JP6231363B2 - 混合ガスの分離装置および方法 - Google Patents
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Description
2種以上のガスが混合された混合ガスを分離して、目的とするガスを製品ガスとして得る方式として、圧力変動吸着方式(以下「PSA方式」という)が知られている。
酸素ガスを発生させる場合、窒素を吸着する吸着剤を充填した吸着塔を使用する。上記吸着塔に加圧した空気を供給し、空気中の窒素分子を吸着剤に吸着させて分離する。そして、吸着されなかった酸素ガスを製品ガスとして得る。
また、上記吸着搭では、充填された吸着剤の吸着能力がリミットに達したとき、内部の圧力を開放することにより、吸着剤に吸着されたガス分子を吸着剤から放出させ、再び吸着できるように吸着剤を再生する。これを再生工程という。
PSA方式のガス分離装置では、目的に応じて必要とされる所定純度の製品ガスを製造する。このガス分離装置は一般に、日中に稼動させて夜間に停止したり、平日に稼動して土日に停止したり、稼動と停止を繰り返す。
このような背景のもと、PSA方式のガス分離装置において、準備運転の時間を短縮するために様々な提案がなされてきた。従来技術として、下記の特許文献1〜4に示す文献が存在する。
以下に述べる文献の説明において、括弧内の符号は各文献に記載されたものである。
圧力スイングにより窒素を濃縮する方法において、窒素濃縮を終了する際、均圧工程において装置を停止し、均圧工程の終了した吸着器(16)の内部残留ガスを、放出弁(14)により、吸着工程での原料ガスの流れと反対方向に系外へ減圧放出する。また、減圧排気が終了した後、吸着器(16)の出口に設けられた濃縮窒素貯留タンク(11)から濃縮窒素ガスの一部を、濃縮窒素ガス供給弁(15)を介し、吸着工程での原料ガスの流れと反対方向に流し、吸着器(16)内を濃縮窒素ガスで置換する。
吸着槽(5a,5b)を用いて混合ガスから製品対象ガスを抽出し、その製品対象ガスを製品貯留槽(8)内に貯留するに際し、製品貯留槽(8)の排気コントロール弁(13)を開いて製品貯留槽(8)内の残存ガスを排気しつつ、上記製品対象ガスを製品貯留槽(8)内に充填する。
吸着槽(19,20)に対し吸着工程−再生工程を含む工程を交番的に繰り返して窒素ガスを分離し、これを製品槽(21)に貯留する方法において、上記工程を停止するに際し、上記製品槽(21)内の圧力を上記連続工程における最高圧力よりも高い圧力に上昇させ、その後上記工程を停止する。
吸着槽(19,20)に対し吸着工程−再生工程を含む工程を交番的に繰り返して窒素ガスを分離し、これを貯留する方法において、上記工程を停止するに際し、上記吸着槽(19,20)内の残留ガスを所定の時間もしくは所定の圧力になるまで排出させた後、上記吸着槽(19,20)を密閉する。
上記特許文献1では、均圧工程が終了した吸着器(16)の内部残留ガスを減圧放出する。また、減圧排気した後に吸着器(16)内を濃縮窒素ガスで置換する。この状態で装置を停止する。これにより、装置を停止したときに吸着器(16)内に残留する酸素ガスおよび窒素ガスが少なくなり、再稼動したときに分離ガスに混入する酸素ガスが少なくなる。その分だけ準備運転の時間は短縮される。
上記特許文献1の技術では、減圧排気や濃縮窒素ガスによる置換を行ったとしても、吸着器(16)内に酸素ガスが残留するのは避けられない。そして、装置を再び稼動したときには、吸着器(16)内に残留した酸素ガスが濃縮窒素貯留タンク(11)内に流れ込み、濃縮窒素貯留タンク(11)内の濃縮窒素の純度を低下させる。このため、近年のように高純度の製品ガスが求められるようになると、純度が低下した濃縮窒素貯留タンク(11)内に充填する製品ガスの純度を引き上げる必要があるため、長時間の準備運転が必要になる。
上記特許文献2の技術では、製品ガスに要求される純度が高ければそれだけ、製品貯留槽(8)の内部のガスを高純度の製品ガスに置換するのに時間を要する。このため、近年のように高純度の製品ガスが求められるようになると、大気成分で満たされた状態の製品貯留槽(8)内に充填する製品ガスの純度を引き上げる必要があるため、長時間の準備運転が必要になるのである。
また、吸着槽(5a,5b)内に酸素ガスが残留するのが避けられない。そして、装置を再び稼動したときには、吸着槽(5a,5b)内に残留した酸素ガスが製品貯留槽(8)内に流れ込み、製品貯留槽(8)内の濃縮窒素の純度を低下させる。このため、近年のように高純度の製品ガスが求められるようになると、純度が低下した製品貯留槽(8)内に充填する製品ガスの純度を引き上げる必要があるため、長時間の準備運転が必要になる。
上記特許文献3の技術では、製品槽(21)内の圧力を高い圧力として停止したとしても、吸着槽(19,20)内に酸素ガスが残留するのは避けられない。そして、装置を再び稼動したときには、吸着槽(19,20)内に残留した酸素ガスが製品槽(21)内に流れ込み、製品槽(21)内の濃縮窒素の純度を低下させる。このため、近年のように高純度の製品ガスが求められるようになると、純度が低下した製品槽(21)内に充填する製品ガスの純度を引き上げる必要があるため、長時間の準備運転が必要になる。
残留ガスを排出した状態で上記吸着槽(19,20)を密閉し、大気成分の侵入を防止したとしても、吸着槽(19,20)内に酸素ガスが残留するのは避けられない。そして、装置を再び稼動したときには、吸着槽(19,20)内に残留した酸素ガスが製品槽(21)内に流れ込み、製品槽(21)内の濃縮窒素の純度を低下させる。このため、近年のように高純度の製品ガスが求められるようになると、純度が低下した製品槽(21)内に充填する製品ガスの純度を引き上げる必要があるため、長時間の準備運転が必要になる。
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、装置の起動時間を短縮して稼働率の向上を図ることができる混合ガスの分離装置および方法を提供することを目的とする。
混合ガス中の除去成分を吸着剤に吸着させて除去することにより上記混合ガスから目的成分を製品ガスとして分離する吸着工程と、上記吸着工程で吸着された上記除去成分を上記吸着剤から放出させて上記吸着剤を再生する再生工程を、交代で受け持つ複数の吸着槽と、
定常運転において、上記各吸着槽から排出された上記製品ガスを、製品ガス供給路に送り出す前に一時的に貯留する製品ガス貯留槽と、
上記定常運転の前に行う浄化運転において、上記各吸着槽から排出された上記製品ガスを、上記製品ガス貯留槽を経由させずに上記製品ガス供給路に導入する単数または複数のバイパス路と、
上記浄化運転において、休止状態の装置を起動したときに、上記各吸着槽から排出された上記製品ガスの濃度が所定の基準値になるまで、上記各吸着槽から排出された上記製品ガスを上記バイパス路に導入するよう、複数のガス流路に設けられた複数の弁を制御する弁制御手段と、
上記バイパス路を経由した製品ガスの少なくとも一部を、上記各吸着槽の出口側に還流させる複数の還流路とを備え、
上記弁制御手段は、
上記浄化運転を、上記吸着槽内を高圧にして行う高圧浄化工程と、上記吸着槽内を低圧にして行う低圧浄化工程とを、上記複数の吸着槽が交代で受け持つように弁を制御し、
さらに、上記還流路により、上記低圧浄化工程を行う側の吸着槽に対して上記製品ガスを還流させるよう弁を制御する
ことを要旨とする。
混合ガス中の除去成分を吸着剤に吸着させて除去することにより上記混合ガスから目的成分を製品ガスとして分離する吸着工程と、上記吸着工程で吸着された上記除去成分を上記吸着剤から放出させて上記吸着剤を再生する再生工程を、複数の吸着槽によって交代で受け持ち、
定常運転において、上記各吸着槽から排出された上記製品ガスを、製品ガス供給路に送り出す前に一時的に製品ガス貯留槽に貯留し、
上記定常運転の前に行う浄化運転において、上記各吸着槽から排出された上記製品ガスを、単数または複数のバイパス路により、上記製品ガス貯留槽を経由させずに上記製品ガス供給路に導入し、
上記浄化運転において、休止状態の装置を起動したときに、上記各吸着槽から排出された上記製品ガスの濃度が所定の基準値になるまで、上記各吸着槽から排出された上記製品ガスを上記バイパス路に導入するよう、複数のガス流路に設けられた複数の弁を制御し、
上記バイパス路を経由した製品ガスの少なくとも一部を、複数の還流路により、上記各吸着槽の出口側に還流させ、
上記浄化運転を、上記吸着槽内を高圧にして行う高圧浄化工程と、上記吸着槽内を低圧にして行う低圧浄化工程とを、上記複数の吸着槽が交代で受け持つように弁を制御し、
さらに、上記還流路により、上記低圧浄化工程を行う側の吸着槽に対して上記製品ガスを還流させるよう弁を制御する
ことを要旨とする。
すなわち、休止状態の装置を起動したときに、上記各吸着槽から排出された上記製品ガスを上記バイパス路に導入できる。こうすることにより、起動初期に上記各吸着槽から排出された純度の低い上記製品ガスは、上記製品ガス貯留槽に導入されない。したがって、上記製品ガス貯留槽内に充填された上記製品ガスの純度を低下させることがない。このため、上記製品ガス貯留槽内の製品ガスの純度を引き上げるために必要とされていた準備運転が節減される。本発明によれば、装置の起動時間を短縮して稼働率の向上を図ることができる。特に、近年のように高純度の製品ガスが求められる情況において、起動時間を短縮する効果は絶大である。
上記浄化運転において、休止状態の装置を起動したときに、上記各吸着槽から排出された上記製品ガスの濃度が所定の基準値になるまで、上記各吸着槽から排出された上記製品ガスを上記バイパス路に導入する浄化運転を行うよう、複数のガス流路に設けられた複数の弁を制御する弁制御手段を備える。
〔請求項3〕に記載の混合ガスの分離方法は、
上記浄化運転において、休止状態の装置を起動したときに、上記各吸着槽から排出された上記製品ガスの濃度が所定の基準値になるまで、上記各吸着槽から排出された上記製品ガスを上記バイパス路に導入する浄化運転を行うよう、複数のガス流路に設けられた複数の弁を制御する。
休止状態の装置を起動したときに上記浄化運転を行うことにより、起動初期に上記各吸着槽から排出された純度の低い上記製品ガスは、上記製品ガス貯留槽に導入されない。したがって、上記製品ガス貯留槽内に充填された上記製品ガスの純度を低下させることがない。このため、上記製品ガス貯留槽内の製品ガスの純度を引き上げるために必要とされていた準備運転が節減される。本発明によれば、装置の起動時間を短縮して稼働率の向上を図ることができる。特に、近年のように高純度の製品ガスが求められる情況において、起動時間を短縮する効果は顕著に現れる。
上記バイパス路を経由した製品ガスの少なくとも一部を、上記各吸着槽の出口側に還流させる複数の還流路をさらに備え、
上記弁制御手段は、
上記浄化運転を、上記吸着槽内を高圧にして行う高圧浄化工程と、上記吸着槽内を低圧にして行う低圧浄化工程とを、上記複数の吸着槽が交代で受け持つように弁を制御し、
さらに、上記還流路により、上記低圧浄化工程を行う側の吸着槽に対して上記製品ガスを還流させるよう弁を制御する。
〔請求項3〕に記載の混合ガスの分離方法は、
上記バイパス路を経由した製品ガスの少なくとも一部を、複数の還流路により、上記各吸着槽の出口側に還流させ、
上記浄化運転を、上記吸着槽内を高圧にして行う高圧浄化工程と、上記吸着槽内を低圧にして行う低圧浄化工程とを、上記複数の吸着槽が交代で受け持つように弁を制御し、
さらに、上記還流路により、上記低圧浄化工程を行う側の吸着槽に対して上記製品ガスを還流させるよう弁を制御する。
上記浄化運転のうち上記高圧浄化工程では、上記吸着工程と同様に、混合ガス中の除去成分を吸着剤に吸着させて除去する。一方、上記浄化運転のうち上記低圧浄化工程では、上記再生工程と同様に、上記吸着剤に吸着された上記除去成分を上記吸着剤から放出させる。上記低圧浄化工程を行う側の吸着槽に対して上記還流路により上記製品ガスを還流させることにより、上記吸着剤に吸着された上記除去成分は、上記吸着剤から放出されやすくなり、吸着剤の再生効果が高くなる。このような浄化運転を行うことにより、上記各吸着槽において分離される製品ガスの純度が速やかに高くなり、準備運転時間をより短縮することができる。
製品ガス貯留槽より上流にはガス濃度検知器が設けられておらず、
上記浄化運転のあいだ、上記製品ガス供給路に設けたガス濃度検知器により、上記各吸着槽から排出された上記製品ガスの濃度を検知する。
〔請求項4〕に記載の混合ガスの分離方法は、
製品ガス貯留槽より上流にはガス濃度検知器を設けることなく、
上記浄化運転のあいだ、上記製品ガス供給路に設けたガス濃度検知器により、上記各吸着槽から排出された上記製品ガスの濃度を検知する。
上記浄化運転のあいだ上記各吸着槽から排出された上記製品ガスの濃度を、上記製品ガス供給路に設けたガス濃度検知器により検知し、製品ガス貯留槽より上流にはガス濃度検知器を設けない。したがって、浄化運転中の浄化状態を正確に検出できる。どのような運用が行われたとしても、浄化運転を完了できるタイミングが明確に把握できる。つまり、念のために浄化運転を延長するようなことをしなくてすむ。浄化運転の時間を不必要に長くしなくてすむ。また、ガス濃度検知器の装備を節約し、設備コスト、メンテナンスコスト、計器のチェック作業等を低減することができる。
図1は本発明の第1実施形態の混合ガスの分離装置の構成を示す図である。
この装置は、圧力スイング方式により空気から酸素を吸着して窒素を分離する複数の吸着槽(第1吸着槽1A,第2吸着槽1B)と、上記第1吸着槽1Aと第2吸着槽1Bから排出される製品ガスである窒素ガスを一時的に貯留する製品ガス貯留槽3とを備えている。
図示した装置では、2つの吸着槽(第1吸着槽1A,第2吸着槽1B)を備えている。上記第1吸着槽1Aおよび第2吸着槽1Bはそれぞれ、混合ガス中の除去成分を吸着剤に吸着させて除去することにより上記混合ガスから目的成分を製品ガスとして分離する吸着工程と、上記吸着工程で吸着された上記除去成分を上記吸着剤から放出させて上記吸着剤を再生する再生工程を、交代で受け持つ。
上記製品ガス貯留槽3は、上記第1吸着槽1Aおよび第2吸着槽1Bから排出された上記製品ガスを、製品ガス供給路4に送り出す前に一時的に貯留する。
上記第1吸着槽1Aおよび第2吸着槽1Bにはそれぞれ、圧縮機10から原料空気を供給するための第1原料ガス導入路11Aおよび第2原料ガス導入路11Bが連通している。上記第1原料ガス導入路11Aおよび第2原料ガス導入路11Bは、それぞれ第1吸着槽1Aおよび第2吸着槽1Bの入口側(図示の下側)に接続されている。
上記バイパス路5は、第1吸着槽1Aおよび第2吸着槽1Bから排出された製品ガスを、上記製品ガス貯留槽3を経由させずに上記製品ガス供給路4に導入する。この例では1つの製品ガス供給路4が設けられている。
したがって、上記第1還流路7Aおよび第2還流路7Bは、上記バイパス路5を経由した製品ガスを、上記第1吸着槽1Aおよび第2吸着槽1Bの出口側に還流させる。なお、上記バイパス路5を経由した製品ガスの一部を、上記第1吸着槽1Aおよび第2吸着槽1Bの出口側に還流させるようにしてもよい。
上記第1原料ガス導入路11Aおよび第2原料ガス導入路11Bには、それぞれ第1原料ガス導入弁21Aおよび第2原料ガス導入弁21Bが設けられている。また、上記第1製品ガス排出路12Aおよび第2製品ガス排出路12Bには、それぞれ第1製品ガス排出弁22Aおよび第2製品ガス排出弁22Bが設けられている。
この装置は、製品ガス貯留槽3より上流にはガス濃度検知器が設けられていない。そして、上記浄化運転のあいだ、上記製品ガス供給路4に設けたガス濃度検知器としての酸素濃度センサ17により、上記各吸着槽1A,1Bから排出された上記製品ガスの濃度を検知する。
この装置は、上記弁構造の項目において説明した各種の弁を開閉制御するための弁制御手段6を備えている。
すなわち、上記浄化運転において、上記弁制御手段6は、
休止状態の装置を起動したときに、上記各吸着槽1A,1Bから排出された上記製品ガスの濃度が所定の基準値になるまで、上記各吸着槽1A,1Bから排出された上記製品ガスを上記バイパス路5に導入する浄化運転を行うよう、複数のガス流路に設けられた複数の弁を制御する。
上記浄化運転を、上記吸着槽1A,1B内を高圧にして行う高圧浄化工程と、上記吸着槽1A,1B内を低圧にして行う低圧浄化工程とを、上記複数の吸着槽1A,1Bが交代で受け持つように弁を制御し、
さらに、上記還流路7A,7Bにより、上記低圧浄化工程を行う側の吸着槽1A,1Bに対して上記製品ガスを還流させるよう弁を制御する。
図2は、休止状態の装置を起動するときの起動工程を示す図である。図に示すように、装置を起動すると、まず、後に詳述する浄化運転を行う。この浄化運転では、第1吸着槽1Aと第2吸着槽1Bから排出される製品ガスが所定の純度になるまで、第1吸着槽1Aと第2吸着槽1B内を浄化する。
まず、定常運転の動作について説明する。
図3は、定常運転において、第1吸着槽1Aと第2吸着槽1Bで行われる工程のサイクルを説明する図である。
つぎに、装置の起動時に、上述した定常運転にはいる準備として行う浄化運転について説明する。
図7は、浄化運転において、第1吸着槽1Aと第2吸着槽1Bで行われる工程のサイクルを説明する図である。
弁制御手段6の制御により閉じる弁は、第1原料ガス導入弁21A、第1製品ガス排出弁22A、第2排気ガス弁25Bである。弁制御手段6の制御により均圧弁23が開く。ガスの流れは、それまで高圧浄化工程が行われて内部が高圧になっている第1吸着槽1Aから、それまで低圧浄化工程が行われて内部が低圧(大気圧)になっている第2吸着槽1Bに向かってガスが流れる(図示の矢印X)。
図11は、本発明の第2実施形態を示す。
上記各実施形態で説明した装置および方法では、以下の作用効果を奏する。
上述した各実施形態および実施例では、窒素ガスを製品ガスとして生成する装置および方法について説明した。
図1に示す装置により、停止状態の装置を起動してから、製品ガスが目的とする基準濃度に達して定常運転を開始できるようになるまでの時間を計測した。
基準濃度:窒素99.999%
停止時間:15時間、63時間
装置を起動してから、図8〜図10で説明したように、バイパス路5を利用した高圧浄化工程、均圧工程、低圧浄化工程を繰り返すことによる準備運転を行った。このとき、第1還流路7Aおよび第2還流路7Bから第1吸着槽1Aおよび第2吸着槽1Bへの窒素ガスの還流は行わなかった。
(2)実施例2
装置を起動してから、図8〜図10で説明したように、バイパス路5を利用した高圧浄化工程、均圧工程、低圧浄化工程を繰り返すことによる準備運転を行った。このとき、第1還流路7Aおよび第2還流路7Bから第1吸着槽1Aおよび第2吸着槽1Bへの窒素ガスの還流も併せて行った。
(3)比較例
装置を起動してから、図4〜図6で説明した吸着工程、均圧工程、再生工程を繰り返すことによる準備運転を行った。なお、準備運転においては、製品ガス供給弁29を閉じ、製品ガス貯留槽3から排出されてきたガスを図示しない大気放出路により大気に放出した。
1B:第2吸着槽
3:製品ガス貯留槽
4:製品ガス供給路
5:バイパス路
5A:第1バイパス路
5B:第2バイパス路
6:弁制御手段
7A:第1還流路
7B:第2還流路
10:圧縮機
11A:第1原料ガス導入路
11B:第2原料ガス導入路
12A:第1製品ガス排出路
12B:第2製品ガス排出路
12C:合流路
13:均圧路
14:パージガス路
15:排気ガス路
16A:第1排気路
16B:第2排気路
17:酸素濃度センサ
18:流量センサ
19:サイレンサ
21A:第1原料ガス導入弁
21B:第2原料ガス導入弁
22A:第1製品ガス排出弁
22B:第2製品ガス排出弁
23:均圧弁
24:オリフィス
25A:第1排気ガス弁
25B:第2排気ガス弁
27A:第1還流弁
27B:第2還流弁
29:製品ガス供給弁
34A:貯留槽入口弁
34B:貯留槽出口弁
35:バイパス弁
35A:第1バイパス弁
35B:第2バイパス弁
Claims (4)
- 混合ガス中の除去成分を吸着剤に吸着させて除去することにより上記混合ガスから目的成分を製品ガスとして分離する吸着工程と、上記吸着工程で吸着された上記除去成分を上記吸着剤から放出させて上記吸着剤を再生する再生工程を、交代で受け持つ複数の吸着槽と、
定常運転において、上記各吸着槽から排出された上記製品ガスを、製品ガス供給路に送り出す前に一時的に貯留する製品ガス貯留槽と、
上記定常運転の前に行う浄化運転において、上記各吸着槽から排出された上記製品ガスを、上記製品ガス貯留槽を経由させずに上記製品ガス供給路に導入する単数または複数のバイパス路と、
上記浄化運転において、休止状態の装置を起動したときに、上記各吸着槽から排出された上記製品ガスの濃度が所定の基準値になるまで、上記各吸着槽から排出された上記製品ガスを上記バイパス路に導入するよう、複数のガス流路に設けられた複数の弁を制御する弁制御手段と、
上記バイパス路を経由した製品ガスの少なくとも一部を、上記各吸着槽の出口側に還流させる複数の還流路とを備え、
上記弁制御手段は、
上記浄化運転を、上記吸着槽内を高圧にして行う高圧浄化工程と、上記吸着槽内を低圧にして行う低圧浄化工程とを、上記複数の吸着槽が交代で受け持つように弁を制御し、
さらに、上記還流路により、上記低圧浄化工程を行う側の吸着槽に対して上記製品ガスを還流させるよう弁を制御する
ことを特徴とする混合ガスの分離装置。 - 製品ガス貯留槽より上流にはガス濃度検知器が設けられておらず、
上記浄化運転のあいだ、上記製品ガス供給路に設けたガス濃度検知器により、上記各吸着槽から排出された上記製品ガスの濃度を検知する
請求項1記載の混合ガスの分離装置。 - 混合ガス中の除去成分を吸着剤に吸着させて除去することにより上記混合ガスから目的成分を製品ガスとして分離する吸着工程と、上記吸着工程で吸着された上記除去成分を上記吸着剤から放出させて上記吸着剤を再生する再生工程を、複数の吸着槽によって交代で受け持ち、
定常運転において、上記各吸着槽から排出された上記製品ガスを、製品ガス供給路に送り出す前に一時的に製品ガス貯留槽に貯留し、
上記定常運転の前に行う浄化運転において、上記各吸着槽から排出された上記製品ガスを、単数または複数のバイパス路により、上記製品ガス貯留槽を経由させずに上記製品ガス供給路に導入し、
上記浄化運転において、休止状態の装置を起動したときに、上記各吸着槽から排出された上記製品ガスの濃度が所定の基準値になるまで、上記各吸着槽から排出された上記製品ガスを上記バイパス路に導入するよう、複数のガス流路に設けられた複数の弁を制御し、
上記バイパス路を経由した製品ガスの少なくとも一部を、複数の還流路により、上記各吸着槽の出口側に還流させ、
上記浄化運転を、上記吸着槽内を高圧にして行う高圧浄化工程と、上記吸着槽内を低圧にして行う低圧浄化工程とを、上記複数の吸着槽が交代で受け持つように弁を制御し、
さらに、上記還流路により、上記低圧浄化工程を行う側の吸着槽に対して上記製品ガスを還流させるよう弁を制御する
ことを特徴とする混合ガスの分離方法。 - 製品ガス貯留槽より上流にはガス濃度検知器を設けることなく、
上記浄化運転のあいだ、上記製品ガス供給路に設けたガス濃度検知器により、上記各吸着槽から排出された上記製品ガスの濃度を検知する
請求項3記載の混合ガスの分離方法。
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