JP6200567B2 - 化粧板 - Google Patents
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Description
特許文献3には、水酸化アルミニウム粉末表面に酸化チタンを担持させた光触媒担持多孔体を化粧板の表面に固定した化粧板を開示する。
この化粧板3では、光触媒などの機能性物質17が表層樹脂層12に固定されている。
さらに、光触媒が表層樹脂層に埋没しないように、特許文献3のように水酸化アルミニウムの表面に光触媒を担持して、これを化粧板表面に固定する方法があるが、特許文献3では、酸化チタンの担持量は0.45重量%であり、99.58%の水酸化アルミニウムとのモル比からTi/Al比を計算すると、0.45/79.87/(99.55×0.9958)/77.98=0.0044であり、このような化粧板を抗ウイルス化粧板として転用したとしても十分に抗ウイルス機能を発揮できないとの問題も見られた。
本発明の化粧板は、表層樹脂層の表面におけるTi/Alのモル比率が1.5以下であるので、酸化アルミニウム含有粒子の表面が完全にチタニア含有光触媒に覆われず、化粧板の表層に存在する菌やウィルスが、酸化アルミニウム含有粒子に引き寄せられる作用を有し、優れた抗菌性、抗ウィルス性を有しつつ、耐候性に優れる。また、チタニアの屈折率は、酸化アルミニウムの屈折率よりも大きいので、Ti/Alのモル比率が1.5を超えると、化粧板の光透過性が減少し、白濁しやすくなるため、化粧板の意匠性に影響を及ぼすことがある。
表層樹脂層の表面におけるTi/Alのモル比率が0.5未満の場合、チタニア含有光触媒の量が少なく、また耐候性が充分ではないため、抗菌性、抗ウィルス性が時間とともに低下してしまう。
上記した効果は、酸化アルミニウム含有粒子にチタニア含有光触媒を担持させることにより得られる。
アルミナは、酸化アルミニウム含有粒子の中で最も利用しやすい上に、上記説明した菌やウィルスを減少させる作用を効率的に利用することができる。また、アルミン酸ストロンチウムは、蓄光作用があるので、光がない環境下でも菌やウィルスを減少させる作用を長期間持続させることができる。
酸化アルミニウム含有粒子が、表層樹脂層表面に対して5%以上の面積率で露出していると、チタニア含有光触媒を充分に担持させることができるため、菌やウィルスを減少させる作用を充分に発揮させることができる。また、酸化アルミニウム含有粒子が、表層樹脂層表面に対して30%以下の面積率で露出していると、チタニア含有光触媒を担持する酸化アルミニウム含有粒子が表層樹脂層に強固に接合され脱落しにくくなるため、菌やウィルスを減少させる作用を充分に持続させることができる。
酸化アルミニウム含有粒子が表層樹脂層から露出するように埋没して固定され、かつ、チタニア含有光触媒が表層樹脂層に直接しないように酸化アルミニウム含有粒子の露出面に担持されていると、チタニア含有光触媒による表層樹脂層の劣化を防ぐことができ、表層樹脂層の変色や表層樹脂層の劣化等に起因するチタニア含有光触媒の脱落を防止することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る化粧板を模式的に示す概略断面図である。
また、本発明の化粧板を構成する表層樹脂層に用いることができる樹脂としては、メラミン樹脂、ジアリルフタレート(DAP)樹脂、ポリエステル樹脂、オレフィン樹脂、塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、グアナミン樹脂などが挙げられる。これらの中では、メラミン樹脂を用いることが望ましい。
酸化アルミニウム含有粒子が、表層樹脂層表面に対して5%以上の面積率で露出していると、チタニア含有光触媒を充分に担持させることができるため、菌やウィルスを減少させる作用を充分に発揮させることができる。また、酸化アルミニウム含有粒子が、表層樹脂層表面に対して30%以下の面積率で露出していると、チタニア含有光触媒を担持する酸化アルミニウム含有粒子が表層樹脂層に強固に接合され脱落しにくくなるため、菌やウィルスを減少させる作用を充分に持続させることができる。
図2は、本発明の化粧板を構成する酸化アルミニウム含有粒子の露出部の面積率の算定の基礎となる面積部を示す説明図である。
本発明の化粧板における面積率とは、図2における表層樹脂層全体の表面積Aに対する、その上に酸化アルミニウム含有粒子13が露出して存在する表層樹脂層の合計の表面積Bの割合を意味する。酸化アルミニウム含有粒子が、上記表層樹脂層表面に対して面積率で5%未満しか露出しないと、チタニア含有光触媒の機能性が十分に発揮できない傾向にある。
表層樹脂層の表面におけるTi/Alのモル比率が0.5未満の場合、チタニア含有光触媒の量が少なく、また耐候性が充分ではないため、抗菌性、抗ウィルス性が時間とともに低下してしまうことがある。
銅担持チタニア触媒としては、例えば、特開2006−232729号公報に記載されたCuO/TiO2(重量%比)=1.0〜3.5の範囲で銅を含有するアナターゼ型酸化チタン、特開2012−210557号公報に記載された亜酸化銅(酸化銅(I):Cu2O)と酸化チタンとが複合化した光触媒組成物、特開2013−166705号公報に記載された一価銅化合物及び二価銅化合物を含む混合物を表面に担持した酸化チタン、並びに、国際公開第2013/094573号に記載された結晶性ルチル型酸化チタンを含む酸化チタンと2価銅化合物とを含有する銅及びチタン含有組成物などが挙げられる。
最初に、複数又は単数のコア紙及び/又はマグネシアセメント不燃基材等からなる基板表面上に表層樹脂層を形成する。上記基板やその製造方法、上記表層樹脂層については、本発明の化粧板の説明において説明したので、ここでは省略する。
樹脂フィルムの粗化面は、JIS B 0601に基づく算術平均粗さ(Ra)が0.05〜50μmであることが望ましく、0.1〜10μmが好適である。樹脂フィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレンから選ばれる少なくとも1種以上の材質が望ましい。上記方法により、樹脂表面上に酸化アルミニウム含有粒子を露出して固定させることができる。
表層樹脂層がシリコーン樹脂及び/又はシランカップリング剤を含有すると、メラミン樹脂等の表面に撥水性を付与することができる。チタニア含有光触媒を酸化アルミニウム含有粒子に担持させる際に、図3(a)に模式的に示されるように、表層樹脂層12がシリコーン樹脂及びシランカップリング剤を含有しない場合には、酸化アルミニウム含有粒子13表面だけでなく、表層樹脂層表面15にチタニア含有光触媒14が付着することがある。一方、図3(b)に模式的に示されるように、表層樹脂層12がシリコーン樹脂及び/又はシランカップリング剤を含有する場合には、シリコーン樹脂及び/又はシランカップリング剤を含有する表層樹脂層表面16の撥水性によって、チタニア含有光触媒14は、表層樹脂層12の表面を避け、極力、酸化アルミニウム含有粒子13の表面に付着するようになり、表層樹脂層12の表面に直接接触するチタニア含有光触媒14の量をさらに低減することができる。また、表層樹脂層がシランカップリング剤を含有すると、メラミン樹脂等に硬化性を付与することができ、酸化アルミニウム含有粒子を熱圧着する際に、表層樹脂層中に埋没することを防ぐことができる。
また、本発明の化粧板の製造方法においては、酸化アルミニウム含有粒子の表層にシリカゾルなどの無機バインダを介して光触媒を結合させることができるが、光触媒と無機バインダの混合液をスプレーにて吹き付け、無機バインダを乾燥、硬化させた後、アルコールなどの洗浄液を吹き付けて酸化アルミニウム含有粒子以外の表層樹脂層に付着した光触媒を除去することができる。光触媒や無機バインダは樹脂表面とは密着しないため、アルコールなどで簡単に除去することができる。また、アルコールを染み込ませた布などで光触媒をふき取ってもよい。
(一次メラミン含浸工程)
厚さ0.2〜0.3mmの紙ロールを、メラミン樹脂を含む溶液中に浸漬した。溶液の温度20℃、浸漬時間2分となるように、ロール紙を溶液中に浸漬しながら通過させることにより、ロール紙にメラミン樹脂を含浸させた。なお、ロール紙の移動速度は、10〜20cm/秒であった。
(乾燥工程)
メラミン溶液中を通過したロール紙は、乾燥機(ESPEC社製、OVEN PH−201)により、温度100℃、乾燥時間30秒となるように乾燥させた。
乾燥工程を経た紙ロールを、メラミン樹脂からなる溶液中に浸漬させた。溶液の温度20℃、浸漬時間30分となるように、ロール紙を溶液中に浸漬しながら通過させることにより、メラミン樹脂を紙ロールに含浸させた。なお、ロール紙の移動速度は、10〜20cm/秒であった。
(乾燥・切断工程)
メラミン溶液中を通過したロール紙は、乾燥機(ESPEC社製、OVEN PH−201)により、温度100℃、乾燥時間2時間となるように乾燥させた。乾燥後、910mm×1820mmに切断した。
平均粒子径0.5μmのγアルミナ粒子とエタノールからなるスプレー液を調製した。スプレー液を常温でスプレーに充填させて、切断したメラミン樹脂含浸紙に吹き付けた。
(乾燥工程)
アルミナ粒子を吹き付けたメラミン樹脂含浸紙を乾燥機(ESPEC社製、OVEN PH−201)により、温度110℃、乾燥時間2分となるように乾燥させた。
厚み0.3〜0.4mmのフェノール樹脂含浸コア紙を4枚積層し、その上に、上記工程により得られたアルミナ粒子を吹き付けたメラミン樹脂含浸紙をアルミナ粒子吹き付け面が外面となるように積層し、プレス機のプレス面とメラミン樹脂含浸紙のアルミナ粒子吹き付け面との間にPETからなる離形クッション材を介在させて、温度143℃、プレス圧80kg/cm2、プレス時間(昇温時間を含む)50分で熱圧着した。これにより、メラミン樹脂含浸層上にアルミナ粒子が露出して固定された。
平均粒子径100nmのCuO−TiO2の光触媒を水に分散したスラリー(固形分濃度:25重量%)と、シリカゾル(SiO2濃度:3重量%)とを、4.5:5.5の重量割合(固形分重量)で含むメタノール混合溶液(光触媒濃度:0.05重量%)を調製する。上記工程で得られたアルミナ粒子が表面に配置されたメラミン樹脂含浸層を表面に有する基板に、スプレーを用いて上記メタノール混合溶液を、メラミン樹脂含浸層上におけるメタノール混合溶液の固形分重量が0.44g/m2となるよう塗布し、25℃で12時間乾燥させることにより、アルミナ粒子の露出面上に上記光触媒が担持された実施例1に係る化粧板の製造を完了した。
(光触媒担持工程)において、メラミン樹脂含浸層上におけるメタノール混合溶液の固形分重量が0.07g/m2となるように塗布量を変更するほかは実施例1と同様の手順で実施例2に係る化粧板の製造を完了した。
(一次メラミン含浸工程)
厚さ0.2〜0.3mmの紙ロールを、メラミン樹脂を含む溶液中に浸漬した。溶液の温度20℃、浸漬時間2分となるように、ロール紙を溶液中に浸漬しながら通過させることにより、ロール紙にメラミン樹脂を含浸させた。なお、ロール紙の移動速度は、10〜20cm/秒であった。
(乾燥工程)
メラミン溶液中を通過したロール紙は、乾燥機(ESPEC社製、OVEN PH−201)により、温度100℃、乾燥時間30秒となるように乾燥させた。
乾燥工程を経た紙ロールを、メラミン樹脂からなる溶液中に浸漬させた。溶液の温度20℃、浸漬時間30分となるように、ロール紙を溶液中に浸漬しながら通過させることにより、メラミン樹脂を紙ロールに含浸させた。なお、ロール紙の移動速度は、10〜20cm/秒であった。
(乾燥・切断工程)
メラミン溶液中を通過したロール紙は、乾燥機(ESPEC社製、OVEN PH−201)により、温度100℃、乾燥時間2時間となるように乾燥させた。乾燥後、910mm×1820mmに切断した。
厚さ60μmのポリプロピレンフィルムの表面をコロナ放電にて粗化処理した。JIS B 0601に基づく算術平均粗さ(Ra)は0.32μmであった。
続いて、平均粒子径2μmのγアルミナ粒子とエタノールからなるスプレー液を調製した。スプレー液を常温でスプレーに充填させて、上記粗化したポリプロピレンフィルムに吹き付け、25℃で乾燥させてアルミナ粒子担持フィルムとした。
(乾燥工程)
アルミナ粒子担持面が接触するように上記アルミナ粒子担持フィルムをメラミン樹脂含浸紙に積層した。
厚み0.3〜0.4mmのフェノール樹脂含浸コア紙を4枚積層し、その上に、上記工程により得られたアルミナ粒子担持フィルムとメラミン樹脂含浸紙の積層体を、ポリプロピレンフィルムが最も外側となるように積層し、プレス機のプレス面とポリプロプレンフィルムとの間にPETからなる離形クッション材を介在させて、温度143℃、プレス圧80kg/cm2、プレス時間(昇温時間を含む)50分で熱圧着した。さらにポリプロピレンフィルムを除去してメラミン樹脂含浸層上にアルミナ粒子を露出して固定した。
平均粒子径100nmのCuO−TiO2の光触媒を水に分散したスラリー(固形分濃度:25重量%)と、シリカゾル(SiO2濃度:3重量%)とを、5.4:4.6の重量割合(固形分重量)で含むメタノール混合溶液(光触媒濃度:0.06重量%)を調製した。上記工程で得られた、アルミナ粒子が表面に配置されたメラミン樹脂含浸層を表面に有する基板に、スプレーを用いて上記メタノール混合溶液を塗布し、25℃で12時間乾燥させた。ついでエタノールを染み込ませたマイクロファイバークロスで化粧板表面をふき取り、アルミナ粒子表面以外に残っている光触媒を除去して、メラミン樹脂含浸層上におけるメタノール混合溶液の固形分重量が0.50g/m2となるアルミナ粒子の露出面上に上記光触媒が担持された実施例3に係る化粧板の製造を完了した。
(光触媒担持工程)において、メラミン樹脂含浸層上におけるメタノール混合溶液の固形分重量が0.065g/m2となるように塗布量を変更するほかは実施例2と同様の手順で実施例4に係る化粧板の製造を完了した。
(光触媒担持工程)において、メラミン樹脂含浸層上におけるメタノール混合溶液の固形分重量が0.06g/m2となるように塗布量を変更するほかは実施例1と同様の手順で比較例1に係る化粧板の製造を完了した。
(光触媒担持工程)において、メラミン樹脂含浸層上におけるメタノール混合溶液の固形分重量が0.05g/m2となるように塗布量を変更するほかは実施例1と同様の手順で比較例2に係る化粧板の製造を完了した。
(光触媒担持工程)において、メラミン樹脂含浸層上におけるメタノール混合溶液の固形分重量が0.80g/m2となるように塗布量を変更するほかは実施例1と同様の手順で比較例3に係る化粧板の製造を完了した。
走査型電子顕微鏡及びエネルギー分散型X線分析装置(SEM/EDX)を用いて、各実施例及び比較例に係る化粧板の表面について、無作為に選択したアルミナ粒子の表面について元素分析を行った(加速電圧:10kV)。得られた元素分析の結果から、当該領域におけるTi原子とAl原子の存在比率(Ti/Alモル比率)を測定した。上記手順を4箇所の領域で行い、平均値を算出した。結果を表1に示す。
なお、SEM/EDXの分析エリアはφ0.3μmの領域である。
各実施例及び比較例に係る化粧板の耐久試験後の抗ウィルス性と外観の劣化を評価するために、まず、耐久試験を行った。耐久試験は、JIS B 7751(2007)に規定される耐候性試験機を用い、JIS A 1415(2013)に規定されるWV−A法を48時間行った。
なお、比較例2に係る化粧板については、もともとウィルス不活度が低いため、耐久試験は行わなかった。
次いで、耐久試験後の化粧板について、JIS R1756 可視光応答形光触媒材料の抗ウィルス性試験方法に準じてウィルス不活度を測定した。測定結果は、大腸菌に対して不活化されたウィルス濃度で表すこととする。
ここで、ウィルス濃度の指標として、大腸菌に対して不活化されたウィルスの濃度(ウィルス不活度)を使用する。ウィルス不活度とは、バクテリオファージを用いた抗ウィルス性試験で、ファージウィルスQβ濃度:830万個/ミリリットルを用いて、大腸菌に感染することができるウィルスの濃度を測定することにより、大腸菌に対して不活化されたウィルスの濃度を算出した結果となる。すなわち、ウィルス不活度は、ファージウィルスQβ濃度に対して、大腸菌に感染することができない濃度の度合いであり、(ファージウィルスQβ濃度−大腸菌に感染することができるウィルスの濃度)/(ファージウィルスQβ濃度)×100で算出することができる。ウィルス不活度の値が高いほど、抗ウィルス性に優れるといえる。
大腸菌に感染することができるウィルス濃度は、次のように測定する。ファージウィルス濃度既知(830万個/ミリリットル)の試験液を化粧板上に滴下して、JIS R1756に準じて光照射してウィルスを失活させた後、化粧板を所定量の水で洗浄、これを1000倍に希釈して、大腸菌培地に移植して培養し、失活していないウィルスの数を計測する。この失活していないウィルスの数、洗浄に使用した水の量および希釈率から大腸菌に感染することができるウィルス濃度を計算する。
また、ウィルス不活度からウィルス不活性度を計算する。
ウィルス不活性度とは、元のウィルスの量を1とし、ウィルス失活処理後に失活したウィルスの相対量をXとした場合に、常用対数log(1−X)で示される数値(負の値で示される)であり、絶対値が大きい程ウィルスを不活性化する能力が高い。例えば、元のウィルスの99.9%が失活した場合、ウィルス不活性度は、log(1−0.999)=−3.00で表記される。なお、ウィルス失活処理前の全ウィルス量に対するウィルス失活処理後に失活したウィルス量の割合を%で表したもの(上記の場合、99.9%)をウィルス不活度という。
測定結果を表1に示す。
本発明では、化粧板施工後に太陽光に含まれる紫外線が長時間照射されることを想定した耐久試験を行い、表層樹脂層上に担持された酸化チタンと酸化アルミニウムの比率(Ti/Al)が0.5〜1.5の場合は、耐久試験によっても抗ウイルス機能が低下しないことが分かる。この理由としては、酸化アルミニウム含有粒子が紫外線を吸収して樹脂劣化を防止することができ、樹脂表面からの光触媒や酸化アルミニウム含有粒子の脱落を防止できるからではないかと推定している。なお、光触媒が可視光応答型光触媒の場合、Ti/Alのモル比が大きすぎると、光触媒が酸化アルミニウム含有粒子表面を覆ってしまい、酸化アルミニウムが紫外線を十分に吸収できず樹脂の劣化が進行し、樹脂表面からの光触媒や酸化アルミニウムが脱落してしまい、抗ウイルス機能が低下すると推測している。
12 表層樹脂層
13 酸化アルミニウム含有粒子
14 チタニア含有光触媒
15 表層樹脂層表面
16 シリコーン樹脂及び/又はシランカップリング剤を含有する表層樹脂層表面
17 機能性物質
A 表層樹脂層全体の表面積
B 酸化アルミニウム含有粒子が露出して存在する表層樹脂層の合計の表面積
Claims (9)
- 基板と、
前記基板の一方面又は両面上に積層される表層樹脂層と、
前記表層樹脂層上に露出して配置される酸化アルミニウム含有粒子と、
前記酸化アルミニウム含有粒子の露出面上に担持されるチタニア含有光触媒とを有し、
前記表層樹脂層の表面におけるTi/Alのモル比率は、0.5〜1.5であることを特徴とする化粧板。 - 前記酸化アルミニウム含有粒子は、アルミナ又はアルミン酸ストロンチウムのいずれかからなる粒子である請求項1に記載の化粧板。
- 前記酸化アルミニウム含有粒子の平均粒子径は、0.1μm〜55μmである請求項1又は2に記載の化粧板。
- 前記酸化アルミニウム含有粒子は、前記表層樹脂層表面に対して5〜30%の面積率で露出して存在する請求項1〜3のいずれかに記載の化粧板。
- 前記チタニア含有光触媒は、可視光応答型光触媒である請求項1〜4のいずれかに記載の化粧板。
- 前記可視光応答型光触媒は、白金担持チタニア触媒、銅担持チタニア触媒、鉄担持チタニア触媒、窒素ドープチタニア触媒、硫黄ドープチタニア触媒、又は、炭素ドープチタニア触媒である請求項5に記載の化粧板。
- 前記表層樹脂層は、シリコーン樹脂及び/又はシランカップリング剤を含有する請求項1〜6のいずれかに記載の化粧板。
- 前記酸化アルミニウム含有粒子の表層にシリカゾルの乾燥体を有している請求項1〜7のいずれかに記載の化粧板。
- 前記酸化アルミニウム含有粒子が前記表層樹脂層から露出するように埋没して固定され、前記チタニア含有光触媒は前記表層樹脂層に直接接触しないように前記酸化アルミニウム含有粒子の露出面に担持されている請求項1〜8のいずれかに記載の化粧板。
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