二液のpHを調整し、この第一液と第二液とを混合した有害微生物撲滅剤のpHが6以上7未満の範囲であるものが好ましい。
前記(A)次亜ハロゲン酸塩とは、次亜塩素酸、次亜臭素酸などのアルカリ金属(ナトリウム、カリウムなど)もしくはアルカリ土類金属(カルシウム、バリウムなど)塩のことであり、代表的な物として次亜塩素酸ナトリウム、次亜臭素酸ナトリウム、次亜塩素酸カリウム、次亜臭素酸カリウムおよび次亜塩素酸カルシウム等が挙げられる。
これらの中で特に次亜塩素酸ナトリウムや次亜臭素酸ナトリウムが好ましい。このものは、一般に10〜20質量%水溶液として市販されているので、これを工業用水又は水道水により所定の濃度に希釈して用いるのが有利であり、特に(B)成分として用いられるヒダントイン系化合物との反応性やその制御の容易さを考慮して有効塩素として0.05〜2%程度に希釈するのがよい。
前記(B)ヒダントイン系化合物とは、一般式
(式中のR、Rはそれぞれ独立して、炭素数1〜4の低級アルキル基、X及びYは水素原子、塩素原子及び臭素原子から選ばれる少なくとも1種である)で表わされる化合物である。炭素数1〜4の低級アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基が挙げられる。
この化合物としては、式中のR、Rがそれぞれメチル基、X、Yがそれぞれ水素原子である5,5−ジメチルヒダントインや、R、Rがそれぞれメチル基、Xが塩素原子、Yが水素原子であるクロロジメチルヒダントイン、R、Rがそれぞれメチル基、Xが臭素原子、Yが水素原子であるブロモジメチルヒダントイン、Rがメチル基、Rがエチル基、X、Yがそれぞれ水素原子である5メチル5エチルヒダントイン等が挙げられる。このヒダントイン系化合物は、微生物活性が失活するのを抑制する安定剤としての役割を果すと同時に、殺菌効果を高める作用を有する。
前記(B)成分を含有する水溶液を塩酸、硫酸、臭化水素、ヨウ化水素、硝酸、リン酸、酢酸、イソシアン酸、イソシアヌル酸、スルファミン酸などの酸性水溶液等を用いて第一液との混合後のpHを6以上7未満に調整することが重要である。従来からヒダントイン系化合物を用いる際には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのような水酸化アルカリ金属の水溶液として用いられている。その際の水溶液のpHは7以上であり、次亜塩素酸ナトリウム等と混合後においてもそのpHは7以上とするように調整されており、このようなpHに調整することで安定な水溶液とすることができる。本発明では、(B)成分含有第二液のpHを7未満に調整し、かつ前記(A)成分含有第一液との混合後のpHを6以上7未満とすることで従来よりもハロゲンをより活性化させることが可能となり、従来のアンモニウム化合物を用い、アンモニウムイオンから生成されるクロラミンを有効成分とする殺菌剤と同等の殺菌効果を得ることができる。
前記(A)成分と(B)成分との配合割合はモル比で1:2ないし5:1の範囲である。(A)成分の配合割合がこの範囲より少ないと殺菌効果が得られにくくなり、この範囲を超えると使用量に見合う殺菌効果が得られにくくなるので好ましくない。特に好ましい配合割合は3:2ないし5:2である。
本発明の有害微生物撲滅剤を用いて、被処理水中の有害微生物を撲滅するには、第一液と第二液とを、第一液中の次亜塩素酸イオンと第二液中のヒダントイン系化合物のモル比が1:2ないし5:1になる割合で混合後、被処理水に添加するのが好ましい。
この場合、第一液と第二液とは、ほぼ同じ濃度の水溶液として混合するのが普通であるが、所望に応じ第一液及び第二液の一方を高濃度水溶液とし、他方を希薄水溶液として、混合時に希薄水溶液中に高濃度水溶液を注入して、所要の濃度の第一液及び第二液を含む混合溶液とすることもできる。
本発明方法により、処理することができる被処理水としては、例えば、工業用水、工業用冷却水、工業用洗浄水、各種抄紙用工程水、製紙工程で生じる白水などが挙げられる。
白水は、水に再生パルプやバージンパルプなどのパルプ繊維、炭酸カルシウム、ホワイトカーボン、タルクなどの填料、硫酸バンド、サイズ剤、紙力剤、歩留り剤、凝結剤などの製紙用助剤を添加し、混合、撹拌したものである。
本発明は、次亜ハロゲン酸塩と、特定のヒダントイン系化合物を含有しpHを6以上7未満の範囲に調整した水溶液を有害微生物撲滅剤として用いることにより、従来のアンモニウム化合物を用いたスライムコントロール剤と同等の殺菌効果を有し、しかも水質汚濁防止法により排水・貯蔵管理が必要な化合物を用いないため、作業環境を選ばず使用することができるという効果を有する。
次に、実施例によって本発明を実施するための形態を説明する。
実施例1
循環型調湿機を用いて、A工場塗工原紙抄紙機より採取した白水[細菌数(CFU)2.8×10,真菌数24]50mlを37℃に加温する。
別に、5℃に保持した工業用水中に14質量%濃度の次亜塩素酸ナトリウム水溶液を加え、活性塩素量に換算して濃度2800ppmの次亜塩素酸ナトリウム希釈水溶液を調製し、第一液とした。
次いで、次亜塩素酸ナトリウムの次亜塩素酸イオンに対し0.5モルとなるように5,5−ジメチルヒダントインを含有する水溶液を調製し第二液とした。この第二液に1N塩酸160μl/100mlを混合後、第一液と第二液とを混合し5秒間反応させpH6.2の有害微生物撲滅剤を得た。この有害微生物撲滅剤を上記の白水中へ5,5−ジメチルヒダントインが6ppmとなる量を添加し、よく混合した。次いで5分経過後、白水の一部を採取し、常法により混釈平板培養を行い、発生したコロニー数から白水中の微生物数を計測した。なお、細菌数の計測培地としてはワックスマン寒天培地を、真菌数の計測培地としてはストレプトマイシンを加えたワックスマン寒天培地を使用した。
この結果を表1に示す。
実施例2
実施例1において、5,5−ジメチルヒダントインの代わりに、5メチル5エチルヒダントインを用いた以外は全て実施例1と同様にし、pH6.2の有害微生物撲滅剤とした。この時の白水中の微生物数及び真菌数を表1に示す。
比較例1
実施例1において、5,5−ジメチルヒダントインを用いず、次亜塩素酸ナトリウムの配合割合を6ppmとなるように白水に添加した以外は全て実施例1と同様にし、pH7.2の有害微生物撲滅剤とした。この時の白水中の微生物数及び真菌数を表1に示す。
比較例2
実施例1において、5,5−ジメチルヒダントインの代わりに15%硫酸アンモニウムをアンモニウムイオンが次亜塩素酸イオンに対し0.5モルとなるようにした水溶液を用いた以外は全て実施例1と同様にし、pH7.2の有害微生物撲滅剤とした。この時の白水中の微生物数及び真菌数を表1に示す。
比較例3
実施例1において、次亜塩素酸ナトリウムの次亜塩素酸イオンに対し等モルとなるように5,5−ジメチルヒダントインを含有し、かつ、1N塩酸を混合しなかった以外は全て実施例1と同様にし、pH7.2の有害微生物撲滅剤とした。この時の白水の微生物数及び真菌数を表1に示す。
比較例4
実施例1において、第一液と第二液とを混合し5秒間反応させた後のpHを7.2になるよう1N塩酸の量を変更した以外は全て実施例1と同様にし、比較例4とした。この時の白水の微生物数及び真菌数を表1に示す。
実施例3
循環型調湿機を用いて、B工場塗工原紙抄紙機より採取した白水[細菌数(CFU)3.3×10,真菌数48]50mlを37℃に加温する。
別に、5℃に保持した工業用水中に14質量%濃度の次亜塩素酸ナトリウム水溶液を加え、活性塩素量に換算して濃度2800ppmの次亜塩素酸ナトリウム希釈水溶液を調製し、第一液とした。
次いで、次亜塩素酸ナトリウムの次亜塩素酸イオンに対し0.5モルとなるように5,5−ジメチルヒダントインを含有する水溶液を調製し第二液とした。この第二液に1N塩酸160μl/100mlを混合後、第一液と第二液とを混合し5秒間反応させpH6.2の有害微生物撲滅剤を得た。この有害微生物撲滅剤を上記の白水中へ5,5−ジメチルヒダントインが6ppmとなる量を添加し、よく混合した。次いで5分経過後、白水の一部を採取し、常法により混釈平板培養を行い、発生したコロニー数から白水中の微生物数を計測した。なお、細菌数の計測培地としてはワックスマン寒天培地を、真菌数の計測培地としてはストレプトマイシンを加えたワックスマン寒天培地を使用した。
この結果を表2に示す。
実施例4、比較例5、6
実施例3において、第一液と第二液とを混合し5秒間反応させた後のpHをそれぞれ、6.9、7.2、5.5になるよう1N塩酸の量を変更した以外は全て実施例3と同様にし、実施例4を得るとともに比較例5、6とした。この時の白水の微生物数及び真菌数を表2に示す。
表1の結果から、実施例1は従来のアンモニウム化合物を用いる比較例2と同等の殺菌効果及び殺かび効果が得られていることが分かる。また、pHを7以上とする比較例4に比べ、pHを6.2とする実施例1の有害微生物撲滅剤は殺菌効果で約10倍、殺かび効果で約3倍優れた効果を示していることが分かる。
また、実施例2は、実施例1と比較してヒダントインの種類を変更したものであるが、実施例1と同等以上の殺菌効果及び殺かび効果が得られていることが分かる。
表2において、実施例3と比較例6の結果から、pH6を境に殺菌効果、防かび効果とも顕著な差異が見受けられることがわかる。また、これと同様に実施例4と比較例5の結果から、pH7を境に殺菌効果、防かび効果とも顕著な差異が見受けられることがわかる。
本発明の有害微生物撲滅剤及びこれを用いた有害微生物撲滅方法は、従来のアンモニウム化合物を用いる有害微生物撲滅剤と同等の殺菌効果を有することができるため、水質汚濁防止法により使用することが困難な環境でも有害微生物の発生を効率よく抑制でき、その結果高い品質の製品を得ることができる。そのため本発明の有害微生物撲滅剤及びこれを用いた有害微生物撲滅方法は、工業分野、特に紙の製造に極めて有効なものである。

Claims (4)

  1. (A)次亜ハロゲン酸塩、(B)一般式で表されるヒダントイン系化合物(式中のR1、R2はそれぞれ独立して、炭素数1〜4の低級アルキル基、X及びYは水素原子、塩素原子及び臭素原子から選ばれる少なくとも1種である)を含有し、かつ、アンモニウム化合物を含有しない水溶液からなる有害微生物撲滅剤であって、該有害微生物撲滅剤のpHが6以上7未満の範囲であり、該(A)成分と該(B)成分との配合比がモル比として3:2〜5:1の範囲であることを特徴とする有害微生物撲滅剤。
  2. 前記(A)成分を含有する水溶液と、前記(B)成分を含有する水溶液とを混合したものである請求項1に記載の有害微生物撲滅剤。
  3. 前記(A)成分が次亜塩素酸ナトリウム及び/または次亜臭素酸ナトリウムである請求項1または請求項2に記載の有害微生物撲滅剤。
  4. (A)次亜ハロゲン酸塩を含有する水溶液と、(B)一般式で表されるヒダントイン系化合物(式中のR1、R2はそれぞれ独立して、炭素数1〜4の低級アルキル基、X及びYは水素原子、塩素原子及び臭素原子から選ばれる少なくとも1種である)を含有し、該(A)成分と混合後のpHを6以上7未満の範囲になるように調整した水溶液とを混合後、水系に添加する殺菌方法であって、該(A)成分を含有する水溶液と該(B)成分を含有する水溶液の双方にアンモニウム化合物を含有せず、かつ、該(A)成分と該(B)成分の配合比がモル比として3:2〜5:1の割合で混合することを特徴とする殺菌方法。
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