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JP6203186B2 - 血液処理装置 - Google Patents

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JP6203186B2 JP2014538329A JP2014538329A JP6203186B2 JP 6203186 B2 JP6203186 B2 JP 6203186B2 JP 2014538329 A JP2014538329 A JP 2014538329A JP 2014538329 A JP2014538329 A JP 2014538329A JP 6203186 B2 JP6203186 B2 JP 6203186B2
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Description

本発明は、血液透析、血液ろ過、血液透析ろ過、及び血漿分離等に用いる血液処理装置のエアー抜きに関する。より詳しくは、本発明は、中空糸膜束をハウジング(「ケーシング」ともいう)の内部に装填した血液処理装置のプライミング時(透析治療の開始直前に、当該ハウジング内に透析液、中空糸束内部に生理食塩水溶液を充填して、ハウジング内及び中空糸膜束内のエアーを追い出す作業)のエアー抜きや、透析等の治療中において、ハウジング内に混入するエアー、又は発生するエアーに関し、それを系外に除去する操作(エアー抜き)を容易に行えるように構成した新規な血液処理装置に関する。
本発明は特に、ハウジング内に形成した、新規な障害部材を備えた血液処理装置に関する。
血液処理装置とは、中空糸膜の分離作用を利用して、血液中の病因物質を除去する装置であって、例えば血液透析装置を例に取れば、中空糸膜を通常数千本束ねた中空糸膜束内(管腔内)を、処理対象の血液(患者の静脈より採取される血液)が流れ、これに対して透析液が中空糸膜外(管腔外)をこれと向流で流れる(向流操作という。)。かくして、処理血液と透析液が膜を介して間接的に接触する当該向流操作中に、血液中の病因物質、過剰イオン、水等が、その濃度差を推進力として、膜内を拡散して透過し、透析液中に排泄され、浄化された血液が患者の静脈中に戻される操作を行う装置である。
このような血液透析装置は、一般的に図1に示したような構造を有するもので、長尺で管状(筒状)のハウジング2内に、中空糸膜束4が収容され、当該ハウジングの両端部には処理血液の入口5.1、出口5.2が、また両端部近傍の管状ハウジングの外周には、透析液ポート入口7.1、出口7.2が形成されている。通常中空糸膜が充填された、筒状のハウジングの本体は、その両端において(ハウジングの直径である)小径部2.1から、移行部2.3を経て徐々に拡径され、最大拡径部(大径部2.2)に至る。この最大拡径部2.2の両端部は、キャップ部材8を装着されて封止されており、上記処理血液入口5.1、出口5.2はこの両端のキャップ部材8を貫通して形成されている。
この場合、管状ハウジングの側部に形成された透析液ポートから流入する透析液は、ハウジングの長手方向に配列された中空糸膜束の端部に対して交差するように(略直角(垂直)方向から)直接衝突することになるので、当該衝突により中空糸膜束は破損したり、配置が乱され、ひいては血液透析装置の処理効率が低下したり、さらには血液が破損部から漏出して運転がスムースに継続できないという問題が生ずる。また、透析液が中空糸膜束全体に分散させることができなくなるので(偏流の惹起)、この点からも透析装置の効率が著しく低下するという問題がある。
かかる問題に対処するため、従来、透析液ポート入口7.1の下部に、当該ポートに対向するように障害部材(「バッフル板(又は円筒)などともいう。」)を設置して、透析液流と中空糸膜束との衝突を和らげるとともに、透析液を分散、かつ、整流して中空糸膜束との向流接触を図るようにしている。すなわち、障害部材の基本的な目的は、包括的に言えば、透析液の流入状態を改善し、透析効率を向上させるものである。かかる障害部材の形状としては、従来、舌状、板状、棒状、さらには環状(円筒状、リング状ともいう)のものが提案され、実施されている。
一方、血液処理装置には、透析操作中に透析液と共に空気(エアーともいう。)が混入するという問題がある。装置内に空気が混入すると、その空気が占める空間は、透析が進行する前提となる、透析液/中空糸膜/血液で形成される、液/固/液系の構成が成立しなくなるので、血液中の病因物質等の膜を通しての拡散移動が円滑に行われず、そのため血液浄化効率が大幅に低下する。その為に、あらかじめプライミングを行い、装置内に存在する空気を除去し、また、透析操作中に混入、蓄積してくる空気を随時除去することが必須である。当該空気は、特にケーシングの端部(拡径部又は大径部)において貯留しやすい(以下、空気の貯留し易い大径部の空間をSPとする。)。これら混入空気は、血液処理装置(通常血液入口を上部に、血液出口を下部にして立設して操作する。)を、当該ケーシング角度を傾けたり、振動を与えて、透析液出口側に空気泡を移動させてエアー抜きを行っているが、この操作は非常に煩雑であり、また、装置を振動させたりすることはその管理上危険である。
特に障害部材を設置している場合は、当該障害部材の形状により、空気が当該障害部材によりスムースなエアー抜き操作が妨害されるという問題もあった。
本出願人は、先に、特許文献1において、上記した課題を解決するための障害部材を備えた血液処理装置の発明を提案した。
特許文献1は、空間SPからのエアーの排出口を大きくし、エアーが当該空間SPに滞留することなく速やかに透析液ポート出口方向へ抜けやすくなることで、プライミング作業を速やかに行うことができる血液処理装置であって、その障害部材の形状として、透析液ポート入口近傍から透析液ポート入口と反対側に向かうに従って、基端部から先端部までの長さが短くなるように形成し、かつ、長い部分から短い部分に向けて傾斜する傾斜部を備えるように構成している。そして、当該障害部材の透析液ポート入口と対向する位置には、障害部材の基端部から先端部に向けて、透析液の遮蔽部を延設している。
このように遮蔽部の両端から傾斜部を形成し、遮蔽部の先端頂部は、透析液ポート入口の開口部のハウジングの長さ方向側の端部の位置と実質的に同位置に配置している。
特開2010−162171号公報
本出願人が特許文献1において提案した血液処理装にかかる発明においては、障害部材の基端部から先端部までの長さが短くなるように形成することにより、透析液ポート入口と反対側の障害部材の面積を削減しているので、透析液と共に流入するエアーが当該空間に滞留することなく速やかに透析液ポート出口方向へ抜けやすくなるという利点がある。しかしながら、その反面、障害部材の面積を必要以上に過度に削減し過ぎることになり、本来の障害部材としての機能である、透析液の流入状態を改善し、透析効率を向上させるという機能、を損なうという大きな懸念があることを認識した。
さらに本出願人は、従来公知の環状(円筒状)の障害部材に着目し、このような全周を有する障害部材を形成した血液処理装置について、従来ほとんど行われていなかった詳細な観察を元にした検討を行ったところ、透析液ポート入口と反対側位置において、透析液等と共に流入してきたエアーの滞留が起こりやすいという事実があることを見いだした。
本発明の課題はかくして、本来の障害部材の、透析液の流入状態を改善し、透析効率を向上させるという機能を実質的に損なうことが無く、しかも、エアーが当該空間に滞留することなく速やかに透析液ポート出口方向へ抜けやすく構成した障害部材及び当該障害部材を備えた血液処理装置を提供することである。
本出願人はかかる観点から、鋭意検討を重ねた結果、上記した課題を達成した障害部材を備えた以下の血液処理装置の発明に到達した。
[1] 本発明は、血液処理装置(1)に関するものであって、当該血液処理装置は、ハウジング(2)の内部に、当該ハウジング(2)の長手L方向に沿って中空糸膜束(4)を配置し、
当該中空糸膜束(4)の末端DE側と基端PE側を、それぞれ固定材(3)により前記ハウジング(2)の末端DE側と基端PE側内面に固定し、
前記ハウジング(2)の末端DE側で、かつ第1側部S1方向に、透析液ポート入口(7.1)を装着し、
前記ハウジング(2)の基端PE側で、かつ第1側部S1方向に、透析液ポート出口(7.2)を装着し、
前記ハウジング(2)の末端DE側に、血液ポート出口(5.2)を装着し、
前記ハウジング(2)の基端PE側に、血液ポート入口(5.1)を装着し、
前記ハウジング(2)の長手L方向に見て、前記透析液ポート入口(7.1)及び/又は前記透析液ポート出口(7.2)を形成した位置に対応する位置に、障害部材(11)を配置し、
前記障害部材(11)は、略円筒状の形態を有し、
前記透析液ポート入口(7.1)の障害部材(11)は、基端PE側を、前記ハウジング(2)内に固定し、及び/又は、
前記透析液ポート出口(7.2)の障害部材(11)は、末端DE側を、前記ハウジング(2)内に固定し、
前記透析液ポート入口(7.1)の障害部材(11)は、末端DE側を、前記固定材(3)まで到達することなく、前記ハウジング(2)の大径部(2.2)内に配置し、及び/又は、前記透析液ポート出口(7.2)の障害部材(11)は、基端PE側を、前記固定材(3)まで到達することなく、前記ハウジング(2)の大径部(2.2)内に配置し、
当該障害部材(11)は、少なくとも前記第1側部S1と反対側の第2側部S2方向に開口部(11O)を形成し、
当該開口部(11O)は、長手L方向に沿うように形成し、
当該開口部(11O)は、基端側開口部(11OPE)と末端側開口部(11ODE)とを有し、
前記透析液ポート入口(7.1)の障害部材(11)は、当該末端側開口部(11ODE)の両側部S方向、すなわち第3側部S3側と第4側部S4側の両方にアール部(R)を形成し、及び/又は、
前記透析液ポート出口(7.2)の障害部材(11)は、当該基端側開口部(11OPE)の両側部S方向、すなわち第3側部S3側と第4側部S4側の両方にアール部(R)を形成した血液処理装置(1)を提供する。
[2] 本発明は、前記透析液ポート入口(7.1)の障害部材(11)は、
前記末端側開口部(11ODE)の大きさ(WDE)を、
前記基端側開口部(11OPE)の大きさ(WPE)よりも大きく形成し、及び/又は、
前記透析液ポート出口(7.2)の障害部材(11)は、
前記基端側開口部(11OPE)の大きさ(WPE)を
前記末端側開口部(11ODE)の大きさ(WDE)よりも大きく形成した[1]に記載の血液処理装置(1)を提供する。
[3] 本発明は、開口部11O)の大きさ(WO)は、0.1〜49mm、
前記透析液ポート入口(7.1)の障害部材(11)は、
末端側開口部(11ODE)の大きさ(WDE)は、0.3〜55mm、
基端側開口部(11OPE)の大きさ(WPE)は、0.1〜45mmに形成し、及び/又は、
前記透析液ポート出口(7.2)の障害部材(11)は、
末端側開口部(11ODE)の大きさ(WDE)は、0.1〜45mm、
基端側開口部(11OPE)の大きさ(WPE)は、0.3〜55mmに形成した[1]または[2]に記載の血液処理装置(1)を提供する。
[4] 本発明は、開口部(11O)のアール部(R)の曲率半径rは、1〜60mmに形成した[1]から[3]のいずれか1項に記載の血液処理装置(1)を提供する。
[5] 本発明は、前記アール部(R)の角度θは、0°〜60°に形成した[1]から[4]のいずれか1項に記載の血液処理装置(1)を提供する。
[6] 本発明は、障害部材(11)は、側部S方向の二箇所以上に前記開口部(11OP)を形成した[1]から[5]のいずれか1項に記載の血液処理装置(1)を提供する。

本発明で規定する特定の障害部材11を備えた血液処理装置によれば、本来の障害部材11の機能である、透析液の流入状態を改善し、透析効率を向上させる機能を実質的に損なうことなく、かつ、当該障害部材の作用によりエアーが、特に貯留し易いハウジング2の大径部2.2の空間SPに滞留することなく速やかにハウジング2の基端部PE方向(透析液ポート出口7.2方向)へ抜けやすいので、容易にエアー抜き操作を行うことができる。
図1は、本発明の血液処理装置の全体側面図である。 図2は、本発明の血液処理装置の長手L方向の断面図である。 図3は、図2のハウジング2の末端DE側の一部拡大図である。 図4は、図3を末端DE側からみた側面図であり、S1−S4は時計の時刻の位置に対応した位置を示す。 図5は、図1の末端DE側で、第2側部S2方向から見た一部拡大図である。 図6は、障害部材のやや基端PE方向で、かつ第2側部S2方向から見た拡大図である。 図7は、障害部材のアール部R付近の一部拡大図である。 図8は、障害部材の拡大図であり、(A)は基端PE側から見た拡大図、(B)は末端DE側からみた拡大図である。 図9は、障害部材のアール部R付近の一部拡大図である。 図10は、障害部材のアール部R付近の一部拡大図である。(図において、末端、基端、側部等の意義については、以下の定義を参照のこと。)
以下、図面を参照しながら本発明を詳細に説明する。
(定義)
なお、本発明を明確に説明し、その技術内容を正確に理解していただくため、図面の記載を基礎として次の定義をおく。
(定義1)本発明で、「基端PE(側または方向)」とは、血液ポートの位置、すなわち血液の入口、出口を基準とした概念であって、図1、図2に示すように、血液ポート入口5.1側(の端部)を意味する。
(定義2)「末端DE(側または方向)」とは、図1、図2に示すように、「基端PE(側または方向)」と反対側の端部、すなわち、血液ポート出口5.2側(の端部)を意味する。
(定義3)「中心軸線ないし中心CL(側または方向)」とは、図1、図2に示すように、ハウジング2の長手L方向の中心(図の破線参照)を意味する。
(定義4)「長手L(側または方向)」とは、図1、図2に示すように、ハウジング2の長尺方向を意味する。
「側部S(側または方向)」とは、図1に示すように、長手L方向と略垂直に交わる方向を意味する。
(定義5)「第1側部S1(側または方向)」とは、図1に示すように、透析液ポート入口7.1側の端部を意味する。図4を参考にして、時計の針の位置で言えば9時方向を意味する。
(定義6)「第2側部S2(側または方向)」とは、図1に示すように、透析液ポート入口7.1側の端部と反対側の端部を意味する。図4を参考にして、時計の針の位置で言えば3時方向を意味する。
(定義7)「第3側部S3(側または方向)」とは、図4に示すように、第1側部S1(側または方向)」と「第2側部S2(側または方向)」との間の(上部U側の)位置を意味する。図4を参考にして、時計の針の位置で言えば12時方向を意味する。
(定義8)「第4側部S4(側または方向)」とは、図4に示すように、第1側部S1(側または方向)」と「第2側部S2(側または方向)」との間の(下部D側の)位置を意味する。図4を参考にして、時計の針の位置で言えば6時方向を意味する。
(定義9)単に「透析液ポート7」と記載する場合は、透析液ポート入口7.1と透析液ポート出口7.2の両方を意味する。
(各部の名称の位置・配置等の方向性を示す符号の記載について)
本発明の図面及び発明の説明の中で、例えば図6に例示するように、アール開始点RIの符号で表し、第3側部S3側のアール開始点を「RI/S3」と記載した。
なおこれらのアール開始点RI並びにこれら以外の各部の名称で、「第3側部S3側」等の位置・配置等の方向性を示す符号は、発明の理解ができ、必要と認められる範囲内で、図面及び発明の説明の中で一部のみについて記載した。
(血液処理装置の概要)
本発明の血液処理装置1の構成は、図1の全体側面図や、図2の長手L方向の断面図に示したとおりであり、より詳しくは、例えば図5の一部拡大図に示したとおりである。すなわち、ハウジング2の内部に、ハウジング2の長手L方向に沿って中空糸膜束4を配置し、中空糸膜束4の基端PE側と、末端DE側とを、固定材3によりハウジング2内に固定している。
さらに詳述すれば、ハウジング2は、その末端DE側(血液出口側)は、図1、図2、図3、図5に例示するように、当該末端DE側に向けて、小径部2.1、移行部2.3を介して、大径部2.2を有する。大径部2.2の第1側部S1に透析液ポート入口7.1を装着している。
またハウジング2の基端PE側(血液入口側)は、基端PE側に向けて小径部2.1、移行部2.3を介して、大径部2.2を有する。大径部2.2の第1側部S1に透析液ポート出口7.2を装着している。
図1に示すように、ハウジング2の基端PE側(のキャップ部材8)に貫通して、血液ポート入口5.1を装着し、ハウジング2の末端DE側(のキャップ部材8)に血液ポート出口5.2を貫通、装着している。
そして、図4に示すように、ハウジング2の末端DE側(血液出口ポート側)で、第1側部S1方向(時計の9時方向)に、透析液ポート入口7.1を装着し、図1に示すように、ハウジング2の基端PE側(血液入口ポート側)で、第1側部S1方向に、透析液ポート出口7.2を装着している。
ハウジング2の長手L方向に見て、透析液ポート入口7.1を形成した位置に、図2−3に示すように、流入する透析液を遮蔽するように、末端DE側に障害部材11(末端DE側障害部材11)を対向させて設けている。
同様に、装置を反転して使用する場合を考慮して、透析液ポート出口7.2を形成した位置(基端PE側)にも、障害部材11(基端PE側障害部材11、図示せず)を設けることができる。
ここでハウジング2を形成する材料として、特に限定するものではないが例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリブチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂等が使用され、固定材3としては、通常ポリウレタン系樹脂などが使用される。
また、本発明において、中空糸膜としては、特に限定するものではないが、通常使用されるポリスルフォン樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂、ポリアリールスルフォン樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリビニルアルコール樹脂、セルロースアセテート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂等が使用される。
(障害部材)
以下、説明の便宜上、末端DE側(血液出口ポート側)の障害部材11の例について説明する。
これは、図1、図2のような血液処理装置1においては、末端DE側と基端PE側との位置を単に反転して(ハウジングの上下を逆さまにし、血液入口ポートと出口ポートを入れ替えれば)そのまま使用できることは、当業者において自明であるため、基端PE側の障害部材11については、あえて説明する必要は無いと考えられるからである。
ここで血液処理装置を反転して使用する場合において、透析液ポート出口7.2を形成した側の基端PE側の障害部材11は、(透析液ポート入口7.1側の)末端DE側の障害部材11の「基端側PE側」とあるのを『末端側DE側』と、「末端側DE側」とあるのを『基端側PE側』と、「第3側部」とあるのを『第4側部』と、「第4側部」とあるのを『第3側部』と、それぞれ読み替えれば、同様の機能を有することは、当業者であれば自明であると思われる。
本発明において、障害部材11は、図2、図4、図6等に例示するようにいわゆる「略円筒状」を有している。
またこの略円筒状の障害部材11は、図2、図3に例示するように基端PE側外周壁(円筒状体の円周端面)を、ハウジング2の内周壁(小径部乃至移行部の壁面)に固定している。
さらにいえば、透析液ポート入口7.1側に配置した障害部材11は、基端PE側をハウジング2内に固定し、透析液ポート出口7.2側に配置した障害部材11は末端DE側を、ハウジング2内に固定している。(先に定義したように、血液ポート入口側が基端側、血液ポート出口側が末端側である。)
すでに述べたように、障害部材11は、透析液ポート入口7.1または透析液ポート出口7.2のどちらか一方に形成すればよく、両方に形成してもよい。ただし、少なくとも透析液ポート入口7.1に形成することが好ましい。
障害部材11は、ハウジング2の移行部2.3から大径部2.2の途中にいたるまでの位置において、図2−3に示すように、透析液ポートの下部に対向して、すなわち流入してくる透析液を遮蔽し、流入液を分散させるような態様で形成している。
より詳しくは、この略円筒状の障害部材11は、これを中空糸膜束の周囲を覆うように配設することにより、その全周を、流入する透析液の直撃より保護することができる。
(障害部材の開口部)
すでに述べたように、本発明の血液処理装置におけるハウジング2は、末端DE側に向けて、小径部2.1、移行部2.3を介して、大径部2.2を有するものであり、その大径部2.2の第1側部S1に透析液ポート入口7.1を装着している。
また基端PE側は、基端PE側に向けて小径部2.1、移行部2.3を介して、大径部2.2を有するものであるが、大径部2.2の第1側部S1に透析液ポート出口7.2を装着している。
そして、いずれの場合においても、障害部材11は、ハウジング2の移行部2.3から大径部2.2の途中にいたるまでの位置において形成している。
本発明において、障害部材11は、例えば図5、図6に例示するように第2側部S2側に、開口部11Oを形成している。
本発明の血液処理装置1の特徴の一つは、このように、略円筒状の障害部材11の側部S方向の少なくとも一箇所に、特定の形状の開口部11Oを形成した点である。
開口部11Oは、図4に示すように、側部S方向の少なくとも一箇所に形成すればよい。ただし、障害部材の本来の機能である流入する透析液を遮蔽し、これが直接に中空糸膜束に衝突することを防止する観点からは、少なくとも、第1側部S1方向ないし第1側部S1方向近傍を除いて、開口部を形成すべきであり、これ以外であれば、任意の位置に形成可能である。
例えば、図4を参照して、第2側部S2方向、第3側部S3方向、第4側部S4方向、第1側部S1方向と第2側部S2方向との間、第2側部S2方向と第3側部S3方向との間、第3側部S3方向と第4側部S4方向との間、第4側部S4方向と第1側部S1方向との間等である。
開口部11Oの最も好ましい形成位置は、後記するようにエアーが滞留しやすい第2側部S2方向である。
開口部11Oは、前記各方向(S1、S2、S3、S4、S1−S2との間、S2−S3との間、S3−S4との間、S4−S1との間)に、二箇所以上組み合わせて配置してもよい。例えば二箇所〜六箇所、二箇所〜五箇所、二箇所〜四箇所、又は二箇所〜三箇所等が採用される。
例えば、二箇所配置する場合は、(S2とS3)、(S2とS4)、(S2とS2−S3との間)、(S2とS2−S4との間)等であり、三箇所配置する場合は、(S2とS3とS4)、(S2とS3とS2−S3との間)、(S2とS3とS2−S4との間)、(S2とS4とS2−S3との間)、(S2とS4とS2−S4との間)等である。
開口部11Oの配置数は、あまり多くすると、本来の障害部材としての機能(すなわち、透析液の流入状態を改善し、透析効率を向上させる機能)を損なうという懸念があるので好ましくない。
(開口部の機能)
以下開口部11Oを、最も基本的な第2側部S2方向に一箇所形成した場合の機能(作用)について説明する。
図4を参照するに、透析液ポート入口S1から流入した透析液は、円筒状障害部材11と、その9時の位置(NN)において衝突し、次に当該円筒の外周に沿って、時計回り(NN→EE→SS)及び/又は反時計回り(NN→WW→SS)の経路を流れ、最終的に開口部が形成されている部位SSに到達する。これにより、流入透析液の同伴空気もこの開口部に到達することになる。(なお、透析液の一部はこの流路の途中で、円筒状障害部材の端面をオーバーフローし、当該オーバーフローした透析液は、(障害部材内に回り込むことにより)長手方向Lの流れとなり、中空糸膜束の端面から、中空糸膜束に沿って流入し、望ましい向流操作が実現される。)
開口部11Oは、最も代表的な図6に例示するように、略円筒状の障害部材11の長手L方向に沿うように形成しており、当該開口部11Oは、末端DE側(血液出口側)から基端部PE側(血液入口側)に、連続して、すなわち貫通(連通)して形成している。これは、後述するように、混入する気泡は、この開口部を流路として、当該流路にそって末端側から基端側へと移動(上昇)する。したがって、エアー抜きがスムースに行われるためには、当該開口部11Oは貫通(連通)した流路を形成していることが必要なのである。
このように貫通している開口部11Oは、より正確に述べれば、末端側開口部11ODEと基端側開口部11OPEとを有する。
本発明においては、例えば末端DE側(血液出口側)の障害部材11において、貫通する開口部11Oを形成するものであるが、ここで注意すべきは、このように透析液ポート入口7.1に対向して配置される障害部材11は、まず基本的な発想として、末端側(血液出口側)開口部11ODEのサイズWDEを、基端側(血液入口側)開口部11OPEのサイズWPEよりも大きく形成したことである。通常、血液処理装置は、立設されて操作されるものであり、末端側(血液出口側)の大開口部11ODEが下部、基端側(血液入口側)の小開口部11OPEが上部となるように設置される。
このような状況であるから、下方を向いて大きく拡張している大開口部11ODEは、いわば漏斗状に広がっており、図7に示したように、混入し、上昇してくる空気泡Abを捕集する作用を奏することになる。そして、捕集された小空気泡Abは、図7に示すように、上方に向けて徐々に細くなる流路に沿って移動する内に、互いに近接して衝突・合一(coalescence)し、より大きな気泡が形成される。このようにして形成された大きな気泡は、中空糸膜束に沿って速やかに上昇し、ハウジング上部に形成された透析液ポート出口から系外に除かれる。これが本発明の基本的な発想であり、従来には全く存在しなかったものである。(なお、小空気泡が仮に合一しない場合でも、広い範囲に分散していた気泡が、流路が狭くなるにつれてより狭い範囲に高い密度で集まり一群の空気泡となるため、エアー抜け操作ははるかに容易、確実に行われる。)
かかる基本的な発想にもとづき、本発明においては、さらに当該気泡の捕集機能をより完全に行うため、当該大開口部から小開口部への遷移を、Rで規定されるなめらかな曲線として規定することにより最も効果的な気泡の捕集を実現することができる。
以上の状況において、本発明においては、末端側開口部11ODEの両側、すなわち、第3側部S3側と第4側部S4側の両方にアール部Rを形成することを特徴としている。
この点について、さらに正確に述べれば、透析液ポート入口7.1の障害部材11は、末端側開口部11ODEの両側部S方向、すなわち第3側部S3側と第4側部S4側の両方にアール部Rを形成する。(ここでアール部Rとは、この開口部が円弧の一部としての曲線で表現されることをいう。)(なお、念のため、透析液ポート出口7.2に障害部材11を設置する場合は、基端側開口部11OPEの両側部S方向、すなわち第3側部S3側と第4側部S4側の両方にアール部Rを形成する。)
ここで、アール部についてさらに詳しくは、図6中、RIはアール部Rの開始点(アール開始点RI、すなわち大開口部の開始点)を示し、REはアール部Rの終点(アール終点RE、すなわち大開口部の終点であり、小開口部の開始点)を示している。
(A)開口部11Oは、アール終点REから基端PE方向に向けて、小開口部が長手方向に沿うように、実質的に等間隔(略直線状)に形成することが基本であるが、場合によっては、(B)開口部11Oは、アール終点REから基端PE方向に向けて、当該小開口部が長手方向に沿うように、若干(または僅かに)間隔が狭くなるように、いわゆる先細りテーパー状に形成してもよい。
開口部11Oの大きさ(幅)については図6に示したように、位置によって異なるものであり、以下のとおり規定される。
開口部11Oの大きさWOとは、基本的には、等間隔(略直線状)部分の第3側部S3側と、第4側部S4側との間の直線距離を意味する。
開口部11Oを先細りテーパー状に形成した場合は、アール終点REの第3側部S3側と、第4側部S4側との間の距離を意味する。
そして開口部11Oの両端部における大きさ(幅)については、末端側開口部11ODEの大きさWDEは、第3側部S3側のアール開始点RI/S3と第4側部側のアール開始点RI/S4との間の距離を意味する。
また、基端側開口部11OPEの大きさWPEは、第3側部S3側のアール終点RE/S3と第4側部S4側のアール終点RE/S4との間の距離を意味する。
大きさWDE、WPEについてより正確には、WPEを示す図8(A)、WDEを示す図8(B)に例示するように、第3側部S3側端部と、第4側部S4側端部との間の直線距離(m、m´)を意味する。大きさWOも同様に直線距離を意味する。
上記したように、本発明においては、透析液ポート入口7.1の障害部材11は、末端側開口部11ODEの大きさWDEを、基端側開口部11OPEの大きさWPEよりも大きく形成し、透析液ポート出口7.2の障害部材11は、基端側開口部11OPEの大きさWPEを末端側開口部11ODEの大きさWDEよりも大きく形成しているが、具体的な好ましい数値は以下のとおりである。
(i)開口部11Oの大きさWOは、0.1〜49mm、好ましくは、1.5〜5mmに形成するのが良い。
(ii)透析液ポート入口7.1の障害部材11は、末端側開口部11ODEの大きさWDEは、0.3〜55mm、好ましくは、5〜20mmに形成するのが良い。
基端側開口部11OPEの大きさWPEは、0.1〜45mm、好ましくは、1〜4mmに形成するのが良い。
(iii)透析液ポート出口7.2の障害部材11は、末端側開口部11ODEの大きさWDEは、0.1〜45mm、好ましくは、1〜4mmに形成するのが良い。
基端側開口部11OPEの大きさWPEは、0.3〜55mm、好ましくは、7〜20mmに形成するのが良い。
開口部11Oの大きさWO、末端側開口部11ODEの大きさWDE、及び基端側開口部11OPEの大きさWPEは、あまり大きく形成すると、本来の障害部材(「バッフル板(筒)ともいう」)としての機能(すなわち、透析液の流入状態を改善し、透析効率を向上させるという機能)を損なうという懸念があるので好ましくなく、一方、あまり小さく形成すると、エアー抜け効果が妨害されることになり、好ましくない。上記数値範囲に開口部の大きさを形成すると、障害部材としての本来の機能を維持しつつ、しかも、エアー抜け効果も十分に奏することが可能となる。
(アール部Rの曲率半径r/透析液ポート入口7.1の障害部材11)
図9に例示するように、(円弧の一部である)アール部Rの曲率半径rは、1〜60mm、好ましくは、1.5〜10mmに形成するのが良い。
曲率半径rは、この数値を増加させると末端側開口部11ODEの大きさWDEを大きくすることができる。
曲率半径rは、例えば60mmをこえるような、あまり大きな値とすると、末端側開口部11ODEの大きさWDEが大きくなりすぎて、本来の障害部材(「バッフル板(筒)ともいう」)としての機能である、透析液の流入状態を改善し、透析効率を向上させる機能、を損なうことになるので好ましくない。
一方、曲率半径rは、1mm未満のように、あまり小さく形成すると、末端側開口部11ODEの大きさWDEが小さくなりすぎて、エアー抜け効果が期待できないので好ましくない。
なお、すでに述べたように、透析液ポート出口7.2の障害部材11の曲率半径rの説明は、「末端側開口部11ODE」とあるのを『基端側開口部11OPE』と読み替えればよいので、詳細な説明は省略する。
(アール部Rの角度θ/透析液ポート入口7.1の障害部材11)
前記段落[0033](B)に記載のように、開口部11Oを、先細りテーパー状に形成した場合を、評価するため、アール部Rの角度θを定義する。すなわちθは 図10[図9の基端PE方向の一部をさらに誇張した拡大図]に例示するように、アール部Rの終点RE近傍の傾斜線RSと延長線LL(中心軸線CLと平行で、基端PE側から末端DE側へ伸びる線)がなす角度と定義する。
このように定義したR部の角度θは、いわばアール部Rの曲線から直線への接続角度であって、本発明においては、0°〜60°、好ましくは、1°〜5°に形成するのが良い。
角度θは、例えば5°を超えるようなあまり大きい値であると、末端側開口部11ODEの大きさWDEが大きくなりすぎて、本来の障害部材としての機能である、透析液の流入状態を改善し、透析効率を向上させる機能、を損なうことになるので好ましくない。
一方、θが、1°未満のような、あまり小さい値であると、末端側開口部11ODEの大きさWDEが小さくなりすぎて、エアー抜け効果が期待できないので好ましくない。
なお、念のため、前記段落[0033](A)のように、開口部11Oを、実質的に等間隔(略直線状)に形成した場合、当該角度θは0°となる。
本発明においては、透析液ポート出口7.2の障害部材11についても、同様に、開口部11Oを、先細りテーパー状に形成することができるが、その場合のアール部Rの角度θの説明は、「基端PE側」とあるのを『末端DE側』、「末端DE側」とあるのを『基端PE側』、「末端側開口部11ODE」とあるのを『基端側開口部11OPE』とそれぞれ読み替えればよいので、詳細な説明は省略する。
(障害部材11の機能:末端DE側)
以上のように構成した、障害部材11を末端DE側に形成した場合についてその機能を説明する。
(1) 透析液は、例えば図4に示したように、透析液ポート入口7.1(第1側部S1方向)から、ハウジング2の末端DE側(血液出口側)に流入する。
(2) 透析液は、障害部材11の第1側部S1側の壁面NNに衝突し、第3側部S3の壁面EE及び/又は第4側部S4の壁面WWに沿って、迂回しながら流れ、第2側部S2側の壁面SSに移動する。すなわち、透析液は、障害部材11の壁面に沿って、NN→EE→SS及び/又はNN→WW→SSと流れる。なお、SSには、図に示したように開口部11Oが形成されている。
(3) 一方、透析液は、略円筒状の障害部材の円周端面(淵)を超えて、円筒内部に流入するので、必然的にその流れ方向は、ハウジングの長手方向(すなわち中空糸膜束に平行な方向)である。すなわち、中空糸膜束に沿って、ハウジング2の基端PE方向へ流れる。
(4) ハウジング2の(移行部2.3ないし)大径部2.2内に透析液に同伴され、またはここで発生し、又は予めこの部位に貯溜されていたエアーは、上記した透析液の流れに同伴し、S1の壁面位置NNから、障害部材11の第3側部S3の壁面EE及び/又は第4側部S4の壁面の位置WW方向から、第2側部S2側の壁面の位置SSに移動する。
(5) SS部に到達したエアー(気泡)Abは、図7に示す末端側開口部11ODEのアール部Rに沿って、基端側開口部(11OPE側)に向かって移動する。ここで、エアー(気泡)Abは、図に示すように、上方に向けて次第に細くなるように形成された流路に沿って移動する内に、衝突して融合、合一し、より大きなエアー気泡Abが形成される。(又は、気泡同士が粗な分散状態から、より密な気泡群Abの状態となる。)このようにして形成された大きなエアー泡(又は密接した気泡群)は、さらに中空糸膜束に沿ってハウジング内を速やかに上昇し、最終的にはハウジング上部に形成された透析液ポート出口から系外に除かれる。
このように、本発明の障害部材は、末端側開口部11ODEとアール部Rにて規定するように、広い開口から次第になだらかに狭くなるように形成したので、エアーが末端DE側から、基端PE側に速やかに抜けるのが促進される。
(実施例1)
(試験装置)
(1)本発明の血液処理装置1における障害部材11(円筒状で、これに単一の開口部11Oを形成したもの)のエアー抜き効果を確認する試験を行った。
血液処理装置1は、図1、図2に記載の形態で、高圧蒸気滅菌処理したものを使用した。中空糸膜束4は、ポリスルフォン樹脂製で膜面積:2.0m2であり、固定材3はポリウレタン樹脂(日本ポリウレタン工業社製)を使用した。ただし、(i)固定材3(ポリウレタン樹脂)の端部は切断し、(ii)血液ポート(5.1、5.2)はハウジング2に溶着した。
(2)開口部のサイズ
開口部11Oは、図6に示したような形状のものであって、大きさWO:2.7mm、末端側(血液出口側)の開口部11ODEの大きさWDE:10.8mmであり、基端側(血液入口側)開口部11OPEの大きさWPE:2.4mm、アール部Rについては、図9に示すアール部Rの曲率半径r:4mm、図10に示すアール部Rの角度θ:2°に形成した。
(試験方法)
以下の手順で、エアー抜けを評価した。
(1)まず、血液処理装置において透析液側(すなわち中空糸膜束の外側の空間で両端が透析液ポート入口と出口に接続している)に透析液に模した純水を充填し、そのエアーを可能な限り追い出した後、サンプル(純水を満たした血液処理装置)の重量=試験前重量を電子天秤で測定した。
(2)(試験回路の作製)
透析液ポート入口7.1と透析液ポート出口7.2にそれぞれシリコーンチューブ(φ6×12mm)を接続し、当該シリコーンチューブの端部を純水(蒸留水)の入った容器(ビーカー)に接続した。
透析液ポート入口7.1側に接続したシリコーンチューブの途中に、送液ポンプを配置した。
(3)透析液ポート入口7.1側にコネクターを接続する際に、予め純水(蒸留水)を充填したシリコーンチューブをかん子でクランプし、クランプした位置からコネクター開口部まで、純水(蒸留水)を取り除いてから接続した(この水を取り除いた部分のチューブの内容積をVaとすれば、当該チューブ内には、容積Vaの空気が含有されていることになる。)。
(4)かん子を外してから、透析液側流量QD=400mL/minで純水(蒸留水)を1分間流した。この場合において、まず、純水が流入するとともに、当該ハウジング2内に、一定量(Va)のエアーが最初に送り込まれる。そして、引き続き純水が1分間流入するとともに、当該混入した空気Vaは、本発明で規定する障害部材11の特定の開口の作用により捕集され・合一した空気泡、又は一群の空気泡として、引き続き流入する純水とともにハウジング内を上昇し透析液ポート出口から排出される。
(5)純水の送液ポンプを停止後、エアー残量を確認するため、障害部材11の第2側部S2側を撮影した。映像から目視により残留しているエアーは確認されなかった。
(6)サンプル(透析液を模した純水を満たした血液処理装置)を立てた状態のまま、試験回路を取り外し、再度天秤に寝かせて(横にして)重量(試験後重量)を測定した。
(7)エアー残量=試験前重量−試験後重量として算出し、エアー抜け性を比較した。
(8)以上の試験を3回繰り返した(サンプル数n=3)結果を表1に記載した。
(比較例1)
実施例1において、障害部材11を従来の全周(円筒状)の障害部材であって、開口部を全く設けないものに代えた他は、全く同様の試験を行った(サンプル数n=3)。結果を表1に示した。
(考察)
表1において、実施例1と比較例1を比較すると、本発明(実施例)の血液処理装置は、比較例の血液処理装置よりも、エアー残量が少なく、透析液プライミング時のエアー抜けを非常に容易にする効果があることが確認できた。
Figure 0006203186
(実施例2)(比較例2)
(試験装置)
本発明の血液処理装置1の障害部材11(開口部11Oを形成)のエアー抜き効果を確認するため、開口部11Oの大きさWOを変化させて、試験を行った。
なお、血液処理装置は、実施例1と基本的に同じものであるが、ただし、固定材3(ポリウレタン樹脂)の端部を切断せず、血液ポート(5.1、5.2)をハウジング2に溶着していない点でのみ異なる。
(試験サンプルの開口部のサイズ等)
(a)開口部11Oの大きさWOとしては、(i)WO=0mm(開口部なし)、(ii)WO=1.0mm、(iii)WO=2.5mmの各サンプルをそれぞれn=2コ用意し、同様の試験を2回づつ行った(サンプル数n=2)。なお、(i)は比較例2、(ii)(iii)は実施例2である。
(b)また開口部の大きさWO=1.0mm、2.5mmの場合について、双方ともアール部Rは、曲率半径r=2mm、アール部Rの接続角度θ=1°に形成した。
(c)末端側(血液出口側)開口部11ODEの大きさWDEは、それぞれ(ii)WDE=5.3mm、(iii)WDE=6.6mmに形成した。
(d)基端側(血液入口側)開口部11OPEの大きさWPEは、それぞれ(ii)WPE=1.3mm、(iii)WPE=2.6mmに形成した。
(試験方法)
(1)作製したサンプルに水を充填し、透析液ポート入口7.1を下にした時のエアー抜け状態をカメラで撮影した。
(2)透析液側に太径(内径×外径=4.6mm×6.85mm)のチューブを接続し、400mL/minで1分間プライミングした。
(3)プライミング後の透析液ポート入口7.1のエアー抜け状態をカメラで撮影した。
(試験項目)
(1)(エアー抜け性の評価)
撮影した映像について以下のようにして目視により判断、評価した。
○;1分間のプライミング中にエアーが全て抜けた場合を○とする。
×;1分間のプライミング後にエアーが残った場合を×とする。
(2)(エアー除去時間)
なお、(1)において、プライミング中にエアーが抜け、○と判断された場合については、プライミング開始からエアーが全て抜けるまでの時間を記録した。
(試験結果)
評価項目(1)及び(2)の結果を表2にまとめた。
表2より、本発明(実施例2)の開口部を形成した障害部材の血液処理装置は、比較例2の開口部を形成していない障害部材の血液処理装置よりも、プライミング中のエアーは抜け効果が著しく改善されることを確認できた。
なお、開口部11Oのサイズを大きくすることにより、エアーが抜けるまでの時間はより短くできることが確認できた。
Figure 0006203186
実施例においてこの障害部材により透析液の入口近傍の流れを詳細に目視(写真撮影)により確認したが、初期の目的どおり、供給された透析液は直接中空糸膜束には衝突せず、円筒状障害部材の末端部の円周端部から中心に向かう流れとして良好に分配されることを確認した。
以上のように、本発明によれば、障害部材の機能を実質的に損なうことが無く、しかも、装置の効率を低下させる装置内に導入されるエアーが当該装置空間内に滞留することなく速やかに装置外に抜けやすい障害部材を備えた血液処理装置が提供されるので、血液透析、血液ろ過、血液透析ろ過、血漿分離等の血液処理装置を使用する医療現場においてその産業状の利用可能性は大きい。
1 血液処理装置
2 ハウジング
2.1 小径部
2.2 大径部
2.3 移行部
3 固定材
4 中空糸膜束
5.1 血液ポート入口
5.2 血液ポート出口
7 透析液ポート
7.1 透析液ポート入口
7.2 透析液ポート出口
8 キャップ部材
11 障害部材(バッフル板(筒))
11O 開口部
11ODE 末端側開口部
11OPE 基端側開口部
CL 中心軸線
LL 延長線(中心軸線CLと平行で基端PE側から末端DE側へ伸びる線)
NN 障害部材において、S1(9時)に対応する壁(表面)の位置
EE 障害部材において、S3(12時)に対応する壁(表面)の位置
SS 障害部材において、S2(3時)に対応する壁(表面)の位置
WW 障害部材において、S4(6時)に対応する壁(表面)の位置
Ab エアーまたは気泡
R アール部
RI アール開始部
PE アール終点
θ アール部Rの角度(アール部の曲線から直線への接続角度)

Claims (6)

  1. ハウジング(2)の内部に、当該ハウジング(2)の長手L方向に沿って中空糸膜束(4)を配置し、
    当該中空糸膜束(4)の末端DE側と基端PE側を、それぞれ固定材(3)により前記ハウジング(2)の末端DE側と基端PE側内面に固定し、
    前記ハウジング(2)の末端DE側で、かつ第1側部S1方向に、透析液ポート入口(7.1)を装着し、
    前記ハウジング(2)の基端PE側で、かつ第1側部S1方向に、透析液ポート出口(7.2)を装着し、
    前記ハウジング(2)の末端DE側に、血液ポート出口(5.2)を装着し、
    前記ハウジング(2)の基端PE側に、血液ポート入口(5.1)を装着し、
    前記ハウジング(2)の長手L方向に見て、前記透析液ポート入口(7.1)及び/又は前記透析液ポート出口(7.2)を形成した位置に対応する位置に、障害部材(11)を配置し、
    前記障害部材(11)は、略円筒状の形態を有し、
    前記透析液ポート入口(7.1)の障害部材(11)は、基端PE側を、前記ハウジング(2)内に固定し、及び/又は、
    前記透析液ポート出口(7.2)の障害部材(11)は、末端DE側を、前記ハウジング(2)内に固定し、
    前記透析液ポート入口(7.1)の障害部材(11)は、末端DE側を、前記固定材(3)まで到達することなく、前記ハウジング(2)の大径部(2.2)内に配置し、及び/又は、前記透析液ポート出口(7.2)の障害部材(11)は、基端PE側を、前記固定材(3)まで到達することなく、前記ハウジング(2)の大径部(2.2)内に配置し、
    当該障害部材(11)は、少なくとも前記第1側部S1と反対側の第2側部S2方向に開口部(11O)を形成し、
    当該開口部(11O)は、長手L方向に沿うように形成し、
    当該開口部(11O)は、基端側開口部(11OPE)と末端側開口部(11ODE)とを有し、
    前記透析液ポート入口(7.1)の障害部材(11)は、当該末端側開口部(11ODE)の両側部S方向、すなわち第3側部S3側と第4側部S4側の両方にアール部(R)を形成し、及び/又は、
    前記透析液ポート出口(7.2)の障害部材(11)は、当該基端側開口部(11OPE)の両側部S方向、すなわち第3側部S3側と第4側部S4側の両方にアール部(R)を形成した、ことを特徴とする血液処理装置(1)。
  2. 前記透析液ポート入口(7.1)の障害部材(11)は、
    前記末端側開口部(11ODE)の大きさ(WDE)を、
    前記基端側開口部(11OPE)の大きさ(WPE)よりも大きく形成し、及び/又は、
    前記透析液ポート出口(7.2)の障害部材(11)は、
    前記基端側開口部(11OPE)の大きさ(WPE)を
    前記末端側開口部(11ODE)の大きさ(WDE)よりも大きく形成した、ことを特徴とする請求項1に記載の血液処理装置(1)。
  3. 前記開口部11Oの大きさ(WO)は、0.1〜49mm、
    前記透析液ポート入口(7.1)の障害部材(11)は、
    末端側開口部(11ODE)の大きさ(WDE)は、0.3〜55mm、
    基端側開口部(11OPE)の大きさ(WPE)は、0.1〜45mmに形成し、及び/又は、
    前記透析液ポート出口(7.2)の障害部材(11)は、
    末端側開口部(11ODE)の大きさ(WDE)は、0.1〜45mm、
    基端側開口部(11OPE)の大きさ(WPE)は、0.3〜55mmに形成した、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の血液処理装置(1)。
  4. 前記開口部(11O)のアール部(R)の曲率半径rは、1〜60mmに形成した、ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の血液処理装置(1)。
  5. 前記アール部(R)の角度θは、0°〜60°に形成した、ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の血液処理装置(1)。
  6. 前記障害部材(11)は、側部S方向の二箇所以上に前記開口部(11O)を形成した、ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の血液処理装置(1)。
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