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JP6210360B2 - 合成樹脂製キャップ体 - Google Patents

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Description

本発明は合成樹脂製容器の口筒部を密封するのに使用される積層構造を有する合成樹脂製のキャップ体に関する。
ポリエチレンテレフタレート(以下PETと略記する。)樹脂製の二軸延伸ブロー成形による壜体、所謂、ペットボトルは優れたガスバリア性、高い透明性、落下しても割れない強靱性を有し、しかも食品の匂いを転移させない非吸着性や、樹脂自体の匂いが発生しない低臭性を有するなどの種々の利点を有し、飲料水、炭酸飲料、お茶、果汁等の飲料用等の用途に幅広く使用されている。
そして、内容液を充填した壜体製品では、内容液を充填後、口筒部をキャップ体で密閉して保管することによりキャップ体を取り外して使用するまでの期間における、空気、特に酸素による品質低下を抑制することができる。
また、PET樹脂単体では酸素バリア性が不足する用途には、たとえばエチレンビニルアルコール共重合体樹脂、ナイロン樹脂等の酸素バリア性樹脂を中間層として積層した壜体が使用されている。
ただ、上記のように酸素バリア性樹脂を中間層として積層したとしても、酸素の透過を抑制することには限界があり、酸素による内容液の品質低下をより厳しく抑制することが要請される用途については、外部から周壁を通して透過する酸素を捕捉する方法を採用する必要がある。
引用文献1には、酸素バリア性樹脂に遷移金属錯体を配合した樹脂組成物で中間層を形成、この中間層により酸素の透過を抑制するだけでなく、酸素を捕捉することができるプラスチック多層容器が記載されている。
また、引用文献2にはキャップの頂壁の内表面に、水分との反応により水素を発生する水素化ホウ素ナトリウム等の水素発生剤を含有したライナーを貼付し、容器中の水分が水素発生剤と反応して発生した水素
と空気中から容器内へ透過してきた酸素とを反応させて水とする、透過酸素の捕捉方法に係る発明が記載されている。
特開平1−278344号公報 特表2012−523354号公報
キャップ体に水素発生剤を配設する手法としては、特許文献2に記載されるような水素発生剤を含有したライナーを頂壁の内表面に貼付する方式や、キャップ体を形成する合成樹脂中に水素発生剤を分散させた合成樹脂を内封した溶融樹脂塊をキャビティ型に供給し、コア型で圧縮成形してキャップ体を成形することによりキャップ体中に水素発生剤を分散させる方式がある。
しかし、ライナーを頂壁の内表面に貼付する方式では貼付する工程が必要であること、ライナーが脱落する懸念があること等の問題があり、圧縮成形による方式では生産性が低い、水素発生剤を分散した樹脂による中間層を所定の位置に、再現よく積層することが難しく、中間層が頂壁の外表面近くに積層、位置して発生した水素が外部に逃散し易い等、発生した水素を容器内へ透過した酸素を捕捉するために有効に利用できない等の問題がある。
本発明の課題は、上記した水素発生剤のキャップ体への配設態様に係るものであり、水素発生剤により発生した水素を、容器内へ透過した酸素を捕捉するために有効に利用することができ、高い生産性で製造が可能な水素発生剤の配設態様を創出することにある。
上記技術的課題を解決する手段に係る本発明の主たる構成は、
合成樹脂製キャップ体において、
合成樹脂製で、有頂筒状の射出成形品とし、
頂壁中に、水分と反応して水素を発生する水素発生剤をマトリックス樹脂中に分散した中間層を積層したものとし、
中間層の積層位置を、頂壁の肉厚方向の中央位置より内表面側に近づけた位置とし、且つ、頂壁の中央部から外周縁に向けて、平坦状の内表面に対してその近傍から肉厚方向の中央位置に向けてテーパー状に変化しているものとする、と云うものである。
上記した、中間層の積層位置を、頂壁の肉厚方向の中央位置より内表面側に近づけた位置とし、且つ、頂壁の中央部から外周縁に向けて、平坦状の内表面に対してその近傍から肉厚方向の中央位置に向けてテーパー状に変化しているものとする、と云う中間層の積層態様を有するキャップ体は、後述するように多層ノズルによる射出成形方法を用いて成形することが可能であり、上述した圧縮成形による方式とは異なり、高い生産性で、中間層を所定の積層位置に高精度に積層することが可能となる。
そして、上記構成の中間層の積層態様によれば、頂壁の水素発生を分散した中間層が積層された領域では、中間層はキャップ体の主体を形成する主材層に挟まれ、肉厚方向に、外側主材層/中間層/内側主材層、と云うような2種3層の積層構造を有する。
そして、容器中から水分が内側主材層を透過して中間層に達し、この中間層で水分と水素発生が反応し、発生した水素が内側主材層を透過して容器中に移動し、容器内の酸素と反応して水になる、と云う機構により、空気中から容器内に透過してきた酸素に対する捕捉機能が発揮される。
してみると、内側主材層は容器中から中間層への水分の移動に対する、謂わば、バリア層となるため、内側主材層の層厚が厚くなると中間層への水分の到達速度が小さくなり酸素の捕捉機能が十分に発揮されなくなる。
特にキャップ体の多くに使用される、ポリエチレン樹脂やポリプロピレン樹脂等のポリオレフィン系樹脂は水分の透過性が低いため、内側主材層の層厚をできるだけ薄くする、すなわち、中間層の積層位置を内表面側に近づける必要がある。
また、キャップ体中間層から発生した水素は内側主材層を通して容器中に移動すると共に、外側主材層を通して外部に逃散するので、発生した水素をできるだけ容器中に移動させ、外部から透過してきた酸素を効果的に捕捉するためには、外側主材層の層厚を厚くして、内側主材層の層厚を薄くする必要がある。
上記構成の中間層の積層態様は、このような水分の移動や水素の移動に係る機構に基づくものであり、中間層の積層位置を頂壁の肉厚方向の中央位置より内表面側に近づけた位置とすることにより、水素発生剤により発生した水素を、透過酸素を捕捉するために有効に利用することできる。
そして、上記のような平坦状の内表面に対してテーパー状に配置される中間層の積層態様によれば、頂壁の中央から外周縁に向けて、内表面から中間層に至るまでの内側主材層を介した距離が漸増することにより、容器中の水分が内側主材層を透過して中間層に到達するまでの時間がその距離に応じて順次遅くなるので、このテーパー状の積層態様を利用して酸素捕捉機能を長期に亘って安定して発揮するようにできる。
本発明の他の構成は、上記主たる構成において、頂壁の外表面の中央に、射出成形装置のピンゲートによるゲート痕を有する、と云うものである。
上記構成により、後述するように頂壁の外表面の中央に相当する位置にピンゲートを配設した射出成形装置を使用することにより、中間層を頂壁の内表面側に近い位置に積層することが可能となる。
本発明のさらに他の構成は、上記主たる構成において、マトリックス樹脂も含めてポリプロピレン(PP)樹脂製とする、と云うものである。
本発明のさらに他の構成は、上記主たる構成において、マトリックス樹脂も含めてポリエチレン樹脂製とすると云うものである。
上記二つの構成は、使用する合成樹脂に係るものであり、ポリプロピレン樹脂とポリエチレン樹脂は多くのキャップ体に使用されるものであるが、中間層を形成するマトリックス樹脂にも、同種のポリプロピレン樹脂あるいはポリエチレン樹脂を使用することにより、中間層の剥離を防ぐことができ、また射出成形が容易であり、成形歪みを抑制することができる。
本発明のさらに他の構成は、上記主たる構成において、水素発生剤を水素化ホウ素ナトリウムとする、と云うものである。
水素化ホウ素ナトリウムは熱安定性が良好であり、乾燥等により水分の含有量を低くしておけば、2軸スクリュー押出機によるマトリックス樹脂への分散工程や、キャップ体の射出成形工程で分解することがなく、安定して使用することができる。
ここで、上記した「中間層の積層位置を頂壁の肉厚方向の中央位置より内表面側に近づけた位置とし、且つ、頂壁の中央部から外周縁に向けて、平坦状の内表面に対してその近傍から肉厚方向の中央位置に向けてテーパー状に変化しているものとする。」と云う積層態様を実現するための射出成形方法について概略的に説明しておく。
勿論、以下に説明する射出成形方法は、一つの例であり、必要に応じてさまざまなバリエーションのものとすることがきる。
まず、次のような構成を有する射出成形装置を使用する。
(1)キャップ体の主体層を形成する主材樹脂中に中間層を形成する中間層樹脂を合流させて合流樹脂体を形成する多層ノズルと、このノズルの先端に配設される金型を有するものとする。
(2)ノズルは、外側から順にそれぞれ円筒状の、外側流路、中流路、内側流路、そしてこれら3つの流路に連通してノズルの先端にまで延設される円柱状の合流路を有するものとする。
(3)内側流路の合流路への開口端部の遮断あるいは開放、さらには開度の調整が可能な開度調整機構を配設する。
(4)金型のキャビティのキャップ体の頂壁の外表面中央に対向する位置に配設されるピンゲートを介してキャビティ内に射出、充填する構成を有するものとする。
上記した射出成形装置を使用して、凡そ次のような工程1〜5に沿って射出成形を実施する。
・工程1;主材樹脂を外側流路と内側流路から合流路へ供給をする。
・工程2;工程1の開始時間から所定時間後に、中間層樹脂を中流路から合流路に供給する。
・工程3;工程2の開始時間から所定時間後に、開口端の開度の調整により内側流路からの主材樹脂の供給を遮断する。
・工程4;工程3の開始時間から所定時間後に、中間層樹脂の供給を停止する。
・工程5;工程4の開始時間から所定時間後に、開口端を開放し保圧工程とする。
そして上記の射出成形方法によれば、
主材樹脂の中、外側流路から供給される主材樹脂はキャップ体の外表面側(外側主材層)を形成し、内側流路から供給される主材樹脂はキャップ体の内表面側(内側主材層)を形成する。
そして、工程2で中間層樹脂を中流路から合流路に供給すると、中間層樹脂は合流路からピンゲートにかけての円柱状の流路中で、内外の流路から供給される主材樹脂の間に流入し、円筒状に積層される。
ここで、外側流路からに対して内側流路からの主材樹脂の供給量を開口端の開度を調整して小さくしておくことにより、キャップ体の頂壁で、前述したように外側主材層/中間層/内側主材層、と云う2種3層の積層構造が形成される際、内側主材層を薄肉にして、「中間層の積層位置を頂壁の肉厚方向の中央位置より内表面側に近づけた位置とする。」と云う積層態様を実現することが可能となる。そして、中間層樹脂の供給停止後の主材樹脂の供給とその後の保圧工程におけるピンゲートからキャビティ中央部へ向けての主材樹脂の流動と主材樹脂への加圧により、中間層樹脂の中央部が押され、「頂壁の中央部から外周縁に向けて、平坦状の内表面に対してその近傍から肉厚方向の中央位置に向けてテーパー状に変化しているものとする。」と云う中間層の積層態様を実現することが可能となる。
また、開口端の開度の調整の程度により、内側流路からの主材樹脂の供給量を調整することができるので、中間層を所定の位置に高精度に、また再現良く積層することができる。
本発明は、上記した構成となっているので、以下に示す効果を奏する。
本発明のキャップ体の頂壁における、「中間層の積層位置を、頂壁の肉厚方向の中央位置より内表面側に近づけた位置とし、且つ、頂壁の中央部から外周縁に向けて、平坦状の内表面に対してその近傍から肉厚方向の中央位置に向けてテーパー状に変化しているものとする。」と云う積層態様は多層ノズルによる射出成形方法を用いて成形することが可能であり、圧縮成形による方式とは異なり、高い生産性で、中間層を所定の積層位置に高精度に積層することができる。
そして、上記中間層の積層態様によれば、容器中から中間層への水分の移動がスムースに達成されると共に、キャップ体の頂壁を透過して外部に逃散する水素の量を抑制することができ、発生した水素を有効に利用して透過酸素の捕捉機能を効果的に発揮させることができる。また、平坦状の内表面に対する中間層のテーパー状の積層態様を利用して酸素捕捉機能を長期に亘って安定して発揮するようにできる。
本発明のキャップ体の一実施例を縦断して示す正面図である。 図1のキャップ体の頂壁における中間層の積層態様を示す説明図である。 比較例のキャップ体の頂壁における中間層の積層態様を示す説明図である。 他の比較例のキャップ体の積層態様を示す説明図である。 溶存酸素量の測定結果を示す(a)は表、(b)はグラフである。 射出成形装置の一例について、その要部を縦断して示す概略説明図である。 図6の装置でのシャットオフピンの移動位置を示す説明図である。 射出パターンの例を示す説明図である。 図8の射出パターンによる金型キャビティへの溶融樹脂の充填過程を示す概略説明図である。 頂壁における中間層の他の積層態様を示す説明図である。 図8の射出パターンによる金型キャビティへの溶融樹脂の他の充填過程を示す概略説明図である。
以下、本発明の実施形態を実施例に沿って、図面を参照しながら説明する。
図1、2は本発明のキャップ体の一実施例を示すもので、図1は縦断正面図、図2は図1のキャップ体1の頂壁2における中間層11の積層態様を拡大して示す説明図である。
このキャップ体1は、PP樹脂製の有頂筒状の射出成形品で、外表面2tと内表面2uがそれぞれ平坦状に形成されている頂壁2と側周壁3を有し、外径が67mm、高さが13mmであり、頂壁の外表面2t側の中央には射出成形装置のピンゲートの先端によるゲート痕5が形成されている。
そして頂壁2には中間層11が積層されており、この中間層11はPP樹脂製のマトリックス中に水素発生剤として25mgの水素化ホウ素ナトリウム(NaBH4)を分散したものである。
図2を参照して主材層10中での中間層11の積層態様を説明すると、
頂壁2の平均肉厚は1.6mmであるが、図2中、一点鎖線Ltcは、頂壁2の肉厚方向の中央位置Ptc(本実施例では外表面2tおよび内表面2uから0.8mmの位置)を示し、中間層11は全範囲に亘って、頂壁2の1/2の肉厚に相当するこの一点鎖線Ltcより内表面2u側に位置している。
さらに中間層11の積層態様について詳述すると、中間層11の積層位置は、頂壁2のゲート痕5が形成されている中央近傍で内表面2uに最も接近し、中央から頂壁2の外周縁にかけて、肉厚方向の中央位置Ptcに向けて内表面2uから離れるようにテーパー状に変化した状態で主材層10中に積層されている。すなわち、内表面2uから中間層11に至るまでの距離が中心から外周縁(径方向外方)に向けて漸増することにより、容器中の水分が主材層10(内側主材層10b)を透過して中間層11に到達するまでの時間が順次遅くなるので、このテーパー状の積層態様を利用して酸素捕捉機能を長期に亘って安定して発揮するようにできる。
そして、中間層11の中央近傍と外周縁近傍での積層位置は、それぞれ内表面2uから0.1mm程度、0.6mm程度の位置であり、積層位置の平均値は内表面2uから0.4mmであり頂壁2の肉厚方向の中央位置Ptcである0.8mmより、十分、内表面2u側に位置する。
また、中間層11の層厚tの平均値は0.12mmであり頂壁2の平均肉厚1.6mmの7.5%程度に薄肉化されている。
ここで、上記実施例のキャップ体1は、後述する射出成形方法によるものであるが、上記したように中間層11の積層位置が頂壁2の中央部から外周縁に向けて、平坦状に形成された内表面2u近傍から反対側の外表面2t方向、すなわち遠ざかるようにテーパー状に変化していると云う、
また、中間層の平均層厚が0.1mm前後にまで薄肉化していると云う、従来の圧縮成形による中間層を積層したキャップ体にはない特徴を有する。
そして、上記のようなテーパー状の中間層11の積層態様によれば、頂壁2の中央から外周縁に向けて、内表面2uから主材層10(内側主材層10b)を介した中間層11までの距離が徐々に長くなることにより、容器中の水分が中間層11に到達する時間が順次遅くなるので、このテーパー状の積層態様を利用して酸素捕捉機能を長期に亘って安定して発揮するようにできる。
また、中間層11の層厚が0.5mm以上にもなれば、肉厚が1.6mm程度の頂壁2で中間層11の積層位置を中央位置より内表面2u側に近づけることが困難になると云う問題があるが、上記のように中間層11を薄肉化することにより、中間層11をより内表面2u側に近づけることができ、また水分の移動速度に係る中間層11中のマトリックス樹脂の影響を小さくすることができる。
また、中間層11を薄肉化することにより中間層11を積層したことに起因する成形歪みを小さくして、キャップ体1の成形歪みによる変形を抑制することができる。
次に、図3は上記した実施例のキャップ体1の比較例として用意したキャップ体31の頂壁2における中間層11の積層態様を示す説明図である。
この比較例のキャップ体31は、上記実施例のキャップ体1と同様にPP樹脂製で、同じ形状を有するもので、中間層11の積層態様だけが異なる。
図3に示す中間層11の積層態様について詳述すると、中間層11は頂壁2のゲート痕5が形成されている中央近傍、直径10mm程度の範囲で内表面2u方向に半円弧凸状に積層しており、その外側では中央線Ltcよりも若干外表面側に寄った位置に位置している。
なお、中間層11においてPP樹脂製のマトリックス中の水素化ホウ素ナトリウムの分散量は実施例のキャップ体1と同様に25mgとしている。
そして、中間層11の積層位置の平均値は、一点鎖線Ltcで示される頂壁2の肉厚方向の中央位置Ptcより0.1mm外表面側に寄った位置である。
また、中間層11の層厚tの平均値は0.15mmである。
次に、図2に示す積層態様を有する実施例のキャップ体1と、図3に示す比較例のキャップ体31の他に、形状は実施例のキャップ体1と同じで中間層11を積層しないPP樹脂単層の単層キャップ体、さらには図4に示すこの単層キャップ体の頂壁の内表面2uに水素発生剤として水素化ホウ素ナトリウムをマトリック樹脂中に分散させたディスク21を貼付した、ディスク付きキャップ体32を用意し、これら4種のキャップ体について、その透過酸素の捕捉性に係る試験を実施した。
なお、図4に示すキャップ体32に使用したディスク21はマトリックス樹脂であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)樹脂に水素化ホウ素ナトリウムを25mg分散させた水素発生層22の下面と側面を、オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)樹脂製の被覆層23で被覆したものであり、水素発生層22の層厚は0.7mm、下面側の被覆層23の層厚は0.3mmである。
試験内容および測定条件は次の通りである。
(1)容器として口筒部の径が約63mm、内容量が720mlのペットボトルを使用し、溶存酸素量(Dissolved Oxygen:DO値)が0.7〜0.8ppmになるまで脱気した水を満注で充填し、それぞれのキャップ体で密封する。
なおこの際、水素と酸素を反応させるため、酢酸パラジウムをパラジウム(Pd)の濃度が約5ppmになるように添加したボトルを成形し、使用する。
触媒はパラジウムに限らないが、反応触媒を添加しないと、反応が促進されず、酸素を捕捉する機能が効果的に発揮されない。
(3)独国PreSens社製の酸素濃度測定計Fibox−3を使用、60℃で3日間、5日間、7日間保管後のボトル内のDO値を測定する。
図5に、DO値の測定結果をまとめた表(図5(a))とグラフ(図5(b))を示すが、試験体Sは実施例のキャップ体1、C1は比較例のキャップ体31、C2は単層キャップ体、C3はディスク付きキャップ体32を使用したものである。
また表中の( )内には下記の式(1)で算出した△DO値(溶存酸素増加量)を記載している。
△DO値=所定日数経過後のDO値−開始時のDO値 (1)
この△DO値を酸素捕捉性能の指標とすることができ、マイナス値が大きいほど酸素捕捉性能が良好であると云うことができる。
この測定結果から次のことが分かる。
(1)試験体C2、すなわち水素発生剤を使用しない試験体ではDO値は経過日数に比例するように上昇し、空気中の酸素がペットボトルの周壁を透過してペットボトルの水中に溶解、溶存していることが分かる。
(2)ディスク付きキャップ体32を使用した試験体C3では、△DO値は試験開始3日目で−0.58ppmであり、7日目までこの値が保持されており、安定して酸素捕捉機能が発揮されている。
(3)実施例のキャップ体1を使用した試験体Sでは、△DO値は試験開始3日目で−0.44ppmであり、7日目までこの値が保持されており、試験体C3に比較して酸素捕捉性能が若干低めであるが、透過酸素の捕捉機能が十分に発揮されていると云うことができる。
(4)比較例のキャップ体31を使用した、試験体C1では試験体C2に比較すると、酸素の捕捉機能が発揮されていることが伺えるが、△DO値はマイナス値に達することなく、DO値は徐々に増加しており、酸素捕捉機能が十分とは云えず、ペットボトルの周壁から内部に透過してくる酸素を十分に捕捉できていない。
そして、試験体Sと試験体C1の結果を比較すると、両者の違いは水素発生剤を分散した中間層11の積層位置にあり、実施例のキャップ体1は図2に示されるように、頂壁2の肉厚方向の中央位置Ptcから内表面2uに近づいた位置に積層されており、主材層10のうち中間層11の外表面2t側に積層する外側主材層10aに対して、内表面2u側に積層する内側主材層10bの層厚が薄いため、
ペットボトル内から内側主材層10bを透過して中間層11へ到達する水分の到達速度が大きくこの水分と水素発生剤の反応により、測定の初期段階から相当量の水素が発生したことが伺える。
さらに、外側主材層10aの層厚が厚く、内側主材層10bの層厚が薄いので、発生した水素の外表面2tを通した外部への逃散が抑制され、より多くの水素を、内表面2uを通してボトル内部に透過させることができ、上記のように測定の早い段階から酸素捕捉効果を十分に発揮させることができたものと推察される。
一方、試験体C1に使用する比較例のキャップ体31では図3にも見られるように、実施例のキャップ体1とは逆に、外側主材層10aの層厚が薄く内側主材層10bの層厚が厚いので、内側主材層10bを透過してのペットボトル内からの水分の中間層11への到達速度が小さいこと、
また、水素の外表面2tを通した外部への逃散に係る抑制効果が小さいことが相俟って、酸素捕捉機能が十分に発揮されなかったものと推察される。
なお、上記した試験では、試験体Sに使用した実施例のキャップ体1、C1に使用した比較例のキャップ体31、C3に使用したディスク付きキャップ体32に分散する水素化ホウ素ナトリウムの添加量をそれぞれ25mgとし、その酸素捕捉機能を比較検討した。
ここで、水素化ホウ素ナトリウムの添加量により水素の発生量を増減することができるが、このように水素化ホウ素ナトリウムの添加量を増減した場合にも、3種のキャップ体で上述したような酸素捕捉機能に関して同様な傾向の比較結果が得られるのは明らかである。
次に、前述した図2に示す実施例のキャップ体1、および図3に示す比較例のキャップ体31を成形するための、射出成形装置と射出成形方法について説明する。
図6、7は射出成形装置の一例を概略的に示すもので、図6はノズル111近傍の縦断面図で、下流側に金型101を取り付けた状態を示しており、図6は図5の装置でのシャットオフピン120の先端120pの位置を説明するための説明図である。
ノズル111は、内側から順に同中心軸状に配設される円筒状の第1マンドレル121、第2マンドレル122、第3マンドレル123を有し、第1マンドレル121の内側に円柱状のシャットオフピン120が摺動可能に挿入、配設されている。
また、各マンドレルの先端部は下流側に向かって縮径したテーパー筒状となっている。
そして、第3マンドレル123と第2マンドレル122の間に主材樹脂Raが流動する円筒状の外側流路115aが形成され、第2マンドレル122と第1マンドレル121の間に中間層樹脂Rbが流動する円筒状の中流路115bが形成され、さらに第1マンドレル121とシャットオフピン120の間に外側流路115aと同様に主材樹脂Raが流動する円筒状の内側流路115cが形成されている。
主材樹脂Raは、スクリュー式の押出機、あるいは押出機の先端に付設されたプランジャを有したアキュムレータ等の第1供給部Saから供給され、導入路112aを経てマニホールド114a1と114a2を介して外側流路115aと内側流路115cに導入される。
また、中間層樹脂Rbは第2供給部Sbから供給され、導入路112bを経てマニホールド114bを介して中流路115bに導入される。
そして、主材樹脂Raは外側流路115aの先端部に配設される縮径流路115asおよび内側流路115cの先端部に配設される縮径流路115csから、また中間層樹脂Rbは中流路115bの先端部に配設される縮径流路115bsから円柱状の合流路119に供給され、この合流路119で主材樹脂Raと中間層樹脂Rbが合流して、合流樹脂体を形成する。
そして、この合流樹脂体を、金型101のコア金型102とキャビティ金型103で形成されるキャビティ104の、キャップ体1の頂壁2の外表面の中央に相当する位置に配設されるピンゲート105を介してキャビティ104内に射出、充填する。
また、この装置ではシャットオフピン120が、このシャットオフピン120と共に内側流路115cを形成する第1マンドレル121の縮径した先端部の内周面に摺動するように構成されており、
このシャットオフピン120は、ノズル111の先端部を遮断あるいは開放すると云う通常の機能の他に、その先端120pの位置を内側流路115cの合流路119への開口端部117c近傍の所定の位置に制御、位置させることにより、この開口端部117cの開度を全開状態と遮断状態の間で調整し、内側流路115cから合流路119への主材樹脂Raの供給量を調整すると云う機能を有する。
そして、上記のような高度な流路の調整機能が発揮されるように、シャットオフピン120の(図6では上下方向の)摺動動作はサーボモーターを使用したサーボ機構により(図示省略)制御するようにしている。
ここで、図7は図6の装置でのシャットオフピン120の先端120pの位置を説明するための図である。
ここで、位置P0はノズル111の先端、位置P3は縮径流路115csの上流端、位置P2は縮径流路115csの下端近傍、そして位置P1は内側流路115cの下端に相当する位置であり、位置P3は開口端部117cの開度を全開した状態、位置P2は開度を絞った状態、そして位置P1は遮断した状態に相当し、
位置P1と位置P3の間で開口端部117cの開度を全開状態と遮断状態の間で調整し、内側流路115cから合流路119への主材樹脂Raの供給量を調整することができる。
次に、上記した装置を使用した射出成形方法について説明する。
図8は、図6、7に示した射出成形装置で、図2に示す実施例のキャップ体1、また図3に示す比較例のキャップ体31を射出成形する際の射出パターンを、横軸を時間軸、縦軸を溶融樹脂の供給速度として概略的に示した説明図で、
実線で主材樹脂RaであるPP樹脂の、破線での中間層樹脂RbであるPP樹脂に水素発生剤として水素化ホウ素ナトリウムを分散したPP樹脂の射出パターンを示している。
そして、図8には上記した両樹脂の射出パターンに併せて、一点鎖線Sp1で実施例のキャップ体1、また二点鎖線Sp31で比較例のキャップ体31を成形する際の、時間経過に沿ったシャットオフピン120の先端120pの位置の変動パターンを示している。
そして、一点鎖線Sp1で示すキャップ体1の成形では先端120pの位置を図7に示される位置P2→P1→P2と移動させ、二点鎖線Sp31で示すキャップ体31の成形では位置P3→P1→P3と移動させている。
図8の射出パターンの、時間経過に沿った実施例のキャップ体1の射出成形工程は次のようである。
(1)シャットオフピン120の先端120pの位置をP2として(図7参照)、内側流路115cの開口端部117cの開度を絞った状態とし、第1供給部Saから主材樹脂Raを、外側流路115aと内側流路115cを経て合流路119に供給する。
(2)時間tb1に中間層樹脂Rbを第2供給部Sbから中流路115bを経て合流路119に供給し、外側流路115aと内側流路115cからの主材樹脂Raの間に流動させる。
(3)時間ts1にシャットオフピン120の先端120pの位置をP1として、内側流路115cからの主材樹脂Raの供給を遮断する。
(4)時間tb2に第2供給部Sbからの中間層樹脂Rbの供給を停止する。
(5)時間ts2にシャットオフピン120の先端120pの位置をP2に戻し、内側流路115cからの主材樹脂Raの供給速度を元の速度に戻す。
(6)時間ta2に金型圧力を所定圧力まで低下させて(この結果として第1供給部Saからの主材樹脂Raの供給速度Vaが低下する。)、時間ta3までを保圧工程とする。
図9は、実施例のキャップ体1の成形時における、図8の射出パターンによる上記したような工程での、金型101のキャビティ104への、主材樹脂Raと中間層樹脂Rbの充填過程を説明するための概略説明図であり、図9(a)→(b)→(c)の順にキャビティ104への充填が進行している。
なお、図(a)、(c)の上にJ1−J1線、J3―J3線に沿った断面図、図(b)の上にはJ2a−J2a線とJ2b−J2b線に沿った断面図を示している。
またここでは、外側流路115aから供給される主材樹脂Raを外側主材樹脂Ra1、内側流路115cから供給される主材樹脂Raを内側主材樹脂Ra2とし、区別して示している。
この例では、シャットオフピン120の先端120pの位置をP2として、開口端部117cの開度を絞って内側流路115cから供給される内側主材樹脂Ra2の供給量を小さくしているので、中流路115bから中間層樹脂Rbを供給する際、8(a)に見られるように、ピンゲート105で中間層樹脂Rbは、外側主材樹脂Ra1と内側主材樹脂Ra2の中で、比較的径の小さな細円筒状に積層され、キャビティ104の中央部から外周縁に向けて円形状に流動する。
さらに、図8中の一点鎖線Sp1で示されるように、時間ts1〜ts2でシャットオフピン120の先端120pの位置をP1として内側流路115cからの内側主材樹脂Ra2の供給を遮断することにより、図9(b)に示されるように、ピンゲート105中、中間層樹脂Rbはその上流側端部Rbuにおいて、外側主材樹脂Ra1の中に細円柱のテール状に積層される。
また、その後の時間ts2〜ta2における主材樹脂Raの供給工程と、時間ta2〜ta3の保圧工程における、ピンゲート105からキャビティ104の中央部へ向けての、主材樹脂Raの流動と主材樹脂Raへの加圧により、中間層樹脂Rbによる中間層11が図9(c)に示されるようにキャビティ104を形成する金型面中央部に押付けられ、中間層11が図2示すようなテーパー状の積層態様となる。
そして、図9(a)に示すように中間層樹脂Rbを細円筒状の積層状態とすることにより、図9(b)の状態を経て、図9(c)の状態で充填を完了した際、中間層樹脂Rbによる中間層11を、図2で見られるようにキャップ体1の内表面2u側に近い位置に積層することができる。
また、図9(b)に示すように中間層樹脂Rbの上流端部Rbuで内側主材樹脂Ra2の供給を遮断して、中間層樹脂Rbの上流端部を円筒状から円柱状にすることにより、キャップ体1の頂壁2の中央部から外周縁にかけての全領域に中間層11を積層することができる。
ここで、図9(b)に示されるように中間層樹脂Rbの供給を遮断することなく、図9(a)に示されるように中間層樹脂Rbの上流端部を細円筒状のままにすると、図10に示すように頂壁2の中央部は中間層11が積層していない非積層領域Rnとなるが、射出成形性等に係る生産性を考慮してこのような非積層領域Rnを有する積層態様とすることもできる。
次に、図11は比較例のキャップ体31の成形時における金型101のキャビティ104への、主材樹脂Raと中間層樹脂Rbの充填過程を説明するための概略説明図であり、図11(a)→(b)→(c)の順にキャビティ104への充填が進行している。
なお、図11(a)、(c)の上にK1−K1線、K3―K3線に沿った断面図、図(b)の上にはK2a−K2a線とK2b−K2b船線に沿った断面図を示している。
この例では、シャットオフピン120の先端120pの位置をP3として、開口端部117cの開度を全開としているので、ピンゲート105で中間層樹脂Rbは図11(a)に示すように、外側主材樹脂Ra1と内側主材樹脂Ra2の中で、図9(a)に比較して径の大きな円筒状に積層される。
このため、図11(b)の状態を経て、図11(c)の状態で充填を完了した際、中間層樹脂Rbによる中間層11の積層位置は、図3で見られるように全体としてキャップ体31の外表面側に近い位置に積層される。
また、時間ts2〜ta2における主材樹脂Raの供給工程と、時間ta2〜ta3の保圧工程における、ピンゲート105からキャビティ104の中央部へ向けての、主材樹脂Raの流動と主材樹脂Raへの加圧が影響して、中間層11が図3に見られるように、頂壁2のゲート痕5が形成されている中央近傍で、内表面2u方向に半円弧凸状に積層している。
以上、実施例に沿って本発明の実施形態を説明したが本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
上記実施例のキャップ体1では、中間層11を形成するマトリックス樹脂を含めてPP樹脂製としたが、使用目的に応じて適宜の合成樹脂を使用することができる。
また、キャップ体の主体を形成する樹脂とマトリックス樹脂に同種の樹脂を使用する際にも、中間層の積層態様を考慮して、たとえばマトリックス樹脂には溶融粘度の低い樹脂を使用したりすることもでき、マトリックス樹脂として主体を形成する樹脂とは異なる樹脂を選定することもできる。
また、水素発生剤の量も容器の使用目的を考慮して適宜調整することができるものである。
また、前記説明した射出成形装置、および射出成形方法は本発明のキャップ体を成形するため一例にすぎず、詳細な装置構成、射出成形工程についてはさまざまなバリエーションのものとすることができる。
たとえば、図8中の一点鎖線Sp1で示されるシャットオフピン120の摺動パターンでは、最初から先端120Pを位置P2として内側主材樹脂Ra2の供給量を絞っているが、最初は位置P3として全開とし、中間層樹脂Rbの射出開始時間tb1の直前に位置P2として供給量を絞るというように、さまざまなバリエーションパターンの中から適宜なパターンを採用することができる。
以上、説明したように本発明のキャップ体の頂壁における、中間層の積層態様は、多層ノズルによる射出成形方法を用いて高い生産性で成形できるものであり、容器中から中間層への水分の移動がスムースに達成されると共に、キャップ体の頂壁を透過して外部に逃散する水素の量を抑制することができ、発生した水素を有効に利用して透過酸素の捕捉機能を効果的に発揮させることができ、さらに、酸素捕捉機能を長期に亘って安定して発揮するようにできるものであり、酸素による内容液の品質低下をより厳しく抑制することが要請される用途での幅広い利用展開が期待される。
1 ;キャップ体
2 ;頂壁
2t;外表面
2u;内表面
3 ;側周壁
5 ;ゲート痕
10;主材層
10a;外側主材層
10b;内側主材層
11;中間層
21;ディスク
22;水素発生層
23;被覆層
31;キャップ体(比較例)
32;キャップ体(比較例)
Ptc;(肉厚方向の)中央位置
101;金型
102;コア金型
103;キャビティ金型
104;キャビティ
105;ピンゲート
111;ノズル
112a、112b;導入路
114a1、114a2、114b;マニホールド
115a;外側流路
115b;中流路
115c;内側流路
115as、115bs、115cs;縮径流路
117c;開口端部
119;合流路
120;シャットオフピン
120p;先端
121;第1マンドレル
122;第2マンドレル
123;第3マンドレル
P0、P1、P2、P3;(シャットオフピンの先端の)位置
Ra;主材樹脂(PP樹脂)
Ra1;外側主材樹脂
Ra2;内側主材樹脂
Rb;中間層樹脂
Rbu;(中間層樹脂の)上流側端部
Rn;非積層領域
Sa;第1供給部
Sb;第2供給

Claims (5)

  1. 有頂筒状の射出成形品とし、
    頂壁(2)中に、水分と反応して水素を発生する水素発生剤をマトリックス樹脂中に分散した中間層(11)を積層したものとし、
    該中間層(11)の積層位置を、頂壁(2)の肉厚方向の中央位置(Ptc)より内表面(2u)側に近づけた位置とし、且つ、頂壁(2)の中央部から外周縁に向けて、平坦状の内表面(2u)に対してその近傍から肉厚方向の中央位置(Ptc)に向けてテーパー状に変化していることを特徴とする合成樹脂製キャップ体。
  2. 頂壁(2)の外表面(2t)の中央に、射出成形装置のピンゲートによるゲート痕(5)を有するものとした請求項1記載の合成樹脂製キャップ体。
  3. マトリックス樹脂も含めてポリプロピレン樹脂製とした請求項1または2記載の合成樹脂製キャップ体。
  4. マトリックス樹脂も含めてポリエチレン樹脂製とした請求項1または2記載の合成樹脂製キャップ体。
  5. 水素発生剤を水素化ホウ素ナトリウムとした請求項1、2、3または4記載の合成樹脂製キャップ体。
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