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JP6208087B2 - 生鮮魚介類燻製の製造方法 - Google Patents

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JP6208087B2
JP6208087B2 JP2014152424A JP2014152424A JP6208087B2 JP 6208087 B2 JP6208087 B2 JP 6208087B2 JP 2014152424 A JP2014152424 A JP 2014152424A JP 2014152424 A JP2014152424 A JP 2014152424A JP 6208087 B2 JP6208087 B2 JP 6208087B2
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Description

この発明は、生鮮魚介類の加工技術に関連するものであり、特に、生鮮魚介類を、食べ易い風味と、咀嚼し易いサイズに加工した燻製食品を提供する分野は勿論のこと、その輸送、保管、組み立ておよび設置に必要となる設備、器具類を提供、販売する分野から、それら資材や機械装置、部品類に必要となる素材、例えば、木材、石材、各種繊維類、プラスチック、各種金属材料等を提供する分野、それらに組み込まれる電子部品やそれらを集積した制御関連機器の分野、各種計測器の分野、当該設備、器具を動かす動力機械の分野、そのエネルギーとなる電力やエネルギー源である電気、オイルの分野といった一般的に産業機械と総称されている分野、更には、それら設備、器具類を試験、研究したり、それらの展示、販売、輸出入に係わる分野、将又、それらの使用の結果やそれを造るための設備、器具類の運転に伴って発生するゴミ屑の回収、運搬等に係わる分野、それらゴミ屑を効率的に再利用するリサイクル分野などの外、現時点で想定できない新たな分野までと、関連しない技術分野はない程である。
(着目点)
ナマコ、および、それを素材とする食品類は、これまで国内の一般消費者に、あまり注目されることが少なく、小規模の流通に留まるものであったが、ナマコを高級食品として評価し、古くから漢方薬として珍重してきた歴史をもつ中国では、乾燥ナマコの需要が高く、その輸出量は、近年益々増加し、年を逐う毎に、価格が高騰し、高品質と評価される国産ナマコの輸出が急増しており、さらに、近年、アメリカでは、ナマコを含む漢方薬が、癌治療に効果があるとの認識が高まり、乾燥ナマコの需要が世界的な高まりを見せている。
しかしながら、一般的な乾燥ナマコは、漁獲したナマコの内臓を除去して洗浄し、90℃前後の湯で30分ないし1時間程度煮込み、水洗浄し、20ないし60℃の送風により乾燥し、適宜、あん蒸しを行い、90℃前後の湯で10分間煮込み、追加乾燥し、水分調整して製造するものであり、ナマコの形そのままに乾燥させたものであるから、漢方薬とするには、粉砕や破砕加工を施して粉状または粒状のものとしなければならず、また、食品として調理する場合も、5日程かけて毎日90℃前後の湯による煮込みを繰り返しながら戻し、両端を切除し、その姿のまま調理するか、食べやすいサイズに裁断した後に調理したりするものであり、咀嚼力の低い高齢者や子供などにとっては食べ難い食品と云わざるを得ないものであった。
(従来の技術)
こうした状況を反映し、その打開策となるような提案もこれまでに散見されない訳ではない。
例えば、下記の特許文献1(1)に提案されているものに代表されるように、水揚げ後のナマコを、少なくとも熱湯処理する工程、冷凍する工程、高温加熱する工程、水中で攪拌する工程、内蔵除去工程、乾燥工程を経て製造し、粉末化するようにしたナマコ加工品の製造方法や、同特許文献1(2)に見られるような、活ナマコを前処理する前処理工程と、この前処理した活ナマコから乾燥ナマコを作る乾燥工程と、この前処理した活ナマコから塩蔵ナマコを作る塩蔵工程と、この乾燥ナマコまたは塩蔵ナマコを温水で戻し、戻しナマコに加工する戻し工程と、前記戻しナマコを糖水に浸漬し、糖漬けナマコに加工する糖漬工程と、前記糖漬けナマコを酒類に浸漬し、酒漬けナマコに加工する酒漬工程と、前記糖漬けナマコまたは酒漬けナマコを材料として使用し、スイーツに加工するスイーツ加工工程とを備えている、ナマコの加工方法およびその加工品を用いたスイーツなどが散見される。
しかし、前者特許文献1(1)に示されているようなナマコ加工品の製造方法は、乾燥工程を終えるまで、1個毎のナマコの姿を維持したままとし、使用目的に応じて粉末化するなどの加工を行うものとしてあり、食品に加工する場合には、湯による煮込みなどによって戻した後、調理目的に応じて裁断しなければならず、調理に手間と時間とを要するものであり、また、後者特許文献1(2)のナマコの加工方法およびその加工品を用いたスイーツなどは、活ナマコを前処理し、適宜加工して得た乾燥ナマコまたは塩蔵ナマコを戻しナマコに加工する工程を有し、戻し工程の後に、糖漬工程および酒漬工程を行うものとしてあり、調理に長期間を要するものであり、また、ナマコを適宜形状に裁断する工程を有しておらず、全くまたは殆ど裁断することなく食品加工を終えるか、または、戻し工程以降の何れかの段階に、食べやすい大きさや形状に裁断することとなるが、裁断済み乾燥ナマコとして提供することが出来ないという致命的な欠点があった。
また、乾燥ナマコ製造に関連するような技術には、その他の魚介類に応用したものとして、例えば、特許文献1(3)に見られるような、生ホヤを3%食塩水に浸漬した後、電気洗濯機の脱水槽で15分間脱水し、くん液、パイナップル・ジュース、日本酒、テトラップ、ソルビット、グリシン、トレハオース、食塩、醤油、だし、ハイミー、ビタミンC、トウガラシ粉末からなる調味液に浸し、蒸し器で8分間蒸煮にした燻製品の製造技術が示されているが、こうした技術は、燻し工程を行わず、パイナップル果汁の成分や、燻煙の香り、風味を付加したものであり、また、食品素材としてのホヤ本来の形・色・食味を活かした食品として提供することを目的しているから、食前や調理段階に、二次的裁断加工などを施さなければ、高齢者や子供が容易に咀嚼できるものとはならないという課題を残すものであった。
(1)特開2000−279134号公報 (2)特開2012−100634号公報 (3)特開2001−37449
(問題意識)
上述したとおり、従前までに提案のある各種ナマコ加工技術は、何れも1個毎のナマコの姿を維持したまま乾燥工程を終えるものとしてあり、乾燥ナマコを戻した後に調味したり、所望の大きさに裁断したりせざるを得ず、食べ易い大きさに裁断された乾燥ナマコや、食品としてそのまま食することができ、または、食品用材料として好ましく味付けした乾燥ナマコとして提供することはできなかったという欠点が残るものであり、さらに、それ以外の魚介類を干物や燻製とする技術にあっても同様に、鮮度や高品質を維持しながら、一口サイズなどの咀嚼し易い大きさや、二次加工し易いサイズなどに裁断加工された乾燥ナマコや魚介類の燻製食品類を効率的に製造可能とする技術は、これまで存在しておらず、本願出願人は、永年、ナマコを含む生鮮魚介類の加工および販売に携わってきた経験から、栄養価に秀れ、海外からの評価が高く、国内自給率の高いナマコを始めとする生鮮魚介類を、粉砕して漢方薬や栄養補助食品などとして提供可能なものとし、また、戻し工程よりも前の段階にて裁断し、乾燥したまま食すことができる食品とし、および、様々な調理を加え、高齢者や子供のように咀嚼力の弱い人々にも食べ易く加工した、ナマコを含む生鮮魚介類の加工食品を提供可能とする、新技術開発の必要性を痛感するに至ったものである。
(発明の目的)
そこで、この発明は、粉砕するなどして漢方薬や栄養補助食品などとして提供可能なものとし、また、戻し工程よりも前の段階に裁断し、乾燥したまま食すことができる食品とし、および、様々な調理を加え、高齢者や子供のように咀嚼力が弱い人々にも食べ易い生鮮魚介類の加工食品を提供可能とする、新たな生鮮魚介類燻製製造技術の開発はできないものかとの判断から、逸速くその開発、研究に着手し、長期に渡る試行錯誤と幾多の試作、実験とを繰り返してきた結果、今回、遂に新規な生鮮魚介類燻製の製造方法と、それに基づいた新規なナマコ燻製の製造方法、新規なキンコナマコ燻製の製造方法、新規なホタテ燻製の製造方法、新規なホヤ燻製の製造方法、およびそれらを利用した新規な生鮮魚介類燻製、新規なキンコナマコの燻製を実現化することに成功したものであり、以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例の幾つかと共に、その構成を詳述していくこととする。
(発明の構成)
図面に示すこの発明を代表する実施例からも明確に理解されるように、この発明の生鮮魚介類燻製の製造方法は、基本的に次のような構成から成り立っている。
即ち、1日目に、漁獲したナマコの内臓を除去、水洗浄し、沸騰させない湯にて煮込んだ後、冷水洗浄し、水を切り、適宜寸法に裁断し、沸騰させない湯にて再度煮てから水を切り、該ボイル裁断ナマコに対し、トレハロース、塩、調味料を適量加えて攪拌し、一晩冷蔵庫で寝かせ、2日目に、トレハロース、塩を加えて攪拌し、一晩冷蔵庫で寝かせ、3日目に、水分を切り、燻製処理をした上、冷風に曝して乾燥し、あん蒸しを一晩行い、4日目に、冷風に曝して乾燥し、所定水分量に調整するようにしてなるものとした構成を要旨とするナマコ燻製の製造方法である。
上記したナマコ燻製の製造方法は、より具体的に示すと、次のような構成のものということができる
即ち、1日目に、漁獲したナマコの内臓を除去、水洗浄し、90℃の湯にて15分間煮込んだ後、冷水洗浄し、水を切り、食べやすく、二次加工しやすい大きさに裁断し、90℃の湯にて再度1分間煮てから水を切り、該ボイル裁断ナマコに対し、13重量%相当のトレハロース、3重量%相当の塩、およびその他調味料の適量を加えて攪拌し、密閉して一晩冷蔵庫で寝かせ、2日目に、13重量%相当のトレハロース、2重量%相当の塩を加えて攪拌し、密閉して一晩冷蔵庫で寝かせ、3日目に、水分を切り、珈琲の出がらしと楢の木とを所定重量比に混合した燻材を用い20分間燻した上、冷風に曝し4時間乾燥し、あん蒸しを一晩行い、4日目に、冷風に曝し4時間乾燥し、水分量30%に調整してなるものとした構成からなるナマコ燻製の製造方法ということができる。
さらに具体的には、1日目に、24時間以内に漁獲したキンコナマコを開腹・内臓を除去、水洗浄し、90℃の湯にて15分間煮込んだ後、冷水洗浄し、水を切り、少なくとも一辺の長さが1ないし5cm、厚さ1ないし5mmに裁断し、90℃の湯にて1分間煮てから水を切り、該ボイル裁断キンコナマコ1kgに対し、13重量%相当のトレハロース、3重量%相当の塩、オイスターソース20g、生生姜10g、豆板醤5gの割合に加えて攪拌し、密閉して一晩冷蔵庫で寝かせ、2日目に、13重量%相当のトレハロース、2重量%相当の塩を加えて攪拌し、密閉して一晩冷蔵庫で寝かせ、3日目に、水分を切り、珈琲の出がらしと楢の木とを重量比90:1に混合した燻材を用い20分間燻した上、気温20℃以下の環境下、冷風に曝し4時間乾燥し、密閉してあん蒸しを一晩行い、4日目に、気温20℃以下の環境下、冷風に曝し4時間乾燥し、水分量30%に調整してなるものとしたキンコナマコ燻製の製造方法とすることができる。
関連する発明1
上記した生鮮魚介類燻製の製造方法に関連し、この発明には、それを利用したホタテ燻製の製造方法も包含している。
即ち、半稚貝ホタテを入手し、1日目に、沸騰しない湯にて5分間ボイルし、冷水冷却、水切りし、トレハロース、塩、調味料を適量加えて攪拌し、一晩冷蔵庫で漬け込み、2日目に、水切りし、適宜燻材を用いて燻し、冷風に曝して攪拌しながら10時間乾燥した後、あん蒸しを一晩行い、3日目に、冷風に曝し、水分量33%に調整した上、真空包装および乾燥剤封入包装の少なくとも何れか一方により、包装するようにしてなるものとしたホタテ燻製の製造方法である。
関連する発明2
上記した生鮮魚介類燻製の製造方法に関連し、この発明には、それを利用したホヤ燻製の製造方法も包含している。
即ち、冷凍剥きホヤを入手し、1日目に、沸騰した湯にて1分間ボイルし、冷水冷却、水切りし、5mm幅に裁断し、トレハロース、塩、調味料を適量加えて攪拌し、一晩冷蔵庫で漬け込み、2日目に、水切りし、適宜燻材を用いて燻し、冷風に曝しながら10時間乾燥した後、あん蒸しを一晩行い、3日目に、冷風に曝し10時間乾燥し、水分量30%に調整し、耐熱性包装袋に真空包装した上、85℃の熱湯にて40分間煮沸殺菌し、冷水急冷するようにしてなるものとしたホヤ燻製の製造方法である。
以上のとおり、この発明の生鮮魚介類燻製の製造方法によれば、従前までのものとは違い、上記したとおりの固有の特徴ある構成から、様々な生鮮魚介類から燻製食品を効率的に生産することができ、しかも従前までの乾燥魚介類に比較し、小片化し、高齢者や子供など咀嚼力の低い人々にも、容易に食べることができる上、ボイル、調味、燻し、あん蒸しなどの工程を効率的に組み合わせたものとしていることから、従来品では得ることのできない、より深く複雑な風味を実現化することに成功し、より高い品質とした生鮮魚介類燻製を、一段と経済的に広く、提供可能なものとすることができるという秀でた特徴を得るものとなる。
加えて、調味工程に加えるトレハロースが、様々な食品に、高い水和力を与えてパサツキを抑制、でんぷん老化や蛋白質変質などを抑制し、新鮮な食感を維持し、静菌作用、冷凍によるダメージを抑えるという多面的な効果を発揮し、製造した生鮮魚介類燻製の品質を格段に高め、食感・食味を向上し、鮮度維持機能性を大幅に高め、長期間に亘って高品質を保つものとすることができるという効果を奏するものとなる。
ナマコを、この発明のナマコ燻製の製造方法によって調理し、またキンコナマコを、この発明のたキンコナマコ燻製の製造方法にて調理することにより、1ないし4日目の何れかの段階に、ナマコを適宜寸法に裁断するものとしたから、製造したナマコの燻製またはキンコナマコの燻製は、咀嚼力の弱い高齢者や子供達にも、そのまま容易に食することができるものとなり、さらに、製造を開始した1日目に、食べ易く、二次加工し易い大きさに裁断することにより、それ以降のボイル工程や調味する工程、燻す工程などの作業効率を格段に高め、調味効果を大幅に高めることができるものとなる。
特に、1日目に、煮込んだボイル裁断ナマコに対し、トレハロース、塩、調味料を適量加えて攪拌して一晩冷蔵庫で寝かせ、2日目に、再びトレハロース、塩を加えて攪拌して一晩冷蔵庫で寝かせ、3日目に、水分を切り、燻製処理をした上、冷風に曝して乾燥してあん蒸しを一晩行うようにしたことから、裁断し小片化したナマコが、トレハロースおよび塩の添加によって調味すると共に、過剰な乾燥を防ぎ、鮮度ある触感を長期間維持可能なものとし、静菌作用、冷凍によるダメージを抑え、長期保存可能なものとし、さらに燻製処理とあん蒸しとを行うことにより、一層深い風味と複雑な味覚を実現化することができ、従来品には無い、ナマコ燻製やキンコナマコの燻製を提供可能とし、ふりかけや佃煮などといった、老若男女を問わず、容易に咀嚼できる食品としてや、焼き肉のように鉄板焼きや網焼き、串焼き料理などの素材として、肉まん用の具材としてなど、様々な料理の材料として用いることができるようになり、さらに、粉末化や粒状化するなどして薬品や栄養補助食品類などの素材として効率的に利用可能なものとすることができる。
また、ホタテ燻製の製造方法により、殻を除去した半稚貝ホタテを裁断せず、その形のままボイルし、トレハロース、塩、調味料を適量加えて一晩冷蔵庫で漬け込むことにより、食感や味覚、保存性を高め、2日目に、燻し、乾燥した後、あん蒸しを一晩行い、3日目に、水分量33%に調整した上、包装するようにしたことから、半稚貝ホタテの風味や食感を活かし、より深みのある味付けを実現化し、さらに長期間、鮮度を保ったまま保存可能なものとすることができ、製造したホタテ燻製は、そのままホタテの栄養価と味とを凝縮した新たな燻製食品として美味しく食することができ、しかも様々な料理や惣菜類の材料として簡便に調理できるものとすることができる。
そして、ホヤ燻製の製造方法によると、冷凍剥きホヤを用いることによって下準備の加工工数を大幅削減し、1日目に、ボイルした後、5mm幅に裁断することにより、トレハロース、塩、調味料による調味効果を格段に高めるようにして一晩冷蔵庫で漬け込み、2日目に、燻し、乾燥した後、あん蒸しを一晩行い、3日目に、水分量30%に調整するよう乾燥し、包装した上、煮沸殺菌するようにしたから、独特の臭みをなくし、ホヤの栄養価と味を凝縮し、新たな燻製食品として美味しく食することができ、しかも様々な二次的調理を加えて多様な料理や惣菜類の材料として簡便に利用できるものとすることができる。
適量ずつパッケージ包装した生鮮魚介類燻製は、衛生的且つ経済的に仕分け保存、輸送、展示、販売することができ、鮮度を維持したまま海外に輸送することができ、世界市場への提供を実現化することができ、特に、前記、キンコナマコの燻製は、咀嚼力の劣る高齢者や子供達であっても、そのまま食することができるだけでなく、ふりかけ、佃煮、中華料理などといった様々な料理や惣菜類に容易に二次加工することができる外、欧米で注目を集めている薬品や栄養補助食品類などへの二次的加工も容易に行うことができるという大きな効果を奏することになる。
上記したとおりの構成からなるこの発明の実施に際し、その最良もしくは望ましい形態について説明を加えることにする。
生鮮魚介類は、食用の海産動物であり、例えば、脊索動物、軟体動物、棘皮動物、節足動物、刺胞動物に分類される動物であるということができ、より具体的には、ナマコ綱、二枚貝綱、翼形亜綱、尾索綱、頭索綱とすることが可能であり、後述する実施例に示すように、ナマコ、キンコナマコ、半稚貝ホタテ、冷凍剥きホヤとするのが良い。
この発明の基本となる生鮮魚介類燻製の製造方法は、ナマコ燻製の製造方法、キンコナマコ燻製の製造方法、ホタテ燻製の製造方法、および、ホヤ燻製の製造方法など、生鮮魚介類の燻製製造に広く応用することが可能であり、1ないし3または4日目の全工程中何れかの段階に、該生鮮魚介類を必要に応じて適宜寸法に裁断するものとしなければならず、後述する実施例に示すように、殻から外した半稚貝ホタテのように、1個ずつが高齢者や子供などにも咀嚼し易い大きさのものについては、必ずしも裁断加工を行う必要はない。
この発明の基本となる生鮮魚介類燻製の製造方法は、1日目に、適宜温度の湯にてボイルし、冷水洗浄し、水切りした後、該ボイル魚介類に、少なくともトレハロース、塩を加えて攪拌し、一晩冷蔵庫で寝かせ、必要な場合、2日目に、少なくともトレハロース、塩を加えて攪拌し、一晩冷蔵庫で寝かせ、2日目または3日目に、水切りし、適宜燻材を用いて燻し、冷風に曝して乾燥し、あん蒸しを一晩行い、3日目または4日目に、冷風に曝して乾燥し、所定水分量に調整するようにしなければならず、2日目に、少なくともトレハロース、塩を加えて攪拌し、一晩冷蔵庫で寝かせる工程は、1日目に一晩寝かせただけでは、充分に調味・熟成しないナマコなどを加工するのに有効であり、半稚貝ホタテ、冷凍剥きホヤなどは、1日目に一度の調味処理で充分な味付けを行うことが可能である。
燻し工程は、熱燻法、温燻法および冷燻法の少なくとも1つを行うものであり、後述する実施例に示すように、熱燻法を1回のみ行うようにすることができる他、温燻法や冷燻法を行うことが可能であり、それらを複数回繰り返したり、それらの前後に別の燻法を行うことなどが可能であって、燻材は、珈琲の出がらし、茶殻、および、楢、桜、ヒッコリー、クルミ、リンゴ、ブナ、オーク、その他の木材、チップ、ピートなどの何れか1つを用いることができ、あん蒸し工程は、生鮮魚介類が重なり合わないよう適宜容器内に広げ、風を当てないように密閉して冷蔵庫に保管し、必要に応じてときどき攪拌するようにしながら一晩を経る工程である。
ナマコ燻製の製造方法、キンコナマコ燻製の製造方法、および、キンコナマコの燻製に用いるナマコは、棘皮動物門に属するナマコ綱であり、より具体的には、マナマコ、赤ナマコ、黒ナマコ、青ナマコ、キンコナマコとするのが良く、その他のナマコ綱に属するナマコを使用することができる。
この発明のナマコ燻製の製造方法は、漁獲したナマコを、鮮度を失わないよう速やかに加工するものであって、24時間以内に漁獲したナマコを加工すべきであり、全工程中の何れかの段階に、ナマコを人が咀嚼し易い大きさか、漢方薬や栄養補助食品、その他の食品などに二次的に加工し易い大きさなどに裁断しなければならず、1日目の、漁獲したナマコを開腹し、または、開腹せず筒抜きにし、内臓を除去した後、ないし、4日目の全工程を終えるまでの何れかの段階に裁断すべきであり、後述する実施例に示すように、1日目に、漁獲したナマコの内臓を除去、水洗浄し、沸騰させない湯にて煮込んだ後、冷水洗浄し、水を切り、適宜寸法に裁断し、沸騰させない湯にて再度煮てから水を切り、該ボイル裁断ナマコに対し、トレハロース、塩、調味料を適量加えて攪拌し、一晩冷蔵庫で寝かせるよう作業を進め、できるだけ早期の段階に裁断してしまうのが望ましい。
ナマコを煮込むのに使用する沸騰させない湯は、沸騰しない温度(沸騰直前の温度)に加熱した水または塩水を用いるべきであり、後述する実施例に示すように、1日目の最初の煮込みは、90℃の湯にて15分間煮込むようにし、同1日目で2度目の煮込みは、90℃の湯にて1分間煮るようにするのが望ましく、湯の温度が90℃を大きく上回ると沸騰し、ナマコ燻製の品質を低下させてしまう虞があって、また、湯の温度が90℃を大きく下回ると、ナマコの鮮度を保ちながら充分に煮込むのが難しく、やはりナマコ燻製の品質を低下させてしまう虞があり、1日目の1度目と2度目との煮込みの間に、冷水または冷塩水を用いて内臓の残存物や埃などを洗浄し、水切りする工程があり、この段階にて適宜寸法に裁断し、一辺の長さが1ないし5cm、厚さ1ないし5mmのサイズに裁断するのが望ましく、それよりも大幅に大きいサイズに裁断すると、高齢者や子供が咀嚼しづらくなり、それよりも大幅に小さいサイズに裁断した場合には、二次加工可能な用途が狭められてしまう虞がある。
1日目における2度目の煮込みを終えた後、水切りしたボイル裁断ナマコに対し、トレハロース、塩、調味料を適量加えて攪拌し、一晩冷蔵庫で寝かせるようにしなければならず、より具体的には、後述する実施例に示すように、ボイル裁断ナマコ1kgに対し、13重量%相当のトレハロース、3重量%相当の塩、およびその他調味料の適量を加えて攪拌するものとし、トレハロースは、13重量%相当量を大幅に上回ると、甘すぎたり、結晶化したり、ナマコの食感を変えてしまったりする虞があり、また、13重量%相当量を大幅に下回ると、甘みが無くなり、保存性も低下してしまう虞があり、塩は、3重量%相当量を大幅に上回ると塩辛くなり、3重量%相当量を大幅に下回ると、塩味の不足や、保存性の低下などを招く虞があり、その他調味料は、例えば、オイスターソース20g、生生姜10g、豆板醤5gとするのが良く、また、別の調味料に置き換えたり、加減したりすることが可能であり、調味後に密閉して一晩冷蔵庫で寝かせるようにすべきである。
2日目は、トレハロース、塩を加えて攪拌し、一晩冷蔵庫で寝かせるようにしなければならず、後述する実施例に示すように、13重量%相当のトレハロース、2重量%相当の塩を加えて攪拌し、密閉して一晩冷蔵庫で寝かせるようにするのが良く、トレハロースおよび塩の量は、前記した理由と同様の理由から、それらの重量%相当量を大幅に上回ったり、下回ったりしないよう加減するのが望ましい。
3日目に、水分を切り、燻製処理をした上、冷風に曝して乾燥し、密閉して一晩冷蔵庫で、あん蒸ししなければならず、水分を切り、珈琲の出がらしと楢の木とを所定重量比に混合した燻材を用い20分間燻した上、冷風に曝し4時間乾燥し、密閉して一晩冷蔵庫寝かせるようにして、あん蒸しすることができ、後述する実施例にも示すように、水分を切り、珈琲の出がらしと楢の木とを重量比90:1に混合した燻材を用い20分間燻した上、気温20℃以下の環境下、冷風に曝し4時間乾燥し、密閉して一晩冷蔵庫寝かせるようにして、あん蒸しするのが良く、珈琲の出がらしおよび楢の木の重量比や燻し時間は、適宜自由に調整することが可能であり、別の燻材を利用することが可能である。
4日目には、冷風に曝して乾燥し、所定水分量に調整するようにしなければならず、後述する実施例に示すように、気温20℃以下の環境下、冷風に曝し4時間乾燥し、水分量30%に調整するようにしたものとするのが望ましく、4時間を大幅に超えて乾燥すると鮮度を悪化させてしまう虞があり、4時間を大幅に下回る短時間にて、乾燥した場合には、乾燥が進まなかったり、乾燥斑を生じてしまったりする虞があり、水分量30%を大きく上回ると保存性が悪化する虞があり、水分量30%を大きく下回ると、そのまま食すことが困難なものとなってしまう虞がある。
以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構造について詳述することとする。
図面は、この発明の生鮮魚介類燻製の製造方法、ナマコ燻製の製造方法、キンコナマコ燻製の製造方法、ホタテ燻製の製造方法、ホヤ燻製の製造方法、およびそれらを利用した生鮮魚介類燻製、キンコナマコの燻製の技術的思想を具現化した代表的な幾つかの実施例を示すものである。
生鮮魚介類燻製の製造方法を示すフローチャートである。 ナマコ燻製の製造方法の全体工程を示すフローチャートである。 ナマコ燻製の製造方法の2ないし4日目の工程を示すフローチャートである。 調味攪拌の工程を示す斜視図である。 燻し工程を示す断面図である。 あん蒸し工程を示す斜視図である。 ホタテ燻製の製造方法を示すフローチャートである。 ホヤ燻製の製造方法を示すフローチャートである。
図1に示してある事例は、生鮮魚介類を入手(G)し、1ないし3または4日目の全工程中、何れかの段階に、該生鮮魚介類を必要に応じて適宜寸法に裁断(C)するものとし、1日目に、適宜温度の湯にてボイル(B1)し、冷水洗浄し、水切りした後、該ボイル魚介類に、少なくともトレハロース、塩を加えて攪拌(F)し、一晩冷蔵庫で寝かせて(M)から、必要な場合には、2日目において、少なくともトレハロース、塩を加えて攪拌し(F)、一晩冷蔵庫で寝かせ(M)、2日目または3日目に、水切りし、適宜燻材を用いて燻し(S)、冷風に曝して乾燥(D1)し、あん蒸し(A)を一晩行った上で、3日目または4日目に、冷風に曝して乾燥し、所定水分量に調整する(D2)ようにしてなるものとした、この発明の生鮮魚介類燻製の製造方法おける代表的な一実施例を示すものである。
同図1からも明確に把握できるとおり、この発明の生鮮魚介類燻製の製造方法は、1日目に、生鮮魚介類を活きたままか、冷凍か、または、冷蔵かの何れかの鮮度有る状態にて入手(G)し、鮮度が落ちない中に、沸騰または沸騰させない熱湯の何れか適する一方でボイルする(B1)ようにし、水洗浄して適宜サイズに裁断(C)し、少なくともトレハロース、塩を含む適量の調味料を加えてボイル魚介類に攪拌・混合(F)した上、一晩冷蔵庫で寝かせる(M)こととする。
2日目は、魚介類の性質に応じて、調味工程をもう一日行う必要がない場合(J)には、水切りをして適宜燻材を用い、適宜時間かけて燻し(S)、その後、20℃以下の冷風に当て、時々攪拌しながら適宜時間乾燥(D1)し、ラップなどにて密閉し、一晩冷蔵庫内に入れてあん蒸し(A)をし、3日目に、20℃以下の冷風に当て、所定水分量になるまで乾燥(D2)し、真空包装または乾燥剤と共に包装(P)し、商品を完成させるものである。
また、2日目に、魚介類の性質に応じて、調味工程をもう一日だけ行う必要がある場合(J)には、少なくともトレハロース、塩を含む適量の調味料を加えて、ボイル魚介類に攪拌・混合(F)し、もう一晩冷蔵庫で寝かせる(M)工程を行い、3日目に、水切りをして適宜燻材を用い、適宜時間かけて燻するようにし(S)、その後、20℃以下の冷風に当て、時々攪拌しながら適宜時間乾燥(D1)し、ラップなどにて密閉し、一晩冷蔵庫内に入れてあん蒸し(A)をし、4日目に、20℃以下の冷風に当て、所定水分量になるまで乾燥(D2)し、真空包装または乾燥剤と共に包装(P)し、商品を完成させるものとなる。
(実施例1の作用・効果)
以上のとおりの構成からなる、この発明の生鮮魚介類燻製の製造方法は、図1に示すように、全工程中の早期の段階にて、魚介類を適宜大きさに裁断(C)してしまうから、その後に続く、味付け(F)工程、燻す(S)工程、乾燥(D1,D2)工程などを、短時間で充分な効果が得られるようにすることができ、それ以降の作業性を格段に高めたものとし、生産効率を大幅に高めたものとすることができ、しかも完成した生鮮魚介類燻製は、そのまま食したり、おかずやふりかけとしたり、薬剤や栄養補助食品類などの素材としたり、それ以外の食品に調理したりと、様々な利用が可能なものとなる。
図2ないし図6に示す事例は、1日目に、漁獲、入手(G)したナマコの内臓を除去(C1)、水洗浄(W1)し、沸騰させない湯にて煮込んだ(B1)後、冷水洗浄、水を切りし(W2)、適宜寸法に裁断(C)し、沸騰させない湯にて再度煮て(B2)から水を切り(D1)、該ボイル裁断ナマコに対し、トレハロース、塩、調味料を適量加えた上で攪拌(F1)し、一晩冷蔵庫で寝かせ(M1)、2日目に、トレハロース、塩を加えて攪拌(F2)し、一晩冷蔵庫で寝かせ(M2)、3日目に、水分を切り、燻製処理(S)をした上、冷風に曝して乾燥(D1)し、密閉して一晩冷蔵庫によってあん蒸し(A)をし、4日目に、冷風に曝して乾燥(D3)し、所定水分量に調整するようにしてなるものとした、この発明のナマコ燻製の製造方法における代表的な一実施例を示すものである。
以下では、この発明のナマコ燻製の製造方法に準じた、キンコナマコ燻製の製造方法の一例について示して行くこととする。
図1ないし図6に示すように、キンコナマコ燻製の製造方法は、1日目に、24時間以内に漁獲、入手(G)したキンコナマコ(1)を開腹・内臓を除去(C1)、流水洗浄(W2)し、90℃の湯で15分間煮込んだ後(B1)、冷水洗浄し、水を切り(W2)、一辺の長さが1ないし5cm、厚さ1ないし5mmに裁断(C2)し、90℃の湯にて1分間煮て(B2)から水を切り(D1)、該ボイル裁断キンコナマコ(10)1kgに対し、13重量%相当のトレハロース、3重量%相当の塩、オイスターソース20g、生生姜10g、豆板醤5gを加えて、図4に示すように、ボール(2)などを用いてボイル裁断キンコナマコ(10)を攪拌(F1)し、密閉して一晩冷蔵庫で寝かせ(M1)、2日目(FC)に、13重量%相当のトレハロース、2重量%相当の塩を加えて1日目と同様に攪拌(F2)するようにし、密閉して一晩冷蔵庫で寝かせ(M2))、3日目に、図示しない笊にあけて水分重量比90ないし70%とするよう水を切り、図5に示すように、中華鍋(3)の底にアルミ箔(4)を敷いた上、珈琲の出がらし(50)と楢の木(51)とを重量比90:1に混合した燻材(5)を用い、中華鍋(3)の口に魚焼き用などの金網(6)を装着し、該金網(6)上に、調味済み裁断キンコナマコ(11)を広げるようにして乗せ、蓋(30)を閉めて、20分間燻した(S)上、気温20℃以下の環境下、冷風に曝し4時間乾燥し(D2)、図6に示すように、バット(7)に燻製キンコナマコ(12)を重なり合わないよう分散させ、ラップなどにて密閉して一晩冷蔵庫で寝かせ、数十分置き毎か、数時間置き毎かの何れか適時毎に、ボール(2)に移して攪拌し、再びバット(7)に広げる作業を行った上、あん蒸し(A)し、4日目に、気温20℃以下の環境下、冷風に曝し4時間乾燥し、水分量30%に調整してなるものとし、適量ずつ衛生的にパッケージ包装し(P)、異物混入などの幾つかの品質検査(T)を行うことにより、この発明の乾物キンコナマコを得るものである。
(実施例2の作用・効果)
この発明のキンコナマコ燻製の製造方法は、1日目に行う裁断加工(C2)により、以降行うボイル(B1,B2)や調味(F1,F2)、熟成(M1,M2)、乾燥(D1,D2,D3)、燻し(S)、あん蒸し(A)などの各調理効果を格段に高めるようにすると共に、それらを含む各行程の作業性を大幅に改善し、一段と効率的に触感や味覚豊かなキンコナマコ燻製品を生産可能とし、特に2日目に行う2度目の調味(F2)によって一段と確りした味付けを可能とし、3日目の燻し(S)は、珈琲の出がらし(50)と楢の木(51)とを重量比90:1に混合した燻材(5)を用いることにより、キンコナマコの美味しさを一段と引き立てることができ、その後の乾燥(D2)、およびあん蒸し(A)工程により、従来品とは明確に一線を画した特徴的な食感と旨味とを有する食品とすることができ、一辺の長さが1ないし5cm、厚さ1ないし5mmに裁断(C2)して製造したキンコナマコ燻製品は、そのまま高齢者や子供など咀嚼力の劣る人々にも食べ易く、ふりかけや惣菜などとして提供することができ、また、薬品や栄養補助食品類などに簡単に加工することができる外、様々な料理用素材として、下拵えの作業工数を大幅に削減し、飲食店や一般家庭で風味豊かな、キンコナマコの調理食品を簡単に作ることができるという秀でた効果が得られるものとなる。
図7に示す事例は、この発明の生鮮魚介類燻製の製造方法を半稚貝ホタテに応用したものであり、半稚貝ホタテを入手(G)し、1日目に、95℃の沸騰しない湯にて5分間ボイル(B)し、冷水によって冷却および水洗い水切り(W)し、該ボイルホタテにトレハロース3重量%、塩1重量%、上白糖2重量%を加えて攪拌し(F)、一晩冷蔵庫で漬け込み(M)、2日目に、笊に移して水切りし、適宜燻材を用いて15分間燻し(S)、20℃以下の冷風に曝して攪拌しながら10時間乾燥(D1)した後、あん蒸し(A)を一晩行い、3日目に、20℃以下の冷風に曝し、水分量33%に調整(D2)した上、真空包装および乾燥剤封入包装の少なくとも何れか一方により、包装する(P)ようにしてなるものである。
(実施例3の作用・効果)
この発明のホタテ燻製の製造方法は、殻を除去した半稚貝ホタテを利用することにより、裁断作業を不要として生産効率を高めた上、1日目における一度の調味(F)工程、それに続く一晩漬け込む(M)工程、および、2日目の燻し(S)工程と、それに続くあん蒸し(A)工程とにより、半稚貝ホタテの風味を強く引き出し、一段と食べ易く、味わい深い風味を得ることができるという効果を奏する。
図8に示す事例は、この発明の生鮮魚介類燻製の製造方法を冷凍剥きホヤに応用したものであり、冷凍剥きホヤを入手(G)し、1日目に、略100℃の沸騰した湯にて1分間ボイル(B)してから、冷水冷却、水切りし、5mm幅に裁断し(C)、冷水によって洗い、水切り(W)し、トレハロース5重量%、塩1重量%、上白糖3重量%を加えて攪拌し、一晩冷蔵庫で漬け込み(M)、2日目に、笊に移して水切りし、適宜燻材を用いて15分間燻し(S)、20℃以下の冷風に曝しながら10時間乾燥(D1)した後、あん蒸し(A)を一晩行った上、3日目に、20℃以下の冷風に曝し10時間乾燥し、水分量30%に調整し(D2)、耐熱性包装袋に真空包装(P)した上、85℃の熱湯にて40分間煮沸殺菌し、冷水急冷(H)するようにしてなるものである。
(実施例4の作用・効果)
この発明のホヤ燻製の製造方法は、冷凍剥きホヤを入手(G)、利用することによって下準備の工数を削減し、生産効率を高めると共に、廃棄物の発生量を削減し、1日目に、5mm幅に裁断(C)することにより、以降の作業性および調理効果を大幅に高めることができ、調味(F)、漬け込み(M)によって風味を与え、2日目に、燻し(S)、乾燥(D1)してから、一晩あん蒸し(A)を行うようにしたから、より一段と複雑な深い味わいを与えるものとすることができる。
(結 び)
叙述の如く、この発明の生鮮魚介類燻製の製造方法、ナマコ燻製の製造方法、キンコナマコ燻製の製造方法、ホタテ燻製の製造方法、ホヤ燻製の製造方法、およびそれらを利用した生鮮魚介類燻製、キンコナマコの燻製は、その新規な構成によって所期の目的を遍く達成可能とするものであり、しかも製造も容易で、従前からの乾燥魚介類の製造技術に比較して、年齢を問わず、誰もが食べ易く、様々な二次加工を簡便に行うことができ、多様な料理や薬品類などに経済的に加工することができるものとすることができるから、従前までであれば、一般家庭には馴染みのないナマコやホヤなどを、気軽に味わうことができるものとすることができ、こうした生鮮魚介類を広く普及させたいと希望する海産物業界および生鮮食料品業界はもとより、多彩な商品展開を模索するスーパーマーケット業界や百貨店業界、および、珍味を気軽に低廉に味わいたいと希望する一般家庭においても高く評価され、広範に渡って利用、普及していくものになると予想される。
1 キンコナマコ
10 同 ボイル裁断キンコナマコ
11 同 調味済み裁断キンコナマコ
2 ボール
3 中華鍋
30 同 蓋
4 アルミ箔
5 燻材
50 同 珈琲の出がらし
51 同 楢の木
6 金網
7 バット
A あん蒸し
B ボイル
C 裁断
D 乾燥
F 調味
G 生鮮魚介類の入手
M 冷蔵庫で寝かせる
P 包装
S 燻し
W 流水洗浄し

Claims (5)

  1. 1日目に、漁獲したナマコの内臓を除去、水洗浄し、沸騰させない湯にて煮込んだ後、冷水洗浄し、水を切り、適宜寸法に裁断し、沸騰させない湯にて再度煮てから水を切り、該ボイル裁断ナマコに対し、トレハロース、塩、調味料を適量加えて攪拌し、一晩冷蔵庫で寝かせ、2日目に、トレハロース、塩を加えて攪拌し、一晩冷蔵庫で寝かせ、3日目に、水分を切り、燻製処理をした上、冷風に曝して乾燥し、あん蒸しを一晩行い、4日目に、冷風に曝して乾燥し、所定水分量に調整するようにしてなるものとしたことを特徴とするナマコ燻製の製造方法。
  2. 1日目に、漁獲したナマコの内臓を除去、水洗浄し、90℃の湯にて15分間煮込んだ後、冷水洗浄し、水を切り、食べやすく、二次加工しやすい大きさに裁断し、90℃の湯にて再度1分間煮てから水を切り、該ボイル裁断ナマコに対し、13重量%相当のトレハロース、3重量%相当の塩、およびその他調味料の適量を加えて攪拌し、密閉して一晩冷蔵庫で寝かせ、2日目に、13重量%相当のトレハロース、2重量%相当の塩を加えて攪拌し、密閉して一晩冷蔵庫で寝かせ、3日目に、水分を切り、珈琲の出がらしと楢の木とを所定重量比に混合した燻材を用い20分間燻した上、冷風に曝し4時間乾燥し、あん蒸しを一晩行い、4日目に、冷風に曝し4時間乾燥し、水分量30%に調整してなるものとしたナマコ燻製の製造方法。
  3. 1日目に、24時間以内に漁獲したキンコナマコを開腹・内臓を除去、水洗浄し、90℃の湯にて15分間煮込んだ後、冷水洗浄し、水を切り、少なくとも一辺の長さが1ないし5cm、厚さ1ないし5mmに裁断し、90℃の湯にて1分間煮てから水を切り、該ボイル裁断キンコナマコ1kgに対し、13重量%相当のトレハロース、3重量%相当の塩、オイスターソース20g、生生姜10g、豆板醤5gの割合に加えて攪拌し、密閉して一晩冷蔵庫で寝かせ、2日目に、13重量%相当のトレハロース、2重量%相当の塩を加えて攪拌し、密閉して一晩冷蔵庫で寝かせ、3日目に、水分を切り、珈琲の出がらしと楢の木とを重量比90:1に混合した燻材を用い20分間燻した上、気温20℃以下の環境下、冷風に曝し4時間乾燥し、密閉してあん蒸しを一晩行い、4日目に、気温20℃以下の環境下、冷風に曝し4時間乾燥し、水分量30%に調整してなるものとしたキンコナマコ燻製の製造方法。
  4. 半稚貝ホタテを入手し、1日目に、沸騰しない湯にて5分間ボイルし、冷水冷却、水切りし、トレハロース、塩、調味料を適量加えて攪拌し、一晩冷蔵庫で漬け込み、2日目に、水切りし、適宜燻材を用いて燻し、冷風に曝して攪拌しながら10時間乾燥した後、あん蒸しを一晩行い、3日目に、冷風に曝し、水分量33%に調整した上、真空包装および乾燥剤封入包装の少なくとも何れか一方により、包装するようにしてなるものとしたホタテ燻製の製造方法。
  5. 冷凍剥きホヤを入手し、1日目に、沸騰した湯にて1分間ボイルし、冷水冷却、水切りし、5mm幅に裁断し、トレハロース、塩、調味料を適量加えて攪拌し、一晩冷蔵庫で漬け込み、2日目に、水切りし、適宜燻材を用いて燻し、冷風に曝しながら10時間乾燥した後、あん蒸しを一晩行い、3日目に、冷風に曝し10時間乾燥し、水分量30%に調整し、耐熱性包装袋に真空包装した上、85℃の熱湯にて40分間煮沸殺菌し、冷水急冷するようにしてなるものとしたホヤ燻製の製造方法。
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