[go: up one dir, main page]

JP6221921B2 - 乗物用シート - Google Patents

乗物用シート Download PDF

Info

Publication number
JP6221921B2
JP6221921B2 JP2014091095A JP2014091095A JP6221921B2 JP 6221921 B2 JP6221921 B2 JP 6221921B2 JP 2014091095 A JP2014091095 A JP 2014091095A JP 2014091095 A JP2014091095 A JP 2014091095A JP 6221921 B2 JP6221921 B2 JP 6221921B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
protective material
spring wire
state
wire
bent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2014091095A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015209082A (ja
Inventor
将之 丹羽
将之 丹羽
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Boshoku Corp
Original Assignee
Toyota Boshoku Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Boshoku Corp filed Critical Toyota Boshoku Corp
Priority to JP2014091095A priority Critical patent/JP6221921B2/ja
Publication of JP2015209082A publication Critical patent/JP2015209082A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6221921B2 publication Critical patent/JP6221921B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Seats For Vehicles (AREA)

Description

本発明は、乗物用シートに関する。詳しくは、シートバック内に設けられた何らかの装備品を後側から覆う面状の保護材を有する乗物用シートに関する。
従来、自動車用のシートにおいて、シートバックの内部に面状の保護材が広い範囲を覆った状態として設けられたものが知られている(特許文献1)。上記保護材は、例えば厚手のフェルト材によって形成されており、シートバックの内部に設けられた装備品を後側から覆うように設けられた状態とされている。これにより、上記保護材は、車両の前部衝突の発生により、後部側座席の乗員がシートバックに後側からぶつかってきた際に、乗員を上記装備品と干渉させないように当たりを和らげる機能をするようになっている。
特開平8−299101号公報
しかし、上記従来技術では、保護材がシートバックのパッドに一体発泡されて設けられているため、パッドの成形型が複雑化したりパッドの成形不良が発生しやすくなったりする構成となっている。本発明は、上記問題を解決するものとして創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、シートバックの基本構造を変更することなく、保護材を簡便に設定できるようにすることにある。
上記課題を解決するために、本発明の乗物用シートは次の手段をとる。
第1の発明は、シートバック内に設けられた何らかの装備品を後側から覆う面状の保護材を有する乗物用シートである。シートバック内には、着座乗員の背凭れ荷重を弾性的に受け止めるバネワイヤが取り付けられている。保護材は、上記バネワイヤに通されて吊り下げられた状態として設けられている。
この第1の発明によれば、シートバック内に設けられた何らかの装備品を後側から覆う面状の保護材を、シートバック内に設けられたバネワイヤに通して吊り下げることにより、シートバックの基本構造を変更することなく、保護材を簡便に設定することができる。
第2の発明は、上述した第1の発明において、次の構成とされているものである。保護材は、可撓性を有する面状部材によって構成されている。上記保護材は、そのシートバックのフレームとの間に隙間を有するいずれかの周縁部領域が前方側に曲げられた状態として設けられている。
この第2の発明によれば、保護材の周縁部のエッジを後方側に向けさせないようにすることができるため、保護材をより適切な状態で設けることができる。
第3の発明は、上述した第2の発明において、次の構成とされているものである。バネワイヤは、高さ方向に延びる左右一対の縦ワイヤ部を備えた構成とされている。保護材は、その上縁部領域がシートバックのアッパフレームとの間に隙間を有する構成とされている。上記保護材の上縁部領域の左右2箇所には、バネワイヤの左右一対の縦ワイヤ部をそれぞれ通すことが可能な孔が形成されている。これら各孔は、それぞれ、高さ方向に2個ずつ並んで設けられている。保護材の上縁部領域を前方側に2段階に折り曲げて上述した高さ方向に2個ずつ並ぶ各孔同士を互いに高さ方向に向かい合わせた状態にして、これら向かい合わせた高さ方向に2個ずつ並ぶ左右一対の各孔内にバネワイヤの左右一対の縦ワイヤ部をそれぞれ通すことにより、保護材の上縁部領域が2段階に折り曲げられた形に保持される構成となっている。
この第3の発明によれば、保護材の上縁部領域が後側からの荷重入力によって前方側に押し撓まされても、上縁部領域のエッジを後方側に向かせないように折り曲げた状態に保持することができる。
第4の発明は、上述した第3の発明において、次の構成とされているものである。バネワイヤの左右一対の縦ワイヤ部は、互いの間隔がシートバックの下部領域よりも上部領域において広くなる形に折り曲げられた形状とされている。保護材は、左右一対の縦ワイヤ部の上部領域に上方側から通されて、同上部領域において各縦ワイヤ部の互いの間隔を狭める方向に形状変化する部分によって掛け止められた状態として設けられている。
この第4の発明によれば、保護材を、バネワイヤ全体を広く後方側から覆える状態に設けることができる。また、保護材を、バネワイヤの各縦ワイヤ部の形状変化する部分によって掛け止める構成とすることで、部品点数を増大させることなく保護材をバネワイヤに吊り下げた状態に設けることができる。
実施例1の乗物用シートの概略構成を表した斜視図である。 シートバックのフレーム構造の分解斜視図である。 シートバックのフレーム構造の正面図である。 保護材単体の斜視図である。 保護材の上縁部領域を折り曲げてバネワイヤに通す様子を表した斜視図である。 図3のVI-VI線断面図である。
以下に、本発明を実施するための形態について、図面を用いて説明する。
始めに、実施例1のシート1について、図1〜図6を用いて説明する。本実施例のシート1は、図1〜図3に示すように、自動車の運転席として構成されており、着座乗員の背凭れとなるシートバック2と、着座部となるシートクッション3と、を備えた構成となっている。上記シートバック2は、図2〜図3に示すように、その骨格を成すバックフレーム2Fが、左右一対のサイドフレーム2Faと、各サイドフレーム2Faの上端部間に一体的に架橋されたアッパフレーム2Fbと、各サイドフレーム2Faの下端部間に一体的に架橋されたロアプレート2Fcとによって、全体が正面視略四角枠形状となる形に組まれた構成となっている。
上述した各サイドフレーム2Faは、それぞれ、高さ方向に長尺な形にカットされた1枚の鋼板材により形成されており、互いに向かい合うシート内側に面を向けて配設された状態とされている。各サイドフレーム2Faは、それぞれ、それらの前側の縁部と後側の縁部とがシート内側に折り曲げられていることにより、それらのエッジが外部に出にくくなるように丸められていると共に、曲げや捩りに対する構造強度が高められた構成とされている。
アッパフレーム2Fbは、1枚の鋼板材が横断面逆U字状の形に折り曲げられて形成されており、上述した両サイドフレーム2Faの上端部間に掛け渡されて、これらに溶接により強固に一体的に結合された状態として設けられている。詳しくは、上述したアッパフレーム2Fbは、その左右両側の前側と後側の各縁部面が、それぞれ、上述した各サイドフレーム2Faの前側と後側のシート内側に折り曲げられた各縁部面にあてがわれて溶接された状態として、それらのエッジが外部に出にくくなるように各サイドフレーム2Faによって外側から覆われた状態に設けられた状態とされている。
ロアプレート2Fcは、1枚の鋼板材が横断面J字状の形に折り曲げられて形成されており、上述した両サイドフレーム2Faの下端部間に掛け渡されて、これらに溶接により強固に一体的に結合された状態として設けられている。詳しくは、上述したロアプレート2Fcは、その左右両側の各縁部面が、それぞれ、上述した各サイドフレーム2Faの後側のシート内側に折り曲げられた各縁部面にあてがわれて溶接された状態として、それらのエッジが外部に出にくいように各サイドフレーム2Faによって外側から覆われた状態に設けられた状態とされている。
上述したロアプレート2Fcは、その横断面のJ字形状が、各サイドフレーム2Faの下端側の丸みを帯びた周縁部形状に沿った形に湾曲した形状となっており、同周縁部形状に沿う形にセットされて組み付けられた状態とされている。これにより、ロアプレート2Fcは、各サイドフレーム2Faの下端部間に跨って設けられる図示しない各リクライナの連結用のロッドを下方側から保護することのできる状態として設けられた状態とされている。
また、上述したバックフレーム2Fの四角枠内には、シートバック2にかけられる着座乗員の背凭れ荷重を弾性的に柔らかく受け止められるようにするバックバネ10が取り付けられている。上記バックバネ10は、図2〜図3に示すように、樹脂製の板部材から成る受圧板11と、鋼線材を折り曲げて形成したバネワイヤ12と、から構成されている。上記受圧板11は、着座乗員の背部から強い体圧を受ける肩甲骨や腰部の領域を後方側から広く受け止められるように、バックフレーム2Fの四角枠内において高さ方向とシート幅方向とに広く面を延ばした形に形成されている。
バネワイヤ12は、1本の鋼線材が上述した受圧板11の外周形状に沿う略U字状の形に折り曲げられて形成されている。上記バネワイヤ12は、その所々の箇所が上述した受圧板11の裏面部に嵌め込まれて一体的に装着された状態とされている。そして、上記バネワイヤ12は、その左右一対の高さ方向に延びる縦ワイヤ部12Aの後述する第1縦片12A1が、それぞれ、上述したバックフレーム2Fのアッパフレーム2Fb内に下方側から通されて高さ方向にスライド可能な状態に組み付けられた状態とされている(図6参照)。また、上記バネワイヤ12は、その下側のシート幅方向に延びる横ワイヤ部12Bが、中央部12B1を前上方向に斜めに張り出させ、その左右両側のサイド部12B2を後下方向に斜めに張り出させる形となる、凹凸状の段差の付いた形に折り曲げられた形状とされている。
上記左右一対の縦ワイヤ部12Aは、詳しくは、着座乗員の背部から強い体圧を受ける肩甲骨や腰部の領域を後方側から適切な形で受け止められるように、肩甲骨を支える上部領域の間隔(横幅)が広く、腰部を支える下部領域の間隔(横幅)が狭くなる形に折り曲げられている。より具体的には、各縦ワイヤ部12Aは、それぞれ、高さ方向に真っ直ぐに延びる第1縦片12A1と、第1縦片12A1の下端からシート内側へ斜めに折れ曲がって延びる内折れ片12A2と、内折れ片12A2の下端から真っ直ぐ下側に折れ曲がって延びる第2縦片12A3と、第2縦片12A3の下端からシート外側へ折れ曲がった後に下側へ折れ曲がる外折れ片12A4と、を有する形に形成されている。
上述した各縦ワイヤ部12Aは、それぞれ、それらの第1縦片12A1がバックフレーム2Fの各サイドフレーム2Faの傍らに位置するシート外側寄りの領域に配置され、第2縦片12A3がバックフレーム2Fのシート幅方向の中央寄りの領域に配置された状態とされている。そして、各縦ワイヤ部12Aは、上述した各片のうち、第1縦片12A1を除く内折れ片12A2、第2縦片12A3、及び外折れ片12A4の各領域に跨ってかかるように上述した受圧板11が前側からセットされて、受圧板11の背面部に形成された鉤状に起こされた形の各引掛け部11Aが、これら各片に後方側から回し込まれる形に引掛けられて取り付けられた状態とされている。これにより、各縦ワイヤ部12Aの背面部には、上述した受圧板11の各片に後方側から回し込まれて引掛けられた各引掛け部11Aが、部分的に後方側に突出した形となって残された状態とされるようになっている。
また、上述した左右一対の縦ワイヤ部12Aの下端部間を繋ぐ横ワイヤ部12Bは、それらの左右両側の後下方向に斜めに張り出す形に折り曲げられた各サイド部12B2が、それぞれ、樹脂製のクリップ13を介して上述したバックフレーム2Fのロアプレート2Fc上に前方側から組み付けられて支えられた状態とされている。このような構成となっていることにより、バネワイヤ12は、上述したロアプレート2Fcに組み付けられた横ワイヤ部12Bの各サイド部12B2をヒンジ中心として、各縦ワイヤ部12Aをそれぞれ後方側に押し撓ませる態様でヒンジ回転させられるようになっている。
上記バックバネ10は、常時は、上述したバネワイヤ12がバックフレーム2Fのアッパフレーム2Fbとロアプレート2Fcとの間に架け渡されて発揮される弾発力により、受圧板11を、バックフレーム2Fの前面に覆い被された図示しないパッドの裏面部に弾性的に押し付けた状態として保持されるようになっている。そして、バックバネ10は、シートバック2に着座乗員の背凭れ荷重がかけられることにより、受圧板11に後方側への押圧力がかけられて、上述した態様でバネワイヤ12を後方側へ押し撓ませながら、この荷重を弾性的に柔らかく受け止めるようになっている。
ところで、図1〜図3に示すように、上述したバックバネ10の背面部には、厚手のフェルト材から成る面状の保護材20が取り付けられている。上記保護材20は、上述したバックバネ10を構成するバネワイヤ12の左右一対の縦ワイヤ部12Aに上方側から通されて吊り下げられた状態として設けられている。上記保護材20は、上記態様でバネワイヤ12に吊り下げられて設けられていることにより、バネワイヤ12や受圧板11の周縁部、それに受圧板11のバネワイヤ12に引掛けられて後方側に突出した状態とされている各引掛け部11Aを、それぞれ後方側から広く覆った状態としている。ここで、上述した保護材20によって後側から保護される対象となるバネワイヤ12、受圧板11の周縁部、及び各引掛け部11Aが、それぞれ本発明の「何らかの装備品」に相当する。
上記保護材20は、詳しくは、厚手のフェルト材の表面に樹脂製の薄いフィルム材が一体的に積層された構成とされており、保護材20がバネワイヤ12や受圧板11の周縁部或いは各引掛け部11Aに当接した際に受ける負荷圧を面内方向に広く分散して受け止められるように適度に表面の剛性が高められた構成とされている。また、保護材20は、その厚手のフェルト材から成る構成により、上述した負荷圧を、厚手のフェルト材を深く凹ませることで吸収して受け止めることができる構成とされている。これにより、上述した保護材20は、例えば、車両の前部衝突の発生により、後部側座席の乗員がシートバック2に後側からぶつかってきた際に、乗員を上述した上記バネワイヤ12や受圧板11の周縁部或いは各引掛け部11Aと干渉させないように当たりを和らげるように機能するようになっている。
上述した保護材20は、次のようにバネワイヤ12の左右一対の縦ワイヤ部12Aにそれぞれ上方側から通されて設けられている。すなわち、上述した保護材20は、図4〜図5に示すように、その縦長な矩形状の面形状とされた上縁部領域21の左右2箇所に、上下2つずつの丸孔21A,21Bがそれぞれ形成された構成となっている。ここで、各丸孔21A,21Bがそれぞれ本発明の「孔」に相当する。これら丸孔21A,21Bは、それぞれ、互いに高さ方向に並んで設けられており、左右一対の縦ワイヤ部12Aにそれぞれ上方側から通すことのできる、各縦ワイヤ部12Aの線径とほぼ同じ大きさの正円形状に形成されている。上述した各丸孔21A間、及び各丸孔21B間の間隔は、各縦ワイヤ部12Aの第1縦片12A1間の間隔と同じに設定されている。
上記保護材20は、上述した左右一対の各丸孔21A,21Bが形成された上縁部領域21を、前方側に2段階に折り曲げて、各側の丸孔21A,21B同士を互いに高さ方向に向かい合わせた状態にして、これら向かい合わせた各丸孔21A,21B内に貫通するように各縦ワイヤ部12Aをそれぞれ下方側から通すことにより、各縦ワイヤ部12Aに対して上縁部領域21が前方側に丸められた形で通された状態とされている。このように通すことにより、保護材20は、各縦ワイヤ部12Aに通された各側の丸孔21A,21Bが、保護材20の重力作用によって各縦ワイヤ部12Aの第1縦片12A1に沿って下方側へと通されて、各第1縦片12A1の下端部(折れ曲がり部12A5)まで落ち込んだところで内折れ片12A2の折れ曲がり形状により係止されて、吊り下げられた状態に保持されるようになっている。
詳しくは、上述した保護材20は、上述した各丸孔21A間、及び各丸孔21B間の間隔が、各縦ワイヤ部12Aの第1縦片12A1間の間隔と同じに設定されていることにより、上述した各縦ワイヤ部12Aの形状が互いの間隔を狭める方向に形状変化する第1縦片12A1と内折れ片12A2との境界部分(折れ曲がり部12A5)にて、その落ち込みが係止されて、各縦ワイヤ部12Aに対して吊り下げられた状態に保持されるようになっている。上記保護材20は、上記の態様で各縦ワイヤ部12Aに通されることにより、その各縦ワイヤ部12Aに先に通された各丸孔21Bが各縦ワイヤ部12Aに通された状態に保持される保持力により、その上縁部領域21が、上縁部のエッジ21Cを保護材20の前面に向かい合わせる形に折り曲げられた状態となって保持されるようになっている。
また、上記保護材20は、その各縦ワイヤ部12Aに後に通された各丸孔21Aが各縦ワイヤ部12Aに通された状態に保持される保持力により、保護材20がその自重作用によって下方側に落ち込んでも、上記保護材20の上縁部領域21を上方側に捲り上げさせることなく、上記の形に折り曲げた状態に保持するようになっている。詳しくは、上記保護材20は、厚手のフェルト材に樹脂製の薄いフィルムが一体的に積層された適度な表面硬さを備えた構成とされていることにより、上記のように2段階に折り曲げられても、それぞれの折り曲げられた部位が完全に折り畳まれるのではなく湾曲した形に曲げられた状態とされるようになっている。これにより、上記保護材20がその各丸孔21Aが通された各縦ワイヤ部12Aを支点に、そこから後方側へ延びる上縁部領域21に重力作用による下方側への落ち込み力を作用させた状態とされても、上縁部領域21の下方側に垂れ下がる曲がり領域が、屈曲した形とはならず、緩やかに湾曲した湾曲面部21Dとして形成されるようになっている(図6参照)。
したがって、上記のように保護材20を各縦ワイヤ部12Aに通して吊り下げた状態に設けても、保護材20の上縁部領域21が後方側に角張った状態として設けられることがなく、保護材20を当たりの柔らかい状態で設けることができる。上記保護材20は、上記各縦ワイヤ部12Aに通して吊り下げた状態として設けることにより、図1〜図3に示すように、その左右両側の縁部が、シートバック2の各サイドフレーム2Faの僅かに内側に位置し、下側の縁部が、シートバック2のロアプレート2Fcの僅かに上側に位置した状態として設けられるようになっている。また、保護材20は、その上側の縁部が、シートバック2のアッパフレーム2Fbとの間に、上述した各間の隙間よりは広い隙間Tを形成する状態として設けられるようになっている。これは、上述した保護材20が、上述した各縦ワイヤ部12Aに通されて上述した折り曲げ部に係止される位置まで下方側に落ち込んだ状態で設けられる構成となっているためである。
上記配設状態とされていることにより、保護材20は、上述したシートバック2の各サイドフレーム2Faとの間の隙間やロアプレート2Fcとの間の隙間に乗員が後側からぶつかってきても、これらの隙間が狭いために、乗員を保護材20の周縁部(エッジ)に干渉させることなく、後方側に広く面を向けた保護材20の背面や各サイドフレーム2Faの背面に当てさせることができるようになっている。また、保護材20は、上述したシートバック2のアッパフレーム2Fbとの間の比較的広い隙間Tに乗員が後側からぶつかってきても、保護材20の上縁部領域21が上述したように湾曲した形(湾曲面部21D)に形成されているため、乗員をエッジ21Cのない広い面に当てさせることができるようになっている。
以上をまとめると、本実施例のシート1は、次のような構成となっている。すなわち、シート1は、シートバック2内に設けられた何らかの装備品(受圧板11の周縁部、受圧板11の引掛け部11A、及びバネワイヤ12)を後側から覆う面状の保護材20を有する構成となっている。シートバック2内には、着座乗員の背凭れ荷重を弾性的に受け止めるバネワイヤ12が設けられている。保護材20は、上記バネワイヤ12に通されて吊り下げられた状態として設けられている。
このように、シートバック2内に設けられた何らかの装備品(受圧板11の周縁部、受圧板11の引掛け部11A、及びバネワイヤ12)を後側から覆う面状の保護材20を、シートバック2内に設けられたバネワイヤ12に通して吊り下げることにより、シートバック2の基本構造を変更することなく、保護材20を簡便に設定することができる。
上記保護材20は、可撓性を有する面状部材(厚手のフェルト材に樹脂製の薄いフィルムを一体的に積層した面状部材)によって構成されている。また、上記保護材20は、そのシートバック2のフレーム(アッパフレーム2Fb)との間に隙間(隙間T)を有するいずれかの周縁部領域(上縁部領域21)が前方側に曲げられた状態として設けられている。このような構成となっていることにより、保護材20の周縁部のエッジ(上縁部領域21のエッジ21C)を後方側に向けさせないようにすることができるため、保護材20をより適切な状態で設けることができる。
上記バネワイヤ12は、高さ方向に延びる左右一対の縦ワイヤ部12Aを備えた構成とされている。また、保護材20は、その上縁部領域21がシートバック2のアッパフレーム2Fbとの間に隙間Tを有する構成とされている。上記保護材20の上縁部領域21の左右2箇所には、バネワイヤ12の左右一対の縦ワイヤ部12Aをそれぞれ通すことが可能な高さ方向に並ぶ2つずつの孔(丸孔21A,21B)が形成されている。保護材20の上縁部領域21を前方側に2段階に折り曲げて上述した高さ方向に2個ずつ並ぶ各孔(丸孔21A,21B)同士を互いに高さ方向に向かい合わせた状態にして、これら向かい合わせた高さ方向に2個ずつ並ぶ左右一対の各孔(丸孔21A,21B)内にバネワイヤ12の左右一対の縦ワイヤ部12Aをそれぞれ通すことにより、保護材20の上縁部領域21が2段階に折り曲げられた形に保持される構成となっている。
このような構成となっていることにより、保護材20の上縁部領域21が後側からの荷重入力によって前方側に押し撓まされても、上縁部領域21のエッジ21Cを後方側に向かせないように折り曲げた状態に保持することができる。
上記バネワイヤ12の左右一対の縦ワイヤ部12Aは、互いの間隔がシートバック2の下部領域よりも上部領域において広くなる形に折り曲げられた形状とされている。保護材20は、左右一対の縦ワイヤ部12Aの上部領域(第1縦片12A1)に上方側から通されて、同上部領域(第1縦片12A1)において各縦ワイヤ部12Aの互いの間隔を狭める方向に形状変化する部分(折れ曲がり部12A5)によって掛け止められた状態として設けられている。
このような構成となっていることにより、保護材20を、バネワイヤ12全体を広く後方側から覆える状態に設けることができる。また、保護材20を、バネワイヤ12の各縦ワイヤ部12Aの形状変化する部分(折れ曲がり部12A5)によって掛け止める構成とすることで、部品点数を増大させることなく保護材20をバネワイヤ12に吊り下げた状態に設けることができる。また、保護材20を各縦ワイヤ部12Aに対して上縁部領域21しか通さない構成であっても、通したところ以外の箇所を、重力作用によって何らかの装備品(受圧板11の周縁部、受圧板11の引掛け部11A、及びバネワイヤ12)を覆えるように適切に吊り下げた状態にすることができるため、保護材20を簡単に設けることができる。
以上、本発明の実施形態を1つの実施例を用いて説明したが、本発明は上記実施例のほか各種の形態で実施することができるものである。例えば、本発明の「乗物用シート」は、自動車の運転席以外のシートにも適用することができる他、鉄道等の自動車以外の車両や、航空機、船舶等の様々な乗物用に供されるシートにも広く適用することができるものである。
また、面状の保護材は、布材の他、樹脂やゴムによって形成されたものであってもよい。面状の保護材は、硬質のものでも軟質のものでもどちらでもよい。また、保護材によって保護される対象物(何らかの装備品)は、シートバック内に設けられる装備品であればどのようなものであってもよい。具体的には、例えば、上述したバックバネを構成する受圧板の一部が前方側に曲げ撓まされてランバーサポートとして機能できるように構成されたものにおいて、受圧板を撓ませるための動作機構や、上記撓み動作可能とされた受圧板の一部をバネワイヤに対して着脱可能に係合させるために、バネワイヤから後方側に突出した状態としてバネワイヤに係合する状態となるように形成される係止爪等の部位が挙げられる。
また、面状の保護材は、上縁部領域以外の箇所をバネワイヤに通して前方側に曲げられた状態として設けられるものであってもよい。また、面状の保護材は、必ずしも上記実施例で示したように前方側に2段階に折り曲げられた状態としてバネワイヤに通される構成となっていなくてもよい。保護材は、単に、バネワイヤに通されることで、いずれかの周縁部領域が前方側に曲げられた状態として設けられるようになっているものであってもよい。
また、面状の保護材は、バネワイヤの各縦ワイヤ部の互いの間隔を狭める方向に形状変化する部分によって掛け止められるものの他、各縦ワイヤ部に設定されたストッパ、或いは何らかの目的のために設けられた設置物に当たることで掛け止められるようになっていてもよい。また、面状の保護材に空けられる孔は、丸孔以外の形状の孔であってもよい。
1 シート(乗物用シート)
2 シートバック
2F バックフレーム
2Fa サイドフレーム
2Fb アッパフレーム
2Fc ロアプレート
3 シートクッション
10 バックバネ
11 受圧板(何らかの装備品)
11A 引掛け部(何らかの装備品)
12 バネワイヤ(何らかの装備品)
12A 縦ワイヤ部
12A1 第1縦片
12A2 内折れ片
12A3 第2縦片
12A4 外折れ片
12A5 折れ曲がり部
12B 横ワイヤ部
12B1 中央部
12B2 サイド部
13 クリップ
20 保護材
21 上縁部領域
21A 丸孔(孔)
21B 丸孔(孔)
21C エッジ
21D 湾曲面部
T 隙間

Claims (2)

  1. シートバック内に設けられた何らかの装備品を後側から覆う面状の保護材を有する乗物用シートであって、
    前記シートバック内には、着座乗員の背凭れ荷重を弾性的に受け止めるバネワイヤが取り付けられており、
    前記保護材が前記バネワイヤに通されて吊り下げられた状態として設けられており、
    前記保護材は、可撓性を有する面状部材によって構成されており、その前記シートバックのフレームとの間に隙間を有するいずれかの周縁部領域が前方側に曲げられた状態として設けられており、
    前記バネワイヤは、高さ方向に延びる左右一対の縦ワイヤ部を備えた構成とされ、
    前記保護材は、その上縁部領域が前記シートバックのアッパフレームとの間に隙間を有する構成とされ、当該上縁部領域の左右2箇所には、前記バネワイヤの前記左右一対の縦ワイヤ部をそれぞれ通すことが可能な孔が形成され、当該各孔は、それぞれ、高さ方向に2個ずつ並んで設けられ、前記保護材の前記上縁部領域を前方側に2段階に折り曲げて前記高さ方向に2個ずつ並ぶ各孔同士を互いに高さ方向に向かい合わせた状態にして、当該向かい合わせた高さ方向に2個ずつ並ぶ左右一対の各孔内に前記バネワイヤの前記左右一対の縦ワイヤ部をそれぞれ通すことにより、前記保護材の前記上縁部領域が2段階に折り曲げられた形に保持される構成となっていることを特徴とする乗物用シート。
  2. 請求項1に記載の乗物用シートであって、
    前記バネワイヤの前記左右一対の縦ワイヤ部は、互いの間隔が前記シートバックの下部領域よりも上部領域において広くなる形に折り曲げられた形状とされており、前記保護材は、前記左右一対の縦ワイヤ部の前記上部領域に上方側から通されて、同上部領域において前記各縦ワイヤ部の互いの間隔を狭める方向に形状変化する部分によって掛け止められた状態として設けられていることを特徴とする乗物用シート。
JP2014091095A 2014-04-25 2014-04-25 乗物用シート Expired - Fee Related JP6221921B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014091095A JP6221921B2 (ja) 2014-04-25 2014-04-25 乗物用シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014091095A JP6221921B2 (ja) 2014-04-25 2014-04-25 乗物用シート

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015209082A JP2015209082A (ja) 2015-11-24
JP6221921B2 true JP6221921B2 (ja) 2017-11-01

Family

ID=54611654

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014091095A Expired - Fee Related JP6221921B2 (ja) 2014-04-25 2014-04-25 乗物用シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6221921B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112406651B (zh) * 2019-08-20 2022-08-12 安道拓工程技术知识产权有限公司 座椅靠背的靠背板安装结构及交通工具用座椅
US11993187B2 (en) 2020-04-22 2024-05-28 Ts Tech Co., Ltd. Vehicle seat

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6140086U (ja) * 1984-08-13 1986-03-13 トヨタ自動車株式会社 音響振動体を内蔵するシ−ト

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015209082A (ja) 2015-11-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5989706B2 (ja) 乗物用シート
WO2012086803A1 (ja) 乗物用シート
JPWO2014024586A1 (ja) 乗物用座席シート
JP6129839B2 (ja) 乗物用座席シート
JP6660587B2 (ja) 車両の下部構造
JP2015067151A (ja) 乗物用シート
JP5849729B2 (ja) 車両用シート
JP5310684B2 (ja) 車両用シート及びシートバックボード
JP6221921B2 (ja) 乗物用シート
JP6822317B2 (ja) 乗物用シート
JP2014108741A (ja) 車両用シート及び車両
JP5402180B2 (ja) 車両用シート
JP6959551B2 (ja) 乗物用シート
JP2011255860A (ja) 自動車のシートバックの支持構造
JP6766695B2 (ja) 乗物用シート
JP5932007B2 (ja) 乗物用シート
JP5989856B2 (ja) 乗物用シート
JP6086302B2 (ja) 不等分割式の車両用シート構造
JP5112567B1 (ja) チャイルドシート取付構造
JP5991185B2 (ja) 乗物用シート
JP6665727B2 (ja) 乗物用シート
JP6327119B2 (ja) 乗物用シート
JP5708211B2 (ja) シートバックボード及びこれを用いた車両用シート
JP5020404B1 (ja) チャイルドシート取付構造
JP2013189037A (ja) 乗物用シート

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160721

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170613

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170620

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170803

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170905

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170918

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6221921

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees